環境委員会

2022-10-28 衆議院 全120発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和四年十月二十八日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 古賀  篤君
   理事 菅家 一郎君 理事 堀内 詔子君
   理事 務台 俊介君 理事 鷲尾英一郎君
   理事 篠原  孝君 理事 森田 俊和君
   理事 漆間 譲司君 理事 輿水 恵一君
      石川 昭政君    石原 宏高君
      石原 正敬君    今枝宗一郎君
      国定 勇人君    武村 展英君
      中川 郁子君    中西 健治君
      穂坂  泰君    宮澤 博行君
      八木 哲也君    柳本  顕君
      近藤 昭一君    坂本祐之輔君
      堤 かなめ君    馬場 雄基君
      松木けんこう君    奥下 剛光君
      空本 誠喜君    日下 正喜君
    …………………………………
   環境大臣         西村 明宏君
   環境副大臣        山田 美樹君
   環境副大臣        小林 茂樹君
   環境大臣政務官      国定 勇人君
   環境大臣政務官      柳本  顕君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            山中 伸介君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房生産振興審議官)       安岡 澄人君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           岩間  浩君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  湯本 啓市君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            井上 博雄君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      松山 泰浩君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  松澤  裕君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            秦  康之君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  奥田 直久君
   政府参考人
   (環境省環境再生・資源循環局長)         土居健太郎君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策統括官)           上田 康治君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          大島 俊之君
   環境委員会専門員     飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月二十八日
 辞任         補欠選任
  山口  壯君     中川 郁子君
同日
 辞任         補欠選任
  中川 郁子君     山口  壯君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 環境の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
古賀篤#1
○古賀委員長 これより会議を開きます。
 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房生産振興審議官安岡澄人君、農林水産省大臣官房審議官岩間浩君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官湯本啓市君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長井上博雄君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長松山泰浩君、環境省地球環境局長松澤裕君、環境省水・大気環境局長秦康之君、環境省自然環境局長奥田直久君、環境省環境再生・資源循環局長土居健太郎君、環境省総合環境政策統括官上田康治君、原子力規制庁原子力規制部長大島俊之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
