環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年十二月五日(月曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
十二月二日
辞任 補欠選任
朝日健太郎君 進藤金日子君
松川 るい君 宮島 喜文君
森屋 宏君 中西 祐介君
相原久美子君 川田 龍平君
江崎 孝君 櫻井 充君
川合 孝典君 舟山 康江君
山添 拓君 辰巳孝太郎君
清水 貴之君 石井 苗子君
福島みずほ君 山本 太郎君
十二月五日
辞任 補欠選任
足立 敏之君 中西 哲君
宮島 喜文君 小野田紀美君
宮沢 由佳君 浜口 誠君
三浦 信祐君 河野 義博君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 林 芳正君
理 事
石井 準一君
二之湯武史君
福岡 資麿君
三宅 伸吾君
山田 修路君
小川 勝也君
大野 元裕君
浜田 昌良君
紙 智子君
委 員
小野田紀美君
古賀友一郎君
佐藤 啓君
佐藤 正久君
進藤金日子君
高野光二郎君
高橋 克法君
滝波 宏文君
中西 哲君
中西 祐介君
平野 達男君
藤木 眞也君
堀井 巌君
舞立 昇治君
宮島 喜文君
山田 俊男君
吉川ゆうみ君
渡邉 美樹君
石上 俊雄君
川田 龍平君
櫻井 充君
田名部匡代君
徳永 エリ君
浜口 誠君
舟山 康江君
河野 義博君
熊野 正士君
佐々木さやか君
平木 大作君
大門実紀史君
辰巳孝太郎君
石井 苗子君
儀間 光男君
山本 太郎君
行田 邦子君
中野 正志君
国務大臣
内閣総理大臣 安倍 晋三君
財務大臣
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(金融)
) 麻生 太郎君
総務大臣 高市 早苗君
外務大臣 岸田 文雄君
厚生労働大臣 塩崎 恭久君
農林水産大臣 山本 有二君
経済産業大臣 世耕 弘成君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(消費者
及び食品安全)
) 松本 純君
国務大臣 石原 伸晃君
副大臣
国土交通副大臣 田中 良生君
事務局側
常任委員会専門
員 藤田 昌三君
常任委員会専門
員 宇佐美正行君
常任委員会専門
員 大川 昭隆君
政府参考人
内閣官房内閣審
議官 澁谷 和久君
個人情報保護委
員会事務局長 其田 真理君
総務省総合通信
基盤局長 富永 昌彦君
外務省経済局長 山野内勘二君
財務省主税局参
事官 吉田 正紀君
厚生労働省医政
局長 神田 裕二君
厚生労働省医薬
・生活衛生局長 武田 俊彦君
厚生労働省保険
局長 鈴木 康裕君
経済産業大臣官
房商務流通保安
審議官 住田 孝之君
経済産業省商務
情報政策局長 安藤 久佳君
参考人
日本銀行副総裁 中曽 宏君
─────────────
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○環太平洋パートナーシップ協定の締結について
承認を求めるの件(第百九十回国会内閣提出、
第百九十二回国会衆議院送付)
○環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関
係法律の整備に関する法律案(第百九十回国会
内閣提出、第百九十二回国会衆議院送付)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
十二月二日
辞任 補欠選任
朝日健太郎君 進藤金日子君
松川 るい君 宮島 喜文君
森屋 宏君 中西 祐介君
相原久美子君 川田 龍平君
江崎 孝君 櫻井 充君
川合 孝典君 舟山 康江君
山添 拓君 辰巳孝太郎君
清水 貴之君 石井 苗子君
福島みずほ君 山本 太郎君
十二月五日
辞任 補欠選任
足立 敏之君 中西 哲君
宮島 喜文君 小野田紀美君
宮沢 由佳君 浜口 誠君
三浦 信祐君 河野 義博君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 林 芳正君
理 事
石井 準一君
二之湯武史君
福岡 資麿君
三宅 伸吾君
山田 修路君
小川 勝也君
大野 元裕君
浜田 昌良君
紙 智子君
委 員
小野田紀美君
古賀友一郎君
佐藤 啓君
佐藤 正久君
進藤金日子君
高野光二郎君
高橋 克法君
滝波 宏文君
中西 哲君
中西 祐介君
平野 達男君
藤木 眞也君
堀井 巌君
舞立 昇治君
宮島 喜文君
山田 俊男君
吉川ゆうみ君
渡邉 美樹君
石上 俊雄君
川田 龍平君
櫻井 充君
田名部匡代君
徳永 エリ君
浜口 誠君
舟山 康江君
河野 義博君
熊野 正士君
佐々木さやか君
平木 大作君
大門実紀史君
辰巳孝太郎君
石井 苗子君
儀間 光男君
山本 太郎君
行田 邦子君
中野 正志君
国務大臣
内閣総理大臣 安倍 晋三君
財務大臣
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(金融)
) 麻生 太郎君
総務大臣 高市 早苗君
外務大臣 岸田 文雄君
厚生労働大臣 塩崎 恭久君
農林水産大臣 山本 有二君
経済産業大臣 世耕 弘成君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(消費者
及び食品安全)
) 松本 純君
国務大臣 石原 伸晃君
副大臣
国土交通副大臣 田中 良生君
事務局側
常任委員会専門
員 藤田 昌三君
常任委員会専門
員 宇佐美正行君
常任委員会専門
員 大川 昭隆君
政府参考人
内閣官房内閣審
議官 澁谷 和久君
個人情報保護委
員会事務局長 其田 真理君
総務省総合通信
基盤局長 富永 昌彦君
外務省経済局長 山野内勘二君
財務省主税局参
事官 吉田 正紀君
厚生労働省医政
局長 神田 裕二君
厚生労働省医薬
・生活衛生局長 武田 俊彦君
厚生労働省保険
局長 鈴木 康裕君
経済産業大臣官
房商務流通保安
審議官 住田 孝之君
経済産業省商務
情報政策局長 安藤 久佳君
参考人
日本銀行副総裁 中曽 宏君
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本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○環太平洋パートナーシップ協定の締結について
承認を求めるの件(第百九十回国会内閣提出、
第百九十二回国会衆議院送付)
○環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関
係法律の整備に関する法律案(第百九十回国会
内閣提出、第百九十二回国会衆議院送付)
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林
林芳正#1
○委員長(林芳正君) ただいまから環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、山添拓君、朝日健太郎君、森屋宏君、松川るい君、清水貴之君、福島みずほ君、川合孝典君、江崎孝君及び相原久美子君が委員を辞任され、その補欠として辰巳孝太郎君、進藤金日子君、中西祐介君、宮島喜文君、石井苗子君、山本太郎君、舟山康江君、櫻井充君及び川田龍平君が選任されました。
また、本日、三浦信祐君、宮沢由佳君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として河野義博君、浜口誠君及び中西哲君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、山添拓君、朝日健太郎君、森屋宏君、松川るい君、清水貴之君、福島みずほ君、川合孝典君、江崎孝君及び相原久美子君が委員を辞任され、その補欠として辰巳孝太郎君、進藤金日子君、中西祐介君、宮島喜文君、石井苗子君、山本太郎君、舟山康江君、櫻井充君及び川田龍平君が選任されました。
