外交・防衛委員会

2000-05-25 参議院 全71発言

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会議録情報#0
平成十二年五月二十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十三日
    辞任         補欠選任   
     佐々木知子君     片山虎之助君
 五月二十四日
    辞任         補欠選任   
     片山虎之助君     佐々木知子君
     荒木 清寛君     弘友 和夫君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任   
     森山  裕君     山内 俊夫君
     浅尾慶一郎君     本田 良一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         矢野 哲朗君
    理 事
                鈴木 正孝君
                武見 敬三君
                小山 峰男君
                益田 洋介君
                小泉 親司君
    委 員
                佐々木知子君
                村上 正邦君
                山内 俊夫君
                山崎  力君
                山本 一太君
                依田 智治君
                吉村剛太郎君
                海野  徹君
                本田 良一君
                松前 達郎君
                弘友 和夫君
                立木  洋君
                田  英夫君
                田村 秀昭君
                佐藤 道夫君
   国務大臣
       外務大臣     河野 洋平君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  瓦   力君
   政務次官
       外務政務次官   江崎 鐵磨君
       外務政務次官   山本 一太君
       防衛政務次官   依田 智治君
       防衛政務次官   西川太一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻川 明巧君
   政府参考人
       防衛施設庁長官  大森 敬治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
〇国際航空運送についてのある規則の統一に関す
 る条約の締結について承認を求めるの件(内閣
 提出、衆議院送付)
〇千九百五十五年九月二十八日にヘーグで作成さ
 れた議定書により改正された千九百二十九年十
 月十二日にワルソーで署名された国際航空運送
 についてのある規則の統一に関する条約を改正
 するモントリオール第四議定書の締結について
 承認を求めるの件(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
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矢野哲朗#1
○委員長(矢野哲朗君) ただいまから外交・防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、荒木清寛君が委員を辞任され、その補欠として弘友和夫君が選任されました。
    ─────────────
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矢野哲朗#2
○委員長(矢野哲朗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約の締結について承認を求めるの件及び千九百五十五年九月二十八日にヘーグで作成された議定書により改正された千九百二十九年十月十二日にワルソーで署名された国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約を改正するモントリオール第四議定書の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に防衛施設庁長官大森敬治君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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矢野哲朗#3