古賀篤#2
○古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
古賀篤#3
○古賀委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。務台俊介君。
この発言だけを見る →
務台俊介#4
○務台委員 務台俊介です。
 本日は、質問の機会をお与えいただきまして、ありがとうございます。
 環境委員会での質問は一年半ぶりになります。この間、私は、山口前環境大臣の下で、副大臣として、環境省、内閣府原子力防災の関係者の皆様と一緒に仕事ができたことは得難い経験となりました。特に、環境政策の地方行脚、各地の原子力発電施設訪問など、現場に出向いて環境行政や原子力防災に関する現場の思いを感じ留める仕事をさせていただいたことは、担当する分野に対する理解を深めることができたと、この場をかりて感謝を申し上げたいと思います。
 私は、環境省という役所の特徴は、特定の産業界の利益を代弁するのではなく、地球環境、人々あるいは動植物が居住する環境をよりよいものとして保全、発展させるという高次元の正義を体現しているところにあると思っています。だからこそ、局面によっては環境省以外に物言わぬ価値を代弁する機能はない、だからこそ、それこそ地球の弁護士、あるいは物言わぬ価値の代弁者として振る舞わなければならない、このように考えています。
 そういう機能については、必ずしも政治的なバックアップは少ないかもしれない。しかし、政治家の中にもそうした必要性を強く意識して動こうとする人たちが少なからず存在することを意識して、しっかり頑張らなければいけないというふうに思っています。この環境委員会に所属する国会議員の皆様は、党派を超えてそういう意識を持つ人ばかりであるというふうに信じております。
 さて、そういう意識に立って、気候変動への施策の実現を図る正念場が近づいているというふうに思います。
 西村環境大臣は、過日の大臣挨拶の中で、脱炭素、循環経済、自然再興の同時達成に向けた取組の必要性、そして、それが質の高い持続可能な新たな成長につながるという取組の基本的姿勢を表明されました。全くそのとおりだと私も思います。
 問題は、そのための実効性ある手法です。
 現在、GX実行会議で議論されている経済成長型カーボンプライシング構想の具体化については、国民が注視しています。GX経済移行債と呼ばれる政府資金の将来の財源については、産業界は、どちらかというと地球温暖化対策税の増税とか炭素税の導入には否定的で、自主的な排出量取引、これはGXリーグを通じてのものですが、これによる制度設計を薦める見解を表明しております。
 確かに、化石燃料の高騰という現状の下で、短期的には政府の施策は燃油価格の上昇を抑えるような内容とならざるを得ないと思いますが、短期的な政策に目を奪われ、長期的な視点を見失ってはなりません。長期的展望に立つ対応を政府の中で主張することこそ環境省の役割だと考えております。
 GX実行会議では成長志向型カーボンプライシング構想という言い方で構想の具体化をうたっておりますが、それは、世界に誇れる中身がなくてはならないと思います。断固として炭素中立型経済社会を実現する、そのために、世界が日本はやる気があると瞠目するようなカーボンプライシング構想を実現することが求められていると思います。
 この点について、西村大臣の意思を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
西
西村明宏#5
○西村(明)国務大臣 委員御指摘の成長志向型カーボンプライシング構想に関しましては、安定的に逓増するカーボンプライシング制度をつくることによって、企業などの予見可能性、これを高めて、その行動変容を促すことが重要であると考えております。
 また、G7におきましてもカーボンプライシングの有効性について認識を共有しているところでございまして、来年のG7議長国として戦略的な対応を行うことが重要だと考えております。
 二十六日に開催されましたGX実行会議の場におきまして、総理から、成長志向型カーボンプライシング構想の具体的な制度案を提示するように指示があったところでございます。
 こうしたことも踏まえまして、我が国の脱炭素と経済成長を同時に進めるという観点から、関係省庁ともよく連携をしながら、しっかりと貢献をしてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#6
○務台委員 是非GX実行会議の中でそうした動きを強く牽引していただきたい、そのように思います。
