税制改革に関する特別委員会

1994-11-07 衆議院 全324発言

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会議録情報#0
平成六年十一月七日(月曜日)
    午後三時四分開議
 出席委員
   委員長 高鳥  修君
   理事 石原 伸晃君 理事 江藤 隆美君
   理事 中馬 弘毅君 理事 町村 信孝君
   理事 加藤 六月君 理事 津島 雄二君
   理事 二見 伸明君 理事 早川  勝君
      安倍 晋三君    甘利  明君
      金子 一義君    岸田 文雄君
      栗原 裕康君    近藤 鉄雄君
      谷  洋一君    西田  司君
      野田  実君    藤井 孝男君
      穂積 良行君    堀之内久男君
      山中 貞則君    安倍 基雄君
      石田 勝之君    今井  宏君
      上田 清司君    北側 一雄君
      北橋 健治君    須藤  浩君
      竹内  譲君    谷口 隆義君
      村井  仁君    山本 幸三君
      山本 孝史君    山本  拓君
      吉田 公一君    伊東 秀子君
      池田 隆一君    北沢 清功君
      永井 哲男君    横光 克彦君
      渡辺 嘉藏君  五十嵐ふみひこ君
      田中  甲君    佐々木陸海君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  村山 富市君
        外 務 大 臣 河野 洋平君
        大 蔵 大 臣 武村 正義君
        厚 生 大 臣 井出 正一君
        農林水産大臣 大河原太一郎君
        通商産業大臣  橋本龍太郎君
        郵 政 大 臣 大出  俊君
        労 働 大 臣 浜本 万三君
        建 設 大 臣 野坂 浩賢君
        自 治 大 臣 野中 広務君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 五十嵐広三君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 山口 鶴男君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (沖縄開発庁長
        官)      小里 貞利君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      高村 正彦君
 出席政府委員
        内閣官房内閣内
        政審議室長   藤井  威君
        内閣総理大臣官
        房審議官    平野 治生君
        内閣総理大臣官
        房管理室長   石和田 洋君
        総務庁行政管理
        局長      陶山  晧君
        総務庁恩給局長 石倉 寛治君
        経済企画庁調整
        局長      吉川  淳君
        経済企画庁物価
        局長      谷  弘一君
        経済企画庁総合
        計画局長    土志田征一君
        経済企画庁調査
        局長      大来 洋一君
        外務大臣官房長 池田  維君
        外務省アジア局
        長       川島  裕君
        外務省欧亜局長 野村 一成君
        外務省中近東ア
        フリカ局長   須藤 隆也君
        外務省経済協力
        局長      平林  博君
        外務省条約局長 折田 正樹君
        大蔵省主計局次
        長       伏屋 和彦君
        大蔵省主税局長 小川  是君
        厚生大臣官房総
        務審議官    太田 義武君
        厚生省保健医療
        局長      谷  修一君
        厚生省社会・援
        護局長     佐野 利昭君
        厚生省老人保健
        福祉局長    阿部 正俊君
        厚生省年金局長 近藤純五郎君
        社会保険庁運営
        部長      横田 吉男君
        農林水産大臣官
        房長      高橋 政行君
        農林水産省経済
        局長      東  久雄君
        通商産業省通商
        政策局長    坂本 吉弘君
        通商産業省産業
        政策局長    堤  富男君
        通商産業省機械
        情報産業局長  渡辺  修君
        中小企業庁長官 中田 哲雄君
        郵政大臣官房審
        議官      品川 萬里君
        労働大臣官房長 伊藤 庄平君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設大臣官房総
        務審議官    原  隆之君
        建設省住宅局長 梅野捷一郎君
        自治省行政局長 吉田 弘正君
        自治省財政局長 遠藤 安彦君
