文部科学委員会

2018-11-16 衆議院 全205発言

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会議録情報#0
平成三十年十一月十六日(金曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 亀岡 偉民君
   理事 大見  正君 理事 神山 佐市君
   理事 馳   浩君 理事 村井 英樹君
   理事 義家 弘介君 理事 菊田真紀子君
   理事 城井  崇君 理事 鰐淵 洋子君
      池田 佳隆君    今枝宗一郎君
      上杉謙太郎君    小此木八郎君
      尾身 朝子君    大串 正樹君
      大塚  拓君    小寺 裕雄君
      小林 茂樹君    下村 博文君
      白須賀貴樹君    高木  啓君
      中村 裕之君    根本 幸典君
      福井  照君    船田  元君
      古田 圭一君    宮内 秀樹君
      宮川 典子君    宮路 拓馬君
      八木 哲也君    川内 博史君
      初鹿 明博君    堀越 啓仁君
      村上 史好君    吉良 州司君
      牧  義夫君    稲津  久君
      中野 洋昌君    中川 正春君
      畑野 君枝君    杉本 和巳君
      吉川  元君    笠  浩史君
    …………………………………
   文部科学大臣       柴山 昌彦君
   国務大臣
   (東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)       櫻田 義孝君
   文部科学大臣政務官    中村 裕之君
   文部科学大臣政務官
   兼内閣府大臣政務官    白須賀貴樹君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  高橋 一郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  諸戸 修二君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  山本  仁君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         瀧本  寛君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長)   平井 明成君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          清水  明君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          永山 賀久君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            義本 博司君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         白間竜一郎君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       松尾 泰樹君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            磯谷 桂介君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            佐伯 浩治君
   政府参考人
   (文部科学省国際統括官) 大山 真未君
   政府参考人
   (文化庁次長)      中岡  司君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       椎葉 茂樹君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長) 榊  真一君
   文部科学委員会専門員   鈴木 宏幸君
    —————————————
委員の異動
十一月十六日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     今枝宗一郎君
  宮路 拓馬君     小寺 裕雄君
  初鹿 明博君     堀越 啓仁君
同日
 辞任         補欠選任
  今枝宗一郎君     池田 佳隆君
  小寺 裕雄君     宮路 拓馬君
  堀越 啓仁君     初鹿 明博君
    —————————————
十一月十六日
 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二号)
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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亀岡偉民#1