 私は、環境省に在籍する中で、最先端の環境技術の研究開発の現状に触れさせていただく機会をいただきました。福島県浪江町の福島水素エネルギー研究フィールドを始めとした水素社会実現に向けての各種の取組、脱炭素型資源循環の実現に向けたリサイクルシステム、金属資源のリサイクル、バイオプラスチック、生物由来燃料の開発、セルロースナノファイバーの取組など、目をみはる技術が我が国には盛りだくさんです。
 こうした要素技術の豊富さが我が国の強みだと思いますが、その社会実装のスピードと規模がどうも十分ではないように、もどかしく思えてなりません。
 先日も医療系ベンチャーキャピタルの関係者の話を伺いましたが、日本の要素技術の質とその豊富さは世界水準にあるけれども、そこへ投入される投資が米国、中国の百分の一の規模、韓国と比べても二分の一の規模にすぎないと指摘されていました。日本ベンチャーキャピタル協会の関係者からは、日本は機関投資家がベンチャーキャピタルに参入してこないことも規模が拡大しない理由の一つだと指摘されていました。
 最先端の環境、脱炭素技術の早期かつ大規模な拡大に向けた取組は環境省だけで実現できる課題ではありませんが、政府全体、内外を問わず幅広く投資家に呼びかける役割は、環境省の重要な役割だと思っております。
 この点についての司令塔機能を果たすことについての環境大臣の認識をお聞かせください。
この発言だけを見る →
西
西村明宏#7
○西村(明)国務大臣 環境、脱炭素技術の研究開発及び社会実装というものは非常に重要でございます。地球温暖化対策計画等に基づいて、スピーディーかつ大規模に進めていく必要があると考えております。
 そのためにも、幅広い主体からの投資を呼び込む。環境省では、金融、投資分野の業界のトップと議論を行う場所として、ESG金融ハイレベル・パネルを設置いたします。そして、金融機関と国の連携を深めてきたところでございます。引き続き、環境、脱炭素分野における投資促進に向けた機運を醸成してまいりたいというふうに考えております。
 また、これまで設立準備を進めてきました株式会社脱炭素化支援機構、この創立総会がこの委員会終了後開催されます。機構とも連携しながら、まさにオール・ジャパンの体制で、脱炭素社会への投資、こういったものを一層盛り上げてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#8
○務台委員 脱炭素投資は、成長の制約ではなくて、成長を生み出す大きなプロモーターだという認識を広く共有して、頑張っていただきたいと思います。
 ところで、私は、最近、資料にもありますが、WOTAという、分散型循環水処理システムを開発するベンチャー企業の三十歳の若い社長とお話をしました。生活排水を浄化することで水を九八%循環利用するという、驚くべきレベルの節水により環境負荷を最小限にとどめる画期的技術の社会実装を目指している企業です。昨年、COP26が開催された英国で王室から表彰された企業でもあり、世界が注目されている営みでもあります。
 こうした事例、中身がすばらしければ、こうした取組を政府として強力にバックアップし横展開するスピード感が求められているというふうに思います。例えば、環境省にはそうした優れた環境技術の実装加速をどのような手法で推進できる用意があるのでしょうか。奇遇ですが、先ほど大臣がおっしゃったように、脱炭素支援機構が本日の午後新たに発足することになりますが、こうした機能の活用を通じた支援も当然あろうかと思いますが、こうした具体的事例に即して支援方策をお示しいただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →
上田康治#9
○上田政府参考人 お答えいたします。
 ベンチャー企業等も含め、優れた環境技術の社会実装の加速化のためには、環境分野におけるスタートアップ企業や起業家候補人材に対する研究、技術開発の支援に加え、その成果を事業化し、社会実装していく段階で必要となる事業機会の創出への支援も重要であると考えております。
 環境省では、研究、技術開発の支援として、スタートアップ企業が行う研究開発に対する資金面での支援を行うほか、事業機会の創出への支援として、優れた技術を持つ企業を表彰する環境スタートアップ大賞や、環境技術の効果を第三者機関が実証し、性能に対する信用を付与する環境技術実証事業を行っていることに加え、脱炭素や資源循環など個別分野ごとに行う事業実証の一部においてスタートアップ企業にも支援を行うなど、研究、技術開発の段階から事業化までの各段階で支援を実施しているところでございます。