        自治省税務局長 滝   実君
 委員外の出席者
        地方行政委員会
        調査室長    前川 尚美君
        大蔵委員会調査
        室長      中川 浩扶君
    —————————————
委員の異動
十一月七日
 辞任         補欠選任
  塩谷  立君     安倍 晋三君
  林  義郎君     岸田 文雄君
  村山 達雄君     栗原 裕康君
  太田 誠一君     佐藤 静雄君
  左藤  恵君     上田 清司君
  山名 靖英君     竹内  譲君
  遠藤  登君     横光 克彦君
  佐々木陸海君     穀田 恵二君
同日
 辞任         補欠選任
  安倍 晋三君     塩谷  立君
  岸田 文雄君     林  義郎君
  栗原 裕康君     村山 達雄君
  上田 清司君     左藤  恵君
  佐藤 静雄君     山本  拓君
  竹内  譲君     山名 靖英君
  横光 克彦君     遠藤  登君
  穀田 恵二君     佐々木陸海君
同日
 辞任         補欠選任
  山本  拓君     太田 誠一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の施行等による租税収入の減少を補うための平成六年度から平成八年度までの公債の発行の特例等に関する法律案(内閣提出第二号)
 所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)
 平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案(内閣提出第四号)
 地方税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五号)
 派遣委員からの報告聴取
     ————◇—————
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高鳥修#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律の施行等による租税収入の減少を補うための平成六年度から平成八年度までの公債の発行の特例等に関する法律案、所得税法及び消費税法の一部を改正する法律案、平成七年分所得税の特別減税のための臨時措置法案、地方税法等の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、各案審査のため、去る四日、福島県及び福岡県に委員を派遣し会議を開きましたので、派遣委員からそれぞれ報告を求めます。第一班石原伸晃君。
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石原伸晃#2
○石原(伸)委員 第一班、福島班の派遣委員を代表いたしまして、団長にかわり私からその概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、高鳥修委員長を団長として、津島雄二君、村井仁君、北沢清功君、田中甲君、佐々木陸海君、それに私、石原伸晃の七名でございましたが、現地参加委員として穂積良行君が参加されました。
 会議は、ウェディングエルティにおいて開催し、現地各界の意見陳述者の方々から、現在本委員会で審査中の税制改革関連四法案について意見を聴取し、これに対して熱心な質疑が行われました。
 意見陳述者は、須賀川市長高木博君、協三工業株式会社代表取締役社長齋藤俊雄君、福島県商工会議所連合会会長坪井孚夫君、福島市議会議員小林義明君、株式会社丸共家具店代表取締役・福島民主商工会常任理事斉藤朝興君の五名でありました。
 その陳述内容につきましてごく簡単に申し上げますと、税制改革関連四法案に賛成の立場からの意見としては、高齢化社会に備え所得、消費、資産のバランスのとれた税体系を構築することとしており、税負担の公平の観点から所得課税の負担軽減、消費課税へのシフトの方向性は支持し得ること、中堅所得者層を中心とする勤労者の働く意欲を助長し、経済全体に新たな活力を生み出すことに結びつくこと、二階建て減税については見合いの消費税率のアップ幅を考えれば、かなり工夫された案として妥当なものであること、地方消費税の創設は地方分権の推進の観点から地方税源の充実に資するものであること等の意見が述べられました。
 なお、特別地方消費税のあり方については、地方消費税実施時までに幅広い観点から検討されたいとの意見がありました。
 また、反対の立場からの意見としては、国民に対する説明が明確になされていないこと、行政改革や福祉ビジョンが具体化されていないこと、所得税の二階建て減税は、二年後には消費税率の引き上げと特別減税の打ち切りにより二重の負担となること、恒久減税は高額所得者中心の減税であること、中堅所得者層の負担を軽減するため、より大幅な所得税減税が必要であること、消費税の中小事業者に対する特例措置等益税の問題が解決されていないこと、資産課税の適正化、不公平税制の是正が盛り込まれていないこと等の意見が述べられました。
 次いで、各委員から陳述者に対し、消費税の中小事業者に対する特例措置の是非、日本型インボイス方式に対する企業の対応、消費税見直し条項の是非、行政改革の断行及び福祉ビジョンの明確化の必要性、地方分権推進のための地方消費税のあるべき姿、地方消費税と特別地方消費税の関係、地方消費税における地域間格差と市町村への配分基準の考え方、新ゴールドプラン実施のための地方福祉財源確保の必要性等について質疑が行われ、滞りなく全部の議事を終了いたした次第でございます。
