地方行政委員会

1961-07-10 参議院 全108発言

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会議録情報#0
昭和三十六年七月十日(月曜日)
   午前十時三十七分開会
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  委員の異動
七月五日委員西田信一君辞任につき、
その補欠として青木一男君を議長にお
いて指名した。
本日委員津島壽一君辞任につき、その
補欠として西田信一君を議長において
指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     増原 恵吉君
   理事
           小林 武治君
           鍋島 直紹君
           鈴木  壽君
           基  政七君
   委員
           小柳 牧衞君
           西郷吉之助君
           館  哲二君
           津島 壽一君
           西田 信一君
           湯澤三千男君
           秋山 長造君
          小笠原二三男君
           加瀬  完君
           松永 忠二君
  国務大臣
   自 治 大 臣 安井  謙君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       福永与一郎君
  説明員
   警察庁警備局長 三輪 良雄君
   防衛庁防衛局長 海原  治君
   文部省管理局長 福田  繁君
   厚生大臣官房長 高田 浩運君
   農林政務次官  八田 貞義君
   農林大臣官房長 昌谷  孝君
   農林大臣官房総
   務課長     東辻 正夫君
   農林省農地局災
   害復旧課長   中村 武夫君
   建設政務次官  田村  元君
   建設省河川局長 山内 一郎君
   建設省河川局次
   長       鮎川 幸雄君
   自治省財政局長 奥野 誠亮君
   消防庁教養課長 上川  澄君
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  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (集中豪雨による被害状況に関する
 件)
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増原恵吉#1
○委員長(増原恵吉君) ただいまから委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。七月五日付をもって委員西田信一君が辞任され、その補欠として青木一男君が委員に選任されました。
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増原恵吉#2
○委員長(増原恵吉君) 地方行政の改革に関する調査を議題といたします。
 まず、先般の集中豪雨による被害状況につきまして、資料が提出されておりますので、これについて簡単に説明を願い、引き続き質疑に入ることといたします。警察庁三輪警備局長。
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三輪良雄#3
○説明員(三輪良雄君) お手元に資料を差し上げてございますが、被害状況の全般につきまして簡単に御説明をいたします。
 六月二十四日から七月の五日にわたります間、梅雨前線が本州の上空に停滞いたしておりまして、ちょうどおりあしくそこへまた台風六号が北上して参りますというようなことで、四国、近畿、中部、関東、東北、ただ除きます地域は北海道だけで、北海道を除く全国各地で激しい集中豪雨がございまして、そのために四十四都府県にわたりまして大きな被害を生じたわけでございます。
 一応七月七日までで集計いたしましたが、その後も大きな変化はございませんと思いますけれども、その状況で申し上げますと、人的の被害が、死んだ方が二百七十名、行方不明八十二名、これはほとんどなくなったと推定をされますけれども、死体が確認に至っておりません方々でございます。負傷者が千二百五十一名、罹災世帯が約七万八千世帯、罹災者の数が三十六万七千人に及んでいるのでございます。建物被害につきましては、家屋の全半壊、流失が約三千二百棟、それから床上浸水は七万二千棟、床下浸水に至りましては、実に三十三万二千棟に及ぶのでございます。道路が損壊いたしました所が八千三百個所に及びまして、橋梁の流失は約千八百個所、堤防の決壊が約二千八百個所、山あるいはがけくずれが約八千個所あるのでございます。
 今回の被害は、先ほど申し上げましたような台風と申しますより、本州に長らく停滞をいたしました梅雨前線の被害が大きいのでございますが、まず、六月二十日に四国の東部、紀伊半島を襲いまして集中豪雨があったわけでございます。次いで二十五日から六日にかけまして、紀伊半島の南部から近畿、阪神、それから東海地方にかけまして。それからさらに二十七日になりますというと、それが長野、岐阜を中心といたします中部山岳地方、二十八日は静岡、神奈川を中心といたします関東地方南部、伊豆方面、それから二十九日、三十日には、さらにそれが北上いたしまして東北の南部、それから北陸、山陰地方に及んだのでございます。ちょっとそこでとだえましてもう済んだかに見えましたが、さらに七月三日から五日にかけて再び山陰地方を中心にいたしまして、九州の一部にも相当の降雨があったのでございます。従いまして、前後十日間にわたって北海道と愛媛県を除く各地で被害が発生いたしたわけでございます。最も被害の大きかった県といたしましては、兵庫県、愛知県、三重県、岐阜県、長野県、静岡県、神奈川県、茨城県及び島根県というような状態でございます。
 差し上げてございます資料のうしろの別表に、各県別の被害を載せてございまするので、ここでごらんをいただきまして、各県別の被害につきましては御報告を省略をさせていただきます。
