文部科学委員会

2009-04-24 衆議院 全114発言

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会議録情報#0
平成二十一年四月二十四日(金曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
   委員長 岩屋  毅君
   理事 木村  勉君 理事 佐藤  錬君
   理事 馳   浩君 理事 原田 令嗣君
   理事 茂木 敏充君 理事 小宮山洋子君
   理事 牧  義夫君 理事 池坊 保子君
      阿部 俊子君    井澤 京子君
      井脇ノブ子君    浮島 敏男君
      小川 友一君    岡下 信子君
      加藤 勝信君    加藤 紘一君
      鍵田忠兵衛君    亀岡 偉民君
      谷垣 禎一君    西本 勝子君
      萩生田光一君    平口  洋君
      福田 峰之君    藤田 幹雄君
      松本 洋平君   山本ともひろ君
      階   猛君    神風 英男君
      田島 一成君    高井 美穂君
      土肥 隆一君    西村智奈美君
      松本 大輔君    笠  浩史君
      和田 隆志君    富田 茂之君
      西  博義君    石井 郁子君
      日森 文尋君
    …………………………………
   文部科学大臣       塩谷  立君
   文部科学副大臣      松野 博一君
   文部科学大臣政務官    萩生田光一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 小田 克起君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房長) 森口 泰孝君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          清水  潔君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          金森 越哉君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            徳永  保君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局私学部長)         河村 潤子君
   政府参考人
   (文部科学省国際統括官) 木曽  功君
   政府参考人
   (文化庁次長)      高塩  至君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           服部 敏也君
   文部科学委員会専門員   佐久間和夫君
    —————————————
委員の異動
四月二十四日
 辞任         補欠選任
  飯島 夕雁君     松本 洋平君
  藤村  修君     階   猛君
  山口  壯君     神風 英男君
同日
 辞任         補欠選任
  松本 洋平君     飯島 夕雁君
  階   猛君     西村智奈美君
  神風 英男君     山口  壯君
同日
 辞任         補欠選任
  西村智奈美君     藤村  修君
    —————————————
四月二十三日
 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出第五四号)
同月二十四日
 国公立の高等学校における教育の実質的無償化の推進及び私立の高等学校等における教育に係る負担の軽減のための高等学校等就学支援金の支給等に関する法律案(参議院提出、参法第七号)
同日
 教育格差をなくし子供に行き届いた教育を求めることに関する請願(松木謙公君紹介)(第二〇〇六号)
 教育格差をなくし、すべての子供に行き届いた教育をするために私学助成大幅増額を求めることに関する請願(原田義昭君紹介)(第二〇九四号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出第五四号)
 文部科学行政の基本施策に関する件(外国人学校及び外国人子弟の教育等について)
     ————◇—————
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岩屋毅#1
○岩屋委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件、特に外国人学校及び外国人子弟の教育等について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官小田克起君、文部科学省大臣官房長森口泰孝君、生涯学習政策局長清水潔君、初等中等教育局長金森越哉君、高等教育局長徳永保君、高等教育局私学部長河村潤子君、国際統括官木曽功君、文化庁次長高塩至君及び国土交通省大臣官房審議官服部敏也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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岩屋毅#2
○岩屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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岩屋毅#3
