農林水産委員会

2021-04-14 衆議院 全144発言

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会議録情報#0
令和三年四月十四日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 加藤 寛治君 理事 齋藤  健君
   理事 津島  淳君 理事 宮腰 光寛君
   理事 宮下 一郎君 理事 亀井亜紀子君
   理事 矢上 雅義君 理事 稲津  久君
      伊東 良孝君    池田 道孝君
      泉田 裕彦君    今枝宗一郎君
      上杉謙太郎君    江藤  拓君
      金子 俊平君    木村 次郎君
      小寺 裕雄君    佐々木 紀君
      斎藤 洋明君    鈴木 憲和君
      西田 昭二君    根本 幸典君
      野中  厚君    福田 達夫君
      福山  守君    宮澤 博行君
      渡辺 孝一君    石川 香織君
      大串 博志君    金子 恵美君
      神谷  裕君    近藤 和也君
      佐々木隆博君    堀越 啓仁君
      緑川 貴士君    宮川  伸君
      濱村  進君    田村 貴昭君
      串田 誠一君    玉木雄一郎君
    …………………………………
   農林水産大臣       野上浩太郎君
   農林水産副大臣      葉梨 康弘君
   内閣府大臣政務官     和田 義明君
   内閣府大臣政務官     吉川  赳君
   財務大臣政務官      船橋 利実君
   農林水産大臣政務官    池田 道孝君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  安東  隆君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 菅家 秀人君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  勝野 美江君
   政府参考人
   (内閣府食品安全委員会事務局長)         小川 良介君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 吉田 泰彦君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           新井ゆたか君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            太田 豊彦君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  光吉  一君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            牧元 幸司君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 天羽  隆君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           菱沼 義久君
   政府参考人
   (水産庁長官)      山口 英彰君
   農林水産委員会専門員   森田 倫子君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十四日
 辞任         補欠選任
  細田 健一君     宮澤 博行君
  神谷  裕君     堀越 啓仁君
  佐藤 公治君     宮川  伸君
  藤田 文武君     森  夏枝君
同日
 辞任         補欠選任
  宮澤 博行君     細田 健一君
  堀越 啓仁君     神谷  裕君
  宮川  伸君     佐藤 公治君
  森  夏枝君     串田 誠一君
同日
 辞任         補欠選任
  串田 誠一君     藤田 文武君
    ―――――――――――――
四月十三日
 畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律案(内閣提出第四五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 畜舎等の建築等及び利用の特例に関する法律案(内閣提出第四五号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省消費・安全局長新井ゆたか君、食料産業局長太田豊彦君、生産局長水田正和君、経営局長光吉一君、農村振興局長牧元幸司君、政策統括官天羽隆君、農林水産技術会議事務局長菱沼義久君、水産庁長官山口英彰君、内閣官房内閣審議官安東隆君、まち・ひと・しごと創生本部事務局次長菅家秀人君、内閣審議官勝野美江君、内閣府食品安全委員会事務局長小川良介君及び外務省大臣官房審議官吉田泰彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修一#2
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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高鳥修一#3
○高鳥委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。佐々木紀君。
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佐々木紀#4
○佐々木(紀)委員 おはようございます。自由民主党の佐々木紀です。
 農水委員会には昨年の臨時国会で初配属ということで、今回が初質問ということになるんですけれども、よろしくお願いいたします。