 資料でごらんいただきましてまず第八ページの一番末尾からでございますが、今回の被害が従来の台風の被害と違いまして集中豪雨に伴う被害でございまするので、第一に山くずれ、がけくずれが非常に多かったということが特徴であると思われるのでございます。これはこの中ほどに書いてございますように、過去三年の台風あるいは集中豪雨によりますがけくずれ、山くずれと比較をいたしまして、ことに昨年一年で全国で起こりましたものの実に倍近くのものが今回の一回の集中豪雨で起こっておるのでございます。結局、連日の雨で非常に地盤がゆるみましたところへ一日に二百ミリ三百ミリというような大へんな雨が集中して降りましたために起こったのでございまするけれども、それに加えまして兵庫県、神奈川県等の都会の中心地におきましては、これは宅地造成をいたしますために非常に無理に山をブルドーザーで削りまして、その補強が十分でないということもこれはあずかって力があったかと思うのでございますが、そういうところで相当にがけくずれがあったのでございます。その両県のごときは、そういう原因でなくなった方が非常に多いのでございます。それから第二番目に、小さな川の決壊、溢水等が非常に多うございました。局地的に集中いたします雨のために、さばき切れない流水力の小さな河川が決壊をいたしたのでございます。特に阪神間、神戸市内におきます河川などは、山から海までの距離が非常に短うございますし、そこに集中して降ったものでございますから、はけ切れないということで被害が多かったのでございます。第三番目が低地の排水不良によるものでございまして、これは市街地の一部、ことに名古屋あたりでは、いわゆる海抜零メートルというような所があるわけでございますけれども、これは排水ポンプの全能力を上げましても、その排水力よりも集中豪雨の雨の方がはるかに強うございましたので、排水ができませんので、相当に浸水地域をふやしたということになったのでございます。それから農村がちょうど田植え期のために、水田の水路に濁流が一時に流れ込んだということでございまして、水田が全滅したというような所があるようでございます。専門家の方からの報告があるようでございますが、農村の方の被害も相当に大きいと予想されるのでございます。
 そこで警察といたしましては、この災害が起こりました管区警察局並びに府県警察本部あるいは警察署ではそれぞれ災害警備本部を設置をいたしまして、延べ六万七千余りの警察官が出動をいたしておるのでございます。消防団、水防団、地元民その他関係機関と緊密な連絡をいたしまして、六月二十四日以来連日不眠不休で警戒警備活動に当たったのでございます。
 災害の中心となりました関東地方、中部地方、近畿地方、それぞれその管区警察局におきましては、局長を本部長といたしまして、管区局をあげての管区の災害警備本部を設置をいたしまして、災害情報の収集、その他全般の被害状況の把握、警察活動の調整連絡、あるいは警備資器材を必要とする方に他の県から応援を出すというようなことにいたしたのでございます。特にこの被害地付近の道路の状態などを知りたいというようなお尋ねがこの管区局それぞれの本部に殺到いたしまして、そういうところではそれぞれ刻々の状態をとらえて、そういう方々のお尋ねにお答えをするというような努力もいたしたのでございます。
 それから各県の警察本部は、もちろん府県の災害警備本部を設置をいたしまして活動いたしたわけでございますけれども、特に長野県の警察におきましては、梅雨期に入った六月の七日に「水害と警備体制の強化」ということを指示をいたしまして、各署でそれぞれ初動体制——事の起こりました最初の体制の確立に備えることにいたしておったのでございます。六月二十五日には各署ごとに河川水位の報告をさせるとかいうことをいたしておりましたし、なお、集中豪雨がその地域に来るというような予報がありましたので、必要な個所に機動隊をあらかじめ派遣をしておくというような措置をとりましたし、飯田を中心といたしまして被害がありましたので、警備部長を即刻派遣をいたしました。静岡県でも同様にやはり予報がありまして、あらかじめ警備本部を設け、伊豆方面に県の幹部を派遣をいたしまして、措置の万全を期したのでございます。
 各署でももちろん今のようなことで非常招集によりまして全署員を動員をし、各河川の警戒、水位の測定、危険個所の警備に当たらせるとともに、住民の方々の避難誘導、広報活動、水防活動への協力あるいは救出、救護等に関係機関一体となって活動いたしたのであります。ことに一、二の例を申しますと、長野県の警察では大鹿村の被害が発生をいたしまして、これが山合いの深い所でございますけれども、そこで被害が相当に起こったということでございまして、飯田市の災害警備に出動いたしておりました、あらかじめやっておりました機動隊のうち一個分隊が医薬品その他救援物資を携行して、同村の救援に向かったのでございますけれども、豪雨によって全く途中の道がこわれておりまして、その山岳地帯を夜間九時間余り徒歩で強行突破いたしまして、六月三十日午前二時ごろに初めて現地に救援隊として着いたということで非常に感謝をしていただいたというような事例もございます。あるいは六月の二十七日の午後十時ごろ、これは飯田線の川路というところでございますが、急な水のために駅の屋根に駅員が八名避難をいたしておりまして、非常な危険な状態でありましたものを、電柱をいかだに組んで署員二十名がこれを救出し、さらに同様な状態にありました付近住民約七十名を同じ方法で救出をして夜間の暗やみの中で救出をするというようなことをいたしたと報告を受けておるのでございます。
 静岡県の警察では、三十三年にあの有名な狩野川の台風被害があったわけでございますが、この教訓を生かしまして、あの方面に今度の警備の重点を置きまして、あらかじめ避難の勧告をいたしたわけでございますが、これは地元住民の方々がこの前のときにこりているというようなことももちろん相待ちまして、非常に適切な時期に避難を手ぎわよくやっていただいたということのために、あれだけの被害に比較いたしまして、この前に比べますと非常に人的な被害が少なかったといわれるのでございます。なお救命ボート等で各地で救済をいたしました。
 その他の例等につきましては、十二、三ページに掲げてあるのでございます。
 それから各県といたしましては、自分の警備力、あるいは警備資器材をフルに使ってやったわけでございますけれども、長野県等で警備資器材が不足を告げるということで希望がありましたので警視庁から天幕、投光器あるいは発電機、そういうものを送りましたし、それから管区及び茨城、新潟等の近県からハンディートーキー、ウォーキートーキーというような器材をそれぞれ大型自動車で急送をいたしまして、被災地の活動に使用したというような事例が報告をされておるのでございます。
 なお、昨日また山陰に雨が降ったということでございますけれども、まだ詳細承っておりませんが、被害は大きなものではないように思われます。従いまして、今回の集中豪雨の被害は、大体これで終わりかと思いますが、冒頭に申し上げましたように、行方不明者というような方々がございまして、なお確認をされますと死者の数がふえるというようなことになろうかと存ずるのでございます。
 あとお尋ねをいただきました中で、足りませんでした点を御報告いたしたいと思います。
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増原恵吉#4
○委員長(増原恵吉君) では次、厚生省高田官房長。
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高田浩運#5
○説明員(高田浩運君) 厚生省の関係を説明申し上げたいと思います。
 今回の災害の原因なり特色、あるいは被害の大要につきましては、ただいま警察庁の方から御説明ありましたので、重複を避けまして、お手元に差し上げてあります資料に基づいて、私どもが現在までとりました措置について御説明申し上げたいと思います。
