日米防衛協力のための指針に関する特別委員会

1999-05-24 参議院 全138発言

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会議録情報#0
平成十一年五月二十四日(月曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     加藤 修一君     風間  昶君
     弘友 和夫君     沢 たまき君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任
     亀井 郁夫君     山下 善彦君
     畑野 君枝君     緒方 靖夫君
     堂本 暁子君     田名部匡省君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         井上 吉夫君
    理 事
                鈴木 正孝君
                竹山  裕君
                山本 一太君
                若林 正俊君
                齋藤  勁君
                柳田  稔君
                日笠 勝之君
                笠井  亮君
                山本 正和君
    委 員
                市川 一朗君
                加納 時男君
                亀井 郁夫君
                木村  仁君
                世耕 弘成君
                常田 享詳君
                長谷川道郎君
                橋本 聖子君
                畑   恵君
                松村 龍二君
                森山  裕君
                矢野 哲朗君
                山下 善彦君
                依田 智治君
                吉村剛太郎君
                伊藤 基隆君
                石田 美栄君
                木俣 佳丈君
                久保  亘君
                谷林 正昭君
                千葉 景子君
                寺崎 昭久君
                前川 忠夫君
                荒木 清寛君
                風間  昶君
                沢 たまき君
                緒方 靖夫君
                小泉 親司君
                宮本 岳志君
               日下部禧代子君
                田  英夫君
                田村 秀昭君
                月原 茂皓君
                田名部匡省君
                山崎  力君
                島袋 宗康君
   衆議院議員
       修正案提出者   大野 功統君
       修正案提出者   中谷  元君
       修正案提出者   遠藤 乙彦君
       修正案提出者   佐藤 茂樹君
       修正案提出者   山中あき子君
       修正案提出者   東  祥三君
       修正案提出者   西村 眞悟君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小渕 恵三君
       法務大臣     陣内 孝雄君
       外務大臣     高村 正彦君
       大蔵大臣     宮澤 喜一君
       文部大臣
       国務大臣
       (科学技術庁長
       官)       有馬 朗人君
       厚生大臣     宮下 創平君
       農林水産大臣   中川 昭一君
       通商産業大臣   与謝野 馨君
       運輸大臣
       国務大臣
       (北海道開発庁
       長官)      川崎 二郎君
       郵政大臣     野田 聖子君
       労働大臣     甘利  明君
       建設大臣
       国務大臣
       (国土庁長官)  関谷 勝嗣君
       自治大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    野田  毅君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (沖縄開発庁長
       官)       野中 広務君
       国務大臣
       (金融再生委員
       会委員長)    柳沢 伯夫君
       国務大臣
       (総務庁長官)  太田 誠一君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  野呂田芳成君
       国務大臣
       (経済企画庁長
       官)       堺屋 太一君
       国務大臣
       (環境庁長官)  真鍋 賢二君
   政府委員
       内閣官房内閣安
       全保障・危機管
       理室長
       兼内閣総理大臣
       官房安全保障・
       危機管理室長   伊藤 康成君
       内閣官房内閣情
       報調査室長    杉田 和博君
       内閣法制局長官  大森 政輔君
       内閣法制局第二
       部長       宮崎 礼壹君
       防衛庁長官官房
       長        守屋 武昌君
       防衛庁防衛局長  佐藤  謙君
       防衛庁運用局長  柳澤 協二君
       防衛庁人事教育
       局長       坂野  興君
       防衛施設庁長官  大森 敬治君
       防衛施設庁施設
       部長       宝槻 吉昭君
       環境庁自然保護
       局長       丸山 晴男君
       外務省総合外交
       政策局長     加藤 良三君
       外務省アジア局
       長        阿南 惟茂君
       外務省北米局長  竹内 行夫君
       外務省経済局長
       事務代理     横田  淳君
       外務省条約局長  東郷 和彦君
       文部大臣官房長  小野 元之君
       文化庁次長    近藤 信司君