 まず、質問に入る前に、私が胸に着けておりますのはエアリーフローラといいまして、石川県が開発したフリージアの新種でございます。今コロナ禍で、冠婚葬祭業は大変な状況でございまして、フラワー業界も大変でございます。身近に花を置くことで応援していきたいと思いますので、是非、農水委員会にも花を飾っていただければ。お願いいたします。
 それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 まず、今日は、担い手の確保とスマート化の推進についてお伺いしたいというふうに思います。
 日本の農業は、大変課題が山積しております。高齢化、担い手不足、耕作放棄地、食料自給率の低下など、挙げれば切りがないわけでありますけれども、中でも、担い手をいかに確保するかというのは最大のポイントだと思います。しかし、これから人口減少、少子化社会ということで農業従事者自体も減っていく、これは農業に限った話ではないわけでありますけれども。担い手の確保、これは本当に喫緊の課題だというふうに思っております。
 そこで、地方創生移住支援事業というのがございます。東京からの地方移転を促す事業でございまして、今、コロナ禍で大変注目されています。東京は七か月連続転出超過ということになっておりまして、やはり、都会の生活から地方の生活を見直している傾向なんだろうというふうに思います。一方で、農水省が持っている農業次世代人材投資事業というのもございます。農業への転職を促す事業でありますけれども。
 この二つの事業をうまく利用して、例えば、東京在住のITリテラシーの高い人材、DX人材を地方に移住させて、農業人材として活用することができれば農業人材の確保と農業のスマート化というものが一気に進む、また、東京一極集中是正も解決できるということで、大変私はいい事業だというふうに思います。
 そこで、今日は吉川政務官にお越しいただいております。政務官は地方創生担当ということでございますし、御地元も大変農業も盛んだということで、この移住支援事業を活用して農業の担い手確保ができないかということで、これまで大変熱心に取り組んでいらっしゃったということでございますので、今日はお越しをいただいております。
 そこで、早速質問ですけれども、この地方創生移住支援事業の要件に就農を加えてはどうかということ。そしてまた、移住支援事業を使いながら農業次世代人材投資事業も活用することで、東京から若い人を地方に移住させて農業人材を確保するということができるのではないかということ。そしてまた、この移住支援事業の要件の中にはリモートワークも入っているんですね。東京からリモートワークでこれまでの会社の仕事をしながら地方に住むことについても移住支援事業の対象になるんですけれども、兼業もできるのではないか。リモートワークをしながら田舎で農業をする、こういう方も対象にするというか、兼業も認めるというような方向もあるのではないか。
 この三つのことについて、内閣府の御見解をお伺いしたいと思います。
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吉川赳#5
○吉川大臣政務官 三つまとめて質問いただきましたので、まとめて答弁をさせていただきたいと思います。
 まず、委員のおっしゃるとおりでございまして、農業は地方の主要な産業でありまして、地方創生といたしましても、就農による移住というものを促進することは大変重要なことであると認識しております。
 私の地元が農業が盛んだと言っていただきましたが、委員の御地元もお米が大変おいしいということで、ひゃくまん穀であるとか能登ひかり、そういう石川県の独自のブランド米というものもあるやに伺っております。
 まさにそういった地域で、東京からの移住、また東京圏からの移住で就農していただくということを今後推奨していくに当たってでございますが、まず、御指摘の地方創生移住支援事業では、これまでも、道府県が運営するマッチングサイトに掲載されている求人であれば就農する場合も事業の対象としてきております。ただし、その場合はあくまで就農ということでございますので、自分で農業を新たに始めるという場合は対象にならないところでありましたが、今年度の拡充により、市町村が認めれば、マッチングサイトに掲載されている求人にかかわらず、就農、そして農業を新たに始めるということも含め、幅広く本事業の、つまり支援金の対象とすることができるように措置をしたところでございます。
 実際に市町村特認として、就農する場合にも本事業の対象としている地方自治体も出てきているところでございますので、今後、市町村に対して就農も本事業の対象になり得ることをしっかりと周知して、是非市町村の要件の中に就農と農業を始めるということを含めていただけるように、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。
 また、二点目でございますが、移住支援事業に併せて、就農準備や経営開始時の早期経営確立を支援する農業次世代人材投資事業の活用、この併用ということも可能となっておりますので、これらの在り方というものもしっかりと周知をしてまいりたいと思います。
 それと、三つ目の質問でございますが、おっしゃっていただいたように、直近の二月まで連続で東京都からの転出超過ということが続いている。その中で、移住支援事業の中のテレワーク、東京でやっていた仕事を地方に移住してテレワークでそのまま続けるということ、これは要件に含まれているところでございまして、現在、内閣府といたしましては転職なき移住というようなことで位置づけさせていただいております。
 その中で、委員がおっしゃっていただいたように、地域で副業としてテレワークをしながら農業を続けるという事例、これが実際に出てきているということを認識しております。要件としては、地方で続けるテレワーク、つまり本業の方の企業の雇用の要件に特段副業の禁止ということがなければ、これらも対象として活用できることとなっております。
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佐々木紀#6
