決算委員会

1958-03-20 衆議院 全477発言

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会議録情報#0
昭和三十三年三月二十日(木曜日)
    午前十時三十九分開議
 出席委員
   委員長 坂本 泰良君
   理事 井原 岸高君 理事 田中伊三次君
   理事 田中 彰治君 理事 山本 猛夫君
   理事 神近 市子君 理事 吉田 賢一君
      大森 玉木君    徳安 實藏君
      堀川 恭平君    八木 一郎君
      淡谷 悠藏君    小川 豊明君
      上林與市郎君    山田 長司君
 委員外の出席者
        検     事
        (刑事局刑事課
        長)      河井信太郎君
        農林事務官
        (食糧庁業務第
        二部長)    松岡  亮君
        農林事務官
        (食糧庁業務第
        二部食品課長) 筒井 敬一君
        通商産業事務官
        (通商局通商参
        事官)     長橋  尚君
        参  考  人
        (衆議院議員) 大石 武一君
        参  考  人
        (衆議院議員) 綱島 正興君
        参  考  人
        (衆議院議員) 稲富 稜人君
        証     人 杉本喜三郎君
        証     人 松平 守弘君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
三月二十日
 委員小笠原三九郎君辞任につき、その補欠とし
 て徳安實藏君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員徳安實藏君辞任につき、その補欠として小
 笠原三九郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 証人出頭要求に関する件
 歳入歳出の実況に関する件
     ――――◇―――――
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坂本泰良#1
○坂本委員長 これより会議を開きます。
 歳入歳出の実況に関する件につきまして、前会に引き続き調査を進めます。
 本件につきまして、参考人といたしまして、大石武一君、綱島正興君、稲富稜人君の御出頭を求めておりますので、この際各参考人より実情を聴取いたしたいと存じます。
 先般三月十二日の当委員会において、千葉精糖株式会社東京経理責任者久保田顕三君より、松平から当時本件砂糖の通関解決運動をしておる二、三の代議士に渡すのだといって松平に金を渡したと述べ、当時の運動をしておる代議士は大石武一氏、綱島正興氏、稲富稜人氏と聞いておると述べておりますが、この点につきまして実情をお伺いしたいと思います。大石武一君、
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大石武一#2
○大石参考人 私は大石武一でございます。去る十二日の決算委員会におきまして、千葉精糖株式会社の久保田某なるものがこの委員会に出て参りまして、千葉精糖に原糖の割当を運動して、その運動資金として大石武一その他に金が渡っているらしいというでたらめな発言をされましたことについて、非常な憤激を覚えております。われわれは、――われわれというよりは私の問題でありますが、こんなことに関しては断じてわれわれには不正はございません。そもそも千葉精糖と私の関係を申し上げますと、何らの関係もございません。私が、昭和三十一年でありますか、農林政務次官をいたしておりましたときに、日をよく覚えておりませんが、その後の秘書官や秘書のいろいろな意見を聞きまして総合してみますると、千葉精糖という小さな製糖会社並びにそれ以外の数個の製糖会社の方々が私の政務次官室に陳情に参りまして、原糖の割当が少いからぜひとも小さな会社にも割当をふやしてもらいたいという陳情を、しかも陳情書を携えて参ったことがございます。私は、その折、これらに面会いたしまして、その陳情を聞いた覚えはございます。どのような返事をしたか私は覚えておりませんが、一ぺん陳情だけは承わっております。それだけの関係であります。それだけの関係でありながら、なぜこの千葉精糖の一久保田なる課長が私に金が渡っているらしいとかなんとかいうでたらめな、しかも個人の身分並びに政党、国会の権威に関し冒涜をするようなこのような発言をなぜこのような委員会でなしたか、私にこれが不思議にさえ思っておるところであります。このことについてぜひともこの決算委員会において究明をして、その発言の根拠並びにそれらに関する責任というものを十分に追及してもらいたいと私は心から念願いたします。とりあえず私の第一回の発言はこの程度にとどめます。
