本会議
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会
会議録情報#0
平成十五年五月六日(火曜日)
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議事日程 第十七号
平成十五年五月六日
午後一時開議
第一 個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
第二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
第三 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
第四 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)
第五 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
第六 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
第七 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
第八 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)
第九 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
第十 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
日程第一 個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第三 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第四 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)
日程第五 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第六 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第七 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第八 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)
日程第九 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
日程第十 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案(内閣提出)
労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
午後一時三分開議
この発言だけを見る →—————————————
議事日程 第十七号
平成十五年五月六日
午後一時開議
第一 個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
第二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
第三 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
第四 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)
第五 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
第六 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
第七 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
第八 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)
第九 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
第十 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
日程第一 個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第三 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第四 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)
日程第五 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第六 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第七 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第八 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)
日程第九 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
日程第十 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案(内閣提出)
労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
午後一時三分開議
綿
綿
綿貫民輔#2
○議長(綿貫民輔君) この際、新たに議席に着かれました議員を紹介いたします。
第百六十番、東京都第六区選出議員、小宮山洋子君。
〔小宮山洋子君起立、拍手〕
第四百三十六番、茨城県第七区選出議員、永岡洋治君。
〔永岡洋治君起立、拍手〕
第四百三十七番、東北選挙区選出議員、津島恭一君。
〔津島恭一君起立、拍手〕
第四百三十八番、山梨県第三区選出議員、保坂武君。
〔保坂武君起立、拍手〕
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日程第一 個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第三 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第四 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)
日程第五 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第六 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第七 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第八 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)
日程第九 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
この発言だけを見る →第百六十番、東京都第六区選出議員、小宮山洋子君。
〔小宮山洋子君起立、拍手〕
第四百三十六番、茨城県第七区選出議員、永岡洋治君。
〔永岡洋治君起立、拍手〕
第四百三十七番、東北選挙区選出議員、津島恭一君。
〔津島恭一君起立、拍手〕
第四百三十八番、山梨県第三区選出議員、保坂武君。
〔保坂武君起立、拍手〕
————◇—————
日程第一 個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第三 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)
日程第四 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)
日程第五 個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第六 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第七 独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)
日程第八 情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)
日程第九 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
綿
綿貫民輔#3
○議長(綿貫民輔君) 日程第一、枝野幸男君外八名提出、個人情報の保護に関する法律案、日程第二、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、日程第三、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、日程第四、情報公開・個人情報保護審査会設置法案、日程第五、内閣提出、個人情報の保護に関する法律案、日程第六、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、日程第七、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、日程第八、情報公開・個人情報保護審査会設置法案、日程第九、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、右九案を一括して議題といたします。
委員長の報告を求めます。個人情報の保護に関する特別委員長村井仁君。
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個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)及び同報告書
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔村井仁君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。個人情報の保護に関する特別委員長村井仁君。
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個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
情報公開・個人情報保護審査会設置法案(枝野幸男君外八名提出)及び同報告書
個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣提出)及び同報告書
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔村井仁君登壇〕
村
村井仁#4
○村井仁君 ただいま議題となりました各法律案につきまして、個人情報の保護に関する特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
まず、民主党・無所属クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の共同提案に係る枝野幸男君外八名提出の四法律案の概要について申し上げます。
個人情報の保護に関する法律案は、個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定め、及び個人情報保護委員会を設置することにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益を保護しようとするものであります。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関における個人情報の取り扱いに関する基本的事項を定めることにより、個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益を保護しようとするものであります。
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関に準じて、独立行政法人等における個人情報の取り扱いについて定めようとするものであります。
情報公開・個人情報保護審査会設置法案は、内閣府に、情報公開・個人情報保護審査会を置くとともに、その調査審議の手続等について定めようとするものであります。
引き続きまして、内閣提出の五法律案の概要について申し上げます。
個人情報の保護に関する法律案は、個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護しようとするものであります。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関における個人情報の取り扱いに関する基本的事項を定めることにより、行政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護しようとするものであります。
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関に準じて、独立行政法人等における個人情報の取り扱いについて定めようとするものであります。
情報公開・個人情報保護審査会設置法案は、内閣府に、情報公開・個人情報保護審査会を置くとともに、その調査審議の手続等について定めようとするものであります。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴い、関係法律の規定の整備等を行おうとするものであります。
以上の各案は、去る四月八日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われ、同日本委員会に付託されました。
本委員会におきましては、同日細田国務大臣及び片山総務大臣並びに提出者細野豪志君から提案理由の説明を聴取し、同月十四日から一括して質疑に入り、連日、熱心に質疑を行いました。二十一日には参考人から意見を聴取し、二十五日には小泉内閣総理大臣に対する質疑を行う等、広範多岐にわたる論議を行い、慎重に審査を重ね、同日質疑を終了いたしました。
