経済産業委員会

2020-05-29 衆議院 全259発言

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会議録情報#0
令和二年五月二十九日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 富田 茂之君
   理事 大岡 敏孝君 理事 神山 佐市君
   理事 小林 鷹之君 理事 鈴木 淳司君
   理事 武藤 容治君 理事 田嶋  要君
   理事 山岡 達丸君 理事 鰐淵 洋子君
      畦元 将吾君    穴見 陽一君
      安藤 高夫君    石川 昭政君
      石崎  徹君    岡下 昌平君
      神田  裕君    古賀  篤君
      武部  新君    辻  清人君
      出畑  実君    冨樫 博之君
      野中  厚君    福田 達夫君
      穂坂  泰君    星野 剛士君
      細田 健一君    堀内 詔子君
      三原 朝彦君    山際大志郎君
      吉川  赳君    和田 義明君
      浅野  哲君    落合 貴之君
      柿沢 未途君    菅  直人君
      斉木 武志君    宮川  伸君
      山崎  誠君    中野 洋昌君
      笠井  亮君    足立 康史君
    …………………………………
   経済産業大臣       梶山 弘志君
   内閣府副大臣       宮下 一郎君
   経済産業副大臣      牧原 秀樹君
   経済産業大臣政務官    中野 洋昌君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  山内 智生君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 茨木 秀行君
   政府参考人
   (総務省大臣官房総括審議官)           前田 一浩君
   政府参考人
   (国税庁徴収部長)    新井 智男君
   政府参考人
   (国税庁調査査察部長)  松浦 克巳君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       日原 知己君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           岸本 武史君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務・サービス審議官)    藤木 俊光君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           河西 康之君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           中原 裕彦君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           春日原大樹君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局長)            広瀬  直君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)          西山 圭太君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            松山 泰浩君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    前田 泰宏君
   政府参考人
   (中小企業庁長官官房中小企業政策統括調整官)   木村  聡君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            奈須野 太君
   経済産業委員会専門員   佐野圭以子君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  畦元 将吾君     出畑  実君
  國場幸之助君     堀内 詔子君
同日
 辞任         補欠選任
  出畑  実君     畦元 将吾君
  堀内 詔子君     國場幸之助君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第五〇号)
     ――――◇―――――
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富田茂之#1
○富田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官山内智生君、内閣府大臣官房審議官茨木秀行君、総務省大臣官房総括審議官前田一浩君、国税庁徴収部長新井智男君、国税庁調査査察部長松浦克巳君、厚生労働省大臣官房年金管理審議官日原知己君、厚生労働省大臣官房審議官岸本武史君、経済産業省大臣官房商務・サービス審議官藤木俊光君、経済産業省大臣官房審議官河西康之君、経済産業省大臣官房審議官中原裕彦君、経済産業省大臣官房審議官春日原大樹君、経済産業省通商政策局長広瀬直君、経済産業省商務情報政策局長西山圭太君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長松山泰浩君、中小企業庁長官前田泰宏君、中小企業庁長官官房中小企業政策統括調整官木村聡君及び中小企業庁事業環境部長奈須野太君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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富田茂之#2