また、本日、三浦信祐君、宮沢由佳君及び足立敏之君が委員を辞任され、その補欠として河野義博君、浜口誠君及び中西哲君が選任されました。
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林
林芳正#2
○委員長(林芳正君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の審査のため、明六日午後一時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の審査のため、明六日午後一時に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
林
林芳正#3
○委員長(林芳正君) 御異議ないと認めます。
なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
林
林芳正#4
○委員長(林芳正君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
また、本日の委員会に参考人として日本銀行副総裁中曽宏君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →また、本日の委員会に参考人として日本銀行副総裁中曽宏君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
林
林
林芳正#6
○委員長(林芳正君) 環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案件を一括して議題といたします。
本日は、TPPに対する我が国の対応と厚生労働関連分野等についての集中審議を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →本日は、TPPに対する我が国の対応と厚生労働関連分野等についての集中審議を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
二
二之湯武史#7
○二之湯武史君 自由民主党の二之湯武史でございます。
今日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。総理を始め閣僚の皆様、今日はよろしくお願い申し上げます。
さて、十一月八日のアメリカ大統領選挙を境に、TPPの発効、大変厳しい情勢となってしまいました。ふだんから日本外交はアメリカに追従し過ぎだと批判をおっしゃる方が、本委員会では、アメリカが参加しないんだから日本も議論しなくていいと、こういうふうにおっしゃるのは、私は大変矛盾しているのではないかなというふうに思います。
この数年間の議論を振り返りましても、国民皆保険が崩壊するだとか、日本の農業は潰れてしまう、また、アメリカ企業に日本政府が訴えられると、そんな議論が多かったように思います。本当にそんなにアメリカにメリットがあるなら、なぜトランプ氏がTPPから離脱を表明するんでしょうか。いかに日本の交渉がうまくいっているかということの私は証拠だというふうに思っております。
TPPで私が連想するのが、近世の日本人商人、南蛮貿易でアジアを股に掛けて活躍をし、アユタヤやルソンなど各地に日本人町をつくりました。もし当時の日本人商人が現代によみがえりTPPを知ったなら、それこそTPPをフルに活用して、世界を飛び回るグローバルなビジネスマンになったに違いないというふうに思っております。
私たちは今、人口が減少し、確実に国内のマーケットが縮小する、そういった歴史的課題に直面しているわけです。TPPは貿易にとどまらない二十一世紀型の経済連携協定であり、人口減少など我が国の構造的な課題を解決し得る非常に重要な成長戦略の一つであります。
また、新興国の台頭が著しいアジア太平洋地域では、必ずしも各国が成熟した民主体制や自由な経済体制を持っているわけではありません。TPPのような非常に透明性の高い共通のルールの下に新興国を引き込んでいくことによって、彼らにルールにのっとった発展を促していくと。TPPはそういった意味で地域の安定的発展に貢献する安全保障的な枠組みでもあるというふうに思っております。
TPPの発効は厳しくなったと思いますが、今後も自由貿易体制を推進していくことに変わりはないわけでありまして、これからの自由貿易体制による日本の経済成長戦略、またアジア太平洋地域における平和的発展について、総理のこれからの戦略をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →今日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。総理を始め閣僚の皆様、今日はよろしくお願い申し上げます。
さて、十一月八日のアメリカ大統領選挙を境に、TPPの発効、大変厳しい情勢となってしまいました。ふだんから日本外交はアメリカに追従し過ぎだと批判をおっしゃる方が、本委員会では、アメリカが参加しないんだから日本も議論しなくていいと、こういうふうにおっしゃるのは、私は大変矛盾しているのではないかなというふうに思います。
この数年間の議論を振り返りましても、国民皆保険が崩壊するだとか、日本の農業は潰れてしまう、また、アメリカ企業に日本政府が訴えられると、そんな議論が多かったように思います。本当にそんなにアメリカにメリットがあるなら、なぜトランプ氏がTPPから離脱を表明するんでしょうか。いかに日本の交渉がうまくいっているかということの私は証拠だというふうに思っております。
TPPで私が連想するのが、近世の日本人商人、南蛮貿易でアジアを股に掛けて活躍をし、アユタヤやルソンなど各地に日本人町をつくりました。もし当時の日本人商人が現代によみがえりTPPを知ったなら、それこそTPPをフルに活用して、世界を飛び回るグローバルなビジネスマンになったに違いないというふうに思っております。
私たちは今、人口が減少し、確実に国内のマーケットが縮小する、そういった歴史的課題に直面しているわけです。TPPは貿易にとどまらない二十一世紀型の経済連携協定であり、人口減少など我が国の構造的な課題を解決し得る非常に重要な成長戦略の一つであります。
また、新興国の台頭が著しいアジア太平洋地域では、必ずしも各国が成熟した民主体制や自由な経済体制を持っているわけではありません。TPPのような非常に透明性の高い共通のルールの下に新興国を引き込んでいくことによって、彼らにルールにのっとった発展を促していくと。TPPはそういった意味で地域の安定的発展に貢献する安全保障的な枠組みでもあるというふうに思っております。
TPPの発効は厳しくなったと思いますが、今後も自由貿易体制を推進していくことに変わりはないわけでありまして、これからの自由貿易体制による日本の経済成長戦略、またアジア太平洋地域における平和的発展について、総理のこれからの戦略をお伺いしたいと思います。
安
安倍晋三#8
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 日本の人口は残念ながらしばらくは縮小していくわけでありまして、消費者も減っていくというわけでありますが、であれば、内需だけに頼っていてはだんだん日本の経済も縮小していくしかないわけでありますが、アジア太平洋地域の人口は増えていく、そして生活のレベルもどんどん上がっていく中において、このアジア太平洋地域の市場を日本に取り込んでいくことこそが日本が成長していく道なんだろうと、このように思います。
