厚生労働委員会

2018-07-13 衆議院 全340発言

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会議録情報#0
平成三十年七月十三日(金曜日)
    午前九時二十分開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 赤澤 亮正君 理事 後藤 茂之君
   理事 田村 憲久君 理事 堀内 詔子君
   理事 渡辺 孝一君 理事 西村智奈美君
   理事 岡本 充功君 理事 桝屋 敬悟君
      秋葉 賢也君    安藤 高夫君
      井野 俊郎君    小田原 潔君
      尾身 朝子君    大岡 敏孝君
      神山 佐市君    木村 哲也君
      木村 弥生君    国光あやの君
      小泉進次郎君    小林 鷹之君
      後藤田正純君    佐藤 明男君
      塩崎 恭久君    繁本  護君
      柴山 昌彦君    白須賀貴樹君
      杉田 水脈君    田畑 裕明君
      高木  啓君    高橋ひなこ君
      中山 展宏君    長尾  敬君
      橋本  岳君    三浦  靖君
      三ッ林裕巳君    八木 哲也君
      山田 美樹君    阿部 知子君
      池田 真紀君    高木錬太郎君
      長谷川嘉一君    初鹿 明博君
      山本和嘉子君    吉田 統彦君
      伊藤 俊輔君    大西 健介君
      階   猛君    山井 和則君
      柚木 道義君    伊佐 進一君
      中野 洋昌君    高橋千鶴子君
      串田 誠一君    柿沢 未途君
    …………………………………
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   文部科学副大臣      丹羽 秀樹君
   厚生労働副大臣      高木美智代君
   総務大臣政務官      小倉 將信君
   厚生労働大臣政務官    田畑 裕明君
   厚生労働大臣政務官    大沼みずほ君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 沖部  望君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           信濃 正範君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  武田 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   参考人
   (国立大学法人長崎大学名誉教授)
   (厚生労働省医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会座長)      片峰  茂君
   参考人
   (愛知医科大学理事長)
   (国立大学法人名古屋大学名誉教授)        三宅 養三君
   参考人
   (一般社団法人日本医学会連合・日本医学会会長)
   (堺市立病院機構理事長) 門田 守人君
   参考人
   (NPO法人医療制度研究会副理事長)
   (一般社団法人日本医学会連合労働環境検討委員会委員)           本田  宏君
   参考人
   (公益社団法人全日本病院協会会長)
   (医療法人財団寿康会寿康会病院理事長)      猪口 雄二君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
七月十二日
 辞任         補欠選任
  足立 康史君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  浦野 靖人君     足立 康史君
同月十三日
 辞任         補欠選任
  秋葉 賢也君     柴山 昌彦君
  穴見 陽一君     尾身 朝子君
  小林 鷹之君     神山 佐市君
  繁本  護君     八木 哲也君
  橋本  岳君     三浦  靖君
  船橋 利実君     高木  啓君
  尾辻かな子君     阿部 知子君
  初鹿 明博君     高木錬太郎君
  白石 洋一君     階   猛君
  柚木 道義君     伊藤 俊輔君
  足立 康史君     串田 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     小田原 潔君
  神山 佐市君     小林 鷹之君
  柴山 昌彦君     秋葉 賢也君
  高木  啓君     船橋 利実君
  三浦  靖君     橋本  岳君
  八木 哲也君     繁本  護君
  阿部 知子君     山本和嘉子君
  高木錬太郎君     初鹿 明博君
  伊藤 俊輔君     柚木 道義君
  階   猛君     白石 洋一君
  串田 誠一君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  小田原 潔君     杉田 水脈君
  山本和嘉子君     尾辻かな子君
同日
 辞任         補欠選任
  杉田 水脈君     中山 展宏君
同日
 辞任         補欠選任
  中山 展宏君     穴見 陽一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 医療法及び医師法の一部を改正する法律案(内閣提出第六〇号)(参議院送付)
     ————◇—————
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高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、医療法及び医師法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、参考人として、国立大学法人長崎大学名誉教授・厚生労働省医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会座長片峰茂君、愛知医科大学理事長・国立大学法人名古屋大学名誉教授三宅養三君、一般社団法人日本医学会連合・日本医学会会長、堺市立病院機構理事長門田守人君、NPO法人医療制度研究会副理事長・一般社団法人日本医学会連合労働環境検討委員会委員本田宏君、公益社団法人全日本病院協会会長・医療法人財団寿康会寿康会病院理事長猪口雄二君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
 なお、猪口参考人は、所用のためおくれて御出席になりますので、御了承願います。
 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をいただき、審査の参考にさせていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
 なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
 それでは、まず片峰参考人にお願いいたします。
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片峰茂#2
○片峰参考人 長崎大学名誉教授の片峰と申します。よろしくお願いいたします。
 現在、厚生労働省の医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会の座長を務めてございます。この医師需給分科会は、平成二十七年十二月に設置されまして、今日まで二年半にわたりまして、医師の需給の推計、それに基づきます医学部の定員のあり方、そうした医師偏在対策について議論を重ねてまいりました。この間、三回にわたりまして中間取りまとめを公表したところであります。
 とりわけ医師偏在対策に関しましては、昨年十二月の第二次中間取りまとめで対策案を提言いたしました。この内容が今回の医療法・医師法一部改正案の一つの下敷きになっているというふうに考えてございます。その概要は、きょうお配りしました資料にありますので、ごらんいただければと思います。
 本日は、この第二次中間取りまとめに至る分科会における議論の経緯、これを御説明することで参考人としての責を果たしたいと存じます。
 現在、医学部定員は全国で約九千四百名、過去十年間に千八百名もの急激な増員を見ております。そのうちの約一千十名が緊急医師確保対策及び新成長戦略による臨時定員増であります。また、千五百名がいわゆる地域枠の学生でございまして、増加分の八割以上を占めているという状況でございます。
 次に、分科会で行ってまいりました最新の将来の医師需給予測について説明申し上げます。日本全体、マクロの推計、予測ということで御理解ください。
