農林水産委員会

2020-11-18 衆議院 全145発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和二年十一月十八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 加藤 寛治君 理事 齋藤  健君
   理事 津島  淳君 理事 宮腰 光寛君
   理事 宮下 一郎君 理事 亀井亜紀子君
   理事 矢上 雅義君 理事 稲津  久君
      伊東 良孝君    池田 道孝君
      泉田 裕彦君    今枝宗一郎君
      上杉謙太郎君    江藤  拓君
      金子 俊平君    木村 次郎君
      小寺 裕雄君    佐々木 紀君
      斎藤 洋明君    鈴木 憲和君
      武部  新君    西田 昭二君
      根本 幸典君    野中  厚君
      福山  守君    細田 健一君
      青山 大人君    石川 香織君
      大串 博志君    金子 恵美君
      神谷  裕君    近藤 和也君
      佐々木隆博君    佐藤 公治君
      緑川 貴士君    濱村  進君
      田村 貴昭君    藤田 文武君
      玉木雄一郎君
    …………………………………
   農林水産大臣       野上浩太郎君
   農林水産副大臣      葉梨 康弘君
   農林水産大臣政務官    池田 道孝君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 檜垣 重臣君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 小宮 義之君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房長) 横山  紳君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           新井ゆたか君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            太田 豊彦君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  光吉  一君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            牧元 幸司君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 天羽  隆君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           菱沼 義久君
   政府参考人
   (林野庁長官)      本郷 浩二君
   政府参考人
   (水産庁長官)      山口 英彰君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  上原  淳君
   農林水産委員会専門員   梶原  武君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十八日
 辞任         補欠選任
  石川 香織君     青山 大人君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 大人君     石川 香織君
    ―――――――――――――
十一月十八日
 特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律案(内閣提出第四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律案(内閣提出第四号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房長横山紳君、消費・安全局長新井ゆたか君、食料産業局長太田豊彦君、生産局長水田正和君、経営局長光吉一君、農村振興局長牧元幸司君、政策統括官天羽隆君、農林水産技術会議事務局長菱沼義久君、林野庁長官本郷浩二君、水産庁長官山口英彰君、警察庁長官官房審議官檜垣重臣君、財務省大臣官房審議官小宮義之君及び国土交通省鉄道局長上原淳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
高鳥修一#2
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
高鳥修一#3
