外務委員会

2017-05-12 衆議院 全263発言

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会議録情報#0
平成二十九年五月十二日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 三ッ矢憲生君
   理事 黄川田仁志君 理事 新藤 義孝君
   理事 土屋 品子君 理事 中山 泰秀君
   理事 長尾  敬君 理事 小熊 慎司君
   理事 寺田  学君 理事 岡本 三成君
      青山 周平君    今津  寛君
      小田原 潔君    小渕 優子君
      大野敬太郎君    奥野 信亮君
      鬼木  誠君    金子万寿夫君
      木原 誠二君    木村 弥生君
      熊田 裕通君    佐々木 紀君
      島田 佳和君    鈴木 隼人君
      辻  清人君    松島みどり君
      山田 美樹君    石関 貴史君
      吉良 州司君    中川 正春君
      原口 一博君    渡辺  周君
      浜地 雅一君    笠井  亮君
      足立 康史君    玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   外務副大臣        薗浦健太郎君
   外務大臣政務官      小田原 潔君
   外務大臣政務官      滝沢  求君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  横田 真二君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  小野 功雄君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 吉岡てつを君
   政府参考人
   (消防庁国民保護・防災部長)           杉本 達治君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   山崎 和之君
   政府参考人
   (外務省大臣官房国際文化交流審議官)       下川眞樹太君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 三上 正裕君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 小野 啓一君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   相川 一俊君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局南部アジア部長)      梨田 和也君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   茶谷 栄治君
   政府参考人
   (林野庁国有林野部長)  本郷 浩二君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  平井 裕秀君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 早水 輝好君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   荻野  徹君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 岡  真臣君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
五月十二日
 辞任         補欠選任
  武井 俊輔君     金子万寿夫君
  辻  清人君     青山 周平君
  松島みどり君     奥野 信亮君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     木村 弥生君
  奥野 信亮君     松島みどり君
  金子万寿夫君     鬼木  誠君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     木原 誠二君
  木村 弥生君     辻  清人君
同日
 辞任         補欠選任
  木原 誠二君     武井 俊輔君
    —————————————
五月十二日
 投資の促進及び保護に関する日本国政府とケニア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一一号)
 投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とイスラエル国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一二号)
 社会保障に関する日本国とスロバキア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一三号)
 社会保障に関する日本国とチェコ共和国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第一四号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