○佐々木(紀)委員 政務官、詳しく御説明をどうもありがとうございます。今、説明を聞いておりますと、東京から地方が農業人材を獲得するには大変使い勝手のいい事業だというふうに思います。
 ただ、私、今聞いておりまして、今年度から、市町村特認ということで、それぞれの自治体が就農を位置づければ活用できるということなので、是非この辺をPRしていただきたいというふうに思います。その点、多くの自治体が、是非うちの県に就農目的で来てくださいということをうたっていただければ、東京からの移住も進んでいくんだろうというふうに思います。
 移住する際、支援金として百万円もらえて、更に農水省の事業を使えば年間百五十万円もらって農業をやっていけるわけでありますから、そういう意味では、農業人材をつくる意味でも後押しになる事業だと思いますので、引き続き制度の周知に取り組んでいただきたいと思います。
 今日は、お忙しいと思いますので、政務官はこれで御退席していただいて結構です。
 それでは、農業のスマート化ということについてお伺いしたいんですけれども、ちょっと時間の都合もありまして後回しにさせていただいて、農協改革についてちょっとお聞きをしたいと思います。
 今、改正農協法、改正から五年たっております。改正のポイントというのは、農協の監査制度の改革と准会員の利用規制の検討ということでございました。それぞれについて現状がどうなっているか、お聞きしたいと思います。
 まず、監査制度改革について。
 全中の監査から会計監査人による監査に移行したわけでありますけれども、法改正をする当時、小さいJAほど監査費用の負担が重くなるのではないかという大変な懸念があったわけです。そこで、附則第五十条に、政府は次に掲げる事項について適切な配慮をするということで、実質的な負担が増加することがないようにということで書かれております。また、衆参の附帯決議でも、配慮事項が確実に実施されるように万全の措置を講ずることというふうになっているわけなんです。
 そこで、実質的な負担が増加することのないようにどのように配慮してきたのかということをお聞きしたいんですね。
 実は、私、地元のJAの組合長さんに聞きますと、かつて中央会の監査のときは賦課金と監査料で約四百五十万円、しかし監査法人に移行したら七百九十万かかっていると言うんですよね。あるJAの方にも聞くと、同様に、賦課金と監査料が六百万ぐらいだったのが監査法人に移行したら一千百万円かかっているということで、相当負担が増えているということなんです。
 そこで、実質的な負担が増加することがないように配慮しなければいけない、こう法律に書かれているわけでありますけれども、農水省としてどのように対応してこられたのか、見解を教えてください。
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光吉一#7
○光吉政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、公認会計士監査への移行に当たりまして、農協あるいは公認会計士双方にとりまして新しい取組となるということでございまして、従来に比べ監査時間を要し、費用を含め負担の増加ということが懸念されたところでございます。
 このため、これも御指摘いただきましたが、改正農協法の附則第五十条あるいは国会での附帯決議を踏まえまして、予算事業を活用いたしまして、監査コストの合理化を図る農協の取組を支援してきているところでございます。
 具体的には、平成二十八年度から三十年度までは、監査費用につきましての試算、分析を通じまして準備マニュアルというものを作成いたしまして、公認会計士監査が円滑に実施されるよう農協の皆さんに周知をするとともに、令和元年度以降は、個別農協に対しまして具体的な費用低減策を提示するなどコンサル活動を行い、そこで得られた費用低減策を取りまとめて全国の農協関係者において共有されるようにしてきているところでございます。
 このような取組につきましては、引き続き、具体的な費用低減策の周知なども含めまして、監査コストの合理化の取組を後押ししてまいりたいと考えております。
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佐々木紀#8
○佐々木(紀)委員 それなりに配慮していただいているようでございますけれども、これだけの監査費用の増額ということはなかなか、ちょっとコンサルしただけでは賄い切れない、補い切れないわけでありますから、やはりもう少し考えていただきたいというふうに思います。
 今、農協さんには自主改革をお願いしているわけであります。経営の改善、収益の改善なんかもお願いしているわけでありますけれども、幾ら努力しても、これだけ監査費用が増えたのではなかなか努力も実らないというふうに思いますので、是非ここは考えていただきたい。
 このままいくと、小さい農協はどんどん潰れていきますよ。どんどん合併が進んでいって、地域農業というのが壊れていく一つのきっかけになりかねないので、ここは是非、今後とも引き続き、しっかりとした配慮をお願いしたいというふうに思います。
 次に、准組合員の利用規制の検討についてお伺いします。
 附則五十一条において、准組合員の組合事業の利用に関する規制の在り方について施行から五年を経過する日までの間調査を行い、検討を加えて結論を得るものとするとございます。つまり、今年は結論を出さなければいけないということになっております。
 農協さんは、営農指導や農機具、農業用品の販売のみならず、信用事業や共済その他、生活関連、医療、福祉などあらゆる事業を行っているわけでございまして、組合員の営農とその生活を支えていらっしゃる。それだけではなくて、その地域の皆さん全ての利便を提供していただいているわけでございます。特に、中山間地になればこういった傾向は強くなっていきます。スーパー、金融、ガソリンスタンド、もう農協しかないわというようなところも多いわけでございまして、地域にとっては重要なインフラと言っても過言ではないんだろうと思います。
 准組合員は、直接、間接問わず、地域農協や地域経済の発展を共に支えている応援団と言えるわけです。正組合員、准組合員が一体となって農協を運営している、地域に貢献しているといったことではないかなと思っております。
