厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
令和四年四月十二日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 橋本 岳君
理事 今枝宗一郎君 理事 齋藤 健君
理事 高階恵美子君 理事 牧原 秀樹君
理事 山井 和則君 理事 柚木 道義君
理事 池下 卓君 理事 伊佐 進一君
畦元 将吾君 上田 英俊君
加藤 勝信君 勝目 康君
川崎ひでと君 後藤田正純君
佐々木 紀君 塩崎 彰久君
鈴木 英敬君 田村 憲久君
高木 宏壽君 土田 慎君
長谷川淳二君 深澤 陽一君
堀内 詔子君 松本 尚君
三谷 英弘君 三ッ林裕巳君
柳本 顕君 山本 左近君
阿部 知子君 井坂 信彦君
中島 克仁君 長妻 昭君
野間 健君 山岸 一生君
山田 勝彦君 吉田 統彦君
一谷勇一郎君 金村 龍那君
吉田とも代君 山崎 正恭君
吉田久美子君 田中 健君
宮本 徹君 仁木 博文君
…………………………………
厚生労働大臣政務官 深澤 陽一君
参考人
(東京医科大学茨城医療センター病院長)
(京都大学名誉教授) 福井 次矢君
参考人
(コロナ自宅放置死遺族会共同代表) 高田かおり君
参考人
(一般社団法人新時代戦略研究所理事長)
(前ファイザー株式会社代表取締役社長) 梅田 一郎君
参考人
(日本製薬団体連合会安全性委員会前委員長) 荒井美由紀君
参考人
(薬害オンブズパースン会議事務局長)
(弁護士) 水口真寿美君
厚生労働委員会専門員 大島 悟君
―――――――――――――
委員の異動
四月十二日
辞任 補欠選任
吉田 統彦君 山岸 一生君
同日
辞任 補欠選任
山岸 一生君 吉田 統彦君
―――――――――――――
四月十二日
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律案(厚生労働委員長提出、参法第七号)(予)
障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律案(厚生労働委員長提出、参法第八号)(予)
同日
保育・学童保育制度の抜本的改善に関する請願(前原誠司君紹介)(第七九八号)
同(堤かなめ君紹介)(第九五三号)
保険でよりよい歯科医療を求めることに関する請願(前原誠司君紹介)(第七九九号)
同(志位和夫君紹介)(第八五九号)
学童保育(放課後児童健全育成事業)の拡充に関する請願(伊藤信太郎君紹介)(第八〇〇号)
同(牧義夫君紹介)(第八〇一号)
同(青山周平君紹介)(第八二七号)
同(前原誠司君紹介)(第八二八号)
安全・安心の医療・介護・福祉を実現し、国民の命と健康を守ることに関する請願(本村伸子君紹介)(第八〇二号)
全国一律最低賃金制度の実現を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第八〇三号)
同(志位和夫君紹介)(第八六三号)
同(岡本あき子君紹介)(第八七五号)
腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(阿部弘樹君紹介)(第八〇四号)
同(青山周平君紹介)(第八〇五号)
同(小熊慎司君紹介)(第八〇六号)
同(小渕優子君紹介)(第八〇七号)
同(尾崎正直君紹介)(第八〇八号)
同(日下正喜君紹介)(第八〇九号)
同(坂本哲志君紹介)(第八一〇号)
同(笹川博義君紹介)(第八一一号)
同(橘慶一郎君紹介)(第八一二号)
同(谷川とむ君紹介)(第八一三号)
同(塚田一郎君紹介)(第八一四号)
同(二階俊博君紹介)(第八一五号)
同(平沼正二郎君紹介)(第八一六号)
同(船田元君紹介)(第八一七号)
同(前原誠司君紹介)(第八一八号)
同(御法川信英君紹介)(第八一九号)
同(本村伸子君紹介)(第八二〇号)
同(吉田豊史君紹介)(第八二一号)
同(渡辺創君紹介)(第八二二号)
同(東国幹君紹介)(第八二九号)
同(大串博志君紹介)(第八三〇号)
同(田野瀬太道君紹介)(第八三一号)
同(玉木雄一郎君紹介)(第八三二号)
同(福重隆浩君紹介)(第八三三号)
同(古川元久君紹介)(第八三四号)
同(馬淵澄夫君紹介)(第八三五号)
同(秋葉賢也君紹介)(第八四一号)
同(今枝宗一郎君紹介)(第八四二号)
同(岡田克也君紹介)(第八四三号)
同(奥野信亮君紹介)(第八四四号)
同(金子恵美君紹介)(第八四五号)
同(斎藤洋明君紹介)(第八四六号)
同(田中健君紹介)(第八四七号)
同(武井俊輔君紹介)(第八四八号)
同(山本有二君紹介)(第八四九号)
同(湯原俊二君紹介)(第八五〇号)
同(吉川赳君紹介)(第八五一号)
同(遠藤利明君紹介)(第八六五号)
同(志位和夫君紹介)(第八六六号)
同(重徳和彦君紹介)(第八六七号)
同(田嶋要君紹介)(第八六八号)
同(平井卓也君紹介)(第八六九号)
同(若林健太君紹介)(第八七〇号)
同(上田英俊君紹介)(第八七七号)
同(岡本あき子君紹介)(第八七八号)
同(西村康稔君紹介)(第八七九号)
同(森山裕君紹介)(第八八〇号)
同(吉川元君紹介)(第八八一号)
同(岩屋毅君紹介)(第九〇九号)
同(根本匠君紹介)(第九一〇号)
同(根本幸典君紹介)(第九二四号)
同(福島伸享君紹介)(第九二五号)
同(緑川貴士君紹介)(第九二六号)
同(柚木道義君紹介)(第九二七号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第九三七号)
同(小野寺五典君紹介)(第九三八号)
同(階猛君紹介)(第九三九号)
同(福田達夫君紹介)(第九四〇号)
同(亀岡偉民君紹介)(第九五八号)
同(丹羽秀樹君紹介)(第九五九号)
若者も高齢者も安心できる年金と雇用に関する請願(牧義夫君紹介)(第八三九号)
同(宮本徹君紹介)(第八四〇号)
同(本村伸子君紹介)(第九二八号)
高齢者の命・健康・人権を脅かす七十五歳以上医療費窓口負担二割化中止に関する請願(志位和夫君紹介)(第八六〇号)
同(笠浩史君紹介)(第八六一号)
同(中谷一馬君紹介)(第八七三号)
同(森田俊和君紹介)(第八九六号)
同(山崎誠君紹介)(第八九七号)
同(笠浩史君紹介)(第八九八号)
同(篠原豪君紹介)(第九三二号)
同(青柳陽一郎君紹介)(第九五四号)
命を守り社会を支える福祉職員を増やし、賃金を引き上げることに関する請願(志位和夫君紹介)(第八六二号)
同(岡本あき子君紹介)(第八七四号)
同(柚木道義君紹介)(第九一五号)
区立台東病院の再編・統合案の撤回に関する請願(手塚仁雄君紹介)(第八六四号)
国立病院の機能強化に関する請願(岡本あき子君紹介)(第八七六号)
同(奥野総一郎君紹介)(第九一六号)
同(菅直人君紹介)(第九一七号)
同(吉良州司君紹介)(第九一八号)
同(中谷一馬君紹介)(第九一九号)
同(牧義夫君紹介)(第九二〇号)
同(松木けんこう君紹介)(第九二一号)
同(山崎誠君紹介)(第九二二号)
同(笠浩史君紹介)(第九二三号)
同(青山大人君紹介)(第九三三号)
同(菊田真紀子君紹介)(第九三四号)
同(福島伸享君紹介)(第九三五号)
同(渡辺創君紹介)(第九三六号)
同(青柳陽一郎君紹介)(第九五五号)
同(稲富修二君紹介)(第九五六号)
同(堤かなめ君紹介)(第九五七号)
若い人も高齢者も安心できる年金制度に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第八九九号)
同(笠井亮君紹介)(第九〇〇号)
同(穀田恵二君紹介)(第九〇一号)
同(志位和夫君紹介)(第九〇二号)
同(塩川鉄也君紹介)(第九〇三号)
同(田村貴昭君紹介)(第九〇四号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第九〇五号)
同(宮本岳志君紹介)(第九〇六号)
同(宮本徹君紹介)(第九〇七号)
同(本村伸子君紹介)(第九〇八号)
パーキンソン病患者への難病対策の推進に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第九一四号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案(中島克仁君外十六名提出、衆法第五号)
新型コロナウイルス感染症に係る健康管理等の実施体制の確保に関する法律案(中島克仁君外十六名提出、衆法第二〇号)
新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案(中島克仁君外十六名提出、衆法第二一号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 橋本 岳君
理事 今枝宗一郎君 理事 齋藤 健君
理事 高階恵美子君 理事 牧原 秀樹君
理事 山井 和則君 理事 柚木 道義君
理事 池下 卓君 理事 伊佐 進一君
畦元 将吾君 上田 英俊君
加藤 勝信君 勝目 康君
川崎ひでと君 後藤田正純君
佐々木 紀君 塩崎 彰久君
鈴木 英敬君 田村 憲久君
高木 宏壽君 土田 慎君
長谷川淳二君 深澤 陽一君
堀内 詔子君 松本 尚君
三谷 英弘君 三ッ林裕巳君
柳本 顕君 山本 左近君
阿部 知子君 井坂 信彦君
中島 克仁君 長妻 昭君
野間 健君 山岸 一生君
山田 勝彦君 吉田 統彦君
一谷勇一郎君 金村 龍那君
吉田とも代君 山崎 正恭君
吉田久美子君 田中 健君
宮本 徹君 仁木 博文君
…………………………………
厚生労働大臣政務官 深澤 陽一君
参考人
(東京医科大学茨城医療センター病院長)
(京都大学名誉教授) 福井 次矢君
参考人
(コロナ自宅放置死遺族会共同代表) 高田かおり君
参考人
(一般社団法人新時代戦略研究所理事長)
(前ファイザー株式会社代表取締役社長) 梅田 一郎君
参考人
(日本製薬団体連合会安全性委員会前委員長) 荒井美由紀君
参考人
(薬害オンブズパースン会議事務局長)
(弁護士) 水口真寿美君
厚生労働委員会専門員 大島 悟君
―――――――――――――
委員の異動
四月十二日
辞任 補欠選任
吉田 統彦君 山岸 一生君
同日
辞任 補欠選任
山岸 一生君 吉田 統彦君
―――――――――――――
四月十二日
困難な問題を抱える女性への支援に関する法律案(厚生労働委員長提出、参法第七号)(予)
障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律案(厚生労働委員長提出、参法第八号)(予)
同日
保育・学童保育制度の抜本的改善に関する請願(前原誠司君紹介)(第七九八号)
同(堤かなめ君紹介)(第九五三号)
保険でよりよい歯科医療を求めることに関する請願(前原誠司君紹介)(第七九九号)
同(志位和夫君紹介)(第八五九号)
学童保育(放課後児童健全育成事業)の拡充に関する請願(伊藤信太郎君紹介)(第八〇〇号)
同(牧義夫君紹介)(第八〇一号)
同(青山周平君紹介)(第八二七号)
同(前原誠司君紹介)(第八二八号)
安全・安心の医療・介護・福祉を実現し、国民の命と健康を守ることに関する請願(本村伸子君紹介)(第八〇二号)
全国一律最低賃金制度の実現を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第八〇三号)
同(志位和夫君紹介)(第八六三号)
同(岡本あき子君紹介)(第八七五号)
腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(阿部弘樹君紹介)(第八〇四号)
同(青山周平君紹介)(第八〇五号)
同(小熊慎司君紹介)(第八〇六号)
同(小渕優子君紹介)(第八〇七号)
同(尾崎正直君紹介)(第八〇八号)
同(日下正喜君紹介)(第八〇九号)
同(坂本哲志君紹介)(第八一〇号)
同(笹川博義君紹介)(第八一一号)
同(橘慶一郎君紹介)(第八一二号)
同(谷川とむ君紹介)(第八一三号)
同(塚田一郎君紹介)(第八一四号)
同(二階俊博君紹介)(第八一五号)
同(平沼正二郎君紹介)(第八一六号)
同(船田元君紹介)(第八一七号)
同(前原誠司君紹介)(第八一八号)
同(御法川信英君紹介)(第八一九号)
同(本村伸子君紹介)(第八二〇号)
同(吉田豊史君紹介)(第八二一号)
同(渡辺創君紹介)(第八二二号)
同(東国幹君紹介)(第八二九号)
同(大串博志君紹介)(第八三〇号)
同(田野瀬太道君紹介)(第八三一号)
同(玉木雄一郎君紹介)(第八三二号)
同(福重隆浩君紹介)(第八三三号)
同(古川元久君紹介)(第八三四号)
同(馬淵澄夫君紹介)(第八三五号)
同(秋葉賢也君紹介)(第八四一号)
同(今枝宗一郎君紹介)(第八四二号)
同(岡田克也君紹介)(第八四三号)
同(奥野信亮君紹介)(第八四四号)
同(金子恵美君紹介)(第八四五号)
同(斎藤洋明君紹介)(第八四六号)
同(田中健君紹介)(第八四七号)
同(武井俊輔君紹介)(第八四八号)
同(山本有二君紹介)(第八四九号)
同(湯原俊二君紹介)(第八五〇号)
同(吉川赳君紹介)(第八五一号)
同(遠藤利明君紹介)(第八六五号)
同(志位和夫君紹介)(第八六六号)
同(重徳和彦君紹介)(第八六七号)
同(田嶋要君紹介)(第八六八号)
同(平井卓也君紹介)(第八六九号)
同(若林健太君紹介)(第八七〇号)
同(上田英俊君紹介)(第八七七号)
同(岡本あき子君紹介)(第八七八号)
同(西村康稔君紹介)(第八七九号)
同(森山裕君紹介)(第八八〇号)
同(吉川元君紹介)(第八八一号)
同(岩屋毅君紹介)(第九〇九号)
同(根本匠君紹介)(第九一〇号)
同(根本幸典君紹介)(第九二四号)
同(福島伸享君紹介)(第九二五号)
同(緑川貴士君紹介)(第九二六号)
同(柚木道義君紹介)(第九二七号)
同(赤嶺政賢君紹介)(第九三七号)
同(小野寺五典君紹介)(第九三八号)
同(階猛君紹介)(第九三九号)
同(福田達夫君紹介)(第九四〇号)
同(亀岡偉民君紹介)(第九五八号)
同(丹羽秀樹君紹介)(第九五九号)
若者も高齢者も安心できる年金と雇用に関する請願(牧義夫君紹介)(第八三九号)
同(宮本徹君紹介)(第八四〇号)
同(本村伸子君紹介)(第九二八号)
高齢者の命・健康・人権を脅かす七十五歳以上医療費窓口負担二割化中止に関する請願(志位和夫君紹介)(第八六〇号)
同(笠浩史君紹介)(第八六一号)
同(中谷一馬君紹介)(第八七三号)
同(森田俊和君紹介)(第八九六号)
同(山崎誠君紹介)(第八九七号)
同(笠浩史君紹介)(第八九八号)
同(篠原豪君紹介)(第九三二号)
同(青柳陽一郎君紹介)(第九五四号)
命を守り社会を支える福祉職員を増やし、賃金を引き上げることに関する請願(志位和夫君紹介)(第八六二号)
同(岡本あき子君紹介)(第八七四号)
同(柚木道義君紹介)(第九一五号)
区立台東病院の再編・統合案の撤回に関する請願(手塚仁雄君紹介)(第八六四号)
国立病院の機能強化に関する請願(岡本あき子君紹介)(第八七六号)
同(奥野総一郎君紹介)(第九一六号)
同(菅直人君紹介)(第九一七号)
同(吉良州司君紹介)(第九一八号)
同(中谷一馬君紹介)(第九一九号)
同(牧義夫君紹介)(第九二〇号)
同(松木けんこう君紹介)(第九二一号)
同(山崎誠君紹介)(第九二二号)
同(笠浩史君紹介)(第九二三号)
同(青山大人君紹介)(第九三三号)
同(菊田真紀子君紹介)(第九三四号)
同(福島伸享君紹介)(第九三五号)
同(渡辺創君紹介)(第九三六号)
同(青柳陽一郎君紹介)(第九五五号)
同(稲富修二君紹介)(第九五六号)
同(堤かなめ君紹介)(第九五七号)
若い人も高齢者も安心できる年金制度に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第八九九号)
同(笠井亮君紹介)(第九〇〇号)
同(穀田恵二君紹介)(第九〇一号)
同(志位和夫君紹介)(第九〇二号)
同(塩川鉄也君紹介)(第九〇三号)
同(田村貴昭君紹介)(第九〇四号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第九〇五号)
同(宮本岳志君紹介)(第九〇六号)
同(宮本徹君紹介)(第九〇七号)
同(本村伸子君紹介)(第九〇八号)