 投資の促進及び保護に関する日本国政府とケニア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一一号)
 投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とイスラエル国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一二号)
 社会保障に関する日本国とスロバキア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一三号)
 社会保障に関する日本国とチェコ共和国との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第一四号)
     ————◇—————
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三ッ矢憲生#1
○三ッ矢委員長 これより会議を開きます。
 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とインド共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長山崎和之君、大臣官房国際文化交流審議官下川眞樹太君、大臣官房審議官三上正裕君、大臣官房参事官小野啓一君、総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長相川一俊君、アジア大洋州局南部アジア部長梨田和也君、内閣官房内閣審議官横田真二君、内閣参事官小野功雄君、総務省大臣官房審議官吉岡てつを君、消防庁国民保護・防災部長杉本達治君、財務省主計局次長茶谷栄治君、林野庁国有林野部長本郷浩二君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官平井裕秀君、環境省大臣官房審議官早水輝好君、原子力規制庁次長荻野徹君、防衛省防衛政策局次長岡真臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三ッ矢憲生#2
○三ッ矢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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三ッ矢憲生#3
○三ッ矢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。黄川田仁志君。
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黄川田仁志#4
○黄川田(仁)委員 自由民主党の黄川田仁志です。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 今週は、日本に対して影響力のある国の選挙が世界で二つございました。一つは、韓国の大統領選挙です。もう一つは、フランスの大統領選挙がございました。
 前回の外務委員会におきまして、韓国の大統領選挙についての質問があったと記憶しておりますが、フランスの大統領選挙についての質問はございませんでした。そこで、本日の議題の日印原子力協定についての質問に入る前に、このフランス大統領選挙の結果についての質問をしたいと思っております。
 極右政党の国民戦線のルペン氏に、議会内に議席がない新興勢力の「前進」を母体とするマクロン氏が勝利し、新大統領になることになりました。マクロン氏は経済政策もオープンであり、EUの枠組みも維持するということで、昨今混迷しておる世界政治にとってもよかったのではないかと思っておりますが、岸田大臣から、このフランス大統領選挙の結果においての見解をお聞きしたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田国務大臣 先般のフランスの大統領選挙ですが、今委員の方から紹介がありましたように、マクロン候補が次期大統領に当選をされたわけですが、安倍総理から、その直後に祝意のメッセージも送らせていただきましたし、九日夜には、安倍総理とマクロン次期大統領との間で電話会談も行い、直接祝意も伝達させていただきました。
 マクロン次期大統領の勝利は、国際社会で内向きな傾向あるいは保護主義的な動きが広がる中にあって、開かれた社会や自由貿易にとって象徴的な勝利であり、EUへの揺るぎない信任である、このように我が国としても受けとめております。
 我が国とフランスは、自由、民主主義、人権、法の支配、こういった普遍的価値を共有する特別なパートナーですが、安倍総理とマクロン次期大統領が九日の電話会談で一致したとおり、国際秩序への挑戦が国際社会の中で続いております。そういった中ですので、世界の平和と繁栄のためにも、日仏間の協力を一層強化していきたいと考えています。
 我が国は、強い欧州を支持しております。今後、EUが前進していく上で、マクロン次期大統領がリーダーシップを発揮することを期待したいと考えます。
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黄川田仁志#6
