環境委員会

2015-05-15 衆議院 全150発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十七年五月十五日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 北川 知克君
   理事 熊田 裕通君 理事 助田 重義君
   理事 平井たくや君 理事 藤原  崇君
   理事 牧原 秀樹君 理事 田島 一成君
   理事 松田 直久君 理事 浮島 智子君
      赤枝 恒雄君    穴見 陽一君
      井林 辰憲君    池田 道孝君
      石川 昭政君    小倉 將信君
      金子万寿夫君    笹川 博義君
      田中 和徳君    高橋ひなこ君
      橋本 英教君    福山  守君
      堀井  学君    前川  恵君
      吉野 正芳君    篠原  孝君
      中島 克仁君    福田 昭夫君
      馬淵 澄夫君    小沢 鋭仁君
      篠原  豪君    真山 祐一君
      島津 幸広君    玉城デニー君
    …………………………………
   環境大臣         望月 義夫君
   環境副大臣        北村 茂男君
   環境大臣政務官      高橋ひなこ君
   環境大臣政務官      福山  守君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 水越 英明君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬食品局食品安全部長)       三宅  智君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           谷  明人君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     坂口 利彦君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 田中 聡志君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   鎌形 浩史君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局環境保健部長)       北島 智子君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            三好 信俊君
   環境委員会専門員     石上  智君
    —————————————
委員の異動
五月十五日
 辞任         補欠選任
  赤枝 恒雄君     金子万寿夫君
  穴見 陽一君     池田 道孝君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     橋本 英教君
  金子万寿夫君     赤枝 恒雄君
同日
 辞任         補欠選任
  橋本 英教君     穴見 陽一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 水銀による環境の汚染の防止に関する法律案(内閣提出第三六号)
 大気汚染防止法の一部を改正する法律案(内閣提出第三七号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
北川知克#1
○北川委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、水銀による環境の汚染の防止に関する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房参事官水越英明君、厚生労働省医薬食品局食品安全部長三宅智君、経済産業省大臣官房審議官谷明人君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長坂口利彦君、環境省大臣官房審議官田中聡志君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長鎌形浩史君、環境省総合環境政策局環境保健部長北島智子君、環境省水・大気環境局長三好信俊君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
北川知克#2
○北川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
北川知克#3
○北川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小倉將信君。
この発言だけを見る →
小倉將信#4
○小倉委員 おはようございます。自由民主党の小倉將信です。
 本日は、環境委員会で貴重な御質問の機会を与えていただきましたことを、北川委員長初め各委員の皆様方に厚く感謝を申し上げたいと思います。
 本日は、水俣条約に我が国が参加をするに当たって、その前提となる国内措置を担保するための法案審議であります。
