地方創生に関する特別委員会

2016-04-22 衆議院 全146発言

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会議録情報#0
平成二十八年四月二十二日(金曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 山本 幸三君
   理事 後藤 茂之君 理事 佐藤ゆかり君
   理事 新藤 義孝君 理事 寺田  稔君
   理事 山口 俊一君 理事 篠原  豪君
   理事 宮崎 岳志君 理事 桝屋 敬悟君
      井林 辰憲君    伊藤 達也君
      池田 道孝君    うえの賢一郎君
      江藤  拓君    大野敬太郎君
      勝俣 孝明君    神田 憲次君
      菅家 一郎君    小泉進次郎君
      菅原 一秀君    鈴木 馨祐君
      田中 英之君    谷川 とむ君
      中谷 真一君    野中  厚君
      鳩山 邦夫君    平井たくや君
      細田 健一君    牧島かれん君
      宮川 典子君    宗清 皇一君
      山田 賢司君    青柳陽一郎君
      緒方林太郎君    柿沢 未途君
      吉良 州司君    寺田  学君
      福田 昭夫君    角田 秀穂君
      樋口 尚也君    田村 貴昭君
      宮本 岳志君    椎木  保君
    …………………………………
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (まち・ひと・しごと創生担当)          石破  茂君
   内閣府副大臣       福岡 資麿君
   内閣府大臣政務官     牧島かれん君
   法務大臣政務官      田所 嘉徳君
   厚生労働大臣政務官    太田 房江君
   農林水産大臣政務官    加藤 寛治君
   国土交通大臣政務官    宮内 秀樹君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 末宗 徹郎君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房参事官) 中村裕一郎君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局長)          佐々木 基君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 佐々木聖子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           森  和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局雇用開発部長)       広畑 義久君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           山北 幸泰君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           持永 秀毅君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           北本 政行君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         清水喜代志君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局水資源部長)    北村  匡君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局次長) 志村  務君
   政府参考人
   (国土交通省航空局次長) 重田 雅史君
   衆議院調査局地方創生に関する特別調査室長     佐々木勝実君
    —————————————
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  菅原 一秀君     うえの賢一郎君
  谷川 とむ君     宗清 皇一君
  福田 達夫君     神田 憲次君
  宮川 典子君     細田 健一君
同日
 辞任         補欠選任
  うえの賢一郎君    菅原 一秀君
  神田 憲次君     福田 達夫君
  細田 健一君     井林 辰憲君
  宗清 皇一君     谷川 とむ君
同日
 辞任         補欠選任
  井林 辰憲君     宮川 典子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)
     ————◇—————
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山本幸三#1
○山本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長末宗徹郎君、内閣府大臣官房参事官中村裕一郎君、内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君、法務省大臣官房審議官佐々木聖子君、厚生労働省大臣官房審議官森和彦君、厚生労働省職業安定局雇用開発部長広畑義久君、農林水産省大臣官房審議官山北幸泰君、国土交通省大臣官房審議官持永秀毅君、国土交通省大臣官房審議官北本政行君、国土交通省大臣官房技術審議官清水喜代志君、国土交通省水管理・国土保全局水資源部長北村匡君、国土交通省鉄道局次長志村務君、国土交通省航空局次長重田雅史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山本幸三#2