 そこで、准組合員の利用規制についての検討状況、調査結果、そして結論をどのように出していくのか、見解をお聞きしたいと思います。
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光吉一#9
○光吉政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘の改正農協法の附則第五十一条におきまして、政府は正組合員及び准組合員の組合の事業の利用状況について調査を行うこととされたところでございます。
 調査につきましては、第三回目を現在行っているところでございまして、これまでの二回分の調査につきましては、第一回、第二回共に、信用事業の貸出しを除きまして、正組合員の利用が准組合員の利用を上回るものとなっているところでございます。
 准組合員の事業利用の規制の在り方については、改正農協法上、今申し上げた調査及び改革の実施状況につきましての調査を行いまして、検討を加えて結論を得るというふうにされておりまして、この規定を踏まえまして、JAグループともよく議論しながら検討を進めてまいりたいと考えております。
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佐々木紀#10
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。
 自民党の農水部会でも決議をしております。JAグループの自己改革の支障とならないよう、農協組合員の判断に基づくものとするというふうにちゃんと決議をしておりますので、こういった決議もしっかり受け止めていただきたいと思いますし、私は個人的には准組合員の事業の利用規制には断固反対でございますので、是非その点も強く申し上げておきたいと思います。
 次に、農協が営農法人を設立するケースが最近増えてきております。農協が直接農業に取り組んでいこうということでございますけれども、こういった取組、どういう目的で設立しているのか、農水省ではどのように捉えているのか、そしてまた、現状でどれくらいの数があるのか。農水省の見解をお聞かせください。
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光吉一#11
○光吉政府参考人 お答えいたします。
 組合員あるいは地域の要望を踏まえまして農協が自ら農業経営を行う、あるいは農協が出資する法人を通じて農業経営に関わる、こういった事例がございます。
 その目的につきましては、地域の耕作放棄地増加の防止、あるいは、新規就農者などの人材の確保、育成や、新たな担い手への経営継承、新たな経営モデルの実証、農畜産物の地域ブランドの維持などが挙げられているものと承知をしております。
 なお、全国農業協同組合中央会からは、令和二年四月時点におきまして、総合農協五百八十四農協のうち二百六十六農協において、直営で、又は農協が出資する法人を通じて農業経営に取り組んでいると聞いております。
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佐々木紀#12
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。本当にそのとおりなんですね。地方へ行きますと、耕作放棄地がやはり増えている、営農の継続も大変厳しくなっている。その受皿として、いわば最後のとりでとして、農協さんが営農法人をつくって農業の受皿となるということなんです。私は、是非こういった取組を支援していただきたいというふうに思います。
 ただ、農水省に支援してくださいと言ったら、いや、農協さんだけにちょっとできませんわみたいな話を必ず出してくるんです。しかし、この法人の意味というのは、単に農業で稼ぐためにつくるわけではなくて、まさに高齢化して担い手がいなくなるその受皿であり、耕作放棄地であってもやはり営農はしていかなきゃいけない、地域農業を守るために設立されているということなんですね。ですから、こういった公益的な役割を持った法人なんだということで、私は逆に、しっかりと支援をしていただきたいな、そのように思うわけなんです。
 ともすると、私は、政府の農業政策というのは、農協さんと農協に入っていない企業的な農家との対立構図をつくっているんじゃないかというようなことも時たま思うわけなんです。
 農協からの独立を促して、補助金を出して農家の企業化、大型化を支援しているわけですよね。そうすると、農協さんも体力がなくなってくる。そういった企業的な農家さんも、一から設備をつくって営農をやっていく、でも、いずれ高齢化で農協さんのそういったところに引き継いでもらわなきゃいけないということで、持続可能ではないというふうに思うんですね。ですから、もう少し、今後の農政を考えるときに、農協さんを軸に考えたらどうかなと私は思うんです。
 特に、農業というのはなかなかもうかるものではありません。特に水稲はなかなかもうからないです。だから、組合をつくって、みんな協力してやっていこうということなんですよね。その一方で、独立する農家をどんどん増やしていくと、これは、お互いに共倒れというか、将来的にはやはり厳しくなってくるわけなんです。
 例えば、農協さんの持っている共同施設なんかも、多くの人に使ってもらえればウィン・ウィンなわけなんです。あるいは、農機具なんかも物すごく高額です。年に一回しか使わぬようなものを買ってもらうよりも、地域でシェアしてやればより効率的なのではないかなというふうに思うんです。
 農業分野というのは、自由競争を余り進めると私は駄目なんだと思うんですよね。ですから、この辺は農協さんをうまく使って、企業的な農家さんも農協さんとうまくやれるように、地域農業を守るためにもしっかりこの辺を考えていただきたいなというふうに思うわけなんです。
 ですから、農協さんが今設立している営農法人、そういったものをしっかり支援してほしいということなんです。企業的な農業法人と同列には議論できないということは言わないでいただきたい。農協さんの公益的な役割もあるんだということをしっかり位置づけて今後の農政を考えていただきたいな、そのように思うわけでございます。
