農林水産委員会

2015-09-08 参議院 全108発言

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会議録情報#0
平成二十七年九月八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 八月二十七日
    辞任         補欠選任
     新妻 秀規君     山口那津男君
 八月三十一日
    辞任         補欠選任
     中泉 松司君     武見 敬三君
 九月一日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     中泉 松司君
 九月三日
    辞任         補欠選任
     古賀友一郎君     武見 敬三君
 九月四日
    辞任         補欠選任
     武見 敬三君     古賀友一郎君
 九月七日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     高野光二郎君
     堀井  巌君     阿達 雅志君
     柳田  稔君     野田 国義君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田 俊男君
    理 事
                野村 哲郎君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                阿達 雅志君
                金子原二郎君
                小泉 昭男君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                中泉 松司君
                舞立 昇治君
                小川 勝也君
                郡司  彰君
                野田 国義君
                柳澤 光美君
                平木 大作君
                山口那津男君
                儀間 光男君
                山田 太郎君
   国務大臣
       農林水産大臣   林  芳正君
   副大臣
       農林水産副大臣  あべ 俊子君
       農林水産副大臣  小泉 昭男君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       佐藤 英道君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       総務大臣官房審
       議官       時澤  忠君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   大澤  誠君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       農林水産省食料
       産業局長     櫻庭 英悦君
       農林水産省生産
       局長       今城 健晴君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     末松 広行君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
       国土交通大臣官
       房物流審議官   羽尾 一郎君
       国土交通大臣官
       房審議官     水嶋  智君
       国土交通大臣官
       房審議官     宮城 直樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (日本産農林水産物の輸入規制に関する件)
 (農地中間管理事業に関する件)
 (女性林業従事者の支援に関する件)
 (サンマの国際的な資源管理に関する件)
○独立行政法人に係る改革を推進するための農林
 水産省関係法律の整備に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
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山田俊男#1
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、新妻秀規君、柳田稔君、馬場成志君及び堀井巌君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君、野田国義君、高野光二郎君及び阿達雅志君が選任されました。
    ─────────────
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山田俊男#2
○委員長(山田俊男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山田俊男#3
