水産委員会

1954-12-20 参議院 全48発言

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会議録情報#0
昭和二十九年十二月二十日(月曜日)
   午後一時四十五分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
十二月十七日委員雨森常夫君辞任につ
き、その補欠として小林英三君を議長
において指名した。
十二月十八日委員小林英三君辞任につ
き、その補欠として雨森常夫君を議長
において指名した。
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     小林 孝平君
   理事
           千田  正君
   委員
           秋山俊一郎君
           雨森 常夫君
           島村 軍次君
           東   隆君
           有馬 英二君
  政府委員
   通商産業政務次
   官       山本 勝市君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       林  達磨君
  説明員
   通商産業省鉱山
   局長      川上 為治君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○水産政策に関する調査の件
 (漁業用石油外貨割当に関する件)
  ―――――――――――――
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小林孝平#1
○委員長(小林孝平君) 只今より水産委員会を開会いたします。
 最初に、本日は漁業用石油外貨割当に関する件を議題に供します。本件につきましては前回これを審議いたしまして、通産当局からこの問題に関する具体的の施策について本日御説明をして頂くことになつておりますので、最初に通産当局から御説明を伺いたいと思います。
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川上為治#2
○説明員(川上為治君) 先般のこの委員会で御要求がありましたので、資料を一応お配りいたしました。最近の重油市況調、それから第二は最近の主要水産地区における重油市況調、第三は重油販売業者数、それからもう一枚の紙は最近の重油の輸入価格、この四つの資料を持つて参りました。この委員会に、この前におきましても申上げましたように、私どものほうとしましては非常に正確な資料はなかなか困難であるということを申上げましたが、大体わかるだけのことで実は作つて参りました。Ⅰの最近の重油市況調、これは北海道、東北、関東、地区別になつておりますが、主として漁業関係につきましてはA重油、B重油であります。これは水産、船舶、陸上、というふうにまあ分けてありますが、北海道はまあ一番高いというような状況になつております。水産関係としましては、北海道は低いところが一万七千五百円ということになつておりますが、高いのは実はまあ二万円というような話もありましたが、我々大体のところがどうしても正確な数字がとれませんでしたので、一応棒を引張つてあります。それから、東北につきましても大体一万五千円、大体高いところでもこれよりも千円或いは千五百円程度ではないかというふうに考えております。関東では水産関係が高いのが一万四千五百円、低いのが一万四千二百円、それほどまあ関東地方においては差等がない。これはB重油につきましても大体関東方面におきましてはそれほど非常に大きな開きは、高いのと低いのではないというふうになつております。
 それから2の主要水産地区につきまして見ますと、釧路地区、これがA重油につきましては低いところで一万七千八百円、高いところで一万九千円、これは同じ北海道でありましても小樽地区のごときは炭鉱もありますし、この辺では相当低いというふうに聞いております。ただ釧路方面とか、或いは根室方面とか、そうした方面は相当遠隔の地に亘りますので輸送費がそれだけ非常に高くかかる、或いはバラ積みで出して行くということになりますと相当これは高くつきますので、そういう関係もあるのじやないかと考えられます。これが塩釜の辺に来ますと低いところで一万五千円。それから那珂湊、高いところで一万五千円で、低いところが一万四千五百円。清水港におきまして一万五千円が高いところで低いところが一万三千三百円。松江では、この前から我々通産局長会議におきましても或る程度高いというふうに聞かれているのですが、高いところで一万七千円、低いところで一万六千円ということになつております。松江方面がこういうふうに非常に高いというのは何かやはり輸送の関係と、それから特約店の一つの規模の問題とか、そういうような問題があるようであります。