法務委員会

2017-03-09 参議院 全231発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十九年三月九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         秋野 公造君
    理 事
                西田 昌司君
                山下 雄平君
                真山 勇一君
               佐々木さやか君
    委 員
                猪口 邦子君
                古川 俊治君
                牧野たかお君
                元榮太一郎君
                柳本 卓治君
                有田 芳生君
                小川 敏夫君
                仁比 聡平君
                東   徹君
                糸数 慶子君
                山口 和之君
   国務大臣
       法務大臣     金田 勝年君
   副大臣
       法務副大臣    盛山 正仁君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  井野 俊郎君
       財務大臣政務官  杉  久武君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局家庭局長   村田 斉志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        青木勢津子君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      白川 靖浩君
       警察庁刑事局長  吉田 尚正君
       総務省自治行政
       局長       安田  充君
       法務大臣官房審
       議官       高嶋 智光君
       法務大臣官房司
       法法制部長    小山 太士君
       法務省民事局長  小川 秀樹君
       法務省刑事局長  林  眞琴君
       法務省矯正局長  富山  聡君
       法務省保護局長  畝本 直美君
       法務省人権擁護
       局長       萩本  修君
       法務省訟務局長  定塚  誠君
       法務省入国管理
       局長       和田 雅樹君
       外務大臣官房審
       議官       水嶋 光一君
       厚生労働大臣官
       房審議官     中井川 誠君
       農林水産省農村
       振興局次長    室本 隆司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (法務行政の基本方針に関する件)
    ─────────────
この発言だけを見る →
秋野公造#1
○委員長(秋野公造君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房特定複合観光施設区域整備推進本部設立準備室内閣審議官中川真君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
秋野公造#2
○委員長(秋野公造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
秋野公造#3
○委員長(秋野公造君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、法務行政の基本方針に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
山下雄平#4
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。今国会でも、またこの委員会で質問を、機会をいただきましてありがとうございます。
 それでは、早速、質問に移らせていただきたいと思います。
 大臣所信に対する質疑ということで、まず金田大臣が所信表明で、東日本大震災に関連して、土地、建物の相続登記の促進策についても積極的に取り組んできたというふうにおっしゃいました。これは、被災地の復興のために、土地の権利が複雑だったり、そもそもこれは誰の土地か分からないといった例がかなり多数に上るということで、これが復興の妨げになってきたということの背景があるんだろうと思います。
