国民福祉委員会
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会
会議録情報#0
平成十年五月十九日(火曜日)
午前十時開会
―――――――――――――
委員の異動
五月十二日
辞任 補欠選任
常田 享詳君 野村 五男君
中原 爽君 野沢 太三君
和田 洋子君 釘宮 磐君
高橋 令則君 木暮 山人君
五月十三日
辞任 補欠選任
野沢 太三君 中原 爽君
野村 五男君 常田 享詳君
今井 澄君 朝日 俊弘君
五月十四日
辞任 補欠選任
朝日 俊弘君 今井 澄君
五月十八日
辞任 補欠選任
今井 澄君 朝日 俊弘君
木暮 山人君 平野 貞夫君
五月十九日
辞任 補欠選任
平野 貞夫君 都築 譲君
―――――――――――――
出席者は左のとおり。
委員長 山本 正和君
理 事
尾辻 秀久君
南野知惠子君
水島 裕君
渡辺 孝男君
清水 澄子君
委 員
阿部 正俊君
石井 道子君
佐藤 泰三君
田浦 直君
常田 享詳君
中原 爽君
宮崎 秀樹君
朝日 俊弘君
直嶋 正行君
西山登紀子君
都築 譲君
平野 貞夫君
西川きよし君
事務局側
常任委員会専門
員 大貫 延朗君
参考人
全国市長会社会
文教分科会委員
長
大阪府守口市長 喜多 洋三君
全国町村会副会
長
京都府園部町町
長 野中一二三君
日本労働組合総
連合会生活福祉
局長 桝本 純君
健康保険組合連
合会東京連合会
副会長
日本通運健康保
険組合理事長 安岡 正泰君
上智大学文学部
教授 山崎 泰彦君
全国保険医団体
連合会副会長
医 師 河野 和夫君
鹿児島県医師会
長 鮫島耕一郎君
社会保険診療報
酬支払基金理事
長 末次 彬君
弁 護 士 濱 秀和君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
―――――――――――――
この発言だけを見る →午前十時開会
―――――――――――――
委員の異動
五月十二日
辞任 補欠選任
常田 享詳君 野村 五男君
中原 爽君 野沢 太三君
和田 洋子君 釘宮 磐君
高橋 令則君 木暮 山人君
五月十三日
辞任 補欠選任
野沢 太三君 中原 爽君
野村 五男君 常田 享詳君
今井 澄君 朝日 俊弘君
五月十四日
辞任 補欠選任
朝日 俊弘君 今井 澄君
五月十八日
辞任 補欠選任
今井 澄君 朝日 俊弘君
木暮 山人君 平野 貞夫君
五月十九日
辞任 補欠選任
平野 貞夫君 都築 譲君
―――――――――――――
出席者は左のとおり。
委員長 山本 正和君
理 事
尾辻 秀久君
南野知惠子君
水島 裕君
渡辺 孝男君
清水 澄子君
委 員
阿部 正俊君
石井 道子君
佐藤 泰三君
田浦 直君
常田 享詳君
中原 爽君
宮崎 秀樹君
朝日 俊弘君
直嶋 正行君
西山登紀子君
都築 譲君
平野 貞夫君
西川きよし君
事務局側
常任委員会専門
員 大貫 延朗君
参考人
全国市長会社会
文教分科会委員
長
大阪府守口市長 喜多 洋三君
全国町村会副会
長
京都府園部町町
長 野中一二三君
日本労働組合総
連合会生活福祉
局長 桝本 純君
健康保険組合連
合会東京連合会
副会長
日本通運健康保
険組合理事長 安岡 正泰君
上智大学文学部
教授 山崎 泰彦君
全国保険医団体
連合会副会長
医 師 河野 和夫君
鹿児島県医師会
長 鮫島耕一郎君
社会保険診療報
酬支払基金理事
長 末次 彬君
弁 護 士 濱 秀和君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
―――――――――――――
山
山本正和#1
○委員長(山本正和君) ただいまから国民福祉委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る十二日、高橋令則君及び和田洋子君が委員を辞任され、その補欠として木暮山人君及び釘宮磐君が選任されました。
また、昨十八日、今井澄君及び木暮山人君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君及び平野貞夫君が選任されました。
―――――――――――――
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
去る十二日、高橋令則君及び和田洋子君が委員を辞任され、その補欠として木暮山人君及び釘宮磐君が選任されました。
また、昨十八日、今井澄君及び木暮山人君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君及び平野貞夫君が選任されました。
―――――――――――――
山
山本正和#2
○委員長(山本正和君) 国民健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案について九名の参考人の方々から意見を聴取することといたしております。
まず、午前は五名の参考人に御出席をいただいております。
参考人を御紹介いたします。全国市長会社会文教分科会委員長、大阪府守口市長喜多洋三君、全国町村会副会長、京都府園部町町長野中一二三君、日本労働組合総連合会生活福祉局長桝本純君、健康保険組合連合会東京連合会副会長、日本通運健康保険組合理事長安岡正泰君、上智大学文学部教授山崎泰彦君、以上の方々でございます。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙中のところ、当委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
本案につきまして、参考人の皆様から忌憚のない御意見をいただき、委員会の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様からお一人十分で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず喜多参考人から御意見をお述べいただきます。喜多参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案について九名の参考人の方々から意見を聴取することといたしております。
まず、午前は五名の参考人に御出席をいただいております。
参考人を御紹介いたします。全国市長会社会文教分科会委員長、大阪府守口市長喜多洋三君、全国町村会副会長、京都府園部町町長野中一二三君、日本労働組合総連合会生活福祉局長桝本純君、健康保険組合連合会東京連合会副会長、日本通運健康保険組合理事長安岡正泰君、上智大学文学部教授山崎泰彦君、以上の方々でございます。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙中のところ、当委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。
本案につきまして、参考人の皆様から忌憚のない御意見をいただき、委員会の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様からお一人十分で順次御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず喜多参考人から御意見をお述べいただきます。喜多参考人。
喜
喜多洋三#3
○参考人(喜多洋三君) おはようございます。大阪府守口市長の喜多でございます。現在、全国市長会の社会文教分科会委員長をいたしております。
本日は、参議院国民福祉委員会の皆さんに、国民健康保険法改正案につきまして、国保保険者として意見を申し述べる機会を与えていただきましたことに対し感謝いたしております。
さて、今回の改正案のうち、特に老人保健拠出金と医療費の不正請求対策の二点につきまして意見を申し述べたいと思います。
まず、老人保健拠出金についてでございますが、現在の医療保険制度の危機と言われるものは、実は老人医療費の問題でもあると考えております。
若い方の五倍という多額の老人医療費をどのように負担していくのか、この問題の処理のためにつくられたのが老人保健制度でございます。しかし、その前提である医療保険制度間の不公平などの欠陥是正に手をつけず、各健康保険からの財源の拠出と保険者間での複雑な財政調整により解決を図ったわけでございますが、昭和五十八年に制度が発足して以来、拠出金をめぐっては国会での審議段階から現在に至るまで争いがあり、二、三年に一度は拠出金計算方法の修正を繰り返しています。
社会保障としていかにあるべきかという視点が隅に追いやられ、財源負担をめぐっての国民健康保険側と被用者保険側の無用のせめぎ合いだけが目立つような事態は不幸なことと言わざるを得ません。このような欠陥のある制度を十五年間維持できたのも、高い経済成長という歴史的には特異な環境に支えられたからであります。これからの低成長、少子・高齢化社会に耐え得る制度とするには、部分的な改革ではなく、医療保険全般に切り込むことが必要であります。
健康保険制度間の年齢や所得の格差が是正されていれば、さらに言えば、健康保険制度が一本化されていたなら今回のような拠出金論議もしなくて済んだのではないかと考えます。そのためにも、前提となる医療保険制度の抜本的改革を早急に実現するようお願いする次第であります。
今回の拠出金についての二つの改正点は、国民健康保険にとって財政的には改善される内容であります。しかし、私どもは、現状が老人を全国民が公平に支えるという理念とかけ離れていることを問題にしているのであります。国民健康保険の運営を預かる立場として改正案には賛意を表しますが、素直に納得できるものではありません。
まず、第一点目の老人加入率の上限問題でございますが、老人の医療費を国民全体で支えるとすれば、高齢化により特に大きな負担を担っている保険者を支援するのが制度の公平であります。何となれば、老人の加入率が高いことは各保険者や加入者に責任のないことであり、これによる大きな医療費負担を緩和する必要があるからです。このような事情に対し、老人加入率に上限を置いて高い拠出金負担を放置することは、制度の理念や法のもとの平等に反することと言わざるを得ません。上限という制約は、過疎化に悩む財政的にも困難な地域をさらに苦しめることになっています。
老人保健制度の発足当初はこのような不公平な状態もごく一部の団体に限られていましたが、今やこの制約によって大きな負担を強いられる団体が、三千余りある国民健康保険者の三分の二以上になろうとしています。本来は上限を完全に撤廃すべきですが、少なくとも老人保健法に定められたとおり上限を超える団体が三%程度になるようにという基準が守られるべきであり、現状は違法な状態であると考えます。
今回の改正案では、加入率の上限重二〇%に引き上げることとされておりますが、この場合でもなお三分の一、約一千二百の保険者が上限を超え、いわれのない負担が解消されないこととなります。さらに、法案では上限の改正は医療保険制度の抜本改革が行われるまでの間の措置となっていますが、制度改革がおくれた場合、異常事態を固定化することになりかねないという点について大きな危惧の念を抱いています。いつ制度改革がされるのか、目標時点を明確にすべきであると考えます。
ちなみに、私が運営の責にあります守口市の国民健康保険にあっては、老人加入率が約一六%ですので、現行の老人加入率の上限二五%を下回っています。このため、今回の改正により被用者保険と同様むしろ負担が増加いたしますが、制度の公平という点ではやむを得ないと考えております。
二点目は、退職被保険者についての拠出金問題であります。
本来、全員が平等に負担すべき老人保健拠出金を退職被保険者は負担せず、その他の加入者に転嫁されています。なぜこのような不公平が放置されていたのでしょうか。今回、それを二分の一だけ是正しようということですが、なお半分が一般の国保加入者の負担として残されることについて不満が残ります。できるだけ早期に全面的な是正をお願いしたいと思います。
以上、老人保健拠出金についての意見を申してまいりましたが、くどいようですが、今回の改正案は根本的な解決ではなく、十分納得しているわけではありません。現在の財政状況を若干改善できること、他の健康保険では負担が増加する場合もあることから、痛み分けという意味での理解をしているものであります。老人医療については、医療費総額の抑制などほかにも重要な問題がありますが、少なくとも財源負担のあり方としては公平を目指すことが理念の中心になければなりません。根本的には、年齢で切り分けるのではなく、若年者を含む総合的な保険制度を目指す中で解決すべきと考えます。
次に、診療報酬の不正請求対策強化でありますが、現在の診療報酬支払いシステムは請求に不正がないことを前提として成立をしており、不正には無防備な状態にあります。このような信頼関係を破る行為は犯罪であり、厳正な対応を望むものであります。
なお、不正防止については、患者自身が請求内容を確認できるような手だても講じるべきと考えます。技術的な検討も種々必要でしょうが、医療についても消費者保護の視点を重視すべきと考えます。
また、この際付言すれば、診療報酬について請求内容の点検のあり方を大きく改善する必要があります。現在、国保連合会での点検に加えて各保険者においても再度点検をしていますが、旧態依然とした紙による請求方式を改め、一部地域で試行中の磁気による請求方式を早期に導入するなどして、事務の効率化、点検の充実を図るべきであります。