 医師数は、先ほど申しましたように、急速に今増加中でございます。現在、人口十万人当たりの医師数は約二百五十名ということで、このまま推移いたしますと、七年後の平成三十二年にはOECDの加重平均値を上回ります。
 現在の医学部定員九千四百名が維持される、そういうことを前提にいたしまして、将来の医師需給予測を行いました。とりわけ、需要における大きな変動要因として、働き方改革、これによる医師労働時間の短縮を勘案いたしました。
 御承知のとおり、現状での病院勤務医の週当たりの平均労働時間は大体五十六時間ということで、いわゆる過労死ラインと言われる六十時間を超えて働いている医師が三〇%以上存在するというのが現状でございます。したがいまして、まず、週の労働時間を六十時間に制限するということを仮定いたしますと、医師需給は二〇二八年に需要と供給が均衡いたします。さらに、五十五時間に制限すると仮定いたしますと、それでも二〇三三年には均衡して、それ以降は医師過剰となるという予測でございます。
 一方で、大きな問題が医師の偏在であります。
 全都道府県で、この間、医師数は増加しておりますけれども、増加の程度には差がございます。そして、何より、二次医療圏間の格差が顕著でありまして、医師数が近年かえって減少したという二次医療圏も存在するということで、この格差が著明に拡大傾向にあるということだろうと思います。
 それから、診療科間におきましても、他の診療科に比較しまして、一般外科、産婦人科の増加割合は極めて低うございまして、診療科間の格差も拡大の一途という状況ではないかと思っております。
 要するに、問題は、医師数の増加あるいはマクロの医師需給予測結果にもかかわらず、地域における医師不足感は解消していないということであります。
 そのような背景に基づきまして、分科会におきましては、これまでにない新しい観点を取り入れて偏在対策を議論いたしました。
 この新しい新たな論点、一つは、客観的事実に基づいた議論をしようではないか、さらには、今後、偏在にかかわるもっと詳細なデータが必要である、そういった議論が一つであります。そして、これまで無視されがちであった、医師偏在により医療から疎外されつつある被保険者、その視点も取り入れた議論も行いました。さらに、マクロではなくてミクロの課題対応に向けた地方行政の責任と権限強化の観点も取り入れました。そして、これまでほとんど議論されていなかった地域の外来医療の偏在問題、ここにも切り込んだというあたりでございます。
 第二次中間まとめの重要なポイントを幾つかお示しして、今後の課題についても述べたいと思います。
 まずは、先ほど申しました、客観的事実に基づく議論の重要性に言及したことであります。
 医学部卒業生のうち、地元出身者が極めて高い地元定着率を示すという事実、これに基づきまして、地方行政が医学部入学定員に地元枠の増員を要請する仕組みを導入する、これが一つの重要な例ではないかと思います。
 それから、先ほど申しましたように、分科会の議論に基づきまして、今後、医師偏在にかかわるさまざまな指標がミクロの観点からもデータベース化されることが予想されます。これに基づきまして、今後、偏在対策のPDCAサイクルがより適切な形で機能することを期待したいと思っております。
 二つ目に、都道府県の責任と権限の強化を明記したことであります。
 都道府県知事に、医師過剰地域と医師不足地域を明確化した上で、医師確保計画を策定し、医師対策協議会等のガバナンス体制を強化する責任を課します。その上で、知事による医学部への地元枠設定、増員の要請、臨床研修病院の指定と定員設定、専門医機構への地域の専門医枠についての意見具申、これを可能にすることを提言したわけであります。
 こういった改革が実効性を持つために最も重要なポイントは、都道府県の医療行政能力の向上であろうと思っております。その意味では、国の支援が欠かせないと考えます。さらには、県内の医育機関、大学との有機的かつ密接な連携が欠かせないし、さらには、県境を越えた自治体間の連携も重要ではないかと思っております。
 三番目に、これまでの医師の自由意思を尊重した対策から一歩踏み出し、医師の配置に新しい制度的枠組みを導入することを提案したことも特徴でございます。
 例えば、地域医療に一定期間携わった経緯を国が認定する、そのことを一部の医療機関の管理者要件とするという点、さらには、先ほども申しましたけれども、地域の医師配置における都道府県の権限を強化した点等々でございます。このことは、いわゆる被保険者の視点からの対応という観点から、一つの形ではないかというふうに思っております。
 今後の課題でございますけれども、医師偏在対策と若手医師の志あるいはキャリアパスに関する自主性、この両立をいかに図っていくかというところにあるのではないかというふうに思います。
 そのためには、地域の病院の労働あるいは研修環境をもっと整備する必要がありますし、卒前卒後の医学教育を通して医師の行動変容を促す必要があるというふうに思っております。そのためには、行政、医育機関、大学、医療機関の持続する強固な連携が不可欠であると考えております。
 最後に、分科会では最終合意が得られず、先延ばしした論点がございます。
 一つは、専門研修における地域別定員の設定の是非であります。二つ目が、認定医師、地域で働いた医師を認定する認定医師なんですが、それを管理者として評価する医療機関、この範囲をどうするかという点が二つ目。それから三つ目、無床診療所、外来診療所の開設に係る制度的枠組みを導入することに関する是非、この三点に関しましては、最終合意が得られずに両論併記という形になってございます。
 これらの論点を含めまして、今回の偏在対策の効果あるいは今後整備されるデータベースに基づき、更に踏み込んだ偏在対策を早急に講じる必要があるというふうに考えてございます。
 以上、医師需給分科会の議論を踏まえた今回の医療法及び医師法の一部改正案は、本質的かつ実効性のある医師偏在対策に向けた大きな最初の第一歩であるというふうに考えております。御審議をよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。拍手
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高鳥修一#3
○高鳥委員長 ありがとうございました。
 次に、三宅参考人にお願いいたします。
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三宅養三#4
○三宅参考人 三宅でございます。
 きょうは、医療法及び医師法の改正案に関しまして、特に医師偏在に絞って、大学の立場から意見を言わせていただきたいと思います。
 この改正案でございますけれども、現状を踏まえてよく練られておりまして、その対策も盛り込まれておりまして、それなりに評価できるのでありますが、やはり具体的なことで非常に難しい問題も多々抱えているように思えます。
 私は今まで、大学というところで五十年以上仕事をしてまいりました。大学人として、いろいろな経験を持っております。
 昭和四十二年に名大を卒業しまして、しばらくしてからハーバードに三年行きまして、二〇〇五年に名大を退官しまして、その後、国立病院機構の東京医療センターの研究所の感覚器センターに二年おりまして、二〇〇九年から愛知医大に来まして、現在、理事長をやっております。来年の一月からは神戸の理研の直轄のアイセンターの理事長をすることになっておりまして、ずっと大学に近い畑で歩いてまいりました。
 一九七六年に、私、ハーバードに三年ほどおりまして、四十二年前でございますけれども、ともかく日本の医療と比べて臨床、研究ともにすばらしいものがあるというカルチャーショックを受けて帰りましたが、その後、ずっと日本で研究、臨床をしておるうちに、日本もこれはすばらしいところのある国だということをしみじみ悟ってまいりました。
 実際、一九〇〇年代になりまして日本はぐんと発展しまして、御存じのように、医療は、WHOの試算によりますと、世界で一番になりました。それから、医学も、私は眼科でございまして、その論文数、英文のいい論文の論文数でずっと評価しましたところ、ずっとアメリカがトップでありまして、日本は一九九〇年代には二位に、アメリカ、日本、イギリス、そういう順になりまして、こんな小さな島国、資源もない島国で、どうして医療が一位で医学が二位なんということがあり得るかということが欧米で非常に研究材料になったような時期でございました。
 しかし、これもそんなに長くは続きません。二〇〇〇年を過ぎますと、特に日本の研究が落ちてまいりまして、それからいわゆる大学力が低下してまいりました。これはいろいろな原因がございます。例えば、経営が物すごく厳しくなって、経営ということに物すごく重点を置かなければいけない。それから、国からの補助金もぐんぐん減ってまいります。消費税もございますし、それからいろいろな規則もできてまいりまして、規則が厳しくなる。医療安全であるとか倫理とかいろいろなものができてきて、それで、結局、大学でずっと研究、診療しながら、それほど魅力を持って、あるいは生き生きとできないような状態になってきて、その結果、大学離れが頻繁に起こるようになりましたし、それから一番顕著なのは、今、留学者数が激減しております。