○亀岡委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官高橋一郎君、内閣審議官諸戸修二君、内閣審議官山本仁君、文部科学省大臣官房総括審議官瀧本寛君、大臣官房文教施設企画・防災部長平井明成君、総合教育政策局長清水明君、初等中等教育局長永山賀久君、高等教育局長義本博司君、高等教育局私学部長白間竜一郎君、科学技術・学術政策局長松尾泰樹君、研究振興局長磯谷桂介君、研究開発局長佐伯浩治君、国際統括官大山真未君、文化庁次長中岡司君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長椎葉茂樹君及び国土交通省道路局次長榊真一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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亀岡偉民#2
○亀岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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亀岡偉民#3
○亀岡委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。神山佐市君。
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神山佐市#4
○神山委員 おはようございます。自由民主党の神山佐市でございます。
 本日は、質問の機会をいただきましたことに心より感謝申し上げる次第であります。
 また、柴山大臣におかれましては、大臣就任おめでとうございます。大臣とは隣の選挙区でありますので、さらにお祝いを衷心から申し上げる次第であります。
 本日は、科学技術に関する質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 柴山大臣は、先日の所信の挨拶の中で、我が国が将来にわたって成長と繁栄を遂げるためのかなめが科学技術イノベーションであるということでおっしゃられていたわけであります。またあわせて、科学技術イノベーションを担い、未来を切り開くのは人材であるともおっしゃっておられたわけであります。
 科学技術立国の基盤となる人材を育成していくには、私は何よりも教育が重要であると考えているわけであります。社会が急激に変わっていく中で我が国が引き続き科学技術で世界に冠たる地位を保持し続けるためには、教育の一層の充実は喫緊の課題であるというふうに考えているわけであります。
 今後、我が国の教育改革をどのように進めていくのか、大臣の御見解をお伺いいたします。よろしくお願いします。
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柴山昌彦#5
○柴山国務大臣 引き続き、神山議員には御指導をよろしくお願い申し上げます。
 技術革新が一層進展し、社会や生活を大きく変えていくソサエティー五・〇の到来など、予測困難な変化の激しい社会において、他者と協働し、人間ならではの感性や創造性を発揮しつつ、みずから問いを立ててその解決を目指し、新しい価値を創造する力を育成する、こうしたことが一層重要になります。
 このため、文部科学省といたしましては、そうした新しい時代に求められる資質能力の育成を目指す新学習指導要領の実施や、高大接続改革の推進、グローバル化に対応し、さまざまな人々と協働、交渉できる人材の育成、国費による海外留学支援制度や、官民協働のトビタテ!留学JAPANによる若者の留学支援、観察、実験活動を通じた児童生徒の理科への興味、関心の醸成や、先進的な理数系教育を行うスーパーサイエンスハイスクールの指定による将来の科学技術を牽引する人材の育成などに取り組んでおります。
 さらに、ソサエティー五・〇の到来に向けて、個人の学習履歴の活用など個別最適化された学びの実現、基盤的な学力や情報活用能力の習得、大学等における文理分断からの脱却といった三つの方向性を掲げ、予算を含め取組の促進を図っているところです。
 こういった政策の具体化を通じて、誰もがそれぞれの能力を最大限に伸ばし、創造性を発揮し活躍できるよう、未来への先行投資である教育改革にしっかりと取り組んでまいります。
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神山佐市#6
○神山委員 よろしくお願いします。
 去る十月一日、本庶佑京都大学特別教授のノーベル生理学・医学賞受賞という大変喜ばしいニュースが飛び込んできたわけでありますけれども、本庶先生のノーベル賞受賞は我が国の高い研究水準を世界に示すものであるというふうに考えているわけでありますけれども、先生の業績に心より敬意を表するとともに、同じ日本人として誇らしく思っているわけであります。
 本庶先生は、継続的に国からの研究費の支援を受け、研究を発展させ、今回のすばらしい成果につながったと承知しておるわけでありますけれども、このような質の高い基礎研究を、国としても更に強力に支援していくことが大切だというふうに考えているわけであります。