 第一は、災害救助法の適用関係でございますが、差し上げてあります資料の最後から二枚目のところに表がございますが、それによってごらんいただきますように、今回の災害について災害救助法を適用いたしましたのは、まん中の辺に総体の数が書いてございますが、十三県にわたっておりまして、三十六市、二十三区、五十五町村、そういうふうに非常に広範にわたっております。これらについて災害救助法を適用して、たき出し、あるいは被服の給与その他の措置をとった次第でございます。なお長野県その他につきましては、さっそく係官を派遣をいたしまして、現地の状況に応じた、この法律の適用ができるように十分現地の県庁等とも連絡を密にいたしまして機宜の措置をとるようにいたした次第でございます。
 なお申し落としましたが、人的被害あるいは住家の被害につきましては、今申し上げました表の下の棚にございますが、人的被害につきましては、死者百七十二名を含む行方不明、負傷者等を含めまして千五百六十五名、それから住家につきましては、全壊、流失、半壊、床上・床下浸水を合わせまして約二十八万六千戸というものが被害を受けている状況でございますし、罹災人員は約百二十八万七千という数字になっておる次第でございます。これらの救援活動をいたすにつきまして、物資の点につきましてはCAC物資でありますとか、あるいは日本赤十字社から衣料、あるいは特に乳幼児用の衣料の急送をいたしまして、現地の要求にこたえることにいたしたのでございます。それから災害救助法を適用いたしますにつきましても、現地において必要に応ずるように国庫負担金の概算交付をさっそくいたした次第でございます。それからまた現地の要求に応じまして、岐阜県、愛知県、長野県、茨城県の各県に対しましては、この災害救助法に基づきまして給水あるいはたき出しの期間がきまっておるのでございますが、現地の状況に応じてこれの延長を認める特別の措置を講じたのでございます。
 こういうような災害救助法の適用に万全を期しますと同時に、もう一つ非常に大事な点は、伝染病の発生を防遇し、あるいはまた、これに対する医療の面を十分にするということでございます。特に今回の災害が水を中心にした災害でありましたので、この防疫活動については十分気をつけて行なわなければならない、かような考え方のもとに防疫の専門家を関係の県にさっそく急派いたしますと同時に、伝染病予防法に基づきまして消毒その他の措置をとったのでございます。それからさらに、実際のそういった防疫活動をするについて、当該県だけでは十分の人手が得られないというようなところにつきましては、ほかの県から防疫班を編成をいたしまして長野県等に急派をいたしますと同時に、また、ほかの県につきましてもいつでも出動できるようにこの防疫班の体制を整えておくように準備を進めた次第でございます。こういうような結果によりまして、お手元の資料の一番最後の表の上の欄にありますように、大体において今までのところ疫痢その他の伝染病の発生一は、そうきわだった発生はしていないという状況でございます。今後とも十分気をつけて参りたいと思います。
 それからそのほか世帯更生資金と申しまして、これは小口でございますけれども、まあさしあたっての生活その他の資金に充てるための貸付金でございますが、これらにつきましては、さっそく関係の県について、補助額の増額をいたしますと同時に、そのあとに、二枚目の以下に書いてございますように、今後とらなければならない災害救助法あるいは防疫関係その他の福祉関係の諸措置につきましては、現地の状況とにらみ合わせて鋭意目下検討中でございます。
 以上御報告申し上げます。
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増原恵吉#6
○委員長(増原恵吉君) では次、建設省山内河川局長。
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山内一郎#7
○説明員(山内一郎君) それではお配りしてございます資料に基づきまして御説明をいたします。資料は、縦に長い「昭和三十六年梅雨前線豪雨による被害概況」、建設省という資料でございます。
 一ページ、二ページは雨量の関係でございますので説明を省略いたします。
 三ページに、まん中から上の方に、今まで地方建設局あるいは都道府県から入りました被害の報告の総計が書いてございますが、直轄災害三十二億九千六万百円、これが三つに分かれまして直轄河川、直轄砂防、直轄道路、そのうち河川が二十九億七千八百万円、砂防が一億五千二百万円、道路が一億六千六百万円、補助災害、つまり都道府県からの被害の報告の合計でございますが、三百二十六億五千百万円、合計いたしまして三百五十九億四千七百万円と、こういうふうになっております。ただ、その後の調査の進捗に伴いまして、あるいはまた七月に入りましてからの雨量による被害の報告がこれに加わって参るわけでございますが、この印刷の後におきましても、直轄災害が三十四億四千五百万円、補助の災害が三百三十四億六千二百万円、こういうふうに加わって参っております。合計して三百六十九億七百万円と、こういうふうに相なっております。
 この内訳が五ページから書いてございますが、五ページが直轄河川の被害の状況でございますが、ここに地方建設局名、河川名、それから今回の水位、水位関係がずっとその右に書いてございまして、一番右に被災の状況、こういうふうに相なっておるわけでございます。これらの河川の水位の非常に高かった河川、あるいは被災の状況のはなはだしい河川名だけを一つ申し上げて参りますと、関東地方建設局では、富士川が三億四千二百万円。その一つおきまして、那珂川、久慈川、これは水位の計画高水位と今回の最高水位、これを比較していただくとわかりますが、非常に高い水位が出ておりますが、被害の方は一番右にございますように、やや軽微になってる状況でございます。次は北陸地方建設局の信濃川でございますが、非常に高い水位が出まして、それによりまして、被災の状況は七千万円でございましたが、長岡市の上流が非常な危険な状態になりまして、これが水防作業によって危機を脱した、こういうふうになっております。それから次は、一つおきまして千曲川、これは一億二千万円。
 それから中部地建に参りまして、狩野川でございますが、これは上流の方は三十三年災のときよりも水位が低かったのでございますが、狩野川の黒瀬、これがその当時よりも水位が高かった、こういう状況でございまして、被災が一億二千万円、こういう状況になっております。六ページに参りまして、中部地建の長良川、揖斐川、藪川、木曾川、牧田川、これはいわゆる木曾三川と称しておりまする区域でございますが、被災の状況は、百十カ所で七億一千四百万円、非常に危険な個所も多かったのでございますが、水防で食いとめた、こういう状況でございます。一つおきまして天龍川上流、これはいわゆる飯田地区でございますが、直轄河川の中で一番災害のひどかったのはこの地帯でございまして、三十二カ所、十億三千九百万円。非常に破堤の個所も多うございまして、今後復旧に大いに努力しなければならない、こういう状況でございます。
 以上、直轄河川の説明を終わりまして、七ページの直轄砂防のやりました施設の被災の状況でございます。地建名、河川名、雨量、被災状況が書いてございますが、総計で三十一カ所、一億五千二百万円、こういうふうに相なっております。
