大蔵委員会
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会
会議録情報#0
平成十年四月三日(金曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 村上誠一郎君
理事 井奥 貞雄君 理事 衛藤征士郎君
理事 坂井 隆憲君 理事 浜田 靖一君
理事 池田 元久君 理事 北橋 健治君
理事 石井 啓一君 理事 谷口 隆義君
今村 雅弘君 岩永 峯一君
大石 秀政君 鴨下 一郎君
河井 克行君 桜田 義孝君
杉浦 正健君 砂田 圭佑君
中野 正志君 根本 匠君
宮路 和明君 村井 仁君
吉田六左エ門君 渡辺 具能君
渡辺 博道君 渡辺 喜美君
上田 清司君 北脇 保之君
末松 義規君 中川 正春君
日野 市朗君 藤田 幸久君
赤松 正雄君 河合 正智君
並木 正芳君 小池百合子君
鈴木 淑夫君 西田 猛君
佐々木憲昭君 佐々木陸海君
濱田 健一君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 松永 光君
出席政府委員
経済企画庁調査
局長 新保 生二君
外務省アジア局
長事務代理 薮中三十二君
外務省北米局長 高野 紀元君
大蔵政務次官 中村正三郎君
大蔵大臣官房金
融検査部長 原口 恒和君
大蔵大臣官房総
務審議官 溝口善兵衛君
大蔵省主計局次
長 細川 興一君
大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
大蔵省関税局長 斎藤 徹郎君
大蔵省証券局長 長野 厖士君
大蔵省銀行局長 山口 公生君
大蔵省国際金融
局長 黒田 東彦君
委員外の出席者
参 考 人
(日本銀行理事) 本間 忠世君
参 考 人
(日本銀行副総
裁) 山口 泰君
大蔵委員会専門
員 藤井 保憲君
―――――――――――――
四月一日
国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に
伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出第五四号)(参議院送付)
三月二十七日
法人税法一部改正法案の割賦販売制限規定削除
に関する請願(安倍基雄君紹介)(第九二五号
)
同(大畠章宏君紹介)(第九二六号)
所得税減税、中小業者への国民金融公庫の返済
条件緩和に関する請願(東中光雄君紹介)(第
九二七号)
消費税廃止、国民金融公庫の中小業者への融資
拡充に関する請願(東中光雄君紹介)(第九二
八号)
たばこ特別税の創設反対に関する請願(安住淳
君紹介)(第一〇二六号)
同(池端清一君紹介)(第一〇二七号)
同(石橋大吉君紹介)(第一〇二八号)
同(伊藤忠治君紹介)(第一〇二九号)
同(岩田順介君紹介)(第一〇三〇号)
同(上原康助君紹介)(第一〇三一号)
同(海江田万里君紹介)(第一〇三二号)
同(菅直人君紹介)(第一〇三三号)
同(桑原豊君紹介)(第一〇三四号)
同(五島正規君紹介)(第一〇三五号)
同(小林守君紹介)(第一〇三六号)
同(坂上富男君紹介)(第一〇三七号)
同(仙谷由人君紹介)(第一〇三八号)
同(日野市朗君紹介)(第一〇三九号)
同(平野博文君紹介)(第一〇四〇号)
同(松本龍君紹介)(第一〇四一号)
同(山元勉君紹介)(第一〇四二号)
同(渡辺周君紹介)(第一〇四三号)
四月三日
所得税の恒久減税実施に関する請願(佐々木憲
昭君紹介)(第一〇六四号)
同(佐々木陸海君紹介)(第一〇六五号)
同(古堅実吉君紹介)(第一〇六六号)
同(吉井英勝君紹介)(第一〇六七号)
たばこ特別税の創設反対に関する請願(大畠章
宏君紹介)(第一〇六八号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第一〇六九号)
同(辻一彦君紹介)(第一〇七〇号)
同(土肥隆一君紹介)(第一〇七一号)
同(佐々木秀典君紹介)(第一一三一号)
同(藤田幸久君紹介)(第一一三二号)
同(古川元久君紹介)(第一一三四号)
同(山花貞夫君紹介)(第一一三五号)
同(小平忠正君紹介)(第一一四七号)
同(城島正光君紹介)(第一一四八号)
同(鉢呂吉雄君紹介)(第一一四九号)
同(横路孝弘君紹介)(第一一五〇号)
同(赤松広隆君紹介)(第一一八八号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
三月三十日
減税による内需拡大、赤字国債の発行等に関す
る陳情書外一件
(第一三九号)
北海道における金融機能の維持安定等に関する
陳情書外一件
(第一四〇号)
北海道拓殖銀行の受皿銀行としての北洋銀行に
対する経営基盤強化に関する陳情書
(第一四
一号)
金融危機の行政責任追及に関する陳情書
(第一
四二号)
用地買収に伴う租税特別措置法による特別控除
額の引き上げに関する陳情書
(第一八四号)
は本委員会に参考送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に
伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出第五四号)(参議院送付)
金融に関する件
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 村上誠一郎君
理事 井奥 貞雄君 理事 衛藤征士郎君
理事 坂井 隆憲君 理事 浜田 靖一君
理事 池田 元久君 理事 北橋 健治君
理事 石井 啓一君 理事 谷口 隆義君
今村 雅弘君 岩永 峯一君
大石 秀政君 鴨下 一郎君
河井 克行君 桜田 義孝君
杉浦 正健君 砂田 圭佑君
中野 正志君 根本 匠君
宮路 和明君 村井 仁君
吉田六左エ門君 渡辺 具能君
渡辺 博道君 渡辺 喜美君
上田 清司君 北脇 保之君
末松 義規君 中川 正春君
日野 市朗君 藤田 幸久君
赤松 正雄君 河合 正智君
並木 正芳君 小池百合子君
鈴木 淑夫君 西田 猛君
佐々木憲昭君 佐々木陸海君
濱田 健一君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 松永 光君
出席政府委員
経済企画庁調査
局長 新保 生二君
外務省アジア局
長事務代理 薮中三十二君
外務省北米局長 高野 紀元君
大蔵政務次官 中村正三郎君
大蔵大臣官房金
融検査部長 原口 恒和君
大蔵大臣官房総
務審議官 溝口善兵衛君
大蔵省主計局次
長 細川 興一君
大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
大蔵省関税局長 斎藤 徹郎君
大蔵省証券局長 長野 厖士君
大蔵省銀行局長 山口 公生君
大蔵省国際金融
局長 黒田 東彦君
委員外の出席者
参 考 人
(日本銀行理事) 本間 忠世君
参 考 人
(日本銀行副総
裁) 山口 泰君
大蔵委員会専門
員 藤井 保憲君
―――――――――――――
四月一日
国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に
伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出第五四号)(参議院送付)
三月二十七日
法人税法一部改正法案の割賦販売制限規定削除
に関する請願(安倍基雄君紹介)(第九二五号
)
同(大畠章宏君紹介)(第九二六号)
所得税減税、中小業者への国民金融公庫の返済
条件緩和に関する請願(東中光雄君紹介)(第
九二七号)
消費税廃止、国民金融公庫の中小業者への融資
拡充に関する請願(東中光雄君紹介)(第九二
八号)
たばこ特別税の創設反対に関する請願(安住淳
君紹介)(第一〇二六号)
同(池端清一君紹介)(第一〇二七号)
同(石橋大吉君紹介)(第一〇二八号)
同(伊藤忠治君紹介)(第一〇二九号)
同(岩田順介君紹介)(第一〇三〇号)
同(上原康助君紹介)(第一〇三一号)
同(海江田万里君紹介)(第一〇三二号)
同(菅直人君紹介)(第一〇三三号)
同(桑原豊君紹介)(第一〇三四号)
同(五島正規君紹介)(第一〇三五号)
同(小林守君紹介)(第一〇三六号)
同(坂上富男君紹介)(第一〇三七号)
同(仙谷由人君紹介)(第一〇三八号)
同(日野市朗君紹介)(第一〇三九号)
同(平野博文君紹介)(第一〇四〇号)
同(松本龍君紹介)(第一〇四一号)
同(山元勉君紹介)(第一〇四二号)
同(渡辺周君紹介)(第一〇四三号)
四月三日
所得税の恒久減税実施に関する請願(佐々木憲
昭君紹介)(第一〇六四号)
同(佐々木陸海君紹介)(第一〇六五号)
同(古堅実吉君紹介)(第一〇六六号)
同(吉井英勝君紹介)(第一〇六七号)
たばこ特別税の創設反対に関する請願(大畠章
宏君紹介)(第一〇六八号)
同(玄葉光一郎君紹介)(第一〇六九号)
同(辻一彦君紹介)(第一〇七〇号)
同(土肥隆一君紹介)(第一〇七一号)
同(佐々木秀典君紹介)(第一一三一号)
同(藤田幸久君紹介)(第一一三二号)
同(古川元久君紹介)(第一一三四号)
同(山花貞夫君紹介)(第一一三五号)
同(小平忠正君紹介)(第一一四七号)
同(城島正光君紹介)(第一一四八号)
同(鉢呂吉雄君紹介)(第一一四九号)
同(横路孝弘君紹介)(第一一五〇号)
同(赤松広隆君紹介)(第一一八八号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
三月三十日
減税による内需拡大、赤字国債の発行等に関す
る陳情書外一件
(第一三九号)
北海道における金融機能の維持安定等に関する
陳情書外一件
(第一四〇号)
北海道拓殖銀行の受皿銀行としての北洋銀行に
対する経営基盤強化に関する陳情書
(第一四
一号)
金融危機の行政責任追及に関する陳情書
(第一
四二号)
用地買収に伴う租税特別措置法による特別控除
額の引き上げに関する陳情書
(第一八四号)
