農林水産委員会

2010-07-28 衆議院 全148発言

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会議録情報#0
平成二十二年七月二十八日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 筒井 信隆君
   理事 梶原 康弘君 理事 小平 忠正君
   理事 森本 和義君 理事 森本 哲生君
   理事 北村 誠吾君 理事 宮腰 光寛君
   理事 石田 祝稔君
      石田 三示君    石原洋三郎君
      石山 敬貴君    小原  舞君
      金子 健一君    城井  崇君
      京野 公子君    後藤 英友君
      佐々木隆博君    篠原  孝君
      高橋 英行君    玉木 朝子君
      玉木雄一郎君    道休誠一郎君
      中野渡詔子君    仲野 博子君
      野田 国義君    福島 伸享君
      松木けんこう君    柳田 和己君
      山岡 達丸君    和嶋 未希君
      伊東 良孝君    江藤  拓君
      金田 勝年君    北村 茂男君
      坂本 哲志君    橘 慶一郎君
      徳田  毅君    長島 忠美君
      保利 耕輔君    山本  拓君
      東  順治君    吉泉 秀男君
      石川 知裕君
    …………………………………
   農林水産大臣       山田 正彦君
   内閣官房副長官      古川 元久君
   内閣官房副長官      福山 哲郎君
   総務副大臣        渡辺  周君
   財務副大臣        池田 元久君
   文部科学副大臣      鈴木  寛君
   農林水産副大臣      篠原  孝君
   経済産業副大臣      松下 忠洋君
   国土交通副大臣      馬淵 澄夫君
   総務大臣政務官      小川 淳也君
   財務大臣政務官      大串 博志君
   厚生労働大臣政務官    山井 和則君
   農林水産大臣政務官    佐々木隆博君
   国土交通大臣政務官    長安  豊君
   環境大臣政務官      大谷 信盛君
   農林水産委員会専門員   雨宮 由卓君
    —————————————
委員の異動
七月二十八日
 辞任         補欠選任
  松木けんこう君    小原  舞君
  小里 泰弘君     徳田  毅君
  谷川 弥一君     北村 茂男君
  長島 忠美君     坂本 哲志君
  西  博義君     東  順治君
同日
 辞任         補欠選任
  小原  舞君     城井  崇君
  北村 茂男君     橘 慶一郎君
  坂本 哲志君     長島 忠美君
  徳田  毅君     小里 泰弘君
  東  順治君     西  博義君
同日
 辞任         補欠選任
  城井  崇君     松木けんこう君
  橘 慶一郎君     谷川 弥一君
    —————————————
六月十六日
 一、農林漁業者等による農林漁業の六次産業化の促進に関する法律案(内閣提出第五〇号)
 二、国産の農林水産物の消費を拡大する地産地消等の促進に関する法律案(山本拓君外四名提出、衆法第二一号)
 三、農業等の有する多面的機能の発揮を図るための交付金の交付に関する法律案(加藤紘一君外四名提出、衆法第三五号)
 四、農林水産関係の基本施策に関する件
 五、食料の安定供給に関する件
 六、農林水産業の発展に関する件
 七、農林漁業者の福祉に関する件
 八、農山漁村の振興に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 農林水産関係の基本施策に関する件(口蹄疫問題等)
     ————◇—————
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筒井信隆#1
○筒井委員長 これより会議を開きます。
 この際、篠原農林水産副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。農林水産副大臣篠原孝君。
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篠原孝#2
○篠原副大臣 農林水産副大臣を拝命いたしました篠原孝でございます。
 山田大臣を補佐いたしまして、郡司副大臣、それから佐々木政務官、舟山政務官とともに、農林水産業政策全般にわたりまして一生懸命頑張らせていただきますので、よろしくお願いいたします。拍手
     ————◇—————
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筒井信隆#3
○筒井委員長 農林水産関係の基本施策に関する件、特に口蹄疫問題等について調査を進めます。
 この際、政府から説明を聴取いたします。農林水産大臣山田正彦君。
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山田正彦#4
○山田国務大臣 宮崎県で発生した口蹄疫に関して御報告いたします。
 初めに、口蹄疫の発生農家及びワクチン接種農家の方々におかれましては、心からお見舞い申し上げますとともに、口蹄疫の清浄化のための防疫措置への御協力に改めて感謝申し上げます。また、口蹄疫の発生現場及び消毒ポイントなどで昼夜を問わず防疫対応に当たってこられた方々に対し、心から感謝申し上げます。
 宮崎県においては、四月二十日以降、二百九十二例目の口蹄疫の発生を確認しました。農林水産省は、第一回目の発生確認後、口蹄疫防疫対策本部を立ち上げ、宮崎県と一丸となって、一般道を含む消毒や家畜の殺処分等の防疫措置、埋却地の確保、発生農家及びワクチン接種農家の経営維持、再開のための対策を実施してまいりました。