質疑終了後、枝野幸男君外八名提出の個人情報の保護に関する法律案及び情報公開・個人情報保護審査会設置法案につきまして、国会法の規定に基づき内閣の意見を聴取いたしました。引き続き、討論を行い、採決いたしましたところ、まず、枝野幸男君外八名提出の四法律案はいずれも賛成少数をもって否決すべきものと決しました。次いで、内閣提出の五法律案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、個人情報の保護に関する法律案に対し、個別法の早急な検討等を内容とする六項目の附帯決議が、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案に対し、訴訟の管轄についての検討等を内容とする五項目の附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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この発言だけを見る →まず、民主党・無所属クラブ、自由党、日本共産党及び社会民主党・市民連合の共同提案に係る枝野幸男君外八名提出の四法律案の概要について申し上げます。
個人情報の保護に関する法律案は、個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定め、及び個人情報保護委員会を設置することにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益を保護しようとするものであります。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関における個人情報の取り扱いに関する基本的事項を定めることにより、個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益を保護しようとするものであります。
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関に準じて、独立行政法人等における個人情報の取り扱いについて定めようとするものであります。
情報公開・個人情報保護審査会設置法案は、内閣府に、情報公開・個人情報保護審査会を置くとともに、その調査審議の手続等について定めようとするものであります。
引き続きまして、内閣提出の五法律案の概要について申し上げます。
個人情報の保護に関する法律案は、個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護しようとするものであります。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関における個人情報の取り扱いに関する基本的事項を定めることにより、行政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護しようとするものであります。
独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案は、行政機関に準じて、独立行政法人等における個人情報の取り扱いについて定めようとするものであります。
情報公開・個人情報保護審査会設置法案は、内閣府に、情報公開・個人情報保護審査会を置くとともに、その調査審議の手続等について定めようとするものであります。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案は、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴い、関係法律の規定の整備等を行おうとするものであります。
以上の各案は、去る四月八日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われ、同日本委員会に付託されました。
本委員会におきましては、同日細田国務大臣及び片山総務大臣並びに提出者細野豪志君から提案理由の説明を聴取し、同月十四日から一括して質疑に入り、連日、熱心に質疑を行いました。二十一日には参考人から意見を聴取し、二十五日には小泉内閣総理大臣に対する質疑を行う等、広範多岐にわたる論議を行い、慎重に審査を重ね、同日質疑を終了いたしました。
質疑終了後、枝野幸男君外八名提出の個人情報の保護に関する法律案及び情報公開・個人情報保護審査会設置法案につきまして、国会法の規定に基づき内閣の意見を聴取いたしました。引き続き、討論を行い、採決いたしましたところ、まず、枝野幸男君外八名提出の四法律案はいずれも賛成少数をもって否決すべきものと決しました。次いで、内閣提出の五法律案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、個人情報の保護に関する法律案に対し、個別法の早急な検討等を内容とする六項目の附帯決議が、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案に対し、訴訟の管轄についての検討等を内容とする五項目の附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。拍手
—————————————
綿
石
石毛えい子#6
○石毛えい子君 民主党の石毛えい子です。
私は、民主党・無所属クラブを代表して、民主党、自由党、日本共産党、社会民主党提出の個人情報保護関連法案に賛成し、政府提出の個人情報保護関連五法案に反対する立場から討論を行います。拍手
昨年までに政府が提出した一連の法案は、個人情報取扱事業者に対する主務大臣の権限が強大であり、義務規定の適用除外となる報道の範囲があいまいであるなど、個人情報保護の名のもとに官が国民を監視し、管理しようという意図が透けて見える一方、膨大な個人情報を取り扱う官僚に対しては甘い内容のものでした。そのため、野党四党は一致結束して撤回を求め、廃案に追い込みました。
政府は、廃案となった旧法案に、行政機関に関しては罰則を設け、報道機関等に関しては適用除外する等の修正を加えた上で、国会に出し直してきましたが、官僚による国民管理という思想が依然として背後にある一方、官僚みずからには甘い法案であることに全く変わりはありません。
先日、このことをまさに象徴する事件が発覚いたしました。防衛庁が、自衛官募集のダイレクトメールを送るために、満十八歳を迎える適齢者の情報の提供を各市町村に要求し、石川県七尾市が提供した一覧表では、両親の離婚や別居などの家庭環境までが推測できる内容となっていたことが明らかになりました。
この事件は、行政が家庭の情報を勝手に収集、蓄積して活用しているのではないかという国民の不安や不信をさらに増幅させることでした。不透明に行われている行政側の情報収集や、センシティブ情報の収集を何ら禁ずることのない政府案では、この国民の不信や不安を到底払拭できません。
以下、野党四党案に賛成し、政府案に反対する理由を具体的に申し述べます。
政府案には、それぞれの個人が自分に関する情報はみずからコントロールできるという自己情報コントロール権に関する規定がありません。これでは、個人情報保護法制の哲学がないも同然であり、個人情報保護とは名ばかりのものとなりかねません。
それに対し、野党案は、「個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益を保護する」旨の規定を法律に明記しており、自己情報コントロール権の社会的認知を後押しするための具体的な措置を講じています。
真の個人情報保護を実現するために、思想、信条その他の心身、経歴等に関する一般に公表を欲しない個人情報及び差別の原因となるおそれのある個人情報、すなわちセンシティブ情報については、特に慎重な取り扱いを求めるべきです。
しかし、政府案には、そのような規定がありません。
それに対し、野党案では、センシティブ情報の特に慎重な取り扱いを個人情報取扱事業者及び行政機関に義務づけています。
次に、個人情報の保護に関する法律案について申し述べます。
個人情報保護の名のもとに行政が恣意的介入を行えば、国民管理につながります。法案作成に当たっては、個人情報保護の名のもとに行政が国民生活を管理し、干渉することのないよう、十分配慮しなければなりません。
しかるに、政府案には、事業者に対する主務大臣の監督権限が依然残されており、恣意的な介入や特定業者との癒着が起こるおそれがあります。特に、報道機関に関しては、放送機関、新聞社、通信社は適用除外と明記していますが、そのほかについては、「その他の報道機関」と一くくりにされており、主務大臣や官僚の裁量にゆだねられかねないおそれがあります。
それに対し、野党案では、内閣府設置法第四十九条第二項に基づく第三者機関に権限を与え、国会への報告を義務づけるなどして、恣意的な介入や特定業者との癒着が起こらないよう最大限配慮する内容となっています。
新たな第三者機関設置は行政改革に反するという政府答弁がなされましたが、それは、見せかけの省庁の数だけで行政改革だと言ってきた橋本行革以来のまやかしにすぎません。むだな仕事をなくし、真に必要な組織をつくることこそが、今求められている行政改革にほかなりません。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案について申し述べます。
個人情報を収集、利用する際の行政機関の裁量の幅が大きいと、国民監視になりかねないくらいに膨大な個人情報が収集されたり、悪用されるおそれがあります。
政府案では、個人情報の収集について、収集方法や収集範囲等を制限する明確な規定がなく、官僚にフリーハンドを与える内容になっています。また、個人情報の目的外利用の要件が緩やかで行政の裁量幅が大きく、本人の知らない間に個人情報が流用されたりするおそれがあります。
それに対し、野党案は、利用目的以外の目的のために保有個人情報をみずから利用し、提供しようとすることに関しては、個人情報保護の観点から、一定の制限を設け、官僚の行動に歯どめをかけています。
高度情報化社会においては、簡単にデータのやりとりができます。行政機関が勝手にお互いの保持する個人情報を交換して国民監視リストともいうべきデータリストをつくり上げたり、行政機関の巨大なデータリストを利用して有利に営業を行おうとする者がクラッキングしたりするなど、不法な目的外利用・提供や情報漏えいのおそれが常にあります。
政府は、目的外利用の制限で足りるとしていますが、野党案では、慎重に慎重を期して、データマッチングに関する規定を設けています。
個人情報に係る取り消し訴訟に関しては、国民全員の利便性に配慮する必要があります。
しかるに、政府案には、裁判管轄に関する明示の規定がないため、東京地方裁判所以外には訴訟をできないことになっており、地方居住者の訴訟権の平等に対する配慮が欠けています。
それに対し、野党案では、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができるものとしております。
膨大な個人情報を保持する行政機関には、特に厳しい姿勢で臨み、実効性のある罰則を設けなければなりません。
しかるに、政府案では、罰則規定は、官僚等が利己的動機で個人情報を不正利用した場合などにしか対応しておりません。防衛庁において、別の情報公開の担当者や関連部署から請求者の情報を聞き出すなどして、請求時には記述の必要のない情報公開請求者本人の生年月日や所属する市民グループなどの個人情報を記載したリストを作成したというような、さきに起きた事件は不問に付される可能性が非常に高く、その意味で、政府案は行政機関に甘い法案であると言わざるを得ません。
それに対し、野党案は、行政機関に厳しい姿勢を求め、実効性のある罰則を設けております。
以上のように、政府案は、個人情報保護の名をかりて、官僚や与党政治家にとって有利な、住みやすい世の中をつくるための法案にすぎません。それに対し、野党案は、高度情報化社会における真の個人情報保護を目指すと同時に、表現の自由を初め、国民生活の自由に最大限に配慮した法案となっていることを最後に申し述べ、私の討論を終わります。拍手
この発言だけを見る →私は、民主党・無所属クラブを代表して、民主党、自由党、日本共産党、社会民主党提出の個人情報保護関連法案に賛成し、政府提出の個人情報保護関連五法案に反対する立場から討論を行います。拍手
昨年までに政府が提出した一連の法案は、個人情報取扱事業者に対する主務大臣の権限が強大であり、義務規定の適用除外となる報道の範囲があいまいであるなど、個人情報保護の名のもとに官が国民を監視し、管理しようという意図が透けて見える一方、膨大な個人情報を取り扱う官僚に対しては甘い内容のものでした。そのため、野党四党は一致結束して撤回を求め、廃案に追い込みました。
政府は、廃案となった旧法案に、行政機関に関しては罰則を設け、報道機関等に関しては適用除外する等の修正を加えた上で、国会に出し直してきましたが、官僚による国民管理という思想が依然として背後にある一方、官僚みずからには甘い法案であることに全く変わりはありません。
先日、このことをまさに象徴する事件が発覚いたしました。防衛庁が、自衛官募集のダイレクトメールを送るために、満十八歳を迎える適齢者の情報の提供を各市町村に要求し、石川県七尾市が提供した一覧表では、両親の離婚や別居などの家庭環境までが推測できる内容となっていたことが明らかになりました。
この事件は、行政が家庭の情報を勝手に収集、蓄積して活用しているのではないかという国民の不安や不信をさらに増幅させることでした。不透明に行われている行政側の情報収集や、センシティブ情報の収集を何ら禁ずることのない政府案では、この国民の不信や不安を到底払拭できません。
以下、野党四党案に賛成し、政府案に反対する理由を具体的に申し述べます。
政府案には、それぞれの個人が自分に関する情報はみずからコントロールできるという自己情報コントロール権に関する規定がありません。これでは、個人情報保護法制の哲学がないも同然であり、個人情報保護とは名ばかりのものとなりかねません。
それに対し、野党案は、「個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することその他の個人の権利利益を保護する」旨の規定を法律に明記しており、自己情報コントロール権の社会的認知を後押しするための具体的な措置を講じています。
真の個人情報保護を実現するために、思想、信条その他の心身、経歴等に関する一般に公表を欲しない個人情報及び差別の原因となるおそれのある個人情報、すなわちセンシティブ情報については、特に慎重な取り扱いを求めるべきです。
