財務金融委員会

2015-04-24 衆議院 全128発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月二十四日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 古川 禎久君
   理事 神田 憲次君 理事 土屋 正忠君
   理事 藤井比早之君 理事 御法川信英君
   理事 山田 美樹君 理事 鈴木 克昌君
   理事 丸山 穂高君 理事 伊藤  渉君
      井上 貴博君    井林 辰憲君
      鬼木  誠君    勝俣 孝明君
      國場幸之助君    柴山 昌彦君
      鈴木 隼人君    田野瀬太道君
      津島  淳君    中山 展宏君
      根本 幸典君    福田 達夫君
      藤丸  敏君    牧島かれん君
      務台 俊介君    宗清 皇一君
      山田 賢司君    大島  敦君
      玄葉光一郎君    古川 元久君
      前原 誠司君    鷲尾英一郎君
      伊東 信久君    吉田 豊史君
      斉藤 鉄夫君    宮本 岳志君
      宮本  徹君    小泉 龍司君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   内閣府副大臣       赤澤 亮正君
   財務副大臣        菅原 一秀君
   内閣府大臣政務官     越智 隆雄君
   内閣府大臣政務官     小泉進次郎君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 塩川実喜夫君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局長)  池田 唯一君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    森  信親君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 金子  修君
   政府参考人
   (財務省国際局長)    浅川 雅嗣君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           山崎 伸彦君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   財務金融委員会専門員   関根  弘君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 金融に関する件(破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告)
 財政及び金融に関する件
     ————◇—————
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古川禎久#1
○古川委員長 これより会議を開きます。
 金融に関する件について調査を進めます。
 去る平成二十五年十二月十三日、平成二十六年六月二十日及び十二月十六日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づき、それぞれ国会に提出されました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告につきまして、概要の説明を求めます。金融担当大臣麻生太郎君。
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麻生太郎#2
○麻生国務大臣 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、平成二十五年四月一日以降平成二十六年九月三十日までの期間につき、六カ月ごとを報告対象期間として、その間における破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を、それぞれ、平成二十五年十二月十三日、平成二十六年六月二十日及び十二月十六日に国会に提出いたしております。
 これらの報告に対する御審議をいただくに先立ちまして、その概要を御説明させていただきます。
 初めに、管理を命ずる処分の状況につきまして申し上げます。
 今回の報告対象期間中に、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。
 平成二十四年九月十日に解散をした日本振興銀行に関し、再生計画に基づき、同行の債権者に対して中間弁済が開始をされております。
 次に、預金保険機構による主な資金援助等の実施状況及び政府保証つき借り入れ等の残高につきまして申し上げます。
 破綻金融機関からの救済金融機関への事業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、今回の報告対象期間中に日本承継銀行に対する増額等が生じたことにより四十四億円の増額となり、これまでの累計で十八兆九千九百十七億円となっております。
 預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買い取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆五千百九十二億円となっております。
 また、預金保険機構の政府保証つき借り入れ等の残高は、平成二十六年九月三十日現在、各勘定合計で二兆四千六百七十二億円となっております。
