決算行政監視委員会

2012-06-11 衆議院 全127発言

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会議録情報#0
平成二十四年六月十一日(月曜日)
    午後一時三十分開議
 出席委員
   委員長 新藤 義孝君
   理事 岡島 一正君 理事 玉木 朝子君
   理事 向山 好一君 理事 森岡洋一郎君
   理事 木村 太郎君 理事 平  将明君
   理事 遠山 清彦君
      石原洋三郎君    磯谷香代子君
      稲富 修二君    小野塚勝俊君
      奥野総一郎君    金森  正君
      神山 洋介君    熊谷 貞俊君
      黒田  雄君    斉木 武志君
      阪口 直人君    平  智之君
      高橋 英行君    野木  実君
      初鹿 明博君    樋高  剛君
      松岡 広隆君    村井 宗明君
      森本 和義君    柳田 和己君
      山崎  誠君    吉田 統彦君
      小泉 龍司君    古賀  誠君
      坂本 哲志君    下村 博文君
      中村喜四郎君    永岡 桂子君
      細田 博之君    村上誠一郎君
      赤松 正雄君    鳩山 邦夫君
    …………………………………
   参考人
   (東海大学海洋学部教授) 山田 吉彦君
   参考人
   (富山大学理学部准教授)
   (富山大学大学院理工学研究部准教授)       横畑 泰志君
   参考人
   (石垣市長)       中山 義隆君
   参考人
   (東京都知事)      石原慎太郎君
   決算行政監視委員会専門員 平川 素行君
    —————————————
委員の異動
六月十一日
 辞任         補欠選任
  岡田 康裕君     磯谷香代子君
  初鹿 明博君     山崎  誠君
  伊吹 文明君     下村 博文君
  細田 博之君     永岡 桂子君
  石井 啓一君     赤松 正雄君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     金森  正君
  山崎  誠君     初鹿 明博君
  下村 博文君     伊吹 文明君
  永岡 桂子君     細田 博之君
  赤松 正雄君     石井 啓一君
同日
 辞任         補欠選任
  金森  正君     岡田 康裕君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件(尖閣諸島における諸問題)
     ————◇—————
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新藤義孝#1
○新藤委員長 これより会議を開きます。
 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件、特に尖閣諸島における諸問題について調査を進めます。
 本日は、参考人として東海大学海洋学部教授山田吉彦君、富山大学理学部准教授・富山大学大学院理工学研究部准教授横畑泰志君、石垣市長中山義隆君及び東京都知事石原慎太郎君に御出席を願っております。
 なお、石原参考人は、公務のためおくれて御出席になりますので、御了承願います。
 この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、大変御多忙のところ、また遠方からお出ましをいただきまして、まことにありがとうございました。
 この尖閣諸島の問題は、我が国の領土に関する取り扱い、とりわけ国境を形成する離島をどのように管理し活用していくか、こういう我が国にとって極めて重要な課題である、このように承知をしております。
 そして、私ども行政監視委員会では、一年以上にわたりまして、この尖閣諸島の問題に取り組んでまいりました。