 新たな価値の創造やイノベーションにつながっていくと考えておりますけれども、本庶先生からも、受賞時の記者会見などにおいて、基礎研究に対しても支援が必要であると強く主張されているところでありますけれども、文部科学省として、基礎研究のさらなる振興に向けてどのように取り組んでいくのか、柴山大臣の御見解をお伺いいたします。
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柴山昌彦#7
○柴山国務大臣 先日、私も本庶特別教授の表敬を受けましたが、私も日本人として大変誇らしく思っているところでございます。
 今神山議員からお話がございましたとおり、本庶特別教授の御指摘のとおり、基礎研究は、社会のイノベーションの源泉となるシーズを生み出すとともに、新たな知的、文化的価値を創造することによって未来を切り開く役割を担う大変重要なものであると考えております。
 文部科学省ではこれまでも、基礎研究の振興を図るために、科研費を通じた継続的な支援、世界最高水準の成果を生み出すため、戦略的な基礎研究の推進、世界じゅうから第一線の研究者が集まる世界トップレベル研究拠点の形成などの取組を進めてきたところであります。
 私どもは、引き続きこれらの推進を図るとともに、研究力向上加速プランとして、若手研究者を中心に研究力強化の取組を進めることとしておりまして、これらを総合的に講じることによって、今後一層の基礎研究の振興に取り組んでいきたいと考えております。
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神山佐市#8
○神山委員 ありがとうございます。
 大学の研究費が非常に減額されているということも認識しているわけでありますけれども、その部分について、大臣から、またその研究費の確保をしていただくことをお願い申し上げる次第であります。
 一方で、我が国の論文数について、量、質ともに伸び悩んでいる状況にあり、日本の研究力が低下しているのではないかと言われております。科学技術白書によれば、我が国の論文数は減少傾向にあるとともに、論文の質の高さを示す指標の一つである被引用数の高い論文数についても国際順位が大きく低下している状況にあるようであります。質の高い論文を生み出すためには、日本の研究者のみならず、海外の研究者との二国間、多国間の国際共同研究を進めていくことが重要であるとの指摘もあるわけであります。
 我が国の研究力向上や科学技術の戦略的な国際発展を進めていく上でも、国際共同研究を着実に推進していくことが重要であると考えておりますけれども、文部科学省の見解をお伺いいたします。
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松尾泰樹#9
○松尾政府参考人 お答えいたします。
 御指摘の国際展開、国際教育でございますけれども、世界の知を取り込み、我が国の国際競争力を維持強化するとともに、世界の研究ネットワークの主要な一角として国際社会における存在感を発揮するためには、先生御指摘のとおり、科学技術の戦略的な国際展開を図ることが重要だというふうに考えてございます。
 一方におきまして、研究力の現状といたしましては、国際流動性の低さなどが指摘されております。そして、諸外国と比較しまして、国際共著論文の数そしてまたトップ一〇%論文に関しまして、相対的に我が国の地位が低下傾向にあり、その強化が重要だというふうに私どもも強く認識しているところでございます。
 このため、文部科学省におきましては、国際頭脳循環への参画や研究ネットワーク構築を牽引すべく、例えば、戦略的国際共同研究プログラム、SICORPなどを通じまして、さまざまな取組を通じて、相手国との国際共同研究の共同公募さらには共同支援を強力に推進し、我が国の国際共同研究の抜本的な強化を図ってまいりたい、かように考えている次第でございます。
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神山佐市#10
○神山委員 ありがとうございます。
 日本の論文数は全体的には多くなっているということのようでありますけれども、ほかの大学が論文数が更に多くなっているので日本の論文数の順位が下がったというふうなことのようでありますので、これからも論文がふえるように主導をしていただければというふうにお願い申し上げる次第であります。
 また、我が国のすぐれた研究成果を、産学官がしっかりと連携し、我が国発のイノベーション創出につなげていくことも、国際競争力の激しい現状において極めて重要なことと思います。
 現在の我が国の大学と産業界との共同研究は小規模の共同研究が中心であり、大学や国立研究開発法人への企業からの投資額もまだまだ小さいと聞いておるわけであります。大学や国立研究開発法人が研究開発を着実に推進していくために、運営費交付金等の基盤的経費の充実に加え、産学連携の強化により、民間資金の受入れを増加させることも重要であると思います。
 今後、我が国の産学連携を更に加速させていくためにも、国として具体的な方針を示し、産学官の連携を推し進めていくべきだと考えますが、文部科学省の見解をお伺いいたします。
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松尾泰樹#11
○松尾政府参考人 お答えいたします。
 御指摘のとおり、研究開発を進めるに当たりましては、国からの支援それから産業界からの支援といった財源の多様化が重要だというふうに認識してございます。