 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講ずることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも、日本の金融システムの一層の安定確保に向けて万全を期してまいる所存であります。
 御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
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古川禎久#3
○古川委員長 これにて概要の説明は終わりました。
     ————◇—————
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古川禎久#4
○古川委員長 次に、財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として警察庁長官官房審議官塩川実喜夫君、金融庁総務企画局長池田唯一君、監督局長森信親君、法務省大臣官房審議官金子修君、財務省国際局長浅川雅嗣君、厚生労働省大臣官房審議官山崎伸彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古川禎久#5
○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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古川禎久#6
○古川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。藤丸敏君。
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藤丸敏#7
○藤丸委員 おはようございます。自由民主党の藤丸敏でございます。
 麻生大臣におかれましては、私、古賀先生の書生をしておりましたので、十九のときから御尊顔を拝していたところでございます。よく、三十年前は、450SELで颯爽と登場されて、格好いいなというのが印象でございました。この場で質問させていただけることは、大変恐れ多いことでございます。よろしくお願い申し上げます。
 本日は、FRC報告及び経済について、二問質問をさせていただきます。一問目は、金融国会において公的資金が注入されております、その回収状況について、二問目は、日本経済の持続的成長について質問をさせていただきます。
 それでは、資料の一ページを、一ページというのは裏表紙になりますけれども、見ていただきます。これは、戦後七十年の経済を大まかに示しております。初めの十年は戦後復興、次の二十年は一〇%の高度成長、次の二十年が安定成長五%という時代であります。喫緊の二十年が低成長の経済でございます。
 麻生大臣は肌身で経験されておりますので、戦後の経済を振り返って、御感想をお聞かせ願えれば幸いでございます。
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麻生太郎#8
○麻生国務大臣 さきの大戦敗戦後、約七十年を経ました日本ということだと思いますが、この表にもありますように、まず、日本は、経済政策を経産省がやり、そして大蔵省で金融、財政の傾斜配分等々をやって、高度経済成長というのをやって、昭和三十年にはもはや戦後ではないという言葉が言われ、世界第二の経済大国になるに至っておりますが、当然、その後、経済が成熟、社会も成熟に伴って徐々に成長率が鈍化して、現在では、今、世界第三位ということになっております。
 また、一九九〇年代以降は、資産のバブル、資産のデフレーションによるいわゆるバブルの崩壊という一つの節目に、よく失われた二十年という言葉がここに使われることになって、総じて低成長率並びにマイナス成長にもなったということだと存じますが、政権がかわって約二年、このグラフの最後のところになりますけれども、きちんと成長を取り戻して、日本は再び世界の中できちっとした経済力を持った国として、デフレ不況からの脱却というものと経済の再生というものに取り組んでいく必要があるであろう、そういうように考えております。
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藤丸敏#9
○藤丸委員 ありがとうございます。
 バブルのとき、地価税が導入されたとき師匠の古賀先生が建設部会長をやっておりまして、平成十年の金融国会のときに国対委員長でありましたので、その脇で見ておりまして、深夜国会、深夜の交渉でありました。時は、小渕総理、宮沢総理が総理を終えて大蔵大臣になっておられまして、麻生先生も総理を終えて今財務大臣でございますが、谷垣先生が政務次官をやられておりました。交渉は、津島先生のおやじさんが交渉に当たられておりました。
 やっと一問目に入らせていただきます。
 公的資金の回収状況についてお教え願えればと思います。
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森信親#10
○森政府参考人 お答えいたします。
 預金保険機構におきましては、初めて公的な資金援助を実施した平成四年四月から平成二十六年九月末までに、預金者等の保護のために実施した金銭贈与として十八・九兆円、破綻金融機関等からの資産買い取りとして九・八兆円、金融システム安定化等のための資本増強として十三・〇兆円、その他六・三兆円の資金援助等を実施しております。
 これに対する回収でございますが、回収状況につきましては、この間、資産買い取りについて十・一兆円、資本増強について十三・六兆円、その他について五・〇兆円を回収しております。
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藤丸敏#11
○藤丸委員 ありがとうございます。