以上、国民健康保険法改正案のうち、老人保健拠出金と不正請求対策について意見を申し上げましたが、これらはあくまでも与えられたテーマにすぎません。市町村国保の運営に当たっております全国三千有余の市町村長が最も訴えたい点は、このような狭い範囲の議論ではなく、より根本的な検討をしていただきたいというところにあります。国民福祉委員会の委員の皆さんにおかれましては、今回の改正案にとどまらず、引き続き医療保険制度の抜本改革実現に向け御尽力いただきますようお願いいたしまして、私の意見表明を終えたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、参議院国民福祉委員会の皆さんに、国民健康保険法改正案につきまして、国保保険者として意見を申し述べる機会を与えていただきましたことに対し感謝いたしております。
さて、今回の改正案のうち、特に老人保健拠出金と医療費の不正請求対策の二点につきまして意見を申し述べたいと思います。
まず、老人保健拠出金についてでございますが、現在の医療保険制度の危機と言われるものは、実は老人医療費の問題でもあると考えております。
若い方の五倍という多額の老人医療費をどのように負担していくのか、この問題の処理のためにつくられたのが老人保健制度でございます。しかし、その前提である医療保険制度間の不公平などの欠陥是正に手をつけず、各健康保険からの財源の拠出と保険者間での複雑な財政調整により解決を図ったわけでございますが、昭和五十八年に制度が発足して以来、拠出金をめぐっては国会での審議段階から現在に至るまで争いがあり、二、三年に一度は拠出金計算方法の修正を繰り返しています。
社会保障としていかにあるべきかという視点が隅に追いやられ、財源負担をめぐっての国民健康保険側と被用者保険側の無用のせめぎ合いだけが目立つような事態は不幸なことと言わざるを得ません。このような欠陥のある制度を十五年間維持できたのも、高い経済成長という歴史的には特異な環境に支えられたからであります。これからの低成長、少子・高齢化社会に耐え得る制度とするには、部分的な改革ではなく、医療保険全般に切り込むことが必要であります。
健康保険制度間の年齢や所得の格差が是正されていれば、さらに言えば、健康保険制度が一本化されていたなら今回のような拠出金論議もしなくて済んだのではないかと考えます。そのためにも、前提となる医療保険制度の抜本的改革を早急に実現するようお願いする次第であります。
今回の拠出金についての二つの改正点は、国民健康保険にとって財政的には改善される内容であります。しかし、私どもは、現状が老人を全国民が公平に支えるという理念とかけ離れていることを問題にしているのであります。国民健康保険の運営を預かる立場として改正案には賛意を表しますが、素直に納得できるものではありません。
まず、第一点目の老人加入率の上限問題でございますが、老人の医療費を国民全体で支えるとすれば、高齢化により特に大きな負担を担っている保険者を支援するのが制度の公平であります。何となれば、老人の加入率が高いことは各保険者や加入者に責任のないことであり、これによる大きな医療費負担を緩和する必要があるからです。このような事情に対し、老人加入率に上限を置いて高い拠出金負担を放置することは、制度の理念や法のもとの平等に反することと言わざるを得ません。上限という制約は、過疎化に悩む財政的にも困難な地域をさらに苦しめることになっています。
老人保健制度の発足当初はこのような不公平な状態もごく一部の団体に限られていましたが、今やこの制約によって大きな負担を強いられる団体が、三千余りある国民健康保険者の三分の二以上になろうとしています。本来は上限を完全に撤廃すべきですが、少なくとも老人保健法に定められたとおり上限を超える団体が三%程度になるようにという基準が守られるべきであり、現状は違法な状態であると考えます。
今回の改正案では、加入率の上限重二〇%に引き上げることとされておりますが、この場合でもなお三分の一、約一千二百の保険者が上限を超え、いわれのない負担が解消されないこととなります。さらに、法案では上限の改正は医療保険制度の抜本改革が行われるまでの間の措置となっていますが、制度改革がおくれた場合、異常事態を固定化することになりかねないという点について大きな危惧の念を抱いています。いつ制度改革がされるのか、目標時点を明確にすべきであると考えます。
ちなみに、私が運営の責にあります守口市の国民健康保険にあっては、老人加入率が約一六%ですので、現行の老人加入率の上限二五%を下回っています。このため、今回の改正により被用者保険と同様むしろ負担が増加いたしますが、制度の公平という点ではやむを得ないと考えております。
二点目は、退職被保険者についての拠出金問題であります。
本来、全員が平等に負担すべき老人保健拠出金を退職被保険者は負担せず、その他の加入者に転嫁されています。なぜこのような不公平が放置されていたのでしょうか。今回、それを二分の一だけ是正しようということですが、なお半分が一般の国保加入者の負担として残されることについて不満が残ります。できるだけ早期に全面的な是正をお願いしたいと思います。
以上、老人保健拠出金についての意見を申してまいりましたが、くどいようですが、今回の改正案は根本的な解決ではなく、十分納得しているわけではありません。現在の財政状況を若干改善できること、他の健康保険では負担が増加する場合もあることから、痛み分けという意味での理解をしているものであります。老人医療については、医療費総額の抑制などほかにも重要な問題がありますが、少なくとも財源負担のあり方としては公平を目指すことが理念の中心になければなりません。根本的には、年齢で切り分けるのではなく、若年者を含む総合的な保険制度を目指す中で解決すべきと考えます。
次に、診療報酬の不正請求対策強化でありますが、現在の診療報酬支払いシステムは請求に不正がないことを前提として成立をしており、不正には無防備な状態にあります。このような信頼関係を破る行為は犯罪であり、厳正な対応を望むものであります。
なお、不正防止については、患者自身が請求内容を確認できるような手だても講じるべきと考えます。技術的な検討も種々必要でしょうが、医療についても消費者保護の視点を重視すべきと考えます。
また、この際付言すれば、診療報酬について請求内容の点検のあり方を大きく改善する必要があります。現在、国保連合会での点検に加えて各保険者においても再度点検をしていますが、旧態依然とした紙による請求方式を改め、一部地域で試行中の磁気による請求方式を早期に導入するなどして、事務の効率化、点検の充実を図るべきであります。
以上、国民健康保険法改正案のうち、老人保健拠出金と不正請求対策について意見を申し上げましたが、これらはあくまでも与えられたテーマにすぎません。市町村国保の運営に当たっております全国三千有余の市町村長が最も訴えたい点は、このような狭い範囲の議論ではなく、より根本的な検討をしていただきたいというところにあります。国民福祉委員会の委員の皆さんにおかれましては、今回の改正案にとどまらず、引き続き医療保険制度の抜本改革実現に向け御尽力いただきますようお願いいたしまして、私の意見表明を終えたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
山
野
野中一二三#5
○参考人(野中一二三君) 全国町村会の副会長をいたしており、京都府園部町長の野中でございます。
本日は、町村の国民健康保険事業等について意見を申し述べる機会を与えていただき、厚くお礼を申し上げたいと存じます。
このたび、国民健康保険法等の改正案が提出されまして、国会で御審議をいただいているところでございますが、今回の制度改正に当たっては、制度の抜本改革を行うまでの間における当面の措置としての改正でありまして、私どもといたしましても、まだお願いしなければならない点もございますが、現時点ではやむを得ないものとして、賛成の立場から意見を述べさせていただきたいと存じます。
まず、国民健康保険制度の現況について簡単に申し述べさせていただきます。
御案内のとおり、国民健康保険制度は、被用者保険と比べ、高齢者や低所得者の極めて多くを被保険者として受け入れる仕組みとなっておりますので、その財政基盤は弱く、しかも近年の医療費の増嵩等により保険料の負担が著しく高くなっており、被保険者に対してこれ以上の負担を求められない現況に来ております。
特に、市町村国保は老人加入率が極めて高く、健保組合の老人加入率は二・九%、政管健保は五・三%となっているのに対し、市町村国保は二一・八%となっております。また、七十歳以上の者を除きました加入者の平均年齢を比較いたしましても、国保が四十二・三歳、組合健保が三十一・五歳、政管健保三十三・七歳という状況でございます。また、無所得の方や低所得の方の多くを抱えており、国保加入世帯におきましては、無職世帯の割合が約四割、所得なし世帯は二割以上をも占めております。一方、加入者の平均年間所得について見ましても、国保は二百四十二万円であるのに対しまして、組合健保は三百五十万円程度、政管健保二百八十万円程度となっております。
ちなみに、私の園部町につきましても、老人の加入割合は二七・九%、また退職被保険者の加入割合も一一%となっております。また、所得なし世帯についても二八%であり、他の市町村国保同様、率直に申し上げて極めて厳しい財政運営を行わざるを得ない現況になっております。
このように、市町村国保が抱える困難な問題は、高齢者の加入率が高いこと、被保険者の所得水準が低いことなど、そもそも構造的な問題に由来するものであり、保険者としての責に負いかねる面が強いことをまず御理解いただきたいと思います。このため、市町村の多くは国保会計に対して毎年多額の繰り入れを行わざるを得ない状況にあります。
この数を見ますと、国保会計の赤字補てん等のために一般会計から法定外の繰り入れを行っている市町村は全体の約六割、法定外繰入金総額は約三千百億円に上っており、さらに、我々町村においては国保事業だけを実施しているわけではなく、他にも多くの施策を抱えておりますので、町村財政において国保は大きな負担の原因となっておるのが実態であります。
このような国保の構造的な問題を解決するためには、何よりも医療保険制度の抜本改革が一日も早く実現されることが必要でありますが、一方、抜本改革が簡単に実現できるものでないことは承知をいたしているところでありまして、当面は現行制度の枠内においても公平の観点からすぐに着手できる問題について、市町村国保の構造的な厳しさを踏まえた上で、できる限り現行制度における不合理の見直しを行うことが必要であると考えます。
御案内のとおり、老健拠出金の算定方法に関しましては、平成十年三月を目途に所要の見直しを行うこととされており、今回の改正はその一環として負担の公平化を進めるものと理解をしております。
思えば、老健制度の趣旨は国民のすべてで老人の医療費を公平に負担しようとするものでありますが、現在、加入率の上限を超えた保険者は、超える分については調整されることなく負担するという状況が続いております。御案内のとおり、平成九年度は老人加入率上限は二五%でありまして、この二五%を超えている市町村割合は、市町村国保の約六割にも達しているということであります。
そもそも、市町村保険者において老人の加入率が高いということについては、保険者の責に帰さない事由でありまして、これに上限を設け、老健制度の趣旨を否定するような仕組みにしていること自体が不合理であると言わざるを得ません。特に、上限を超えているような市町村は、先ほども申し上げましたとおり、過疎地域等の財政基盤の弱い町村が多い現況であり、老健制度の趣旨に照らせば、ぜひとも上限は即撤廃すべきであるというのが私どもの気持ちであります。
次に、退職者に係る老健拠出金の半分を退職者医療制度を通じて負担することについてですが、退職被保険者は確かに国保の被保険者でありますが、もともと退職者医療制度は、被用者保険に属していた方が退職してから市町村国保に加入することによる負担の偏りを是正するために、退職者に係る費用は被用者保険において負担するということをその制度の考え方としているものであります。しかし、現在の老健拠出金の算定に当たっては、保険者における加入者数に応じて負担することとされているために、退職被保険者の数も国保の被保険者として算定されている一方で、その老健拠出金は退職者以外の一般被保険者が負担することになっておりますことはやはり不合理であると言わざるを得ません。
退職者医療制度創設時におきましては、市町村国保に占める退職者の数も少なく、その不合理さもさほど問題にはなりませんでしたが、市町村国保における退職者数の増加に伴い、退職者に係る老健拠出金の負担が高まってきており、その額は現在約二千億円程度にも達して、これは制度創設当時と比較いたしますと二倍以上に膨れ上がっているところであり、これ以上一般の被保険者に負担のしわ寄せをすることは不合理であると思います。
このように、老健制度の原則や退職者に係る費用は被用者保険が負担するという退職者医療制度の趣旨を踏まえれば、町村会としては、加入率上限は撤廃すべきであり、また退職者に係る老健拠出金は全額退職者医療制度を通じて被用者保険が負担すべきものであると考えますが、今回の改正が抜本改革までの間における痛み分けの措置であるならばやむを得ないものと考えており、改正案について賛成せざるを得ないというのが現況でございます。
また、医療保険制度を健全に運営していくに当たっては、老人医療費を初めとする医療費の適正化を図ることは極めて重要な課題であり、町村の立場としても、保健事業をさらに推進する等の取り組みを行いたいと考えております。
また、不正請求に対しては厳しい姿勢で臨むことが肝要であり、今回の不正請求防止対策の強化については評価をいたしているところであり、また、保険医療機関の病床数等が多い地域は入院医療費が高いという関係が見られ、今回の保険医療機関の病床指定制度に関する改正案につきましては市町村国保の運営の健全化を図る上からも妥当な策であると考えております。
