外務委員会

2017-05-10 衆議院 全316発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十九年五月十日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 三ッ矢憲生君
   理事 黄川田仁志君 理事 新藤 義孝君
   理事 土屋 品子君 理事 中山 泰秀君
   理事 長尾  敬君 理事 小熊 慎司君
   理事 寺田  学君 理事 岡本 三成君
      今津  寛君    岩田 和親君
      小田原 潔君    小渕 優子君
      大西 宏幸君    大野敬太郎君
      神谷  昇君    熊田 裕通君
      佐々木 紀君    島田 佳和君
      新谷 正義君    菅原 一秀君
      鈴木 隼人君    辻  清人君
      中川 郁子君    福山  守君
      松島みどり君    宮川 典子君
      宮路 拓馬君    山田 美樹君
      若狭  勝君    阿部 知子君
      石関 貴史君    緒方林太郎君
      吉良 州司君    中川 正春君
      原口 一博君    渡辺  周君
      浜地 雅一君    笠井  亮君
      足立 康史君    玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   経済産業副大臣      高木 陽介君
   外務大臣政務官      小田原 潔君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  槌道 明宏君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  横田 真二君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  相馬 弘尚君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  小野 功雄君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  三角 育生君
   政府参考人
   (内閣府賞勲局長)    幸田 徳之君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 加藤 俊治君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   山崎 和之君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 宇山 智哉君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 三上 正裕君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 飯島 俊郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 小野 啓一君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   相川 一俊君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局南部アジア部長)      梨田 和也君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 田中 琢二君
   政府参考人
   (文化庁長官官房審議官) 永山 裕二君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  平井 裕秀君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中川  勉君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           小林 一久君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           三田 紀之君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           竹内 芳明君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局通商機構部長)       渡辺 哲也君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源エネルギー政策統括調整官) 小澤 典明君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 土本 英樹君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 岡  真臣君