 五月十七日には、内閣総理大臣を本部長とし、内閣官房長官及び農林水産大臣を副本部長とする口蹄疫対策本部を設置し、拡大しつつある口蹄疫についての対策をさらに強化して、政府として総力を挙げて取り組んでまいりました。
 同時に、各府省の責任者から成る現地対策本部を設置し、当時農林水産副大臣でありました私が本部長として、その後、篠原農林水産副大臣が本部長として常駐し、地元の要望を受けとめるとともに、迅速かつ的確な国との連絡調整に努めてまいりました。
 まず、防疫措置の実施状況について御説明申し上げます。
 今回の口蹄疫発生への対応については、四月二十日の発生以来、防疫措置を迅速かつ的確に実施するため、宮崎県に対し必要な人的支援を行ってまいりました。具体的には、自衛隊、警察に防疫作業に従事していただいたほか、全国の都道府県、家畜改良センター、生産者団体等から防疫措置に必要な獣医師等を派遣していただき、関係者が一体となって対応してまいりました。
 しかし、今回発生した口蹄疫は、感染力、伝播力が強いウイルスであったことに加え、畜産密集地帯での発生であったこと、埋却地の確保がおくれたことなどにより処分が間に合わなかったことから、専門家から成る牛豚等疾病小委員会の意見を踏まえ、我が国で初めて緊急的ワクチン接種を実施いたしました。ワクチン接種家畜の殺処分については、本委員会で御提案、可決いただきました口蹄疫対策特別措置法に基づき実施し、対象農家には同法に基づき補償を行うこととなります。
 この結果、七月五日までに、発生農場の家畜二十一万千六百八頭とワクチン接種農家の家畜七万六千七百五十六頭のすべてについて、殺処分、埋却、消毒までの防疫措置を完了し、昨日、二十七日の午前零時をもって、すべての移動制限、搬出制限を解除することができました。
 他方、大量の家畜排せつ物に含まれるウイルスについては、ブルーシート等により封じ込めを行ったものの、完全に死滅するまでには一定の時間を要することから、口蹄疫の清浄化及び家畜の再導入のためにはウイルスを十分不活化させる必要があります。このため、引き続き、現地に職員を駐在させ、家畜排せつ物等の適切な処理や消毒等を徹底することとしております。
 感染経路の究明については、専門家から成る疫学調査チームによる調査を進めるほか、調査結果を防疫対策に直ちに反映させる観点から、国及び宮崎県の担当者に農場での衛生管理に詳しい臨床獣医師を加えて現地調査チームを組織し、現地に常駐させ、現地調査の体制を強化しております。引き続き、感染経路の早期究明に努めてまいります。
 今後、口蹄疫の蔓延防止のために殺処分に応じていただいた方々の犠牲を無駄にせず、また、炎天下や雨の中で黙々と埋却等の作業に御協力いただいた方々の労苦に報いるべく、第三者検証委員会を設置し、今回の対応を徹底検証するとともに、今後、二度と今回のような大量の殺処分といった事態を招かないよう、国と地方が一体となって取り組んでまいります。
 また、我が国の清浄性を証明するためのサーベイランスを実施し、国際的に我が国が清浄国として認められるよう努めてまいります。
 なお、食品産業事業者に対し、食肉や牛乳の安全性に問題があるかのような告知や、安全性を理由とした販売停止などが行われることのないよう、適切な対応を求めてきました。
 各地方農政局、地方農政事務所等の約千七百名の食品表示Gメンの職員が、七月二十六日時点で、三万六千百八十二店舗の小売店を巡回し、宮崎県産の牛肉は使用していませんなどと、消費者の誤解を招く不適切な表示が確認された十五店舗について、表示の撤去、是正などの指導を行っています。
 次に、発生農家等の経営再開や周辺農家の経営維持のための対策について御説明いたします。
 まず、発生農場及びワクチン接種農場の経営を維持するため、殺処分した疑似患畜及びワクチン接種家畜に対して、家畜伝染病予防法及び口蹄疫対策特別措置法に基づき、手当金及び補てん金を交付することとし、それぞれ概算払いを実施しています。手当金については、既に対象農家の約八割に交付済みであり、今後、時価評価による精算払いを行うことといたしております。また、両者とも地元負担のないように対応しています。
 これに加えて、発生三日後の四月二十三日に関連対策を発表し、その後も、発生事例の増加及び発生地域の拡大等の状況や現場の御意見等を踏まえ、適宜適切に対策の拡充、見直しを行ってまいりました。
 具体的には、当面の資金対策として、家畜疾病経営維持資金の貸付対象者を移動制限区域内から搬出制限区域内の農家に拡大したほか、家畜市場の開催中止の影響を受けた九州、沖縄各県の子牛、子豚出荷農家もその対象とし、さらに、融資枠を二十億円から三百億円に拡大することにいたしております。
 また、移動制限や家畜市場の閉鎖などを踏まえ、出荷が遅延した肥育牛、肥育豚及び子牛に対する助成措置を講じるとともに、肉用牛肥育経営安定特別対策事業、いわゆる新マル緊や養豚経営安定対策の生産者拠出金の免除等の対策、措置も講じております。
 農林水産省としましては、これらの対策をきめ細かに実施し、一日も早く、口蹄疫の清浄国への復帰と農家の経営再開、地域の再建が図られるよう努めてまいります。
 次に、このたびの梅雨前線による大雨の農林水産関係の被害状況について御報告申し上げます。
 また、この災害により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
 六月中旬から、西日本を中心に、各地で記録的な大雨となりました。二十六日までの調査結果では、農地・農業用施設、林地・林道を中心に、三百七十六億円の被害となっております。
 被害の詳細につきましては、お配りした資料のとおりとなっております。
 私も、一昨日、広島県庄原市の被災地を訪問し、被災の実態把握等を行ってきたところです。
 農林水産省としましては、関係各府県と連携を図り、農地・農業用施設、林地・林道等の被災に対する災害復旧事業の実施に万全を期してまいりたいと考えております。