 それでは、先ほど飛ばしました農業のスマート化ということについてお伺いします。
 スマート化の前に、最近、カーボンニュートラルということでどこの役所も取り組んでいるわけでありますけれども、農業機具のグリーン化についてちょっとお聞きをしたいと思います。農業機械のグリーン化の取組や今後の方針について、どのように考えていらっしゃいますか。
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水田正和#13
○水田政府参考人 お答えいたします。
 二〇五〇年のゼロエミッション化というのがございます。農業機械分野においてもこれを目指して取組を進めていく必要があると認識しておりまして、このため、みどりの食料システム戦略の中間取りまとめにおきまして、農業機械の普及期間なども勘案いたしまして、二〇五〇年の十年前の二〇四〇年までに農業機械のゼロエミッション技術の確立を目指すこととしているところでございます。
 農業機械におきますゼロエミッション化に向けましては、一つには、他分野の技術確立などを待たずに取り組むことといたしまして、小型農業機械におきまして電動化技術の開発を進めるということ、それから、当面稼働が続く現行のエンジンでも使用可能なバイオ燃料への対応技術を開発するということが一つございます。
 もう一つは、大型機械につきましては高出力を長時間続ける必要があるわけでございまして、こうしたものにつきましては、ほかの分野の基盤的な技術開発と連携いたしまして、バッテリーや燃料電池から電力を受けたモーターで駆動する農業機械を開発する、また、CO2を発生させない新たなカーボンニュートラル燃料で駆動する農業機械を開発する、こういったことにつきまして、技術の進展状況や可能性を踏まえながら、必要な技術開発を進めていくこととしたいと考えております。
 また、農業機械につきまして、ゼロエミッション化などの環境対応につきましては、一般的にコスト面が課題になってまいります。こうした技術開発に当たりましては、他分野との連携、こういったものを通じまして、できる限り効率的な開発、製造が行われるよう取り組んでまいりたいと考えております。
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佐々木紀#14
○佐々木(紀)委員 ありがとうございます。おっしゃるとおり、コストが上がるんですね。今、スマート化をやらなきゃいけない、スマート化をすればするほど機械も高額になってくる、一方でグリーン化もやるということになると、もっともっと値段が上がってくるんですよね。
 ですから、私は、グリーン化はそんなに優先順位は高くないと思っています。というのも、全体に占める炭素排出量というのは物すごく小さいです、日本全体に占める農業機械の排出量は少ないので、私は、グリーン化よりもスマート化、これをしっかり進めていただきたいというふうに思います。
 時間が来ましたので、以上とさせていただきます。どうもありがとうございました。
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高鳥修一#15
○高鳥委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#16
○稲津委員 公明党の稲津久でございます。
 通告に従って順次質問してまいりますが、初めに、本題に入ります前に、東京電力福島第一原発から出るトリチウムなど放射性物質を含んだ処理水のことについて、通告はもう終わっておりましたので今日は質問しませんけれども、少し問題意識を共有するためにお話しさせていただきたいと思います。
 政府の発表、昨日のことによりますと、例えば、海洋放出に当たっては、モニタリングはIAEAの協力を得て透明性を向上させるんだと。それからもう一点は、トリチウムの濃度も、国基準の四十分の一程度に薄めて放出するんだ、こういうお話がありました。
 ただ、その上で、私は、国民、とりわけ福島、東北の被災地、また漁業者等の関係団体、従事者の方々に対して、やはり、不安払拭、そのために政府はしっかり丁寧に説明をしていかなきゃならない、このことは強く申し上げていきたいと思うんです。
 例えば、処理水の安全性に関する情報発信ですとか、国際社会の情勢ですね、輸出に関しても今非常にまだまだ厳しい状況はありますので、こうしたこと。それから、処分方法、環境モニタリングの厳格な監督、風評被害対策、それから売上げが減少した場合の十分な損害賠償、こうしたことを、これから様々議論もあると思いますし、いろいろな場で、周知、あるいはいろいろな意見交換もあると思います。
 今日は問題提起だけに終わらせていただきますけれども、機会がありましたら是非と思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
 質問に入ります。
 まず一点目は、マーケットインによる農林水産物・食品の輸出促進についてということで、特にマーケットインの考え方に沿ってお伺いしていきたいと思います。
 政府は昨年末、農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略を策定しまして、マーケットインで輸出に取り組む体制を整備するための具体的施策を取りまとめました。
 日本からの海外への輸出額を、二〇二五年に二兆円、そして二〇三〇年までに五兆円という高い目標を掲げている中で、更なる輸出拡大のためには、やはりマーケットインの発想に立って、海外市場で何が求められているのかというスペックの産品を専門的、継続的に生産、販売する、そうした体制整備が重要であるというふうに考えております。
 その中でも、特に、重点品目ごとに生産から輸出に至る事業者を包括する品目団体等を組織化するということ、それから、ほかの先進国のように、輸出先の情報収集ですとか販売戦略づくり、販路の拡大などに取り組む団体を支援することは、先ほど申し上げましたように、輸出額目標五兆円という高い目標の達成のためには欠かせないもの、このように思っております。