○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山田俊男#4
○委員長(山田俊男君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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徳永エリ#5
○徳永エリ君 おはようございます。民主党・新緑風会の徳永エリでございます。
 今日は、農地の中間管理機構について御質問をさせていただきたいと思います。
 二十六年度末の農地中間管理機構による農地集積の実績について、まずは伺いたいと思います。
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林芳正#6
○国務大臣(林芳正君) 農業の競争力を高め、成長産業としていくためには、担い手への農地集積、集約化の加速化が重要でございまして、日本再興戦略においても、今後十年間で担い手の農地利用面積割合を現状の五割から八割に引き上げると、これを目標に掲げておるところでございます。この目標を達成するために、農地流動化を進める究極の手段として、昨年、各都道府県に農地中間管理機構を整備をいたしました。
 初年度の平成二十六年度の機構の実績ということですが、まず、リースについて見ますと、借入面積が約二万九千ヘクタール、貸付面積が約二万四千ヘクタール。リースと売買合計で見ますと、借入れと買入れの合計が約三万六千ヘクタール、貸付けと売渡しの合計で約三万一千ヘクタールとなっております。
 このうち、担い手の農地利用面積の増加につながったものは約七千ヘクタールでございますが、担い手ではない農業者が認定農業者となったり、集落営農を組織化することにより担い手になったもの、機構を通さずに農業委員会の許可等により担い手以外の農業者から担い手に土地利用が動いたもの、こういった機構を介さないものも含めますと、担い手の農地利用面積は約六万三千ヘクタール増加いたしまして、集積率で見ますと、前年度末の四八・七%から五〇・三%へ一・六%ポイント増加しております。
 農地中間管理機構は目標達成には至らなかったわけですが、初年度としてはこういう一定の成績を残すことができたと考えております。
 農地を貸し付けた出し手、また地域に対する助成措置である機構集積協力金については、平成二十六年度は約八十億円が使用をされております。また、平成二十七年度当初予算は九十億円を計上したところでございます。
 各県の機構の活動が本格化いたしまして軌道に乗っていくに従いまして、機構集積協力金の使用額も増加すると見込まれるところでございますが、都道府県別に造成をしてある基金に残額があるところは、残額をまず活用していただく。基金残高では不足する都道府県の必要額として、この平成二十八年度には約六十億円を要求しておるところでございます。
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徳永エリ#7
○徳永エリ君 貸付、転貸、売買についても御説明いただきましたけれども、以前よりは少し前に進んだのかなというような印象を受けましたが、とはいえ、今もお話ございましたけれども、二十六年度末までの機構によって新たに担い手に集積された耕地面積は七千三百四十九ヘクタールで、機構とそれ以外から担い手に新たに集積された耕地面積が六万二千九百三十四ヘクタールですから、機構による集積実績は全体の一一・七%になるんですね。
 そもそも、農地の集積率を十年間で五割から八割に増やしていくために、年間約十五万ヘクタールの集積目標を政府は立てているのにもかかわらず、機構以外も含めて目標の四二%にしか達しておらず、機構だけで見ると目的の僅か四・九%にすぎません。
 この実績に対する評価、今大臣のお話は割と前向きな御評価をいただいているようでございますが、私は、必ずしもこの年間目標からするとそうは言えないんじゃないかなと思っておりまして、改めて、評価と、それと今後どのようにして機構による集積を更に進めていくのか、お伺いしたいと思います。
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奥原正明#8
○政府参考人(奥原正明君) 平成二十六年度の機構の実績でございますが、ただいま大臣から御説明いたしましたけれども、一定の成果は上げることはできたとは思っておりますけれども、十年間で担い手に全農地面積の八割を集積する、これが目標でございますので、これに比べれば不十分だというふうに思っております。全ての都道府県で機構を早期に軌道に乗せて実績を大幅に拡大していくことが必要であるというふうに考えております。
 このため、全県での機構を軌道に乗せていくためにいろんなことを工夫をしておりますが、一つは、各県の機構が積極的に動く組織になるようにそれぞれの役員体制をもう一回再構築をする、これが一つございます。
 それから、もう一つ大事なのは、農地の集積に向けて現場でコーディネート活動を行う担当者の方、これは機構の職員であったり、あるいは委託先の市町村あるいは農協の職員であったり、いろいろでございますけれども、現場の担当者の質、量共に充実を図るということ。