       運輸省航空局長  岩村  敬君
       労働大臣官房長  野寺 康幸君
       自治大臣官房総
       務審議官     香山 充弘君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻川 明巧君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間に
 おける後方支援、物品又は役務の相互の提供に
 関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間
 の協定を改正する協定の締結について承認を求
 めるの件(第百四十二回国会内閣提出、第百四
 十五回国会衆議院送付)
○周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保
 するための措置に関する法律案(第百四十二回
 国会内閣提出、第百四十五回国会衆議院送付)
○自衛隊法の一部を改正する法律案(第百四十二
 回国会内閣提出、第百四十五回国会衆議院送付
 )

    ─────────────
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井上吉夫#1
○委員長(井上吉夫君) ただいまから日米防衛協力のための指針に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十一日、加藤修一君及び弘友和夫君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君及び沢たまき君が選任されました。
 また、本日、堂本暁子君及び畑野君枝君が委員を辞任され、その補欠として田名部匡省君及び緒方靖夫君が選任されました。
    ─────────────
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井上吉夫#2
○委員長(井上吉夫君) 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する協定の締結について承認を求めるの件、周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案及び自衛隊法の一部を改正する法律案の三案件を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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吉村剛太郎#3
○吉村剛太郎君 おはようございます。自民党の吉村でございます。
 今国会は幾つも大きな課題がございますが、その大きな課題の一つでございますガイドライン関連の法案、いよいよ締めくくり総括という形になったわけでございます。
 締めくくり総括質疑の前に、一つ総理に所見を伺いたい、このように思っております。先般、総理は二〇〇〇年サミットにつきまして、沖縄で首脳会議また福岡、宮崎でそれぞれ閣僚会議という決定をなされました。結論からいいますと、私は大変すばらしい決定をなされたな、このように思っておる次第でございます。
 御存じのように、私は福岡県選出でございまして、福岡県にぜひという誘致の活動も行った次第でございます。それと同時に、九州はあくまでも一つであるということで、ほかの県、特に宮崎県さんとも力を合わせ、何とか九州にという活動もやってきた次第でございます。結果として、沖縄で首脳そして宮崎、福岡で閣僚という御決定でございます。
 我々福岡県民としましては、この御決定に大変高い評価をしておる次第でございまして、福岡県知事も早速沖縄県知事に電話で祝意を述べました。それと同時に、福岡は今日までもいろいろの国際会議をやっておりまして若干のノウハウも持っておるところでございまして、そういうノウハウもまた持ち寄りまして九州全体としてこのサミットを成功させたい、このようにも思っておる次第でございます。たまたま本日、二十四日でございますが、恐らく沖縄県知事それから福岡、宮崎の両知事、三知事が相集いまして今後の手はずについての打ち合わせもやるんだろう、このように思っております。
 いろいろと経緯をたどりながら総理が沖縄という決定をされた。そして、宮崎、福岡というところに閣僚会議という御決定をされた。戦中戦後を通じまして大変いろいろとお苦しいときを過ごしてまいりました沖縄の方々、そして決定されたときにテレビに映し出された手踊りですか、あれでお喜びをあらわしておられた姿をテレビで見まして、本当にすばらしい決定をされたな、このように思っておる次第でございます。
 それにつきまして、そういう御決定をなさられた総理、そしてこの沖縄でサミットを行うということの意義について、総理の御所見をまずお伺いしたい、このように思います。
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小渕恵三#4
○国務大臣(小渕恵三君) 来年は言うまでもなく二〇〇〇年という歴史的な節目に当たります。この年に行われます九州・沖縄サミットは、まずサミットとして、二十世紀を総括し、二十一世紀に向けての平和で豊かな国際社会を構築していくための明確なビジョンを打ち出す絶好の機会と考えております。
 政府といたしましては、九州、沖縄の各自治体と緊密な連絡をとりつつ、歴史的に意義の深いこの九州・沖縄サミットを成功に導くため、万全の努力をしていく考えでございます。
 このサミットにつきましては、明年の主催国日本といたしまして、いずれの地区が望ましいかということでありますが、過去三回、いわゆる首都東京で開催をいたしてまいりました。各国の例を見ましても、四回以上同じ会場でというところもございませんし、日本の国も、それは面積は三十七万平方キロですけれども、南北に長く、またそれぞれ地域としてすばらしい開催地がありますので、地方開催を私、外務大臣のときから申し上げておりました。八カ所のすばらしい候補地もございましたが、結果的に九州・沖縄圏を選ばせていただいたわけでございます。
 いずれにいたしましても、今、吉村委員御指摘のように、この四つの島から成る中で九州を中心にいたしましてサミットが開催されるということでございます。有力な候補地でありました福岡県、宮崎県、そして沖縄県、三県相協力し、かつ九州全体でみんなバックアップしていこうという強い熱意もございましたので、そうした決定に至ったわけでございます。
 特に沖縄県におきましては、地理的に亜熱帯地域として日本の中では特殊な地域でもございますし、またアジアに向けての玄関口と申しますか、そういうことで、広くこれから沖縄県がアジア、世界にこの存在をアピールできるよき場所であるということと同時に、長年にわたりまして、戦中戦後、大変御苦労も多かったことでありますし、今日なおいろんな問題を抱えておりますが、改めて県民、力を結集いたしまして、ぜひ相協力してすばらしい沖縄サミットが成功できるように、実は私も心から県民の皆さんの一致した御協力と、あわせて九州全体でこれが成功に向かうことのできるように心からお願いをいたしておるわけであります。