 また、株式会社脱炭素化支援機構においても、その資金供給が我が国の優れた脱炭素技術や事業者に対する投資の呼び水として機能するよう、環境省としてもしっかり監督、支援していきたいと思います。
 今後とも、こうした様々なツールを活用して、優れた環境技術を持つ事業者の取組を支援し、社会実装を推進してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#10
○務台委員 環境政策にとってルール作りが死活的に大切なことは言うまでもありません。山口前大臣が出席されたCOP26では、パリ協定六条の市場メカニズムに関するルールブックが完成し、温暖化ガスの排出について、海外の削減分を自国の削減としてカウントし、目的達成に計上する仕組みが確立しました。このルールにより地球の温暖化ガス排出削減が効率的に進められるようになったことは画期的なことです。
 その上で、この九月にパリ協定六条実施パートナーシップ準備会合が神奈川県鎌倉市で開催され、西村環境大臣が出席されるエジプトで開催のCOP27では、六条実施パートナーシップの立ち上げが行われると認識しています。
 開発途上国への二国間クレジット、JCMなどで日本は大きな実績があります。こうした実績を踏まえて、六条実施パートナーシップは具体的にどのような役割を果たしていくものなのか、お答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
山田美樹#11
○山田(美)副大臣 お答え申し上げます。
 世界全体の温室効果ガスの排出削減を進めるには、脱炭素技術の展開や民間投資の活発化につながる質の高い炭素市場の構築、そして、二国間クレジット制度、JCMを含む市場メカニズム、いわゆるパリ協定六条の仕組みの活用促進が重要であります。
 このため、パリ協定六条の実施に関する各国の能力構築が必要不可欠であり、六条交渉を主導してきた日本が中心となって、パリ協定六条実施パートナーシップをCOP27で立ち上げることとしております。
 このパートナーシップでは、国際的な連携の下、六条ルールの理解促進や研修の実施、優良事例等の情報共有等を行う予定でございます。
 今後も、日本が主導して、国際機関等とも協力しつつ、各国の能力構築を促進し、JCMを含むパリ協定六条に沿った市場メカニズムを世界的に拡大することで世界の脱炭素化に貢献してまいります。
この発言だけを見る →
務台俊介#12
○務台委員 是非リーダーシップを取って促進していただきたい、そのように思います。
 温暖化ガスの排出削減に加えて見逃してはならない点は、二酸化炭素の吸収という側面です。日本は世界有数の森林国のはずですが、驚くべきことに、政府は、森林が老齢化し、二酸化炭素の吸収量が減っていくという見込みを立てています。資料にあるとおりでございます。これは何といってももったいない。森林資源の若返りを図り、森林吸収源を拡充する取組を何としても進めていかなくてはなりません。
 その意味で、生物由来の航空燃料、SAFの原料として森林資源を活用するグリーン・リファイニングの構想があり、大いに期待できます。
 他方で、環境省では、サーティー・バイ・サーティーの目標の達成、そのために保護地域以外で生物多様性保全に関する地域としてOECMの設定を進めています。これは主として生物多様性の観点から行われるものですが、実は、これは温暖化ガスの吸収源との位置づけもあり得るものだと考えています。これは陸と海の両方に広範にまたがる取組であります。
 是非温暖化ガスの吸収源としてカウントできるルール作りも精力的に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
松澤裕#13
○松澤政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、OECM、保護地域以外で生物多様性保全に資する地域、これを設定することによりまして生態系の適正な管理を行い、生物多様性の保全が図られますことに加えて、温室効果ガスの吸収源の確保が期待できると考えております。
 私ども環境省では、関係省庁と連携いたしまして、OECMに認定される区域の吸収源として効果が期待できるもの、例えば、民間による都市緑化、マングローブ林あるいは藻場、こういったものが考えられますけれども、インベントリーに適切に算定されるように検討を進めております。
 既に、陸域については、民間による都市緑化活動の結果として造成される緑地などをカウントするためのデータ収集に着手しております。海域については、関係省庁において、マングローブや藻場などの海洋生態系による二酸化炭素の吸収、固定、これはブルーカーボンというふうにも言われますけれども、この検討が精力的に進められておりまして、必要な知見が集まってきているところでございます。