○黄川田(仁)委員 ありがとうございました。
 このマクロン氏でございますが、今、岸田大臣がおっしゃったように、自由貿易に対してのしっかりとした考え方、また、EUへの信任、これに対して日本も注目をしているわけでございますが、マクロン氏の選挙公約そのものには、日本のテレビ、新聞等、報道を含めて、余り注目がございませんでした。
 マクロン氏の選挙公約を見ますと、原発依存度を現行の七〇%から二〇二五年までに五〇%にして、再生可能エネルギーをふやしていくというふうにしております。原発大国であるフランスを含め、ヨーロッパの国々を中心に、原発依存度を下げていくという傾向、また、再生エネルギーをふやしていくという方向であると私は認識しております。
 他方で、本日議題となっておりますインドを含めて、新興国や途上国では、経済発展のために原発の設置をふやしていくという動きがございます。インドでは、原発依存度を現行の三%から二〇五〇年までには二五%にしようとしております。
 そこで、経済産業省にお聞きしたいと思います。
 ヨーロッパでは原発を減少していく傾向にありますが、新興国におきましてはふやしていくということでございます。総じて、世界を取り巻く原発の現状、そして、将来の見通しについてどのように評価をしているか、教えていただきたいと思います。
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平井裕秀#7
○平井政府参考人 世界の原発市場についてのお尋ねでございます。
 まず、現状でございますけれども、国際原子力機関IAEAによりますと、世界の原発の発電容量、現在、二〇一五年度実績で三・八億キロワットの状況でございます。
 今後、二〇三〇年の世界の原発電容量の見通しというのもあわせてIAEAが出してございます。二つのケースをお示ししているようでございまして、まず、低位ケース、それほど伸びないケースでは三・九億キロワット。ただ、高位ケースということで、大きく伸長するということを前提とするものについては六・〇五億キロワット、約六割ぐらいの増加ということを見込んでいるところでございます。
 長期的には人口の増加、要すれば需要の増加、発展途上にある地域の電力需要についても同様でございます。気候変動や大気環境の悪化への対応という点におきまして、そうした潜在的要因については、原子力発電ということのメリットということを、各地でそれを評価しているというところでございまして、電源構成上、重要な役割を果たすということをしているようでございます。
 さらに、御質問の中にございました地域別のところでございますけれども、原発発電容量で申し上げますと、東アジア地域では、低位ケースでも一・四倍、高位ケースになりますと二・三倍、中東・南アジア地域では、同じく四・〇倍から六・九倍という値が予想されているところでございます。
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黄川田仁志#8
○黄川田(仁)委員 ありがとうございます。
 今、エネ庁のおっしゃられた見通しでは、今後、原発の容量は現状維持、または六割以上ふえていく可能性があるということで、市場も拡大していくのではないかということであったと思います。
 また、原発の評価におきましても、電源構成上重要であるということ、そしてまた、地域的に見ますと、途上国におきましては、今後とも原発の市場、容量とも伸びていくということであると思います。
 そこで、外務省にお聞きしたいと思います。
 やはり原発市場、また、原発の設置が途上国において伸びていくということであるならば、日本が原子力発電にかかわる国際協力ということ、平和協力、また技術的な協力を含めて、やっていかなければならないと思います。そのあたり、どのように考えているか、教えていただきたいと思います。
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相川一俊#9
○相川政府参考人 お答え申し上げます。
 今後、原子力協定の枠組みを整備して二国間の原子力協力を行うに当たりましては、原子力の平和的利用、それから核不拡散の観点、それから相手国の事情、それから日本との協力に関する相手国の意向等を総合的に勘案しつつ、世界で最も厳しいレベルの安全性を追求していくという我が国として、福島の教訓として安全神話に陥ってはいけないということで、そういう教訓を国際社会と共有して、相手国と安全最優先で取り組んでいきたい、そういうふうに考えております。
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黄川田仁志#10
○黄川田(仁)委員 今外務省がおっしゃったとおり、一番大事なのは、やはり福島第一原発での事故の教訓をしっかりと生かしていくということであると思います。
 その上で、日印の原子力協定におきまして、この教訓を生かした安全対策等の支援を積極的に推進していかなければならないという観点から、この協定にどのようにその教訓が反映されているのでしょうか、教えていただきたいと思います。
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梨田和也#11
○梨田政府参考人 本協定におきましては、第二条三におきまして、協力分野の一つとして、相互に関心を有する原子力の安全に係る事項が規定されているところであります。