 二問目でございますが、経済の再生と持続的成長をなし遂げるための政策であります。
 私、個人的な意見といたしましては、二年ぐらいは低金利、それから為替の安定、百二十円を維持すべきと考えております。これからアメリカの出口戦略が来たとしても、準備をしておく必要があると思います。
 今、アメリカは、QE1、QE2、QE3、クオンティテーティブイージングという量的緩和をずっとし続けてきております。そして、もうQE3も大体、データを見ると、終わって、買いをやめてきておりますので、これから、金利をどれだけ、いつ上げるかが課題になってくると思います。
 そこで、私見でございますけれども、低金利を維持するためには、今、日本国債は年百七十兆発行しております。この四ページを見てもらえばそれがわかりますが、百七十兆。ちょっと見ると百五十兆になっていますけれども、結果的には百七十兆発行しております。
 片や、日銀がマネタリーベースをふやしてきております。黒田総裁が二年間で倍にするということで、倍になって、これからまた新たに年八十兆買ってくれる予定であります。
 まさに売り手市場でありますので、十年、二十年、三十年の国債の種類のバランスを工夫して発行することによって低金利を維持すべしと考えております。とはいうものの、世界のマネーはドルが約四〇%ぐらいを占めておりますので、そう簡単では、ドルが動けば、アメリカが動けば全体が動くということはやむなしとは思いますけれども、そういうふうに低金利を維持すべしと考えております。
 次に、為替の安定の件でございますが、百二十円が上下しそうならば為替介入も辞すべきではないと考えております。
 為替の方も一番後ろにつけております。四ページに、外貨準備高と為替介入額というのをつけております。
 G7の申し合わせで、市場に任せるというのがあるように聞いておりますけれども、できるだけ出口戦略、九月から十二月と言われておりますが、それに準備して、国債発行の工夫と為替介入というか、そういうことをすべきではないかと思っております。
 いずれにしても、経済の再生と持続的成長をなし遂げなければなりませんので、その政策について、麻生大臣にお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#12
○麻生国務大臣 安倍政権においてやはり日本経済の再生と経済の持続的成長というものは極めて重要な目的でありまして、それはなぜするかといえば、何といっても、デフレ不況からの脱却、経済成長というのがその主たる目的であります。
 そのために、大胆な金融政策、また機動的な財政政策、そして民間投資を喚起するための成長戦略、俗に言われる三本の矢という政策を一体的にこれまで推進してきたんですが、その結果として、企業の経常利益は四半期で過去最高、企業倒産件数も九千七百件で一万件を切っておりまして、月割り八百ぐらいになっておりますので、そういった意味では、かなり状況がよくなってきた。
 有効求人倍率の一・一五というものも、これだけ高いのは二十二年ぶりということになっておりますので、そういった意味においても、極めて高い数字を示しております。
 賃金におきましても、本年の賃金引き上げ率というのは経団連調査で二・五九%、過去十六年間で最高と言われた昨年の水準を上回る勢いになっておりますなど、経済は確実に好循環が生まれ始めておりますというのが、結果として、今の段階で申し上げられることだと思います。
 為替の水準につきましては財務省の立場としてコメントできませんけれども、引き続き、企業が、デフレマインドというものに陥っている状況から抜け出て、去年の三月で三百二十八兆円の内部留保がたまっているはずですが、内部留保を賃金の引き上げとか国内の設備投資等々に活用できるよう変革を促していくということが極めて大事なものだと思いますので、そういった意味では、政府としては、コーポレートガバナンス、いわゆる社外重役の例を引くまでもなく、そういうコーポレートガバナンスの効果に加えて、法人税の改革をやり、イノベーションの推進などを一体的に進めて、いわゆる企業の稼ぐ力というものを高めていくことが必要であろうと思っております。
 加えて、今、地方というものを考えた場合に、地方創生の実現に向けて創設をいたしました地方拠点強化税制を活用していただくことや、また経済界において、取引企業の仕入れ価格の上昇、円安のおかげで海外輸入品は仕入れ価格が上昇しておりますので、その価格転嫁とか、また支援、協力に取り組んでいただくということで政労使会議においてもこの話を取り上げさせていただき、確実に今実行されつつあると思っております。
 いずれにしても、経済の好循環というものを各地において広げていくことを目指して経済財政政策を運営、推進してまいりたいと考えております。
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藤丸敏#13
○藤丸委員 ありがとうございました。
 これで質問を終わらせていただきます。
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古川禎久#14
○古川委員長 次に、斉藤鉄夫君。
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斉藤鉄夫#15
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。
 私、きょうの質問の問題意識は、これまで、デフレ脱却、経済再生を目指してさまざまな施策を行ってまいりました。その中で、特に税制が大きいかと思いますけれども、デフレ脱却と、片一方で格差を固定化させることをどう防いでいくかという二つ、このバランスをどうとるかということが非常に重要だと思います。そういう問題意識できょうは質問をさせていただきたい、このように思います。