 このような、大学が低下してくるということは、これは本当に大事な問題で、僕のように五十年おりますとはっきりそれが見てとれるわけですね、大学力が下がってくる。
 それで、今回のキーワードでございます。私のここのキーワードは、教育機関である大学が機能しないことにはきょうのテーマもうまくいかないのではないか、しかし、大学としての機能はこれ以上落とせない、こういう二つの問題がキーワードなんです。
 まず、地域医療対策協議会。これは、都道府県、大学、医師会が込みになっていろいろ練るわけで、これは非常に重要な役割を果たすわけでございますけれども、これにも、やはり人を動かすことが基本になりますので、十分に大学の意見を取り入れて、大学のことを考慮しながらこの会を進めていかなければならないだろうと思いますし、それから、医師養成過程。この地域枠は極めて重要でございますし、現在行われておるのでありますが、これも、大学にはできるだけ負担がかからないようにしたい。それから、この地域枠自身も、大学にとって非常に役に立つということでやっていくことが非常に重要ではないかというふうに思っております。
 それからもう一つ重要なことは、専門医制度と地域医療の関係でございます。
 あえて言いますと、専門医制度というのは、専門性を持った医師をつくるということと医学という学問のために専門医制度というものはできたわけでございまして、これは地域医療のためにあるものでは必ずしもございません。ですから、地域医療はあくまで行政の問題でございまして、しかし、新専門医制度によって地域医療が悪化することは避けたいというふうに考えておるわけでございます。そのためには、専門医機構というものが非常に責任のある状態になるわけでございます。
 現在、先ほども話がありましたけれども、医師数はずっと増加しておりまして、十八大学ができたことと同じぐらいの医師数が増加しておる、それにもかかわらず医師偏在はますます顕著になっておるということが現状でございまして、これは、平成十六年に始まりました新医師臨床研修制度が地域医療の崩壊に大きな影響をしたのではないかということが一般的に考えられております。臨床研修医と卒業生が都道府県にとどまる率が激減いたしまして、大学に人が残らなくなったというのが大きな原因でございます。
 米国やドイツのように、学会と医会とが一体化しておりまして、自分たちの権益を守るために、自浄的に地域の医師と数をコントロール、診療科をコントロールする、こういうシステムをやっている諸外国もございますけれども、これも日本では一つの方法として考えるべきであろうと思っております。
 さて、最後になりますが、医師の偏在、これは、大学がどのように動くかによって大きく影響されてまいります。しかし、それによって大学の機能低下を招くことは、日本の医学、医療にとって更に深刻な事態になるということを私の締めくくりの言葉といたしたいと思います。
 ありがとうございました。拍手
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高鳥修一#5
○高鳥委員長 ありがとうございました。
 次に、門田参考人にお願いいたします。
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門田守人#6
○門田参考人 ただいま御紹介いただきました、日本医学会連合、医学会の会長をしております門田でございます。
 私は、今のお二方の参考人の方と少し見方を変えて、医学会ということを、ある学術団体として、どこかの職能団体というよりも、学術団体としての御意見としてお話しさせていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、少しだけ時間をいただいて、医学会連合と医学会という話をしたけれども、何なんだそれはと多分多くの方が思っていらっしゃると思いますので、お話だけ簡単にさせていただきますと、医学会というのは一九〇二年にスタート、日本医師会が日本全体の組織になったのが一九一六年、戦争に負けますまではこのままの状態で並立してきた。
 そして、一九四七年、敗戦後、医師会の方が解散させられ、我々はそのまま、医学会の方は残っておったということですが、一九四八年、昭和二十三年に、GHQによりまして、医師会に学術的な機能を持たすためということで、医学会が一方的にこの中に統合されたということでございます。
 こういう状態で六十五年続いておったんですが、二枚目を見ていただきますと、六十五年、真ん中のこの関係でございましたけれども、しかし、ここで私たちが考えたのは、医学会というものは学術団体であって、必ずしも医師会の中に入り切るというものではないほかの仕事があるんだというふうなことから、一般社団法人化しようというふうなことでございます。
 そして、本来であれば独立するような格好の、上の方に行こうか、こういうふうなことを考え、しかし、結果的には下のような状態で、一部は医学会として医師会と一緒に動く、そして一部は医学会連合としての動きをするというふうな形で、何とか学術的なことをもっとメーンに発信し、行動するということになったということを、前もってお話しさせていただきたいというふうに思います。
 本日は、専門医制度をどう考えるかというふうなことを中心にお話しするよう伺いましたので準備しましたが、簡単にだけ述べさせていただきますと、その次に、我が国の専門医制度の歩みということで、歴史的なことを書いております。これはまたゆっくり見ていただくことにして、問題は、歴史的には、とにかく専門医制度、認定医制度がスタートする。しかし、それがばらばらであったのでそれを何とか統合しよう、こういう流れがあった。そして、途中で厚生省の方の、専門医制度というものを認め、そしてそれを広告できるようにするというふうな感じになったときから一気に話がおかしくなってきた、こういうことでございます。
 その次の三者懇談会は、これはパスします。見ていただきたいと思います。
 その後、平成十一年に学術会議が、本来の専門医制度とはということを、非常に的を得たまとめを出されたということがございます。これは見ていただくことにしたいと思います。
 しかし、その次、専門医資格を認定する団体の基準ということで、厚労省が平成十四年に出した。ここで学会の基準を決定したというふうなことで、専門医の資格ということよりも、認定する団体のことが中心に、外形基準と言われますけれども、こういうものがスタートしたというふうなことから、その次の図を見ていただきたいんですが、これは十年ほど前に自分が関係していた学会の専門医制度です。ですから、どこまでが、学会さんはわかるけれども、私たちにかかってくる患者さんたちにとって、何の専門がどういうことになっているのか、それ同士がどうなっているかということがなかなかわからないというふうな状態が続いておったということであります。それには問題がある、これは医師会の意見ですが、そういうものを出されました。
 そこで、当時の、前の機構の方で、専門医制評価・認定機構というふうな機構の名前でございましたけれども、前の機構では、あり方委員会という、もう少し真剣にこれを取り組むというふうなことから委員会が立ち上がった。そして、そこで方針としたのは、結局は、質の高い医療を受けられる、患者さんにとって質が高い医療が受けられるんだ、こういうふうなことが何よりもまさる大切なことなんだということであります。そういうふうなこと、先ほどの三宅参考人のお話もございましたけれども、何はともかく、それがメーンの目的であるということであります。
 それで、その図を見ていただきますと、医師の育成の過程ではいろいろな段階がある。だから、どこでどう線を引くかというのは簡単にできることではないということ。そして、その次の棒グラフを見ていただきますと、また病院の状態によっては、こういうふうに外科医の数がとんでもなく違う。そして、それを一つの専門医という名前でどうするのかというふうなこと。そうすると、数の多いところの発想よりも、本当に現場、医療の現場で働いている人たちがどうあるべきかということを考える必要があるというふうな意見に集約されつつあるということでございました。
 そこで、その次にありますけれども、プロフェッショナルとスペシャリストというのが皆さん混同してしまっている。学会が育成しているものはスペシャリストである。それから、制度全体で、医療制度の中で基盤をなすのがプロフェッショナルであって、スペシャリストとプロフェッショナルというのは一緒にはできないんだという認識をしっかりすべきだということを打ち出した。
 そういうふうなことがございまして、専門医制度の基本設計に関する提言という提言をまとめたのでありますが、そこで一から七まで挙げておりますけれども、一番重要なことは、学会単位の制度から診療領域単位で学会を越えたものであるという形にするならば、それを認定するのは学会ではない、第三者機関だというふうに、それを中心に考えていくべきであるというふうなことをやりました。当然ながら、学会ではないので、日本国全体の中で適正数ということを検討していかざるを得ないじゃないかというふうなことになったということであります。