 委員各位におかれましては、引き続き一層の御理解と御支援をお願いいたします。拍手
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筒井信隆#5
○筒井委員長 以上で説明は終わりました。
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筒井信隆#6
○筒井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。道休誠一郎君。
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道休誠一郎#7
○道休委員 おはようございます。民主党の道休誠一郎でございます。
 本日は、口蹄疫の問題について集中討議をさせていただく予定でございますが、まずその前に、梅雨前線の大雨による被害を受けられた四十二都道府県の皆様に対しましては、心よりお見舞い申し上げると同時に、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 御案内のとおりに、口蹄疫、七月の二十七日、宮崎県で第一例の四月二十日のケースが確認されて以来九十九日目にして、ようやく制限解除、そして宮崎県は非常事態の宣言を解除することができました。これまで、農林大臣初め政府御当局者の皆様、そして宮崎県、被災に遭われました市町村の皆様の、本当に一丸となっての夜を徹しての作業に対しまして心から敬意を表すると同時に、まだまだ気の抜くことのできない口蹄疫、まだ児湯地区におきましては、御案内のとおりに、ふん尿の処理という大事な大事な作業が残っております。
 口蹄疫は、皆様御案内のように、十年前に宮崎県、北海道でA型という型で発生し、当時は、宮崎県におきましては三十五頭の殺処分、北海道においては七百余頭の殺処分だけで処理が終わりました。
 しかし、今回の口蹄疫、御案内のとおりに、ここ数年来アジア地区で、特にことしに入って香港、中国、韓国、台湾で猛威を振るっているO型であるということが疫学チームの証明でわかってきております。
 この口蹄疫、一説によりますと、豚が一頭感染してまき散らすウイルスの数が、一頭につき四億個、それくらい、牛よりも一千倍以上も感染力が強いと言われております。この口蹄疫に対しまして、宮崎の畜産はもとより、日本の畜産業そして農業、地域経済、あらゆる面で、日々の生活に至るまで大きな大きな被害を、そして影響を出したことは皆さん御案内のとおりでございます。
 私も、宮崎県民の一人として、児湯地区の皆様、あるいは西都市、宮崎市、えびの市、都城市、今回の口蹄疫が発生した地区の皆様と、制限期間中は、私はこのウイルスの怖さが身にしみておりますので、五月の中旬までは週末ごとに都農町や川南町の役場にお伺いし、あるいはJA尾鈴の事務所にお伺いして、ここにいらっしゃる江藤先生も本当によく現地で動いていらっしゃったということを、私もお顔を合わせながら、一緒に頑張りましょうという言葉を交わさせていただいたこともございます。
 本当に、現地の皆さんがしっかりと、この口蹄疫について二度と起こさないために頑張っていこうというふうに、今立ち直りの一歩を始められたところでございます。
 しかしながら、今回の口蹄疫、御案内のとおりに、四月二十日の発症以来、先ほど大臣がおっしゃいましたけれども、牛が七万頭そして豚が二十二万頭余り、合計二十九万頭に近い数の家畜が殺処分されました。そして、我が国において初めてワクチンの投与による、接種による殺処分というのも行われました。
 この口蹄疫を二度とこの日本の地から起こさないために、我々は今回の教訓をしっかり検証すると同時に、また必要な手だてはしっかりやっていく、そういうことでこれから、本当に立法府が国民の経済、日常の活動を守っているんだということをわかっていただけるようにしっかりと動いていく必要があると思っておりますので、これから具体的に質問に入らせていただきますが、まず、皆さんと一緒に、ここにいらっしゃる農水委員会の皆さん、本当に心を一つにして、畜産宮崎、そして日本の畜産を世界に誇れる先進的な畜産業に変えていくために頑張っていきたいというお誓いを申し上げて、まず質問に入らせていただきます。
 先ほどから申しておりますように、今回の口蹄疫、四月二十日の感染以来、第一症の確認以来、七月四日の宮崎での発症を最後に今発症はとまっておりますけれども、いろいろなターニングポイントが四月二十日以降あったと思っております。
 まずは、ゴールデンウイークを境に、残念ながら非常に爆発的な感染が広がってしまった。そして、その現状を受けながら、五月の二十二日には、ワクチンの接種という、本当につらいつらい決断であったと思いますけれども、この決断をせざるを得なかった。その殺処分等を行いながら、しかし今、七月の二十七日には、宮崎県知事もおっしゃっています、何とか一息つけるかもしれない。しかし、まだ予断を許さない。
 こういう一連の流れの中で、大臣にお尋ねしたいと思いますが、爆発的な拡散、そして途中、えびの市や都城市、日向市そして宮崎市への飛び火的な汚染の拡大がありました。こういうことを踏まえまして、大臣としての対応の御認識と、そして、その対応についての評価をお聞かせいただきたいと思います。山田大臣、よろしくお願いします。
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山田正彦#8
○山田国務大臣 今回の口蹄疫の発症そのものが、かくも、二十九万頭の牛、豚を殺処分する、大変な犠牲を払うことになった。