しかし、政府案には、そのような規定がありません。
それに対し、野党案では、センシティブ情報の特に慎重な取り扱いを個人情報取扱事業者及び行政機関に義務づけています。
次に、個人情報の保護に関する法律案について申し述べます。
個人情報保護の名のもとに行政が恣意的介入を行えば、国民管理につながります。法案作成に当たっては、個人情報保護の名のもとに行政が国民生活を管理し、干渉することのないよう、十分配慮しなければなりません。
しかるに、政府案には、事業者に対する主務大臣の監督権限が依然残されており、恣意的な介入や特定業者との癒着が起こるおそれがあります。特に、報道機関に関しては、放送機関、新聞社、通信社は適用除外と明記していますが、そのほかについては、「その他の報道機関」と一くくりにされており、主務大臣や官僚の裁量にゆだねられかねないおそれがあります。
それに対し、野党案では、内閣府設置法第四十九条第二項に基づく第三者機関に権限を与え、国会への報告を義務づけるなどして、恣意的な介入や特定業者との癒着が起こらないよう最大限配慮する内容となっています。
新たな第三者機関設置は行政改革に反するという政府答弁がなされましたが、それは、見せかけの省庁の数だけで行政改革だと言ってきた橋本行革以来のまやかしにすぎません。むだな仕事をなくし、真に必要な組織をつくることこそが、今求められている行政改革にほかなりません。
行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案について申し述べます。
個人情報を収集、利用する際の行政機関の裁量の幅が大きいと、国民監視になりかねないくらいに膨大な個人情報が収集されたり、悪用されるおそれがあります。
政府案では、個人情報の収集について、収集方法や収集範囲等を制限する明確な規定がなく、官僚にフリーハンドを与える内容になっています。また、個人情報の目的外利用の要件が緩やかで行政の裁量幅が大きく、本人の知らない間に個人情報が流用されたりするおそれがあります。
それに対し、野党案は、利用目的以外の目的のために保有個人情報をみずから利用し、提供しようとすることに関しては、個人情報保護の観点から、一定の制限を設け、官僚の行動に歯どめをかけています。
高度情報化社会においては、簡単にデータのやりとりができます。行政機関が勝手にお互いの保持する個人情報を交換して国民監視リストともいうべきデータリストをつくり上げたり、行政機関の巨大なデータリストを利用して有利に営業を行おうとする者がクラッキングしたりするなど、不法な目的外利用・提供や情報漏えいのおそれが常にあります。
政府は、目的外利用の制限で足りるとしていますが、野党案では、慎重に慎重を期して、データマッチングに関する規定を設けています。
個人情報に係る取り消し訴訟に関しては、国民全員の利便性に配慮する必要があります。
しかるに、政府案には、裁判管轄に関する明示の規定がないため、東京地方裁判所以外には訴訟をできないことになっており、地方居住者の訴訟権の平等に対する配慮が欠けています。
それに対し、野党案では、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所にも提起することができるものとしております。
膨大な個人情報を保持する行政機関には、特に厳しい姿勢で臨み、実効性のある罰則を設けなければなりません。
しかるに、政府案では、罰則規定は、官僚等が利己的動機で個人情報を不正利用した場合などにしか対応しておりません。防衛庁において、別の情報公開の担当者や関連部署から請求者の情報を聞き出すなどして、請求時には記述の必要のない情報公開請求者本人の生年月日や所属する市民グループなどの個人情報を記載したリストを作成したというような、さきに起きた事件は不問に付される可能性が非常に高く、その意味で、政府案は行政機関に甘い法案であると言わざるを得ません。
それに対し、野党案は、行政機関に厳しい姿勢を求め、実効性のある罰則を設けております。
以上のように、政府案は、個人情報保護の名をかりて、官僚や与党政治家にとって有利な、住みやすい世の中をつくるための法案にすぎません。それに対し、野党案は、高度情報化社会における真の個人情報保護を目指すと同時に、表現の自由を初め、国民生活の自由に最大限に配慮した法案となっていることを最後に申し述べ、私の討論を終わります。拍手
綿
桝
桝屋敬悟#8
○桝屋敬悟君 公明党の桝屋敬悟でございます。
私は、自由民主党、公明党並びに保守新党を代表いたしまして、ただいま議題となりました内閣提出の個人情報の保護に関する法律案等関係五法案について、賛成の立場から討論を行います。拍手
近年の高度情報通信社会の急速な進展のもと、各種の事業において、個人情報の利用は著しく拡大しております。しかし、残念ながら、顧客名簿の流出、インターネットホームページからの個人情報の漏えいなどの事例が発生しているのも事実であります。このような中、自分の個人情報が果たして適切に用いられているのかといった国民の不安感は解消されず、国民のプライバシー意識も高まりつつあります。
一方、このIT時代において、個人情報の有用性に着目をし、国民がIT技術の利便性を享受することも重要であります。
すなわち、今、我が国に必要なのは、個人情報の有用性に配慮しつつ、プライバシーを初めとする個人の権利利益を保護することであります。
内閣提出の個人情報の保護に関する法律案は、まさに、このような今日的課題に的確に対応できる法案であり、IT時代における国民生活の保護のために不可欠な基盤法制であります。
しかしながら、一部に、個人情報の保護に関する法律案はメディア規制を意図するものであるとの不安、懸念が払拭されない状況にあったことは、まことに遺憾であります。与党三党としても、このような不安、懸念を払拭するための努力を重ね、与党修正要綱を昨年十二月に取りまとめました。
内閣提出の個人情報の保護に関する法律案は、この与党修正要綱に沿って、昨年廃案となりました旧法案を修正したものであり、具体的には、一、旧法案における基本原則を削除する、二、報道機関等への情報提供者に対し、主務大臣は関与しないことを明記する、三、報道の定義を明記する、四、報道機関に個人を含むことを明記する、五、著述を業として行う者を個人情報取扱事業者に対する義務規定の適用除外とすることを明記するなどの修正を行っております。
この修正によりまして、個人情報の保護に関する法律案がメディア規制を意図したものであるという不安、懸念は払拭できたものと考えております。
また、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案は、昭和六十三年に制定されました現行の行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律について、一、保護の対象となる個人情報の範囲を、電算処理された個人情報ファイルから、行政機関が組織的に保有するすべての個人情報に拡大する、二、新たに訂正請求権、利用停止請求権を明記するなど、現行法を全面的に充実強化するものであります。
なお、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案も、昨年廃案となった旧法案から与党修正要綱に沿った修正を行い、行政機関におけるIT化の進展状況にかんがみ、行政に対する国民からの信頼を確保するため、新たに罰則を設けております。
このたびの内閣提出の個人情報の保護に関する法律案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案等の関係五法案により、官民の両分野において、IT社会にふさわしい個人情報の保護が推進されるものと確信しております。
以上、内閣提出の個人情報の保護に関する法律案等関係五法案に対する賛成の理由を申し述べました。
最後に、野党四党提出の法案につきましては、私は、対案をおまとめいただいて終始真摯な議論をしていただいた、私が経験する委員会の中で大変にすばらしい委員会であった、このように感じているわけでありまして、ただ、自己情報コントロール権やセンシティブ情報の取り扱い、第三者機関の設置などについて立場を異にするとともに、先ほど石毛さんがおっしゃった、官僚や与党の大物政治家のための法律などという、そういう勘違いはぜひやめていただきたいなということも最後にお願いいたしまして、与党三党を代表しての賛成討論を終わります。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私は、自由民主党、公明党並びに保守新党を代表いたしまして、ただいま議題となりました内閣提出の個人情報の保護に関する法律案等関係五法案について、賛成の立場から討論を行います。拍手
近年の高度情報通信社会の急速な進展のもと、各種の事業において、個人情報の利用は著しく拡大しております。しかし、残念ながら、顧客名簿の流出、インターネットホームページからの個人情報の漏えいなどの事例が発生しているのも事実であります。このような中、自分の個人情報が果たして適切に用いられているのかといった国民の不安感は解消されず、国民のプライバシー意識も高まりつつあります。
一方、このIT時代において、個人情報の有用性に着目をし、国民がIT技術の利便性を享受することも重要であります。
すなわち、今、我が国に必要なのは、個人情報の有用性に配慮しつつ、プライバシーを初めとする個人の権利利益を保護することであります。
内閣提出の個人情報の保護に関する法律案は、まさに、このような今日的課題に的確に対応できる法案であり、IT時代における国民生活の保護のために不可欠な基盤法制であります。
しかしながら、一部に、個人情報の保護に関する法律案はメディア規制を意図するものであるとの不安、懸念が払拭されない状況にあったことは、まことに遺憾であります。与党三党としても、このような不安、懸念を払拭するための努力を重ね、与党修正要綱を昨年十二月に取りまとめました。
内閣提出の個人情報の保護に関する法律案は、この与党修正要綱に沿って、昨年廃案となりました旧法案を修正したものであり、具体的には、一、旧法案における基本原則を削除する、二、報道機関等への情報提供者に対し、主務大臣は関与しないことを明記する、三、報道の定義を明記する、四、報道機関に個人を含むことを明記する、五、著述を業として行う者を個人情報取扱事業者に対する義務規定の適用除外とすることを明記するなどの修正を行っております。
この修正によりまして、個人情報の保護に関する法律案がメディア規制を意図したものであるという不安、懸念は払拭できたものと考えております。
また、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案は、昭和六十三年に制定されました現行の行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律について、一、保護の対象となる個人情報の範囲を、電算処理された個人情報ファイルから、行政機関が組織的に保有するすべての個人情報に拡大する、二、新たに訂正請求権、利用停止請求権を明記するなど、現行法を全面的に充実強化するものであります。
なお、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案も、昨年廃案となった旧法案から与党修正要綱に沿った修正を行い、行政機関におけるIT化の進展状況にかんがみ、行政に対する国民からの信頼を確保するため、新たに罰則を設けております。
このたびの内閣提出の個人情報の保護に関する法律案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案等の関係五法案により、官民の両分野において、IT社会にふさわしい個人情報の保護が推進されるものと確信しております。
以上、内閣提出の個人情報の保護に関する法律案等関係五法案に対する賛成の理由を申し述べました。
最後に、野党四党提出の法案につきましては、私は、対案をおまとめいただいて終始真摯な議論をしていただいた、私が経験する委員会の中で大変にすばらしい委員会であった、このように感じているわけでありまして、ただ、自己情報コントロール権やセンシティブ情報の取り扱い、第三者機関の設置などについて立場を異にするとともに、先ほど石毛さんがおっしゃった、官僚や与党の大物政治家のための法律などという、そういう勘違いはぜひやめていただきたいなということも最後にお願いいたしまして、与党三党を代表しての賛成討論を終わります。
ありがとうございました。拍手
綿
黄
黄川田徹#10
○黄川田徹君 自由党の黄川田徹であります。
私は、自由党を代表して、政府提出の個人情報の保護に関する法律案、行政機関における個人情報の保護に関する法律案等五法案に反対の立場、並びに、民主党、自由党、共産党、社会民主党共同提案の個人情報の保護に関する法律案、行政機関における個人情報の保護に関する法律案等四法案に賛成の立場から討論をいたします。拍手
さて、一昨年三月末に提出された旧政府案は、表現の自由、報道の自由等を制限するなど、個人情報保護の法制度としても欠陥が多かったため、我々野党四党を初め、マスコミや市民団体等からの激しい反対を受け、昨年末、廃案となりました。
これを受け、政府は、旧法案から、利用目的の制限などの基本五原則の廃止や適用除外対象の追加等の大幅な修正を行った個人情報保護法案や、個人情報を取り扱う行政機関の職員に対して新たに罰則規定を設けた行政機関における個人情報保護法案等を提出いたしました。しかしながら、政府案の本質的な問題点は変わっておりません。
まず、政府提案の個人情報保護法案に反対の理由を順次述べたいと思います。
反対の第一の理由は、自己コントロール権について一切触れていないことであります。
政府案では、個人情報の取り扱いに関して、政府が基本理念と基本方針を定め、国、地方公共団体の責務を明確にするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務を定めることとなっておりますが、これだけでは、個人情報の保護という本来の目的に反して、むしろ、政府・与党がジャーナリズムや表現活動に新たな制約を加えるおそれがあり、いわば官が情報をコントロールするだけの法案になってしまう懸念が非常に強くあります。
したがって、少なくとも、法案の「目的」に、個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することや、個人の権利権益を保護すること等の自己情報のコントロール権を明確に位置づけるとともに、個人情報の収集、利用、第三者に対する提供に係る本人の権利権益を保護することも明記すべきであります。