 次の八ページは、これは道路局の関係でございますが、一級国道の指定区間の被災状況でございます。ここにも同様に、地建名、路線名、県名、個所、金額、被災状況と書いてございますが、総計いたしまして百二十五カ所、一億六千六百万円、こういうふうになっております。
 九ページ以降は補助災害の状況でございます。府県名、被害の中心地、河川の出水状況、おもな被害河川、海岸、道路等、一番右に個所、金額が書いてございまして、このうち被害の大きかったところだけを一つ読んで参りますと、茨城県が九百七十五カ所、十一億三千四百万円、こういうふうになっております。千葉県が約十億台でございまして、九億九千八百万円。十ページに参りまして、山梨県でございますが、これが十五億一千二百万円。それから次が一番被害がひどかった長野県でございますが、九十億七千三百万円、こういうような巨額な被害になっております。次は石川県でございますが、これも約十億台で九億一千九百万円。岐阜県が二十二億一千六百万円。静岡県が二十六億六千五百万円。次は十一ページに参りまして、愛知県の二十億四千六百万円。次は三重県十六億九千四百万円。それから一番下に参りまして兵庫県が十六億三千六百万円。十二ページに参りまして島根県でございますが、これは七月に入りました出水によった被害でございまして、現在八億九千一百万円でございますが、先ほどの、その後の情報で十一億九千二百万円、こういうふうに十億を突破いたしております。それらを合計いたしまして一二百二十六億五千万円、こういう金額に上っております。
 次の十三ページは都市関係の災害でございますが、都市の下水路、公園、街路の被災の報告でございます。
 十四ページは、住宅の被害の状況でございます。
 十五ページ以降が、応急にとりました措置並びに今後の対策でございますが、災害の発生後、直ちに建設省に災害復旧促進本部を設けまして、二十七日から政務次官が三重、岐阜、愛知、静岡県の被災の状況視察。それから六月三十日には、これは政務次官と書いてございますが、事務次官でございます。六月三十日に事務次官が住宅局長と一緒に兵庫県に行っております。七月一日に技監が長野県に、それから一日、二日住宅局長が神奈川県、四日から建設大臣が長野県にそれぞれ視察をされまして、応急措置を講じております。
 措置のうち最も重要なことは、直轄河川の次の台風までの応急の手当でございまして、これは予備費から金を出す以外に方法はございませんので、至急とりあえず、ここに書いてありますように予備費より四億二千六百万円、これを閣議決定で支出して緊急復旧を実施いたしております。道路関係も同様に八百万円支出して緊急復旧をやっております。
 補助の関係はさしあたり急ぎますことは、応急復旧の指導設計の問題でございまして、ここに書かれておりますように、被害のはなはだしい県にはそれぞれ査定官を出しまして、復旧工法の指導、それから緊急査定の準備、こういうことをやらさしております。準備のでき次第緊急査定を実施して予備費から応急費を支出をする、こういう段取りで現在進んでおります。
 それから十六ページでございますが、上から三つ目に口というところがございますが、緊急砂防事業費の関係でございますが、これも現在多少建設省では手持を持っておりますが、これを早急に支出をすること、足らない分につきましては予備費から出すべく現在緊急に調査を行なっております。
 次は対策の関係でございますが、ただいま申し上げましたこともこの中に入っておりますが、なお、地すべり、崩壊のはなはだしい地域につきましては、特殊緊急砂防事業、こういうものをやるべく現在いろいろ関係方面と折衝並びに準備を進めております。
 それから4の対策のイロハニのニでございますが、被害のはなはだしい所及び緊急な工事につきましては極力復旧の進捗をはかる。なお直轄の天龍上流の地域につきましては、明年の出水期までに何とかしたい、こういう方針で現在努力を進めております。それから被害のはなはだしい所につきましては、一定計画に基づく復旧をやりたい。小災害の点につきましては、財政的な措置でいろいろ大蔵とか自治省にいろいろお願いをしております。それから水防資材の点につきましても、水防で活躍を非常に活発にやりまして相当な水防資材を使っておりますので、それを何とか補助をしたい、こういうことでいろいろ折衝をしている段階でございます。
 以上、資料に基づきまして河川局の関係を主として御説明申し上げました。
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増原恵吉#8
○委員長(増原恵吉君) それでは次、農林省昌谷官房長。
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昌谷孝#9
○説明員(昌谷孝君) 今回の災害につきまして、一般的な様相は警察その他からすでにお話がございましたから、農林関係の被害の概況、今日までわかりました概況と、それに対する当面の対策について御説明いたしたいと思います。
 お手元に「三十六年梅雨前線豪雨による農林水産関係被害概況」、七月十日というのがお配りしてございますが、これに基づきまして、まず被害の今日までの概要を申し上げたいと思います。
 施設に関係します施設関係被害と、それから農作物関係の被害とに農林関係の被害と申しますと大略分かれるわけでございますが、うち、施設関係被害は、資料に冒頭書きましたように、今日までに府県その他からの報告に接しましたものを累計をいたしますと、二百六十八億ということに相なっております。そのうち、おもなものは農地関係の被害でございまして、農業用施設百四億、農地六十一億、計農地関係で百六十五億ということになります。それから次は林野関係でございまして、治山関係で六十五億、林道関係で十億、計七十六億の被害が報告されております。水産は、幸い今回は金頭的には大した被害になっておりませんので、五千八百万円ということになっておりますが、被害の主たるものは、内水面漁業であります。それから共同利用施設、農業倉庫でありますとか、乾繭施設等、そういった共同利用施設が二億七千八百万円、その他畜舎、堆肥舎、鶏舎、サイロ等の農業用個人施設三億、以上が大体被害のありました各府県からの今日までの報告に基づいたものでございまして、山陰の島根、鳥取等比較的被害をあとになって受けました県につきましては、まだ若干報告が移動するものと考えております。そのほかに国有林の関係、あるいは公団事業の関係での被害が約二十億ございます。先ほど申しました林野関係の七十六億の被害と申しますのは、府県が報告をいたしました国有林以外の公有林、民有林の関係でございます。国有林につきましては、この約二十億のうち十四億円が国有林の関係の被害ということになっております。その他は愛知用水あるいは森林公団等に関係する被害でございます。以上の状況を府県別に取りまとめましたものが別紙1でございまして、各府県別にまとめましたほか、一番手の方に直轄関係あるいは海岸関係を加えまして、総体が二百四十八億、それに公団関係、国有林関係の約二十億を加えて、二百六十八億という被害になっておるわけであります。府県別に見ますと、やはり長野県の被害が一番額において大きな報告になっております。