 引き続き、科学的な根拠に基づく研究成果などを踏まえまして、関係省庁と連携して検討を深めてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
務台俊介#14
○務台委員 今局長から民間が造成する緑の話も出ていましたが、森林の緑だけではなくて、平地に緑を増やす努力が進められるべきだと思います。
 全国に空き家が増えておりまして、八百万戸が空き家になっていると言われています。空き家が撤去されない理由の一つに、空き家を撤去すると居住用住宅土地に係る固定資産税の六分の一の住宅特例が適用されなくなる、税金が六倍に増えるという制度の課題があると言われています。そうであれば、空き家を撤去してもその土地に植林をし、これを二酸化炭素吸収源として評価されるような管理された土地については、緑の土地税制として特例を維持拡大することもあり得るように思います。
 環境省では税制改正でそうした頭出しをされていますが、取組についての考え方を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
奥田直久#15
○奥田政府参考人 お答えいたします。
 御質問の令和五年度税制改正要望では、OECMの設定の推進に向けて、税制措置の在り方についても検討する旨を盛り込ませていただきました。
 OECMの設定に関しましては、今年度、民間の取組等によって生物多様性が保全されている区域を自然共生サイトとして認定する仕組み、これを試行しておりまして、来年度から正式認定を開始する予定でございます。
 自然共生サイトの運用の実績若しくは課題等を踏まえまして、専門家からの意見を聞きながら、民間の取組を支援するための措置について、税制措置の在り方も含めて検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#16
○務台委員 OECMについての税制は、これは本当に重要だと思いますが、それの趣旨を体したものについて外延を広げる、そんな努力もしていただきたいと思います。
 さて、来月エジプトで開催される気候変動枠組み条約COP27、年末にカナダで開催される生物多様性条約COP15、プラスチック汚染対策の国際枠組み交渉などを経て、いよいよ来年はG7が日本で開催されます。
 西村環境大臣が議長をお務めになられるG7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合が来年の四月十五日、十六日に開催されることが決まりました。西村環境大臣におかれましては、これら一連の国際会議のステップを踏まえ、来年のG7において、日本として何を提案し、どのような論点で国際的議論をリードされていくのか、現時点での意気込みを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
西
西村明宏#17
○西村(明)国務大臣 委員御指摘のように、年末にかけまして重要な国際会議が続いてまいります。これらの結果も踏まえて、来年のG7では、議長国として、世界の環境問題の解決に向けた具体的な取組を加速化させるものを取りまとめたいというふうに考えております。
 論点としましては、例えば、気候変動につきましては、世界の平均気温の上昇を一・五度に抑える一・五度目標達成に向けた具体的な行動が求められております。また、生物多様性につきましては、COP15で採択予定のポスト二〇二〇年枠組みの実施に向けた具体的な行動について議論を深めることが重要だというふうに考えております。また、プラスチック汚染の問題を含めて、循環経済への移行も国際的な課題となっております。
 こうした取組をG7が中心となって進めるべく、議論をリードしてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#18
○務台委員 最後になりますが、国立公園の中の山小屋が新型コロナで大変な苦境状態にあります。以前、登山道を山小屋の皆様が営々と構築してこられました。私も、十日ほど前に北アルプスの爺ケ岳に登ってきました。爺ケ岳にある種池山荘の先代が営々と構築した柏原新道というよく整備された登山道を歩き、往復八時間かけて日帰りで登ってきました。日帰りできたのはこの登山道のおかげです。登山道の整備状況いかんにより山岳遭難の発生に大きな影響もあるという地元の登山家の話もあります。
 本来は、国立公園内の登山道は環境省が所管する役割があるはずです。これまでは山小屋の熱意で維持してきた登山道、ここに環境省の関与と財政支援を本格的に投入する時期が来ているのではないか、そのように考えますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