   参考人
   (株式会社国際協力銀行執行役員企画・管理部門長) 林 健一郎君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
五月十日
 辞任         補欠選任
  大野敬太郎君     宮川 典子君
  鈴木 隼人君     宮路 拓馬君
  武井 俊輔君     岩田 和親君
  辻  清人君     新谷 正義君
  松島みどり君     菅原 一秀君
  中川 正春君     阿部 知子君
  渡辺  周君     緒方林太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     福山  守君
  新谷 正義君     辻  清人君
  菅原 一秀君     松島みどり君
  宮川 典子君     大野敬太郎君
  宮路 拓馬君     神谷  昇君
  阿部 知子君     中川 正春君
  緒方林太郎君     渡辺  周君
同日
 辞任         補欠選任
  神谷  昇君     若狭  勝君
  福山  守君     大西 宏幸君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     中川 郁子君
  若狭  勝君     鈴木 隼人君
同日
 辞任         補欠選任
  中川 郁子君     武井 俊輔君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
三ッ矢憲生#1
○三ッ矢委員長 これより会議を開きます。
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本件審査のため、本日、参考人として株式会社国際協力銀行執行役員企画・管理部門長林健一郎君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として外務省大臣官房長山崎和之君、大臣官房審議官宇山智哉君、大臣官房審議官三上正裕君、大臣官房参事官飯島俊郎君、大臣官房参事官志水史雄君、大臣官房参事官小野啓一君、総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長相川一俊君、アジア大洋州局南部アジア部長梨田和也君、内閣官房内閣審議官槌道明宏君、内閣審議官横田真二君、内閣参事官相馬弘尚君、内閣参事官小野功雄君、内閣審議官三角育生君、内閣府賞勲局長幸田徳之君、法務省大臣官房審議官加藤俊治君、財務省大臣官房審議官田中琢二君、文化庁長官官房審議官永山裕二君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官平井裕秀君、大臣官房審議官中川勉君、大臣官房審議官小林一久君、大臣官房審議官三田紀之君、大臣官房審議官竹内芳明君、通商政策局通商機構部長渡辺哲也君、資源エネルギー庁資源エネルギー政策統括調整官小澤典明君、電力・ガス事業部長村瀬佳史君、防衛省大臣官房審議官土本英樹君、防衛政策局次長岡真臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
三ッ矢憲生#2
○三ッ矢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
三ッ矢憲生#3
○三ッ矢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原口一博君。
この発言だけを見る →
原口一博#4
○原口委員 おはようございます。民進党の原口一博でございます。きょうはよろしくお願いいたします。
 まず、日印の原子力協定に関連して、きょうは、核セキュリティー、そういうことから入っていきたいと思います。
 私は、基本的にインドというのは我が国にとって大変大事な国であり、特に日印の戦略的パートナーシップ、これは私が国務相のときもデリー・ムンバイの投資構想は前の政権から引き継いで私たちもやってきました、そういう中で、インドが大変大事であるということを踏まえた上で、ただ、核セキュリティーについて、核の不拡散を目指したんだけれども、話が違った、核実験をされた、あるいは政権がかわったということでは話にならないので、その辺のことが今回の日印の原子力協定でどのように担保されているかという観点から議論をしていきたいと思います。
 まず、その核セキュリティー。きょうもアメリカから衝撃的なニュースが入ってきました。ワシントン州の核施設でトンネルが崩壊したと。放射能漏れはないようですけれども、核を持っているということは、ただそれが強いというだけではなくて、脆弱性も抱えるんだ、あるいは保有や膨大なコストといったことも考えなきゃいけない、そういう前提で議論をしていきたいと思います。
 きょうは、後ろが限られているので幾つか質問をまとめてやります。ですから、政府参考人もまとめて聞きます。
 まず、北朝鮮のミサイル、これは核実験を行い、数次にわたって、ここのところもミサイルを発射しています。最近のは失敗しているみたいですけれども。
 政府に四つ続けて聞きます。