 その中でも、特に産学連携の現状でございますけれども、先生御指摘のとおり、大学等における民間企業からの研究資金等の受入額の規模でございますが、これは年々着実に拡大はしておりますが、大学等における一件当たりの共同研究費の規模は約二百万円というふうな小規模にとどまっている現状でございます。
 このため、文部科学省におきましては、大学等の本部機能の強化また費用負担の適正化など、産学官連携をめぐる課題に対します処方箋や考え方を取りまとめました、産学官連携による共同研究強化のためのガイドラインというものを経済産業省と合同で作成し、そして産学官の関係者にこのガイドラインの実践を積極的に促しているところでございます。
 また、具体的な施策といたしましては、従来の研究者個人と企業の一組織による産学連携から、大学、企業のトップ同士が主導いたします組織対組織による産学連携の重点化を図るため、例えばCOIプログラム、センター・オブ・イノベーションプログラムによる大規模産学連携拠点の構築、また、民間企業とのマッチングファンド形式によります産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム、これはOPERAというふうに称しておりますが、そういった事業を推進してきているところでございます。
 さらにまた、今年度からは新規の事業といたしまして、大規模な大型の研究資金を呼び込み、集中的に研究開発のマネジメント体制を確立するためのオープンイノベーション機構の整備を、大学を対象に展開しているところでございます。
 今後とも、関係府省や産業界と緊密に連携しながら、大学等のシーズの実装、そして科学技術イノベーションの構築、さらには産業界からの研究資金の受入れ強化のためにも、さらなる産学連携の加速に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
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神山佐市#12
○神山委員 産学の研究費を、更に大型に研究開発ができるように取り組んでいただければというふうにお願い申し上げる次第であります。
 次に、宇宙分野についてお伺いいたします。
 現在放送されているドラマの「下町ロケット」や、宇宙ステーション補給機「こうのとり」七号機に搭載された小型カプセルの回収成功、さらには日本版GPSである準天頂衛星システム「みちびき」のサービス開始などにより、国民に一層身近な存在となっているわけでありますけれども、我が国がこれらの宇宙開発を継続していくには、人工衛星を打ち上げる輸送手段を確保し続けることが極めて重要であると考えているわけであります。
 そこで御質問でありますけれども、現在のH2Aロケット、H2Bロケットに続く新型基幹ロケットH3の開発が進められ、現在本格化していると聞いておるわけでありますけれども、本ロケットは、多様な打ち上げニーズに対応した国際競争力のあるロケットであり、着実に開発を進める必要があると考えておりますけれども、文部科学省の御見解をお伺いいたします。
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佐伯浩治#13
○佐伯政府参考人 お答え申し上げます。
 文部科学省では、我が国の自律的なロケット打ち上げ能力を継続的に確保しますとともに、打ち上げサービスの国際競争力を強化することを目的といたしまして、運用コストの削減や多様な打ち上げニーズへの対応などを可能とするH3ロケットの開発を官民一体となって進めているところでございます。
 H3ロケットでは、低コストかつ高出力の新型第一段エンジンの開発などを通じまして、機体価格の大幅な低減と打ち上げ能力の向上を目指しております。
 さらに、多様な打ち上げニーズに対応できるさまざまな能力の機体のバリエーションを計画しておりまして、中型から大型まで幅広いサイズの衛星を効率的に打ち上げることが可能になると考えております。
 文部科学省といたしましては、二〇二〇年度の初号機打ち上げを目指しまして、引き続きH3ロケットの開発を着実に推進してまいる所存でございます。
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神山佐市#14
○神山委員 よろしくお願いいたします。
 九月にH2Bロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられた宇宙ステーション補給機「こうのとり」七号機に搭載され、今週初めに南鳥島近海で回収に成功した小型カプセルは、国民に夢と希望を与え、小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル技術を進化させたものと聞いているわけであります。
 その「はやぶさ」の後継機である「はやぶさ2」は、六月に小惑星リュウグウへ到着後、さまざまなミッションに挑戦していると聞いているわけであります。
 そこで質問いたします。
 小惑星探査機「はやぶさ2」は、九月には、世界で初めて搭載ローバーの着陸による探査、撮影に成功し、今後、タッチダウンによるサンプル採取を行う予定と聞いておりますけれども、宇宙科学に対する柴山大臣の御期待をお伺いいたします。