 以上施設関係被害に対しまして、作物関係の被害は、一応各府県から被害直後に各府県ごとに報告に接しましたものを御参考のために別紙2として掲げてはおりますが、これにつきましては、御承知のように農林省は各府県に統計調査事務所を持っておりまして、さっそくそこが農作物被害の調査に現在日夜当たっております。本省からも各被害関係の多かった府県調査事務所には応援指導人員を派遣いたしまして、なるべくすみやかに被害の把握をひたしますように努力をいたしております。大方今週中、つまり七月十五日ごろまでには第一次の作物被害概況が、各府県統計調査事務所から本省の方へあがってくる、集計ができるというふうな段取りで目下せっかく指導督励中でございます。それが判明いたしませんと、作物関係の被害は統一的な目でながめました被害報告になりませんので、一応別紙2は、それまでの間大方の概要をつかみますための参考資料というふうにごらんいただきたいと思います。
 なお統計調査事務所がとりあえず七月八日現在で報告して参りました田畑の冠水面積は約二十四万ヘクタールということになっております。それはもちろんこの二十四万ヘクタールのうち作物に被害を及ぼしますのは、何日かの日数持続的に湛水をするところになるわけでありますが、それらの湛水日数別の面積等は、先ほど申しました七月十五日の報告までしばらく御猶予いただきたいと思います。
 以上が施設関係及び作物関係についての被害の概況並びに現在までの調査の進捗の工合でございますが、次に、とりあえず被害が発生いたしまして農林省関係で講じました諸措置あるいは現在検討中の諸措置につきまして概要を御報告申し上げたいと思います。
 それで何と申しましても、災害の状況を早期に把握いたしますことが重点でございますので、施設関係災害につきましては、農地関係は今月一ぱい、林野関係は、奥地になります関係で若干ずれますが、来月中ごろまでに災害の第一次の査定をやりたいということで各農地事務局その他出先が府県と連絡をとって目下着手いたしております。それらが判明いたしました上で施設復旧に関します法律のそれぞれの条章に照らしまして必要な財政措置を講じて参るというふうにいたしたいと思います。それから作物関係の被害がわかりますれば、それに応じましていわゆる天災融資法の発動、地区指定等の諸準備、金融措置をまず第一段に行なって、それと同時に、農林漁業金融公庫の主務大臣指定施設災害復旧の資金ワクの発動がございます。そういう順序に相なります。
 なお、緊急の問題といたしましては、農林省も両政務次官にお願いをいたしまして関係各局の参事官、課長、担当官をつけまして、災害の多かった、一つは長野、静岡、山梨を中心にした地区へ、もう一班は愛知、三重、兵庫、岐阜というふうに二つに分けまして、両政務次官にそれぞれ直接現地の指導あるいは慰問に行っていただいたわけでございます。
 応急の処置といたしまして、農林省の関係では食糧の関係が問題になるわけでございますが、幸い今回の災害では政府手持ち食糧、政府倉庫に関する食糧関係の直接被害はきわめて僅少の報告に接しております。また各県庁の機能も、幸いにして十分活発に災害中も行なわれましたので、食糧に関します応急手配につきましては、内地米あるいは乾パンの応急配給の希望がありまして、若干そういう措置を講じましたが、おかげさまで、何ら不安なく応急の措置が講ぜられたわけでございます。
 なお、金融措置あるいは畜産、畜舎の消毒措置あるいは農作物の水が引きましたあとの病害虫防除措置等につきましては、急を要しますので、それぞれ担当官を府県に派遣をいたしまして、実際の消毒防除作業に遺憾のないように指導をいたしました。
 それから公共用施設の復旧用として国有林材の払い下げという措置を、こういう大被害になると講ずるわけでありますが、災害救助法の発動になりました地区につきましては、そういった公共施設の復旧用資材は国有材の方から供給するよう、現地市町村長あるいは府県等と現地の営林局の間で連絡をとらせております。
 以上が、大体今回の災害に伴って講じました措置でございますが、なお緊急措置としては、このほかだめになりました水田のまき直しのための種もみの手配等がございます。これも種もみにつきまして、食糧庁が種もみ価格で買い上げて現地にそれを届けるわけでございますが、目下のところ、各県その他との連絡によりまして、不円滑な状況は来たしておらないような報告に接しております。
 動物の飼料につきましても、政府手持ち飼料がございますし、また政府手持ち飼料の払い下げを受けました畜産関係の農業団体がそれぞれ現地に手配をいたしております。今後考えられます対策といたしましては、先ほど申しました融資関係がまず問題になります。また施設関係の災害復旧の早期査定、早期復旧ということがありますほか、農業災害補償法によります保険金支払いの問題が生じます。これにつきましては、被害の態様等、まだ支払い事務に直ちに入るほどのところまできておりませんが、それぞれ仮払いあるいは非常に被害の激甚の所では、制度上概算払いの道が開かれておりますので、基金を、間をはさみまして、系統資金をそういった所要の所に振り向ける措置が、指導で体制は整っておるわけであります。
 なお、家畜の流失いたしましてなくなりましたものについて、事故認定を早くやりませんと保険の支払いがおくれますので、これは過去の災害でも講じた例がございますが、一カ月という期間と、市町村長の確認手続というものとによりまして、早期に家畜の事故支払いができるように措置を講じております。
 なお、今後の問題といたしまして考慮いたしますべき問題は、林野関係の災害復旧につきまして、治山の関係で必要に応じては特殊緊急治山というような措置も講ずる必要があるのではなかろうかということで、目下関係当局ともあらかじめ研究を進めております。それから施設災害のうち、一カ所の事業費が十万円に満ちませんいわゆる小災害につきましても、起債その他の措置によって対策を講ずる必要があろうと思います。今回の災害は、特に小災害の比率が大きいというふうに関係各県からも報告、要請に接しておりますので、これが取り扱いにつきまして、自治省、大蔵省等関係当局と目下協議中でございます。なお、小災害の概況の取りまとめは、目下農地局の方で各県に照会をいたしまして、一般の施設災害の査定とは切り離して速報を求めておりますが、今明日中には、府県の方から小災害の概況も農地局の方に一応報告が出そろうのではなかろうかと思います。そういった事前の関係各省間の相談と資料の収集と相待ちまして、早急に対策を決定いたしたいと思っております。
