外務委員会

2014-04-16 衆議院 全180発言

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会議録情報#0
平成二十六年四月十六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 鈴木 俊一君
   理事 城内  実君 理事 左藤  章君
   理事 鈴木 馨祐君 理事 薗浦健太郎君
   理事 原田 義昭君 理事 渡辺  周君
   理事 小熊 慎司君 理事 上田  勇君
      あべ 俊子君    石原 宏高君
      岩田 和親君    河井 克行君
      黄川田仁志君    小林 鷹之君
      河野 太郎君    島田 佳和君
      渡海紀三朗君    東郷 哲也君
      星野 剛士君    武藤 貴也君
      八木 哲也君    小川 淳也君
      玄葉光一郎君    近藤 洋介君
      松本 剛明君    阪口 直人君
      村上 政俊君    岡本 三成君
      青柳陽一郎君    笠井  亮君
      玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   総務副大臣        上川 陽子君
   防衛副大臣        武田 良太君
   外務大臣政務官      石原 宏高君
   文部科学大臣政務官    冨岡  勉君
   経済産業大臣政務官    磯崎 仁彦君
   防衛大臣政務官      若宮 健嗣君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    小松 一郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   越川 和彦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       香川 剛広君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 山上 信吾君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 水嶋 光一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 山田 滝雄君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    冨田 浩司君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            上村  司君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    片上 慶一君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  長谷 成人君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           谷  明人君
   政府参考人
   (特許庁長官)      羽藤 秀雄君
   政府参考人
   (特許庁総務部長)    中尾 泰久君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 真部  朗君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
四月十六日
 辞任         補欠選任
  あべ 俊子君     八木 哲也君
  木原 誠二君     岩田 和親君
  松本 剛明君     近藤 洋介君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     木原 誠二君
  八木 哲也君     あべ 俊子君
  近藤 洋介君     松本 剛明君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
 千九百七十九年九月二十八日に修正された千九百六十八年十月八日にロカルノで署名された意匠の国際分類を定めるロカルノ協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
 南インド洋漁業協定の締結について承認を求めるの件(条約第八号)
 二千四年の船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約の締結について承認を求めるの件(条約第九号)
 視聴覚的実演に関する北京条約の締結について承認を求めるの件(条約第一〇号)
     ————◇—————
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鈴木俊一#1