○高鳥委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小寺裕雄君。
この発言だけを見る →
小寺裕雄#4
○小寺委員 おはようございます。滋賀四区の小寺裕雄でございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 時間が限られておりますので、早速質問に入ります。
 私の地元滋賀県は、総じて米中心の農業で、集落営農組織を基盤として米、麦、大豆をつくるといった経営をしております。これまではこの経営方式でよかったのですが、これからは米だけではだめだということで、高収益作物への取組を拡大しつつあるといった現状であります。
 そこで、本日は、現下の米が余るという状況にどう対応していくのかといった問題と、先般、党農林部会の鹿児島視察で拝見したサツマイモの病気について質問をさせていただきます。
 去る九月三十日に、九月十八日時点における作付状況では、作況指数が一〇一、予想収穫量が七百四十三・六万トンと発表され、激震が走りました。なぜなら、国があらかじめ示していた二〇年産の適正生産量を二十五万トンも上回ったからであります。その後、十月十五日に示された作況指数では、西日本でのウンカの被害などを踏まえて九九に下方修正をされたため、現在では七百二十三万トンの予想収穫量が見込まれているというふうに承知をしております。九月時点と比較すれば予想収穫量は減少したものの、依然として適正生産量を上回る状況となっています。
 来年六月末の民間在庫量をどう推計するかにもよりますが、もし二百十万トンという数字を仮に置いたとすると、二一年産の適正生産量は約六百九十万トンあたりという数字が出てまいります。
 新型コロナの影響のもと、外食産業で利用される業務用米の需要が消失していることから、一九年産米の在庫がまだある中で、ことしとれた新米をどうしていくのかといった問題と、あわせて来年の作付をどうするのかといった問題があります。大手外食チェーンや居酒屋など、これまで業務用米の主要な契約販売先であった飲食業が閉店を次々と発表されるなど、不安は広がる一方であります。
 先ほど申し上げた数字をもとに計算しますと、来年は約三十二万トンもの減産が必要となり、面積に直せば、約六万ヘクタールという面積を他作物に転換しなければなりません。昨年、全国で作付された面積が百三十六・六万ヘクタールですから、六万ヘクタールといえば大変な面積であり、さて何の作物に転換するのか、早急に決めなければなりません。
 そこで、まず、今までは十月十五日時点の作況指数をもとに計算していましたが、現時点における全国の作況と収穫量の状況、また、価格の動向はどのような状況にあるのか、お尋ねをいたします。
この発言だけを見る →
天羽隆#5
○天羽政府参考人 お答え申し上げます。
 今ほど委員御指摘のとおりでございますけれども、令和二年産の水稲の十月十五日現在における作付面積及び予想収穫量によりますと、主食用米の作付面積は全国で百三十六・六万ヘクタール、これは対前年比で一・三万ヘクタールのマイナス、微減ということでございます。
 また、全国の作況指数は九九ということで、予想収穫量は七百二十三万トンでございます。これは対前年比で約三万トンのマイナスでございます。
 また、令和二年産米の相対取引価格についてでございます。全銘柄平均で十月は六十キロ当たり一万五千六十五円ということで、前年同月比六百六十八円安、パーセントにいたしますと約四%のマイナスとなってございます。これは九月の相対取引価格と比べますと七十八円安ということでございまして、引き続き動向を注視する必要があると考えております。
この発言だけを見る →
小寺裕雄#6
○小寺委員 私はまた、もうちょっと違う数字が何となくこの先集計されて出てくるかなと予想していたんですけれども、私の思っている数字をそのままいきましたので、おおよそその数字をもとにお話を進めたいと思います。
 では、そこで大事なことは、六月末の民間在庫量をどれぐらいと見るかという前提を置きましたけれども、来年の適正な米の生産量はどれぐらいがよいのかといったことを想定されるのかということが大事なことであろうと思います。そして、その適正な生産量を実現させるためにはどうしなければならないのかといったことを考えていかなければなりません。
 つまり、私の前提で進めるとするならば、三十万トン以上の減産と、六万ヘクタールの作付面積を主食用以外の作物に転換しなければならないということですから、まさに、繰り返しになりますけれども、それをどのような手法で実現するのかといったことが問われているのだと思います。