 それから、三つ目といたしまして、やはりこれ、平成二十四年度からやっております人・農地プラン、地域の農業者の方の話合い、これとの連動が非常に重要でございますので、市町村が作成いたします人・農地プランの定期的な見直しなど、地域の農業者の徹底した話合いを推進をすること。
 それから、四つ目といたしまして、特に機構がその運営に当たりまして、県内の担い手農業者の方と徹底した意見交換をやっていただいて、その結果を踏まえて機構の運営を改善をしていただくこと。
 それから、五点目といたしまして、農地の整備事業、土地改良事業でございますが、これは農地の集積、集約化の大きなチャンスでございますので、この農地の整備事業と機構の事業との連携を強化するということ。
 こういった方策を講じていくことが必要だというふうに考えております。こういったことを今年の七月に国から都道府県の方、それから各県の機構に対しまして要請をしているところでございます。
 それから、この初年度、平成二十六年度でございますが、トータルの数字、それほど大きいわけではございませんけれども、各地でやはりいろんな工夫をしていただいております。その中の優良な取組をまとめまして、優良事例集ということで本年の七月にこれを集計して各県にまたお配りをし、公表もしているところでございます。
 全国で三十六事例載せてございますけれども、地域の状況からのアプローチということで、地域で話し合っていただいてその地域の人・農地問題の解決につなげていただいたものが十三事例載っておりますし、それから、機構の場合には農地の受け手については公募制というものを取っておりますが、この公募に応じていただいた受け手の方のニーズに徹底して対応するという形で人・農地の問題の解決を図った事例が八事例載っております。それから、担い手の方々同士で利用権を交換することで農地の集約化を図る、こういった取組として六事例載っておりますし、それから、基盤整備事業、土地改良との連携でもってやったものが六事例載っているところでございます。その他も三事例含めまして、全国で三十六事例集めてこの事例集を作っておりますので、こういった取組を更に横に広げまして機構の事業を軌道に乗せていきたいというふうに考えております。
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徳永エリ#9
○徳永エリ君 平成二十七年五月、農林水産省から出されました農地中間管理機構を軌道に乗せるための方策についてという資料をいただきました。これ、ページを開いてみますと、まず一ページ目、初年度の実績から見た問題点、一番最初に、農地中間管理機構が、旧農地保有合理化法人の時代から大きく変わっておらず、地域農業のディベロッパーとしての自覚が十分ではなく、またそれにふさわしい役職員等の体制になっていないところが多いとありまして、その下をずっと見ていくと、したがって、客が来るのを待っている不動産屋ではなく、地域農業の将来をデザインしていくディベロッパーとしての意識が十分でないと書かれておりまして、私、農協法の審議の中でも、推進委員に関してこのディベロッパーとか地上げ屋とかということにこだわっておりましたけれども、何となく、規制改革会議の資料なら分かるんですけれども、農林水産省から出された資料にどうもこのディベロッパーとか不動産屋という、こういう言葉を使うこと自体が、人はこれ思っていないことは口にしないし書かないんですよ、やっぱり意識の中にあるんじゃないかという気がして非常に気になるんですが、これ、農地中間管理機構はディベロッパーなんでしょうか。大臣にお伺いいたします。
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林芳正#10
○国務大臣(林芳正君) これは、御案内のように例え話ということでございます。別に建設業とかディベロッパー業をやろうということではなくて、考え方として、今までは相対で、貸したい人がいればその人の代理人になって借りたい人を探すと、こういうことでやってまいりましたが、なかなか集積が進んでも集約まで至らないと、こういうことになるわけでございます。
 やはり大きな一枚の田や畑にしていくと、こういうことも一緒にやっていくということは大変大事でございますし、ITが進歩しまして農地ナビというのもつくれるようになってまいりましたので、やはり地域で、民主党の時代からやっていただいております人と農地プラン、こういうものも活用しながら、地域全体としてどうしていくのかと、そういうことをしっかりと戦略的に考えを持ちながらやっていくという意味で、そういう例えで言えばディベロッパーであって、不動産屋ではなくてディベロッパーと、こういう例えで使ったところでございまして、何かそういう商売でどんどんもうけていこうと、こういうことでこういう言葉を使っているわけではないわけでございます。
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徳永エリ#11
○徳永エリ君 ただ、開発業者というのは、大規模な宅地の造成とかリゾート開発、それから再開発事業とか、それからビル建設やマンションの分譲など、事業の主体になるのは団体や企業なわけですよね。農地の集積とはその目的、それこそ理念が全く違うというふうに思うんですよ。大変に私はやっぱり違和感を感じるということを申し上げておきたいと思います。