 ことしで水俣病の公式確認から六十年が経過をいたします。水俣の海は、かつて公害の舞台になったとは思えないほど今では美しい姿を取り戻しておりますが、当時被害に遭われた方々の塗炭の苦しみというものは今なお続いております。
 事ほどさように、公害というものは、一度発生をしてしまうと、とてつもない長い期間、多くの人たち、罪のない人たちに苦しみを与えてしまうものだというふうに思っております。決してこのような苦しみは金銭的な価値に換算することはできません。
 ですから、公害対策におきまして、我が国は、決して経済優先主義のドグマに陥ることなく、予防的な措置に努め、そして、むしろ、そういった措置を講ずることによって、環境分野に新しいイノベーションを起こして健全な発展へとつなげてきたわけでございますし、むしろ、これからはそういった我が国の姿勢を世界に積極的に発信していかなければならないというふうに思っております。
 しかしながら、世界各地で水俣病と同様の水銀による大規模な環境汚染と深刻な健康被害が多発をいたしております。水俣病の公式認知から六十年が経過をして、ようやく世界的な取り組みが発効に向けて視野に入ったわけでありますけれども、これ自体非常に喜ばしいことでありますが、一方で、遅きに失しているというような評価も免れ得ないものだと思っております。
 水銀に関する水俣条約は、我が国が世界で初めて水銀による深刻な健康被害を経験したことを踏まえて、あえて水俣という地名を付して、我が国で採択をされたものであります。そうである以上は、我が国は水銀対策において世界をリードする使命を与えられたものだ、こう理解をしておりますし、それと同時に、我が国が世界の水銀対策の取り組みを率先して後押しすることは、水銀被害によって苦しんでいらっしゃる方々に対して責任を未来に向けて果たすことにつながる、こう信じております。
 望月大臣は、先日、環境大臣として初めて水俣病の犠牲者の慰霊式典に参加をされたと伺っております。この式典に参加をされて、改めて、大臣として、水俣病に苦しんでいらっしゃる方々の苦しみと、そして、水俣病のような公害被害を二度と起こさないようなことについて、かたい決意を新たにされたことだろうというふうに思っております。
 そこで、まず大臣に、水俣病を起こしてしまった我が国の教訓と、そして水銀対策における我が国の役割、これについてどのように認識をしていらっしゃるか、お伺いをしたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
望月義夫#5
○望月国務大臣 ただいま先生から御指摘ございましたように、水俣病という深刻な健康被害を経験した、そういったことを踏まえて、やはりこれは未然に防止対策が必要であるということ、そしてまた、一旦問題が生じてしまうとその解決が容易ではない、そういったことを重要な教訓としていかなくてはいけないな、こんなふうに我々は認識をしております。
 そしてまた、水俣条約でございますが、これは、水俣病の我が国の経験をしっかりと踏まえながら、我が国で開催された外交会議、二年前でございますが、そこで採択をされまして、我が国にとっても大変重要な条約である、このように思っております。
 そして、我が国としてこの条約を担保するために、世界のどこの地域でもこのような公害を二度と起こしてはならない、二度と繰り返してはいけない、そういった意味で、世界の水銀対策をリードしていきたい、こんな決意を持ってこの法案を提出させていただいた、こういうことでございます。
この発言だけを見る →
小倉將信#6
○小倉委員 大臣、御丁寧な答弁ありがとうございました。
 三日前に衆議院の本会議で、水銀に関する水俣条約が全会一致で承認されたわけでございます。外務委員会での質疑を参考にいたしますと、途上国も含めてできる限り多くの国に条約に参加をしてもらうとの趣旨からさまざまな配慮がなされ、条約にも、いいように捉えれば、弾力的かつ柔軟な、あるいは悪いふうに捉えれば、ある意味緩い措置が盛り込まれております。
 例えば、一次採掘についても、現在の鉱山を最長十五年の限度において採掘を認めているほか、途上国が条約を遵守できるように、技術的、資金的支援を行い、それでもなお遵守できない場合に備えて見直し条項も設けられております。
 我が国は、世界の水銀汚染防止対策をリードするためにも、条約よりもさらに踏み込んだ規制を国内法で設けると伺っておりますが、どのような点において条約以上の規制を国内法で設けているのか、製品製造等の規制、大気排出抑制対策、水銀の輸出規制について、それぞれ個別具体的にお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
高橋ひなこ#7
○高橋大臣政務官 我が国においては、水俣病の教訓を踏まえまして、世界の水銀対策をリードするという観点から、条約の義務を満たす措置のみならず、条約以上の措置も両法案においてあわせて講じることとしております。
 水銀による環境の汚染の防止に関する法律案においては、条約上は努力義務となっている実施計画策定を政府に義務づけること、特定水銀使用製品について、条約の求める水銀含有量基準及び廃止期限を深掘り、前倒しができる規定としていること、廃棄された水銀使用製品の適正な回収については、条約上は規定されていませんが、本法案では関係者の努力義務を規定したことなど、条約以上の措置を規定しています。