○富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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富田茂之#3
○富田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大岡敏孝君。
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大岡敏孝#4
○大岡委員 自民党、滋賀県の大岡敏孝でございます。
 このたびは、質問の機会をいただきましてありがとうございます。
 それでは早速、法案の中身につきまして順次質問をしてまいりたいと思います。
 まず、今回の法案の中に位置づけられましたクロスボーダーローンについてでございます。このこと自体は大きなチャレンジで、私は高く評価をしておりますが、今後のことについてしっかりと議論をしておきたいと思います。
 まず、このクロスボーダーローンを始める前提として、公庫が常に気をかけているのが民業圧迫という批判なんですけれども、今回始める海外事業は民業圧迫を判断する対象に含まれるのでしょうか。
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木村聡#5
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国には、すぐれた技術やサービスを持ち、海外展開への高いポテンシャルや国際競争力を有する中小企業が数多く存在しているところでございます。
 一方、大企業と比較いたしますと、海外で事業を行うために必要な財務基盤に乏しいことから、これをきちんと支援をしていくということが重要だと考えてございます。
 海外進出をいたします中小企業にとりましてハードルが高い現地での資金調達につきまして、今回の法案によりまして、日本政策金融公庫による海外子会社への直接融資を可能とすることで支援を一層強化することといたしております。
 海外進出を希望される中小企業の方にとりまして、民間金融機関による支援体制は、メガバンクでありますとか、あるいは一部の地域金融機関等に限られておりますので、必ずしも十分でない、このように認識してございます。
 そうしたことから、日本公庫が率先して海外事業に取り組み、中小企業の現地子会社向けの直接融資に先陣を切ることにより、民業補完につながるものと考えてございます。
 以上でございます。
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大岡敏孝#6
○大岡委員 ありがとうございます。
 まさにそのとおりでございまして、大企業であれば、一定の金融インフラ、当然メガも対応しておりますが、中小企業、実際には全く、この金融インフラ、海外にはないに近い状態でございますので、そもそも民業圧迫を判断する対象にならないというのが私の意見でございますから、ぜひ伸び伸びとやっていただきたいというふうに考えております。
 二番目にお尋ねをしたいんですけれども、今回、これまで一般的に行われていました親子ローン、一般的なのは親子ローンだったわけですが、親子ローンは当然親の信用をはかって海外子会社にお金を貸していた、親の信用は当然はかれます。国内の金融機関、民間の金融機関もつき合っていますし、公庫も実績があればはかれる。ただし、今度からは、新しく海外子会社を評価をして、そして、海外子会社が何らかの取引をしている銀行に対して公庫がお金を振り込むということになりますと、これは一体正しく与信ができるのかどうか、海外のその銀行から情報が引き出せるのかどうか。
 今までだったら、政府系金融機関、国内であれば、政府系金融機関だから情報を下さいと言えば当然出してもらえたけれども、例えばタイの銀行、ベトナムの銀行から与信情報が引き出せるのかどうか。
 更に言うと、どこまで本気で融資をする体制、つまり、出張ベースだとか情報交換ベースでやるのか、それとも本気で、しっかり支店を出して拠点を置いて、それでやっていくつもりがあるのか。
 このあたりについてどのようなビジョンを持っておられるのか、教えていただきたいと思います。
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木村聡#7
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 今回、法案で措置させていただきますクロスボーダーローンにつきましては、融資に当たりまして、現行の制度と同様に、国内親会社を通じて海外子会社の審査をさせていただくことといたしております。
 具体的には、海外子会社の決算書類に基づきます審査でありますとか、あるいは国内親会社の経営者に対する現地の業況等のヒアリングなどをさせていただきたい、このように考えてございます。
 また、日本政策金融公庫が持ちますバンコク及び上海の駐在員事務所、さらには、提携いたします現地の金融機関を通じまして、現地の情報等をきめ細かく収集し、海外子会社への適切な審査を行うことといたしております。