第二の理由は、センシティブ情報の無原則な収集を許さないための、取り扱いについての基本理念や具体的な事項がないなど、極めて重要な点について一切触れられていないことであります。
個人情報の中でも、思想、信条や医療に関する事項、福祉に係る給付事項、犯罪歴に関する事項、人種、民族、社会的身分、出生地や本籍に関する事項については、特に慎重に取り扱う必要があります。
センシティブ情報の無原則な収集を許すことは、そのこと自体が個人のプライバシーを侵すことになるのは明白であり、本来であれば、センシティブ情報の特に慎重な取り扱いを個人情報取扱事業者に義務づけるとともに、具体的な項目や例外規定についての項目を明記するべきであります。
第三の理由は、公権力による表現、報道の自由への不当介入を招くおそれがあるからであります。
政府案では、個人情報を取り扱う事業者の事業内容によって主務大臣を置くこととしているため、所管大臣ごとに異なる取り扱いがされるなどの事態が生じる可能性があります。また、主務大臣が報道機関などに個人情報を提供する行為については、その権限を行使しないと規定されましたが、報道かどうかの判断については主務大臣が行うことになっているため、公平な判断がなされないおそれがあります。
したがって、所管ごとの主務大臣の関与はやめ、統一的な個人情報保護の第三者機関として個人情報保護委員会を独立した委員会として設置するべきであります。
次に、政府提案の行政機関が保有する個人情報保護法案の問題点を述べたいと思います。
政府案では、センシティブ情報の慎重な取り扱いのための具体的内容については一切触れられておりません。また、自己コントロール権についても、法案の目的としていないばかりか、具体的な点についても抜け道が多いものとなっております。
例えば、個人情報ファイル簿の作成、公表についても、公表しなくてもよい場合が多く、説明責任を果たせないものとなっており、さらに、開示の例外規定についても、行政機関の長が認めることに相当の理由がある場合などとするなど、拡大解釈のおそれがあるものとなっております。
また、本人の同意・提供以外の目的外利用については第三者的機関がチェックするシステムがないなど、極めて問題の多い内容となっております。
以上、政府提案の五法案は問題点が極めて多く、到底容認できる内容ではありません。これに対し、民主党、自由党、共産党、社会民主党提案の四法案は、政府案に見られる問題点は解消され、真に国民生活に必要な内容となっていると思われます。
よって、自由党は、政府提案の五法案に反対、民主党、自由党、共産党、社会民主党提案の四法案に賛成することを表明して、私の討論を終わります。拍手
この発言だけを見る →私は、自由党を代表して、政府提出の個人情報の保護に関する法律案、行政機関における個人情報の保護に関する法律案等五法案に反対の立場、並びに、民主党、自由党、共産党、社会民主党共同提案の個人情報の保護に関する法律案、行政機関における個人情報の保護に関する法律案等四法案に賛成の立場から討論をいたします。拍手
さて、一昨年三月末に提出された旧政府案は、表現の自由、報道の自由等を制限するなど、個人情報保護の法制度としても欠陥が多かったため、我々野党四党を初め、マスコミや市民団体等からの激しい反対を受け、昨年末、廃案となりました。
これを受け、政府は、旧法案から、利用目的の制限などの基本五原則の廃止や適用除外対象の追加等の大幅な修正を行った個人情報保護法案や、個人情報を取り扱う行政機関の職員に対して新たに罰則規定を設けた行政機関における個人情報保護法案等を提出いたしました。しかしながら、政府案の本質的な問題点は変わっておりません。
まず、政府提案の個人情報保護法案に反対の理由を順次述べたいと思います。
反対の第一の理由は、自己コントロール権について一切触れていないことであります。
政府案では、個人情報の取り扱いに関して、政府が基本理念と基本方針を定め、国、地方公共団体の責務を明確にするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務を定めることとなっておりますが、これだけでは、個人情報の保護という本来の目的に反して、むしろ、政府・与党がジャーナリズムや表現活動に新たな制約を加えるおそれがあり、いわば官が情報をコントロールするだけの法案になってしまう懸念が非常に強くあります。
したがって、少なくとも、法案の「目的」に、個人情報の取得、利用、第三者に対する提供等に関し本人が関与することや、個人の権利権益を保護すること等の自己情報のコントロール権を明確に位置づけるとともに、個人情報の収集、利用、第三者に対する提供に係る本人の権利権益を保護することも明記すべきであります。
第二の理由は、センシティブ情報の無原則な収集を許さないための、取り扱いについての基本理念や具体的な事項がないなど、極めて重要な点について一切触れられていないことであります。
個人情報の中でも、思想、信条や医療に関する事項、福祉に係る給付事項、犯罪歴に関する事項、人種、民族、社会的身分、出生地や本籍に関する事項については、特に慎重に取り扱う必要があります。
センシティブ情報の無原則な収集を許すことは、そのこと自体が個人のプライバシーを侵すことになるのは明白であり、本来であれば、センシティブ情報の特に慎重な取り扱いを個人情報取扱事業者に義務づけるとともに、具体的な項目や例外規定についての項目を明記するべきであります。
第三の理由は、公権力による表現、報道の自由への不当介入を招くおそれがあるからであります。
政府案では、個人情報を取り扱う事業者の事業内容によって主務大臣を置くこととしているため、所管大臣ごとに異なる取り扱いがされるなどの事態が生じる可能性があります。また、主務大臣が報道機関などに個人情報を提供する行為については、その権限を行使しないと規定されましたが、報道かどうかの判断については主務大臣が行うことになっているため、公平な判断がなされないおそれがあります。
したがって、所管ごとの主務大臣の関与はやめ、統一的な個人情報保護の第三者機関として個人情報保護委員会を独立した委員会として設置するべきであります。
次に、政府提案の行政機関が保有する個人情報保護法案の問題点を述べたいと思います。
政府案では、センシティブ情報の慎重な取り扱いのための具体的内容については一切触れられておりません。また、自己コントロール権についても、法案の目的としていないばかりか、具体的な点についても抜け道が多いものとなっております。
例えば、個人情報ファイル簿の作成、公表についても、公表しなくてもよい場合が多く、説明責任を果たせないものとなっており、さらに、開示の例外規定についても、行政機関の長が認めることに相当の理由がある場合などとするなど、拡大解釈のおそれがあるものとなっております。
また、本人の同意・提供以外の目的外利用については第三者的機関がチェックするシステムがないなど、極めて問題の多い内容となっております。
以上、政府提案の五法案は問題点が極めて多く、到底容認できる内容ではありません。これに対し、民主党、自由党、共産党、社会民主党提案の四法案は、政府案に見られる問題点は解消され、真に国民生活に必要な内容となっていると思われます。
よって、自由党は、政府提案の五法案に反対、民主党、自由党、共産党、社会民主党提案の四法案に賛成することを表明して、私の討論を終わります。拍手
綿
春
春名直章#12
○春名直章君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の個人情報の保護に関する法律案及び関連四法案に反対、野党提出の個人情報の保護に関する法律案及び関連三法案に賛成の討論を行います。拍手
まず初めに、国民の個人情報の取り扱いに対する政府の姿勢が厳しく問われている自衛官適齢者名簿提供問題について申し上げたい。
防衛庁が三十七年にわたって八百二十二もの自治体から住所、氏名、年齢、性別という個人の四情報を入隊適齢者名簿として提供させていたこと、うち四百四十一自治体からは健康や職業、続柄など募集に無関係の情報までも提供させていたこと、さらに、応募者の情報は警察に提供され、思想、信条まで含めた調査に利用されていることが明らかとなりました。驚くべき事態であります。
「四情報も非公開に」が国民の多くの声であり、プライバシーを尊重する立場から個人情報保護法をつくろうという今、国の行政機関は、外部提供を原則禁じている住民基本台帳法の趣旨も踏みにじって国民が知らない間にその個人情報を収集する、こんなことは断じて許されません。直ちにやめるべきであります。しかも、出された報告書は極めてずさんであり、徹底した解明が必要であることを強く指摘するものであります。
政府案に反対する理由の第一は、旧法案に引き続いて、表現、報道の自由侵害のおそれが排除されていないことであります。
民間事業者を対象にした政府基本法案には、個人情報を取り扱う事業者を監督するために主務大臣制が設けられています。主務大臣には、事業者の取り扱う個人情報が報道目的なのか著述目的なのかの判断がゆだねられており、報道や著述が狭く限定されたり、恣意的な判断がなされるという危険な構造となっていることは重大です。
また、政府案は、放送機関や新聞社などに、個人情報の苦情処理や適正な取り扱いを求める規定を設けています。メディアが自律的に定めるルールや倫理を国が法律で指示し、公権力の介入に道を開くべきではありません。疑惑の政治家が、この規定を根拠に、苦情に応ぜよと要求し、報道取材活動を妨害する口実にもなりかねません。
一方、野党案には、表現、報道及び個人のプライバシーに公権力を介入させないために、これを実施する監督機関を、行政から独立性を持つ第三者機関で公正中立に行うことを規定しています。第三者機関は、政府案を検討してきた専門家も参考人質問でその必要性を認め、イギリス、ドイツ、フランスでも実施されている国際標準であります。
第二は、思想、信条など個人の名誉、信用、秘密に直接かかわるセンシティブ情報の規定が欠落していることであります。
これらの個人情報は、野党案に規定されているように、民間事業者であれ、行政機関であれ、特別の場合を除いて原則収集禁止というのが、憲法に定められた幸福追求権や法のもとの平等原則からも当然であります。
政府は、類型化できないからと拒否しています。しかし、この規定は、諸外国でも設けられ、個人情報保護条例を策定している地方自治体の六割が既に実施しております。さらに、経済産業省などのガイドラインにも明記され、現に運用しており、明記できない理由は何もないと思います。
第三は、自分の情報の取り扱いに自分が関与し選択するという自己情報コントロール権の立場をとっていないために、企業や行政機関の運営が優先され、個人の権利が後景に追いやられていることであります。
それは、行政機関法案の「行政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護する」という目的規定にも端的にあらわれています。
目的外利用についても、「相当な理由のあるとき」というあいまいな規定では、行政の都合や利便性に偏った判断で、個人情報が国の機関から地方公共団体まで全国の行政機関で使い回しされるおそれがあります。
国民の批判を受けて新設された罰則規定も、職務のためとの理由がつけば適用除外となることが明らかになりました。
行政機関法のこうした欠陥の重大性は、さきに述べた自衛官適齢者名簿提供事件によって一層浮き彫りになったことを指摘しておくものであります。
野党案は、法案の「目的」に、個人情報の取得、利用、提供などに本人が関与する自己情報コントロール権の立場を明記し、目的外使用についても、第三者機関である個人情報保護審査会に諮問し、客観的立場からの検討を経てから使用の是非を決めるなど、政府案の欠陥をふさぎ、行政の恣意的判断を排除する仕組みになっていることも強調するものであります。
反対の第四の理由は、政府案の制定によって、金融、通信など、手厚く個人情報保護策を講ずる必要がある分野の施策がむしろ後退するおそれがあることであります。
これらの分野は、現在、所管省で、基本法案よりレベルが高いガイドラインを設けて個人情報を保護しています。ところが、所管省からは、基本法案に合わせてガイドラインのレベルを引き下げる意向が審議の中で明らかにされました。
個人情報保護法の制定が個人情報保護策の引き下げの役割を果たそうとしていることは極めて重大だということを指摘しておきたいと思います。
日本共産党は、今後も、基本的人権の大切な柱であるプライバシー権を守り、個人情報の保護と表現、報道の自由を守るために国民の皆さんとともに全力を尽くすことを申し上げまして、私の討論を終わります。拍手
この発言だけを見る →まず初めに、国民の個人情報の取り扱いに対する政府の姿勢が厳しく問われている自衛官適齢者名簿提供問題について申し上げたい。
防衛庁が三十七年にわたって八百二十二もの自治体から住所、氏名、年齢、性別という個人の四情報を入隊適齢者名簿として提供させていたこと、うち四百四十一自治体からは健康や職業、続柄など募集に無関係の情報までも提供させていたこと、さらに、応募者の情報は警察に提供され、思想、信条まで含めた調査に利用されていることが明らかとなりました。驚くべき事態であります。
「四情報も非公開に」が国民の多くの声であり、プライバシーを尊重する立場から個人情報保護法をつくろうという今、国の行政機関は、外部提供を原則禁じている住民基本台帳法の趣旨も踏みにじって国民が知らない間にその個人情報を収集する、こんなことは断じて許されません。直ちにやめるべきであります。しかも、出された報告書は極めてずさんであり、徹底した解明が必要であることを強く指摘するものであります。
政府案に反対する理由の第一は、旧法案に引き続いて、表現、報道の自由侵害のおそれが排除されていないことであります。
民間事業者を対象にした政府基本法案には、個人情報を取り扱う事業者を監督するために主務大臣制が設けられています。主務大臣には、事業者の取り扱う個人情報が報道目的なのか著述目的なのかの判断がゆだねられており、報道や著述が狭く限定されたり、恣意的な判断がなされるという危険な構造となっていることは重大です。
また、政府案は、放送機関や新聞社などに、個人情報の苦情処理や適正な取り扱いを求める規定を設けています。メディアが自律的に定めるルールや倫理を国が法律で指示し、公権力の介入に道を開くべきではありません。疑惑の政治家が、この規定を根拠に、苦情に応ぜよと要求し、報道取材活動を妨害する口実にもなりかねません。
