財務金融委員会

2007-05-09 衆議院 全328発言

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会議録情報#0
平成十九年五月九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊藤 達也君
   理事 井上 信治君 理事 竹本 直一君
   理事 林田  彪君 理事 宮下 一郎君
   理事 山本 明彦君 理事 池田 元久君
   理事 古本伸一郎君 理事 石井 啓一君
      安次富 修君    阿部 俊子君
      伊藤信太郎君    飯島 夕雁君
      石原 宏高君    江崎洋一郎君
      小川 友一君    小野 晋也君
      越智 隆雄君    近江屋信広君
      大野 功統君    亀井善太郎君
      木原  稔君    関  芳弘君
      とかしきなおみ君    土井 真樹君
      中根 一幸君    萩山 教嚴君
      萩原 誠司君    原田 憲治君
      広津 素子君    松本 洋平君
      御法川信英君    小沢 鋭仁君
      川内 博史君    楠田 大蔵君
      鈴木 克昌君    田村 謙治君
      馬淵 澄夫君    三谷 光男君
      吉田  泉君    谷口 隆義君
      佐々木憲昭君    中村喜四郎君
    …………………………………
   財務大臣         尾身 幸次君
   国務大臣
   (金融担当)       山本 有二君
   財務副大臣        田中 和徳君
   財務大臣政務官      江崎洋一郎君
   政府参考人
   (内閣官房都市再生本部事務局次長)        松葉 佳文君
   政府参考人
   (金融庁検査局長)    西原 政雄君
   政府参考人
   (財務省大臣官房総括審議官)           勝 栄二郎君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   真砂  靖君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    石井 道遠君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    丹呉 泰健君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    岡本 佳郎君
   政府参考人
   (国税庁調査査察部長)  鈴木 勝康君
   政府参考人
   (日本政策投資銀行総裁) 小村  武君
   政府参考人
   (日本政策投資銀行理事) 多賀 啓二君
   財務金融委員会専門員   鈴木健次郎君
    —————————————
委員の異動
五月九日
 辞任         補欠選任
  石原 宏高君     飯島 夕雁君
  越智 隆雄君     萩原 誠司君
  佐藤ゆかり君     近江屋信広君
  広津 素子君     安次富 修君
同日
 辞任         補欠選任
  安次富 修君     広津 素子君
  飯島 夕雁君     石原 宏高君
  近江屋信広君     阿部 俊子君
  萩原 誠司君     越智 隆雄君
同日
 辞任         補欠選任
  阿部 俊子君     佐藤ゆかり君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 株式会社日本政策投資銀行法案(内閣提出第三五号)
     ————◇—————
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伊藤達也#1
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、株式会社日本政策投資銀行法案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房都市再生本部事務局次長松葉佳文君、金融庁検査局長西原政雄君、財務省大臣官房総括審議官勝栄二郎君、財務省主計局次長真砂靖君、財務省主税局長石井道遠君、財務省理財局長丹呉泰健君、国税庁課税部長岡本佳郎君、国税庁調査査察部長鈴木勝康君、日本政策投資銀行総裁小村武君、日本政策投資銀行理事多賀啓二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤達也#2
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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伊藤達也#3
○伊藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小沢鋭仁君。
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小沢鋭仁#4
○小沢(鋭)委員 おはようございます。民主党の小沢鋭仁でございます。政投銀法の質疑をやらせていただきます。