下関に行きますと又遠い地方と比べますと比較的安い。四国の今治におきましては、一万二千五百円、低いのであります。それから若松におきましても一万二千三百円、そういう価格になつております。それからこの価格と、もう一枚目のA重油、B重油の輸入価格、これはC・I・Fなんですが、六月、七千八百八十円というA重油についてはそういう価格があります。それから又七月におきましては八千四百七十円という価格であります。それからB重油につきましても五月、七千九百五十円、或いは九月、六千五百八十六円という数字があるのですが、これは平均価格でありません、商社によつて非常に又違うのでありまして、この商社の代表的なものをとつてちよつとこれを出したのですが、商社によりましても非常にいろいろまちまちだ、それは結局A重油も幾らも種類がありますし、B重油もいろいろ種類がありますし、そういう品種の問題とか、或いは輸送賃の問題とか、いろいろアラビアのものとかいろいろなものがありますから、そういう関係からこういう値がでておるわけでございます。例えばB重油につきましても、私どもの大体手許に参つている資料で見ますと、大体同じ月にAという商社におきましては、七千九百五十四円という数字が出ておるのですが、Dという商社におきましては六千六百円程度のものを買つているというふうに商社によりましても非常に違つておる。この平均価格というのはなかなかこれはとりにくいのですが、ここに出しました資料は、そういう種類の各商社の概要的なものを出しているというふうに御了承願いたいと思うのであります。それからこの価格と、一般の特約店或いは小売店の販売価格が、この前からいろいろ問題になつておりますように、いろいろ開きがあるのですが、これにつきましては大体地方におきまして販売するものは重油に対しまして或る程度の軽油を混ぜて売る。これは重油がべたべたする性質を持つておりますので、それをさらさらするために或る程度軽油を混ぜている。これは需要者のほうの要求によりまして三十%混ぜているものもあれば、三五%混ぜているものもあるわけなんですが、そういう関係から軽油は相当値段が高くありますので、これが地方におきまして相当やはり高い一つの理由ではないかというふうに考えます。いわゆる小売価格なり特約店、そういうふうなものが或る程度高いのは、そういう重油に軽油を或る程度混ぜているということが一つの原因であろうと思います。もう一つは先ほども申上げましたように遠隔の地に対しましては、相当運賃なり、或いはバラ積みで行くとか、そういう費用が相当かかるということも考えられるのであります。ということは、北海道と関東の間に相当の値の開きがあるということからもそういうことが言えるのじやないかというふうに考えます。私のほうとしましては全体のこの価格が勿論或る程度は高い気味にあるということは、私がこの前申上げた通りでありますけれども、やはり地域的に相当価格の開きがあるということはまあ否めない事実ではないかというふうに考えます。もう一つは、これは或いは本当にそうであるか、具体的にどの程度であるかということはわかりませんが、漁村関係については相当貸倒れがあるという問題がありますので、そういう危険負担というのを価格の面において或る程度織込んでおるというふうにも考えられます。いずれにしましても私どものほうとしましてはこの程度しかの資料は……、急いでこれは作つてしまつたのですが、非常に正確を期することはできませんけれども、漸くこの程度の資料しか出せないことを御了承願いたいと思うのであります。なお正確な数字につきましては、もつと突つこんで我々のほうもできる限り調べたいと思つております。
 それから現在業者の数は、この一番最後の3というところに重油販売者数とありますが、全国で約三千二百店ぐらいございます。全体のいわゆる石油業者というのは四千五百店ぐらいありますけれども、重油を扱つておる店は大体三千二百店ぐらいあります。勿論これは、例えば薪炭を売るところで油を売つているとか、そういうものもあるんですが、そういうものはこの数字の中には含んでおりません。大体これは相当地方におきましても、油の専門というわけではありませんが、従来から相当販売をしておる者というものを大体この程度に見ております。この数字につきましても一時は一万人近くあつたということも言われるんですが、最近では相当整理されまして、この程度になつておるんじやないかというふうにも考えられます。先ほど委員長からお話がありました。私どものほうとしましては四月以来この水産関係の重油の販売につきましては、いろいろ努力をして来たつもりでございますけれども、最近ほうぼうにおいて非常に高い値が出ておるということから外貨割当の問題が起きておるのでございますが、現在この石油の業者のほうにもいろいろ話をしまして、何とかして一つ配給が円滑に行くようにということで、いろいろ相談もいたしております。