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柴山昌彦#15
○柴山国務大臣 今御紹介をいただいたとおり、小惑星探査機「はやぶさ2」は、九月二十日から二十二日にかけて、小惑星リュウグウへ探査ロボット、ミネルバ21を投下し、世界初となる探査活動に成功するとともに、十月三日には、ドイツとフランスが製作したマスコットという着陸機を投下して、小惑星表面の観測を行ったところです。
 JAXAでは、来年一月以降に予定されている「はやぶさ2」のリュウグウへのタッチダウン及びサンプル採取に向けて今リハーサルを行っているところでありまして、リュウグウの高度十二メートルまで接近するなど、順調に準備が進められております。リュウグウの表面は岩石だらけで、困難も予想されているところではあるんですけれども、これまでの経験も踏まえてサンプル採取が無事に成功するように期待をしております。
 宇宙科学は、太陽系や宇宙そのもの、そこに誕生した生命の成り立ちに関する多くの謎を解き明かすことを目指すものでありまして、我が国の存在感を高めるための研究が可能であると思います。「はやぶさ2」の探査活動を通して、子供たちが宇宙科学を始めとする科学技術への興味、関心が高まることも期待をし、世界最高水準の宇宙科学研究の推進に積極的に取り組んでいきたいと考えております。
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神山佐市#16
○神山委員 ありがとうございます。
 次に、我が国では、理化学研究所の「京」コンピューターを用いて、地震防災や気象予測、創薬や物づくりなど幅広い分野で成果が生まれており、産業界の利用も広がっているということをお聞きしているわけであります。
 しかしながら、平成二十四年度に「京」の供用が開始されてから既に六年以上が経過しておるわけであります。我が国の科学技術の発展や産業競争力の強化のためには、こうした分野のさらなる発展に加え、ビッグデータやAIにも対応した新たなスーパーコンピューターが必要であると考えていかなければならないわけであります。我が国の防災・減災機能の強化や国民の健康増進にも資するスーパーコンピューターの開発推進に向け、文部科学省としてどのように取り組んでいくのか、御見解をお伺いいたします。
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磯谷桂介#17
○磯谷政府参考人 お答え申し上げます。
 スーパーコンピューターは、我が国の科学技術の発展、産業競争力の強化に資するため、イノベーションの創出や国民の安全、安心の確保につながる最先端の研究基盤として、極めて重要なものであると認識しております。
 御指摘をいただきましたスーパーコンピューター「京」におきましては、例えば、気象衛星「ひまわり」八号による十分ごとの観測データとシミュレーションを融合するデータ同化という技術によりまして、天気予報の革新が期待されるなど、予測技術の高度化や気候変動メカニズムの解明を通じまして、国民の安全、安心に資する効果が生まれております。
 また現在、「京」の後継機といたしまして、いわゆるポスト「京」の開発を進めております。このプロジェクトでは、二〇二一年から二〇二二年の運用開始を目標に、最大で「京」の百倍のアプリケーション実効性能を有し、世界最高水準の汎用性のあるスーパーコンピューターの実現を目指しております。
 ポスト「京」では、より高速、高精度なシミュレーションが可能となり、例えば、創薬標的分子のダイナミックな動きの制御を志向したより効果的な新薬開発、あるいは、複数の地震を想定した幅のある災害予測など合理的な防災計画の立案が可能となるなど、我が国が直面する科学的、社会的課題の解決が期待されております。
 また、ポスト「京」では、高性能なCPUや高いネットワーク通信性能によって大量のデータ処理が可能となり、ビッグデータやAIの分野にも対応できることになります。
 現在、総合科学技術・イノベーション会議におきましてポスト「京」の開発についての中間評価が実施されておりまして、この評価結果を踏まえて、来年度から製造段階へ移行することを目指しております。
 文部科学省としましては、引き続きポスト「京」の開発を着実に推進するとともに、ポスト「京」を用いて防災・減災機能の強化や国民の健康増進につながる成果の創出などに努めてまいります。
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神山佐市#18
○神山委員 今の「京」については、単純計算性能では十八位にランクが下がったということでもあるようでありますので、どうぞスーパーコンピューターの開発の予算をしっかり確保していただければというふうにお願い申し上げる次第であります。
 研究インフラの着実な整備について、もう一点お伺いいたします。
 我が国の幅広い科学技術分野の基礎研究やイノベーション創出、産学連携を支えるためには、それを支える先端的な研究開発基盤を整備し、広く供用していくことも重要であると考えております。