○山本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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山本幸三#3
○山本委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮崎岳志君。
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宮崎岳志#4
○宮崎(岳)委員 民進党・無所属クラブの宮崎岳志でございます。
 本日は、国家戦略特区法改正案について御質問をさせていただきます。
 まず、全体的な話をさせていただきたいんですが、今回の特区法案には、大きく三つのセンシブルな論点があるだろうというふうに思っております。一点は、株式会社の農地保有です。次に、自家用自動車による観光客らの有償運送です。三つ目に、いわゆる薬剤師による遠隔での服薬指導であります。
 これらは、いずれも、今回の特区、地方創生という絡みから初めから出てきたものではない、もともとは、政府の規制改革会議あるいは産業競争力会議というところで、いわゆる急成長している企業といいますか、そういう元気のいい企業の方から、日本全体の国家戦略の中で、あるいは経済的な、経済成長を求める中でこういうことをやってくれという声が出て、いろいろあって、反対もあって、では特区でというふうになってきたものだというふうに認識しております。
 そうすると、これは単に特区の問題ではなく、最終的に全国展開を視野に入れたものであると言わざるを得ない。今法案はいわゆるアリの一穴として用意されたものであるということを、これは賛成する側も反対する側もそれぞれがそういう認識を持って臨んでいるということだと思っております。そうしますと、なかなか、これは過疎地に限定したんだからいいじゃないかというだけのことを言っていられない。
 もともと、私は、いろいろこの間の規制改革の動きについては、どうも疑問を持っている。
 といいますのは、例えば、これは二種免許の話ですけれども、二種免許がなくて有償運送ができるというようにするのであれば、そもそも二種免許は要らないんじゃないかということで話をしなきゃならない。薬剤師の服薬指導が必要ないというのであれば、これはいわゆる薬のネット販売の話から始まってきたと思うんですけれども、薬のネット販売でテレビ電話越しにやっているんだからいいじゃないかということであれば、町のいわゆる薬局さん、調剤薬局さんにも基本的に薬剤師は置かなくていい、そこにテレビ電話が置いてあって、別にそこでやってもらえばいいんだということでなければいけない。
 それを、何か、ある意味制度のすき間を使って、あるいはゆがみを残したままで、それを活用して一部の人だけがもうかるというような流れになってはいないか、こういう問題点を持っているわけであります。
 さて、まず、株式会社の農地保有について伺います。
 これまで、農地所有適格法人という要件に当てはまらなければ土地を保有できなかったというものでありますが、今回は、この特区の対象地域であれば株式会社が農地を持てる、こういう仕切りになっております。
 今回の解禁を突破口として、全国的に株式会社の土地解禁を進めるということになり得る可能性はあるのかどうか、あるいはならないというふうにこれは断言できるのかどうかを農水省に伺いたいと思います。
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加藤寛治#5
○加藤大臣政務官 宮崎委員にお答えをいたします。
 今回、国家戦略特区で企業の農地所有を認める特例を講じることとしておりますが、これはあくまでも試験的に行うものでございます。
 具体的には、企業が農地として利用しなくなった場合の確実な原状回復措置を講じた上で、国家戦略特区の中でも一定の要件を満たす地方公共団体に限定をしまして、また、期間も五年間ということに限定をして実施することといたしております。
 法案が成立をしたとしましても、五年間の期間が経過した後はこの特例もなくなるわけでありますが、その後の取り扱いについては、現時点では何も決まっていないということでございます。
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宮崎岳志#6
○宮崎(岳)委員 この法案が試験的なことであるというのは当たり前のことです。この法案で試験をした後、その試験の結果として全国的にこれを認めることがないのかどうかということでありますが、今のお答えでいうと、このことについては何も決まっていない、つまり、やるかもしれないしやらないかもしれない、そういう理解でよろしいんですか。
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加藤寛治#7
○加藤大臣政務官 先ほども申し上げましたように、法案が成立いたしましても、五年間の期間というのが経過した後はこの特例もなくなるわけですから、その後の取り扱いについては、現時点では何も決まっていないということであります。
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宮崎岳志#8
○宮崎(岳)委員 非常に苦しい御答弁だと思うんですが、つまり、この法案がうまくいけばやるかもしれないという趣旨ですよね。もちろん、この法案でじゃないですよ、ほかの法案をつくって、特区じゃないですから。私どもはこの点について大変危惧を持っているということであります。