 ただ、この問題というのは被災地だけの問題ではありません。そもそも相続登記がきちんとされなかったり、財産放棄された土地がスムーズに国有地に編入されていなかったりとか、そもそもその土地が誰のものか分からなくなってしまっているということが、日本全国、特に地方部では多数あります。今後、少子高齢化、地方の人口減少が進む中で、こうした問題というのは増えていくんだろうと私は考えております。これは、土地の有効利用を妨げるだけではなくて、空き家の増加につながるというふうに私は考えています。
 未登記の土地の改善に向けて、法務省は法定相続人の証明書の発行など、相続登記の円滑化に向けて施策は打っていらっしゃいますけれども、相続登記を促すような制度だったりインセンティブを与えるような制度はつくっていらっしゃらないというふうに私は認識しております。
 法務省として、未登記の土地の問題についてどのように捉えて、どのように対策を打っていこうと考えていらっしゃるのか、大臣のお考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
金田勝年#5
○国務大臣(金田勝年君) 山下委員の御質問にお答えをいたしたいと思います。
 近時、いわゆる所有者不明土地問題あるいは空き家問題が大きな社会問題として取り上げられております。そういう中、これらの問題の要因の一つといたしまして、相続登記が未了のまま放置されているということが指摘されているわけであります。法務省といたしましても、これらの問題の拡大を防ぐということは非常に重要でありまして、相続登記を促進することが重要であると認識をしておる次第であります。
 昨年の六月二日でございましたが、閣議決定されておりますいわゆる骨太の方針におきましても相続登記の促進に取り組むことが明記されまして、政府の方針として示されているところであります。そして、その具体的方策としまして四つ努力をしようと、このように考えているわけであります。
 具体的な方策の一つ目は、相続登記の必要性についてまず理解が進むように、平成二十七年の二月から相続登記の促進に関する記事を法務省のホームページに掲載をいたしまして、広報を開始をいたしております。
 そして、二つ目には、昨年の五月に法務省において関係資格者団体と共同してリーフレットを作成いたしまして、市区町村の窓口へ備え付けるほか、各地の法務局におきましては相続登記を促すポスターを掲示をするというふうにいたしております。
 三つ目には、以上のような広報活動に加えまして、昨年三月には相続登記の添付書面に関する通達の一部見直しを行いまして、手続を簡素化する、そして申請手続の負担を軽減するということを開始いたしております。
 そしてまた、四つ目なんですが、一つには相続人の相続手続、これにおきます手続的な負担軽減を図る、そしてまた、新たな制度を利用する相続人に対します相続登記の直接的な促しのきっかけといいますか契機を創出するという、そういう趣旨で、新たな制度として法定相続情報証明制度の創設を準備をいたしているところであります。
 以上のような四点を核として、法務省としては、こうした各種取組を通じることによって、関係省庁とも連携をしながら、引き続き相続登記の促進に向けて取り組んでいきたいと、このように考えている次第であります。
この発言だけを見る →
山下雄平#6
○山下雄平君 所有者が分からなかったり、そもそも相続人が存在しなかったりする土地について、家庭裁判所に申し立てて財産管理人を選任して、最終的に国有地に編入されるという制度があります。
 もちろん、誰も使っていなくて誰も住んでいない不動産について国有地に入っていく、国庫に入っていくというのは至極当然だと思うんですけれども、財産放棄など相続人がいなくなった土地、建物が国に引き継がれた件数という、直近の数字を教えていただけますでしょうか。お願いします。
この発言だけを見る →
杉久武#7
○大臣政務官(杉久武君) お答えいたします。
 今、山下委員御指摘の相続財産管理制度に基づきまして国庫に帰属した土地、建物については、財務省財務局において引き受け、適切に管理、処分を行っているところでございます。
 土地、建物の状態で国庫帰属した件数につきましては、平成二十七年度に土地で三十七件、建物で二件となっております。
 以上です。
この発言だけを見る →
山下雄平#8
○山下雄平君 三十七件と二件、全国的に問題になっている中でこの数しかないというのは非常に少ないなという印象なんですけれども、では、売却されて現金化されて国庫に入れられた件数というのはどのぐらいあるんでしょうか。また、財務省として、財産管理人に現金化して国庫に入れてくださいというふうに指導されているんでしょうか、お聞かせください。
この発言だけを見る →
杉久武#9
○大臣政務官(杉久武君) まず、売却して現金化した件につきましては、相続財産であります不動産の売却及び現金の国庫帰属につきましては、これは裁判所の監督下で手続が進められているところであり、国庫帰属した土地、建物と異なりまして財務省財務局が所掌するものではありませんので、お尋ねの件数については財務省としては承知をしておりません。