又漁業関係のかたがたも一緒になつてこれが解決につきましては私どものほうとしましては善処をいたしたいというふうに考えておりますが、いずれにしましても、直ちにこの際外貨を漁業関係の団体に与えますということはやはり配給系統と申しますか、系列と申しますか、系列と申しますか、いろんな点に混乱をいろいろ起して参りますし、又外貨の割当につきましては従来この事業者団体なり需要者のほうへ直接割当をそういたしておりませんので、やはり私どもとしましては現在の機構を成るべく尊重して、それを使つて円満に配給するように一つやつて行きたいというように考えておりますが、具体的の方法につきましては先ほども申上げましたように、現在各方面のかたがたといろいろ相談をいたしておるような次第でございます。
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千田正#3
○千田正君 今川上局長からの御説明で大体通産省側から出された資料を検討しました。この中で重油の輸入価格、勿論局長からは、これは必ずしも正確ではないと、こういうお断りがありましたが、大蔵省から出しておるところの説明によるというと、輸入価格に多少の差があるんですね、大蔵省主税局の税関部で昭和二十九年の六月の調べによりますというと、A重油の平均の一キロリツターの価格が八千百二十二円、比重が〇・八七六二から〇・九〇四に至るまでの比重をとつて、一キロリツター当り八千百二十二円、それからB重油は比重が〇・九〇四から〇・九三四までとして一キロリツター当りの価格が六千五百二十七円、これと多少差があるんですが、この多少の差は別としまして、これは私は大蔵省主税局の税関部において調べた問題であるから間違いがないと思いますが、この点はどういうふうにお考えになりますか。
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川上為治#4
○説明員(川上為治君) まあ大蔵省の資料は私実は存じておりませんが、まあそれがどこの平均価格になりますか、全国の平均価格になりますか、その点もよくわかりませんけれども、まあA重油について八千百二十二円と、これは先ほど申上げましたように、この資料にもありますように、七月の或商社におきましては八千四百七十円の価格が出ている。それから六月におきましては七千八百八十円のこれも或る商社でありますが、そういう値が出ているというわけでございますので、まあ或る程度の差はあるかも知れませんが、まあ非常にその平均価格につきましては非常に大きな差はないかも知れないと考えます。勿論その平均価格というのはどういう計算でやつたのか知りませんが、量の問題も考えられますので、量の問題を考えましたときどういうような計算になりますか、その点も考えなければならないと思うのですが。それからB重油につきましても六月の、これは或る商社の価格を見ますと、六千六百二十二円というのがこちらに出ておりますが、今の平均価格は六千五百二十七円ということなのですが、まあ非常に高いのもあれば安いのもある。平均につきましては私のほうはどの程度が平均であるということははつきりした資料をつかんでおりませんので、大蔵省のそういうその価格がどういう計算の平均価格でありますか、よく調べた上で比較して見たいと考えております。
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千田正#5
○千田正君 そうしますと、今日出された鉱山局の資料というのは或る商社の資料ですか。
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川上為治#6
○説明員(川上為治君) これは或る商社といつて一定の商社はありませんので、A商社、B商社、D商社、いろんなものをとつた資料であります。平均価格につきましては先ほど申上げましたように、私のほうではまだ出し得る確実な資料を持つておりませんので、現在いろいろ調査をいたしておりますが、追つてそれができましたらば差上げたいと思います。
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千田正#7
○千田正君 それではあれですか。平均の価格にしても、それから平均の量にしても、そういうものがなくて今まで割当にしろ、配給にしろ通産省としてはやらしておつたわけですか。あなたのほうには何ら資料もなくてそういうことをやつたのですか。
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川上為治#8