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坂本泰良#3
○坂本委員長 綱島参考人。
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綱島正興#4
○綱島参考人 私が周嘉チン君の訴訟依頼を受けまして本件に関係いたすに至りました事情は、関仁甫というかねて知り合いの人が、昭和三十年の十二月の中旬と覚えますが、参りました。この関仁甫という人は中和党という華僑の政党の総裁でございます。そうして、この人は、たしか私の記憶によれば蒋介石よりももっと先輩でございます。かって中華民国政府のたしか陸軍大臣だったように記憶しております。相当な要人でございます。この人が参りまして申しますことには、華僑は大体二十億ドルから二十五、六億ドルのドルを保有しておる、これはみな東洋において商業資本であった、ところが、だんだん未開発地が開発されるに従って華僑が独占的な商業だけをやることは困難になってきたので、それぞれ企業資本にも変えなければならぬ、なおまた、中国が共産国になったから、ここによるわけにもいかない、台湾政府も、実は政府の強固な立場を、政府としての存在をそう信頼しかねる事情もある、アメリカに持っていけばまことにけっこうであるけれども、これは預金利子がつかないので実は非常に困るんだ、そこで、日本にこの資本を持ってきて、企業資本に転換することは華僑の利益と一致するんだ。それならやってくれればいいじゃないかという話をいたしました。ところが、関仁甫が言わるることには、いや、そういうことはいいけれども、日本国ではまるで華僑の持ってきたものをどうにもならぬようにするようなことが現われておるので、華僑は信頼しかぬるのだ。それは何のことだと言ったら、砂糖を契約に基いて持ってきたところが、代金も払ってくれない、そうして非常な費用ばかりかさんで、にっちもさっちもいかなくなっておる。それは気の毒だと言ったら、足下は弁護士だからこれを何とか処理してくれぬか、こういう話でございます。とにかくその本人をよこしてみなさいということで別れたのでありますが、それからこのシュウカチンン君が単独で参りました。この人は日本語が一つもできません。英語を少しやるが非常なブロークンでございます。私もブロークン。両方の精密ある話をするのには不適当でございましたので、筆談をいたしました。それでも要を得ませんから、一つ通訳を連れてきてもらいたいというので一切の書類を通訳のもとに拝見してみましたところが、その契約の内容は、立川研究所が無為替の砂糖を輸入する権利を持っておる。その権利を持っておることの証明として、通産大臣及び大蔵大臣の許可がある許可証の写真版をつけてございました。それによって一万トンの砂糖を輸入するということを一切委任するという委任状でございます。その委任状を受けた人間は勝間という人でございます。これには何ら疑う余地のない委任状でございましたので、これはほんとうだと思って、どういうわけで立川研究所はその荷物を引き取らないのだと言ったところが、金を支払わないのだ、砂糖だけなら取るのだけれども、金を払わないのだから渡せないのだ。それはもっともだというわけで、立川研究所にも電話をかけてみましたが、やはり金は払えない。そこで、実はちょうどそのときは、それらの用意をちょっとするうちに一週間くらいかかりましたし、十二月の中旬も過ぎるころになりましたので、周君にも僕は断わりまして――私どもは与党でございますので、年末から正月の十日ぐらいまでは、毎年予算編成のために昼夜わかたず正月なんぞは一日もひまがございませんほどでございます。そこで、正月の十日を過ぎなければ私どもはひまができないが、それでもいいか。それでいい、こう言うので、実はこのシュウカチンンの依頼を受けまして――それは訴訟委任でございます。私の考えといたしましては、どうしても正式のルートに入れてもらわぬことには、訴訟をするといっても訴訟ができないことは保税倉庫に物件が所在しておりまして、日本の裁判の対象とならざる以前の物件でございます。