 それから、二十五年十二月五日の、これは附帯決議の一番目、一項目めですけれども、この農地中間管理事業の推進に関する法律、「農地中間管理機構が十分に機能し、農地の集積・集約化の成果をあげていくためには、地域における農業者の徹底した話合いを積み重ねていくことが必要不可欠である。」と。「このため、人・農地プランの作成及びその定期的見直しについては、従来以上に強力に推進すること。農地中間管理機構は人・農地プランが策定されている地域に重点を置くとともに、人・農地プランの内容を尊重して事業を行うこととする」と、そうなっているわけで、先ほど局長のお話からも人・農地プランという話がありましたけれども、やっぱりディベロッパーとしての感覚というよりは、やっぱり地域の話合いを軸にして、そこを尊重しながらしっかりと農業、農村の未来を考えていくということが非常に重要なんだと思いますが、改めてその点に関してお伺いしたいと思います。
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奥原正明#12
○政府参考人(奥原正明君) 御指摘のとおりでございまして、農地を動かすためにはその地域の農家の方々がもう徹底して話し合う、この人・農地プランの発想が一番重要だというふうに我々は思っております。
 先ほどからディベロッパーの話が出ておりますけど、これは機構の役員の方々にそういう意識を持っていただくという意味で言っていることでございまして、建設をしろとかそういう話ではもちろんございません。従来の農地関係のいろんな組織については、本当に貸したい方あるいは借りたい方、これ来るのを待っているという、そういう姿勢が非常に強かったんですけれども、今回はこの人・農地プランとかこういうことを、むしろ機構なりあるいは委託先の市町村が積極的に動いていく、まさに地域の話合いをどんどん推進をして、円滑に農地が機構に集まってきて担い手の方にうまく貸していけるような、こういう状況をつくろうと、こういうことで申し上げておりますので、ベースはあくまでこの人・農地プランだというふうに思っておりますし、現在も各県機構に対してはその点を徹底して指導しているところでございます。
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徳永エリ#13
○徳永エリ君 農地中間管理機構がディベロッパーとしての自覚を持って、推進委員が地上げ屋のような人が入ってきたら、これ、とても私たちが考えているものとは違うものになってしまいますので、そこはあくまでも人・農地プランを重視するという観点からしっかりと取り組んでいただきたいということを改めて申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、この軌道に乗せるための方策の中で気になることがあったんですが、農地の出し手、地域に対する補助金については、当該県の担い手の利用面積の拡大分に応じて算出した金額の範囲内で、各県が当該補助金の単価等を自由に調整できるようにするなどの見直しを検討するとなっていますが、これ具体的にどういうことなのか、御説明ください。
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奥原正明#14
○政府参考人(奥原正明君) この点は二十八年度の予算の概算要求の中に盛り込んでございますけれども、従来から、農地の出し手の方、これは個別の経営者の方ですけれども、これに対する補助金と、それからまとまった面積を出していただいたその地域に対する補助金と両方ございます。両方合わせて機構集積協力金という言葉で呼んでおりますけれども、この補助金につきまして、十年間で担い手が使う面積を五割から八割にちゃんと上げていくために有効に使っていただくと、この効果を上げていただくのであれば、その単価等についてはできるだけ県内で自由に調整ができるように工夫しようということを盛り込んでいるところでございます。
 原則として、担い手の利用面積の拡大分、これに応じて算出をした金額、これは面積に上限単価を掛けるということになりますが、この金額の範囲内で各県がその補助金の単価等を自由に調整できるようにすると、こういう形のものを現在要求をしているところでございます。
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徳永エリ#15
○徳永エリ君 新たに担い手に貸し付けられる耕作地を増やしていくために、いわゆる機構集積協力金にインセンティブを付けていくと、こういう理解でよろしいでしょうか。
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奥原正明#16
○政府参考人(奥原正明君) この機構の目的は、担い手のところに農地を集積していくということと、それからもう一つは、使いやすい、まとまった面積にする集約化と両方含んでおります。ただ、十年間の目標としては、担い手が使う面積、集積の方で現在五割を八割にする、これが大きな目標になっておりますが、それと併せて集約化も推進すると、こういう話になっております。