 この原因、事情というのはいろいろあると思いますが、一つは、今回は、十年前と違ってO型で強い伝播力があったということ。もう一つは、ちょうど児湯地区という家畜の密集した地域であったこと。やはり、それに加えて、今、疫学調査チームの調査等によりますと、三月の中旬には既にウイルスがその地域に入っておったんじゃないか、四月二十日、国が報告を受けた時点では、少なくとも十農場以上に発症しておったんじゃないかという疫学調査チームの中間報告がございますが、そういった意味で、いわゆる対応がおくれたということも一つあるんじゃないか。殺処分埋却地、これに、非常に密集飼いであったり、いろいろな事情から大変混乱した。さまざまなものが要因となって今回こういう感染拡大をしてしまった。
 しかし、そう言いながら、ここに至るまでそれこそ皆さんが一丸となって、何とか一応の終息を得ることができた。まだまだ油断できませんが、そこまでは来られたんじゃないか。これは本当に皆さん方が、県も市も町も一丸となってやっていただいたおかげだと感謝いたしているところです。
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道休誠一郎#9
○道休委員 口蹄疫の殺処分が実際に進んでいく中で、一軒一軒の農家にとって、牛一頭、豚一頭、それが全国的に賞をもらった牛であろうとなかろうと、一頭の命は変わらないわけですね。そして、大事に大事に育てられた牛や豚が、ワクチンの接種によって殺処分されなきゃいけない。本当に、現地の、現場の農家の皆さんの御心痛たるや想像に余るわけです。
 しかし、私は、一連の流れの中で一つ気になることがございます。
 先般まで問題になっておりましたけれども、県の家畜改良事業団、ここの種牛を六頭、特例として、例外的に移動した。そして、その六頭のうちの一頭がその後発症した。残り五頭については、しっかりと疫学的な証明もしながら、感染していない、感染したこともない、大丈夫であるということで、今生きています。
 一方で、大臣もおわかりの高鍋の薦田さんの種牛、こちらも立派な牛であるというふうに言われておりましたが、これについては対象地域、規定に沿ってしっかりと殺処分されました。これについては、現地で、知事初め各首長さん初め皆さんが、薦田さんのお気持ちも察しながら、恐らく大臣もお話しされたことはあると思いますが、薦田さんと副大臣も現地でお会いになったと思いますけれども、この牛を殺処分しなければ清浄性が確保できないという議論がございます。
 ただ、私自身は、OIEが、しっかり清浄性を確認する上でこの五頭については問題ないということを言ってくるであろうという大臣のお言葉もいただいておるわけですけれども、OIEが清浄性を確認してくれるかどうかも含めまして、私は、一次産業、特に宮崎の場合は、畜産という非常に大きな力のある、商品と言うと語弊がございますけれども、成長エンジンがあるというふうに確信しております。そして、日本がこれからは工業製品だけでなく、トヨタやソニーだけでなく、日本の農産品をしっかりと世界に売り込むことができる産業であり、また日本を再生する産業であると確信しております。
 しかしながら、今、現地でお話を聞いていると、ある県外の業者さんから、あの五頭が生きている限りはなかなか宮崎に買いに行けませんよというようなお声もあるやに聞いております。
 この五頭の存在がひょっとしたら、これは私の取り越し苦労かもしれませんが、今、日本はアメリカと、牛肉についてはBSEの問題で厳しい交渉をやっております。口蹄疫の問題とBSEの問題を同じ枠内で論じることができないことは私もわかっております。まず、BSE、怖い病気ですよね、人間にうつります。しかしながら、口蹄疫は人間には無害である。
 しかしながら、そういうことがわかっていても、政治的な世界では、ひょっとして対米交渉の中でアメリカが交渉の項目として出してくるのではないかという懸念を、私自身はほかの分野でアメリカといろいろな交渉をしてまいりました。からめ手でやってくるんですね。そして、自分たちの戦略をしっかり他国にわからせる、あるいは押しつけるという言葉が適切かどうかは知りませんが、そういうことを私は目の当たりにしております。
 それを思うにつけ、この五頭の存在そのものが、日本の畜産の世界への進出のひょっとしたら障害になる可能性があるのではないかというような危惧を持っておることは事実でございます。
 これについて大臣はいかに思っていらっしゃるか、お聞かせください。
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山田正彦#10
○山田国務大臣 日本はワクチンを今回緊急措置として接種いたしましたが、ワクチンを接種した以上、そのリング、その地域内のワクチン接種偶蹄類はすべて殺処分しなければ清浄国になれないと私は思っております。そんな中で、今回、薦田さんにも御無理をお願いいたしました。
 実際、県の種牛五頭が現在残っております。それについてもいろいろ今とかく言われていることは承知しております。それについては家伝法の特例を認めているわけですが、これは別々に飼養管理されておって、しかも、PCRの検査を経過観察しましても陰性であったこと、及び、これは特措法のできる前、リングワクチンの接種をする前の状況下であったこと、当時、赤松大臣が三つの条件を付して特例を認めたわけでありますが、そういった趣旨からしても、今回、口蹄疫の清浄国として、陰性である牛だから、もともとワクチン接種前の牛だからといったいろいろな事情をもとに、OIEに対しては清浄国であることの主張をさせていただきたい、そう思っております。
 米国大使のルースさんともお会いいたしましたが、口蹄疫については、日本も本当に奇跡的にああいう形でおさまってよかったという形で言っていただきまして、それ以上は何もありませんでした。
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道休誠一郎#11
○道休委員 どうもありがとうございます。
 日本の畜産、一次産業がこれから日本の成長エンジンになる、地方が日本を変えていくという確信のもとに、また、この畜産、宮崎牛も含めまして、世界で非常に高い評価を受けていることはもう皆さん御案内のとおりでございます。今、アメリカ、中国、いろいろなところで、いわゆる和牛、日本の牛に対する需要がある。これは、中国とかアメリカとかに限らず東南アジア一円でも、日本の牛が食べたいという方がたくさんいらっしゃいます。