は本委員会に参考送付された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に
伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
(内閣提出第五四号)(参議院送付)
金融に関する件
――――◇―――――
村
村上誠一郎#1
○村上委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、参議院送付、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。大蔵大臣松永光君。
—————————————
国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
この発言だけを見る →内閣提出、参議院送付、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。大蔵大臣松永光君。
—————————————
国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
松
松永光#2
○松永国務大臣 ただいま議題となりました国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
国際通貨基金が引き続き国際通貨体制の中心的役割を担うためには、世界経済の拡大に応じてその資金基盤を強化することが必要とされ、先般、国際通貨基金は、その出資総額を四五%増加させる第十一次増資を行うことを決議いたしました。
同決議において、我が国の出資額は、現行の八十二億四千百五十万特別引き出し権から百三十三億千二百八十万特別引き出し権に増額されることとなります。また、我が国の出資比率は上昇し、出資額は、現在のドイツと同額の第二位から単独第二位となります。さらに、近年急速な経済成長を遂げ、国際通貨基金への出資比率がその経済力に比べて過小となっているアジア諸国等の出資比率が上昇するよう配慮されております。
最近のアジアの通貨危機においても、国際通貨基金は国際的支援の中心的役割を果たしてきましたが、今後とも国際通貨基金がこうした危機に適時適切に対処し、国際通貨体制の安定等に貢献するためには、第十一次増資の早期発効が喫緊の課題となっております。
こうした見地から、政府としては、本法律案を提案し、国際通貨基金に出資することができる金額を引き上げるため、所要の措置を講じたいと考えております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
この発言だけを見る →国際通貨基金が引き続き国際通貨体制の中心的役割を担うためには、世界経済の拡大に応じてその資金基盤を強化することが必要とされ、先般、国際通貨基金は、その出資総額を四五%増加させる第十一次増資を行うことを決議いたしました。
同決議において、我が国の出資額は、現行の八十二億四千百五十万特別引き出し権から百三十三億千二百八十万特別引き出し権に増額されることとなります。また、我が国の出資比率は上昇し、出資額は、現在のドイツと同額の第二位から単独第二位となります。さらに、近年急速な経済成長を遂げ、国際通貨基金への出資比率がその経済力に比べて過小となっているアジア諸国等の出資比率が上昇するよう配慮されております。
最近のアジアの通貨危機においても、国際通貨基金は国際的支援の中心的役割を果たしてきましたが、今後とも国際通貨基金がこうした危機に適時適切に対処し、国際通貨体制の安定等に貢献するためには、第十一次増資の早期発効が喫緊の課題となっております。
こうした見地から、政府としては、本法律案を提案し、国際通貨基金に出資することができる金額を引き上げるため、所要の措置を講じたいと考えております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
村
村
村上誠一郎#4
○村上委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
本案審査のため、本日、参考人として日本銀行理事本間忠世君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本案審査のため、本日、参考人として日本銀行理事本間忠世君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
村
村
鴨
鴨下一郎#7
○鴨下委員 おはようございます。
大臣におかれましては、連日大変お疲れさまでございます。
新聞の報道でもありますように、ちょうど本日の未明からASEM、アジア欧州会議が開催されることになっております。その中での最大のテーマは、アジアの経済危機についてでございます。このことでIMFが非常に重要な役割を演じているということはもう言うまでもないことでありますが、まず政府として、今回のアジアの経済危機に関しまして、タイから始まり、インドネシア、韓国というふうに波及したわけでございますけれども、これまでの東アジアもしくはアジア諸国はアジアの奇跡と言われるぐらいに経済の発展がずっと順調にいっていたわけでありますけれども、これがなぜこのような事態に立ち入ったかということについての大蔵省の見解についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →大臣におかれましては、連日大変お疲れさまでございます。
新聞の報道でもありますように、ちょうど本日の未明からASEM、アジア欧州会議が開催されることになっております。その中での最大のテーマは、アジアの経済危機についてでございます。このことでIMFが非常に重要な役割を演じているということはもう言うまでもないことでありますが、まず政府として、今回のアジアの経済危機に関しまして、タイから始まり、インドネシア、韓国というふうに波及したわけでございますけれども、これまでの東アジアもしくはアジア諸国はアジアの奇跡と言われるぐらいに経済の発展がずっと順調にいっていたわけでありますけれども、これがなぜこのような事態に立ち入ったかということについての大蔵省の見解についてお伺いをしたいと思います。
松
松永光#8
○松永国務大臣 委員御指摘のように、かつては世界の成長センターはアジア地域だと言われるぐらい元気のあるアジア地域であったわけであります。それがなぜ、去年の秋以降、通貨危機そして経済危機が発生したのかというその原因でございますが、各国の状況によって必ずしも一概には害うことはできませんけれども、概して言えますことは、近年の為替の過大評価、それに伴う経常収支赤字の拡大、海外から流入した資金が不動産セクターなど生産的でない分野にたくさん使われておった、こういつたことなどから市場の信認が著しく低下してきたということが挙げられようか、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →鴨
鴨下一郎#9
○鴨下委員 このアジアの危機が日本との関係においてもまさに密接不可分でございます。ある意味で、日本の経済とアジアの経済というのは相互作用の中で成り立っているのだろうというふうに思いますが、日本の立場としまして、アジアの経済危機もしくはアジアの通貨危機は日本の経済に対していかなる影響を及ぼしたか、こういうようなことにつきまして御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →黒
黒田東彦#10
○黒田政府委員 御指摘のとおり、アジア諸国と日本の経済関係は大変密接でございます。したがいまして、アジアで通貨・金融市場の変動が続く中で、成長率の低下、インフレ率の上昇、失業者の増加といったことが起こり、大変厳しい経済情勢になっておりますことは、当然、我が国の経済にいろいろな形で影響を及ぼし始めております。
私どもは、この影響について三つほどあろうかと思っております。まず第一は、今申し上げたようなアジア経済の低迷によりまして我が国のそれらの地域に対する輸出が減少する。二番目には、それらの国に対する我が国の銀行の貸国債権の内容が悪化するのではないかという懸念。三つ目には、これらの地域には我が国からたくさんの企業が進出しておりますが、それらの企業の収益が悪化するということを通じて我が国の経済にも影響があるのではないかということでございます。
それぞれについて見てまいりますと、輸出につきましては、既にタイ、韓国、インドネシア等に対する我が国からの輸出の伸びが昨年の秋ごろからマイナスになり始めておりまして、特にことしの一月、二月とかなり大幅な、二けたぐらいのマイナスになってきております。我が国のアジア地域に対する輸出というのは輸出全体の四割ぐらいを占めておりますので、これは遠からず我が国の輸出及び経済に影響を及ぼしてくるということかと思います。
二番目の、邦銀のこれら諸国に対する貸付残高というものも総額で三十兆円ほどあるわけでございます。特にタイ、韓国、インドネシアに対する貸し付けにつきましてはいろいろな懸念が示されておるわけでございます。幸いタイと韓国は金融状況はかなり改善をしてきておりますが、インドネシアにつきましては依然として金融も含めて非常な変動が続いており、その債権についての懸念が続いているわけでございます。
三番目の現地進出企業の収益の悪化という問題につきましては、為替が切り下がっておりますので、それらに進出しております企業のうち、輸出を中心としたものはむしろ輸出がこれから伸びるであろうと思われますが、国内市場を当てにした進出企業については非常な収益の悪化ということが懸念されるということで、これらについてもいろいろな形で影響してくるということになろうかと思います。