 この品目団体等の在り方について、戦略では令和三年の夏を目途に結論を得る、このようになっておりますが、私は、この団体の組織化等を行うことは難題だというふうに認識しております。そこで、品目団体の組織化の推進について、既存の業界団体もある中で、限られた時間の中でどのように取り組んでいくのか、見解をお伺いします。
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野上浩太郎#17
○野上国務大臣 お答え申し上げます。
 農林水産物・食品の輸出に取り組みます他の先進国におきましては、主要品目ごとに生産から輸出に至る事業者を包括する団体を組織化しまして、輸出先国のニーズですとか、ナショナルブランドによる共同マーケティングや販路拡大等々を行っているところであります。我が国におきましても、昨年、輸出拡大実行戦略を取りまとめたところでありますが、その中で、二十七の輸出重点品目を選定するとともに、品目団体の組織化等に取り組むこととしているわけであります。
 現在、例えば、米、パック御飯、米粉及び米粉製品ですとか牛肉を始めとした全ての輸出重点品目につきまして、生産から輸出に至る事業者が一丸となって輸出に取り組む体制の構築について、それぞれの関連団体あるいは事業者等と議論しながら今まさに検討を進めているところであります。
 官民一体となって海外における販売力の強化をしていく、また、品目団体が主体となって情報収集、販売戦略、ブランディング、販路開拓に取り組んでいく、そういう体制ができるように、今、関係機関が連携して品目団体の組織化の実現に向けて取り組んでいるところでございます。
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稲津久#18
○稲津委員 ありがとうございました。是非、品目団体の組織化をしっかり推し進めていただきたいですし、我が国のこれからの農林水産業の発展のために輸出は本当に欠かせないことでございますので、省としても働きかけていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 次は、農福連携推進の課題についてということでございますけれども、障害者が農業分野で活躍することを通じて自信、生きがいをつくり出す、それから社会参画を促す、こうした農福連携は今後ますます重要視されるものと考えています。
 先日、私は、千葉県の我孫子市にあります株式会社帝人ソレイユの農福連携を視察させていただきました。ここでは、年間、百種類余りのオーガニックの野菜ですとか食用のバラ、それから主力のコチョウランを作っておりました。十人余りの知的又は精神の障害のある方々が、サポートを受けながらも、むしろ主体的に作業をして、フルタイムで働いているということ。会社は障害というハンデを個性として受け止めている、そして、障害のある方は多様性のある能力を仕事の中で発揮して働いているという、大変すばらしい取組でした。
 この会社の特徴は、帝人グループの特例子会社であるということで、障害者の法定雇用率を親会社と合わせて算定できるということが挙げられまして、このことも障害者が働きやすい環境となっている、このように受け止めました。
 意見交換の中で農福連携の課題を伺ったところ、コチョウランの生産は安定しているものの、販売先を確保するのは大変な課題であるということ、そして何よりも、ここがポイントなんですけれども、農福連携がまだ十分に認識されていない、障害者の雇用の場として社会、地域に周知をもっと図っていかなければならない、こうしたことが挙げられました。確かに、農福連携を知らないとか、あるいは、知っていても、経営者側は手間や費用がかかるので心配事の方が先に来る、こういった声があるのも想像されます。
 そこで、今後更に農福連携を推進するに当たって、農福連携の周知、後押しを図るべきと考えますが、農林水産省の所見と今後の取組について伺います。
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野上浩太郎#19
○野上国務大臣 農福連携は、障害者等が農業分野で自信や生きがいを持って社会参画していく取組でありまして、障害者等の雇用、就業の機会の創出となるだけではなくて、農林分野におきましても新たな働き手の確保あるいは農業、農村の維持発展につながることが期待をされております。
 農福連携を強力に推進していくために、令和元年六月に農福連携等推進ビジョンを決定させていただいたわけでありますが、これまでに、農業団体だけではなくて、福祉団体、経済団体等が参加する農福連携等応援コンソーシアムを設置いたしました。また、農業分野における障害者の職場定着を支援する農業版ジョブコーチ等の育成研修の実施等にも取り組んできたところであります。
 今、なかなかそれが周知されていないんだというお話もございました。これはやはり広く周知をしていくことが重要だと思います。優良事例の表彰、横展開に資するノウフク・アワードというものを実施しておりまして、これによって農福連携の認知度向上ですとか理解促進のための普及啓発をやっていきたいと思いますし、都道府県と連携した農業者、農業経営体を対象とした普及啓発をやっていく、あるいはコンソーシアムの活動を通じた企業の取組を促進していく等々によりまして、厚生労働省を始めとした関係省庁とも連携しながら周知を図ってまいりたいと考えております。
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稲津久#20
○稲津委員 今、ノウフク・アワードのお話がありまして、私はこれはすばらしい取組だと思っております。こうしたことが周知を図っていく一つの大きなキーワードだと思っております。