 現在では、公庫の取引先の海外子会社は約七千社存在しております。これまでの制度の提供を通じまして蓄積されました外貨貸付けの実績でございますとか現地の制度への知見などを生かして、円滑な資金供給体制の構築に万全を尽くしてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
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大岡敏孝#8
○大岡委員 あわせて、海外の、例えば、今回進出しようとしているタイやベトナムといった東南アジアの事業環境をどのように認識をしているかということをお尋ねをしたいと思います。
 まず、先ほど申し上げたとおり、東南アジアは、残念ながら日本の中小企業が為替あるいは国際決済をするような金融インフラは整っていないですね。一方で、では中国、今、東南アジアに積極的に進出している中国は何をやっているかといいますと、政府系金融機関同士を競争させながら、それぞれの政府系金融機関が各国に支店を置き、しかも、現地通貨でも人民元でも決済ができる、あるいは現地通貨でも人民元でも預金ができる、こうしたマルチカレンシー対応も進めつつあるのが実態でございます。
 当然、この東南アジアというのは、そういう意味では国と国の経済力がまさにぶつかっている現場でございまして、そこにおいて、我が国として、日本の企業、とりわけ中小企業が東南アジアに進出していく上で政府は一体どういう支援が必要なのか、彼らは何を求めているのか、このあたりをどの程度捉えられているか、教えていただきたいと思います。
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木村聡#9
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 独自のすぐれた技術でありますとかサービスを持つ中小企業の海外展開を実現いたしますことは、我が国の国際競争力に直結いたします重要な課題であるという認識でございます。
 その一方で、大企業と比較いたしますと、財務基盤や海外での事業のノウハウといった経営資源に乏しいことから、現地情報、ニーズの把握、人材の確保、販売先の確保などの課題を解消いたしますために多面的な支援をしていくことが必要である、このように考えてございます。
 こうした中でも、海外進出する中小企業にとりまして、海外子会社が直接資金を調達することはとりわけハードルが高い課題でございます。民間金融機関によります支援につきましても、メガバンク等を除きまして十分には整っていない、そういう状況にあるというふうに考えてございます。
 我が国中小企業の海外子会社が東南アジア地域等において国際的な競争を勝ち抜いていく上では、中小企業の支援を目的といたします政府系金融機関でございます日本政策金融公庫が支援を行うことが必要不可欠でございまして、そうした問題意識のもと、今回の法案を提出させていただいているところでございます。
 中小企業が抱える課題に寄り添いまして、国内外の経済環境の変化にも対応しながら、中小企業の海外展開を全力で支援してまいりたい、このように考えてございます。
 以上でございます。
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大岡敏孝#10
○大岡委員 ありがとうございます。
 最後に、今回、第一歩目としてこのクロスボーダーローンを始められるのだと思いますが、やはり将来的な、中長期的なビジョンについて教えていただきたいと思います。ビジョンがなければ、とりあえず目の前をやってみましたというだけではうまくいかないというのが当然のことでございますので、このビジョンをしっかりと議論をしておきたいと思います。
 まず、先ほどの答弁でもありましたが、今回は既存の支店を利用するということでしたけれども、やはり本気で東南アジアにこの海外子会社向けの直接融資をやるということであれば、しっかりと支店展開をしていくべきだというふうに考えております。
 特に東南アジアもそうですし、西アジアあるいはアフリカ、中南米、こういったところは日本のメガも含めて支店展開が全くできていない。つまり、日本の中小企業が使う金融インフラというのはほとんどないに近い状態でございますので、やはりそこまで見据えた金融インフラを整備するべきではないかと考えております。
 あわせて、現在、公庫というのはお金を預かる機能を持っていません。つまり、海外に貸す、国内に貸すということなんですが、国内に貸しているうちは、日本の金融機関が、ほかの民間金融機関がしっかりお金も預かり、管理もし、情報提供もしてくれるからよかったんですけれども、事海外に行くとなると、今までのように、お金を預からない、つまり、与信情報も預金情報もとれない、国際決済もできない、為替もできない、単なるノンバンクとしてお金を貸すだけというので、本当に機能が十分なのかどうかということを考えていかなければならないと思います。
 したがって、将来的には、まずは、少なくとも民業圧迫にはならないような海外部門から、預金機能をしっかりと付加して、一連の金融サービスができるフルパッケージの金融機関として成長させていくべきじゃないかと考えますが、政府のお考え、大臣のお考えを教えていただきたいと思います。
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梶山弘志#11
○梶山国務大臣 国内市場が縮小する中で、中小企業にとって、海外市場への進出により新たなニーズを獲得し、事業拡大や付加価値の向上を図ることは極めて重要な課題であると考えております。