 それからなおこのほか、特に三重県、愛知県、岐阜県等低地の耕地につきましては、長期間の湛水による被害の問題がございます。これはひとり農林関係の施設と申しますか、農地だけの被害と申しかねまずので、これが対策につきましては、都市排水、中小河川排水等の問題とも合わせ、総合的に研究していただく必要があろうかと思いますが、何分耕地で一週間以上も水につかっておるということでは、被害あるいは耕作の関係等も非常に憂慮されますので、これが応急排水の問題は、早急に事を運ぶ必要があろうと思います。もちろん各府県の方でそれぞれ対策を講じておられますけれども、これが助成のやり方等について、国としても目下研究中でございます。また相当日数、先ほど冒頭にも申しました湛水日数別の湛水状況等が地帯別に明瞭になることと並行いたしまして、対策を固めて参りたいと思っております。それから長野県の奥地等、何と申しますか、部落等が集団的に被害を受けまして、ほとんど原形復旧というようなことでは、事後の営農にもいかがかと思われるような地区もあるようであります。これにつきましては、狩野川台風、あるいは伊勢湾のときに講じました村ぐるみ新生復興のための総合措置といったようなことを、共同利用施設、農地等を中心にしてやった事例がございますので、そういった部落ぐるみ復興対策といったようなものを、農地関係あるいは農業関係の共同利用施設の関係を中心にして、考慮をする必要があるのではなかろうかということで、目下これも対策を検討中でございます。
 大体、以上が被害の概況、当面とりました対策並びに今後研究——今後と申しますと悠長に聞こえますが、被害の実態を把握しながら今後固めていくべき具体策の主要なものとして考えておるわけでございます。大体以上でございます。
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増原恵吉#10
○委員長(増原恵吉君) では次、文部省福田管理局長。
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福田繁#11
○説明員(福田繁君) お手元に差し上げております「昭和三十六年梅雨前線豪雨による文教関係被害および対策」という資料がございます。この順序に従いまして、まず被害の概況、それに伴いまして当面とりました措置、あるいは今後検討中の事項について、簡単に御説明申し上げたいと思います。
 まず、被害の概況でございますが、児童生徒、教職員の被害についてでございます。これは次のページの別紙1、人的被害という横に織り込んでいる数字をごらんいただきました方が早いと思いますが、茨城、神奈川、長野、静岡、愛知、三重、兵庫、以上の県につきまして、児童生徒の死亡が四十四名、行方不明が四名、負傷が十三名、合計いたしまして六十一名となっております。今回の災害で特に人的な被害がかなり多かったというのが一つの特徴のようでございます。ここにも書いてございますが、死亡者のうち一名は通学途上水死しておりますが、授業中学校で死亡したのではなく、大部分は家庭で、家庭の方の災害によって死亡したというようなことになっておるようでございます。教職員が死亡したのは二名でございます。それから教職員の方は、下の表を見ていただきますと、相当住宅の方をやられている教職員が多うございまして、現在までに判明いたしておりますのが、合計いたしまして五千百九十三名でございます。
 それから次に物的被害で、ございますが、これも別紙2の横に折り込んだ表を見ていただきますと、その方がよくわかると思いますが、左側の欄が幼稚園、小学校、中学校等でございます。右側の欄が高等学校の被害でございます。最後に合計額が出ておりますが、福島、茨城、千葉、神奈川、山梨、長野、富山、石川、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀、兵庫、和歌山、島根、岡山、徳島、こういうように非常に広範囲に被害が生じております。この中で現在までにわかっておりますのでは、長野の一億四千九百七十万七千円というのが最高でございます。大体四千万円以上の被害を見ますと、岐阜県の四千五百六十八万円、静岡の四千六百四十七万八千円、それから次のページになりますが、愛知の四千九百九十九万三千円、それから兵庫の四千七百三十九万一千円、大体そういうところが大きなところでございます。合計いたしまして公立学校だけの被害のトータルが四億一千九百二十万六千円、こういうようになっておりますが、今回の被害の特徴と申しますか、広域にわたっておりますが、特に土地工作物の被害がこの中での割合としては大きゅうございます。合計いたしますと、小中学校等におきまして一億四千九百九万三千円、高等学校におきまして七千百十八万三千円、こういうような数字になっておりますのは、洪水によって校地が押し流され、あるいは決壊したというような状況でございます。
 それから他の省の御報告の中にもございましたように、小災害がかなり多いようでございます。これらにつきましては、まだ一応の調査でございまして、今後この被害の額の確定等をいたさなければならないと考えております。
 それから国立学校関係でございますが、別紙3に書いてありますように、八大学について、ごく軽微でございますが、合計で二千四百六十五万五千円という被害でございます。
 それから私立学校の施設でございますが、これも別紙3の(3)に書いてございますが、神奈川、静岡、兵庫について被害がございます。この中で特に兵庫県——神戸市でございますが、神戸市内の高等学校数校について、これはがけくずれによる被害でございます。計約三千六百五十三万円、合計いたしまして四千七十七万六千円、そういうようになっております。
 それから社会教育施設につきましても約一千四百六十七万円程度の被害がございました。公民館その他でございます。
 それから文化財にも若干の被害がございましたが、これはそう大した被害額ではございません。
 それから学校給食物資でございますが、これは神奈川、長野等におきまして若干のミルク、小麦粉が浸水をしたり、あるいは流失をしたというようなことが起こっております。
 それから次に教科書関係でございますが、教科書を失った子供につきましては、現在各県の教育委員会を通じましてこれを詳細に調査いたしておりますが、まだ具体的に全体の調査が集まって参りません。で、ごく一部でございますが、岐阜県では小中学校の被災者約一万四千人の中で千五百人が教科書をなくしたと、こういうように報告が参っておりますが、その他も特に長野県等におきましては相当なくした者もあると思いますが、これは調査中でございます。
 以上申し上げましたのが概要でございまして、物的被害につきましては、公立学校施設、国立学校施設、私立学校施設、社会教育施設等を全部合計いたしますと、一枚目の裏側に書いてございますように、四億九千九百五十七万七千円、これが現在までの総計でございます。
 被害の額はその程度にいたしまして、次に、最後の紙に書いてございます災害対策の問題について申し上げたいと思います。
 国立学校施設につきましては、これはもう従来の例によりますと、この程度の被害は予備費等によって復旧することになると思います。
 それから公立学校の施設につきましては、これは先ほど申し上げましたように、一応の調査でございまして、この豪雨による被害が起こりましてから、文部省といたしましては、各関係都道府県に係官を派遣いたしまして、被害状況の把握と、県あるいは市町村の教育委員会等との連絡に努めて参ったのでございますが、公立学校の施設等につきましては、これは最終的には大蔵省との実態査定によって被害額の確定をいたしますので、そういう手続をなるべく早くやってそうして復旧に支障のないようにいたしたいというつもりで相談をいたしておるわけでございます。