 今委員長の方から政府参考人の方の承認のお話がございました。私の方は求めておりませんでして、出してもいいか、こういう話でありましたから、それはどうぞ、こういうふうに申し上げたんですが、きょうは主に金融の問題として、金融担当大臣の山本大臣と、これの所管の大臣であります尾身大臣に主に質問させていただきたい、こう思います。山本大臣の方は一切政府参考人は要らないということで受けていただいて、大変すがすがしい思いで出席させていただいております。
 それでは入らせていただきますが、まず、きょうのこの政投銀法の改正が決まれば、ある意味では公的金融の話が一段落をする、こういう段階になるわけであります。そういう段階でありますので、私としては、いわゆる民間部門の金融行政あるいは金融システムの全体像をこれからどういうふうに考えていくのかという話をまず第一の論点にさせていただきたいと思います。
 それから、二番目の論点として、この財金の中でも何度か出ておりますいわゆる金融政策、こちらの金融政策に政府はどういうふうな責任を持つのか。こういうテーマで、これはいろいろ議論が錯綜してきていたような気がいたしますものですから、その整理をさせていただきたいと思っております。
 日銀の方をお招きしたいとも思いましたが、尾身大臣や山本大臣に加えて日銀総裁、こういう話になると少しそれも控えなければいけないかなと思って、きょうは、政府の金融政策の責任というのは一体どうなのか、こういう話でぜひ尾身大臣にも山本大臣にも御所見をお伺いしたい、こういうふうに思っております。
 それから、当然のことながら政投銀法の中身の話を三番目ということでやらせていただきたい、こう思います。
 まず、これからの金融問題を考えるときに、アジアの金融センターとしての日本の位置づけというところから入らせていただきたいと思いますが、金融審議会の提出資料を見ても、あるいは経済財政諮問会議の第一次報告というんでしょうか、そういったものを見ても、アジアにおける日本の、まさに東京マーケットの地位が揺らいでいるという書き方があります。あるいはまた、アジアの金融センターとしての地位さえ脅かされようとしている、こういうことが政府の文章の中に記されております。
 いわゆる金融ビッグバンを日本が始めたのは橋本内閣のころだったというふうに思い出します。それから一連の為替の改革から始まって、幾つかの大きな金融改革を進めてまいりましたが、この日本の金融ビッグバンというのは今のところ失敗している、こういう状態なのではないか、こう思うわけでありますが、金融担当大臣として、日本の、まさに東京マーケットの位置づけについてどのようにお考えになっているか、御所見をお伺いしたいと思います。
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山本有二#5
○山本国務大臣 アジアの金融センターとしての東京マーケットの現状把握という意味でお答えをしたいと思います。
 まず、世界の取引所における上場企業の時価総額、これを見てみたいと思いますが、一九九〇年から比べて、現在アジアは、上海の証券市場をとらえてみれば五十五倍、一九九〇年から二〇〇六年までの間に、時価総額の伸びは五十五倍というわけでございます。ロンドン、ニューヨークは四から六倍というイメージで十五年間成長を続けております。
 これに比しまして、東京は一・六倍でございますから、その意味における東京市場の魅力というものが、十五年の間、他の国から比べると随分低迷をしているという現状認識でございます。
 これをもう少し数字で申し上げれば、東京市場の時価総額は、世界全体で、一九九〇年、約三〇%のシェアでございました。二〇〇六年には一割以下ということになっておりまして、こういう観点からすれば、東京は三分の一以下にプレゼンスが低下をしているということでございます。かつて、我が国が東京市場をニューヨークやロンドンに比肩し得る市場であるというように考えておりましたところ、伸び悩んでおりますし、逆にまた香港、シンガポール等、アジアの他の市場が著しい伸長を見せているということも相対的にありまして、我が国市場の競争力が現実に失われているということに対しましては、世界の市場の評価もそのとおりであろうというように思います。
 他方、我が国の市場は優良企業がございます。特に製造業におきましては世界的に冠たる企業が厳然と存在するわけでございますし、個人金融資産千五百兆あるということもまた魅力の一つでもございます。こういったことを十分生かし切っていないのではないか、そして、生かすための法制度あるいは人材、専門サービス、インフラ等、こういったものについての総合力をネットワーク化して発揮するいわゆる魅力向上についての方策がいま一つ十分じゃないのではないかというような認識のもと、スタディグループや経済財政諮問会議で議論を重ねているところでございます。
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小沢鋭仁#6
○小沢(鋭)委員 余りにも率直なコメントをいただいて、私は野党でありますから、そういうコメントをいただくと、ではその責任は一体だれが持たなきゃいけないのか、こういう話も言わざるを得ないような、ある意味では、これは本当は与野党超えて、惨たんたる状況なんですね。