 したがって、従来からやっております機構集積協力金については、集積の分と集約化の分と両方を視野に入れて補助金は使えるようになっておりますけれども、集約化だけにお金が使われてしまいますと、金は出ていったものの実際には集積がほとんど進まなかった、五割から八割に向かって進んでいかなかったということになりますので、これは集積のところを常に意識する形で仕事をしていただきたい、そのときの単価についても県内でやりやすい工夫をしていただく、こういう趣旨で現在要求をしているところでございます。
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徳永エリ#17
○徳永エリ君 そこで、ちょっと申し上げておきたいんですが、九月一日の日農新聞に北海道の置戸町のことが記事になっていました。小麦やバレイショ、てん菜や豆など畑作物を経営主体とする五百ヘクタールを超える超大型の法人が発足することが決まったという記事であります。
 実際にはまだ、これから法人登録をして、中間管理機構から貸し付けてもらうために法人が公募に対して応募をしなければいけないという段階だということでありますけれども、置戸町は人口は約三千人なんですね。高齢化率が四〇%を超えているんですよ。限界集落です。したがって、担い手不足、後継者がいない農家は離農せざるを得ないという状況だったんです。地域を守るためにも、これ以上離農を増やさないためにも、耕作放棄地を出さないためにも、農協、町、それから農業普及改良センターなどが検討委員会を今年の四月に発足して、地域の未来を考えて畑作農家十三戸と酪農家一戸で法人を設立することを決めたそうです。
 それぞれの農家が中間管理機構にこれから農地を出して、法人設立後に中間管理機構の公募に応募してその農地を法人としてまとめて借りるということになるわけですが、今のように、当該補助金の単価を自由に調整できるとか、あるいは優先順位を決めるというようなことになってしまうと、担い手から担い手へ農地が移動するだけなので、この場合には、五割から八割に集積する目標に対して貢献をしているということにはならないので、優先順位が下がるとか、そういうことになると大変に困るわけですね。地域の話合いによって法人設立を決めたわけで、地域を守るということと、それから農業経営を安定的に継続するということで、まさに地域の話合いによって決めたことでありますから、集積実績に貢献しないから優先順位を下げるということでは非常に困るんです。
 この集積協力金に関しても、置戸町の場合には、みんな小さな農家ですから、そのお金を圃場の大区画化に使ったりとか、それから基盤整備に使ったり大型機械の投資などに使いたいということでありますので、それぞれのケース、地域の事情もしっかりと考えていただきながら対応していただきたいということを申し上げておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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林芳正#18
○国務大臣(林芳正君) この今お触れいただきました置戸町の事例は、中山間地域の畑作地帯で、高齢化、後継者不足、こういうものが懸念をされます地域内の農業者が話し合って一つの農業法人をつくって、中間管理機構を活用していただいて、その法人がまとまった農地を利用できるようにするものであると、こういうふうに聞いております。
 今お話があったように、参加される農業者の皆さんも担い手ということで集積率は向上しないということでありますが、しかし、やはり農業者が一つの法人を設立することによって経営体制が強化をされる、それから、担い手である一つの法人がまとまった面積を利用していただけるということで、農地利用の集約化に資する大変有意義な取組であると、こういうふうに考えております。したがって、こういう形の農地中間管理機構の活用ということについても円滑に進むように支援をしたいと考えております。
 各都道府県に造成した基金から交付をしております機構集積協力金ですが、担い手の農地利用を十年間で五割から八割に引き上げるという先ほどの目標がございますが、集積率の向上に資するものを優先的にするようにお願いはしておりますけれども、農地利用の集約化に資するものにも活用できると、こういうふうにしておりますので、是非個別地域への交付につきまして都道府県とよく御相談をいただければというふうに思います。
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徳永エリ#19
○徳永エリ君 ありがとうございます。
 国から道に対して、それぞれ調整をしてくださいというような話がぽんと下りますと、道の方がきめ細やかに見てくれるかというと、なかなかこれ難しいと思いますので、是非国の方から個別にきちんときめ細やかに対応するようにということも添えて指示をしていただきたいというふうに思います。
 それから、もう一つ気になることなんですけれども、公募があってそこに対して応募してくるわけですけれども、どこに農地を貸すかというのは中間管理機構が応募のあった中から決めていくということになるわけですけれども、多分置戸の場合は大丈夫だと思いますけれども、地域によっては、法人化しようということで応募するということになっても、幾つかの応募が重なるという場合も考えられると思うんですよね。地域の皆さんのプランどおりに機構から農地を貸し出してもらえないケースというのももしかしたらあるのかなと。