 きょうは、それぞれの分野で極めて知見をお持ちの参考人の皆様方から有意義な御意見を頂戴して、そして、しっかりとした私たちの委員会の審議が進められるように図ってまいりたい、このように思っておりますので、どうぞ参考人の皆様方には忌憚のない御意見を御自由にお述べいただきたい、このように思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、参考人各位からお一人十五分程度御意見をお述べいただいた後、委員からの質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、御発言の際は委員長の許可を得ることになっております。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御了承願います。
 それでは、まず山田参考人にお願いいたします。
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山田吉彦#2
○山田参考人 東海大学海洋学部の山田と申します。
 本日は、私、この場にお呼びいただきまして、私の今までやってまいりました研究の成果につきまして御説明させていただく機会をいただきましたことを心から感謝いたします。そして、名誉なことであると感じております。
 日本は、四方を海に囲まれ、四百四十七万平方キロメートルの領海及び排他的経済水域を有します世界六位の海の広さを持つ海洋大国でございます。私ども、日本の海という表現をいたしますとき、通常、領海プラス排他的経済水域、そして、今後は恐らく大陸棚も含めてのことになるであろうと思います。
 この排他的経済水域と申しますのは、他国を排して経済的な権益を認められた海域、簡単に申しますと、海底資源の開発、そして海中の利用、実は海中にあります海水には、金を初めウランなど、非常に貴重な金属類も入ってございます。そして、漁業管轄権、私ども日本人の食を満たします漁業、水産業の管轄権もこの海域では持っております。
 そのようなことから申しまして、日本の海といいますのは、未来の日本を支える非常に重要なものである、そして大事に守っていかなければいけないものであると感じております。
 日本は、この広い海の中に六千八百五十二の島を持っております。この島は、周囲が百メートル以上のもの、これを海上保安庁の方で一つ一つカウントした結果、六千八百五十二あるということが言われております。そして、実にこの六千八百五十二のうち六千八百四十七が離島という扱いになっております。離島以外の島といいますのは北海道、本州、四国、九州、沖縄本島、それ以外は全て離島。実は、この離島に住んでおります人口というのは、一億二千万人のうちの七十万人にしか及びません。しかし、この七十万人が住みます離島が、国家を形成する、そして国家を支えるであろう領海、排他的経済水域の基点となり、そこに住む人々が生きることによって、海を守り、海を支えております。
 その中で、昨今特に注目されておりますのが、今回議論いただきます尖閣諸島の問題でございます。実に尖閣諸島、東シナ海が今どれだけ脆弱なのか。
 今この時点でも、日本と中国の中間線、国際的には、排他的経済水域が重なる場合には、一般的に中間線をもって両国の境界線とするということが定められておりますが、特殊な事情がある場合には両国が協議するということになっております。日本は、特に特段の理由は感じられないということから、中間線をもって日中間の真ん中のライン、境界としております。中国側は、大陸棚が続くという主張から、より沖縄諸島に近い沖縄トラフ海域までを自国の管轄海域と主張しております。
 この点に関しましては、近々国連からも結果が報告されることになってこようかと思います。ただし、原則論、やはり国際的な判例から見ますと、中間線というのが一般的でございます。
 実に、この中間線付近に、あるいは中間線を越え、日中漁業協定というところで暫定水域、両国がお互いに管理をする海域の中には、既に今現在、二百隻を超える中国漁船が入っております。過去には、最大四百隻にも及ぶ中国漁船が入ったという事例がございます。もう既に、本来日本の海である海域に中国漁船が入り、乱獲を進めております。
 昨今の中国の情勢を見ますと、海洋進出を甚だしく進めております。特に南シナ海におきましては、常時、ベトナム、フィリピン、そしてインドネシア、マレーシア等と紛争に近い状態になっております。ベトナム、フィリピンとの間ではもう明らかに紛争状態に突入しております。そして、東シナ海におきましても、私ども日本の領域に侵入いたしまして、彼らの主張を一方的に繰り返すという状況になっております。