 この数年間、小泉改革なる名のもとでいわゆる郵政改革の話が行われてきて、それはそれで一つの役割はあったのかもしれません。私はあのときも本会議場で申し上げたんですが、金融全体のことをもう一回トップリーダーとして考えてくれ、金融全体のサブシステムの話ではなくて、全体像を考えるのはトップリーダーの役目だろう、こういう話を申し上げたわけでありますけれども、まさに今山本大臣のおっしゃられる話を聞いておりますと、日本のシェアがかつては三割あった世界の中で、まさにそれが著しく低下をしている。こういう現状はぜひ政府・与党の皆さん方には深刻に受けとめていただいて、そしてしっかりした対策をとっていただかないと、まさに日本の、ある意味で財産といいますか、日本の比較優位が失われていく話でありますから、そこのところは本当にぜひ肝に銘じてお考えいただきたいと改めてお願いを申し上げます。
 山本大臣、ことしの一月の時点で、イギリスに行かれて金融特区の話をされておりますね。金融特区の話を表明されていて、日本の新聞報道されておりますが、その後、その経過はどのような状態でしょうか。山本大臣は、イギリスで、金融特区をやりたいんだ、こういう話をされましたが、それは今どのような状態になっておりますか。
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山本有二#7
○山本国務大臣 一月十日過ぎに、イギリスで、私の会見を金融特区というように解釈された記者がおられまして、日本の新聞にそう載りましたけれども、特区というイメージは、一国二制度、すなわち、国の制度と違う形での、例えば地方公共団体が別な制度をとるというような意味で解釈しておられたように思います。しかし、私は、特区というイメージではなくて、国そのものの政策として金融機能強化というものをとらえたかったわけでございまして、今までとは違う新たな制度という意味での認識でございました。その意味では、少し理解が違っておりました。
 と申しますのも、ブラウン財務長官がブレア政権で行いましたいわゆる金融機能強化、ロンドン市場におけるその役割の大きさというものは小沢議員御承知おきのとおりでございまして、イギリスにおける製造業の低迷にもかかわりませず、EU諸国よりも高い成長率を遂げている。
 それは、金融サービス業が飛躍的に強化をされた。しかも、それが、一二一五年のマグナカルタ以降のいわゆるシティー、旧シティーと違って、一九九〇年ぐらいから、新シティー、カナリーウォーフというドックランド、すなわち造船所の跡地に設けられた新しい金融地域、そうしたところから金融機能が強化されてきたというようなことわりを学んだときに、日本が行うべきものは何なのかということを日本に移し直して考えれば、明らかに今なさなければならないことがおのずから浮き彫りになってくるだろうという意味で、私は、早く東京金融機能の強化をしたいということをお願いしたわけでございます。
 それを宣言したような形になったわけでございますが、その後、私のところで金融審議会にスタディグループをつくりまして、そうした勉強を重ねました。このスタディグループの特徴は、実務家を中心に、証券会社、銀行等のロンドンや海外経験のある人を中心にスタディグループは結成されました。経済財政諮問会議の方では、学校の先生や研究所の人たちを中心に専門家会議。また、官邸での根本さんを中心としたアジア・ゲートウェイというのは、公明党さんとともに、アジアにおける新興市場についてと、マッチングをどうしていくかということを熱心に取り組んでいただきまして、この三者が今、統一的な国の施策として、根本的に骨太に入るような思い切った金融機能強化の施策を一致して考えようということに方向性が決まっているところでございます。
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小沢鋭仁#8
○小沢(鋭)委員 今それを聞いて安心いたしました。やはり、これは金融特区というような話ではなくて、日本全体のシステムとしてやっていただかなければいけない。
 ただ、今大臣がおっしゃられたように、いわゆるイギリスのシティーの復興のときには、金融システムの改革と同時に、ドックランドを初めとする地域開発としての開発がそれにセットになっていたんですね。ですから、ある意味で大変大きなインパクトを持ったわけであります。
 そういう意味では、ドックランドという地域開発がセットになっているということが、あたかも特区的な、地域を囲う、こういうようなイメージになりましたけれども、特区としてやるのは私もそれは賛成ではない。まさに日本全体で税の問題あるいはまた金融システムの問題をやっていくのが重要だ。そして、それをある地域において地域開発と一体となってやっていくということは、これは十分あり得る、こういう話だと思っておりますので、今の答弁を聞いて安心いたしました。
 後で、金融審議会とかそのあたりの話はまた入らせていただきたい、こう思います。
 それで、尾身大臣に一点お伺いをしたいんですが、いわゆる今の日本の金融センターとしての位置づけが落ちていることの一つとして、日本のファンドが海外に流出している。まさにそういうファンドの運営会社が、日本にいても税制上他国と比べて厳しいので、私のところに来ておりますのは、特に法人税法施行令第百八十六条に定めるパーマネントエスタブリッシュメント、いわゆるPEと言われている制度でありますけれども、細かい話はいいんですが、そういった制度が、ある意味では日本のファンドを外に押しやっている。特に向かっている先は、先ほど山本大臣からありましたが、シンガポールとか上海ですよ。そういったところにまさに出てしまっていて、そして、そこからまたケイマンとか、そういう租税特区を活用して、外外の取引で日本の株式を買っている。そういうような話が起こっていて、これはある意味では日本の金融の空洞化です。