 海外展開に当たっては、一般に、経営資源に限りのある中小企業にとりまして、現地情報、ニーズの把握、資金調達などハードルの高い課題が多数存在をしておりまして、これらのボトルネックを解消していくことが急務であると考えております。
 委員から御提案いただきました日本公庫の機能強化につきましては、日本公庫がこれまで蓄積してきた経営資源、専門性や政策金融機関としての位置づけが民業補完を旨とすることなどを踏まえると、全部一気にというのは困難であると思っておりますし、これから調整が必要であると思っておりますけれども、日本公庫のリソースを活用して中小企業の海外展開にできる限りの支援を行ってまいりたいと思っております。
 そうした中で、今回の法案で措置するクロスボーダーローンは、日本公庫による海外子会社への直接貸付けを可能とするものであります。
 ASEAN諸国への日本企業の進出ニーズの拡大や日本公庫の取引先の進出状況等を踏まえて、まずはタイ、ベトナム、香港の三地域から開始いたしますが、その後も事業者のニーズに応じて対象地域を拡大してまいりたいと考えております。
 経済産業省としては、日本公庫の資金調達のみならず、さまざまなツールを組み合わせ、さらなる支援の充実を図り、日本公庫とも連携をし、引き続き中小企業の海外展開をしっかりと支援をしてまいりたいと考えております。
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大岡敏孝#12
○大岡委員 ありがとうございます。
 私も、これはしっかりとフォローして、より中小企業側の期待に沿えるような、また、国同士がぶつかり合うこのグローバル経済において、しっかり日本企業が勝ち抜ける支援体制を組み上げていきたいと考えております。
 次に、経営者保証解除スキームについてお尋ねをしたいと思います。
 今回のスキームなんですが、仮に、外国人が日本の中小企業の株式を取得する、あるいは買収をするといって事業を承継した場合に、今回のスキームが使えるのかどうかを教えていただきたいと思います。
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木村聡#13
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 今回措置をさせていただきます経営者保証解除スキームを含めまして、信用保証制度の対象となります者は、在留資格を有し、日本国内で事業を行う者ということで、国籍は問わないこととさせていただいておりますので、外国人の方につきましても、日本人と同様に対象となるということでございます。
 以上でございます。
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大岡敏孝#14
○大岡委員 対象になるということは、当然、日本人も、外国人に負けないように、やはりビジネスマインドを持ってしっかり仕事をしていかなければならないということだと思います。
 次に、実際の現場を見てみますと、今回、経営者保証のガイドラインが既に制定されていますが、これを満たしていたとしても、何かしらの理由をつけて、保証なしを応諾しない、あるいは、二重徴求が行われているということが実態でございます。これは、中企庁あるいは金融庁の報告でも事例が報告をされている次第なんです。
 今回、確かにこのリスクの一部を政府が肩がわりをするという形で経営者保証をとらない融資をふやしていこうということなんですが、私は、効果はあると思いますけれども、それだけでは限界があるんじゃないか、もう少し強い指導力を発揮をして、望む人には経営者保証のない融資を、経営者保証をするかわりに条件のいい融資を受けたいという方は、これはこれで選択肢として、やはり経営者が選べるような体制をしっかりとつくっていくべきではないかと考えております。
 あわせて、今回逆に、保証協会に依存した融資を更に進めてしまうと、今まで、これまでから進めようとしてなかなか進まなかった民間金融機関の事業性評価、事業力を評価をして融資をするという体制がかえっておくれてしまうんじゃないかという危機感を持っておりますが、この点についてはどのように考えておられますでしょうか。
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木村聡#15
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 先生から御指摘ございましたように、経営者保証につきましては、一義的には、金融機関みずからが、平成二十五年の十二月に策定されました経営者保証に関するガイドラインに基づき判断をし、経営者保証に依存しない融資を進めていくことが期待されているものと認識してございます。
 他方、事業承継が日本経済にとっても大きな課題となります中、経営者保証が後継者確保の大きな障害の一つになっておりますことから、国といたしましても、政策的に最大限の後押しを行っていくことが必要であると考えてございます。このため、今回、事業承継時に一定の要件のもとで経営者保証を不要とする制度を創設させていただきます。また、中小企業にとりまして保証料が負担となりますために、専門家によります確認を受けた場合には、国の予算措置を行いまして、保証料の引下げもさせていただくということでございます。
 なお、本制度を利用する場合におきましても、金融機関は一定の信用リスクを負担するという仕組みは変わりませんので、そういった点も勘案しながら、引き続き、事業性評価に基づく期中管理を行っていただくということを期待申し上げたいと考えてございます。
 以上でございます。