 私も、海外で、いろいろなところで生活をしていましたけれども、本当に日本食がこれから世界基準になる、日本の文化が世界基準になっていくというふうに確信しておりますが、その中で、この畜産というのは今我々がもう既に手にしている財産でございますので、しっかりとこの財産を日本の産業あるいは日本の国を元気にするために積極的に使っていただくことをお願いしたいと思います。
 続きまして、口蹄疫の対策。
 宮崎県も、既に五次にわたる補正予算を組んで、国からの資金援助もいただきながら動いておりますけれども、現地で一番心配な声として聞けるのは、やはり宮崎県も市町村ももうぎりぎりのところまでお金を使っている。宮崎県に至りましては、いわゆる基金が五十億円を切ってしまっている。御案内のとおり、これから台風や大雨のシーズンになってまいります。追加的な支出が必要になる部分も出てくるかもしれません。
 実際に予備費や財政支援が今までのところどう行われたのか、そして、これからどういう御予定であるのかについてお聞かせを願いたいと思います。大串政務官にお願いしたいと思います。
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大串博志#12
○大串大臣政務官 お答え申し上げます。
 口蹄疫の被害農家に対する御支援等々でございますが、これにつきましては、家畜伝染病予防法、そして今般成立させていただきました口蹄疫対策特別措置法に基づいて殺処分をされた家畜に対する手当金などの支払いということに充てるために、これまで三回にわたって計四百十一億円の予備費を計上しまして、今、支払いの手続を進めているところでございます。これがこれまでのところでございます。
 今後でございますけれども、この手当金の支払いについて、現在、予備費、四百十一億円のところまで確定しておりますけれども、さらに想定を上回る部分が必要になるということが明らかになってきたときにおいては改めてこれを追加することなども含めまして、必要な財源の措置を講じていきたいというふうに思います。
 さらには、経営が、再開が非常に大変な状況になられている被害農家の方々もいらっしゃいます。この被害農家の経営再開等に関する支援というものについても、地元の皆様の要望も踏まえながら、真に必要な措置をしっかり検討して実行してまいりたいというふうに思います。
 以上でございます。
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道休誠一郎#13
○道休委員 予備費等を含めた国からの支援、これにつきましては、やはり一方で特別交付金の手当て等も必要になると思うんですが、それにつきましても、もし可能でございましたら小川政務官の方からお話しいただければと思います。
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小川淳也#14
○小川大臣政務官 道休先生初め、本当に地元の関係者の皆様の御苦心に心から敬意を表したいと思います。
 地方交付税、特別交付税による措置でございますが、従来は、地方負担分の五割とか八割とかが限度いっぱいでございました。今回は、事の重大性にかんがみまして一〇〇%特別交付税で措置をするということでございます。
 被害額がまだ、もちろん算定中ではございますが、例えば宮崎県さんの予算措置の状況を御紹介いたしますと、損失補償に七十八億円、その他消毒ポイントの設置等々を含めまして百十七億円余りの予算措置がなされております。直接はこれらの金額が特別交付税措置の対象になろうかと思います。
 あわせて、ふだんですと三月まで交付をお待ちいただくわけですが、今回は十二月分で対処したいと考えております。
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道休誠一郎#15
○道休委員 非常に前向きの力強いお言葉をいただきました。本当にありがとうございます。
 宮崎県民も、知事を筆頭に、畜産復興に向けて、あるいは宮崎県の経済を強くするということに向けてしっかりやってまいりますので、財務省、総務省そして農水省を中心に、官民一体の努力に向けて御支援をいただきたいと思っております。
 続きまして、確かに畜産農家は、御案内のとおり直接に被害を受けて、今本当に畜産が続けられるかどうかという危機的な状況になっております。しかしながら、今回の口蹄疫は、御案内のとおりに、県全体の県民生活に影響を与えました。いろいろなお祭りやイベント、そしてさきに行われた参議院選挙も、運動制限、本当に重要な運動ができないような状況が生まれるほど大きな影響を受けております。畜産農家だけでなく、農家だけでなく、県民の一人一人の生活、特に地域の飲食業や販売業そして製造業といったいわゆる中小企業の皆さんも、お店によっては水道や電気の基本料が払えない、それくらい危機的な状況に追い込まれています。簡単に言えば、四月二十日以降三カ月間収入がない状態が続いております。
 そういう厳しい状況の中で、被害農家については重点的に国の御支援もいただけると先ほどからお話をいただきました。しかしながら、地域にはいろいろなお仕事をされている方がいらっしゃいます。中小企業支援対策について松下経産副大臣に、現在の状況と、それから、これからの取り組みについてのお話を伺えればと思いますが、お願いいたします。
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松下忠洋#16
○松下副大臣 経済産業省でございます。
 中小企業支援対策として、これまでに、相談窓口の設置や政策金融の手続の簡素化それから返済条件の緩和を実施しておりまして、七月二十二日までの実績は、相談件数が千二百十六件、融資や保証が五十億三千万円、返済条件の緩和が二十四億円でございます。