 地元のことで恐縮でありますが、滋賀県の事情をお話しさせていただきますと、水田農業を基盤とする滋賀県農業にとって、米価の下落は農家の継続意欲や再生産に大きく悪影響を及ぼします。集落ぐるみで支え合って成り立っている地域農業は、一気に崩壊に向かいかねません。何としても、米価を安定させることと主食用米以外への転換を進めながらの農業所得の維持が求められています。
 米の消費が年々十万トンずつ減少する中で、今回の新型コロナの影響であります。その上で予想した収穫量がふえたとなれば、私たちが御飯をもう一杯おかわりしたくらいでは需給が合うとは到底思えません。大胆な方策が求められています。
 そこで、過剰米を政府で買い入れていただき、備蓄米や援助米として活用するなどして、大胆に供給を抑えることが必要ではないかと考えます。あわせて、コロナ禍における生活や消費スタイルの変化、また、多様性に対応した米の消費拡大策を強化していただく必要があります。また、主食用米から飼料用米等の非主食用米への転換を支える戦略的作物助成並びに産地交付金の拡充が必要であります。
 滋賀県では、既に麦の播種適期を超えた現時点においては非主食用米への転換しか手法は残されておらず、主食用米と非主食用米の手取り格差を最小限にするための支援拡充がどうしても必要であります。果たして概算要求で示された水田活用の直接支払交付金三千五十億円でこれらを賄うことができるのか、予算が十分なのかという声が地元からは上がっており、来年の作付に対して非常に大きな不安の声が届けられております。
 そこで、政府の需給安定策についての考え方と、私の地元からの需給安定策に対する要望もあわせてお伝えさせていただきましたけれども、現在のところどのように考えておいでになるのか、お尋ねをいたします。
この発言だけを見る →
天羽隆#7
○天羽政府参考人 お答え申し上げます。
 主食用米につきましては、委員御指摘のとおりでございますけれども、十一月に開かれました食料・農業・農村政策審議会の食糧部会におきまして、令和三年産の主食用米の生産量の見通し、六百九十三万トンということで、令和二年産の実生産量の七百二十三万トンとの対比では三十万トンマイナスという数字をお示しするなど、厳しい需給環境にございます。
 一方で、主食用米の需要は毎年減少すると見込まれるわけでありまして、委員御指摘のとおり、国内の消費拡大、輸出拡大の取組も進めつつ、みずからの経営判断により需要に応じた生産、販売を着実に推進していくことが基本というふうに考えてございます。
 農林水産省といたしましては、現下の厳しい需給環境のもとで、需要に応じたお米の生産、販売が進みますよう、消費の拡大、調整保管、輸出拡大といった対策の充実、さらには、麦、大豆、輸出用米、WCS、飼料用米といった主食用米以外の生産拡大、高収益作物への転換に向けましての水田活用の直接支払交付金などでの効果的な推進方策などにつきまして、過去、生産調整の取組をさまざまやってまいりました実績も踏まえながら、財政当局とも議論をし、検討してまいりたいと考えております。
 また、委員の御地元で過剰米の買入れという声があるというふうに伺いましたけれども、需給操作や価格の下支えを目的として主食用米を国が買い上げるということは、備蓄米の考え方とも合いませんし、みずからの経営判断による需要に応じた生産、販売を進める米政策改革の考え方にもそぐわないというふうに考えております。
この発言だけを見る →
小寺裕雄#8
○小寺委員 一部厳しいお答えをいただきましたけれども、今、結局、五十六万トンの減産ということで、六百九十三で考えますと、滋賀県では現在二万九千七百ヘクタールございまして、それを割り当てると、ざっと千九百ヘクタールの面積を減らさなければなりません、二万七千八百ヘクタールということで。それを仮に飼料用米に転換しますと単純に二十三億八千万円の収入減少となり、転換する千九百ヘクタールを飼料用米に転換すると、現状と合わせて約三千ヘクタールの作付で十六億円、その穴を埋めるためには戦略的作物助成と産地交付金が必要であるということを事実として申し上げておきたいと思います。
 次に移ります。
 野上大臣にお尋ねをさせていただきます。大変さまざまな課題への就任早々の対応、御苦労さまでございます。
 さて、今回の米の問題では、三年前の方針転換以来、何とか地域で自主的な需給を合わせる取組により米価を安定させてきたところですが、ついにと申しますか、とうとうと申しますか、ことしはこのような状況に陥ってしまいました。高収益作物等への取組により、米を中心とする農家の経営のあり方も徐々に変わりつつはありますが、一朝一夕とはまいりません。
 そこで、これからの米政策に対する野上大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →
野上浩太郎#9
○野上国務大臣 お答えいたします。