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大岡敏孝#16
○大岡委員 時間ですので、終わります。ありがとうございました。
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富田茂之#17
○富田委員長 次に、鰐淵洋子君。
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鰐淵洋子#18
○鰐淵委員 公明党の鰐淵洋子でございます。
 本日は、中小企業の事業承継の促進のための中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 この法案を公明党として審査したのが二月下旬でございましたが、その後、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、その影響を受けた日本経済、地域経済、そして中小企業の現状は大きく変化をしておりますので、そのことを踏まえた上で質問させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 まず冒頭、大臣の方にお伺いしたいと思いますが、新型コロナウイルス感染症の影響で、先ほども申し上げましたが、多くの中小企業、小規模事業者が危機に直面をしております。そして、感染症拡大の影響は地域経済にも大きな影響を及ぼしておりまして、給付金や資金繰りなどの支援を通じまして、事業者への事業継続のための支援が極めて重要になっております。
 今本当に厳しい状況ではありますけれども、あえて将来を見据えれば、地域経済の再生に当たっては、地域経済を引っ張る事業者の取組が重要になってくるのではないかと思っております。
 経済産業省では、そうした地域経済を牽引する企業を、雇用や成長性、地域経済への貢献期待度などの観点から、地域未来牽引企業として選定をしていらっしゃいます。この地域未来牽引企業の中には、世界トップシェアを占める製品を生産している企業も選ばれております。
 そのほか、一つ紹介をしたいと思いますけれども、北海道の方で、包装資材製造販売会社なんですが、防護衣の安定供給が可能な事業者を探していた札幌の病院の依頼を受けまして、食品包装などの技術を応用したポリエチレン製の使い捨ての防護衣を商品化しまして、月六十万枚の製造をし、五月一日から販売をしている、こういった企業もございます。
 このように、今回の感染症対策の地域のニーズを捉えながら地域経済回復の先陣を切っている企業もありますので、地域未来牽引企業の前向きな取組をしっかりとサポートすることが重要であると考えます。
 今後どのように支援をしていくのか、お取組をお伺いしたいと思います。
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梶山弘志#19
○梶山国務大臣 委員の御指摘のとおり、全国で約三千七百社を選定した地域未来牽引企業は、まさに地域経済の中心的な担い手でありまして、地域の経済と雇用を下支えし、将来の地域経済の回復に向けた積極的な取組が期待をされているところであります。
 今回の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、地域未来牽引企業におきましては、先ほど委員からの例示もありましたけれども、例えば、もともと温度計などの計測機器を製造していた企業が、地域の病院からの要望を踏まえて、取引先の中小企業と連携をしてフェースガードなどの感染防護具を生産をしたり、生産縮小を余儀なくされました航空機部品メーカーが、雇用を維持しつつ、空き時間の生じた社員に新たな技術習得のためのオンライン研修や航空機関係の認証制度に関する研修を実施するといった、地域への社会貢献であるとか、社員のスキルアップとか、そういった取組をしているということも十分承知をしているところであります。
 そういった取組というものをしっかり把握しながら、経済産業省としては、地域未来牽引企業の追加選定を行いつつ、今後は、これらの企業の先進的な事業活動をより強力に支援をし、経済の回復を図ってまいりたいと思っております。
 具体的には、地域未来牽引企業が設定する目標に応じて、海外への輸出を担う企業には、販路拡大のため、商品開発や市場調査、展示会への出展を支援する、サプライチェーンの中核を担う企業には設備投資、研究開発を支援をする、地域生活インフラを担う企業にはIT導入により業務効率化を支援するなど、中小企業施策等も活用しながら重点的に支援をしてまいりたいと思っております。
 こうした支援を通じて、地域未来牽引企業による積極的な取組をしっかりと後押しして、地域経済の回復、成長、また新たな産業の創出につなげてまいりたいと思っております。
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鰐淵洋子#20
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 コロナの影響を受けた中小企業に対しまして、事業継続の支援とともに、今大臣の方からもさまざま答弁いただきましたが、将来を見据えた上での地域活性化という観点からも、このような支援は更に重要になってくるかと思いますので、引き続きの対応をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、経営者保証の解除支援、事業承継円滑化について質問させていただきたいと思います。
 経営者の高齢化によりまして、二〇二五年までに、平均引退年齢である七十歳を超える中小企業、小規模事業者の経営者は約二百四十五万人、そのうち約半数の百二十七万人が後継者未定と言われております。