 以上が第一班の概要であります。会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じますが、速記録ができましたならば、本日の会議録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願い申し上げます。
 なお、現地会議の開催につきましては、地元関係者を初め多数の方々の御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表し、第一班の報告を終わらせていただきます。
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高鳥修#3
○高鳥委員長 次に、第二班江藤隆美君。
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江藤隆美#4
○江藤委員 第二班、福岡班の派遣委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、町村信孝君、加藤六月君、二見伸明君、早川勝君、五十嵐ふみひこ君、それに私、江藤隆美の六人でありましたが、現地参加委員として、太田誠一君、北橋健治君、山本幸三君、また現地参加議員として、山崎拓君、古賀一成君、山崎広太郎君、中西績介君、松本龍君が参加されました。
 会議は、ハイアット・リージェンシー・福岡において開催し、現地各界の意見陳述者の方々から、現在本委員会で審議中の税制改革関連四法案について意見を聴取し、これに対して熱心な質疑が行われました。
 意見陳述者は、株式会社ミスターマックス代表取締役社長平野比左志君、公認会計士甲能市郎君、田川市長滝井義高君、九州電力労働組合福岡支部執行委員長・福岡県友愛会会長代行川波洋行君の四名でありました。
 その陳述内容につきましてごく簡単に申し上げますと、税制改革関連四法案に賛成の立場からの意見としては、高齢化社会の福祉を充実させ、地方の社会資本を整備していくために所得税から消費税へのシフトは必然的であること、日本経済の景気回復を確実なものにするため特別減税を平成七、八年度も継続することは評価できること、所得税の二階建て減税は、消費税率の上げ幅から見てかなりよく考えられたものであること、消費に応じて税収が各県に帰属する地方消費税の導入により、消費を盛んにする努力が行政と商工団体一体として行われることが期待できること、地方消費税の創設は地方の財源対策の歴史的一歩となるものと受けとめられることなどの意見が述べられました。
 また、反対の立場からの意見としては、中堅所得者層を中心とする税負担の累増感の緩和という目的を達成するためには、所得税減税額全体を所得税法の改正により実現することが必要であること、先行減税の財源としての公債の償還については、後世代に負担を残すことがないように財政収支のバランスを確保することが重要な条件であること、仕入れ税額控除に要する請求書等について保存を義務づけるだけでは不十分であること、行財政改革を断行し、そこから財源を生み出していくという政府の努力が国民には全く見えてこないこと、高齢化・少子化社会を展望した福祉財源をいかに確保していくかというプランが何も見えてこないことなどの意見が述べられました。
 次いで、各委員から陳述者に対し、消費税の定着状況、消費税率引き上げ幅の許容範囲、消費税の事業者免税点が適正水準にあるとする理由、インボイス方式導入の必要と実務上の問題点、消費税における税額表示方式のあり方、地方税における直間比率のあり方、地方消費税創設に伴う特別地方消費税のあり方、税制改革の前提としての行財政改革の具体的内容、公共工事における建設コスト削減の可能性及びその方策、税制改革における中長期的福祉プログラム決定の必要性等について質疑が行われ、滞りなく全部の議事を終了いたした次第であります。
 以上が第二班の概要であります。会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じますが、速記録ができましたならば、第一班と同様のお取り計らいをお願いをいたします。
 なお、現地会議の開催につきましては、地元の関係者を初め多数の方々の御協力をいただきました。ここに深く感謝の意を表し、第二班の報告を終わります。
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高鳥修#5
○高鳥委員長 以上で派遣委員からの報告は終わりました。
 お諮りいたします。
 ただいま報告のありました第一班及び第二班の現地における会議の記録が後ほどでき次第、本日の会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修#6
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
    —————————————
    〔会議の記録は本号(その二)に掲載〕
    —————————————
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高鳥修#7
○高鳥委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本孝史君。
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山本孝史#8