○説明員(川上為治君) 大体外貨の割当をする場合におきましては、大体この程度が適当ではないかという一つの基準の価格というものを作りまして、それで割当をやつております。従いまして外貨の割当の基準の価格というものと現実に入れました場合のその価格というのは若干我々のほうで違つておるというふうに考えております。
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千田正#9
○千田正君 通産省が出されたいまの資料は前から断つておられたようですから何ですが、我々としてはこれは批判の対象にするには頗る不確かだと思います。ということは、或る商社を選んでおると言つて見たり、平均の価格値というものが出ておらない。これは或いは場合によつては抜書きをされたのか知りませんけれども、A商社ならA商社でいいのですよ、出光なら出光、どこならどこという商社はこういうふうな値段で輸入しておる、そしてそれの平均の価格はこうであるということを出して頂かんと、我々としては批判の対象にならない。大きな輸入商社は大体わかる、そんなに数が多くないですから、そういう点を出して頂きたいと思いますね。これは批判の対象にならんですよ、これでは。それはできるわけだと思うんですがね。今までにあなたのほうにそれくらいの資料は入つておると思うのですが、入つておらないのですか。
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川上為治#10
○説明員(川上為治君) これは各商社のほうから全部とりまして、それを平均し得るじやないかということなんですが、その点はもう少し時間をかけまして私のほうは正確な数字をとつて出したいというふうに考えております。
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千田正#11
○千田正君 それで今非常に重大なお話があつたのですが、先般の委員会においても局長のお考えは、この全国漁業協同組合等に対しては、まあ取扱を従来通りにさせたい、特に外貨割当ということは考えないという方針のようでありますが、幸い通産次官も見えておりますので、この十六日の衆議院におきまして外貨を割当をするようにという決議をしたようであります。それはまあ局長もおられたでしようし、当局のかたがたお見えになつたでしようが、最高立法機関の国会において決議したということに対しては、執行機関でありますあなたがたのほうとしては、どういうふうに今後これを取り扱つて行く御方針でありますか。一応これは参議院としても考えなければならんので方針を承わつておきたいと思います。
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山本勝市#12
○政府委員(山本勝市君) 申上げるまでもありませんが、国会、委員会の決議は十分尊重いたさねばならん。ただ御承知の通りこの問題が現内閣に起つた問題でなくて、前の内閣以来ずつと続いておる問題で、それで只今局長から説明いたしましたようないろいろな事情もありますから、決議は勿論尊重いたしまして、軽々に前内閣のやつて来たやり方を変更するというわけには参らんというふうに考えて、もつと検討を要するというふうなことになつておるのです。
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千田正#13
○千田正君 局長さんの御説明のうちに全国の取扱店ですか、只今のところは三千二百軒となつておる。昭和二十七年頃と昭和二十九年とは約数量において三倍くらいの数量を取り扱つておるようですが、取扱店の店数はその当時と今日においてはどのくらいの開きがあるのですか。
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川上為治#14
○説明員(川上為治君) そのときの実は数字を私よく聞いておりませんが、三、四年前と言いますと、私の聞いておりますところでは相当多かつたと、それでもう実は困つていた、共食いで非常に困つていた、その後大分整理されたというふうに聞いておりまして、そのときのはつきりした数字は私今日持つて参つておらない、一万軒くらいあつたという人もありますけれども、果してそれが本当か嘘か、一万軒という中にはさつき私が申上げましたほんのちよつとしか売つてないようなものまで入つておるのではないかというように考えますと、この三千二百店というのは、そういうものを入れればもつと大きくなつて来るのではないかというふうに考えますが、そういうことの調べはまだ十分ついておりません。
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千田正#15