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 意匠の国際登録に関するハーグ協定のジュネーブ改正協定の締結について承認を求めるの件、千九百七十九年九月二十八日に修正された千九百六十八年十月八日にロカルノで署名された意匠の国際分類を定めるロカルノ協定の締結について承認を求めるの件、南インド洋漁業協定の締結について承認を求めるの件、二千四年の船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約の締結について承認を求めるの件及び視聴覚的実演に関する北京条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長越川和彦君、大臣官房地球規模課題審議官香川剛広君、大臣官房審議官山上信吾君、大臣官房参事官水嶋光一君、大臣官房参事官山田滝雄君、北米局長冨田浩司君、中東アフリカ局長上村司君、経済局長片上慶一君、水産庁増殖推進部長長谷成人君、経済産業省大臣官房審議官谷明人君、特許庁長官羽藤秀雄君、総務部長中尾泰久君、防衛省防衛政策局次長真部朗君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鈴木俊一#2
○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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鈴木俊一#3
○鈴木委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川淳也君。
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小川淳也#4
○小川委員 おはようございます。民主党の小川淳也でございます。
 それでは、国際社会における知的財産権の問題等について御質問をさせていただきたいと思います。
 ただ、大臣、ちょっとその前に、私、今回この五本の条約、協定が一括で審議されるということに若干違和感を感じておりまして、知的財産権関連の三条約と、それから漁業協定とか船舶のバラスト水の処理に関する協定、これは理事会でいろいろ議論があったのかもしれませんが、若干その点をお述べいただきたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田国務大臣 本日は、外務委員会におきまして五本の案件を御審議いただきます。知的財産権に関する案件三件と漁業等に関する案件二件をお願いしているわけでございます。これは、経済分野におきましてそれぞれ大変意義ある条約、案件であると認識をしておりまして、ぜひ精力的に御審議いただきますよう、外務省としましては心からお願い申し上げるところです。
 知的財産権三件と漁業等二件の組み合わせにつきましては、これはあくまでも国会、委員会の持ち運びの問題でありますので、委員長を初め理事の先生方の御判断に委ねるしかないわけでございます。これはその検討の結果の御判断だと受けとめておりますので、我々の方からは、ぜひひとつよろしくお願い申し上げる次第でございます。
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小川淳也#6
○小川委員 理事会で御決定いただくことだという前提ですが、恐らくその背景には、外務省から、こういうことでお願いしたいという依頼があったんだろうと思います。
 もちろん、政府ですから、法案にせよ条約にせよ、一刻も早く国会での審議なり採決を進めていきたいということはよくわかるわけですが、一方、国会の立場としては、きちんとまとまりのある案件、それぞれ関連性の深いと思われる案件、もちろん、経済関係ということで一定理解いたしますが、今後のこともありますので、こうした少し違和感を感じるような取りまとめの仕方については、ここでちょっと一言指摘をさせていただきたいと思います。
 その上で、知的財産権に関して、まだまだ国際社会の取り組みは、道半ばといいますか、相当おくれているのではないかなという気がいたします。特に、余り名指しで言うのはどうかと思いますが、よくテレビなんかでも、非常に痩せ細ったドラえもんが遊園地で出迎えているとか、あるいはにせブランド品も大変出回っているというような状況もございます。
 今回の、特に意匠、いわゆるデザインだというふうにお聞きしておりますが、これに関する協定、条約の締結は、こうした国際社会に蔓延する知的財産権の侵害あるいはそれに対する脅威に対して真に有効打となるのかどうか、その点、大臣の御認識をお聞かせいただきたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田国務大臣 我が国が国際社会の中で活力ある活動を続ける、日本企業がその中で大いに力を発揮する、こういったことを考えますときに、知的財産権をめぐるさまざまな環境を整えることは大変重要な課題だと認識をしております。日本の企業の活動に付加価値を与え、そして国際競争力を確保する上で、こうした環境整備の重要性は言うまでもありません。
 こうした認識のもとに、さまざまな国際的な取り組みですとか環境整備に努めているわけでありますが、今回、三本の知的財産権に関する条約をお願いしているわけでありますが、それぞれ、環境整備あるいはこうした知的財産権の保護、こういった点におきまして重要な条約であると認識をしております。
 こうした一つ一つの積み上げによりまして、それぞれの権利が守られ、日本企業の活動がしっかりと促進され、そして日本の活力につながることを大いに期待したいと考えています。
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小川淳也#8
○小川委員 関連して一つ。
