環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会

2016-11-24 参議院 全165発言

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会議録情報#0
平成二十八年十一月二十四日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十二日
    辞任         補欠選任
     滝波 宏文君     上月 良祐君
     江崎  孝君     蓮   舫君
     宮沢 由佳君     田名部匡代君
     高瀬 弘美君    佐々木さやか君
     山本 太郎君     福島みずほ君
    薬師寺みちよ君     松沢 成文君
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     上月 良祐君     滝波 宏文君
     川合 孝典君     藤末 健三君
     蓮   舫君     江崎  孝君
    佐々木さやか君     石川 博崇君
     辰巳孝太郎君     田村 智子君
     清水 貴之君     高木かおり君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         林  芳正君
    理 事
                石井 準一君
                二之湯武史君
                福岡 資麿君
                三宅 伸吾君
                山田 修路君
                小川 勝也君
                大野 元裕君
                浜田 昌良君
                紙  智子君
    委 員
                古賀友一郎君
                上月 良祐君
                佐藤  啓君
                佐藤 正久君
                進藤金日子君
                高野光二郎君
                高橋 克法君
                滝波 宏文君
                中西  哲君
                中西 祐介君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                松川 るい君
                山田 俊男君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                相原久美子君
                石上 俊雄君
                江崎  孝君
                田名部匡代君
                徳永 エリ君
                浜口  誠君
                藤末 健三君
                蓮   舫君
                石川 博崇君
                河野 義博君
                熊野 正士君
               佐々木さやか君
                平木 大作君
                田村 智子君
                大門実紀史君
                儀間 光男君
                高木かおり君
                福島みずほ君
                松沢 成文君
                中野 正志君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       外務大臣     岸田 文雄君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   山本 有二君
       経済産業大臣   世耕 弘成君
       国務大臣     石原 伸晃君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  萩生田光一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 康裕君
       農林水産大臣官
       房長       荒川  隆君
       農林水産省生産
       局農産部長    天羽  隆君
       経済産業省通商
       政策局通商機構
       部長       渡辺 哲也君
       経済産業省製造
       産業局長     糟谷 敏秀君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○環太平洋パートナーシップ協定の締結について
 承認を求めるの件(第百九十回国会内閣提出、
 第百九十二回国会衆議院送付)
○環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関
 係法律の整備に関する法律案(第百九十回国会
 内閣提出、第百九十二回国会衆議院送付)
    ─────────────
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林芳正#1
○委員長(林芳正君) ただいまから環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、薬師寺みちよ君、高瀬弘美君、滝波宏文君、山本太郎君、宮沢由佳君及び江崎孝君が委員を辞任され、その補欠として松沢成文君、佐々木さやか君、上月良祐君、福島みずほ君、田名部匡代君及び蓮舫君が選任されました。