 製造業で空洞化という議論がありましたけれども、私は、金融の中の空洞化が起こりつつあるのではないか、こう思っておりますが、それに対する尾身大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
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尾身幸次#9
○尾身国務大臣 今、経済がグローバル化した中で、ファンドも含め、それから一般の事業活動も含め、企業が国を選ぶ時代になった。つまり、どの国あるいはどの地域に生産活動や事業活動の拠点を置くかということは、それぞれの世界企業が、全体のマーケットあるいは事業活動の拠点としてのポテンシャルを考えながら選ぶ時代になったというふうに考えているわけでございます。
 日本の場合、特に金融市場についてどうかといいますと、投資家が海外のファンドを通じて我が国に投資する場合に、日本に今のパーマネントエスタブリッシュメント、PEがないと、通常、運用益については日本では課税されないわけでございます。ただ、日本の投資顧問業者が投資家にかわって実際の投資活動を行う場合には、この業者が投資家の代理人としてのPEと認定をされまして、投資家の運用益に我が国で課税されているわけでございます。
 こうした認定の基準は、原則として投資家の所在国との間の租税条約の規定が適用されておりますけれども、主要先進国の条約上の規定はOECDが策定するモデル条約に準拠しておりまして、我が国の場合も、アメリカやイギリスと同じような条約上の規定を採用しております。したがいまして、我が国がアメリカ、イギリスなどに比べて厳しいPEの認定の基準を採用しているわけではないというふうに考えておりまして、少なくとも、このPEの認定につきましては欧米の国々と同じ基準でやっているということだけは申し上げられるかと思います。
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小沢鋭仁#10
○小沢(鋭)委員 細かいところに入る時間はきょうはありませんので、いずれまた議論もさせていただきたいと思います。
 山本大臣も、そのイギリスでの会見の中で、やはり規制緩和とそれから税制の問題、こういう話を指摘されておりました。まさにそういう税の面でも、いわゆるファンドあるいはまたさまざまな金融機関が日本にいたいと思えるような税制をぜひ目指していただきたい、こういうふうに御要望を申し上げておきたいと思います。
 それで、もう一つ。ただ、金融の肥大化というのがすさまじい勢いで進んでおることは委員の皆さん方も御存じだと思うんです。二十一世紀に入って数年たつわけでありますけれども、世界経済の平均伸び率というのは三・五%。世界経済が三・五%の伸び率があるということ自体がすさまじいスピードだと思うわけでありますが、先ほど大臣もおっしゃられましたが、株式市場の時価総額の平均伸び率は一四%ですよ。金融肥大化経済とでも言えるような、まさに金融の肥大化が進んでいるわけです。一方で、それはマネーゲームとも称されるわけであります。
 額に汗して働く、物をつくる、そしてそれが社会に貢献する、こういうことが経済の本来の姿だな、こういうふうにも思いながら、一方ではそういった話が進んでいる。ある意味では金が金を生んでいく。まさに日本でもそういった問題が過去起こったことは記憶に新しいところでありますが、そういった、ある意味では金融肥大化経済みたいなものに対する私は何かすごく胸騒ぎがするわけでありますけれども、そういったことに関して経済担当大臣としての御所見はいかがですか。
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山本有二#11
○山本国務大臣 この懸念につきましては、サミットでも、また中央銀行総裁会議でも指摘をされ、特にドイツの財務大臣と尾身大臣との会合等での指摘ということからも、その懸念についての認識は、世界の金融担当者また財務大臣等の指導者の皆さんは共通認識だろうと思っております。
 しかし、こうした傾向に逆に何か規制を加えられるかどうか、過剰流動性が高いからといって、それでは何か一国でなし得ることがあり得るのかどうか、検証を今されているわけであろうとは思いますけれども、こうしたものに対する手だてというのは、案外、規制すること自体が市場経済をゆがめてしまうというような反面の側面もありまして、大変やりにくい時代になってきているだろうと思います。その象徴的なことが、FRBの前の議長でございますグリーンスパンの根拠なき熱狂という言葉にもあらわされておりまして、こうしたものについての規制の困難さを指摘している言葉の一つだろうというように思っております。
 しかし、現在では、システムリスク、そうした金融システムに対するリスクはマネジメントがうまく調整されておりまして、バーゼル2が施行されるというような今日になりましてからは、銀行に対する安心感、安定感があることによりまして何とかカバーできているというような認識ではないかというように思っております。バーナンキやガイトナーさんもそんな指摘でございますので、我々としましては、こうした世界の金余り現象と我が国経済の安定とを比較比肩しながら、より成長を健全に遂げていくということに専心しなければならぬというように思っております。
 その意味で、いつかまた再び困難なことが起こらないように、戒めながらこの現状を考えていくということが大事じゃないかというように思っております。