 地元の案件で恐縮なんですが、私の選挙区香川県は、讃岐うどんのメッカであります。今から六年前だったと思いますが、二〇〇八年ごろ、香川県の関連の業者の方が台湾におきまして讃岐うどん店を開店いたしました。ところが、その数年前に台湾の会社が讃岐うどんの讃岐という言葉を商標登録していたという事件がありまして、これは後に訴訟に発展する。これはまさに、今回はデザインを中心とした意匠に関する協定がメーンでありますので直接の関連ではありませんが、広い意味で知的財産権あるいは商標登録等といった国際問題、国際社会における一つの争訟事件に発展した事例があります。
 これについて、その後、近年になって一定の解決を見たというふうにお聞きしていますが、事件の概要なりその経過、少し御報告をいただきたいと思います。
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石原宏高#9
○石原大臣政務官 小川委員にお答え申し上げます。
 御指摘の事案は、台湾において、今委員が言われたように、台湾企業の南僑グループが出願登録した讃岐等の商標の有効性が争われた案件でございまして、二〇一三年にこれらの商標の無効が確定した事案と承知しております。
 問題の発生は、二〇〇七年に、今お話がありましたように、台湾でうどん店を営む日本人経営者が讃岐の二文字を看板に用いていたところ、南僑グループより、登録された商標に基づき、讃岐の二文字を看板から外すように要求されました。これに対して、日本人経営者は、台湾関係当局に対し、これらの商標の無効確認の訴えを提起いたしました。
 一部は最高裁まで争われた結果、二〇一三年に、同商標は、商品または役務の性質、品質または産地について公衆に誤認、誤信を生じさせるおそれがあるものに該当すると判断されて、無効が確定したところであります。
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小川淳也#10
○小川委員 当時、事件が争われているときは、私もいろいろと御相談を受けたり、しかしながら、残念ながらできることは限られているという中で、恐らく側面、背面から外務省さんのいろいろな手助けもあったんじゃないかなというふうに想像いたしております。先ほど御報告いただいたように、ひとまずこの事件については決着ということだと思いますが、国際社会におけるこの手の問題の基盤整備というのは、まだまだこれからなんだろうと思います。
 ちなみに、商標に関する条約には台湾はまだ加盟していないというふうに事務的にお聞きをしておりますし、きょうの主要なテーマであります意匠、デザイン関連の国際協定も、まだ加盟国はわずかに四十六カ国というふうにお聞きしています。特に、日本企業、日本経済にとっても大変大きなウエートを占めるアメリカ、中国の超二大国がこの条約に加盟していない、この点は、条約に加盟することの実効性を担保する、実効性を上げていくという観点からいえば甚だ課題の多い状況だという気がいたします。
 この点について、日本国の加盟はもとよりでありますが、特にアメリカ、中国、こうした国際社会の主要なプレーヤーが参加をしていただくというこの方向感について、大臣、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
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岸田文雄#11
○岸田国務大臣 先ほども申し上げさせていただきましたが、こうした知的財産権をめぐる環境整備を行うということは、我が国の経済の活力にとっても大変重要でありますが、国際社会におきましてこうした活力ある経済活動が行われるための環境整備という点につきましても、大変重要なことだと認識をいたします。そういった点から、御指摘のように、現在の国際社会において経済における大きなプレーヤーであります米国あるいは中国、こうした動向が大変大きな意味があるという御指摘はそのとおりだと考えております。
 今回御審議をお願いしている条約につきましても、意匠の国際登録ジュネーブ改正協定につきましては、米国は、二〇一二年十二月、協定の義務を履行するための国内法改正案に大統領が署名を行ったところであります。したがって、米国は近い将来協定を締結するものと見られます。また、中国も協定の締結に高い関心を有していると承知をしております。
 そして、意匠国際分類ロカルノ協定につきましては、米国は未締結の理由を明らかにしてはおりません。他方、米国は、協定で定める専門家委員会にオブザーバーとして参加しており、かねてから国際分類についての議論に積極的に参加している、こうした現状にあります。また、中国は一九九六年に既に締結をしております。
 そして、もう一本の視聴覚的実演北京条約については、二〇一二年六月に採択されたものであり、採択後まだ間もないものであります。米国は締結に向けた検討を行っている状況であり、また中国は、条約の締結に必要な改正を含む著作権法の改正案を検討していると承知をしております。
 米国、中国につきまして、御審議いただくこの三条約に関しての状況は今申し上げたとおりでありますが、ぜひ、こうした国の状況についてはしっかり関心を持っていきたいと思いますし、何よりも環境整備ということに関しましてはこうした大きな国の動向が大変重要であるという認識のもとに、我が国として、できる限りの働きかけ等、環境整備に努めていかなければならないと考えています。
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小川淳也#12
○小川委員 ありがとうございます。
