地方行政委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十一年十一月三十日(金曜日)
午前十一時五分開議
出席委員
委員長 大矢 省三君
理事 亀山 孝一君 理事 鈴木 直人君
理事 永田 亮一君 理事 吉田 重延君
理事 北山 愛郎君 理事 中井徳次郎君
青木 正君 唐澤 俊樹君
川崎末五郎君 櫻内 義雄君
渡海元三郎君 徳田與吉郎君
灘尾 弘吉君 丹羽 兵助君
古井 喜實君 森 清君
山崎 巖君 加賀田 進君
五島 虎雄君 坂本 泰良君
櫻井 奎夫君 中島 巖君
西村 彰一君 西村 力弥君
門司 亮君
出席国務大臣
国 務 大 臣 大麻 唯男君
国 務 大 臣 太田 正孝君
出席政府委員
警察庁長官 石井 榮三君
自治政務次官 早川 崇君
総理府事務官
(自治庁行政部
長) 藤井 貞夫君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 小林與三次君
委員外の出席者
警 視 監
(警察庁警備部
長) 山口 喜雄君
総理府事務官
(自治庁行政部
公務員課長) 角田礼次郎君
総理府事務官
(自治庁税務部
長) 奧野 誠亮君
総理府事務官
(自治庁税務部
府県税課長) 細郷 道一君
専 門 員 円地与四松君
―――――――――――――
十一月三十日
委員櫻内義雄君、森清君及び中島巖君辞任につ
き、その補欠として大橋忠一君、芦田均君及び
西村力弥君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員芦田均君及び大橋忠一君辞任につき、その
補欠として森清君及び櫻内義雄君が議長の指名
で委員に選任された。
―――――――――――――
十一月二十九日
消防器材及び施設整備に関する国庫補助わく拡
大の陳情書(第三
五一号)
地方財政確立に関する陳情書
(第三五三号)
地方交付税率引上げに関する陳情書外一件
(第三五四号)
公債費対策確立に関する陳情書
(第三五六号)
スポンサーに広告税設定に関する陳情書
(第三六七号)
公営住宅及び道営住宅等家賃値上げ反対に関す
る陳情書(第四
〇一号)
地方交付税率引上げ等に関する陳情書
(第四〇八号)
地方税制度改正に関する陳情書
(第四〇九号)
奄美群島復興事業に関する陳情書
(第四一七号)
法定外普通税創設に関する陳情書
(第四一九号)
を本委員会に参考送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
地方公務員法等の一部を改正する法律案(内閣
提出、第二十四回国会閣法第五四号、参議院送
付)
地方財政に関する件
警察に関する件
派遣委員より報告聴取
―――――――――――――
この発言だけを見る →午前十一時五分開議
出席委員
委員長 大矢 省三君
理事 亀山 孝一君 理事 鈴木 直人君
理事 永田 亮一君 理事 吉田 重延君
理事 北山 愛郎君 理事 中井徳次郎君
青木 正君 唐澤 俊樹君
川崎末五郎君 櫻内 義雄君
渡海元三郎君 徳田與吉郎君
灘尾 弘吉君 丹羽 兵助君
古井 喜實君 森 清君
山崎 巖君 加賀田 進君
五島 虎雄君 坂本 泰良君
櫻井 奎夫君 中島 巖君
西村 彰一君 西村 力弥君
門司 亮君
出席国務大臣
国 務 大 臣 大麻 唯男君
国 務 大 臣 太田 正孝君
出席政府委員
警察庁長官 石井 榮三君
自治政務次官 早川 崇君
総理府事務官
(自治庁行政部
長) 藤井 貞夫君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 小林與三次君
委員外の出席者
警 視 監
(警察庁警備部
長) 山口 喜雄君
総理府事務官
(自治庁行政部
公務員課長) 角田礼次郎君
総理府事務官
(自治庁税務部
長) 奧野 誠亮君
総理府事務官
(自治庁税務部
府県税課長) 細郷 道一君
専 門 員 円地与四松君
―――――――――――――
十一月三十日
委員櫻内義雄君、森清君及び中島巖君辞任につ
き、その補欠として大橋忠一君、芦田均君及び
西村力弥君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員芦田均君及び大橋忠一君辞任につき、その
補欠として森清君及び櫻内義雄君が議長の指名
で委員に選任された。
―――――――――――――
十一月二十九日
消防器材及び施設整備に関する国庫補助わく拡
大の陳情書(第三
五一号)
地方財政確立に関する陳情書
(第三五三号)
地方交付税率引上げに関する陳情書外一件
(第三五四号)
公債費対策確立に関する陳情書
(第三五六号)
スポンサーに広告税設定に関する陳情書
(第三六七号)
公営住宅及び道営住宅等家賃値上げ反対に関す
る陳情書(第四
〇一号)
地方交付税率引上げ等に関する陳情書
(第四〇八号)
地方税制度改正に関する陳情書
(第四〇九号)
奄美群島復興事業に関する陳情書
(第四一七号)
法定外普通税創設に関する陳情書
(第四一九号)
を本委員会に参考送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
地方公務員法等の一部を改正する法律案(内閣
提出、第二十四回国会閣法第五四号、参議院送
付)
地方財政に関する件
警察に関する件
派遣委員より報告聴取
―――――――――――――
大
大矢省三#1
○大矢委員長 これより会議を開きます。
本委員会におきまして、前国会の閉会中において、地方自治、地方財政、警察及び消防に関して実情調査のため、議長の承認を得て北海道地方及び九州地方に委員を派遣いたしたのでありまするが、この際派遣委員よりその報告を聴取することといたします。第一班北海道地方、徳田與吉郎君。
この発言だけを見る →本委員会におきまして、前国会の閉会中において、地方自治、地方財政、警察及び消防に関して実情調査のため、議長の承認を得て北海道地方及び九州地方に委員を派遣いたしたのでありまするが、この際派遣委員よりその報告を聴取することといたします。第一班北海道地方、徳田與吉郎君。
徳
徳田與吉郎#2
○徳田委員 去る九月国政調査のため、委員渡海元三郎、櫻井奎夫、徳田與吉郎の三名は北海道へ巡遣されましたが、その報告の機会を失っておりましたので、ここにそのごく概略を申し述べます。
調査いたしましたのは函館、室蘭、苫小牧、札幌等の道南各都市、並びに北海道庁、根釧地方各市町村の広域にわたり、九月十九日出発同二十九日帰院いたしました。
今回の調査目的は、地方行財政一般ではありましたが、特に第二十四国会で改正されました地方行財政の健全、合理化を目途とする一連の制度が地方公共団体個々に及ぼす具体的な影響と、後進特殊の地域にある北海道各行政団体の実態把握にあったのであります。
まず北海道庁において総務部長ほか関係各課長より詳細な説明を聴取したのでありますが、これを要約いたしますと、第一点、国費による総合開発計画が実施中である。第二点、道及び各市町村の行政施設が内地のそれに比べて著しくおくれている。第三点、地域が広大であって、気候が寒冷積雪地帯であり、かつ濃霧等の悪条件下にある。第四点、国費による総合開発計画に伴い、地方負担分あるいは付帯事業費が増高する等々の特殊事情によって、一般地方公共団体に比べ財政需要が増加されるにかかわらず、国の財源措置が不十分である。その具体的な事例として、昭和二十九年度の実積を示されましたが、これによれば同年度内におけるこれらの経費の道負担額見積り四十六億に対し、地方交付税で二十億円、地方債で十八億円、計三十八億円余が計上されたにすぎず、差額七億七千万円程度は未措置と相なっております。今回の補助率の引き上げ、補正係数の改善によって若干緩和されたとはいいながら、なお考慮の余地があるものと思われます。さらに道の公共事業費は、総合開発進展とともに年を追い増大して、昭和二十八年度、九年度はいずれも全国府県の総額の八分の一である百九十億円をこえるに至り、二十五年度に比べて三倍に伸びているのでありましたが、同時に道負担額も急激に増高して、これまた二十五年度の三・八倍である二十五億円に達し、他府県の二・四ないし六倍に比べて著しく負担が重いようであります。これらに対する措置についての強い要望がありましたが、調査室にあります資料で詳細御承知おきをお願いしたいと存じます。しかしながら一点、去る国会で改正実施されました未開発後進県に対して、投資的経費を、新顧客補正の設定によって算入する方途が講ぜられましたけれども、北海道は他の先進府県同様何らその恩恵を受けておらない不合理性の強調がありましたが、一考を要するものと思われました。
道庁で、北海道町村長会長から公債費の処理に関する国の援助政策、並びに自治法の改正に基いて、助役が教育長を兼務できる期間をさらに延長してもらいたいという陳情がありましたことを付言いたしておきます。
なお道内の町村合併については、その特殊地域性が進行をはばみ、計画の五〇%が進捗したに過ぎず、今後も残り七十三カ町村のうち、二十カ町村程度のほかは合併困難と見られております。
再建申請団体は当時七十二市町村に及び、順調に進捗しておるようでありました。
函館市ほか個々の調査団体の詳細並びに要望事項等につきましては、あまりに広範にわたりますので、持ち帰りました資料を調査室で御一覧の上、御了承願うこととし、ここでは若干抜萃して御報告いたします。
函館市におきましては、本委員会所管の問題とも思われませんが、北海道の玄関都市として、その連絡交通に関する要望に熾烈なものがありました。その一つは青函連絡船の不足と運賃の不当性であります。特に貨物運賃におきましては、国鉄標準料率の三・四倍に定められており、これが道内経済発展に大きな障害をなしているそうであります。国鉄側としては、近く鉄道料金改正の機会があれば是正すると約束をしているそうでありますが、国会側の協力を強く要望しておりました。
その第二は、内地連絡の海底トンネルの問題であります。むしろ函館地区の住民は、青森県の最北端、大間の港を改修することによって、現在の所要四時間を一時間に短縮することが可能であり、その経費もわずか二億円程度であるから、巨費を要する海底トンネルは不要であると言うのであります。北海道開発と関係の深い問題でありますので、お伝えいたします。
なお函館市を中心とする道、渡島支所管内は、近年不漁に加えて漁獲物の陸上げが激減し、最盛期の五%程度というさびれ方であって、財政の面から分県の世論さえ起っている状況であります。
室蘭、苫小牧両市はともに、日鋼、富士鉄あるいは王子製紙、国策パルプ等の大工場を抱えておりますので、大規模償却資産に対する固定資産の課税額に対し、重大な影響をこうむっております。すなわち今回の税制改正によりまして、前者は昨年比七千五百万円の減、後者は七千万円の減少と相なっております。財政規模の総額九億円や五億円の両市にとっては大きな財政欠陥であり、前国会における付帯決議の実現を待望するのもゆえありと思われます。
北端歯舞本村を視察いたしましたが、納沙布燈台の真下が国境線と称してソ連の監視下にあり、折柄出漁中の三、四十隻のわが漁民がコンブ、帆立貝の採集中を二隻のソ連監視船に追い立てられている現状を見せつけられ、痛憤にたえない思いがいたしました。
根室町では根室支庁長の催しで、管内市町村長並びに歯舞、色丹諸島関係者の懇談会が開かれました。席上、根室町、歯舞村、和田村の合併問題、歯舞、色丹諸島帰属受け入れに関する諸問題、択捉、国後島返還等について現地の声を聞いたのでありますが、その帰属に対する熱烈な住民の要望には、こうべをたるるのみでありました。領土たな上げで日ソ国交再開の今日、同情にたえないものがあります。特に千島諸島を失った根室町の財政窮乏は実にはなはだしく、何らか対策を講ずべきものと思われます。
根室、釧路地方は、いわゆる根釧原野開発地区として、世界銀行の融資によって機械開墾を進められている地区でありまして、そのモデル・ケースとして、パイロット・ファームと呼ばれる開拓農家が計画入植いたしております。地理不便のため現地視察はできませんでしたが、入植五カ年で、耐寒ブロック住宅、畜舎、サイロ等を備え、電力も導入して、耕馬二頭、乳牛十頭、肥育豚五頭、綿羊二頭、鶏二十羽を持ち、牧草、飼料栽培耕地として十四町四反、付属耕地四町四反を開墾付与して、七、八年のうちに年収百万円程度の酪農を作ろうとする理想的なものでありますが、計画の進捗は十分とは見受けられませんでした。