 また、続いて、現金化して国庫に入れるように指導しているのかというお尋ねでございますけれども、家庭裁判所の許可を得て相続財産管理人が自発的に相続不動産を売却するケースも多くあると聞いております。相続財産管理人から財務局に事前に御相談があった場合には、例えば隣地の土地所有者への不動産の売却を助言するなど、個々の不動産の状況を踏まえ対応しております。
 このように、財務局においては、相続財産管理人からの御相談には個々の不動産の状況に応じて対応しており、画一的に現金化について指導していることはございません。
 以上です。
この発言だけを見る →
山下雄平#10
○山下雄平君 画一的ではないかもしれないですけれども、やはりいろいろ話を聞いていると、現金化した方がいいんじゃないかとか現金化してほしいという話を受けたという例も聞いたことがございます。もし現金化をという話になっても、地方部は土地を売ろうと思ってもなかなか売れるという状況にはないと思います。
 なので、そうした中で、この制度の中で宙ぶらりんになっている案件も少なくないんじゃないかなというふうに私は考えるんですけれども、この相続財産管理制度の資料を見ても、財産管理人が選定されて、そして国庫まで引き継がれるまでどのぐらいの期間だということが定められていなかったんですけれども、大体、この制度を使って国庫に引き継がれるまでの平均的な期間がどのぐらいあるのか、また、かなり長く掛かっているという案件については大体このような例があるというふうに具体的に示していただけませんでしょうか。
この発言だけを見る →
村田斉志#11
○最高裁判所長官代理者(村田斉志君) お答え申し上げます。
 委員から御質問いただきました事項につきましては、いずれも最高裁判所事務総局において調査をしておりませんので、そのような統計については持ち合わせておりません。
 なお、御指摘のとおり、相続財産管理事件の中には不動産の売却等に時間を要している事件もあるものというふうには承知をしておりますが、各家庭裁判所におきましては、相続財産管理人から定期的に報告を受けるなどして財産管理事務の進捗状況を把握しているものとは認識しております。
 ですので、いたずらに財産管理期間が長期化することのないようには努めているものと承知をしております。
この発言だけを見る →
山下雄平#12
○山下雄平君 今のところ、政府としてどのぐらい掛かっているのかというのを、実態を把握されている役所がないという状況にあります。今、国庫に編入されている数が三十七件と二件しかないということを考えると、一つの問題としては非常に長く掛かっているかもしれないという問題があります。
 また、家庭裁判所に申し立てるときに予納金というものを、お金を払わなくちゃいけないということで、それが高いからやっぱりなかなかちゅうちょしてしまうという問題があろうかと思います。
 また、この制度というのは、申し立てて国に編入することができるという制度なので、別にそれを促す制度ではないので、そもそも申立てに行っていないということで止まっていってしまっているということもあろうかと思っております。
 この土地の所有者の不明の問題については非常に大きな問題があって、一つには、これを一義的に所管している役所がないということも大きな問題だろうと思っております。すぐに全てを解決できるわけではないですけれども、非常に重要な問題なので、一つずつ解決、改善に向けて努力していただきたいと思いますし、また、この問題に関しては、例えば財産管理人になられる弁護士さんだったりとか司法書士さんだったりとか、現場のことをよく事情を把握されている法律の専門家もいらっしゃると思うので、そうした方の力を借りながら問題の改善に努めていただければと思いますし、また、地方においては、一時よりは改善されたと思いますが、司法過疎という問題もございます。
 やはりこうした問題というのは地方で今後増えていくので、司法過疎の問題というのは我々田舎の出身としては非常に大きな問題であり続けております。
 この司法過疎の改善のために司法書士による簡易裁判所の訴訟代理権が設けられているというふうにも認識しておりますけれども、その利用の推移について実態を教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
小川秀樹#13
○政府参考人(小川秀樹君) 今御指摘いただきました司法書士の簡易裁判所における訴訟代理権は、まさに国民の司法サービスへのアクセスを確保し、国民の権利擁護を十分にすることなどを目的といたしまして、規制改革推進三か年計画あるいは司法制度改革審議会の意見書に基づいて付与されたものでございます。
 この司法書士の簡易裁判所における訴訟代理権の制度は平成十五年四月に始められておりますが、その翌年の平成十六年に司法書士が関与した簡易裁判所における第一審通常訴訟の既済事件は一万七百三十七件でございましたが、平成十七年には一万九千二百五件に増加し、その後、過払い金返還請求訴訟事件が増加したこともございまして、平成二十二年には十三万二千二百六十二件となっております。しかし、その後は過払い金返還請求訴訟事件のピークが越えたことなどの影響もございまして、平成二十三年以降は減少しております。