 そして、医師のインセンティブは何かというふうなディスカッションもございました。今は自由標榜科となっておりますけれども、やはり標榜科と専門医領域というのが一致するというのは当然の方向ではないかというようなディスカッション等もありました。そういうふうなことから、旧機構の中ではこの方針が認められたということでございます。
 そして、その次の、小さな字、右に組織図を描いているのがありますが、これだけではだめだというふうなことから、日本医師会にも加わっていただいて、もう一回、第三者機関検討委員会というのを立ち上げたということであります。その委員長を拝命したわけですが、そういうディスカッションをしながら今回の新しい機構のあり方を検討したということであります。
 そういうふうなことで、その次にありますけれども、厚生労働省の中での専門医の在り方に関する検討会の中間まとめ、結果的には、先ほど申しましたように、第三者機関というものの設立ということでスタートしたということであります。
 そういうふうなことで来て、いろいろな紆余曲折がございまして、今回新たにスタートしたとはいえ、初期のこういう大きな本当に理念的な考え方が少し薄れてきている嫌いがあるのではないのかということを、少し心配しているということであります。
 そして最後に、先生方皆さん御存じのことを申し上げて大変失礼ですけれども、福沢諭吉の「文明論之概略」の第一章のところ、「議論の本位を定る事」ということは非常に私は大切なことだというふうに思いますので、これを添えておきます。
 議論の本位を定めざれば、その利害得失を談ずべからず。城郭は、守る者のために利なれども、攻むる者のためには害なり。ゆえにこれらの利害得失を談ずるには、まずそのためにするところを定め、守る者のためか、攻める者のためか、その主とするところの本位を定めざるべからず。利害得失を論ずるは易しといえども、軽重是非を明らかにするは甚だかたし。一身の利害をもって天下のことを是非すべからず、一年の便不便を論じて百歳のはかりごとを誤るべからずということを百五十年ほど前に書かれているということから考えて、私は、専門医の育成というのは、先ほどの方と一緒です、育成は育成がメーンなんです。それをほかのことで、育成のことを忘れたディスカッションをするということは、私は許されないのではないかというふうに思っております。
 そういった意味で、全体を通して私の考え方を申し上げさせていただきますと、今、世の中、分化と統合という言葉がよく使われますけれども、分化の方向ではだめだ、常に、統合して全体でどう見るか、統合の方向を目指すということが必要になります。
 そしてもう一つ。氷山の一角ということがよくありますけれども、氷山の見えるところ、表面と、それから深部の見えないところで非常に重要なことをやっているということ、その構成をしっかり見て、我々が何に向かって何をするのかということが必要ではないかというふうに常に思っております。
 例えば、偏在の問題でもそうです。地域が崩壊してきている、そしてそれから医師の偏在も生じているというバックがあるということを忘れてはならないというふうに思います。ですから、これは社会全体の大きな構成でございます。
 また、診療科の偏在を考えますと、例えば診療報酬だって、高いものをみんな狙いたがります。そうすると、専門性の高いところとか高い手術というふうなことです。でも、一番必要なことは何でしょうか。病気の治療も大切ですけれども、予防の方がもっと大切なんです。社会全体を見る、地域全体を見るというふうなことに配慮した診療報酬体制になっているでしょうか。
 私は、人間がどういう行動を起こすかということ、確かに個々の問題もありますけれども、その点についての、そういう方向に対して大きな意味での政策を打つということをぜひやっていただきたいというふうに思います。
 過去に総合診療部という新設部がありましたけれども、残念ながらこれは失敗に終わったということだと思います。ぜひ、全体としてどうあるべきか、考えていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。拍手
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高鳥修一#7
○高鳥委員長 ありがとうございました。
 ただいま猪口参考人が到着されましたので、御紹介をいたします。
 猪口参考人におかれましては、御多用中のところ御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、議事を続行いたします。
 次に、本田参考人にお願いいたします。
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本田宏#8
○本田参考人 本日は、大変貴重な機会を与えていただきまして、ありがとうございます。十分という時間ですので、皆さんのお手元の資料の順番に御説明をさせていただきます。
 まず、私は十六年前からずっと日本は医師不足であるということを訴えてまいりましたけれども、きょうのこの一ページ目、医師不足、正確な診断が本当にできているのかということをちょっとお話ししたいと思います。
 実は、私が医学生の四十年以上前から、将来医師は余るとずっと言われていました。四十年間、医師が余ると言って、今でも医師不足の問題が続いているということは、正しく診断されていなかったのではないかな。例えば、外科で急性腹症、おなかが痛いという患者さんがいらしたときに、緊急に手術をしないと助からない方をそのまま四十年間点滴をしていたらどうなるでしょうかと私には見えるわけですね。ということで、それをこれから説明していきたいと思います。
 主なポイントは、まず、一ページ目にも書いておきました。医師をきちんと実働数で把握してください。頭数はだめです。高齢の医師まで一人はだめ。
 あと、二番目。医師不足、地域の偏在と専門家偏在、それから高齢者の増加率をちゃんと考慮してください。救急医が全くいなければ、一般医が救急医のかわりもしているわけですね。それではその場で働きたくなくなるのは当たり前です。
 三番目。実効性ある具体策をとってください。フィジシャンアシスタントです。欧米では既に導入されております。これを日本でこそ導入すべきだということを御説明したいと思います。
 あと、四番目。やはり医療機関が赤字で潰れるようでは話になりません。埼玉県の私の近くの病院も赤字で売却になりましたし、先生方御存じだと思いますけれども、今、都立病院も赤字で独法化が迫られています。赤字の病院が悪いのか、診療報酬の点数が安いのが悪いのか、ちゃんと考えてもらいたい。それがきょうの私のポイントでございます。
 では、次に二ページ目に移ります。
 これは簡単に触れますけれども、二〇〇五年から既にOECDも、日本が医師不足になるんじゃないかということをOECDが心配してくれているんですね。
 この下の下線をごらんください。これもまだ日本では知らない方が多いんですけれども、世界の国では必ずしも医学部の定員を決めているわけではないんです。日本は医学部定員を決めているんですから、不足なく育成する義務があるんじゃないでしょうか。どうでしょう。これが私のまず言いたいところでございます。
 次のページをごらんください。
 これは全国の人口当たり医師数でございます。日本では、多くの場合、人口当たり医師数を見て偏在が問題だと言われますけれども、ごらんいただくように、日本の平均は、この黒い線ですね、今、日本は三十二万人近くいます。これをOECDの単純平均と比較しますと、日本は十万人足りません。しかも、日本で一番多い徳島、京都、高知も、OECDの平均にも追いついていないんです。これを偏在だと言うのはちょっとおかしいんじゃないか。これをまず考えていかなくちゃいけない。
 この三十二万人で十万人足りないということは、今現在、日本の医師は、本来、OECD平均並みにいるとすれば、四十二万人いなくちゃいけません。ただし、先生方御存じのように、日本は世界一の高齢化社会ですから、本当は平均より多くいなくちゃいけないんですよ。この四十二万人ということをよく御記憶いただきたいと思います。
 次のページをごらんください。
 ところが、いろいろな調査機関が試算すると、三十八万人いるともう余るということになってしまうんですね。これはどうなっているんでしょうか。日本の医師だけがどうして少なくて済むのか。時間の関係で細かいことは割愛しますけれども、これが今の日本の試算で、四十年前からこういう試算がなされてきたのではないかなと心配でならないわけでございます。
 その次のページをごらんください。
 それで、実は私は、日本の場合、先ほども申し上げたように、高齢の医師まで一人としてカウントされているんじゃないかということを懸念しましたけれども、かつて、二〇〇六年の医師の需給検討会でも、日本だけが八十歳以上の医師の週間労働時間のデータを出しておりました。