 それを直接聞きますとそれだけで終わってしまいますので、それに至るまで、二、三質問させていただきます。
 デフレ脱却、経済再生を目指して金融、財政そして税制改正をやってきたわけでございますけれども、まだ道半ばだと思います。このデフレ脱却を目指してまだ道半ばだというところで、まず大臣の所感、お考えをお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#16
○麻生国務大臣 第二次安倍内閣におきましては、今、藤丸先生からの御質問にも同様のことをお答えしておりますが、やはり日本は一九九〇年代からというのが多分、後世、歴史家はそう言うんだと思いますが、当時、株は三万八千九百十四円でしたかをつけて、これが史上最高値なんですが、それ以後ずっと下がってきております。株という名の動産、資産がデフレーションを起こし、九〇年から同様に今度は土地も下がって、資産のデフレーションによる不況という、戦後、日本ではやったことがないものをやったのがこの二十年間、三十年間の実態であったろう、私どもそう思っております。
 これから抜け出るためにどうするかというので、いわゆる三本の矢というようなものをやらせていただいた結果、先ほど申し上げたように、経常利益が最高になってみたり、倒産件数が大幅に減ってみたり、有効求人倍率も〇・幾つが一・一五まで上がったりということになっておりますし、税収も大幅にふえております。
 また、賃金も明らかに政労使会議等々の答えで上がってきておりますので、形としては、二十年間かかって起きてきたデフレーションという状態を二年少々で確実に、今、デフレマインドが収束しつつあるところまであと一歩というところだと思いますし、一応、物価もマイナスからゼロまで来ましたので、デフレという状況からはほぼ抜け出つつあるところまで来たと思っております。
 では、気持ちとしてどうかというと、二十年続いたデフレマインドというものがそんな簡単に二年やそこらで脱却できるはずもなく、まだなかなかいま一つというところが続いておりますので、私どもとしては、デフレ状況ではなくなったと思っておりますけれども、まだ気持ちの上ではなかなか景気、景況感といったものまでには戻っていない、道半ばというところだという認識でおります。
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斉藤鉄夫#17
○斉藤(鉄)委員 では、デフレ脱却を確かなものにするために今後こうしていくべきだ、またこうしていきたいというお考えがありましたら、大臣、お伺いしたいと思います。
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麻生太郎#18
○麻生国務大臣 デフレ脱却をさらに進めていくということに関しては、三本の矢というものの特に三番目の矢を積極的に進めていくことなんだと思います。
 日本銀行においても、今後とも二%の物価目標というものの達成に向けて金融緩和を着実に実行されることを期待いたしておりますが、政府としては、四月九日に成立させていただきました平成二十七年度の予算というものを円滑かつ着実に実施に移していくことがまず第一番だと思っております。
 また、民需主導の持続的な経済成長の実現というのが一番あれでございまして、私どもは、税制においてもいろいろな政策をこれまで二年間にわたって、民間のそういった活動が活発に行われやすいように、法人税であってみたり、また投資減税であってみたり、一括償却であってみたり、数え上げれば幾つもありますけれども、そういったものを実行してきております。それに応えて民間がどう受けて立つかというところが一番大事だと思っておりますので、成長戦略を確実に実行していくにはこの第三の矢が一番の問題だ、私どもはそう認識いたしております。
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斉藤鉄夫#19
○斉藤(鉄)委員 デフレ脱却とともに、今、財政再建という大きな、また非常に重要な目標がございます。この構造改革を推し進めていかなくてはならないわけですが、基本的な大臣のお考えをお伺いいたします。
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麻生太郎#20
○麻生国務大臣 第三の矢の結果ということでいろいろ経済が成長していくのは非常に大きなところなんですが、私ども、経済を成長させていきやすくするためには何といっても需要というものの喚起がない限りはなかなかということで、政府としては、いろいろな形で需要を喚起させる意味で、税金を減税してみたり償却を大幅に認めてみたりいろいろした結果、財政としてはそういった面に出動した形になっている、いわゆる第二の矢を使っております。
 そういった意味では、我々としては、そういったものをやり続けることがずっとできるかといえば、第三の矢の効果が出てくることにならないと第二の矢に対するはっきりした答えではありませんので、そこのところが出てくるようにするためには、やはり財政がきちんとした方向で、我々、財政を健全化させるという意欲は政府として持っているということをはっきり内外に言わない限りは、市場の反応とか海外からの反応ということが大きな影響を与えまして、金利が暴騰してみたり国債価格がとかいったことになりますので、財政健全化という目標を、二〇一五年までにプライマリーバランス、基礎的財政収支の半分、比較いたしまして半分にするというのを目標にさせていただいて、一応、今年度の予算できちんといきますとそれができるところまで来ました。