 もう一つ、農福連携は、私は障害者の方々の立場に立って進めるべきだろうと思っています。帝人ソレイユさんの成功例というのは、やはり、それぞれの持っている方々の個性、そうしたものを優先的に対応していただいているということ。ただ、もう一方で、実際の農福連携の現場は、私も十分知っているわけじゃないですけれども、例えば、居場所になっている、それから生きがいとか、そういう場になっているというのもあります。要するに、農福連携というのは非常にウィングが広い取組なのかなと思っておりまして、こうしたことも含めて、是非、今後もそうした理解、周知を図っていただきたいと思います。
 次は、新たな土地改良長期計画の課題についてということで、二点伺いたいと思います。
 まず一点目は、農業の成長産業化ということでございます。
 農業の成長産業化に資する指標として、担い手の生産コストの削減及びスマート農業実装の加速化がKPIに位置づけられました。我が国農業の成長産業化を図る上で、私は非常に重要な視点であるというふうに思っております。
 例えば、担い手の米生産コストの労働費について事業実施前の六割若しくは六十キログラム当たり二千五百円まで低減を求めるということ、それから、スマート農業の実装を可能とする基盤整備を行う地区の割合を八割以上とするということ。目標が高過ぎるのではないか、本当に達成できるのか、そうした懸念も一部、各地から上がっているのも認識しています。もう一方では、十分認識されているのかという課題もあると思うんですけれども。
 頑張っている農家が前向きに取り組んでいけるように、そうした目標になっているのか、その設定の考え方、それから根拠についてまずお伺いしていきたいと思います。
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牧元幸司#21
○牧元政府参考人 お答えを申し上げます。
 土地改良長期計画における目標についてでございますけれども、今委員から御指摘いただきました担い手の生産コストの削減に関するKPIでございますが、日本再興戦略におけるKPIを踏まえまして、特に基盤整備との関係性が高い労働費につきまして、事業実施前の六割以下又は米六十キロ当たり二千五百円以下に低減する地区の割合を八割以上としたところでございます。
 この考え方でございますけれども、これまで基盤整備が実施されていなくて生産コストが高い地域におきましては、労働費を事業実施前の六割以下に低減させるという目標、また一方、基盤整備によって既に一定程度の生産性向上が図られている地域におきましては、大区画化等によりまして米六十キログラム当たり労働費を二千五百円以下を目標とするということで、従前の生産コストに応じた目標としたところでございます。
 一方、スマート農業実装の加速化に係るKPIでございますが、大区画化、パイプライン等の基盤整備を行うことによりまして、自動走行農機等のメリットを最大限発揮できるようにする地区の割合を約八割以上とすることで、スマート農業の実装の加速化につなげたいということでございます。
 いずれにいたしましても、委員から御指摘いただきましたように、現場に十分周知を図るということが大変重要かというふうに思っております。現場の生産者の皆様と共に目標達成に向けて取り組んでいくよう、しっかり周知を図っていきたいと考えております。
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稲津久#22
○稲津委員 しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 関連してもう一点伺いますけれども、小水力発電の導入推進ということです。
 政府全体としてカーボンニュートラルの実現を目指している中で、農林水産省ではみどりの食料システム戦略の策定に向けて検討中、このように伺っております。
 また、新たな土地改良長期計画におきましては、小水力発電等再生可能エネルギー導入による施設の維持管理費の低減がKPIに位置づけられました。これは大変意義深いことだと思っています。今後一層の推進をしていただきたい、重要である、このように認識しております。
 ただ、今後、小水力発電施設の整備を進めるには、既存の小水力発電施設の利用効率を高めることが必要だというふうに思っております。このことにおいて特に、問題の一つは、非かんがい期の水利権の取得又は増量をすべきと考えますが、今後の取組について伺います。
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牧元幸司#23
○牧元政府参考人 お答えを申し上げます。
 委員御指摘のように、小水力発電につきましては、再生可能エネルギーの活用の面からも大変重要と考えておりまして、現在、令和元年度末の時点でございますが、全国で百四十七施設が稼働しておりまして、四十五施設で整備を行っているというふうに承知をしているところでございます。
 小水力発電につきましては、かんがい期間は発電量が多いんだけれども、流量が少ない非かんがい期は発電量が減少するという傾向にあるわけでございまして、委員から御指摘いただきましたように、発電施設の利用効率を上げるということが大変重要でございます。そのためには、非かんがい期に水利権を取得するということが必要になってくるわけでございます。
 この点につきまして、非かんがい期の水利権の取得あるいは水利権水量の増量のために、発電用水利権取得申請図書の作成に関するマニュアルといったようなものを整備しております。また、発電用水利権の支援相談窓口の設置でございますとか、発電専用水利権取得事例に関する情報提供といったようなものも行っているところでございまして、引き続きまして、農業水利施設を活用した小水力発電の推進というものにしっかり取り組んでいきたいと考えております。
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稲津久#24
○稲津委員 小水力発電については、これまでも私も何回か取り上げさせていただいたんですけれども、地元でもこれを進めようとして残念ながら十分できなかったという実例もありまして、今後、いろいろな面から様々な意見交換をさせていただきたいと思います。
 時間の関係上、最後の質問にさせていただきますが、有機農業について伺います。