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黄川田仁志#12
○黄川田(仁)委員 ありがとうございます。
 その第二条3というところでございますが、この条文だけではまだまだ不十分であると思います。やはり、福島第一原発の事故の経験を生かすということが我が国の絶対使命であると考えます。このようなことが、被災地福島の人々に寄り添うという意味でも大切だと思っております。
 よって、今回の原子力協定の対象国であるインドに対して、ロシアやフランス等他の原発建設支援国とは異なる、日本だからこそできる、最先端の安全基準に基づく原発技術の支援、システム構築への協力に努めなければなりません。
 そこで、経済産業省にお聞きしたいと思います。
 政府として考えている日本ならではの支援の具体的な内容は、この協定で書かれていること以外にございますでしょうか。
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平井裕秀#13
○平井政府参考人 お答え申し上げます。
 福島第一原発の事故の教訓を原発を輸出するに当たっても生かしていくべきであるという先生の御趣旨、我々としても、そのような方針で原発輸出についても臨んでいるところでございます。
 まず、安全の確保というところにつきますと、各国、国民の安全を確保するというのは国家の基本的責務であるという考えからなんだと思いますけれども、その安全確保は立地国がやるというのが基本ではあるわけでございます。
 ただ、我々としては、その上で、福島第一原発事故を経験したという世界でも唯一の国といたしましては、原発の輸出に当たっては、民間事業者と協力しながら、相手国が高い安全性、信頼性の確保に取り組んでいくことを適切に確認した上でこれを進めていくという方針で臨んでいるところでございます。これは、我々がこうした事故を経験した国として、世界の原子力安全の向上に貢献するという観点から必須なことではないかということで進めているものでございます。
 具体的には、この日本の経験というのを十分に説明いたした上で、安全最優先で臨むという相手国の姿勢をまず政府間で確認させていただいて、新興国などにつきましては、必要に応じて、相手国の人材の育成それから制度整備面での支援といったようなことを行っていくというのが一つでございます。さらに、日本企業に対しては、福島の教訓を踏まえた知見や技術を生かして取り組むよう徹底して周知、指導をしているところでございます。
 こうした原発の輸出に当たっては、我々のこれまでの福島の事故、それからそこの復興に当たっての我々が得た知見といったようなことも含めまして、高い安全性を求めていくという姿勢で臨んでいるところでございます。
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黄川田仁志#14
○黄川田(仁)委員 ありがとうございます。
 再三強調いたしますが、この福島第一原発事故の教訓を生かした形での協定づくり、また技術協力、これを外務省そして経産省を中心として行っていくということを強く望みます。
 そして、今後、南アフリカ、メキシコ、ブラジル、サウジアラビアなど、他の国々とも新たに原子力協定を締結していこうということがあるというふうに承知しております。
 日本がこれらの国々の電力開発に協力していくために、原子力発電が中心であるということであるとは思いますが、この原発のみならず再生可能エネルギーに関する技術支援など、包括的なエネルギー政策支援を積極的に進めていくべきだと考えておりますが、外務省の御見解をお聞きしたいと思います。
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相川一俊#15
○相川政府参考人 委員御指摘のとおり、原子力発電、それから放射線医療等に加えまして、再生エネルギー等に関しても積極的に協力していくことが非常に大事だと考えております。
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黄川田仁志#16
○黄川田(仁)委員 前回の委員会でも御紹介がありましたとおり、この日印の原子力協定以外でも、インドにおきましては安倍首相とモディ首相との間でいろいろな包括的なエネルギー政策の取り組みが交わされたというふうに承知しております。ですので、今後とも、ほかの原子力協定を結ぼうとしている国に対しても、多面的なエネルギー協力、こういうことをしていくように政府にお願いをしていきたいというふうに思います。
 以上で日印原子力協定に関する質問を終わらせてもらいたいと思いますが、まだ時間が残っておりますので、一般外交に関する質問をさせていただきたいと思います。
 ユネスコの世界の記憶について少しお尋ねしたいと思っております。
 中国の言う南京大虐殺の文書が二〇一五年の十月に世界の記憶として登録されてしまったことは御案内のとおりであります。
 この世界の記憶に登録された文書は開示義務がございます。したがって、日本は中国に対して、この南京事件に関する文書の公開をずっと求めてまいりました。しかしながら、中国はこの文書の開示を固辞してきたと承知しております。
 その後どのような現状になっているか、また今後の対応について教えていただきたいと思います。