 現在、平成二十七年で数字を取ってみますと、二万九千六百六十八件というのが現状でございます。
この発言だけを見る →
山下雄平#14
○山下雄平君 二万件以上利用されているということですけれども、この制度の今日的な意義について法務省としてどのように評価していらっしゃるでしょうか、考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
盛山正仁#15
○副大臣(盛山正仁君) 今し方、小川民事局長の方からお答え申し上げましたけれども、司法書士に簡易裁判所における訴訟代理権を付与いたしましたのは、国民の司法サービスへのアクセスを確保し、国民の権利擁護を十分にすることなどを目的としたものであります。
 そして、先ほども御説明ありましたが、平成二十八年の四月現在、全国に四百三十八簡易裁判所がございますけれども、そのうち訴訟代理権を有している司法書士は四百三十二か所に存在しております。つまり、約九九%のところに司法書士が代理行為をしているということになります。
 直近の統計であります平成二十七年においても、三万件程度の第一審通常訴訟既済事件を取り扱っておりますので、こうした実績に鑑みますと、国民の司法サービスへのアクセスを確保し、国民の権利擁護を十分にするという司法書士による簡易裁判所の訴訟代理権の目的は十分果たしているところであり、今日においてもその意義は大変大きいと我々は考えているところでございます。
この発言だけを見る →
山下雄平#16
○山下雄平君 続きまして、大臣所信で大臣が触れられました介護における外国人技能実習制度について取り上げたいと思いますけれども、去年の臨時国会で法律が成立いたしました。
 大臣は所信の中で、法律の趣旨を踏まえて適正な運用及び円滑な施行に向けて必要な準備を進めていくというふうにおっしゃいました。さきの国会で私も質問をさせていただきまして、技能実習の中で初めての対人サービスということで、日本語の能力について不安の声があるという話をさせていただきました。大臣からは、介護特有の要件を課すことを予定していて、介護の質の低下などの問題は生じないというふうにお話しされました。
 この介護特有の要件の一つが、日本語の能力だと思います。外国人の方が介護の技能実習で入国される場合、日本語の能力がN4程度、そして一年目を修了したときにはN3程度というふうに要件を課すというふうに聞いております。本当であれば、時間があれば、このN4程度、N3程度ということの意味についても役所の方からお聞かせいただきたかったんですけれども、時間の関係もあるのでそこは省略したいと思うんですけれども、N4、N3と同等の日本語の能力だという意味だというふうに私も考えておりますけれども、では、N4程度、N3程度といった能力は具体的にどのような試験で測るんでしょうか。
 また、実習生の日本語能力を測る試験として何を認めるか、これをどこで定めるんでしょうか。省令なのでしょうか。これについては、やはり新たに定められるものが非常に中立的じゃないものが採用されるんじゃないかとか、例えば、日本語を教えている学校がそのままそこで試験してしまうんじゃないかとか、客観的な指標になるのかといった不安の声もあるので、是非考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
中井川誠#17
○政府参考人(中井川誠君) お答え申し上げます。
 日本語能力試験のほか、これがN3、N4でございますけれども、それ以外に同試験との対応関係が明確な日本語能力を評価する試験として、例えばJ.TEST、実用日本語検定、それから日本語NAT—TESTが現在考えられているところでございます。具体的に用いる試験につきましては、今後具体的に更に検討を進めてまいりたいと考えております。
 それから、お尋ねの二点目、法令との関係でございますが、介護の技能実習生に求める日本語能力要件につきましては、技能実習法の主務省令に基づきまして、介護の事業所管大臣である厚生労働大臣告示において、例えば、これはまだ案になっていませんけれども、日本語能力試験その他これに相当するものというような内容を規定して、その他これに相当するものにつきましては大臣告示の運用解釈通知においてお示ししたい、このように考えております。
この発言だけを見る →
山下雄平#18
○山下雄平君 今回、その介護の分野で受け入れた技能実習生の日本語能力のレベルの到達に向けて、受入れ企業、団体、受入れ機関がどのような取組をするように求めるのか、また制度としてそれをどのように担保していこうと考えていらっしゃるのか、考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
中井川誠#19
○政府参考人(中井川誠君) お答え申し上げます。
 技能実習制度につきましては、原則三年を掛けて段階的に技能を移転するものでございまして、技能実習生が一年経過後に日本語能力要件を満たさず帰国を余儀なくされることがないよう、実習実施機関におかれましても、技能実習生の日本語能力の向上のための取組を実施していただくことが重要であると認識しているところでございます。