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小沢鋭仁#12
○小沢(鋭)委員 確かに、これでいいのかなと思いながら、しかし、走っていく列車はとめられないみたいなところがありまして、そういった意味では、少なくともその対応はやらないと、列車が暴走しては一番困るわけでありますから、ぜひともそこもお願いをしておきたいと思います。
 具体的に幾つか聞きます。
 先ほど来お話が出ております金融審議会での議論ですが、銀証分離論の見直し論が報道でなされております。これは、全体像を考える上で、まさに銀行と証券の垣根をどうするかというのは古典的かつ現代的な大変重要な問題だ、こういうふうに思っておりまして、その議論が今どのように進行しているのか。六月に何か中間報告という報道もありますけれども、どうなのかということと、時間がちょっと迫ってまいりましたので、次の問題も一緒にお尋ねしたいと思います。
 そうなってきますと、今度は保険はどうするんだ。保険は、御承知のように、ことしの秋まで、今マーケットの様子をウオッチして、そして、例えば生保商品の銀行での窓販をやるかやらないか決定していく、こういう微妙な時期でもありますが、保険はどうするのか。
 あるいはまた、商品先物はさきの法案の中でも外されましたけれども、商品先物もある意味では金融商品。こういう話になってくると、そういったものはどうやって取り込んでいくのか、こういう話もあろうかと思います。
 銀証分離の話、保険はどうする、商品先物についてはどうする、その辺を一括してお答えいただければと思います。
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山本有二#13
○山本国務大臣 まず銀証分離でございますが、銀証間のいわゆるファイアウオール規制のあり方につきまして、我が国金融機関の国際的競争力や効率的な業務運営の確保の観点とともに、利益相反等の防止の観点も踏まえまして、必要十分なものとなることが必要というようにスタディグループでは指摘をされておられました。
 銀行による証券業務につきましては、これまでも、弊害が小さいと考えられるものから順次拡大してきたところでございますけれども、スタディグループで指摘しておりますとおり、銀証分離の根拠となっている利益相反、銀行の優越的地位の濫用の可能性、今日においてもなおこうした論点についての解決策というのはクリアではありません。そうしたことを踏まえつつ、ファイアウオール規制のあり方について金融審議会で今後なお検討していきたいというように思っているところでございまして、推移を見詰めていきたいと思っております。
 次に、保険業の今後のあり方でございまして、具体例としては銀行窓販の解禁でございますが、懸念される弊害を見きわめつつ、平成十三年以降順次解禁してきておりまして、今後は弊害防止措置の実効性等についてモニタリングを行った上で、ことし十二月に全面解禁をしていきたいと思っております。
 商品先物につきましては、金融庁で所管をしてはどうかという議論もございますけれども、商品先物取引についての金融商品取引法の直接の対象ではないということからしまして、金融庁で所管はするつもりはございませんが、利用者保護を図る観点から、商品取引法において、基本的に金融商品取引法と同等の利用者保護ルールを適用するというようにされております。これによって利用者保護のための横断的な法制が整備されていくというように考えておりまして、この商品取引法の、経済産業省、農水省が所管するというようなことを維持しつつ、我々も利用者保護ルールというものを大事にしていきたいというように思っております。
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小沢鋭仁#14
○小沢(鋭)委員 きょうはその話もさらに踏み込みませんが、ぜひお願いをしておきたいのは、産業政策としての観点と、最後の決定のところはやはり国民、消費者のニーズなんだろうと思うんですね。ですから、そういったものが、利便性が高まるという話と同時に、逆にそれで弊害が起こっているというような話であれば、それは消費者の利益にならないわけでありまして、ぜひ消費者の利益というところを第一義的に大事にして対応をいただきたい、こういうふうにお願いしておきたいと思います。
 二番目の、金融政策のあり方論についてちょっと議論をさせていただきたいと思います。
 これまでも何度か、私、この財金の委員会でこの議論をさせていただきました。一言で言いますと、先ほど来、山本大臣が所管をされている金融行政、金融システムの話がありましたが、金融政策というのは、政府は一体どこが所管をしているのですか。いわゆる金融政策というのは、幾つかありますけれども、金利の問題とか供給量の問題とか、そういう話です。そういうマクロ経済政策としての金融政策は、政府は一体どこが所管をしているのかをお尋ねしたいと思います。
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山本有二#15
○山本国務大臣 金融政策と申しますのは日本銀行の専管事項でございます。なお、それに加えて考えれば、財務大臣、経済財政担当大臣、それぞれの指名する職員が金融政策決定会合に出席するというように法定されているわけでございます。