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下川眞樹太#17
○下川政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘ございました南京事件関連資料につきましては、現在に至るまで、いかなる資料が実際に登録されたのか、公開されておりません。また、我が国の資料開示要求に対してアクセスが認められていないという現状はまだ変わっておりません。
 我が国としましては、これまで、中国のみならずユネスコに対しましてもこういった現状について説明いたしまして、累次にわたり資料へのアクセスを強く求めてきているところでございます。引き続き、こういった申し入れ、働きかけを多面的にやっていきたいというふうに考えております。
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黄川田仁志#18
○黄川田(仁)委員 非常に残念な結果と言わざるを得ません。
 ユネスコの世界の記憶の文書開示においては、中国にとっては義務でございます。日本にとっては、アクセスができるということは権利でありますので、引き続き外務省には、開示させるよう努力していただきたいと思います。
 さて、先日、世界の記憶に関する記事を見ました。五月六日の読売新聞の記事で、「「記憶遺産」事前協議制に」という見出しで一面に載っておりました。文章の中では、「「世界の記憶」(世界記憶遺産)」となっていましたが、マスコミには正しい名称で報道していただくようお願いをしたいというふうに思っております。一面の見出しの方が、記憶遺産ということが堂々と前面的に載って、事前協議制にということでありましたので、沖ノ島の世界遺産等の報道もありますので、世界の記憶が世界遺産と混同されてしまうおそれもあり、誤解を招く可能性もありますので、政府として、世界の記憶だということで、何々遺産とは違うということをしっかりと、報道に対しても正しい形で報道するよう求めていただくよう、お願いをしたいと思います。
 さて、少し前置きが長くなりましたが、世界の記憶の事前協議制について、その概要を教えていただきたいと思います。
 今までの制度と比べて、どういう点が改善されることが期待できるかということを説明していただきたいと思います。
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下川眞樹太#19
○下川政府参考人 お答え申し上げます。
 これまで我が国は、ユネスコの世界の記憶事業がユネスコ設立の本来の趣旨と目的を推進するものとなるように取り組んでまいりました。
 そうした中で、先ほど委員から御指摘ございましたように、世界の記憶の制度改善につきまして、専門家によって検討が進められてきたところでございまして、本年三月、その専門家によって進捗報告書というものが作成され、まとめられたところでございます。そして、この五月に行われました執行委員会におきまして、こういった制度改善にかかわる進捗が見られていることを歓迎するという旨の決議が執行委員会全会一致で採択されたところでございます。
 さて、その中身でございますけれども、その進捗報告書の中におきましては、全ての申請案件はユネスコのホームページで公開し、コメントや反論を受け付けること、さらには、対立する案件については関係当事者間で対話をすることといったような内容がまとめられているところでございます。
 今後のプロセスでございますけれども、こういった進捗の報告書を踏まえまして、本年秋の執行委におきまして、ユネスコの事務局長が執行委に対して最終報告書を提出するということが要請されているところでございます。
 いずれにしましても、我が国といたしましては、世界の記憶事業がユネスコ設立の本来の趣旨と目的を推進するものとなるように、制度改善の実現に向けて、引き続き全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
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黄川田仁志#20
○黄川田(仁)委員 御説明ありがとうございました。
 世界の記憶が、関係当事者間で事前に通知がなされ、意見がしっかりと言える制度になるということで、大きな改善になるというふうに期待をしております。
 秋をめどに制度改善が行われるということですが、このスケジュールをおくれさせることなく、しっかりとユネスコの動きを注視して、外務省としても力強く制度改善に向けて頑張っていただきたいというふうに思っております。
 また少し話題がかわりますが、この世界の記憶に慰安婦に関する資料を登録しようという動きがあります。申請は既に行われているというふうに承知しております。ですので、これに関連して、最後に岸田大臣に対して御質問をしたいと思います。
 韓国の文在寅新大統領は、二〇一五年の末の慰安婦問題をめぐる日韓合意に対し、再交渉の公約を掲げておりました。しかしながら、我が国としては、再交渉には応じず、新政権に対しても引き続き合意の誠実な履行を求めるということで変わりはないでしょうか。このことを改めて岸田大臣に確認したいと思います。
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岸田文雄#21