 このため、実習実施機関における日本語学習につきまして、技能実習計画書に日本語学習を盛り込むことで実習生の継続的な日本語学習の実効性を担保することとしているところでございます。
 さらに、技能実習生の日本語学習が効果的に行われるよう、実習実施機関で行う日本語学習における標準的なプログラムの策定、介護用語の共通テキストや実習実施機関における日本語学習指導者向けの手引の作成などにより、実習実施機関における実習生の日本語学習を支援してまいりたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
山下雄平#20
○山下雄平君 実習計画に日本語の学習計画も盛り込むということでしたけれども、関係者の中には土日や夜間の勉強だけというのはなかなか厳しいんじゃないかと、勤務時間にもこの学習計画に盛り込まれたものには対応するようにという声も上がっておりますけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →
中井川誠#21
○政府参考人(中井川誠君) 技能実習計画に盛り込む日本語学習といたしましては、例えば介護の現場で実践で必要な会話、例えば申し送りの書き方でございますとか声の掛け方等の介護現場での業務に必要となる日本語学習であれば、勤務時間中に実習として実施していただくことは可能であると考えております。
 ただ、制度の趣旨から申し上げますと、先ほど先生もおっしゃったように、介護業務とは全く独立した日本語学習のみを技能実習計画に記載するということは想定されておらず、これは勤務時間外に実施していただかざるを得ないということになります。
 ただ、実習実施機関が実習生に必要な配慮などをしていただいた上で勤務時間外に日本語学習を実施していただくことなどの対応を含めまして、実習実施機関の判断によって個々の実習生の状況に応じて必要な工夫をしていただきたいと、かように考えておるところでございまして、これにつきましては、また関係者の御意見を聞きながら具体的な内容を検討してまいりたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
山下雄平#22
○山下雄平君 さらに、その受入れの企業や法人に対して監理団体がまた責任を持って日本語の能力がどのように向上しているのかというのをチェックしていかれるんだというふうにも思っております。
 本当はその監理団体の意義についてもお聞かせいただきたかったんですけれども、監理団体が日本語能力をチェックするに当たって、私なんかも感じるのは、日本語能力を、この前この委員会で視察したときに、外国人の方がどのぐらい日本語の能力があるかというのを私に判断しろと言われてもなかなか難しいなというふうに感じました。
 監理団体の中にやはり日本語教育の専門家を入れるべきではないかというような指摘もありますけれども、それについてはどのようにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →
中井川誠#23
○政府参考人(中井川誠君) 先生御指摘のとおり、監理団体は実習生の日本語能力の向上に関して非常に大きな役割を果たすものというふうに考えております。
 このため、先生御指摘のとおり、監理団体に日本語教育の専門家を入れるということは大変重要な視点であるというふうに考えておりますので、監理団体に日本語教育の専門家を配置し、実習実施機関に対する定期巡回ですとか相談を行うことを推奨する等の対応について検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
山下雄平#24
○山下雄平君 また、この制度をつくったのはそもそも政府なので、日本語能力の向上について政府も責任が大きくあると思います。
 いろいろお聞かせいただいている中で、政府としても、e—ラーニングのアプリなんかを作ってパソコンや携帯電話で使えるようにするとか、介護特有の用語集を政府としても作ろうというふうに考えていらっしゃるという話もお聞きしました。
 ただ、外国人の方が、日本語しか書いていない用語集だったりe—ラーニングのシステムを使っても、なかなかそれは理解できないんじゃないかというふうにも考えますけれども、政府が考えていらっしゃるそのe—ラーニングだったり介護の用語集というのは、ほかの現地の言葉も付記されたり翻訳されたりすることを考えていらっしゃるんでしょうか。また、何か国語ぐらいでそれに対応するというふうに考えていらっしゃるんでしょうか、お聞かせください。
この発言だけを見る →
中井川誠#25
○政府参考人(中井川誠君) e—ラーニングにつきましては、日本語能力試験N4程度の取得者を対象に日本語の理解を問う練習問題、テストに日本語で解答するものでございますので、基本的には外国語を付記することは想定しておりませんが、先生の御指摘の御懸念もございますので、外国語の付記により学習効率を高めると考えられる部分につきましては、付記できるかどうか検討してまいりたいというふうに考えております。