一方、野党案には、表現、報道及び個人のプライバシーに公権力を介入させないために、これを実施する監督機関を、行政から独立性を持つ第三者機関で公正中立に行うことを規定しています。第三者機関は、政府案を検討してきた専門家も参考人質問でその必要性を認め、イギリス、ドイツ、フランスでも実施されている国際標準であります。
第二は、思想、信条など個人の名誉、信用、秘密に直接かかわるセンシティブ情報の規定が欠落していることであります。
これらの個人情報は、野党案に規定されているように、民間事業者であれ、行政機関であれ、特別の場合を除いて原則収集禁止というのが、憲法に定められた幸福追求権や法のもとの平等原則からも当然であります。
政府は、類型化できないからと拒否しています。しかし、この規定は、諸外国でも設けられ、個人情報保護条例を策定している地方自治体の六割が既に実施しております。さらに、経済産業省などのガイドラインにも明記され、現に運用しており、明記できない理由は何もないと思います。
第三は、自分の情報の取り扱いに自分が関与し選択するという自己情報コントロール権の立場をとっていないために、企業や行政機関の運営が優先され、個人の権利が後景に追いやられていることであります。
それは、行政機関法案の「行政の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護する」という目的規定にも端的にあらわれています。
目的外利用についても、「相当な理由のあるとき」というあいまいな規定では、行政の都合や利便性に偏った判断で、個人情報が国の機関から地方公共団体まで全国の行政機関で使い回しされるおそれがあります。
国民の批判を受けて新設された罰則規定も、職務のためとの理由がつけば適用除外となることが明らかになりました。
行政機関法のこうした欠陥の重大性は、さきに述べた自衛官適齢者名簿提供事件によって一層浮き彫りになったことを指摘しておくものであります。
野党案は、法案の「目的」に、個人情報の取得、利用、提供などに本人が関与する自己情報コントロール権の立場を明記し、目的外使用についても、第三者機関である個人情報保護審査会に諮問し、客観的立場からの検討を経てから使用の是非を決めるなど、政府案の欠陥をふさぎ、行政の恣意的判断を排除する仕組みになっていることも強調するものであります。
反対の第四の理由は、政府案の制定によって、金融、通信など、手厚く個人情報保護策を講ずる必要がある分野の施策がむしろ後退するおそれがあることであります。
これらの分野は、現在、所管省で、基本法案よりレベルが高いガイドラインを設けて個人情報を保護しています。ところが、所管省からは、基本法案に合わせてガイドラインのレベルを引き下げる意向が審議の中で明らかにされました。
個人情報保護法の制定が個人情報保護策の引き下げの役割を果たそうとしていることは極めて重大だということを指摘しておきたいと思います。
日本共産党は、今後も、基本的人権の大切な柱であるプライバシー権を守り、個人情報の保護と表現、報道の自由を守るために国民の皆さんとともに全力を尽くすことを申し上げまして、私の討論を終わります。拍手
綿
保
保坂展人#14
○保坂展人君 社民党・市民連合の保坂展人です。
私は、内閣提出、個人情報保護関連五法案に反対、野党共同提案の四法案に賛成の討論を行います。拍手
戦後初めて報道の定義を法律に書き込んだのが、小泉内閣の提出した、民間を対象とした今回の法案です。戦前は、御存じのように、徹底した言論統制が行われ、当時の新聞紙法の定義は、題号をもって定期的に発行するものでありました。ところが、今回の法案の「不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせること」という定義は、著しく不明確で狭い。
政府は、たびたび、最高裁判決に照らして報道を定義したと説明してきましたが、私が特別委員会の審議でいつ何どきの判決なのか明らかにするよう求めたところ、昭和四十四年の最高裁判決として、労働組合の機関紙に掲載された記事が公選法違反に当たるのかどうかを争った事件の決定を答弁者は読み上げました。
驚くべきは、政府は、原則として公判を開き、公判廷で申し渡す判決と、書面審理のみで下される決定の違いすらも認識せずに、大胆にも報道を定義したのであります。我々が政府の意図を読み解こうと、幾ら報道の自由を争った最高裁判決を探しても探してもこの定義が出てこないのは、当然でありました。
しかも、政府が例示した最高裁決定には、「不特定かつ多数の」という文言は一つも出てこないのであります。わずか五百四十人の組合員に配付した労働組合の機関紙、これは特定多数であって、政府の報道の定義からもはみ出してしまいます。あえて政府が参考にしようとしているのであれば、労働組合の機関紙で報道だと主張しても最後は有罪ですよというように参考にしたとしか思えないのであります。
さらに、細田大臣は、これは単純な公選法違反事件で、表現の自由を憲法訴訟として争ったものではない、表現の自由はあくまでも傍論であり主論ではない、したがって、政府が報道の定義をこの事件でしたかに受け取られると間違いですと、全面撤回されました。何が政府の報道の定義なのか、ついに根拠を示すことはないまま、今日に至っております。
もともと政府案は、表現の自由、報道の自由をめぐって野党四党を初めとした世論からの激しい批判を受け、昨年末に廃案になったものであります。その最大の論点には慎重にして精緻な議論があってしかるべきですが、余りものお粗末さ、ずさんさ、でたらめさ、いいかげんな定義を撤回も修正もせず平気でいられる小泉内閣の神経、そしてまた、明らかに不十分な論点を整理することもなく、与党中心の数で押し切った議事運営にも強い怒りを感じます。
また、個人情報取扱事業者の定義をめぐる答弁も迷走いたしました。電話番号を打ち込んで個人宅の位置を検索するカーナビを使用する者は事業者に該当すると当初政府は答弁したものの、携帯電話のナビはどうなのか、インターネットで電話番号調べはどうなのか、このように問いただすと答弁は混乱し、米屋さんや本屋さんが配達をしたら取扱事業者というのは常識から考えてもおかしいと細田大臣は発言され、その後、宅配便業者がカーナビを使って配達したら事業者だろうと答弁して、さらに問うと、いや、事業者じゃないかもしれないと、二転三転、繰り返しました。
さらに、政府は、氏名、住所、電話番号を個人識別情報として定義し、大半のカーナビは住所、電話番号で氏名がないのだから問題ない、こうしたわけですけれども、それでは年賀状ソフトはどうなのか、電話帳ソフトはどうなのか、このように問うと再び混乱し、まあ常識的な使い方をした人は大丈夫ですよ、こういうずさんな議論に至りました。
最後には、内閣の見解は、カーナビやCD—ROM、電話帳ソフトなどは、単なるユーザーはオーケーだが、加工したらだめだと。皆さん、加工しない電子データベースなどあり得るでしょうか。年賀状ソフトや電話帳ソフトを加工しないで使っている人がいるのでしょうか。これでは、IT革命どころかIT萎縮、あるいはITの自粛をもたらす非常に大きな問題点を残していると言わざるを得ません。
あれはどうか、これはどうかと言われるときちんと答えられない部分がある、その辺はお互い良識を持ってやろうと小泉総理はおっしゃいました。半年以下の懲役、罰金三十万円、最悪は逮捕されることもある法案で、この態度は全く無責任だと思います。
このような混乱が生まれるのも、無理やり一般法、包括法に罰則までつけているからであり、厳密な個別法で対処すべきと考えます。
民間法制では、取扱事業者に対する主務大臣の監督権限がいまだ残されたまま、また、ジャーナリストは例外になっても出版社は明記されていない、センシティブ情報の取得の禁止がないなどの大きな問題を抱えています。
さらに、行政機関法制では、罰則の一部が手直しされただけで、自己情報コントロール権が不明確、あるいは情報の取得に対する禁止の歯どめが弱い、目的外利用に関する行政の裁量幅が大きくて役所内部での個人情報の使い回しを事実上許容している、センシティブ情報の収集禁止規定が盛り込まれていない、個人情報ファイルの事前通知、個人情報ファイル簿の作成、公表の例外が多過ぎる、データマッチングが禁止されていない、情報公開法にある裁判管轄の特例などがないなどの問題が残っています。
このような問題を、野党四党は、自己情報コントロール権、センシティブ情報の慎重な取り扱い、個人情報保護委員会の設置など、政府案の欠陥にできるだけメスを入れた提案をして議論してまいりました。
審議の中で、防衛庁による適齢者情報収集問題が明るみに出ました。現在の行政機関保護法制では、これらの問題に全く歯どめがかからないことも明らかになりました。情報取得と使用の実態、行政内部及び国、自治体における情報のやりとりによって歯どめがかかっていない問題や、センシティブ情報規制の必要性なども改めて明らかになりましたし、防衛庁のこの事態の報告が極めてずさんで、委員会に提出された報告が三十カ所近く、数字もすべて間違っている、このような事態であったことも許しがたいことだと思います。
基本的人権にかかわる重要法案でありながら、委員会審議において中央・地方公聴会を開催しないばかりか、担当大臣の答弁も、勉強します、検討させてくださいなど、極めてあいまい、かつ、いいかげんな答えが続きました。そもそも、規制の必要性や法案の優先度の異なる民間法制と行政機関法制を特別委員会でごちゃまぜに議論したところ、審議したところに大きな問題点があったと言えると思います。
この政府案の成立阻止に向けて、広範な市民との連携及び野党の共闘を強化し、全力で臨む決意であることを表明し、私の討論を終わります。拍手
この発言だけを見る →私は、内閣提出、個人情報保護関連五法案に反対、野党共同提案の四法案に賛成の討論を行います。拍手
戦後初めて報道の定義を法律に書き込んだのが、小泉内閣の提出した、民間を対象とした今回の法案です。戦前は、御存じのように、徹底した言論統制が行われ、当時の新聞紙法の定義は、題号をもって定期的に発行するものでありました。ところが、今回の法案の「不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせること」という定義は、著しく不明確で狭い。
政府は、たびたび、最高裁判決に照らして報道を定義したと説明してきましたが、私が特別委員会の審議でいつ何どきの判決なのか明らかにするよう求めたところ、昭和四十四年の最高裁判決として、労働組合の機関紙に掲載された記事が公選法違反に当たるのかどうかを争った事件の決定を答弁者は読み上げました。
驚くべきは、政府は、原則として公判を開き、公判廷で申し渡す判決と、書面審理のみで下される決定の違いすらも認識せずに、大胆にも報道を定義したのであります。我々が政府の意図を読み解こうと、幾ら報道の自由を争った最高裁判決を探しても探してもこの定義が出てこないのは、当然でありました。
しかも、政府が例示した最高裁決定には、「不特定かつ多数の」という文言は一つも出てこないのであります。わずか五百四十人の組合員に配付した労働組合の機関紙、これは特定多数であって、政府の報道の定義からもはみ出してしまいます。あえて政府が参考にしようとしているのであれば、労働組合の機関紙で報道だと主張しても最後は有罪ですよというように参考にしたとしか思えないのであります。
さらに、細田大臣は、これは単純な公選法違反事件で、表現の自由を憲法訴訟として争ったものではない、表現の自由はあくまでも傍論であり主論ではない、したがって、政府が報道の定義をこの事件でしたかに受け取られると間違いですと、全面撤回されました。何が政府の報道の定義なのか、ついに根拠を示すことはないまま、今日に至っております。
もともと政府案は、表現の自由、報道の自由をめぐって野党四党を初めとした世論からの激しい批判を受け、昨年末に廃案になったものであります。その最大の論点には慎重にして精緻な議論があってしかるべきですが、余りものお粗末さ、ずさんさ、でたらめさ、いいかげんな定義を撤回も修正もせず平気でいられる小泉内閣の神経、そしてまた、明らかに不十分な論点を整理することもなく、与党中心の数で押し切った議事運営にも強い怒りを感じます。
また、個人情報取扱事業者の定義をめぐる答弁も迷走いたしました。電話番号を打ち込んで個人宅の位置を検索するカーナビを使用する者は事業者に該当すると当初政府は答弁したものの、携帯電話のナビはどうなのか、インターネットで電話番号調べはどうなのか、このように問いただすと答弁は混乱し、米屋さんや本屋さんが配達をしたら取扱事業者というのは常識から考えてもおかしいと細田大臣は発言され、その後、宅配便業者がカーナビを使って配達したら事業者だろうと答弁して、さらに問うと、いや、事業者じゃないかもしれないと、二転三転、繰り返しました。
さらに、政府は、氏名、住所、電話番号を個人識別情報として定義し、大半のカーナビは住所、電話番号で氏名がないのだから問題ない、こうしたわけですけれども、それでは年賀状ソフトはどうなのか、電話帳ソフトはどうなのか、このように問うと再び混乱し、まあ常識的な使い方をした人は大丈夫ですよ、こういうずさんな議論に至りました。
最後には、内閣の見解は、カーナビやCD—ROM、電話帳ソフトなどは、単なるユーザーはオーケーだが、加工したらだめだと。皆さん、加工しない電子データベースなどあり得るでしょうか。年賀状ソフトや電話帳ソフトを加工しないで使っている人がいるのでしょうか。これでは、IT革命どころかIT萎縮、あるいはITの自粛をもたらす非常に大きな問題点を残していると言わざるを得ません。
あれはどうか、これはどうかと言われるときちんと答えられない部分がある、その辺はお互い良識を持ってやろうと小泉総理はおっしゃいました。半年以下の懲役、罰金三十万円、最悪は逮捕されることもある法案で、この態度は全く無責任だと思います。
このような混乱が生まれるのも、無理やり一般法、包括法に罰則までつけているからであり、厳密な個別法で対処すべきと考えます。
民間法制では、取扱事業者に対する主務大臣の監督権限がいまだ残されたまま、また、ジャーナリストは例外になっても出版社は明記されていない、センシティブ情報の取得の禁止がないなどの大きな問題を抱えています。
さらに、行政機関法制では、罰則の一部が手直しされただけで、自己情報コントロール権が不明確、あるいは情報の取得に対する禁止の歯どめが弱い、目的外利用に関する行政の裁量幅が大きくて役所内部での個人情報の使い回しを事実上許容している、センシティブ情報の収集禁止規定が盛り込まれていない、個人情報ファイルの事前通知、個人情報ファイル簿の作成、公表の例外が多過ぎる、データマッチングが禁止されていない、情報公開法にある裁判管轄の特例などがないなどの問題が残っています。