 それから私立学校の施設について申し上げますと、私立学校は、ごく一部分でございますけれども、割合にひどい被害を受けておるわけでございます。で、私立学校につきましては、御承知の通り、私立学校振興会の融資の中に、災害等のためによりますところの特別貸付のワクがございますので、とりあえずこの程度の被害でございますと、迅速に対策を講ずる必要から、私立学校振興会の特別融資を行ないたいと、こういうつもりで希望の向きに対してはその措置をとるように手配をいたしております。
 それから次に教職員に対する措置でございますが、今回の災害のように特に家が相当やられたというようなものにつきましては、やはり教職員の共済組合による災害見舞金あるいは貸付金等を迅速に行なう必要がございますので、別紙1の下に書いてございますように、共済組合関係の見舞金を支出いたしておりますのが現在までのところ約一千五十二万八千円でございます。それから貸付金額は一千八百五十万円、支部の資金だけで足りませんので、本部から千四百五十万円という程度の資金を回送いたしまして迅速にそれらの措置をとるようにいたしたのでございます。
 それから次の問題は、この災害によって学校が休校いたしておりましたので、なるべく早急に開校ができるように措置をとる必要があったのでございます。従って、もし分校等におきまして教職員が死亡したというような場合に、教員の補充等が直ちに必要になりますので、そういう該当県におきましては、そういう措置をとるように県の方ともいろいろ相談をいたしたわけでございます。
 なお教科書については、災害救助法の適用地域におきますところの子供については、これは教科書、学用品の給与ができるわけでございますが、災害救助法の適用地域以外の子供につきましては、その措置ができませんので、これについて何らかの救済をする必要がありますので、先ほど申し上げましたように、この被災者の中でそういう困っている家庭等につきましては、至急調査をいたしまして、今後できるだけ早く教科書、学用品の援助をいたしたい、かように考えて、これは目下調査中でございます。
 それから学校給食でございますが、これはとりあえず流失等をいたしましたミルク等につきましては、これは補充が可能でございますので、そういう措置を至急いたしました。なお被災学校等について給食物資の必要な向きについては、その手配をいたすように準備をいたしております。
 それから今後の問題といたしましては、国立大学に籍を置く学生につきましては、今度の災害によって被害を相当受けたため学資に困難を来たしたというような向きにつきましては、後期分の授業料を免除するような措置を研究中でございます。公立の高等学校の生徒につきましても、同様そういう措置をとりたいというつもりで、各県に指示をいたしております。
 それから被災学生等に対します育英資金の貸与等につきましても、できる限り学生の奨学資金の貸与について便宜をはかるように手はずを進めておるわけでございます。これもまだ具体的には実例は出ておりませんが、今後の問題でございます。
 大体以上がおもなる事項でございますが、さしあたりの問題としては、生徒、児童の救済の措置と教職員の見舞あるいは救済、こういうような点にさしあたりの目標を置きまして、措置をいたしたわけでございます。施設その他につきましては、今後の確定を待ちまして、なるべくすみやかに復旧の措置をとりたい、かように考えているわけでございます。
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増原恵吉#12
○委員長(増原恵吉君) では次に、自治省奥野財政局長。
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奥野誠亮#13
○説明量(奥野誠亮君) 自治省におきましては、とりあえずの措置といたしまして、お手元にお配りしておりますように、九月に交付すべき普通交付税の繰り上げ交付を行なったわけでございます。総額六十七億六千七百万円であります。七月三日現在における地方団体からの報告に基づきまして、公共施設の被害額の大きい団体の交付額を増額するというようなことで計算をいたしたわけでございます。今後地方債資金や特別交付税の配分につきまして、地方団体の所要額を充足するように努めて参りたいと考えております。
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増原恵吉#14
○委員長(増原恵吉君) では次に、防衛庁海原防衛局長。
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海原治#15
○説明員(海原治君) お手元に七月七日現在で、六日までの災害派遣の状況が配付されております。昨日まで災害派遣の要請を受けまして陸海空の自衛隊が出動いたしました県の総数は十九府県になっております。本日現在で長野、静岡、島根この三県について出動いたしております。うち静岡と島根県につきましては、明日ぐらいに部隊は撤退をいたす予定でございます。長野県につきましては、主としてこれは飯田地区でございますが、なお一週間程度は部隊が残留して諸般の活動を行なう、こういう予定でございます。派遣勢力は一ページにございますが、六日までの累計が、人員四万四千四百、車両四千五百六十、航空機百四十七、艦艇九となっておりますが、これを九日までのを累計いたしますと、人員が五万五千三百七十、車両が五千九百二十三、航空機が二百十二、艦艇は変わらずという状態でございます。今日午前十時現在で、先ほど申しました長野、静岡、島根三県で約三千四百名の人員が出動いたしております。
 部隊の活動の状況は、二ページに書いてございますように、いろいろなお手伝いをいたしたわけでございますが、三ページに特に今回の災害派遣の特徴といたしまして、(1)台風の場合と違いまして各地における被害発生後も引き続き降雨がございまして、雲が非常に低く、そのためにヘリコプターの現地派遣ということが必ずしも迅速に行なわれなかったという点が遺憾な点として考えられます。ただ(2)に書いてございますように、あらかじめ災害が起こりそうだということの関係府県の機関、警察、海上保安庁等からの御連絡がございまして、予防派遣的な出動をいたしましたために、被害の発生を未然に防ぐことができた、そのために派遣期間が短期間でこれだけの実績が上がったというような点が特に目立っております。
 以上でございます。
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増原恵吉#16
○委員長(増原恵吉君) それでは一応関係各省よりの御説明を終わりまして、質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。
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松永忠二#17