パーキンソン病患者への難病対策の推進に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第九一四号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案(中島克仁君外十六名提出、衆法第五号)
新型コロナウイルス感染症に係る健康管理等の実施体制の確保に関する法律案(中島克仁君外十六名提出、衆法第二〇号)
新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案(中島克仁君外十六名提出、衆法第二一号)
――――◇―――――
橋
橋本岳#1
○橋本委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案並びに中島克仁君外十六名提出、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案、新型コロナウイルス感染症に係る健康管理等の実施体制の確保に関する法律案及び新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案の各案を議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として、東京医科大学茨城医療センター病院長、京都大学名誉教授福井次矢君、コロナ自宅放置死遺族会共同代表高田かおり君、一般社団法人新時代戦略研究所理事長、前ファイザー株式会社代表取締役社長梅田一郎君、日本製薬団体連合会安全性委員会前委員長荒井美由紀君、薬害オンブズパースン会議事務局長、弁護士水口真寿美君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十二分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず福井参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案並びに中島克仁君外十六名提出、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部を改正する法律案、新型コロナウイルス感染症に係る健康管理等の実施体制の確保に関する法律案及び新型インフルエンザ等治療用特定医薬品の指定及び使用に関する特別措置法案の各案を議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として、東京医科大学茨城医療センター病院長、京都大学名誉教授福井次矢君、コロナ自宅放置死遺族会共同代表高田かおり君、一般社団法人新時代戦略研究所理事長、前ファイザー株式会社代表取締役社長梅田一郎君、日本製薬団体連合会安全性委員会前委員長荒井美由紀君、薬害オンブズパースン会議事務局長、弁護士水口真寿美君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十二分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず福井参考人にお願いいたします。
福
福井次矢#2
○福井参考人 おはようございます。東京医科大学茨城医療センターの福井と申します。
本日は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する考え方を御説明し、意見を述べさせていただく機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
私は、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会の会長としまして、昨年末に緊急承認制度の方向性に関する取りまとめを行いました。また、現在、東京医科大学茨城医療センターの病院長といたしまして、新型コロナウイルス感染症への対応等に日々従事しております。
ここでは、本改正案に賛成の立場から、主に三点、緊急承認制度の必要性と基本的考え方、緊急承認制度の運用基準、そして電子処方箋についての考え方等を申し上げたいと思います。
まず、緊急承認制度の必要性と基本的考え方についてでございます。
緊急時の薬事承認の在り方につきましては、昨年十一月から三回にわたり制度部会を開催し、医療関係者や製薬企業、学会、薬害関係団体の方々など、様々なステークホルダーの委員から御意見を伺い、緊急時の薬事承認制度の方向性について取りまとめを行いました。
導入するに当たって、基本的な考え方といたしましては、国民の生命と安全を守る観点から、緊急時におけるリスクとベネフィットを比較考量した上で、我が国の薬事承認について制度的観点から検討を行う必要があること。米国やEUでは緊急時において医薬品の供給を許容する制度が存在することなどに照らし合わせて、我が国においても緊急時の薬事承認制度を整備していく必要があると考えられること。他方、緊急時であったとしましても、安全性は通常の薬事承認と同等の水準で確認することを前提とした上で、有効性については、緊急時に時間的余裕がなく、多数の患者さんを対象とした十分なエビデンスが得られる検証的臨床試験ではなく、例えば、探索的な臨床試験成績等によって、推定される有効性に比して安全性が許容可能であり、医薬品、医療機器等としての使用価値が認められる場合には、承認を可能とすることが考えられます。以上のような整理を行っております。
今回の新型コロナウイルス感染症に関しましては、私自身、医療現場から見ておりましても、国民一人一人が医学的に合理的な予防的行動を取り、ワクチン接種、治療薬の開発と臨床導入が徐々に進み、重症化や死亡率は明らかに低下してまいりました。しかし、収束にはもうしばらくの時間が必要と思われます。今後ともこのような有事がいつ起こるか分からない状況下で、将来への備えとして、本改正法の速やかな成立、施行をお願いいたします。
次に、緊急承認制度の運用基準について申し上げます。
本改正法では、安全性は確認し、有効性は推定で承認可能としております。この確認と推定の考え方についても制度部会で議論がございました。薬機法では、申請に係る効能又は効果を有すると推定されるものであることを有効性の推定といい、申請に係る効能又は効果が、有効性の推定に比して著しく有害な作用を有することにより医薬品等として使用価値がないと推定されるものでないことを安全性の確認といっております。
審査プロセスでは、何よりも、透明性、公平性、国民への十分な情報開示が不可欠であります。本制度の考え方について、患者を含めて医療現場に分かりやすく伝えていくことが必要だという指摘も制度部会で何度もなされました。その際、そもそも、医療上の対応方法、治療やワクチンなどについては科学的に安全性が一〇〇%確認されるということはあり得ないということも含めまして、丁寧に説明していく必要があると思います。すなわち、リスクコミュニケーションを含めまして、幅広い周知広報をお願いできればと思います。
次に、電子処方箋についてでございます。
私が病院長を務めております東京医科大学茨城医療センターでは、急性期医療から慢性期医療までをカバーし、とりわけ大学附属病院としての高度な専門医療の提供を基軸としております。一方で、少子高齢化を背景に人口が減り始めたこの地域での医療提供の在り方、特に地域包括ケアへの関わりや総合診療の提供、研修の在り方は、重要かつ喫緊の課題となっております。
私は、こういった課題の解決にはデジタル技術の活用が不可欠ではないかと考えております。コロナ禍により、オンライン診療、服薬指導の導入など、デジタル化のトレンドは更に加速しています。現在、政府で取り組んでおりますマイナンバーカードの保険証利用や電子処方箋システムの構築といったデータヘルス改革は望ましい方向と考えております。
特に、電子処方箋につきましては、処方、調剤情報のリアルタイムでの情報共有、医師と薬剤師間のコミュニケーションの促進、重複投与等の抑制、データ入力の省力化といった、患者、医療機関、薬剤、それぞれにとってメリットがある仕組みであります。できるだけ多くの医療機関、薬局に導入されることで、その効果が高まり、確実になると思います。
来年一月運用開始に向けて、政府におかれましても、丁寧な周知広報やシステム改修支援など、御支援いただきたいと考えております。
最後に、医療データ連携について意見を申し述べさせていただきます。
今回のコロナ禍において、医療データ連携の必要性について語られることが増えたように感じます。私が座長を務めた制度部会においても、ワクチンの市販後安全対策について、自治体の予防接種データベースとなぜひもづけができていないのか、デジタル技術により、もっときめ細やかなフォローアップができるのではないかといった指摘もありました。
政府におかれましては、緊急承認制度の創設等様々な機会を活用して、リアルワールドデータの更なる活用について取り組んでいただくようお願いいたします。
英国では、国主導で医療情報の標準化や連携が進んでおり、病院や一般医といった多くの医療機関での情報連携が可能となっております。米国でも、VSDというワクチンのモニタリングシステムがありまして、CDCと全米にある九つのマネージドケア組織のネットワークで九百八十万人の国民をカバーして、ワクチンの接種歴や医療機関の受診歴等に関する電子情報を集約して、ワクチンの接種者と非接種者における有害事象の発生率を比較することが可能となっております。
他方、日本は、世界の中でも比較的、個々の病院での電子カルテ導入が行われましたが、その標準化や横の連携は大きく遅れており、情報共有が困難な要因となっております。将来的には、電子カルテ情報がマイナンバーカードを通じて関係者間で情報共有できるような仕組みができれば、本人同意を前提として様々な用途活用ができるようになり、日本の医療サービスの向上、創薬イノベーションの強化、患者の安全性強化につながるものと考えております。
以上でございます。今回の改正法案に対する私の認識でございます。
御清聴、誠にありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する考え方を御説明し、意見を述べさせていただく機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
私は、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会の会長としまして、昨年末に緊急承認制度の方向性に関する取りまとめを行いました。また、現在、東京医科大学茨城医療センターの病院長といたしまして、新型コロナウイルス感染症への対応等に日々従事しております。
ここでは、本改正案に賛成の立場から、主に三点、緊急承認制度の必要性と基本的考え方、緊急承認制度の運用基準、そして電子処方箋についての考え方等を申し上げたいと思います。
まず、緊急承認制度の必要性と基本的考え方についてでございます。
緊急時の薬事承認の在り方につきましては、昨年十一月から三回にわたり制度部会を開催し、医療関係者や製薬企業、学会、薬害関係団体の方々など、様々なステークホルダーの委員から御意見を伺い、緊急時の薬事承認制度の方向性について取りまとめを行いました。
導入するに当たって、基本的な考え方といたしましては、国民の生命と安全を守る観点から、緊急時におけるリスクとベネフィットを比較考量した上で、我が国の薬事承認について制度的観点から検討を行う必要があること。米国やEUでは緊急時において医薬品の供給を許容する制度が存在することなどに照らし合わせて、我が国においても緊急時の薬事承認制度を整備していく必要があると考えられること。他方、緊急時であったとしましても、安全性は通常の薬事承認と同等の水準で確認することを前提とした上で、有効性については、緊急時に時間的余裕がなく、多数の患者さんを対象とした十分なエビデンスが得られる検証的臨床試験ではなく、例えば、探索的な臨床試験成績等によって、推定される有効性に比して安全性が許容可能であり、医薬品、医療機器等としての使用価値が認められる場合には、承認を可能とすることが考えられます。以上のような整理を行っております。
今回の新型コロナウイルス感染症に関しましては、私自身、医療現場から見ておりましても、国民一人一人が医学的に合理的な予防的行動を取り、ワクチン接種、治療薬の開発と臨床導入が徐々に進み、重症化や死亡率は明らかに低下してまいりました。しかし、収束にはもうしばらくの時間が必要と思われます。今後ともこのような有事がいつ起こるか分からない状況下で、将来への備えとして、本改正法の速やかな成立、施行をお願いいたします。
次に、緊急承認制度の運用基準について申し上げます。
本改正法では、安全性は確認し、有効性は推定で承認可能としております。この確認と推定の考え方についても制度部会で議論がございました。薬機法では、申請に係る効能又は効果を有すると推定されるものであることを有効性の推定といい、申請に係る効能又は効果が、有効性の推定に比して著しく有害な作用を有することにより医薬品等として使用価値がないと推定されるものでないことを安全性の確認といっております。
審査プロセスでは、何よりも、透明性、公平性、国民への十分な情報開示が不可欠であります。本制度の考え方について、患者を含めて医療現場に分かりやすく伝えていくことが必要だという指摘も制度部会で何度もなされました。その際、そもそも、医療上の対応方法、治療やワクチンなどについては科学的に安全性が一〇〇%確認されるということはあり得ないということも含めまして、丁寧に説明していく必要があると思います。すなわち、リスクコミュニケーションを含めまして、幅広い周知広報をお願いできればと思います。
次に、電子処方箋についてでございます。
私が病院長を務めております東京医科大学茨城医療センターでは、急性期医療から慢性期医療までをカバーし、とりわけ大学附属病院としての高度な専門医療の提供を基軸としております。一方で、少子高齢化を背景に人口が減り始めたこの地域での医療提供の在り方、特に地域包括ケアへの関わりや総合診療の提供、研修の在り方は、重要かつ喫緊の課題となっております。
私は、こういった課題の解決にはデジタル技術の活用が不可欠ではないかと考えております。コロナ禍により、オンライン診療、服薬指導の導入など、デジタル化のトレンドは更に加速しています。現在、政府で取り組んでおりますマイナンバーカードの保険証利用や電子処方箋システムの構築といったデータヘルス改革は望ましい方向と考えております。
特に、電子処方箋につきましては、処方、調剤情報のリアルタイムでの情報共有、医師と薬剤師間のコミュニケーションの促進、重複投与等の抑制、データ入力の省力化といった、患者、医療機関、薬剤、それぞれにとってメリットがある仕組みであります。できるだけ多くの医療機関、薬局に導入されることで、その効果が高まり、確実になると思います。
来年一月運用開始に向けて、政府におかれましても、丁寧な周知広報やシステム改修支援など、御支援いただきたいと考えております。
最後に、医療データ連携について意見を申し述べさせていただきます。
今回のコロナ禍において、医療データ連携の必要性について語られることが増えたように感じます。私が座長を務めた制度部会においても、ワクチンの市販後安全対策について、自治体の予防接種データベースとなぜひもづけができていないのか、デジタル技術により、もっときめ細やかなフォローアップができるのではないかといった指摘もありました。
政府におかれましては、緊急承認制度の創設等様々な機会を活用して、リアルワールドデータの更なる活用について取り組んでいただくようお願いいたします。
英国では、国主導で医療情報の標準化や連携が進んでおり、病院や一般医といった多くの医療機関での情報連携が可能となっております。米国でも、VSDというワクチンのモニタリングシステムがありまして、CDCと全米にある九つのマネージドケア組織のネットワークで九百八十万人の国民をカバーして、ワクチンの接種歴や医療機関の受診歴等に関する電子情報を集約して、ワクチンの接種者と非接種者における有害事象の発生率を比較することが可能となっております。