 したがいまして、次は、二〇二〇年度に半分ではなくてゼロにしますという目標を掲げておりますので、これをきちんとやるという意思を示して、今、私どもが粗で計算したところで、緩目に見積もっても今のままではまだまだゼロまでいかない、まだあと一兆五千億円足りないという予想になっておりますので、それをきっちりやって、九兆四千億円のバランスの分をきちっと埋めるところまでやっていかねばならぬ、私どもはそう思っております。これができますと、初めて、今度は、プライマリーバランスという基礎的財政収支ではなくて、金利を含めたGDP比に対してという答えが出せる、目標を立てられるということになろうかと思います。
 そういったものをきちんとステップを踏んでやっていくということで、長い間かけて財政というものを我々が大幅に出動させてきた結果、たまりたまった借金というものが大きなものになっておりますので、それをきちっとさせていくという姿勢で我々は臨んでいかねばならぬという面も、両方やらねばいかぬ、経済成長と財政再建と両方やらねばならぬということははっきりいたしておると思っております。
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斉藤鉄夫#21
○斉藤(鉄)委員 どうもありがとうございます。
 そういう基礎的な議論のベースに立って、特に税制について我々も議論をしてきまして、デフレ脱却、経済再生のためにいろいろな手を打ってまいりました。
 例えば、住宅。特に、格差の固定化につながらないようにしなくてはいけないということで、住宅や教育等々についてもいわゆる世代間移転の税制を進めてきたところでございます。それらは、片一方で、この場でも議論がありました、また与党の中でもかなり激しい議論があったところですが、格差の固定化につながるのではないかという議論もあったところでございます。
 今、経済が再生していく中で、格差という問題も大きく議論になっているところでございまして、十二月三十日にまとめました税制大綱でも、「目下はデフレ脱却・経済再生に向けて税制を含めあらゆる政策資源を集中投入すべき状況にある。他方、税制は社会のあり方に密接に関連するものであり、今後とも、格差の固定化につながらないよう機会の平等や世代間・世代内の公平の実現、簡素な制度の構築といった考え方の下、不断の見直しを行わなければならない。」と一番初めの基本的考え方のところに書いたところでございますが、この問題について大臣はどのようにお考えかということをお聞きしたいと思います。
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麻生太郎#22
○麻生国務大臣 社会保障並びに税制を通じて経済格差の固定化というものを防ぐことは、政府としては極めて重要な課題と思っております。
 したがって、近年の税制改正でも、例えば再配分機能の回復を図るために、平成二十五年度の税制改革で、所得税の最高税率を四〇%から四五%まで上げておりますし、また金融所得課税の見直しということで軽減税率の廃止をさせていただいて、一〇%までにしておったものを二〇%に上げております。
 また、相続税の見直しで、これまで五千万足す一千万掛ける相続人の数だったものを、三千万プラス六百万掛ける相続人ということで、額を下げさせていただいておりますし、最高税率も、五〇%だったのを五五%という形にさせていただいたりしております。
 給与所得控除の見直しもやらせていただいたりしておりまして、給与収入額の段階的引き下げということで、千五百万を千万までというように講じてきたところであります。その影響をまず見ていく必要があろうかと思っております。
 その上で、今後の税体系というものを考えていった場合に、まず、消費税というものが今後も増加する社会保障財源に充てられるというのは、少子高齢化が避けがたいという流れの中にあっては税体系の中で重要な役割を担うものであろうということは当然のこととして前提にしつつ、所得課税とか資産課税というのをどのように組み合わせていくかというところが問題なのだと思っております。
 いずれにしても、経済社会の構造変化というものを踏まえながら、こういった点をよくよく踏まえて検討していく必要があろうというように考えております。
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斉藤鉄夫#23
○斉藤(鉄)委員 非常に重要な観点だと思います。
 例えば、我が党も、実は緑の贈与という提案をさせてもらいました。これは、再生可能エネルギーや省エネ機器を家に設置するときに、贈与税がかからない形で子供や孫に贈与できる、資金を提供できるという制度。今回、住宅の制度の中でそれを実現することができましたが、そのときの議論も、確かに動かなかった金が動くようになってデフレ脱却には貢献するんだけれども、しかし、これは格差の固定化につながらないか、こういう税制をどんどん大きくしていっていいんだろうかという議論もあったところでございます。
 今、大臣の基本的な考え方のもと、今後進めていかなきゃいけないなと私も感じたところでございますが、その感想を申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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古川禎久#24
○古川委員長 次に、大島敦君。
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大島敦#25
○大島(敦)委員 麻生大臣、菅原副大臣、おはようございます。
 三十分間質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 きのうなんですけれども、ホンダジェットの報道があって、久しぶりにいい報道を聞いたと思って感激しております。