先ほども申し上げましたとおり、高齢者や低所得者が多く偏っているという構造的な問題に対し抜本的にメスを入れていかなければ、市町村国保が抱える現在の困難を解決することは不可能であり、世界に冠たる国民皆保険制度をこのようにゆがんだ形で支え続けていくことはもはや限界に達していると言わざるを得ません。私ども町村国保の立場からも、ぜひとも医療保険制度の抜本改革を早急になし遂げていただくことを切にお願いしたいと思います。
私どもといたしましては、医療保険制度の一本化など医療保険制度の立て方に踏み込んだ抜本改革が必要であると考えます。
また、受益を受けた方についてはそれ相当の負担をしていただく必要もあると存じます。今後の高齢化の進行を踏まえれば、持てる高齢者には一部負担金や保険料は相応の負担をしていただくことも必要であろうと存じます。
また、いかに健康を維持し、できる限り病気にならないようにする動機づけを医療保険制度の中に組み込む必要があると考えます。
ともあれ、医療保険制度をめぐる問題解決は極めて緊急性を有し、重要な課題であります。市町村行政を預かる立場といたしましては、今後とも保健、福祉と連携した公平、効率的な国保運営の取り組みを積極的に進め、また健康づくり等の保健事業の充実を図っていきたいと考えております。このためには財源の確保とともに公平な費用負担がどうしても必要になってくるわけでございまして、何とぞ先生方の特段の御尽力をお願い申し上げる次第であります。
最後に、先生方にお願いいたしたいことは、今回の法案の成立のおくれは直ちに市町村国保の財政に多大な影響を及ぼすものであり、このような事態を避けるためにも一日も早く法案を成立させていただきたいというのが私たちの最大の願いでございます。
これをもちまして、私の意見とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、町村の国民健康保険事業等について意見を申し述べる機会を与えていただき、厚くお礼を申し上げたいと存じます。
このたび、国民健康保険法等の改正案が提出されまして、国会で御審議をいただいているところでございますが、今回の制度改正に当たっては、制度の抜本改革を行うまでの間における当面の措置としての改正でありまして、私どもといたしましても、まだお願いしなければならない点もございますが、現時点ではやむを得ないものとして、賛成の立場から意見を述べさせていただきたいと存じます。
まず、国民健康保険制度の現況について簡単に申し述べさせていただきます。
御案内のとおり、国民健康保険制度は、被用者保険と比べ、高齢者や低所得者の極めて多くを被保険者として受け入れる仕組みとなっておりますので、その財政基盤は弱く、しかも近年の医療費の増嵩等により保険料の負担が著しく高くなっており、被保険者に対してこれ以上の負担を求められない現況に来ております。
特に、市町村国保は老人加入率が極めて高く、健保組合の老人加入率は二・九%、政管健保は五・三%となっているのに対し、市町村国保は二一・八%となっております。また、七十歳以上の者を除きました加入者の平均年齢を比較いたしましても、国保が四十二・三歳、組合健保が三十一・五歳、政管健保三十三・七歳という状況でございます。また、無所得の方や低所得の方の多くを抱えており、国保加入世帯におきましては、無職世帯の割合が約四割、所得なし世帯は二割以上をも占めております。一方、加入者の平均年間所得について見ましても、国保は二百四十二万円であるのに対しまして、組合健保は三百五十万円程度、政管健保二百八十万円程度となっております。
ちなみに、私の園部町につきましても、老人の加入割合は二七・九%、また退職被保険者の加入割合も一一%となっております。また、所得なし世帯についても二八%であり、他の市町村国保同様、率直に申し上げて極めて厳しい財政運営を行わざるを得ない現況になっております。
このように、市町村国保が抱える困難な問題は、高齢者の加入率が高いこと、被保険者の所得水準が低いことなど、そもそも構造的な問題に由来するものであり、保険者としての責に負いかねる面が強いことをまず御理解いただきたいと思います。このため、市町村の多くは国保会計に対して毎年多額の繰り入れを行わざるを得ない状況にあります。
この数を見ますと、国保会計の赤字補てん等のために一般会計から法定外の繰り入れを行っている市町村は全体の約六割、法定外繰入金総額は約三千百億円に上っており、さらに、我々町村においては国保事業だけを実施しているわけではなく、他にも多くの施策を抱えておりますので、町村財政において国保は大きな負担の原因となっておるのが実態であります。
このような国保の構造的な問題を解決するためには、何よりも医療保険制度の抜本改革が一日も早く実現されることが必要でありますが、一方、抜本改革が簡単に実現できるものでないことは承知をいたしているところでありまして、当面は現行制度の枠内においても公平の観点からすぐに着手できる問題について、市町村国保の構造的な厳しさを踏まえた上で、できる限り現行制度における不合理の見直しを行うことが必要であると考えます。
御案内のとおり、老健拠出金の算定方法に関しましては、平成十年三月を目途に所要の見直しを行うこととされており、今回の改正はその一環として負担の公平化を進めるものと理解をしております。
思えば、老健制度の趣旨は国民のすべてで老人の医療費を公平に負担しようとするものでありますが、現在、加入率の上限を超えた保険者は、超える分については調整されることなく負担するという状況が続いております。御案内のとおり、平成九年度は老人加入率上限は二五%でありまして、この二五%を超えている市町村割合は、市町村国保の約六割にも達しているということであります。
そもそも、市町村保険者において老人の加入率が高いということについては、保険者の責に帰さない事由でありまして、これに上限を設け、老健制度の趣旨を否定するような仕組みにしていること自体が不合理であると言わざるを得ません。特に、上限を超えているような市町村は、先ほども申し上げましたとおり、過疎地域等の財政基盤の弱い町村が多い現況であり、老健制度の趣旨に照らせば、ぜひとも上限は即撤廃すべきであるというのが私どもの気持ちであります。
次に、退職者に係る老健拠出金の半分を退職者医療制度を通じて負担することについてですが、退職被保険者は確かに国保の被保険者でありますが、もともと退職者医療制度は、被用者保険に属していた方が退職してから市町村国保に加入することによる負担の偏りを是正するために、退職者に係る費用は被用者保険において負担するということをその制度の考え方としているものであります。しかし、現在の老健拠出金の算定に当たっては、保険者における加入者数に応じて負担することとされているために、退職被保険者の数も国保の被保険者として算定されている一方で、その老健拠出金は退職者以外の一般被保険者が負担することになっておりますことはやはり不合理であると言わざるを得ません。
退職者医療制度創設時におきましては、市町村国保に占める退職者の数も少なく、その不合理さもさほど問題にはなりませんでしたが、市町村国保における退職者数の増加に伴い、退職者に係る老健拠出金の負担が高まってきており、その額は現在約二千億円程度にも達して、これは制度創設当時と比較いたしますと二倍以上に膨れ上がっているところであり、これ以上一般の被保険者に負担のしわ寄せをすることは不合理であると思います。
このように、老健制度の原則や退職者に係る費用は被用者保険が負担するという退職者医療制度の趣旨を踏まえれば、町村会としては、加入率上限は撤廃すべきであり、また退職者に係る老健拠出金は全額退職者医療制度を通じて被用者保険が負担すべきものであると考えますが、今回の改正が抜本改革までの間における痛み分けの措置であるならばやむを得ないものと考えており、改正案について賛成せざるを得ないというのが現況でございます。
また、医療保険制度を健全に運営していくに当たっては、老人医療費を初めとする医療費の適正化を図ることは極めて重要な課題であり、町村の立場としても、保健事業をさらに推進する等の取り組みを行いたいと考えております。
また、不正請求に対しては厳しい姿勢で臨むことが肝要であり、今回の不正請求防止対策の強化については評価をいたしているところであり、また、保険医療機関の病床数等が多い地域は入院医療費が高いという関係が見られ、今回の保険医療機関の病床指定制度に関する改正案につきましては市町村国保の運営の健全化を図る上からも妥当な策であると考えております。
先ほども申し上げましたとおり、高齢者や低所得者が多く偏っているという構造的な問題に対し抜本的にメスを入れていかなければ、市町村国保が抱える現在の困難を解決することは不可能であり、世界に冠たる国民皆保険制度をこのようにゆがんだ形で支え続けていくことはもはや限界に達していると言わざるを得ません。私ども町村国保の立場からも、ぜひとも医療保険制度の抜本改革を早急になし遂げていただくことを切にお願いしたいと思います。
私どもといたしましては、医療保険制度の一本化など医療保険制度の立て方に踏み込んだ抜本改革が必要であると考えます。
また、受益を受けた方についてはそれ相当の負担をしていただく必要もあると存じます。今後の高齢化の進行を踏まえれば、持てる高齢者には一部負担金や保険料は相応の負担をしていただくことも必要であろうと存じます。
また、いかに健康を維持し、できる限り病気にならないようにする動機づけを医療保険制度の中に組み込む必要があると考えます。
ともあれ、医療保険制度をめぐる問題解決は極めて緊急性を有し、重要な課題であります。市町村行政を預かる立場といたしましては、今後とも保健、福祉と連携した公平、効率的な国保運営の取り組みを積極的に進め、また健康づくり等の保健事業の充実を図っていきたいと考えております。このためには財源の確保とともに公平な費用負担がどうしても必要になってくるわけでございまして、何とぞ先生方の特段の御尽力をお願い申し上げる次第であります。
最後に、先生方にお願いいたしたいことは、今回の法案の成立のおくれは直ちに市町村国保の財政に多大な影響を及ぼすものであり、このような事態を避けるためにも一日も早く法案を成立させていただきたいというのが私たちの最大の願いでございます。
これをもちまして、私の意見とさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
山
桝
桝本純#7
○参考人(桝本純君) 労働団体の連合におります桝本でございます。
毎日働きながら月々のお給料から健康保険料を払っている、そしてまた病気になったときには保険証を持ってお医者さんのお世話になる、こういう生活をしております普通の労働者の立場から、今般国会に提出されております国民健康保険法等の一部を改正する法律案について、特に老人拠出金の負担の見直しにつきまして意見を申し述べたいと思います。
政府は、平成十年度予算の編成に当たって、まず財政構造改革という観点から社会保障関係費の大幅な伸びの圧縮、特に集中的に医療関係の国庫負担の削減ということを至上命題にし、あらゆる形での政府の負担の削減、そしてその負担の国民への転嫁というものを図ってまいりました。
昨年九月から、私どもの保険料が引き上げられると同時に、患者の病院へ行ったときの自己負担が一割から二割に引き上げられ、さらに薬剤を理由にした追加負担が加えられた。このことは、現在の不況下で一般の労働者、サラリーマンにとって大変大きな打撃であっただけではなくて、我が国の社会保障の将来に対する不信を非常に強めたものであります。
今回、ここで議論をされております老人医療費拠出金の負担の見直しは、さらにそれに追い打ちをかける負担の増加措置であります。
例えば、今の現役サラリーマンの保険集団、健康保険組合の中でも比較的年齢が若い人たちが多いところで申しますと、月々労使で払っている保険料の半分以上、場合によっては六割近くが、自分たちの医療費のためではなくて、この老人医療費拠出金に、言い方は悪いですけれども、吸い上げられていると、これが実態でございます。さらにそれに加えて、退職して国民健康保険の方に籍を移したOBの人たちの拠出金の半分が、総額で言いますと一千百億円程度が現役のサラリーマンの保険に新しく加えられようとしている、こういう内容でございます。
もちろん、高齢化に伴って全体としての社会保障関係の負担が傾向的にふえていかざるを得ないということは私たちも承知をしております。これが全体で納得のできる形で提示をされ、納得のできる形で負担をするのであれば、それはだれも拒否することではありません。
しかし、今回こうした措置が医療制度の改革の展望とも関係なく、当面の単年度の予算措置のために無理やりにひねり出されたという一方の事実。他方で、これの裏側で、これをつくるときには厚生省の皆さんは、全くお金がないのでやむを得ないのだと、こういう説明をされておりながら、他方では九百七十億円の措置が、人件費、物件費等の見合いを含めて、率で言うと二・二%の医療費の上昇というのが何の説明もなく他方では出てまいりました。この両面は果たしてどういうバランスなのか、これは全く納得のいく説明がなかったわけでございます。
加えまして、この問題について医療関係の審議会では大変意見が紛糾してついにまとめることができなかった。それだけではなくて、与党三党の医療改革協議会自身がこれについてはっきりと見解を取りまとめることができなかった。そして、予算編成のぎりぎりの時期に、特定団体の圧力としか私たちには理解できない状況の中で政治決着が図られたのがこの内容でありました。したがって、この政府案のつくられ方そのものが余りにも国民に対して国民の目が届かない不明瞭な形で提出されたことをあわせて指摘をしておきたい、そのように思うわけでございます、結論からいたしまして。