したがいまして、御案内のとおり、政府といたしましては、二月からの特別減税の実施、あるいは公共事業の追加、金融システム安定化対策などいろいろな措置を講じてきておりますし、これらに加えまして先ごろ可決されました十年度税制改正などの措置が相乗効果を持って、こういったアジアからのマイナスの影響をどれだけか相殺してくれるような形で寄与するのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →私どもは、この影響について三つほどあろうかと思っております。まず第一は、今申し上げたようなアジア経済の低迷によりまして我が国のそれらの地域に対する輸出が減少する。二番目には、それらの国に対する我が国の銀行の貸国債権の内容が悪化するのではないかという懸念。三つ目には、これらの地域には我が国からたくさんの企業が進出しておりますが、それらの企業の収益が悪化するということを通じて我が国の経済にも影響があるのではないかということでございます。
それぞれについて見てまいりますと、輸出につきましては、既にタイ、韓国、インドネシア等に対する我が国からの輸出の伸びが昨年の秋ごろからマイナスになり始めておりまして、特にことしの一月、二月とかなり大幅な、二けたぐらいのマイナスになってきております。我が国のアジア地域に対する輸出というのは輸出全体の四割ぐらいを占めておりますので、これは遠からず我が国の輸出及び経済に影響を及ぼしてくるということかと思います。
二番目の、邦銀のこれら諸国に対する貸付残高というものも総額で三十兆円ほどあるわけでございます。特にタイ、韓国、インドネシアに対する貸し付けにつきましてはいろいろな懸念が示されておるわけでございます。幸いタイと韓国は金融状況はかなり改善をしてきておりますが、インドネシアにつきましては依然として金融も含めて非常な変動が続いており、その債権についての懸念が続いているわけでございます。
三番目の現地進出企業の収益の悪化という問題につきましては、為替が切り下がっておりますので、それらに進出しております企業のうち、輸出を中心としたものはむしろ輸出がこれから伸びるであろうと思われますが、国内市場を当てにした進出企業については非常な収益の悪化ということが懸念されるということで、これらについてもいろいろな形で影響してくるということになろうかと思います。
したがいまして、御案内のとおり、政府といたしましては、二月からの特別減税の実施、あるいは公共事業の追加、金融システム安定化対策などいろいろな措置を講じてきておりますし、これらに加えまして先ごろ可決されました十年度税制改正などの措置が相乗効果を持って、こういったアジアからのマイナスの影響をどれだけか相殺してくれるような形で寄与するのではないかというふうに考えております。
鴨
鴨下一郎#11
○鴨下委員 今、四月一日からある意味でのビッグバンが既に始まっているわけでありますけれども、一般の国民の肌で感ずる部分というのは、報道されているように、例えばドルで物が直接買えるようになったり、それからレストランでもドルで支払いが可能だ、こういうような話も報道されているわけでありまずけれども、逆に、日本の国内でドルが非常に使いやすくなったというのと同時に日本の円もある意味で海外により出ていく、こういうようなことも必要なのではないかと私は考えているわけであります。
要するに、今回のアジアでの通貨危機の原因の一つには、アジア諸国全体が余りにもドルに依存していたというようなこともあるのじゃないか。こういうようなことから考えますと、円がより国際的な通貨として利用しやすいもの、こういうようなことで円建ての取引を拡大する、こういうようなことも努めるべきではないかというふうに考えるのですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →要するに、今回のアジアでの通貨危機の原因の一つには、アジア諸国全体が余りにもドルに依存していたというようなこともあるのじゃないか。こういうようなことから考えますと、円がより国際的な通貨として利用しやすいもの、こういうようなことで円建ての取引を拡大する、こういうようなことも努めるべきではないかというふうに考えるのですが、いかがでしょうか。
黒
黒田東彦#12
○黒田政府委員 御指摘の点は従来から指摘されている点でございまして、私どもも同様な考え方を持っております。もちろん、いずれの通貨建てで取引が行われるかというのは基本的には取引当事者の合理的な判断ということで決定されるわけでございますが、少なくとも国際通貨としての円を利用しやすいものとするということは必要でございまして、その観点から、東京市場で資金を調達する、あるいは資金を運用するといったことの利便性を高めて、円の通貨価値に対する国際的な信認を向上させるといったことを通じまして円の国際的な利用を一層図ってまいりたいというふうに思っております。
御案内のとおり四月一日に改正外為法が施行されましたが、これは今申し上げました資金の調達あるいは資金の運用面、両面におきまして残っておりました規制をすべて撤廃をいたしまして、完全に自由な形で東京市場が利用されるような形になってきております。
今後とも、金融システム改革を着実に実施することによって御指摘のような円の国際化の環境整備に努めてまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →御案内のとおり四月一日に改正外為法が施行されましたが、これは今申し上げました資金の調達あるいは資金の運用面、両面におきまして残っておりました規制をすべて撤廃をいたしまして、完全に自由な形で東京市場が利用されるような形になってきております。
今後とも、金融システム改革を着実に実施することによって御指摘のような円の国際化の環境整備に努めてまいりたいというふうに思っております。
鴨
鴨下一郎#13
○鴨下委員 今回、IMFに対する日本の出資シェアそれからそれに伴う投票権シェアが拡大するわけでありまして、出資シェアでいえば今回の改正によって六・二八%、それから投票権シェアが六・二八%ということで、この拡大の幅だけで見ましても、例えばタイ一国の投票権シェアにも及ぶぐらいに非常に大きな部分になるわけであります。
まあ、日本はそういう意味でも、きのうの飛行機の中での記者会見の中で橋本総理も、日本がIMFを通じて、それから二国間の中でも、アジアの経済に対して非常に寄与しているんだ、こういうようなことをおっしゃっているわけですけれども、例えばインドネシアそれから韓国などでも、IMFのプログラムを受け入れる受け入れないというような問題については、非常に国民の中からいろいろな意味での反発があります。例えば、もしIMFのプログラムを受け入れてそれを着実に実行するということになれば、これはもう厳しい財政、金融の引き締めがもちろん必要とされるわけでありますし、それからその結果として信用の収縮それから企業の倒産、何よりもその後に、例えば雇用の不安それからそれに伴う労働者のスト等が行われてきて、結果的には、例えばIMFのプログラムに対して非常に国民の反発があって、それに貢献している日本という国は投票権についても二位のシェアを持っている、こういうような国に対してのある意味での、言葉はよくないですけれども、逆恨みに通ずるようなことがあってはならないというふうに私は思っているのです。
そうしますと、この点について私は、日本がIMFに貢献するのは大いに結構ですけれども、それが逆の意味につながってくると非常に困るなというふうに考えておりますけれども、そのことについてはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →まあ、日本はそういう意味でも、きのうの飛行機の中での記者会見の中で橋本総理も、日本がIMFを通じて、それから二国間の中でも、アジアの経済に対して非常に寄与しているんだ、こういうようなことをおっしゃっているわけですけれども、例えばインドネシアそれから韓国などでも、IMFのプログラムを受け入れる受け入れないというような問題については、非常に国民の中からいろいろな意味での反発があります。例えば、もしIMFのプログラムを受け入れてそれを着実に実行するということになれば、これはもう厳しい財政、金融の引き締めがもちろん必要とされるわけでありますし、それからその結果として信用の収縮それから企業の倒産、何よりもその後に、例えば雇用の不安それからそれに伴う労働者のスト等が行われてきて、結果的には、例えばIMFのプログラムに対して非常に国民の反発があって、それに貢献している日本という国は投票権についても二位のシェアを持っている、こういうような国に対してのある意味での、言葉はよくないですけれども、逆恨みに通ずるようなことがあってはならないというふうに私は思っているのです。
そうしますと、この点について私は、日本がIMFに貢献するのは大いに結構ですけれども、それが逆の意味につながってくると非常に困るなというふうに考えておりますけれども、そのことについてはいかがでしょうか。
黒
黒田東彦#14
○黒田政府委員 御指摘のように、IMFのプログラムはしばしば財政、金融の引き締めを通じまして国際収支調整を行うということでございますので、企業の倒産、失業等の問題を生ずる場合がしばしばございます。実は、タイ、インドネシア、韓国につきましても、多かれ少なかれ同様な問題を生じているわけでございます。
そのうち、特にタイ、韓国につきましては、当初そういうことでIMFに対する非常に厳しい反発もあったようでございますが、他方で、IMF自体も、これは理事会あるいはその他での討議を通じてでございますので余り外には出ておりませんけれども、我が国等がIMFに働きかけたこともございまして、それから経済の状況の変化に対応してということもありまして、プログラムにつきましてレビューを行うことになっております。レビューの時期に、例えば経済の動向を踏まえて財政収支のターゲットを緩めるとかそういう形で現実に合ったような形に修正したということもございますし、また、タイ、韓国の政府、国民の方が必要な構造調整を行うという考え方にだんだん傾いてきたということもございまして、両々相まちまして比較的最近はスムーズにIMFプログラムが実施をされております。