 一九七八年の朝日ジャーナル、本田宗一郎と藤沢武夫という連載がありまして、この記事をずっと私は当時も今も時々読んでいます。やはり創業者のスピリット、精神がずっと創業者がやめた後も引き継がれて、八六年から開発を始めて二十九年たって百機を超えて受注されているという話を伺いまして、今の日本の企業の中でなかなかこういう会社は少ないと思っています。
 一つの事業を、私の地元に荒川の河川敷に本田飛行場というのがあって、河川敷の飛行場ですからジェット機は離着陸できません。ただ、セスナ機とかは離着陸できて、これは創業者のその思いがジェット機を開発する前から飛行場を持ってということで、今でもその飛行場を利用して、多くのアマチュアの方が大空に羽ばたいているわけです。今の日本の企業の中で、特に恐らくこのホンダは、国の資金には頼らずにこういう開発をしてきたと思うんです。ですから、そういう会社をどうやって多くつくるかということが私たちの国にとって必要だと思っていまして、今の、ここ二十年間の課題というのは、日本の失われた経営力をどうやって取り戻すのかが課題だと思っています。
 私自身、高校のときだと思うんですけれども、中公新書の「ハーバード・ビジネス・スクールにて」という本を読みながら、一番印象に残っているのは、ハーバードのビジネススクールの教授が、ビジネスは要は芸術である、クリエーティブな仕事であると書いてあって、やはりビジネスがクリエーティブでおもしろいというこの感じ、この感じを皆さんが持てなくなっているのが日本の最大の課題かなと思っているんです。
 ですから、やはりここをどうやって、私も財務金融委員会に初めて所属させていただいて、お金の話を主に聞いているんですけれども、確かに、成長資金の供給促進に向けた施策なんて説明を受けて、分析は非常によくできていますよね。家計が一千六百五十四兆円、それを間接金融、銀行を通して貸し出して企業へ。預金が八百七十兆円、そして直接金融だ。その企業のところには「稼ぐ力」向上と書いてあって、ここが最大のポイントだと思うんですよ。お金をどんなに緩和しても資金を借りて踊る人がいないというのが、ここ二十年間の私たちの国の最大の問題点、課題だと私は思っています。
 今から二十一年前ですから一九九四年、私がサラリーマンをしているときに、三枝匡さんが書いた「経営パワーの危機」というのがあって、要は四十代、三十代、四十歳前後の若手社員が関連会社の立て直しのために派遣されてそれを立て直すというストーリーで、それを読みながら企業経営はやはりおもしろいなと実感して、多分私も今、政治家になっていなければ自分でビジネスを起こしていた立場なんです。たまたま民主党が一九九九年に公募という記事を読んだものですから、応募して今はこういう立場なんですけれども、その記事を読んでいなければ、会社を一回転職していますから、その後、多分会社をつくって、ビジネスはおもしろい、そういう取り組みをしていたかなと思うんです。
 私が、一九九四年、丸の内の鉄鋼会社にいるときに、情報システム部でハイテクベンチャーの投資案件を見ていたんです。当時、二十億円の会社に投資をしたんです。アメリカのシリコングラフィックスという会社で、これは、「ターミネーター2」とかあるいは「ジュラシック・パーク」のコンピューターグラフィックスのワークステーションをつくっている会社。二十億円の会社に投資して、これが二千億円に化けて、そこのマウンテンビューでの株主総会に出たことがあるんです。株主ですから、皆さんに気を使っていただいて、英語ができないので、ちょっとニューヨークから先輩に来ていただいて、どんなことをしゃべっているのか伺いながら。
 そのときの風景、マウンテンビューですから、グーグルの本社と同じように、森の中にというのかな、大学のキャンパスのように平家の建物が幾つかあって、そこのカフェテラスを使って株主総会が行われるんです。大きな画面を見ながら、マックラーケンという当時の結構高名な経営者が会社の概要あるいは今後の経営について説明をします。
 私の左の前の方に、四十代ぐらいの白髪のまじった女性の方とネクタイを締めた小学生が二人おりまして、一時間ぐらいのプレゼンが終わった後に、質問はあるかと二千億円の社長が問うわけですよ。そうすると、この小学生が手を挙げて、おたくの会社のインディゴというワークステーションのマーケティング戦略を知らせろと聞いて、二千億円の社長はとうとうと、株主ですから、答えるんです。
 その瞬間に私は、日本の資本主義は負けたと思った。投資、そういうビジネスはサラリーマンの仕事じゃないと思っています。やはりファミリービジネス、いわば投資というのは。子供のころからのちゃぶ台での話が金利だったり事業だったりして、そうやって磨き抜かれてくるのが一つの人材として供給されるかどうか。
 ですから、日本は私が当選した二〇〇〇年から、今はもう、就業人口の中でのサラリーマンの比率がどんどんどんどん上がってくるわけですよ。サラリーマンが悪いとは言っていません。やはりサラリーマンは、私もサラリーマンでしたから、物すごく大切な仕事です。ただ、サラリーをいただいて仕事するのと、自分で投資して仕事してリスクをとるというのは全然違うことだと思っていまして、ここに書いてある目ききとか事業性を評価するというのは上から目線であって、ここの稼ぐ力をどうやって向上させるかというのが、ここ二十年間私も悩みながら暮らしている、本当の課題がここにあると思っているんです。
 大臣、その点の御所見について、お考えがあると思うので、ぜひ御答弁いただければと思います。
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麻生太郎#26
○麻生国務大臣 教育というのは大きいですよ。僕はそう思いますけれどもね。
 やはり、自分のうちで、自営業で八百屋だ魚屋だという商店街は皆閉めたんでしょう。そして楽なところでというので、早い話がスーパーとかコンビニにみんな買われたんでしょうよ。そして皆、自営業をやめてサラリーマンをやったんじゃないの。僕は商店街を見ていて、いつもそう思いますよ。おやじさんたちを見ながら、あんたらは餓鬼の教育を間違えたんだ、だから後継ぎにならないんですよと僕は言い続けていましたので。