 金融政策における日本銀行、中央銀行の独立性というのは、世界における日本の信認を担保する上で極めて重要なものでございまして、金融政策はあくまで中央銀行である日銀の責任のもとに行われるべきであるということは言をまちません。
 いずれにしましても、政府と日銀は、日ごろより十分な意思疎通を行った上で、経済運営に関する基本的な考え方は共有しているというように理解しているところでございます。
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小沢鋭仁#16
○小沢(鋭)委員 尾身大臣にも御所見をお伺いしたいと思います。
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尾身幸次#17
○尾身国務大臣 質問の通告がありましたので、私も少し勉強させていただきました。
 金融政策と金融行政というのがあるそうでございまして、金融政策については今山本大臣がお話をしたとおりでありまして、簡単に言うと、日銀の専権事項である。それから、金融行政は山本大臣の方の所管で、例えば銀行法とか保険業法とか金融商品取引法というような、金融機関の監督、フレームワークを所管しておられる。
 私の方は、むしろ、いわゆる金融政策、具体的には金利の決定の仕方というのが非常に中心だと思いますけれども、これにつきましては日銀の専管であるということになっております。日銀法におきましては、政府と日銀が常に十分な連絡をとりながら、経済運営の基本的な考え方を共有しながら、具体的な金利の決定等については日銀が判断をされる。簡単に言うとそういうことでございまして、そういう意味で、私ども、常に日銀の幹部の方々とは、現在の経済状況についての認識を共有するように努力しているところでございます。
 我々としては、物価安定のもとで順調な経済発展を遂げるという基本的な方向について、いわゆる金融政策の面からサポートしていただきたい、こういうことを常々申し上げておりますが、金利等の具体的な水準の決定については日銀に基本的にはお任せをしている、こういう立場でございます。
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小沢鋭仁#18
○小沢(鋭)委員 失われた十年という言葉が日本の長期不況をあらわす言葉としてありました。私は、この失われた十年の長期不況の原因というか本質というか、それを本当はもっと政府もあるいはまた政治も徹底して議論しなきゃいけないのではないか、こう思っているわけであります。
 先ほど山本大臣は、金融センターとしての日本の地位はかなり低下しているけれども、製造業は依然としてまだ高い水準にある、こういう御見解をお述べになりました。私の友人であります東京大学の藤本隆宏教授は、いわゆる物づくりの専門家でありますが、マーケティング、経営学の専門家でありますが、日本の長期不況の中でも、製造業のいわゆる比較優位、競争力は決して劣っていなかった、こう述べているわけであります。
 考えてみれば当たり前のことでありまして、製造業が、たかが半年、たかが一年で競争力がよくなったり悪くなったりするわけがないわけでありまして、そういった意味においては、日本の長期不況の最大の要因は金融政策の失敗であった。バブルを起こし、バブルの崩壊を余りにも急激に行い、不良債権を発生させ、それの処理を今度は余りにも急激に行った。私は、金融政策の失敗がこの不況の十年をまさにつくってきた、こう思っている人間であります。
 これに対する御所見もお聞かせをいただきたいと思うんですが、年間三万人も自殺者が出ていく。そのすべてが経済的な問題を苦にしての話ではないかもしれませんが、そういう自殺者も起こるような、そして、十年、日本経済がのたうち回るような苦しみをしてきた、私からすればですが、その最大の問題が金融政策だとすれば、本当に政府はこれに責任を持たなくていいんですか、これを問いかけたいんです。
 日銀の専管事項という話でありますが、日銀は、それでは政府ですか。政府はこれに責任を持たなくていいんでしょうか、山本大臣。
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尾身幸次#19
○尾身国務大臣 私自身は、失われた十五年だというふうに考えております。
 十五年前、あるいはそれ以上前でありますけれども、ちょっと振り返ってみますと、土地、不動産価格が物すごく値上がりをして、お金を借りて土地を買っておけば自動的にもうかる。例えばビルを買って、家賃収入がありますけれども、その家賃収入を超えてはるかに土地あるいは不動産の価格が上がることによってもうかるという現象が、十五年ほど前、一般的でございました。したがいまして、銀行からお金を借りて、何しろ土地や建物の不動産を買う、これがいわゆるバブルでございまして、製造業の方々も、自分の本業の方はほっておいて、そちらの方に熱狂したというような現象がございました。
 これに対して、日銀が、ある段階から、これは当時の政府とも相談をしたと思いますけれども、物すごく引き締めに転じて、金利を上げ、また、資金供給の圧縮を図りました。その結果として、購買力が急激に減退をして、土地や不動産の価格が下がり、大不況に陥ったというわけでございます。
 そういう中で、私自身は、当時国会議員でございまして、これだけの急激な引き締めはよくないということを盛んに言っておったのでありますけれども、現実の問題としては、バブルの時代、ニューヨークのロックフェラーセンターまで日本の企業が買うというような時代でございましたから、それを冷ますといいますか、バブルをとめるという意味で、ある意味、厳しい金融引き締め政策をとったのも理由としてはあるなというふうに今思います。