他方、インドネシアの場合は問題がまだ残っております。具体的に申し上げますと、IMF側とインドネシア側との間で既に合意されたプログラムの内容についていろいろな議論が出ておりまして、現在新しいレビューに向けて再交渉を行っているところでございます。したがいまして、プログラムの中身について、インドネシアの現状を踏まえた形でより現実的なものになるように、私どもとしてもIMFに働きかけを行っているところでございます。
最近の情報によりますと、インドネシア側とIMF側との交渉はもう最終段階に来ておるということでございますので、できるだけ早期に、より現実的なプログラムへ向けてIMFとインドネシア側が合意できるよう、我が国としてもIMF側に引き続き強く働きかけてまいりたい、そういう形で、まさに委員御指摘のとおり、これから単独第二位の発言権になるということを一層積極的に生かしてまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →そのうち、特にタイ、韓国につきましては、当初そういうことでIMFに対する非常に厳しい反発もあったようでございますが、他方で、IMF自体も、これは理事会あるいはその他での討議を通じてでございますので余り外には出ておりませんけれども、我が国等がIMFに働きかけたこともございまして、それから経済の状況の変化に対応してということもありまして、プログラムにつきましてレビューを行うことになっております。レビューの時期に、例えば経済の動向を踏まえて財政収支のターゲットを緩めるとかそういう形で現実に合ったような形に修正したということもございますし、また、タイ、韓国の政府、国民の方が必要な構造調整を行うという考え方にだんだん傾いてきたということもございまして、両々相まちまして比較的最近はスムーズにIMFプログラムが実施をされております。
他方、インドネシアの場合は問題がまだ残っております。具体的に申し上げますと、IMF側とインドネシア側との間で既に合意されたプログラムの内容についていろいろな議論が出ておりまして、現在新しいレビューに向けて再交渉を行っているところでございます。したがいまして、プログラムの中身について、インドネシアの現状を踏まえた形でより現実的なものになるように、私どもとしてもIMFに働きかけを行っているところでございます。
最近の情報によりますと、インドネシア側とIMF側との交渉はもう最終段階に来ておるということでございますので、できるだけ早期に、より現実的なプログラムへ向けてIMFとインドネシア側が合意できるよう、我が国としてもIMF側に引き続き強く働きかけてまいりたい、そういう形で、まさに委員御指摘のとおり、これから単独第二位の発言権になるということを一層積極的に生かしてまいりたいというふうに思っております。
鴨
鴨下一郎#15
○鴨下委員 おっしゃるとおりに、IMFの支援について一番際立っていることは、これはコンディショナリティーがあるということでありますから、このことについて私は、日本は非常に貢献しているにもかかわらずなかなかそれがアジア諸国に理解されないということは非常に残念に思っておりますし、IMFを通じての支援のみならず、二国間のさまざまな問題も含めて、日本はこれだけ努力をしてアジアの経済の安定のために貢献しているんだ、このことについてぜひ日本国政府そのものが一体となって働きかけていただきたい、このことを切にお願いを申し上げたいと思いますが、最後に、大臣、一言だけそのことについてお考えをいただけたら幸いでございます。
この発言だけを見る →松
松永光#16
○松永国務大臣 委員の仰せはごもっともな点があるわけでありますが、しかし、少なくとも今回のこのインドネシアの通貨、そして経済危機に対する支援のあり方といたしましては、関係国中最大の資金援助を約束しておるのは日本。そしてそのほかに、去る二月二十日に東南アジア経済安定化に資するための緊急対策、これを閣議決定をした上で、先日橋本総理が、何期日になられるのか、インドネシアの大統領が就任された、その直後にインドネシアを訪問されて、そしてスハルト大統領といろいろな話をしてこられた。それがスハルト大統領就任の直後でもありましたから、大変いいタイミングでの橋本総理のインドネシア訪問であり、かつスハルト大統領と橋本総理、二人だけで長時間にわたって話し合いをされた、そういったことがインドネシアとIMFとの協議の進展にも大きく貢献したのではないかなというふうに言われておるわけでありまして、さらにまた、二月二十日の閣議決定に基づいて医薬品その他の支援を別途行うということも決定をし、既に実行に移されつつあるわけであります。
そういったことを通じて、インドネシアに対する我が国の懸命な支援の努力、これはインドネシア政府はもちろん、多くの国民もわかってきておるのではなかろうか、こう思うわけでありますが、今後とも、委員御指摘のように、日本の努力というものが相手国で正しく評価される、そういったことになるように努力をしていく必要がある、こういうふうに思っているところでございます。
この発言だけを見る →そういったことを通じて、インドネシアに対する我が国の懸命な支援の努力、これはインドネシア政府はもちろん、多くの国民もわかってきておるのではなかろうか、こう思うわけでありますが、今後とも、委員御指摘のように、日本の努力というものが相手国で正しく評価される、そういったことになるように努力をしていく必要がある、こういうふうに思っているところでございます。
鴨
村
日
日野市朗#19
○日野委員 おはようございます。
IMFに対する増資が今問題になっているわけでございます。大蔵省あたりが得々としてと言うと少し言葉が過ぎますか、誇らかに、これで出資のシェアそれから投票権のシェア、単独に二位になるのでございます、こう言われるわけですね。
では、その単独で二位になるということが、IMFの中で目に見える形ではどのように表現されるのか、ちょっと教えてください。
〔委員長退席、浜田(靖)委員長代理着席〕
この発言だけを見る →IMFに対する増資が今問題になっているわけでございます。大蔵省あたりが得々としてと言うと少し言葉が過ぎますか、誇らかに、これで出資のシェアそれから投票権のシェア、単独に二位になるのでございます、こう言われるわけですね。
では、その単独で二位になるということが、IMFの中で目に見える形ではどのように表現されるのか、ちょっと教えてください。
〔委員長退席、浜田(靖)委員長代理着席〕
黒
黒田東彦#20
○黒田政府委員 委員の御質問、私どもにとっても大変難しい課題を指摘されたというふうに思っております。
すなわち、出資比率は確かに上昇いたしまして、投票権シェアも五・五四%から六・一六%ということでかなり大きく引き上げられます。米国に次ぐ単独第二位になるわけでございます。日本は、従来から単独でIMFの理事会に理事を選任して送っておりまして、常時IMFの決定に参与してきたわけでございますが、その理事の発言権というものも最終的には投票で決まるわけでございまして、その際の投票権がこれだけ上がるということは、それだけの重みを持ってくるということでございます。
したがいまして、一体どういう形で具体的に我が国がIMFの決定内容に貢献していくかということは、我々としても大変重く受けとめておりまして、幾つか当面する問題について我が国の貢献をはっきりさせていくということが、そういった投票権、発言権の増大を生かしていくことになるのではないかというふうに思っております。
まず第一が、今回のアジア通貨危機に見られますような、これは経常収支の赤字によって通貨危機が起こるという従来型のものと全く異なっておりまして、特に、財政収支の赤字、経常収支の赤字という双子の赤字で危機が起こってきたラテンアメリカ型の危機と全く違っておりまして、いわば資本収支型というべき新しいタイプの危機でございまして、IMFの専務理事も二十一世紀型の危機というふうに言っております。
そういう危機にどういうふうに対処するのか、あるいはこれをどう未然に防止するのかという問題、これは現在も議論されておりますが、恐らくここ一年ぐらいの間、最も重要な課題であるというふうに思っております。この問題に対して、個別に我が国としてアジアの通貨危機の収束のために資金的な貢献をしていくというだけではなく、今申し上げたような形で、一体この新しい危機をどう未然に予防し、それでも仮に起こった場合にどういうふうに対処していくかということについて、できるだけ具体的な我が国としての考え方というものを述べ、それが国際的に認知されるように努力してまいりたいというふうに思っております。
そのやや前哨のような形でのあらわれといたしまして、昨年の秋に合意されましたマニラ・フレームワークというのがございます。その第二回会合が東京でございました。そこでも既に、タイ、韓国、インドネシアといった個別の国の問題に対する対応ぶりだけではなくて、こういった新しい資本収支に関する危機というものについて一体今後どうしていったらいいのかということで、アジア諸国からさまざまな意見が出ておりますので、そういった意見に十分耳を傾けながら、そういう意見をできるだけ集合して、IMFの理事会、あるいはこれからございます暫定委員会等の場で一層重要な役割を果たしてまいりたい。そういう具体的な形で貢献することによって、まさに増加した発言権の重みというものを生かしてまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →すなわち、出資比率は確かに上昇いたしまして、投票権シェアも五・五四%から六・一六%ということでかなり大きく引き上げられます。米国に次ぐ単独第二位になるわけでございます。日本は、従来から単独でIMFの理事会に理事を選任して送っておりまして、常時IMFの決定に参与してきたわけでございますが、その理事の発言権というものも最終的には投票で決まるわけでございまして、その際の投票権がこれだけ上がるということは、それだけの重みを持ってくるということでございます。