 この稼業に入りまして三十年になりますけれども、もうずっと前から同じ話をしていたんですけれども、このごろそういったおやじもだんだん、私より年が上なものですから大体もう近くなってきて、あんたの言ったとおりになった、俺の店もこれで終わると言うから、うん、しゃあないわねという話をするんですけれども。
 僕は、教育というのがすごく大きくて、やはり親は、俺の仕事はいい仕事だと思って堂々としていさえすれば、その背中を見ながら子供は育つんだと思うんだね、さっきのちゃぶ台の話じゃありませんけれども。それがないんですよ。それに比べてサラリーマンは楽そうでいいなという話をみんなしたんですよ。結果的にみんなそれに行ったというのが、僕は非常に大きな風潮としてあったんだと思うんですね。
 ところが、最近は少しそれが変わってきたかな、この数年はそう思わないでもないんです。どんどんどんどんデフレーションなんかになったものだから、ますますそういったものが助長されていった傾向はあるかなと思わないでもありません。
 いずれにしても、デフレで企業を解雇された人たちが、今度は自分でもう一回やるという気になるかですよ。なので、そこのところが、やはり先生、これは教育とか環境とか風潮とかいったものと非常に大きく関係するところです。
 では、日本人にその種の才能がないか。僕はそんなことは全然思わない。アメリカ人よりはるかに、イノベーションをやるとか新しいものを考える才能ははるかにあるように僕は思っているんです。問題は、そのアイデアに、おもしろいじゃないかといって金を投資する、貸すんじゃありませんよ、金を投資する風潮というものがこの国にはなかなか育っていないので、もっと安全パイなものをやっていった方が何となくという話になるから、何となく役人が一番安全だからとかいって、勉強ができたやつばかりが役人になりやがるから話がおかしいんですよ。
 もう少し、ちゃんと自分で仕事をやろうという気になるような風潮というのが、この間、ハーバードの、その今の同じ本を書いた人ですけれども、大学を出て企業に入るのはいいけれども、十年間同じ企業にいるやつは五%ですよと、あの本を読むと。残りの九〇%はやめて、そのうちの約八割は起業していますよ。やめて別の企業に行く人も十何%いるんですけれども、八割は自分で企業を起こすという風潮がやはり一番違うところかな。また、それをやらせるものがあるんだと私は思うので。ただ、問題は、それは金の問題とかいうけれども、金利がこれだけ安くて、ないんですからね。ということは、金の問題だけじゃない。やはり、その気になる本人の意欲の問題が一番問題かな。
 いきなりの質問でしたけれども、そう感じているところです。
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大島敦#27
○大島(敦)委員 麻生大臣の御見識だと思います。
 私、今、海外にもできるだけ伺うようにしていまして、去年の九月でしたか、一人で、ヒューストンではシェールガスの現場から積み出しの予定地まで全部見せていただいた。アルバカーキ、ロスアラモス研究所、ここでは、福島の炉内がどうなっているのか、宇宙から降ってくる素粒子だったかな、それを当ててそれを見るような研究をされている方。そして、二十年ぶりにシリコンバレーを訪ねました。おもしろかったですね、ここは。
 当時、二十年前のベンチャー投資というのは、日本の大企業、非常に資金を持っているところ、あるいはエンジェルというのかな、非常にお金持ちの人たちが投資するというのが二十年前のハイテク投資だったと思うんです。ですから、鉄鋼会社にいたときも、さまざまなアメリカの会社から金を出してくれと言われて、金を一回出す。そうすると、現金燃焼率ですから、二十億円とか出したらそれがどんどん燃えてきて、燃え尽きそうになっても技術開発がまだ立ち行かないと、もう一回日本に来て、もうちょっと金を出してくれと言われた。現金燃焼率に技術開発がうまく間に合えば伸びていく、これが間に合わないとその投資はなくなる。
 ですから、当時私が見ていて本当に思ったのは、このハイテクベンチャーの投資というのはルーレットと同じだ、二倍から三十六倍まで。一年間を通して浮いていれば勝ちなのがこの投資だというのが当時の感覚です。
 去年の九月にシリコンバレーに行きまして、おもしろいところを見せていただいた。グーグルが三人の会社のときに、グーグルに社屋を貸していた向こうのアメリカ人が多分味をしめたんでしょうね、フィリップスの大きな社屋を買収して、そこをハイテクベンチャーに貸しているんです。そこを訪ねたときに、ピッチというイベントを見せていただいた。
 ピッチというのは、投資を仰ぐ側の三分間スピーチなんです。投資を仰ぐ側が三分間のスピーチをして、投資家が十人から二十人、百人いて、二十人だったら六十分間、それをずっと、三分間スピーチを積み重ねた後で、投資家が話す、要は投資しようかどうか決めていく。ピッチのそういうイベントの場に投資家が行くのも、ただじゃないんです。十万とか五十万とか払ってそういう場に参加をして、投資をする。
 三分間というのは、いい時間だなと私は思いました。三分間で自分の事業モデルを、要は投資家。今のアメリカ人というのは恐らく二十年前とは違って、結構普通の人でもお金を持っている方が多い社会に違いないなと。一千万とか一億とか投資できる人たちが多い社会。ですから、そこで投資していくわけですよ。だから、そういう環境を見ると、私も、恐らく英語ができて二十代で若かったら、あちらの方がおもしろそうだなと実感はしました。