 米政策につきましては、主食用米の需要が毎年減少していく中で、需給と価格の安定を図っていくためには、今後とも、国内の消費拡大あるいは輸出拡大の取組を進めつつ、みずからの経営判断による需要に応じた生産、販売を着実に推進していくことが重要であると考えております。
 このため、需給見直し等について、一層小まめできめ細かな情報提供を行うこと、また、事前契約、複数年契約による安定取引を推進すること、また、麦、大豆、野菜、果樹、輸出用米や加工用米、米粉用米、飼料用米など、需要のある作物や主食用以外の米への転換に対する支援による水田フル活用などによりまして、産地、生産者が消費者、実需者のニーズを的確につかんで、どのような水田農業を進めていくのか、しっかり判断できるような体制を整えていかなければならないと考えております。
 また、農林水産省では、新型コロナの影響により中食、外食向けの需要が落ち込んでいる状況を踏まえまして、米穀周年供給・需要拡大支援事業による保管経費の支援対象期間を拡充することといたしました。本支援を活用して、全農等において二十万程度の調整保管に取り組むものと承知をしております。
 また、一次補正の国産農林水産物等販売促進緊急対策の対象品目としまして、需要が大きく減少しております中食、外食向けの米を新たに追加をして、販売促進の取組を実施することといたしております。
 令和三年度予算要求では、水田活用の直接交付金につきまして、助成単価や基本的仕組みを維持した上で前年度と同額の三千五十億円を要求しておるところでございますが、加えまして、麦・大豆増産プロジェクトの推進のための新規予算や、水田における野菜や果樹などの導入を支援する予算を要求しているところでありまして、これらを含めて必要な予算をしっかり確保できるように、財務当局とも議論をして、よく検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小寺裕雄#10
○小寺委員 ありがとうございました。
 時間が近づいておりますが、せっかくですので、サツマイモの話をさせていただきます。
 十一月八日に鹿児島へ視察に行ってまいりました。武部委員長のもと、おられませんが、宮下先生も御一緒に部会長として行きました。要は、もと腐れ病という病気が出ていまして、それを現地で現物を見せていただいたり、圃場で確認をしたところであります。
 サツマイモは、食用はもちろんのことですが、地域によっては、でん粉の生産でありますとか焼酎の原料になるということで、大変重要な作物で、地域経済を支えております。
 そこで、あわせてお聞きしますが、もと腐れ病というのは一体どんな病気で、いつごろからどうなって今に至っているのかということと、それにどう対応されているのかといったことをあわせてお伺いいたします。
この発言だけを見る →
高鳥修一#11
○高鳥委員長 時間が経過いたしておりますので、簡潔にお願いします。
この発言だけを見る →
新井ゆたか#12
○新井政府参考人 お答え申し上げます。
 サツマイモもと腐れ病は、糸状菌というカビの一種が原因となりまして、サツマイモのつるが枯れ、芋が腐るという症状の病気でございます。我が国におきましては、平成三十年にこれが発見をされたということでございます。本年は、特に梅雨末期の豪雨によりまして被害が甚大だということでございます。
 このための対策といたしましては、従前から、甘味資源作物産地生産性向上緊急支援事業等によりまして、残渣の処理の徹底、それから苗の消毒、土壌消毒や薬剤の散布等の支援を行ってきたところでございます。
 本年産の発生拡大を受けまして、健全な苗や種芋の調達、治療薬剤の支援といった、カンショ生産を継続しながらしっかり病害対策を行っていただけるよう、既存の支援の拡充を措置したところでございます。
 さらに、次期作に向けましては、県等とプロジェクトチームを設置をいたしまして、生産者への情報提供、それから巡回指導を徹底してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小寺裕雄#13
○小寺委員 終わります。
この発言だけを見る →
高鳥修一#14
○高鳥委員長 次に、稲津久君。
この発言だけを見る →
稲津久#15
○稲津委員 おはようございます。
 それでは、通告に従って順次質問してまいりますが、済みません、通告に従ってと言ったんですけれども、通告を変えさせていただいて、質問の順番ですけれども、最初に、北海道農産物の物流についてということで、きょうは国土交通省から上原鉄道局長にお越しをいただいておりまして、この点について順次お伺いしていきたいと思います。まず、貨物調整金の扱いについてということでお伺いさせていただきたいと思います。