その後の状況につきまして、二つ新しい事態がございました。
一つは、一方で医療保険の抜本改革ということに着手すると、これは九月の患者負担の引き上げの前に政府が国民に約束をしたことでございますが、にもかかわらず、今国会にその改革の第一弾として予定をされておりました診療報酬並びに薬価制度の改革のための法案はついに出されておりません。つまり、改革は先送りされ、相次ぐ負担増だけが我々の前に突きつけられてきている、こういう事態でございます。
もう一つ新しい事態は、この平成十一年度予算の編成の前提になっていたいわゆるキャップ制と言われるものが厚生大臣の御努力もあって外されることになりました。したがって、こういった無理やりの予算編成をする根拠は既に失われているはずでございます。
私どもとしましては、来年度予算についての社会保障関係費のキャップを外すことになったことを踏まえ、当初の予算編成の前提がなくなったということを踏まえて、必要な社会保障及び医療関係の予算を確保していただくことがぜひとも必要である。その観点からするならば、今回のような措置をとる必要はなくなったのではないだろうか。したがって、今回の改正法案のうち、老人医療費拠出金の被用者保険に関する転嫁の部分に関してはこれを廃案とすべきだ、そのように考えるわけでございます。
他方で、今お二人の国保の関係者から御報告がありましたように、現在の国民健康保険の財政状態が極めて厳しいことは国民あまねく承知しているところでありまして、これに関して制度改革へ至る過程の間、来年度については補正予算での措置をも含めて別個の手当てをしていただくのが妥当なのではないだろうか。そして、その措置を踏まえ早急に医療保険制度における高齢者の位置づけにつきまして制度の改革に着手をしていただきたい。現在の老人保健制度は既に制度的に破綻をしております。これを破綻させた基本的な構造的な原因は、医療保険のみならず現在の医療そのものに内在しているというふうに考えます。
お手元に二色刷りの冊子をお配りしてございます。時間の制約上、内容については詳しく申しませんが、特にこの資料の中で、私どもは診療報酬や薬価制度と並んで高齢者医療制度のあり方について新しい提案を出したところでございまして、その中身につきましては冊子の九ページ以降、特に現在の制度にかわるものとして提起をしております退職者健康保険というものについては十二ページに図がありますので御参照、御検討を賜れば幸いでございます。
いずれにしても、国会におかれましては、昨年八月与党協議会が出した二〇〇〇年度をめどとした医療並びに医療保険制度の抜本改革を是が非でも推進するというお立場からこの法案につきましてよろしく取り扱いをいただきたい、このように思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →毎日働きながら月々のお給料から健康保険料を払っている、そしてまた病気になったときには保険証を持ってお医者さんのお世話になる、こういう生活をしております普通の労働者の立場から、今般国会に提出されております国民健康保険法等の一部を改正する法律案について、特に老人拠出金の負担の見直しにつきまして意見を申し述べたいと思います。
政府は、平成十年度予算の編成に当たって、まず財政構造改革という観点から社会保障関係費の大幅な伸びの圧縮、特に集中的に医療関係の国庫負担の削減ということを至上命題にし、あらゆる形での政府の負担の削減、そしてその負担の国民への転嫁というものを図ってまいりました。
昨年九月から、私どもの保険料が引き上げられると同時に、患者の病院へ行ったときの自己負担が一割から二割に引き上げられ、さらに薬剤を理由にした追加負担が加えられた。このことは、現在の不況下で一般の労働者、サラリーマンにとって大変大きな打撃であっただけではなくて、我が国の社会保障の将来に対する不信を非常に強めたものであります。
今回、ここで議論をされております老人医療費拠出金の負担の見直しは、さらにそれに追い打ちをかける負担の増加措置であります。
例えば、今の現役サラリーマンの保険集団、健康保険組合の中でも比較的年齢が若い人たちが多いところで申しますと、月々労使で払っている保険料の半分以上、場合によっては六割近くが、自分たちの医療費のためではなくて、この老人医療費拠出金に、言い方は悪いですけれども、吸い上げられていると、これが実態でございます。さらにそれに加えて、退職して国民健康保険の方に籍を移したOBの人たちの拠出金の半分が、総額で言いますと一千百億円程度が現役のサラリーマンの保険に新しく加えられようとしている、こういう内容でございます。
もちろん、高齢化に伴って全体としての社会保障関係の負担が傾向的にふえていかざるを得ないということは私たちも承知をしております。これが全体で納得のできる形で提示をされ、納得のできる形で負担をするのであれば、それはだれも拒否することではありません。
しかし、今回こうした措置が医療制度の改革の展望とも関係なく、当面の単年度の予算措置のために無理やりにひねり出されたという一方の事実。他方で、これの裏側で、これをつくるときには厚生省の皆さんは、全くお金がないのでやむを得ないのだと、こういう説明をされておりながら、他方では九百七十億円の措置が、人件費、物件費等の見合いを含めて、率で言うと二・二%の医療費の上昇というのが何の説明もなく他方では出てまいりました。この両面は果たしてどういうバランスなのか、これは全く納得のいく説明がなかったわけでございます。
加えまして、この問題について医療関係の審議会では大変意見が紛糾してついにまとめることができなかった。それだけではなくて、与党三党の医療改革協議会自身がこれについてはっきりと見解を取りまとめることができなかった。そして、予算編成のぎりぎりの時期に、特定団体の圧力としか私たちには理解できない状況の中で政治決着が図られたのがこの内容でありました。したがって、この政府案のつくられ方そのものが余りにも国民に対して国民の目が届かない不明瞭な形で提出されたことをあわせて指摘をしておきたい、そのように思うわけでございます、結論からいたしまして。
その後の状況につきまして、二つ新しい事態がございました。
一つは、一方で医療保険の抜本改革ということに着手すると、これは九月の患者負担の引き上げの前に政府が国民に約束をしたことでございますが、にもかかわらず、今国会にその改革の第一弾として予定をされておりました診療報酬並びに薬価制度の改革のための法案はついに出されておりません。つまり、改革は先送りされ、相次ぐ負担増だけが我々の前に突きつけられてきている、こういう事態でございます。
もう一つ新しい事態は、この平成十一年度予算の編成の前提になっていたいわゆるキャップ制と言われるものが厚生大臣の御努力もあって外されることになりました。したがって、こういった無理やりの予算編成をする根拠は既に失われているはずでございます。
私どもとしましては、来年度予算についての社会保障関係費のキャップを外すことになったことを踏まえ、当初の予算編成の前提がなくなったということを踏まえて、必要な社会保障及び医療関係の予算を確保していただくことがぜひとも必要である。その観点からするならば、今回のような措置をとる必要はなくなったのではないだろうか。したがって、今回の改正法案のうち、老人医療費拠出金の被用者保険に関する転嫁の部分に関してはこれを廃案とすべきだ、そのように考えるわけでございます。
他方で、今お二人の国保の関係者から御報告がありましたように、現在の国民健康保険の財政状態が極めて厳しいことは国民あまねく承知しているところでありまして、これに関して制度改革へ至る過程の間、来年度については補正予算での措置をも含めて別個の手当てをしていただくのが妥当なのではないだろうか。そして、その措置を踏まえ早急に医療保険制度における高齢者の位置づけにつきまして制度の改革に着手をしていただきたい。現在の老人保健制度は既に制度的に破綻をしております。これを破綻させた基本的な構造的な原因は、医療保険のみならず現在の医療そのものに内在しているというふうに考えます。
お手元に二色刷りの冊子をお配りしてございます。時間の制約上、内容については詳しく申しませんが、特にこの資料の中で、私どもは診療報酬や薬価制度と並んで高齢者医療制度のあり方について新しい提案を出したところでございまして、その中身につきましては冊子の九ページ以降、特に現在の制度にかわるものとして提起をしております退職者健康保険というものについては十二ページに図がありますので御参照、御検討を賜れば幸いでございます。
いずれにしても、国会におかれましては、昨年八月与党協議会が出した二〇〇〇年度をめどとした医療並びに医療保険制度の抜本改革を是が非でも推進するというお立場からこの法案につきましてよろしく取り扱いをいただきたい、このように思います。
以上でございます。
山
安
安岡正泰#9
○参考人(安岡正泰君) ただいま御紹介いただきました健康保険組合連合会とそれから日本通運健康保険組合の安岡でございます。
先生方には大変日ごろ御指導を賜っておりまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。また、本日、国民健康保険法等の一部改正につきまして、参議院のこの国民福祉委員会におきまして意見陳述の機会を与えていただきましたことをありがたく思っております。
最初に、健保組合の現状について御説明を申し上げたいと思います。
昨年九月に施行されました健保法の一部改正によりまして、保険財政に多少の改善が見られたことについては感謝をしておる次第でございます。しかしながら、長引く経済不況のもとで企業の活力は非常に沈滞をしておりまして、被保険者数の伸びや保険料収入の伸びの鈍化が見られております。一方、収入の伸びを上回る医療費、とりわけ私ども被用者保険が拠出しております老人医療費の増嵩によりまして、健保組合の多くは依然として厳しい状況であります。平成七年度の健保連傘下は千八百十五の組合がございますが、約七割を超える千二百九十三組合が経常収支で赤字になっております。
お手元に資料としてお配りしてございますが、その中の三枚目に健康保険組合財政収支というのが平成三年度以降、時系列的に示してございます。
まず、収入の保険料収入を見てみますと、平成三年度を一〇〇といたしますと、平成七年度で一一一、八年度で一一四という収入の推移になっております。一方、支出で見ますと、法定給付費で平成三年度の一〇〇に対して七年度で一一〇、八年度で一二三という上がり方、特に老人保健拠出金につきましては、平成七年度で一三一、八年度で一四一というような形で大幅な増嵩になってきているわけでございます。
これに関連をいたしまして、私どもの日通健保ではどうなっているかということを二枚目に資料としてつけてございます。
私どもの事業主であります日本通運というのはいわゆる物流企業でございまして、各産業がほとんどお客様という形で、産業の動向がよく読み取れる企業でございますけれども、非常に今物流動向も厳しい状況になってきている。そういうのを受けまして、日通健保におきましても、保険料収入については、この場合には平成五年度からにしてございますが、日通健保の場合には平成五年度に初めて七千六百万の経常収支が赤字になったわけでございます。
それを一〇〇といたしますと、保険料収入は七年度で九九・五九、八年度で九九・五二というような形で下がりながら横ばい状況という形であります。それに対して保険給付費は、平成七年度で一〇〇・九七、八年度で一〇二・一四。特に老健拠出金につきましては、七年度で一二〇・四二、八年度で一二二・六九というような形で大きなウエートで上昇をしてきている。それで、保険給付費と三拠出金を合わせますと、平成八年度で六三・二と三三・五でありますので九六・七になるわけであります。
そういたしますと、健保組合としてのもう一つの大きな柱であります疾病予防、保健活動、福祉活動というものが全くできないというのが現状であるわけでありまして、老健拠出金の増嵩が非常に大きな形で経営を圧迫しているということでございます。十年度予算編成をいたしましたが、もうこれで別途積立金もほとんどつぎ込んでしまったという形で、十一年度の予算編成は非常に厳しい状況になってきているということでございます。
以上の現状の上に立って意見を申し上げたいと思いますが、今回の国保法等の改正につきましては、昨年暮れに日経連、連合とともに共同声明を発表したところでありますが、四月十七日も国会内で小泉厚相と会見いたしまして、別添の資料で緊急要請という形でつけてございますが、再度意思表示を行ってきたところであります。その立場、考え方は現在も変わっておりません。すなわち、国庫負担を削減するために被用者保険への拠出金負担のつけかえには絶対に反対であります。
改正の内容は、退職者に係る老健拠出金を被用者保険に負担させるものでありますが、現行の老人医療費の負担方法は、生まれたばかりの赤ちゃんも成人並みに負担の対象とされていること、また老人自身が払っている保険料は老健拠出金に全く反映されていないことなど、いろいろな矛盾点や問題点を含んでおります。これらの問題は、審議会等で私どもが再三指摘し、制度の改正を主張し続け、その結果平成九年度中に全体的な見直しをすることが三年前の老健法の改正で決まっていたものであります。