したがいまして、一体どういう形で具体的に我が国がIMFの決定内容に貢献していくかということは、我々としても大変重く受けとめておりまして、幾つか当面する問題について我が国の貢献をはっきりさせていくということが、そういった投票権、発言権の増大を生かしていくことになるのではないかというふうに思っております。
まず第一が、今回のアジア通貨危機に見られますような、これは経常収支の赤字によって通貨危機が起こるという従来型のものと全く異なっておりまして、特に、財政収支の赤字、経常収支の赤字という双子の赤字で危機が起こってきたラテンアメリカ型の危機と全く違っておりまして、いわば資本収支型というべき新しいタイプの危機でございまして、IMFの専務理事も二十一世紀型の危機というふうに言っております。
そういう危機にどういうふうに対処するのか、あるいはこれをどう未然に防止するのかという問題、これは現在も議論されておりますが、恐らくここ一年ぐらいの間、最も重要な課題であるというふうに思っております。この問題に対して、個別に我が国としてアジアの通貨危機の収束のために資金的な貢献をしていくというだけではなく、今申し上げたような形で、一体この新しい危機をどう未然に予防し、それでも仮に起こった場合にどういうふうに対処していくかということについて、できるだけ具体的な我が国としての考え方というものを述べ、それが国際的に認知されるように努力してまいりたいというふうに思っております。
そのやや前哨のような形でのあらわれといたしまして、昨年の秋に合意されましたマニラ・フレームワークというのがございます。その第二回会合が東京でございました。そこでも既に、タイ、韓国、インドネシアといった個別の国の問題に対する対応ぶりだけではなくて、こういった新しい資本収支に関する危機というものについて一体今後どうしていったらいいのかということで、アジア諸国からさまざまな意見が出ておりますので、そういった意見に十分耳を傾けながら、そういう意見をできるだけ集合して、IMFの理事会、あるいはこれからございます暫定委員会等の場で一層重要な役割を果たしてまいりたい。そういう具体的な形で貢献することによって、まさに増加した発言権の重みというものを生かしてまいりたいというふうに思っております。
日
日野市朗#21
○日野委員 私が期待した以上に非常に深くお答えいただいたので、私も後の質問で出てくるかなと思ったところが出てしまいました。実は、今お答えいただいたところを大臣に伺って、大臣のお覚悟のほどを示していただきたかったのです。
実は、さっき鴨下さんが聞いておられた逆恨みされる可能性だってあるんだよということは、そのとおりなのですね。今韓国でこういうジョークがはやっているのだそうです。子供が母親にあめをねだった、そうしたら母親はだめだと言った、IMFがだめだと言っているから、こういう冗談があるのだそうです。そんなところまでIMFの存在というのはかなり知られてきて、そして今それがどのような規制を各国の財政にかけているかということを考えてみますと、そういう逆恨みという場面もなくはないと思うのです。
しかし私は、このIMFの中で、先ほどももう既に話が出ておりますが、資本収支の危機というようなものを、特にアジアの地域でいかにこれを未然に抑え、それからその危機が顕在化したときに、現在目の前にあらわれてきたときにどのようにそれに対処していくかということについては、やはり同じアジアの一国として、きちっとしたIMFの政策、これに日本はしっかりとコミットしていってアドバイスをし、そこでの主導権をとるというようなことは必要なのではないか、こう思うのですね。
大臣、どうですか、そこらについてのお覚悟は。IMFの中でIMFの政策に日本が強い影響力を持っていくということは、シェア第二位になったといって喜んでいるばかりではなくて、そういう具体的な行動によって裏づけられなければならない、私はこう考えます。いかがでしょう。
この発言だけを見る →実は、さっき鴨下さんが聞いておられた逆恨みされる可能性だってあるんだよということは、そのとおりなのですね。今韓国でこういうジョークがはやっているのだそうです。子供が母親にあめをねだった、そうしたら母親はだめだと言った、IMFがだめだと言っているから、こういう冗談があるのだそうです。そんなところまでIMFの存在というのはかなり知られてきて、そして今それがどのような規制を各国の財政にかけているかということを考えてみますと、そういう逆恨みという場面もなくはないと思うのです。
しかし私は、このIMFの中で、先ほどももう既に話が出ておりますが、資本収支の危機というようなものを、特にアジアの地域でいかにこれを未然に抑え、それからその危機が顕在化したときに、現在目の前にあらわれてきたときにどのようにそれに対処していくかということについては、やはり同じアジアの一国として、きちっとしたIMFの政策、これに日本はしっかりとコミットしていってアドバイスをし、そこでの主導権をとるというようなことは必要なのではないか、こう思うのですね。
大臣、どうですか、そこらについてのお覚悟は。IMFの中でIMFの政策に日本が強い影響力を持っていくということは、シェア第二位になったといって喜んでいるばかりではなくて、そういう具体的な行動によって裏づけられなければならない、私はこう考えます。いかがでしょう。
松
松永光#22
○松永国務大臣 委員仰せのとおり、アジアのいろいろな国々からIMFによる支援とのかかわりで日本が場合によっては逆恨みを受けるなどという事態があってはならぬことなのでありまして、しかし、ある意味ではあり得ることだというふうに思います。それは、日本でもまだ残っておりますけれども、韓国、インドネシアも同じだと思うのでありますが、経済活動の分野でも、やはり西欧諸国とは違った文化あるいはまた伝統があるわけであります。アジア的な、あるいは韓国ないしはインドネシア的な慣行それからしきたり、そういったものを一挙に変えるということはなかなか難しいことだと思うのでありますけれども、IMFの側も、その国の実情をよく把握した上で、スムーズにIMFのプログラムというものが具体的に現実的に実行できるような状況、そういうふうに持っていかなければならぬ面が多々あろうかと私は思います。
そこで、今回の増資で日本のIMFにおける発言権が増大をしてきたわけでありますから、言うなれば、アジア諸国の意見に日本みずからが十分に耳を傾けて、そしてIMFの理事会あるいは暫定委員会等の場でアジア諸国の意見をくみ上げた上で日本が発言をしていく、そういう役割というものが日本に課せられる立場だろう。その立場に基づく日本の役割というものを十分果たしていくように努力をしていかなければならぬというふうに私は思うのでございます。
この発言だけを見る →そこで、今回の増資で日本のIMFにおける発言権が増大をしてきたわけでありますから、言うなれば、アジア諸国の意見に日本みずからが十分に耳を傾けて、そしてIMFの理事会あるいは暫定委員会等の場でアジア諸国の意見をくみ上げた上で日本が発言をしていく、そういう役割というものが日本に課せられる立場だろう。その立場に基づく日本の役割というものを十分果たしていくように努力をしていかなければならぬというふうに私は思うのでございます。
日
日野市朗#23
○日野委員 アジアに対するIMFの政策、プログラムと言ってもいいですかね。シナリオと言ってもいいかもしれない。それらのシナリオ、これは私の感想ですが、特にインドネシアなんかを見ておりますと、考えなければならない何か重要な要素がちょっと落ちているのではないかというような感じが実はいたしました。
今まで中南米や何かでずっといろいろIMFが活動してきた、そしてその実績を上げましたね。ニュージーランドなんかでもやって実績を上げた。それから、東欧諸国や何かでも今IMFの活動は実績を上げています。しかし、考えてみると、アフリカなんかでは必ずしもうまくいっていないと私は思うのですね。その点についての感想は後でまた例えればと思いますが、同じようなことがやはりアジアでもあるのだろうと思うのです。
これはよく指摘をされているのですが、スハルト大統領が支援の合意文書にサインをする、それをIMFのカムドシュ専務理事が腕組みをしながら傲然と見おろしているというような写真がぱっと出る。そうすると、これがインドネシアの国民感情をえらく刺激するわけですよ。十八世紀ですか、ジャワのマタラムがオランダに屈服するときに同じようなシーン、そのシーンをインドネシアの人たちは脳裏に思い浮かべる。こういう状況が、つまらないことのようだけれども、やはりその国民の持っている国民感情というようなものを非常に刺激をする。
また、韓国に対する支援があんなにおくれていったというのは、やはり韓国の国民の持つ誇り高さといいますか、特に韓国はOECDに加盟したばかりです。そして、もはや我々は発展途上国ではないのだ、私はずっと前から発展途上国なんかではない、こう思っていますけれども、そう言って、さあ、これからさらに発展しようというときに通貨危機に遭遇をするということになると、韓国としてはIMFに助けてくれと言うのがおくれる。しかし、だれかがこれを言ってやらなければいけなかったのですね。
こういった事態、こういつたいろいろな国民の感情、文化、そういったものを我々は忘れて、今まで成功してきたというIMFの、言うなればこれは西欧的な、欧米的なと言ってもいいでしょうか、そういった手法のシナリオがずっと用意されているわけですが、私はそれに何か大きなものが欠けているような気がしてならない、こんなふうに思いますが、いかがでしょう。
この発言だけを見る →今まで中南米や何かでずっといろいろIMFが活動してきた、そしてその実績を上げましたね。ニュージーランドなんかでもやって実績を上げた。それから、東欧諸国や何かでも今IMFの活動は実績を上げています。しかし、考えてみると、アフリカなんかでは必ずしもうまくいっていないと私は思うのですね。その点についての感想は後でまた例えればと思いますが、同じようなことがやはりアジアでもあるのだろうと思うのです。