○千田正君 昭和二十七年には大体三百万キロリツトルのものを取り扱つておいて、二十九年度は九百万キロリツターくらいに約三倍に増大しておる。こういう見解をとつておるところもありますが、この点はどういうふうでありますか。
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川上為治#16
○説明員(川上為治君) 今の数字は九百万というのは、これは重油だけではないのであります。大体石油類全体が本年度におきましては九百五六十万になつておるというように考えます。重油だけにいたしますと、昨年が大体今年と同じで五百三十万程度、それからその前の二十七年が三百三十万、その前が大体二百万ちよつと越すということであつたろうと思います。
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千田正#17
○千田正君 取扱数量は殖えておる割合には取扱店の数はむしろ今のお話であると、或る程度整理統合されてやつておる。むしろ各雑誌や或いは各社の考課状や何か見ましても、石油会社は非常に成績がよろしい。六カ月、いわゆる半期の株主配当などというものも相当ほかの業者に比較しては立派な成績と言いますか、儲けた成績を挙げているのですが、そういうのはこれ皆需要者であるところの農民や漁民には或る程度かかつて来ておると、我々はさように考える。それで、先ほどあなたのおつしやつたように、だんだん重油も減らして行かなければならない、割当も政策上減らして行かなければならないということになるというと、相当これは狭められて行つて、或る程度逆に高くなるのじやないか。これは我々非常に危惧しておるのであります。今の重油の値段からいたしましても、すでに倍近い値段で、中には勿論運賃もありましようし、手数料もあるだろうし、或いはその他のものも入つているでしようが、まあ殆んど倍近い値段で需要者に入つて行つた。これではとても本当の生産に従事している人たちはやつて行けないという問題がおきて来たのが、今度のいわゆる外貨割当の根本に遡つて、これを需要者であるところの、割当の対象である全漁民に外貨割当をさしてくれという問題がおきて来ていると思いますが、この調子で行くというと、私は相当値上りするのじやないか。まあ、大体局長は余り上らないと言いますけれども、私は、この調子だというと、僅かの間に相当値段が上つておる。あなたの考えでは、重油の割当を或る程度制限するとしても、この値段より上らない、上らせない、こういう自信がありますか。その点は一応承わつておきたいと思います。
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川上為治#18
○説明員(川上為治君) 自信があるかと申しますと、これは自信があるといつて、これは言い切れるかどうか、これは疑問があると思うのですが、私としましては、これは現在の機構において極力重油業者のかたも協力してもらつて、そうして値段が上らないように私のほうとしましては努力したいというふうに考えております。
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千田正#19
○千田正君 漁業協同組合や或いは農業協同組合、いわゆる需要者の団体であるから、と言いますが、そういうことで割当はどうも感心しない、こういうようなお話のようでありますけれども、昭和十四年の、いわゆる通産省、当時の商工省と農林省の話合いをして、農業協同組合、漁業協同組合は、需要者の団体と同時に、それに必要な資材を一括して取扱うところの又代表機関であるという了解の下に、これは両者相一致して油の割当等はやつたわけであります。終戦後今日を迎えて、而も八年を経た今日でも、この問題は、その結果、根本理論においては変りないと思いますが、その点からやはりこれは農林省と通産省と十分に打合せて、需要者、而も漁業などは、計算して見るというと僅かに四%にしか当つてない問題であるにかかわらず、そういう問題で紛争を来たすということは我々としても好ましくないと思いますが、これはやはり協同組合なら協同組合が、こうういう高い油を売つていては生産コストの上に非常に大きな影響を及ぼす、こういう観点から要望しているのですが、この点については協同組合は、どういう立場でこういうことを要求しておるというふうに局長は考えておられますか。協同組合に対するあなたの考えを一応承つておきたいと思います。
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川上為治#20