このような問題を、野党四党は、自己情報コントロール権、センシティブ情報の慎重な取り扱い、個人情報保護委員会の設置など、政府案の欠陥にできるだけメスを入れた提案をして議論してまいりました。
審議の中で、防衛庁による適齢者情報収集問題が明るみに出ました。現在の行政機関保護法制では、これらの問題に全く歯どめがかからないことも明らかになりました。情報取得と使用の実態、行政内部及び国、自治体における情報のやりとりによって歯どめがかかっていない問題や、センシティブ情報規制の必要性なども改めて明らかになりましたし、防衛庁のこの事態の報告が極めてずさんで、委員会に提出された報告が三十カ所近く、数字もすべて間違っている、このような事態であったことも許しがたいことだと思います。
基本的人権にかかわる重要法案でありながら、委員会審議において中央・地方公聴会を開催しないばかりか、担当大臣の答弁も、勉強します、検討させてくださいなど、極めてあいまい、かつ、いいかげんな答えが続きました。そもそも、規制の必要性や法案の優先度の異なる民間法制と行政機関法制を特別委員会でごちゃまぜに議論したところ、審議したところに大きな問題点があったと言えると思います。
この政府案の成立阻止に向けて、広範な市民との連携及び野党の共闘を強化し、全力で臨む決意であることを表明し、私の討論を終わります。拍手
綿
綿
綿貫民輔#16
○議長(綿貫民輔君) これより採決に入ります。
まず、日程第一ないし第四の枝野幸男君外八名提出の四案を一括して採決いたします。
四案の委員長の報告はいずれも否決であります。この際、四案の原案について採決いたします。
四案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →まず、日程第一ないし第四の枝野幸男君外八名提出の四案を一括して採決いたします。
四案の委員長の報告はいずれも否決であります。この際、四案の原案について採決いたします。
四案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
綿
綿貫民輔#17
○議長(綿貫民輔君) 起立少数。よって、四案とも否決されました。
次に、日程第五ないし第九の内閣提出の五案を一括して採決いたします。
五案の委員長の報告はいずれも可決であります。五案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →次に、日程第五ないし第九の内閣提出の五案を一括して採決いたします。
五案の委員長の報告はいずれも可決であります。五案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
綿
綿貫民輔#18
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、五案とも委員長報告のとおり可決いたしました。拍手
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日程第十 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案(内閣提出)
この発言だけを見る →————◇—————
日程第十 自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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綿貫民輔#19
○議長(綿貫民輔君) 日程第十、自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。内閣委員長佐々木秀典君。
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自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔佐々木秀典君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。内閣委員長佐々木秀典君。
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自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔佐々木秀典君登壇〕
佐
佐々木秀典#20
○佐々木秀典君 ただいま議題となりました自動車安全運転センター法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、特殊法人等改革基本法に基づき策定された特殊法人等整理合理化計画の実施の一環として、自動車安全運転センターを民間法人化するため、政府の出資、役員の選任等に係る政府の関与の縮小等について所要の改正を行うものであります。
本案は、去る四月十七日本委員会に付託され、翌十八日谷垣国家公安委員会委員長から提案理由の説明を聴取いたしました。同月二十五日質疑を行い、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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この発言だけを見る →本案は、特殊法人等改革基本法に基づき策定された特殊法人等整理合理化計画の実施の一環として、自動車安全運転センターを民間法人化するため、政府の出資、役員の選任等に係る政府の関与の縮小等について所要の改正を行うものであります。
本案は、去る四月十七日本委員会に付託され、翌十八日谷垣国家公安委員会委員長から提案理由の説明を聴取いたしました。同月二十五日質疑を行い、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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坂
坂口力#24
○国務大臣(坂口力君) 労働基準法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
我が国の経済社会を取り巻く状況が大きく変化し、産業・雇用構造の変化が進んでいる中で、我が国の経済社会の活力を維持向上させていくためには、労働者一人一人が主体的に多様な働き方を選択できる可能性を拡大するとともに、働き方に応じた適正な労働条件を確保し、紛争の解決にも資するよう、労働契約や労働時間など働き方に係るルールを整備することが重要な課題となっております。
このため、労働契約や労働時間に係る制度について、多様な働き方に応じた実効あるものとするための見直しを行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。
第一に、有期労働契約に関する見直しであります。
雇用形態の多様化が進展する中で、有期労働契約が労使双方にとって良好な雇用形態として活用されるようにしていくため、有期労働契約の契約期間の上限を一年から三年に延長するとともに、高度の専門的な知識等を有する者や満六十歳以上の者については、その期間の上限を五年とすることとしております。
また、有期労働契約の締結時及び期間の満了時における労働者と使用者との間の紛争を未然に防止するため、厚生労働大臣が、使用者の講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項等についての基準を定めるとともに、使用者に対して必要な助言及び指導を行うことができることとしております。
第二に、解雇に係る規定の整備であります。
解雇をめぐる紛争が労働条件をめぐる紛争において大きな割合を占め、また、増加している現状にかんがみ、このような紛争を防止し、その解決に資するため、使用者がその有する解雇権を濫用した場合には無効となることを内容とする規定の整備を行うこととしております。
また、解雇を予告された労働者は、解雇前においても当該解雇の理由について証明書を請求できることとするほか、就業規則の必要記載事項に解雇の事由を含めることとしております。
第三に、裁量労働制の見直しであります。
裁量労働制が多様な働き方の選択肢の一つとして有効に機能するようにするため、企画業務型裁量労働制について、その導入の際の要件、手続を緩和するとともに、裁量労働制が働き過ぎにつながることのないよう、専門業務型裁量労働制においても、健康・福祉確保措置等の導入を必要とすることとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、労働基準法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。拍手
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労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
この発言だけを見る →我が国の経済社会を取り巻く状況が大きく変化し、産業・雇用構造の変化が進んでいる中で、我が国の経済社会の活力を維持向上させていくためには、労働者一人一人が主体的に多様な働き方を選択できる可能性を拡大するとともに、働き方に応じた適正な労働条件を確保し、紛争の解決にも資するよう、労働契約や労働時間など働き方に係るルールを整備することが重要な課題となっております。
このため、労働契約や労働時間に係る制度について、多様な働き方に応じた実効あるものとするための見直しを行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。
第一に、有期労働契約に関する見直しであります。
雇用形態の多様化が進展する中で、有期労働契約が労使双方にとって良好な雇用形態として活用されるようにしていくため、有期労働契約の契約期間の上限を一年から三年に延長するとともに、高度の専門的な知識等を有する者や満六十歳以上の者については、その期間の上限を五年とすることとしております。
また、有期労働契約の締結時及び期間の満了時における労働者と使用者との間の紛争を未然に防止するため、厚生労働大臣が、使用者の講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項等についての基準を定めるとともに、使用者に対して必要な助言及び指導を行うことができることとしております。
第二に、解雇に係る規定の整備であります。
解雇をめぐる紛争が労働条件をめぐる紛争において大きな割合を占め、また、増加している現状にかんがみ、このような紛争を防止し、その解決に資するため、使用者がその有する解雇権を濫用した場合には無効となることを内容とする規定の整備を行うこととしております。
また、解雇を予告された労働者は、解雇前においても当該解雇の理由について証明書を請求できることとするほか、就業規則の必要記載事項に解雇の事由を含めることとしております。
第三に、裁量労働制の見直しであります。
裁量労働制が多様な働き方の選択肢の一つとして有効に機能するようにするため、企画業務型裁量労働制について、その導入の際の要件、手続を緩和するとともに、裁量労働制が働き過ぎにつながることのないよう、専門業務型裁量労働制においても、健康・福祉確保措置等の導入を必要とすることとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、労働基準法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。拍手
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労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
綿
城
城島正光#26
○城島正光君 民主党の城島正光でございます。
ただいま議題となりました労働基準法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、小泉総理大臣並びに厚生労働大臣、法務大臣に質問をいたします。拍手
我が国は、バブル崩壊後、十年以上にわたって景気の低迷が続き、これに伴う解雇と失業者の増大はますます深刻な問題となっております。
発足して二年たつ小泉内閣が国民にもたらしたものは、雇用不安、個人消費の冷え込み、景気の落ち込みという悪循環であり、雇用に関して申し上げれば、新規雇用創出五百三十万人といった看板とは裏腹に、何の成果もなく時が浪費されてまいりました。
史上最悪の完全失業率五・四%、フリーターを象徴とする若年失業者問題はますます深刻化し、自殺者は年三万人を超え、リストラが進み、長期失業者がふえる一方、残された社員は長時間労働を強いられるというのが現状であります。国民、勤労者が痛みに耐えて苦境を克服しようと必死の努力をしているにもかかわらず、小泉総理は、そこから抜け出すための方向性さえ示しておりません。
総理の現下の雇用失業情勢に対する御認識と、一体いつになったらせめて総理就任時の完全失業率四・八%に戻す見通しをお持ちなのか、冒頭お伺いしたいと思います。拍手
さて、景気が低迷する時代に、解雇にかかわる問題をいかに扱うかは、国の政策の根幹にかかわる事柄であります。
諸外国の例を見ますと、フランスでは、一九七三年、正当な理由のない解雇の規制が行われました。七五年には、経営上の理由による解雇を規制する国内法の整備に関するEC指令が出され、全EC加盟国で解雇規制の法整備がされております。まさに、オイルショックによる景気低迷の時期のことであります。
また、お隣の韓国では、一九九六年に、勤労基準法に解雇ルールが盛り込まれ、九八年の大改正では、正当な理由のない解雇は違法とされ、整理解雇四要件が盛り込まれました。これもまた、アジア通貨危機によりウォンが暴落、IMFの管理下に置かれるなど、経済危機に見舞われたときのことであります。
さらに、アメリカ合衆国は、成文法ではなく判例法の支配する国でありますが、人種、性、障害、年齢などの差別が法律によって禁止されております。
このアメリカでは、多数の労働事件が裁判所で救済されております。九九年に合衆国連邦地方裁判所に新しく提訴された民事事件のうち、実に一八・四%が労働契約関係であります。日本で民事訴訟に占める労働事件はわずか〇・五%にすぎませんから、単純に比較しても三十七倍もの格差があるわけであります。その中で解雇事件は大きな割合を占めていると言われております。アメリカは解雇が自由な国であるという俗論は、完全な誤りであります。