そして、二之湯委員が指摘をされたように、その中で大切なのはやっぱりルールです。自由でフェアなルールを作っていく、言わば未来に向かってお手本となるルールを作っていく、その厳しいルールをいつでも締結する用意があるんだということをこの委員会で示すことが、まさに自由貿易、そしてフェアで公正なルールを世界に広めていくこと、そしてその方向が間違っていないんだということを発信していく道につながっていくと思います。
そして、地域において交易が進んでいく、そしてそれが自由な貿易圏であれば地域の安定と平和と繁栄につながっていく、このように確信をしております。
この発言だけを見る →そして、二之湯委員が指摘をされたように、その中で大切なのはやっぱりルールです。自由でフェアなルールを作っていく、言わば未来に向かってお手本となるルールを作っていく、その厳しいルールをいつでも締結する用意があるんだということをこの委員会で示すことが、まさに自由貿易、そしてフェアで公正なルールを世界に広めていくこと、そしてその方向が間違っていないんだということを発信していく道につながっていくと思います。
そして、地域において交易が進んでいく、そしてそれが自由な貿易圏であれば地域の安定と平和と繁栄につながっていく、このように確信をしております。
二
二之湯武史#9
○二之湯武史君 総理、力強い答弁をありがとうございました。
私も全くそのとおりと思っておりまして、本委員会で議論をする意義というのは十分にあると思いますし、我が国の独自の考え方をしっかりと発信をしていくために、引き続きこの委員会でもしっかりと議論をしていかなければならないというふうに思っております。
過去数十年における自由貿易体制が人類に大きな繁栄をもたらしたのは事実であります。ただ一方で、まだまだ解決しなければならない課題もあるわけでございまして、それは先進国と途上国の格差であったり、また先進国内における所得や地域の格差、こういったものがあるのはしっかりと認めなければならないというふうに思っております。
ノーベル賞受賞者のスティグリッツ氏も、自由貿易は国家全体の繁栄を保障するものである一方で、国民に平等に幸福を保障するものではないというふうに述べておられます。また、自由貿易は国家がうまくコントロールしなければならないとも述べておられます。つまり、自由貿易そのものは万能ではないということだというふうに私は思っております。
原理主義的な自由貿易、また市場経済体制では、どうしても中産階級が傷つき、社会格差が生まれてしまいます。格差が許容範囲を超えますと、既存政治への不満となり、保護主義やポピュリズムの台頭を許してしまうと。今私たちが世界で目撃しつつある現象だというふうに思っております。それが皮肉にも、自由貿易体制発祥の地であるイギリスやアメリカで起こってしまったということだと思います。また、フランスやイタリアといった国々でも、保護主義、ポピュリズムの勢力が支持を広げていると。
総理は本委員会でも盛んに保護主義の台頭を抑える必要があるというふうにおっしゃっておられますし、私も全くの同感でございます。この原理主義的な自由貿易体制や市場経済が保護主義の原因となりかねないという、こうした負の側面を、先ほどのスティグリッツ氏のように、どのように国がコントロールをしていくかという点について総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →私も全くそのとおりと思っておりまして、本委員会で議論をする意義というのは十分にあると思いますし、我が国の独自の考え方をしっかりと発信をしていくために、引き続きこの委員会でもしっかりと議論をしていかなければならないというふうに思っております。
過去数十年における自由貿易体制が人類に大きな繁栄をもたらしたのは事実であります。ただ一方で、まだまだ解決しなければならない課題もあるわけでございまして、それは先進国と途上国の格差であったり、また先進国内における所得や地域の格差、こういったものがあるのはしっかりと認めなければならないというふうに思っております。
ノーベル賞受賞者のスティグリッツ氏も、自由貿易は国家全体の繁栄を保障するものである一方で、国民に平等に幸福を保障するものではないというふうに述べておられます。また、自由貿易は国家がうまくコントロールしなければならないとも述べておられます。つまり、自由貿易そのものは万能ではないということだというふうに私は思っております。
原理主義的な自由貿易、また市場経済体制では、どうしても中産階級が傷つき、社会格差が生まれてしまいます。格差が許容範囲を超えますと、既存政治への不満となり、保護主義やポピュリズムの台頭を許してしまうと。今私たちが世界で目撃しつつある現象だというふうに思っております。それが皮肉にも、自由貿易体制発祥の地であるイギリスやアメリカで起こってしまったということだと思います。また、フランスやイタリアといった国々でも、保護主義、ポピュリズムの勢力が支持を広げていると。
総理は本委員会でも盛んに保護主義の台頭を抑える必要があるというふうにおっしゃっておられますし、私も全くの同感でございます。この原理主義的な自由貿易体制や市場経済が保護主義の原因となりかねないという、こうした負の側面を、先ほどのスティグリッツ氏のように、どのように国がコントロールをしていくかという点について総理のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
安
安倍晋三#10
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、この自由貿易は、基本的に全ての国々あるいは世界に利益を均てんしていく仕組みだと思っております。領土の大小にかかわらず、アイデアを出し、そのアイデアが評価されればそれにふさわしい富を得ることができるということだろうと思います。
しかし、言わば完全に自由、レッセフェールにしてしまっては、これはジャングルと同じですから、弱肉強食の世界が出現してしまう。しかし、そうはせずに、しっかりとしたルールを作っていく。今回のTPPにおいても、知的財産は保護される、強引に人の知的財産を国の力によって奪うことはできない。あるいはまた、労働や環境の規制もあります。そして、国有企業の競争条件の規律など幅広いルールを定めているわけでございます。
同時に、生み出した利益が一部の大企業だけに集中しない、多国籍企業に集中しないようにしていくことも大切であって、これはまた国内のシステムにこれは由来するところもあるわけでございますが、今回の例えばTPPのようなものは、大企業だけではなくて、中小企業にとっても同じルールでこの十二か国で仕事ができる。一国一国であれば手続も大変ですし、出ていくことにちゅうちょするわけでありますが、ルールで守られているということで、中小企業にも中小企業で働く人々にも利益が行き渡る可能性があるわけであります。
同時に、取引条件、例えば国内で輸出企業、輸出大企業が利益をどんどん上げているけど、その製品を作るために国内で下請企業に対して苛烈な条件を課したままであっては、これは一部の大企業だけが利益を得るわけでありますが、しかしそうしてはならないということで取引条件の改善に我々は経済界とともに取り組んでいるわけでありますし、そしてしっかりと賃金が上がっていくように、あるいはまた最低賃金をしっかりと上がっていく、そしてセーフティーネットをしっかりと張っていく、そういうことを行いながら、富の再分配機能もしっかりと機能させていくということを併せ持ってこの自由貿易をしっかりと進めていくことが大切であろうと、このように考えております。