○説明員(川上為治君) 昭和十四年頃の問題につきましては、これは外貨の割当ではなくて、恐らくまあ元売業者的に、国内の配給について元売業者的な性格を或る程度与えられたということではないかと思うのですが、まあ外貨の割当とは若干違うのじやないかというふうにも考えられます。それからもう一つの問題について、私のほうとしましては需要者割当ということをいたしますというと、それが団体でありましても、或いは大口の需要者でありましても、そういたしますというと、単に漁業関係にとどまらず、あらゆる方面にこれが波及して、例えば鉄鋼でありますとか、或はほかの産業関係のものも直接割当てろということになりまして、この配給関係について非常にごたごたが起きて来はせんかという問題、それからがいかの割当について、今申しましたようにやはりいろいろ紛糾が生じて来る。やはりできれば一つ現在の機構において配給をさせたいというふうに考えております。
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千田正#21
○千田正君 大分これは局長と我々の見解は違うので、例えば鉱山のあれで使うとか、船舶業者が使うというものと、それから農業協同組合、漁業協同組合というものの団体とは同じ団体でも性質は違うと思うのであります。これは十分あなたのほうでも御検討願いたい。我々は漁業団体法なり、或いはいわゆる協同組合法によつて設立された協同組合というのはおのずからそういう団体とは違う、根本理論から言つて。そこでこれは次官にお伺いしたいのですが、この漁業協同組合、或いは農業協同組合に対して、油というようなこういう重要資材に対するタンク、或いは買付け等に対しては農林中央金庫がその金融その他を見る、という措置を政府の方針としてとりつつある。これに対して仮にこういう問題があつて、見解が異になるということはこれは政策の不一致というふうに我々は考えるが、その点はどうですか。
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山本勝市#22
○政府委員(山本勝市君) もう少し研究させて頂きたいと思うのです。正直に申しますが、今勉強中でありまして、もう少し一つ私自身に研究の時間を与えて頂きたい。
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千田正#23
○千田正君 これは十分研究して頂きたいと思うのは、いわゆる日本の基礎産業である農業と漁業に対しては、とにかくさつきも鉱山局長が言うように末端においては止むを得ず高い値段でも売らなくちやならないような事情が起きて来る。そうなつてはこの農業、漁業というような生産の基礎産業に対しての実際の政策がうまく行かない。そこでそういう仮りに漁業協同組合なり、農業協同組合なりが外貨の割当等に対しての裏付けとしては、或いはタンクの設置とか、そういうものに対しては農林中央金庫が十分あとを見る、そうして生産価格及び買付けの一応の裏付けをしてやる、そうして安んじて日本の基礎産業の育成を図らせる、こういうのが政府の方針のように我々承つております。ところが一方においては局長の考え方から言えば漁業協同組合や農業協同組合もほかの例えば鉱業団体であるとか或いは船舶団体と同じような団体でありながら、そういうものに外貨の割当をやるというと基準が崩れて来るから割当ができない。非常にこれは矛盾していることであると同時に、協同組合というものを作つた法律の精神というものを十分御研究願つて、この問題については措置して頂きたい。その点については特に休会明けにおいては十分次官から御方針のほどをお聞かせ願いたいと思うのであります。
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山本勝市#24
○政府委員(山本勝市君) ちよつと研究の時間をお与え頂いたわけでありますが、ただ川上局長と今まで話合つた関係では、恐らく水産或いは農業関係に対しては特別に重油その他資材を確保しなければならんとか、その他の行政について考えなければならんという点は、恐らく私どもも、そう考えているし、局長もそう考えているのじやないかと思います。決してただほかの需要者団体と同じに見ているのではないと、私は了承しているのです。ただ外貨の割当という問題に引つかかつて来て、これがなかなか面倒で割当制そのものに困難な問題が含まれていると思いますが、外貨の割当というものは非常に面倒な問題ですから、これをこの場合に適用をするということに非常な混乱を来たしはしないかということであるのだと私は了解しておるのです。決してほかの需要者団体と水産及び農業というような面とを同列に見ておるわけではないのだというふうに、こういうふうに了解しておるのです。
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千田正#25