これをどうしても関税を通過しなければ、荷主の権利を擁護することを日本の裁判所で御決定願うことが不可能な物件でございます。そこで、実は周に、これは幾ら金がかかっておるか、これを通関するのに幾らかかるかと言ったら、ランディングその他の費用でおそらく七百万円つか八百万円かかる、それから一日の保管料が大体十万円でございます、もうすでにそのときは六、七十日になっておるので六、七百万円のものが要る、両方で大体千四、五百万円の金が要るのである。それができるかと言うたら、できないと言う。どうしてもその金の工面はつかないと言う。さらに、君が本国に帰って工面してくればいいじゃないかと言うたら、その見込みもないと言う。そこで、私は通産省に参りまして、当時の農水産課長である日比野君に、これを通関してくれぬかと言いましたところが、これは立川研究所あてに送ってきているものだから、立川研究所の同意書がなければできないと言う。立川に同意書をつけてもらえば立川に品物を渡して、そうして金はあとから払うという条件で……。これはどうすることもできないから、契約は事実上不履行に陥って、これは破棄をして話分れになっておるのだから、一つ日本の政府でフリーな砂糖として輸入手続をしてくれぬか、外貨割当がもうないのかと言うたら、まだあると言う。外貨割当がなければなるほどできないだろうけれども、外貨割当があって輸入するものがあるのならば――御承知のように、輸入するには、二カ月ないし三カ月前からクレジットを積んで、その間の利息は買人が払わなければなりません。しかるに、このものは、もう通関手続をすれば外貨を割り当ててすぐ品物が手に入るのであります。そこで、需要者のためには利益であるから、お前さんこれをフリーの立場で輸入してくれろということを私が迫りましたけれども、何だかんだと言うてしない。どうも僕は不思議だと思っておるうちに、もう日が過ぎて、三十一年の一月十日ごろだったろうと思いますが、ちょうど農林委員会がございまして、そこに清井という食糧庁長官が出頭いたしました。日にちははっきり覚えませんが、そのころでございます。ちょうど委員会が済んだあと、十一委員室でありましたが、政府委員の前の場所で、清井君知っているか、立川のところへ来た砂糖を知っているかと言うたところが、それは知っております、それなら君輸入してくれぬかね、あれを通関してくれぬかね、輸入ができなければ通関だけでもいい、こういう話をいたしました。通関すれば何でもない、裁判所に向って換価手続をいたしますれば金にかわるのです。かわったら、その契約との差額を債務者に請求すれば、それでよろしいのでありますから、訴訟手続とすればそれは正当な手続でございます。ところが、これもどうしてもずらずらしておる。その後また日比野君のところに行きました。ところが、これもまたうまくいかない。そうすると、たまたま農林省に行っておるときに、廊下で食糧庁長官を見ましたので、君、あれはどう頼んでもしないか、しない理由は何か法律上不法な適法でないことがあるのか、それなら頼まぬよ、適法なことであったら事情上これはしなければならぬのじゃないかと言いましたところが、適法には間違いないけれども、というようなことで、どうも話が進みません。そこで、私はかねて知り合いの兼子という千葉精糖の技師――砂糖には非常に詳しい人であるということでかって紹介を受けておった人ですが、その人に連絡いたしましたところが、行こうという話だから、来てもらいました。実は友人の関仁甫から頼まれて、本人は僕を――実は言い落しましたが、周に会いましたところが、周が私のところに契約の原本をみんな置いていくから……。それは困る、すべて写しを作ってくれたまえ、そうしないと僕は困るのだ、弁護士というものは火災にあわないような設備をちゃんと持って事務をするのでありますが、私は戦後そんなものを持たないから、重要な、三億円にわたる権利書を手に握ることは私も非常にいやでございましたので、実はそれは持って帰れと、そう言うたときに、あなたは私は知っております、どうして知っておるかと言ったら、サッスーンの家でお目にかかりました、ああそうかということで、向うは初対面ではないから、あなたに全部お願いしますということであった。それから実は鈴木君に問い合せました。あなた、この砂糖というものはどういう事情で正規のルートに乗らぬものか、一つ調べてくれぬかと言うたところが、それじゃ三、四日日にちをかりますということで、三、四日しましての報告で、先生、これはおやめになった方がよろしゅうございます。