この発言だけを見る →しかし、言わば完全に自由、レッセフェールにしてしまっては、これはジャングルと同じですから、弱肉強食の世界が出現してしまう。しかし、そうはせずに、しっかりとしたルールを作っていく。今回のTPPにおいても、知的財産は保護される、強引に人の知的財産を国の力によって奪うことはできない。あるいはまた、労働や環境の規制もあります。そして、国有企業の競争条件の規律など幅広いルールを定めているわけでございます。
同時に、生み出した利益が一部の大企業だけに集中しない、多国籍企業に集中しないようにしていくことも大切であって、これはまた国内のシステムにこれは由来するところもあるわけでございますが、今回の例えばTPPのようなものは、大企業だけではなくて、中小企業にとっても同じルールでこの十二か国で仕事ができる。一国一国であれば手続も大変ですし、出ていくことにちゅうちょするわけでありますが、ルールで守られているということで、中小企業にも中小企業で働く人々にも利益が行き渡る可能性があるわけであります。
同時に、取引条件、例えば国内で輸出企業、輸出大企業が利益をどんどん上げているけど、その製品を作るために国内で下請企業に対して苛烈な条件を課したままであっては、これは一部の大企業だけが利益を得るわけでありますが、しかしそうしてはならないということで取引条件の改善に我々は経済界とともに取り組んでいるわけでありますし、そしてしっかりと賃金が上がっていくように、あるいはまた最低賃金をしっかりと上がっていく、そしてセーフティーネットをしっかりと張っていく、そういうことを行いながら、富の再分配機能もしっかりと機能させていくということを併せ持ってこの自由貿易をしっかりと進めていくことが大切であろうと、このように考えております。
二
二之湯武史#11
○二之湯武史君 全く私もそのとおりだと思っております。今の総理の答弁には、自由貿易そのものの重要性とともに、分配であり、また各国の経済政策によってそれをしっかりと配分していくことが重要だというお話だったというふうに思います。
私もやはり、TPPのような自由貿易体制で得られた利益をどのように国民に分配をしていくのか、これは当然、政府の部門による再分配も重要でありますし、一方で、この資本主義というフィルターを通して国民に還元をしていく、言わば日本型資本主義という経済の国柄のような視点が非常に重要だというふうに思っております。
では、今日の我が国の資本主義においてどのような傾向があるのか。まず、一枚目のパネルをお願いします。(資料提示)
このパネルを御覧いただきますと、上場企業の利益が過去最高を記録していると言われる中で、株主の分配は増加をしておりますし、一方で労働分配率は低下をしているということであります。企業の利益が投資や賃金になかなか向かっていかないという議論がよく聞かれますが、実は株主配当や自社株買いにはしっかりと向いているのです。
総雇用者所得や実質賃金もようやくプラスになり、アベノミクス効果が発現をしているというのは事実でありますが、本年七月時点の世論調査においてもまだ効果が実感できないという回答が七割という状況であり、これは与党としても真摯に受け止めなければならないというふうに思っております。TPPによってグローバル企業を始めとした企業の収益力を強化すると当時に、その収益を国民にしっかりと分配をしていくということが重要だと思います。なぜなら、日本のGDPの六割は個人消費でありますし、その担い手は企業で働く社員の皆さんだからです。
そこで、私が提案したいと思っているのが、公益資本主義という日本型の資本主義の在り方です。総理のおっしゃる瑞穂の国の資本主義と同じ意味だと、同じイメージだと私は勝手に思っているわけですが。
次のパネルを御覧ください。
公益資本主義は、株主のみならず、社員や取引先、また地域といった社中全体への分配、中長期的な投資、そしてたゆまぬ企業家精神、この三本柱から成る概念であります。
政策の一例を御紹介をいたしたいと思います。次のパネルを御覧ください。
例えば、キャピタルゲインの課税において、短期の取引の税率と中長期の取引の税率を、中長期を優遇していくことによってそういった中長期投資を促していく、保有期間が長くなると例えば配当金も高くなっていく、重要な議決案件については中長期の保有者にその議決権を限る、株主分配と社員の分配をリンクさせていく、こういうことです。まだまだ構想段階ではあるんですが、こういった国民をしっかり豊かにしていこうという政策体系であります。
次のパネルを御覧ください。
これは、ある自動車会社の種類株の概要であります。昨年発行された株でありますが、この株は五年間売却できないわけですが、元本が保証されています。そして、保有期間が長くなるにつれて配当が高くなるという仕組みになっております。こういった仕組みに共感をする中長期の投資家から、結果が出るまで時間の長い次世代のイノベーションの研究開発資金として五千億円を調達しているということでございます。まさに私はこういうものが日本型の資本主義だというふうに思います。これ、英米のマーケットではこういった資金調達はなかなか難しいんじゃないかなというふうに思うんです。
TPPのような自由貿易体制から得たGDPの拡大を、こうした公益資本主義のような政策体系全体によって確実に実質賃金の上昇につなげていく、国民を豊かにしていく、そういった仕組みを私はしっかりとつくり上げていく必要があるというふうに思っておりますが、総理はいかがお考えでございましょうか。
この発言だけを見る →私もやはり、TPPのような自由貿易体制で得られた利益をどのように国民に分配をしていくのか、これは当然、政府の部門による再分配も重要でありますし、一方で、この資本主義というフィルターを通して国民に還元をしていく、言わば日本型資本主義という経済の国柄のような視点が非常に重要だというふうに思っております。
では、今日の我が国の資本主義においてどのような傾向があるのか。まず、一枚目のパネルをお願いします。(資料提示)
このパネルを御覧いただきますと、上場企業の利益が過去最高を記録していると言われる中で、株主の分配は増加をしておりますし、一方で労働分配率は低下をしているということであります。企業の利益が投資や賃金になかなか向かっていかないという議論がよく聞かれますが、実は株主配当や自社株買いにはしっかりと向いているのです。
総雇用者所得や実質賃金もようやくプラスになり、アベノミクス効果が発現をしているというのは事実でありますが、本年七月時点の世論調査においてもまだ効果が実感できないという回答が七割という状況であり、これは与党としても真摯に受け止めなければならないというふうに思っております。TPPによってグローバル企業を始めとした企業の収益力を強化すると当時に、その収益を国民にしっかりと分配をしていくということが重要だと思います。なぜなら、日本のGDPの六割は個人消費でありますし、その担い手は企業で働く社員の皆さんだからです。
そこで、私が提案したいと思っているのが、公益資本主義という日本型の資本主義の在り方です。総理のおっしゃる瑞穂の国の資本主義と同じ意味だと、同じイメージだと私は勝手に思っているわけですが。
次のパネルを御覧ください。
公益資本主義は、株主のみならず、社員や取引先、また地域といった社中全体への分配、中長期的な投資、そしてたゆまぬ企業家精神、この三本柱から成る概念であります。
政策の一例を御紹介をいたしたいと思います。次のパネルを御覧ください。
例えば、キャピタルゲインの課税において、短期の取引の税率と中長期の取引の税率を、中長期を優遇していくことによってそういった中長期投資を促していく、保有期間が長くなると例えば配当金も高くなっていく、重要な議決案件については中長期の保有者にその議決権を限る、株主分配と社員の分配をリンクさせていく、こういうことです。まだまだ構想段階ではあるんですが、こういった国民をしっかり豊かにしていこうという政策体系であります。