 北海道の農産物の移出というのは年間に約三百五十五万トン、実にそのうちの少なくとも三割は鉄道が占めておりまして、その割合というのは高いわけでございます。ここで、今後問題になってくるのは貨物調整金制度でございます。
 これは、新幹線の開業後、並行在来線を運営する鉄道事業者の経営環境が厳しいことから、使用実態に応じた鉄路の使用料を確保することが必要だとしておりますが、一方、JR貨物の負担増を回避する、そういう必要もあることから、差額相当分を調整金としてJR貨物に交付する仕組み、新幹線の貸付料収入の一部を財源とする貨物調整金制度でございます。この制度につきましては、平成二十七年の一月の政府・与党申合せにおきまして、二〇三一年度から新幹線の貸付料を財源としない新制度に移行する、このように明記をされているところでございます。
 新制度移行まではまだ十年の期間が残されているものの、計画的かつ十分な検討を早急に行う必要があるのではないか、私はこのような問題意識を持っています。特に、二〇三〇年度完成予定の北海道新幹線の並行在来線の区間については、旅客列車の輸送密度が低い一方で、貨物輸送面では北海道と本州を結ぶ大動脈であるということ、したがって、道内の農産品や本州からの生活関連物資などが数多く運ばれてくるわけでございまして、仮に並行在来線が廃止などとなればその影響は甚大である、このように言わざるを得ないわけでございます。
 この貨物調整金の現在における検討状況と今後の見通しについて、国土交通省の見解をお伺いします。
この発言だけを見る →
上原淳#16
○上原政府参考人 お答えいたします。
 国土交通省といたしましては、現時点では、実は今年度末がJR二島・貨物会社に対する支援の期限とされております。委員にも御相談をさせていただきながら、現在、これらの会社への新たな支援策について検討を行っているところでございます。
 委員御指摘の平成二十七年一月の申合せにおきましては、この貨物調整金制度につきまして、完全民営化に向けた進捗状況を踏まえたJR貨物の負担による対応の可能性の検討、並行在来線の経営支援の観点からの一般会計による対応、JR二島・貨物会社の経営自立支援を目的とする特例業務勘定、これは、鉄道・運輸機構にもともと清算事業団であったときの勘定がございますが、この特例業務勘定からの繰入れによる対応、この三つの視点から見直しを行うこととされているところでございます。
 本件につきましては、まずは、今般のJR二島・貨物会社への新たな支援に関する検討状況を踏まえながら、今後、JR貨物、並行在来線会社が、委員御指摘のとおり、北海道につきましては、まずは道庁、関係市町村、JR北海道、更にJR四国ともしっかり連携をいたしまして、令和十三年度以降の貨物調整金に関する検討を加速化していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
稲津久#17
○稲津委員 そこで、次の質問でございますけれども、鉄道網の維持の重要性について、認識を伺っておきたいと思うんです。
 平成三十年の七月に、北海道は大変な豪雨に見舞われました。その際、鉄道網の復旧に長い期間を要して、JR貨物はその間の代替輸送経路や輸送の手段を確保しなければならない等、鉄道網の寸断により大きな影響が出ました。
 JRの旅客の方は、この鉄道網についても、当然、災害時のルートを確保する上でもその維持は極めて重要なわけでございますが、他方、地方の旅客運送については、輸送密度が著しく低い赤字路線については鉄道の廃止を含め地域で協議が行われておりまして、協議の結果、バス転換を含めて廃止となる路線も散見されてまいりました。
 仮に、北海道から本州への輸送を鉄道から船舶に移行した場合、例えば、トラック輸送の輸送コストが大幅にふえる、トラックドライバーも道内外ともに数百人規模の人員が新たに必要になる、こうした試算もあることから、鉄道以外の方法での代替輸送はかなり厳しいものがあるといった意見、これは正当な意見だと思っています。
 そうした中で、北海道の農産物の輸送、経済、ひいては我が国の食料供給にとって極めて重要な鉄道路線をいわゆる採算性のみで判断していいのか、こういう問題もあるわけでございまして、物流や災害時のルート確保といった観点から、北海道と本州を結ぶ貨物鉄道路線を重要インフラと位置づけて、国が積極的に支援していく仕組みが必要ではないか、このように考えますが、国土交通省の見解をお伺いします。
この発言だけを見る →
上原淳#18
○上原政府参考人 お答えいたします。
 北海道内はもとより、北海道と本州との間の貨物鉄道は、北海道の農産品等を輸送する上で重要な役割を担っているものと認識いたしております。