古賀篤#19
○古賀委員長 柳本大臣政務官、簡潔にお願いします。
この発言だけを見る →
柳本顕#20
○柳本大臣政務官 山岳地の管理に当たっては、国だけではなく、自治体、地域の関係者との共同が不可欠であります。特に、山小屋は、登山者の安全確保やトイレの提供、登山道の維持管理等の公益的役割を担っていただいていると認識しております。
 このような状況を踏まえ、環境省では、山小屋関係者が実施する登山道の修繕、環境配慮型のトイレの整備、また、登山道を活用した自然体験プログラムの実施等、支援を行っているところでございます。
 また、昨年度の改正自然公園法等によりまして、民間企業である山小屋を、国立公園等において公的な役割を担う公園管理団体として明確に位置づけることが可能となりました。
 引き続き、山小屋事業者の御意見も伺いながら、連携を更に強化し、国立公園等の保護と利用の好循環に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#21
○務台委員 以上で終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
古賀篤#22
○古賀委員長 次に、近藤昭一君。
この発言だけを見る →
近藤昭一#23
○近藤(昭)委員 立憲民主党の近藤昭一でございます。
 今日は、質問の時間をいただきましたこと、感謝申し上げたいと思います。
 また、改めて、西村環境大臣、就任おめでとうございます。
 また、今日、私、質問に立たせていただくわけでありますが、私ども立憲民主党も九月の十三日に次の内閣を、我々はこうした社会を目指していくんだ、こうしたことを明確に訴えていく、こういうことで次の内閣というものをつくりまして、私も環境を担当させていただくことになりましたので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 さて、先般、西村大臣の所信に関しての御挨拶をいただいたところであります。時間が限られておりますので、少し具体的に質問させていただきながら、そうした中で私の、また私どもの考え方というのもお話をさせていただきたいと思います。
 まず、福島の復興の問題であります。
 大臣も御挨拶の冒頭で、東日本大震災そしてまた原発事故からの復興再生の推進についてということで冒頭に挙げておられる、そして、大臣も復興担当副大臣も歴任をされて、この問題に非常に熱心に取り組んでおられるんだと思います。
 私も、民主党政権でありましたときに、東日本大震災が発災いたしましたときに環境の副大臣を務めさせていただいておりました。大きな震災があり、そしてまたそれが多くの被害をもたらし、そしてそれが今なお大きな影響を与えている。そして、その大きな影響を与えている中には自然災害の中で起こった原発の事故の問題があるんだと思うんです。それが大きな影響を与えている一つの大きな要素としてあるんだというふうに思っています。
 具体的なことをと言いましたが、ちょっとその前に申し上げますと、私もこの環境委員会で何回も質問もさせていただいている中で、福島からの避難者の皆さんのことを申し上げています。福島からの避難者、県が発表している数でしょうかね、直近でいうと三万人を切ったということであります。確かに、数としては減ったということであります。
 ただ、私が委員会で指摘させていただいたのは、確かに避難場所からは戻った、しかし残念ながら、生まれ育った、元々住んでいたそこに戻れたわけではない、こういう方が多い、こういうことであります。確かに避難者としては数えてはいないかもしれない、でも、御本人からすると、なぜ元々生まれ育ったところに、長く暮らしてきたところに戻れないのかと。そして、残念ながらそれは放射線の影響があるわけであります。
 また、こうした数、関連死、関連の事由で亡くなられた方が、三月の七日の時点で二千三百三十一人、関連で亡くなられたということであります。そして、自殺をされた方が、大変悲しいことでありますが、今年の一月末現在で百十九人ということであります。そして、残念ながらこれは福島に多いわけであります、他県に比べて。
 それは、一部の分析では、やはり放射線の問題があって、大臣も御承知のとおり、家族が分断をされてしまう。高齢の方は、こういう言い方をするとあれですが、やはり高齢の方は早く戻りたいということがある、しかし、若い方は、若い夫婦、子供がいるというような家庭は放射線が低くなってもやはり戻りたくない、こういうことがある、家族が分断をされてしまう。こういうような精神的に大きな負担があるところがあって、残念ながら福島では自死をされる方が多いという分析もされているわけであります。