 昨日、宮崎県において家畜等の移動制限や非常事態宣言が解除されたことを踏まえまして、宮崎県からの要望にこたえて、口蹄疫により被害を受けている中小企業の方々それから商店街の方たちにさらなる支援を行うことを公表いたしました。
 具体的には、まず、宮崎県の中でも特に口蹄疫被害の大きい地域、そこで、使用期間とか地域を限定したプレミアム商品券について、関係の団体の協力を得て、八月のお盆前にも発行できるように取り組んでいきたい。金額の規模等についても今具体的に相談中でございます。
 それから、宮崎県が検討中の、今委員もおっしゃいましたけれども、商工関係のイベント等を助成するためのファンドの創設、これは、中小企業基盤整備機構の災害時の融資制度を活用いたしまして支援したいと考えています。しっかりやってまいりたいと思って、今規模等についても具体的に相談しているところでございます。
 よろしくお願いします。
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道休誠一郎#17
○道休委員 副大臣、どうもありがとうございます。
 宮崎県におきましても今具体的に復興策を練っている段階だと思います。この復興策が具体化するにつれて国へのお願い等もあると思いますが、本当に宮崎県を救っていただくためにも、皆様の前向きの御検討をお願いしたいと思います。
 続きまして、今回の特措法の中で、やはり、一つ、県民あるいは自治体の大きな関心は、基金の創設、二十三条でうたわれておりますが、これが具体的にどうなっているんだろうという心配が地元から流れてまいります。これについてお話を伺えればと思いますが、大臣、よろしくお願いします。
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山田正彦#18
○山田国務大臣 地元が、商店街とか中小企業等まで含めて非常に疲弊している、トラックの運送業その他の皆さん方も大変であるということは、私が現地にいるころからよくお聞きしておりました。
 そのために、特措法の中に、基金を設けてというくだりがございます。正確に言いますと、特別措置法は、地域の実情に応じ、きめ細かな措置を積極的に実施できるよう、「基金の設置その他の必要な措置を講ずるものとする。」となっております。基金の設置もうたわれておりまして、これもできないものかどうかという形で、農水省だけではこれについてはどうしようもありませんで、財務省及び内閣全体で考えていただけるべきものと考えておりまして、今、官邸の方で、内閣府の方で宮崎県からいろいろと要望を聞いているところだと聞いておりまして、その上でいろいろ判断されるものと思っております。
 宮崎県のそういう中小零細企業、商店街の皆様方も含めて、関係者が一日も早く再開できるように、私どもも、できるだけのことを農水省としても手を打たせていただきたいと思っているところです。
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道休誠一郎#19
○道休委員 力強いお言葉、ありがとうございます。
 私も同じ認識でおりますので、しっかりと宮崎県の経済の復興に向けて皆さんのお力をおかしいただきたいと思います。
 資金手当てについては、基金の設立についてはいろいろな方法もあるんでしょうが、私は個人的には、恐らく法改正等も必要になると思いますけれども、宮崎県口蹄疫復興債券とか、あるいは宮崎県復興宝くじの発行とか、そういうようないろいろな資金の調達方法も考えていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 時間もなくなってきました。最後の質問でございますが、これは大臣にぜひともお願いしたいと思っています。
 口蹄疫の発生状態の前に戻すのが果たしていい畜産、いわゆる畜産業のあり方なのかというようなことも個人的には考えております。今、児湯の町には牛、豚は一頭もおりません。これから非常にクリーンな、先進的な畜産をこの地区に導入していただく、ある意味での機会であるかもと思っています。この点につきまして、大臣、いかに考えていらっしゃるか。具体的なことを言っていただくのは難しいかもしれませんが、それについての大臣の所見を聞かせていただければありがたいと思います。
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山田正彦#20
○山田国務大臣 これから八月いっぱいというか、八月の下旬までにいわゆるふん尿の切り返しとか処理等が終わって、家畜の再導入という時点で、いろいろお聞きしてはおりますが、豚については無菌豚の養豚を始めるとか、いろいろと、今回こういう口蹄疫に感染、そういうことのないような、防疫措置、衛生管理のしっかり行き届いたような形での家畜導入、いわゆる再開支援、そういった意味では、密飼いといったものについても、埋却地がないとか、ああいう状況が発生しましたので、いわゆる出口も考えた畜産というものをしっかり構築していただければなと考えているところです。
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道休誠一郎#21
○道休委員 どうもありがとうございます。
 宮崎の畜産の再建は恐らくこれからの日本の農業のあり方を方向づける一つの大きなターニングポイントになると私は確信しております。特に、一次産業の六次産業化等を含めまして、これからここにいらっしゃる皆さんの、委員の一人一人のお力をおかりしながら、現地で、現場の見える農業行政を私どもは推進してまいりたいと思います。政府・与党そして野党の皆さんの一体のお力をいただきながら、しっかりと、宮崎そして日本の畜産を世界に誇るべきものにするために頑張っていきたいと思います。よろしく御支援のほどお願いいたします。
 どうもありがとうございました。