○岩屋委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田令嗣君。
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原田令嗣#4
○原田(令)委員 自由民主党の原田令嗣でございます。
 定住外国人の子供たちの教育を考えるために、おととい水曜日、岩屋委員長を先頭に委員会で、外国人労働者が多い、塩谷大臣の御地元浜松市のブラジルの外国人学校三校を視察してまいりました。本来なら、公立の日本の学校で学んでいる外国人の子供たちの様子も見たかったのでありますけれども、残念ながら時間が足りずにできませんでしたが、その点も踏まえて、質問、質疑をさせていただきたいと思います。
 外国人労働者の中でも南米の日系人の家族、子供たちは平成二年の入管法改正以降急増し、二〇〇一年からは外国人集住都市会議が毎年開かれております。そして、外国人児童生徒の教育問題など、外国人住民との地域共生に向けたさまざまな宣言や提言が行われています。
 そうした中で、昨年の秋以降の百年に一度の経済危機に伴い、日本経済を底辺で支えてきた外国人労働者が真っ先に派遣切りをされ失業者が急増している中で、不就学児童の増加が懸念されています。
 外国人の子供たちの教育環境が今どうなっているのか、文部省はどのように実態を把握しているのか、お答えいただきたいと思います。
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木曽功#5
○木曽政府参考人 失礼いたします。
 最新の実態調査によれば、平成二十一年二月二日現在でございますが、ブラジル人学校の数は八十九校、人数につきましては、有効回答を得た五十八校のみでございますが、三千九百人と把握しております。
 また、昨年十二月から本年二月にかけて、ブラジル人学校の子供たちが約四割減少しております。そのうち、本国に帰国した者が四二%、七百二十二人、次に、自宅、不就学等につきましては、二四・六%、四百二十三人でございました。
 以上でございます。
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原田令嗣#6
○原田(令)委員 三つのブラジル人学校を視察したわけでありますが、一校は各種学校として認可され、ペルー人の子供たちへのスペイン語教育を行っておりました。二校は無認可校でありました。
 子供たちは、日本生まれの子供もいれば、本国の学校から移ってきた子供たちもいまして、日本語ができない子供が大半でしたが、中には流暢に話せる子供もいました。公立学校に入学したものの、いじめに遭ってブラジル人学校に転校してきたという子供の話を聞きまして、外国人教育の難しさを痛感させられました。
 授業料はおおむね、およそ三万円前後でありましたけれども、経済危機以降、減免措置を講じている学校も多いということでしたが、失職した父兄が負担できるものではなく、いずれの学校も、昨年暮れからことしにかけて児童数が半減しているというような説明でありました。また、企業などからの寄附も激減し、非常に苦しい財政状態の中で頑張っているという状況がうかがわれました。
 ブラジル人学校側から、各種学校、準学校法人として認可を求める声や、企業が寄附を行う際に財政上の優遇措置を受けることができる特定公益増進法人の認可をブラジル人学校に適用してほしいという要望がありました。
 一方、浜松市からは、県の認可を受けた外国人学校の運営に対しては、運営費補助を行っているほか、新たに外国人学校に通う生徒への教科書購入費の三分の一補助や外国人学校の日本語教育支援などを始めるという説明を受けました。
 こうしたブラジル人学校の要望や地元自治体の取り組みに対して国として対応できることはどんなことがあるのか、その点、お伺いをしたいと思います。
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木曽功#7
○木曽政府参考人 失礼いたします。
 この三月二十七日に第二次の緊急支援プランを発表いたしました。
 その内容でございますが、主なものにつきましては、まず、ブラジル人学校等の子供に対する就学援助として、授業料の軽減のための助成や日本語指導等を実施する自治体を対象に、総務省におきまして特別交付税により支援することといたしております。公立学校への受け入れ円滑化のため、初期指導教室の設置や、外国語が使える支援員を活用した外国人児童生徒の指導等を実施しているところでございます。
 以上でございます。
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原田令嗣#8
○原田(令)委員 今、ブラジル人学校への授業料の軽減措置とおっしゃいましたけれども、これは、いわゆる各種学校と認定されている学校に限られたものなのでしょうか。
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木曽功#9
○木曽政府参考人 これにつきましては、無認可の学校も含めて、すべてということでございます。
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原田令嗣#10
○原田(令)委員 不就学児童がふえることは、子供本人にとっても、また日本社会の将来にとっても、大きな社会問題になることが想像されます。