 現在、新たに官民と地域とのパートナーシップにより、物質の機能解明などのために重要な基盤である次世代放射光施設の検討が進められているとお聞きしておるわけでありますけれども、科学、学術のみならず、産業利用についても期待が高く、産学連携の中核拠点ともなり得る次世代放射光施設の進捗状況について、柴山大臣の意気込みについてお伺いいたします。
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柴山昌彦#19
○柴山国務大臣 今御紹介をいただいた放射光施設なんですけれども、物質の詳細な構造の解析あるいは機能の理解に重要な役割を果たしておりまして、諸外国でも、欧米や中国などが各国競って整備を進めております。
 我が国の代表的な施設であるSPring8は、主に物質の内部の構造の解析に適しているんですけれども、近年、物質の表面で起こる現象を詳細に解析するニーズが高まっておりまして、これに適した次世代の放射光施設の整備が求められております。
 このため、私ども文部科学省では、次世代放射光施設について、財源負担も含めて、官民地域パートナーシップにより進めることといたしまして、ことしの七月、一般財団法人光科学イノベーションセンターを代表機関とする民間主体のパートナーを選定したところであります。この施設は、宮城県仙台市の東北大学キャンパス内に整備する計画としておりまして、文部科学省としては、この具体化に向けて二〇一九年度概算要求にて四十六億円を要求したところであります。
 引き続き、我が国の科学技術の進展と国際競争力強化に貢献するこの次世代放射光施設の具体化を進めていきたいと考えております。
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神山佐市#20
○神山委員 放射光施設の建設にしっかり取り組めるように、大臣としてもお願いを申し上げる次第であります。
 日本の研究費、そして運営費交付金が減額されている中において、なかなか大学の研究者の確保ができない、要するに予算の確保ができない、そして、論文等々についても、なかなか日本の数が減少しているということでもあるわけでありますので、何としても、民間の部分の協力をしながら資金を得るということが文部科学省としても必要だというふうに認識しているわけでありますので、その辺について推進していただければというふうにお願い申し上げる次第であります。
 最後に、当委員会におきまして、研究開発強化法改正案及びいわゆるチケット高額転売禁止法を議員立法として成立させていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わりにいたします。
 ありがとうございました。
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亀岡偉民#21
○亀岡委員長 次に、高木啓君。
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高木啓#22
○高木(啓)委員 自由民主党東京比例代表の高木啓でございます。
 本日は、文部科学委員会での質疑の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 私からは、先日の馳浩先生の質問に引き続きまして、オリンピック、パラリンピックについて、総論から各論まで含めて、きょうは質疑をさせていただきたいと思っております。
 前回、この文部科学委員会でオリンピック、パラリンピックの質問をしたのはちょうど六月の六日でございまして、開催まで七百七十九日前ということでありました。きょうは十一月十六日でありますので、きょうは六百十六日前ということになりまして、あれよあれよという間に、あっという間に百五十日ぐらい過ぎてしまいまして、準備期間が刻一刻となくなっていくというこの状況の中で、非常に、このオリンピック、パラリンピックの開催に向けて、まだまだ詰めて御議論をし、そして結果を出していかなければいけないことがたくさんありますので、きょうは、そんなことで櫻田担当大臣にもお越しをいただきまして、ぜひ議論を深めさせていただきたい、このように思っております。
 それで、最初に、総論的なお話になりますが、二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに対して、私は、開催都市は東京都であり、運営主体は組織委員会であるという役割分担はそのとおりだと思っているんですが、しかし、総括的にはやはり国の役割というものがこれからますます大きくなってくるのではないか、こう思っているわけであります。つまり、それは、開催都市や運営主体が一生懸命やればやるほど、ここはやはり国に力を入れてほしいというところが更に見えてくるのではないか、そんなことも実は考えるわけであります。
 そこで、国の役割として今後何に力を入れていかなければいけないのかということについて、大臣の御所見を伺いたいと思います。
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櫻田義孝#23
○櫻田国務大臣 お答えさせていただきます。
 政府としては、平成二十七年十一月に閣議決定したオリパラ基本方針に基づき、各府省庁の関連政策を一体として、オールジャパンで取組を推進していく必要があると考えております。