その約束に反しまして、先ほど連合の桝本局長からもお話がございましたけれども、審議会で議論らしい議論もされないままに国庫削減に役立つ部分だけをつまみ食いするという大変御都合主義の改正を行うことについて、内容の決定過程も含めまして全く納得できないところであります。さらに、平成十二年度には医療制度の抜本改革が予定されておりますが、今回の国庫の削減を優先させた小手先の改正を行うことによって抜本改革の支障となることを懸念しております。
なぜ、今回の措置を含め、老人加入率上限の引き上げ等の小手先の改革しかされてこなかったのか。それは、増大する老人医療費問題に対する改革をしてこなかったからなのではないかと思います。問題の本質は、この増大する老人医療費をどうするかであります。既に診療報酬には一部定額制は導入されておりますが、現行出来高払いを全面的に定額払いにすべきだと思います。また、老人に出される薬の異常な多さも問題でありまして、諸外国と比べても薬の医療費に占める比重が高いのは周知の事実であります。現行の薬価基準制度から生じる薬価差が問題であります。薬価差を解消するため、現行制度を廃止して新たに参照価格制度を導入すべきであります。
四月十七日の三団体の緊急要請でも、平成十二年度の抜本改革の第一段階となる診療報酬制度、薬価基準制度に関する改正法案を今国会に提出するよう要請したところでありますが、仄聞するところ、一部関係者の反発が強くて意見の集約ができず、今国会への法案提出を断念したということで、まことに残念であります。
我々は、老人医療費の負担を回避しようとするのではございません。公平で将来も負担可能な制度が実現されることを基本目標としております。そのためには、現行老人保健制度を廃止して、新たな高齢者医療保険制度を構築すべきであると考えております。世代間の公平の観点から、若年世代との均衡を図った保険料や一部負担をしてもらうべきだと考えております。今後の超高齢社会を考えると、制度を早急かつ抜本的に改正しないと我が国の医療及び保険制度全体が早晩崩壊してしまうのではないかと懸念しております。
最後に、小泉厚生大臣は、財政構造改革法に基づく社会保障関係のキャップ制の撤廃を強く主張されました。平成十一年度はキャップ制が外される方向になりました。このように今回の改正法案の根底にある社会保障予算のキャップが外されることから、前提条件が大きく変わってきているわけでございます。そのような情勢の変化も踏まえていただきまして、企業と勤労者に負担増をもたらそうとしている国保法等の改正について、ぜひ再考されるようお願いいたします。
以上で陳述を終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →先生方には大変日ごろ御指導を賜っておりまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。また、本日、国民健康保険法等の一部改正につきまして、参議院のこの国民福祉委員会におきまして意見陳述の機会を与えていただきましたことをありがたく思っております。
最初に、健保組合の現状について御説明を申し上げたいと思います。
昨年九月に施行されました健保法の一部改正によりまして、保険財政に多少の改善が見られたことについては感謝をしておる次第でございます。しかしながら、長引く経済不況のもとで企業の活力は非常に沈滞をしておりまして、被保険者数の伸びや保険料収入の伸びの鈍化が見られております。一方、収入の伸びを上回る医療費、とりわけ私ども被用者保険が拠出しております老人医療費の増嵩によりまして、健保組合の多くは依然として厳しい状況であります。平成七年度の健保連傘下は千八百十五の組合がございますが、約七割を超える千二百九十三組合が経常収支で赤字になっております。
お手元に資料としてお配りしてございますが、その中の三枚目に健康保険組合財政収支というのが平成三年度以降、時系列的に示してございます。
まず、収入の保険料収入を見てみますと、平成三年度を一〇〇といたしますと、平成七年度で一一一、八年度で一一四という収入の推移になっております。一方、支出で見ますと、法定給付費で平成三年度の一〇〇に対して七年度で一一〇、八年度で一二三という上がり方、特に老人保健拠出金につきましては、平成七年度で一三一、八年度で一四一というような形で大幅な増嵩になってきているわけでございます。
これに関連をいたしまして、私どもの日通健保ではどうなっているかということを二枚目に資料としてつけてございます。
私どもの事業主であります日本通運というのはいわゆる物流企業でございまして、各産業がほとんどお客様という形で、産業の動向がよく読み取れる企業でございますけれども、非常に今物流動向も厳しい状況になってきている。そういうのを受けまして、日通健保におきましても、保険料収入については、この場合には平成五年度からにしてございますが、日通健保の場合には平成五年度に初めて七千六百万の経常収支が赤字になったわけでございます。
それを一〇〇といたしますと、保険料収入は七年度で九九・五九、八年度で九九・五二というような形で下がりながら横ばい状況という形であります。それに対して保険給付費は、平成七年度で一〇〇・九七、八年度で一〇二・一四。特に老健拠出金につきましては、七年度で一二〇・四二、八年度で一二二・六九というような形で大きなウエートで上昇をしてきている。それで、保険給付費と三拠出金を合わせますと、平成八年度で六三・二と三三・五でありますので九六・七になるわけであります。
そういたしますと、健保組合としてのもう一つの大きな柱であります疾病予防、保健活動、福祉活動というものが全くできないというのが現状であるわけでありまして、老健拠出金の増嵩が非常に大きな形で経営を圧迫しているということでございます。十年度予算編成をいたしましたが、もうこれで別途積立金もほとんどつぎ込んでしまったという形で、十一年度の予算編成は非常に厳しい状況になってきているということでございます。
以上の現状の上に立って意見を申し上げたいと思いますが、今回の国保法等の改正につきましては、昨年暮れに日経連、連合とともに共同声明を発表したところでありますが、四月十七日も国会内で小泉厚相と会見いたしまして、別添の資料で緊急要請という形でつけてございますが、再度意思表示を行ってきたところであります。その立場、考え方は現在も変わっておりません。すなわち、国庫負担を削減するために被用者保険への拠出金負担のつけかえには絶対に反対であります。
改正の内容は、退職者に係る老健拠出金を被用者保険に負担させるものでありますが、現行の老人医療費の負担方法は、生まれたばかりの赤ちゃんも成人並みに負担の対象とされていること、また老人自身が払っている保険料は老健拠出金に全く反映されていないことなど、いろいろな矛盾点や問題点を含んでおります。これらの問題は、審議会等で私どもが再三指摘し、制度の改正を主張し続け、その結果平成九年度中に全体的な見直しをすることが三年前の老健法の改正で決まっていたものであります。
その約束に反しまして、先ほど連合の桝本局長からもお話がございましたけれども、審議会で議論らしい議論もされないままに国庫削減に役立つ部分だけをつまみ食いするという大変御都合主義の改正を行うことについて、内容の決定過程も含めまして全く納得できないところであります。さらに、平成十二年度には医療制度の抜本改革が予定されておりますが、今回の国庫の削減を優先させた小手先の改正を行うことによって抜本改革の支障となることを懸念しております。
なぜ、今回の措置を含め、老人加入率上限の引き上げ等の小手先の改革しかされてこなかったのか。それは、増大する老人医療費問題に対する改革をしてこなかったからなのではないかと思います。問題の本質は、この増大する老人医療費をどうするかであります。既に診療報酬には一部定額制は導入されておりますが、現行出来高払いを全面的に定額払いにすべきだと思います。また、老人に出される薬の異常な多さも問題でありまして、諸外国と比べても薬の医療費に占める比重が高いのは周知の事実であります。現行の薬価基準制度から生じる薬価差が問題であります。薬価差を解消するため、現行制度を廃止して新たに参照価格制度を導入すべきであります。
四月十七日の三団体の緊急要請でも、平成十二年度の抜本改革の第一段階となる診療報酬制度、薬価基準制度に関する改正法案を今国会に提出するよう要請したところでありますが、仄聞するところ、一部関係者の反発が強くて意見の集約ができず、今国会への法案提出を断念したということで、まことに残念であります。
我々は、老人医療費の負担を回避しようとするのではございません。公平で将来も負担可能な制度が実現されることを基本目標としております。そのためには、現行老人保健制度を廃止して、新たな高齢者医療保険制度を構築すべきであると考えております。世代間の公平の観点から、若年世代との均衡を図った保険料や一部負担をしてもらうべきだと考えております。今後の超高齢社会を考えると、制度を早急かつ抜本的に改正しないと我が国の医療及び保険制度全体が早晩崩壊してしまうのではないかと懸念しております。
最後に、小泉厚生大臣は、財政構造改革法に基づく社会保障関係のキャップ制の撤廃を強く主張されました。平成十一年度はキャップ制が外される方向になりました。このように今回の改正法案の根底にある社会保障予算のキャップが外されることから、前提条件が大きく変わってきているわけでございます。そのような情勢の変化も踏まえていただきまして、企業と勤労者に負担増をもたらそうとしている国保法等の改正について、ぜひ再考されるようお願いいたします。
以上で陳述を終わります。
ありがとうございました。
山
山
山崎泰彦#11
○参考人(山崎泰彦君) 上智大学の山崎でございます。本日は、国民健康保険法等の一部を改正する法律案について意見を申し述べる機会を与えていただきましたことにつき、心からお礼申し上げます。
私に求められていますのは、改正法案のうち老人保健制度における老人医療費拠出金の見直しについてであります。
御承知のように、我が国の医療保険制度は、大きくは被用者保険と国民健康保険に分かれ、さらに被用者保険につきましては健保組合や共済組合が設立され、また国民健康保険では市町村国保のほかに同業者による国保組合も設立されているわけであります。こういったことは、職域の労働者や地域住民の自治というものに価値を置いた分権的な皆保険体制だというふうに私は見ております。したがって、経営努力による効率的な運営だとか個別集団の加入者の意向を反映した事業運営が可能になるというメリットがあります。
しかし、その半面で、この体制のもとでは保険者間の財政力格差の発生が避けがたいために、その調整が皆保険達成以来今日に至るまでの一貫した大きな課題になってまいりました。つまり、個別集団内の連帯と社会保障という観点から求められる国民全体の連帯をどのように調和させるかということであります。調整の方法は二つあります。一つは財政力に応じた国庫負担の傾斜配分であります。もう一つは保険者間の財政調整でありまして、現在の医療保険制度はこの二つの調整方法を巧みに組み合わせているものであります。
ところで、見直しが提案されています老人保健制度の老人医療費拠出金は、財政調整の手法として導入されたもので、老人加入率という個別の保険者の責任に帰せられない構造的な格差要因に着目して、国民連帯の観点からすべての保険者がひとしく老人を支えるというのが調整の趣旨であります。その趣旨からしますと、拠出金の算定基礎となる老人加入率の見直しにおいて、依然として三〇%という上限があり、この上限を超過する保険者数の割合が国保では三八%、医療保険の全保険者に対する割合でも二三%も残るというのは、やはり大きな問題があります。
同様に、退職者に係る老人医療費拠出金につきましても、退職被保険者等が支える側に回っていないわけでありまして、その分だけ一般被保険者の保険料等に負担がしわ寄せされているわけであります。しかも、退職者の比率が今後高まるにつれて、さらに矛盾が拡大するという放置できない問題があります。私は退職者医療制度創設時のケアレスミスだと思っております。本来は退職者に係る拠出金についてはその全額を退職者医療制度によって負担すべきなのであって、提案されている二分の一の負担というものには理論的な根拠はなく、日本的な利害調整の産物として提案されているとしか考えられません。
いずれにしましても、現在の制度の調整の趣旨に照らしますと、極めて不十分な提案ではありますが、現状よりは改善されるという意味において改正法案を承認したいというふうに思います。
しかしながら、二十一世紀の高齢社会を展望したとき、現在の老人保健制度の費用負担の仕組みには限界があって、歴史的使命、役割を終えつつあるのではないかというふうに考えております。その意味で、老人医療費拠出金の見直しにおいて、改正法案が医療保険制度等の抜本的な改革が行われるまでの間の暫定的か措置としていることには、基本的に賛成するわけであります。
さて、高齢社会に対応した医療保険制度の抜本改革を進めていく上で大きなヒントになるのは、平成十二年度からスタートします介護保険制度であります。現在の老人保健制度につきましては、制度創設以来、拠出金をめぐっては被用者保険対国保、さらに一部負担や診療報酬をめぐっては保険者対診療担当者という激しい抗争が展開されてきました。しかし、介護保険制度の骨格につきましては、今申し上げた利害が対立している関係団体の間でも最終的には合意を得たわけであります。それは、次に述べるような理由によるものと私は考えております。
第一は、既存の社会保険制度から分離した独自の保険制度だということであります。年金や医療保険の保険者は、介護保険の保険料徴収をお手伝いするいわば協力機関として位置づけられています。したがって、介護保険料の徴収によって年金や医療保険の財政が圧迫されるというものではありませんから、財政の透明性が確保されています。