○山本(孝)委員 改革の山本でございます。
 持ち時間が五十分でございますので、早速質問に入らせていただきます。
 最初の質問は、基礎年金の国庫負担二分の一問題でございます。
 せんだっての厚生委員会あるいは本会議で、国民年金等の改正法案が可決をされました。その中で、いわゆるこの国庫負担の二分の一問題については、附則に次のような文言が「(検討)」ということでついております。話題になったというか一番の問題になったので、もう皆さんの頭の中に入っておられるかと思いますが、改めて読まさせていただきますと、
 政府は、長期的に安定した年金制度を維持していくため、平成七年以降において初めて行われる財政再計算の時期を目途として、年金事業の財政の将来の見通し、国民負担の推移、基礎年金の給付水準、費用負担の在り方等を勘案し、財源を確保しつつ、基礎年金の国庫負担の割合を引き上げることについて総合的に検討を加え、その結果に基づいて、必要な措置を講ずるものとする。
こういう附則がついておることは御承知のとおりでございます。
 私、政治の世界に全く素人でございますので、こういう文章を読みますと一体これは何が書いてあるのかということが非常にわかりづろうございます。きょう、午前中こちらで公聴会がございました。連合の中川政策局長がこの附則の内容をとらえて、引き上げの時期あるいは幅が不明確である、明確にしたいということをおっしゃいましたけれども、私も全く同じ気持ちでございます。
 そこで、まず厚生大臣にお伺いをいたします。この附則は国庫負担の引き上げについてどう読めばよろしいのか、引き上げをすると言っているのか、しないと言っているのか、その辺、明確に御答弁をまずお願いします。
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井出正一#9
○井出国務大臣 お答えをいたします。
 基礎年金の国庫負担のあり方については、今山本委員御指摘のような、この間成立いたしました年金法の改正に第二条として掲げられておるわけでございますが、この国庫負担のあり方につきましては、受益と負担の関係が最も明確な社会保険料負担中心の枠組みを維持していく中で、税と保険料負担のあり方をどのように考えるか、さらにまた、巨額の財源を要する問題でございますから、それが年金財政や国家財政にどのような影響を及ぼしていくか、さらにまた、社会保障政策の中での位置づけをどのように考えるかなど、さまざまな要素を総合的に勘案しながら検討していく必要があろうかと考えるものであります。
 したがいまして、国会において付された検討規定も、まさにこうした諸問題を一つ一つ吟味しながら、国庫負担を引き上げることについて総合的に検討した上で結論を出すべきものであるとの趣旨であると受けとめております。
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山本孝史#10
○山本(孝)委員 重ねての御質問で恐縮でございます。今のお言葉を要約すれば、検討をするということであって、引き上げは何らここには明記はされていない、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
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井出正一#11
○井出国務大臣 まず検討から入っていかなくちゃならぬと思います。
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山本孝史#12
○山本(孝)委員 厚生委員会に入っておられる委員の方の中で、特に社会党の皆さんは、これは引き上げが担保されたんだ、そう読めるんだというふうに御主張なさっておられましたし、連合の方にもそういうふうに御説明をされているようにお伺いをしております。
 きょうは村山総理おられませんので、官房長官、社会党の皆さんとして、この附則は引き上げを担保しているのか、あるいは今厚生大臣お答えのとおりに、ただ検討をしようということだけなのか、その点について御回答をお願いします。
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五十嵐広三#13
○五十嵐国務大臣 大要は今厚生大臣のお答えのとおりだというふうに思いますが、基礎年金の国庫負担の問題につきましては、社会保険方式のもとで税と社会保険料のバランスをどうとっていくか、また、今後も年金給付費の急激な増大に伴って、現行制度のままでも急増していく国庫負担の財源をどう確保していくかなどの問題が御承知のとおりございまして、国会において付された検討規定の趣旨も、こうしたさまざまな問題を総合的に検討した上で国庫負担の引き上げについての結論を出すべきものというふうに理解をさせていただいている次第であります。
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山本孝史#14
○山本(孝)委員 こう紙を透かして見ると違うように読めるとか、いろいろ玉虫色の決着だとかというふうに言われていましたけれども、今の厚生大臣あるいは官房長官の御答弁を聞きますと、まず引き上げという問題について検討するということであって、その検討の結果引き上げないことももちろんある、引き上げる方向で検討しようということでもない、全く今白紙の状態である、そういうふうにお受けとめをさせていただくわけですけれども、外務大臣、恐れ入ります、自民党の皆さんの中にも、この国庫負担については引き上げるべきだという御主張がございます。自民党としても、今の見解で了承ということでございましょうか。