これはよく指摘をされているのですが、スハルト大統領が支援の合意文書にサインをする、それをIMFのカムドシュ専務理事が腕組みをしながら傲然と見おろしているというような写真がぱっと出る。そうすると、これがインドネシアの国民感情をえらく刺激するわけですよ。十八世紀ですか、ジャワのマタラムがオランダに屈服するときに同じようなシーン、そのシーンをインドネシアの人たちは脳裏に思い浮かべる。こういう状況が、つまらないことのようだけれども、やはりその国民の持っている国民感情というようなものを非常に刺激をする。
また、韓国に対する支援があんなにおくれていったというのは、やはり韓国の国民の持つ誇り高さといいますか、特に韓国はOECDに加盟したばかりです。そして、もはや我々は発展途上国ではないのだ、私はずっと前から発展途上国なんかではない、こう思っていますけれども、そう言って、さあ、これからさらに発展しようというときに通貨危機に遭遇をするということになると、韓国としてはIMFに助けてくれと言うのがおくれる。しかし、だれかがこれを言ってやらなければいけなかったのですね。
こういった事態、こういつたいろいろな国民の感情、文化、そういったものを我々は忘れて、今まで成功してきたというIMFの、言うなればこれは西欧的な、欧米的なと言ってもいいでしょうか、そういった手法のシナリオがずっと用意されているわけですが、私はそれに何か大きなものが欠けているような気がしてならない、こんなふうに思いますが、いかがでしょう。
黒
黒田東彦#24
○黒田政府委員 まず、私の方から、ただいま委員御指摘の点について、具体的なインドネシアの例に沿ってお話を申し上げたいと思いますが、確かに、インドネシアのIMFプログラムは、昨年合意された後、最近に至るまで必ずしも所期どおりの成果を上げませんでした。そうした中で実は幾つかの問題が起こり、既に修正されたものもございます。
一つは、例えば、昨年インドネシアの場合には金融機関の問題があるということで十六の銀行を閉鎖したわけでございます。ただ、閉鎖した際に預金の全額を保護しなかったものですから、その後、金融機関の一種の取りつけのようなものが起こりまして、何百とある民間の金融機関から国営の金融機関へあるいは外国の金融機関へ預金がシフトしてしまうということで、大変な貸し渋りあるいは金融システムの機能しない状況が起こってしまったということがございます。
これは、金融機関の問題につきましてはIMFも十分認識しており、各地でいろいろなプログラムの際に、金融機関を閉鎖する際に預金の全額を保護するということは必ずしもしていないわけでございますが、インドネシアの場合に同じようなことをやったところ、大変な預金シフトが起こり、問題をむしろ悪化させてしまったということがございました。これは、既に一月の段階でIMFとインドネシアと話し合いを行いまして、自後、銀行の預金はすべて全額政府が保証する、保護するという政策をとりまして、そういった預金シフトあるいは取りつけ騒ぎ的なものは終息したわけでございます。
これなども、ほかの国‘地域で成功した手法が、アジア、特にインドネシアで必ずしも成功しなかったという例かと思います。ちなみに、タイ及び韓国では、初めから両国政府が非常に強く主張したこともございまして、銀行の預金は全額政府が保証するという政策をとっておりましたために、金融機関に対する取りつけ騒ぎのようなものは結局起こらなかったわけでございます。
それから、もう一つございますのが、インドネシアについて構造改革という中でたくさんの問題が指摘されているわけですが、食糧の専売というものを従来やっております。これを米だけに限定して、その他すべての食糧の専売を廃止するということをインドネシア政府と話して当初の計画に入れたわけでございますが、その後、ルピアの大変な下落の中で食料品価格が高騰する、あるいは一万六千とも七千とも言われている島国でございますので、そういったところへの食糧の供給が十分に行かなくなるのではないかという懸念が生じてまいりました。現在、インドネシア側とIMF側とで話しております中に、この食糧の専売を、もちろん長期的にはこれも自由化していくということはインドネシア政府も合意しているわけでございますが、当面どういつだスケジュールでこれを段階的に実施していくかということについて話を進めている。これなども、事前には、一万六千、七千という島国で、しかも人口の四分の一ぐらいがいろいろな僻地に住んでいるというインドネシアの実情が、そのプログラム策定のときにこのインドネシアの状況が必ずしも入っていなかったのではないかというふうなことまで言われている状況でございます。
したがいまして、御指摘のように、IMFのプログラムというのは基本的に国の経済金融状況が問題を生じたところに適用されるものでございますので、ただでさえ難しいわけでございますが、特にアジアの場合に、その歴史的、地理的な状況というものを十分踏まえてプログラムを策定していかなければならない、それを我が国としても側面からできるだけサポートしていかなければならないというふうに存じている次第でございます。
この発言だけを見る →一つは、例えば、昨年インドネシアの場合には金融機関の問題があるということで十六の銀行を閉鎖したわけでございます。ただ、閉鎖した際に預金の全額を保護しなかったものですから、その後、金融機関の一種の取りつけのようなものが起こりまして、何百とある民間の金融機関から国営の金融機関へあるいは外国の金融機関へ預金がシフトしてしまうということで、大変な貸し渋りあるいは金融システムの機能しない状況が起こってしまったということがございます。
これは、金融機関の問題につきましてはIMFも十分認識しており、各地でいろいろなプログラムの際に、金融機関を閉鎖する際に預金の全額を保護するということは必ずしもしていないわけでございますが、インドネシアの場合に同じようなことをやったところ、大変な預金シフトが起こり、問題をむしろ悪化させてしまったということがございました。これは、既に一月の段階でIMFとインドネシアと話し合いを行いまして、自後、銀行の預金はすべて全額政府が保証する、保護するという政策をとりまして、そういった預金シフトあるいは取りつけ騒ぎ的なものは終息したわけでございます。
これなども、ほかの国‘地域で成功した手法が、アジア、特にインドネシアで必ずしも成功しなかったという例かと思います。ちなみに、タイ及び韓国では、初めから両国政府が非常に強く主張したこともございまして、銀行の預金は全額政府が保証するという政策をとっておりましたために、金融機関に対する取りつけ騒ぎのようなものは結局起こらなかったわけでございます。
それから、もう一つございますのが、インドネシアについて構造改革という中でたくさんの問題が指摘されているわけですが、食糧の専売というものを従来やっております。これを米だけに限定して、その他すべての食糧の専売を廃止するということをインドネシア政府と話して当初の計画に入れたわけでございますが、その後、ルピアの大変な下落の中で食料品価格が高騰する、あるいは一万六千とも七千とも言われている島国でございますので、そういったところへの食糧の供給が十分に行かなくなるのではないかという懸念が生じてまいりました。現在、インドネシア側とIMF側とで話しております中に、この食糧の専売を、もちろん長期的にはこれも自由化していくということはインドネシア政府も合意しているわけでございますが、当面どういつだスケジュールでこれを段階的に実施していくかということについて話を進めている。これなども、事前には、一万六千、七千という島国で、しかも人口の四分の一ぐらいがいろいろな僻地に住んでいるというインドネシアの実情が、そのプログラム策定のときにこのインドネシアの状況が必ずしも入っていなかったのではないかというふうなことまで言われている状況でございます。
したがいまして、御指摘のように、IMFのプログラムというのは基本的に国の経済金融状況が問題を生じたところに適用されるものでございますので、ただでさえ難しいわけでございますが、特にアジアの場合に、その歴史的、地理的な状況というものを十分踏まえてプログラムを策定していかなければならない、それを我が国としても側面からできるだけサポートしていかなければならないというふうに存じている次第でございます。
日
日野市朗#25
○日野委員 インドネシア経済なんかは話し始めると非常に興味を引くものですから、深入りすると困りますから、余り深入りしないようにします。
ただ、IMFのプログラムの中で一つ誤算があったというのは、タイのバーツのドルとのペッダ制というものがこれほどもろいものだったということにはちょっと思い至らぬところがあった。特にタイ国内での経済のファンダメンタルズを言えば、悪くないわけですよ。失業率だって、それから貯蓄だって、インフレだって、そういったファンダメンタルズを構成する要素を見てみれば、悪くない。それがあっという間に赤字を積み重ねていってバーツが低落していってしまう。それが今度はインドネシアにばあっと飛び火をするというところにその恐ろしさがあるわけです。
しかも、そのインドネシアのお金なんというのは決してインドネシアの国内にあるのではなくて、それはシンガポールにあるわけですから、そういった特殊性。それから、経済があらかたオーバーシーズ・チャイニーズと言われる人たちに握られているわけですね。そういった特殊性というもの。これは、よくその地域を知っていて、その地域における経済運営のノウハウをよく知っている人たちがきちんとした発言をしていかなくてはいけないだろうと私は思うのです。