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筒井信隆#22
○筒井委員長 次に、宮腰光寛君。
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宮腰光寛#23
○宮腰委員 まず、ことしの梅雨災害において被災された全国の皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。山田大臣におかれましても、一昨日、広島県庄原市の被災地を視察されましたけれども、大臣を先頭に一日も早い復旧に努めていただくよう、要望申し上げておきたいと思います。
 まず、質問の第一点、マニフェストの修正についてであります。
 さきの参院選におきまして、自民党は、農村を主体とする一人区で二十一勝八敗と大きく勝ち越しました。三年前の参院選、昨年の衆院選では、民主党は、戸別所得補償を初めとするマニフェストにより農村部で大勝いたしましたけれども、それもつかの間、今回の参院選の結果、既に米モデル事業の段階でマニフェストは信任を失ったと言わざるを得ません。
 衆院選マニフェストの工程表では二十三年度から本格実施。それが、ことし三月の食料・農業・農村基本計画では、本格実施の年度が消えて、「本格実施に当たっては、」との表現に変わり、さきの参院選マニフェストでは、本格実施そのものが消えて、「段階的に他の品目および農業以外の分野に拡大」との表現に大きく変わりました。マニフェストの後退に次ぐ後退であります。
 その証拠に、民主党の参院選マニフェストポイント版QアンドAでは、五十四項目めとして、〇九マニフェストでは、戸別所得補償について二〇一一年度から完全実施としており、その所要額は一兆円となっている。〇九マニフェストどおり二〇一一年度から完全実施するのかというクエスチョンに対するアンサーとして、〇九マニフェストの工程表では、二〇一一年度から一兆円で農業にかかわる戸別所得補償制度を完全実施することとした。しかし、現在の状況を踏まえれば、来年度以降の実施については現実的な対応をせざるを得ない。参院選マニフェストでは、段階的に他の品目に拡大としている。この点も、〇九マニフェストの修正に当たる。国民に対して丁寧に説明し、理解を得る努力を行っていくとなっております。つまり、民主党みずからが、この点もマニフェストの修正に当たると明言をしております。
 大臣も、戸別所得補償のマニフェスト、これは既に修正されていると考えておいでになりますか。
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山田正彦#24
○山田国務大臣 まず、今回、マニフェストについて、参議院選挙で民主党が敗れたから不信任になったんじゃないのかというお話でございましたが、今回、戸別所得補償には百三十二万戸の農家が加入していただきました。昨年、生産調整の農家が百二十万戸ですから、それからしますと、かなり多くの農家の方々に戸別所得補償制度は信任を受けた、そう考えておりまして、この戸別所得補償制度そのものは、党としても、我々政府としても、いささかもこれをやめるとかそういったことではありません。
 修正について、もう既に修正されているのではないかというお話でありましたが、〇九年のマニフェストには、モデル事業をことしから実施ということになっておりまして、私ども今、農水省、政府としましては、来年度本格実施というところで、今回、概算要求もいたす所存でございます。
 どういう形での本格実施になっていくか。畑作についても今度は戸別所得補償をしていこう、今、副大臣、政務官も私の横にいますが、いろいろな検討をしているところでして、それなりにしっかりとした内容の戸別所得補償を拡大していく。段階的に拡大と党のマニフェストにあるかに聞いておりますが、それについては、来年、漁業の所得補償等も考えておりますし、いろいろな形で段階的には確実に広げていくというところはありますし、私ども、このいわゆる戸別所得補償を初めとする農林漁業再生について、民主党の、今農水省の、我々政府としての対応というのはきちんとやらせていただきたいと考えているところです。
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宮腰光寛#25
○宮腰委員 百三十二万戸の話は、信任を受けたからではありません。私も、まずは申請しなさいよと地元で言っております。なぜか。入っておかないと、米価が下落したときに危険だからということで勧めているわけであります。全国の農家も、なぜ迷いつつも申請しているのか。これは、やはり危険性があるということを肌で感じているからであります。
 その証拠に、五月十四日、農水省は関係団体に対しまして、買いたたき防止の通知を出しました。それほど米価下落の懸念が大きくなっている、強くなっている証拠であります。現に、昨年九月からことし五月までの八カ月間で、二十一年産米の相対取引価格の全銘柄平均は、六十キロ当たり八百五十五円下がっております。ことしの秋には、それに加えて、六十キロ当たり千七百円の固定部分、さらに千二百円の変動部分を背中に担いだ米が市場に出てまいります。市場がそれを読み込んで、さらなる米価下落は必至であります。
 赤松前大臣は、戸別所得補償をやれば、米の需給が引き締まって、作況指数が一〇八とか一〇九でない限り米価は安定すると予算委員会で明確に答弁をされております。今になって買いたたき防止の通知を出さざるを得ないというのは、この制度そのものが米価下落を招く欠陥商品であることをみずから証明しているようなものではありませんか。
 二十二年度予算で、米モデル事業で三千四百億円を計上いたしました。これは、農林水を合わせた公共事業の削減総額とぴったり同じであります。土地改良施設の維持更新に赤信号がつき、食料自給率向上のための水田汎用化もほとんど進まなくなりました。ことしも昨年の予算編成と同じように乱暴な編成をやれば、一過性のばらまきのために農村現場はがたがたになります。