○千田正君 もう一点だけ。先般お答えをはつきり頂かなかつたのですが、局長さんにお尋ねしますが、いわゆる資本産業の業者が外地において或いは寄港地において買付ける外貨の割当は、恐らく通産省は知らないとおつしやるかも知れないけれども、それは運輸省の割当をとつてやつています、実際においては……。そういうところの関連については何らあなたがたは耳を向けないで、沿岸の漁業の苦しい三百万の漁民が要求しておるのに対して、それを考えないというのはおかしいと思う。外貨割当の一貫したそうした施政方針がなつていないと思う。片一方の資本漁業に対してはいわゆる海運局関係のなにから運輸省の割当をとつておる。片一方の漁業の苦しい沿岸漁民にはこういつて、高いものを買わせるから何とかしてくれというのに対してはやつておらない。そこでこういう矛盾が出て来ると思う。こういう点についてはどういうわけですか。外貨割当に対するあなたがたの関連性について……。
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川上為治#26
○説明員(川上為治君) その問題は実は私のほうはやはり一応筋は通つておるのじやないか、ということは、この捕鯨用の油でありますとか、そういうものについて現在これは需要者のほうに割当を、運輸省の枠ですから、そのほうから出しておりますが、これはやはり外地において活動をしておるという関係も一つなんですが、一つは国内の販売業者と別に特別な摩擦が生じたり、或いはそれとの関係があるというわけではないから、そういうことになつておると考えます。
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千田正#27
○千田正君 どうもその点は私は矛盾しておると思うのですよ。それは結構ですよ。私は捕鯨に行く業者が外地において買付ける割当てを受ける、これは当然である。それから又国内との摩擦を防ぐために或いはかつを、まぐろの業者が遠いところにおいて買付けることは、これはもう当り前のことであります。それだからといつて国内のそれならばこの沿岸漁民のこうした苦しい訴えに対して、その国内のいわゆる業者との関連があつて、そういう基準があるからやれないということにはならないと思うのです。そこはもうあなたの理論と我々の理論との食違いでありまして、やはりできるだけ安いものを入れて、できるだけ安く生産コストをあげることでなければ日本の食糧体制はできないと我々は根本から考えておるのであります。その点は通産省のあなたがたの御意見と我々の要求する点とは多少違うと思うのです。
 なお先ほど来衆議院におきましてもすでに決議をされておりますので、お答えの如何によつて我々参議院としても十分に検討してこの問題は考えなければならんと思いますが、ほかにまだ委員諸君の御質問があると思いますから、私の質問は一応打切つておきます。
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東隆#28
○東隆君 私も少しお聞きしたいのですが、この配布になつた資料の中に最近の重油市況調、これを見ますと北海道が一番高くて中央が一応安い値段だ。それで私は営利業者の配給と協同組合の配給の違いはどこにあるかというと、協同組合関係の配給はこれはプール計算をやるのです。従つてどこにつても同じ値段にしよう、こういうのを理想にしておるわけです。従つて石油の値段等については距離の遠い所、非常に不便な所、そういうような所にも実は近い所のほうの犠牲において安い価格のものが行く、こういう所に協同組合を作つておる利益があるわけです。若しこのままで以てやつて行けばどういうことになるかというと、北海道では高いところの資材を使つてそうし売るものは安い値段で売る、こういう形になつて折角生産をぐんぐん上げなければならんところが非常なハンデイ・キヤツプがつく。従つてそういうようなやり方では大きな生産は上げられんわけです。従つて中小企業者がその生産を有利に展開をさせるために協同組合を作つているわけです。だから協同組合というものを理解なしに配給を考えるのであれば、これはとんでもない配給上における間違いが起きると思う。でお話をお聞きしておると、協同組合関係についてご理解がないようでありますので、私は研究をされる場合にその点を一つ大きくお考えを願いたい。
 それからもう一つは砂糖と石油が非常に似ておるわけです。大部分海外から入れてそうしてやつておるわけですが、砂糖の場合も実は消費者の代表者、実は精製工場ですね、これを完全に消費者代表にしておるわけです。そうして実際に消費をするものは農民だのそれからその他のほかの消費者はこれは消費者の代表になつておらない。そういう形で以て粗糖が入つて来て、そうして精製工場で全部利益がありますからそれを精製して白糖にしておる。で黒砂糖だの何だのそういうものは配給になつておりません。ここに非常に大きな問題があるのです。それでそいつを合理的にするために全購連が輸入の枠をとつておるわけです。これは今年の一月頃から大分やかましくなつて、そうして全購連が割当をとつておるわけです。これは私は石油の場合も同じだと思うのです。石油の場合には、殊に漁業のことになつて参りますると、砂糖なんかよりもまだ重要な役割をしておる。そこでどうしてもこれを全漁連にがいかを割当させる、こういう形にして末端の消費者と直結をさせるような態勢を作ることが一番正しい配給の機構です。私はそういうふうに考えておるわけです。