次のパネルを御覧ください。
これは、ある自動車会社の種類株の概要であります。昨年発行された株でありますが、この株は五年間売却できないわけですが、元本が保証されています。そして、保有期間が長くなるにつれて配当が高くなるという仕組みになっております。こういった仕組みに共感をする中長期の投資家から、結果が出るまで時間の長い次世代のイノベーションの研究開発資金として五千億円を調達しているということでございます。まさに私はこういうものが日本型の資本主義だというふうに思います。これ、英米のマーケットではこういった資金調達はなかなか難しいんじゃないかなというふうに思うんです。
TPPのような自由貿易体制から得たGDPの拡大を、こうした公益資本主義のような政策体系全体によって確実に実質賃金の上昇につなげていく、国民を豊かにしていく、そういった仕組みを私はしっかりとつくり上げていく必要があるというふうに思っておりますが、総理はいかがお考えでございましょうか。
安
安倍晋三#12
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この公益資本主義、原丈人さんが主張されている考え方でありまして、委員長も大変お詳しいわけでございますが、大変魅力的な考え方だと思っております。
基本的に、我が国というのは古来より、額に汗して朝から田を耕し、そして水を分かち合い、秋には共に五穀豊穣を祈り合ってきた民族でございまして、一人の人が全部取っていく、それを取った人が分けるという、そういう社会ではなかったんだろうと、こう思います。ですから、我が国にふさわしい資本主義の在り方にこの考え方は似ているのではないかと、このように思うわけでございます。
そこで、ただ所有する、あるいは株を動かすだけで利益を上げてそこに利益が集中するという社会であれば、やはり社会はゆがんでいく、そしてそれに耐えられなくなった社会が、これはそのときに大きな変革を求めて混乱するということになってしまうんだろうと、このように思います。
いずれにせよ、頑張った人が報われる、汗を流した人が報われる社会をどのようにつくっていくか、そして一人の人に富が集中しない社会をどのようにつくっていくかということが大切ではないか。こうした新しい発想に取り組んでいく上においても、しっかりとまずは生産性を上げて競争力を付けていく。
幸い、今、企業は過去最高の収益を上げている。収益を上げていく中において、しっかりと分配を考えていくということが求められているんだろうと。それは、今おっしゃったように、ちゃんと賃金を上げていく、もちろん株主の利益を図っていくことも重要ですが、そしてさらに未来への投資をしっかりと行っていくことによって経済を回していく、成長と分配の好循環をしっかりと回していくことがより良き未来につながっていくのではないかと、このように思います。
この発言だけを見る →基本的に、我が国というのは古来より、額に汗して朝から田を耕し、そして水を分かち合い、秋には共に五穀豊穣を祈り合ってきた民族でございまして、一人の人が全部取っていく、それを取った人が分けるという、そういう社会ではなかったんだろうと、こう思います。ですから、我が国にふさわしい資本主義の在り方にこの考え方は似ているのではないかと、このように思うわけでございます。
そこで、ただ所有する、あるいは株を動かすだけで利益を上げてそこに利益が集中するという社会であれば、やはり社会はゆがんでいく、そしてそれに耐えられなくなった社会が、これはそのときに大きな変革を求めて混乱するということになってしまうんだろうと、このように思います。
いずれにせよ、頑張った人が報われる、汗を流した人が報われる社会をどのようにつくっていくか、そして一人の人に富が集中しない社会をどのようにつくっていくかということが大切ではないか。こうした新しい発想に取り組んでいく上においても、しっかりとまずは生産性を上げて競争力を付けていく。
幸い、今、企業は過去最高の収益を上げている。収益を上げていく中において、しっかりと分配を考えていくということが求められているんだろうと。それは、今おっしゃったように、ちゃんと賃金を上げていく、もちろん株主の利益を図っていくことも重要ですが、そしてさらに未来への投資をしっかりと行っていくことによって経済を回していく、成長と分配の好循環をしっかりと回していくことがより良き未来につながっていくのではないかと、このように思います。
二
二之湯武史#13
○二之湯武史君 総理、ありがとうございました。
私はやはり、こういった何となく概念やイメージで今捉えられているようなこの資本主義の在り方みたいなものをやはり具体的な政策体系に仕上げていく、これが次世代の国会議員の使命の一つではないかなというふうに思っておりまして、国会議員の有志で公益資本主義の研究会を立ち上げまして議論を始めました、座長はまさに委員長にお願いしているわけでございますが。そういった成果を是非ともまた総理と議論させていただきたいというふうに、このように思っております。
最後になりますが、私は、二十一世紀というのは本当に人類にとっての理想の世紀にしなければならないというふうに思っております。環境や食料、エネルギーやテロといった人類そのものの生存を脅かすような危機に直面する可能性すらあるのが二十一世紀だと。
そんな世界の中で、例えばアメリカや中国といった世界のリーダーを自任する国、確かにすばらしい国ではあるんですが、時に余りにも露骨な国益が見え隠れすると。また、他国の文化的また歴史的な背景に配慮をしていく、そういったところがやや欠けている部分も私は見えるのが事実ではないかなというふうに思っておりまして、そんな時代にそれぞれの国が一国主義を掲げて弱肉強食の削り合いをするだけの国際社会では駄目であって、やはり分配や環境、持続可能な経済、そういった大きな概念を公益資本主義若しくは瑞穂の国の資本主義という政策体系につくり上げ、それを各国に紹介をしていく、それこそが二十一世紀の地域や世界の平和、安定に貢献するんだろうというふうに思っております。
先日、我が党の山田俊男議員が引用されていた総理の市場経済についての発言、強欲を原動力とするのではなくて真の豊かさを知ると、こういう発言がございました。これ、平成二十五年の三月でありまして、私、そのとき、当時、候補予定者として毎日朝の駅頭から活動していたときにその総理の発言を聞いて、こうしたリーダーの下で仕事がしたいなというふうに思ったことを記憶をしております。
そういった、総理がおっしゃるこの瑞穂の国の資本主義、こういったものの具体的な政策体系をつくり上げて、そしてそうしたTPPのような枠組みを通じて途上国を中心に世界に発信をしていくと、そういうことが我が国の国益はおろか人類全体の利益にかなう、それぐらい大きな私はビジョンを掲げて、二十一世紀の日本外交こうあるべきだというふうに思うんですが、最後にそういった総理の考えをお聞かせいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →私はやはり、こういった何となく概念やイメージで今捉えられているようなこの資本主義の在り方みたいなものをやはり具体的な政策体系に仕上げていく、これが次世代の国会議員の使命の一つではないかなというふうに思っておりまして、国会議員の有志で公益資本主義の研究会を立ち上げまして議論を始めました、座長はまさに委員長にお願いしているわけでございますが。そういった成果を是非ともまた総理と議論させていただきたいというふうに、このように思っております。
最後になりますが、私は、二十一世紀というのは本当に人類にとっての理想の世紀にしなければならないというふうに思っております。環境や食料、エネルギーやテロといった人類そのものの生存を脅かすような危機に直面する可能性すらあるのが二十一世紀だと。