 東京大会につきましては、国は東京都及び組織委員会の取組をバックアップしていくことが重要であり、政府としては、円滑な輸送の実現、セキュリティーの万全と安心、安全の確保、大会期間中における暑さ対策、日本の文化の魅力発信、ホストタウン等による全国の機運醸成、ユニバーサルデザインの推進等による共生社会の実現など、着実に取組を進めているところであります。
 また、パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はないと考えております。世界じゅうで観戦する人々に勇気を与え、自信を持って人生を切り開いていくことを後押しする大会を目指し、ユニバーサルデザインの町づくりと心のバリアフリーがレガシーとして残るよう、しっかりと進めていきたいと思っております。
 特に、復興オリンピック・パラリンピックは東京大会の最も重要なテーマの一つであります。震災からの復興を後押しするとともに、復興の姿を世界に向けて発信するための取組を進めてまいります。
 私自身も、東日本大震災の被災直後には、地元の千葉県柏から緊急支援物資をトラックに積んで福島県を訪問いたしました。その後も、柏市の地元の祭りで東北支援物産コーナーを設置し、福島の農家や企業を御支援させていただきました。私自身のさまざまな経験を生かし、東京大会の成功に全力を尽くしてまいる所存でございます。
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高木啓#24
○高木(啓)委員 大臣の大変力強い答弁に勇気づけられたわけでありますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、個別の課題について一つずつ伺っていきたいんですが、まず、オリンピック、パラリンピックのレガシーについてということをお伺いしたいと思います。
 このレガシーのことについては前回の質問でちょっと時間が足りなくて質問ができなかったものですから、その引き続きということでお願いしたいと思うんですが、まず最初に、前回の一九六四年大会のレガシーというのは一体何だったのか。あるいはまた、私自身は、逆のレガシーという意味では負のレガシーというものもあったと思っているんですけれども、それは何だったのか、政府の見解を伺いたいと思います。
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諸戸修二#25
○諸戸政府参考人 お答えを申し上げます。
 一九六四年大会は、敗戦から立ち上がりました日本の復興を世界に示すということとともに、日本人にとって自信を持つ契機となり、高度成長の弾みとなったところでございます。また、新幹線、首都高速道路、ごみのない美しい町並みなど、現在にも残る数々のレガシーが生み出されたと認識をしております。
 また、負のレガシーというお尋ねでございましたが、一九六四年大会につきましては、さまざまな立場、観点からの見方はあるところだと思いますけれども、政府としていわゆる負のレガシーと位置づけているものは特段ございません。
 以上でございます。
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高木啓#26
○高木(啓)委員 新幹線や首都高速道路を始めとして、たくさんのレガシーを六四年大会というのは残していただいたと思います。今御披瀝があったほかにも、例えば、衛星放送が始まったのはこの一九六四年東京大会からでありますし、また、スポーツの裾野を広げるという意味では、子供たちのスポーツ団体でありますスポーツ少年団という組織ができたのも、まさにこの六四年大会をきっかけにしてということだったと思います。ですから、たくさんのレガシーを残していただいたと思います。
 しかしながら、今御答弁にありました、政府として、特段、負のレガシーというのは認識をしていないというお話がありましたが、私は、実は、それこそこの五十年間の間に本来は検証されなければいけなかったことだというふうに思うわけであります。そこを認識しないと、実は、二〇二〇年大会に向けての新たなレガシーでありますとか、あるいは、それを克服していこうというような動機にならないものですから、そこははっきりとやはり言っておかなければいけない、こう思っています。
 それは、一つは何かといいますと、例えば首都高速道路の日本橋に象徴されるように、当時は時間も財政的な余裕もなかったしということで、首都高速道路をつくるときに川の上に道路をつくっていった、そのことによって、やはり都市計画的にはかなり大きなマイナスがあったんではないかと思います。
 更に言うならば、首都高速道路六号線は、隅田川の隅田公園を削ってつくられておりますし、さらに、明治神宮の内苑と外苑を結ぶ内外苑連絡通路というのがあったんですが、これは、内苑と外苑は一体だという思想の中で、乗馬道がそこにあったわけですね。それを潰して実は首都高四号線がつくられているということでありまして、そういう意味では、本来的には、もっと時間やお金があれば、東京の都市景観を損なわずにできたことも、実は急ピッチでやったためにそういうこともあったということであります。