 また、本日、清水貴之君、川合孝典君及び辰巳孝太郎君が委員を辞任され、その補欠として高木かおり君、藤末健三君及び田村智子君が選任されました。
    ─────────────
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林芳正#2
○委員長(林芳正君) 環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案件を一括して議題といたします。
 本日は、日米関係をはじめとするグローバル世界とTPP・貿易ルール等についての集中審議を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山田修路#3
○山田修路君 自由民主党の山田修路です。
 総理、海外出張お疲れさまでした。早速質問に入りたいと思います。
 アメリカのトランプ次期大統領、二十一日に動画メッセージを出されて、TPP協定からの離脱、そして二国間協定を目指していくというようなお話を述べておられます。このような中で、日本として今後どのように国際的に対応していくのか、また、今この委員会で議論している協定の国内手続について進めていくのかどうか、この二つの点が大きな論点になっていると思います。
 まず、あのトランプさんの発言に関連した質問から始めたいと思います。
 安倍総理は十七日に各国の首脳に先駆けてトランプ氏と会談を行いました。このような素早い対応については評価をする声も聞かれております。会談直後、安倍総理は、様々な課題について基本的な考え方を話した、そしてまだ大統領に就任されていないその段階、しかも非公式会談なので、内容は差し控えたいというお話をされております。その後トランプ氏は先ほどお話ししたような動画メッセージを公表しておられるわけです。
 そこで、総理とトランプさんの会談についてでございますが、先ほど言いましたように、内容は述べにくいということだと思いますけれども、トランプ氏との間で自由貿易という価値観が共有できたのかどうか、あるいは、TPP協定について今トランプさんの方針が示されておりますけれども、これを説得するような余地があると考えるのか。内容については難しいと思いますけれども、印象について是非総理のお考え、お話をお聞きしたいと思います。
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安倍晋三#4
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日米同盟は日本の外交・安全保障政策の基軸でございます。なぜならば、もし日本が外敵の侵略を受けた際に日本と共同対処する唯一の同盟国であるからであります。同時に、米軍は日本に基地を置くことによって前方展開戦略を可能とし、そしてアジア太平洋地域の平和と安全に寄与しているわけであります。この同盟関係は今や世界の様々な課題に共に手を、取り組んでいく希望の同盟となっているわけであります。
 この同盟がどのように新大統領の下で、次期大統領の下で変化していくのか、あるいは変わらないのか、より強化されていくのか。日本にとって当然最大の関心事項であり、世界もそれに注目をしている中においては、それは、たとえ就任前であろうと、ちょうどペルーに参りまして給油のために米国に寄る予定でございましたので、都合が合えば会談を行いたいという考え方から会談を申し込み、結果として会談を行うこととなったわけでございます。
 ただ、正式にまだ大統領に就任をしておりませんので、出発前にもそのお話をさせていただいたわけでございますが、現政権、オバマ政権の、まだ、が続いていく中にあって、言わば日米の首脳会談という姿とはこれは異なるものにしなければならないという考え方があったわけでございまして、その観点からも、現在まだ中身について、今の段階でというよりも、この中身については申し上げるわけにはいかないわけでございますが、当然私の考え方については申し上げたわけでございます。また、トランプ次期大統領も御自身の考え方を開陳をしておられたわけでございます。TPPに、個別の中身についてお話をさせていただくことは差し控えさせていただきたいと、このように思いますが、当然通商政策等々も含めて全般的なお話をさせていただいたところでございます。
 そこで、TPPについてはTPP自体のこれは、の課題もあるわけでありますが、当然TPPについては、これから自由貿易、そして自由で開かれた自由貿易圏をつくっていくことの意義あるいは共通の公正なルールを作っていくことの意義という側面もあるわけでございまして、そういう観点からも私は今後とも、TPP自体につきましては大変厳しい状況にはありますが、今ここで日本の自由貿易に対する自由で公正な貿易圏をつくっていくことの意義についてもしっかりと発信をしていくという意味においても、日本は世界に先駆けてしっかりと審議を行い、批准を行っていくべきだと、この考え方にもいささかも変化はないわけでございます。
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山田修路#5
○山田修路君 ありがとうございます。
 トランプさんと信頼関係を築いていく、このことがやはりこれから長い付き合いですので大事なことかと思います。
 そして、トランプ氏がTPP協定に反対をしているのは、国内の雇用の喪失などのことを心配してであります。これは、TPP協定のみならず、EPA、FTA協定が結ばれていけば外国に自国の企業が進出しやすくなると。そのことの反面として、自国内では国内の工場が閉鎖されたり、あるいは失業が生ずるということもあり得ることではないかと思います。NAFTA、北米自由貿易協定においてそのようなことがあったということで、トランプ氏のみならずヒラリー・クリントン氏もこのTPPに賛成できないということでありました。