そんな世界の中で、例えばアメリカや中国といった世界のリーダーを自任する国、確かにすばらしい国ではあるんですが、時に余りにも露骨な国益が見え隠れすると。また、他国の文化的また歴史的な背景に配慮をしていく、そういったところがやや欠けている部分も私は見えるのが事実ではないかなというふうに思っておりまして、そんな時代にそれぞれの国が一国主義を掲げて弱肉強食の削り合いをするだけの国際社会では駄目であって、やはり分配や環境、持続可能な経済、そういった大きな概念を公益資本主義若しくは瑞穂の国の資本主義という政策体系につくり上げ、それを各国に紹介をしていく、それこそが二十一世紀の地域や世界の平和、安定に貢献するんだろうというふうに思っております。
先日、我が党の山田俊男議員が引用されていた総理の市場経済についての発言、強欲を原動力とするのではなくて真の豊かさを知ると、こういう発言がございました。これ、平成二十五年の三月でありまして、私、そのとき、当時、候補予定者として毎日朝の駅頭から活動していたときにその総理の発言を聞いて、こうしたリーダーの下で仕事がしたいなというふうに思ったことを記憶をしております。
そういった、総理がおっしゃるこの瑞穂の国の資本主義、こういったものの具体的な政策体系をつくり上げて、そしてそうしたTPPのような枠組みを通じて途上国を中心に世界に発信をしていくと、そういうことが我が国の国益はおろか人類全体の利益にかなう、それぐらい大きな私はビジョンを掲げて、二十一世紀の日本外交こうあるべきだというふうに思うんですが、最後にそういった総理の考えをお聞かせいただけますでしょうか。
安
安倍晋三#14
○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに、今委員は、先ほど、この新しい資本主義の形、その概念を具体的な政策として挙げられた、これは大変大切だろうと思います。まさに、二之湯さんの世代の皆さんが新たな政策をどんどんこれを打ち出していかれて、かつて石原大臣も政策新人類と言われた若き日があったわけでありますが、二之湯先生にも新しい政策で台頭する政治家として次々と未来に向けたアイデアを出していただきたい。
つまり、世界はまさに岐路に立っているんだろうと思います。世界において一部の国が、一部のそして企業がほとんどの富を集中してしまうのか、そして混乱する世界に入っていくのか、そうではなくて、新しいシステムを考えていくかという時代に入っているんだろうと。是非そのときに、日本から二之湯先生を中心とした皆さんによって新たな政策体系を打ち出していただきたいと期待をしております。
この発言だけを見る →つまり、世界はまさに岐路に立っているんだろうと思います。世界において一部の国が、一部のそして企業がほとんどの富を集中してしまうのか、そして混乱する世界に入っていくのか、そうではなくて、新しいシステムを考えていくかという時代に入っているんだろうと。是非そのときに、日本から二之湯先生を中心とした皆さんによって新たな政策体系を打ち出していただきたいと期待をしております。
二
二之湯武史#15
○二之湯武史君 今、非常に力強い激励の言葉をいただきました。そう言われるまでもなくやろうと思っておりますので、是非こういった場を通じてまた総理としっかりと議論させていただきたいと思います。
今日はどうもありがとうございました。
この発言だけを見る →今日はどうもありがとうございました。
櫻
櫻井充#16
○櫻井充君 民進党・新緑風会の櫻井充です。
今日は発言の機会をいただきまして、林委員長を始め理事の皆さん、そして委員各位に改めて感謝申し上げたいと思います。
まず、安倍総理の、私は、外交姿勢というんでしょうか、政治姿勢について質問させていただきたいと思いますが。
この国会で、アメリカがTPPに参加しないということが決まればですけれども、正直申し上げて発効されることもなくなるわけであって、そうなってくると、この委員会で議論している意味がどこにあるんだろうかと、こう我々はいつも申し上げておるところです。そこの中で総理がおっしゃっているのは、日本が批准することによってアメリカの背中を押すんですと。これは一つの考え方だと思っています。ただし、私は、背中を押すのはトランプ次期大統領ではなくてオバマ大統領ではないのかと。なぜならば、現在の大統領はオバマさんであって、それからこのTPPの提案者の一人でもあります。
そういうことからすれば、日本がこれだけのことをやってきていて、最後の仕事としてあなたがきちんとまとめなさいと、そういうことを本来であれば安倍総理から申し上げるのが私は筋ではないのかと思いますが、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →今日は発言の機会をいただきまして、林委員長を始め理事の皆さん、そして委員各位に改めて感謝申し上げたいと思います。
まず、安倍総理の、私は、外交姿勢というんでしょうか、政治姿勢について質問させていただきたいと思いますが。
この国会で、アメリカがTPPに参加しないということが決まればですけれども、正直申し上げて発効されることもなくなるわけであって、そうなってくると、この委員会で議論している意味がどこにあるんだろうかと、こう我々はいつも申し上げておるところです。そこの中で総理がおっしゃっているのは、日本が批准することによってアメリカの背中を押すんですと。これは一つの考え方だと思っています。ただし、私は、背中を押すのはトランプ次期大統領ではなくてオバマ大統領ではないのかと。なぜならば、現在の大統領はオバマさんであって、それからこのTPPの提案者の一人でもあります。
そういうことからすれば、日本がこれだけのことをやってきていて、最後の仕事としてあなたがきちんとまとめなさいと、そういうことを本来であれば安倍総理から申し上げるのが私は筋ではないのかと思いますが、総理のお考えをお伺いしたいと思います。
安
安倍晋三#17
○内閣総理大臣(安倍晋三君) このTPPの批准については、いわゆるレームダックセッションがオバマ大統領にとっては最後のチャンスになるわけであります。同時に、これは、アメリカはまさに三権分立が非常にある種クリアでありまして、大統領府とそして議会、議会にも民主党の指導者がいるわけでありますが、それは大統領とは別に、議会の指導者それぞれが判断を下していくわけでございますが、その中では大変厳しい状況があるのは事実でございます。
ただ、オバマ大統領にも最後のリーダーシップを発揮していただくべく、さきのリマにおいても、TPP首脳会議を開催するよう我が国から米国にも働きかけを行い、そして米国もその判断をし、十二か国のTPP首脳会談が行われたということではないかと思います。
この発言だけを見る →ただ、オバマ大統領にも最後のリーダーシップを発揮していただくべく、さきのリマにおいても、TPP首脳会議を開催するよう我が国から米国にも働きかけを行い、そして米国もその判断をし、十二か国のTPP首脳会談が行われたということではないかと思います。
櫻
櫻井充#18
○櫻井充君 いや、私が申し上げているのはそういうことではなくて、安倍総理がトランプ次期大統領にTPPについて参加してくださいということを申し上げるのではなくて、オバマ大統領にこそ今申し上げることではないのかと、そういうふうに質問させていただいています。
この発言だけを見る →安
安倍晋三#19