これら開発事業に伴う市町村の財政需要は、根室支庁管内のみでも二千万円近くに上り、三十年度は特別交付税でようやく八百万円程度を付与されているにすぎません。
湿原、泥炭地帯であるこの地方の国費による特殊開発、釧路港の整備、道路補修等強く要望されております。
釧路市は、この方面の漁業好況と、内陸開発の影響を受けて活況を呈し、市の財政も二十八年度までに累積した赤字一億三千万円を三十年度に解消するという勢いでした。
最後に網走地区に入りましたが、この地方は本年は低温、多湿のため非常な冷害をこうむり、水稲はほとんど全滅、雑穀は四分作といわれ、その対策に苦慮している状況でありました。
この調査旅行を通じまして、後進、開発途上にあります北海道を、内地府県並みに取り扱う現行制度に、大きな疑問を持たされましたことを付言いたしまして、はなはだ雑駁ではありましたが、報告を終ります。拍手
この発言だけを見る →調査いたしましたのは函館、室蘭、苫小牧、札幌等の道南各都市、並びに北海道庁、根釧地方各市町村の広域にわたり、九月十九日出発同二十九日帰院いたしました。
今回の調査目的は、地方行財政一般ではありましたが、特に第二十四国会で改正されました地方行財政の健全、合理化を目途とする一連の制度が地方公共団体個々に及ぼす具体的な影響と、後進特殊の地域にある北海道各行政団体の実態把握にあったのであります。
まず北海道庁において総務部長ほか関係各課長より詳細な説明を聴取したのでありますが、これを要約いたしますと、第一点、国費による総合開発計画が実施中である。第二点、道及び各市町村の行政施設が内地のそれに比べて著しくおくれている。第三点、地域が広大であって、気候が寒冷積雪地帯であり、かつ濃霧等の悪条件下にある。第四点、国費による総合開発計画に伴い、地方負担分あるいは付帯事業費が増高する等々の特殊事情によって、一般地方公共団体に比べ財政需要が増加されるにかかわらず、国の財源措置が不十分である。その具体的な事例として、昭和二十九年度の実積を示されましたが、これによれば同年度内におけるこれらの経費の道負担額見積り四十六億に対し、地方交付税で二十億円、地方債で十八億円、計三十八億円余が計上されたにすぎず、差額七億七千万円程度は未措置と相なっております。今回の補助率の引き上げ、補正係数の改善によって若干緩和されたとはいいながら、なお考慮の余地があるものと思われます。さらに道の公共事業費は、総合開発進展とともに年を追い増大して、昭和二十八年度、九年度はいずれも全国府県の総額の八分の一である百九十億円をこえるに至り、二十五年度に比べて三倍に伸びているのでありましたが、同時に道負担額も急激に増高して、これまた二十五年度の三・八倍である二十五億円に達し、他府県の二・四ないし六倍に比べて著しく負担が重いようであります。これらに対する措置についての強い要望がありましたが、調査室にあります資料で詳細御承知おきをお願いしたいと存じます。しかしながら一点、去る国会で改正実施されました未開発後進県に対して、投資的経費を、新顧客補正の設定によって算入する方途が講ぜられましたけれども、北海道は他の先進府県同様何らその恩恵を受けておらない不合理性の強調がありましたが、一考を要するものと思われました。
道庁で、北海道町村長会長から公債費の処理に関する国の援助政策、並びに自治法の改正に基いて、助役が教育長を兼務できる期間をさらに延長してもらいたいという陳情がありましたことを付言いたしておきます。
なお道内の町村合併については、その特殊地域性が進行をはばみ、計画の五〇%が進捗したに過ぎず、今後も残り七十三カ町村のうち、二十カ町村程度のほかは合併困難と見られております。
再建申請団体は当時七十二市町村に及び、順調に進捗しておるようでありました。
函館市ほか個々の調査団体の詳細並びに要望事項等につきましては、あまりに広範にわたりますので、持ち帰りました資料を調査室で御一覧の上、御了承願うこととし、ここでは若干抜萃して御報告いたします。
函館市におきましては、本委員会所管の問題とも思われませんが、北海道の玄関都市として、その連絡交通に関する要望に熾烈なものがありました。その一つは青函連絡船の不足と運賃の不当性であります。特に貨物運賃におきましては、国鉄標準料率の三・四倍に定められており、これが道内経済発展に大きな障害をなしているそうであります。国鉄側としては、近く鉄道料金改正の機会があれば是正すると約束をしているそうでありますが、国会側の協力を強く要望しておりました。
その第二は、内地連絡の海底トンネルの問題であります。むしろ函館地区の住民は、青森県の最北端、大間の港を改修することによって、現在の所要四時間を一時間に短縮することが可能であり、その経費もわずか二億円程度であるから、巨費を要する海底トンネルは不要であると言うのであります。北海道開発と関係の深い問題でありますので、お伝えいたします。
なお函館市を中心とする道、渡島支所管内は、近年不漁に加えて漁獲物の陸上げが激減し、最盛期の五%程度というさびれ方であって、財政の面から分県の世論さえ起っている状況であります。
室蘭、苫小牧両市はともに、日鋼、富士鉄あるいは王子製紙、国策パルプ等の大工場を抱えておりますので、大規模償却資産に対する固定資産の課税額に対し、重大な影響をこうむっております。すなわち今回の税制改正によりまして、前者は昨年比七千五百万円の減、後者は七千万円の減少と相なっております。財政規模の総額九億円や五億円の両市にとっては大きな財政欠陥であり、前国会における付帯決議の実現を待望するのもゆえありと思われます。
北端歯舞本村を視察いたしましたが、納沙布燈台の真下が国境線と称してソ連の監視下にあり、折柄出漁中の三、四十隻のわが漁民がコンブ、帆立貝の採集中を二隻のソ連監視船に追い立てられている現状を見せつけられ、痛憤にたえない思いがいたしました。
根室町では根室支庁長の催しで、管内市町村長並びに歯舞、色丹諸島関係者の懇談会が開かれました。席上、根室町、歯舞村、和田村の合併問題、歯舞、色丹諸島帰属受け入れに関する諸問題、択捉、国後島返還等について現地の声を聞いたのでありますが、その帰属に対する熱烈な住民の要望には、こうべをたるるのみでありました。領土たな上げで日ソ国交再開の今日、同情にたえないものがあります。特に千島諸島を失った根室町の財政窮乏は実にはなはだしく、何らか対策を講ずべきものと思われます。
根室、釧路地方は、いわゆる根釧原野開発地区として、世界銀行の融資によって機械開墾を進められている地区でありまして、そのモデル・ケースとして、パイロット・ファームと呼ばれる開拓農家が計画入植いたしております。地理不便のため現地視察はできませんでしたが、入植五カ年で、耐寒ブロック住宅、畜舎、サイロ等を備え、電力も導入して、耕馬二頭、乳牛十頭、肥育豚五頭、綿羊二頭、鶏二十羽を持ち、牧草、飼料栽培耕地として十四町四反、付属耕地四町四反を開墾付与して、七、八年のうちに年収百万円程度の酪農を作ろうとする理想的なものでありますが、計画の進捗は十分とは見受けられませんでした。
これら開発事業に伴う市町村の財政需要は、根室支庁管内のみでも二千万円近くに上り、三十年度は特別交付税でようやく八百万円程度を付与されているにすぎません。
湿原、泥炭地帯であるこの地方の国費による特殊開発、釧路港の整備、道路補修等強く要望されております。
釧路市は、この方面の漁業好況と、内陸開発の影響を受けて活況を呈し、市の財政も二十八年度までに累積した赤字一億三千万円を三十年度に解消するという勢いでした。
最後に網走地区に入りましたが、この地方は本年は低温、多湿のため非常な冷害をこうむり、水稲はほとんど全滅、雑穀は四分作といわれ、その対策に苦慮している状況でありました。
この調査旅行を通じまして、後進、開発途上にあります北海道を、内地府県並みに取り扱う現行制度に、大きな疑問を持たされましたことを付言いたしまして、はなはだ雑駁ではありましたが、報告を終ります。拍手
大
鈴
鈴木直人#4
○鈴木(直)委員 九州調査班は、便宜、私から御報告を申し上げます。
九州調査班は、吉田重延、五島虎雄及び鈴木直人の三委員と、丸山稲調査員の四人でありまして、八月八日東京発、約一週間にわたり、福岡、長崎の両県を調査し、さらに熊本県にも立ち寄り、調査いたした次第であります。
今回の調査は、その主眼点を地方税制の改正に置き、特に固定資産税中大規模償却資産の関係、また駐留軍使用の国有資産及び旧軍港市における旧軍港施設関係を実地について調査することに努めました。
この目的のため、福岡県では八幡市及び八幡製鉄所を視察して、市財政と製鉄所の固定資産税との関連を調査するとともに、福岡市における板付飛行場の状況、長崎県においては特に佐世保市を訪ね、旧軍港市の実態、特にその行政の特殊性と財政の実情を知るに努めました。
また福岡県においては、昭和三十一年度予算案等の知事専決処分問題のその後の経過と現況を聴取するとともに、県下市町村の財政概況並びに税務行政及び税制改革に関する県の意見を聴取いたしました。長崎、熊本両県については、財政再建整備団体でありますので、その実情を中心に調査いたしました。
これらの詳細をここに申し上げることは、時間の関係もありますので、これを省略いたしまして、概括的にそのおもなる事項について、二、三の印象を申し上げたいと思います。
まず大規模償却資産に対する課税制限の問題でありますが、八幡市側のいうところによりますと、同市のごとく財政収入を大工場に依存しなければならない労働都市にあっては、昭和二十九年五月の法律改正によるこの課税制限によって大打撃を受けたのでありましてすでに全国市長会から、大規模償却資産に関する改正要望事項として陳情いたしておる線に沿って、法律の改正を熱望いたしておりました。
すなわち同市は八幡製鉄所、三菱化成黒崎工場等が所在するわが国有数の重工業地として、戦後急速に復興しつつありまして、ために人口増加率は全国平均の五倍で、戦災都市でもあり、住宅の不足はなはだしく、また学童の増加が毎年三千ないし四千を数え、さらに市街地拡充に伴う区画整理や、街路整備等土木事業など、民生、教育、土木等の行政経費は巨額に上る実情であります。
元来八幡市は八幡製鉄所と盛衰をともにしておりまして、担税力の少い従従員を抱えて市は財政援助を製鉄所に求めており、国の助成金を得たり、あるいは会社からも税負担以外に納付金、寄付金等の名目で、市が援助を受けていたのでありますが、制度の改正によりまして会社からの寄付金はあとを断ち、さらに二十九年の地方税法改正により償却資産税の課税制限が行われましたので、ここに非常な税収減を来たすことになったというのであります。
すなわち大規模償却資産に対する固定資産税だけで昭和二十九年度に比して三十年度は一億二千五百余万円、三十一年度は一億八千三百余万円の減収となったのであります。現在市税収入総額は十一億一千万円でありますが、全国市長会の要望のごとく法改正が行われれば一億一千五百万円ほどの増収が期待されるということでありまして、その改正要望の要旨は、大規模償却資産の課税限度額について人口二万人以上の人口段階をさらに分類して、高段階に至るものも、それぞれ制限の緩和をはかることとして、最終段階の人口二十万以上の市にあっては十五億円を限度として課税し得ることとするというのであります。ちなみに現在昭和三十一年度において福岡県と八幡市との間における八幡製鉄所の大規模償却資産の課税標準額の配分は、福岡県が百四十三億余円に対して八幡市は三十五億余円、税額にして県の二億円に対して八幡市は五千万円となっておるような状態であります。