 幾つか重なったときに、ああ、この地域の将来のことを考えたら、地域の話合いとはいいながら、こっちに貸した方がいいんじゃないかというふうに機構が判断するというケースもあるのかなと思いまして、そこが大変心配なんですが、その辺りはいかがなんでしょうか。
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林芳正#20
○国務大臣(林芳正君) この貸付先の決定ルールでございますが、これは機構が作成をしまして都道府県知事の認可を受けると、こういう仕組みになっております。そして、そこで、地域農業の健全な発展を旨として、公平かつ適正に貸付先を決定するものでなければならないと、これが法律の八条でございます。
 各都道府県機構の事業規程には、農地の貸受けを希望している者の規模拡大又は経営耕地の分散錯圃の解消に資するものであること、それから、既に効率的、安定的な経営を行っている農業者の経営に支障を与えないこと、それから、新規参入した者が効率的、安定的な経営を目指していけるようにすること、借受け希望者のニーズを踏まえて公平、適正に調整することが基本原則として定められております。
 この原則を踏まえて、地域内の担い手の話合いによって担い手の利用農地の集約化を図るような場合には、担い手の話合いの結果を前提として貸付先を決定すると、こういうことになっておるところでございます。
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徳永エリ#21
○徳永エリ君 ありがとうございます。しっかりと今おっしゃったようにやっていただきたいというふうに思います。
 家族経営農家の方は、長いこと自分で個人でやってきて、地域の話合いがあってみんなでまとまってやろうといってもなかなか、あいつとはやりたくないとか俺は一人がいいとか、あるいは所得の格差なんかもあって、非常に難しいこともたくさんあると思うんですけれども、そこを乗り越えてまとまって法人化してみんなでやっていこうということで、この置戸のケースも非常にうまくいくと、本当に限界集落とか担い手のいない地域にとってはある意味モデルケースというか希望にもつながっていくと思いますので、しっかりと対応していただきたいということを改めてお願い申し上げたいと思います。
 次に行きます。
 少子高齢化に伴って多くの問題が起きています。働き手、人手不足の問題は大変深刻です。農家の播種、作付けの時期や収穫の時期のパートさんや出面さんの人手が足りなくて大変に困っているということを現場からよく聞きます。農林水産省は、労働力を断続的に確保するために、厚労省等と連携をして、二十六年度から援農隊マッチング支援事業一億円の予算を付け取り組み始めました。二十七年度も同じ事業に八千万円の予算が付いています。
 これ、具体的にどのような取組をしているのか、そしてその成果は上がっているのか、お伺いいたします。
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今城健晴#22
○政府参考人(今城健晴君) 援農隊マッチング支援事業についてのお尋ねでございます。
 先生御指摘のとおり、収穫期の農繁期に一時的に必要となる農作業を補助する援農者を確保、育成しまして組織化するといった取組を支援しております。本事業は、全国推進事業と地区推進事業から構成されまして、事業実施主体は公募で選定しております。
 全国推進事業におきましては、援農隊の取組に関します全国的な情報交換のための会議の開催、あるいは援農希望者向けハンドブックやリーフレットの作成、援農求人票など共通フォーマットの作成、さらには援農隊のような取組の優良事例集の作成、こういった取組を支援しております。現在、株式会社パソナ農援隊が事業実施主体となっております。
 また、地区推進事業におきましては、農家、農業法人の必要とする労働力のまず把握をしまして、援農者への研修セミナーの開催、農業未経験者を含む幅広い人材から成る援農者を援農隊として組織化するという取組を支援しております。
 二十七年度の事業実施主体は全国で十八ございまして、内訳としましては、府県が七、NPO法人が三、農業者が組織する団体が三、市町が二、協議会が二、JAが一というふうになっております。
 このように、本事業では様々な取組を行っておるところでございまして、今その実施の具体化ということでございますが、先ほども申し上げました地区推進事業で十八の援農隊というものの核が組織されておりますが、その中で幾つかのところについては実際に援農隊の活用ということがされているというふうに聞いております。
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徳永エリ#23
○徳永エリ君 二十八年度の概算要求では、農業労働力最適活用支援総合対策事業ですか、新規で五億円要求しているわけですよね。事業名も変わって予算の概算要求額が大きく増額となったわけですが、その理由についても御説明いただきたいと思います。
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今城健晴#24