○委員長(矢野哲朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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矢野哲朗#4
○委員長(矢野哲朗君) 国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約の締結について承認を求めるの件及び千九百五十五年九月二十八日にヘーグで作成された議定書により改正された千九百二十九年十月十二日にワルソーで署名された国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約を改正するモントリオール第四議定書の締結について承認を求めるの件の両件を便宜一括して議題といたします。
 両件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山崎力#5
○山崎力君 山崎でございます。
 まず、この両条約といいますか、議定書の承認も含めてですが、その中身についてはこの際、異存ないということです。ただ、その表題といいますか、日本語について山本次官にちょっとお伺いしたいと思うんです。
 この何々についての「ある規則」というのが日本語として非常になじまない。英文を見れば、私のつたない発音でいけば、フォー・ザ・ユニフィケーション・オブ・サートゥン・ルールスということで、このサートゥンというのを「ある」と訳していることで非常にわかりにくくなっているんですが、もう少しましな訳はないのかと。
 もちろん、今までこういった外交用語、英文の外交用語を統一的に日本語に訳すということで、関係者にはこういうふうな日本語はこういう英文が浮かんできてこういう意味なんだろうということは恐らく歴史のあることだろうと思って理解はするんですが、翻って現時点でこれを見ても、どうも私自身ですらはっきりイメージがわいてこないのを、一般の同僚議員の方も恐らく大多数の方がそうではないかと思うんですが、その辺についての御見解をちょっと伺いたいと思います。山本次官、よろしくお願いします。
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山本一太#6
○政務次官(山本一太君) 確かに山崎委員おっしゃったように、ぱっと見ると一瞬わかりにくいところもあるかもしれませんが、この「ある規則」、今おっしゃったサートゥン・ルールスというふうに英語はなっているわけですが、つまり「ある規則」というのは、いろいろ規則がある中ですべての規則ではないある部分をカバーする規則というまさにその意味でして、今回の場合は民事面の責任を書いてあるということで、実はその他にも御存じのとおりいろんな条約がございまして、一番典型的なのは、例えばシカゴ条約みたいなものがあって、この航空協定で二国間の乗り入れをしているということで、つまりある分野、全部ではない、そのある分野をカバーする「ある」という意味のサートゥン・ルールスということです。
 実は、これには意外とちゃんとした故事来歴がありまして、簡単に持ってきたんですけれども、この訳語というのは、昭和二十六年、一九五一年の吉田茂全権ほかがサンフランシスコ講和会議の場で平和条約とともに署名した日本国政府の宣言において、我が国が速やかに加入する意思を有する国際文書の一つということでワルソー条約を挙げた際に、ここに同条約の正式名称の中で「ある」というのを使用しているということで、その後、昭和二十八年、一九五三年にもワルソー条約の締結について、あるいは引き続き四十二年、一九六七年に、やはりワルソー条約を改正するヘーグ議定書の締結、この二つについてそれぞれ国会の承認をいただいたときにも、やはりワルソー条約の正式名称の中でこのサートゥン・ルールスと、「ある」というのを使用している、こういうことでありまして、これはもう正式なタイトルをこうやって改正の場合も運用していくしかないという状況で、この条約を改正するということでその正式名称をそのままとって「ある規則」と、こういう訳語を使用しているということで御説明にかえさせていただきたいと思います。
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山崎力#7
○山崎力君 大体そういう説明があるだろうなというのは、これを読んでというか、感じたわけですけれども、さはさりながら、日本語としてこれで浮かんでくるかというと非常に問題で、言葉を補ってやれば、いわゆるワルソーで署名された航空運送について幾つかある規則のうち、ある分野の規則の統一に関してという意味だと思うんですが、そのことがこの文章から日本語として浮かんでくるというのは極めて特異な才能を持った人間でしかないということがございますので、その辺は今後、これはもう一つの固定された訳、いわゆる固有名詞的な訳だということで了としますけれども、今後その辺のところをわかるように、これでも長過ぎて日本語とすれば本当に大変なんですが、お願いしたいということで、次の質問に移らせていただきます。