 しかしながら、こういうことがあったからといって自由貿易に背を向ける、あるいはTPPのような多国間の経済連携協定に消極的になるというような姿勢は、世界あるいは各国の経済発展にとってプラスにはならないと思います。日本でいえば、例えば地方創生とかあるいは一億総活躍といったような国内政策をしっかりやっていく、このことがむしろ大事なことではないかと思います。
 日本においてこのような経済政策を今後どういうふうに進めていくのか、石原大臣にお伺いしたいと思います。
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石原伸晃#6
○国務大臣(石原伸晃君) 山田委員御指摘のとおり、自由貿易、通商条約あるいはマルチのこのTPPに代表されるような経済圏を共通なものをつくっていくことによって、輸出入の貿易量あるいは投資も増えることによって経済が活性化していく、これは過去の歴史を見れば明らかなわけでございます。
 そんな中で、委員の御指摘は、こういうものを使って、トランプ氏がアメリカ産業に危惧を持っているような状態をなくしていくために日本はどうするのかというふうに聞かせていただいたわけでございますが、やはり例えばこのTPPについても、メード・イン・TPP、再三議論のあったところでございますけれども、その域内においては、この域内の自国の工場であっても他国に物を持っていくことが自由になる、そのことによって、地域にある、地方にある企業が外国に出ていく必要はなくなる、こういう海外展開というような、いながらにしての海外展開みたいなメリットはやはりあるんだと思います。
 そんな中で、それを日本全国に広げていく。現在議論が進行中でありますこのTPPをめぐっても、再三出ております新輸出大国コンソーシアム、現在では二千二百五十二社の事業者の方々に支援を開始させていただいております。特にこの一か月間は、非常に多くの企業、もちろん農林水産業、加工業の方も含まれておりますけれども、三百社の方々に支援をさせていただく。それだけ関心は高まっているんだと思います。委員のお地元の北陸地方でも、金沢中心でございますが、百七十三社御支援をさせていただいております。
 やはり今後とも、委員の御指摘とおり、地方創生、一億総活躍といった経済政策とともに、このTPPあるいは自由貿易圏構想を活用して経済再生あるいは地方の創生につなげていくという委員のお考えに私も賛同する一人でございます。
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山田修路#7
○山田修路君 ありがとうございました。
 総理からは先ほど、今までの方針でTPPについては対応していくというようなお話がありました。今回の一連の国際会議では、このTPPの発効に向けて日本としても大変な努力をされてきたと思います。そのことについてまず伺いたいと思います。
 APEC、アジア太平洋経済協力会議の会合に際して、十九日にはTPP参加十二か国の首脳会合が開催されました。この会合では、オバマ大統領からどういう話があったのか、そしてまた日本として何を訴えたのか、そしてどういう結果になったのか、出席をされていた安倍総理からお伺いしたいと思います。
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安倍晋三#8
○内閣総理大臣(安倍晋三君) リマにおいてTPP首脳会合を開催をいたしました。
 オバマ大統領からは、TPPの重要性について今後も国内での理解を求めるべく尽力をしていくという発言がございました。
 私からは、我々が現状にひるんで国内手続をやめてしまえば、TPPは発効せず、保護主義を抑えられなくなる、そういう思いで、日本は既に衆議院の議論を終え、現在参議院で審議をしているというお話をいたしました。と同時に、TPPについて、これは世界において、大企業、一部の大企業のみ利することになって中小企業やそこで働いている労働者の利益にはならないのではないかという批判の中で、保護主義的な動きが高まってきているけれども、決してそんなことはないわけであって、中小企業にもそこに働いている労働者の方々にもしっかりと利益が均てんしていくはずであると、そしてまた、そういう仕組みをそれぞれの国々が国内で構築をしていく必要があるという趣旨の発言をしたところでございます。
 また、各国の首脳からも、TPPの意義、そしてしっかりと私たちはそれを進めていこうという話がございました。また、国内手続について進めていくという意思の表明がなされたわけでございますが、ああいう国際会議の場には、会議が始まる前に何人かでそれぞれ個別の話をする、立ち話等をするわけでございますが、各国からやはり日本へ、日本がどうするんだという関心は非常に高いわけでございまして、米国の状況がああいう状況でありますから、日本はどうするんだというお話がございました。その中で、日本はしっかりと淡々と粛々と国内手続を進めていく、ここで私たちは意思をくじかれてはならないというお話をさせていただいた。今こそしっかりと、自由貿易の意義を発信する上においても、各国が国内手続を進めていくべきだということを申し上げてきたところでございます。
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山田修路#9
○山田修路君 ありがとうございました。
 ペルーでのTPPの首脳会合で今のようなお話があったと。そして、それに先立って、TPP交渉関係国の首席交渉官会議やあるいは各国の閣僚会議が行われていて、各国の国内の状況等についてお話がありました。これ質問しようかと思ったんですが、ちょっと時間があれなんで、お聞きしているところでは、各国もそれぞれ国内手続を進めていくというようなことでお話があったというふうに聞いております。
 そのような中で、APECの会合の中では、FTAAPという大きな経済圏をつくっていこうという話、それについての準備を進めていこうという話が議論されております。