やめるといっても、これは日本の国際信用に関することだからとてもやめるというわけにいかぬよと言いましたところが、いや、これはとても先生なんぞにできるものじゃない、業者の了解を得たり、いろいろしなければなりません、先生の性格ではできませんよ、こう言う。だから、それでわかった、行政官庁に話してもはっきりした話をしない、よくわかった、それじゃやめようというので、周を呼んで、一切の一件書類を返して、最後に、そのときはすでに日にちが、引き受けてから七十日――引き受けてからじゃございません、輸入があってから七十日くらいたっておりました。そこで、周さん、今から訴訟の用意をするのに一カ月くらいかかろうが、百日分の保税倉庫料一千万円、それからランディング・チャージや何かみんな加えてあなたの説明によれば六百万円か七百万円、それだけの金を用意せぬか、それで裁判所に仮処分を申請する方が、行政庁にうだうだするより早いと言うたところが、どうしてもその金ができない。それではお返しするほかはないと言うて書類を一切返して、私は事を絶ったのであります。
 そうして、その後官報を見て知ったので、詳しいことは――それが通関されたのは三、四カ月後である。私がふしぎにたえないことは、何で正当な訴訟代理人が正当な書類を――周がブローカーであるような、この委員会でお言葉が出ておるようでありますが、断じてそうではありません。弁護士が訴訟委任を受けるには所有者が何であるか必ず調べます。香港上海バンクの荷為替で参っておるけれども、香港上海バンクに問い合わせましたところ、香港トレーディング・カンパニーの品物である、そうして、一定額の立てかえの金を払ってさえもらえれば、いつでも品物でも為替状でもお引き渡しをする、その香港上海バンクの代表者の一人は周嘉チンといってただいま日本に滞在しておるというような証明書をよこしておる。何ら疑いのないところでありまして、周は荷主でありまして、ブローカーでも何でもありません。こういうこともよく一つ御了解を願いたい。こういう事情でございまして、これが私が関係いたしました一切の事情であります。
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坂本泰良#5
○坂本委員長 稻富参考人。
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稲富稜人#6
○稲富参考人 ただいま問題になっております砂糖の問題で、いかにも私がこれに醜関係があるかのごとく本委員会で言辞を弄されたということに対しましては、遺憾に存ずるとともに、心外にたえない次第であります。この機会に、私は私の関係いたしましたことについてこれを明らかにしたいと存ずる次第であります。
 日にちははっきり記憶いたしませんが、この砂糖が三十年に入ったとすれば三十一年と思いますが、たしか国会の開会中でございました。ただいま綱島参考人が言われました周という人を伴いまして、松平という人が突然私の会館の部屋にたずねて参られたのであります。そのとき、話を承わりますと、実は立川――そのときは立川という話でございましたが、立川から機械のパテントを中国側が買った、これに対しては通産省の証明も出ておる、その証明に基いてこの機会を買うためのバーターとして台湾から原糖を一万トン日本に持ってきた、ところが、この証明がうそであったようで、これが正規のルートに上らないで、ただいま横浜の倉庫にこれが置かれてある、それがために周は毎日十万円からの倉庫料を払って非常に困っておる、何とか正式なルートにこれを乗せてもらうような方法はないものだろうか、こういうような話でございました。特に私記憶いたしておりますが、そのときに、松平氏が私に、これは実に国際的な日本の信用にも関する問題であるから、何とかこれは解決していただかなければならない問題だと思うのだがと、こういうような話もあったのであります。私はそれを聞きまして、実は周という人もりっぱな人物のようにも思いましたので、非常に気の毒だ、それでは私一つ関係方面に事情を調査いたしてみましょう、さらにまた場合によりましたら何とか努力をいたしましょう、しかしながら、これに対しては私は条件があるが、あなたは聞いてくれるか、と言ったところが、何ですかと言うから、私がこれに努力いたしましても、私に一文の謝礼もやらない、供応もしないということを確約するか、こう言いましたところが、そのとき周は私の前で涙をはらはら流して喜びました。私はそれを見て、いかに周という人がこの問題で困っておるかということが、私は今でも目にすがっております。