 それで、今度は外務大臣の方にお願いしたいんですが、せんだって台湾で陳水扁新総統が就任されました。両岸関係というのは、言うまでもなく我が国の外交にとっても非常に大きな、不安要素と言うと言葉は悪いんですけれども、どうなるかによって我が国も大きな影響が出るということで、その就任演説の内容というのが極めて注目されていたわけです。
 報じられるところ、私自身そこにも参加していたわけで、聞いた人間の一人なんですけれども、極めて巧妙なレトリックで問題を、言葉は悪いんですけれども、すり抜けるというとおかしいんですが回避していて、衝突その他の難しい方を回避していて、それで大陸側の方も、その辺のところの、何というのでしょうか、どう解釈してどうやったらいいかというところをちょっとまだ決めかねているような対応もその当時の報道ではなされておりましたが、日本政府として、あの就任演説に対する現時点での考え方と、それの大陸、中国側の反応についてどのようにお感じなのか、お伺いしたいと思います。
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河野洋平#8
○国務大臣(河野洋平君) 議員御指摘のとおり、我々もあの就任演説については非常に高い関心を持って見ており、そして聞いていたわけでございます。
 陳水扁氏の演説は、今、議員は非常に巧妙なレトリックというふうにおっしゃいましたが、私どもは、非常に慎重な言い回しで、しかしこれまで述べてこられた枠の中で、その枠から出ることはなく非常に慎重に抑制された演説をされたというふうに聞いたわけでございます。注意深く、そして慎重な言い回しのこの演説は、中国を刺激したくないという気持ちもきっとあったに違いない、そういう感じで演説は聞きました。
 これに対して、中国側は二十日に声明を出しているわけですけれども、この声明では、一つの中国の原則の重要性を強調し、一つの中国の原則や台湾が中国の一部であるという現実を否定したり、一つの中国を将来のこととするという、未来のという言葉を使われたわけで、そのことはあってはならない、そして一つの中国の原則が大事なんだということを中国は非常に強く述べているわけですが、それはそう述べつつも、今申し上げたような一つの中国という原則のもとでなら対話を行う用意があるというふうに言っているわけです。これも比較的抑制のきいた反応ではなかったかというふうに私どもは見ていまして、確かに原則をめぐる立場の違いがあって、両岸当事者間の対話の再開というのがこのことで直ちにできるという感じではないなというふうに見つつも、両岸当事者による平和的解決のために対話が何とか早期に行われてほしいということを希望しているわけでございます。
 いずれにしても、双方の発言は非常に慎重な発言、慎重な対応ぶりというふうに感じております。
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山崎力#9
○山崎力君 そういうふうな日本政府側の両岸、中国、台湾に対する反応をそういうふうに受けとめられているということがわかりましたけれども、問題は、その慎重さが将来どこへ向かうのかということが一番問題だろうと思うんですが、その辺についての御感想は何かございますか。
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河野洋平#10
○国務大臣(河野洋平君) これはまだもう少し見てみないとはっきりしてこないと思います。
 いずれにしても、これから通商問題があったり、さまざまな現実、具体的な動きというものがあるわけで、それについて双方がどういう発言をし、行動をするかということがあると思いますが、私どもとしては、繰り返し申し上げておりますが、従来の日本の政府のとってまいりました立場、認識というものの上に立って双方の話し合いが早期に行われるように願っているところでございます。
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山崎力#11
○山崎力君 時間ですので、これで終わります。
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海野徹#12
○海野徹君 おはようございます。民主党・新緑風会の海野徹であります。
 外務大臣にお話をお聞きしたいわけなんですが、一つは日朝正常化交渉のその後の進捗状況について、いろいろ我々は報道あるいはその関係者からお聞きすることが多いんですけれども、非常にタフな交渉を向こうはされているような印象がありまして、それに対する我が国の交渉のぐあいはどうなのか、お聞きかせいただきたいと思います。
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河野洋平#13
○国務大臣(河野洋平君) 大変御心配をおかけしておりますが、日朝の国交正常化交渉は先般四月にピョンヤンで久しぶりに再開をされたわけでございます。