 日本国が加盟することに関して大きな議論はないんだと思いますが、しかし、申し上げた実効性を上げていくという観点からいえば、国際社会共通のインフラづくりというのは非常に大事なんだろうと思います。
 その観点で、先ほどの讃岐うどんの事例に少し絡むんですが、ちょっと突っ込んで提案なり問題意識をお聞きしたいことがございます。
 今回の協定は、実効性を上げていくという意味では、主要国が入っていないことと、それから、手続を簡便にするという効果はありますが、実態面に入り込もうとすると、最後は二国間関係にならざるを得ないんだろうと思います。各国で登録がうまくいくのかどうか、あるいは先立って不正な登録が行われているのかいないのか。
 お尋ねしたいのは、先ほどの讃岐うどん、台湾の事例に戻りますが、これは、今回の条約でいえば、新たなデザイン、あるいは新たな商標、新たな特許、新たな著作権を第三国で認めてもらうというのが主眼だと思いますが、さきの事例では、不適切な登録が先行して他国で行われていたことによって不便をこうむったという事案であります。
 昨日、ちょっと事務的に通告いたしましたが、これから国際社会における知的財産権のインフラを整えていくためには、何か登録をしていくということも大事だと思いますが、先に不正な登録で占拠されてしまう、本来あいているべき陣地が先取りされてしまっているということを防いでいくことも一つのあり方ではないかと思います。
 ちょっと事例になるかどうかわかりませんが、例えば、インターネットのホームページが普及していく段階で、早々と有名会社の呼称をアドレスで登録した人たちがいました。それは後に不適切だということで売却されたり、あるいは明け渡されたりという事例があったと思いますが、これに近い事例かもしれません。
 悪意があるのか、故意であるのかはわかりませんが、独占、占有することが不適切と思われる名称あるいはデザイン、いろいろなものが先取りになって登録されているという事態を事前に防ぐということも含めて、今後、国際社会の中では考えていく必要があると思いますが、この点について御見識をお聞かせいただきたいと思います。
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磯崎仁彦#13
○磯崎大臣政務官 お答えをさせていただきたいと思います。
 讃岐うどんの商標について、うどん県出身の小川委員が質問されて、うどん県出身の私が答えるというのは、非常に縁を感じるところでございます。
 外国において出願、登録をされた日本の商標が無関係の第三者によって先に外国で登録をされて、そのことによって正当な権利者がいろいろな意味で害されるということにつきましては、防いでいかなければいけないというふうに思っております。
 そういった意味では、経産省としましては、まず、台湾におきましては、正当な権利者がきちんと相談できるような窓口を設けているということとともに、もし侵害があった場合にはそれに対してどう対応していったらいいのかというマニュアルをきちんと整備しまして、正当な権利者に配付するという対応をとっております。
 今回の讃岐うどんの商標の件につきましては、登録の取り消しを求める日本の工商会の台湾当局に対する活動を私どもも支援してまいりましたし、また、台湾当局に対しまして地名等のリストを提出するということによりまして、先ほど外務省から話がありましたように、今回の登録商標につきましては取り消しがなされたということでございます。
 そして、委員御提案のように、これから、先に登録された商標に対して、正当な管理者、権利者がどう防いでいくかということにつきましては、これはやはり、そのこと自体、まずきちんと登録されないように何かできないのかということがあろうかと思います。
 これにつきましては、特に漢字文化圏につきましては、中国、台湾という国があるわけでございまして、こういった国につきましては、例えば、漢字の讃岐でありますとか都道府県の名前、あるいは地域団体商標等につきまして、事前に、こういうリストに入っているものについては登録を差し控えてもらいたいという、審議に当たって十分に考慮していただくような、そういったやりとりをお互いの国同士でやっていくということを、今現実、中国と韓国については行っておりますし、台湾につきましては日本工商会の方から提出をしておりましたけれども、これを政府間でできるのかどうかということにつきましては、可能性を検討していきたいというふうに思っております。
 また、ローマ字等につきましても可能性としてはある話でございますので、その可能性についてもこれから検討してまいりたいというふうに思っております。
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小川淳也#14
○小川委員 ありがとうございました。
 最終的に二国間関係に置けば置くほど、手間もかかるし、コストもかかるし、それだけ損害も大きいということだろうと思います。こういう多国間条約をいかに実効あらしめるかという意味では、先ほどの予防的な観点の議論もぜひ頭の片隅に置いていただきたい。
 最後に、ちょっと逆の観点からお尋ねします。
 今回、俳優さんのパフォーマンス、演技等について、二次利用されない、そういう意味での知的財産権を守るという協定も含むわけでありますが、逆の観点からお尋ねします。
 最近、これだけ日韓関係が難しくなっているにもかかわらず、依然テレビドラマでは、いわゆる韓流ドラマが、言葉は悪いですが、本当に垂れ流し状態とも言えるぐらい大変な露出の中にあります。一方、データをいただいたところですと、日本のテレビドラマ、なかなか見応えのあるいいコンテンツが多いと思いますが、海外で受け入れられている、あるいは放映されているのはその半分にも満たないと言われています。ここには、俳優さんの肖像権等を含めた知的財産権の扱いが異なると言われています。