 日本国憲法第二十六条第二項に、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。」とありますが、この無償の義務教育は定住外国人には適用されるんでしょうか。
 適用されないとしても、定住外国人については、雇用されている企業などとも連携して、日本人児童と同時に就学を促す対策、地域の自治会や民生委員などの協力を得て、不就学児童への働きかけをこちらから積極的に手を差し伸べていく、そういうことが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
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塩谷立#11
○塩谷国務大臣 ただいま、憲法について、義務教育への就学義務がないかということでございますが、外国人がその子供を公立義務教育諸学校へ就学させることを希望する場合は、国際人権規約等を踏まえて、日本人の子供と同様に無償で受け入れているということでございます。
 特に、日本の教育制度や就学手続等について就学ガイドブックを七カ国語で作成しておりまして、教育委員会を通じて配付をして、特にバイリンガルの相談員あるいは教育委員会に配付し、就学案内・相談等を実施しているところでございまして、外国人生徒への日本語指導の補助に当たる、母国語のわかる支援員の配置等も取り組んでいるところでございます。
 今お話しございました企業との連携については、帰国・外国人児童生徒受入促進事業の委嘱地域において、企業と連携した外国人労働者に対する子弟の就学啓発活動や、地域NPOやボランティア団体の協力による就学案内等にも取り組んでいる例もあるわけでございまして、今後とも、外国人の子供の公立学校への円滑な受け入れと、地域を挙げての支援体制を整備してまいりたいと考えております。
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原田令嗣#12
○原田(令)委員 大臣のお答えにもありましたとおり、私も、日本に定住する可能性のある外国人に対しては、公立学校への就学を保障するという考え方が重要だと考えております。ですから、日系人が働いている企業や派遣会社、そうしたところにも、日本の義務教育という制度を外国人に必ず教える、そして、公立学校への就学を促すようやはり協力してもらうということが必要だろうというふうに思います。
 関連して、日系外国人の子供を地元の公立の小中学校で受け入れる際の問題点や、教員の確保、対応能力、そして二カ国語ができるスタッフの確保など、そうした十分な対策がとれるのかどうか、文部科学省のお考えを伺いたいと思います。
 また、彼らが、小中学校だけではなくて、高等学校などへの進学を目指せるような支援も必要ではないかというふうに考えておりますけれども、いかがでございましょうか。
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金森越哉#13
○金森政府参考人 外国人の子供が増加する中、公立小中学校での受け入れをめぐる課題といたしまして、日本の学校制度を知らないまま入国する外国人の増加や、就労環境や親の意識の違いによる不就学の外国人の子供の出現、また、日本語指導が必要な外国人児童生徒の増加などがございます。
 このような課題に対応して、文部科学省におきましては、帰国・外国人児童生徒受入促進事業におきまして、就学促進員の活用や教育委員会と関係機関等との連携による就学支援、また、初期指導教室、プレクラスの実施、学校と保護者との連絡調整等を行う際に必要な外国語を扱える支援員の配置などの取り組みを実施しているところでございます。
 さらに、この事業の委嘱地域におきましては、高校への進学や就職の支援のために、外国人生徒やその保護者への進路説明会の開催、職業安定所の協力を得た就職相談の実施等に取り組んでいる例もございます。
 また、都道府県によりましては、高校の入学者選抜に当たりまして、外国人生徒のための特別枠を設けたり、試験教科を減らす等の取り組みを実施しているところもございます。
 今後とも、外国人の子供を円滑に公立小中学校へ受け入れ、高校への進学や就職ができるよう、こうした取り組みを支援してまいりたいと考えております。
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原田令嗣#14
○原田(令)委員 文部科学大臣の諮問会議である国際教育交流政策懇談会の緊急提言を踏まえ、経済危機対策として、定住外国人の子供の就学支援の目玉として、このほど、虹の架け橋教室が計画されているというふうに伺っておりますが、どういった内容であるのか伺いたいと思います。
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塩谷立#15
○塩谷国務大臣 このたびの政策については、昨今の経済状況で、ブラジル人学校の実態調査において、昨年の十二月から本年二月にかけてブラジル人の子供たちが約四割減少している。二四・六%、これは自宅待機あるいは不就学になっている実態が出てきたわけでございまして、ブラジル人の子供の就学のための対応策として自治体と意見交換等もしておりまして、この景気悪化を背景にした、ブラジル人の学校を退学するというような子供たちの就学の確保が大変大きな問題になってきたわけでございます。