 その四月に再開をされました日朝国交正常化交渉で、双方は双方の関心事を述べ合うということに終始して、一歩突っ込んだ話は次の回にしようと言って次回の交渉につなげる作業を最終的にいたしまして、次回は東京で行うということなどを決めて、その折、我々は五月の末には東京で行うことになるなという感触でおりました。そして、その東京で行われる日朝国交正常化交渉のための準備にもう我々は入っていたわけでございます。
 双方で連絡すべき事柄等については適時連絡をとりながら、東京におきます交渉の日時を最終的に詰めようという作業をしておりましたところ、先方から準備の都合もあるので当面延期したいという話が参りまして、一体いかなる理由による延期かということでやりとりを大分いたしましたけれども、先方からは準備の都合があるので当面延期だということで、その具体的な理由等についてはしっかりとした説明がないままに、とにかく当面は延期だということを繰り返されて、当初我々考えておりました五月末の東京におきます会議は延期せざるを得ないという結論を我々も出しまして、五月末の準備は、つまり物理的な準備ですね、ホテルをどうするとか場所をどうするかとかいう、そういう準備はもうそこで停止をしたということでございます。
 しかし、その折にも、これは無期延期ではない、当面延期だということを双方はお互いに話し合っておりまして、その当面というのがどのぐらいの期間かということについてはまだ確認はしておりませんが、とにかく当面延期だと、こういう状況に今なっております。
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海野徹#14
○海野徹君 前回の委員会で外務大臣にちょっとお聞きさせていただいて、それは所管外ですからということだったんですが、朝銀のことなんですけれども、その後いろんな御調査をされてもう念頭に置かれているかと思うんです。
 ちょうどその延期の時期ですね、同じような時期に私のところへ情報を入れていただいた人がいまして、それが一つには、朝銀東京の検査が三月十五日の締め切りだったのが、それが無期延期になったと。これは、信用組合の検査・監督が国に移ったということの理由があるかもしれませんが、担当している春日さんという弁護士に聞きましたら、いや全く期限が設定されていないでいろいろ、我々としてはいろんな真相究明委員会があります、の弁護士なものですから、いろいろ検証するには十分時間をもらったからというようなお話もあったんですが、その一方で、政府高官から、七月もしくは八月に一兆円の公的資金を朝銀に注入しようというようなのが責任副議長の方へもう連絡が行っていると。それも、公安の方々もそれは情報として察知しているというような話がありまして、その後のスケジュールは、年内に正常化をして来年は戦後補償まで交渉に入るんだということで総連の幹部も言っていらっしゃるという話もあります。
 非常に、一兆円にも及ぶような公的資金の注入というのは、大変これは我々の関心事というか日本人全体の関心の大きなことですから、そう簡単に検査も終わっていない段階で、しかもいろんな意味で各地で問題がある朝銀の経営内容の中で、そう簡単に決まるものじゃないんだろうなと。それがどうも交渉の延期と絡んでいるんじゃないか、あるいは交渉に入る前提条件としてあるんではないかなという疑念があるものですから、その辺について、おわかりになる範囲内で外務大臣から御所見をいただきたい。
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河野洋平#15
○国務大臣(河野洋平君) 私からまず御答弁を申し上げられるのは、日朝の国交正常化交渉の中でこの朝銀問題が取り上げられたあるいは議論されたという事実はありません。
 それから、朝銀の問題について今、議員からいろいろ御指摘がございました。大変な問題だという御指摘がございましたが、この問題は、前回もそう申し上げましたが、外務省としてお答えをする範囲を少し出てしまうと考えます。私どもにはお答えをする能力がございませんが、いずれにしても、今御指摘の朝銀信用組合というんですか、は、これは我が国の国内法によって、国内法に基づいて免許を受けているわけでありまして、そうした金融機関にあっては破綻処理の問題は、我が国の関係当局、すなわち金融再生委員会等が国内法令に従って対処するということに恐らくなるのであろうと思います。
 私どもとしては、少なくとも現時点ではそれ以上の情報といいますか、この問題についてのやりとりを承知していないのが実情でございます。
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海野徹#16
○海野徹君 外務大臣からの御答弁は多分そうなるんではないかなと思いましたが、先ほど、交渉で積極的に進めてみたりあるいは滞ってみたり、あるいは別の分野で、別のというかほかの国については積極的に外交を進めてみたり、あるいはADBについては韓国は支持、日米は慎重ということで、それに対して非難してみたり、非常にタフな交渉を向こうはしてくるものですから、その辺、具体的な日朝正常化交渉の議題としては聞いていないといっても多分いろんなところで影響があるんではないかと思いますから、重大な関心を持っていただきたいということを要望させていただいて、質問を終わります。