 お尋ねします。
 俳優さんの知的財産権も大事でしょう。しかし、国策として、こうした日本のソフト、コンテンツを積極的に海外に展開していくということもこれまた大事であります。この辺の、契約慣行、商慣行を含めて、推進する立場からの議論が必要だと思いますが、この点の御答弁をいただいて、質問を終えたいと思います。
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上川陽子#15
○上川副大臣 お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、放送コンテンツの海外展開を促進するに当たりまして、放送コンテンツの二次利用に係る権利処理の円滑化が極めて重要であるということでございまして、総務省としましても、具体的な取り組みを進めているところでございます。
 まず、二次利用に係る実演家、パフォーマーの権利処理手続ということでありますが、これまで、窓口が大変複雑で、実演家ごとに所属団体を調べて申請するという必要があったと同時に、申請手続そのものも電子化されていないということがありまして、極めて煩雑、また時間を要していたということでございます。
 平成二十一年度にaRmaという映像コンテンツの権利処理機構を設立いたしまして、順次この窓口機能の集約化を図ってきたところでございまして、この成果は着実に上がっているところでございます。
 また、近年、アジア各国で番組を販売する際には、日本での放送直後に海外で放送できるような形態での販売が大変ニーズがございまして、これに対しては、放送局あるいは権利者と調整の上、放送後に海外での販売に係る権利処理というのをするのではなくて、初めから海外での販売を想定した暫定的な権利処理ルールを定め、そしてそれにのっとって、試行的な取り組みをことしから始めたところでございます。
 こうした取り組みを通じて権利処理の手続を一層促進しまして、放送コンテンツの海外展開を一層進めてまいりたいというふうに考えております。
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小川淳也#16
○小川委員 ぜひ積極的な取り組みをお願いしたいと思います。ありがとうございました。
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鈴木俊一#17
○鈴木委員長 次に、近藤洋介君。
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近藤洋介#18
○近藤(洋)委員 おはようございます。民主党の近藤洋介であります。
 私、議席を預かってことしで十一年目になるんですが、外務委員会は初めての質疑となります。ふだんは、現在、内閣委員会の理事をさせていただいて、あと、専ら経済産業委員会等々で質疑をさせていただいておるんですけれども、格式ある、伝統ある外務委員会で、多少緊張をしております。どうぞよろしくお願いします。質問の機会をいただき、委員長、理事の皆様に感謝を申し上げます。
 外務大臣に伺う機会はなかなかないので、きょうのマルチの条約の質疑に入る前に、ちょっと一点お伺いをしたいと思います。
 現在、日本の外交上も極めて重要な交渉、TPP交渉が山場を迎えておるわけであります。その中で、TPPも含めた広い意味での通商交渉の中で、日本とオーストラリアの経済連携協定、日豪EPAが大筋で合意いたしました。TPPの主要参加国でもある豪州、オーストラリアと日本が経済連携協定で合意をした。この合意自体は、内容はともかく、連携をしたということ自体は私も評価をしたいと思います。とりわけ、七年越しの交渉であり、また、オーストラリアは日本の貿易相手国としても極めて大きな国でありますから、合意をしたということは大変よかったと受けとめるわけであります。
 お伺いしたいのは、日豪EPAの合意について、我が国にとっていろいろなメリットがあると思いますが、外務大臣として、どういったメリットがあるというふうにお受けとめになっているのかということが一点。
 あともう一点、オバマ大統領来日を控えて現在山場を迎えているTPP交渉にこの日豪の経済連携の合意が我が国にとって有利に働く、こういうふうにおっしゃる政府高官及び与党の幹部の方が、TPP交渉を我が国に有利に進めるためにも日豪EPAを合意したのだという御発言が報道等で見られます。また、私も、そうした与党幹部の御発言を直接伺いました。誰とは申し上げませんが、伺いました。果たしてそういうことなのか、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#19
○岸田国務大臣 まず、我が国にとりまして、経済の再生等を考えましたときに、自由貿易の推進は、極めて重要な課題であり、我が国の対外通商政策の柱であると認識をしております。力強い経済を達成するためにも、自由貿易体制をこれまで以上にしっかりと強化して諸外国の活力をしっかり取り込んでいく、こうした努力をしていかなければならないと考えています。
 そして、その中にあって今回の日豪EPAですが、これは、我が国がこれまで締結してきたEPAの中で最大の貿易相手国とのEPA締結ということになります。日本とオーストラリアとの二国間関係の重要性を考えましても、今回の日豪EPAの締結はまことに大きな意義があるとまず認識をしております。