 中国の侵入に関しまして、中国は、かつては人民解放軍の艦船を中心に展開しておりましたが、現在では、警察権を前提にいたしまして、五つの海上警備能力を持ちまして海洋進出を進めております。特に東シナ海におきましては、まずは漁政、農業部漁業局の漁業監視船をもって領海侵犯、そして漁船団のコントロールをしております。
 私が石垣島を中心にしまして現地で幾つか調査をしてまいりましたところによりますと、東シナ海を航行する外航船の船長からの報告によりますと、無数の中国漁船がこの海域に侵入し、AISといいます、自動船舶識別装置と言われる、船の所属や船のナンバーなどを発信する機械を中国漁船は搭載しております。簡易型のものを搭載しております。それを、他国の船が近くに寄ってくると全て消してしまう。これはなぜか。そのデータ、情報というものは、監視すべき中国の漁業監視船に対して情報を提供している。そして、漁業監視船の従うままに中間線を越え、あるいは一部領海侵犯を行い、漁業をやっているというのが現状でございます。
 二〇一〇年九月七日、中国漁船による衝突事件がありました。皆さんも御存じのとおり、海上保安庁の巡視船に対して体当たりをするという事件でございます。この後、中国はどのような行動をとってきたのか。
 漁船の体当たり事件は、まずは漁船による領海侵犯、不法操業であったわけですが、その次には漁業監視船による領海侵犯を行い、そして、本年に入りまして、中国国家海洋局の管理いたします海監という海洋調査船、海洋監視船による領海侵犯を行い、しかも定期的、恒常的な警備活動であるということを言っております。中国は、一つ一つ段取りを踏み、日本の島に近づいてきております。
 では、これからどのようなことが考えられるかといいますと、フィリピンの例をとります。かつて、フィリピンが領有権を主張しますミスチーフ岩礁におきましては、漁船が緊急避難という名目で入り、あっという間に人民解放軍が入り、ミスチーフ岩礁自体を要塞化してしまい、中国の領土であると主張し始めております。
 そのようなことがこの尖閣諸島ではないということは全く言えません。今までの流れを考えていきますと、当然、次のステップは島に上陸するということになります。
 尖閣諸島は、日本の海、東日本の多くを囲む黒潮の起点になっております。東京の沖を通る黒潮、そして一部は対馬海流となり、日本海を抱き込むように流れております海流、黒潮の起点になっております。この海域の海洋汚染、そして海洋環境というものは、非常に日本に影響を与えるものでございます。
 そして、尖閣諸島海域は、漁業資源にも恵まれております。クロマグロ、ホンマグロの産卵地として知られております。この産卵地のクロマグロを守るということは、日本のマグロを食べる文化、そしてマグロの流通にとっても非常に重要なことになっております。
 昨今、中国では、魚があればあるだけ売れる、とればとるだけ売れるという状況におきまして、乱獲が進んでおります。私が福建省、現地を取材してまいりました、調査してまいりましたときには、尖閣諸島近海に出ている船は月に大体五百万円近い水揚げがあると。それが二百隻も入ってくるわけです。
 日中漁業協定では中国側が中国の法のもとに管理をするということになっており、その乱獲に対して日本側は歯どめがかけられない状況にもなっております。
 また、尖閣諸島の近海には、石油初め海底熱水鉱床という海底資源があることが言われております。将来的には、この資源の開発ということも、日本にとって非常に重要なことになってくると思います。
 今、尖閣諸島を守るに当たりまして非常に重要なことは、この領海、排他的経済水域の基点になる島を守らなければいけないということでございます。
 現在、無人島になっているこの島の現状、非常に脆弱であるとしか言いようがありません。特に、今回国会に上がっております海上保安庁法の改正がまだ進まない中で、あくまでも警察、沖縄県警によりこの島々は守らなければいけない。上陸された場合、沖縄県警により警察権が執行されるという状況におきまして、先ほど申しましたように、中国の漁民が上陸した場合どのような手が打てるのか。
 実は、東京都が売買の対象としております島は三つの島プラス一つですが、この周辺海域には、岩礁と言われる飛瀬を初めとした岩もございます。海上保安庁が四隻から六隻、そしてそれ以上の巡視船を割いたとしても、二百隻あるいは四百隻という漁船団が侵入してきた場合、どのように排除することができるのか。それは、上陸した場合、速やかに逮捕し、身柄を拘束し、難民であるか、緊急避難であるか、そして意図を持った侵入であるのかということを判断しなければいけない状況になると思います。