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河野洋平#17
○国務大臣(河野洋平君) 委員長、一言だけお願いします。
 ちょっと細かいことですが、先ほど私、日朝正常化交渉が五月の末というふうに申し上げましたが、当時のやりとりでは五月の下旬というやりとりであったということで、そこは訂正をさせていただきます。
 それから、日朝国交正常化交渉については、先方はミサイル問題であるとか拉致問題であるとか、そういう問題を横に置いて、明らかに国交正常化の問題に絞れという意味のことをしきりに言っていることもございまして、確かにおっしゃるようにいろいろな議論があって非常にタフなやりとりにはなっておりますが、私どもとして注意深くこの協議には臨みたいと思っております。
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海野徹#18
○海野徹君 ありがとうございました。
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矢野哲朗#19
○委員長(矢野哲朗君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
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矢野哲朗#20
○委員長(矢野哲朗君) 速記を起こしてください。
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弘友和夫#21
○弘友和夫君 公明党・改革クラブの弘友和夫でございます。
 きょうは条約の審議を行う本委員会でございますけれども、私は、こうした条約締結だとかさまざまな対外交渉の際の日本側の姿勢というものにもかかわりますし、また緊急の問題でもございますので、お許しをいただきまして、長崎県佐世保港内の佐世保重工業、いわゆるSSKと米軍基地の岸壁の競合問題について御質問させていただきたい、このように思っております。
 この問題につきましては、去る一月十八日に本委員会におきましても御視察をいただいておりますし、また自民党の中でも佐世保基地問題を考える議員懇談会というのを設置された。また、地元でもいろいろな協議会を持っておりまして、これの本格的な解決のためにはすみ分けをしなければならないということで、国の調査費も計上されて徐々に進んでいるように思うわけでございますけれども、しかし今非常に緊急を要する問題というのが進んでいる。
 といいますのは、佐世保港の立神第四、第五岸壁を米強襲揚陸艦ベローウッドとエセックスの交代配備のために七月一日から約一カ月間引き渡しをせいと、こういうふうに要求をされている。これは日米合同委員会の四月六日の最終通告でもそういうふうになっているわけですけれども。こうした明け渡しというのは、一カ月あったにしましても、現在の工事の遅延、また受注工事の契約不可能によるSSKの経営悪化というのはもう目に見えている。要するにここには千五百名も従業員の方がいらっしゃる、その死活問題になる。さらには百社を超える協力企業、また千七、八百人に及ぶそこにも従業員がいらっしゃるわけですよ。一カ月間仕事を全くできないということになりましたら、そういう協力企業なんかはまずもたないというところがたくさん出てくるという大変な当面する問題が起こっております。
 それにまた追い打ちをかけるように、今月の九日には蛇島南岸壁の共同使用区域、これを来年の一月までに明け渡しをしなさいと、こういう要請が来ておるということでございまして、まず一つは、今この抜本解決のために進んでいるものが本質的に何年かかってこれのすみ分けができるのか。これは十年、二十年かかったって、これはもう大変いろいろな問題が起こっているわけですから、それが二年でできるのか三年でできるのか五年以内にできるのかというそういう決意等もお聞かせをいただきたい。
 それと同時に、こうした立神第四、第五岸壁の問題、これは防衛施設庁は作業台船を並べてどうかということで、それは米軍にけられて、もう七月ですから目の前に来ているわけですから。これを何でけられたのか、どういう理由でけられたのか、またどうしようとしているのか。それから、蛇島南岸壁のことについても、時間がございませんので簡潔に明快にお答えをいただきたい、このように思います。
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大森敬治#22
○政府参考人(大森敬治君) お答え申し上げます。