他方、日本は、世界の中でも比較的、個々の病院での電子カルテ導入が行われましたが、その標準化や横の連携は大きく遅れており、情報共有が困難な要因となっております。将来的には、電子カルテ情報がマイナンバーカードを通じて関係者間で情報共有できるような仕組みができれば、本人同意を前提として様々な用途活用ができるようになり、日本の医療サービスの向上、創薬イノベーションの強化、患者の安全性強化につながるものと考えております。
以上でございます。今回の改正法案に対する私の認識でございます。
御清聴、誠にありがとうございました。拍手
橋
高
高田かおり#4
○高田参考人 コロナ自宅放置死遺族会共同代表の高田かおりと申します。よろしくお願いいたします。
昨年の八月、第五波のさなか、単身で沖縄で在住していた私の弟が新型コロナに罹患し、必要な医療を受けられず、他界しました。
弟は、十年前に沖縄に移住し、飲食店を経営しておりました。当時、感染状況が悪化してお店は休業しておりましたが、地元の人や観光客の人がたくさん来店していただけるお店でありました。
弟は、八月五日、陽性が判明し、その後二日間、保健所からの連絡は取られず、八月八日、保健所の方が自宅を訪問したところ、ベッドに横たわった状態で、死亡し、発見されました。自宅には八月六日が賞味期限の総菜が腐敗して残っておりました。
誰にもみとってもらうこともなく、大丈夫ですかという声もかけられず、本人もどうしたらいいのかも分からず、亡くなっていったのだと思います。また、本人は体調が悪く、本当にしんどくて、電話すら、どこにかけてもいいかも分からず、亡くなっていったのかもしれません。コロナに感染したという怖さと孤独の中で息を引き取ったんだなと思うと、本当に胸が締めつけられます。
私は、保健所が訪問するまでの丸二日間何もしてもらえなかったことは、療養死ではなく放置死だと思っています。
弟が死亡した当時、コロナが国内で感染確認されてから既に五百日以上が経過していました。第五波にまでなってなぜ必要な医療とアクセスできなかったのかという、やり場のない悲しみと憤りがありました。
まだコロナ感染症の薬もなく、治療法が確立されていない中、弟の死を無駄にしたくありませんでした。去年九月に、さいたま市で自宅療養中に必要な医療を受けられず父親の西里昌徳さんを亡くされた西里優子さんと出会い、遺族会を立ち上げました。
会には、保健所と連絡が取れず、家族が療養先に見に行くと亡くなっていた事案、目の前で容体が急変し、何もできないまま呼吸が止まり、冷たくなっていく様子を目の当たりにした事案、連絡を取っていた遠く離れた独り暮らしの家族に何もできないまま死亡した状態で見つかった事案の遺族が数組所属しております。また、第六波で自宅療養中に亡くされたお子さんの遺族もいらっしゃいます。
自宅放置死遺族会という名前を一見、見て、放置という強い言葉を使っていることに違和感を覚えられる方もいらっしゃると思います。しかし、家族を亡くした側からすれば、自宅で必要な医療を受けられず、アクセスできない状態で亡くなった状況は放置です。
会では、主にオンラインで遺族同士が交流し、悲しみを分かち合うほか、自治体ごとに対応や遺族への対応が異なっていることも分かり、情報交換の有用性を感じています。また、現在、医師や弁護士にも手伝っていただきながら、個別事案の検証を行い、改善点についても今後発信できていければなと考えております。
ワクチン接種も進み、一度はコロナが収束したかのようでしたが、年初からの第六波では、オミクロン株が猛威を振るいました。
第六波では、私の友人が感染し、その友人も独り暮らしで、持病が原因でワクチンが未接種でした。症状が出た日は休日で、検査もなかなか受けられず、陽性の結果が出てからも、自宅で独り、保健所と医師の電話を待ちました。保健所からの連絡では、ワクチン未接種だと重症化するおそれがありますね、十日間は外に出ないでください、具合が悪くなったら自分で病院を予約して行ってくださいとだけ伝えられました。全身の状態がとても悪かったのですが、陽性が判明してから三日後にようやく、電話し、医師とつながることができ、病院に行けたそうです。
第六波では、自宅療養者がたくさんいらっしゃいました。今もなお、いらっしゃると思います。この友人のように、ほかにも、なかなか医療にたどり着けず、不安の中で療養された方がいらっしゃるのではと思っております。また、発症後一か月近くたちますが、非常に、起き上がれないぐらいの後遺症に苦しまれております。
保健所や医師、医療関係者の方々、最前線の方々を責める気持ちはありません。逆に、昼夜問わず精いっぱい御対応いただいており、感謝しております。特に保健所には、波が来るたびに負担が集中し、職員の方も疲弊されているのではないかと思います。
会に関わっていただいている医師の方に、先生みたいなクリニックの先生が近くにいてたらということを伝えると、いや、それだけでは解決しないと。例えが正しいかどうか分からないですが、水害に例えると、小雨であれば、傘を持って、かっぱを持って助けに行けるし、何かの手だてはある、ただ、災害級になると、僕一人の力ではできることは本当に限られているということをおっしゃっていました。
第六波でも、自宅で多くの方が亡くなられたという報道も目にしております。第五波までの検証がされていないことで同じことが繰り返され、第六波になっても改善はまだ行われていないのだと感じています。
私は、今まで、体調が悪くなったり具合が悪くなったら医療とつながれるのが当然だと思って生きてきました。制度や仕組みをつくるのがどれだけ難しいのか、私には分かりません。なかなか医療につながれないだけでなく、PCR検査から医療と、継続的な治療が全て分断されているように感じています。このようなことを言うと、コロナ禍だから仕方ない、遺族だからと言われるかもしれませんが、ただ、適切な医療に簡単につながれない状況がある今、起こり得る状況を想定していただいて、速やかに必要な人が医療とつながれる準備はできなかったのかと思っています。
医師とつながらなければ、インターネット等の情報で自己判断となります。当然、基礎疾患、体質などで感染後の状態は個々によって違うと思います。専門家の判断ではなく、真偽不明の情報による個人の判断に頼るのは、とても危険なことだと思っております。
第六波では、感染者数や死者数がこれまでになく多い日が続きました。その状況に社会が慣れてしまっているのではないかなとも感じています。コロナだから仕方がない、そういう言葉さえ聞こえてきます。これでは、早期に医療とつながれれば助かったかもしれない命が報われません。第六波では、お亡くなりになられる方が百人を超える日も珍しくありませんでした。人は物や数ではなく、当然、その百人お一人お一人に人生があり、悲しむ家族、友人がいます。
私は、昨年五月、第四波のときに母をがんで亡くしました。母は、コロナで医療が逼迫している中、運よく県をまたいで入院できましたが、なかなか医療にたどり着けませんでした。ほかの疾患の方も、コロナで医療が逼迫し大変な状況なのは、身をもって重々理解しております。
一部自治体ではもう第七波に入ったという報道も目にしております。今後、全国的に感染者が増えたときに、感染したら早い段階で、そして緊急時に医師につながれ、適切な医療を受けられる状況への改善を願っております。
コロナ自宅放置死遺族会、高田かおり。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →昨年の八月、第五波のさなか、単身で沖縄で在住していた私の弟が新型コロナに罹患し、必要な医療を受けられず、他界しました。
弟は、十年前に沖縄に移住し、飲食店を経営しておりました。当時、感染状況が悪化してお店は休業しておりましたが、地元の人や観光客の人がたくさん来店していただけるお店でありました。
弟は、八月五日、陽性が判明し、その後二日間、保健所からの連絡は取られず、八月八日、保健所の方が自宅を訪問したところ、ベッドに横たわった状態で、死亡し、発見されました。自宅には八月六日が賞味期限の総菜が腐敗して残っておりました。
誰にもみとってもらうこともなく、大丈夫ですかという声もかけられず、本人もどうしたらいいのかも分からず、亡くなっていったのだと思います。また、本人は体調が悪く、本当にしんどくて、電話すら、どこにかけてもいいかも分からず、亡くなっていったのかもしれません。コロナに感染したという怖さと孤独の中で息を引き取ったんだなと思うと、本当に胸が締めつけられます。
私は、保健所が訪問するまでの丸二日間何もしてもらえなかったことは、療養死ではなく放置死だと思っています。
弟が死亡した当時、コロナが国内で感染確認されてから既に五百日以上が経過していました。第五波にまでなってなぜ必要な医療とアクセスできなかったのかという、やり場のない悲しみと憤りがありました。
まだコロナ感染症の薬もなく、治療法が確立されていない中、弟の死を無駄にしたくありませんでした。去年九月に、さいたま市で自宅療養中に必要な医療を受けられず父親の西里昌徳さんを亡くされた西里優子さんと出会い、遺族会を立ち上げました。
会には、保健所と連絡が取れず、家族が療養先に見に行くと亡くなっていた事案、目の前で容体が急変し、何もできないまま呼吸が止まり、冷たくなっていく様子を目の当たりにした事案、連絡を取っていた遠く離れた独り暮らしの家族に何もできないまま死亡した状態で見つかった事案の遺族が数組所属しております。また、第六波で自宅療養中に亡くされたお子さんの遺族もいらっしゃいます。
自宅放置死遺族会という名前を一見、見て、放置という強い言葉を使っていることに違和感を覚えられる方もいらっしゃると思います。しかし、家族を亡くした側からすれば、自宅で必要な医療を受けられず、アクセスできない状態で亡くなった状況は放置です。
会では、主にオンラインで遺族同士が交流し、悲しみを分かち合うほか、自治体ごとに対応や遺族への対応が異なっていることも分かり、情報交換の有用性を感じています。また、現在、医師や弁護士にも手伝っていただきながら、個別事案の検証を行い、改善点についても今後発信できていければなと考えております。
ワクチン接種も進み、一度はコロナが収束したかのようでしたが、年初からの第六波では、オミクロン株が猛威を振るいました。
第六波では、私の友人が感染し、その友人も独り暮らしで、持病が原因でワクチンが未接種でした。症状が出た日は休日で、検査もなかなか受けられず、陽性の結果が出てからも、自宅で独り、保健所と医師の電話を待ちました。保健所からの連絡では、ワクチン未接種だと重症化するおそれがありますね、十日間は外に出ないでください、具合が悪くなったら自分で病院を予約して行ってくださいとだけ伝えられました。全身の状態がとても悪かったのですが、陽性が判明してから三日後にようやく、電話し、医師とつながることができ、病院に行けたそうです。
第六波では、自宅療養者がたくさんいらっしゃいました。今もなお、いらっしゃると思います。この友人のように、ほかにも、なかなか医療にたどり着けず、不安の中で療養された方がいらっしゃるのではと思っております。また、発症後一か月近くたちますが、非常に、起き上がれないぐらいの後遺症に苦しまれております。
保健所や医師、医療関係者の方々、最前線の方々を責める気持ちはありません。逆に、昼夜問わず精いっぱい御対応いただいており、感謝しております。特に保健所には、波が来るたびに負担が集中し、職員の方も疲弊されているのではないかと思います。
会に関わっていただいている医師の方に、先生みたいなクリニックの先生が近くにいてたらということを伝えると、いや、それだけでは解決しないと。例えが正しいかどうか分からないですが、水害に例えると、小雨であれば、傘を持って、かっぱを持って助けに行けるし、何かの手だてはある、ただ、災害級になると、僕一人の力ではできることは本当に限られているということをおっしゃっていました。
第六波でも、自宅で多くの方が亡くなられたという報道も目にしております。第五波までの検証がされていないことで同じことが繰り返され、第六波になっても改善はまだ行われていないのだと感じています。
私は、今まで、体調が悪くなったり具合が悪くなったら医療とつながれるのが当然だと思って生きてきました。制度や仕組みをつくるのがどれだけ難しいのか、私には分かりません。なかなか医療につながれないだけでなく、PCR検査から医療と、継続的な治療が全て分断されているように感じています。このようなことを言うと、コロナ禍だから仕方ない、遺族だからと言われるかもしれませんが、ただ、適切な医療に簡単につながれない状況がある今、起こり得る状況を想定していただいて、速やかに必要な人が医療とつながれる準備はできなかったのかと思っています。
医師とつながらなければ、インターネット等の情報で自己判断となります。当然、基礎疾患、体質などで感染後の状態は個々によって違うと思います。専門家の判断ではなく、真偽不明の情報による個人の判断に頼るのは、とても危険なことだと思っております。
第六波では、感染者数や死者数がこれまでになく多い日が続きました。その状況に社会が慣れてしまっているのではないかなとも感じています。コロナだから仕方がない、そういう言葉さえ聞こえてきます。これでは、早期に医療とつながれれば助かったかもしれない命が報われません。第六波では、お亡くなりになられる方が百人を超える日も珍しくありませんでした。人は物や数ではなく、当然、その百人お一人お一人に人生があり、悲しむ家族、友人がいます。
私は、昨年五月、第四波のときに母をがんで亡くしました。母は、コロナで医療が逼迫している中、運よく県をまたいで入院できましたが、なかなか医療にたどり着けませんでした。ほかの疾患の方も、コロナで医療が逼迫し大変な状況なのは、身をもって重々理解しております。
一部自治体ではもう第七波に入ったという報道も目にしております。今後、全国的に感染者が増えたときに、感染したら早い段階で、そして緊急時に医師につながれ、適切な医療を受けられる状況への改善を願っております。
コロナ自宅放置死遺族会、高田かおり。
ありがとうございました。拍手
橋
梅
梅田一郎#6
○梅田参考人 新時代戦略研究所の梅田でございます。
この度は、意見表明の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
現在の特例承認制度においては、主要な外国で承認されていることが要件となっているため、国内での開発が先行した医薬品等は該当せず、これらを適切かつ迅速に使用するための新たな法的根拠、緊急承認の制度が待ち望まれておりました。その意味で、多くの皆様方の努力で今回薬機法が改正され、この仕組みが導入されることを大変意義深く感じております。
日本で先行開発された医薬品は、日本だけでなく世界の医療にも広く活用される可能性があります。改正法の狙いを真に生かし、この可能性を追求していくために、世界の経験から学び、今後日本としても取り組んでいくべき課題として五点、お話しさせていただきたいと思います。
第一に、サイエンスの重要性です。承認の判断は、緊急時であったとしても、あくまで科学的根拠に基づいてなされる必要があります。そして、審査のプロセスは透明性が担保されていなければなりません。
現在、最も頑健な科学的根拠とされるのは、統計学的に適切にデザインされたランダム化比較試験です。特に、プラセボ対照試験の実施に際しては、プラセボ投与群が不利益を被らないよう、倫理的な妥当性を追求することも求められます。
高い科学性を担保するにはどうしたらよいか。まず人材、そして資金であろうというふうに思っております。
欧米の企業やアカデミアは、こうした科学性の高い臨床試験や医師主導治験を国際的規模で計画し、遂行できるだけの専門性を持った人材そして資金を有しており、今回、ファイザーやモデルナのワクチンの米国における緊急使用許可、EUA、欧州における条件付製造販売承認、CMA、我が国における特例承認等の根拠となったランダム化比較試験は、感染者数の多い北米、南米、南アフリカ等の多くの国々の医療機関で迅速、適切に実施されました。
日本も、このように国際的なランダム化比較試験を主導できる人材を育成し、平時からより多くの日本人が臨床研究、治験に参加できるような仕組みを構築するなど、臨床研究、治験の基盤を整備する必要があります。資金については後ほど触れます。