 今回、農地所有適格法人というのを改正法で施行されて、これまでの農業生産法人から変わって規制が緩和された。
 その内容によりますと、株式会社は非公開会社に限るというようなことで、売上高は、これまでどおり売上高の過半が農業である、ただし販売、加工等を含む、こういうことになっております。
 構成員は、農業関係者が二分の一以上、そして農業関係者以外の構成員が二分の一未満、そして役員または重要な使用人、これは農場長等のうちということですが、一人以上が農作業に従事をしている、こういう話であります。
 株式会社が農業に参入するといっても、本社で必ずしもやるわけじゃなくて、多分、農業子会社みたいなことをやるんでしょう、大手の企業は。そうすると、真面目に農業をやっていれば、これは決して満たすのが難しい要件ではないと思うんですね。正直、もし本気で農業をやるのであれば、これを満たすということはできる。
 そうすると、では、これができなくて、株式会社が土地を持たなきゃならない、しかも、今リースができるのに、リースじゃなくて土地を持たなきゃならないというのは、どういうニーズがあるのかというのがよくわからないんです。
 私たちが問題にしているのは、農地法というのは農地の乱開発等を防ぐということが大きな問題であって、例えば農地を買って、そこの線引きを変えて転売をするとかそういったことがないのか、こういったことです。今回の法律の仕組みではできないのかもしれませんけれども。
 実際に、農地を持とうとする側の発想で考えれば、なぜ農地を持たなきゃならないかという理由が余りないんですね。一つは、やはり転用とか転売というものを見越して持つとか、あるいは節税対策で、黒字が出た場合に土地を買って黒字を減らすというところで取得をするとか、あるいは将来的に規制緩和を見越して、青田買い的に土地を持っておくとか、こういう直接農業の発展に関係しないものしか、頭の中でシミュレーションしてみても思い浮かばない。結局、不動産業として土地を、農地を保有しようとしているんじゃないかという疑いが否めないんですね。
 ですので、今制度のニーズはどこにあるのかということ、これを農水省の方からお答え願えますでしょうか。
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加藤寛治#9
○加藤大臣政務官 今回の国家戦略特区における企業による農地所有の特例におきましては、特例を受ける個々の企業が所有権の取得を必要とする理由について公表をすることとしております。企業に具体的にどういった所有のニーズがあるかを見きわめるとともに、また今回の試験的事業の目的と考えておるところでございます。
 なお、今回の特例を用いて農地の権利を取得する場合においても、企業は、農地法第三条第二項第一号の要件を満たす必要がございます。また、企業は、取得する農地の全てを効率的に利用して耕作または養畜の事業を行わなければならないとされておるところでございます。
 そしてまた、今回の特区における特例措置においても、許可をするのは、企業が地方公共団体から農地の所有権を取得する場合に限定をして、企業が農地を適正に利用しない場合には、農地の所有権を企業から地方公共団体に移転する旨の書面契約の締結を義務づけておるところでございます。
 こうしたことから、企業が農地転用や転売しようとするなど問題があった場合には、地方公共団体が所有権を取り戻して、確実に原状回復できることとなっているところでございます。
 したがって、今回の特例は、御懸念の不耕作目的の農地取得を防止できるものと考えておるところでございます。
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宮崎岳志#10
○宮崎(岳)委員 委員長、定足数を満たしていないようですので、時計をとめていただけますか。
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山本幸三#11
○山本委員長 ちょっと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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山本幸三#12
○山本委員長 それでは、速記を起こしてください。
 宮崎君。
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宮崎岳志#13
○宮崎(岳)委員 ちょっと定足数が満たないということで中断をいたしました。
 どうも、今の話を聞いていても、こういうニーズがあるという具体的な話が一個も出てこないですね。本当に、申請してきた企業からどういうニーズがあるのか聞いてみよう、こういうお答えです。
 私は、これはちょっと、法律をつくるということでは、余りに詰めが甘過ぎるんじゃないか。当然、こういうニーズがあるということで、いろいろ意見を聴取したり、その結果として、こういう法律で今度は実証実験してみようというのならわかりますけれども、何もわかりません、ただ聞いてみましょう、そんなことはやはりあり得ないんじゃないかというふうに思います。
 先ほどの話もそうですけれども、将来的に農地を、株式会社にその保有を解禁して、普通の宅地や山林等と同じように自由にするということなのかどうか、あるいは、そういうことはやるべきではないというお考えなのか。そこについてもう一度、加藤農林水産大臣政務官から端的に、短く御答弁いただきたいんですが、いかがですか。
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加藤寛治#14
○加藤大臣政務官 お答えいたします。
 今回の措置というのは、先ほども申し上げましたけれども、企業がどういう所有のニーズがあるのかを見きわめるということも、今回の試験的に事業を行う目的というふうに考えております。