 ということで、私は本当に、自然災害でありましたが、その中で起きた福島原発の事故というものが本当に大きな要素、そして、そういう中ですから、私は、やはり原発というのは一刻も早くゼロにしていかなくてはいけない、こういう考えでおるわけであります。
 そして、今そうした、全ての災害において精神的な苦痛というか精神的な負担があるわけでありますが、今申し上げたように、特に原発事故の放射線に係るときには非常にそうした関係が多い。先ほど申し上げたこと等々の理由があるわけでありますが、そういう中で、大臣も地元の皆さんの声を多く聞かれておる、御挨拶の中にもこういう話があったわけでありますが、私も現地の皆さんからいろいろなお声を聞かせていただいているところであります。そういうことであります。
 そういうことで、今年の四月以降、帰還困難区域の一部、特定復興再生拠点区域が解除されております。自宅帰還の要望は憲法で保障される居住の自由に関わることであり、同区域外の原発事故避難者についても早期に実現されるべきであるということ。もちろん、放射線の問題がありますから安易に申し上げるわけではありませんが、御本人の気持ちはやはり大切にしなくてはならない、そしてそれは憲法にも関わっているということであります。
 二〇二〇年代をかけて帰還意向のある住民が帰還できるよう避難指示解除の取組を進めていくとする政府の方針であります。これに従えば、この先、つまり二〇二〇年代ということでありますから、七年、八年避難生活を余儀なくされることになるわけであります。被災、避難者の多くが高齢化していることを重く考えて、行政の都合だけで解除の手順、方法を決めるのではなく、より早期の解除に向けてより確実な除染をしていくということでありますが、解除に向け万全の手を尽くすべきだと考えるわけであります。
 それで、上記解除に当たって解除の根拠とした放射能汚染線量の測定はどのように行われたのか、また、解除されないまま取り残されることになった特定復興再生拠点区域外の地域、特に解除区域に隣接する地域はどのような線量測定計画に基づき解除しないことになったのか、お聞きをしたいと思います。
この発言だけを見る →
湯本啓市#24
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 特定復興再生拠点区域につきましては、平成二十八年八月三十一日に原子力災害対策本部復興推進会議が決定いたしました帰還困難区域の取扱いに関する考え方に基づきまして、帰還困難区域のうち、五年を目途に、線量の低下状況も踏まえまして避難指示を解除し、居住を可能とすることを目指す復興拠点として各市町村の実情に応じて適切な範囲で設定するとされたものでございます。
 具体的には、政府による航空機モニタリングの線量調査の結果を踏まえまして、放射線量が除染等によりおおむね五年以内に避難指示解除の要件であります年間二十ミリシーベルト以下に低減する見込みが確実であることという要件に加えまして、生活インフラの整備等が効率的に実施されることなど、福島復興再生特別措置法に定められました複数の要件を踏まえて、各市町村が計画を作成し、国が認定しているものでございます。
 本年、葛尾村、大熊町、双葉町の特定復興再生拠点区域の避難指示を解除したところでありまして、今後、残る浪江町、富岡町、飯舘村の特定復興再生拠点区域についても、来年春の解除を目指して取組を進めてまいります。
この発言だけを見る →
近藤昭一#25
○近藤(昭)委員 そうした手続の中で解除を進めていただいているというわけでありますけれども、きちっとした除染、そして線量の測定の下、早急に施策を進めていただきたいわけであります。
 さて、原発事故から十年余りを経て大きく変化しているわけであると思います。それぞれの避難指示地域、帰還困難区域があるわけでありますが、それぞれの実情がやはり違うと思います。もちろん、手続的なこと、仕事のこともあるわけでありますが、それはやはり地元の住民の皆さんの声をしっかりと受け止めながらやっていただきたい、それぞれの状況に応じて対策を立てていただきたいと思うんです。
 大熊町や富岡町の帰還困難区域に住居を残す被災、避難者の中には、残念ながら、先ほど申し上げましたように、長い期間がたっている中でそれぞれのお考え方、それぞれの事情があって、住民の方によってはもう帰還を諦める、こういう方もいらっしゃるわけであります。そういう中で周辺住民が帰還を諦め住居を解体した、そうした結果、孤立状態となっているようなおうちがあるわけであります。