そうして、立ちますときに、実はこの問題につきましては綱島先生にも非常に心配をかけました、こう言って立って行きました。それで、私は、翌日でありましたか、農林水産委員会で綱島さんに会いましたので、綱島さんに、実はきのう周という中国人が一万トンの砂糖の問題で来たが、あれはどんな問題ですか、こう聞きましたところが、綱島さんは、周という男は善人ですよ、非常に気の毒ですよ、まあ何とか一つあなたも助けてやりなさいよ、こういうように言われました。それで、私はちょうどその日かその翌日だったかと思いますが廊下で清井食糧庁長官に会いましたので、一万トンの原糖が倉庫に眠っておるそうだが、あれは一体正規のルートに乗らぬのですか、こということを清井長官に聞きますと、清井長官が私に、先生、あれに関係しなさんな、あれにはなかなかスキャンダルがあるらしいから、あんなのに関係すると迷惑いたしますよ、こういうような話が清井さんからありました。私は、実にこの周という人を気の毒に思ったのだが、これは国際信義の上からも何とかしなければいけないという義憤を感じて、実はこういう条件をつけて、調査をしよう、場合によったら努力をしよう、こということを私は言ったのですよと言ったところが、清井さんは、そうですが、それならば一つ私の方でも検討しましょう、こう言って廊下で別れました。それから数日して私国会の食堂でちょうど通産省の樋詰という通商局次長に会いましたので、樋詰次長に、実は台湾の原糖が一万トンあるそうだが、あれは正式ルートには乗らぬものですか、こう私は清井長官に聞きましたと同じ質問をいたしました。そうして、私は実は清井長官にも話しましたけれどもという話をしましたところが、樋詰次長は、そのことは清井長官からも電話がありました。それで、私は、そのときに、清井長官に話し先と同じようなことを言って、これは何とかしてやらなければ気の毒ですなと言って別れたのであります。それ以外のことについて私はこれに口をきいたことはございません。その後これがどうなったかということも知りませんでした。ところが、数カ月かしまして、松平氏が周さんを伴って私のところに来まして、おかげであの問題が片づきました、周さんが私に、おかげで私も香港に帰れるようになりましたと言ってあいさつに来られました。それで、私は、今後あなたもこういうような問題を扱いなさんな、華僑として堂々と一つ貿易をやりなさいよ、こう言って私は別れたのでございまして、その後の経過、配分等は全然私は関知いたしません。私の関係いたしましたのはただこれだけであって、そのほかには何もないということを明らかにこの際申し上げておきたいと思います。
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綱島正興#7
○綱島参考人 ちょっと補足させていただきたいと思います。言い落しましたが、本件につきまして、金銭は、弁護士でございますけれども、着手金、費用等一文ももらっておりません。その後ももらっておりません。ただ筆を二本と紙を四十枚くらいもらいまして、まことにりっぱな筆であったから、筆一本と紙二十枚は緒方さんに差し上げました。あとの筆一本と二十枚は、これは珍しいもので、そのころ日本にはそのようなものは輸入できませんでしたので、実は大野さんにやりました。その筆二本と紙四十枚は確かに私がもらったんだが、これはこのごろの報酬とかなんとかいう意味で持ってきたものではないと思って受け取ったものでありますが、なおまた、弁護士訴訟事件でございますから、私が毎日弁護士をしておるときには、こういう三億円以上に上る事件でありますから、五百万円や七百万円の着手金は当りまえでございましょうが、私はそういうものは一文ももらっておりません。稻富さんが言われたように、ほんとうにこれは国際関係上の、日本ではまことに恥かしい問題だと思って努力いたしましたので、一つもそういうものに対する報酬、着手金等も受けておりませんということを付言いたしておきます。
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坂本泰良#8
○坂本委員長 発言の申し出がありますので、この際順次これを許します。淡谷悠藏君。
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淡谷悠藏#9
○淡谷委員 大石参考人にお伺いいたしたいのですが、この事件が発生しましたころ、あなたはたしか農林政務次官をされておった。そして、このドミニカの砂糖がいろいろな経緯を経まして、最後にはルートに乗ったんですが、このルートに乗った事情等をあなたは何かお知りになっておりませんか。