第二は、被用者と自営業者等の区別のない一本化された制度だということであります。少なくとも六十五歳以上の高齢世代につきましては、保険料の算定方法も含めて完全に同一基準になりますから、世代内の公平性が確保されます。
第三は、高齢世代にも個人単位で負担能力に応じた適切な財源負担を求めでいるということであります。一人当たりの平均的な保険料は高齢世代、現役世代ともに同一でありますから、現役世代が減り、高齢世代がふえても保険料収入には影響しない仕組みになっているわけであります。つまり、保険料負担面での世代間の所得移転は生じない、そういう意味で高齢社会対応型の財政システムであります。
第四は、保険者を市町村にお願いすることによって、市町村が第一号被保険者の保険料を財源として介護給付の支給限度額を引き上げたり、独自の給付を設けることも可能になりました。老人保健制度では市町村は実施主体ではありますが、財政的にはその大半を医療保険制度からの拠出金だとか、国や都道府県の公費負担に依存しています。そういった関係からしますと、市町村独自の施策は老人保健制度では極めて大きな制約を受けているわけであります。つまり、地方分権を推進するという観点からも、介護保険制度は評価できるわけであります。
私は、この介護保険につきましては当初からの推進論者でありました。しかし、制定された介護保険制度が完全なものだとは思っておりません。しかし、多くの関係者の間で合意を得たということに大きな価値を置きたいと思います。また、今申し上げましたように、新しい時代を切り開くことのできる可能性を秘めている制度であることも確かだと思います。
この介護保険の考え方を基本にして、老人保健制度にかわる高齢者医療制度を構築することこそが医療保険制度の抜本改革への道を切り開くものと考えております。
以上で私の意見陳述を終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →私に求められていますのは、改正法案のうち老人保健制度における老人医療費拠出金の見直しについてであります。
御承知のように、我が国の医療保険制度は、大きくは被用者保険と国民健康保険に分かれ、さらに被用者保険につきましては健保組合や共済組合が設立され、また国民健康保険では市町村国保のほかに同業者による国保組合も設立されているわけであります。こういったことは、職域の労働者や地域住民の自治というものに価値を置いた分権的な皆保険体制だというふうに私は見ております。したがって、経営努力による効率的な運営だとか個別集団の加入者の意向を反映した事業運営が可能になるというメリットがあります。
しかし、その半面で、この体制のもとでは保険者間の財政力格差の発生が避けがたいために、その調整が皆保険達成以来今日に至るまでの一貫した大きな課題になってまいりました。つまり、個別集団内の連帯と社会保障という観点から求められる国民全体の連帯をどのように調和させるかということであります。調整の方法は二つあります。一つは財政力に応じた国庫負担の傾斜配分であります。もう一つは保険者間の財政調整でありまして、現在の医療保険制度はこの二つの調整方法を巧みに組み合わせているものであります。
ところで、見直しが提案されています老人保健制度の老人医療費拠出金は、財政調整の手法として導入されたもので、老人加入率という個別の保険者の責任に帰せられない構造的な格差要因に着目して、国民連帯の観点からすべての保険者がひとしく老人を支えるというのが調整の趣旨であります。その趣旨からしますと、拠出金の算定基礎となる老人加入率の見直しにおいて、依然として三〇%という上限があり、この上限を超過する保険者数の割合が国保では三八%、医療保険の全保険者に対する割合でも二三%も残るというのは、やはり大きな問題があります。
同様に、退職者に係る老人医療費拠出金につきましても、退職被保険者等が支える側に回っていないわけでありまして、その分だけ一般被保険者の保険料等に負担がしわ寄せされているわけであります。しかも、退職者の比率が今後高まるにつれて、さらに矛盾が拡大するという放置できない問題があります。私は退職者医療制度創設時のケアレスミスだと思っております。本来は退職者に係る拠出金についてはその全額を退職者医療制度によって負担すべきなのであって、提案されている二分の一の負担というものには理論的な根拠はなく、日本的な利害調整の産物として提案されているとしか考えられません。
いずれにしましても、現在の制度の調整の趣旨に照らしますと、極めて不十分な提案ではありますが、現状よりは改善されるという意味において改正法案を承認したいというふうに思います。
しかしながら、二十一世紀の高齢社会を展望したとき、現在の老人保健制度の費用負担の仕組みには限界があって、歴史的使命、役割を終えつつあるのではないかというふうに考えております。その意味で、老人医療費拠出金の見直しにおいて、改正法案が医療保険制度等の抜本的な改革が行われるまでの間の暫定的か措置としていることには、基本的に賛成するわけであります。
さて、高齢社会に対応した医療保険制度の抜本改革を進めていく上で大きなヒントになるのは、平成十二年度からスタートします介護保険制度であります。現在の老人保健制度につきましては、制度創設以来、拠出金をめぐっては被用者保険対国保、さらに一部負担や診療報酬をめぐっては保険者対診療担当者という激しい抗争が展開されてきました。しかし、介護保険制度の骨格につきましては、今申し上げた利害が対立している関係団体の間でも最終的には合意を得たわけであります。それは、次に述べるような理由によるものと私は考えております。
第一は、既存の社会保険制度から分離した独自の保険制度だということであります。年金や医療保険の保険者は、介護保険の保険料徴収をお手伝いするいわば協力機関として位置づけられています。したがって、介護保険料の徴収によって年金や医療保険の財政が圧迫されるというものではありませんから、財政の透明性が確保されています。
第二は、被用者と自営業者等の区別のない一本化された制度だということであります。少なくとも六十五歳以上の高齢世代につきましては、保険料の算定方法も含めて完全に同一基準になりますから、世代内の公平性が確保されます。
第三は、高齢世代にも個人単位で負担能力に応じた適切な財源負担を求めでいるということであります。一人当たりの平均的な保険料は高齢世代、現役世代ともに同一でありますから、現役世代が減り、高齢世代がふえても保険料収入には影響しない仕組みになっているわけであります。つまり、保険料負担面での世代間の所得移転は生じない、そういう意味で高齢社会対応型の財政システムであります。
第四は、保険者を市町村にお願いすることによって、市町村が第一号被保険者の保険料を財源として介護給付の支給限度額を引き上げたり、独自の給付を設けることも可能になりました。老人保健制度では市町村は実施主体ではありますが、財政的にはその大半を医療保険制度からの拠出金だとか、国や都道府県の公費負担に依存しています。そういった関係からしますと、市町村独自の施策は老人保健制度では極めて大きな制約を受けているわけであります。つまり、地方分権を推進するという観点からも、介護保険制度は評価できるわけであります。
私は、この介護保険につきましては当初からの推進論者でありました。しかし、制定された介護保険制度が完全なものだとは思っておりません。しかし、多くの関係者の間で合意を得たということに大きな価値を置きたいと思います。また、今申し上げましたように、新しい時代を切り開くことのできる可能性を秘めている制度であることも確かだと思います。
この介護保険の考え方を基本にして、老人保健制度にかわる高齢者医療制度を構築することこそが医療保険制度の抜本改革への道を切り開くものと考えております。
以上で私の意見陳述を終わります。
ありがとうございました。
山
山本正和#12
○委員長(山本正和君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
田
田浦直#13
○田浦直君 自由民主党の田浦でございます。
きょうは、参考人の皆様には貴重な御意見を御披瀝いただきまして、厚くお礼を申し上げたいと思います。
私、衆議院の議事録もずっと読ませていただきましたけれども、おおよそ皆さんがおっしゃられているのは一時的なしのぎのこの法案ではだめだ、やっぱり抜本案を早くつくるべきだということではほとんど皆さん一致しておられたような気がいたしております。それで、私どもにもそういう責任があるんだということをおっしゃられておられたんじゃないかなということで、その御意見は私どもとしても深く受けとめておきたいというふうに思っておるわけでございます。
細かいことをいろいろお尋ねしたいんですけれども時間の関係がございますので、その抜本案につきましてひとつお尋ねをしたいと思うんです。これは喜多参考人、野中参考人に関係があると思いますが、この老人医療制度、今抜本案づくりは、一つはこの薬価の問題、もう一つは診療報酬、そしてもう一つはこの老人医療制度をどうするかということをテーマにしてやっておるわけでございますけれども、市町村段階から見まして、厚生省で出された案に限らなくても結構ですが、あれでも結構ですが、どういうふうなのが市町村としては一番望ましい、いい抜本案であるか、老人医療制度だけに限ってひとつ御意見を述べていただきたいと思うんです。
それからもう一つ、これ細かいことですけれども、喜多参考人のところでは今度の改正で老人加入率が一六%だから負担がふえる、野中参考人の方は逆に今二七・九%だから非常にプラスになるということになるんじゃないかと思うんですが、もしわかれば、どのくらいの金額がマイナスでありプラスであるのか教えでいただければというふうに思います。
以上、二点についてお尋ねをしたいと思います。
この発言だけを見る →きょうは、参考人の皆様には貴重な御意見を御披瀝いただきまして、厚くお礼を申し上げたいと思います。
私、衆議院の議事録もずっと読ませていただきましたけれども、おおよそ皆さんがおっしゃられているのは一時的なしのぎのこの法案ではだめだ、やっぱり抜本案を早くつくるべきだということではほとんど皆さん一致しておられたような気がいたしております。それで、私どもにもそういう責任があるんだということをおっしゃられておられたんじゃないかなということで、その御意見は私どもとしても深く受けとめておきたいというふうに思っておるわけでございます。
細かいことをいろいろお尋ねしたいんですけれども時間の関係がございますので、その抜本案につきましてひとつお尋ねをしたいと思うんです。これは喜多参考人、野中参考人に関係があると思いますが、この老人医療制度、今抜本案づくりは、一つはこの薬価の問題、もう一つは診療報酬、そしてもう一つはこの老人医療制度をどうするかということをテーマにしてやっておるわけでございますけれども、市町村段階から見まして、厚生省で出された案に限らなくても結構ですが、あれでも結構ですが、どういうふうなのが市町村としては一番望ましい、いい抜本案であるか、老人医療制度だけに限ってひとつ御意見を述べていただきたいと思うんです。
それからもう一つ、これ細かいことですけれども、喜多参考人のところでは今度の改正で老人加入率が一六%だから負担がふえる、野中参考人の方は逆に今二七・九%だから非常にプラスになるということになるんじゃないかと思うんですが、もしわかれば、どのくらいの金額がマイナスでありプラスであるのか教えでいただければというふうに思います。
以上、二点についてお尋ねをしたいと思います。
喜
喜多洋三#14
○参考人(喜多洋三君) 田浦先生の御質問にお答えをいたしたいと思います。
まず、老人医療制度についての抜本案でございますが、それ以前に現行の被用者保険、国保の間のいろいろな制度の不公平さ、公正さ、そういうものをまず是正する必要があるんではなかろうか。
少し駄弁になるかもわかりませんが、被用者保険についてはその保険料の算定は基本報酬といいますか、月額、月給で計算をされております。もちろん、家族構成とかそういうものでは加算をしたり減額をしたりというものはないわけでありまして、月給を幾らもらっているから幾らだということに決まっております。
一方、国保の方は、先生御案内のようにいわゆる世帯割がございますし、均等割がございます。それからもちろん所得割はありますし、資産割も採用しているところはありまして、つまり幼児もそしてお年寄りも均等割という観点からいきますと保険料を掛けておるという実態があるわけであります。
しかも、国民健康保険料は保険料の方が高くて反対に給付が、被用者保険、先ほど一割が二割になったということをおっしゃっていましたが、国民健康保険は三割の負担になっておるわけでございます。つまり、我々の立場から申し上げますと、もうこの時点で既に医療保険制度の中で国保と被用者保険のやはり制度間の公平さが欠けておるのではなかろうかな、このように考えております。
したがって、老人医療制度をどうするかということになりますと、同じ国民としてだれもがどのような立場であっても公平さを感じられる制度にしていただきたい、できれば一本化して制度を実施していただく。人間である限りオギャーと生まれてから死ぬまで同じ制度の中で、保険制度があるとするならば。先ほどの御意見の中にもありましたが、年代間の不信感といいますか、年代で輪切りをしますと若い人は年寄りの分を持つのは嫌だという感覚があることも事実でございますし、年寄りは年寄りで今まで社会に尽くしてきたんだから、わしらは優遇してもらってもいいんじゃないかというような考え方もあるわけでございます。しかし、全員通る道でございますから、一本化をすればそういういわゆる不満なりというものは解消するのではなかろうかな、つまり一本化した医療保険制度にするのが一番手っ取り早い方法だと、私はこのように考えております。