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河野洋平#15
○河野国務大臣 委員会においてさまざまな角度から検討をされ議論された結果でございますから、私は、その結果を尊重したいと思っております。
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山本孝史#16
○山本(孝)委員 既に皆さん御案内のとおりに、今、年金制度そのものが空洞化というふうに言われております。
 未加入者が百九十万人おります。あるいは三百万人とも厚生省の方はおっしゃっておられます。免除の方が二百六十万人、そして滞納しておられる方たちが二百六十万人、同じぐらいの数おられる。年金に入るべき人、恐らく六千五百万人ぐらいかと思いますけれども、この三百万あるいは二百六十万、二百六十万というような数字を積算していきますと、随分滞納あるいは未納の方が多い。
 今、国民年金ができて、皆年金だというふうに言われていますけれども、この数字を見るだけでも、あるいは、在日外国人の年金問題あるいは障害者の無年金問題ということを考えると、皆年金というのには少し無理があるのではないかというぐらいに今この空洞化が進んでいるように思います。厚生大臣、この空洞化という問題について、どんなふうに御認識でおられるのか。
 私、あわせてお伺いしたいのは、今年金を受け取っておられる方は、自分たちの払い込んだ保険料以上に五倍、六倍と実は年金を受け取っておられる。私の年代より下の人たちは、納付をする保険料と受け取る年金がほとんど同じあるいは逆転するのではないかというぐらいに言われていますけれども、そういった問題も含めて、年金の空洞化あるいは年金の将来の姿というものについてどういうふうなお考えをお持ちでしょうか、もう一度お聞かせをいただきます。
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井出正一#17
○井出国務大臣 お答えいたします。
 今山本委員御指摘の、年金の未加入の方が大変な数いらっしゃることは事実でありまして、このままこの皆さんが未加入でいらっしゃると、いずれは無年金者にもなってしまわれるわけでございますから、これは年金制度にとりまして大変重大な問題だと認識しております。したがいまして、何とかしてその未加入の皆さんにいろいろな手段方法を通じて御理解をいただいて、その解消に努力していかなくちゃならぬと考えておるところであります。
 具体的には、国民健康保険との連携を強化し、届け出書などの一体化等による届け出漏れの防止とか、あるいは住民基本台帳等の活用による届け出漏れ者の把握とか、さらには戸別訪問等による積極的な届け出奨励の実施とか、従来からその努力もしておるところでございますが、さらに一層していかなくちゃならぬと思いますし、特に都市部の若年齢層に対して、かなり未加入の人が多いわけでございますから、学校教育との連携による年金教育の推進とか、昨日から始まっております、年金週間が実施されておるわけでございますが、この間におけるいろいろなPRとか、あるいは大学祭とか成人式等の行事に際しての広報、イベント等の実施等、多彩な広報活動を通じて年金制度の周知徹底を図っていこうとしておるところでございます。さらに今後は、届け出漏れを防止し、根本的に未加入者の解消を図るべく、公的年金各制度に共通の基礎年金番号の設定にも努めてまいりたいと思います。
 それから、さらにお尋ねのございました、今の若い皆さんがこれから将来年金を受給するころになると、掛けた額よりは少ない額しかもらえないんじゃないか、こういうことで入らない人も出ているんじゃないのかな、こういう御指摘もお聞きしますが、私どもの計算では、確かにだんだん負担がふえていくことは事実でありますから今受給されている方ほどいい率では受給はされないことは確かでありますが、決して負担をした額を下回るようなことにはならないことははっきり申し上げられると思います。
 これは世代と世代のまさに助け合いでありますし、それからその人本人にとりましても、今負担している、それからやがては負担されるということから考えますと、やはりこの年金制度を理解していただいて、まさに国民皆年金にふさわしいと言えるような加入率に持っていく努力を何としてもしなくちゃならぬ、こう考えておるところであります。
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山本孝史#18
○山本(孝)委員 厚生大臣、揚げ足をとるわけではないのですが、皆年金と言われるような状態に持っていきたいというお言葉で、そうしますと、今の状態は皆年金の状態ではないという御認識でいらっしゃいますか。
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井出正一#19
○井出国務大臣 制度としては皆年金であります。したがいまして、入ってない人がいることも事実でございますから、その皆さんにできるだけ入っていただくということで、より皆年金制度を充実していく必要がある、こう考えております。
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山本孝史#20
○山本(孝)委員 制度はつくったけれどもなかなか魂が入らないという状況である、制度としては皆年金であるけれどもというお答えであろうと思います。