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大石武一#10
○大石参考人 私は、このドミニカの砂糖、当時は立研という言葉を使ったと思いますが、この問題については詳しい経緯はわかりません。ただ、私は、農林政務次官をしておりました折に、この立研の無為替輸入に関する砂糖の問題につきまして陳情は受けております。松平君から、これは輸入できないものかという陳情を受けておりまして、そのことは当時の食糧庁長官であった清井正君にもいろいろ話をしております。私は数回にわたってこの問題の内容を聞いたと思いますけれども、全然わかりませんでした。何べん聞いてもわかりません。そこで、清井君に、こういう問題があるのだけれども、君聞いてやって、もし筋が通るものならばめんどうをみたらよかろう、こういう形で全部話して、当時清井食糧庁長官は私の最も信頼する部下でありましたので、すべて清井君に話しました。私は詳しい経緯は一切わかっておりません。
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淡谷悠藏#11
○淡谷委員 松平守弘という人があなたの第二会館を事務所にして方々に名刺を配って歩いておるようですが、松平守弘という人とあなたとはどういう御関係にあったのですか。
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大石武一#12
○大石参考人 少し長くなりますが、私事に関しまする経緯を申し上げます。松平守弘という人と知り合いになりましたのは、そのお母さんの松平俊子という人を通じてであります。私の一番上の実の姉が現在中野区の会議員をいたしております。鷺ノ宮の婦人会長をいたしております。この姉がこの前の区会議員の選挙の折に立候補いたしました。その折、私は、私の友人である愛知揆一君と石田博英君と三人で応援演説に参りました。ところが、その折に松平俊子という婦人がやはり姉の応援に来ておりました。はかまをはいたりっぱな偉い人で、内容も、われわれをてんで子供扱いにするような内容の演説をやったように記憶いたしております。この松平俊子さんという人が姉の応援に来まして、姉と知り合いになったわけであります。その松平俊子さんを通じまして、その次男である松平守弘という人が私に紹介されまして、私のところに参っておりました。その用件は、今考えてみますと砂糖に関する陳情でございます。私が政務次官をしておったころでありましたけれども、これはこういう内容であったと記憶しております。当時砂糖の原糖の輸入がございまして、それを各製糖会社に割当をする。そういう場合には、大体一流の大きな製糖会社にのみ配給が行われまして、三流、四流の小さな製糖会社にはほとんど割当が少い。これでは小さな製糖会社が立っていけな問いから、その割当方式を変えて、小さな製糖会社にも割当がいくようにしたらどうか、それにはいろいろな考えがあるといって、今考えてみますと、こんな大きな表を作っていろいろな数字を書いたものを持ってきていろいろ説明を受けたことを覚えております。それが松平守弘と私の知り合いの初めであります。その内容を聞いてみますと、まことにもっともであります。話は非常に筋が通っておりますし、話もしつかりしておるし、人間もがっちりしておるようでありますから、私は別にこれを敬して遠ざける必要もなく、いつでも陳情に来れば陳情を受けたり会って話を聞いたりしたのであります。これが私と松平守弘とのつながりであります。ただし、その松平君が親しさになれまして第二議員会館の私の部屋を自分の名刺に書き込んだということは全然知りませんでした。その名刺も見ておりませんから、果してそういうことがあったかどうか知りませんけれども、あなた方のお話とか新聞によって、私の議員会館のあて名を書いた松平守弘という名刺を使っておったということを知ったのであります。これは全然どういうわけで使ったか知りません。別に悪用するわけではなかったのでございましょうけれども、私はそのことはよく知りません。第一、私が政務次官をしておりましたときは、この第二議員会館は全部かぎを閉じて閉鎖しております。そうして、そのドアに紙を張って、陳情団でも何でも私に御用の方はどうぞ農林省の政務次官室においで下さいと紙を張っておりますから、一切第二議員会館は使っておりませんでした。そういうわけで、なぜこのような名刺を使ったか、私は知りません。私の知らないところでございます。