 このために、自宅待機、不就学等となっているブラジル人の子供が集える教室を設けて、そして、その教室においてまずは日本語の能力をしっかりと指導していく。日本語ができないということで公立学校への転入をちゅうちょしている子供たちが多いということで、円滑な転入を促進するということ。また、学習習慣を維持するための教科指導も行って、ブラジル人学校への復学が可能になるまでの学習の場を提供する等、今後とも、子供を中心とした地域社会との交流の拠点としての機能を持たせるためのそういった施策を実行してまいりたいと思っておるところでございまして、やはり、日本語が不十分、あるいはブラジル人のコミュニティーと地域の社会との交流促進、そういう観点から、こういった事業を改めて今回始めたいということで今計画しているところでございます。
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原田令嗣#16
○原田(令)委員 今、大臣も最後におっしゃられたように、地域の子供や住民と触れ合い、そして交流する機会をやはり少しでもふやすことが、子供たちを公立学校へ行かせる一つのモチベーションになるというふうに考えております。
 そのために、そういった拠点を、新たな場所を確保することもあるでしょうけれども、できれば学校の空き教室や地域の公民館を利用して、学校、PTA、地元住民の理解を得ながら、ともに触れ合いながらそうした共生が進むようにしていっていただきたいということを強く要望したいと思います。そうした面で文部科学省のぜひ指導力を発揮していただきたいというふうに考えております。
 次に、成人の定住外国人に対して、失業したり、職がかわってもいろいろな新たな職にチャレンジできるようにするためには、日本語教育や職業訓練が極めて重要だというふうに考えております。文部科学省の役割と取り組みについて伺いたいと思います。
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高塩至#17
○高塩政府参考人 文化庁におきましては、平成十九年度から、生活者としての外国人のための日本語教育事業といたしまして、地方公共団体や各地域の国際交流協会、また、NPO法人などが行います日本語教室の設置や日本語指導者の養成事業に対しまして支援を行っているところでございます。
 一方、先生からお話しのございました定住外国人の就労の関係につきましては、厚生労働省の方でそれに関する職業訓練というものを担当しておりまして、同省におきましては、日系の求職者を対象といたしまして、日本語コミュニケーション能力の向上を含む就労準備研修事業を実施いたしておるというふうに承知いたしております。
 私どもといたしましては、生活者としての外国人のための日本語事業の実施に当たりましては、この厚生労働省の職業訓練のための事業と十分な連携を図りまして、定住外国人の日本語教育の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。
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原田令嗣#18
○原田(令)委員 ぜひ連携をとって、日本語教育と職業訓練をなるべく一緒にやれるように努力をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、日本人の子供たちへの対策について御質問したいと思います。
 この経済危機のために、子供たちが学業の継続や進学をあきらめたりすることがあってはならないと思います。やはり、国が責任を持って対策を講じることが何よりも重要であります。政府が策定した経済危機対策では「教育費負担への支援」という項目が入っていますが、経済的理由により修学が困難な学生生徒への支援について、具体的にどのような対策を考えているのでしょうか。
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河村潤子#19
○河村政府参考人 先般取りまとめられました経済危機対策において、「教育費負担への支援」として、「経済情勢の悪化により修学が困難な学生・生徒に対する授業料減免・奨学金事業等への緊急支援等」が盛り込まれております。
 具体的内容の詳細については、平成二十一年度補正予算案における措置を政府内部で調整中でございますけれども、まず、現下の経済状況からは、今後三年程度、授業料を滞納したり学業の継続が困難となったりする高校生がこれまでより増加することを見込み、現在、すべての都道府県で実施している私立高校生の授業料減免措置への補助や奨学金の事業について、国が都道府県に対して新たな交付金を措置することを検討しております。
 これに加え、文部科学省としては、私立大学による授業料減免事業等に対する支援等として、日本私立学校振興・共済事業団による、私立学校に対する無利子融資の創設、保護者の失職等により家計が急変した学生に対する緊急採用奨学金の貸与人員の増、奨学金の返還猶予者の増加に対応した、日本学生支援機構に対する政府貸付金の増などを検討しているところでございます。
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原田令嗣#20
○原田(令)委員 修学継続困難な者がどれだけ多くなっているかに懸念を持たざるを得ないわけでありますけれども、例えば、授業料滞納者がどれだけふえているのか、また、経済的理由で退学した者がどれだけふえているのか。その辺、数字をつかんでおられるのか、教えていただきたいと思います。
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河村潤子#21