 このFTAAPという経済圏、二十一の国・地域が参加する大変大きな経済圏であります。この構想に至る道として、TPP、そしてもう一つRCEPという二つの道があるんですけれども、やはりより高いレベルの経済連携という意味では、TPPの大事さ、将来FTAAPに行く道の一歩として非常にやはりTPPというのは大事な協定ではないかと思います。その点が今回のペルーのAPECの会合では確認をされたのではないかと私は思っております。
 その点について、岸田外務大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
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岸田文雄#10
○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、一連の今回の会議においてFTAAPの重要性、再三確認されております。
 APECの首脳宣言の中にあっても、あらゆる形態の保護主義に対抗すること、そしてアジア太平洋地域自由貿易圏、すなわちFTAAPを最終的に実現すること、こうしたコミットメント、再確認されておりますし、また首脳宣言とは別にFTAAPに関するリマ宣言というのも採択されていますが、その中でTPP署名国による国内手続の完了に向けた努力、言及をされています。
 また、私自身、APECの閣僚会議の方に出席をさせていただきましたが、私の方からもFTAAP実現に向けた道筋であるTPP及びRCEPを着実に進展させることは不可欠である、こうしたことを強調し、賛同する意見も多く出された次第であります。
 このようにFTAAPへの道筋としてのTPPの重要性、今回のAPECにおける一連の会議において様々な形で確認をされていると認識をしております。
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山田修路#11
○山田修路君 ありがとうございました。
 まさにそのFTAAPというところに行く道としてTPP、RCEPあるわけですけれども、やはりレベルが高い経済連携としてTPPの意義は非常に大事であるというふうに思っております。
 そして、このTPP十二か国のうちで国内手続の状況というのを見ますと、ニュージーランドは国内手続を終了している、しかし、ほかの国はこれからだということでございます。先ほどお話をしましたように、今回のペルーでの様々な会合では全ての国が国内手続を進めていこうということを表明されたというふうに思います。また、報道によれば、菅官房長官は、トランプ政権スタート後も日本が先頭に立って引き続きTPPについて米国を説得していくというふうに述べられたという報道もありました。自由貿易を守っていくためにも、我が国としては米国を引き続き説得し、TPP協定の国内手続は日本として進めるという方針を変更すべきではないと思っております。
 先ほど総理からも御答弁ありましたが、もう一度お願いしたいと思います。
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安倍晋三#12
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに、TPPをめぐる状況は、トランプ次期大統領の発言も受けまして大変厳しい状況になっているのは事実であります。しかし、TPPにはTPPそれ自体の意義とともに、まさに世界に自由で公正な経済圏をつくっていくという意義があります。台頭するこの保護主義に対して、それに歯止めを掛けていくという役割も担っているわけでございまして、TPPには、例えばこれは関税を下げていくということだけではなくて、知的財産の保護、そしてまた環境や労働に関する規制もございます。そして、国有企業の競争条件の規律という側面もあるわけでございます。今後、先ほどRCEP、FTAAPの例を挙げられましたが、今後できてくる様々なそうした自由貿易協定の中におけるモデルとなるものとしなければならないと、こう考えているわけであります。
 トランプ次期大統領の発言はございましたが、自由で公正な経済圏という旗を、自由民主主義国家第二位の経済大国である日本がしっかりと、下ろしてはならない、掲げ続けなければならない、言わばその役割を担っていると、このように思うわけでございます。そういう観点からもしっかりと御審議をいただき、我々は世界に対してこの意義を示すべきだと、このように考えている次第でございます。
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山田修路#13
○山田修路君 ありがとうございました。
 最後になりますけれども、安倍総理の外交政策の基本方針、基本姿勢についてお伺いをしたいと思います。
 総理は、かねてより地球儀を俯瞰する外交ということをおっしゃっておりました。今回、APECの大変いい機会であったわけですけれども、オバマ大統領やプーチン大統領、そして習近平国家主席など多くの各国首脳と意見交換をされてこられたわけであります。
 APECは地球儀の半分ぐらいを占めるような、ちょうど太平洋を取り巻くわけですから、そういった意味でいえば、それから、今回総理は地球一周されたそうですけれども、そういう意味で、地球儀を俯瞰する外交という意味で今回大変有意義な会合が持てたんではないかと思いますが、改めて総理の外交政策に対する基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