 このような中、経営者候補の約六割が経営者保証を理由に承継を拒否しているとされておりまして、経営者保証問題の解決は急務でございました。
 公明党としましても、これまでも、事業承継を円滑化するため経営者保証解除の重要性を主張してまいりまして取り組んでまいりました。
 経営者保証解除に向けてどのように支援をしていくのか、お伺いしたいと思いますが、これに加えまして、やはり、コロナの影響もありまして、この事業承継は更に今後大きな課題となると思っております。
 例えば、事業引継ぎセンターの機能強化を進めるなど、後継者未定の事業者が技術や雇用を次世代に円滑に引き継げるよう、事業承継支援に総合的に更に強力に取り組むべきと考えますけれども、取組と、また御見解をお伺いをしたいと思います。
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中野洋昌#21
○中野大臣政務官 鰐淵委員にお答え申し上げます。
 経営者保証解除と事業承継への取組につきまして御質問をいただきました。
 事業承継に際しまして、経営者保証の存在が後継者の確保の大きな障害の一つになっているというふうに認識をしております。今後、より円滑な事業承継を促進していくためには、経営者保証の解除を積極的に支援をしていくことが重要と考えております。
 このため、昨年五月、金融機関と中小企業の双方の取組を促す総合的な対策として、個人保証脱却・政策パッケージを取りまとめて、着実に実施をしているところであります。
 具体的には、昨年十二月に策定をされ、本年四月から運用を開始をいたしました、事業承継に焦点を当てた経営者保証に関するガイドラインの特則を通じまして、新旧の経営者からの二重徴求を原則禁止をすること、また、信用保証協会におきまして、事業承継時に経営者保証を不要とする新たな信用保証制度を創設し、専門家による確認を受けた場合には保証料を大幅に軽減をすることを行ってございます。
 加えて、今回の法案におきまして、事業承継時に経営者保証を不要とする信用保証制度につきまして、別枠を新設をしまして制度拡充を行います。
 これらの総合的な取組を通じて、経営者保証の解除を強力に支援をしていこうと思っております。
 また、全国四十七都道府県の、委員の御指摘のございました事業引継ぎ支援センターにつきましては、令和二年度の第一次補正予算において、新型コロナウイルスの影響により廃業を検討している中小企業の事業や雇用を次世代に確実に承継することを目的に、プッシュ型のマッチング支援を実施をする体制を整備したところであります。
 今般の改正では、同センターと親族内承継支援を行う事業承継ネットワークの機能を統合をすることとしておりまして、今後とも事業承継を総合的にしっかりと進めてまいります。
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鰐淵洋子#22
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 先ほど大岡先生の方からも、この経営者保証については課題もあるという指摘もございましたけれども、しっかりとこれからもこの動きがスムーズにいっているのか注視をしていただいて、先ほども申し上げました、やはり、このコロナの影響で事業の継続自体が厳しい中で承継ができるのかという、またそういった大きな課題になっておりますので、しっかりと、繰り返しになりますが、総合的に強力に進めていただきたいということで、重ねて申し上げておきたいと思います。
 次に、海外拠点分散化の支援につきまして、お伺いさせていただきます。
 今回の新型コロナウイルス感染症の拡大の影響によりまして、生産拠点の一極集中リスクが顕在化をいたしました。マスクや医療用機器などの生活必需物資については、特に国内での生産拠点の整備が重要になってくるかと思います。他方で、中小企業にとっては、市場開拓や生産コストの低減などの観点から、海外展開は重要な手法であり、一極集中リスクを回避するために海外拠点の分散化を進める必要があると思っております。
 感染症危機に伴う国内外の経済の落ち込みにより、多くの中小企業の海外子会社が資金調達に苦しんでいると考えられますが、どのように支援をしていくのか、お伺いをしたいと思います。
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前田泰宏#23
○前田(泰)政府参考人 お答え申し上げます。
 これまで中小企業の海外展開支援につきましては、日本政策金融公庫によりまして、国内の親会社から海外子会社への転貸を可能とする資金の貸付け、いわゆる親子ローン、それから、海外金融機関からの借入れに対する債務保証、いわゆるスタンドバイクレジット、こうした手法がございました。
 今回、一方で、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、国内の経済は非常に大きな危機になり、新興国経済にも甚大な被害が出てきております。今申し上げましたけれども、親会社の資金繰り悪化によって海外子会社への転貸が困難になってしまっている、現地の景況悪化や社会情勢の混乱により海外子会社が現地海外金融機関から融資を受けられない、こういった事態が出てきておりまして、既存の制度での対応は非常に限界的であるということでございます。
 そのような状況に鑑み、今回の法案では、クロスボーダーローンを措置し、日本政策金融公庫による海外子会社に対する直接融資を可能とするということをさせていただいております。