○岸田国務大臣 御指摘のように、韓国の文在寅新大統領ですが、選挙期間中にさまざまな発言をされておられたことを承知しています。
 ただ、新政権の具体的な政策については、これから首相や閣僚の人事が確定してから先の話になりますので、引き続き注視をしていかなければならないと思いますが、御指摘の慰安婦問題、一昨年末の日韓合意につきましては、これは日本と韓国の両国間で約束したものです。そして、この合意が公表された後、多くの国から、この合意を高く評価する、こうしたコメントが発せられました。こういったことを考えますときに、両国において、この合意を着実に実施すること、履行するということ、これは極めて重要なことであると認識をしております。
 そして、十一日、昨日、日韓首脳電話会談が行われたわけですが、その際に、安倍総理からも、日韓合意を含む二国間関係を適切にマネージしていきたい、こうした旨の発言を行っております。
 政府としては引き続き、韓国側に対し、粘り強く、あらゆる機会を捉えて合意の着実な実施を求めていきたいと考えます。
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黄川田仁志#22
○黄川田(仁)委員 ありがとうございます。
 合意の着実な履行をしっかりと求めていくというお言葉を本委員会でしっかりと受けとめさせていただきました。岸田大臣のリーダーシップのもと、外務省を挙げてしっかりと頑張っていただきたいというふうに思います。
 以上で私の質問を終了させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
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三ッ矢憲生#23
○三ッ矢委員長 次に、岡本三成君。
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岡本三成#24
○岡本(三)委員 皆様、おはようございます。公明党の岡本三成です。
 一昨日に続きまして、質問の機会をいただきました。ありがとうございます。
 まず、大臣にお伺いをしたいと思います。
 一昨日のこの委員会の議論の中でも、この協定と公文をあわせた上で、実際の協定を破棄するときの一つの要因として、インドが核実験を行うというようなことが議論されました。政府側からは、この公文もあわせたときに、そのこと自体は法的に担保されているというふうな御発言があり、質疑者側からはそこに若干の疑問も残るいろいろな議論があったわけですけれども、そのときの議論の一つで、核実験の定義は何なんだというふうな議論がありました。私は非常に重要なポイントだと思っているんです。
 実際には、CTBT等でも規定をされておりますけれども、核爆発を伴うような実験ということがある一方で、現実的には、臨界を伴わないような、核爆発を伴わないような核実験というものの技術も開発をされてきております。
 Zマシンと言われているマシンが今話題になっていますけれども、このマシンというのは物すごいボリュームのエックス線を発射するんですね。エックス線を発射しますと、照射をされたその物質の中では、核爆弾と同等の高圧で高温な状態をつくり出すことができます。
 ですから、このエックス線を例えばプルトニウムに当てますと、プルトニウムがその後にどういう状況になったかという、その物質を分析することによって、爆発は伴わないけれども、核爆弾の技術の向上、また、今ある核爆弾の維持向上ということができるような技術が世界じゅうで開発をされていて、一部には、そのZマシンを使った実験も行われているという報道もあります。
 そう考えますと、今回のこの協定を破棄するときの趣旨というのは、必ずしも、何かの事象、例えば爆発が起こったら、それは核実験とみなして今回の協定をやめることに私たちとして意思表示、行動を起こしますよということではなくて、核爆弾をつくるために、または、さらに技術を向上させるためにそういう実験を行ったときには、私たちが期待をしている今回の技術供与の目的とは異なってくるので今回の協定は破棄するということを相手に納得していただくことが大切なんだと思うんですね。
 一昨日も私は申し上げましたけれども、この協定自体は、理由が何であったって、例えば、あなたのことが気に入りませんから一年後にはやめますと日本が言ったってやめられることになっています。ただ、大切なことは、そのときに、日本側は理由を説明しなければいけない義務があることになっていますので、仮にこの協定が破棄されたとしても日印関係は重要ですから、その十年後、二十年後を見据えて日印関係はよりよいものをつくっていかなければいけないので、この理由で協定を破棄しますというふうに言ったときに、その理由をインド側に納得していただく、この理由だったら協定を破棄されてもしようがないなと思っていただくことが重要なんだと思うんです。
 一昨日の政府の答弁、急な質問だったかもしれませんけれども、残念ながらあやふやなところもありましたので、核爆発を伴うという枕言葉をつけることなく、核実験と明らかに認識できるような実験を行ったときにはこの協定はやめるというふうな政府の方針でいいかどうかということを確認させていただきたいと思います。
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岸田文雄#25