次に大切なことは、指導する行政の迅速性、柔軟性です。
米国において緊急使用許可、EUAを与えるかどうかの判断は、適切に管理された臨床試験の結果を含め、入手可能な科学的根拠の全てを鑑みてなされます。
新型コロナウイルスワクチンについては、FDAが速やかにガイドラインを発出し、第三相プラセボ対照ランダム化比較試験で示す必要のある有効性、安全性を明示しました。これは弾力性のある制度で、FDAが案件ごとに裁量を持って判断しています。バイオテロに対する治療薬の場合には、第二相臨床試験で許可した例もあったと聞きます。
次に、審査プロセスの透明性を担保するにはどうしたらよいか。
米国では、緊急使用許可の判断が、政治的思惑等、サイエンス以外の影響を受けないよう工夫がなされています。例えば、新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可において、ワクチン及び関連生物製剤に関する諮問委員会の議論は、全てユーチューブを用いて公開されていました。
欧州の条件付製造販売承認であるCMAも同様に、科学的根拠と透明性を大変重視しています。
CMAは、通常必要とされるよりも少ないデータでアンメット・メディカル・ニーズを満たす医薬品を承認する制度ですが、医薬品やワクチンのベネフィットがあらゆるリスクを上回ることがデータをもって客観的に示されなければ認められません。さらに、CMAが得られた後、企業は、あらかじめ定められた期限内に、進行中又は新規の試験から得られるデータを全て提出することが求められます。
こうした制度として、科学性、透明性を担保するとともに、当然ながら企業に対しても高い倫理観を持って研究開発に取り組むことが求められており、新型コロナウイルスワクチンの開発に際して、欧米の製薬企業九社のCEOは、科学、そしてワクチンを接種される方の安全と福祉を最優先にするという誓約に署名しています。
第二に申し上げたいのは、緊急事態に対応して動かす特別な仕組みではなく、平時から画期的新薬を迅速に自国及び世界に届けるための制度を整備しておくべきということです。平時からの積み重ねが大事です。
米国は、平時においても画期的な新薬を迅速に患者に届けることを目的とした法律、トゥエンティーファースト・センチュリー・キュア・アクトなどを導入しています。そのような政府の方針の下、FDAには、平時から既存の規制やガイダンスにとらわれることなく、その時点で得られている科学的根拠に基づき必要な対応を柔軟に判断する専門性とリソースを備えています。
こうしたことがあったがゆえに、例えば、新型コロナウイルスワクチンの研究開発において、一部の非臨床試験を臨床試験と並行して実施すること、第一、二、三相試験を一つの試験として実施すること、限られた製剤の安定性試験データに基づいて薬剤の有効期間を設定することなどが判断されました。FDAと開発企業は、随時、科学的、倫理的に最善の方法を協議し、速やかに合意しており、その要点はガイダンスとして公表されます。
第三に、臨床試験における有効性、安全性をリアルタイムで評価できるリアルワールドデータの整備が必要です。
リアルワールドデータの重要性については、日本でも随分以前から議論されてきました。これが、今回のパンデミックでも海外では威力を発揮しています。
特例承認された医薬品であるなら、海外実臨床下での有効性や安全性に係るデータが存在します。しかし、パンデミック時などに緊急承認される医薬品では、海外実臨床下でのデータは存在せず、承認時までに得られる臨床試験データだけでは評価が困難な項目があります。例えば、重大ではあるがまれな有害事象、長期的な追跡データ、臨床試験における評価集団よりも多様な実臨床下の集団での有効性などです。
そこで、承認後に企業により追加提出される臨床試験データに加えて、国内実臨床における有効性、安全性をリアルタイムに評価することが求められます。
米国や英国、イスラエル等では、実臨床における新型コロナウイルスワクチンの有効性、安全性の評価に利用できるリアルワールドデータがあり、リアルワールドデータに基づくエビデンスをアカデミアや政府が速やかに公表しており、企業との共同研究にも利用されています。今回のコロナ禍でも、イスラエル政府とファイザーの取組は度々報道されました。
米国では、国の機関である疾病予防管理センター、CDCやFDAが医療関係者から直接有害事象等の報告をオンラインで受けるワクチン・アドバース・イベント・リポーティング・システムや、オンラインでデータを収集して仮説を検証して因果関係を評価できるワクチン・セーフティー・データリンク等を構築、管理し、タイムリーかつ積極的にワクチン接種後の安全性を監視しています。
欧米では、変異株等に関するデータもアカデミアが速やかに解析し、公表論文や査読前のプレプリントで発信しています。そこで、これらのエビデンスを、変異株に対する有効性の評価、接種年齢をどの範囲にするべきか、拡大するのか、限定するのか、追加接種の要る、要らない、接種間隔の決定、安全性の注意喚起等の行政判断に活用しています。
実臨床データに基づく臨床試験結果の一般化や、まれに起こる重大な副作用情報の収集と評価等は、パンデミック時に限らず平時も重要であるため、日本でもリアルワールドデータを活用できる体制や基盤を整えることが有用かつ重要です。現在、緊急時の薬事承認制度の議論の中で、主に市販後の安全対策の観点からリアルワールドデータを活用することが検討されており、大変期待しております。
四番目に、緊急時の医薬品安定確保、迅速使用のためには、品質に関する制度の見直しも重要です。この点、国際規制調和や共同審査、相互認証の枠組みを推進すべきと考えます。
需要が極めて高いワクチンを日本で開発し、世界各国に安定供給することを考えると、製造所の追加を含む製造能力の拡充、製造方法の改善、原材料の確保、製剤の改良を行う必要があります。その都度、各国の規制当局による審査、承認が必要となります。企業、規制当局双方の負担を軽減するために、規制当局間の品質に関する共同審査、承認、査察結果の相互認証、それを可能とする法整備を進めるべきです。
国家検定について、今回、迅速化の特例措置の一部として特例承認制度と同様の措置がされる方向と理解しておりますが、国家検定は、省略あるいはPMDAへ移管することも検討すべきです。
ワクチンには、企業による出荷判定に加えて、各国で国家検定が課されています。国家検定は、安全、有効で品質が均一なワクチンを国民に届けることを目的として行われていますが、これは、平時に従来の鶏卵等を用いて製造するワクチンを対象として行うことを想定しています。緊急時や、メッセンジャーRNAワクチンのような従来のワクチンに比べ品質が均一なワクチンを対象とすることは想定しているものではありません。
米国では、緊急使用許可の対象ワクチンに対しては、国家検定が省略されることになっています。日本も、緊急時のみならず平時であっても、科学的根拠に基づき、国家検定の要る、要らないや、PMDAでの承認時の審査に組み入れるなどの方策を検討すべきと考えます。
最後に、健全なマーケットを準備することの重要性についても触れておきたいと思います。
日本が重要な治療薬やワクチンを世界に先駆けて開発していくためには、開発、承認、製造等の条件整備とともに、市場としても魅力あるものとなって投資が集まってくることが重要です。
医薬品市場が世界的に安定成長している中で、日本では、度重なる薬価制度改革から、将来の見通しの大変立ちにくい状況になっています。高齢化の中で社会保障費負担が大きな財政問題となっていますが、財政との調和を図りつつ、日本から画期的な医薬品、ワクチンが開発されやすい薬価制度、市場を用意することは、とても大切なことであると考えております。
以上でございます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →この度は、意見表明の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
現在の特例承認制度においては、主要な外国で承認されていることが要件となっているため、国内での開発が先行した医薬品等は該当せず、これらを適切かつ迅速に使用するための新たな法的根拠、緊急承認の制度が待ち望まれておりました。その意味で、多くの皆様方の努力で今回薬機法が改正され、この仕組みが導入されることを大変意義深く感じております。
日本で先行開発された医薬品は、日本だけでなく世界の医療にも広く活用される可能性があります。改正法の狙いを真に生かし、この可能性を追求していくために、世界の経験から学び、今後日本としても取り組んでいくべき課題として五点、お話しさせていただきたいと思います。
第一に、サイエンスの重要性です。承認の判断は、緊急時であったとしても、あくまで科学的根拠に基づいてなされる必要があります。そして、審査のプロセスは透明性が担保されていなければなりません。
現在、最も頑健な科学的根拠とされるのは、統計学的に適切にデザインされたランダム化比較試験です。特に、プラセボ対照試験の実施に際しては、プラセボ投与群が不利益を被らないよう、倫理的な妥当性を追求することも求められます。
高い科学性を担保するにはどうしたらよいか。まず人材、そして資金であろうというふうに思っております。
欧米の企業やアカデミアは、こうした科学性の高い臨床試験や医師主導治験を国際的規模で計画し、遂行できるだけの専門性を持った人材そして資金を有しており、今回、ファイザーやモデルナのワクチンの米国における緊急使用許可、EUA、欧州における条件付製造販売承認、CMA、我が国における特例承認等の根拠となったランダム化比較試験は、感染者数の多い北米、南米、南アフリカ等の多くの国々の医療機関で迅速、適切に実施されました。
日本も、このように国際的なランダム化比較試験を主導できる人材を育成し、平時からより多くの日本人が臨床研究、治験に参加できるような仕組みを構築するなど、臨床研究、治験の基盤を整備する必要があります。資金については後ほど触れます。
次に大切なことは、指導する行政の迅速性、柔軟性です。
米国において緊急使用許可、EUAを与えるかどうかの判断は、適切に管理された臨床試験の結果を含め、入手可能な科学的根拠の全てを鑑みてなされます。
新型コロナウイルスワクチンについては、FDAが速やかにガイドラインを発出し、第三相プラセボ対照ランダム化比較試験で示す必要のある有効性、安全性を明示しました。これは弾力性のある制度で、FDAが案件ごとに裁量を持って判断しています。バイオテロに対する治療薬の場合には、第二相臨床試験で許可した例もあったと聞きます。
次に、審査プロセスの透明性を担保するにはどうしたらよいか。
米国では、緊急使用許可の判断が、政治的思惑等、サイエンス以外の影響を受けないよう工夫がなされています。例えば、新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可において、ワクチン及び関連生物製剤に関する諮問委員会の議論は、全てユーチューブを用いて公開されていました。
欧州の条件付製造販売承認であるCMAも同様に、科学的根拠と透明性を大変重視しています。
CMAは、通常必要とされるよりも少ないデータでアンメット・メディカル・ニーズを満たす医薬品を承認する制度ですが、医薬品やワクチンのベネフィットがあらゆるリスクを上回ることがデータをもって客観的に示されなければ認められません。さらに、CMAが得られた後、企業は、あらかじめ定められた期限内に、進行中又は新規の試験から得られるデータを全て提出することが求められます。
こうした制度として、科学性、透明性を担保するとともに、当然ながら企業に対しても高い倫理観を持って研究開発に取り組むことが求められており、新型コロナウイルスワクチンの開発に際して、欧米の製薬企業九社のCEOは、科学、そしてワクチンを接種される方の安全と福祉を最優先にするという誓約に署名しています。
第二に申し上げたいのは、緊急事態に対応して動かす特別な仕組みではなく、平時から画期的新薬を迅速に自国及び世界に届けるための制度を整備しておくべきということです。平時からの積み重ねが大事です。
米国は、平時においても画期的な新薬を迅速に患者に届けることを目的とした法律、トゥエンティーファースト・センチュリー・キュア・アクトなどを導入しています。そのような政府の方針の下、FDAには、平時から既存の規制やガイダンスにとらわれることなく、その時点で得られている科学的根拠に基づき必要な対応を柔軟に判断する専門性とリソースを備えています。
こうしたことがあったがゆえに、例えば、新型コロナウイルスワクチンの研究開発において、一部の非臨床試験を臨床試験と並行して実施すること、第一、二、三相試験を一つの試験として実施すること、限られた製剤の安定性試験データに基づいて薬剤の有効期間を設定することなどが判断されました。FDAと開発企業は、随時、科学的、倫理的に最善の方法を協議し、速やかに合意しており、その要点はガイダンスとして公表されます。
第三に、臨床試験における有効性、安全性をリアルタイムで評価できるリアルワールドデータの整備が必要です。
リアルワールドデータの重要性については、日本でも随分以前から議論されてきました。これが、今回のパンデミックでも海外では威力を発揮しています。
特例承認された医薬品であるなら、海外実臨床下での有効性や安全性に係るデータが存在します。しかし、パンデミック時などに緊急承認される医薬品では、海外実臨床下でのデータは存在せず、承認時までに得られる臨床試験データだけでは評価が困難な項目があります。例えば、重大ではあるがまれな有害事象、長期的な追跡データ、臨床試験における評価集団よりも多様な実臨床下の集団での有効性などです。
そこで、承認後に企業により追加提出される臨床試験データに加えて、国内実臨床における有効性、安全性をリアルタイムに評価することが求められます。
米国や英国、イスラエル等では、実臨床における新型コロナウイルスワクチンの有効性、安全性の評価に利用できるリアルワールドデータがあり、リアルワールドデータに基づくエビデンスをアカデミアや政府が速やかに公表しており、企業との共同研究にも利用されています。今回のコロナ禍でも、イスラエル政府とファイザーの取組は度々報道されました。
米国では、国の機関である疾病予防管理センター、CDCやFDAが医療関係者から直接有害事象等の報告をオンラインで受けるワクチン・アドバース・イベント・リポーティング・システムや、オンラインでデータを収集して仮説を検証して因果関係を評価できるワクチン・セーフティー・データリンク等を構築、管理し、タイムリーかつ積極的にワクチン接種後の安全性を監視しています。
欧米では、変異株等に関するデータもアカデミアが速やかに解析し、公表論文や査読前のプレプリントで発信しています。そこで、これらのエビデンスを、変異株に対する有効性の評価、接種年齢をどの範囲にするべきか、拡大するのか、限定するのか、追加接種の要る、要らない、接種間隔の決定、安全性の注意喚起等の行政判断に活用しています。
実臨床データに基づく臨床試験結果の一般化や、まれに起こる重大な副作用情報の収集と評価等は、パンデミック時に限らず平時も重要であるため、日本でもリアルワールドデータを活用できる体制や基盤を整えることが有用かつ重要です。現在、緊急時の薬事承認制度の議論の中で、主に市販後の安全対策の観点からリアルワールドデータを活用することが検討されており、大変期待しております。
四番目に、緊急時の医薬品安定確保、迅速使用のためには、品質に関する制度の見直しも重要です。この点、国際規制調和や共同審査、相互認証の枠組みを推進すべきと考えます。
需要が極めて高いワクチンを日本で開発し、世界各国に安定供給することを考えると、製造所の追加を含む製造能力の拡充、製造方法の改善、原材料の確保、製剤の改良を行う必要があります。その都度、各国の規制当局による審査、承認が必要となります。企業、規制当局双方の負担を軽減するために、規制当局間の品質に関する共同審査、承認、査察結果の相互認証、それを可能とする法整備を進めるべきです。
国家検定について、今回、迅速化の特例措置の一部として特例承認制度と同様の措置がされる方向と理解しておりますが、国家検定は、省略あるいはPMDAへ移管することも検討すべきです。