 また、大気汚染防止法の一部を改正する法律案においては、条約上の大気排出規制の対象は石炭火力発電所等の五種類の施設に限定されているのに対し、我が国において水銀を相当程度多く排出する施設については、我が国独自の措置として、排出抑制の自主的取り組みを求めることなどを規定しております。
この発言だけを見る →
小倉將信#8
○小倉委員 同じような観点から、どのような条約以上の国内法上の措置を行っているのか、水銀の輸出規制について改めて経産省からお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
坂口利彦#9
○坂口政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国から輸出される水銀が、輸出先国で不適切な使用が行われ、健康被害や環境汚染を引き起こさないことを一層確実にする必要があることから、我が国といたしましては、外国為替及び外国貿易法に基づきまして、水銀に関する水俣条約の規制以上の厳しい規制を行う予定でございます。
 具体的に申し上げますと、条約で求められております水銀の輸出規制に加えまして、塩化第一水銀等六種の水銀化合物の輸出を原則禁止することといたしております。
 加えまして、周辺環境の汚染や健康被害のおそれのある零細及び小規模の金の採掘用の水銀及び水銀化合物の輸出、並びに、暫定的保管のみを目的とする水銀及び水銀化合物の輸出を禁止することとしております。
この発言だけを見る →
小倉將信#10
○小倉委員 ありがとうございました。
 観光、環境先進国としての日本の態度をあらわすには十分な国内法上の措置が見込まれているということが理解をできました。
 特に、水銀の輸出規制についてなんですけれども、統計を見ると、EUやアメリカでは、水銀自体の輸出は減っているものの、水銀化合物の輸出は依然として相当の量があるように見受けられます。一説によりますと、水銀化合物から水銀を容易に抽出できるため、水銀化合物の輸出が水銀の輸出規制自体のループホール、抜け穴になっているとも伺っております。
 我が国が独自に水銀化合物の輸出に規制を設けたこと自体すばらしいと思いますので、米国やEUに対しても、国際協調の観点から、日本と歩調を合わせるように要請をしていく姿勢もまた必要だというふうに考えております。
 水銀の輸出規制について、条約では、この条約に基づいて許可される用途及び環境上適正な暫定的保管のために行われる場合に限り、輸出締約国に対し書面による同意を与えた締約国への輸出を除くほか、水銀の輸出を許可してはならないとあります。
 つまり、輸出先で水銀がどのような用途で使用、加工されるのか厳密な確認が必要になるわけでございますが、外国為替及び外国貿易法に基づく水銀の輸出規制について、どのように相手国における使用状況等を確認するのか、経産省にお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
坂口利彦#11
○坂口政府参考人 お答え申し上げます。
 外国為替及び外国貿易法に基づき行います水銀の輸出審査におきましては、輸出相手国から書面による同意が得られていること、試験研究用を初め条約上許可される最終用途であることなど、輸出される水銀が輸出相手国で適切に使用されることが確認できた場合に限りまして、例外的に輸出を認めることとしております。
 加えまして、事後的にも適宜輸出者に対して報告を求めることによりまして、最終需要者、最終用途等につきまして、輸出承認時の内容とそごがないということを確認する予定でございます。
 以上申し上げましたとおり、我が国から輸出された水銀が輸出相手国において適正に使用されるよう、厳格に確認することといたしております。
この発言だけを見る →
小倉將信#12
○小倉委員 ありがとうございました。
 今回の条約では、締約国に対する輸出のみならず、非締約国に対する輸出にも規制がかけられていることとなっておりますけれども、経産省におかれましては、それらの国々に対しましても水俣条約の趣旨をよく理解していただいて、この枠組みがさらに拡大をする努力を続けていただきたいと思っております。
 それぞれの法律において、国内法上で条約以上の措置を講じていくということではございますけれども、ただ、その規制が産業界にとって、高いハードルであっても頑張ればクリアできる現実的なものでなければ、せっかくつくった規制が空文化をしてしまうおそれもあるわけでございます。
 そこでお伺いをいたしますけれども、水銀汚染防止法案における特定水銀使用製品の製造規制が我が国産業に与える影響、また、特定製造工程における水銀使用の禁止が我が国産業に与える影響、並びに、大気汚染防止法の改正で新たに水銀の排出規制が追加されることによって我が国の産業に与える影響をそれぞれお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
北村茂男#13
○北村副大臣 我が国では、水俣病や大気汚染公害の教訓を踏まえまして、市民、行政、産業界などの関係者が一体となって既に水銀の使用、排出削減等の先進的な取り組みが進んでいるという認識のもとに、水俣条約を担保するために提案した今回の二つの法案により、いわゆる国内措置を講じようとしているものであります。
 具体的な措置としては、例えば、水銀汚染防止法案における特定水銀使用製品の製造規制については、我が国は他国に比べ先進的な技術を有していることに加え、我が国の水銀代替、低減の技術レベル等について製造事業者へのヒアリングを行う等により、適切に設定することといたしております。