なお、具体的に、拠出金が私の方はプラスになるわけでございますが、一般の方の上限の分はちょっと計算ができないわけでございますが、退職者分の二分の一の減は保険料五千万円ぐらい減になるわけであります。これは保険料で見ますと一%相当でございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、老人医療制度についての抜本案でございますが、それ以前に現行の被用者保険、国保の間のいろいろな制度の不公平さ、公正さ、そういうものをまず是正する必要があるんではなかろうか。
少し駄弁になるかもわかりませんが、被用者保険についてはその保険料の算定は基本報酬といいますか、月額、月給で計算をされております。もちろん、家族構成とかそういうものでは加算をしたり減額をしたりというものはないわけでありまして、月給を幾らもらっているから幾らだということに決まっております。
一方、国保の方は、先生御案内のようにいわゆる世帯割がございますし、均等割がございます。それからもちろん所得割はありますし、資産割も採用しているところはありまして、つまり幼児もそしてお年寄りも均等割という観点からいきますと保険料を掛けておるという実態があるわけであります。
しかも、国民健康保険料は保険料の方が高くて反対に給付が、被用者保険、先ほど一割が二割になったということをおっしゃっていましたが、国民健康保険は三割の負担になっておるわけでございます。つまり、我々の立場から申し上げますと、もうこの時点で既に医療保険制度の中で国保と被用者保険のやはり制度間の公平さが欠けておるのではなかろうかな、このように考えております。
したがって、老人医療制度をどうするかということになりますと、同じ国民としてだれもがどのような立場であっても公平さを感じられる制度にしていただきたい、できれば一本化して制度を実施していただく。人間である限りオギャーと生まれてから死ぬまで同じ制度の中で、保険制度があるとするならば。先ほどの御意見の中にもありましたが、年代間の不信感といいますか、年代で輪切りをしますと若い人は年寄りの分を持つのは嫌だという感覚があることも事実でございますし、年寄りは年寄りで今まで社会に尽くしてきたんだから、わしらは優遇してもらってもいいんじゃないかというような考え方もあるわけでございます。しかし、全員通る道でございますから、一本化をすればそういういわゆる不満なりというものは解消するのではなかろうかな、つまり一本化した医療保険制度にするのが一番手っ取り早い方法だと、私はこのように考えております。
なお、具体的に、拠出金が私の方はプラスになるわけでございますが、一般の方の上限の分はちょっと計算ができないわけでございますが、退職者分の二分の一の減は保険料五千万円ぐらい減になるわけであります。これは保険料で見ますと一%相当でございます。
以上でございます。
野
野中一二三#15
○参考人(野中一二三君) 今、田浦先生がおっしゃいました保険の抜本的な改革、私たち町村側にいたしますと一番課題になりますのは町村間の保険料に格差があり過ぎるということでございます。隣の町と我が印とで保険料に違いがございます。やはりこれを一本化するというのが我々一番最大の課題ではなかろうかというふうに思っております。老人の加入率の高いところほどどうしても保険料を高く取らざるを得ないというような一面がありますことを御理解いただきたいというふうに思います。
我々町村会といたしましては、でき得れば都道府県単位ぐらいの地域保険制度に抜本的に変えていただくことが公平性を保つ上で一番大切じゃないか。これは連合さん等いろいろ御意見があろうかと思いますけれども、やはりお互いに子供のときと働けるときと老人のときと同じ道を歩まなくちゃなりませんので、そういう点でいきますと、せめて都道府県単位ぐらいで保険料や負担の公平さというのを保っていくことがこれからの社会のために大切じゃないか。
これは、先ほど山崎先生もおっしゃいましたように、介護保険に料金的な格差がないという点を考えますと、やはり同じように医療保険についてもこの辺を配慮いただくことが一番大切じゃなかろうか、このように私たちとしては思っておるのが実際でございます。
今、我々町村には資産割というのがございますけれども、もはや農村部の農地や山林に資産価値のあるものはほとんどないと言われるほど、もうただでも取ってほしいというような感じがあるような問題があるわけです。そういう方々からも資産割というものをもらわざるを得ない現況がありますので、この辺も私はこの機会にお考えをいただくことが一番大切じゃなかろうかと思います。まずはそれが一点。
拠出金のあり方については、連合さん等も拠出金のあり方にいろいろ御意見を出されておりますが、正直申し上げまして私たち国民健康保険も拠出金を持っているということでございまして、私の町で申し上げましても、一年間の保険料は国民健康保険として十億持っております。このうち医療費は七億でございまして、三億九百万余りは拠出金として老人保健の拠出を持っているというのが実態でございます。この辺から考えますと、二七・九%ございますが、この影響がどれだけあるかというのは今即計算をするわけにはまいりませんけれども、何はともあれ他の関係団体からおっしゃっておりますが、我々国保も拠出金を三割持っている、この三割近い負担がなければ、我々国民健康保険も健全な運営ができるということになるわけでございまして、お互いに同じ立場にあるんじゃないかというふうに思っておりますので、この辺を抜本改革で改革していただいたらありがたい、このように思っておるのが本意でございます。
この発言だけを見る →我々町村会といたしましては、でき得れば都道府県単位ぐらいの地域保険制度に抜本的に変えていただくことが公平性を保つ上で一番大切じゃないか。これは連合さん等いろいろ御意見があろうかと思いますけれども、やはりお互いに子供のときと働けるときと老人のときと同じ道を歩まなくちゃなりませんので、そういう点でいきますと、せめて都道府県単位ぐらいで保険料や負担の公平さというのを保っていくことがこれからの社会のために大切じゃないか。
これは、先ほど山崎先生もおっしゃいましたように、介護保険に料金的な格差がないという点を考えますと、やはり同じように医療保険についてもこの辺を配慮いただくことが一番大切じゃなかろうか、このように私たちとしては思っておるのが実際でございます。
今、我々町村には資産割というのがございますけれども、もはや農村部の農地や山林に資産価値のあるものはほとんどないと言われるほど、もうただでも取ってほしいというような感じがあるような問題があるわけです。そういう方々からも資産割というものをもらわざるを得ない現況がありますので、この辺も私はこの機会にお考えをいただくことが一番大切じゃなかろうかと思います。まずはそれが一点。
拠出金のあり方については、連合さん等も拠出金のあり方にいろいろ御意見を出されておりますが、正直申し上げまして私たち国民健康保険も拠出金を持っているということでございまして、私の町で申し上げましても、一年間の保険料は国民健康保険として十億持っております。このうち医療費は七億でございまして、三億九百万余りは拠出金として老人保健の拠出を持っているというのが実態でございます。この辺から考えますと、二七・九%ございますが、この影響がどれだけあるかというのは今即計算をするわけにはまいりませんけれども、何はともあれ他の関係団体からおっしゃっておりますが、我々国保も拠出金を三割持っている、この三割近い負担がなければ、我々国民健康保険も健全な運営ができるということになるわけでございまして、お互いに同じ立場にあるんじゃないかというふうに思っておりますので、この辺を抜本改革で改革していただいたらありがたい、このように思っておるのが本意でございます。
田
田浦直#16
○田浦直君 次に、桝本参考人、安岡参考人にお尋ねしたいんです。
桝本参考人は診療報酬が二点に上がったということで非常にお怒りでしたけれども、実質的には薬価が下がるわけですから、診療報酬がプラスではないと私は思っておるんです。そのことはさておきまして、その発言の中で、手続が悪いというお話なのか、上げたことがけしからぬというお話なのか、その辺をもう一度お尋ねしたいと思うわけです。
それから安岡参考人には、今組合としては、抜本案の中の一つの柱である薬価については参照価格制度というお話がありましたけれども、先日、医師会からは、保険者でそういう薬を買う機構をつくって、それで物を配るというふうなことをやったらどうかという御意見が出されておるんですが、こういったものについての御意見なども聞かせていただければと思います。
この発言だけを見る →桝本参考人は診療報酬が二点に上がったということで非常にお怒りでしたけれども、実質的には薬価が下がるわけですから、診療報酬がプラスではないと私は思っておるんです。そのことはさておきまして、その発言の中で、手続が悪いというお話なのか、上げたことがけしからぬというお話なのか、その辺をもう一度お尋ねしたいと思うわけです。
それから安岡参考人には、今組合としては、抜本案の中の一つの柱である薬価については参照価格制度というお話がありましたけれども、先日、医師会からは、保険者でそういう薬を買う機構をつくって、それで物を配るというふうなことをやったらどうかという御意見が出されておるんですが、こういったものについての御意見なども聞かせていただければと思います。
桝
桝本純#17
○参考人(桝本純君) お尋ねのところに限ってお答えをさせていただきます。
引き上げたことが悪いのか、手続が悪いのかということでございます。引き上げることそのものについて私どもは一般に反対しておりません。医師の方々あるいは医療機関で働く我々の仲間もおりまして、当然のことながら、それに適正な処遇が確保されるということは、それ自体としては必要なことであります。
しかし、今回の引き上げ方は明らかに不正常なものと言わざるを得ません。一方で、一銭もお金がないからこれだけおまえたちは拠出金をさらに引き受けろ、一千億円以上引き受けろ。そのための予算は別にないのか。いや、どこを探しても、もう出すものはべろも出ないんだと、こう言っておいた裏から、いつの間にかそちらのお金が一千億近く出てくる。それだけのものがあるんであれば、これは政府の予算編成の問題ですよ、それだけの予算が、財源があるのであれば、あんな無理した拠出金の取り扱いをする必要はそもそもなかったはずで、そこでの取り扱いは極めて、まず政府案のつくられ方がおかしい、それからそれの決定過程が極めて不正常なものである。
したがって、一般に診療報酬を引き上げることに我々は反対したことは一遍もありません。しかし、今回の引き上げる過程、引き上げる内容、そしてそれの意思決定過程すべてについて極めて不明瞭であって、私どもとしては到底納得できないということでございます。
この発言だけを見る →引き上げたことが悪いのか、手続が悪いのかということでございます。引き上げることそのものについて私どもは一般に反対しておりません。医師の方々あるいは医療機関で働く我々の仲間もおりまして、当然のことながら、それに適正な処遇が確保されるということは、それ自体としては必要なことであります。
しかし、今回の引き上げ方は明らかに不正常なものと言わざるを得ません。一方で、一銭もお金がないからこれだけおまえたちは拠出金をさらに引き受けろ、一千億円以上引き受けろ。そのための予算は別にないのか。いや、どこを探しても、もう出すものはべろも出ないんだと、こう言っておいた裏から、いつの間にかそちらのお金が一千億近く出てくる。それだけのものがあるんであれば、これは政府の予算編成の問題ですよ、それだけの予算が、財源があるのであれば、あんな無理した拠出金の取り扱いをする必要はそもそもなかったはずで、そこでの取り扱いは極めて、まず政府案のつくられ方がおかしい、それからそれの決定過程が極めて不正常なものである。
したがって、一般に診療報酬を引き上げることに我々は反対したことは一遍もありません。しかし、今回の引き上げる過程、引き上げる内容、そしてそれの意思決定過程すべてについて極めて不明瞭であって、私どもとしては到底納得できないということでございます。
安
安岡正泰#18
○参考人(安岡正泰君) 今御質問の、医師会の方から新しい薬価制度についての提案が出されました。その内容というのは、要するに保険者の方で一つの機関をつくって、そこで一括購入をして、それで病院、医療サイドの方から要請があったらそこに出していくという内容だというふうに思っております。
まだ詳しくは検討はこれからしなければならないと思いますが、ただ、その新しい保険の方でつくった配付機関に病院の方からこういう薬を下さいというような形で出てくるんだと思うんですが、そこら辺のチェック体制というのが一体どうなるのかなということが非常に大きな問題ではないかと思うんですね。
それで、医療機関サイドから、やはり高い薬を使いたいということは必然的に出てくると思うんですね。患者さんに対してやはり薬をできるだけ出していくという今までのような体制でもしも医師会側が出てくるとすれば、それに対するチェックをどうしていくかということは大変大きな問題になってくるわけでありまして、一概にあの案が出たからいい案であるということは、私は即答はまことにできかねる。それに対する対応をどうしていったらいいんだと。いずれにしても、やはり患者さんのことを考えなければならない。そういう形の中で、やはり現在の薬の大量投与という基本的な面での問題を解決しない限り、なかなか抑えていくのは難しいのではないのかなというふうに感じております。