 明年、沖縄県に世界の主要国八カ国の首脳が参加するという意味におきまして、日本そして沖縄県の存在につきましても十分これを理解していただくことは、将来の世界の平和に向けての大きな発信の地になればまことに幸いである、このように考えておる次第でございます。
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吉村剛太郎#5
○吉村剛太郎君 ありがとうございました。
 それでは、ガイドライン関連法案についての質問に入らせていただきます。
 二十一世紀のアジア太平洋地区の平和と安定に大変大きな意義を持っておりますこのガイドライン法案が、本日、いよいよ成立の運びとなりつつあるわけでございます。私は、衆参のこの関連法案についての質疑を見ておりまして、大変いろいろと感銘を受けた次第でございます。
 私も総理も終戦のときは、私は小学校一年だったと思います。総理も大体小学校の一年か二年だったと思いますが、子供心にも空襲とか引き揚げとか戦後の食糧難とか、そういうものを通じまして、戦争の悲惨さといいますものは若干実体験として持ったつもりでございます。
 衆参両院、この参議院の特別委員会の中にも、戦後生まれの方、それもずっともう若い方もたくさんおられます。また、かつて戦前、その青春時代にみずから太平洋戦争に参画した経験をお持ちの委員の先生もおられるわけでございます。それぞれそういう方々の御意見なりを拝聴しておりまして、私どもはこの法案について賛成の立場にあるわけでございますが、反対の立場で質疑をされた、特に戦争経験を持った方々の御意見といいますものも私は非常に傾聴に値すると。その体験したところによっての御意見でございまして、大変感銘を受けながら拝聴もさせていただいた次第でございます。
 この衆参両院の質疑といいますのが、必ず外国に対しても国内に対してもいいメッセージとして伝わっていくものと、このように思っておる次第でございます。私どもは、日本とアメリカがより一層同盟関係を密にして、そしてそれがすなわちアジア太平洋地区の平和と安定につながっていく、このように思っておりますと同時に、またそうしていかなければならないものだと、このように思っておる次第でございます。
 しかし、現実には、冷戦構造が崩壊をいたしまして、そしてもう何度も言われておりますように、地域的紛争がまた別の形で民族間とか宗教間とかいろいろと起きてくる、また起きる可能性を秘めておる次第でございまして、我々の周辺にも北朝鮮のミサイルの脅威、また中国、台湾の問題がどう伝播してくるか、いろいろと問題もあるわけでございます。
 そういう中で、この数年、特に東アジア、インドネシアやタイやマレーシアを中心に金融危機が惹起しまして、それが経済危機、そしてまた国内治安の危機、それがまたその地域の安全保障問題といいますものにもつながってくるというようなおそれもあるわけでございまして、米国のオルブライト国務長官、またコーエン国防長官も数度にわたりその地区を回りまして、経済の安定ということに汗を流したな、このように思っております。
 それはすなわちまた、アジア地区の経済の安定がアジア地区の平和と安定にもつながってくるという思いであろうと思いますし、それだけアメリカのアジア太平洋におきますプレゼンスといいますものの意義というものについてアメリカ自体が十分に決意を持っておるんだな、こんな思いがするわけでございます。
 そういう中で、このガイドライン、いよいよ成立をするという運びになりました。この法案のこの時期に持ちます意義、そして二十一世紀におきますアジア太平洋地域の平和と安定に対応する意義といいますものについて、これまでもいろいろと御発言もあったわけでございますが、改めて総括の意味で総理の御所見を伺いたい、このように思います。
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小渕恵三#6
○国務大臣(小渕恵三君) 委員御指摘のとおり、冷戦後も依然として不安定性、不確実性が存在をいたしておる中で、日米安保条約に基づく日米安保体制が有する意義は不変でありまして、日米安保共同宣言においてその重要性が再確認されておるところであります。また、日米防衛協力のための指針の見直しもこの共同宣言を踏まえて行われたものであります。
 このような新たな指針の実効性を確保するために作成をされました周辺事態安全確保法案は、日米安保条約の効果的な運用に寄与し、我が国の平和と安全の確保に資することを目的といたしておりまして、日米同盟関係の信頼性をより強化するものと考えております。
 この地域の平和と安定のために今回のこの法律がその意義のとおり十分効果を発揮いたしますれば、我が国の平和と安全は確保され、かつ北東アジアの安定につながるものと強く確信をいたして本案をお願いいたしておるところでございます。
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吉村剛太郎#7
○吉村剛太郎君 ただいまの総理の御所見、まさにそのとおりだろうと、このように思っております。我々の国会におきます審議を通じてのガイドライン法、また日米安保体制、日米同盟体制といいますものの意味するもの、我々の気持ちといいますものが日本国民にもまた海外にも正確に伝わるように、今後我々は国を挙げて力を注いでいかなければならない問題であろう、このように思っております。
 衆参の質疑の中で、周辺事態の定義といいますものについては随分と質疑が重ねられてまいりました。周辺事態といいますものは特別地域を限定したものではないという政府側の答弁が繰り返されたわけでございます。
 私は、一昨年、当時の加藤紘一自民党幹事長ともども、きょうは太田総務庁長官もおられますが、一緒にちょうど香港返還の直後でございましたが北京に参りまして、江沢民主席その他の要人とお会いいたしました。江沢民主席は、周辺事態は台湾海峡が含まれるのかどうか、台湾周辺が含まれるのかどうかというようなことについて懸念を表されておりました。
 そのときに、知日派の学者またマスコミ人と懇談をいたしました。恐らく中国におきます日本を最も知っておる、興味を持っておる学者並びにマスコミ人だろうと、このように思っておりますが、中にはとんでもない誤解をしているマスコミ人もおりました。
 例えば、これは私は名前もまたその雑誌も聞いたこともないようなものでございますが、どなたか名前も忘れましたが、恐らく戦前の日本に郷愁を感じておるような論文だったんだろうと思いますが、そういうものを取り上げて、日本はこれによって軍国主義復活だというようなことを言っておるマスコミ人もおりまして、近い国でありながらお互いが理解し合うというのはなかなか難しいものだなということも感じたわけでございます。
 そういう面では、これからあらゆる面で中国のみならずいろいろな国と交流をしながらお互いが知り合っていくということが大変必要であろう、このようにも思う次第でございます。