 国土交通省といたしましては、JR北海道に対しまして、令和元年度からの二年間で四百十六億円の支援を行ってきておりますが、この中で、貨物列車走行線区に係る支援、例えば、木枕木のPC枕木化でございますとか、高架橋の耐震補強、トンネル、橋梁の保全、軌道・土木構造物に係る修繕などの設備投資や修繕費に対する助成を行っておりまして、JR北海道の経営基盤強化を通じまして、委員御指摘の貨物輸送や災害時の輸送網の確保にも資するものと考えております。
 先ほども申し上げましたとおり、JR北海道に対する支援の期限が令和二年度末となっておりますが、引き続き、委員御指摘の貨物輸送の観点にも十分留意しながら、地域の関係者の御意見も伺いつつ、その後の支援のあり方についてしっかり検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
稲津久#19
○稲津委員 私は、貨物は別にして、一般の方々が乗客として乗り込むことについて、ニーズが本当になくなってしまっているものについては必要な見直しを行うべきだろう、そういう物の考え方でお話を申し上げています。
 その上で、ニーズのあるものと、それから、貨物については、今議論させていただいた中でおわかりのとおり、大変重要なインフラであるということ。さまざまな意見をお聞きしながらという今の御答弁でしたけれども、やはり国土交通省の立ち位置というのは非常に大事なわけでございまして、これは、今年度で次に向けてのいろいろな体制も整えさせていただくことから、責任を持った対応をお願いしたい、このことを申し上げて、この質問を終わりたいと思います。
 鉄道局長におかれましては、お忙しいところお越しいただきまして、ありがとうございました。この後は御退席いただいて結構でございます。
 次に、農業、農村における女性の活躍についてということで、大臣にお伺いしたいと思っています。
 まず、現状についてお伺いしたいと思いますが、令和元年度の食料・農業・農村白書の中で、特集「輝きを増す女性農業者」ということで、女性のさらなる活躍を推進していくことが重要だ、こういうふうに明記されておりまして、なるほどなと思っています。
 ところが、二〇一九年までの過去二十年間で、基幹的農業従業者に占める女性の割合は四六%から四〇%に減少しているということ。特に私が非常に危機感を持っているのは、農村地域の女性人口が減少して、そのうち、子育て世代、二十五歳から四十四歳の減少が顕著で、しかも、男性よりも女性の方が減少が大きいということです。こうしたことを踏まえて、まず、大臣、簡潔で結構でございますので、現状をどう見ているか、お答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
野上浩太郎#20
○野上国務大臣 女性の基幹的農業従事者は、今先生からお話があったとおり、一九九九年から二〇一九年の二十年間で百八万人から五十六万人まで減少して、女性の割合も四六%から四〇%に減少しております。また、農村においては男性に比べて女性の家事や育児の負担が重くなる傾向がありまして、特に子育て世代では農村地域での女性の減少が大きくなっているということであります。
 他方、女性が経営主や幹部となっている農業経営体では経常利益の増加率が高いといったデータもありまして、今後の農業の発展のためには、女性に知恵や能力を発揮していただいて、地域や経営をリードしていただくことが重要だと考えております。
この発言だけを見る →
稲津久#21
○稲津委員 ありがとうございました。
 私は、先日、北海道庁に参りまして、北海道農政部、また同僚の議員とも意見聴取を求めさせていただいたんですけれども、特に北海道は、女性農業者をめぐる現状の課題が非常に大きいと思っています。なぜならば、年齢別の農業の就業人口の中で三十九歳以下の女性の占める割合が三一・八%ということで、全国レベルからいっても非常に低いわけでございます。
 その課題解決のために、女性農業者によるいわゆるグループ活動、こうしたことを今積極的に行っているということで、私は、そうしたネットワークづくりということについて今北海道で非常に精力的に取り組んでいる、こう承知しておりまして、このネットワーク拡大の支援をしっかりやっていくべきだ、こう思っています。
 その上で、もう一つお聞きしたいのは、令和三年度の概算要求の概要を見たときに、女性が変える未来の農業推進事業は、八千五百万円の予算要求。今年度は七千五百万。私が承知している間では、過去にずっと一億円だった。もっと上げられないのか、本気度を見せてくれ、こういうことを繰り返し言ってきたんですけれども、何と、むしろ予算が下がってきている。次年度に向けては約一千万ふやすわけですけれども。特にこの中にも地域の女性グループ活動支援ということが明記されていますが、女性の活躍に対するこうしたことは省を挙げてしっかり取り組んでいかなきゃいけない。