○政府参考人(今城健晴君) 委員御指摘のとおり、二十八年度の概算要求におきましては、農業労働力最適活用支援総合対策事業という名前で五億円という概算要求をしております。
 これにつきましては、マッチング支援事業につきましては、農業未経験者を含む幅広い人材から成る援農者をモデル的に育成、組織化して、主に繁忙期の労働力確保のためを主眼として各産地において活用するということでございましたが、今回概算要求しておりますこの最適活用支援総合対策事業は、それも含みますけれども、更に農作業を専門的に受託する農業サービス事業体による農作業の外部化、分業化の推進、こういうことも視野に入れて、大きくくるんで労働力の最適活用を図る仕組みを構築していくと、こういうことにしているほか、さらには労働力そのものを軽減するということで、そういう機械、例えばアシストスーツ等の共同利用の支援とか、そういうものを含めまして総合化して要求させていただいているということでございます。
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徳永エリ#25
○徳永エリ君 先ほどの御説明にもありましたけれども、援農隊マッチング支援事業、全国推進体制というのを見てみますと、全国推進事業の事務局が株式会社パソナ農援隊ということでありまして、多少偏見はあるかもしれませんが、またパソナかという感じがありまして、公募というお話がありましたが、二十六年度も二十七年度も事務局はこの株式会社パソナ農援隊が担っているわけでありまして、ほかにも公募をしてきたところはあったと思いますけれども、パソナが事務局を担うようになった経緯について、詳細をお伺いしたいと思います。
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今城健晴#26
○政府参考人(今城健晴君) この公募主体ということでございますが、公募期間は平成二十七年、今年の二月四日から二月二十日という二週間強の期間を設けまして、その公募書類について、生産局長が設置する選定審査委員会について、審査基準に基づき応募団体ごとに審査を行いまして、最も得点が高かったということで選定しております。
 なお、委員御指摘のとおり、二十七年度の応募者数は三個ございましたが、引き続きここが一番得点が高かったということでございます。
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徳永エリ#27
○徳永エリ君 得点が高いというのは、どういうところの得点なんでしょうか。
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今城健晴#28
○政府参考人(今城健晴君) いろいろございますけれども、やはり全国的な情報収集、整備のキャパシティーですとか広角的な育成方法の検討、それから情報交換の促進ということで、最も能力が高いというふうに我々が判断したということでございます。
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徳永エリ#29
○徳永エリ君 一つ申し上げておきたいんですけれども、現場からいろいろと御意見が聞こえてきているんですが、人材派遣のところからいわゆる派遣で農家の手伝いに来る方々の質というところが非常に問われておりまして、来てくれたはいいけれども何もできない、何もしない、やる気もない、ただただ人を送り込んできても困るんだと。やっぱりしっかりと農家の手伝いに入ったときに手伝いができるように、役に立つような人材育成をしっかりしていただかなければいけないというふうに思います。
 パソナは派遣会社でありますから、そういうノウハウは持っておられると思いますので、現場からは余りいい話は聞きませんので、しっかりと人材育成という部分に力を入れていただくということをお願いしたいと思いますし、それから、これ、パソナの役割、この資料で見てみますと、お手元の資料を見ていただきたいと思うんですが、全国会議、定例会議、情報交換、事業PR、各種リーフレット作成、フォーマット作成講師の紹介、優良事例集の作成等々となっていますけれども、こういうことをパソナがしているということですよね。そして、地域の推進事業の中に取り入れていくということだと思うんですけれども、やっぱり事務局がどういう講師を地域に送り込むのかとか、あるいはどのような指導の仕方をしていくのかということがすごく重要だと思いますので、もっと中身もしっかりと精査をしていただいて、ただ、その公募の中で選ぶときに点数が高かったからパソナというのではなくて、やっぱり具体的にどういうことに取り組んでいて、どういう成果を上げているのかということがすごく重要だと思うんですね。
 これから二十八年度に向けてもやはり同じような体制づくりをしていくということで、これまた新たに公募をすることになるんですよね、これから。そのときに、パソナに二十六年、二十七年と事務局を担っていただいて、果たして本当に成果が上がっているのか、地域やそれから現場からの評判はどうなのかということも含めてしっかりと検討していただきたいということを申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
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