 この周辺事態につきましては、地域を限定したものではないというあいまいさ、私個人は、この地理的なあいまいさがすなわち戦略的なあいまいさであり、それが大きく抑止力につながってくるという意味では、大変大きな意味を持っておると。もちろん、歯どめがかからないではないかという意見も多々あるのは承知でございますが、事防衛ということについて、このあいまいさというのはある意味では大きな意味を持っておる、このように思っておる次第でございます。
 これにつきまして、外務大臣ですか、防衛庁長官ですか、御所見をお伺いしたい、このように思います。
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高村正彦#8
○国務大臣(高村正彦君) 周辺事態安全確保法案に言う周辺事態とは、我が国の平和と安全に重要な影響を与える事態であり、ある事態が周辺事態に該当するか否かはあくまでもその規模、態様等を総合的に勘案して判断するわけで、したがって、その生起する地域をあらかじめ地理的に特定することはできないということは委員が御指摘のとおりでございます。
 いずれにいたしましても、本法案は、周辺事態に対応するために必要な措置等を定め、日米安保条約の効果的な運用に寄与し、我が国の平和と安全の確保に資することを目的としており、まさに委員が御指摘になったとおり、我が国に対する武力攻撃の発生等を抑止することに資するものでございます。
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吉村剛太郎#9
○吉村剛太郎君 いろいろ議論の中でこの周辺事態の定義といいますものが論議をされましたが、今外務大臣が明言されたように、大変大きな抑止的な意味を持っておるということもまたメッセージとして国民にわかってもらいたいな、このように思う次第でございます。
 この周辺事態法案の成立に伴いまして、申すまでもなく、後方地域支援また捜索救助活動、そういうものについて、日本は、自衛隊並びに民間も含めまして協力をしていくという形になってくるわけでございます。協力をすると。この周辺事態というものを放置すれば、日本に対する武力攻撃に発展しかねない。平和と安定に大変大きな、重要な影響を持つ事態であるということでございます。これはすなわち、放置すれば日本に対する武力攻撃に発展しかねないということでございますから、抑止のためにもここで努力をしなければならない。しかし、なおかつ、日本有事という形にも発展する可能性は当然含んでおるからこそ、この周辺、後方地域で支援を行っていくわけでございます。
 ただ、この後方地域で支援をしていくというものから一歩国内有事に来た場合に、さあ、じゃどうできるかと。例えば、今回のACSAの改定によりまして、じゃACSAが活用できるかというと、これは平時の訓練ですね、それからPKO、それから人道的な救援活動、そういうもので、今度は周辺事態に対応するという形にはなりましたが、有事にはこれが活用できないというようなことでございまして、私、個人的には、本来ならばこの周辺事態の問題の前に、国内有事についての有事法制といいますものについて論議し、決めておくべきではなかったんではないかなという思いを持っておるわけでございますが、いずれにしましても今後の課題、この周辺事態法と国内有事、有事法制とはもう密接不可分な間柄にある、このように考える次第でございます。
 これについてはもう既に防衛庁の方でもいろいろと研究もなされておるんではないかと、このように思っておりますが、防衛庁長官の御所見をお伺いしたい、このように思います。
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野呂田芳成#10
○国務大臣(野呂田芳成君) 我が国の有事に際して必要な法制としましては、一つは自衛隊の行動にかかわる法制、もう一つは米軍の行動にかかわる法制、それから自衛隊及び米軍の行動に直接にはかかわらないけれども国民の生命、財産保護などのための法制の三つが考えられるわけでございますが、このうち自衛隊の行動にかかわる有事法制の問題につきましては、現在の研究が問題点の整理を目的として立法の準備ではないという前提がされておるわけであります。そういうことを勘案しながらこの二十二年間私どもはこの研究を重ねてきたわけであります。
 防衛庁としては、これから研究にとどまらずその結果に基づき法制が整備されることが望ましいと考えていることは、従来より歴代の防衛庁長官が国会で御答弁申し上げてきたところであります。また、米軍の行動にかかわる法制、自衛隊及び米軍の行動に直接にはかかわらないけれども国民の生命、財産保護などのための法制につきましては、安全保障上の課題であると認識しておりまして、その取り扱いについても今後鋭意検討してまいりたいと考えております。
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吉村剛太郎#11
○吉村剛太郎君 我が国の米軍に対しての後方支援というものにつきましては、今回のこの法案に非常に事細かく明記されておる次第でございます。
 一方、米軍の我が国に対する協力といいますものについては、新しいガイドラインにおきまして来援という言葉が幾つも使われております。基本的なことは大ざっぱに理解できるわけでございます。しかしながら、細かな協力内容といいますものは、実は我々はよくわからない、いざというときにどの程度までやってくれるのかなと。
 もちろん、いよいよ我が国がこのガイドライン法案の成立に伴いまして主体的に国防といいますものに取り組んでいかなければならないということは当然一層その意味を増してきたわけでございますが、どうしても同盟関係の中で協力も仰がなければならないというときに、米軍の我が国に対する細かい協力活動といいますものが現段階ではあるのかどうか、防衛庁長官、また事務方で結構でございますが、教えていただきたいと思います。
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野呂田芳成#12
○国務大臣(野呂田芳成君) ガイドラインにおいては、日本に対する武力攻撃に際して整合のとれた行動を円滑かつ効果的に実施し得るよう平素から共同作戦計画についての検討を含む共同作戦を日米間で行うこととされているところであります。
 日本に対する武力攻撃に際して日米が整合のとれた行動を円滑かつ効果的に実施するためには、御指摘のとおり、平素から日米間で計画についての検討を実施し、その検討成果を蓄積し、日米おのおのの計画に反映することが有益と考えており、今後とも一層努力してまいりたいと考えております。
 また、防衛庁長官としても、自衛隊の出動等が必要とされる重要事態が発生する場合における情報の収集、分析、伝達等の円滑な実施を確保するとともに、所要の対応のあり方についてあらかじめ検討を行い、いざという場合に迅速に出動、対応することができるよう重要事態対応会議を設けまして検討を実施しているところであり、今後とも防衛庁、自衛隊の対応に遺漏なきを期してまいる所存でございます。