 避難指示も避難指示解除も区域を対象にしておるわけであります。そうすると、そういう中で孤立状態となっている被災、避難者に対しては個々の住宅を対象に考えていただかないと、区域で考えていると、もちろん、その方が戻っても区域の中に住まれるわけではありますけれども、個々の住宅を対象に解除を考えるべきではないかと私は思うわけであります。
 帰還を希望する被災、避難者の中には、自宅の線量が既に避難を必要としないまでに減衰していることを自ら線量測定で確認した上で、除染をしないで、まあ除染をする必要がないということでありますけれども、避難指示が解除されることを主張する、訴える方もいらっしゃるわけであります。私は、線量が十分に下がっていれば、もちろんこれは確認が必要でありますけれども、そうした除染の必要はないと思っています。
 実は、これはそれぞれの事情があるわけでありますが、私がお聞きをした方のお話では、解除に先立つ除染で庭、畑の土を剥ぎ取られたり立ち木が切り倒されたりすることによって住環境の破壊を強く懸念するということがあるわけであります。本人が希望するならば、また、除染といいましょうか線量の確認をして、それが下がっているということであれば、そうした作業をなくして避難解除というものも考慮されるべきではないかと私は思うわけであります。
 居住者を退去させている帰還困難区域の現状や退去させられた被災、避難者の生活実態など、冒頭も申し上げました居住の自由が奪われている現地の実情を政府は十分に把握していただきたいと思います。そして、少なくとも、個々の帰還希望者の要望に応じて当該住宅の線量測定を早急に行うべきではないか。地域ではなくて、その当該住宅ということでありますが、いかがでありましょうか。
この発言だけを見る →
湯本啓市#26
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故から十一年以上が経過する中で、特定復興再生拠点区域外につきましては、早く自宅に帰りたいという住民の皆様の切実な思いに応えるべく、二〇二〇年代をかけまして、帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、帰還に必要な箇所を除染し、避難指示解除の取組を進める方針を昨年夏に決定したところでございます。
 これまで、地元の議会あるいは住民の方々に対しましてこの方針の説明を重ねてまいりました。並行して、この夏から、一部の自治体でありますけれども、帰還意向の確認も開始しているところでございます。
 今後、この方針を踏まえまして対応してまいりますけれども、帰還の御意向をお持ちの住民の方々の御自宅を含みます必要な箇所について安全、安心に万全を期するよう、地元の自治体と十分に協議しながら除染を実施することにより、早期の避難指示解除に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
近藤昭一#27
○近藤(昭)委員 ありがとうございますというか、そうしたことに取り組むというのは既定のことだと私は思っておりまして、そういう中で、今私が申し上げたのは、それぞれの個別の状況に応じた配慮をいただきたい、こういうことなんです。
 そして、どうでしょうかね、そうした地元の自治体との相談の中でそうした個々の状況に応じて御対応していただく、こういうようなことは可能なんでしょうか。
この発言だけを見る →
湯本啓市#28
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
 避難指示解除を進めるに当たりましては、帰還される住民の生活環境における放射線量、これを着実に軽減させまして、安全、安心に万全を期すること、これが大事だというふうに思っております。
 このため、御指摘がありましたように、個々の皆様の御事情、これもしっかりと丁寧にお伺いするということも大事ですし、あわせて、地元の自治体との協議も通じまして帰還意向を踏まえた避難指示解除の取組を進めていきたいと思っています。
この発言だけを見る →
近藤昭一#29
○近藤(昭)委員 それぞれの個々の事情を是非受け止めていただきたいと思いますし、もう一つちょっとお聞きしたいんですが、そういう過程の中で、先ほど申し上げました、あれから時間がたつ中でそれぞれの皆さんが高齢化をしていくわけであります。そして、長いこと地元に戻れない、生まれ育ったところに戻れない、こういうことがある中で、本格的な今までの形の中での解除ということではなくて、いわゆる帰還ということではなくて、例えば、そうしたそれぞれの個別の事情に応じてなるべく制限なく、特に高齢の方からはそういう要望が多いと思いますけれども、制限のない立入りとか、少しその前段階のある種の配慮といいましょうか、そういうものはどうでしょうか。
この発言だけを見る →
← 戻る