次に駐留軍使用施設の関係でありますが、まず福岡市の板付飛行場については、市はもとより同基地の移転を念願して、その促進を陳情し続けておるものでありますが、にわかにその希望達成は困難であることも承知しておりまして、現在としてはもっぱら飛行機の爆音による基地周辺の中小学校の授業上の障害をいかにして防止するか、その防止対策について市としては深い関心を払っておりまして、基地周辺の中小学校に案内を受けまして、爆音の実際の状況及び教室の防音施設等について実地視察するとともに、校長教員、PTA関係者より左のごとき陳情を受けたのであります。すなわち基地周辺の学校に対しては、一学級当り児童生徒数を最高四十人もしくはそれ以下とすること、十分な防音工事を実施すること、校舎の移転、教職員に対する特別優遇を講ずること等であります。われわれは現に移転新築中の一校舎、またすでに防音装置を行なっている学校についてその模様を視察して参りましたが、その効果は十分でなく、なかなか困難な問題ではあるが一何とかして解決しなければならない問題と思ったのであります。
次に旧軍港市の問題でありますが、佐世保市についてみれば、かような都市は元来海軍依存の都市であって、軍港施設を除外してはほとんど自立産業なく、その財政基礎を持たない団体であります。戦前、海軍はなやかなりしころでさえ必ずしも軍港市は財政は豊かでなく、国庫からは海軍助成金が交付せられておりましたが、今はこれがないばかりでなく、逆に失業者が多く集まり、生活要保護者がふえ、教育施設の拡充等行政経費の激増のために市財政を圧迫している現状であります。しかも多くの旧軍港施設は駐留軍や自衛隊が使用しておりまして、一部転換工場のほかは遊休施設として、いたずらに市の枢要部分を占有しながら、市財政には何ら寄与していないのであります。
佐世保市の財政規模は本年度現計予算で十三億六千七百余万円でありますが、税収入は五億六千万円で歳入の四一%に当ります。この比率は昭和二十九年度決算では三九・七%で、人口数で同段階にある他の市平均に比較して約一〇%低いのであります。しかるに歳出面では教育費一億二千二百万円、社会及び労働施設費は三億八千余万円で、全歳出額に対する比率はそれぞれ八・九%、二七・九%となっておりますが、さらに三千人の学童増加に応ずる学校建築と失業対策費の四千万円ないし五千万円を追加予算に計上する予定でありまして、教育費及び社会労働費この両者だけで全歳出中に占める比率は四〇%となっているのであります。しかも地方交付税等国庫からの地方財政調整補給金の毎年度決算額に対する比率は、はなはだしく低下しつつある現状でありまして、終戦前の一一%に対し昨年度は七%となっておるのであります。一例を失業対策にとりますと、交付税算出における失対適格者の標準は人口二百四十六人に対し一人の失対適格者が出るものとされておりますのに、佐世保市では百十七人に一人ということになっておりまして、標準の二倍以上失業者があるわけで、それだけ市の一般財源が食われているわけであります。一方旧軍港施設が駐留軍等に使用せられておりまして、これらには非課税の待遇を与えられながら、市としては、道路費、岸壁築造費、渉外費等九千百余万円、うち六千四百余万円の市の一般財源の負担となる特別財政需要が見込まれるというような状態であります。従って国有資産等所在市町村交付金制度の関連において、関係都市としては駐留軍使用の固定資産に対して交付金の交付せられるよう要望しており、このことはすでに先国会で当委員会で法案審議の際付帯決議を付していたところでありまして、早急にその具体化が実現せねばならないと考えた次第であります。佐世保市では旧軍港施設関係を非課税よりはずすと固定資産税で約二億三千万円、電気ガス税で千三百万円の増収見込みを立てているのでありますが、また別な昭和二十九年度の決算について作った資料によりますと、佐世保市駐留軍使用施設にかかる固定資産について国有資産等交付金の法律を適用すると仮定した場合には、この交付金を含めた同市の税収全額の全歳入に対する比率は四八二%となりまして、人口同段階の市の平均四九%にほぼ一致してくるのであります。
次に、福岡県における本年度予算等の知事の専決処分の問題は、係争の原因となった中小学校児童生徒数につきましてもその後調査も完了いたし、関係当事者間の了解もなりまして解決済みとなっておったのであります。
長崎県及び熊本県は財政再建団体でありますので、もっぱらその状況を聴取いたしました。長崎県の赤字は、昭和二十九年度決算で六億四千五百万円、その発生原因は当時の地方財政制度の欠陥もありますが、特殊な本県の原因としましては、第一には長崎県は島嶼の数が六百幾つかありまして、海を含めた面積は九州全土にひとしいという地理的な事情、第二には産業の中心をなす漁業、石炭、造船の三産業が不振であったということ、第三は従前半衡交付金の基準財政収入額の算定中、遊興飲食税が過大に積算されたこと、第四に昭和二十八年六月、七月の大水害のあったことをあげております。本県は全国府県のトップを切って申し出た再建団体でありますが、再建期間は昭和三十年度から八カ年間、あらゆる面で経費節減と収入増をはかることは当然でありますが、単独事業では一割から三割減の線で計上、税収入についても新税創設や税率の引き上げは行わないけれども、もっぱら徴収歩合を高めることとして、昭和三十一年度では九六・六%、昭和三十二年度においては九六・七%にこれを引き上げまして、滞納分でも最終年度四五・五%にまで引き上げる計画であります。
再違法について長崎県から強く要望されましたことは、法律にうたわれている利点が政令の段階で受けられなくなったということでありまして、その第一は利子補給率、第二は指定事業におけ至高率補助についてであります。すなわち政令第七条によると赤子の多い団体が利子補給率が多く、経費を節約してきた赤字の少い団体に対しては利子補給率が少くなるが、これを合理化するということ、また再建団体の指定事業の総額が昭和二十七年から二十九年度までの三カ年間の平均の七五%以下の場合においてのみ高率補助を適用することとなっておるけれども、これは未開発地の開発を著しく阻害するから、七五%以下の部分については適当な改正を加えられたいというのであります。なお一般的に地方債の元利補給等を、ぜひ国で考えてほしいという要望もございました。
熊本県の赤字は、昭和二十九年度決算で六億三千四百余万円、うち再建債対象額は五億一千四百九十五万一千円。赤字発生原因は職員数が多く、かつ人員機構上単価も高いということ、投資的事業のため公債費の累増したこと、連年災害が発生したこと等であります。本県もまた再建期間は昭和三十一年度から七年間でありますが、再建計画の内容は大同小異であります。
地方税制の改正につきましては、福岡、長崎両県からはその意見を聴取いたしたのでありますが、そのおもなるものの項目のみを列挙しますと、第一に県民税については不均衡を是正すること、第二に事業税については非課税規定を整理し、原始産業課税を実施すること、及び法人事業税の分割基準を合理化し、法人県民税とともに本税の中間申告納付制度を廃止すること、また所得税の控除失格者に対しては事業税を非課税とすること、第三に遊興飲食税については非課税、免税点、基礎控除の制度を廃止し、税率は一本化し、軽減すること、第四に自動車税については車体検査の際、証紙徴収の制度とすること、第五に狩猟者税についてはその税率区分を撤廃すること、第六に軽油引取税については用途免税の制を廃止し、全部に全般的に課税すること、以上のごときものであります。もとよりそれぞれの理由はここに申し上げません。
以上のほか各県下市町村の行財政一般、町村の合併、新市町村育成強化の問題につきましても概況を聴取して参りましたが、事煩瑣にわたりますので省略いたしまして、以上をもって調査報告といたします。拍手
この発言だけを見る →九州調査班は、吉田重延、五島虎雄及び鈴木直人の三委員と、丸山稲調査員の四人でありまして、八月八日東京発、約一週間にわたり、福岡、長崎の両県を調査し、さらに熊本県にも立ち寄り、調査いたした次第であります。
今回の調査は、その主眼点を地方税制の改正に置き、特に固定資産税中大規模償却資産の関係、また駐留軍使用の国有資産及び旧軍港市における旧軍港施設関係を実地について調査することに努めました。
この目的のため、福岡県では八幡市及び八幡製鉄所を視察して、市財政と製鉄所の固定資産税との関連を調査するとともに、福岡市における板付飛行場の状況、長崎県においては特に佐世保市を訪ね、旧軍港市の実態、特にその行政の特殊性と財政の実情を知るに努めました。
また福岡県においては、昭和三十一年度予算案等の知事専決処分問題のその後の経過と現況を聴取するとともに、県下市町村の財政概況並びに税務行政及び税制改革に関する県の意見を聴取いたしました。長崎、熊本両県については、財政再建整備団体でありますので、その実情を中心に調査いたしました。
これらの詳細をここに申し上げることは、時間の関係もありますので、これを省略いたしまして、概括的にそのおもなる事項について、二、三の印象を申し上げたいと思います。
まず大規模償却資産に対する課税制限の問題でありますが、八幡市側のいうところによりますと、同市のごとく財政収入を大工場に依存しなければならない労働都市にあっては、昭和二十九年五月の法律改正によるこの課税制限によって大打撃を受けたのでありましてすでに全国市長会から、大規模償却資産に関する改正要望事項として陳情いたしておる線に沿って、法律の改正を熱望いたしておりました。
すなわち同市は八幡製鉄所、三菱化成黒崎工場等が所在するわが国有数の重工業地として、戦後急速に復興しつつありまして、ために人口増加率は全国平均の五倍で、戦災都市でもあり、住宅の不足はなはだしく、また学童の増加が毎年三千ないし四千を数え、さらに市街地拡充に伴う区画整理や、街路整備等土木事業など、民生、教育、土木等の行政経費は巨額に上る実情であります。
元来八幡市は八幡製鉄所と盛衰をともにしておりまして、担税力の少い従従員を抱えて市は財政援助を製鉄所に求めており、国の助成金を得たり、あるいは会社からも税負担以外に納付金、寄付金等の名目で、市が援助を受けていたのでありますが、制度の改正によりまして会社からの寄付金はあとを断ち、さらに二十九年の地方税法改正により償却資産税の課税制限が行われましたので、ここに非常な税収減を来たすことになったというのであります。
すなわち大規模償却資産に対する固定資産税だけで昭和二十九年度に比して三十年度は一億二千五百余万円、三十一年度は一億八千三百余万円の減収となったのであります。現在市税収入総額は十一億一千万円でありますが、全国市長会の要望のごとく法改正が行われれば一億一千五百万円ほどの増収が期待されるということでありまして、その改正要望の要旨は、大規模償却資産の課税限度額について人口二万人以上の人口段階をさらに分類して、高段階に至るものも、それぞれ制限の緩和をはかることとして、最終段階の人口二十万以上の市にあっては十五億円を限度として課税し得ることとするというのであります。ちなみに現在昭和三十一年度において福岡県と八幡市との間における八幡製鉄所の大規模償却資産の課税標準額の配分は、福岡県が百四十三億余円に対して八幡市は三十五億余円、税額にして県の二億円に対して八幡市は五千万円となっておるような状態であります。
次に駐留軍使用施設の関係でありますが、まず福岡市の板付飛行場については、市はもとより同基地の移転を念願して、その促進を陳情し続けておるものでありますが、にわかにその希望達成は困難であることも承知しておりまして、現在としてはもっぱら飛行機の爆音による基地周辺の中小学校の授業上の障害をいかにして防止するか、その防止対策について市としては深い関心を払っておりまして、基地周辺の中小学校に案内を受けまして、爆音の実際の状況及び教室の防音施設等について実地視察するとともに、校長教員、PTA関係者より左のごとき陳情を受けたのであります。すなわち基地周辺の学校に対しては、一学級当り児童生徒数を最高四十人もしくはそれ以下とすること、十分な防音工事を実施すること、校舎の移転、教職員に対する特別優遇を講ずること等であります。われわれは現に移転新築中の一校舎、またすでに防音装置を行なっている学校についてその模様を視察して参りましたが、その効果は十分でなく、なかなか困難な問題ではあるが一何とかして解決しなければならない問題と思ったのであります。