 先月ですか、核ミサイルというかそれに対する防護について、内閣府は国民に呼びかけられましたね。それがどういうものであったのか、それがなぜなのか。
 それから、二点目はEMP攻撃。防衛省、EMP攻撃、つまり核ミサイルの電磁パルスによる攻撃によって、これはアメリカでも今、全電源喪失する、そうすると長期にわたって多くの被害が出る。防衛省はこれに備えているというふうに思いますが、どのように備えているか。
 それから二点目は、では、国民保護法制下においてEMP攻撃が起きた場合。皆さんの手元の資料をごらんになってください。これは浜岡原発の事故のときの、破断事故の概要です。
 外務大臣、原子力発電所というのは、全電源喪失しても、蒸気が出ていますから、それが最後のバッファーで、それで冷やすことができる、こういう装置があるんですね。ところが、浜岡原発では、このときの事故、二〇〇一年の事故ではそこが壊れました。今回、東京電力福島第一原発も、全電源喪失したんだけれども、この機能が動いていれば、あそこまでメルトダウンにならなかったかと思います。
 そこで、経産省に聞きますけれども、国民保護法制下において、原発をとめることを命ずる権限というのは経産省にありますか。
 四番目。ないとすれば、原子力規制委員会だと思うんだけれども、規制委員会はEMP攻撃に対して想定していますか。
 この四つについて、簡単に答弁を求めます。
この発言だけを見る →
横田真二#5
○横田政府参考人 お答え申し上げます。
 第一点の、国民への呼びかけについてでございます。
 先月、内閣官房の方で「弾道ミサイル落下時の行動について」というものをまとめまして、公表をいたしました。
 政府としては、これまでも、内閣官房ホームページ内の国民保護ポータルサイトなどにおいて、武力攻撃やテロなどに際してどのように行動すべきか等について周知を図っているところでございますが、北朝鮮による核弾道ミサイルの開発や運用能力の向上が我が国を含みます地域及び国際社会に対する新たな段階の脅威になっている中で、国民の皆様のポータルサイトへのアクセス数が急増しているという状況などを踏まえまして、国民の皆様の関心が特に高く、問い合わせが多く寄せられております弾道ミサイル落下時の行動についてということについて、わかりやすく取りまとめてポータルサイトに掲載したものでございます。
この発言だけを見る →
土本英樹#6
○土本政府参考人 自衛隊におけるEMP対策の関係でございますが、自衛隊施設につきましては、中期防衛力整備計画におきまして、各種事態に効果的に対応し得るよう運用基盤を維持する観点から、駐屯地、基地等の抗堪性を高めるということが規定されておりまして、先生御指摘のEMPに関するものも含めまして、さまざまな攻撃に対する抗堪性の強化というものが重要だと認識しております。
 具体的には、このため、一つ目といたしましては、陸上総隊司令部や海上作戦センター等の指揮中枢である施設につきましては、地下化を図っているという点が一点目でございます。
 二点目といたしまして、空自のレーダーサイトで収集した情報を空自全体で共有するために必要となる通信網につきましては、多重化を推進しているというのがございます。
 三点目といたしまして、電磁パルス攻撃に対する装備品の防護に関する研究というのも実施いたしました。
 このような形で抗堪性の強化に努めているところでございますが、EMPに関するものも含めまして、自衛隊施設の抗堪性の強化につきましては、さらに検討を進め、真摯に取り組んでまいる所存でございます。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#7
○村瀬政府参考人 国民保護法における原子炉の運転停止を命令する権限について、御質問にお答えさせていただきます。
 経済産業大臣は、国民保護法におきましては、原子炉の運転停止を命令する権限は有していないところでございます。
この発言だけを見る →
田中俊一#8
○田中政府特別補佐人 EMP攻撃を含む電磁パルスが原子力施設にどのような影響を与えるかについては一概に答えることは難しいのですが、こういった攻撃、武力攻撃事態等であると認定された場合には、国民保護法に基づいて、原子力規制委員会は原子力施設の使用の停止を命ずるということにしてあります。
 なお、国民の保護に関する基本指針において、こういった突発的な武力攻撃が発生した場合には、事業者みずからの判断において原子炉を停止するというふうに認識しております。
この発言だけを見る →
原口一博#9
○原口委員 外務大臣、お聞きになりましたか。
 資料六をごらんになってください。
 今、内閣府が説明をした、つまり「弾道ミサイル落下時の行動について」、「できるだけ頑丈な建物や地下街などに避難する。」、こういったことを出したわけです。
 その隣は、三月六日の北朝鮮による弾道ミサイル。何も原発を狙うとは限らないんです。空中高く核爆発をさせて、今防衛省が答えたようなEMP攻撃をする。ところが、経産省はその権限を持っていない。規制委員長、田中委員長が今お答えになりましたけれども、いわゆる突発的なところはどうとめるかというのは、原発事業者、いわゆる電力会社に任せられている。今回も、地下鉄がとまったりとまらなかったりしましたね。