ワクチンには、企業による出荷判定に加えて、各国で国家検定が課されています。国家検定は、安全、有効で品質が均一なワクチンを国民に届けることを目的として行われていますが、これは、平時に従来の鶏卵等を用いて製造するワクチンを対象として行うことを想定しています。緊急時や、メッセンジャーRNAワクチンのような従来のワクチンに比べ品質が均一なワクチンを対象とすることは想定しているものではありません。
米国では、緊急使用許可の対象ワクチンに対しては、国家検定が省略されることになっています。日本も、緊急時のみならず平時であっても、科学的根拠に基づき、国家検定の要る、要らないや、PMDAでの承認時の審査に組み入れるなどの方策を検討すべきと考えます。
最後に、健全なマーケットを準備することの重要性についても触れておきたいと思います。
日本が重要な治療薬やワクチンを世界に先駆けて開発していくためには、開発、承認、製造等の条件整備とともに、市場としても魅力あるものとなって投資が集まってくることが重要です。
医薬品市場が世界的に安定成長している中で、日本では、度重なる薬価制度改革から、将来の見通しの大変立ちにくい状況になっています。高齢化の中で社会保障費負担が大きな財政問題となっていますが、財政との調和を図りつつ、日本から画期的な医薬品、ワクチンが開発されやすい薬価制度、市場を用意することは、とても大切なことであると考えております。
以上でございます。ありがとうございました。拍手
橋
荒
荒井美由紀#8
○荒井参考人 日本製薬団体連合会の荒井でございます。
本日は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する日薬連の考え方を御説明する機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
私からは、本改正案に賛成の立場から、主に三点、一つ目は緊急承認制度の創設、二つ目として安全対策、三つ目としてGMP調査など各種特例措置についての考え方を申し上げたいと思います。
まず、緊急承認制度の創設についてです。
製薬企業は、グローバルな競争環境の中で、どうしたら必要とされる方に迅速で的確にお薬を届けられるか、そして適切に使用いただけるかということを日々考えております。いろいろな要因はありますが、日本で新薬を開発、供給するため、他の先進国と同様の予見性の高い薬事承認制度を持つことが国際的な競争環境下では大変重要だと考えております。
私は、昨年の厚生科学審議会制度部会において、米欧の緊急時の薬事審査制度を参考にしながら、本制度案についての議論に参画してまいりました。今回の緊急承認制度の創設は、まさに日本が米欧と比肩する薬事制度を有することになると大変評価しております。
新型コロナウイルス感染症では、海外で既に承認、許可されている医薬品が日本で現行の特例承認制度を使用して実用化されていますが、国内での治験の要否の検討を行うなど、承認審査のためのデータ収集や手続が慎重に行われ、一定の時間を要したことは御承知のとおりです。医薬品等の承認に当たっては、人種差や医療環境の違いなど様々な要因を考慮する必要はありますが、急速に拡大する感染の中で、この緊急時に、どの程度厳密に、外挿ではなく日本人のデータを確認する必要があるかということは、緊急時のリスクとベネフィットを踏まえ十分考える必要があるというふうに思います。
また、特例承認制度は、日本と同水準の薬事制度を有する国の承認、許可が前提です。例えば、日本あるいはアジアなど特定の地域だけでの感染症流行で、欧米で開発がなされない場合、通常の制度での開発、申請、承認となり、供給まで一定の年月が必要です。したがって、日本国内で開発が先行した治療薬やワクチンを早期に国民に供給可能とするために、緊急承認の枠組みを設置していくことは大きな意味があると考えています。
対象範囲も、ワクチンを含む医薬品、診断薬、医療機器、再生医療等製品と広く取られています。より精密又は簡便な診断薬、緊急時の医療環境にあっても投与しやすいデバイスなど様々なものが開発される可能性もあることから、法律に記載されていないため適用除外ということにならないよう、緊急時であることに鑑み、法律では広く制定し、政省令や運用通知で細かい規定を設けるなど、柔軟に対応できるようにすることが肝要です。
開発に当たっては、これまでも、規制当局と対面、オンラインを通じて開発計画を相談させていただきながら進めてまいりましたが、今回想定されている緊急時というのは、バイオテロや核など様々な有事が想定されており、有事であればなおのこと、規制当局と製薬企業が開発から市販後までシームレスに、かつ迅速に相談できる環境を構築しておくことが重要と考えています。例えば、行政側であらかじめ緊急承認制度の運用基準においてお示しいただくなど、平時からの産業界とのコミュニケーションを一層密にしていくことが有事の備えにもなると考えております。
加えて、デジタル技術の飛躍的な進展に伴い、様々な方法で取得されたリアルワールドデータを承認審査の中で使えるようにしていくことが重要です。先行して欧米では承認への活用事例が出始めていると聞いていますが、今後、日本が世界に先駆けてリアルワールドデータによる薬事承認をリードしていく意気込みで取り組んでいくことが重要と考えています。
二点目は、安全対策について申し上げます。
安全な医薬品を患者の皆様にお届けするのは、製薬企業として当然の責務です。緊急承認制度により、仮に平時よりも少ない治験データで薬事承認が可能となったとしても、安全性をおろそかにすることは当然許されません。少ないデータだからこそ、有効性、安全性共に、より一層の細心の注意を払って治験に取り組んでまいる所存です。
申請後も並行して検証試験を実施するとともに、市販後には、安全性監視策として、市販後調査、医師、薬剤師、患者様からの自発報告を受け、さらにリアルワールドデータの使用も選択肢の一つとして、多角的に情報収集し、解析し、審議会での専門家による評価もいただきながら、タイムリーに安全対策上必要な注意事項を添付文書の使用上の注意に反映し、医療現場に伝達し、最小化を行います。
他方、緊急時には、医療機関でないところでの使用や医療従事者のリソースの逼迫もありますので、平時のように企業の医薬情報担当者による安全性情報の収集は困難となることも予想され、十分な配慮が必要です。今後、品目特性、使用状況を考慮した上で、安全管理情報の収集の仕方について官民で一緒に考えていきたいと思います。
将来的にリアルワールドデータを一層活用していくことは、安全対策の更なる強化の観点から重要です。緊急時に、同時に多くの国民、患者様に投与されることが想定されるため、例えば、現在のマイナンバーカードを活用した医療データ連携を更に進めるとともに、様々な患者情報データベースを連携して、市販後安全対策に有効活用していくことも必要ではないかと考えております。
加えて、緊急承認制度では安全性の確認を前提としておりますので、健康被害が発生した場合には、速やかに、独立行政法人医薬品医療機器法等に基づき救済を行うことも重要だと考えております。
三点目に、本改正案では、GMP調査や国家検定、容器包装等への表示を承認の要件としない特例措置が設けられております。
GMP調査等の各種調査は、一定の時間を要し、審査期間短縮の律速にもなるため、これを承認要件としないことで、供給の早期化につながります。ただし、企業では各種基準を遵守して実施し、いつでも調査可能な状況を整備しています。
昨今、品質の問題が相次いで報告され、医薬品の安定供給に支障を来すとともに、業界全体の信頼を大きく失墜することとなりました。日薬連としましても、このような特例措置を設けていただく以上、一層の緊張感を持って、ガバナンス、コンプライアンスの徹底を図り、国民、患者様の信頼を回復できるよう、業界一体となり品質確保、安定供給に取り組んでいく所存です。
最後に、製薬業界の使命は、有効で安全な医薬品を創出すること、人々の生活に欠かせない高品質な医薬品を製造し、安定供給を維持することです。今般、新型コロナ感染症において、国産ワクチン、治療薬を期待する多くの声を頂戴しておりまして、政府から多大なる御支援をいただきながら、製薬企業は懸命に開発に取り組んでおります。日本が世界に冠たるパンデミックからの救い手として、ひいては真の意味での健康大国となる礎として、製薬業界は貢献していかなければならないと考えております。
生命科学の進歩に加えて、ここ数年のデジタル技術の進歩は特筆すべきものがあります。これらの技術は、創薬から臨床開発、薬事承認、製造、流通、情報収集、提供という医薬品のバリューチェーンを一層高度なものに革新し得る可能性を持っています。一方、医薬品のバリューチェーンのエコシステムの枠組みは、民間だけで構築できるものではなく、官民一体となって構築していく必要があります。本改正案はそのための第一歩となるものであり、できるだけ早い施行を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
以上、簡単でございますけれども、今回の改正法案に対する私どもの認識でございます。
御清聴、どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する日薬連の考え方を御説明する機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
私からは、本改正案に賛成の立場から、主に三点、一つ目は緊急承認制度の創設、二つ目として安全対策、三つ目としてGMP調査など各種特例措置についての考え方を申し上げたいと思います。
まず、緊急承認制度の創設についてです。
製薬企業は、グローバルな競争環境の中で、どうしたら必要とされる方に迅速で的確にお薬を届けられるか、そして適切に使用いただけるかということを日々考えております。いろいろな要因はありますが、日本で新薬を開発、供給するため、他の先進国と同様の予見性の高い薬事承認制度を持つことが国際的な競争環境下では大変重要だと考えております。
私は、昨年の厚生科学審議会制度部会において、米欧の緊急時の薬事審査制度を参考にしながら、本制度案についての議論に参画してまいりました。今回の緊急承認制度の創設は、まさに日本が米欧と比肩する薬事制度を有することになると大変評価しております。
新型コロナウイルス感染症では、海外で既に承認、許可されている医薬品が日本で現行の特例承認制度を使用して実用化されていますが、国内での治験の要否の検討を行うなど、承認審査のためのデータ収集や手続が慎重に行われ、一定の時間を要したことは御承知のとおりです。医薬品等の承認に当たっては、人種差や医療環境の違いなど様々な要因を考慮する必要はありますが、急速に拡大する感染の中で、この緊急時に、どの程度厳密に、外挿ではなく日本人のデータを確認する必要があるかということは、緊急時のリスクとベネフィットを踏まえ十分考える必要があるというふうに思います。
また、特例承認制度は、日本と同水準の薬事制度を有する国の承認、許可が前提です。例えば、日本あるいはアジアなど特定の地域だけでの感染症流行で、欧米で開発がなされない場合、通常の制度での開発、申請、承認となり、供給まで一定の年月が必要です。したがって、日本国内で開発が先行した治療薬やワクチンを早期に国民に供給可能とするために、緊急承認の枠組みを設置していくことは大きな意味があると考えています。
対象範囲も、ワクチンを含む医薬品、診断薬、医療機器、再生医療等製品と広く取られています。より精密又は簡便な診断薬、緊急時の医療環境にあっても投与しやすいデバイスなど様々なものが開発される可能性もあることから、法律に記載されていないため適用除外ということにならないよう、緊急時であることに鑑み、法律では広く制定し、政省令や運用通知で細かい規定を設けるなど、柔軟に対応できるようにすることが肝要です。
開発に当たっては、これまでも、規制当局と対面、オンラインを通じて開発計画を相談させていただきながら進めてまいりましたが、今回想定されている緊急時というのは、バイオテロや核など様々な有事が想定されており、有事であればなおのこと、規制当局と製薬企業が開発から市販後までシームレスに、かつ迅速に相談できる環境を構築しておくことが重要と考えています。例えば、行政側であらかじめ緊急承認制度の運用基準においてお示しいただくなど、平時からの産業界とのコミュニケーションを一層密にしていくことが有事の備えにもなると考えております。
加えて、デジタル技術の飛躍的な進展に伴い、様々な方法で取得されたリアルワールドデータを承認審査の中で使えるようにしていくことが重要です。先行して欧米では承認への活用事例が出始めていると聞いていますが、今後、日本が世界に先駆けてリアルワールドデータによる薬事承認をリードしていく意気込みで取り組んでいくことが重要と考えています。
二点目は、安全対策について申し上げます。
安全な医薬品を患者の皆様にお届けするのは、製薬企業として当然の責務です。緊急承認制度により、仮に平時よりも少ない治験データで薬事承認が可能となったとしても、安全性をおろそかにすることは当然許されません。少ないデータだからこそ、有効性、安全性共に、より一層の細心の注意を払って治験に取り組んでまいる所存です。
申請後も並行して検証試験を実施するとともに、市販後には、安全性監視策として、市販後調査、医師、薬剤師、患者様からの自発報告を受け、さらにリアルワールドデータの使用も選択肢の一つとして、多角的に情報収集し、解析し、審議会での専門家による評価もいただきながら、タイムリーに安全対策上必要な注意事項を添付文書の使用上の注意に反映し、医療現場に伝達し、最小化を行います。
他方、緊急時には、医療機関でないところでの使用や医療従事者のリソースの逼迫もありますので、平時のように企業の医薬情報担当者による安全性情報の収集は困難となることも予想され、十分な配慮が必要です。今後、品目特性、使用状況を考慮した上で、安全管理情報の収集の仕方について官民で一緒に考えていきたいと思います。
将来的にリアルワールドデータを一層活用していくことは、安全対策の更なる強化の観点から重要です。緊急時に、同時に多くの国民、患者様に投与されることが想定されるため、例えば、現在のマイナンバーカードを活用した医療データ連携を更に進めるとともに、様々な患者情報データベースを連携して、市販後安全対策に有効活用していくことも必要ではないかと考えております。
加えて、緊急承認制度では安全性の確認を前提としておりますので、健康被害が発生した場合には、速やかに、独立行政法人医薬品医療機器法等に基づき救済を行うことも重要だと考えております。
三点目に、本改正案では、GMP調査や国家検定、容器包装等への表示を承認の要件としない特例措置が設けられております。
GMP調査等の各種調査は、一定の時間を要し、審査期間短縮の律速にもなるため、これを承認要件としないことで、供給の早期化につながります。ただし、企業では各種基準を遵守して実施し、いつでも調査可能な状況を整備しています。
昨今、品質の問題が相次いで報告され、医薬品の安定供給に支障を来すとともに、業界全体の信頼を大きく失墜することとなりました。日薬連としましても、このような特例措置を設けていただく以上、一層の緊張感を持って、ガバナンス、コンプライアンスの徹底を図り、国民、患者様の信頼を回復できるよう、業界一体となり品質確保、安定供給に取り組んでいく所存です。
最後に、製薬業界の使命は、有効で安全な医薬品を創出すること、人々の生活に欠かせない高品質な医薬品を製造し、安定供給を維持することです。今般、新型コロナ感染症において、国産ワクチン、治療薬を期待する多くの声を頂戴しておりまして、政府から多大なる御支援をいただきながら、製薬企業は懸命に開発に取り組んでおります。日本が世界に冠たるパンデミックからの救い手として、ひいては真の意味での健康大国となる礎として、製薬業界は貢献していかなければならないと考えております。