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淡谷悠藏#13
○淡谷委員 この松平さんという人は、ふだんの職業は一体何をされておった人ですか。こういうふうな砂糖の問題が出てからはいろいろ活躍せられておったようでありますが、その以前にはどういう職業をやっておられた人ですか。
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大石武一#14
○大石参考人 それは、いずれあとで松平君がここに証人としておいでになるそうでありますから、それにお聞きになったらわかるでありましょうが、私は詳しいことは知りません。石炭の売買をやっておるという話でありました。
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淡谷悠藏#15
○淡谷委員 千葉精糖の人たちをつれて農林省の政務次官室に松平君が行ったというこの前当委員会における発言があったわけですが、この御記憶はありませんか。
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大石武一#16
○大石参考人 千葉精糖の社長が私のところに陳情に見えられたというような記憶がかすかにございましたので、私はそれを農林省における私の秘書官とかあるいはいろいろな秘書官を集めまして聞いてみました。大体それでわかったのでありますが、千葉精糖並びにその他の小さな製糖会社の、社長かどうか知りませんが、そういう代表の方々が十名近く私の部屋に見えられまして、陳情書を出して私に陳情されたような記憶がございます。それだけであります。それは一ぺんだけだったと思います。
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淡谷悠藏#17
○淡谷委員 松平君は運動のために五百万円金を千葉精糖に請求したということを千葉精糖が言うのですが、あなたは相当親しくしておられたようですが、松平君から何か運動の方法等について相談を受けたことはございませんか。
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大石武一#18
○大石参考人 私は詳しい記憶はございませんけれども、金の問題は一切聞いておりません。それから、運動の方法と申しましても、陳情を持って来られまして、そういう陳情が、前から小さな砂糖会社にも砂糖の割当をしなければならないという陳情があったのですから、それを一般の陳情だと思って、私は別に清井長官にも何もこの問題を話したことはございません。それだけでございます。
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淡谷悠藏#19
○淡谷委員 もう一点お聞きしたいのですが、なくなったシュウカチンンという人とあなた会ったことはありませんか。
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大石武一#20
○大石参考人 よくわかりません。どんな人ですかよく覚えておりません。
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淡谷悠藏#21
○淡谷委員 それでは綱島参考人に一つお聞きしたいのですが、あなたはこの砂糖が金がないために受け取れなかったというように解しておられるようですが、立川研究所が向うにパテントを受ける権利を売却して、そこから入ってくる金のかわりにこの砂糖を送ってもらったので、大体これは金を出さなくとも立川研究所が受けることができるようになっておったはずなんですが、どうも特許権を受ける権利を、東方貿易行という台湾の商社ですか何かしりませんが、これが取らなかったので砂糖だけが日本へ入って来たという事情を、この問題にタッチされたころお知りになっておりませんでしたか。
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綱島正興#22
○綱島参考人 その東方貿易行と立川研究所のことは、私の関知すべき範囲でもなければ、何も存じません。私の関知しましたものは、先ほど申し上げたように、無為替輸入許可を持っておる許可書の写真版をつけた立川研究所の砂糖一万トン輸入することに対する委任状を携えておる勝間という立川研究所からの代理人、それと香港トレーディング・カンパ二ーとの間に取りかわされた契約書によれば、金額は今覚えておりませんが、少し高いと日比野君はそれを見て言いましたが、金額を払うと書いてございました。その裏のことは存じません。私が弁譲士として扱ったものには当然請求権のある契約書でございます。