○松永忠二君 まず最初に資料ですが、消防庁の方から全然その資料が出ていない。これは委員長に申し上げたいのですが、消防は各地で非常に活躍をいたしておるわけです。出動している人員が非常に多い、これに関連したいろいろな予算的な面の各市町村における支出というものが非常に大きい、こういうようなことについてやはり消防庁が的確に資料をつかんでないので、自然その措置について地方に依存してしまうというような結果になる。しかも非常に各地では、ここに出ている防衛庁あるいは警察庁と同様な、あるいはそれ以上の人員とかを出して働いているのです。これについては一つ消防庁の方から説明を聞くような措置を要求します。
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増原恵吉#18
○委員長(増原恵吉君) 承知しました。
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松永忠二#19
○松永忠二君 それでは最初に農林省と建設省とにだけお聞きをするのでありますが、今度の被害額というのは、今までの災害の中で、長期でなくて伊勢湾台風とか、あるいはチリ津波とか狩野川台風というふうに、一時に起こった災害と比較をしてみると、どういう一体位置にあるのか、被害の額、そういうことを農林省と建設省から一つお聞きをしたいわけです。
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山内一郎#20
○説明員(山内一郎君) 過去の大きな災害との比較でございますが、二十八年の六月にやはり梅雨前線による豪雨の災害がございましたが、そのときの土木関係の決定した工事費は約三百五十億になっております。先ほど申し上げましたのは、被害の報告額でございますので、その点やや違った点がございますが、西日本のときは、被害の報告額でいえば四百億少しこしたのではなかろうか。それから引き続きまして奈良、和歌山、京都ですか、この地方に非常な豪雨の災害がございましたが、そのときはやはり復旧の決定額で二百三十億、こういうふうになっております。
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昌谷孝#21
○説明員(昌谷孝君) 農作物関係の被害は、先ほど申しましたように、ちょっとまだ比較ができませんが、施設災害の関係で過去の災害の例と比較をいたしますと、今回の災害は、先ほど御報告いたしましたように二百六十八億ということになりますが、例の伊勢湾台風が、施設関係で八百七億でございます。これは関係県の少ない割合に非常に深さも深い災害でございます。それからその前の三十四年の五、六号、山梨、長野が中心にやられたときの被害が四百五十九億ということになっております。今回のはその次くらいに位する被害額に達しておるようでございます。関係県の数から言いますと、今回の方が多いというように考えられます。なお三十三年の二十一、二十二号、これは狩野川であったと思いますが、これが二百三十三億という被害報告であったと思います。大体そういう位置にございます。
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松永忠二#22
○松永忠二君 これは一つ、建設省、農林省それから自治省にお聞きしたいのでありますが、各地では今度の被害に対して特別な措置をしてほしいという強い要望がある、こういう点について現在どういうふうな考え方を持っておられるのか。特にここには政務次官としては農林省だけ来ているわけですが、まず農林省の方から順次お答えをいただきたいと思うわけですが、
  〔委員長退席、理事鈴木壽君着席〕
特に今お話が具体的に出てきているものとしては、小災害の問題あるいは特殊緊急砂防事業というような問題が出てきているようでありますが、その他いろいろあると思うので、そういう点について、現在までの状況から判断して、特別な措置についてはどういうようなお考えを持っておられるのか、三省から一つお聞かせいただきたいと思う。
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八田貞義#23
○説明員(八田貞義君) 先ほど官房長から説明しましたように、まだ具体的に調査ができておりませんので、それを待ちまして対策を講じて参りたい、こういうふうに考えているわけです。
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山内一郎#24
○説明員(山内一郎君) まだしっかりした数字はつかんでおりませんが、考えられますことは、特殊緊急砂防事業、これは三十四年災のとき実施いたしましたが、これをやる必要があるのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。なお小災害につきましては、県からの要望もございますので、何らか財政の措置を自治省と大蔵省にお願いしているという段階でございます。
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奥野誠亮#25
○説明員(奥野誠亮君) 今後の公共施設の被害額が的確に把握されませんとわからないわけですけれども、地方財政計画に予定しております地方債資金の増額措置が必要になってくるのではないかというふうに存じております。それからもう一つ、地方団体が税の減免をいたしましたり、災害復旧対策に当てたりいたしました分につきましては、地方債資金を充当できる道を開く必要があるのではないか、こう考えているわけでありまして、その場合には立法措置が要るわけでありますが、そういうような点について検討いたして
 おります。
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加瀬完#26
○加瀬完君 議事進行について。今ほかの委員会が非常に立て込んでいるわけでもないのに、大臣なり政務次官なり、ほとんど来ておらない。これで質問しても、たとえば建設省なんか一番関係深いのですけれども、予算関係とかその他の問題、これからの施策について、課長に質問しても答えは出ませんよ。大臣が出ないのは、一体どういう関係でお出にならないのか。質問しても意味がないと思うが、その間の事情を一つ御説明いただきたい。
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鈴木壽#27
○理事(鈴木壽君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
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鈴木壽#28
○理事(鈴木壽君) それでは速記を起こして。
 暫時休憩いたします。
   午後零時一分休憩
   ————・————
   午後一時二十五分開会
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鍋島直紹#29
○理事(鍋島直紹君) これより委員会を再会いたします。
 午前中に引き続き集中豪雨による被害状況に関する件を議題といたします。
 まず、消防庁から資料についてごく簡単に御説明を願います。消防庁の上川教養課長。
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