こうした実例に照らしても、また、雇用不安、個人消費の冷え込み、景気の落ち込みという悪循環を断ち切り、日本経済を再生させるためにも、国の施策として、解雇を規制する法律を整備する必要があります。いわんや、解雇しやすくする政策は、雇用不安を増大させ、この悪循環に拍車をかけるものであり、論外であります。この点についての総理大臣の認識と見解をお尋ねいたします。
次に、景気低迷時における経営者のあり方と国家政策の関係についてお尋ねいたします。
財界の総理大臣とも呼ぶべき日本経団連の奥田会長は、七〇年代以降、最高裁判所が形成してきた解雇法理について、これを緩和することがあってはならないと繰り返し主張しているわけであります。その理由について、奥田会長は、一昨年、日経連経営トップセミナーにおいてこう述べております。
すなわち、「不良債権の最終処理では、離職者がなるべく少なくなる方法を採用するとともに、仮に過剰感があっても雇用に手をつけるのは最後の手段だという共通認識のもとで、それを回避するために労使で最大限の努力をしなければならない。万が一、経営者のモラルハザードが広がれば、便乗解雇が横行し、社会全体が崩壊しかねないと心配している。今、一部の論者からは解雇規制の緩和を求める声が出ているが、これは最もやってはいけないことだ。」と述べているわけであります。
私も、現在の日本で便乗解雇が横行すれば、社会の底が抜け、社会全体が崩壊し、経営者のモラル崩壊にも直結するとの、この奥田会長の指摘に同感するものであります。
特に、解雇法理のルールは中小企業経営者にほとんど知られておらず、解雇をめぐる紛争を誘発する原因の一つとなっているわけであります。
京都大学の村中孝史教授らの調査によりますと、労働基準法二十条の解雇予告義務について知っているとの回答は九二%もあるのに、裁判所が解雇権に制限を加えていると回答したのはわずか七%、法律の制限さえ守ればよしと答えた人が七〇%も占めているわけであります。
解雇をめぐる紛争は、労働者だけではなく、中小企業経営者にも、経済的・精神的負担が大きくのしかかります。ルール無視に起因する無用な解雇紛争を極力防ぐことは、国の施策としても重要であります。ましてや、国の法律によって、正当な理由がなくても解雇は自由にできるという誤解を誘発するようなことは断じてあってはならないと思います。
こうした点につきまして、総理の認識と御見解をお尋ねいたします。
次に、厚生労働大臣にお尋ねいたします。
今回の労基法改正案の第十八条の二には、「使用者は、この法律又は他の法律の規定によりその使用する労働者の解雇に関する権利が制限されている場合を除き、労働者を解雇することができる。ただし、その解雇が、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」とあります。
この条文では、使用者が解雇できるのが原則であり、例外的に、労働者の側が解雇権濫用の証明に成功した場合だけ解雇が無効になると解釈されます。
そもそも、最高裁の日本食塩製造事件判決で確立された解雇権濫用法理では、解雇に客観的に合理的な理由があることについて、形式的な証明責任は労働者が負いますが、実質的な証明責任は使用者に負担させております。今回の条文では、実質的な証明責任を使用者が負担することは全く明らかにされておらず、解雇権濫用法理を大きく後退させるものと言わざるを得ません。
条文が使用者に主張立証を促すことが明らかでなければ、判例において確立している解雇権濫用法理を足しも引きもせず、そっくりそのまま法律上に明記するという厚生労働省の説明と全くもって矛盾することになるわけであります。
それだけではありません。労働関係において契約自由の原則は修正されなければならないという憲法第二十七条第二項の理念をなし崩しにし、労働基準法において、まさに、契約自由の原則、自由競争原理がむき出しのまま労働関係に持ち込まれんとするおそれがあるものであります。
政府案は大いに問題があり、このままでは解雇促進法になりかねず、抜本修正が何としても必要であります。厚生労働大臣の見解を伺います。拍手
また、改正案第十八条の二について、厚生労働省は、立法者意思により、今の裁判の取り扱いを変えるものではないことを明確にすると私どもに説明しております。
そこで、法務大臣にお尋ね申し上げます。
行政法の場合、行政に対する国会の優位性を背景に、立法者意思で行政を拘束することが可能でありますが、刑事、民事の法律の場合、これと全く異なり、刑事、民事の法律の運用をつかさどる裁判官は、憲法七十六条により憲法と法律のみに拘束されます。すなわち、裁判官は立法者意思に拘束されず、立法者意思は条文解釈をする際の判断材料の一つにすぎないと考えられますが、いかがでしょうか。
また、国会での質疑や国会決議などの立法者意思で条文を補充しなければならないような前例は存在しないと考えますが、いかがでしょうか。お答え願いたいと思います。
従前、最高裁が形成した解雇法理は、大きく分けて二種類あります。一つは、解雇権濫用法理であり、もう一つが、就業規則の解雇条項による解雇規制であります。解雇についての法整備がおくれている日本では、裁判実務において、就業規則に掲げる解雇事由を限定列挙と解することにより、使用者に解雇の理由とその正当性などの証明責任を負わせてまいりました。
しかるに、三十一回にもわたって法案審議をした厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会では、解雇法制と就業規則の関係という最も基本的かつ初歩的な論点が完全に抜け落ち、議論も皆無なのであります。
そこで、厚生労働大臣にお尋ねいたします。
就業規則の解雇条項について、審議会で検討が一切なされなかった結果、第十八条の二の前段部分を根拠に、就業規則の解雇条項による解雇規制は事実上機能しなくなり、これまで形成された最高裁判例がことごとく覆されることになると解さざるを得ません。かかる致命的な欠陥を持つ法案は、直ちに取り下げるか、審議会に差し戻すか、あるいは抜本修正、すなわち、就業規則の解雇事由に該当する事実の証明責任について、使用者が負担している旨明らかにする必要があると考えますが、厚生労働大臣の見解をお聞かせください。拍手
次に、有期雇用の原則一年を原則三年にする上限延長についてお伺いいたします。
民法六百二十八条は、有期雇用の契約期間途中での解約に関して、労働者の退職の自由を制限する一方、労基法第十四条は、長期労働契約による人身拘束の弊害を排除するため、契約期間の最長期間を原則一年に制限しているわけであります。
ところが、今回の上限延長により、最長三年間、専門職は五年間の有期雇用を締結した場合、その間、退職の自由が認められず、使用者に拘束されることになるわけであります。
有期労働契約については、これまでも、契約途中でやめたいが、募集費用や教育訓練費用の賠償を請求するとおどされているといった労働相談が多数寄せられているわけであります。上限延長は、使用者側にとっては、まことに使い勝手のよい道具となりますが、働く側にとっては、再雇用の保障がない不安定雇用であるばかりでなく、退職の自由が認められない期間が単に延長されるだけであり、転職の機会あるいは職業選択の自由が狭められることになります。
本来、有期雇用の契約期間中であっても労働者には退職の自由が認められるべきであると考えますが、厚生労働大臣の御見解を承りたいと思います。拍手
「労働は、商品ではない。」この言葉は、一九四四年、ILO総会のフィラデルフィア宣言でうたわれた有名な基本原則であります。労働とは、その人の人格や尊厳と切り離すことのできないものであり、この精神は時代と国境を超えて変えることなくはぐくんでいかなければならないものであると考えます。
労働基準法は、その第一条に、「労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべき」水準、すなわち、働く人たちが健康でしかも自己の創造性を主体的に展開し、かつ、生き生きとして個性を発揮しながら、一人一人が社会の主役になることができる生活水準を労働条件の原則としてうたっているわけであります。
その意味においても、本改正案は、まさに先人の幾多の努力と英知の結晶である労働基準法の基本理念を根本から否定し、雇用不安、社会不安を増大させ、日本の雇用関係、ひいては日本社会を根底から壊しかねないものであることを強く指摘し、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇〕
この発言だけを見る →ただいま議題となりました労働基準法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、小泉総理大臣並びに厚生労働大臣、法務大臣に質問をいたします。拍手
我が国は、バブル崩壊後、十年以上にわたって景気の低迷が続き、これに伴う解雇と失業者の増大はますます深刻な問題となっております。
発足して二年たつ小泉内閣が国民にもたらしたものは、雇用不安、個人消費の冷え込み、景気の落ち込みという悪循環であり、雇用に関して申し上げれば、新規雇用創出五百三十万人といった看板とは裏腹に、何の成果もなく時が浪費されてまいりました。
史上最悪の完全失業率五・四%、フリーターを象徴とする若年失業者問題はますます深刻化し、自殺者は年三万人を超え、リストラが進み、長期失業者がふえる一方、残された社員は長時間労働を強いられるというのが現状であります。国民、勤労者が痛みに耐えて苦境を克服しようと必死の努力をしているにもかかわらず、小泉総理は、そこから抜け出すための方向性さえ示しておりません。
総理の現下の雇用失業情勢に対する御認識と、一体いつになったらせめて総理就任時の完全失業率四・八%に戻す見通しをお持ちなのか、冒頭お伺いしたいと思います。拍手
さて、景気が低迷する時代に、解雇にかかわる問題をいかに扱うかは、国の政策の根幹にかかわる事柄であります。
諸外国の例を見ますと、フランスでは、一九七三年、正当な理由のない解雇の規制が行われました。七五年には、経営上の理由による解雇を規制する国内法の整備に関するEC指令が出され、全EC加盟国で解雇規制の法整備がされております。まさに、オイルショックによる景気低迷の時期のことであります。
また、お隣の韓国では、一九九六年に、勤労基準法に解雇ルールが盛り込まれ、九八年の大改正では、正当な理由のない解雇は違法とされ、整理解雇四要件が盛り込まれました。これもまた、アジア通貨危機によりウォンが暴落、IMFの管理下に置かれるなど、経済危機に見舞われたときのことであります。
さらに、アメリカ合衆国は、成文法ではなく判例法の支配する国でありますが、人種、性、障害、年齢などの差別が法律によって禁止されております。
このアメリカでは、多数の労働事件が裁判所で救済されております。九九年に合衆国連邦地方裁判所に新しく提訴された民事事件のうち、実に一八・四%が労働契約関係であります。日本で民事訴訟に占める労働事件はわずか〇・五%にすぎませんから、単純に比較しても三十七倍もの格差があるわけであります。その中で解雇事件は大きな割合を占めていると言われております。アメリカは解雇が自由な国であるという俗論は、完全な誤りであります。
こうした実例に照らしても、また、雇用不安、個人消費の冷え込み、景気の落ち込みという悪循環を断ち切り、日本経済を再生させるためにも、国の施策として、解雇を規制する法律を整備する必要があります。いわんや、解雇しやすくする政策は、雇用不安を増大させ、この悪循環に拍車をかけるものであり、論外であります。この点についての総理大臣の認識と見解をお尋ねいたします。
次に、景気低迷時における経営者のあり方と国家政策の関係についてお尋ねいたします。
財界の総理大臣とも呼ぶべき日本経団連の奥田会長は、七〇年代以降、最高裁判所が形成してきた解雇法理について、これを緩和することがあってはならないと繰り返し主張しているわけであります。その理由について、奥田会長は、一昨年、日経連経営トップセミナーにおいてこう述べております。
すなわち、「不良債権の最終処理では、離職者がなるべく少なくなる方法を採用するとともに、仮に過剰感があっても雇用に手をつけるのは最後の手段だという共通認識のもとで、それを回避するために労使で最大限の努力をしなければならない。万が一、経営者のモラルハザードが広がれば、便乗解雇が横行し、社会全体が崩壊しかねないと心配している。今、一部の論者からは解雇規制の緩和を求める声が出ているが、これは最もやってはいけないことだ。」と述べているわけであります。
私も、現在の日本で便乗解雇が横行すれば、社会の底が抜け、社会全体が崩壊し、経営者のモラル崩壊にも直結するとの、この奥田会長の指摘に同感するものであります。
特に、解雇法理のルールは中小企業経営者にほとんど知られておらず、解雇をめぐる紛争を誘発する原因の一つとなっているわけであります。
京都大学の村中孝史教授らの調査によりますと、労働基準法二十条の解雇予告義務について知っているとの回答は九二%もあるのに、裁判所が解雇権に制限を加えていると回答したのはわずか七%、法律の制限さえ守ればよしと答えた人が七〇%も占めているわけであります。
解雇をめぐる紛争は、労働者だけではなく、中小企業経営者にも、経済的・精神的負担が大きくのしかかります。ルール無視に起因する無用な解雇紛争を極力防ぐことは、国の施策としても重要であります。ましてや、国の法律によって、正当な理由がなくても解雇は自由にできるという誤解を誘発するようなことは断じてあってはならないと思います。
こうした点につきまして、総理の認識と御見解をお尋ねいたします。
次に、厚生労働大臣にお尋ねいたします。
今回の労基法改正案の第十八条の二には、「使用者は、この法律又は他の法律の規定によりその使用する労働者の解雇に関する権利が制限されている場合を除き、労働者を解雇することができる。ただし、その解雇が、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」とあります。
この条文では、使用者が解雇できるのが原則であり、例外的に、労働者の側が解雇権濫用の証明に成功した場合だけ解雇が無効になると解釈されます。
そもそも、最高裁の日本食塩製造事件判決で確立された解雇権濫用法理では、解雇に客観的に合理的な理由があることについて、形式的な証明責任は労働者が負いますが、実質的な証明責任は使用者に負担させております。今回の条文では、実質的な証明責任を使用者が負担することは全く明らかにされておらず、解雇権濫用法理を大きく後退させるものと言わざるを得ません。
条文が使用者に主張立証を促すことが明らかでなければ、判例において確立している解雇権濫用法理を足しも引きもせず、そっくりそのまま法律上に明記するという厚生労働省の説明と全くもって矛盾することになるわけであります。