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淡谷悠藏#23
○淡谷委員 通商産業省の通商局の輸入課長の生駒勇という人が通商産業大臣代理として出した輸入貿易管理令第八条第一項の規定による輸入承認書というものがここにございますが、この中には、この輸入は新虎木綿ナンバー五十一の製造法につき台湾、中国本土及び香港において特許権を受ける権利の対価として百万ドル相当の粗糖輸入を行うもの、こうしてあるのですが、そうしますと、明らかにこの砂糖は日本の内地では対価を現金で要求すべきものでないように思われます。同時に、立川研究所がこれを受け取った際は、立川研究所からルートに乗せるのは正しいのですが、周氏が自分でこれを国内で現金にかえる性質のものでないようにわれわれは理解するのですが、この辺の御研究はなかったのですか。
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綱島正興#24
○綱島参考人 なるほど、許可書を精密に読めば多少そういうふうなものも許可書の中にはあるようでしたが、しかし、その許可書は許可の文面のところだけの写真版であって、全文がはっきり読めるようにはなっていないのです。それで、通産大臣、大蔵大臣の許可書の中の精密なる条件はわかりません。それに基いて、いわば周がもっと詳しく許可条件を調べればよかろうと
 思う。少くとも周と立川との間の契約は代金を払って受け取るという契約でございます。それは日比野君も見て知っておるはずです。見せております。その契約書はその通りであります。でありますから、これは、ごくひらたく言えば、不十分な写真に基いて、外人だから、日本の政府の許可書という印刷のところがはっきりしておれば、その写真版をつけて、そうして立川研究所の委任状をつけて一万トンの砂糖を無為替輸入して内地で金を払うという契約でございます。契約書はその通りになっております。従って、国政上これがどうかということは別として、シュウカチンンの請求権と処分権に対しての権利さえはっきりしておれば、国政の審議者として取り扱った事件ではございませんから、どうぞその点の誤解をなさらぬように。これは弁護士綱島がシュウカチンの訴訟代理人として、請求権を持つ範囲の取扱いでございますから、どうぞ御了解を願いたいと思います。
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淡谷悠藏#25
○淡谷委員 周氏があなたにこの事件を依頼した動機というのは、周氏とはむろんあなたは前にはお知り合いではなかったと思いますが、だれか紹介者でもございましたか。
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綱島正興#26
○綱島参考人 先ほど詳しく申し上げたので重複いたしますが、関仁甫という人、この人の経歴も大体申し上げましたが、私のところに来て訴えて、本人をおよこしになった。
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淡谷悠藏#27
○淡谷委員 ちょっと私の質問が要領を得なかったと思いますが、実は私、関仁甫のことは聞いておりますが、ほかに日本の人でだれかあなたの中へ入った人がございますかという意味です。
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綱島正興#28
○綱島参考人 ございません。
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淡谷悠藏#29
○淡谷委員 この周氏の砂糖の所有権のことですが、あなたは弁護士でもございますし、また代議士でもございますから、むしろこの問題の真相を発見するためにわれわれに御助言をいただきたいと思うのですが、香上銀行の荷為替がついて、砂糖を周氏が自分で所有するというような力があった方ですか、あるいは砂糖の商売をおやりになっておった人ですか。この周氏についてもう少しあなたの御観察をお伺いしたい。
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