次に旧軍港市の問題でありますが、佐世保市についてみれば、かような都市は元来海軍依存の都市であって、軍港施設を除外してはほとんど自立産業なく、その財政基礎を持たない団体であります。戦前、海軍はなやかなりしころでさえ必ずしも軍港市は財政は豊かでなく、国庫からは海軍助成金が交付せられておりましたが、今はこれがないばかりでなく、逆に失業者が多く集まり、生活要保護者がふえ、教育施設の拡充等行政経費の激増のために市財政を圧迫している現状であります。しかも多くの旧軍港施設は駐留軍や自衛隊が使用しておりまして、一部転換工場のほかは遊休施設として、いたずらに市の枢要部分を占有しながら、市財政には何ら寄与していないのであります。
佐世保市の財政規模は本年度現計予算で十三億六千七百余万円でありますが、税収入は五億六千万円で歳入の四一%に当ります。この比率は昭和二十九年度決算では三九・七%で、人口数で同段階にある他の市平均に比較して約一〇%低いのであります。しかるに歳出面では教育費一億二千二百万円、社会及び労働施設費は三億八千余万円で、全歳出額に対する比率はそれぞれ八・九%、二七・九%となっておりますが、さらに三千人の学童増加に応ずる学校建築と失業対策費の四千万円ないし五千万円を追加予算に計上する予定でありまして、教育費及び社会労働費この両者だけで全歳出中に占める比率は四〇%となっているのであります。しかも地方交付税等国庫からの地方財政調整補給金の毎年度決算額に対する比率は、はなはだしく低下しつつある現状でありまして、終戦前の一一%に対し昨年度は七%となっておるのであります。一例を失業対策にとりますと、交付税算出における失対適格者の標準は人口二百四十六人に対し一人の失対適格者が出るものとされておりますのに、佐世保市では百十七人に一人ということになっておりまして、標準の二倍以上失業者があるわけで、それだけ市の一般財源が食われているわけであります。一方旧軍港施設が駐留軍等に使用せられておりまして、これらには非課税の待遇を与えられながら、市としては、道路費、岸壁築造費、渉外費等九千百余万円、うち六千四百余万円の市の一般財源の負担となる特別財政需要が見込まれるというような状態であります。従って国有資産等所在市町村交付金制度の関連において、関係都市としては駐留軍使用の固定資産に対して交付金の交付せられるよう要望しており、このことはすでに先国会で当委員会で法案審議の際付帯決議を付していたところでありまして、早急にその具体化が実現せねばならないと考えた次第であります。佐世保市では旧軍港施設関係を非課税よりはずすと固定資産税で約二億三千万円、電気ガス税で千三百万円の増収見込みを立てているのでありますが、また別な昭和二十九年度の決算について作った資料によりますと、佐世保市駐留軍使用施設にかかる固定資産について国有資産等交付金の法律を適用すると仮定した場合には、この交付金を含めた同市の税収全額の全歳入に対する比率は四八二%となりまして、人口同段階の市の平均四九%にほぼ一致してくるのであります。
次に、福岡県における本年度予算等の知事の専決処分の問題は、係争の原因となった中小学校児童生徒数につきましてもその後調査も完了いたし、関係当事者間の了解もなりまして解決済みとなっておったのであります。
長崎県及び熊本県は財政再建団体でありますので、もっぱらその状況を聴取いたしました。長崎県の赤字は、昭和二十九年度決算で六億四千五百万円、その発生原因は当時の地方財政制度の欠陥もありますが、特殊な本県の原因としましては、第一には長崎県は島嶼の数が六百幾つかありまして、海を含めた面積は九州全土にひとしいという地理的な事情、第二には産業の中心をなす漁業、石炭、造船の三産業が不振であったということ、第三は従前半衡交付金の基準財政収入額の算定中、遊興飲食税が過大に積算されたこと、第四に昭和二十八年六月、七月の大水害のあったことをあげております。本県は全国府県のトップを切って申し出た再建団体でありますが、再建期間は昭和三十年度から八カ年間、あらゆる面で経費節減と収入増をはかることは当然でありますが、単独事業では一割から三割減の線で計上、税収入についても新税創設や税率の引き上げは行わないけれども、もっぱら徴収歩合を高めることとして、昭和三十一年度では九六・六%、昭和三十二年度においては九六・七%にこれを引き上げまして、滞納分でも最終年度四五・五%にまで引き上げる計画であります。
再違法について長崎県から強く要望されましたことは、法律にうたわれている利点が政令の段階で受けられなくなったということでありまして、その第一は利子補給率、第二は指定事業におけ至高率補助についてであります。すなわち政令第七条によると赤子の多い団体が利子補給率が多く、経費を節約してきた赤字の少い団体に対しては利子補給率が少くなるが、これを合理化するということ、また再建団体の指定事業の総額が昭和二十七年から二十九年度までの三カ年間の平均の七五%以下の場合においてのみ高率補助を適用することとなっておるけれども、これは未開発地の開発を著しく阻害するから、七五%以下の部分については適当な改正を加えられたいというのであります。なお一般的に地方債の元利補給等を、ぜひ国で考えてほしいという要望もございました。
熊本県の赤字は、昭和二十九年度決算で六億三千四百余万円、うち再建債対象額は五億一千四百九十五万一千円。赤字発生原因は職員数が多く、かつ人員機構上単価も高いということ、投資的事業のため公債費の累増したこと、連年災害が発生したこと等であります。本県もまた再建期間は昭和三十一年度から七年間でありますが、再建計画の内容は大同小異であります。
地方税制の改正につきましては、福岡、長崎両県からはその意見を聴取いたしたのでありますが、そのおもなるものの項目のみを列挙しますと、第一に県民税については不均衡を是正すること、第二に事業税については非課税規定を整理し、原始産業課税を実施すること、及び法人事業税の分割基準を合理化し、法人県民税とともに本税の中間申告納付制度を廃止すること、また所得税の控除失格者に対しては事業税を非課税とすること、第三に遊興飲食税については非課税、免税点、基礎控除の制度を廃止し、税率は一本化し、軽減すること、第四に自動車税については車体検査の際、証紙徴収の制度とすること、第五に狩猟者税についてはその税率区分を撤廃すること、第六に軽油引取税については用途免税の制を廃止し、全部に全般的に課税すること、以上のごときものであります。もとよりそれぞれの理由はここに申し上げません。
以上のほか各県下市町村の行財政一般、町村の合併、新市町村育成強化の問題につきましても概況を聴取して参りましたが、事煩瑣にわたりますので省略いたしまして、以上をもって調査報告といたします。拍手
大
大
大矢省三#6
○大矢委員長 次に地方財政に関する件について調査を進めます。質疑の通告がございますので順次これを許します。なお本日政府委員並びに説明員として政府側から早川政務次官、小林財政部長、奥野税務部長、藤井行政部長、細郷府県税課長が出席されております。中島巖君。
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中島巖#7
○中島(巖)委員 昨日に続いて質問を続行いたします。私は地財の整備法による再建団体と公共事業との関係を主眼といたしまして、さらに目下数県から出願されておりますところの発電税の関係について質問をいたしておったわけであります。この発電税の関係につきましては、これと関連があるところの電気ガス税、水利使用料並びに地方税法のいずれの点に抵触するかという問題になるのでありまして、昨日奥野説明員からいろいろと御答弁を賜わったのでありますけれども、いずれも了承しかねる、納得のできないような御答弁ばかりでありまして、これは結局現在の地方税制度そのものに根本的の欠陥があるのではないかというような感を深くしたわけであります。従いまして貧弱県、富裕県あるいは地財法の整備団体といたしましても、基本的の問題は国の税制制度のいかんにかかっておる。国の税制制度いかんによりまして貧弱県が富裕県ともなる、こういうことではないかと思うのであります。そのよき例といたしまして、昨日から質問しておりますところの例の電気ガス税、これなどは地方財政の窮乏打開の一策とするという趣旨であるにかかわらず富裕県に多く流れて、そうして現在地財の再建整備の適用県はほんとうに十分の一ばかりのわずかなものである。従いましてこれを目下申請しておるところの発電税にかりに振りかえるといたしますれば、一つの例を申し上げますれば、長野県にはどういう結果になるかと申しますと、大体現在の電力会社の年間収入が二千三百九十一億、さらに自家発電が一五%でありますが、これを収入額といたしまして一〇%と見ましても、二千六百三十億というような数字になる。水利使用料の面から見ますと、長野県は全国の一四・三六%である。大体この水利使用料でもって発電料は押えられると思うのであります。そうしますれば年間に三十七億八千百九十万円というような発電税が入るわけであります。長野県は十六億の赤字でもって八カ年間の再建計画に入っておる。しかしながらただいま申し上げましたような税制を合理的に改革いたしますれば、この赤字は数カ月でぶっ飛んでしまって、非常な富裕県になる。これは長野県といわず福島県あるいは新潟県も同じことが言えるのであります。従いまして国の地方税制度に大きな欠陥があり、その上に立ってかくのごとき地財法を適用して再建整備団体を作って、そして公共事業その他を押えるということは非常な矛盾じゃないか、根本的に地方税制度に対して大きな改革を加えねばならぬ時期になっておるのではないかというような感を深くいたしたわけであります。これは昨日の質疑応答の結果から得た感じを申し上げたわけでありますが、そこでこれに関連いたしまして質問に入るわけであります。しかし時間も約三十分というようなことに制限されておりますので、ごく簡潔に質問をいたしたいと思います。政府委員の方も従って回りくどいお話でなくて、要点をつかんだ御答弁を願いたいと思うのです。
そこで、昨日電気ガス税のことについていろいろ質問いたしたのでありますけれども、まだ政府のこれに対するはっきりした結論と申しますか、お考えを聞いておらない。従いまして電気ガス税は、昨日いろいろ指摘いたしたように、いろいろな矛盾があるけれども、これを存続する考えであるか、また存続するとすれば、その理由はどういう理由であるか、この二点をお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、昨日電気ガス税のことについていろいろ質問いたしたのでありますけれども、まだ政府のこれに対するはっきりした結論と申しますか、お考えを聞いておらない。従いまして電気ガス税は、昨日いろいろ指摘いたしたように、いろいろな矛盾があるけれども、これを存続する考えであるか、また存続するとすれば、その理由はどういう理由であるか、この二点をお伺いいたしたいと思います。
奧
奧野誠亮#8
○奧野説明員 電気ガス税はなお継続実施していきたいというふうに考えております。やはり電気ガスの消費量というものは、大体個人の担税力に相応しているのではないだろうか、そういう意味において電気ガス税を消費税として課税いたしましても、おおむね担税力に合致した課税になっていくのだろうというふうに存じているわけであります。
この発言だけを見る →中
中島巖#9
○中島委員 それについては私、いろいろ意見もありますけれども、時間もありませんので、先に結論を急ぐことにいたします。
電気ガス税は存続する考えである、こういう結論を得たわけでありますが、そこで電気ガス税の中の非課税品目であります。この非課税品目は現在のまま置く考えであるかどうか、もし置く考えだとすれば、その理由は何であるか、この二点をお伺いしたい。
この発言だけを見る →電気ガス税は存続する考えである、こういう結論を得たわけでありますが、そこで電気ガス税の中の非課税品目であります。この非課税品目は現在のまま置く考えであるかどうか、もし置く考えだとすれば、その理由は何であるか、この二点をお伺いしたい。
奧
奧野誠亮#10