 仮に、一つの島に中国人が上陸し、実効支配をした場合、日本と中国の間の中間線の意味がなくなってしまいます。そして、尖閣諸島に一つでも中国が領土と主張し実効支配するような島ができた場合、そこを基点に、中国の通常主張しております沖縄トラフ理論というものまで発展しかねない。そうなりますと、東シナ海を日本が失うことになりかねないわけです。そのような状況で、海を守っていくということは極めて重要な意味を持つ、私はそのように考えております。
 このような海を守るためには、まずは、島に人が出入りできる環境を持ち、そして、しっかりと人の力で開発し、島を有効に利用することで生活空間をつくっていくことが重要であると考えています。島に生活空間をつくることこそが、島の管理、国連海洋法条約上全く異論のない、排他的経済水域も十分に主張できる島であるという管理になってこようかと思います。いち早く、この尖閣諸島に人が出入りでき、居住できる空間というものが私は必要であると考えております。
 以上でございます。拍手
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新藤義孝#3
○新藤委員長 参考人、大変ありがとうございました。貴重な御提言をいただいた、このように思います。
 それでは、続きまして、横畑参考人にお願いいたします。
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横畑泰志#4
○横畑参考人 今御指名にあずかりました横畑でございます。よろしくお願いいたします。
 本日は、このような機会を与えていただきました皆様に深くお礼申し上げます。
 私は、一九九七年より尖閣諸島魚釣島の野生化ヤギ問題について関心を持ち、いろいろな研究活動を続けてきました。近年、この島々に関する関心が非常に高まり、このようなところで発言させていただくようになったというふうに承知をしております。
 配付資料がお手元にございますことと思います。六枚つづりのものですが、その最初の三枚を用いまして発表いたしますので、見ながらお聞きください。「尖閣諸島魚釣島の自然の価値とその現状について」というタイトルでございますが、今申し上げました野生化ヤギの問題が最も大きなポイントになりますので、主にこのことについてお話しさせていただきます。
 まず、魚釣島の自然の価値について申し上げます。
 私はさまざまな生物を研究しておりますが、この島の特徴は、何といいましても固有種、すなわち世界じゅうどこを探してもこの島にしかいないという生物が多いことにございます。
 この島は三・八平方キロメートル、東西にわたり三キロメートルという非常に小さな島でございますが、現在、十三種類の固有種と、植物におきまして二つの変種が知られております。ある資料におきましては十種類の固有種というふうに記したものもございますが、これは、表一の上から五番目のオキナワクロオオアリと、その二つ下の等脚類の二種類、これがまだ正確に学術的に新種として記載されていない、報告書などで報告されているだけの段階のものですから、それを除くと十種類ということになりますが、ここでは、いることは間違いないので、十三種類とさせていただいております。
 このように、多数の固有種がいるだけではなく、文中にありますように、国内では魚釣島だけにしかいないものというふうになりますともっと、七つほどふえますし、それから、魚釣島が分布の北限である植物が四種、三変種ございます。これは、黒潮という大変暖かい海流の影響であるというふうに言われています。
 また、ここは大変離れたところであり、渡航が難しいことから、昔から断片的な調査しか行われておらず、実際に本当にいる固有種はもっと数が多いと考えられています。
 そして、特定の種を余り取り上げるつもりはないんですけれども、天然記念物に指定されたアホウドリがかつてはこの島でも多数繁殖しており、後にいなくなってしまうんですけれども、現在でも隣接する南小島等では繁殖しておりますので、今後、環境が安定してくれば、魚釣島でも再び繁殖が見られるようになることが期待されておるということでございます。