まあ、こんなところまで考えれば、おまえさん考え過ぎよと言われるかもしれませんけれども、あのスカルノ大統領からスハルトにかわっていったとき、いわゆる革命のときですね。中国人の大虐殺が起こって、そして中国が軍艦をインドネシアの領海内に派遣するというような事態が起きましたね。それから、現在のインドネシアにおける暴動ですか、ライオットはまあ大したことはないと言う人もいますが、いや、実際は相当ひどいものなんだと言う人もいる。経済政策いかんでは軍が経済政策をめぐって二つに割れて内戦なんというまことに不吉な予感を語る人もいるわけでして、こういつたことを避けることは日本の国益にとっても非常に大事なことであると同時に、これからのアジアとしての経済圏をきちっと維持していくために、IMF、これは私はIMFだけではないと思うんだが、IMFの中でも日本はきちんとした役割を果たしていかなければならないというふうに思うのです。決して、シェア第二位、これをモディファイアとして、形容する言葉として使うのではなくて、その実質を私は求めたい。実質的な活動、それをIMFの中でも求めたいと思います。
大臣、いかがですか。
この発言だけを見る →ただ、IMFのプログラムの中で一つ誤算があったというのは、タイのバーツのドルとのペッダ制というものがこれほどもろいものだったということにはちょっと思い至らぬところがあった。特にタイ国内での経済のファンダメンタルズを言えば、悪くないわけですよ。失業率だって、それから貯蓄だって、インフレだって、そういったファンダメンタルズを構成する要素を見てみれば、悪くない。それがあっという間に赤字を積み重ねていってバーツが低落していってしまう。それが今度はインドネシアにばあっと飛び火をするというところにその恐ろしさがあるわけです。
しかも、そのインドネシアのお金なんというのは決してインドネシアの国内にあるのではなくて、それはシンガポールにあるわけですから、そういった特殊性。それから、経済があらかたオーバーシーズ・チャイニーズと言われる人たちに握られているわけですね。そういった特殊性というもの。これは、よくその地域を知っていて、その地域における経済運営のノウハウをよく知っている人たちがきちんとした発言をしていかなくてはいけないだろうと私は思うのです。
まあ、こんなところまで考えれば、おまえさん考え過ぎよと言われるかもしれませんけれども、あのスカルノ大統領からスハルトにかわっていったとき、いわゆる革命のときですね。中国人の大虐殺が起こって、そして中国が軍艦をインドネシアの領海内に派遣するというような事態が起きましたね。それから、現在のインドネシアにおける暴動ですか、ライオットはまあ大したことはないと言う人もいますが、いや、実際は相当ひどいものなんだと言う人もいる。経済政策いかんでは軍が経済政策をめぐって二つに割れて内戦なんというまことに不吉な予感を語る人もいるわけでして、こういつたことを避けることは日本の国益にとっても非常に大事なことであると同時に、これからのアジアとしての経済圏をきちっと維持していくために、IMF、これは私はIMFだけではないと思うんだが、IMFの中でも日本はきちんとした役割を果たしていかなければならないというふうに思うのです。決して、シェア第二位、これをモディファイアとして、形容する言葉として使うのではなくて、その実質を私は求めたい。実質的な活動、それをIMFの中でも求めたいと思います。
大臣、いかがですか。
松
松永光#26
○松永国務大臣 委員仰せのとおり、IMFの中での日本の発言権が増大してきたということは、アジア地域における危機の克服、通貨の安定のために、先ほど申し上げましたけれども、アジアの国々の意見を十分酌み取って、そしてIMFの場でアジア地域の国々のことを代弁するような形でしっかり発言をしていく、そういう立場をとらなければならぬというふうに私は思います。
同時にまた、アジアの国々が経済が順調になってくるということが、これは日本の経済にとっても大変重要なかかわりのあることでありますから、その意味でも、アジアの地域の国々が通貨が安定し、経済が安定するということが日本にとっても大きな利益になるわけでありますので、そういったことで、アジア地域の経済の安定のために今後とも日本は応分の努力あるいは支援、こういったものをやっていくことが極めて大切だというふうに思っております。
この発言だけを見る →同時にまた、アジアの国々が経済が順調になってくるということが、これは日本の経済にとっても大変重要なかかわりのあることでありますから、その意味でも、アジアの地域の国々が通貨が安定し、経済が安定するということが日本にとっても大きな利益になるわけでありますので、そういったことで、アジア地域の経済の安定のために今後とも日本は応分の努力あるいは支援、こういったものをやっていくことが極めて大切だというふうに思っております。
日
日野市朗#27
○日野委員 問題をアジアからちょっと全世界的な規模に広げて考えてみたいんですが、私は非常に疑問に思っていることが一つあります。IMFは投機的なマネーの動きに対して何をやっているんだという思いなんです。
今度のアジアの危機でも、ヘッジファンドと言われるものが活躍をいたしました。あれはマハティールさんですか、のろいの言葉をそれこそヘッジファンドに対して浴びせているわけですな。私が驚いたのは、このヘッジファンドの人たちというのはあくまでも日陰でやっているかと思ったら、今度は、韓国あたりでは堂々と大統領と会ったりしているわけです。これは、ヘッジファンドが市民権を得たのかね、いつ、だれがそんなふうにしたんだ、私はこんなふうに思っている一人なんです。
IMFの中でこういつた国際的な投機、暴力的な投機が行われるのに対して、IMFとしてはどういうふうな手が打てるのか。もし日本でそれに対して手を打つということを考えているのならば、ぜひそれは聞かしていただきたい。
実は私は怖いんですよ。アメリカはあんなに株が高いでしょう。あれが正常な形なのかどうかということに対しては、これはいろいろ見解があります。私は疑問を持つ一人です。ああいうところにヘッジファンドの動きが入っていったら大変だなと、それは非常に私は心配しますよ。そのほかにも、いろいろ今までのニュージーランドだってメキシコだってやはり彼らにかなりかき回された。今度タイなんかもかき回されたことは間違いないです。そういった国際的な投機、これに対する考え方を聞かしてください。
今までは実物経済で来たけれども、今は、その実物の価値の移動を伴わない金、マネーが経済を動かす、そういう動きはどういうものかと私は思っているわけですが、ひとつ、大蔵省の方で何か考えていることがあったら聞かしてください。
この発言だけを見る →今度のアジアの危機でも、ヘッジファンドと言われるものが活躍をいたしました。あれはマハティールさんですか、のろいの言葉をそれこそヘッジファンドに対して浴びせているわけですな。私が驚いたのは、このヘッジファンドの人たちというのはあくまでも日陰でやっているかと思ったら、今度は、韓国あたりでは堂々と大統領と会ったりしているわけです。これは、ヘッジファンドが市民権を得たのかね、いつ、だれがそんなふうにしたんだ、私はこんなふうに思っている一人なんです。
IMFの中でこういつた国際的な投機、暴力的な投機が行われるのに対して、IMFとしてはどういうふうな手が打てるのか。もし日本でそれに対して手を打つということを考えているのならば、ぜひそれは聞かしていただきたい。
実は私は怖いんですよ。アメリカはあんなに株が高いでしょう。あれが正常な形なのかどうかということに対しては、これはいろいろ見解があります。私は疑問を持つ一人です。ああいうところにヘッジファンドの動きが入っていったら大変だなと、それは非常に私は心配しますよ。そのほかにも、いろいろ今までのニュージーランドだってメキシコだってやはり彼らにかなりかき回された。今度タイなんかもかき回されたことは間違いないです。そういった国際的な投機、これに対する考え方を聞かしてください。
今までは実物経済で来たけれども、今は、その実物の価値の移動を伴わない金、マネーが経済を動かす、そういう動きはどういうものかと私は思っているわけですが、ひとつ、大蔵省の方で何か考えていることがあったら聞かしてください。
黒
黒田東彦#28
○黒田政府委員 御指摘のヘッジファンド、あるいはいろいろな形での短期資金の移動が今回の通貨危機にかなりの影響を持ったのではないかということは幅広く言われておりまして、実は、今委員の御指摘の中にありましたようなマハティール・マレーシア首相の問題提起もございまして、IMFの中でもこの問題についての議論が行われております。
まだ十分この議論が煮詰まったわけではございませんので、議論の途上ということを御理解いただきたいと思いますけれども、少なくとも、今回のアジアの通貨危機の中でヘッジファンドの役割というものがあったということは認められるわけでございますけれども、量的なものをずっととってまいりますと、ヘッジファンドの金額というものは、トータルの国際資本移動の中では必ずしも大きなものになってまいりません。それは、短期資金あるいは長期資金、委員御案内のように、特に短期資金の場合は国際的な銀行の貸し出しというものが非常に巨額に上っております。それから、長期資金になりますと、直接投資というものも相当あるわけでございます。これらはヘッジファンドが直接には行っておらないものでございます。したがいまして、量的に見ますと、必ずしもヘッジファンドが今回の通貨危機を大きく深刻化させたという統計的な証拠というのはなかなか見当たらないわけでございます。
しかし、御案内のとおり、タイの場合もインドネシアの場合もまた韓国の場合も、それから、IMFのプログラムを要請するようなことにはなっておりませんけれども、マレーシアその他の東南アジア諸国の場合も、いろいろな重要な時期にヘッジファンドの動きが見られたということは、これは新聞報道等もされているわけでございまして、確かに重要な時期に決定的な影響を与えた可能性というのはまだ残っておるわけでございまして、さらに今後検討していく必要があるというふうに思っております。
そこで、こういう問題に対する対処の仕方ということになりますと、先日の東京で開かれました第二回のマニラ・フレームワーク会合でも合意された点でございますが、短期的な資本移動の状況を監視する、モニターするということの必要性、これは途上国、先進国、またアジアのいわゆるエマージングエコノミーと言われる国々も一致しているわけでございます。これはIMFも一致しておりますので、今後の経済のサーベイランスの場合には必ず短期的な資本移動の状況を見ていくということになろうかと思います。