 だから、そういうような環境を、これはアメリカだからできることなんです、やはり規制がない社会だから。規制がなくて、さまざまなビジネスモデルを自分のアイデアでできるし、そのアイデアに対して、例えばユーチューブとかは今でも、民間、自家用車のシステム化というのはスマートフォンで、あれはウーバーというのかな、そういうビジネスもちゃんとそれを守ってくれる弁護士がいて、著作権とかあるいは行政に対してしっかりと抗弁してくれる弁護士がいてデファクトスタンダードをつくっていくのがアメリカの社会で、これをそのまま日本に移植するのは難しいと思っています。
 恐らく小泉政権のときのイデオロギーとしては、規制緩和というイデオロギー、要は規制緩和をしてビジネスチャンスを多くふやすというイデオロギーがあったのかなと思うんです。ただ、今の我が社会を見ると、規制緩和よりも規制を強化する方向にさまざまな施策が移っていっているのかなという感じがするんですよ。ですから、まずそこのところが一点あると思っています。
 ですから、規制強化も必要だけれども、ビジネスにはやはり規制を緩和してできるだけ参入できるようなことが、そういう土壌をつくるという一つの考え方も必要かなとは思っているんですけれども、その点について大臣の御所見を伺わせてください。
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麻生太郎#28
○麻生国務大臣 新しいものを聞いたら、まずは大体怪しげなものですよ。もうかると思ったら、みんなやるんだから。
 だから、人の思いつかないことを考えるといったら、大体それは怪しげなものが九割と思っておかないかぬのですが、でも怪しげなものの中から化けていくという話で、例えば私らの世代でいけば、セコムなんという会社、私が学生のときに、あれが何だかわかった人なんか一人もいませんよ。学校がたまたま同じだったから、何をやっているんだろうなと思いましたね。でも、今はアジアでも、セコムといったら同じ意味を意味するんですよ、あれはちゃんと英語になりましたから。そういった意味では、初めにやるというのはそういうものなんだと私なりに思います。
 さっきの、本田さんの話から最初にスタートしておられますけれども、本田宗一郎という人だって五反田のオートバイ屋さんですよ、あの人は。そのオートバイ屋に、おまえ、あそこに行った方がいいじゃないかと近所の奥さんがそれを褒めたんだけれども、息子は東大を出たばっかりにNHKと文部省に入って、そして結果的に文部省に入ったんですが、あのときあのオートバイ屋に勤めておけば俺は今ごろ社長だったんだとその文部省に入った役人が嘆いていたのを今でも忘れられませんけれども、私は本当にそう思いますね。
 だから、そういった意味では、やはり今言われたように、そういった新しいものにかけていくだけの余裕が、少なくとも日本人が初めてフローじゃなくてストックで物を考えられるような事態が今来つつあるわけでしょう。一千六百九十兆円という金はそういうことを意味します。現預金の八百九十兆円もそういうことを意味するわけです。そういったものに対して我々は今、規制をということで、特区というものを認めようとしているのはそれの一端なんですけれども、そういったものの中でいろいろ実験して、成功すれば全国に広めていけばいいじゃないかと思っていますけれども、最初にやる場合はこれはえらく抵抗の多いものであることも事実なものですから、私どもとしては今いろいろなものを生み出していく一つの手段として特区というものを使ってみたりしておりますが、私どもとしては、大事な試みとして、そういった意欲を持っているということだけは確かに申し上げられると存じます。
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大島敦#29
○大島(敦)委員 ありがとうございます。
 それで、どうやって日本の大企業に対して揺らぎを与えるか。ちょうど去年の四月に法務委員会で会社法の改正案の審議をしまして、そのとき、社外取締役を一人は必置、ちゃんと置けという法案を私たちは出していたんですよ。これはガバナンスですから二つの意味があって、企業統治のガバナンスは、余り経営が暴走しないように、しっかりと社外取締役が入って、要は統治をするという考え方が一つ。
 もう一つは、当時、議事録を読み返してみると、私はそうじゃないんだと。日本の丸の内、大手町の皆さんは、私も勤めていましたけれども、どうしても上を見ながら仕事をするんです。上を見ながら仕事をして、大体覚えめでたい人が社長まで行くというのが日本のシステムでして、これは結構強固なんです。物すごく強固です。ですから、多分、法務省の審議会でも物すごい抵抗があって、一人も置かなくていい、置かない場合だけ説明責任を果たせということで、これは義務化できなかったんです。これはやはり経営者から見れば、要は余計な人が自分の会社に入ってくることは芳しくない。
 特に、米国のように、指名委員会等設置会社といって、半分以上が社外取締役の指名委員会であなたを社長にするということを決めるコーポレートガバナンスはなかなか日本の風土には今のところなじまないんだけれども、そのくらいのことをしっかりやって、もしも雇用法制を緩和するというふうに考えるんだったら、自分の経営もとことん緩和して、経営者が半分が社外取締役の指名委員会で選ばれるぐらいの覚悟を持って雇用法制も緩和してくれと言うんでしたら私も非常にわかりやすいんですけれども、自分は守って、こちらだけというのはちょっと違うかなと思っている。
 でも、今回の六月一日から始まるコーポレートガバナンス・コードの原案を読ませていただくと、二人置いてくれと書いてあるんですよ。二人置いてくれ、置かない場合にはしっかりと説明してくれというふうに書いてあって、この点につきまして、経緯とか目的について参考人から御答弁いただければ助かります。
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