 今回のこのページをごらんいただければわかりますけれども、二〇四〇年、八十歳、九十歳はもう当たり前で、百歳、つまり亡くなるまで医師として働く意思がある人は頭数に入っていて、しかも、その右上をごらんください、九十歳以上の人が週に三十時間働くことになっているんですよ。これだったら、救急外来に来て、九十歳の人が目の前に来たら、どっちが患者さんなんだかどうかわからなくなってしまわないでしょうか。これもぜひ先生方に考えていただきたいと思います。
 その次のページをごらんください。
 これが、今申し上げた、二〇〇六年の医師の需給検討会に出たデータで、右側のグラフをごらんいただければ、ほかのイギリス、フランス、ドイツが六十歳以上の医師のデータしかないのに、日本だけ八十歳以上の医師が出て、しかも三十時間いる。ほかの国では、医師になると、やはり七十、八十になると引退できるんじゃないかなと想像いたします。日本の大手企業もみんな引退しているのに、何で医師だけ九十歳以上まで働かなくちゃいけないんでしょうか。これが問題だと思います。
 続いて、ごらんください。
 今、いろいろな方々が医師の労働時間をおっしゃっていますけれども、幸いというか残念というか、今の若いドクターは、当然ですけれども、ワーク・ライフ・バランスを考えながら将来の科目を選択しようとしています。私も六十歳以上に入りますけれども、私なんかは、外科が忙しいからなんて全く考えないで、すぐ移植外科医を目指してしまいました。
 今、医師の需給を考えて時間を考えている人たちは、結構高齢の方が多いんですね。自分が働かないのに、若手の医師にだけ自分と同じように働かせるというルールを決めて、皆さん、どうなるかは、それはもう説明が必要ないと思います。
 次のグラフをごらんください。
 この二十年間の各科の医師のふえぐあいです。これがまさにワーク・ライフ・バランスを考えている結果と言えませんか。
 この二十年間、いろいろな診療科がふえているのに、外科も産婦人科もふえていません。これで長時間労働したらどうなるでしょう。若い人は外科とか産婦人科に行くんでしょうか。これはちょっと考えればわかることですね。
 逆に、ほかの科がふえているのに、ほかの科が余ったという話は聞かないでしょう。これは医師が絶対数不足だからなんですよ。
 それは、勤務条件がいいか教育条件がいいところに行くのは当たり前です。私も、今医者になればそこから考えますので、それをぜひ検討に入れていただきたいと思います。
 次のページをごらんください。
 これは、先ほど申し上げた地域別の高齢者増加率ですね。この丸で囲んだところは、千葉、埼玉、神奈川などがありますけれども、これは今既に、現在、全国で一番医師不足の地域です。ここで高齢者の増加率が二〇〇%近くになるわけですね。すると、爆発的な医療需要が増大します。これで医師を二、三年後から減らすという話が出ていると聞いて、私は本当にびっくりしているんですけれども、こういう状況で大丈夫なんでしょうかということでございます。
 その次のページをごらんください。
 これが、私が先ほど強調した実働数でございます。年をとっても、医師として働いているという意思表示さえすれば一人としてカウントするのではなくて、もしその人が一週間に臨床医として、これがポイントです、臨床医として十時間しか働いていなければ、四人足して一人でしょう、週に四十時間だから。そういうカウントをして考えないと、いつまでたっても正しい診断ができません。診療の現場では、毎日でも、必要だったら血液検査するわけですから、実働数でカウントするぐらい、やる気があればすぐにでもできます。これをやっていただきたい。
 その次のページ。幸い、厚労省の検討会などでも、タスクシフティングと言われまして、フィジシャンアシスタントの導入などがうたわれております。
 フィジシャンアシスタント、次のページをごらんください。これは私の東京女子医大の後輩の河合先生という方からもらったんですけれども、アメリカでは、フィジシャンアシスタント、ナースプラクティショナーなど、医師を補助する職種があります。
 その次のページをごらんください。
 これはちょっと時間の関係で簡単に申しますけれども、人口当たり医師数が多いアメリカでさえ、そのフィジシャンアシスタント、ナースプラクティショナーがもう三十万人以上活動しているんですね。こういう人たちは医師不足の地域から入ったと聞いております。すぐにでも医師不足の地域にこういう人を補充して、その地域の医師の働き方を改善しなければ、その医師はそこに定着するんでしょうか。
 その次のページをごらんください。
 これはフィジシャンアシスタントがやっていることで、ちょっと時間の関係で詳細は避けますけれども、こういうことをやってくれる人がいれば、医師の労働環境はかなり激減するというか、すごくよくなると思います。
 その次のページをごらんください。
 これは世界の医師数ですけれども、日本は残念ながらG7で人口当たり医師数は今でも最低でございます。それで、一番左側にドイツ、G7で人口当たり医師数が一番多いドイツでも、フィジシャンアシスタントを何と十年前から導入しているんですよ。日本で導入しないという手はないでしょう。今すぐにでもやっていただきたい。これは私、十数年来活動してきたお願いでございます。
 その次、先ほど申しました、都立病院が独法化されたり、病院が赤字で、なくなる。今も西日本で、府中北市民病院、私は昔行ったことがありますけれども、もう急性期病院がなくなる。やはりその原因も医師不足などなんですね。一方、日本の薬価、あと薬剤の医療費、院外処方、あとは損税の問題。病院が経営が赤字だったら、皆さん、医師の待遇をよくするために医療秘書を雇うことだってできないんですよ。病院の経営を担保してあげなければ、医師の働き方改革なんか絵に描いた餅でございます。
 最後のページでございます。
 一番上、これは中国の言葉にあるようですけれども、小医は病を医し、中医は人を医し、大医は国を医す。先生方は大医のお仕事をされているわけですね。やはり我々、医療現場で必死に医師が過労死まで覚悟して働いていても、大医の先生方が日本をよくしてくれなければ何にもよくなりません。正確な診断をもとに実効性ある対策をしていただきたい。
 下の四つの項目は、先ほど申し上げました。
 一番最後、実は私、生活保護の関係の裁判なんかも応援しているんですけれども、日本はクールジャパンといいますけれども、コールドジャパンなんじゃないか、冷たい日本じゃないかと。本当の意味でクールジャパンと言えるように、先生方の活躍を期待したいと思います。
 どうもありがとうございました。拍手
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高鳥修一#9
○高鳥委員長 ありがとうございました。
 次に、猪口参考人にお願いいたします。
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猪口雄二#10
○猪口参考人 全日本病院協会の会長を務めております猪口と申します。
 今、全日病は、二千五百以上の民間病院を中心とした団体で、全国におります。昨夜、ちょっと徳島の方で講演をしておりましたので、きょう一番で帰ってまいりましたが、少しおくれてしまいました。申しわけございません。
 それで、きょう特に資料を用意していませんけれども、全日病として、今回の医療法及び医師法の一部改正についてさまざまな意見がありましたので、その辺を集約してお話しさせていただきたいと思います。
 まず、医師の偏在についてです。医師の偏在というのは、地域の偏在だけではなくて、診療科の偏在、それから専門医の偏在、それからもう一つは病院と診療所間の偏在というのがございます。
 外来機能の偏在については、今回の法律の方で、地域の医療関係者等において機能分化、連携について協議を行うというようなことが書かれております。方向性としてはよいと思いますが、その実効性について、ぜひ実効性のあるものにしていただきたいというふうに考えております。
 それから、医師の養成数ですが、二年間変更はないということにとりあえずはなっておりますけれども、医学部入学において、地域枠、地元枠というものが今回活用されるということで、将来の医師の偏在是正に対しては非常に有効と考えますので、この地域枠、地元枠についてはぜひ進めていただきたいというふうに考えております。
 それから、医師の需給問題ですけれども、これについては、専門医制度とか現在今議論されております医師の働き方、そういうところで需要がどんどん変化してまいります。したがって、これらの関連する問題を総合的にちょっと議論していただかないと、それぞれ、医師の需給だ、働き方だ、専門医制度だとやっていますと、どこかに必ずそごが生じてしまいますので、これらは総合的に議論する必要があると思っています。ぜひそのような方向でお願いしたいと思います。
 そして、こういうような弾力かつ実効性のある医師の偏在対策、これを行わない限り、医師の不足は今後も続きますので、即効性のある対策がない限りは医師の養成数は減らすべきではないというふうに考えております。