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吉村剛太郎#13
○吉村剛太郎君 今後の努力、検討をよろしくお願いしたい、このように思っております。
 さて、今回の法案の成立、また日米関係のより一層の強化ということを踏まえまして、これから我々が一つ取り組まなければならない問題があろうか、このように思っております。
 それは、かつて一九六九年はいわゆるミサイルの保持国が二カ国であった、それが一九八九年には十五カ国、そして一九九七年には三十六カ国の国が大量破壊兵器、これは核または生物化学兵器を搭載することができる、運搬手段となるミサイルでございます。まさにこれは、先般北朝鮮がテポドンを発射した、それが日本の領土上空を通過して太平洋側に着弾をしたということであるわけでございます。
 そのようにミサイルが拡散をしておるという中で、これにどう対応していくかということは大変大きな課題であろうと、このように思っておりまして、この委員会でもいろいろと取り上げられたし、また我々自民党でも今研究をしておりますTMDの問題でございます。
 既に研究に取りかかっておるということでございますが、これは現段階ではあくまでも研究だと、これから開発さらに配備、そういう問題になっていかなければならない、このように思っておりまして、これは避けて通れない一つの大きな課題であろうと、このように思っておる次第でございますが、現時点でのTMDについての方針、それから今後の考え方について御意見をお伺いしたい、このように思いますが、これは総理ですか。
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小渕恵三#14
○国務大臣(小渕恵三君) 弾道ミサイル、いわゆるBMDにつきましては、御指摘のとおり弾道ミサイル等の移転、拡散の状況を踏まえますれば我が国の防衛政策上の重要な課題であり、昨年十二月二十五日の安全保障会議の了承を得まして、政府といたしましては、平成十一年度から弾道ミサイル防衛にかかわる日米共同技術研究に着手することを決定いたしております。
 政府としては、このような日米間の協力は日米安保体制の信頼性の向上等に資するものであると考えております。
 今回の決定は技術研究についてのものでございまして、開発段階への移行さらに配備段階への移行につきましては別途判断する性格のものであり、このような判断は、BMDの技術的な実現可能性及び将来の我が国の防衛のあり方等について検討した上で行うことになるものと考えておるところでございます。
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吉村剛太郎#15
○吉村剛太郎君 時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。拍手
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齋藤勁#16
○齋藤勁君 おはようございます。民主党・新緑風会の齋藤勁でございます。
 残念ながら、周辺事態確保法案、いよいよきょうは締めくくり総括ということになりました。限られた時間でございますが、幾つか我が国のこれからの安全保障政策のあり方等を、これまでも衆参国会で議論しておりましたけれども、改めて今日的時点に立ちまして私どもの考え方を披瀝させていただきまして、総理を中心に御見解をいただければありがたいと思います。
 まず最初に、自治大臣にお尋ねをいたします。この間、自治体からいわゆる九条、自治体に対する協力に関する規定が盛り込まれたことによりましてさまざまな質問や意見等が提示をされました。私どもの方にも、二十日付で「「周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律」等の制定にあたっての地方公共団体の意向の尊重等について」、緊急要請ということで、渉外関係主要都道府県知事連絡協議会、会長が、私神奈川県出身でございますが、神奈川県知事、そして副会長が青森、長崎、沖縄。以下、東京も含みますけれども、北海道、茨城、埼玉、千葉、東京、山梨、静岡、広島、山口、福岡。それぞれの渉外関係の主要都道府県知事連絡協議会の方々がお見えになりまして、この間、政府にさまざまな要請を続けてまいりました。意見交換も行ってまいりました。
 ということで、二月三日には十項目、そして四月二十三日には一項目を追加した協力内容が提示されるなど一定の前進が見られました。が、十八日に実施された意見交換会においても、まだ協力項目が特定されていない、協力に当たっての手続、期間、程度など、具体的な協力の内容が依然として明らかにされませんでしたということ。したがって、今後国において、参議院の活発な議論ということも含めて、「地方公共団体への積極的な情報提供を行い、地方公共団体の協力にあたってのマニュアルを示すなど、同法第九条に基づく協力にあたって、地方公共団体の懸念を解消し、その意向が尊重されるよう要請いたします。」、こう触れられております。
 冒頭申しましたように、きょうが締めくくり総括ということでございますし、地元の地方自治体、県民に対しまして、政府のこの要望に対する御見解を賜りたいというふうに思います。
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野田毅#17
○国務大臣(野田毅君) 五月二十日付で、御指摘のとおり、渉外関係主要都道府県知事連絡協議会会長神奈川県知事、岡崎知事でございます、この協議会から、周辺事態安全確保法案制定に当たっての地方公共団体の意向の尊重等についてという緊急要請が私あてになされたところでございます。
 内容は今御指摘ございましたが、要は、五月十八日に渉外関係知事会の意見交換会では、想定し得る協力内容等についてできるだけ具体的な形で説明させていただいたという報告を受けておりますけれども、知事会の方々の方では、まだこれでは十分ではなく、さらに積極的な情報提供を求めておられると考えておるところでございます。
 今後、関係省庁との密接な連携のもと、地方団体への協力の内容、手順等につきまして、要請の趣旨にこたえるべく具体的な形で示せるようになお一層の努力をしてまいりたいと考えております。
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齋藤勁#18
○齋藤勁君 国会での議論は、さまざまな抽象的な部分もありますし具体的な部分も入り、それなりに議論をこなしていますが、民間を含めて自治体等は非常にまだ時間が少ないと思います。ぜひ意向が尊重される、そういった姿勢で取り組んでいただきたいというふうに思います。
 さて、総理にお尋ねをいたします。
 過ぐる九三年一月に前のクリントン政権が誕生いたしまして、そのときは宮澤大蔵大臣が我が国では総理だったというふうに思います、九三年一月のときは。その後、細川政権、羽田政権、そして村山政権、橋本、小渕政権と続くわけですが、今回のガイドライン全体でございますが、アメリカ側の方で見たときに、九三年一月にクリントン政権が誕生し、そして同年に自国の軍事力のボトムアップ・レビューということで、世界どこでも大きな戦争があったときに二正面で全面的に対峙、維持する能力ができる、こういうところから構想がスタートしていることを見て、冷戦後のアジア太平洋地域に向けたアメリカみずからの安全保障戦略に改めて我が国を組み込んでいくという日米安保の再定義であるのではないかというふうに思っております。