 また、大気汚染防止法の一部改正案の規制対象となる水銀排出施設からの大気排出については、従来からのばい煙規制等によって水銀についても既に一定の排出抑制はなされており、同法案においては、排出削減に関する技術水準、経済性を勘案し、現実的に排出抑制が可能なレベルで、排出が可能な限り削減されるよう、排出基準を設定することといたしております。
 そのため、今般、水俣条約の担保措置として両法案により導入する規制によって、我が国産業界に新たな過度な負担が生じるものではないという認識をいたしているところでございます。
この発言だけを見る →
小倉將信#14
○小倉委員 北村副大臣、御丁寧な答弁ありがとうございます。
 我が国の環境対策のいいところというのは、政府が上から産業界に対して押しつけるのではなくて、産業界の公共性に訴えて官民一体となって日の丸で努力を続けていることにあるんだろうと思います。今回の法案の策定に当たっても、十分に産業界とすり合わせができているということが確認できましたので、非常に安心をいたしました。
 これは経産省にお伺いをしたいんですけれども、水銀使用製品の代替製品や水銀使用量が少ない製品への転換の促進を図っていくことも必要だと思っております。
 今どこでも使われている蛍光灯ですけれども、これも、条約によれば、二〇二〇年に製造、輸入が禁止をされ、その多くがLED照明にかわっていくことになると思われます。
 ただ、代替製品を促進するにしても、その代替製品が単に水銀を使用していないからよいというだけではなくて、安全性や寿命など環境面に配慮する視点も必要だろうと思っております。
 今回の法案では、国の責務として、水銀使用製品の代替製品への促進等については規定をされておりませんが、水銀使用製品の代替化、水銀使用の低減化に向けた取り組みについて、経産省に方針をお伺いします。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
谷明人#15
○谷政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国では、産業界におけます自主的努力によりまして、他国に先駆けて水銀使用製品の代替や低減技術の開発と導入が進められていると認識しております。こうした我が国の水銀代替や低減技術が国際市場において競争力を獲得し、世界で導入が進みますことは、水俣条約の目的にも資する望ましいことでございます。
 このため、官民密接な連携を行いつつ、産業界には引き続き技術革新を進め、地球規模でも水銀に依存しない社会づくりに大いに貢献していただきたいと考えております。
この発言だけを見る →
小倉將信#16
○小倉委員 どうもありがとうございました。
 産業に対するこれまでの影響、あるいは産業界の方針についてそれぞれ伺ってまいりましたが、水俣条約は、水銀の採掘、輸出入、使用、環境への排出、放出、廃棄など、そのライフサイクル全体を包括的に規制するものとなっております。
 そこで、次に、水銀の回収、廃棄について方策をお伺いいたします。
 まず、現状、産業廃棄物、家庭用のごみ、それぞれの水銀を含む廃棄物の取り扱いをどうしているのか、お伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
鎌形浩史#17
○鎌形政府参考人 水銀を含む廃棄物の取り扱いの現状についてのお尋ねでございます。
 まず、水銀を含む産業廃棄物につきましては、廃棄物処理法に基づきまして、排出事業者が処理責任を有するということになってございます。産業廃棄物として処理する場合には、廃棄物処理法の基準に基づいて、排出事業者において適切に処理を行うということが求められているというところでございます。
 また、水銀を含む一般廃棄物、いわゆる家庭ごみにつきましては、廃棄物処理法におきまして、市町村が処理責任を有するということになってございます。そういうことで、一般廃棄物として処理する際には、廃棄物処理法に基づき、市町村において適切に処理を行うことが求められている、こういう構造になってございます。
この発言だけを見る →
小倉將信#18
○小倉委員 御答弁ありがとうございます。
 家庭用のごみについては自治体の負担によって回収をして、産業廃棄物については事業者負担になるということでございますが、統計を見ると、現状、自治体による回収が七割ほどということで、七割ほどの自治体でしか分別回収が行われていないというふうに伺っております。
 やはり我が国として七割で満足をするのではなくて、限りなく十割に近づけるような努力が必要だと思いますし、環境省におかれましては、各自治体に対して指導や技術援助が必須だというふうに思われますが、環境省のこの点についてのお考えをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
鎌形浩史#19
○鎌形政府参考人 御指摘のとおり、水銀の分別回収を行っている市町村は、私どもの調査ですと約七割ということでございます。
 家庭から排出される水銀添加製品につきましては、各市町村の実情に応じて回収、処理が行われているということでございますが、さらに水銀による将来的な環境リスクの低減に万全を期す必要があるということから、分別回収の徹底、拡大を後押ししていく必要がある、このように考えてございます。