 私は、オリンピックというものを都市づくりという観点で見るとすると、やはり、平和な時代に大幅な都市改造をするというのは、こういうオリンピックのようないわゆるナショナルイベントでなければできないと思いますので、その意味では、五十年たって、二〇二〇年大会を迎えるに当たって、やはりその認識というものが欠けていたために、大きな都市改造としての、もっと東京をよくしよう、あるいは日本をよくしようという動機がちょっと薄かったんではないかなというふうに思うわけであります。
 ですから、そこはしっかりと、私は、ぜひ御認識をいただきたい、そして、この先に向けてもっともっとすばらしい町をつくっていく、そういう動機づけにしていただきたい、このように思っています。
 さて、二〇二〇年大会は、それではどんなレガシーが残るんでしょうか。政府としては、レガシーは何を残そうとしているのかということをぜひ教えていただきたいと思います。
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諸戸修二#27
○諸戸政府参考人 お答えを申し上げます。
 二〇二〇年大会につきましては、一九六四年大会とは時代背景なり日本の置かれている立場も異なるわけでございますけれども、一九六四年大会のレガシーも含めまして、これまで築き上げてきたものを基礎といたした上で、成熟社会にふさわしい、次世代に誇れるレガシーをつくり出していきたいと考えているところでございます。
 具体的には、東日本大震災からの復興、日本の技術力や文化の魅力の発信、スポーツを通じた国際貢献、ユニバーサルデザインによる共生社会の実現などの観点から取組を進めまして、ハード、ソフト両面でレガシーをつくり出していきたいと考えております。
 以上でございます。
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高木啓#28
○高木(啓)委員 私は、非常に危機感を感じているのは、オリンピック二〇二〇年は、レガシーとして残るのは施設だけなんではないかという気がしてならないんです。だからこそ、パラリンピックの方に国はもっと注力をして、パラのレガシーというのを積極的につくり上げる、そういう意気込みを持っていただきたいなと思います。
 例えば、今、ユニバーサル社会をという話がありました。このユニバーサル社会をつくるためには、国と東京都と組織委員会でつくっていただいた、例えば、アクセシビリティ・ガイドラインというものをつくっていただきましたけれども、こういうものは、しっかりとやはり町づくりのスタンダードにしていく、あるいは、心の持ちようの中でのスタンダードにしていくということにぜひ取り組んでいただきたいと思うわけであります。
 このアクセシビリティ・ガイドラインの中に、例えば、エレベーターの入り口の広さの基準ですとか、そういうものは細かく決められているんですが、このガイドラインには推奨基準というのと一般基準という二つがありまして、当然、これは推奨基準の方がいいわけでありますけれども、こちらの方が水準が高いわけでありますけれども、政府は、このアクセシビリティ・ガイドラインをつくったわけですから、例えば政府が独自につくる施設ですとか、あるいは建物ですとか、そういうものはやはり全部この推奨基準で、例えば、あしたにやれということではなくて、三十年とか二十年とかという大きな長いスパンの中で、全て、要するに政府については推奨基準で頑張りますよというような目標を掲げるとか、やはりそういうことがないとなかなか進まないんじゃないかと思っています。
 そのことについて、私は国としてはパラに注力をすべきだと思いますけれども、御見解をお伺いいたします。
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高橋一郎#29
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。
 パラリンピックの成功なくして東京大会の成功はなく、パラリンピック大会、東京大会を契機としてバリアフリー化を進め、共生社会を実現していくことが極めて重要でございます。
 委員御指摘の、Tokyo二〇二〇アクセシビリティ・ガイドラインにつきましては、大会関連施設あるいはその周辺のアクセシビリティーを実現するために、大会組織委員会、東京都、そして国において、IPCの基準をもとに作成をしておるわけです。
 このアクセシビリティ・ガイドラインを踏まえまして、政府部内では、例えば、国土交通省において、バリアフリー設計のガイドラインである建築設計標準を改定いたしまして、説明会などを通じて、建築物におけるバリアフリー化を推進していると承知をしてございます。
 委員御指摘の、国が所有する公共建築物につきましては、多くの一般の方々が御利用されるといった特性から、バリアフリーの必要性は高いものと認識してございます。そうした公共建築物の設置管理者において、アクセシビリティ・ガイドラインや建築設計標準を参考とした整備を行っていただきたいと考えてございます。
 いずれにいたしましても、公共建築物を含め、町づくりのユニバーサルデザイン、そして、委員御指摘の心のバリアフリー、これらによってレガシーとしての共生社会を実現するための柱がこれらのものであると考えてございまして、内閣官房といたしましても、パラリンピックを契機とした共生社会の実現に向けまして全力を尽くしてまいりたいと考えてございます。
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