 言ってみれば、アメリカは、これによって二十一世紀の予見し得る将来に向けた世界の中での唯一の超大国として、この地域でのリードをしていくということでの安全保障上の基盤をここで整えるということになっていく。それは当然ながら、この間議論をしてまいりましたけれども、我が国の隣国でございます朝鮮半島での万が一の不測の事態への対応であり、私は最終的には、二十一世紀にはこの地域ではさらに隣の中国が、やはり大国としてということでのそれに備える暗黙の布石であるのではないかというふうにもとらえ得るわけであります。だからこそ、中国がこの間、この間の審議も含めまして、いろいろな動きの中で強い懸念とか反発を強めてきたのはある意味では当然のことではないかというふうに思っています。
 今申し上げた点につきまして、総理としての所見を伺いたいというふうに思います。
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小渕恵三#19
○国務大臣(小渕恵三君) 米国の世界戦略云々ということにつきましてはいろいろのお考えがあろうかと思いますが、我が国といたしましては、我が国の平和と安全を守りこの極東の安定を期するという意味で、日米安保条約は依然としてその存在について確固たる自覚を持ち対応していかなきゃならぬと。
 そういう意味で、橋本総理、クリントン大統領の間の安保共同宣言に基づきまして、いま一度冷戦後のこの事態を十分認識して、それにいかに対応するかということで、安保条約をより効果的に機能せしむるために今日こうしてガイドライン関係法案を提出させていただいておるわけでございます。
 そこで、諸外国の問題、特に中国についてお触れになられましたが、私は、日米安保体制そのものが全く防御的なものでありまして、特定の脅威、国を想定したものでなく、指針に言う周辺事態は、しばしば申し上げておりますように、その生起する地域をあらかじめ地理的に特定せず、このような意味で地理的な概念はないのでありまして、事態の性質に着目した概念でありましたので、したがいまして、事中国をいわば封じ込めるためのものであるというような御指摘があるとすれば、これは全く当たらないものであるという認識をいたしておるところでございます。
 ただ、諸外国につきましては、しばしば申し上げておりますように、こうした我が国の基本的対応につきまして十分な理解を得ていかなければならないことは至極当然なことでございますので、今日まで努力をいたしてまいりましたが、今後ともさらに近隣諸国の理解を深める努力をいたしていきたい、このように考えております。
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齋藤勁#20
○齋藤勁君 そこで私は、私にもそれから多くの国民の中にも、とりわけこの安全保障という言葉が、とらえ方なんですけれども、安全保障と言うと日米安保条約と不可分、言ってみれば防衛、軍事というそういうとらえ方にどうも陥っているような実は気がしているわけであります。
 もともと安全保障というのは、人間そのものが安心して暮らすことを保障するための日々の人々の営みということを指しているわけでありまして、世界各地では、残念ながら宗教対立とか民族対立、貧困等の原因で絶え間ない紛争が続いておりますけれども、国際社会の現実に立って、国境を越え人々の安全が共通に保障されるために積極的に動く平和外交こそがもっと求められる現実的な外交と言えるというふうに思います。
 そこで、総理、さらにお尋ねいたしますけれども、今回の周辺事態法案、内閣総理大臣が周辺事態の認定を行いますね。それは、我が国独自の判断ということで繰り返し答弁されておりますが、改めて再確認いたしますが、日本独自の判断で行っていくということでよろしいでしょうか。
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小渕恵三#21
○国務大臣(小渕恵三君) 究極は、我が国の基本的な判断によることは当然のことだろうと思っております。
 この周辺事態安全確保法案につきましては、日米安保の効果的な運用に寄与し、我が国の平和と安全を確保することを目的といたしておりまして、我が国に対する武力攻撃の発生を抑止することに資するものであることは当然であります。
 ある事態が周辺事態に該当するか否か、周辺事態に際していかなる措置を実施するかにつきましては、日米両国政府がおのおの国益確保の見地から、その時点の状況を総合的に見た上で主体的に判断することになります。その際、日米両国間において臨時密接に行われる情報交換、政策協議が一層緊密に行われ、そのような事態について共通の認識に到達するための努力が払われることになります。
 このような同法案の成立によりまして、日米安保体制のもとで日米間の防衛協力がより効果的なものとなるよう、ひいては日米安保体制の信頼性が一層向上することになると考えておりまして、冒頭申し上げましたように、主体的に我が国が判断することではありますが、その過程におきましては、お互い両国の信頼なくしてはこれが成立しないわけでありますから、我が国が主体的に判断のできるような体制が整えられるように両国間の密接な連絡協調を行っていくことは言うまでもないことだと、こう考えております。
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齋藤勁#22
○齋藤勁君 そこら辺が私自身の質疑の中でも非常に気になるところでございます。日本周辺で米軍が万が一のときに戦闘行為に入っていくというのは、最終的には当然のことながら米国の分析、権限ということで行われるわけでありまして、周辺事態以前の段階で我が国政府が独自の情勢、情報を把握してリードしていく、牽引していく、そういう動かすような力を我が国自身が持っていればこれは別なんですけれども、米国の国益を求める戦略と、我が国の国民を守っていくという安全は、必ずしもすべて一致をするということにはならないわけであります。
 再度お尋ねいたしますが、この我が国の主体性ということについて、私はこの間の議論はどうしても危惧をせざるを得ないんですが、総理、再度お尋ねさせていただきます。
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小渕恵三#23
○国務大臣(小渕恵三君) 今回のガイドライン関連法案そのものは、しばしば申し上げておりますように、我が国の平和と安全ということを期するということに尽きるわけでございまして、米国の他の戦略その他についてのことを言及申し上げる立場にありませんが、我が国の平和と安全を保障し、我が国の国民の生命、財産を守るというために必要な場合にのみ限ってこのガイドライン法は効果を発揮するものということでございまして、この点はぜひ国民の皆さんにも御理解をいただきたい。いただいておると思いますけれども、さらに努力をしていかなきゃならぬと思っております。