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石破茂#15
○石破国務大臣 今農水政務官からお答えをしたとおりでございますが、企業が農地を保有したからといって、今回の仕組みも、もちろんそれが農地以外の用に供するということができないように、ありとあらゆる方策は講じているものでございます。
 当然、委員御案内のように、所有権は絶対でございますので、利用形態としては一番広範なものを有しております。リースでだめなのかという御議論は前からあるものでございますが、やはりリースの場合に、その契約を延長するということにおいて一定の条件がかかっておりますので、所有権の方がより広範に、長い期間、いろいろなことが可能になる。
 しかし、それは、農地を農地として使用するということは絶対原則でございますので、これを実証的にやるものでございますが、将来的に、そういうことで農地が自由に、宅地になったり、あるいは甚だしきはごみ捨て場になったりということは、それは絶対にあってはならないことだと考えております。これから先、試験的に行うものですが、そういう本来農地があるべき姿というものがこれから先変わるということは、法律以前の問題として、あるべきことだと私どもは考えておりません。
 しかし、企業が農地の所有権を持つということによって、新たな事業の展開というものはあるのではないだろうか。企業は利益を追求するものでございますが、それが常に転売とかそういうことで利益を得るのではなく、まさしくこれから先、農業を利用していかにして利益を得、農業者の所得を増しということは、私ども政策として追求していかねばならないものだと考えております。
 農地を不適正に使用するということは、今後もございません。
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宮崎岳志#16
○宮崎(岳)委員 今の石破大臣の話、わからぬでもないんですね。農地を持った方が、より自由な使い方ができる、あるいはより長期的な視野でできる。しかし、そういうことであれば現在の農地所有適格法人でできるんじゃないですかというのが、今回の法案の趣旨であります。
 はっきり言って、今回の流れを見ると、どうも農業というよりは、農地を転用してあるいは転売して開発して、違う意味でもうけたいという思惑がどこかに働いているような気がしてなりません。今回の法律ではそれなりに手当てしていると思いますけれども、そういうことが絶対ないようにお願いをしたいと思います。
 二点目に行きます。自家用自動車による観光客らの有償運送についてであります。
 これも冒頭述べたとおり、アリの一穴として用意された規制改革会議や産業競争力会議での論点を出発点として、ある意味、全国的に展開するということを視野に入れたものと言わざるを得ない。
 ライドシェアというものが非常に話題になりましたけれども、政府の中にも、こういうライドシェアをやって東京オリンピック・パラリンピックの外国人観光客の需要を満たすというような意見をお持ちの方も一部にはいるようであります。これを踏まえて質問いたします。
 今回の制度は、交通空白地域を埋めるためということで言われておりますが、全国でこの交通空白地域というのに該当するような地域というのは、特区以外も含めてどの程度あるのか、どの程度の場所がいわゆる過疎地などの交通空白地域と言えるのかということについてお伺いをしたい。
 そして、今回の解禁を突破口として、これを全国的に全面解禁するという可能性はないのかどうか。ないならないで、断言していただきたいと思います。宮内国土交通大臣政務官、よろしくお願いいたします。
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宮内秀樹#17
○宮内大臣政務官 お答えをいたします。
 今回、特例措置として新たに導入をしようとしております自家用自動車の活用拡大につきましては、一つの市町村の区域内における訪日外国人を初めとする観光客等の輸送を主な目的とする有償運送を、安全の確保、利用者の保護等を十分に図った上で、自家用車により行おうとするものであります。
 この特例につきましては、法文上、バスやタクシー事業によることが困難である場合に限って認められるということとされております。よって、この特例における事業は、過疎地域その他の交通が著しく不便な地域においてのみ行われるものと考えております。この特例が認められる地域の数をあらかじめ定めるというような性格のものではないというふうに考えております。
 このように、今回の特例は、バスやタクシー事業によるところが困難である場合に限って認められるということとされておることから、全国どこでも適用が認められるということにはなりません。
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宮崎岳志#18
○宮崎(岳)委員 これも先ほどの農水省への質問と同じなんですが、今法案でできないのはわかっているんです。
 しかし、今法案の結果を見て、当然、これを社会実験として、この結果を見て次の展開を考えるということなんでしょうから、あるんじゃないですかということも伺っておりますし、そういうこともあり得るんだから、では、どれぐらいの地域が全国で対象になるんですか、今回の基準を満たすというような地域はどれぐらいあるんですか、バスやタクシーを利用できないような地域はどれぐらいあるんですか、こういうことを聞いているんですが、もう一度、端的にお願いできますか。
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宮内秀樹#19
○宮内大臣政務官 お答えをいたします。