 要は、議員の間で個人的に話をしていると、国庫負担を上げた方がいいんじゃないの、実際に払込料を確かに下回ることはないとしてもほとんどニアイコールになってくる、そういう意味でも、国庫負担の引き上げ、この空洞化を避けるという意味からも上げた方がいいのではないかというような議論が実はあったこともありました。しかし、大蔵大臣もおっしゃっているように、財源問題がやっぱり頑として壁としてある、それを乗り越えていくにはどうも無理なんだという話。財源問題があるから年金の国庫負担率の引き上げが無理なのか、やっぱり国庫負担は引き上げるべきなので、そのための財源の手当てを考えるというのか、どうも議論の立て方が逆になっているような感じもするわけです。
 そういう点からも、今おっしゃったように、制度としては皆年金だけれども、実情は違う。そして、これからの負担の状況を考えていくならば、余り大蔵の論理に引っ張られるのじゃなくて、本来のあるべき年金の姿ということを考えていく方がいいんじゃないか、そんなふうに思うわけです。
 そこで官房長官、恐れ入りますが、政府として今後この国庫負担の引き上げという問題について、本当にこの引き上げは必要であるのではないかという議論に対して、やはり検討ということになるんでしょうか、お考えをお願いします。
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五十嵐広三#21
○五十嵐国務大臣 これは先ほどもお答え申し上げたとおりなんでございますが、社会保険方式のもとで税と社会保険料のバランスを一体どうとっていくか、あるいは、今後も年金給付金の急激な増大に伴って現行制度のままでも急増していく国庫負担の財源をどう確保していくか、こういうような問題があるわけでありますので、国会で付せられた検討規定の趣旨に沿って、幅広い観点から国民的な議論をしっかりしていく必要がある、こういうぐあいに考えておる次第であります。
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山本孝史#22
○山本(孝)委員 質問の趣旨は、端的に申し上げて、財源問題を抜きにして、国庫負担の引き上げをする方がいいのかする必要がないのか、大蔵大臣はどんなふうにお考えですか。
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武村正義#23
○武村国務大臣 およそこれだけの大きな財源を要する政策の選択を、財源論議抜きにしてどうですかと言われても、これは答えようがありません。
 山本さんも所属しておられた日本新党も参加して、細川政権のときにこの法案が提案をされたわけであります。そこにはそういう方針はうたわれておりません。当時、当然議論はされたと思うんですね。しかし、総合的な判断でそこまでは無理だと、当時社会党も入っておられましたが、という判断で提案をされて、今成立の段階でそうおっしゃられても、それはまさに附則がうたっておりますように、総合的に真剣に検討をして、その結果を踏まえて必要な措置を講ずる、これが精いっぱいではなかったか。
 基本的には、財源だけで消極的なわけではないと思うんですよ、議論は。やはり負担とサービスの論議がありますよね。年金というサービスをどう負担するのか。それは税金で負担するのか社会保険料で負担するのか、単純に言えばそういうことですが、社会保険料の方がわかりやすい、あるいは受益との関係がより鮮明であるという認識もあるわけでございます、税になると一般化しますから。大変これは年金ですから幅広いサービスの問題ではありますけれども、それでもやはり受益と負担の議論は根本にある。そういう意味で三分の一というルールが日本ではつくられて今日に至っているわけです。
 もちろん、年金財政全体が厳しくなってきておりますから、何とか改革していこうという中で二分の一という主張が出てきていることは、私どももその背景は十分認識をするわけであります。しかし、それならばやはり財源をどうするか。御承知のように、私どもの大ざっぱな計算で見ましても、二〇〇〇年では、というと六年後ですが、やはりもう四兆円ぐらいふえる、二〇二五年のピーク時には八兆円ふえるということですから、これを消費税率に当てはめても相当な問題ですよね。この議論を真剣にして、結局は、最終はやはり国民の皆さんがそこまで税を負担してでも基礎年金の国庫補助をふやしてほしいという大きな世論が盛り上がってくるなら、そういう論議はかなり具体化してくるだろう、私はそう思っております。
    〔委員長退席、石原(伸)委員長代理着席〕
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山本孝史#24
○山本(孝)委員 ありがとうございます。
 一応この附則の中では「総合的に検討を加え、」ということで、検討するということになっております。この業界では、検討というと何もしないということだそうですけれども、ぜひこれは与野党を問わずに真剣に検討を進めて、これから先の安定した年金財政というものをつくっていきたいというふうに思います。
 次の質問に移らしていただきます。
 今回の増税をお願いするというような形になってきますと、もう皆さん御指摘のとおりに行政改革が不可欠であり、その一つの方法が公務員の削減、まあ有権者からいくと、公務員の数が多いやないか、もっと減らせというふうに常に言われるわけですが、この公務員の削減あるいは特殊法人の整理統合の問題であろうというふうに思います。