 それから、あと、何か国語かということでございますが、介護の日本語テキスト、これ介護の用語集のようなものでございますが、につきましては、介護現場で必要な用語を日本語で覚えるテキストでございますので、外国語を付記する予定でございます。
 何か国語にするかにつきましては、今後入国する実習生数等を参考にしながら今後検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
山下雄平#26
○山下雄平君 是非、非常に重要なことなので、対応をお願いしたいというふうにも思います。
 すごくマイナス思考でネガティブなことばかり言って本当に申し訳ないんですけれども、やはりそういった懸念があるということを是非受け止めていただければと思いますし、また、もう一つネガティブな話をさせていただくと、かなり一年でN3まで上がるのは難しいという懸念の声もあります。今の制度のままだと、N3一年で到達しなかったら多分母国に帰っていただかなければいけないと思うんですけれども、大量にもし一年後にそういう事態になったら政府としてこれは大問題だ、国際問題になるというふうにも多分判断しなくちゃいけないことが、ないことがいいと思いますけれども、仮になった場合、現行法のままでは一年たったらもう強制的に全員帰らなければならないのか。例えば、政策判断として、しばらく日本にいてもらって勉強してもらって、そしてまた、一年目を修了した後の二年目のコースに後から入ってもらえるみたいなことを法改正をしなければできないのかどうかということについて考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
和田雅樹#27
○政府参考人(和田雅樹君) 質問にお答えいたします。
 ただいまの件でございますけれども、運用開始後に見直しが必要になった場合にどうするかということのお尋ねだと思います。
 運用開始後に介護の技能実習の要件について改めるという形でございます場合には、新たな技能実習制度では法務省及び厚生労働省が共同で制定する主務省令で技能実習計画の認定基準等の具体的な内容を定めることとなっており、特定の職種及び作業についての特有の事情に鑑みたいわゆる上乗せ基準などを定める必要がある場合には、事業所管大臣が主務大臣と協議の上、告示でこれを定めることができるという仕組みになっております。したがいまして、介護の技能実習につきまして日本語能力の要件を定めるということにつきましては、事業所管大臣の告示であります厚生労働大臣の告示で定めることとなります。
 したがいまして、御質問の運用開始後の見直しが必要になった場合ということにつきましては、介護の技能実習の固有の要件を定めた告示の内容を改めるという形で、法改正を行わないでの告示改正という形での対応ということも可能かと承知しているところでございます。
この発言だけを見る →
山下雄平#28
○山下雄平君 ありがとうございました。よく分かりました。
 では、最後のテーマに移らせていただきます。
 大臣が所信でおっしゃられました、国の利害に関係する訴訟に対する指揮権限をより適切かつ効果的に行使するというふうにおっしゃいました。この最たる例が、この委員会で私が累次取り上げています諫早湾干拓の開門訴訟ではないかというふうに思っております。何度もここで取り上げておりますけれども、相反する、開門しろ、開門するなという訴訟が並び立つ非常に難しい案件でございますけれども、現在、長崎地裁で和解協議が行われております。
 一昨日、和解協議において、開門に代わる基金案と、また開門を含めた議論を並行して行うという長崎地裁の提案に対して、開門派の漁業者の方々が受け入れるというような意見書を提出されました。これをどのように評価されますか。また、一刻も早く法的な結論を出すために法務大臣としてどのような姿勢で臨まれるのか、考えをお聞かせください。
この発言だけを見る →
金田勝年#29
○国務大臣(金田勝年君) ただいま山下委員から御指摘のございました諫早湾干拓開門問題に関します御質問でございますが、和解協議の当事者である国としては、和解協議に関わる他の訴訟関係者の意見等については何らかの評価を申し上げることは差し控えたいと思っております。
 その上で、御指摘のとおり、諫早湾の堤防の開門問題をめぐりましては裁判所の相反する判断が存在すると。そのような中で、長崎地裁は開門によることなく全体の解決を図るための和解協議を勧告し、さらに、本年一月に、国が提案した有明海の漁業振興に関する基金案を前提として、より具体化した和解勧告を発出された。そして、本年一月の長崎地裁の和解勧告は、一年以上掛け、十三回もの和解協議を踏まえた上で裁判所が本件の解決の方向性を示したものとして、国としても重く受け止めておるところであります。
 そこで、国としましては、諫早湾干拓事業に関します一連の訴訟全体の解決を図るため、長崎地裁の和解勧告に沿って問題の早期解決に向けて真摯に努力をしていきたいと、このように考えている次第であります。
この発言だけを見る →
← 戻る