 ただ、その結果として、不動産価格が下がり、土地が下がり、バブル崩壊が起こって経済が非常に厳しい状況になった。その過程において、いわゆる三つの過剰と言われている、債務の過剰それから雇用の過剰、設備の過剰等がございまして、この問題の処理をここ数年でようやくなし終わったということでございます。
 そういう意味では、全体として経済が正常化をし、失われた十五年を通り越して新しい時代に入ってきた。これからも、その教訓を生かしつつ、私どもとして、日銀ともよく連絡調整をとりながら、適切な金融政策を日銀の判断でやっていただくようにしていきたい、こういうふうに考えております。
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小沢鋭仁#20
○小沢(鋭)委員 連絡調整をよくとりながら、こういう大臣のお言葉でありますが、もう少しそこは具体的にされた方がいいんじゃないですか。
 一つは、先ほど大臣もおっしゃられましたが、物価安定のもとで日本経済が順調に発展するように日銀にもサポートをしてもらいたい、そういう御答弁がありました。これは一言で言えば、物価安定という政策目標をはっきりと政府が定めて、政府の定めたその目標を達成するために日銀が独立性を持って対応してもらう、そういう話にしていかないといけないんじゃないですか。それについて大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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尾身幸次#21
○尾身国務大臣 基本的な考え方につきましては、日銀法におきまして、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」ということを最終的な目標として定めているところでございまして、そういう中で、私どもとしては、金融政策が政府の経済政策の一環をなすものであるということを踏まえまして、政府の経済政策の基本方針と整合的なものになるよう常に連絡を密にし、十分な意思疎通を図っているところでございます。
 その中で、金利の上げ、あるいは下げなどの具体的な金融政策の運営については日銀にゆだねられておりまして、日銀政策委員会・金融政策決定会合がみずからの政策判断でこれを決定するということになっているわけでございます。
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小沢鋭仁#22
○小沢(鋭)委員 ですから、大臣、時間がないのであれなんですが、もうちょっと詰めさせてもらいたいんですが、要するに、金利の決定を日銀が自由に行うという話は私も賛成であります。そこの前段の、金融政策も政府の政策の一環でありますからと大臣は先ほどおっしゃられました。
 では、日銀は政府の一員ですか。
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尾身幸次#23
○尾身国務大臣 経済の実態及び私どもの金融政策、日銀の金融政策に対する期待というものは、基本的な考え方をいつも明確に申し上げておりますし、意見のすり合わせをしておりますが、金利水準そのものの具体的なあり方をどうするかについては日銀の判断にゆだねていく、そして日銀のある意味での中立性を確保していくということが妥当な行き方であるというふうに考えております。
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小沢鋭仁#24
○小沢(鋭)委員 堂々めぐりになっているんですけれども、金利水準を日銀が自由に決定するというのは私はそれで結構だと申し上げていて、政策目標を政府が決めて、それを日銀が実行するという話にしないといけないんじゃないでしょうか、こういう話を申し上げていて、その政策目標というのは物価の安定ということでいいんです。それを、何%にするか、どの範囲にするかとか、そういう話まで決めるか決めないかはいいけれども、そこは政府が責任を持つんだという話をちゃんとしてもらわないと、この失われた十年、大臣の言い方だと失われた十五年は、ほとんどそれが実行されていなかったんですよ。デフレが続いていて実行されていなかったんですよ。その責任は一体だれがとるんですか。
 今の日本の政治の仕組みは民主主義ですから、大臣にしろ、あるいは山本大臣にしろ、政策が失敗したら選挙で問われるんですよ。あるいは政権そのものも政府も選挙で問われるんですよ。しかし、日銀は問われないんですよ。それで、金融政策は政府の政策の一環だ、こう言いながら、すべてそこは丸投げだという話は違うんじゃないですか、政策目標くらいは政府と一致させる目標をつくらなければいけないんじゃないでしょうかということをお尋ねしているんですが、もう一回そこをお答えいただければと思います。
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尾身幸次#25
○尾身国務大臣 先ほどから私も繰り返し申し上げておりますけれども、金融政策については、現在の景気回復を持続的なものとするために経済を金融面から支えていただきたい、こういうことは常々申し上げておりますし、この点については日銀もよく御理解をいただいていると思います。