 続きまして、専門医制度について少しお話ししたいと思います。
 この専門医制度、ことしからスタートしたということですが、ぜひ、地域医療をどのように確保していくかという観点からこちらも考えていただきたいと思います。
 専門医の育成ということで今スタートしておりますが、どうしても大学病院とか基幹病院、そういうような大規模病院において専門医を育成するということが中心になるわけですけれども、専門医を取った後、その後また更新ということもしなきゃいけません。このような場合に、地域医療においてさまざまな、必ず皆様が大規模な病院で働いているわけではないので、地域医療を確保するという意味では、専門医の更新においては、いろいろな方法を使ってそれを認めていくという方法にしないと、地域の末端にまで専門医が行き渡るということが不可能になってしまうのではないかというふうに考えているところであります。
 ぜひ、そのような観点で、専門医の認定並びにそれの更新について考えていただきたいと思っております。
 さらに、総合医のことについてちょっとお話しさせていただきたいと思います。
 今回、総合診療専門医というものもスタートしたわけですが、現在、とにかく日本は超高齢化社会であります。超高齢化社会では、非常に多くの疾患を持つ高齢者、それから要介護、要支援の高齢者、こういう方がもう既にいっぱいいらっしゃいます。こういう方に医療を提供するときに、実は非常に多科に、多くの科にかかって多くのお薬をもらっている方が本当に多い。これは、私も臨床もやっておりますので、実際にリハビリテーションなんかで来ますと、もう本当に四科、五科のお薬が二十種類というような方がざらにいらっしゃるわけです。
 こういう実態を見たときに、それからあと救急の場でも、今、科別に専門医が育っている中で、例えばそういう方が夜、救急なんかを診ますと、自分の専門以外は診ない、診られないというようなことも起きてしまうわけです。そういうことを考えたときに、今後の高齢社会を考える場合に、ぜひ総合医というものに力を注いでいただきたいと思います。
 このような総合医を見る場合には、主治医といいますか、一人の患者さんを診るときに、この医師で大まかなことは大体診られるということで、どうしても必要な場合に専門の医師の方にお願いするというような関係をつくるのがよいのではないかと思います。
 例えば、ライフという言葉がありますけれども、これを患者さんの生命というふうに医学では考えるのが普通ですけれども、これを、生活とか人生、それがライフであるというふうに考えて対応する医師が多く必要だと思います。
 そして、総合診療専門医が今度制度化されて開始されたことは喜ばしいことではありますけれども、この人たちが非常に多く育って、これが日本じゅうに配置されてくるには非常に時間がかかります。そこで、今既にもう経験のある医師を、これは各科の医師ですが、そういう方を総合医として、研修を受けることによって総合医として活躍できる、そういうものを多く用意するということによってかなり総合医というのを多くつくれるのではないかというふうに考えているところであります。
 これに関しましては、全日本病院協会も今回開始しますし、日本病院会も開始しております。多くのところでそういう試みが行われると、日本は総合医というものがどんどんできていくのではないかなと思っております。
 それで、総合医と専門医との組合せ、言うなれば縦割りと横軸を刺した総合医というものの組合せによって、日本の医師不足若しくは医師偏在というものをある程度解消できるのではないかというふうに考えております。
 また、専門医についてはぜひ国全体で、各分野の必要数、それから地域での必要数、こういうことを把握するような方向に行けないかというふうに思っております。もしも専門医と総合医の適正な配置数、地域における適正な配置数ということが設定が可能であるならば、これは強力な医師偏在対策になるのではないかというふうに考えているところであります。
 また最後に、今回、地域医療対策協議会、地対協というものがつくられ、そこで、各都道府県で医師のあり方、そういう配置等々を考えるということになっております。
 ただ、様子を見ておりますと、都道府県によってかなりの差がある。特に、一県一医科大学というところでは、もうそこの医科大学の考え方で大分変わってきてしまいますので、ぜひ、やはり日本全体でこれが今どういう状態にあるか、指針を作成して、地域とともに全体を見る、中央としての対策協議会が必要ではないかというふうに考えているところであります。
 以上、全日本病院協会としての考えをまとめてお話しさせてもらいました。
 どうもありがとうございました。拍手
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高鳥修一#11
○高鳥委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の方々の御意見の開陳は終わりました。
    —————————————
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高鳥修一#12
○高鳥委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。安藤高夫君。
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安藤高夫#13
○安藤(高)委員 どうも、おはようございます。自由民主党の安藤高夫でございます。
 本日は、五人の参考人の先生方、本当にお忙しい中、ありがとうございました。
 私の方からは、五人の先生方に、最初の段階ですから、御質問をさせていただきたいと思っております。
 今法案の一番の趣旨は医師の偏在問題でございますけれども、しかし、国民医療を守るためには、医師の偏在と医師の需給問題、そしてまた医師の働き方改革、この三つが絡み合っていくことが重要だと思います。
 この法案が成立したときには、特にこの医師の需給問題、医師の働き方改革がどのようなふうになっていくのかということと、それを進めるためにはどういうふうにすればいいのかということを、先生方お一人ずつからお話をお聞きしたいと思います。
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片峰茂#14
○片峰参考人 先ほども申し上げたと思うんですが、今、医師の需給予測をする場合に最大のポイントは、医師の働き方がどうなっていくのかというポイントだと思います。そういった意味では、分科会では予想される幾つかの設定をいたしまして需給予測をしたということでございます。
 今後、本法案が通ってということになると思いますが、平成三十一年の三月の段階で、現在の働き方改革実行計画における医師の時間外労働規制等に関する最終結論が出るということを伺っております。その結論に従いましてひとつまた予測をやり直す、それに基づきましてまた対策を検討する、さらに、今回の改革の実施状況、あるいはその成果も横目で見ながら、PDCAサイクルを回して新たな偏在対策に対応していくということになろうかと思います。
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三宅養三#15
○三宅参考人 医師の働き方改革と医師の偏在に関しましては、やはり私、大学を中心に述べさせていただきたいんですけれども、医師の偏在を防ぐには、大学を中心に人を派遣する必要がございます、偏在地にですね。そうしますと、大学のスタッフが十分に確保されていないと、自分の大学もちゃんとできないという状態になりまして、大学のスタッフをそろえて、それでもちろん余裕があれば地域医療にどしどしと人を送りたいのでありますけれども、先ほども申しましたように、そこで大学の機能が落ちるようですと、これは本当に大変な問題でございまして、その辺を十分に、まず土台をしっかりそろえて偏在に対処したいというふうに考えております。
 働き方改革も、大学のことで働き方改革を述べますとまた随分長くなる、いろいろな要素がございますので一概には言えませんけれども、これからどうなるかということをよく見きわめて、大学サイドとしては地域に人材を送ったらいいんじゃないかというふうに考えております。
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門田守人#16
○門田参考人 私は、この働き方改革を考えるときに考え方として大切だと思うのは、いわゆる一般企業が、労働者と経営者がいるという一対一の関係で利益をどう配分するかというふうな形に考えるというものと、我々のように、労働者というのか医療者と、それから経営サイド、それから最も大切な第三者としての患者さんという、この三角の中でどうやっていくかということは意味合いが違ってくる。方向性はわかるんですが、意味合いが違ってくる。