 ちなみに、私の最も主たる研究の対象にしておりますのは小型哺乳類、わけてもモグラの仲間でございまして、この表の一番上に載っておりますセンカクモグラというのが、私がこの仕事を十何年やってきた一つの動機づけになっております。
 次に、なぜこのように固有種が多いのかということについては、括弧二番目の地史的特異性というところに若干の答えがあります。
 図の一番で二つの地図が載っております。(一)の更新世前期というのは、百五十万年前という大変古い時代ですけれども、このころには尖閣諸島は、この図でわかりますように、独立していたというふうにずっと考えられてきておりまして、多くの固有種はこの時期に隔離効果によってもたらされたものじゃないかというふうに歴史的には言われてきました。
 また、括弧の二番、これは約二万年前ぐらいから始まる最終氷期、一番新しい氷河期ですけれども、氷河期ですから寒くなりまして、海の面は低くなります。そのときに、発達しておりました大陸棚との関係で、中国大陸と独立を失い、政治的じゃないですよ、生物地理学的に独立を失い、このようにつながり、多数の新しい種が入ってきたんだけれども、この最後の氷河期が終わって現在までの一万数千年の間に急速に種分化を遂げたものもあるのではないかと言われています。センカクモグラなどはこの部類に属するのではないかと私は考えております。
 そのような、一万数千年というと長いようにお感じになると思いますけれども、生物地理学的には極めて短い時間でありまして、この間の種分化がこんなに起こるということは大変珍しいことでありますので、生物進化の実験場というふうに私はよく申し上げているところでございます。
 また、ごく最近は、沖縄トラフが沈降した時代がもっと新しいのではないかという説も出ており、そうしますと、実は、もっともらしく言っておりますけれども、こういう説を根本的に考え直さなければならないという状況も現在では発生をしており、大変謎の深い、広い、多様な謎がある島であると言えます。
 したがって、もしここの生物が皆絶滅してしまうということになると、その謎を解く手がかりが一切合財失われてしまうということで、大変影響の大きい島、人類にとって共通の財産、共通の宝とすべき島であると考えられるのであります。
 では、二枚目をごらんください。
 二枚目は、自然の現状でありますが、ほぼヤギの話です。
 大変毒々しい赤い写真が二つありますけれども、これは、きょう都知事もおいでだと思いますけれども、東京都の中にある小笠原諸島、とりわけ媒島という、昔からヤギのいる島がこのようになっているということで、森林が消失し、ヤギの食べない灌木のみが残り、下の赤土がむき出しになり、地上のどれだけいたかわからない固有種は皆消え去ってしまった、多大な犠牲を払った悲しみの島であります。この赤土は海の中にも流出し、このように海が真っ赤に染まり、海底は赤い土で埋め尽くされ、海中の、ベントスといいますか、砂や泥の中に住んでいる生物も皆死滅してしまう。
 このように、陸域、海域の生態系にヤギというものは致命的なダメージを与える、人によっては、史上最悪の生物であると言われることもあるようなところがあります。
 幸いに、媒島は東京都の努力でヤギが取り除かれましたけれども、魚釣島も、現状を放置すれば、地質的に性質が違うので真っ赤っかにはならないんですけれども、このような生物の大半が絶滅してしまうようなことになりかねないということです。周辺漁場に与える影響も見過ごせないのではないかと思います。
 魚釣島のヤギと申しますものは、一九七〇年代に日本の民間政治団体が、日本の領土を持っているということの一つのあかしとして、日本人の関与を示すために放したというふうに言われております。したがって、これを取り除くのは私たち日本国民の責任ではないかと考えます。
 現在、この島は、ヤギは何頭いるかわかりません。わかりませんが、九一年の洋上からの視察によりまして、約三百頭のヤギが確認されております。そのときは、出てきたヤギだけを数えたので、また南斜面だけを数えたので、実際にはその何倍もいた可能性もありますし、その後、また長い年月がたっております。このヤギの影響は非常に激しいものと考えられ、私たちは人工衛星や航空写真を使った調査をしてきました。
 図三をごらんください。
 魚釣島はこのような形をしておりますが、この緑色のところは、木がまだ上に残っていて、地上の様子がわかりません。そして、この黄色のところは、もう木も草も生えていない裸地です。茶色のところは、もともと裸地であった海岸の岩場などであります。この黄色の部分と、一部の赤い部分もそうなんですが、両方合わせると一三・五九%。これの大半はヤギによってできた裸地と考えられますし、こうなってまいりますと、木が残っているものも、木の下はどうなのか。