 そこでもう一つお伺いをしたいのは、今の輸入元をやるのはこれは石油配給業者が作つておるところの協同組合とは別なものがやつておるわけです。中小企業者等の協同組合法によつて石油の協同組合ができておるわけです。これはどれくらいあるか私にはわかりませんけれども、これの全国的のものが本来ならば割当を受けるべきです。これが配給するのですから、これが配給の中心なんですから……。そうして協同組合がもう少し強固な基礎をもつたら精製も当然やるべきだ。それは協同組合そのものが消費者の、中小企業者の結局必要な量を計画的に十分にまとめることができるわけです。だからその基礎の上に必要な数量をまとめていかなければいかんのです。そこへ本当の数字が出て来るのであつて、製造業者が自由に外貨の割当を受けて、輸入して、そうしてそれをいろいろな配合の仕方、そのことによつて利益の上がるような配合の仕方をされたら、これは非常な問題が起きて来る。ですから、もつと計画的な面を考えて来るというと、実際の消費者を基盤に置いたその上にできておる協同組合というものを基準にして、そうして数量その他の計画、かようなものが立てられるべきである。だから私は純理論から言つても、全漁連に外貨の割当をするのが正しいのではないかと思う。そうしてその上で若しタンクその他の設備がない、こういうようなあれでしたら、これはそういうようなものを使えるような態勢をやつてもらえれば、これは新らしくこしらえる必要はないのですから、ですから、そういう面をやる必要があるし、それから金融の面でこげつきがあるかといつて、さも水産業関係の者に恩を着せるようなお話もありましたけれども、これも系統を質して行けば、農林中央金庫を通して短期金融というようなものも当然出て来るのですから、それによつてこれは賄われるべきものである、長期金融じやないのですから……。短期金融はこれは漁業者の生産資材としての金融ですから、これはもう当然農林中央金庫がこの生産物金融を考えなければならん。だからこげつくはずがない。私はそういうような意味で、どうせ今までの通産省のやり方が、業者を中心にして、そして協同組合の配給機構というものについて冷淡なところがあつたためにそういうような形になつていると、こういうふうに言わざるを得ないわけです。ですから私はその点をよく一つお考え下すつて、そうして研究を進めて頂きたい、こう思うのです。
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山本勝市#29
○政府委員(山本勝市君) ここで私は議論するつもりはございませんが、ただ今よく研究しろとおつしやつて、協同組合に対する理解がないと思われるということでありまするが、まあこれからも十分勉強して行きますが、ただ申上げておきたいことは、これまで内閣もそうでしようが、今度の内閣もすべての事業を協同組合でやつて行くという方針ではなくて、勿論組合が或る部分において大きな役割を果すべきものだ、又これに対して援助を与えるべきものだということは勿論でありますけれども、原則としては企業の自由競争という建前の上に立つて政策を行なつているわけでありますから、そうして従来農協にいたしましても殊に農家の肥料とか、或いは生活必需品というようなものがことごとく農協を通してやれば一番いいような理屈ですけれども、御承知の通りどこも実際問題になるといろいろな問題を起して、再建に非常な苦労をしているという状況を見ましても、必ずしも需要者団体、消費者団体というものが当然にそれらの必要なものを買うたり或いは売つたり、これは重油などの問題を言うのではありませんが、一般的に組合として問題にされたから申上げるんですけれども、それが必ずしもうまく行かない、中間利益が取られないからうまく行くはずだと組合論者はそう申しますけれども、必ずしもそうは行かない。利益は商売人の手に入りましても、併し消費者自身から見てもそのほうが利益になる場合があるから、そこで需要者、農民のかたがたも商売人の所に買いに行つて、組合のほうには余り買いに行かないという面も起つて来る。ですから、私は決して組合の役割を軽く見るんではありません。見るんではありませんが、併し組合の役割を余り大きく見過ぎることも面白くないと、実はこう考えているのであります。
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