○奧野説明員 非課税規定の整理の問題につきましては、当委員会におきましても、あるいは他の調査会におきましても御論議がございましたので、その御論議の結果が出ますならば、十分この結果を基礎にしてさらに検討しなければならないと思います。しかしながら現在におきましては、電気ガス税はたびたび申し上げますように、消費税と考えているわけであります。従前の沿革から見ましても、家庭用の電気だけに課税しておったわけであります。生産資材に対する課税は適当ではない、かような考え方を持っておりますので、極端に生産資材に課税になります部分は、やはり課税を除外していくことが適当であるというふうに存じております。
この発言だけを見る →中
中井徳次郎#11
○中井委員 関連して。私、昨日から中島委員や皆さんの質疑応答を伺っておるのですが、奥野さんの御返事によりますと、電気ガス税を消費税と生産税に分けて、消費部門だけに課税するというのですが、今の例外規定といいますか、ああいうものはそういうふうにきちっと分れておりますか。私はそういう回答をいただくと、まだ例外の品目をどんどんふやしていくという事態が起ってくると見るのですが、その辺のところはどうなんですか。
この発言だけを見る →奧
奧野誠亮#12
○奧野説明員 電気ガス税にも相当の収入を得て参りたいという考え方がございますので、消費税として割切ってしまうというところには行きかねております。しかし基礎資材につきまして、その生産コストの中で電気の料金が大きな割合を占めているものは大体はずれておると思っております。基礎資材以外の面におきまして、たとえば製氷の関係あるいは水道の関係等におきましては、比較的電気料金が大きな割合を占めているのに、なお課税されているという部門もございます。
この発言だけを見る →中
中井徳次郎#13
○中井委員 私は関連質問ですからこれで終りますけれども、そういうことで行くなら、あなたの今の御答弁の中にあったように、製氷会社などは原料は水であります、あとは多少の薬品とほとんど電気でありまして、これにはやはりかかっている。これはもう完全に私は生産的なものであると思っている。
ですから結論的なことをお尋ねするのだが、何といいましても地方財政の赤字を救うためにやむを得ず電気ガス税というものを設けるのだというような一般的な考え方であろうと思う。その免税にいたしました部分が、きのうから中島さんがいろいろ御説明になったように、最近大体好況にありますので、一方はゼロで一方は一〇、この比率は何としても私はひどいと思う。それでその免税になっておる部分は、電気全体の消費量の三十数パーセントに及んでいるということになれば、たとい二%でも三%でも取るとかあるいは一〇をできたら八におろす、五におろすとか、私はもう電気ガス税については修正すべき時期に到達しておる、こういうふうに考えておるのでありますが、どうですか。政府におかれましても、そういうことについて逐次御研究をなさって、そしてせっかく早い機会にお出しになる。これは非常な問題で、たまたま地方税は、あまりどうも国税のごとく、世論といいますか、そういう面におきましても第一線に出てきませんから、はっきり言えばみんな私は知らないだろうと思う。消費者階級は電気ガス税はみんな取られていると思い込んでいる。このことがはっきりいたしましたら、これは非常な問題になってくると思う。政府は先手を打って、非常な好況でもありますから、率を変えるというふうなことを考えてもいいと私は思うのです。この点について早急研究して改正をする意思はないですか。これは政務次官、相当長期間にわたって自治庁の政務次官としておやりになったわけでありますからお考えがあろうかと思いますので、私は率直に伺わせていただいて、この問題について一応の方向を見出しておきたい、こう思うのです。いかがですか。
この発言だけを見る →ですから結論的なことをお尋ねするのだが、何といいましても地方財政の赤字を救うためにやむを得ず電気ガス税というものを設けるのだというような一般的な考え方であろうと思う。その免税にいたしました部分が、きのうから中島さんがいろいろ御説明になったように、最近大体好況にありますので、一方はゼロで一方は一〇、この比率は何としても私はひどいと思う。それでその免税になっておる部分は、電気全体の消費量の三十数パーセントに及んでいるということになれば、たとい二%でも三%でも取るとかあるいは一〇をできたら八におろす、五におろすとか、私はもう電気ガス税については修正すべき時期に到達しておる、こういうふうに考えておるのでありますが、どうですか。政府におかれましても、そういうことについて逐次御研究をなさって、そしてせっかく早い機会にお出しになる。これは非常な問題で、たまたま地方税は、あまりどうも国税のごとく、世論といいますか、そういう面におきましても第一線に出てきませんから、はっきり言えばみんな私は知らないだろうと思う。消費者階級は電気ガス税はみんな取られていると思い込んでいる。このことがはっきりいたしましたら、これは非常な問題になってくると思う。政府は先手を打って、非常な好況でもありますから、率を変えるというふうなことを考えてもいいと私は思うのです。この点について早急研究して改正をする意思はないですか。これは政務次官、相当長期間にわたって自治庁の政務次官としておやりになったわけでありますからお考えがあろうかと思いますので、私は率直に伺わせていただいて、この問題について一応の方向を見出しておきたい、こう思うのです。いかがですか。
早
早川崇#14
○早川政府委員 政府の経済施策が非常によろしきを得まして、最近そういった事業が好況になって参ったということはけっこうな事態でございますが、今御指摘の点は、必ずしも数年間好況であったとは私は言えないと思うのでありまして、もう少し情勢をながめまして考慮いたしたい、かように考えております。
ただ、電気ガス税の根本的性格は、やはり税務部長の言われました消費税的な、消費者の間接税的な性質でございますので、そういった性質、基本原則だけは一つお認め願わなければならないので、おのずからそこに検討の限度もあろう、かように思っている次第でございますが、お説は十分拝聴いたしておきます。
この発言だけを見る →ただ、電気ガス税の根本的性格は、やはり税務部長の言われました消費税的な、消費者の間接税的な性質でございますので、そういった性質、基本原則だけは一つお認め願わなければならないので、おのずからそこに検討の限度もあろう、かように思っている次第でございますが、お説は十分拝聴いたしておきます。
中
中井徳次郎#15
○中井委員 これで終りますが、大体消費税だとか生産税だとか、そういう区分けの仕方そのものに非常に根本的な問題があろうかと思う。そうして現実の課税の姿を見ますと、生産税に藉口いたしまして、この間も新聞に出ておりましたが、電力会社の金沢の支店かなにかの電気ガス税は全然払われていなかったというふうなことがありまして、課税のやり方にも非常に問題がある。生産税と消費税というふうに分けるなら、一つの工場にいたしましても工場内の事務室の電気はおそらくとっておるでありましょう。しかし工場の周辺の街灯だとかなんとかいうふうにこまかく入りますると、メーターが一つであるとかなんとかいうことで、ほとんどのがれておるのが現状じゃないかと思うのです。ですからそういうふうな理論は理論として、実際問題といたしまして一方は一割とられておる、一方はゼロである。そうして政府の施策がいいのかどうか知りませんが、これはわれわれとしては世界の経済界その他いろいろな原因はあろうかと思いますが、そんなことを私は今さらお尋ねしておるわけじゃないのです。担税力という面から考えて現実を把握していただかなければならぬ。そうなればこれからもほうかむりでいくというようなことは許されないと私は思うのですが、慎重に研究なさるというような余地はないように、問題は何%かけていくかという具体的な問題だろうと思うのですが、もう一度見解を伺っておきたい。
この発言だけを見る →早
早川崇#16
○早川政府委員 そういう公共産業に対しましては法人の所得税とかそれに伴う事業税、また株式配当に対しては取得税というような面で国に納税せしめるというのが主力になっておりまして、あくまで電気ガス税は消費税という基本原則から申しまして、奥野部長の言われましたように、おのずから限界点があると考えておりますが、先ほど申し上げましたようにわれわれといたしましては十分中井委員の御意見も尊重いたしまして、今後いろいろ研究いたしていきたいと思います。何分の御教示をお願いいたします。
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中島巖#17
○中島委員 ただいまの問題でありますが、電気ガス税は消費税であるから生産材にはかけないというような奥野部長からの御見解でありました。ところが昨日北山委員からこの問題につきまして前国会に質問したというお話がありましたので、私昨晩前国会の会議録を見たわけであります。すなわち当委員会におきまして昭和三十一年四月六日に北山委員から当問題につきまして質問をし、奥野政府委員並びに鈴木自治庁次長よりこれに対して答弁をいたしております。それで時間もありませんから全文を読むわけにも行きませんから、ごく正味を読みますけれども、奥野政府委員も、また鈴木次長もこれは価格統制時代におけるところの遺物である、その沿革がそのままに来ておるというようなことを重点的に御答弁になりまして、ただいまの消費税であるから生産材部門にかけないというような御答弁はなさっておらない。奥野部長の答弁の一部を読みますと、「言いかえれば消費税として電気ガス税を消費面から考えておったのでございます。しかし価格差補給金等の関係もございまして、反面また工業用を全面的に改めますことは課税技術上の問題、税収入の問題ということもありまして、価格差補給金を受けているものに限定して非課税の規定を残し、地方税として受け継いで参ったのであります。」こういうように御答弁になっておる。また鈴木次長は、これも全文を読むとよくわかるのですが、時間が非常にありませんので、ごく一部分を読みますと「沿革的には価格統制時代のことがございましたけれども、それらの価格差補給金等が出ておりましたこのような産業というものは、今日においても依然として各種の産業の基礎をなす基幹的な産業でございますから、そういうものの中で特に相当多量の電気を要し、それが原価構成の上において大きな比重を占めるようなものにつきまして、今日なお全体の物価の上昇を押えるという一つの見地から、このように非課税をとっておるわけであります。」こういうようにはっきりと答えておる。そこで鈴木次長も価格統制時代の価格差補給金ということを重点に入れて、「今日なお全体の物価の上昇を押えるという一つの見地から、このように非課税をとっておるわけであります。」とはっきり打ち出しておる。そこで私は昨日この非課税品目について、それらの会社がどういう状態でおるかということを、それぞれ産業部門別に提示したわけであります。資本金に対し二百何十パーセントというような利益率を上げて、株主の利益配当が四割も回って、五十円株が二百数十円しておるという会社がおしなべてなのです。こういう会社に非課税措置をとっておるということは、これらの答弁から見てもまたむちゃくちゃなのです。この中に流れておる思想は、言っていることは、いわゆる価格統制時代の遺物を現在そのまま受け継いで来ておるのだけれども、この物価の高騰の上においてこういう措置をとるという説明であった、またきょうの説明はそれでなくして、消費税であるから消費部門から取るけれども生産部門からは取らない、こういうように国会のたびに説明が順次変ってきておる、これはどういうわけであるか、この点御答弁を願いたい。
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奧野誠亮#18