 大臣の決意も含めてお伺いします。
この発言だけを見る →
野上浩太郎#22
○野上国務大臣 女性に地域農業や経営をリードしていただくためには、女性がスキルを身につけられるようにしたり、また、働きやすい農業、農村としていく必要があります。
 その環境を整えるために、今先生からお話がありました、地域の女性のグループ活動ですとか研修会、また、託児、農作業支援を地域でサポートするネットワークの構築を支援するとともに、女性農業者と企業、教育機関が連携して商品開発ですとか若い女性の就農意欲を喚起する農業女子プロジェクトを推進しており、特に地域の女性グループ活動への支援につきましては、農林水産省としても、令和三年度予算で更に要求をして進めていくこととしております。
 農業におきまして女性が輝き、地域の経済が活性化する大きな力となっていただくように、働きやすく暮らしやすい環境をつくるとともに、女性の活躍を後押しする対策を進めていきたいと考えておりまして、農林水産省としても、そのための必要な予算の確保に全力を挙げてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
稲津久#23
○稲津委員 ありがとうございました。予算の確保もさることながら、施策の推進をしっかりやっていただきたい。
 女性が活躍し輝く地域、これは農村に限らず、たくさんの方々に大きな希望と喜びを与える、私はそう思っていまして、男女の差はありませんですし、ぜひともこの施策を進めていただきたいということを強く申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
高鳥修一#24
○高鳥委員長 次に、藤田文武君。
この発言だけを見る →
藤田文武#25
○藤田委員 日本維新の会の藤田文武でございます。
 きょうは、昨日本委員会で可決されました種苗法について少し、昨日可決されたということで、あえて質疑をやりたいと思います。
 種苗法については私も賛成の立場でいろいろ取り組んできたわけでありますけれども、やはり、反対派の方にも引き続き耳を傾けながら、今後の継続して注視すべき課題については、問題があれば改善し、又は、あるときは強化していくべきだというふうに思います。
 特に何点か、今後の実効性を確認する上でも注視しなければいけないところで、特に本法案の趣旨でもございます不正な海外流出をどうとめていくかということ、水際対策も含めてですね。それから、多くの農家がまだ見ぬ今後の流れを注視しております許諾料がどうなっていくのか、上がり過ぎないか。それから、種苗のそもそものあり方というのが変わっていくのではないか。このような点は、長いスパンでしっかりと継続して注視していくべきだと思います。
 その中で、きょうは、一点目としまして、保護品種の不正な海外流出を防ぐための実効性を上げなければいけないという課題意識の中で、昨日も同様の質問をさせていただいたんですが、きょう実は財務省の方に来ていただいて、税関についても聞きたいと思います。
 まず、本法案によって水際対策がどのように変わるか、実効性がどう上がっていくかということをまずは農水省から御見解をいただいた後に、実際の現場をつかさどります財務省の方から、税関対応について、どう変化し、効率的にできるようになるかということを確認したいと思います。
この発言だけを見る →
太田豊彦#26
○太田政府参考人 お答えいたします。
 種苗法に規定いたします育成者権を侵害する物品につきましては、関税法に基づき税関において取締りが行われることとなっておりますが、現在の種苗法におきましては、登録品種の種苗を購入して海外に持ち出すことにつきましては育成者権の侵害にはならないため、事実上、税関で取り締まることは困難な状況となっております。
 今般の法改正では、輸出先に制限がある登録品種を持ち出す場合については例外なく育成者権の侵害物品となります。このため、育成者権者による輸出差止め申立て制度の利用を通じまして、事前に持ち出しの動きを察知し、税関で差し止めることが可能となります。
 また、利用条件に反した海外持ち出しを制限できるようにすることで、そもそも海外持ち出しが抑制される上、種苗又はその包装には利用条件が付された登録品種である旨が表示されるようになり、税関において確認しやすくなります。
 さらに、外国人や外国商社が海外持ち出しが制限された登録品種を買い付けたような場合には海外持ち出しがされるリスクが高いため、農林水産省にその旨の情報提供をしてもらい、農林水産省から税関にも速やかに情報共有をすること、あらかじめ海外への持ち出しが制限されている品種の情報を税関に伝えることなど、水際措置の実効性確保に向け、しっかりと連携を図ってまいります。
この発言だけを見る →
小宮義之#27