まだもう少し検討はしなければならないと思っておりまして、そう簡単にはいかない問題ではないのかなというふうに理解しています。
この発言だけを見る →まだ詳しくは検討はこれからしなければならないと思いますが、ただ、その新しい保険の方でつくった配付機関に病院の方からこういう薬を下さいというような形で出てくるんだと思うんですが、そこら辺のチェック体制というのが一体どうなるのかなということが非常に大きな問題ではないかと思うんですね。
それで、医療機関サイドから、やはり高い薬を使いたいということは必然的に出てくると思うんですね。患者さんに対してやはり薬をできるだけ出していくという今までのような体制でもしも医師会側が出てくるとすれば、それに対するチェックをどうしていくかということは大変大きな問題になってくるわけでありまして、一概にあの案が出たからいい案であるということは、私は即答はまことにできかねる。それに対する対応をどうしていったらいいんだと。いずれにしても、やはり患者さんのことを考えなければならない。そういう形の中で、やはり現在の薬の大量投与という基本的な面での問題を解決しない限り、なかなか抑えていくのは難しいのではないのかなというふうに感じております。
まだもう少し検討はしなければならないと思っておりまして、そう簡単にはいかない問題ではないのかなというふうに理解しています。
直
直嶋正行#19
○直嶋正行君 参考人の皆さん、本日はどうもありがとうございます。
今、一通り御見解をお伺いしまして、私なりに感じたことがあるんです。いずれの皆さんも今の老人医療制度はこのままではもうだめだと、ですから抜本改革が必要だと、このことは共通しておっしゃっていました。
問題は、今回のこの改正法案についての立場の違いといいますか、あるいはそれぞれのお考えの違いが出ていたと思うんです。さっき桝本さんの方から、今度の改正はそもそも平成十年度予算編成に当たって非常に財政改革法との関係で厳しいキャップを設けた、その結果としてこういうことがなされたというような趣旨の御発言がございました。
しかし、実際にこういう経済情勢ですから、補正予算も組みますし、十一年度はもうキャップを外すということになったわけです。したがって、前提が変わったんじゃないか、こういう御見解がございましたが、私も将来の抜本改革は、これはできるだけ早くやらなきゃいけないと思うんです。それをやらずに、ある種こういう形で、言ってみれば細々とした部分で解消していくというのはいかがなものかという御指摘には説得性もあると思うんです。
まずこの点について、喜多参考人、それから野中参考人の御見解をお伺いしたいと思うんです。
この発言だけを見る →今、一通り御見解をお伺いしまして、私なりに感じたことがあるんです。いずれの皆さんも今の老人医療制度はこのままではもうだめだと、ですから抜本改革が必要だと、このことは共通しておっしゃっていました。
問題は、今回のこの改正法案についての立場の違いといいますか、あるいはそれぞれのお考えの違いが出ていたと思うんです。さっき桝本さんの方から、今度の改正はそもそも平成十年度予算編成に当たって非常に財政改革法との関係で厳しいキャップを設けた、その結果としてこういうことがなされたというような趣旨の御発言がございました。
しかし、実際にこういう経済情勢ですから、補正予算も組みますし、十一年度はもうキャップを外すということになったわけです。したがって、前提が変わったんじゃないか、こういう御見解がございましたが、私も将来の抜本改革は、これはできるだけ早くやらなきゃいけないと思うんです。それをやらずに、ある種こういう形で、言ってみれば細々とした部分で解消していくというのはいかがなものかという御指摘には説得性もあると思うんです。
まずこの点について、喜多参考人、それから野中参考人の御見解をお伺いしたいと思うんです。
喜
喜多洋三#20
○参考人(喜多洋三君) お答えをいたしたいと思います。
先ほど田浦先生のところでもお答えを申し上げましたけれども、現行の制度間にいろいろ欠陥がある限り、できるだけ国民の皆さんに理解をしていただくためには、やはり急いでわかりやすい制度にすることがまず第一だと思います。
例えて申し上げますと、私自身は共済組合ですから被用者保険に入っております。所得は相当あるわけですが、それで年額二十九万四千円払っております。私の娘はフリーターでございまして、税込みで年収が二百万円でございます。それで国民健康保険料は二十万円払う。いつも家の中では、うちの市の市長は悪代官やということを言われております。
つまり、国民健康保険と被用者保険の間でこれだけの差があるわけであります。その中でお互いにせめぎ合いをして老人医療の拠出金を出すということは、これはもう説明をしなくても困難であるということは御理解をいただけるわけであります。これは先ほど申し上げましたように一本化をして、生まれてから死ぬまでの間一つの制度の中ですべてを賄える制度そのもの自体を一日も早くしていただきたい。そのことが市民、国民の皆さんに大いに理解をしていただける方策ではなかろうかな、このように考えております。
この発言だけを見る →先ほど田浦先生のところでもお答えを申し上げましたけれども、現行の制度間にいろいろ欠陥がある限り、できるだけ国民の皆さんに理解をしていただくためには、やはり急いでわかりやすい制度にすることがまず第一だと思います。
例えて申し上げますと、私自身は共済組合ですから被用者保険に入っております。所得は相当あるわけですが、それで年額二十九万四千円払っております。私の娘はフリーターでございまして、税込みで年収が二百万円でございます。それで国民健康保険料は二十万円払う。いつも家の中では、うちの市の市長は悪代官やということを言われております。
つまり、国民健康保険と被用者保険の間でこれだけの差があるわけであります。その中でお互いにせめぎ合いをして老人医療の拠出金を出すということは、これはもう説明をしなくても困難であるということは御理解をいただけるわけであります。これは先ほど申し上げましたように一本化をして、生まれてから死ぬまでの間一つの制度の中ですべてを賄える制度そのもの自体を一日も早くしていただきたい。そのことが市民、国民の皆さんに大いに理解をしていただける方策ではなかろうかな、このように考えております。
野
野中一二三#21
○参考人(野中一二三君) 今、先生がおっしゃいましたように、被用者保険なり健保組合等の皆さんは、元気で働いて所得のある皆さんばかりをお抱えになっておるわけでございまして、我々国民健康保険はそうじゃなしに、一番所得の少ない、こういう人たちを抱えているというその違い。それだけに国費の一定の助成制度というのがあることも事実でございます。この辺について我々はそれなりに理解をしていかなくちゃなりませんが、その後、老人保健、また退職者医療という関係になりますと、元気で働いている間、病人になりにくい間はいわば被用者保険であったり、健保であったり、入っておられて、そして病気をするような年になってきたら国保に入り、または退職者医療に入ってこられたら、当然被用者保険や健保組合が一定の負担をいただくのは私は条理だと思っております。この辺、我々としてそう無理を申し上げているつもりはございません。
先ほども申し上げましたように、当然我々国保も、園部町で申し上げましたように、十億の医療費の国民健康保険のうち三億余りを拠出金として出しているという事実も私は大切に見守ってほしいなと。そんな中で、我々が被用者保険の皆さんや健保連の皆さんとけんけんがくがく論議をする必要性も私はないように思うわけで、お互いに立場を謙虚に理解をいただいたらもう少し助け合える道というのをみんなで見出せる要素はあるんじゃないか。それが地域的な形で一本化した医療制度に変えていただくことによってそういう誤差をなくしていくのが我々お願いをする本意ではなかろうか、このように思っておるのが本意でございます。
この発言だけを見る →先ほども申し上げましたように、当然我々国保も、園部町で申し上げましたように、十億の医療費の国民健康保険のうち三億余りを拠出金として出しているという事実も私は大切に見守ってほしいなと。そんな中で、我々が被用者保険の皆さんや健保連の皆さんとけんけんがくがく論議をする必要性も私はないように思うわけで、お互いに立場を謙虚に理解をいただいたらもう少し助け合える道というのをみんなで見出せる要素はあるんじゃないか。それが地域的な形で一本化した医療制度に変えていただくことによってそういう誤差をなくしていくのが我々お願いをする本意ではなかろうか、このように思っておるのが本意でございます。
直
直嶋正行#22
○直嶋正行君 続きまして安岡参考人にお伺いしたいのでありますが、きょう参考人からお配りいただいた資料の中の3の②なんですが、今回はこの「改正案の内容は見直しすべき事項の「つまみ食い」であること」と、こういうことで一枚目の意見骨子の中に記載されておりますが、ここのところのお考えをもう少し詳しくお聞きしたいと思うんです。
この発言だけを見る →安
安岡正泰#23
○参考人(安岡正泰君) つまみ食いという表現がお気にさわられたかどうかよくわかりませんけれども、私どもは何もすべてを反対しているわけではないのでありまして、基本的にはもっともっと基本的な形での抜本的な改正案をお願いしていきたい。何か国庫の方も非常に厳しい状況であるので被用者の方にそれを簡単に振ってしまったというようなことで、それぞれ各立場に立てば厳しい状況であることはどこも間違いないわけでありますね。それは国保さんも非常に厳しい立場であるでしょうし、我々被用者健保も政管も含めまして非常に厳しい状況になってきている。国も厳しい状況であることは間違いないであろうけれども、その中で国がそういう形で回して転用してしまうということはちょっと安易なのではないか。もっと突っ込んだ形での論議をすべきではないのかなということでつまみ食いという表現をしたわけであります。
いわゆる審議会が何のための審議会であったのかと。審議会でいろいろと真剣に論議をしている中で、何か一方でそういうことが国庫の費用を削減しなくちゃいかぬからということだけでぽっと出てきてしまったということに非常に反発を感じるわけでありまして、一方でそういう審議会で論議をしていながら、片一方では何かひょこっとそういうものが出てきてしまったということに不信感を感じるということでつまみ食いというような形で申し上げたわけでございます。
以上です。
この発言だけを見る →いわゆる審議会が何のための審議会であったのかと。審議会でいろいろと真剣に論議をしている中で、何か一方でそういうことが国庫の費用を削減しなくちゃいかぬからということだけでぽっと出てきてしまったということに非常に反発を感じるわけでありまして、一方でそういう審議会で論議をしていながら、片一方では何かひょこっとそういうものが出てきてしまったということに不信感を感じるということでつまみ食いというような形で申し上げたわけでございます。
以上です。
直
直嶋正行#24
○直嶋正行君 山崎参考人に一点お伺いしたいんですが、先ほど今後のあり方とがのお話があったんですが、今回のこの法案を見ますと、それぞれ国保、被用者保険、財政が大変厳しい状況なんですね。それで、それぞれ違いはあると思うんですが、ただ、これは見方によると国費で今回この改正で五百六十億円マイナス、いわば経費削減になっています。つまり、五百六十億円の国の経費を削減して、それをいわば民間部門にとりあえず振った、振ったといいますか、そちらへ回したと、こういう受けとめもできるわけですね。
そこら辺が、確かに保険制度それぞれ違いがありますから、国保と被用者保険というふうに見るともちろん有利不利あるんですけれども、僕のような見方をした場合に、やはりこういうことを今ここでやることが本当にこれから抜本改革で冷静な議論がされるかどうかというとちょっと心配もあるんですけれども、この点に関して山崎先生の御所見をお伺いしたいと思うんです。
この発言だけを見る →そこら辺が、確かに保険制度それぞれ違いがありますから、国保と被用者保険というふうに見るともちろん有利不利あるんですけれども、僕のような見方をした場合に、やはりこういうことを今ここでやることが本当にこれから抜本改革で冷静な議論がされるかどうかというとちょっと心配もあるんですけれども、この点に関して山崎先生の御所見をお伺いしたいと思うんです。
山
山崎泰彦#25
○参考人(山崎泰彦君) 私は、財革法との関連がいろいろ議論されていますが、基本的に今の老人保健法で三年後の見直しという規定があって、それに基づいて行われる見直したというふうに考えております。したがって、老人保健法の趣旨に照らせばやはり完全に調整しなければいけない、その未調整部分を今回改善するんだというふうに受けとめております。
この発言だけを見る →直
直嶋正行#26
○直嶋正行君 あとちょっと喜多参考人にもう一点お伺いしたいんですけれども、先ほどの議論の中でいわゆる診療報酬基準の引き上げ九百七十億円のお話がございました。引き上げはさることながら、いろいろ手続的にも問題が大きいと、こういう御指摘があったんですが、確かに全体的に医療費の抑制を言われている中でやむを得ない面があるかもしれませんが、診療報酬基準だけが引き上げられた、その決定過程も御指摘あったようにいろいろあったと、こういう御見解があったんですけれども、この点についての御所見があればお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →喜
直
喜