 当然ながら、いわゆる今の労使の関係を一般企業で考えるというような形で解決ができないものがあるというほかにも問題が出てくるということ。多くは、先ほども出ておりましたけれども、やはり、それに伴う費用がどうなっていくか、それを抜きに考えるというのは難しい。一方、医療は、全て国家統制の診療報酬という決められた形の中でやっている。
 ですから、私が申し上げたいのは、同じ土俵で考えるという制度をこのまま続けていくというのはなかなか解決するのは難しい、これはきれいに分けて検討する方がいいんじゃないのかなというふうに、今の段階でそれが通るのかどうかわかりませんが、私は強くそれを要求したいというふうに思っております。
 以上です。
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本田宏#17
○本田参考人 安藤先生、この医療法に関してでよろしいんですよね、どう考えているか。(安藤(高)委員「はい」と呼ぶ)はい。
 まず一つは、私、一定の勤務経験、地域で経験した人じゃないと、簡単に言うと院長になれないというのを見てびっくりしました。今の若い人が院長になろうなんて思わないと思いますよ。大体、医師を集めるのが大変。赤字、何かあったらテレビの前で頭下げなくちゃいけないんですね。私も外科医だからこの際すぱっと言わせてもらいますけれども、院長にはなりたいと一切思いませんでした。
 あと、この間、東大の駒場の学生さんにお話ししたら、将来医師になろうかと思ったら、親に過労死するような職業にはなるなと言われたと。さすが東大ですけれども、自分は裁判官になるという人がいました。ですので、この文言を見たとき、いかに実態がわかっていないんだなということがわかって二度びっくりでした。
 あともう一つ、地域にいろいろな権限を与えてくださる、これはありがたい。ただ、地域に権限を与えても、必要な医師がいなければできないでしょう。例えば入院したときに、パズルをするときに、半分ぐらいないパズルを一生懸命自分でやっていいよと言って、ピースがないのをできますか、皆さん。リソースがないんだから、だから、お金と医師をちゃんとふやさないとだめというのがこれを見た正直な印象でございます。
 済みません、外科医なものですからすぱっと言わせていただきました。
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猪口雄二#18
○猪口参考人 では、私の方からは、ちょっと働き方のことについてお話ししたいと思います。
 現在、この議論は進んでいるわけですけれども、医師だけが特別だと言い切るつもりはないですけれども、ほかとはやはりかなり違う職業であることは間違いない。
 特に、応招義務。例えば自分が受持ちになっている患者さんが本当に状態が悪くなってお亡くなりになるときに、果たして、私はちょっときょうは五時で失礼するよ、後はほかの医師が診るからというのは、なかなかその家族の心情からして多分許されない話であろうというふうに思いますし、例えば手術をした人が夜中ぐあいが悪くなったら、それはもう診に行かなきゃいけないんだろうというようなことがいろいろあります。
 特に、救急の現場とか、あと産科の現場とか、やはり二十四時間対応がどうしても必要になりますし、私どもの全日病の会員からも言われたのは、北海道の方たちにすごく言われました、今こういう流れで、北海道には本当に医師が、札幌以外は少ないんだ、そういうところにある病院が本当に応招義務に応えずにいたとすると、少ない医師で回らなくなったら、もう本当にそこの医療は崩壊しちゃうよ、本当にそれでいいんだろうかというお話をいただいております。
 ですから、そういうことを考えると、よほど慎重に応招義務の件、それからあと自己研さんにも時間がかかります。これは、ほかの企業でもそういうことはあると思うんですが、特に生命を預かる医師として十分な自己研さんを行わなければいけないと思いますので、そういうことを十分に考えて、これからも議論を進める必要があるのではないかというふうに思っております。
 以上です。
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安藤高夫#19
○安藤(高)委員 先生方、どうもありがとうございました。
 地域医療を守っていくためには、もちろん医師の健康を考えていくことが非常に重要ですけれども、この医師の働き方改革というのは非常に大きなウエートを置いているのではないかなと思っています。我々厚生労働委員会でもしっかり議論をしていきたいなと思っております。
 二番目の質問ですけれども、これは本田先生と猪口先生にお願いしたいと思っています。
 日本の場合は、先ほどの話じゃありませんけれども、医師の長時間労働が行われている。その中でも、従来だったら、医師じゃなくていい仕事がいっぱいあると思うのです。また、すごく今書類類が多いということです。
 では、具体的に今出ているタスクシフティングを行うため、それでまた、具体的にそれをスムーズにいかせるためにはどんな方法があるかということを、先ほどPAのお話もありましたけれども、ちょっと突っ込んでお話を聞きたいなと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
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本田宏#20
○本田参考人 皆さん、それでは、先ほど私がお渡しした資料の十四枚目なんですけれども、「勤務医の負担軽減策」というところでちょっとごらんいただければ、「スタンフォード大学移植外科部門における分業体制」とありますけれども、ここに、病棟における医師補助職、特定看護師の担う職務というのがございます。例えば、回診、手術助手、スタッフ、患者、家族への教育、ガイドライン実施の促進活動、研究活動ということで、日本でしたら医師自身又は若手の医師が全部やっていることを向こうではフィジシャンアシスタントがやってくれるわけですね。
 前にも聞いたんですけれども、ある私立大学、都内の方が私の勤めていた病院に勤めるかどうかという話を聞くと、まさに都内の若手の又は中堅ぐらいの医師はアメリカのフィジシャンアシスタントの仕事をしているんですよ。しかも手術は余りできない。これでは外科医になり手がいないですね。
 ですから、やはり医師不足の地域こそ、厳しい労働環境の科こそ、こういうフィジシャンアシスタントを導入して、長くそこで働いていると若手の医師よりもなれます、だって、同じところで働いているんですから。こういう人を一刻も早く導入していただきたい。ぜひそれをお願いしたいと思います。
 以上です。
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猪口雄二#21
○猪口参考人 御質問のタスクシフティングのことですが、考えられることは幾つかあると思います。現在でも、医師事務作業補助者という方がおります。大分なれてくると、いろいろな書類とかいろいろなことを任せられるようになりますので、ここら辺を診療報酬上でも強化していくということは必要かと思います。
 あとは、よく言われている、今お話出ましたナースプラクティショナー若しくはフィジシャンアシスタント、ナースプラクティショナーに関しては、特定看護、教育を済んだ看護師さんがだんだんふえてまいりますと、そういうような道ができてくるのかなという気がしております。
 ただ、PAに関しましては全く新しい資格で、これをどうつくるかということを考えなきゃいけないんですが、一つ、こういうことはあり得るかなと思っております。今、救急救命士という方が、大学が多くできて、資格を持っている方がいらっしゃいますけれども、これは消防の救急の場面でしか今その資格は使えないことになっています。これを一定の要件のもとにPAのような仕事をしていただくというようなことは可能になってくるのではないか。
 そういうさまざまな方法を使ってこのタスクシフティングを行っていかなければいけないと思いますし、それからあともう一つは、書類とかがやはりどんどんどんどんふえております。これを、例えば診療報酬上似たような書類を一本にして、少し簡素化していくということも実は非常に重要なのではないかなというふうに考えております。
 以上です。
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安藤高夫#22
○安藤(高)委員 どうもありがとうございました。
 今お話を……(本田参考人「関連して」と呼ぶ)はい、じゃ、よろしいですか、本田先生。
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本田宏#23
○本田参考人 今、PAに救急救命士さんがいいという話があって、私もそれは賛成なんですが、もう一つ、すごい候補があるんです。臨床工学技士さんです。
 今実際、臨床工学技士さんという方は、一九八六年ですか、法制化されて現場で活躍しているんですけれども、御存じのように、看護師さんと違って、病院に何人いなくちゃいけないというのが決まっていないみたいなんですね。ですから、彼らは院内で働いていて更に活躍したいという希望を持っているということを、この間、私はある臨床工学技士の学会で聞いてまいりました。ですので、そういう職種さえつくっていただければ、手を挙げてくれる人はたくさんいると思います。