それだけではありません。労働関係において契約自由の原則は修正されなければならないという憲法第二十七条第二項の理念をなし崩しにし、労働基準法において、まさに、契約自由の原則、自由競争原理がむき出しのまま労働関係に持ち込まれんとするおそれがあるものであります。
政府案は大いに問題があり、このままでは解雇促進法になりかねず、抜本修正が何としても必要であります。厚生労働大臣の見解を伺います。拍手
また、改正案第十八条の二について、厚生労働省は、立法者意思により、今の裁判の取り扱いを変えるものではないことを明確にすると私どもに説明しております。
そこで、法務大臣にお尋ね申し上げます。
行政法の場合、行政に対する国会の優位性を背景に、立法者意思で行政を拘束することが可能でありますが、刑事、民事の法律の場合、これと全く異なり、刑事、民事の法律の運用をつかさどる裁判官は、憲法七十六条により憲法と法律のみに拘束されます。すなわち、裁判官は立法者意思に拘束されず、立法者意思は条文解釈をする際の判断材料の一つにすぎないと考えられますが、いかがでしょうか。
また、国会での質疑や国会決議などの立法者意思で条文を補充しなければならないような前例は存在しないと考えますが、いかがでしょうか。お答え願いたいと思います。
従前、最高裁が形成した解雇法理は、大きく分けて二種類あります。一つは、解雇権濫用法理であり、もう一つが、就業規則の解雇条項による解雇規制であります。解雇についての法整備がおくれている日本では、裁判実務において、就業規則に掲げる解雇事由を限定列挙と解することにより、使用者に解雇の理由とその正当性などの証明責任を負わせてまいりました。
しかるに、三十一回にもわたって法案審議をした厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会では、解雇法制と就業規則の関係という最も基本的かつ初歩的な論点が完全に抜け落ち、議論も皆無なのであります。
そこで、厚生労働大臣にお尋ねいたします。
就業規則の解雇条項について、審議会で検討が一切なされなかった結果、第十八条の二の前段部分を根拠に、就業規則の解雇条項による解雇規制は事実上機能しなくなり、これまで形成された最高裁判例がことごとく覆されることになると解さざるを得ません。かかる致命的な欠陥を持つ法案は、直ちに取り下げるか、審議会に差し戻すか、あるいは抜本修正、すなわち、就業規則の解雇事由に該当する事実の証明責任について、使用者が負担している旨明らかにする必要があると考えますが、厚生労働大臣の見解をお聞かせください。拍手
次に、有期雇用の原則一年を原則三年にする上限延長についてお伺いいたします。
民法六百二十八条は、有期雇用の契約期間途中での解約に関して、労働者の退職の自由を制限する一方、労基法第十四条は、長期労働契約による人身拘束の弊害を排除するため、契約期間の最長期間を原則一年に制限しているわけであります。
ところが、今回の上限延長により、最長三年間、専門職は五年間の有期雇用を締結した場合、その間、退職の自由が認められず、使用者に拘束されることになるわけであります。
有期労働契約については、これまでも、契約途中でやめたいが、募集費用や教育訓練費用の賠償を請求するとおどされているといった労働相談が多数寄せられているわけであります。上限延長は、使用者側にとっては、まことに使い勝手のよい道具となりますが、働く側にとっては、再雇用の保障がない不安定雇用であるばかりでなく、退職の自由が認められない期間が単に延長されるだけであり、転職の機会あるいは職業選択の自由が狭められることになります。
本来、有期雇用の契約期間中であっても労働者には退職の自由が認められるべきであると考えますが、厚生労働大臣の御見解を承りたいと思います。拍手
「労働は、商品ではない。」この言葉は、一九四四年、ILO総会のフィラデルフィア宣言でうたわれた有名な基本原則であります。労働とは、その人の人格や尊厳と切り離すことのできないものであり、この精神は時代と国境を超えて変えることなくはぐくんでいかなければならないものであると考えます。
労働基準法は、その第一条に、「労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべき」水準、すなわち、働く人たちが健康でしかも自己の創造性を主体的に展開し、かつ、生き生きとして個性を発揮しながら、一人一人が社会の主役になることができる生活水準を労働条件の原則としてうたっているわけであります。
その意味においても、本改正案は、まさに先人の幾多の努力と英知の結晶である労働基準法の基本理念を根本から否定し、雇用不安、社会不安を増大させ、日本の雇用関係、ひいては日本社会を根底から壊しかねないものであることを強く指摘し、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇〕
小
小泉純一郎#27
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 城島議員にお答えいたします。
雇用情勢に対する認識及び見通しについてでございます。
現下の雇用情勢については、完全失業率が高水準で推移するなど、引き続き厳しい状況にあるものと認識しております。一方、新規求人はここのところ増加しており、この背景には雇用のミスマッチがあるものと考えられます。
日本経済は構造改革の途上にあり、雇用環境については、当面、厳しい状況が継続することは避けられないと考えておりますが、政府としては、さまざまなサービス分野において規制改革を進めるなどにより、いわゆる五百三十万人雇用創出を目指して新規雇用の創出を図るとともに、平成十四年度補正予算及び平成十五年度予算とを合わせた切れ目のない執行を通じ、早期再就職の支援やミスマッチの解消など、雇用のセーフティーネットに万全を期しているところであります。
解雇に関する政策でございます。
今回の改正における解雇についての規定の新設は、最高裁の判例で確立しているものの、これまで労使当事者間に十分に周知されていなかった、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当として認められない解雇は解雇権の濫用として無効となるとの解雇権濫用法理を法律上明確にしようとするものであります。
これにより解雇に関するルールが社会全体に認識され、解雇をめぐるトラブルの防止、解決につながるものと考えており、雇用不安の拡大や不当解雇の助長を招くものとは考えておりません。
いずれにしても、厳しい雇用失業情勢の続く中、使用者に解雇が自由にできるというような誤解が生じることのないよう、この規定の趣旨について周知徹底を図ってまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。拍手
〔国務大臣坂口力君登壇〕
この発言だけを見る →雇用情勢に対する認識及び見通しについてでございます。
現下の雇用情勢については、完全失業率が高水準で推移するなど、引き続き厳しい状況にあるものと認識しております。一方、新規求人はここのところ増加しており、この背景には雇用のミスマッチがあるものと考えられます。
日本経済は構造改革の途上にあり、雇用環境については、当面、厳しい状況が継続することは避けられないと考えておりますが、政府としては、さまざまなサービス分野において規制改革を進めるなどにより、いわゆる五百三十万人雇用創出を目指して新規雇用の創出を図るとともに、平成十四年度補正予算及び平成十五年度予算とを合わせた切れ目のない執行を通じ、早期再就職の支援やミスマッチの解消など、雇用のセーフティーネットに万全を期しているところであります。
解雇に関する政策でございます。
今回の改正における解雇についての規定の新設は、最高裁の判例で確立しているものの、これまで労使当事者間に十分に周知されていなかった、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当として認められない解雇は解雇権の濫用として無効となるとの解雇権濫用法理を法律上明確にしようとするものであります。
これにより解雇に関するルールが社会全体に認識され、解雇をめぐるトラブルの防止、解決につながるものと考えており、雇用不安の拡大や不当解雇の助長を招くものとは考えておりません。
いずれにしても、厳しい雇用失業情勢の続く中、使用者に解雇が自由にできるというような誤解が生じることのないよう、この規定の趣旨について周知徹底を図ってまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁させます。拍手
〔国務大臣坂口力君登壇〕
坂
坂口力#28
○国務大臣(坂口力君) 城島議員にお答えを申し上げたいと存じます。
今回の解雇に係る規定についてお尋ねがございました。
解雇訴訟において、現実に、使用者により多くの主張立証活動を行わせるといった裁判実務上の取り扱いがなされております。今回新設する規定は、これまで判例法理として裁判実務に定着していたものを法律上規定するものでありまして、このような裁判実務上の取り扱いを変更することを意図するものではございません。また、裁判実務上の取り扱いも変わらないものと考えております。
政府としては、この規定により解雇に関するルールが社会全体に認識され、合理的な理由を欠く解雇が少なくなるなど、解雇をめぐるトラブルの防止、解決に資するものと考えているところでございます。
就業規則と解雇の関係についてお尋ねがありました。
これまでの解雇訴訟におきましては、就業規則の定め方等により使用者が当該就業規則において解雇事由を限定したものと解される場合には、当該事由に該当する事実のないことを判断することにより、解雇権の濫用法理を当てはめるまでもなく、解雇の効力を否定する判断がなされてきたところであります。
今回の改正法案中、十八条の二の前段部分は、民法第六百二十七条第一項を確認的に規定したものであり、就業規則で使用者がみずから解雇権を制限することを否定するものではありません。
したがって、このような場合において、主張立証に係る裁判実務上の取り扱いは、従前と何ら変わらないものと考えております。
有期労働契約期間中の退職についてお尋ねがございました。
御指摘のように、退職の自由を保障する旨規定することは、労働者からの労働契約の中途解除についてのみ、契約解除により現に生じた損害は損害を発生した側が補償するという民法の原則に修正を加えるものでありますが、このような制度の創設は社会的なコンセンサスが得られておらず、困難であると考えております。
しかし、期間途中でありましても、やむを得ない事由が存在する場合には、現行法において、労働者から即時解約することが可能であるとされているところでございます。
以上、三点についてお答えを申し上げました。拍手
〔国務大臣森山眞弓君登壇〕
この発言だけを見る →今回の解雇に係る規定についてお尋ねがございました。
解雇訴訟において、現実に、使用者により多くの主張立証活動を行わせるといった裁判実務上の取り扱いがなされております。今回新設する規定は、これまで判例法理として裁判実務に定着していたものを法律上規定するものでありまして、このような裁判実務上の取り扱いを変更することを意図するものではございません。また、裁判実務上の取り扱いも変わらないものと考えております。
政府としては、この規定により解雇に関するルールが社会全体に認識され、合理的な理由を欠く解雇が少なくなるなど、解雇をめぐるトラブルの防止、解決に資するものと考えているところでございます。
就業規則と解雇の関係についてお尋ねがありました。
これまでの解雇訴訟におきましては、就業規則の定め方等により使用者が当該就業規則において解雇事由を限定したものと解される場合には、当該事由に該当する事実のないことを判断することにより、解雇権の濫用法理を当てはめるまでもなく、解雇の効力を否定する判断がなされてきたところであります。
今回の改正法案中、十八条の二の前段部分は、民法第六百二十七条第一項を確認的に規定したものであり、就業規則で使用者がみずから解雇権を制限することを否定するものではありません。
したがって、このような場合において、主張立証に係る裁判実務上の取り扱いは、従前と何ら変わらないものと考えております。
有期労働契約期間中の退職についてお尋ねがございました。
御指摘のように、退職の自由を保障する旨規定することは、労働者からの労働契約の中途解除についてのみ、契約解除により現に生じた損害は損害を発生した側が補償するという民法の原則に修正を加えるものでありますが、このような制度の創設は社会的なコンセンサスが得られておらず、困難であると考えております。
しかし、期間途中でありましても、やむを得ない事由が存在する場合には、現行法において、労働者から即時解約することが可能であるとされているところでございます。
以上、三点についてお答えを申し上げました。拍手
〔国務大臣森山眞弓君登壇〕
森
森山眞弓#29
○国務大臣(森山眞弓君) 城島議員にお答えを申し上げます。
まず、裁判官は立法者意思に拘束されないのではないかというお尋ねがございました。
議員御指摘のとおり、憲法第七十六条第三項によれば、裁判官は憲法及び法律にのみ拘束されるものであるとされておりますが、裁判官が法律の条文を解釈するに当たり、立法者意思はその重要な参考資料になるものとされております。
次に、立法者意思で条文を補充するような前例に関するお尋ねがございました。
一般的に申し上げれば、法律は多かれ少なかれ解釈の余地があるものでございますが、裁判で特定の規定の解釈について争いが生じた場合において、裁判所が法制定時の立法者意思を考慮してその解釈をした例は少なくないものと承知しております。拍手
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この発言だけを見る →まず、裁判官は立法者意思に拘束されないのではないかというお尋ねがございました。
議員御指摘のとおり、憲法第七十六条第三項によれば、裁判官は憲法及び法律にのみ拘束されるものであるとされておりますが、裁判官が法律の条文を解釈するに当たり、立法者意思はその重要な参考資料になるものとされております。
次に、立法者意思で条文を補充するような前例に関するお尋ねがございました。
一般的に申し上げれば、法律は多かれ少なかれ解釈の余地があるものでございますが、裁判で特定の規定の解釈について争いが生じた場合において、裁判所が法制定時の立法者意思を考慮してその解釈をした例は少なくないものと承知しております。拍手
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