○奧野説明員 別に答弁が変っているわけじゃございませんで、その通りだと思います。沿革的に申し上げますと、昨日も申し上げましたように、国税時代に家庭用の電気に課税し、工業用の電気に課税していなかったわけであります。その実績から見ていきますと、そういうような課税では区分が非常にむずかしい、しかもまた純粋に家庭用に限った場合には税額がきわめて少いものになってしまう、こういうようなことからやむを得ず工業用にも課税をしていかなければなりません。しかし当時価格を押えて補給金制度をとっておりました。こういう価格統制を行なっておりましたのは基礎資材関係だけでございます——だけでもございませんが、これが中心であります。そうしますと基礎資材関係の電気について課税をする、コストが上ってくる、価格を上げなければならない、国から補給金を増さなければならないという循環になるものですから、基礎資材関係を除く、その線を価格差補給金を交付しておるものに限定をするというところで、非課税の範囲を極端にしぼったわけであります。その後価格統制もあるいは価格差補給金の交付もいろいろ変って参りまして、若干関連のあるものを非課税とし、追加もされて参ったわけであります。その後さらに電気料金が当時と違いまして漸次引き上げられまして、つまり低いものだから多少工業用が軽くてもがまんしてもらいたいというようなものにつきましても、範囲を広げざるを得ないのじゃないだろうかという事情も生じて参りまして現在に至っているわけであります。消費税として純化していきたいのでありますけれども、行政上困難であるということと、税収入の面においても非常に減ってくるというようなところで、一応全面課税と消費税との中間的なところが現在の線ではなかろうか、こういうふうに思っておるわけであります。政務次官がお話しになりましたように、やはり原材料課税ということは、いかがなものであろうか。基礎資材を使う原料に課税をする、これはあまり適当なことじゃないのじゃないか。そういう意味で非課税規定の全廃という点について、私たちは非常な疑問を持たざるを得ないわけであります。
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中島巖#19
○中島(巖)委員 税体系の上から、税制問題でへ理屈といっては失礼だが、こねておるわけですが、結局電気事業の公益性というものは一般大衆に不可欠なものであるから、いわゆる公益事業である。それを一般大衆に課税して、そうしてこういうような、高率配当をしておるところへは課税せぬというのは、これはどうあっても不合理なことなんです。従って私はこれ以上質問はいたしませんけれども、これはどうしても根本的に研究されて改められなければならぬ、こういうふうに考えるわけであります。
そこで例の発電税の問題になりますけれども、発電税の関係につきましては、私、先月の三十日でありますが、第一議員会館に、自治庁並びに通産、建設などの方々に来ていただいて、あなたの方にはたしか府県税課の課員の方だと思いますが来ていただいて、この問題についていろいろと御所見を承わったわけであります。ところがその御意見は、発電所を設置することによってその地方が非常に利益を得ておる、こういうお考えのようでありました。所管が違いますからもっともな点もあるかと思いますけれども、そういうように、発電税創設に対する自治庁のお考えが、根本的に御認識がないのじゃないか、こういうように考えるわけであります。
そこで現在の発電施設に対しましては例の憲法改正以来——二十九条において「財産権は、これを侵してはならない。」その第三項の、公共の用に供する場合においては完全な損失補償を前提としてというこの項に基いて、現在の土地収用法などができておるわけであります。従いまして、それ以後は地方公共団体並びに個人の考えも違ってきて、ごく最近におきましてはそういうことも言えるのでありますけれども、大体昭和十年一二十年時分にこしらえた発電所というものは、その堰堤の土砂の堆積によりまして非常な損害を起しておるわけであります。
そこで先ほどの水利使用料であります。これは大正十三年の六月一日に創設されたのでありますが、この大正十三年時代には水力発電所は営業用、自家用、合せてわずかに百四十七万キロしかなかった。この時代とは全く変りまして、年次別に申しますと時間がかかりますので大ざっぱに申しますが、昭和元年におきましてはわずかに二百万八千キロになり、昭和十年で三百三十八万キロになりまして、二十年で六百二十二万七千キロ、三十年で八百九十万九千キロというような増加を来たしておるわけであります。そこでこの昭和十年から二十年当時に設置した発電所は、例外なく非常な被害を出しておるわけであります。ごく簡単にその一例を申し上げますと、天龍川水系においては二十七の発電所がありまして、出力が六十万六千キロワットとなっております。そうして天龍川の本流には最近できましたところの佐久間、その上に平岡、泰阜、南向、大久保、この五つの発電所があるわけであります。佐久間は最近できたところでありますから、何も問題は起っておりませんけれども、昭和二十七年に完成した平岡発電所ですら、本流には問題が起っておりませんが、その支流の遠山川には、河床の上昇によっていろいろな問題が起っておる。そして大久保、南向、泰阜等は何ともいえぬ状態にありまして、大久保なんかわずか千四百六十キロの発電所でありますけれども、昭和二年に完成して、七百町歩からの水田が二毛作ができたものが、二毛作ができぬという状態になっておる、南向もそういうような状態になっておる、ことに泰阜発電所の状態につきましてはお手元に写真などを差し上げてありますけれども、これは建設当時、堰堤より七千五百メートルの上流までしか河床の上昇はしない、それ以上はいつまでたっても旧河床でおるといったのが二十五キロ、三十キロというような上流まで河床が上昇して、ただいまそちらへ差し上げておるような大被害をこうむっておる、そうして過去十年間において県では防災工事だけで九億三千万円ほど使っておる、従って県の負担は三億何千万円ということになっておる、これが五万二千キロの発電所でありますが、これから入る水利使用料は千三百六十万円であります。従って水利使用料の三倍も四倍もの金を使っておるわけであります。そこで県の耕地課で調べたところによると、耕地関係、農作物関係だけで十三億五千万円の被害をこうむっておる、それで地元の者はこの発電所の占有主たる中部電力に対して損害賠償を要求するといって意気込んでおる、ところが損害賠償を要求するについては十三億五千万円に対して印紙だけで七百五十万円払わなければ訴訟ができぬというような結果になっていて、やはりこの大きな電力会社に現地の農民としては対抗できぬ、こういう状態になっておる、そこで今度は県の方の土木部では、これがダムの災害のためだということになれば、建設省の方針とすれば発電所に損害を請求して、災害復旧させればよいじゃないかということになる。もし会社が訴訟を起しておれば五年たっても十年たっても片づくか片づかぬかわからぬ、従ってダムのためではない天然の災害であるということで、防災工事をしてきておるというのが現在の実情なんです。ただいま申し上げましたように、天龍川の本流に五つの発電所があって、この間完成した佐久間だけはそういう災害をこうむっていないけれども、あとはおしなべてものすごい災害をこうむっておる、これが千曲川におきましても、信濃川におきましても、姫川におきましても、同じ状態にあるわけです。そこでこういうように発電県がわずかに水利使用料をとって、そして非常な災害をこうむって、県の出費が莫大になるということと、もう一つは農地改良事業などをやろうと思うと、わずかな金でもって二千数百町歩の農地の改良事業ができるというような場合におきましても、既設発電所があるためにその水利権の問題で頓挫しておるわけです。長野県の南部においては黒川総合開発であるとか各所にそれがあるわけであります。従いまして、これは長野県の一つの例を申し上げたにすぎませんけれども、福島、新潟その他にもこういうような山の県は川と山より財産がありはしない、これをいかに高度に利用するかということがこれらの県の生命である、その川を独占し占有されて、そうしてこういうような被害をほとんど漏れなくこうむっていて、そしてこれらの県にはただわずかの名前ばかりの、全国で二十二億ばかりの水利使用料を出して、この電力をもらって工業が繁栄して、そして担税力のふえるところの都市に対して電気ガス税を一割かける。手をこまねいておるところの富裕県で一割取っておる。これは実に矛盾したものである。これは理論的にいえば、電気ガス税を廃止して、そしてこの電源県に充てるべきものです。そうすればただいま申し上げましたような、地財法の適用を受けておる県が一躍富裕県になり、これらの防災もできる、こういうことになるのであります。この点につきましてはきのうからもいろいろ申し上げましたけれども、いろいろな税体系その他についての小理屈といっては失礼だが、御意見があったわけであります。ただ早川政務次官が政治家らしく大きく割り切った御発言があって非常に期待いたしておるわけであります。ただいま私の申し上げた県について政務次官の御所見を承わりたいと思います。
この発言だけを見る →そこで例の発電税の問題になりますけれども、発電税の関係につきましては、私、先月の三十日でありますが、第一議員会館に、自治庁並びに通産、建設などの方々に来ていただいて、あなたの方にはたしか府県税課の課員の方だと思いますが来ていただいて、この問題についていろいろと御所見を承わったわけであります。ところがその御意見は、発電所を設置することによってその地方が非常に利益を得ておる、こういうお考えのようでありました。所管が違いますからもっともな点もあるかと思いますけれども、そういうように、発電税創設に対する自治庁のお考えが、根本的に御認識がないのじゃないか、こういうように考えるわけであります。
そこで現在の発電施設に対しましては例の憲法改正以来——二十九条において「財産権は、これを侵してはならない。」その第三項の、公共の用に供する場合においては完全な損失補償を前提としてというこの項に基いて、現在の土地収用法などができておるわけであります。従いまして、それ以後は地方公共団体並びに個人の考えも違ってきて、ごく最近におきましてはそういうことも言えるのでありますけれども、大体昭和十年一二十年時分にこしらえた発電所というものは、その堰堤の土砂の堆積によりまして非常な損害を起しておるわけであります。
そこで先ほどの水利使用料であります。これは大正十三年の六月一日に創設されたのでありますが、この大正十三年時代には水力発電所は営業用、自家用、合せてわずかに百四十七万キロしかなかった。この時代とは全く変りまして、年次別に申しますと時間がかかりますので大ざっぱに申しますが、昭和元年におきましてはわずかに二百万八千キロになり、昭和十年で三百三十八万キロになりまして、二十年で六百二十二万七千キロ、三十年で八百九十万九千キロというような増加を来たしておるわけであります。そこでこの昭和十年から二十年当時に設置した発電所は、例外なく非常な被害を出しておるわけであります。ごく簡単にその一例を申し上げますと、天龍川水系においては二十七の発電所がありまして、出力が六十万六千キロワットとなっております。そうして天龍川の本流には最近できましたところの佐久間、その上に平岡、泰阜、南向、大久保、この五つの発電所があるわけであります。佐久間は最近できたところでありますから、何も問題は起っておりませんけれども、昭和二十七年に完成した平岡発電所ですら、本流には問題が起っておりませんが、その支流の遠山川には、河床の上昇によっていろいろな問題が起っておる。そして大久保、南向、泰阜等は何ともいえぬ状態にありまして、大久保なんかわずか千四百六十キロの発電所でありますけれども、昭和二年に完成して、七百町歩からの水田が二毛作ができたものが、二毛作ができぬという状態になっておる、南向もそういうような状態になっておる、ことに泰阜発電所の状態につきましてはお手元に写真などを差し上げてありますけれども、これは建設当時、堰堤より七千五百メートルの上流までしか河床の上昇はしない、それ以上はいつまでたっても旧河床でおるといったのが二十五キロ、三十キロというような上流まで河床が上昇して、ただいまそちらへ差し上げておるような大被害をこうむっておる、そうして過去十年間において県では防災工事だけで九億三千万円ほど使っておる、従って県の負担は三億何千万円ということになっておる、これが五万二千キロの発電所でありますが、これから入る水利使用料は千三百六十万円であります。従って水利使用料の三倍も四倍もの金を使っておるわけであります。