 佐世保地区のいわゆるすみ分け問題につきましては、私ども非常に重要な課題だというふうに認識しておりまして、なお全体的な見地から総合的に検討していきたいというふうに思っております。具体的に申し上げますと、その岸壁のといいますか、立神港区を中心とした岸壁の使用の問題と、それから前畑弾薬庫の移転、集約の問題、それから崎辺地区の利用の問題と、この全体を見てやっていく必要があると思います。この点はやや中長期的なところになると思いますけれども、やはり一番重要なのは、その中心は立神港区の岸壁の利用の問題だと思います。
 そこで、私ども、今御指摘のように、十二年度の予算でお認めいただきまして、新たな岸壁の建設のための基礎調査をやらせていただくということにしております。新たな岸壁の建設につきましては、何とか早く地元関係者の理解を得て、早期に建設できるようにしたいというふうに思っておりますけれども、具体的に何年ということをちょっと申し上げられないところがございます。そこで、当面喫緊の問題は御指摘の四号、五号岸壁の利用の問題でございまして、御指摘のように、先般の合同委員会におきまして七月一日から三十一日までの約一カ月、三十日間、米側の利用について要求がなされております。
 そこで、私ども、現実に地元のSSKの方で利用している状況をよく踏まえてやっていかなきゃいけないというふうなことでございまして、地元の利用の状況といいますか、それの受ける影響を今具体的に聞かせていただきつつ、また米側にもその影響を少なくするのにはどのような方策があるのかということを鋭意調整しているところでございまして、これにつきまして何とか地元関係者の御理解を得て解決をしたいというふうに思っているところであります。
 いずれにしましても、佐世保港の利用につきましては、関係者が米海軍、自衛隊、佐世保市、民間企業ということで、かなり多くのところになっております。その点、その関係者の御意見を十分お聞きしつつ、私どもといたしましては、米側の運用上の要求と地元要望というものを踏まえて円満に解決するように努力したいというふうに思っております。
 それから、御指摘の点の蛇島南岸壁の問題でございますけれども、この点も私ども米側から要請を受けているわけでございますが、これも御指摘のように、SSKが船舶を係留するための施設を米軍提供区域の一部を共同使用しているわけでございまして、これは企業としてやっていく以上不可欠な事業といいますか、ことであるというふうに私どもも認識しておりまして、このような民間企業にとりまして非常に重要な利用につきましては、米側の要請とはいえ、それが支障を受けるということでは非常に問題が多いんではないかというふうに思って、現在米側とも、その実態を踏まえまして、何とか円満に解決できるように努力したいというふうに言って努力しているところでございます。
 米側の要請ですと来年の一月以降の明け渡しというふうなことになっておりますけれども、この辺は、先ほど申しましたように、企業として重要な業務をやっていくための共同使用でございますので、その点を十分認識しつつ米側とも話し合い、円満な解決に努めていきたいというふうに思っております。
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弘友和夫#23
○弘友和夫君 受ける影響等を考えて、また地元と協議をしておりますとかいうことですけれども、もう既に、七月明け渡しをしなさいと、こうなっているわけですよ。受ける影響といったって、かわり得るところはないわけでしょう、四号、五号。今大変な不況の中で、今まで十八日間ドックでやっていたのを十五日間に短縮して、四号、五号岸壁に着けて、そこでしか二百五十トンクレーンもないし、できないんですよ。だから一カ月間休まないといけないということになるわけです。そうなったときに、先ほど申しましたように、佐世保重工業ももちろんですけれども、それに関連するいろいろなところというのはばたばた倒産することにならざるを得ないじゃないですか。それを受ける影響を考えて云々というような話にならないわけですよ。
 これをいろいろお聞きしましたら、本当に交渉している姿勢というのが、私は、もう時間がありませんので余り言いませんけれども、とにかく戦後ずっとまだ占領されているというか、そういうものが続いているような日本側の姿勢にもあるわけです。それで、例えば司令官が、もともとこの四号、五号岸壁は米軍に与えられた施設でSSKに貸しているだけだ、米軍は必要となれば明け渡しを求めるのは当然の権利だ、こういうふうに言っていると。施設庁も、あなたたちは知っていて借りているんだからそう言われたら返さないとしようがないんじゃないかと言う。こういうことが端々に出ているわけです。そんな問題じゃないでしょうと。本当に、千五百人また千七、八百人、防衛施設庁なり外務省なり防衛庁、やっぱり日本の国民を守るというかそういう立場で交渉していくのが当たり前の話であって、全くそういうことが感じられない。