 ところが、国民保護法制においては原子力委員会がその任にあるんだけれども、今田中委員長のお答えは、一概に答えられないと。想定していないんじゃないですか、EMP攻撃。想定しているんだったら、想定していると答えてください、田中委員長。
この発言だけを見る →
田中俊一#10
○田中政府特別補佐人 私どもは原子炉規制法にのっとって規制をしております。それで、武力攻撃事態、EMP攻撃も、これは一種の戦時状態でありますので、そういったものについては想定しておりません。
この発言だけを見る →
原口一博#11
○原口委員 聞かれましたか。つまり、突発的な、今ミサイルが飛んできたとする、そうすると、まだ国民保護法制が発動していないときには、原子力事業者が判断によってとめるわけです。ところが、空で核爆発をした場合には全電源喪失をしている。つまり、東京電力福島第一原発で起きたことが今にも起きるかもわからない。
 不安をあおっているんじゃないですよ、単なるその危険性を言っているだけで。そうしたときには、今田中委員長がお話しになったように、想定をしていない。経産省も想定をしていない。これは責めているんじゃないんですよ。穴があいているから、穴があいているところについては、今すぐにでもそれをとめなきゃいかぬということを申し上げています。
 二〇〇六年に、私、「平和」という本を上梓しましたけれども、その中で河野太郎さんと議論したんですね。核燃サイクルがもう非常に厳しくなっている、東京電力福島第一原発を初めとする原発の脆弱性といったことについて議論をしていた。だけれども、やはりあの津波でああいう全電源喪失をした。だから、核についてはやはり、プラスの面もある、核爆弾を持っているということで強いということだけじゃなくて、保管やあるいは原子力施設を動かすことについても膨大なコストと責任が伴うんだということを申し上げたいというふうに思います。
 そこで、ちょっと外務大臣、国務大臣として、今の議論をぜひ内閣全体で共有してください。これは今にも起きるかもわからないことですね。それをお願いしたいんですが、いかがですか。
この発言だけを見る →
岸田文雄#12
○岸田国務大臣 政府として、国民の命や暮らしを守るというのは最も大切な役割であります。想定していないというようなことは許されないと考えます。委員の御指摘、大変重く受けとめさせていただきました。政府としても、こういった事態について、絶えず何が必要なのか検討を続けなければならないと認識をいたします。
この発言だけを見る →
原口一博#13
○原口委員 ありがとうございます。これは早急にやってください。
 それから、規制委員長も、EMPを想定していないというところはよく議論していただいて、そして前に進めてほしい、穴がないようにしてほしいということを踏まえた上で、本協定についての質問をします。これも四つ続けてします。
 あくまで私は、インドというのは大事な国だ、そして戦略的パートナーシップは極めて大事だという観点から、では本協定でどう担保されているかということを聞いていきます。四つ続けて聞きます。
 インドとの原子力協定は、いわゆるNSG、原子力供給国グループにおいて例外的に可能になったということであれば、日印原子力協定には厳格な規定を設ける必要がある。これは私たちがスタートアップさせたんですよ、民主党政権で。だから私たちにも責任がある。だから、この条約というか協定がどのような形で担保しているかというのは極めて慎重に議論しておかなきゃいけないので、聞きます。
 そういう認識はあるか。日印原子力協定には厳格な規定を設ける必要があると私は思うんですけれども、外務大臣の御認識を伺いたい。
 それから、インドが核実験を行わない、これがこの条約上どこで担保されているか。本規定上の規定はあるか。
 それから、インドが核実験を行った場合に我が国が協定を停止することについては、本協定上どこに担保されている、規定されているのか。
 それで、皆さんの資料、一枚目をごらんになってください。
 これが、国会審議の参考にしてくれということで私たちに渡してくださった、いわゆる「見解及び了解に関する公文」です。その裏のページに英文を載せています。時に、日本文と英文が私の乏しい英語力でもちょっと違うかなというときがあるので、念のため英文を載せておきました。
 この公文の法的性格はいかん、どういうものなのか、この「見解及び了解に関する公文」というのは協定不可分の一部をなすのか。
 この四つ、ちょっと続けて質問して申しわけないんですが、外務大臣、参議院に行かれなきゃいかぬということで、特段のスピードアップをしているので申しわけないですが、四つ続けてお答えできますか。
この発言だけを見る →
岸田文雄#14
○岸田国務大臣 まず一問目、今回のインドとの原子力協定ですが、NSG、原子力供給国グループの決定に基づいて例外的に認められたものであるからして、この日印原子力協定は厳格なものでなければならないのではないか、こういった質問につきましては、まずそのとおりであります。