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齋藤勁#24
○齋藤勁君 アメリカは、みずからの国益を追求する立場で、外交と軍事というのは非常に一体となって私は進んでいるというふうに思います。
 とりわけ、今これから外務大臣にお尋ねいたしますが、昨年の秋、非常に緊迫した状況が朝鮮半島にあって、この核施設疑惑をめぐる動きでも、これまでの枠組みが崩れていくんではないかという、そんな危惧もございましたけれども、こんな中でも、いわゆる外交努力を大変、昨晩もペリーさんと会われまして、きょうも話し合いをされるんでしょうが、非常にこの外交努力というのが目につくわけでありまして、米朝関係四者会談、カートマン特使さん、あるいはペリー前国防長官派遣、この軍事的な準備段階の決定は、やはり私はこのような外交努力が密接不可分であるというふうに思います。
 これに対して我が国はということになりますが、いずれにしましても、余り時間もございませんので、きょうの新聞、テレビ等でも若干の報道を受けておりますが、外務大臣、ペリー調整官との話し合いの中身、日本政府からどのようなことをペリー調整官に話されたのか、お尋ねいたします。
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高村正彦#25
○国務大臣(高村正彦君) ペリー北朝鮮政策調整官は、北朝鮮訪問に先立ち、昨日我が国にお越しになり会談したわけでありますが、私から、我が国として包括的かつ統合されたアプローチへの支持を再度表明したのに対し、先方から、今後とも日韓米の緊密な連絡、協力を図っていきたい旨の発言があったわけでございます。
 いずれにしても、我が国はペリー調整官との間で累次緊密に協議しており、対話と抑止に基づく我が国の対北朝鮮政策及び我が国の日朝間に係る諸問題については十分すり合わせが行われており、その結果、ペリー調整官の見直しを支持しているものでございます。
 ペリー調整官自身がこの内容を北朝鮮に伝えるまで、まだきっちりした形で外に公表しておりませんので、それ以上のコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
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齋藤勁#26
○齋藤勁君 先ほどの議論でも、この法案が一つの抑止ということは、私は必ずしもそうではないという立場には当然立ちません。
 有事があるとすれば、それに備えるための方策を整えるというのはやはりそれなりの理由があろうと思うんです。有事に備えるということは、その抑止という効果もありながら、逆な意味で、今まで整えてなかった有事協力の体制が整えられるということは、今度は相手側の方に逆に攻撃能力の体制が整ったと受け取られる可能性があるわけで、誤ったメッセージというのが私は行くこともあろうと思います。
 私どもは、我が国、日本というのは武力による威嚇は国際紛争を解決する手段として永久に放棄するということを明確に憲法でうたっている国家であります。言ってみればこの朝鮮半島問題というのは、過去と現在を考えれば、韓国とともに朝鮮有事を未然に防ぐ、二十世紀、それから二十一世紀に行くときに、このアジアの中で朝鮮有事を起こさせないということが我が国最大の国家目標でなければならないのではないかというふうに考えるわけであります。
   〔委員長退席、理事竹山裕君着席〕
 米国には米朝関係、そして四者会談あり、そしてまた韓国も南北対話あり、そして中国も四者会談がある。我が国には、残念ながら日朝関係のチャンネルが独自にないというのを私は非常に危惧しております。韓国とはもちろん過去の清算をしておりますが、北朝鮮とも当然していかなければならない。私は、アメリカにはない、韓国にもない、中国にもない、こういう歴史的な我が国の位置というのは独特のチャンネルを持つ立場にいるのではないかというふうに思います。
 もう一つは、周辺各国と比較をしましても在日韓国人・朝鮮人の方が非常に多い、こういったような我が国の実情を見ている限り、そういったチャンネルも私は当然あるべきだというふうに思っております。
 昨年、我が院でも金大中大統領をお呼びいたしました。日韓共同宣言、私は本当に画期的な出来事であったというふうに思います。日韓共同宣言に植民地支配のもたらした苦痛と損害に対する日本の反省、おわびが率直に明記をされまして、韓国側もそれを評価するということで確認をしました。
 こういったことを考えれば、北朝鮮側に対して、少なくとも私は、従来、日朝ということになりますととかく韓国の方からちょっと待てよというのがありましたが、そこでは懸念する材料もないわけでありまして、つい先日、新聞でもってこれを伺いました。
 先ほど私は、朝鮮有事を起こさせないのは今世紀最大の国家目標だというふうに言いましたけれども、野中官房長官は今世紀が終わるまでにこの問題は解決をすべきだということも言われ、私はその発言そのものは与野党を別にいたしましても政治家として大変評価をさせていただくつもりでございます。
 今、私、朝鮮有事を防がなきゃならないということをそれなりの言葉でるる言ったつもりなんですが、外務大臣に所感を伺いたいというふうに思います。
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高村正彦#27
○国務大臣(高村正彦君) 我が国の中長期的な政策目標として、第二次大戦後のまだ不正常な関係、北朝鮮との間を正したい、そしてそれが朝鮮半島の平和に資するようにならなければいけない、こういう感じを持ってやっているわけでございます。
 いろいろなことがありまして、今必ずしもそういう方向でうまくいっていないというのは大変残念なことでありますが、我が国としても、いろいろ水面下の接触等を通じて、お互い何を考えているか、少なくともそれがわかるというところから始めなければいけない、こういうふうに思っております。
 委員がおっしゃった、日本みずからがいろいろな対話、交渉に参加すべきではないかということは、これは小渕総理が前から言っておられまして、六者会合のようなものをやらなければいけないと。これはロシアやあるいは韓国からも支持されていますが、肝心の北朝鮮自身が今のところかたくなでありますのでなかなか進まないということでありますが、こういうことは必要なことでありますから、私も小渕総理の命を受けてそういったことをきっちりやってまいりたい。
 そういう中で、当然朝鮮半島で何かあるということは大変なことでありますから、それを含めてこの地域全体が平和で安全であるように、日本政府として全力を尽くしてまいりたい、こういうふうに思っているわけでございます。
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齋藤勁#28