 あと、ナースプラクティショナーもいいんですけれども、うまくいっているところはいいんですけれども、御存じのように看護師さんは不足しておりますから、現場の看護師さんに何回もそれはやめてということをあちこちで聞いていますので、爆発的にふやすのであればフィジシャンアシスタントがいいということをちょっと追加させていただきます。
 ありがとうございます。
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安藤高夫#24
○安藤(高)委員 どうもありがとうございました。
 今お話を聞いていても、各職種の需給問題、それからまた業務分掌の拡大も含めて、さまざまな規制緩和というものをきちっと整備していく、そしてそれに対する予算もつけていくということが重要ではないかと思います。そこら辺もきっちりまた我々で頑張っていきたいなと思っております。
 時間もないので、最後ですけれども、猪口先生の方に、先ほど総合医のお話がございました。本当に、特に医師の少ないエリアでは一人の医師がさまざまな診療を行うということが必要になってくると思うんですけれども、先生の全日本病院協会で今やろうとされている総合医の研修の内容について、ちょっと詳しくお話をしていただければと思います。よろしくお願いします。
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猪口雄二#25
○猪口参考人 どうも御質問ありがとうございます。
 全日病では、ちょうど実はあすが開始日になるんですが、ことしから総合医研修というのを始めました。
 総合医といっても、どこかに集めて一年間教育するというのではなくて、それぞれの病院に勤務しながら、土曜、日曜を使っていろいろなことを学んでいただきたいということで、一つは、いろいろな科のエッセンスをケーススタディーを中心にやっていくということはもちろんあるんですけれども、そのほかに、これにつきましてはプライマリ・ケア連合学会若しくは筑波大学の方に実はお願いをしておりまして、筑波大学でつくっているノンテクニカルスキル、いわゆるテクニックだけを学ぶのではなくて、もっと医師として、若しくは、医師はやはり職場ではそれぞれの方を引っ張っていく立場にもありますので、そういうような、ある程度の中間管理職若しくはその上としてどういうようなスキルを身につけるか、そういうところも実は学んでいただくというようなコースになっております。
 時間がある方が一生懸命やると一年間で終えることはできますけれども、なかなか普通は勤めながらだと難しいので、二年ないしは三年かかってでもコースを修了していただくというようなことを考えております。
 また、そういう方が徐々にふえることによって、それぞれの病院でもいろいろと受け持つ範疇、あとそれから、病院は今、地域では、例えば介護職とかケアマネジャーとか、ほかの施設との連携というのが非常に重要になります。ともすると、医師は余りそういう連携に一生懸命ではない方も多いんですけれども、そういうことも学んでいただいて、多職種の地域における連携、こういうことも少し学んでいただくということも考えております。
 そういう多面的に総合医を育てたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
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安藤高夫#26
○安藤(高)委員 どうもありがとうございました。
 よく聞く話では、私も経験していますけれども、医師に問題があってチーム医療が保てなくなる、あるいは、特に医療と介護の連携、ケアマネジャーさんとの関係が壊れてしまうということをよく聞きますし、あることですから、医師が組織のマネジメントの能力を持つということは、これは非常に地域の医療と介護の連携にもいいのではないかな、そう思っております。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 では、これで私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
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高鳥修一#27
○高鳥委員長 次に、吉田統彦君。
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吉田統彦#28
○吉田委員 立憲民主党の吉田統彦でございます。
 本日は、参考人の諸先生方にいろいろお話をお伺いしたいと思います。
 まず、三宅参考人にお話を聞かせていただきたいんです。
 医師の偏在、診療科の偏在が極めて大きな問題になっています。その一因として、先ほど参考人もおっしゃいましたが、日本の大学医学部の危機的な状況があるわけであります。ピンチではありますが、これをチャンスに変えていく、そういった工夫が必要だと考えます。
 最も大きな問題として私が考えておりますのは、さっき本田参考人から院長のなり手がいないという話がありましたが、同様に、教授になることや、大学の研究者、そして大学の勤務医であることに魅力がなくなってきていると考えられますけれども、大学に長くいらっしゃった三宅参考人の御意見を、なぜその魅力がなくなってしまったのか、どうすればいいのか、教えていただければと思います。
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三宅養三#29
○三宅参考人 先ほどのスピーチでも申しましたように、一九九〇年代というのはすごい時代でございまして、医療も医学も本当に日本は輝いておりました。
 二〇〇〇年にヒラリー・クリントンが、どうして日本は、こんな小さな国で、島国で、資源もないのに、こんなすごい医療、医学ができるのかということを調べに来たことがございまして、彼女がたしか国務大臣のときだったと思いますけれども、二、三日おりまして、さすが彼女は頭がよくて、こういう言葉を残して帰りました。彼女が最後に言った言葉は、ザ・ジャパニーズ・メディカル・ケア・システム・イズ・メーンテーンド、維持されている、バイ・ザ・セイントライク、聖職者のような、セルフサクリファイス・オブ・メディカル・ワーカーズ、要するに、聖職者のような自己犠牲のメディカルワーカーによって支えられていて、これはとてもアメリカではできないということで帰られたんですね。まさによく見ていたと思うんですね。
 それで結局、大学人というのは、自分が充実してやれることがありますと、そんな働き方改革なんか関係なく働きまくるんですね。それが、やはり僕は一九九〇年代の日本であったと思うんですね。それにはやはりいろいろ、やれば満足できるということを大学でそろえないといかぬわけです。
 今、ちょっと僕が危機感を感じるのは、そういうことが順番に順番になくなってきて、それは大事なことではあるけれども、余りおもしろくないことがいっぱい出てきますと、これは、大学の給料は高いわけでは全然ありませんし、危険なことはいっぱいあります、訴訟もあります。そうすると、大学に残っていなくて、外の病院、例えば開業したり外の病院の方が日本の場合は給与もいいし、いろいろいいわけです。
 また、今、学会で、結構開業しておる人でも学会活動が十分にできている人がいっぱい出てきました。そうしますと、ますます大学の魅力が低下してくるわけで、それを何としても立て直さないといけないなというふうに思っておるわけでありますけれども、言うのは簡単なんですけれども、なかなか難しいんです。ただ、お国の方々も、結局、大学というものが崩れるともう全てがだめになって、大学が崩れたのを直すというのはそう簡単じゃないんです、これは一遍崩れますと。
 例えば、研究にしましても、当時は、眼科ですと世界で二位だ、それがもう今は、中国にも負ける、インドにも負けるというような状態になってきておるわけですね。そんな民族じゃないというか、一九九〇年代は要するに日本人が、お金とかそういうことじゃなくて、満足で頑張った時代だと思うんですね。それがまた頑張れる環境があったということだと思いますね。
 ですから、これからも、何としてもそれを模索して、地域医療も物すごく大事であることはわかりますので、そういうことをやりながらも、大学で満足感が得られる環境をつくりたいということで、それにはやはり、いろいろ政府からの補助、例えば運営交付金にしてもそうですけれども、私立医科大学は経常費補助金なんか非常に下げられていますし、今、国立に比べますと私立はもう本当にわずかです。本当に微々たるもので、その微々たるものがまた下げられている。本当に、それでどうやって満足が得られるかということなんですね、今の大学は。本当に恐るべきことですよ、これは。留学もほとんど、今本当に減りました。
 まあ、そういうことですね。
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