生命科学の進歩に加えて、ここ数年のデジタル技術の進歩は特筆すべきものがあります。これらの技術は、創薬から臨床開発、薬事承認、製造、流通、情報収集、提供という医薬品のバリューチェーンを一層高度なものに革新し得る可能性を持っています。一方、医薬品のバリューチェーンのエコシステムの枠組みは、民間だけで構築できるものではなく、官民一体となって構築していく必要があります。本改正案はそのための第一歩となるものであり、できるだけ早い施行を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
以上、簡単でございますけれども、今回の改正法案に対する私どもの認識でございます。
御清聴、どうもありがとうございました。拍手
橋
水
水口真寿美#10
○水口参考人 事務局長をしております薬害防止のためのNGO、薬害オンブズパースン会議の活動を踏まえ、緊急承認制度について意見を述べさせていただきます。
基本的な見解は配付いたしました薬害オンブズパースン会議の意見書に記載しておりますが、要点について、本日、お手元のスライドを用意いたしましたので、これを御覧になりながらお聞きいただければと思います。
私どもの緊急承認制度に関する意見の趣旨は、四点でございます。
まず初めに申し上げたいのは、緊急事態を想定した新しい制度を創設する必要性自体を否定するものではないということです。しかし、新制度を創設するに先立って、既存の早期承認のための制度の運用の問題点の批判的な総括が必要である、これなくして新制度を創設することには賛成できない、これが意見の第一点目です。
早期に承認された問題のある医薬品として、イレッサ、ゾフルーザ、ステミラックなどを挙げております。また、最近の例では、アビガンをめぐる問題があります。
アビガンは、季節性インフルエンザの治療薬として承認申請されましたけれども、有効性を示すことができませんでした。他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果が不十分な将来の新興のインフルエンザ感染症に備える医薬品として、流通に置かないという承認条件の下で、備蓄用として異例の承認が与えられたものです。
承認当時の審議会では、委員から、季節性のインフルエンザに有効でないものがなぜ病原性の高いインフルエンザに有効なのか不明だとする指摘が相次ぎましたが、部会長が、保留という手も考えていたのですけれども、いつまで保留したらデータが出るか分からない、流通に置くわけではありませんのでと述べて、承認に至ったわけです。
ところが、御承知のように、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言発令後の記者会見で、首相が、観察研究の枠組みの中で、希望する患者への使用をできる限り拡大すると述べて、厚生労働省もこれに沿った通知を出しました。結果、一万五千人以上に使用されるに至っています。
しかし、公表されたデータからは、軽症者や六十歳未満の致死率がアビガン投与群の方が高いことが示されております。また、催奇形性のために禁忌とされている妊婦の使用例も出てしまいました。
一方、新型コロナウイルス感染症に対する有効性については、その証明に重ねて失敗し、本年三月末には治験組入れが中止となりました。投入された税金は、令和二年だけでも、購入費百五十九億、設備費四十億です。こういうことが起きているわけですね。
そして、関連する問題として、申請中の新型コロナウイルス感染症の治療薬をめぐる問題についても指摘しておきたいと思います。
この申請薬については、開発した企業の社長が国会議員の先生方へのロビーを行い、これを受けて、大臣の経験者がツイッターで、効果が他を圧倒していますなどと期待を語りました。しかし、プレスリリースには、抗ウイルス効果はあるけれども、症状改善効果において主要評価項目を達成できなかったと明記されているわけです。それでも、企業は条件付早期承認制度を希望して申請し、緊急承認制度も選択肢の一つとする報道もあるといった状況にあります。
アビガンは早期承認の制度を使ったものではないんですけれども、そういう制度がなくても、通知一本でこういうことが起きるということなんですね。
アビガンのこのような批判的な総括もないまま、日本発の新薬となると、期待の余り前のめりになる、そういう環境の中で新しい制度が創設されることに危惧を抱かざるを得ない、これが批判的な総括がまず不可欠であると申し上げる次第です。
私どもの意見の趣旨、第二点目は、承認ではなく使用許可にするべきだということです。EUAは使用許可にしております。
承認薬は、国によって有効性と安全性を確認したものであるというのが国民の理解です。しかし、新制度において、有効性は推定でしかありません。また、安全性確認は通常の承認と同様に行うと説明されていますけれども、第三相試験の結果を待たずに市場に出すわけですから、安全性確認において限界があるということは明らかだと思います。
それなのに承認薬とすれば、国民の誤解を生みます。特に、命に関わる緊急事態においては、患者の方々や医療現場に過剰な期待が生まれやすいということは経験的に明らかなのです。現にアビガンでさえ、使ってほしいという患者さんが多くいて、強く求められて医師が断れない事態が生まれたと聞き及んでおります。
また、日本は、承認薬となると、これを取り消すということは大変ハードルが高いのですね。現に既存の早期承認のための制度において承認取消しとなった医薬品は一つもありません。
一方、米国のEUAでは、許可を与えた後、オミクロン株の派生型に対しては有効性が低いということが分かったとか、追加で行われた大規模な臨床試験の結果を見るとメリットがリスクを上回るとは言えないといったような理由で、複数の医薬品の使用許可が取り消されています。その中には日本が特例承認した薬も含まれております。
また、制度的にも、使用許可の方が、緊急事態の期間に限定して、例外的な対応であるということが明確で、理にかなっているのではないかと考える次第です。
私どもの意見の第三点目は、仮に、使用許可ではなく承認を与えるという緊急承認制度、これを採用するとした場合に、現在の法案についての具体的な意見ということで申し上げます。意見は四点ございますけれども、本日はこのうちの二点のみ説明させていただきます。
最初は、適用要件の明確化です。これには二つあり、一つは緊急事態についてです。
厚生科学審議会では、米国EUAと同様、パンデミックとか原発事故、テロの緊急事態を想定した制度であるとして審議をしてきました。しかし、条文は、特例承認と同じで、非常に抽象的です。有効性について推定のみで承認を与えるという極めて重大な例外的制度ですから、緊急事態という危機的な出来事において適用がされるのだということを明確にするため、どのような場合かを具体的に例示し、より適用要件を明確にするべきであると考えております。
適用要件の二点目、明確化の二点目は、代替性をめぐる問題です。
法律案には、「当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこと。」とありますけれども、この解釈について、厚生労働省は、他の複数の医薬品が承認されている状況において、治療の選択肢を拡大し、より安定的な供給に資する場合ならば適用が可能である、このように説明しています。
確かに、既に承認薬があっても、供給が絶対的に不足している場合とか、禁忌とされる特定の集団があるといったような場合などは、適用が可能とすべき場合があり得ると思います。
しかし、治療の選択肢の拡大、より安定的供給という言葉が独り歩きすると、不適切な拡大適用を招くおそれがあるということが気になります。具体的にどういう場合が想定されているのか、この法文の解釈について法案の審議の過程で明らかにしていただきたいと考えております。
次に、期限内に行う正式承認に求める資料の件です。これは非常に重要な論点です。
現行法では、十四条三項で臨床試験の試験成績を求めています。これに対して改正法では、これを試験成績ではなく、使用成績と規定するとしています。
厚生労働省は、通常承認と同様に第三相臨床試験の結果の提出を求めるけれども、例外としてリアルワールドデータの提出を認める場合があるとしております。しかし、リアルワールドデータは、安全性確保のための探索的なシグナル検出ですとか、安全性確保のために適切に利用すれば非常に有用ですけれども、正式承認のための有効性の検証において臨床試験に代わるものではないと考えております。
期限内の資料提出を経て正式承認されれば、その効果は通常承認と同じです。したがって、第三相試験の結果の提出を求めるべきです。そうでなければ、本当に有効な医薬品なのかどうか不明なまま承認薬として市販され続けるということになります。
厚生労働省は、例外的にリアルワールドデータの提出を認める場合としてパンデミックが急速に収束して臨床試験の実施が困難な場合を想定しているようですけれども、パンデミックの収束は例外的対応の必要性をむしろ失わせるものであり、それがなぜ特別扱いが必要であるのかということが不明であります。
医薬品は、一度市販されてしまうと、もうプラセボ対照の試験を組むことは倫理的に難しく、真の有効性を評価することが困難となります。リアルワールドデータであれば市販後であっても有効性が評価できるというものではないと考えております。緊急承認制度では、緊急承認申請の時点で第三相の臨床試験が走っていることが結果として求められていくことになると考えております。
最後が、安全対策と救済制度の適用についてです。
緊急承認制度は、知見の集積、有効性の検証などが不十分なまま承認を与える制度ですから、市販後安全対策と救済の適用も、それにふさわしい対応が必要であると考えます。
この点で、やはり知見の集積が不十分なまま特例承認した新型コロナウイルスワクチンが問題を提起しております。
新型コロナウイルスワクチンについては、審議会において死亡報告の九九%以上が情報不足により評価不能とされ、安全対策に生かされず、救済制度においても死亡例の救済事例はありません。
情報不足というのは、当初、患者の状態についての情報が不足しているのかというふうに理解していたんですが、しかし、そうではなくて、経過が分かっていて、解剖されていても情報不足なんですね。つまり、その解剖した結果とワクチンの関連性について判断するための知見の集積がない、そういうことを情報不足といい、それによって因果関係評価が不能である、このように言っているわけです。
知見の集積がないことを織り込み済みのこととして、それを前提として承認を与えたのに、安全対策や救済では知見の集積がないことを理由に棚上げしてしまうというのはバランスを欠いた対応であると考えております。
厚生労働省は、安全対策にも集団の傾向として生かしているとか、救済制度は因果関係が否定できないものも救済していると説明していますが、これは実態の運用とは乖離した説明であると思います。
緊急時の制度をどのように設計していくのか、バランスのよい制度を設計するというのは大変難しいことではありますけれども、どのような制度設計をする場合においても、透明性の確保、これが制度への信頼の基礎として不可欠であるということを最後に申し添えて、私の意見陳述を終わらせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →基本的な見解は配付いたしました薬害オンブズパースン会議の意見書に記載しておりますが、要点について、本日、お手元のスライドを用意いたしましたので、これを御覧になりながらお聞きいただければと思います。
私どもの緊急承認制度に関する意見の趣旨は、四点でございます。
まず初めに申し上げたいのは、緊急事態を想定した新しい制度を創設する必要性自体を否定するものではないということです。しかし、新制度を創設するに先立って、既存の早期承認のための制度の運用の問題点の批判的な総括が必要である、これなくして新制度を創設することには賛成できない、これが意見の第一点目です。
早期に承認された問題のある医薬品として、イレッサ、ゾフルーザ、ステミラックなどを挙げております。また、最近の例では、アビガンをめぐる問題があります。
アビガンは、季節性インフルエンザの治療薬として承認申請されましたけれども、有効性を示すことができませんでした。他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果が不十分な将来の新興のインフルエンザ感染症に備える医薬品として、流通に置かないという承認条件の下で、備蓄用として異例の承認が与えられたものです。
承認当時の審議会では、委員から、季節性のインフルエンザに有効でないものがなぜ病原性の高いインフルエンザに有効なのか不明だとする指摘が相次ぎましたが、部会長が、保留という手も考えていたのですけれども、いつまで保留したらデータが出るか分からない、流通に置くわけではありませんのでと述べて、承認に至ったわけです。
ところが、御承知のように、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言発令後の記者会見で、首相が、観察研究の枠組みの中で、希望する患者への使用をできる限り拡大すると述べて、厚生労働省もこれに沿った通知を出しました。結果、一万五千人以上に使用されるに至っています。
しかし、公表されたデータからは、軽症者や六十歳未満の致死率がアビガン投与群の方が高いことが示されております。また、催奇形性のために禁忌とされている妊婦の使用例も出てしまいました。
一方、新型コロナウイルス感染症に対する有効性については、その証明に重ねて失敗し、本年三月末には治験組入れが中止となりました。投入された税金は、令和二年だけでも、購入費百五十九億、設備費四十億です。こういうことが起きているわけですね。
そして、関連する問題として、申請中の新型コロナウイルス感染症の治療薬をめぐる問題についても指摘しておきたいと思います。
この申請薬については、開発した企業の社長が国会議員の先生方へのロビーを行い、これを受けて、大臣の経験者がツイッターで、効果が他を圧倒していますなどと期待を語りました。しかし、プレスリリースには、抗ウイルス効果はあるけれども、症状改善効果において主要評価項目を達成できなかったと明記されているわけです。それでも、企業は条件付早期承認制度を希望して申請し、緊急承認制度も選択肢の一つとする報道もあるといった状況にあります。
アビガンは早期承認の制度を使ったものではないんですけれども、そういう制度がなくても、通知一本でこういうことが起きるということなんですね。
アビガンのこのような批判的な総括もないまま、日本発の新薬となると、期待の余り前のめりになる、そういう環境の中で新しい制度が創設されることに危惧を抱かざるを得ない、これが批判的な総括がまず不可欠であると申し上げる次第です。
私どもの意見の趣旨、第二点目は、承認ではなく使用許可にするべきだということです。EUAは使用許可にしております。
承認薬は、国によって有効性と安全性を確認したものであるというのが国民の理解です。しかし、新制度において、有効性は推定でしかありません。また、安全性確認は通常の承認と同様に行うと説明されていますけれども、第三相試験の結果を待たずに市場に出すわけですから、安全性確認において限界があるということは明らかだと思います。
それなのに承認薬とすれば、国民の誤解を生みます。特に、命に関わる緊急事態においては、患者の方々や医療現場に過剰な期待が生まれやすいということは経験的に明らかなのです。現にアビガンでさえ、使ってほしいという患者さんが多くいて、強く求められて医師が断れない事態が生まれたと聞き及んでおります。
また、日本は、承認薬となると、これを取り消すということは大変ハードルが高いのですね。現に既存の早期承認のための制度において承認取消しとなった医薬品は一つもありません。
一方、米国のEUAでは、許可を与えた後、オミクロン株の派生型に対しては有効性が低いということが分かったとか、追加で行われた大規模な臨床試験の結果を見るとメリットがリスクを上回るとは言えないといったような理由で、複数の医薬品の使用許可が取り消されています。その中には日本が特例承認した薬も含まれております。
また、制度的にも、使用許可の方が、緊急事態の期間に限定して、例外的な対応であるということが明確で、理にかなっているのではないかと考える次第です。