 先ほど申し上げましたように、不便な地域、過疎地域、それに限ってのことでございますので、これから新たに幾つの地域を指定するかというような想定ではありません。
 現在あるところのルールに基づく交通空白地域ということで、現在やっておる自家用有償旅客輸送についてなんですけれども、現在は四百二十四市町村が実施をしておりまして、これらのところはどういう状況になってこういうことになっているかといいますと、例えば、電車が廃線になりました、その後は路線バスになりました、また、路線バスでやったけれども、なかなか使用する人は少ないというようなこともあって路線バス自体が廃止になったようなところで、こういうようなタクシーを使っての輸送ということになっておる、これが四百二十四地域になっておるということでございます。
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宮崎岳志#20
○宮崎(岳)委員 四百二十四市町村といいますと、やはり全国の中で四分の一ぐらいですね、二五%前後、もちろんこれは住民に限ってのことでありますが、こういう仕組みは既に導入されているということであります。
 そうしますと、こういったものが全面解禁されるということになりますと、公共交通の根幹を揺るがすことになるんじゃないかというふうに私は思います。
 それで、もちろん、地域でバスがない、タクシーがない、そういう地域もあるでしょう、しかし、例えば、タクシーに公的な補助を行うとか、市町村が委託を行うとか、デマンドバスを使うとか、あるいはどうしてもできないところは無償運送で対応するとか、そういうやり方は幾らでもあるんじゃないかというふうに思うんですね。
 かつ、例えば、今回の仕組みもそうなんですが、もともとこの自家用自動車による有償運送は、第二種運転免許の取得を義務づけていない、これは非常に問題であるというふうに私は思います。
 第二種免許というのは、昔は難しくて、多くの方が取れるものではなかったんです。しかし、その後、解禁をされて、解禁というか緩和をされて、ある意味、昔に比べれば非常に取得が容易になりました。これは、運転代行という職種がグレーゾーンじゃないかという話がありまして、これをグレーからホワイトにしていく過程で、二種免許を教習所で取れるようにしたわけです。
 私の地元なんかは、公共交通が貧弱だと言われています群馬県ですが、自家用車を持っている人が非常に多い。お酒を飲みに行くにも車を運転して行くというようなことがありますから、帰りに運転代行で送ってもらうというケースが大変多いんです。
 そうすると、代行業者はたくさんいます、その中には、例えば夫婦代行といって、旦那さんと奥さんの二人で代行を営業しているような、本当に個人営業の弱小な業者さんがいっぱいあります。昼間は別のお仕事をしていて、夜、副業として運転代行をやっているような方々もたくさんいるんですよ。しかし、その方々も二種免許を取っているんですよ。つまり、これは取れるんですよ。取れるものを取らせないというのもおかしいんじゃないかというふうに思います。
 まず一点だけ、ここをお伺いします。
 二種免許を取らないでも大臣の認定の講習を受ければ有償運送のドライバーになれるということなんですが、この大臣認定の講習、期間はどれぐらいですか。
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持永秀毅#21
○持永政府参考人 御説明申し上げます。
 自家用有償の運転をする第一種免許の保有者が必要といたします大臣認定の講習の日数でございますが、現在、一日でのコースとなっております。
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宮崎岳志#22
○宮崎(岳)委員 一日講習すればお客を乗せて走れるというんでしょう。こんなでたらめな話がありますか。
 これまでは、それでも、地域の住民が、ほかに何も、自動車がないという村人だけがその村の中で乗るんだから、万やむを得ず、仕方ないよねという話でありました。
 しかし、今回、観光客を乗せるんですよね。観光客とは書いてあるけれども、誰が観光客かは判定しないというんだから、全員誰でも乗せるということなんですよ。誰でも乗せるのに、その運転手に二種免許を取らせない、かわりに大臣認定の講習を受ければいいよ、その大臣認定の講習がたった一日だというんですよ。こんなでたらめな話は私はないと思いますよ。
 そもそも観光客を乗せるというのは、これは商売のためなんですよ。確かに、国土交通省なりは、いや、これは商売といっても実際に商売として成り立たないものなんだ、その実費をいただくだけなんだと言っていますが、観光客が行くのはどういうところですか。観光施設でしょう。観光施設は商売をやっているんでしょう。その商売をやっているところを回らせるために、車を運転して乗せてあげるわけじゃないですか。だから、これは営業の一環ですよ、広く考えれば。それをやるのに、たった一日の講習で済ませるなんというのは、これはとんでもない話。
 有償運送をさせるのに、やはり第二種免許の取得というのはもう絶対に義務づけるべきだと思います。もし大臣認定講習で十分だというんだったら、タクシー事業者もみんな大臣認定講習にして、二種免許を廃止したらどうですか。いかがですか、国土交通政務官。
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宮内秀樹#23
○宮内大臣政務官 お答えをいたします。
 委員御指摘のように、輸送の安全を確保するということは極めて重要なことでありまして、バスやタクシー事業の実施に当たりましては、その体制整備を前提として事業免許を取得するということを求めることといたしておりまして、運転者には第二種免許の取得を求めることとしておるわけであります。