 あわせて、TPPとの関係についても御質問をいただきました。
 我が国は今、TPPにつきましては、早期妥結に向けて引き続き精力的に協議を続けています。お許しをいただければ、きょうにもまた甘利担当大臣が訪米いたしまして、フロマン通商代表との協議を続けることにしておりますが、TPP以外にも、日豪EPAを含めて、今、我が国は九つの経済連携交渉を続けています。まずは、こうしたさまざまな経済連携がお互いに刺激し合い、そしてダイナミズムが働いていく、こういった全体の構図を考えていかなければならないと思っています。そういった意味で、まずは、今回の日豪EPAの締結は、TPPに対してもこれは間違いなく刺激を与えることになると思いますし、お互いにダイナミズムが働く、こういった意味があると考えています。
 日豪EPA自体は、TPPで取り上げられていないエネルギーですとか資源ですとか、あるいは食料、こういった分野も扱うことになっていますので、それはそれで大変意義があると思いますが、この地域全体において経済のルールをつくっていく、こういった面においては、間違いなく日豪EPAはTPPに対して刺激を与えていくと考えています。
 そして、日豪EPAがTPPに対して影響を与える、日本にとって有利になるのではないかという発言があった、こういった御指摘もありましたが、この点につきましては、それこそTPP交渉においてアメリカがどう受けとめるか、相手の受けとめ方もあるわけですから、具体的にどこがどうだということは我が方からは控えなければならないと思いますが、こうしたいい意味での刺激をTPPにも与える結果につながれば、これは評価すべきことではないかとは考えております。
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近藤洋介#20
○近藤(洋)委員 大臣の御答弁で、TPPについていい刺激になれば、こういうお話でございました。まさに私もそう願いたいと思いますが、現実、果たしてどうなのかなとも思うんですね。悪い刺激にならなければいいなとも思うんです。
 一つは、牛肉について日豪で一定の合意がなされました。この合意は、それなりに工夫をされた合意だなと、私も牛肉の産地の選出、山形県でございますから、思うわけであります。一定の工夫はされたなと思うんですが、気がかりなのは、TPPは二国間の協定よりもさらに上のレベルの合意を目指す、高いレベルの自由化を目指すということだとするならば、日本とオーストラリアの合意内容よりもさらに厳しいものに傾向としてならざるを得ないわけでありまして、そうだとすると、日本はより譲歩を迫られるのではないかという見方もするわけであります。
 かつ、もう一つは、自動車について日本と豪州については撤廃ということになったんですが、では、自動車について、米国との関係で果たして撤廃となるのかというと、それはまた逆の話でして、米国は非常に厳しいことを言っているわけでありますから、逆に言うと、日本だけが譲る形になりはしないかということも私は危惧するわけであります。
 TPPについてプラスになるのかマイナスになるのかは簡単に言えない、こう思うわけでありますし、いずれにしろ、甘利大臣が行かれる、そして、二十二、二十三、二十四日に向けて、日米首脳会談に向けての山場ということでございますから、その結果を踏まえてしっかり議論させていただきたいとも思いますし、この場では、甘利大臣及び岸田外務大臣が小村寿太郎にならないことをぜひお祈りしたい、こう思います。きのうは自民党本部で甘利大臣の壮行会が大変にぎにぎしく行われたということを聞いておりますけれども、果たしてどうなるのか、注視をしたいと思います。
 本論に移ります。
 今回の案件は、知的財産にかかわるもの、また漁業に関するものでありますが、私は、知的財産の関連についてお伺いしたいと思います。
 知的財産に関係して、知財立国を目指すということを我が国はずっと言ってきたわけであります。天然資源のない我が国において、外貨を稼ぐ力の源というのは技術力でありますし、広い意味での知の力だ、こう思うわけですね。特許、意匠、商標、著作権をめぐる制度を国際的に整えるということは私も極めて重要だと思いますし、政府におったときも、経済産業省の政務官、副大臣としてこの分野にかかわってまいりました。
 経済的な意味合いだけでなくても、日本発の製品、技術、コンテンツ等々を広げることはソフトパワーでもあろうかと思うわけであります。先ほど小川議員からもコンテンツの件でお話がございましたけれども、例えば、かつては、ハリウッドの映画が世界に広がって、皆アメリカに憧れた。アメリカの製品がいいな、ハリウッドの映画を見ていいなと思った。そして、例えばフランスに憧れた。かつては、今もそうですが、フランスの製品はすばらしい、技術はすばらしいと思ってフランスに憧れた。それぞれ、米仏、大国は、そういう特許なり意匠なり、今風でいうコンテンツを広げることでソフトパワーを外交の力にもしてきたんだろう、こう思うわけであります。
 まず冒頭、知的財産を活用し、その環境を整えることは外交戦略上極めて重要であろうと思いますが、外務大臣としてその必要性についてどうお考えか、まずお答えいただけますでしょうか。
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岸田文雄#21
○岸田国務大臣 我が国にとりまして、知的財産を守る制度を国際的に整え、そして知的財産の活用を行っていくことは、極めて重要な課題であります。