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そのことは、もうオバマ大統領との関係においては、是非、リーダーシップを発揮する中において、米国の議会における批准をよろしくお願いをしますよということは再々申し上げてきているわけでございます。しかし、選挙の結果もあり、それは私が申し上げたから、分かりました、じゃ、できますよという話では全くないことは櫻井さんも御承知のとおりなんだろうと思います。
働きかけを行っていなかったということではなくて、これはもう再三、これずっとこの一年間ぐらい状況についてお互いに情報を交換しながら、あるいは連携しながら、しっかりと二人の間で緊密な連携ときずなの中で情報交換をしながら、どうしていこうかということは相談し続けてきているわけでございます。
この発言だけを見る →働きかけを行っていなかったということではなくて、これはもう再三、これずっとこの一年間ぐらい状況についてお互いに情報を交換しながら、あるいは連携しながら、しっかりと二人の間で緊密な連携ときずなの中で情報交換をしながら、どうしていこうかということは相談し続けてきているわけでございます。
櫻
櫻井充#20
○櫻井充君 ちょっといろいろあるんですが、ただ時間の関係もあって。であるとすると、先日、我が党の議員が本会議のところで質問された際に総理はこう御答弁されたんですが、こういう趣旨のです。オバマ大統領とは余り話しする内容もなかったので立ち話でした、トランプさんには時間を取っていただいていろいろ話をしたんだと。
ただ、済みません、今日はこれ、マスコミの報道ベースなので、裏を取っていないので事実関係だけ確認させていただきたいんですが、アメリカ側の政府から、前例がないのでこういうことをやめてほしいんだと、そういう依頼があったというふうに書かれているんですが、これは事実でしょうか。
この発言だけを見る →ただ、済みません、今日はこれ、マスコミの報道ベースなので、裏を取っていないので事実関係だけ確認させていただきたいんですが、アメリカ側の政府から、前例がないのでこういうことをやめてほしいんだと、そういう依頼があったというふうに書かれているんですが、これは事実でしょうか。
安
安倍晋三#21
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは全く事実ではございません。恐らくそれが事実でなかったことはいずれ明らかになるんだろうと思います。
トランプ次期大統領との会談についても、現政権ともこれ当然連絡を取りつつ、こちらも判断をさせていただいたところでございます。もちろんこの形式においては、私も、言わば二人大統領が存在しないような対応をしなければならないということはそもそも我々考えていたところでございまして、そういう関係については話をいたしますし、また、トランプ次期大統領自体も、この委員会でも何回もお話をさせていただいたように、トランプ次期大統領自体も、それがまるで現職の大統領との首脳会談のような形になることは避けなければいけないということは、強くそれは意識している中においてアレンジをしたところでございます。
いずれにせよ、このトランプ次期大統領との会談が決まったから、言わば、例えば会談を行ったから私とオバマ大統領との関係が何かぎくしゃくしたかのごとくの報道もございますが、それは全く違うということはおいおい明らかになると、このように思います。
この発言だけを見る →トランプ次期大統領との会談についても、現政権ともこれ当然連絡を取りつつ、こちらも判断をさせていただいたところでございます。もちろんこの形式においては、私も、言わば二人大統領が存在しないような対応をしなければならないということはそもそも我々考えていたところでございまして、そういう関係については話をいたしますし、また、トランプ次期大統領自体も、この委員会でも何回もお話をさせていただいたように、トランプ次期大統領自体も、それがまるで現職の大統領との首脳会談のような形になることは避けなければいけないということは、強くそれは意識している中においてアレンジをしたところでございます。
いずれにせよ、このトランプ次期大統領との会談が決まったから、言わば、例えば会談を行ったから私とオバマ大統領との関係が何かぎくしゃくしたかのごとくの報道もございますが、それは全く違うということはおいおい明らかになると、このように思います。
櫻
櫻井充#22
○櫻井充君 じゃ、もう一度確認だけさせてください。
この新聞報道によると、トランプ氏はまだ大統領ではない、前例のないことはしないでほしいという強い異議を日本政府に伝えていたことが分かったと、こういう記事がありますが、これは事実と違うということでよろしいんですね。
この発言だけを見る →この新聞報道によると、トランプ氏はまだ大統領ではない、前例のないことはしないでほしいという強い異議を日本政府に伝えていたことが分かったと、こういう記事がありますが、これは事実と違うということでよろしいんですね。
安
安倍晋三#23
○内閣総理大臣(安倍晋三君) そういう事実はございません。全くないわけでございますし、オバマ大統領との間には、リマでの立ち話がどういうものであったか、これは決して意味のないものではないわけでございまして、それに至るまでも十分に連携を取っているわけでございまして、私とオバマ大統領との間においてはしっかりと連携が取れていたということは、これはおいおい明らかになると、このように思います。
この発言だけを見る →櫻
櫻井充#24
○櫻井充君 もう一点確認させていただきたいんですが、この間の御答弁では、話し合うことも余りないとは、そういう趣旨の話をされておりましたが、立ち話程度でよかったんだと。
この記事によると、本来であると首脳会談を予定して調整していたんだけど、こういうことがあったので首脳会談が実現しなかったと、そう報道されてきていますが、これも事実ではないということですね。
この発言だけを見る →この記事によると、本来であると首脳会談を予定して調整していたんだけど、こういうことがあったので首脳会談が実現しなかったと、そう報道されてきていますが、これも事実ではないということですね。
安
安倍晋三#25
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それも全く事実ではございません。元々リマにおいては非常に時間が限られておりますので、そこでは必要なこと、話すことがないわけではもちろんありません、重要なことがございました。ですから、そういう重要な話をさせていただいております。
外交というのは、その中の、言わばアヒルの水かきの話をさせていただきました。すうっと水の上を動いているようでも、下は一生懸命水かきでかいているわけでありまして、それが表に出ることもありますし、表に出ないこともあるわけでございますが、今申し上げましたように、おいおい御理解をいただけるのではないかと思います。
この発言だけを見る →外交というのは、その中の、言わばアヒルの水かきの話をさせていただきました。すうっと水の上を動いているようでも、下は一生懸命水かきでかいているわけでありまして、それが表に出ることもありますし、表に出ないこともあるわけでございますが、今申し上げましたように、おいおい御理解をいただけるのではないかと思います。
櫻
櫻井充#26
○櫻井充君 まあ、おいおいどちらに決着が付くのかはこれからの経過を見ていきたいと思います。
先ほど二之湯議員とのやり取りをお伺いしていて、確かに自由経済に対しては私も全面的に否定するわけではありません。ただ一方で、保護主義が悪かのように総理がよく御答弁されているのですが、どこまでが一体保護主義に当たるのかと、先ほど二之湯議員との議論を聞きながらですね。
例えば、ガット・ウルグアイ・ラウンドのときに、総量規制から、農水省の説明によると、関税を掛けてガット・ウルグアイ・ラウンドの対策を行ってきたんだと、そういうことでした。その結果、農産品などある程度守られてきたんだと、そう思っていまして、こういったことは保護主義政策に当たるんでしょうか。