○岸田国務大臣 まず、今回インドと結んだ協定においては、これは、一昨日、再三説明させていただきましたように、CTBT上で定義されているような核実験を行った場合には、確実に協定を終了して、そして協力を停止する、協力を終了させる、こういった内容になっているわけですが、委員の御質問は、未臨界実験、この場合はどうなのか、これについて明らかにしてもらいたい、こういった御質問であったと思います。
 それについては、まず、現実、未臨界実験を考えた場合に、未臨界実験の定義というのは国際社会でまだ確定はされていません。そして、現実問題、未臨界実験というのは、検知すること、これを把握すること、これが難しい、なかなか把握できないという現実があることは事実であります。
 ただ、その一方で、インドに対しては、核兵器のない世界を目指す、こうした我が国の立場において、核兵器の開発につながるあらゆる行為、これは行われるべきではない、こういった働きかけを行ってきたわけです。
 その中で、今回、協定を結びました。そして、協定の中に、必要であれば、理由のいかんを問わず、協定の終了、協力の停止、これを行うことができる権利を確保したというのがこの協定のありようでありました。
 よって、万が一、インドが核兵器の開発につながるいわゆる未臨界実験を行ったことを我が国が確認した場合、これは、原子力の平和利用というこの日印原子力協定の目的、あるいは、核兵器のない世界を目指す、こういった我が国の立場に基づいて適切に判断し、しっかり対応をしていくということは申し上げておかなければならないと思います。
 未臨界実験、その定義とか、それから把握が難しいという現実の中でありますが、しかし、そうであっても、この協定に基づいて我が国としての立場からしっかり対応するということ、これは私の立場からしっかり申し上げておきたいと思います。
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岡本三成#26
○岡本(三)委員 期待したとおりの御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 要は、いろいろ見つけるのが難しいかもしれないけれども、万々が一明らかになったときには、相手の意思が核兵器の開発であれば、どういう実験であっても今回の協定の停止につながるような判断を適切にしていただけるというふうな御答弁だったと受け取りました。
 続きまして、いわゆるCSC条約とインドの国内法のそごがあるのではないかという問題について質問をさせていただきたいと思います。
 インド自身も二〇一六年にCSCに加盟をしておりますし、ただ一方で、国内法の中での供給者責任のそごがあるのではないかということはずっと言われております。実際、一部報道によりますと、アメリカのGEは供給者責任ということが余りにも大きなハードルとなったがゆえに受注競争から脱退したというふうな報道もされております。
 一昨日のこの委員会の中の答弁というのはどういうやりとりだったかというと、いやいや、もともとCSCの中で事業者が全部負担をすることになっています、ただ、例えばサイドレターを別途入れる、条項を追加するようなことで、供給者が事業者に対してその損害賠償の責任を負いますというふうに別途規定をすれば、それは当然、商行為としてあり得るでしょうというふうな議論だったというふうに思います。
 普通に考えますと、日本の事業者の方々、万々が一何か原発で事故が起こったときに、一つの事業者が負えるような損害ではないことは明確ですので、そういう供給者の損害の責任を負うような受注競争に入っていくような日本の事業者というのはおよそ想定できないというふうには思います。
 であるがゆえに、サイドレターを入れなければいけないとなった瞬間に、その受注競争には入っていかないんだというふうに普通は思うんですけれども、ただ、翻って考えますと、もし、サイドレターを入れてもらうというようなことが、インド側の、原子力発電所の建設を供給者に委託する上での前提だとすれば、サイドレター、供給者責任を果たさないというようなことであれば、その受注競争には日本の企業は入っていくことはできないわけですね。
 実際の原子力発電所の建設の受注というのは民間民間の取引ですから、別に、政府が、この協定、日本の企業の販売促進のためにやっているわけではないと思いますので、事前にそういうことを合意したり話をつけたりするということではないと思うんですけれども、ただ、この委員会でこのように議論をしていて、この協定をつくりました、けれども実際には入り口のところで、原発の供給者の責任がなければ、損害賠償の責任をとるというふうなことがなければインド側としては購入することを一切しませんというふうに言われてしまいますと、この議論自体が何の意味もないことになってしまいます。
 したがいまして、今、外務省がインド側と交渉する中で、こういうふうな供給者責任がなくても十分に受注競争の中には参加できるというふうな、そういう手応えを感じていらっしゃるのか、また、今後、実際の受注になったときに、政府側として、今回の協定のバックグラウンドもしっかりと含めた上で、インド側政府に適切な対応をしていくような御準備があるのかどうか、確認させていただきたいと思います。
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梨田和也#27