○小宮政府参考人 お答え申し上げます。
 税関におきましては、育成権者からの事前の輸出差止め申立てに基づきまして、税関で侵害疑義物品を発見した際には認定手続を開始し、必要に応じて農林水産大臣に意見照会も行い、侵害物品であると認定した場合には差し止める制度となってございます。
 今般の種苗法改正によりまして、輸出差止め申立て制度がより広範に活用できることから、事前に侵害物品を輸出するおそれのある者等の情報を入手しやすくなること、また、種苗又はその包装に利用制限が付された登録品種である旨が表示されるようになることなどから、農林水産省や育成権者の御協力のもとで、税関においての水際対策の実効性が高まるものと承知をしております。
 税関といたしましても、育成権者が意図していない国への流出を実効性を持ってとめられるよう、引き続き農林水産省と協力して対応してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
藤田文武#28
○藤田委員 御答弁ありがとうございます。
 せっかく制度が整ったからには、水際対策の実効性を絶対に高めないといけないというふうに思いますので、きょうお話をいただいた内容をしっかりと現場に落としていただきまして、より効果的な法整備の活用をぜひやっていただけたらと思います。
 それから、これも昨日少しお話をお聞きしたんですが、私自身はちょっとまだ疑問点が残るところがありまして、種苗事業における公的機関と民間企業のバランスというところで。
 特に、いわゆる農業競争力強化法の、民間事業者の活力発揮で適正な競争環境を促していこうという方針の中で、種苗事業が、民間企業というのは基本的には私企業で自由ですから、どのような種をつくる、どういう売り方をする、価格設定をどうするというのは自由な中で、ある一定のシェアが伸びてくる可能性もあるし、また、私自身は、種苗事業の国際競争力を高める上でも民間企業の活力はしっかりと活用すべきだという立場でもございます。
 その中で、役割分担とかというお話も昨日もありましたが、民間企業のバランスをどうふやし、どう抑えていくかというのは、ある程度やはり戦略的にやらないといけないんじゃないかなというふうにも思います。そのあたりのバランスについて再度御答弁いただきたいのと、昨日、他の委員からも御指摘がありました、公的機関の種苗事業を、もう一度、競争力強化のためにしっかりと予算措置も含めて支援していくこと。
 同時に、私自身は、国内の民間種苗業者さんも、ある種の種苗を扱うという食の根幹にかかわる事業ですから、公的役割を一定果たしているというふうにみなされるべきものだとも思うわけでありますから、このあたりの支援についても、どのような具体的な支援があるか、また検討されているかということをお答えいただけたらと思います。
この発言だけを見る →
菱沼義久#29
○菱沼政府参考人 お答えいたします。
 まさに、品種にまさる技術なしというお言葉がありますが、品種開発は極めて重要であります。
 このため、二点ありますが、一点目は、生産現場に近く、ニーズを的確に把握している公的機関の開発能力の強化、二点目は、民間の開発能力を活用した産学官連携によるイノベーションの創出、こういった二つの考え方をバランスよく研究開発の施策に組み込んでいくことが必要だと考えています。
 このため、農林水産省におきましては、公的機関や民間企業のそれぞれの強みがございます。例えば、公的機関では、地域のブランド品種の育種能力の強さ、農研機構のような先端的な育種技術能力の強さ、さらに、民間企業の消費者ニーズに適した野菜や花の育種能力の強さ、これらの強さを融合させるように、産学官連携を強化するための支援措置を講じていきたいと考えています。今後も推進してまいります、戦略の上でしっかりやっていきたいと思っています。
 さらに、民間の研究開発部とかは非常に重要でありますので、産学官連携をするために、例えば、民間では、民間企業の研究シーズと公的研究機関の研究シーズをマッチさせたような新たな共同研究を実践させる環境が必要だとか、ベンチャーを含む民間企業の参画を通じた研究開発を推進することが重要だと考えています。
 このため、支援措置として、農林水産省では、一点目は、産学官コンソーシアムを形成し共同研究を行うための知の集積による産学連携推進事業、さらには、農林漁業者のニーズに対応して国主導で実施するプロジェクト研究である農林水産研究推進事業、ベンチャーを含む民間企業のさまざまな知識、技術等を結集してイノベーションを起こしていくというイノベーション創出強化研究推進事業、それぞれを展開しておりまして、これらの支援を通じて、民間企業の開発能力も生かしながら我が国の品種開発力の強化に取り組んでいきたいと思っています。
この発言だけを見る →
← 戻る