 御指摘のように、二〇〇八年のNSG決定に基づいて、例外的にインドに対する原子力の平和利用の協力を認めるということになり、各国が協定を結び協力を行っているわけですが、その中にありましても、今回日本が結ぼうとしている協定は最も厳格なものであると考えております。そういった考えに基づいて取り組んでいるところであります。
 そして、この問題につきまして、核実験を行わないということが協定上規定されているのかということでありますが、そもそもNSG決定そのものが、インドの核実験モラトリアムそれからIAEAの保障措置の適用など、厳格な条件のもとに例外を認めるということであります。そこがスタートでありますし、その例外によって認められるインドの原子力の平和利用でありますが、その中にあって、我が国として最も厳格な規定を設け、その協定の中の十四条の中に、いかなる理由であってもこれは停止をすることができるということを定め、そしてさらに、資料として掲げていただきましたこの公文をインドとの間にさらに結ぶ、合意をする、こういったことで、核実験を行わない、こういったことを確認をしている次第であります。
 協定のどこに規定されているかという質問につきましては、協定の十四条1そして十四条2、ここに、理由のいかんにかかわらず終了をする、そして、協力の全部または一部を停止する、こういったことを定めている、こうしたことであります。
 そして、公文については協定の不可分の一部をなすのか。法的な性格等に対する質問に対しましては、協定の不可分の一部をなすものではありませんが、協定に関連して別途作成された法的約束であるというのがこの公文の性格であります。要は、法的拘束力を持つと考えております。
 以上四点だったと思いますが、以上です。
この発言だけを見る →
原口一博#15
○原口委員 日本語というのはきれいな言語だから、主語が誰かというところがやはり微妙に違うんですよ。
 一番目は、厳格な規定を設けるべきだ、これは外務大臣と私は同じです。
 本規定上は、ないんですよ。今、停止することができるとかなんとかの主語は日本でしょう。日本側は、インドが核実験をした場合には直ちに協力を停止する。インドを主語にした場合には、それはどこにあるかということを聞いているわけです。
 資料の一をごらんになってください。
 この一の、今おっしゃった公文の二というところでこう書いてありますね。「前記については、両国の見解の正確な反映であることが了解される。」と。つまり、これは何を言っているかというと、インドも日本もそれぞれ見解を言いましたね、それはあなたの、あなたのというのは、日本だったら日本の見解を正確に述べたものですね、インドだったらインドの見解を正確に述べたものですねと。インドの見解について理解を示したわけではないんですよ。
 そこで、ちょっと更問いをしますけれども、インドの核実験モラトリアムが本協定の不可欠の基礎をなすという点について、インド側は了解しているんですか。ここがポイントなんですよ。どうですか。
この発言だけを見る →
岸田文雄#16
○岸田国務大臣 前提であるということ、当然のことながら、インドは了解しております。
 この公文の読み方ですが、公文は、第一項において、二〇〇八年九月五日にインドが発表した声明に違反するインドの行動がある場合には我が国の協定第十四条に規定する権利を行使すること等を明記しているわけですが、これ自体は日本政府の立場の表明であります。その上で、二項を設けて、二項において、第一項の内容が両国の見解の正確な反映である、これを明記している、こういった構造になっています。
 ですから、一項におきまして我が国の、日本政府の立場を列記しておりますが、これが両国政府の立場であるということを確認する、これが公文の全体の構造になっています。そして、これを国際約束として作成した。これが公文の意味であると思います。
 先ほど申し上げました、NSGの決定がまず大前提であって、そして協定の中に、いかなる理由であっても協力を停止することができることが設けられ、そして公文においてさらに、二〇〇八年九月五日の声明、こういったものを確認し、これは両国の見解であるということを確認する。
 全体において、インドの核実験モラトリアム、これは確保されていると考えております。
この発言だけを見る →
原口一博#17
○原口委員 岸田外務大臣、私もそう期待するんですよ。しかし、条文はそうはなっていない。インド側からすると、核実験をとにかく縛られたくないから、だから協定本文には何にも入っていないんですよ。
 そこのところがポイントであって、では、伺いますが、皆さん、次の、この裏をごらんになってください。
 二、これは英文ですね。「見解及び了解に関する公文」の第一項で、「インド側代表団の代表は、九月五日の声明をインド共和国政府が再確認する旨述べた。」とあるが、この再確認は、この(5)のところをごらんになってください、リイトレートという言葉ですね。リイトレートは再確認という意味ですか。繰り返し述べたということにすぎないんじゃないんですか。少なくとも、ビューズ、つまり見解ではないと考えます。