そこで県の耕地課で調べたところによると、耕地関係、農作物関係だけで十三億五千万円の被害をこうむっておる、それで地元の者はこの発電所の占有主たる中部電力に対して損害賠償を要求するといって意気込んでおる、ところが損害賠償を要求するについては十三億五千万円に対して印紙だけで七百五十万円払わなければ訴訟ができぬというような結果になっていて、やはりこの大きな電力会社に現地の農民としては対抗できぬ、こういう状態になっておる、そこで今度は県の方の土木部では、これがダムの災害のためだということになれば、建設省の方針とすれば発電所に損害を請求して、災害復旧させればよいじゃないかということになる。もし会社が訴訟を起しておれば五年たっても十年たっても片づくか片づかぬかわからぬ、従ってダムのためではない天然の災害であるということで、防災工事をしてきておるというのが現在の実情なんです。ただいま申し上げましたように、天龍川の本流に五つの発電所があって、この間完成した佐久間だけはそういう災害をこうむっていないけれども、あとはおしなべてものすごい災害をこうむっておる、これが千曲川におきましても、信濃川におきましても、姫川におきましても、同じ状態にあるわけです。そこでこういうように発電県がわずかに水利使用料をとって、そして非常な災害をこうむって、県の出費が莫大になるということと、もう一つは農地改良事業などをやろうと思うと、わずかな金でもって二千数百町歩の農地の改良事業ができるというような場合におきましても、既設発電所があるためにその水利権の問題で頓挫しておるわけです。長野県の南部においては黒川総合開発であるとか各所にそれがあるわけであります。従いまして、これは長野県の一つの例を申し上げたにすぎませんけれども、福島、新潟その他にもこういうような山の県は川と山より財産がありはしない、これをいかに高度に利用するかということがこれらの県の生命である、その川を独占し占有されて、そうしてこういうような被害をほとんど漏れなくこうむっていて、そしてこれらの県にはただわずかの名前ばかりの、全国で二十二億ばかりの水利使用料を出して、この電力をもらって工業が繁栄して、そして担税力のふえるところの都市に対して電気ガス税を一割かける。手をこまねいておるところの富裕県で一割取っておる。これは実に矛盾したものである。これは理論的にいえば、電気ガス税を廃止して、そしてこの電源県に充てるべきものです。そうすればただいま申し上げましたような、地財法の適用を受けておる県が一躍富裕県になり、これらの防災もできる、こういうことになるのであります。この点につきましてはきのうからもいろいろ申し上げましたけれども、いろいろな税体系その他についての小理屈といっては失礼だが、御意見があったわけであります。ただ早川政務次官が政治家らしく大きく割り切った御発言があって非常に期待いたしておるわけであります。ただいま私の申し上げた県について政務次官の御所見を承わりたいと思います。
早
早川崇#20
○早川政府委員 昨日申し上げましたように、法定外の普通税というものは——憲法によって新たに完全自治体として市町村、県を考えておりますが、できるだけ財政収入を大きくして自由にやっていきたいという県は、百パーセントとまで行かなくても、法定外普通税を認めていきたい、これは原則であります。ただそのただし書きでいろんな税と重なったり国家経済上困るという場合のみ制限したい、こういう方針を堅持しております。そこで御指摘の発電税でございまするが、御承知のように水利使用料と電気事業税といったものと若干の重複があるという点が問題であります。また国民経済からいいますと、電気の料金という問題にひっかかるという問題もわれわれは苦慮いたしておるわけでありまして、とりあえず自治庁といたしましては、水利使用料率を引き上げまして福島県とかあるいは宮崎県、長崎県のような山村県、後進県の御要望にこたえたいというわけでございまして、もしここに水利使用料をやめて発電税一本で行くとか、また電気ガス税というものを若干減らして、そのかわり発電税というものを取って物価に差し引き影響がないとかいうような結論が出ますれば、ただいま中島委員の御指摘のようなことは十分私は尊重してしかるべきものと考えております。従って昨日申し上げましたように十分御意見のあるところを尊重いたしましてわれわれとしては検討を今後加えていきたい、かように思っておりますので、その点御了承願います。
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中島巖#21
○中島(巖)委員 ただいま政務次官からも若干その点に触れましたし、それから昨日も奥野説明員が申されたことであります。そこで発電税はこの地方税法二百六十二条に規定してあるところの制限にも何ら触れておりません。それから昨日奥野説明員の言われた二百六十一条の三の問題でありますけれども、三の問題は国の経済施策に対して重大な支障のあるというような文句になっておったと思いますが、何ら国の経済施策に対して関係なくして、昨日も指摘いたしましたように九電会社の二十九年の下、三十年の上の一年間におきましては八十何億かの利益金を出しておりますけれども、しさいに検討いたしますれば三百二十二億の利益金があるわけであります。これを渇水準備金であるとか、あるいは固定資産の償却であるとか、あるいは退職金の積み立てであるとかいうところに税を取られぬように振りかえただけであって、三百二十二億の利益金があることはあの決算表から、幾らか経理の知識のある者ならすぐ看取できる。こういう情勢でありますから、現在各県が申請しておるところの、全国でわずか十一億ばかりの発電税は十分に吸収できる。従いましてこの三号にも触れないと思う。しからば一号の税体系において重複するというのは、ただいまの政務次官、昨日の奥野説明員の見解でありますけれども、これも決して重複は私はしないと思う。なぜなれば、かつては日本発送電と配電会社と二つに分れておりました。従いましてこの電気というものは、水を電気という物品に製造する過程が発電所の仕事である。物品というと語弊があるかもしれませんけれども、これは明らかに市場価格があるものであるから、物品とみなしていい。その次の段階が送電して配電するところの段階である。従って水を電気に製造する過程というものは、いわゆる物品税を課していい。物品税というものは国税であるけれども、いわゆる国税として物品税をかけていないから重複しないのである。法定外普通税として創設しても重複しないのである。従いましてこの地方税法二百六十一条の規定によりまして、これはどうしても自治庁が許可すべきものである。いわゆる地方税法から見ましても、また大きな国の経済施策、さらに地方自治体の財政困窮の打開という政治的見地、いずれの面から見ましてもこれは許可すべきである。こういうように考えるのでありますが、奥野説明員の御所見を承わりたい。
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奧野誠亮#22
○奧野説明員 発電税と現在の電気事業に対する事業税との課税標準が、一方は発電量であり他方は収入金額である、形式的には違うが実体的には同じじゃないか、かように申し上げたことに対しまして、発電だけであって、発電、送電、配電と考えた場合にはその対象が同一ではないじゃないか、こういうような御意見に承わったわけであります。しかしながら現在電気事業に対して事業税を課しておりますもののうち九電力会社は御指摘のように発電、送電、配電をやっております。しかし発電だけしかやっていない電気事業もあるわけであります。これにも事業税が課せられておるわけでございますので、全体の中の一部を切り離したからといって別な理由が立てられるものではないというふうに存じておるわけであります。
もう一つ、経済施策に照らして適当でないという問題、政務次官もお話になりましたが、電気につきましては高度な統制が加えられておる。料金につきましても認可制度になっている。その認可価格の基礎には発電税という要素が入っていないわけであります。事業税の要素は入っております。水利使用料の要素も入っております。そこに発電税という新たなる要素を加えるということにつきましては、やはり一つの問題だと考えるわけであります。今までとって参った政策とは食い違うじゃないか、やはりそこに慎重な考慮が望ましいのである。しかしもとより政務次官が昨日来たびたびお話になりましたように、私たちも発電県の財源はふやしたい。またそういう意味で政務次官もいろいろ御努力になったわけでありまして、その結果発電税によって増収を得たいと考えられている程度の増収が、来年度から水利使用料の形において増収になる見込みでおります。
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北
北山愛郎#23
○北山委員 今の問題に関連して、これは前国会でも同様の趣旨で御質問いたしたわけですが、その際奥野説明員はたしか水利使用料の引き上げなりあるいは何かの方法で考慮したいというようなお話があった。その後今の発電税を認めるか、あるいは水利使用料の引き上げによるか、いずれか、いろいろ自治庁、政府部内としても検討を進めたいと思うのです。それでただいまのようなお答えがありましたので、一体水利使用料にした場合には、どれくらいの金額が地方団体、府県の増収と見込んでおるのか。また政府部内における折衝の工合がどういうふうに進行しておるのか、そういうことも関連してお伺いしておきたいと思います。
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奧野誠亮#24
○奧野説明員 政務次官も非常にお骨折りいただきました水利使用料を来年度から引き上げていくということにつきましては、通産省、建設省、自治庁三者間で話し合いがついております。第一点は現在は新規開発の発電につきまして、三年間水利使用料を二分の一に軽減するという措置がとられております。この措置を来年度からやめてもらいたい。新規のものであっても、通常の水利使用料を負担してもらう、これが一点であります。もう一点は、現在の水利使用料は戦前の水利使用料を基礎にいたしまして、河川工事費の値上り倍率と電気料金の値上り倍率との中間の程度まで引き上げていく。具体的には、一理論馬力二百五十六円と定められております。これはもとより電気料金の政策としてこれを水利使用料にしわ寄せしておるわけでありまして、その結果は中島さんが心配なさいます水利使用料にしわ寄せしてくるという結果になっておるわけであります。そこでこの水利使用料を戦前の料金を基礎にいたしまして、単純に河川工事費の値上り倍率によって修正するということであります。そうしますと私たちは大体百円内外の値上りになるのじゃないだろうかというふうに想像しております。ただ河川工事費の値上り倍率を幾らに見るかということにつきましては、河川工事費の中にセメントの材料がどの程度を占め、賃金がどの程度を占めるというふうな構成の問題がございまして、河川工事費の構成比率をどう見るかということにつきまして、通産省と建設省との間で、若干意見の食い違いが、ございまして、自治庁と三者の間で調整をしておる最中でございます。いずれ近いうちには調整がつくと思います。しかしながらいずれにいたしましても河川工事費の値上り倍率で修正するという基本方針がきまっておるわけでありますから、おそらくそう争いもなしに修正倍率が定まるだろうと思います。そうしますと、この両者で大体十億円内外の水利使用料の増収が来年度から得られるのじゃないだろうかというふうに存じております。発電税を起したいと府県が熱望されておるわけでありますが、これで得られる収入も大体十億円内外、結果的にはどちらでやっても、財源としては変りはないだろうというふうに存じておるわけであります。
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北山愛郎#25
○北山委員 具体的に御説明を願ったのですが、発電税の問題は、そういう措置のために問題が解消したというわけではもちろんないので、やはり府県側のいろいろなお考えもあるでしょうし、さらにこれは検討すべき問題だと思います。