 一方、近年の人口減少下におきまして、地方部を中心に、バスやタクシー事業における輸送サービスが廃止または不十分な地域が生じてきておる、そういう現状が実際にある。こういうことを踏まえまして、これらの地域において地域住民等の移動手段を確保するための例外的な措置といたしまして、平成十八年に、国土交通大臣等の登録を受けた市町村または非営利団体が自家用車を使用して有償の旅客運送サービスを行うことを認める自家用有償運送サービスが発足しているというのが現状のルールとなっております。
 今回の特例措置は、この制度を利用してということで対応しようということであるものでございますけれども、あくまでも、バスやタクシー事業を営む者がいないまたは不十分であるというその現実を前提としてこのようなことを考えてやっておるわけでありまして、まさに状況が成り立たないというようなことを前提として、今回、第一種免許取得者が国土交通大臣の認定の講習を受講することで足り得るとしているところでございます。
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宮崎岳志#24
○宮崎(岳)委員 タクシー事業者がないから、一種免許に一日講習をプラスして、お客を乗せてお金をもらって運送できるというのはやはりおかしいですよ。タクシー事業者があるないと交通の安全は関係ないじゃないですか。
 お金をもらってお客を乗せるんだから二種免許を取らなきゃならないし、それが物すごく難しい資格で、取れないというのならわかりますよ。しかし、はっきり言って、そこらの中小零細の代行屋さん、個人営業の方々だって、別に普通に取っているわけだから、市町村の職員にやらせるんだったら市町村がお金を出して職員に取らせればいいし、NPOがもしやるというんだったらそのNPOに市町村が補助して二種免許の免許を取らせればいいんですよ。どう考えても、私はこちらの方が正しいと思います。
 そして、先ほど宮内政務官が非営利団体にやらせるんだということをおっしゃいました。非営利団体というのは何ですか。
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宮内秀樹#25
○宮内大臣政務官 お答えをいたします。
 今回の特例の実施主体となる非営利団体といたしましては、NPO法人、社会福祉法人等を想定いたしております。
 本特例に基づく事業におきまして旅客から収受する対価については、法令上実費の範囲内であるということとされておりまして、利潤を含めた対価を収受することはできません。よって、株式会社が今回の特例の事業の実施主体になるようなことも想定をしておりません。
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宮崎岳志#26
○宮崎(岳)委員 だから、観光客を乗せるということは、広い意味で商売のためでしょうというふうに言っているわけですよ。だって、別に観光客に来てもらう必要はないじゃないですか、地域でただ暮らすだけなら。
 地域で暮らすときに観光客に来てほしいというのは、そこでお金を落としてほしいから来てくれという話でしょう。それぞれ、自家用有償運送で、行く先々では営業しているわけでしょう。そういうところを回らせてお金を落としてもらうというためにやるわけなんだから、これは営業なんですよ。その営業の一端を収支とんとんでやればいい、こういう話であって、これを単に非営利なんだというふうに言い切っていいのか。
 きのう、私、国交省からレクを受けたときに、やれるところは例えばNPOとか社会福祉法人だという話が今ありましたが、そうではありませんでしたよ。プラスして、一般社団法人、一般財団法人、地縁団体、医療法人、社会福祉法人は先ほど言いました、生協、農協、商工会議所、商工会、そのほか任意団体。
 一般社団とか任意団体とか医療法人とかというのは、必ずしも、世間的には非営利だというふうにみなされている団体ではないですよね。それは、非営利なことをやっているところもあるし、やっていないところもある。営利事業をやっているところもある。あるいは一つの団体で非営利と営利、両方やっているところもある。しかし、持ち分の、つまり出資者への配当ができないというのはそうかもしれないけれども、これは営利事業をやっている団体ですよ。
 こういうところに任せるということは、将来的に株式会社に解禁するということにもつながるんじゃないかというふうに私は思うんですが、この法案でということではありませんけれども、これは非営利と言い切れないんじゃないかということと、これを株式会社に開放するということ、これは将来的にですけれども、これはないということで断言できるのかどうか、伺いたいと思います。
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宮内秀樹#27
○宮内大臣政務官 あくまでも非営利ということでございまして、実費の範囲内であることとされております。よって、営利目的で運送を行うことができないように担保されているものであります。
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宮崎岳志#28
○宮崎(岳)委員 質問にお答えになっていただいておりませんが、将来的に株式会社に解禁するということはないというふうに言っていただけるんでしょうか。
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宮内秀樹#29
○宮内大臣政務官 株式会社が今回の特例の事業の実施主体になることは想定しておりません。ありません。
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