 二十三年度予算では、大臣がいまだにこだわっておられる一兆円のために、今度は何を犠牲にされるんですか。予算の確保は不可能ではありませんか、大臣。
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山田正彦#26
○山田国務大臣 前回、各卸売業者とか米の販売業者に対して、いわゆる優越的地位に基づいて買いたたき等を生産者からやらないようにという通知、いわゆる独占禁止法違反に当たりますよという通知は、赤松大臣のときに出させていただきました。
 これは、今回、戸別所得補償をやるということによって、十アール当たり一万五千円、それを見込んで米の卸業者、購入業者がそういう買いたたきに出ることがないようにと、今回、米トレーサビリティーも実施しておりまして、厳しい取り締まりはさせていただきたいと思っております。
 確かに、米の価格が今下がっていることは事実です。しかし、在庫量も、かつて四十万トンも五十万トンもあるとか言っておりましたが、今現在、六月末では、昨年に比べて六万トン多いだけですし、本当に、平年作であれば、百三十二万戸、今まで生産調整に協力しなかった農家の方々が、今回、生産数量目標、いわゆる戸別所得補償に参加していただいておりますので、需給は締まると私は考えておりまして、そういう意味では、宮腰委員が心配するほどのことはないんじゃなかろうかと今考えているところです。
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宮腰光寛#27
○宮腰委員 百三十二万戸の中を詳細に見ましたら、いわゆる余剰作付の多い県、福島県、それから茨城県、埼玉県、千葉県。福島それから茨城については、若干申請戸数がふえている。しかし、埼玉県は減少している。千葉県に至っては、一万六千戸の昨年の推定生産調整参加農家、これが半分の八千戸にまで減っている。そういうこともあります。面積を見てみないと、今の大臣の答弁は、私は、不明確、不確実な答弁だというふうに思います。
 それから、池田財務副大臣、おいでであります。
 仙谷官房長官は、おとつい、特別枠として一兆円超を新設する予算の配分方法について、政策の優先順位づけを行う政策コンテストを国民に開かれた形の公開手法で実施するというふうに発言をしておいでになります。恐らくこういうことは初めてなのではないかというふうに思います。
 さらに、昨年末の予算編成の際に、当時の野田副大臣、現大臣が示した六項目にわたる戸別所得補償の論点というものがあります。事業の政策目的、いかなる目的か、あるいは全国一律方式の問題、こういう問題を六項目にわたって論点として挙げておいでになりました。この論点は今も厳然と存在していると思います。
 予算を預かる財務副大臣として、一兆円の戸別所得補償予算は、農水省予算の枠を超えてでも確保すべき優先順位の高い事業だというふうに考えておいでになりますか。
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池田元久#28
○池田副大臣 宮腰委員にお答えをいたします。
 お尋ねの戸別所得補償制度の予算編成での扱いでありますが、きのう、概算要求組み替え基準を閣議決定し、これから各大臣が、概算要求枠そして要望基礎枠等の範囲内において、御承知のとおり八月末までに要求、要望を行うことにしたところでございます。
 まず、戸別所得補償制度については、農林水産省において、二十二年度に開始した米の戸別所得補償制度のモデル対策を検証する、そして二十三年度以降の制度を検討するものと承知しております。
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宮腰光寛#29
○宮腰委員 意味不明の御答弁だと思いますが、とにかく、この戸別所得補償の全国一律の仕組みというのは、市場が直ちにそれを読み込んで、続ければ続けるほど予算が必要になる。農家の所得は変わらない。最終的に、お金が続かなくなれば、残るのは下落した米価のみということになりかねないと私は思っております。
 一兆円という数字は、今、池田副大臣がわからない答弁をしておいでになりましたけれども、農水省内部の予算の見直しぐらいでは到底不可能な数字、額でありますよ。参院選のこの結果を踏まえれば、今が理念なきマニフェストの呪縛から逃れるいい機会ではありませんか。我々としても、日本農業の将来のために協力することはやぶさかではないということを申し上げておきたいと思います。
 次に、口蹄疫対策特措法について伺いたいと思います。
 四月二十日の一例目の口蹄疫確認以来ほぼ百日、きのうで制限区域はすべて解除となりました。しかし、これで安心というわけにはまいりません。全会一致で成立した口蹄疫対策特措法に基づき、引き続き再発防止に取り組むとともに、生産者等の経営や生活の再建、地域の再生に向け、特措法の趣旨に沿って長期にわたる対策を講じていかなければなりません。
 そこで、問題の第一。第六条の予防的殺処分により生じた通常生ずべき損失に対する補てんや補償について、休業補償を含む経営再開までの営業損失を政令に盛り込んでいないというところが第一の問題であります。
 これは、我が党の主張だけではなく、民主党さんが農林水産議員政策研究会でまとめられた法案要綱においても、通常生ずべき損失について、わざわざ米印を打って「権利対価補償(家畜全評価額)のみならず休業補償(営業損失)等の付随的損失も含む。」というふうに要綱で明記されているように、特措法提案者の共通認識であると私は思っております。
 休業補償を含む経営再開支援策なしでは、経営再建は不可能であります。これを政令に書き込んでいないのは、私は、政府の不作為による法律違反であると言わざるを得ない。今後早急に政令を改正すべきと考えておりますけれども、その意思はおありでしょうか。
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