 有機農業は、環境への負荷を低減する、あるいは生物多様性の保全ですとか地球温暖化防止等に高い効果を示すなど、こうした効果が期待できるとして、農水省は新たな方針というものを公表しました。この新たな方針では、人材育成とか産地づくりなど、有機農業の取組拡大を推進することとしたわけでございます。目標等についても非常に高い目標を設定しておりまして、一方で、是非これを実現していくことも必要であろうと思っております。
 こういう中で、私は、先日、十一日の日に北海道新篠津村を訪問しまして、有機栽培で野菜を生産している有限会社大塚ファームを訪れました。同社では、水稲のほかに、ミニトマトやホウレンソウなど二十品目余りの野菜を有機JAS認定を取得して生産しています。さらに、農福連携、それから、二十五人のスタッフの半分が女性であるという、女性の活躍にも大変な貢献をしています。まさに全国的に見ても様々な観点からいろいろな取組の最先端を行っている、そういうところでございました。
 意見交換の中で有機栽培の課題について伺いましたところ、一つはやはり販売の問題です。既存の販路が少ない、自ら開拓しなければならない、それから、有機農業の理解が、あるいは周知がまだまだ不十分で、高価であるというふうに思われているということ、そうしたことがあるわけでございます。機械化も十分されていない。
 こういう視点に立って、是非、今日は時間がありませんので、乗用タイプの水田の除草機、これは大体四百万ぐらいなんですね。こうしたことを考えていったときに、まず水稲の有機栽培体系では除草対策が一番大変なことでございますので、このスマート化について、今どのような状況になっていて、そして今後どう取り組もうとしているのか、農林水産省の見解を伺います。
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菱沼義久#25
○菱沼政府参考人 お答えいたします。
 有機農業の取組の拡大につきましては、化学農薬を用いず雑草防除を徹底させることが必要です。
 雑草防除の徹底にあっては、スマート農機の導入が期待されておりまして、水稲につきましては、人や従来の機械では作業しにくい場所での草刈りが可能となるリモコン式の自走草刈り機や、小回りが利く乗用型の除草機、こういったものを開発、普及しております。
 農研機構は、これまでのこういった研究成果を水稲有機栽培技術マニュアルとして取りまとめ、公表しているところであります。
 まだまだ価格面でも安心できる除草機の開発に取り組んでいかなきゃいけませんけれども、こういった研究開発でできました機械につきましては、シェアリングとかリース、レンタルといったような新しいシステムを生み出していく必要があるかなと思っています。
 これから、農研機構が産学官と連携して、一体となってイノベーション創出が順次なされるよう頑張っていきたいと思っています。
 以上です。
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稲津久#26
○稲津委員 終わります。
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高鳥修一#27
○高鳥委員長 次に、亀井亜紀子君。
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亀井亜紀子#28
○亀井委員 おはようございます。亀井亜紀子でございます。
 今日は、久々に一般質疑の時間を三十分いただきました。早速質問に移らせていただきます。
 初めは酒税法についてなので、財務省にお出かけをいただきました。
 今日、参考資料をお配りしております。私は地方創生特別委員会と兼務をしておりますので、この農水委員会と行ったり来たりしておりまして、地方創生特別委員会の方は特区に関する法案が審議されるものですから、両方の審議を聞いているといろいろと見えてくることがあります。
 今日お配りしたのは、地方創生特別委員会で特区の法律が改正されたときに使われた資料です。
 この一枚目は、国家戦略特区、総合特区、構造改革特区、それから地域再生法、どういう違いがあるのかという表でして、非常に分かりやすいのでお配りをいたしました。
 そして、二枚目なんですが、ここに構造改革特区の内訳があります。これは、令和元年八月、この資料を受け取ったときの数字なんですけれども。
 御覧いただきますと、この当時の認定計画数四百二十二の中で、一位がどぶろく特区百九十件、二位が特産酒類の製造九十五件。このときの改正は、清酒の例は初めてですと。これに清酒を加えるための改正だったので、合わせますと、二百八十五プラス法改正をして清酒が一件で、二百八十六件目の登録をするための改正だったんです。
 特区というのは特別区域ですから、二百八十五もあったら特別でも何でもないですよね。なので、ここまで特区を増やすんだったら酒税法の改正をしたらどうですかというふうに当時私は質問したんですけれども、いまだに私はそう思っておりますが、御答弁をお願いいたします。
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船橋利実#29
○船橋大臣政務官 お答えいたします。
 酒税法の特例に関する特区認定についてでございますが、平成二十三年二月の構造改革特別区域推進本部におけます評価・調査委員会では、地域の雇用の創出、交流人口の増加に寄与するとともに、地域の魅力の向上が期待されるなど、地域の活性化としての意義が大きいと認められることから、酒類の製造事業については特区において当分の間存続すべきとの評価意見が示されたところでございます。
 令和二年八月に開催された直近の評価・調査委員会におけます評価意見では、関係省庁は特区における新たな弊害、効果の発生などについて引き続き情報収集し、それを踏まえ令和五年度に改めて評価を行うとされており、財務省といたしましては、こうした評価意見を踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。
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