○齋藤勁君 国交交渉というのは、やはり大変なことだと思うんですね。我が国として、確かに拉致疑惑の問題とかいろいろ横たわる問題が日朝間であると思うんです。そのことが解決をしなければということが条件で入るというのでは、なかなかやはり現在難しいのではないか。
 少なくとも交渉のテーブルに着くという中で継続していくということを課題として残していくということの中で、少なくとも我が国として建設的な態度をとればというようなことではなくて、やはり有事を起こさせないということになれば、ある意味ではあらゆることを私どもが飲み込む中で続けていくと。私はかつてアメリカへ行きまして、四者会談に入ってカートマンさんとも会ったことがあります。アメリカは堪忍袋の緒が切れないでよくそんなに長く交渉をやっていますねという話をしてまいりました。とにかく私は、日本はそういった点についてはむしろ学ぶ点もあるのではないかなというふうに思います。
 ペリーさんともきょうお話しになりますし、これからまた超党派での訪朝団も予定されているというふうに聞いておりますが、日本の歴史の上に立ちまして、私は、あくまでも起こさせないという外交努力をぜひ積極的にとっていただきたいということを申し上げさせていただきます。
 次に、過日の本委員会で取り上げさせていただきました、きょう各委員のお手元にも配付をさせていただきました核搭載艦船の日本寄港の問題でございます。私自身、英語が堪能でも全くないわけでございまして、これは私の訳文ではなくて、我が党の方の関係者が訳しております。短時間でやっていますので、誤訳があるかもわかりません。早速同僚議員からも、齋藤さん、ちょっと間違っているよというのがあったので、ここはすぐ訂正しなきゃいけないんですけれども。
 二枚目だと思うんですけれども、一九七二年六月十七日、レアード国防長官、ロジャース国務長官の概要というところの三なんですけれども、「私には」というくだりから始まりまして、後段の方、「とくに、日本政府が六隻の艦船」、これは「駆逐艦」の方が正しいのではないかということ、そしてその次に「空母化について」とありますが、これは「空母化」じゃなくて「母港化」の方が正しいという御指摘もいただきました。
 これは全部読んで改めてということになりますと大変な時間を要しますので、問題は三枚目の七番、八番あたりでございます。七番は「日本に空母化する」、これも「母港化」ですね、「空母を非核することは、軍事的な力量を大幅に削減することになり、他の核搭載船との作戦上の問題が生じることになる。軍事的能力の削減は、アメリカ・日本双方の不利益となる。」、中略しますが、「我々が今までとってきた、「認めもしない、否定もしない」という政策を変更する用意がないのであれば、母港化した空母が現実には核を搭載していないという事実について我々の利益はない。」。八、「法的には、日本政府との交渉の記録はかなり明白である。一九六三年四月にライシャワー大使が大平外相とこの件を協議した時に、大平外相は日本の領海や港にいる艦船に搭載された核兵器は事前協議の条項に適用されないというライシャワー大使の認識を確認した。その後、この解釈を変えた政権はない。」ということでございます。
 これを前回の委員会でやりとりをさせていただきました。外務大臣からは、これはアメリカの当時の政府の高官同士のやりとりでしょう、文書でしょう、これが大平さんとの日米関係になったら重大なことだということが一つございました。それから、日本政府からはアメリカ政府に対し照会する考えはないというのがたしか外務省の方からのお話でもございました。それから、依然として今でもこの核搭載船日本寄港問題については事前協議の対象になっているというような話もございました。
 私は、そういった日本政府の姿勢というのはいかがかなというのをずっと今なお思っています。これは、私は、報道そして今の同僚議員のも、かねがねライシャワーさんと大平さんとの口頭問題というのがあったではないかとかいろいろあったと思うんです。そのことがその後、空母ミッドウェーの横須賀母港化あるいは二隻の戦闘艦の佐世保への配備を日本政府に認めさせようというロジャース国務長官に要請したレアードさんの文章がアメリカ公文書館に保存してあったわけで、これを琉球大の我部先生が取り寄せ、私が我部先生からいただいた資料でございまして、国会に出すということを我部先生からも御了解いただいております。
 米政府が明確にこういうふうに行っているということは、私は非核三原則というのはトランジット、一次通過に関してはもう形骸化していますね、いかがでしょうかと。残念ながら、今度ガイドラインの中でも、冒頭申しましたとおり、イエスかノーかというときに総理は、最終的に日本の政府が判断と言いつつも、こういうところではそうではないわけです。事前協議の対象にしていないということを大平さん自身が言って、そのことをその後両方の政府高官同士が確認をしている。非核三原則、事前協議、以前の問題であっても今の我が国とアメリカ、周辺各国との考え方を思いますと、私はどうしても看過することができない。
 前回は外務大臣にお尋ねさせていただきました。総理大臣、いかがでございましょうか、このことに関して所感をお伺いしたいと思います。
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小渕恵三#29
○国務大臣(小渕恵三君) 委員会におきまして齋藤委員から本件について御指摘があり、政府として外務大臣から御答弁申し上げたと聞いておりますし、またその答弁ぶりにつきましては承知をいたしております。したがいまして、同様の御答弁を申し上げることとなろうかと思っております。
 ただ、先ほどレアード米国防長官発ロジャース米国務長官あて書簡について改めて御指摘がございました。本件につきましては、御指摘のレアード国防長官発ロジャース国務長官あて書簡は米側の内部文書であると承知をいたしており、政府としてその内容にコメントすることは差し控えさせていただいておるところでございます。
 そこで、積載艦船の寄港及び領海通過は事前協議の対象としないということを大平外相が確認したとの御指摘のような事実は承知をいたしておらない、これは御答弁があったかと思います。
 大平外相自身、当時の国会におきまして、「核兵器につきましては、政府が数年前から国会で御答弁申し上げているように理解しておりまして、持ち込みは認めないという不動の方針」でございますというのが、昭和三十八年五月十四日参議院の外務委員会における御答弁でございました。
 さらに、一九八一年当時、国会におきまして鈴木総理も、大平さんはそういうことを言っておらない、後任の外務大臣にも引き継いでいない、外務当局も一切承知していない、記録もないと御答弁を申し上げておられるわけでございまして、したがってその後の外務大臣はそのような事実を承知することでもございますし、私自身、総理としても、そのようなことは鈴木総理の発言をもって終息しておるという認識をいたしておるところでございます。
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