 こうして見てみると、インド政府が九月五日の声明を再確認するというのは一体どういう意味だと聞き直さなきゃいけないんです。私も、今外務大臣がお話しになったように、この公文は二つのパラグラフというか二つの構造から成っている、だから、あえて先ほど、二について、両方が見解を述べ合った、あなたは正しくあなたの立場をしゃべっていますねということを確認したにすぎないんじゃないかというふうに思うわけです。
 もう一回御質問いたします。
この発言だけを見る →
岸田文雄#18
○岸田国務大臣 まず、二〇〇八年にインドが発表しました九月五日声明というもの、これは、インド政府が核実験モラトリアムの継続等の政策を示したものです。
 そして、御指摘の公文において、九月五日の声明をリイタレートと記載している。これは、本協定を作成するに当たり、この声明が本協定のもとで協力の不可欠の基礎をなす重要な声明であり、同声明がインド政府の立場であること、これを改めて確認したものであると考えます。全体の中で、この公文の意味、大変大きいものがあると考えています。
 こうした今申し上げたことを確認する、その際に、リイタレート、再確認と訳しておりますが、こういった言葉を使い、両国の間で確認を行った次第であります。
この発言だけを見る →
原口一博#19
○原口委員 やはりここは見解が分かれますね。
 そうすると、更問いしますが、「見解及び了解に関する公文」の二項で「了解される。」としているけれども、このアンダースタンドというのは、インドが単に、我が方の立場に理解、あなたの言っていることはこういうことですねということを理解しただけで、賛成したということまでは意味していないのではないか。つまり、了解されるというのはどういう意味なのか。
 何を言いたいかというと、外務大臣、この協定と公文によってインドが核実験をしないということの法的拘束力を持つか否か、そのことを言っているんです。
 いや、お互いこうやって協力し合うから、政治的には、こういう声明をし合いながら協力していきましょうよと。それは、今の政権同士だったらできるかもわからぬ。だけれども、次の政権になったら、こんな協定しているけれども私たちは何の法的拘束力もないと言って……。例えば、さきの外務委員会で私はトルコのことを出しました。トルコは非常にNATOの中でも大事な国なわけですけれども、アメリカが核を置いているかどうかわからぬけれども、今はロシアと急接近して、ロシアのS400を買うなんという話まで出てきている。
 政権というのはやはり常にかわる。かわることもある。だから、こういう協定というのは、どこまでが法的拘束力を持つかということをやはり確認しておかなきゃいけない。
 それで、伺いますが、インド側も本公文を法的拘束力があると認識していますか。
この発言だけを見る →
岸田文雄#20
○岸田国務大臣 当然のことながら、この公文につきまして、インド側も法的拘束力があると理解していると考えています。
 この用語の使い方も、法的拘束力を持つ、通常のこうした公式文書の例に倣って用語も使っております。インド側もこれは理解していると考えています。
この発言だけを見る →
原口一博#21
○原口委員 今、最後、インド側も理解していますとお答えになったでしょう。法的拘束力は、つまり、核実験をしないという法的拘束力は、この協定そのものが持つのか、あるいはこの公文もあわせて。これは一体のものじゃないんでしょう。
 事務方でいいですけれども、これは一体のものですか、協定と。そこをまず確認しますね。
この発言だけを見る →
梨田和也#22
○梨田政府参考人 先ほども大臣から答弁したとおり、公文については、協定と一体をなすものではございませんが、法的拘束力を持つ国際約束でございます。
この発言だけを見る →
原口一博#23
○原口委員 法的拘束力は、それはこの協定の中に幾つかあるでしょう。
 私が聞いているのは、核実験をもう二度としない、今までやってきたわけですから、NPTにも入っていないわけですから、核実験をしないということがこの協定の中から導き出されるか。インドはこの協定を結んだら核実験はもう二度としちゃいけません、核実験したら協定違反であります、そうはなっていないでしょう。核実験をしたら、我が国はこの協定に基づく協力を停止しますよということは書いてある。だけれども、インドは核実験しませんというのはどこにもないでしょうということを聞いているんです。
 もう一回答えてください。
この発言だけを見る →
岸田文雄#24
○岸田国務大臣 まず、委員のおっしゃるとおりです、考え方は。
 インドは、そもそも、みずからの国の政策として、必要最小限の抑止力を持つという考え方を維持しています。その中にあって、NSGが核実験のモラトリアムを初めとする厳格な条件のもとで例外を認め、そして協定の中において、いかなる理由であっても停止をする権利を我が国にしっかりと認め、そして公文の中にあって、そのモラトリアムを決めた二〇〇八年九月五日の声明が基礎をなすということを確認した。
 この全体の中で、もし核実験が行われたならば、これはそもそもNSGの前提からして崩れるわけですから、日本のみならずほかの国の協力、アメリカを初めとするほかの国の協力の大前提も崩れるわけですから、平和利用に関する協力の前提が崩れてしまう。我が国として当然この協力を停止する、こういったことにつながっていく。こういった仕組みを定めた、これがまさに今回の全体像であるということであります。