なおもう一点だけ。先ほど発電税については、今の電気料金のコストの中に織り込まれておらない、だから問題だというような御答弁があったのですけれども、私はその点は納得がいかないのです。というのは、自治庁はたしか消防施設税というものをこの前の国会で出そうとして、損保団体の反対等によって出せなくなってしまった。しかしやはり消防施設の方でも保険料金というものは一応公定のものであって、その中には今度のいわゆる施設税の千分の三ですか、ああいうものは織り込んでおらないが、しかしそれだけの担税能力が、保険料金を上げなくても会社側にはあるのだという御見解を持っておるのです。ですからそういう消防施設税との関連においては矛盾しておるのじゃないかという疑問を持っておる。同時にこの消防施設税については、次の国会ですかにお出しになるお考えであるかどうか、これも明らかにしておきたい。もしも電気料金のコストの中に入っていないから、発電税は考えものだというならば、やはり消防施設税についても同じような意見が出てくるのではないか。その点自治庁の考えが両者で矛盾しておるように考えますので、関連してお答え願いたい。
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奧
奧野誠亮#26
○奧野説明員 私たちは発電税を法定外普通税として許可することに非常に矛盾を感じております。もし法定外普通税として許可するならば法定すべきだと思います。同じ意味で消防施設税につきまして、法定外普通税として許可することは非常に矛盾を感じます。やはり法定すべきであります。法定されたらいろいろな料金をきめる場合に、それが当然要素に入ってくる、かように存じているわけであります。消防施設税を将来どうするかということにつきましては、今後の問題でございますので、いまだ検討中でございます。
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門司亮#27
○門司委員 関連して。電気に関する発電税についてはいろいろな問題があるけれども、税の根本的な考え方から自治庁は考えてみたらどうかと思う。問題は水利使用料を上げると言っておるが、これはあくまでも一つの補償をきめるものであって、税とは非常に性格を異にしていると思う。今議論になっているのは、自治庁としてはその点税金と同じくらい取れるのだからいいじゃないかという考え方ですけれども、この考え方は少し考えられた方がいいと思う。今水利関係の問題について補償されるということと、中島さんから話をされている府県全体に対する税としての取扱いをしようという問題については、基礎観念において非常に開きがある。これを今ここで責めてどっちにしろと申し上げるわけではないが、これは単に使用料を取っているから税金で取らなくてもいいという理論は成り立たないと思う。こういう基礎観念において非常に開きがあるから、混同して話をする問題ではないと思う。水利使用料を取っているのは、これらに対する一つの補償であり、その補償をどう見るかということについてはいろいろな問題があると思う。従ってこれは生産コストの中に当然今日入っていると思う。税の問題はそれと離れた一つの問題であって、必ずしも生産コストの中に織り込まるべき筋合いのものではないと考える。この点を十分考えてもらわぬと、水利使用料を上げるということのために、電気会社に電気料金の値上げを容易にさせるような口実を与えてはならぬと思う。税とそうしたものとの間については、その点を十分自治庁も考えて答弁をしてもらいたいと思う。
それから具体的に二つだけ聞いておきたいと思うのだが、一つの問題は、今電気税を消費税という形で取っているということが盛んに言われているのであります。これは消費税という形で取ることについても無理がある。なぜ無理があるかというと、現在は従価税で取っている。もし消費税であるとするならば、これは従量税で取るべきである。ところがこれは現在従価税でしょう。払った料金に対する百分の十ということになっている。従って問題の出てくるのは、従量税で使っております大口消費者は割合安く税金を納めている。それから一灯か二灯しかつけておらない農村の、ほとんどメーターも持たないところは、いやがおうでも高い税金を払わざるを得なくなっている。この税金にはそういう一つの矛盾があるのです。この矛盾をどう解決するかということは、実際はなかなか困難なんです。困難だが、自治庁がこれをどこまでも消費的性格を持っているのだというなら、そういう理屈が私は生まれてくると思う。もしそういう料金について、農村の一灯か二灯しかつけていない人がどれだけ高い電気料金を払っているかということの数字は、必要ならいつでも出すことができると思う。そういう割高な電気料金を払っている人は割高な税金を納めておることになると思う。特にこれが消費的の税金であるという考え方一本やりでいこうとすれば、私はそこにそういう無理がでてくると思う。だからこの税金については、そういう矛盾をやはり解決する方法がどこかになければならない。従って自治庁はこの税金について、一体従量税をとるのか、今までのような従価税をとるのか、この点をこの機会にはっきりしておいてもらいたい。
それからもう一つついでに聞いておきたいことは、農村におけるこの税金は非常に無理があるという社会の構造から来る一つの考え方、これはどういう考え方かというと、発電県であるところは割合に距離が短い。従ってそこに配電される電気料金というものは、発電所から出てきて間もないので、非常にロスが少い。これが何百キロ、何千キロかを歩いてきて都会まで持ってくる間には、大体電気料の一割がロスだといわれておる。このロスは結局価格の中に織り込まれておる。そうすると発電所を持っておる地方の住民というのは、それだけ税金を安くしてもらったからといって、会社に損は与えない。だから消費者の立場から言っても、現在の電気税というのは都市の方に割合に安くなって、発電県には割合重くなっているということは、こういうことでもわかるのです。従って電気税についても、そういう考え方から来て都市において百分の十を取るというのなら、発電県においては百分の五にするとかあるいは百分の三にするということは、これは会社の利益の相対性から考えてみても言える。こういう点について一体自治庁は何か考えたことがあるか、この二つの点についてだけお答えしておいてもらいたい。
この発言だけを見る →それから具体的に二つだけ聞いておきたいと思うのだが、一つの問題は、今電気税を消費税という形で取っているということが盛んに言われているのであります。これは消費税という形で取ることについても無理がある。なぜ無理があるかというと、現在は従価税で取っている。もし消費税であるとするならば、これは従量税で取るべきである。ところがこれは現在従価税でしょう。払った料金に対する百分の十ということになっている。従って問題の出てくるのは、従量税で使っております大口消費者は割合安く税金を納めている。それから一灯か二灯しかつけておらない農村の、ほとんどメーターも持たないところは、いやがおうでも高い税金を払わざるを得なくなっている。この税金にはそういう一つの矛盾があるのです。この矛盾をどう解決するかということは、実際はなかなか困難なんです。困難だが、自治庁がこれをどこまでも消費的性格を持っているのだというなら、そういう理屈が私は生まれてくると思う。もしそういう料金について、農村の一灯か二灯しかつけていない人がどれだけ高い電気料金を払っているかということの数字は、必要ならいつでも出すことができると思う。そういう割高な電気料金を払っている人は割高な税金を納めておることになると思う。特にこれが消費的の税金であるという考え方一本やりでいこうとすれば、私はそこにそういう無理がでてくると思う。だからこの税金については、そういう矛盾をやはり解決する方法がどこかになければならない。従って自治庁はこの税金について、一体従量税をとるのか、今までのような従価税をとるのか、この点をこの機会にはっきりしておいてもらいたい。
それからもう一つついでに聞いておきたいことは、農村におけるこの税金は非常に無理があるという社会の構造から来る一つの考え方、これはどういう考え方かというと、発電県であるところは割合に距離が短い。従ってそこに配電される電気料金というものは、発電所から出てきて間もないので、非常にロスが少い。これが何百キロ、何千キロかを歩いてきて都会まで持ってくる間には、大体電気料の一割がロスだといわれておる。このロスは結局価格の中に織り込まれておる。そうすると発電所を持っておる地方の住民というのは、それだけ税金を安くしてもらったからといって、会社に損は与えない。だから消費者の立場から言っても、現在の電気税というのは都市の方に割合に安くなって、発電県には割合重くなっているということは、こういうことでもわかるのです。従って電気税についても、そういう考え方から来て都市において百分の十を取るというのなら、発電県においては百分の五にするとかあるいは百分の三にするということは、これは会社の利益の相対性から考えてみても言える。こういう点について一体自治庁は何か考えたことがあるか、この二つの点についてだけお答えしておいてもらいたい。
奧
奧野誠亮#28
○奧野説明員 御指摘になりました第一の問題でございますが、現在も発電県にできるだけ財源を充実したいという考え方を持っているわけでありまして、電気事業に対しまする事業税の課税標準が、御承知のように特に収入金額を採用しているわけでありまして、所得課税で参りました場合に得られるであろう税収入額よりも、三十億円内外たしか多く電力会社から得ておるわであります。もとより数字は電力会社の今後の所得の状況によって変ってくるわけでありますが、春に申し上げましたように、現在においてその程度増収を得ておるわけであります。さらにこの事業税を関係府県に分割するに当りまして、従来は従業者数によっておったわけでありますが、一昨年来でございましたでしょうか、発電県にできる限りよけい配分したいというような考え方から、全額を固定資産の価額で分割することにいたしたわけであります。そういたしますとダム等の価額が大きな割合を占めますので、発電県に電気事業に対する事業税の収入が多額に得られるだろう、こういう考え方でございます。電気ガス税の収入を発電県に持っていけないかという考え方も、中島さんからお話があったようでございました。これにつきまして私たちは、地方税はその団体の中にある課税団体、あるいは税源、これから得られる収入であって初めてその団体の税収入にできるものである、こういうような気持を持っているものですから、消費に対する課税をやめて、それをそのまま事業地に持ってくるということは矛盾があるじゃないだろうか、こういうような感じを持っています。
それからその次の従価税と従量税の問題でございますが、私たちは電気については料金に認可制をとって、その料金の認可をします場合にも、国の社会政策なり経済政策なりというものは、当然織り込まれなければならないので、低額所得者に比較的多額な料金を払わせるような料金のきめ方をしていれば、それは非常に問題だろうと思うのでありまして門司さんがそういう点について御指摘になりましたのは、これは料金政策の問題として大いに検討しなければならない点だろうというふうに存じております。消費税でありますので、その人の負担した金額、比較的所得の多い人がよけい電気料金を払うだろうというふうなことから、やはり消費税から言いますと、従量税よりも従価税の方がいいのじゃないか、こういう考え方を今日もなお持っておるわけでございます。
この発言だけを見る →それからその次の従価税と従量税の問題でございますが、私たちは電気については料金に認可制をとって、その料金の認可をします場合にも、国の社会政策なり経済政策なりというものは、当然織り込まれなければならないので、低額所得者に比較的多額な料金を払わせるような料金のきめ方をしていれば、それは非常に問題だろうと思うのでありまして門司さんがそういう点について御指摘になりましたのは、これは料金政策の問題として大いに検討しなければならない点だろうというふうに存じております。消費税でありますので、その人の負担した金額、比較的所得の多い人がよけい電気料金を払うだろうというふうなことから、やはり消費税から言いますと、従量税よりも従価税の方がいいのじゃないか、こういう考え方を今日もなお持っておるわけでございます。
門