 特に、水銀体温計などの退蔵品につきましては、今後、水銀の使用規制を強化していく中で、相対的にリスク管理の重要度が増すと考えられます。このことから、集中的に分別回収を促進していく必要があると考えております。このため、昨年度、環境省といたしまして、旭川市や九州の阿蘇地域におきましてモデル回収事業を行っているというところでございます。
 今後とも、御指摘を踏まえまして、分別回収の徹底、拡大を後押ししていくというために、引き続き退蔵品の回収について、関係機関の協力を求めるということとともに、市町村に対して、分別回収に関するさまざまな先進的な取り組みもございますので、そういったものも紹介するなどの助言、技術的支援をしっかりと行ってまいりたい、このように考えてございます。
この発言だけを見る →
小倉將信#20
○小倉委員 御答弁ありがとうございました。
 続きまして、今の御答弁の中にもありました、水銀を使った体温計やあるいは血圧計、医療用計測機器についてどのようにお考えか、お話を伺いたいと思っております。
 先ほど答弁にもありましたように、水銀使用製品の中でも、この水銀体温計というのはとりわけ既製品も多うございまして、また、水銀の使用量の多くの割合を占めているというふうに伺っております。
 家庭用の体温計にも、私も子供のときによく目にしましたけれども、水銀式がかつて多く使われておりました。現在販売されている製品は電子式がほとんどでございますが、今でも、かつて購入をされました各御家庭に相当量の水銀式体温計が退蔵されているやに伺っております。
 また、医療機関においても、血圧計に水銀が使われておりますので、この水銀を使った血圧計が医療機関に相当量退蔵されていると伺っております。
 こういった製品を、今後確実かつ適切に廃棄物として管理するスキームの中に入れていくことが必要だと考えております。
 資料を見ますと、データを見ますと、血圧計や体温計といった医療用計測機器に使用されている水銀の推計ストック量は合わせて五十トン近くに上りますが、回収量では〇・五トンにすぎないということで、ほかの水銀添加製品に比べてストック量は桁違いである一方で、回収量はほかの製品とほぼ同程度ということで、回収が余り進んでいない現状が統計上も見てとれます。
 例えば、私の選挙区でもございます東京都では、医師会が中心になって自主回収の取り組みを進めておられますけれども、政府として、特に重点課題といたします医療用計測機器の回収に向けた取り組みをどのようにそれぞれ支援されていくのか、改めてお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
鎌形浩史#21
○鎌形政府参考人 医療機関などにおきます水銀体温計などの廃棄物の扱いでございますが、まず、環境省におきまして、平成二十六年度、川崎市医師会の協力を得まして、水銀体温計等の回収促進事業を実施したというところでございます。
 また、御指摘がございましたが、東京都医師会におきましては、会員が保有する水銀体温計などのうち不要となったものを自主的に回収いたしまして、水銀を回収する取り組みを進めているものと私どもも承知してございます。
 今後、こうした回収促進事業あるいは先進的な事例で得られた知見などを踏まえまして、マニュアルを策定するということとともに、セミナーなどを通じてそうしたものの周知を図りまして、医師会等民間団体による回収の促進を支援していきたい、こういうふうに考えてございます。
この発言だけを見る →
小倉將信#22
○小倉委員 御回答どうもありがとうございます。
 先ほどの市町村におけます旭川市のモデル事業もそうですし、川崎市医師会のモデル事業もそうでありますけれども、うまくいっている、関係各所の協力も得ているというように伺っておりますので、今後は速やかに横展開を図っていただきたいと思います。
 適正に水銀使用製品を回収ルートに乗せていくためには、先ほどから申し上げております自治体や事業者だけではなくて、一般消費者の方々にも、水銀使用製品を正しく認識して、廃棄の際には確実に分別をしていただく必要があります。
 ただ、製品そのものに表示できれば非常にわかりやすいのですけれども、例えばボタン電池などは製品そのものが非常に小さくて、適当な印字面がないという問題もあります。また、水銀の表示自体が統一をされていなければ、消費者がかえって混乱をしてしまうとの問題点も指摘をされております。
 そこで、政府として、消費者に対して適切な情報提供のあり方、これを検討すべきだと思いますけれども、この点について政府の基本的な考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
北島智子#23
○北島政府参考人 お答えいたします。
 条約におきましては、水銀使用製品の水銀含有に関する情報を提供することは求められておりませんが、正確な情報を消費者に伝達することで、廃棄する際に当該製品に水銀等が使用されていることを認識できるようにすることは重要です。また、この情報の伝達は、消費者が製品を選択する際にも効果があると考えております。
 このため、本法案におきましては、条約の要請より踏み込んだ措置として、水銀使用製品の製造や輸入を行う者に対して、水銀等の使用に関する表示を行うことなどにより、消費者が適切に分別排出するために必要な情報を消費者へ提供する努力義務を規定しております。