この発言だけを見る →先ほど二之湯議員とのやり取りをお伺いしていて、確かに自由経済に対しては私も全面的に否定するわけではありません。ただ一方で、保護主義が悪かのように総理がよく御答弁されているのですが、どこまでが一体保護主義に当たるのかと、先ほど二之湯議員との議論を聞きながらですね。
例えば、ガット・ウルグアイ・ラウンドのときに、総量規制から、農水省の説明によると、関税を掛けてガット・ウルグアイ・ラウンドの対策を行ってきたんだと、そういうことでした。その結果、農産品などある程度守られてきたんだと、そう思っていまして、こういったことは保護主義政策に当たるんでしょうか。
安
安倍晋三#27
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何が保護主義かどうかということであります。
私は、その保護主義が悪とか、善悪で申し上げたことはないわけでございます。言わば、現在、世界経済が大きな下方リスクに直面する中で、これ、世界的に保護主義が台頭しているのは事実であります。これ、どこまでが保護主義でどこまでが保護主義でないか。我々が、では重要五品目守ったのは保護主義かといえば、決してそれは保護主義ではないわけでございます。私たちは、自由貿易の中でしっかりとしたルールとともに、それぞれが、それぞれの国々が特徴ある農業についてこれを守っていくことができるということは当然のことだろうと、こう思っているわけでございます。
しかし、かつては世界恐慌の中で極端な保護主義が紛争の芽を育てたのは事実であって、それが結果として戦乱につながっていったのは事実だろうと、このように思います。自由貿易の重要性はこのような歴史が証明をしているわけでありまして、極端な保護主義が紛争の芽を育てるのは事実であろうと思います。
ですから、その中で自由貿易こそが世界の平和と繁栄に不可欠であることを認識をして、時計の針を逆戻りさせてはならない。言わば、何回もこの場でもお話をさせていただいたように、かつては、戦前は版図の広さが経済力であったわけでございまして、そこで絶対生活圏とかレーベンスラウムといって領土を拡大していった。しかし、戦後はむしろ、大きく版図を縮小した日本とドイツがなぜ戦前よりも大きな経済を持つに至ったかといえば、これはまさに自由貿易の恩恵以外にはないと、こう考えるわけでございます。
同時に、そこで大切なことは、言わば関税だけではなくて、フェアで自由なこのルールがしっかりと確立をされること。今や、この関税だけではなくて、むしろこのルールをしっかりと確立していくことにも重心が置かれていると、このように思います。
この発言だけを見る →私は、その保護主義が悪とか、善悪で申し上げたことはないわけでございます。言わば、現在、世界経済が大きな下方リスクに直面する中で、これ、世界的に保護主義が台頭しているのは事実であります。これ、どこまでが保護主義でどこまでが保護主義でないか。我々が、では重要五品目守ったのは保護主義かといえば、決してそれは保護主義ではないわけでございます。私たちは、自由貿易の中でしっかりとしたルールとともに、それぞれが、それぞれの国々が特徴ある農業についてこれを守っていくことができるということは当然のことだろうと、こう思っているわけでございます。
しかし、かつては世界恐慌の中で極端な保護主義が紛争の芽を育てたのは事実であって、それが結果として戦乱につながっていったのは事実だろうと、このように思います。自由貿易の重要性はこのような歴史が証明をしているわけでありまして、極端な保護主義が紛争の芽を育てるのは事実であろうと思います。
ですから、その中で自由貿易こそが世界の平和と繁栄に不可欠であることを認識をして、時計の針を逆戻りさせてはならない。言わば、何回もこの場でもお話をさせていただいたように、かつては、戦前は版図の広さが経済力であったわけでございまして、そこで絶対生活圏とかレーベンスラウムといって領土を拡大していった。しかし、戦後はむしろ、大きく版図を縮小した日本とドイツがなぜ戦前よりも大きな経済を持つに至ったかといえば、これはまさに自由貿易の恩恵以外にはないと、こう考えるわけでございます。
同時に、そこで大切なことは、言わば関税だけではなくて、フェアで自由なこのルールがしっかりと確立をされること。今や、この関税だけではなくて、むしろこのルールをしっかりと確立していくことにも重心が置かれていると、このように思います。
櫻
櫻井充#28
○櫻井充君 おっしゃるとおり、ルールを確立していくことはすごく大事なことだと思います。
例えば、中国を訪れた際に、ゲームソフトの海賊版がもう本当に大量に出回っていて日本の国益を損ねていますから、そういう点でいえば、知的財産権をきちんと守っていくということは、これは大事なことであることは言うまでもありません。ただし、どこまでが保護主義なのかということ、我々が何でもかんでも門戸を開放すればいいというものとはちょっと違うと思っています。
まず、違う視点から日本銀行にお伺いしたいと思いますが、今日は一番常識的だと思われる中曽副総裁に来ていただいていますけれども、私は以前、福井総裁から教えていただいたのは、グローバル化が日本の物価の押し下げ要因の一つになってきているんだ、むしろこれが強いと、あの当時はそう教えていただきましたが、グローバル化が進んでいった場合には、一般的に申し上げて物価は上がっていくものなのか、それとも下がっていくものなのか、これについて御答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →例えば、中国を訪れた際に、ゲームソフトの海賊版がもう本当に大量に出回っていて日本の国益を損ねていますから、そういう点でいえば、知的財産権をきちんと守っていくということは、これは大事なことであることは言うまでもありません。ただし、どこまでが保護主義なのかということ、我々が何でもかんでも門戸を開放すればいいというものとはちょっと違うと思っています。
まず、違う視点から日本銀行にお伺いしたいと思いますが、今日は一番常識的だと思われる中曽副総裁に来ていただいていますけれども、私は以前、福井総裁から教えていただいたのは、グローバル化が日本の物価の押し下げ要因の一つになってきているんだ、むしろこれが強いと、あの当時はそう教えていただきましたが、グローバル化が進んでいった場合には、一般的に申し上げて物価は上がっていくものなのか、それとも下がっていくものなのか、これについて御答弁いただきたいと思います。
中
中曽宏#29
○参考人(中曽宏君) 一般論として申し上げますと、経済のグローバル化は、世界的な供給力の増加に伴いまして、輸入物価の下落を通じまして物価下落要因となり得ます。この点は先生の御指摘のとおりだと思います。一方で、例えばグローバル化の進展に伴いまして新興国などの成長力が高まりますれば、これは世界的な需要を増加させる要因になります。このことは、グローバル化された経済におきましては、国内の需給を改善させて物価上昇要因となり得るものでございます。また、その上でということになりますが、中央銀行は物価の安定を実現するよう金融政策を運営しているわけでございます。
このように、グローバル化に伴います世界的な需要増加ということまでを含めて考えますと、グローバル化が物価下落要因になるのか、あるいは上昇要因になるのか、これは必ずしも確定的なことは言えないというふうに思っております。
この発言だけを見る →このように、グローバル化に伴います世界的な需要増加ということまでを含めて考えますと、グローバル化が物価下落要因になるのか、あるいは上昇要因になるのか、これは必ずしも確定的なことは言えないというふうに思っております。