 昨年取りまとめました日本再興戦略、これは閣議決定した戦略でありますが、これにおきましても知的財産戦略の強化は明記されておりますし、我が国企業や権利者が海外で知的財産の権利を確立し活用するための環境を整えることは、我が国の経済外交、特に日本企業の海外展開を後押しする上で重要な課題であると認識をしております。
 こうした知的財産あるいはコンテンツをめぐるさまざまな戦略、今、アメリカあるいはフランスの例を挙げられましたが、先ほど来出ておりました韓国初め各国とも、こうした知的財産、コンテンツといった分野に関しまして、国家的な戦略としてしっかり取り組んでいる、こういった動きを随分と見ることができます。
 我が国におきましても、この分野におきまして、さまざまな法整備がここ十年余りの間に進んできたわけでありますが、国内整備とあわせて、国際的な環境づくりにおいても精力的に取り組んでいくべき重要な課題だと認識をしております。
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近藤洋介#22
○近藤(洋)委員 同じ思いだということを確認できました。全く大臣のおっしゃるとおりなんだろう、こう思うわけであります。
 そこで、これは非常に大事な話なわけでありますが、委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますけれども、この大事な知的財産が、日本の技術力が高まるにつれて、コインの裏返しとして、模造品、模倣品の侵害もふえているということであります。
 まず、知的財産権の侵害被害は非常に高水準で推移をしている、こういうふうに認識しておるわけでありますけれども、とりわけ、どこが侵害をしているかという相手国でありますけれども、この棒グラフで、二〇一二年度、大体六〇%を超えるものが中国による侵害であるということであります。そして、先ほどお話のあった台湾、韓国。中国も、国を挙げて、自国の知的財産を広げていこう、コンテンツに限らずソフトパワーを広げようという攻めの戦略があるのと同時に、逆に一方で、アジア各国が日本の知財を侵害しているという事例が見てとれるかと思います。
 きょうは特許庁長官に来ていただいていますが、日本の知財の侵害状況について端的にお答えいただけますでしょうか。
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羽藤秀雄#23
○羽藤政府参考人 特許庁におきましては、我が国企業等が海外などで模倣被害に遭っておることについてのアンケート調査を実施しております。
 二〇一三年度調査報告書として公表いたしましたところでは、被害があったと答えられた企業が、総回答の中で九百四十四社、模倣被害率で二一・八%に及んでおる。
 また、委員御指摘のとおり、我が国企業が海外で模倣被害を受けた国、地域として、中国における被害を答えられている方が六割を超えている。台湾や韓国においても被害を受けたという企業が二割を超えておる。アジア地域での被害が多い実情になっております。
 さらに、模倣被害を受けた権利といたしましては、商標の被害を受けたとの回答が約六割と最も多く、次いで意匠、特許・実用新案の順で被害が多い実情となっております。
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近藤洋介#24
○近藤(洋)委員 ということなんですね。
 そこで、今回の条約でもある意匠なのですけれども、意匠、デザインですね。デザインについては、登録の制度が国によって違う。日本の場合、特許庁にデザインの登録をすると、事前に似たようなデザインの登録がないかどうかチェックをした上で、ないですね、新規性がありますねというものは意匠権が発生するように登録される、こういう仕組みでありますが、他方、中国は、まず審査がなくて、登録さえすればそれが認められてしまう、こういうことなわけです。したがって、登録した者勝ち。国によって審査の基準が違う、仕方が違う、こういうことなわけですね。
 特許、発明であればある程度きちっとした審査があるわけでありますが、デザインについては、日本はちゃんと審査をするけれども、中国においては、勝手に登録をしてしまって、それですぐ認められてしまうということなわけです。認められて、これはおかしいじゃないかというふうに訴訟が起きて、初めてそこで審査が行われる。要するに、裁判沙汰になってしまうということなわけであります。
 知的財産の世界では、先ほど小川委員からもお話があったように、何でもいいからまずとってしまう、とってしまって、そして権利だけ獲得してしまって、そして、実際は使わないのに獲得してしまうというのは、これはパテントトロール、要するに投網のようにかけてしまう、こういうことを言うわけでありますが、まさに中国においては、意匠においてそういうことが行われるわけであります。
 そこで、特許庁長官にお伺いしたいんですが、国内の登録手続を、やはり中国にも事前審査してもらう、そういう形にしていただいた方が、我が国の企業の利益を守る上からは極めて大事だ、こう考えますが、特許庁、経済産業省の認識はいかがですか。
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羽藤秀雄#25
○羽藤政府参考人 意匠制度につきまして、確かに今委員御指摘のとおり、世界的には、我が国やアメリカ、韓国のように、出願を受けてから当局が審査を行った後に権利が登録をされる、権利行使が可能となる、こういう審査国と、欧州や中国のように、無審査で登録をされて、権利侵害などの紛争発生があったときに初めて権利の有効性判断が行われる無審査国とに大別されている、こういう制度の実情にございます。