○梨田政府参考人 現時点におきまして、今委員から御指摘のあったように、インド政府が事業者にそのような求償権を課すというような情報は私どもは持ち合わせておりません。
 以上申し上げた上で、私どもとしては、基本的には事業者が責任を負うということを前提にして、委員御指摘のとおり、契約の条項によっては例外があるということではありますが、いずれにしても、大事なことというのは、インドの国内法令がCSCに適合する形で運用されるということはインド政府の義務であると考えております。
 また、具体的なプロジェクトを遂行するに当たって、事業者及び供給者自身がその契約内容というものを精査する、それが非常に大事なことであって、最後に、日本政府としては、必要に応じて関係する民間企業とともにインド側に働きかけていきたい、そのように考えております。
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岡本三成#28
○岡本(三)委員 ぜひ、適切な後押しをお願いしたいと思います。
 今回の協定、私は国際貢献の一環だというふうな側面でも捉えています。
 二〇一三年、一四年とインドを訪問いたしましたけれども、大気汚染がすごいんですね。北京よりも、今、PM二・五の水準はニューデリーの方が高いというふうに言われています。さまざまな要因はあるんですけれども、最大の要因の一つは火力発電所であります。実際に、インドの人口が増大をしていく中で、電力供給が追いつかないということで、比較的燃焼効率の悪い火力発電所をフル稼働させていますので、ああいう大気の状況になっていく。
 一方で、今回、原子力発電所の建設がインドの中で進んでいくことができれば、少なくとも大気汚染の状況を改善していくということにおいてはプラスの要因として働くのであろうというふうに思っております。
 そこで、この大気汚染を予防していく、温室効果ガスの削減に取り組んでいくということの側面で考えますと、パリ協定というものがございます。日本も含めまして全世界がこれに取り組んでいこうとしているわけですけれども、残念ながら、トランプ大統領は、御自分の公約としてこのパリ協定から脱退をするということをうたわれまして、そして大統領に当選をされました。
 アメリカは温室効果ガスという側面でいうと世界第二位の排出国でありますし、今回のインドに対する私たちのこの協定の意義も含めまして、そしてまた日本とアメリカの緊密な関係を考えましても、ぜひ、日本からもアメリカに対して、パリ協定に残って、積極的に先頭で働いて、他国をも後押ししていくような環境をお願いしていくべきではないかというふうに思うんです。
 一部の報道ですと、ティラソン国務長官はパリ協定には非常に前向きだというふうな報道もありますし、先日の外相会談で、岸田大臣とティラソン国務長官の中でこの話題が出たようにも聞いていますけれども、実際にはまだ、トランプ大統領の口から、パリ協定の中にとどまってしっかりとこれを進めていくというふうな発言は出ておりません。
 先ほど黄川田委員から御紹介のあったフランス大統領のマクロン大統領は、トランプ大統領が当選された後、全世界に向けてユーチューブで映像を発信しておりまして、何と言っているかというと、トランプ大統領はパリ協定から脱退することを表明されている、フランスは、そして私自身、大統領自身は、このパリ協定にコミットしている、アメリカで研究をされている皆さん、アメリカでは予算もなくなるかもしれません、どうぞフランスに来てください、イスラム教徒の方でも結構です、フランスはイノベーションを求めています、パリ協定にコミットしています、フランスはあなた方のネーションですと言って、仮にアメリカがこれから脱退をしてもフランスがその責任を負っていくぐらいの決意で取り組んでいるわけです。
 日本は、決意は共有するとしても、角度を変えて、日本とアメリカの関係の中で、アメリカにパリ協定の中でリーダー的役割をしっかりと果たしてもらうというような、アメリカに対する依頼やリクエストをぜひしていただきたいというふうに思うんですけれども、大臣のコメントをいただければと思います。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 まず、我が国は、気候変動問題への対応、これは国際社会が協力して対応すべきグローバルな課題であり、その中にあって、米国の関与というのは極めて重要であると認識をしています。
 そういった認識のもとで米国に対して働きかけを行ってきたわけですが、今委員の方から御指摘がありました三月十六日の日米外相会談の中にあっても、パリ協定を含む気候変動問題への対応は国際社会で取り組むべきグローバルな課題であり、ともに連携していきたい、こういったことを私の方から述べ、日米外相間で引き続き意思疎通を図っていく、こういったことについてティラソン国務長官と一致をした、こういったやりとりをさせていただきました。それ以外にも、さまざまなレベルで、我が国の認識に基づいて米国に働きかけを行っています。
 この問題に関しては、報道等でもさまざまな報道が行われていますが、米国国内でまだ議論が続いているようであります。ぜひ、日本のこの立場、認識を引き続きさまざまなレベルで伝え続け、働きかけを続けていきたい、このように考えます。
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