 例えば、資料でお配りしたナンバースリーのこの蛇島南、これだって、この係留施設を返せとこう言っているわけです。この係留施設をつくっているところは共同使用のところだからこれを返せと。何で返せかと。理由を聞いてみましたら、駐車場が少し足りない、それで米軍の洗濯場をここにつくるというわけですよ。米軍の洗濯場をつくるのと死活問題、いろいろなSSKなりそういう死活問題とどっちが大事なんだという姿勢で交渉しているのかということなんですよ。
 四号、五号だってそうなんです。先ほど答弁がなかったけれども、じゃ作業台というのを提案していたんでしょう、今まで。何でけられたのか、理由は何でけられたのかと。何か揺れるからとかなんとか言う。じゃ重量計算、そういうものをしていないで、共同計算なんかしていないで提案したんですか、防衛施設庁。そうじゃないでしょう。そんな、けられた、米軍がそう言っているからといってそれを受け入れざるを得ないなというような、そこに問題があると言っているわけですよ。どうですか。
 もう時間がありませんので、外務大臣もいろいろ交渉に入られていると思うんですね。そういう中で、本当にそういう立場に立って交渉されているのか。それから、防衛庁長官もぜひ、自衛隊、ベローウッドとかそれを、別々にやってもらってもいいじゃないですか。ほかのところで交代してもらってもいいじゃないですか。そういうことを本当に提案をしたのかと、ただ米軍が言っているからしようがないですねというんじゃ済まないんですよ。最後にお答えをいただきたいと思います。
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河野洋平#24
○国務大臣(河野洋平君) 私どもも、今、議員御指摘のように、七月という時期も承知をいたしておりますから、この七月という時期、もう目前に迫っているわけでありますが、この七月という時期を頭に入れながら、しかしこれは交渉で解決しなければならないわけですから、米側とそして地元企業との間のでき得る限り円満な解決というもののために政府としてやれることはできるだけやろうという姿勢でおります。
 申し上げるまでもありませんが、日米の地位協定その他というベースがございますから、しかしそのベースはあったとしても、今、議員が御指摘のような企業の非常に厳しい状況ということも頭に入れて、私どもとしては円満な解決を図れるようにできるだけの努力をしたいと思っております。
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瓦力#25
○国務大臣(瓦力君) 佐世保地区における諸問題を抜本的に解決するというためには、大変困難な問題がありますが、佐世保地区全体の利用計画を検討する必要がある、かようにも考えて、平成十二年度予算にこれらの現況調査を実施するための調査費も計上して取り組んでおるわけでございますが、なお多くの利害関係者相互の共存を図ってまいる、そういう必要上、中長期的な課題として鋭意取り組んでまいりたい、かように考えております。
 施設庁長官からも説明をいたしましたが、港湾管理者である佐世保市長を初め、米海軍等関係者の意見もよく調整をしながら、また聴取して検討してまいりたい、かように考えておるところでございます。本委員会も視察をいただく等鋭意御助力をいただいておりますが、現地における問題も、整理しながら進めなければならない問題もありますので、さらに努力をしてまいりたいと考えております。
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弘友和夫#26
○弘友和夫君 時間が参りましたので終わりますけれども、本当にもっと、今の答弁では中長期的なお話だけで、もう目の前に来ているわけですから、ぜひこれは譲れない線ですよ、地元にとっては。そういうことをはっきり、またそういう気持ちで交渉していただきたいと要望して、終わります。
    ─────────────
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矢野哲朗#27
○委員長(矢野哲朗君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、森山裕君及び浅尾慶一郎君が委員を辞任され、その補欠として山内俊夫君及び本田良一君が選任されました。
    ─────────────
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立木洋#28
○立木洋君 本日の議題の二件については賛成ですし、特にお尋ねしたいこともないので、きょうは先日終わりましたNPTの再検討会議について、大臣に基本的な点をちょっと二、三お尋ねしておきたいと思います。
 最終文書が出されまして、全体的に読んでみましたし、前回、山本政務次官からの他の議員に対する答弁もよく聞いておりますので、経過については大体わかっているつもりです。ただ、残されている問題も確かにあります。