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安倍晋三#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本の国益を守り、そして発展させていく上においては地球儀を俯瞰する外交が不可欠であろうと、こう考えております。その観点からも、世界の国々の指導者と胸襟を開いて話をする中において協力関係を進めていく、この観点から延べ百か国以上訪問し、今回のペルーAPECでは、太平洋を取り巻く二十一の国・地域のリーダーと一堂に会し、自由貿易の推進が重要であるとの確固たる意思を世界に示すことができたと思います。オバマ大統領、プーチン大統領、習近平主席を始め多くの首脳と個別に会談を行うことができたと、こう思う次第でございます。
 今後とも、国際協調主義に基づく積極的平和主義の考え方に立って、地球儀を俯瞰する観点から活発な外交を展開し、国益に資する外交としていきたいと、このように考えております。
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山田修路#15
○山田修路君 質問を終わります。ありがとうございました。
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蓮舫#16
○蓮舫君 民進党の蓮舫です。
 まず、おととい福島県で震度五弱を観測した地震は東日本大震災の余震だったと気象庁が発表しました。被災された方々に心からお見舞いを申し上げると同時に、今朝も地震がありました。気象庁は、今後一週間余震の可能性があると注意を喚起しています。政府におかれましても万全の対策を整えていただきたいと同時に、私たちも全力で協力をさせていただきたいと思います。
 さて、総理、アメリカ、ペルー、アルゼンチンの出張、大変お疲れさまでございました。今日はTPPに関して総理の率直なお考え方を伺わせてください。
 まず、十一月八日、アメリカの大統領選でドナルド・トランプ氏が当選をされました。この選挙戦を通じた様々な言動も含めて、トランプ氏に対する十一月八日の総理の印象はどういうものでしたか。
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安倍晋三#17
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米国が民主的な手続によって次期大統領を選出をしたところでございます。その意味におきましても祝意を表したところでございます。
 と同時に、米国のリーダーというのは、一米国のリーダーということだけではなくて、まさに世界において大きな責任を持っているわけであります。と同時に、自由世界のリーダーでもある、こう思う次第でございます。その責任もしっかりと果たしていただきたいと、こう期待をしているところでございます。
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蓮舫#18
○蓮舫君 どういう印象を持っていましたか。
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安倍晋三#19
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 他国の言わば選挙の結果についての印象を私が総理大臣として述べるのが適切かどうか、私は適切ではないと、こう考えている次第でございまして、我々としては、まさに先ほど申し上げましたが、日米同盟というのは我が国の外交・安全保障の基軸でございます。そういう認識の下に米国の大統領として対応をしていただくように期待をしたいと、このように考えていたところでございます。
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蓮舫#20
○蓮舫君 私は、選挙戦を通じてトランプ氏の物言いには大きな懸念を抱いていました。自由、民主主義、基本的人権の尊重、法の下の平等、日米関係の基本理念がもしかしたら揺らぐのではないか。選挙戦のときにトランプ候補者がお話しになられた、宗教、民族、性差、明らかな差別の発言、あるいは特定の国を挙げてレッテル貼りをする非難と批判の応酬。
 私は、この方が大統領になられて、日米関係の共通理念、これが共有できるのかどうなのか非常に心配したんですが、それは総理はお感じになりませんでしたか。
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安倍晋三#21
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今ここで私が次期大統領の選挙中の発言について批判的にコメントを述べるのは生産的ではないと、こう思っている次第でございまして、その意味からも、なるべく早くお目にかかって、まさに自由や民主主義や基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有する国同士の同盟である日米同盟は揺るがないということを確認をする必要があると、こう考えたわけでございます。
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蓮舫#22
○蓮舫君 共に信頼を築いていけることができる、そう確信の持てる会談だと、トランプさんとお会いになった後、総理は発言をされました。何をもって信頼関係が持てると確信したんですか。
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安倍晋三#23
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何をもって信頼ができるかといえば、例えば私を信頼してくれと言えば、これ信頼できるということではもちろんないわけでございますが、言わば、先ほど申し上げましたように、日本と米国というのは自由や民主主義、そして基本的人権、法の支配、普遍的な価値を持つ同盟であり、そして我が国が他国から侵略された際には共同対処する唯一の国であります。