私どもの意見の第三点目は、仮に、使用許可ではなく承認を与えるという緊急承認制度、これを採用するとした場合に、現在の法案についての具体的な意見ということで申し上げます。意見は四点ございますけれども、本日はこのうちの二点のみ説明させていただきます。
最初は、適用要件の明確化です。これには二つあり、一つは緊急事態についてです。
厚生科学審議会では、米国EUAと同様、パンデミックとか原発事故、テロの緊急事態を想定した制度であるとして審議をしてきました。しかし、条文は、特例承認と同じで、非常に抽象的です。有効性について推定のみで承認を与えるという極めて重大な例外的制度ですから、緊急事態という危機的な出来事において適用がされるのだということを明確にするため、どのような場合かを具体的に例示し、より適用要件を明確にするべきであると考えております。
適用要件の二点目、明確化の二点目は、代替性をめぐる問題です。
法律案には、「当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこと。」とありますけれども、この解釈について、厚生労働省は、他の複数の医薬品が承認されている状況において、治療の選択肢を拡大し、より安定的な供給に資する場合ならば適用が可能である、このように説明しています。
確かに、既に承認薬があっても、供給が絶対的に不足している場合とか、禁忌とされる特定の集団があるといったような場合などは、適用が可能とすべき場合があり得ると思います。
しかし、治療の選択肢の拡大、より安定的供給という言葉が独り歩きすると、不適切な拡大適用を招くおそれがあるということが気になります。具体的にどういう場合が想定されているのか、この法文の解釈について法案の審議の過程で明らかにしていただきたいと考えております。
次に、期限内に行う正式承認に求める資料の件です。これは非常に重要な論点です。
現行法では、十四条三項で臨床試験の試験成績を求めています。これに対して改正法では、これを試験成績ではなく、使用成績と規定するとしています。
厚生労働省は、通常承認と同様に第三相臨床試験の結果の提出を求めるけれども、例外としてリアルワールドデータの提出を認める場合があるとしております。しかし、リアルワールドデータは、安全性確保のための探索的なシグナル検出ですとか、安全性確保のために適切に利用すれば非常に有用ですけれども、正式承認のための有効性の検証において臨床試験に代わるものではないと考えております。
期限内の資料提出を経て正式承認されれば、その効果は通常承認と同じです。したがって、第三相試験の結果の提出を求めるべきです。そうでなければ、本当に有効な医薬品なのかどうか不明なまま承認薬として市販され続けるということになります。
厚生労働省は、例外的にリアルワールドデータの提出を認める場合としてパンデミックが急速に収束して臨床試験の実施が困難な場合を想定しているようですけれども、パンデミックの収束は例外的対応の必要性をむしろ失わせるものであり、それがなぜ特別扱いが必要であるのかということが不明であります。
医薬品は、一度市販されてしまうと、もうプラセボ対照の試験を組むことは倫理的に難しく、真の有効性を評価することが困難となります。リアルワールドデータであれば市販後であっても有効性が評価できるというものではないと考えております。緊急承認制度では、緊急承認申請の時点で第三相の臨床試験が走っていることが結果として求められていくことになると考えております。
最後が、安全対策と救済制度の適用についてです。
緊急承認制度は、知見の集積、有効性の検証などが不十分なまま承認を与える制度ですから、市販後安全対策と救済の適用も、それにふさわしい対応が必要であると考えます。
この点で、やはり知見の集積が不十分なまま特例承認した新型コロナウイルスワクチンが問題を提起しております。
新型コロナウイルスワクチンについては、審議会において死亡報告の九九%以上が情報不足により評価不能とされ、安全対策に生かされず、救済制度においても死亡例の救済事例はありません。
情報不足というのは、当初、患者の状態についての情報が不足しているのかというふうに理解していたんですが、しかし、そうではなくて、経過が分かっていて、解剖されていても情報不足なんですね。つまり、その解剖した結果とワクチンの関連性について判断するための知見の集積がない、そういうことを情報不足といい、それによって因果関係評価が不能である、このように言っているわけです。
知見の集積がないことを織り込み済みのこととして、それを前提として承認を与えたのに、安全対策や救済では知見の集積がないことを理由に棚上げしてしまうというのはバランスを欠いた対応であると考えております。
厚生労働省は、安全対策にも集団の傾向として生かしているとか、救済制度は因果関係が否定できないものも救済していると説明していますが、これは実態の運用とは乖離した説明であると思います。
緊急時の制度をどのように設計していくのか、バランスのよい制度を設計するというのは大変難しいことではありますけれども、どのような制度設計をする場合においても、透明性の確保、これが制度への信頼の基礎として不可欠であるということを最後に申し添えて、私の意見陳述を終わらせていただきます。
ありがとうございました。拍手
橋
橋
松
松本尚#13
○松本(尚)委員 自由民主党の松本尚でございます。参考人の皆様、今日はどうもありがとうございました。
まず、高田参考人のお話を伺いました。
改めまして、医療システム、かかる非常時に医療がしっかりと機能するような仕組みをつくっていかなきゃいけないということ、それから、やはり本法案も含めて法律をしっかりと改善していかなければいけないこと、それから最後に、必要なときに必要な薬がしっかりと皆様の元に届くように人やそれから資金を投入していくこと、そういったことについて、立法府にいる人間として、そしてまた、私個人、医師として、しっかりと努めていかなければいけないということを改めて心したところでございます。
弟様のお悔やみを申し上げたいと思います。
さて、福井参考人にお伺いしたいんですけれども、冒頭、参考人は、リスク、ベネフィットのお話をされたと思います。
私は、この薬機法の改正案、ある意味これまでの厚生労働省の政策よりもかなり踏み込んで、思い切った緊急承認制度というものを出してきたかなというのが、非常に個人的には考えているところなんですけれども、ある意味そういう点では評価をしているんですけれども。
それについて、そういう位置づけ、考え方でよろしいか、そういう方向性で議論がなされていたかということをお伺いしたいんですけれども。
この発言だけを見る →まず、高田参考人のお話を伺いました。
改めまして、医療システム、かかる非常時に医療がしっかりと機能するような仕組みをつくっていかなきゃいけないということ、それから、やはり本法案も含めて法律をしっかりと改善していかなければいけないこと、それから最後に、必要なときに必要な薬がしっかりと皆様の元に届くように人やそれから資金を投入していくこと、そういったことについて、立法府にいる人間として、そしてまた、私個人、医師として、しっかりと努めていかなければいけないということを改めて心したところでございます。
弟様のお悔やみを申し上げたいと思います。
さて、福井参考人にお伺いしたいんですけれども、冒頭、参考人は、リスク、ベネフィットのお話をされたと思います。
私は、この薬機法の改正案、ある意味これまでの厚生労働省の政策よりもかなり踏み込んで、思い切った緊急承認制度というものを出してきたかなというのが、非常に個人的には考えているところなんですけれども、ある意味そういう点では評価をしているんですけれども。
それについて、そういう位置づけ、考え方でよろしいか、そういう方向性で議論がなされていたかということをお伺いしたいんですけれども。
福
福井次矢#14
○福井参考人 緊急時のことでして、放置しておけばそれなりの疾病に罹患したり死亡したりする、背景のリスクが高い状態でのこれは話でございますので、そのことを常に頭に置きながら、ベネフィットの方も判断するということです。
御存じのように、医療におきまして一〇〇%確実ということはほとんどございませんで、そこのところは、残念ながら、確率で考えざるを得ないというのが実情でございますので、そういう意味で、常にリスクとベネフィットを頭に置きながら部会では議論してきた、そういう経緯がございます。
この発言だけを見る →御存じのように、医療におきまして一〇〇%確実ということはほとんどございませんで、そこのところは、残念ながら、確率で考えざるを得ないというのが実情でございますので、そういう意味で、常にリスクとベネフィットを頭に置きながら部会では議論してきた、そういう経緯がございます。
松
松本尚#15
○松本(尚)委員 ありがとうございます。
このリスク、ベネフィット、要はトレードオフですよね。こういった考え方というのは、やはり、これから医療政策を進める上では非常に重要な部分だろうと思っています。
私も医師として、やはり、医療というものは一〇〇%はないんだということで、国民の皆さんはどうしたって一〇〇を求めるのは正直分かるんですけれども、科学の場合はそうはいかない部分もありますから、そういったことを考えながらこの改正案が作られたということは、ある意味、非常に現実的なことではなかろうかというふうにも思っております。
それから、この法案、安全性の確保は当然前提条件になっていると思います。
そこで、可能性のある薬はどんどん拾い上げる、すなわち、効果が推定されるものが複数あれば、それをどんどん拾い上げていって承認をしていく。そして、その緊急承認の下で、効果を同時に判定しながら、途中でどんどんふるい落としていくというような、そういう運用の、この制度そのものの運用の仕方というのはありやなしやということをお伺いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →このリスク、ベネフィット、要はトレードオフですよね。こういった考え方というのは、やはり、これから医療政策を進める上では非常に重要な部分だろうと思っています。
私も医師として、やはり、医療というものは一〇〇%はないんだということで、国民の皆さんはどうしたって一〇〇を求めるのは正直分かるんですけれども、科学の場合はそうはいかない部分もありますから、そういったことを考えながらこの改正案が作られたということは、ある意味、非常に現実的なことではなかろうかというふうにも思っております。
それから、この法案、安全性の確保は当然前提条件になっていると思います。
そこで、可能性のある薬はどんどん拾い上げる、すなわち、効果が推定されるものが複数あれば、それをどんどん拾い上げていって承認をしていく。そして、その緊急承認の下で、効果を同時に判定しながら、途中でどんどんふるい落としていくというような、そういう運用の、この制度そのものの運用の仕方というのはありやなしやということをお伺いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
福
福井次矢#16
○福井参考人 先生おっしゃるとおりでして、たとえ一旦承認したとしましても、多くの場合、並行して検証的臨床試験も可能であれば続けてほしいとは思いますけれども、もしそれが可能でない場合には、リアルワールドのデータを使ってでも評価を常にして、期待したような効果が得られない場合には、やはりそれは承認を取り消すということも当然考えられる、そのような報告書を私たちは作成いたしました。
この発言だけを見る →松
松本尚#17
○松本(尚)委員 ありがとうございます。
あくまでもこれは緊急承認ということでございますから、使いながら、治験を並行して走らせながら、逐次評価をしていくということをしっかり担保することは必要だろうというふうには思っております。
梅田参考人にちょっとお伺いをしたいんですけれども。
治験のお話がございました。参考人は、たしか、治験の基盤を平時からしっかりつくっておくことが必要だということをおっしゃられていたと思いますけれども、私、この治験の過少性、日本では非常に、治験の数がなかなか集まらないという問題を持っておるんですけれども、この治験の過少性をどういうふうに解決していくかというのは、例えばメーカーさんの側から何かアイデアみたいなものがございますでしょうか。
この発言だけを見る →あくまでもこれは緊急承認ということでございますから、使いながら、治験を並行して走らせながら、逐次評価をしていくということをしっかり担保することは必要だろうというふうには思っております。
梅田参考人にちょっとお伺いをしたいんですけれども。
治験のお話がございました。参考人は、たしか、治験の基盤を平時からしっかりつくっておくことが必要だということをおっしゃられていたと思いますけれども、私、この治験の過少性、日本では非常に、治験の数がなかなか集まらないという問題を持っておるんですけれども、この治験の過少性をどういうふうに解決していくかというのは、例えばメーカーさんの側から何かアイデアみたいなものがございますでしょうか。
梅
梅田一郎#18
○梅田参考人 ありがとうございます。
今先生おっしゃられました、日本における治験の過少性ということの意味合いが測りかねているところはありますけれども。一つに、最近、日本において、新薬開発のための臨床試験そのものが、当然、アメリカは圧倒的に多いわけですけれども、そして伸びているわけですけれども、さらに、それに次いで中国が増えてきている、あるいは最近は韓国も伸びているという状況の中で、日本の臨床試験の数が停滞しているといいますか、伸びが非常に少ないという状況があって、これは放置しておけば、当然、先々にはまたしてもドラッグラグということにもなりかねないというようなことも想定される状況にある。
これを、もし、治験の今の現状の過少性というふうに捉えて、これはどうしてそういうことが起こっているかということについて考えてみますと、一つの説明としては、一般的に、日本で、ある化合物の最初の治験を開始するという際には、それまでに評価した非臨床、あるいはその化合物の品質に関するデータが、日本でこれから試験を進めていくということに、規制当局の要件をしっかりクリアしているかというようなこと等を見ていく必要があるわけで、こういったことが、バーを越えられなければなかなか前に進まないという状況がありますし、最近、御存じのように、国際共同試験という形で、世界で同時に行う試験の中に日本もできるだけ入っていくということが、最終的に日本で世界に遅れずに製品を出していくということにつながるわけですけれども、そうしますと、日本で先ほど申し上げたようなことで要求されるようなことについて遅れがあったりしますと、あるいは確認しなければならないことがあったりしますと、どうしてもそこに入り込めないという、追加で、後にしなければいけないというような状況にもなってくるということがあります。国際共同治験に入る前には、少数でも、日本人での、ある程度の安全性等の確認をしておく必要があるというようなことがあったりします。
ですので、こういったことを解決していくためには、それこそ平時から、そういうような、世界的に要求されるものと日本で要求されるものとの間のすり合わせというか、そういったことをしていって、できるだけ遅れることなく入っていけるようなことというような準備が必要であろうと思いますし、それから、恐らく企業の立場とすれば、日本で試験をしていくということが、先々、日本で使用する、日本でも販売するということにおいて、非常にマーケットとしての魅力がどうなのかというのは、当然、企業の開発意欲ということにもつながるわけですので、こうした点も、先ほど私、今触れましたようなことということも重要な要素であろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →今先生おっしゃられました、日本における治験の過少性ということの意味合いが測りかねているところはありますけれども。一つに、最近、日本において、新薬開発のための臨床試験そのものが、当然、アメリカは圧倒的に多いわけですけれども、そして伸びているわけですけれども、さらに、それに次いで中国が増えてきている、あるいは最近は韓国も伸びているという状況の中で、日本の臨床試験の数が停滞しているといいますか、伸びが非常に少ないという状況があって、これは放置しておけば、当然、先々にはまたしてもドラッグラグということにもなりかねないというようなことも想定される状況にある。