 中小企業の海外展開の状況は多種多様である中、従来より実施しております親子ローン及びスタンドバイクレジットに加えまして、今回のクロスボーダーローン、これにより、さまざまな資金調達ニーズに対応してまいりたい、そのように考えております。
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鰐淵洋子#24
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 ちょっと時間もなくなってまいりましたので、済みません、次の質問に入らせていただきたいと思いますが、計画制度の整理統合について質問させていただきたいと思います。
 感染症が拡大する中で、改めて、事業者、また国民の皆様にこの支援策の内容をわかりやすく伝える、また、その重要性とその難しさも今実感をしているところでございますが、現行の中小企業向け計画認定制度は、取組ごとにきめ細やかな計画が用意されていますけれども、それが逆に複雑でわかりにくいという声もございます。
 本法案によりまして、計画制度を整理統合することで事業者にどのようなメリットがあるのか、また、統合後の計画制度の位置づけ、狙いについて明確化し、中小企業の皆さんにわかりやすく示すべきと考えますが、お取組をお伺いしたいと思います。
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前田泰宏#25
○前田(泰)政府参考人 今回、法律をつくるに当たりまして、計画物と言われる政策を点検をいたしました。その際に、事業者の目線に立ちましたときに、幾つかの声が上がってきております。
 一つは、結構似ているので、二つ計画を出してするのが手間がかかるという声が出てきております。
 そういうようなこともありましたものですから、今回、企業の成長段階に応じた体系に簡素化する。全て横に置いていたものを縦に並べることによって、成長段階に整理をしていくということをいたしました。
 具体的には、今回の統合に伴いまして、経営力向上計画、経営革新計画、地域経済牽引事業計画の三計画について、中小企業の成長段階ごとに各計画を位置づけて、中小企業にとって計画制度の意義がわかりやすくするようにということでございまして、その関連する類似のもの、あるいは、つくってから少し政策的意義が乏しくなったんじゃないのかというものを統合するという形の整理を行ったところでございます。
 加えまして、計画認定の取得を申請要件としていた補助金につきましては、計画との関連を切り離すことによって、計画申請の手間をかけることなく、その補助金を申請することを可能にするものですから、事業者の負担は軽くなります。
 また、ことし四月より、一部、その計画につきましては電子化を開始しているところでございまして、DX化を加速したいというふうに思っております。
 このように、計画の整理統合を契機といたしまして、事業者の目線に立った不断の見直しをしつつ、中小企業、小規模事業者の利用しやすい形へと中小企業政策全般を見直してまいりたいと思っております。
 以上です。
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鰐淵洋子#26
○鰐淵委員 ありがとうございました。
 この計画の整理統合によりまして計画の数が減ることになるんですけれども、これによって中小企業支援が後退したり、手薄になったらいけないと思っておりますけれども。
 今回の改正で、異分野連携新事業分野開拓計画、また、特定研究開発等計画、これが整理統合されますけれども、中小企業の生産性向上や競争力強化という文脈におきまして、異分野の企業間連携を通じたオープンイノベーションや、ものづくり企業等による研究開発の重要性は変わらないと思っております。引き続きどのように支援を行っていくのか、お伺いをしたいと思います。
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前田泰宏#27
○前田(泰)政府参考人 中小企業によります異分野連携や、ものづくり分野の研究開発の重要性は、いささかも減ずることはございません。したがいまして、今回の見直しによりまして、支援の内容が後退することはございません。
 それで、御指摘の二つの計画は、経営革新計画の方に統合していくという形でございます。
 加え、現在、十五年にわたって、二千三百社以上の中小企業による研究開発や異分野連携を支援してきている支援事業があります。戦略的基盤技術高度化・連携支援事業、いわゆるサポイン補助金、あるいはサビサポ補助金というものがあるのでございますが、これはもちろん引き続き実施をしていくという位置づけにさせていただいておりまして、計画認定の取得を不要としておりますので、よりその手続が簡素化する、こういうことでございます。
 計画の整理統合を契機といたしまして、中小企業が利用しやすい形へと支援策を見直し、研究開発、異分野連携を通じた生産性向上をより一層強力に支援してまいりたいと思っております。
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鰐淵洋子#28
○鰐淵委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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富田茂之#29
○富田委員長 次に、落合貴之君。
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