この発言だけを見る →
原口一博#25
○原口委員 そうなんですよね。誠実に答えていただいて、ありがとうございます。
 だから、前と後ろの文脈を見ながら、この協定の中で、私たちとしたらやわらかく縛りたいと思っている、だけれども、核実験モラトリアムを停止させる権利までこの協定で縛ったものではない、そういう理解でよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →
岸田文雄#26
○岸田国務大臣 先ほど申しましたように、インドとしては、国の政策として最小限の抑止力を維持するという政策は今も維持をしています。その中にあって、国際的な核の不拡散体制の中にどれだけ実質的にこのインドを取り込むのか、こういった観点から、NSGにおいてもさまざまな議論が行われ、核実験モラトリアムあるいはIAEAの保障措置のもとでの対応、こういったさまざまな厳格な条件のもとに例外を認めたということであります。
 そして、我が国としましても、各国の中で最も厳格な協定を結び、さらにその上乗せとして、公文によって九月五日の声明が基礎であるということを再確認する、こういった何重にもさまざまな手だてを行って、全体としてインドの原子力の平和利用における責任ある行動を確保するということになったわけであります。
 インドを国際的な不拡散体制の中にできるだけ実質的に取り込んでいかなければいけない、こういった基本的な考え方の中でこういった結果が得られたと考えております。
この発言だけを見る →
原口一博#27
○原口委員 これは今回の協定の本体なので、また同僚議員が質問してくれると思います。
 そこで、ちょっと視点を変えて。
 そうすると、原子力損害の補完的な補償に関する条約、CSCは、原子力賠償責任を事業者に集中させることを原則としています。
 私は、今回東京電力福島第一原発の事故を経験した日本としては、事業者のみに責任を集中させることは無理があるのではないか。原賠法の議論にきょうは立ち入りませんけれども、国全体で、国が責任を持っておくべきじゃないか。
 あるいは、これは日本由来の技術じゃないですから、あの東京電力福島第一原発の事故収束のときに一番思ったのは、ブラックボックスなんですよ、最後のところが。最後のところがブラックボックスなので、ある意味、メーカー、事業者へ供給したもの、今、三つの大きなグループがありますね、東芝・ウェスチングハウスだの、あるいはGEだのアレバだの、そういったもののところにも求償させる。
 インドは、原子力賠償法では、事業者の求償権についてどのように規定しているのか。供給者への求償は、契約書に規定があればできるという理解でいいですか。これは専門的なので、どうぞ。
この発言だけを見る →
梨田和也#28
○梨田政府参考人 お答え申し上げます。
 インドは、事業者に賠償責任を集中させることを原則とした原子力賠償法を制定しております。また、インドは昨年、同じく事業者に賠償責任を集中させるCSC、原子力損害の補完的な補償に関する条約を締結しました。これによって、インドは、国内法令をCSCの附属書に適合させる義務を負っております。
 一方で、インドの原子力賠償法は、契約に明記される場合など一定の場合には供給者に対して求償権を行使できる旨の規定がございます。この点は、同じくCSCも、契約上明記される場合は求償することを認めております。
 いずれにしても、インドの原子力賠償法は、CSCに適合した形で、基本的には事業者に賠償責任を集中される形で運用されることになると理解しております。
この発言だけを見る →
原口一博#29
○原口委員 供給者への求償は契約書に規定があればできるというふうに答弁をしたと理解をいたします。
 そこで、この間、参考人が来られて、これは玉城デニー委員の質問に対してでしたけれども。
 では、私、外務大臣、KEDOのときのことを思い出すんですよ。北朝鮮に対して、彼らが核放棄をする見返りにいろいろなことを支援しました。あのとき、KEDOの事務局のカートマンさんだったかな、ニューヨークで議論しました。ほっておくと北朝鮮はバッドパスに行くから、できるだけグッドパスに行くためにKEDOというものをつくったと言っていました。しかし、現実にその中で原子炉が動き出し、そしてまた政権というかトップがかわってしまえば、今のようなことをやってしまっているわけですね。
 それで聞きますが、そうすると、万が一インドが、本協定十四条の四の規定に基づき、向こうが核実験か何かやって我が国から移転された資機材等の返還を要求する場合、そのときには、我が国政府が他方の締約国政府、インド政府に補償するとなっているが、つまり、この機材の返還をした場合、これは誰が払うんですか。国民の皆さん、済みません、こうやって原子力協定を結んだけれども、インドが約束を破りました、それで機材を返せと言ったと。そのお金は誰が払うんですか。我が国民、日本国民が払うんですか。
この発言だけを見る →
← 戻る