○河村政府参考人 私立高校に関して申し上げますと、授業料滞納状況について日本私立中学高等学校連合会が調査を行いまして、二月に結果を取りまとめております。
 この結果は、平成二十年十二月末時点と平成十九年度末時点のものをとっておりますので、調査時点が若干異なっておりまして単純比較ができないものの、滞納者数が大きくふえているということでございます。
 滞納の理由はこの調査では聞いておりませんけれども、授業料の延納や奨学金の相談が前年度より増加している学校が多いということですので、ふえている滞納者の多くは、経済的理由によるものであると考えております。
 さらに、昨年度末、この三月末の時点の状況につきまして、文部科学省としても授業料滞納状況等についての調査を現在行っておりまして、私立学校分については五月下旬ごろに結果の取りまとめを予定しております。
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原田令嗣#22
○原田(令)委員 これまでの経済対策と比べて、教育費負担への支援の重要性についてこれほど取り上げられていることはなかったと思います。国民は、十分な支援が行われると知っていれば修学をあきらめないで済むでしょう。したがって、支援策を十分に周知し、国民に活用してもらうよう取り組んでいくべきことが重要だと思います。また、既にあきらめた者に対するきめ細かな対応も検討すべきではないでしょうか。大臣のお考えを伺いたいと思います。
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塩谷立#23
○塩谷国務大臣 これまでの累次の経済対策においても、奨学金事業を中心に、学業を継続するためのさまざまな緊急支援を実施してきたところでございますが、今回、百年に一度と言われる経済危機の中で、今般まとめられた経済危機対策を踏まえて、経済状況の悪化により修学が困難な生徒等に対する授業料免除あるいは奨学金事業の緊急支援等、これまで以上の積極的な支援策が講じられるよう、現在検討しているところでございます。
 特に修学支援については、その実効性が上がるように、国民に対する施策のわかりやすい広報や相談体制の充実に努めているところでありまして、既に私の方から支援策の周知やマスメディアに対する要請も行っているところでございまして、補正予算案に盛り込まれる緊急支援対策についても周知を図っていきたいと思っております。
 先日、三月十三日でございますが、各種支援策について整理をしたものをホームページ上にて公表するとともに、直接、マスメディアにもこの協力要請を行ったところでございます。
 また、修学を断念した生徒を含めて、生徒等や保護者の多様なニーズにこたえる形で大学や各行政機関において相談が行われることが重要だと考えておりますので、文部科学省としても、その相談体制の充実、整備について支援をしているところでございます。
 いずれにしましても、生徒等の状況に応じてきめ細やかな対応がなされるよう、そして一人でも多くの生徒が学業を継続できるように、総力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
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原田令嗣#24
○原田(令)委員 政府の修学援助対策を期待していなかったため、ことし合格したのに入学をあきらめてしまった者も多いかと思いますけれども、例えば来年の入試で特段の配慮をすることが可能か、そうしたことも、これは大学側の取り組みが主になると思いますけれども、ぜひ検討をお願いしたいというふうに思っております。
 いずれにせよ、意欲ある国民が一時の経済的な理由で教育の中断や中止に追い込まれるようなことがないよう、十分な対策が必要であります。これは、子供たちへの配慮であるとともに、国の成長力の維持のためにも大切であります。大臣を先頭に、ぜひ特別の取り組みをお願いしたいと思います。
 政府は留学生三十万人計画を進めていますが、人材立国日本にとって、多文化共生社会をつくり、国際的な人づくりを進めていくことは、日本の国際貢献や国際競争力強化にもつながる重要な課題であり、その中で地域や教育の果たす役割は非常に大きいと考えております。
 アメリカは移民国家であり、単純に日本との比較はできないと思いますけれども、定住外国人の中からさまざまな分野のトップリーダーが育ち、世界一の国力の源泉になっています。そして、ケニア出身の父親を持つ、アフリカ系二世であるオバマ大統領を誕生させました。ペルーでは日系二世のフジモリ大統領も生まれています。定住ブラジル人や外国人の子供たちにそうした夢や機会を与えることが、日本の将来にとって大きなプラスになるよう努めるべきだというふうに考えております。
 六年前に自力でブラジル人学校を立ち上げた松本雅美校長のお話でありましたけれども、ブラジル人学校の中で、ずっと日本にいたいという子供たちはおよそ三割から四割程度だといいます。やはり、子供たちにとって日本語の難しさが大きな障害になっているようでありますけれども、校長先生は、たとえ彼らが本国に帰国しても、日本はすばらしい国だったということを本国の人々に伝えてもらう、そして、彼らがこれからの日本とのかけ橋になってくれれば本当にうれしいという気持ちで頑張っているというお話がありまして、非常に感銘を受けました。
 外国人についても、日本人と一緒になって我が国の経済や社会の担い手として重要な役割を果たしてもらえるよう、教育面から十分な対策をとっていくことが極めて重要だと思います。