 法案を成立させていただきましたら、速やかに、対象範囲や消費者にとってわかりやすい表示のあり方も含め、情報提供に関する一定の指針を作成し、事業者に求められる具体的な取り組みの内容を明らかにしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小倉將信#24
○小倉委員 どうもありがとうございました。
 これまでの答弁を通じまして、国内におけます担保措置についてはしっかりと準備を進めていらっしゃるということが理解できました。
 ただ、世界の水銀利用量三千八百トンのうち、我が国の利用量は、昔は二千五百トンぐらいあったそうでありますけれども、不断の努力によりまして今では八トンにすぎないということでございます。
 我が国が単独で幾ら努力をしても、これでは世界の水銀被害を根絶することはできないわけであります。重要なのは、水銀をいまだに大量消費、生産し続けている国にいかに条約に参加をしてもらい、そして、条約発効後にこうした国々に対して日本と同様のより高い規制基準をいかに達成をしてもらうかだと思っております。
 既に我が国は、水俣条約外交会議におきまして、水銀汚染防止に特化した人材育成事業を含む三年間で二十億ドルの途上国支援や水俣から水銀対策技術や環境再生を世界へ発信するMOYAIイニシアティブを表明していると伺っております。
 そこで、これまで表明してきたこれらの取り組みについて、どのような成果があったのか、今後どのような取り組みをしていくのか、簡潔に、外務省、環境省にそれぞれお伺いをしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
水越英明#25
○水越政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十五年十月の水俣条約外交会議におきまして、我が国から、途上国の大気汚染対策、水質汚濁対策及び廃棄物処理のため、平成二十六年一月から三年間で総額二十億ドルを支援することを表明いたしました。
 これらのうち、環境汚染対策に該当する計画等として、下水道整備計画、火力発電所建設計画等、七カ国計九件の計画に対する支援を決定しております。また、今後、これらの国における環境問題の改善等の具体的な成果につながることが期待されております。
 また、これに加えまして、外交会議で発表したとおり、水銀汚染の防止に特化した人材育成支援プログラムを開始しております。昨年は、中国、ブラジル等七カ国から約十名の研修生が参加いたしました。
この発言だけを見る →
小倉將信#26
○小倉委員 MOYAIイニシアティブも同様のことだとは思っておりますが、水銀の大気への排出量を見ますと、アジアが五割を占めていて、さらにそのまた三割を中国が占めているということでありますので、水銀対策もそうですけれども、アジア地域の経済成長とともに、環境分野においてアジア各国が果たすべき国際的な責任も増しているように感じております。そうなると、アジア一の環境先進国であります日本に期待される役割も一層拡大していくことは間違いございません。
 そこで最後に、上海で開催をされたTEMM17、日中韓三カ国環境大臣会合に参加をされて、そこで二年ぶりの日中環境大臣会合も実現をされた望月大臣に御見解をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
望月義夫#27
○望月国務大臣 今先生御指摘のとおり、アジア地域が世界の水銀の排出の半分を占めている、こういうことでございまして、まさに日本の果たすべき役割は大変大きい、このように思っております。
 先月、日中韓の大臣会合をやりました。三年ぶりに中国の大臣が出席をいたしました。中国でも、PM二・五を初め、水俣条約に関心が非常に深くて、習近平首相の肝いりで清華大学の学長の陳大臣が就任をしたということで、バイ会談で積極的にさまざまな意見交換をして、やはりこれからは中国も環境問題は大変重要だというようなことの話し合いもさせていただきました。
 そういったことで、やはりアジアにおける日本の役割というものは大変重要であるということで、今後とも、我が国の経験や知見あるいはすぐれた環境技術、こういったものの普及を通じて、国際貢献にしっかりと努めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
この発言だけを見る →
小倉將信#28
○小倉委員 大臣、力強い御答弁ありがとうございました。
 先日、我が国は、二〇三〇年までに温暖化ガスを一三年比で二六%削減するという目標案を公表いたしました。産業界との綱引きがある中で、またエネルギー政策にも不確実性が残る中で、当初見込まれたよりもかなり大胆で野心的な数字を公表することができたと評価をいたしております。
 これも、望月大臣が、外務大臣政務官や自民党の経産部会長等の要職を歴任されながら、関係各省と関係団体とのパイプを密に構築されて、リーダーシップを持って調整に臨んでこられたからだと推察をいたしております。
 大臣には、これからも環境問題全般において強力なリーダーシップを発揮していただきますことを最後にお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →
北川知克#29
○北川委員長 次に、篠原孝君。
この発言だけを見る →
← 戻る