 しかし、基本的な問題の一つとして、最終文書の中には、自国の核戦力の完全廃絶を達成するという核保有国の明確な約束をするという点に私は注目をしました。これは一つの前進とも言えるべきものではないかと思うんです。ただ、この問題については、当初、五月一日でしたか、核保有五カ国がいわゆる共同声明を出している。そのときには核兵器の廃絶を究極の目標とすることを明確に約束するという趣旨の共同声明だったと思います、もちろんその他の内容もありますけれども。
 それで、こういう言葉が適切かどうかは知りませんけれども、速やかな核廃絶を迫るという内容に対して、核保有国がそれで何とかおさめたい、何とか逃げ切れればいいというふうな感じがあったのかもしれませんが、しかし、最終的にはそれに対する強い反発もあって先ほど申し上げたような最終文書になったのだろうというふうに見えるわけです。
 だけれども、この問題というのは、私は振り返ってみますと、前回河野さんが外務大臣をおやりになったときに、国連の舞台でこの核廃絶の問題を究極の目標とするという見地での提案をし、それが国際舞台でのいわゆる決議としてずっと踏襲されてきたわけです。この問題について、前回、衆議院の委員会では、河野外務大臣はこれをこのまま続けていって果たしてどうなんだろうかという自問自答のような答弁をされている議事録も見ました。ですから、今回の八項目というのはまた変わった内容のものであるということ、これは別に前回の質問もありましたけれども。しかし、そういう見地から見ると、日本の政府として提起したこの究極的な廃絶ということがどういう意味だったのか。
 これは、もう軍縮議連で長い間議論されてきた問題でもこれあり、これは河野外務大臣が知らないことはない。だけれども、これはある意味でいえば、核保有国のいわゆるある場合ではそれを支えるような役割をも担ったんではないかというふうな指摘を私はせざるを得ないんじゃないかという感じもしているんです。ところが、これは今回の場合には究極的な目標ということが否定をされました。そしてこういう国際会議、NPTの再検討会議で、先ほど申し上げたような、核保有国としていわゆる完全廃絶を達成するという、こういう明確な約束をするというふうになったということを考えるならば、今こういうふうな形で一定の究極的な目標ということを掲げて国連の舞台でそういう問題まで提起し続けてきた日本政府の姿勢というのが改めて問われているんではないか。根本的に、この核問題に関する根源的な問題で、いわゆる唯一の被爆国としてどういう姿勢をとらなければならないかということが改めて問われているんじゃないかと思うんです。
 こういう今回の再検討会議の経過を見てどういうふうな認識をお持ちになったのかということをまずお尋ねしておきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
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河野洋平#29
○国務大臣(河野洋平君) 世界で唯一の被爆国である日本は、核軍縮、そして最終的な核廃絶、核のない世界をつくるということは我々の使命だ、我々がどうしてもやらなければならない問題だというふうに私は思っております。
 しかし、その一方で、国際社会はバランス・オブ・パワー、力のバランスというようなことが世界の安定というものをつくるという考え方もあり、現実にそうした状況でもあったわけですが、我々は何とかして核廃絶を、国際世論として核廃絶というものを進めていかなければならぬ、こう考えていたわけです。
 私は、前回、国連におきまして究極的核廃絶という決議案を提出いたしましたのは、御記憶だと思いますけれども、あの当時、核廃絶という言葉を使うということは国連ではなかったんです、つまり決議案として。決議案に核廃絶という言葉を使って、しかもそれがコンセンサスになるという状況というものはありませんでした。何とかして核廃絶という言葉を入れた決議案を国連総会で通したいという気持ちが私には非常に強くて、多少の妥協があったとしても核廃絶という言葉を入れた国連における決議案を成立させたいという気持ちがあって、究極的という言葉をあそこにつけるについては相当、議員も御承知のとおり、いろいろなやりとりがあった上で究極的核廃絶という言葉になって、しかし棄権はありましたけれども、投票に付して反対のない決議案となったわけです。そしてその後、NPTの会議でも認められて、これは究極的核廃絶というのは国際社会の中で一つの否定しがたい言葉あるいは目標ということになったことは事実だと思います。
 今回、今、議員がおっしゃったように、今回の決議は究極的核廃絶をさらに乗り越えて一歩前進したものだというふうに私は受けとめております。今、議員がおっしゃったように究極的核廃絶は否定されたんじゃないかというふうにおっしゃいましたけれども、私はそうは思っていないんです。究極的核廃絶は、さらにそれを乗り越えて前進したのだと。つまり、これは発展的に新たな目標というものを国際社会がつくったのだというふうに私は受けとめているわけです。
 これからは、今、議員が御指摘になりました……
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