そこで、第二段階で、それではそういうモニターした結果に応じてどういつだ措置をとるかということになると、ここで若干意見が分かれるわけでございます。措置ということになりますと、短期資金の受け入れ側、アジア諸国とかそういう国について、受け入れている銀行あるいは企業の外貨資金の取り入れ状況をモニターした上で何らかの措置をそういった国がとるかということになるわけでございます。昔風の為替管理というものはなかなか現在では有効でないという議論が強くなっておりまして、むしろ、銀行や企業に対するいわゆるプルデンシャルなというか、過度のリスクを負わないような形に規制をするというようなことは、現に銀行については行われておりますし、一般の企業についても外貨資金繰りについてはそういったことを検討してはどうかという意見が、そういう資金の受け入れ国側の議論としてはございます。これはある程度、今後とも前向きに検討されていく可能性があると思います。
問題は、資金の出し手側、つまりヘッジファンド等がある方でヘッジファンド等について何らかの規制ができるかどうかということでございますが、これについては、これまでのところ非常に悲観的というか、消極的な意見が多いわけでございます。
と申しますのは、銀行の場合ですと、銀行はどこの国でも免許業種でございますし、銀行監督がございまして、銀行のリスクのとり方については厳しい規制がございます。ところが、ヘッジファンド、その他のファンドというものはいわば任意に、個人でも企業でも自由につくって、自由なところがらどんなものにも、どんな場所にも投資するというものでございまして、基本的に規制が難しいというか、どこかの国でありますと、規制のないところにファンドをつくって、そこから投資するということになりかねないということで、出し手側の銀行の規制についてはBIS等を通じて非常に厳しい規制が現在もかかっておりますし、今後もその改善については十分議論されていくと思いますが、事ヘッジファンドについて出し手側で何らかの規制をするということについては、これまでのところ消極的な意見が強いというのが現状でございます。
私どもとしては、確かに、規制というものをヘッジファンド等に直接かけるということは非常に難しいと思いますが、唯一あり得るというか、合理的なものとして我々も考えておりますし、そういうことを検討してはどうかと思っておりますのは、出し手側のそういうところの情報をディスクローズする、どういうポジションをとっているのか、どういう通貨投機をしているのかということについてのデータを何らかの形でディスクローズさせられないかどうか、そういうことによって危険を防止できないか、これは検討に値するのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →まだ十分この議論が煮詰まったわけではございませんので、議論の途上ということを御理解いただきたいと思いますけれども、少なくとも、今回のアジアの通貨危機の中でヘッジファンドの役割というものがあったということは認められるわけでございますけれども、量的なものをずっととってまいりますと、ヘッジファンドの金額というものは、トータルの国際資本移動の中では必ずしも大きなものになってまいりません。それは、短期資金あるいは長期資金、委員御案内のように、特に短期資金の場合は国際的な銀行の貸し出しというものが非常に巨額に上っております。それから、長期資金になりますと、直接投資というものも相当あるわけでございます。これらはヘッジファンドが直接には行っておらないものでございます。したがいまして、量的に見ますと、必ずしもヘッジファンドが今回の通貨危機を大きく深刻化させたという統計的な証拠というのはなかなか見当たらないわけでございます。
しかし、御案内のとおり、タイの場合もインドネシアの場合もまた韓国の場合も、それから、IMFのプログラムを要請するようなことにはなっておりませんけれども、マレーシアその他の東南アジア諸国の場合も、いろいろな重要な時期にヘッジファンドの動きが見られたということは、これは新聞報道等もされているわけでございまして、確かに重要な時期に決定的な影響を与えた可能性というのはまだ残っておるわけでございまして、さらに今後検討していく必要があるというふうに思っております。
そこで、こういう問題に対する対処の仕方ということになりますと、先日の東京で開かれました第二回のマニラ・フレームワーク会合でも合意された点でございますが、短期的な資本移動の状況を監視する、モニターするということの必要性、これは途上国、先進国、またアジアのいわゆるエマージングエコノミーと言われる国々も一致しているわけでございます。これはIMFも一致しておりますので、今後の経済のサーベイランスの場合には必ず短期的な資本移動の状況を見ていくということになろうかと思います。
そこで、第二段階で、それではそういうモニターした結果に応じてどういつだ措置をとるかということになると、ここで若干意見が分かれるわけでございます。措置ということになりますと、短期資金の受け入れ側、アジア諸国とかそういう国について、受け入れている銀行あるいは企業の外貨資金の取り入れ状況をモニターした上で何らかの措置をそういった国がとるかということになるわけでございます。昔風の為替管理というものはなかなか現在では有効でないという議論が強くなっておりまして、むしろ、銀行や企業に対するいわゆるプルデンシャルなというか、過度のリスクを負わないような形に規制をするというようなことは、現に銀行については行われておりますし、一般の企業についても外貨資金繰りについてはそういったことを検討してはどうかという意見が、そういう資金の受け入れ国側の議論としてはございます。これはある程度、今後とも前向きに検討されていく可能性があると思います。
問題は、資金の出し手側、つまりヘッジファンド等がある方でヘッジファンド等について何らかの規制ができるかどうかということでございますが、これについては、これまでのところ非常に悲観的というか、消極的な意見が多いわけでございます。
と申しますのは、銀行の場合ですと、銀行はどこの国でも免許業種でございますし、銀行監督がございまして、銀行のリスクのとり方については厳しい規制がございます。ところが、ヘッジファンド、その他のファンドというものはいわば任意に、個人でも企業でも自由につくって、自由なところがらどんなものにも、どんな場所にも投資するというものでございまして、基本的に規制が難しいというか、どこかの国でありますと、規制のないところにファンドをつくって、そこから投資するということになりかねないということで、出し手側の銀行の規制についてはBIS等を通じて非常に厳しい規制が現在もかかっておりますし、今後もその改善については十分議論されていくと思いますが、事ヘッジファンドについて出し手側で何らかの規制をするということについては、これまでのところ消極的な意見が強いというのが現状でございます。
私どもとしては、確かに、規制というものをヘッジファンド等に直接かけるということは非常に難しいと思いますが、唯一あり得るというか、合理的なものとして我々も考えておりますし、そういうことを検討してはどうかと思っておりますのは、出し手側のそういうところの情報をディスクローズする、どういうポジションをとっているのか、どういう通貨投機をしているのかということについてのデータを何らかの形でディスクローズさせられないかどうか、そういうことによって危険を防止できないか、これは検討に値するのではないかというふうに考えております。
日
日野市朗#29
○日野委員 こういう議論もぜひIMFの中で私はきちっとやってもらいたいし、これは日本がぜひともイニシアチブをとってもらいたいと思うのです。といいますのは、今、日本というのは非常にもろいのですよ。三月の期末、一万八千円の株価にしましょうなんて言って、まあいいですよ、それは努力するのはいいのですが、そうやってそういったいろいろな介入、しかも口先介入がかなり多くて、その都度株価が上がったり下がったりするわけですよ。それから、円も上がったり下がったりするわけです。私がヘッジファンドで一勝負やるとすれば、これはねらいますな。日本というのはこういうもろさを持っている。私はここらのそういったもろさというのはある程度、こういう資源的な制約が非常に強い日本のような国なんかにおいてはねらわれやすいと思う。ですから、ここらもしっかりやってもらわなくてはいかぬところだなというふうに思います。
それで、もう一つ、アジア通貨基金の構想を出しましたね。これは本当はアジアの国々も希望をしていたことなんだけれども、実際に出してみたら、アメリカ、ヨーロッパ、中国あたりからまで猛反対を食っちゃって、とうとうだめになったようでありますが、しかし、こういった似たようなものに対するニーズといいますか需要というのは実は私は強いと思うのです。特にアジアを見た場合ですね。私は、何でアジア通貨基金がこんなに簡単にみんなに大反対されたかというと、これは、事務局を設けてIMFと同じようなことをやるというふうに思われたところがまずかったのじゃないかと思うのです。
あれがもろくも失敗をした原因、どのように総括しておられますか。ちょっと聞かせてください。
この発言だけを見る →それで、もう一つ、アジア通貨基金の構想を出しましたね。これは本当はアジアの国々も希望をしていたことなんだけれども、実際に出してみたら、アメリカ、ヨーロッパ、中国あたりからまで猛反対を食っちゃって、とうとうだめになったようでありますが、しかし、こういった似たようなものに対するニーズといいますか需要というのは実は私は強いと思うのです。特にアジアを見た場合ですね。私は、何でアジア通貨基金がこんなに簡単にみんなに大反対されたかというと、これは、事務局を設けてIMFと同じようなことをやるというふうに思われたところがまずかったのじゃないかと思うのです。
あれがもろくも失敗をした原因、どのように総括しておられますか。ちょっと聞かせてください。