 それから、時々刻々の経済の実態についての意見交換は、あらゆる機会を通じて十二分にしているわけでございます。そういう基本的な考え方を日銀にお伝えした上で、具体的な金利の水準の決定については日銀の判断に任せている、こういう考え方でございまして、そういう意味では、少なくとも政府と日銀の間の意見調整、連絡については、私の方から言うのもどうかと思いますが、極めて順調にいっているというふうに考えております。
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小沢鋭仁#26
○小沢(鋭)委員 大臣の顔を見ていると、本当に順調にいっているというふうには思っていないような気がいたしておりますが、いずれにしても、この話はちょっと時間がないのでここでとめますが、山本大臣に一点だけ申し上げたいと思います。
 金融庁から日銀の政策決定会合に人を出していないですね。これはおかしいんじゃないですか。金利の問題だとか供給量の問題というのは、まさに、銀行経営あるいはまた証券会社、あらゆる金融機関に決定的に重要な話でありますが、何で金融庁として人を出せないんですか。
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山本有二#27
○山本国務大臣 個別金融機関の経営が、金利の変動による収益環境の変化を通じて金融政策の影響を受けることは事実でございます。そうした観点からは、金融担当大臣も金融政策決定会合にいた方が合理性がある、こういう御議論もございます。
 しかしながら、金融政策というのは、基本的に「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」ことを目的としております。これは日銀法二条にも掲げられておるとおりでございまして、日銀法上、経済財政に関して広く事務を所掌する財務大臣及び経済財政政策担当大臣が金融政策決定会合へ出席することとなっているものでございます。その意味で、金融担当大臣は、尾身大臣や大田大臣との連携によりまして、出席はしないものの、こうした金融政策に対しての共通認識を得ることによって十分賄い切れるというように考えた制度であろうと思っております。
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小沢鋭仁#28
○小沢(鋭)委員 制度であろうと思っておりますという言葉に何か私はひっかかるんですが、改革の意欲が感じられません。
 今のは、今の現状を説明した、そのとおりだと思いますが、安倍内閣が本当に改革を旗印にやるんだったら、山本大臣、そこは踏み込まないとだめなんじゃないですか。日銀は銀行に検査に入れるんですよ。金融庁は日銀に何もできないんですよ。政府の内閣府を通じてという話なのかもしれませんけれども、おかしいじゃないですか。本当に改革をするというんであれば、まさに金融システム、金融政策のあり方を含めて、本当に踏み込んだ改革をやってもらいたいと要望し、また、民主党になったら徹底的にやりますから、そのことも宣言しておきたいと思います。
 政策投資銀行について質問します。時間もありませんし、できるだけ同僚議員と重複しないように聞かせてもらいたいと思います。
 まず、この政策投資銀行については、民営化ありきだという批判があちこちから聞こえます。これはもう小泉内閣で、確かに民営化、こう言ってしまった。後ほど申し上げようと思っていましたが、時間もないので今申し上げますと、これは、例えば完全民営化の時期も明示できないんですよ。完全民営化の時期も明示できないような民営化というのは、走りながらの改革と言われても仕方ない。このことを現場で投資銀行の皆さんはどういうふうにお考えになっているか。あるいは所管大臣、尾身大臣、どうお考えになっているか。時間がないので手短にお願いしたいと思います。
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小村武#29
○小村政府参考人 率直に申し上げまして、現場を預かる者としては、やはり決定の前に、我々の活動についてもう少し実情を見ていただき、理解をしていただきたかったと感じております。
 ただ、しかし、民営化が決定した以上、我々は全く新しいビジネスモデルに挑戦していかなければなりません。これは決して平たんな道ではございません。民間とイコールフッティングという話がございますが、私どもの銀行は、預金も決済も為替機能も持ち合わせておりません。いわば大きなハンディを背負っての出発であります。
 しかし、経営者としてまず第一にしなければならないのは、職員をリストラし、路頭に迷わす、こういうことはしてはならない、これが第一であります。
 幸い、私どもの銀行は五十年の歴史がございまして、そこに四つのDNAを持ち合わせております。長期性、中立性、信頼性、パブリックマインド、これらのものを大切にし、それから優秀な職員、あるいは金融手法では最先端の手法を私どもは身につけております。さらに、お客様の立派なネットワークも持っております。この三つの要因をうまく活用し、投資と融資と融合した新しい形の付加価値のある金融をやっていきたい。小さいですが、ぴりっとした、存在感のある銀行にしてまいりたいと思っております。
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