これを、もし、治験の今の現状の過少性というふうに捉えて、これはどうしてそういうことが起こっているかということについて考えてみますと、一つの説明としては、一般的に、日本で、ある化合物の最初の治験を開始するという際には、それまでに評価した非臨床、あるいはその化合物の品質に関するデータが、日本でこれから試験を進めていくということに、規制当局の要件をしっかりクリアしているかというようなこと等を見ていく必要があるわけで、こういったことが、バーを越えられなければなかなか前に進まないという状況がありますし、最近、御存じのように、国際共同試験という形で、世界で同時に行う試験の中に日本もできるだけ入っていくということが、最終的に日本で世界に遅れずに製品を出していくということにつながるわけですけれども、そうしますと、日本で先ほど申し上げたようなことで要求されるようなことについて遅れがあったりしますと、あるいは確認しなければならないことがあったりしますと、どうしてもそこに入り込めないという、追加で、後にしなければいけないというような状況にもなってくるということがあります。国際共同治験に入る前には、少数でも、日本人での、ある程度の安全性等の確認をしておく必要があるというようなことがあったりします。
ですので、こういったことを解決していくためには、それこそ平時から、そういうような、世界的に要求されるものと日本で要求されるものとの間のすり合わせというか、そういったことをしていって、できるだけ遅れることなく入っていけるようなことというような準備が必要であろうと思いますし、それから、恐らく企業の立場とすれば、日本で試験をしていくということが、先々、日本で使用する、日本でも販売するということにおいて、非常にマーケットとしての魅力がどうなのかというのは、当然、企業の開発意欲ということにもつながるわけですので、こうした点も、先ほど私、今触れましたようなことということも重要な要素であろうというふうに思っております。
松
松本尚#19
○松本(尚)委員 ありがとうございます。
今、治験のお話を少ししていただきましたけれども、この緊急承認制度そのものをいかにうまく生かすか、あるいは使わずに済むかというところもあるかもしれませんが、日本の治験の制度というものをもっともっとしっかりと固めていって、いろいろな人がちゃんと治験に参加して、回数、それからnの数ですよね、それが増えてくるということをこれから我々もしっかりと確保していかなきゃいけないなというふうに思っています。
荒井参考人にちょっとお聞きしたいんですけれども、製造者側からの見方として、今回の緊急承認制度があるということによって、今、梅田参考人もおっしゃいましたけれども、メーカー側の意欲というか、こういう制度があるから、意欲、モチベーションというのは上がるものなのか、それとも、それは別個なものなのかというところは、ちょっと本音の御意見を伺いたいんですけれども。
この発言だけを見る →今、治験のお話を少ししていただきましたけれども、この緊急承認制度そのものをいかにうまく生かすか、あるいは使わずに済むかというところもあるかもしれませんが、日本の治験の制度というものをもっともっとしっかりと固めていって、いろいろな人がちゃんと治験に参加して、回数、それからnの数ですよね、それが増えてくるということをこれから我々もしっかりと確保していかなきゃいけないなというふうに思っています。
荒井参考人にちょっとお聞きしたいんですけれども、製造者側からの見方として、今回の緊急承認制度があるということによって、今、梅田参考人もおっしゃいましたけれども、メーカー側の意欲というか、こういう制度があるから、意欲、モチベーションというのは上がるものなのか、それとも、それは別個なものなのかというところは、ちょっと本音の御意見を伺いたいんですけれども。
荒
荒井美由紀#20
○荒井参考人 御質問ありがとうございます。
製薬企業の使命としては、よりよい医薬品をより早く患者様に届けることというふうに思っていますので、その観点からいうと、より早く患者様に届けられる、国民に届けられるということで、モチベーションは上がると思います。
日本の企業、日本における外資の企業もそうだと思うんですけれども、世界に先駆けて日本で開発していくというところも、モチベーションの上がる一つの要因になると思います。
この発言だけを見る →製薬企業の使命としては、よりよい医薬品をより早く患者様に届けることというふうに思っていますので、その観点からいうと、より早く患者様に届けられる、国民に届けられるということで、モチベーションは上がると思います。
日本の企業、日本における外資の企業もそうだと思うんですけれども、世界に先駆けて日本で開発していくというところも、モチベーションの上がる一つの要因になると思います。
松
松本尚#21
○松本(尚)委員 ありがとうございます。
やはり、製薬メーカーがどれぐらいモチベーション高くやれるかということが、結局、どれだけこういった緊急承認とかのルールをつくっても、作る側のモチベーションがなければ全く我々の手元には届かないわけですから、そういったところでは、再三お話も出ましたけれども、人や資金の投入ということを私たちもしっかりと進めていきたいというふうに思います。
最後に一つだけ、福井参考人の方から電子処方箋のお話がちょっとありました。
電子処方箋の、私は救急医療をやっておったものですから、マイナンバーカードで、全てデジタル化してしまうと、全く身元も分からなくて、それから意思の疎通もできない人を、どうやってその情報を取り出すか、パスワードが分からないみたいなことがあるので、顔認証、指紋認証、いろいろあると思うんですけれども、顔も怪しいものですよ、病気になっていると。
ですから、そういった状況になると、完全にデジタル化をしていることによって情報が取り出せないという袋小路に入る可能性があると思うんですけれども、そういった議論はありませんでしたか。
この発言だけを見る →やはり、製薬メーカーがどれぐらいモチベーション高くやれるかということが、結局、どれだけこういった緊急承認とかのルールをつくっても、作る側のモチベーションがなければ全く我々の手元には届かないわけですから、そういったところでは、再三お話も出ましたけれども、人や資金の投入ということを私たちもしっかりと進めていきたいというふうに思います。
最後に一つだけ、福井参考人の方から電子処方箋のお話がちょっとありました。
電子処方箋の、私は救急医療をやっておったものですから、マイナンバーカードで、全てデジタル化してしまうと、全く身元も分からなくて、それから意思の疎通もできない人を、どうやってその情報を取り出すか、パスワードが分からないみたいなことがあるので、顔認証、指紋認証、いろいろあると思うんですけれども、顔も怪しいものですよ、病気になっていると。
ですから、そういった状況になると、完全にデジタル化をしていることによって情報が取り出せないという袋小路に入る可能性があると思うんですけれども、そういった議論はありませんでしたか。
福
福井次矢#22
○福井参考人 部会では、必ずしもそのような個別のケースについてのディスカッションはなかったように思います。
確かに、先生おっしゃるようないろいろな事例を、やはりこれから一つ一つ潰していくといいますか、対応策を考えていくという、そのような作業を続けていく必要があると思います。
この発言だけを見る →確かに、先生おっしゃるようないろいろな事例を、やはりこれから一つ一つ潰していくといいますか、対応策を考えていくという、そのような作業を続けていく必要があると思います。
松
橋
中
中島克仁#25
○中島委員 立憲民主党の中島克仁でございます。
本日は、大変お忙しい中、五人の参考人には厚生労働委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
政府提出の薬機法改正案と、立憲民主党、我々が提出をしておりますコロナかかりつけ医法案を含むコロナ対策三法案の審議の参考人質疑ということでございます。
あらかじめ時間が限られておりまして、全ての参考人に質問できないことを、先におわびをさせていただきたいと思います。
私からは、高田参考人にお尋ねをさせていただきたいと思います。
先ほどの陳述で、コロナ感染をされ、自宅で医療にアクセスできずお亡くなりになった弟様、その無念の思いと、そして行き場のない憤りを抱えながらも、二度とこのようなことを発生させないと、その思い、委員の方々、各会派に十分伝わった内容だったと私は思います。
高田参考人は、同じ思いを抱える遺族の皆様や行政とも話合いをされておるということでございますが、現在、第六波が収束しないまま、第七波への懸念、予断を許さない状況で、自宅療養される方、この第六波では、二月の中旬、ピーク時には約六十万人、そして先週、そのピーク以後初めて二万人増え、現在、三十二万人の方が自宅療養されておるとも言われております。現在どのような自宅療養をされている環境、様々行政とも話合いをされている高田さんの立場から、現在の状況をどのように思われるか。また、昨年以降改善されていると思われる点等ございましたら、お教え願いたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、大変お忙しい中、五人の参考人には厚生労働委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
政府提出の薬機法改正案と、立憲民主党、我々が提出をしておりますコロナかかりつけ医法案を含むコロナ対策三法案の審議の参考人質疑ということでございます。
あらかじめ時間が限られておりまして、全ての参考人に質問できないことを、先におわびをさせていただきたいと思います。
私からは、高田参考人にお尋ねをさせていただきたいと思います。
先ほどの陳述で、コロナ感染をされ、自宅で医療にアクセスできずお亡くなりになった弟様、その無念の思いと、そして行き場のない憤りを抱えながらも、二度とこのようなことを発生させないと、その思い、委員の方々、各会派に十分伝わった内容だったと私は思います。
高田参考人は、同じ思いを抱える遺族の皆様や行政とも話合いをされておるということでございますが、現在、第六波が収束しないまま、第七波への懸念、予断を許さない状況で、自宅療養される方、この第六波では、二月の中旬、ピーク時には約六十万人、そして先週、そのピーク以後初めて二万人増え、現在、三十二万人の方が自宅療養されておるとも言われております。現在どのような自宅療養をされている環境、様々行政とも話合いをされている高田さんの立場から、現在の状況をどのように思われるか。また、昨年以降改善されていると思われる点等ございましたら、お教え願いたいと思います。
高
高田かおり#26
○高田参考人 私、皆さんのように専門家でもなく、難しいことは分からないです。ただ、やはり第五波から第六波を見て、医療アクセスに関してはかなり悪化、改善ではなく悪化をしているんじゃないかなと思います。
現に、ほかの友人も、休日に八度五分の熱が出て、ただ、コロナ、オミクロンの症状を考えると恐らく罹患しているだろうということで、救急車も呼べず、近隣の病院に電話しても受け入れてもらえず、車もなかったので自転車で四十分かけて夜に行った友人もいます。
なので、薬の開発や、医療、ワクチンの開発、感染予防対策をたくさん取っていただいているのは分かるんですけれども、このコロナというものの怖さと、どうしたらいいかが分からない状況を改善していただくには、やはり、医師と早くつながりたい、そこで、大丈夫ですよであったりとか、少し何かの医療が関われば全然また結果が違うのかなということを今見させていただいています。
この発言だけを見る →現に、ほかの友人も、休日に八度五分の熱が出て、ただ、コロナ、オミクロンの症状を考えると恐らく罹患しているだろうということで、救急車も呼べず、近隣の病院に電話しても受け入れてもらえず、車もなかったので自転車で四十分かけて夜に行った友人もいます。
なので、薬の開発や、医療、ワクチンの開発、感染予防対策をたくさん取っていただいているのは分かるんですけれども、このコロナというものの怖さと、どうしたらいいかが分からない状況を改善していただくには、やはり、医師と早くつながりたい、そこで、大丈夫ですよであったりとか、少し何かの医療が関われば全然また結果が違うのかなということを今見させていただいています。
中
中島克仁#27
○中島委員 とにかく医療にアクセスする、つながっていくということがこの第六波でも、今事例を挙げられておりましたが、今のお話を聞くと、政府もコロナ対策として対応されておるというふうなことでありますけれども、昨年の第五波、その前の第三波からいわゆる自宅放置死、まあ強い言葉でという話もございましたが、これは、改善されているというよりは、現在のオミクロン株、伝播力は強く、一方で軽症で済むかもしれないという状況の中で、全体の自宅療養される方の数が増えているとはいえ、状況はより複雑化し、むしろ悪化しているとも取れるということでよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →高
高田かおり#28
○高田参考人 今おっしゃっていただいたように、軽症で済むということが言われていても、やはり重症化していっている方もいらっしゃる中で、悪化していっていると思います。
また、後遺症、友人ではすごく重たい後遺症になられて、そこで、もう後遺症は仕方がないということをお医者様から告げられると、絶望でしかないんですね。
オミクロンだから家にいてくださいといっても、どう我慢していいかも分からない中で、本当にまだ何もかも確立されていない中で、どこを責めるわけではないんですけれども、ただ、何かとつながる孤独や、医療とアクセスするという仕組みはどうしても必要で、それがあれば、やはり、感染予防ももちろんですけれども、暮らしと命が守られるんじゃないかなということを強く思っています。
この発言だけを見る →また、後遺症、友人ではすごく重たい後遺症になられて、そこで、もう後遺症は仕方がないということをお医者様から告げられると、絶望でしかないんですね。
オミクロンだから家にいてくださいといっても、どう我慢していいかも分からない中で、本当にまだ何もかも確立されていない中で、どこを責めるわけではないんですけれども、ただ、何かとつながる孤独や、医療とアクセスするという仕組みはどうしても必要で、それがあれば、やはり、感染予防ももちろんですけれども、暮らしと命が守られるんじゃないかなということを強く思っています。
中
中島克仁#29
○中島委員 私は、やはり、どんなにいい薬が登場しても、そもそも医療につながっていなければ行き届かない、当然ですが症状は変化しますし、最初は微熱だった若しくは無症状だったけれども、その後症状が変化して、そのときに適切に適応する薬が行き届くという環境の整備が必要なんだというふうにおっしゃったのだと御理解しています。
我々、コロナかかりつけ医法案ということで、いわゆるかかりつけ医という言葉、社会に氾濫しているわけでありますが、これを明確に定義をして、そして制度化する、そのことによって、事前に登録をし、そして、平時は健康相談、いざ濃厚接触、感染が確認された場合には確実に医療につながる。そして、同時に出している特定医薬品特措法案で、その場でその個別性に応じた薬が行き届く内容の法案を提出させていただいております。
このかかりつけ医の制度化について、コロナ自宅放置死を防ぐという観点から高田参考人の御意見を賜りたいと思います。
この発言だけを見る →我々、コロナかかりつけ医法案ということで、いわゆるかかりつけ医という言葉、社会に氾濫しているわけでありますが、これを明確に定義をして、そして制度化する、そのことによって、事前に登録をし、そして、平時は健康相談、いざ濃厚接触、感染が確認された場合には確実に医療につながる。そして、同時に出している特定医薬品特措法案で、その場でその個別性に応じた薬が行き届く内容の法案を提出させていただいております。
このかかりつけ医の制度化について、コロナ自宅放置死を防ぐという観点から高田参考人の御意見を賜りたいと思います。