 そこでお尋ねをいたしますが、先般、二十四日の同僚の今井議員の、特殊法人の見直しは具体的な名前まで絞り込んで効果を金額で明示するのかという質問に対して、山口総務庁長官は、年度内に特殊法人については必ず固有名詞を出していきたいというふうにおっしゃいました。具体的な法人名を挙げてとおっしゃっているこの作業、どの程度まで今進んでおりますのでしょうか、まず、その状況をお伺いをいたします。
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山口鶴男#25
○山口国務大臣 もう何回もお答えいたしましたが、十一月の二十五日までに、各省庁におきまして特殊法人に対して見直しの作業をやっていただきまして、その状況について総務庁に報告をいただく。そして二月の十日に、この各省庁において見直しの結果について報告をいただく。さらに、本日も五十嵐官房長官と私とで京セラの稲盛会長においでをいただきまして、特殊法人に対して今日まで御努力をされてまいりました経過あるいはお考え方をお聞きをいたしました。また、これらを参考にいたしまして、今後とも有識者の方からお話をお伺いをするつもりでございますけれども、そういう中で私どもとしても考え方を固めていきたい。そうして年度末までに具体的な固有名詞を挙げて特殊法人に対する整理合理化の結論を出してまいりたい、かように考えている次第でございます。
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山本孝史#26
○山本(孝)委員 そうしますと、その年度末のときに御報告をいただける内容でございますけれども、整理統合する特殊法人の名前はお出しいただけるわけでしょうが、その整理統合の方法あるいは時期といったものも今のその見直しの検討の中に含まれているのでしょうか、あるいはそういったことも含めて御報告をいただけるのでしょうか、お願いします。
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山口鶴男#27
○山口国務大臣 お答えいたします。
 整理合理化の中には、これはまだ具体名を挙げて確定しているわけじゃありませんが、抽象的にお答えいたしまするならば、廃止をするケースもありましょうし、また統合するケースもありましょうし、あるいは民営化するというケースもありましょうし、あるいは経理に対してもっと合理化をするというケースもありましょうし、あるいは役員の数を縮小するというケースもありましょうし、さまざまなケースがあろうかと思います。
 そういった今申し上げたようなケースを念頭に置きながら年度末に結論を出しますが、問題は、法律でできているものでございますので、法律改正をどうするかということは、これは結論を出しましたときに、どの法律をどのような時期に改正を国会の方にお願いを申し上げるかということについては当然考えを固めなきゃならぬというふうに思っております。
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山本孝史#28
○山本(孝)委員 それに関連してのお伺いでございますが、十一月五日、先週土曜日の毎日新聞の一面に、特殊法人への天下りについて毎日新聞が調査をしたというその結果が載っております。
 特殊法人の役員のうちですべての役員が官僚OBで占められていた特殊法人が十四法人あった。国の財政が悪化し、行財政の肥大化が問題となっている中で、政府は七七年に特殊法人の役員の人選について民間からの登用を積極的に推進すると閣議決定をした。さらに、七九年には閣議了解で、特殊法人の常勤役員は国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめることを目標とするという閣議了解事項があるんだ。現状はこの閣議了解事項と一致していないということで、毎日新聞が調査をしてその結果を報じておるわけであります。
 この十四法人というような数字は正しいのでしょうか、あるいは総理府としてこの新聞記事を見られて、裏取りといいましょうか独自の調査をなさっておられるのでしょうか、その辺の事情をお伺いをします。
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五十嵐広三#29
○五十嵐国務大臣 従前も、今お話のございましたようなそれぞれの取り決めによりまして、鋭意その実現を期すように努力をしてきているところでありまして、かなりの部分でそれが実現している点もございますけれども、しかし、全体としてまだ御指摘のような問題点もあろうというふうに思いますので、私どもとしては今後も最善の努力をしてまいりたい、このように思う次第であります。
 また同時に、特殊法人そのものを一体どのようにこの際見直すかという問題もございまして、実はけさもいろいろ稲盛京セラ会長の意見等もお伺いしていたところでありますが、会長もおっしゃっておりましたが、やはりこれら特殊法人の誕生そのものの原点を考えてみると、当時まだ日本経済は極めて貧弱な状況の中で、予算や法律に縛られないで効率的な活動というものを進めていく上で、特殊法人をもってそういう仕事に当たらしめたということがあったわけであります。しかし、あれから半世紀たって今日、非常に我が国の経済が巨大化し、活性化しているという状況の中では、そういう原点と見合わせて特殊法人のあり方についてこの際概括的にきちっと見直していくということも必要でないかという御指摘等もございまして、大変学ぶところが多かったわけでありますが、まさにそういう方向ででもしっかり我々としてはこの機会に見直させていただきたい、こういうぐあいに思っておる次第であります。
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