 文部科学省の一層の取り組みの強化をお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
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岩屋毅#25
○岩屋委員長 以上で原田君の質疑は終了いたしました。
 次に、石井郁子君。
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石井郁子#26
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
 一昨日の浜松市のブラジル人学校への視察では、改めまして、日系ブラジル人の就労、子供たちの教育、大変な困難の中にあっていろいろな努力をされているということがうかがい知ることができました。昨年の雇用情勢の悪化で、とりわけ経営状態等々厳しくなっている、学校そのものの運営が厳しいということや、それがいろいろな形で及んでいるということも本当に知ることができました。
 日系ブラジル人のこういう日本での就労、教育の問題というのは、文科省としてもこれまでも把握をされてきたというふうに思うんです。私、まず最初に、そういう点でいうと、文科省が二〇〇四年にこうした委託調査を発表しておりまして、「外国人労働者の子女の教育に関する調査研究 ブラジル人学校の事例」という報告書を見ることができたわけですけれども、これは調査報告書ですからかなり綿密な調査をしておられまして、ここにもいろいろと問題点は述べているということがわかりました。
 ここではこう言っているんですよ。国籍にかかわらず、ゼロ歳から十八歳未満のすべての子供たちが子どもの権利条約によって守られる対象であることが大事だ、こう言っています。「外国人の子どもの不就学の実態さえ確認できず、外国人児童生徒への教育の機会を確保することへの努力を長期に渡り放置してきた文部科学省は、同条約の批准国でありながらその責務を怠ってきたと言える。」これを読んでまさにそのとおりだということですが、本当に厳しい指摘だというふうに私は思うんです。
 それで、こうした調査は二〇〇四年から毎年されているんですよ。こういう調査をして、厳しい指摘がありながら、文科省の対応は一体どうだったのかということをまず最初に伺わせていただきます。
 つまり、この調査結果をどのように受けとめてこられたのか、そして、幾つかの指摘に対してどう対応してこられたのかということを最初に御答弁いただきたいと思います。
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塩谷立#27
○塩谷国務大臣 ただいまの調査研究についての内容は、今お話しあったようなさまざまな観点で指摘がされてきておりました。その点については、国としてなかなか対応できていない点もある。
 実際、浜松を御視察いただいたわけでございますが、そういった市町村、現場での方が自治体対応が行われて、国がどちらかというとおくれてきているのが現状だと思っておりまして、それを、特に今の経済状況の中で、緊急対応を含めてしっかり対応していかなきゃならぬと考えておるわけでございまして、解決する手段としては、学校経営を安定させることが一つの方策ということで、ブラジル人学校等の準学校法人立の各種学校への促進を図るための都道府県への働きかけ、また、ブラジル政府との協議を行って、ブラジル政府による学校の認可の促進等を要請してきたところでございます。
 さらに、外国人の子供が公立小学校への就学を希望する場合は、国際A規約に基づいて、日本の子供と同じように無償で受け入れているところでございまして、そういった各種施策を推進してきたところでございますが、まだ、今の経済状況の悪化に伴って新たなさまざまな課題が出てきておりますので、授業料の減免あるいは助成、日本語指導等を実施する自治体への交付税の支援等を今予定しているところでございまして、しっかりとまた対応してまいりたいと思います。
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石井郁子#28
○石井(郁)委員 一番の問題は、やはりこの調査にもありますけれども、「ブラジル人学校における不安定な財政基盤」、財政基盤の不安定さというふうに思うんです。高額な授業料、生徒数の不安定さ、それが財政状態に反映される、慢性的な負のスパイラルから抜け出せない状態だということがここにも書いてありました。
 そこで私は伺いたいんですけれども、地方自治体の方が先行していろいろな取り組みをしているということも一昨日わかりましたけれども、国としてそうした公的な財政支援というのは取り組まれなかったというか、なぜできなかったのかということについてはいかがですか。
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塩谷立#29
○塩谷国務大臣 この問題については、やはり、公的関与のない無認可の外国人学校への国からの公的な財政支援についてでありますが、憲法八十九条に抵触するおそれがあるということで行われていないわけでございまして、この問題は、今後どうするかということの中で、いろいろな外国人学校の問題、あるいは、例えば各種学校等の支援の問題も含めて検討しなければならないわけでございまして、現在のところ、やはり憲法に基づいて公的支援は行われていない状況でございます。
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