 意匠制度につきまして、無審査国であります中国では、確かに、審査を経ていない大量の権利が最近発生をしておる、訴訟もふえておる、こういう状況は極めて深刻な状況であるというふうにまず認識をしております。
 その上で、我が国の企業が登録をしております意匠と他の意匠、中国などでの意匠権との抵触については、その有無を判断しやすくするように、まず、中国の登録意匠を含めた既存のデザインとの類似状況について、我が国の審査過程で参考とする情報を広くユーザー、制度の関係者に提供しておくということがまず必要だろうというふうに思っております。
 なお、この制度自身についてでありますけれども、我が国といたしましては、今回、ハーグ協定加入を機に、事前審査によって安定的に企業活動が行われるという、こういう審査国のメリットがございますので、このメリットを各国に対してアピールしていく、強化をしていく、そして中長期的に審査国の増加を目指す、これが基本的な考え方だろうと考えております。
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近藤洋介#26
○近藤(洋)委員 今御答弁あったように、やはり審査国をふやしていくということは大事だ、こういうお話だと思うんですね。
 そこで、外務大臣にお伺いをしたいんですけれども、この資料の二枚目をごらんいただいてもおわかりいただくとおり、知的財産の被害のうち、やはり意匠、デザインというのは三六%を占めているわけです、ちょっと見にくい表で恐縮ですけれども。一番多いのは実は商標なんですね、五割ぐらいの被害。知財の中でも商標、意匠というのは非常に侵害率が高いんです。
 先ほどの讃岐うどんのケースもありましたが、商標でいうと、私の地元の米沢牛、これが中国で登録されてしまいました。大変なことで、中国で米沢牛ってどういうことだということで、これも裁判を起こして何とか解決したわけですけれども、これは容易じゃありません。鈴木委員長の岩手の前沢牛はどうか知りませんけれども、中国ではもう大変なことになっているんですね、この商標。
 意匠も同様な形で被害が拡大しているわけでありまして、そういう意味では、意匠の分野において、いわゆる意匠法条約、各国の手続を統一しようというこの意匠法条約をやはり推進すべき立場だと思うんですね、我が国としては。
 そこは現在どうなのか、大臣のお考え、そして我が国は、推進すべき立場だとすれば、それに向けてどういう役割を果たすのか、お答えいただきたいのですが。
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岸田文雄#27
○岸田国務大臣 御指摘の意匠法条約ですが、この条約は、各国の意匠法の手続の調和及び簡素化、こういったものを目的とする条約であります。
 意匠法条約が採択され、発効いたしますと、きょうお諮りしております意匠国際登録ジュネーブ改正協定を締結していない国においても、一定程度、意匠出願手続の利便性が向上する、こういったことも期待されます。また、意匠権がいまだ十分に保護されていない開発途上国においても、意匠保護のための国内法制の整備につながる効果も期待されます。
 我が国は、この意匠法条約の早期採択に向けて、世界知的所有権機関、WIPOにおける議論に積極的に参加してきたところであり、引き続きこの議論にはしっかりと貢献していきたいと考えております。
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近藤洋介#28
○近藤(洋)委員 ぜひこれは、外務省と経済産業省が連携して、この意匠法条約がきちっと形になるように、今、国際機関で議論中ということでありますが、進めていただきたいと思うわけであります。
 あわせてお伺いします。
 同様に、特許の制度を国際的に統一しようという条約、特許法条約というものがあるということであります。二〇〇五年に発効して、現在、米国、英国、フランスなど三十六カ国が締結を、既にこれは条約として形になって、各国がもう締結をしている条約であります。知財立国を目指すのであれば、日本は当然締結をしていいわけでありますが、いまだしておりません。
 これは、外務省としてこの条約締結の必要性はないと認識をされているのか、どういうことなのか、お答えいただけますでしょうか。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 御指摘の特許法条約ですが、まず、基本的な認識としまして、特許の出願手続を国際的に統一化及び簡素化する条約であり、我が国の企業の海外での特許権取得を促進する上で効果的なものであると認識をしております。
 この特許法条約については、我が国も締結を検討してきておるところですが、この条約の規定を実施する際に、内容として、例えば、出願時の明細書をいかなる言語でも可能とすることですとか、あるいは特許庁により指定された手続期間の満了後でも当該期間の延長を可能とするなどの規定がありますが、こうした規定に対応するための国内法の検討、整備に時間を要しているというのが現状だと認識をしております。
 ぜひ、こうした国内法の整備も含めて、この締結に向けて我が国としましても検討は進めていきたいと考えております。
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