 と同時に、米国は安保条約上、日本に基地を持っておりますが、これはまさに日本とアジア、日本と極東の地域の平和と安全を守るためでありますが、この同盟関係についてまさにしっかりと堅持をしていくことができるかどうかということが大きな観点であります。
 と同時に、これ人間としてですね、人間として、例えば今回……ヤジ済みません、もうベンチからやじを飛ばすのはやめていただけますか。大切な時間を使ってこの審議を行っているんですから、少しは皆さんも静かに聞くという態度を持っていただきたい。大変やじられると答弁しにくいので、少し静かにしていただきたいと思いますが。
 そこで、そこで大切なことは、そこで大切なことはやはり人間として信頼できるかどうかということであります。今回、この会談を設定するに当たって、トランプ氏は次期大統領であって現在の大統領ではないわけであります。現在の大統領はオバマ大統領であるわけでありまして、この現職の大統領に対してしっかりと敬意をお互いに示していくことが重要と考えたわけでございます。その中から、首脳会談という形式を取らずにですね、首脳会談という形式を取らずに言わば出会いという形にしたわけでございます。まあ、私が便宜上会談という言葉を使っておりますが。
 ですから、そこでも例えばトランプ氏は、安倍さんが私の家に立ち寄ってくれたことをうれしく思うという表現を使っている。つまり、現職の大統領に対する敬意をこの人はしっかりと持っているな、そしてそれを維持をしていく、米国に二人の大統領が存在するということを世界に示してはならないというしっかりとした考え方を示していただいた、こういう姿勢を私は高く評価をし、信頼に足ると、こう考えたところでございます。
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蓮舫#24
○蓮舫君 済みません、何を言っているかさっぱり分かりませんでした。つまり、トランプさんの自宅に寄ってくれて、感謝をされて、人間として信頼できた。友達じゃないじゃないですか。
 いいですか、選挙戦のトランプ氏の発言です。イスラム教徒は完全に入国禁止にする、メキシコからの移民は犯罪者、その他、口にすることもはばかられる女性蔑視の発言が長期戦にわたって何度も繰り返されました。ドイツのメルケル首相もこの件に関しては相当な懸念を示しています。
 その中で、なぜ安倍総理はこんなに急いで会いに行って、今長々と答えましたけれども、全く分かりませんでした、なぜ信頼できたんですか。つまり、トランプさんのこの長い間の選挙戦の暴言は演出であって、あれは僕の本意ではないんだ、僕はそう思っていないんだという説明があったんですか。
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安倍晋三#25
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 現在、今、蓮舫委員は米国の次期大統領に対して様々な批判を述べられたわけでございますが、しかし先ほど……ヤジ
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林芳正#26
○委員長(林芳正君) 静粛にお願いいたします。
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安倍晋三#27
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いいですか、しっかりと答弁をさせていただきたいと思いますが。
 今、私が日本の総理大臣として、先ほども最初に申し上げたとおり、日本にとって日米の同盟関係というのは外交・安全保障の政策の基軸なんですよ。そして、この同盟関係が、世界がどうなっていくかということを注目をしているわけであります。アジア太平洋地域の安全保障環境は厳しくなっていますよ。厳しくなっている。この厳しくなっている中で、日米同盟が揺らいでいる、あるいは次期大統領と日本の総理大臣とは信頼関係が構築できないとなれば、構築できないとなれば、これは日本の安全が言わば危うくなっていくということであります。その現実をですね、その現実をしっかりと、その現実を見ていただきたいと思うわけでございます。今大切なことであります。
 そこで、今、蓮舫委員は、私がトランプ氏の家に行ったから、寄って、彼がそれに対して感謝を述べたから信頼できると私が述べたと言っていますが、そんなことを私は全然述べていないじゃないですか。ちゃんと私の文脈を、ちゃんと私の文脈を聞いて……ヤジ済みません、少し答弁中ですから静かに聞いてくださいよ。日米の、次期大統領とですね、次期大統領と日本が信頼関係を構築できるかという大切な質問に対して、大切な質問に対して私が丁寧に答えるのは当然じゃありませんか。
 そこで、私が先ほど申し上げましたように……ヤジいや、済みません、ちょっと止めてくださいとかいう問題じゃないと思いますよ。今あそこで盛んに止めてくださいとかいうことを言っておりますが、気に食わないことを私が答弁すれば止めろというのは、それは大体おかしいんですよ。大体、テレビを御覧の皆さんもおかしいと思いませんか、この状況を。今私が、テーブルをたたいて私の答弁を聞こえなくするのはやめてください。
 そこでですね、そこで私が申し上げているのは……
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林芳正#28
○委員長(林芳正君) 総理、簡潔におまとめいただければと思います。
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安倍晋三#29
○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。いや、こういう騒然とした状況では私も答弁しにくいですよ。ヤジそこでですね……
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