 これはリモートセンシングによってはわかりませんけれども、さっきのモグラも含め、多くの固有種はまさにその部分が大事なんですね。ここは上陸調査してやってみないと、見てみないと、できれば動物を捕まえたりして生息をきちんと確認しないと現状はつかめません。もしかしたら、幾つかの固有種は、最悪の場合、もう既にこの世から消えているのかもしれませんが、まだ十三全部滅びてはいないと思いますので、まだ、早く手を差し伸べれば、救えるものは救えるかと思います。
 今の図三は二〇〇〇年の状況ですが、その真下に二〇〇六年の、これも人工衛星画像を加工したものですが、ちょうど空から見たように加工したものがあります。
 南斜面にたくさんの薄茶色の裸地が見えます。この中には図三にないものもありまして、二〇〇〇年から二〇〇六年の間にも相当崖崩れが発生していることがわかります。最近、この魚釣島を空から報道したニュースなどを見ておりますと、この剥げた部分が一回りも二回りも大きくなっていますね。このままいくとどんどん裸地は進んでいきますし、リモートセンシングではわからない林床の様子も、どんどん荒れ果てていくのだと思います。
 三枚目をごらんください。
 これは、ヤギの対策について若干申し述べたものでございます。対策といっても、ヤギですからとればいいんですけれども、これは放したときの頭数がわずか雄雌二頭でありました。ということは、それほどわずかな個体数からでも数百頭に増加してしまう。近親交配などの影響を余り受けないと考えられますので、効果的に対策を施すには、やはり一匹も残さず取り除くというのが一番かつ唯一の方法ですね。そのためにはシステマチックな除去が必要ですので、まず現状をきちんと把握するための上陸調査が必要と考えられます。
 リモートセンシングでは、モグラのこととかはよくわかりません。当たり前ですね、土の中に入っているんですから。それで、それには、そこの上から二行目にありますように、小型哺乳類、昆虫、甲殻類等々の専門家が入るということ、それからヤギの影響を評価できる植生学などの専門家が入るということ、それから土壌学などの物理的環境の専門家も必要ですし、ヤギを取り除くというのはそれ自体専門的なことですので、その専門家も必要でしょう。かなり大きな組織が必要だと思います。どういう形でこういうことが実現されるのかは皆さんの御議論をいただきたいと思います。
 ヤギの除去につきましては世界各地で実例がありますが、特に画期的な成果を上げているものは東京都でございまして、小笠原諸島の、先ほどの媒島を含む七島嶼で完全にヤギを除去しております。これは九七年以降の、比較的近年のことであります。
 この写真にありますように、ヤギがいっぱいいるところ、森がなくなっちゃって、幸か不幸か見通しがいいものですから、この図の五の上の写真にあるように柵を張りめぐらせて、そこに、白い三角の下のところにもやもやとしているのがヤギの何百頭の大群であります。これをこの写真の左側から大勢の勢子さんが追い込んで、この下の二つ並んだおりの中へ追い込むんですね。その結果が下の写真です。このようにしてヤギをとるわけであります。
 銃器を持ち込めるとまた違うんですけれども、魚釣島のようなところに銃器をたくさん持ち込むというのはなかなか難しいのではないかと思いまして、このような柵をうまくコントロールに使って、ヤギを誘導していって一網打尽にするようなことは、魚釣島におきましても、森がまだ残っていますので容易ではないと思いますけれども、やればできると思います。
 いずれにしましても、上陸調査とヤギの除去に向けて、皆さんの御議論をいただきたいと思っています。
 以上でございます。どうもありがとうございました。拍手
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新藤義孝#5
○新藤委員長 大変専門的な御意見をありがとうございました。
 それでは、続きまして、中山参考人にお願いいたします。
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中山義隆#6
○中山参考人 皆様こんにちは。沖縄県石垣市の市長の中山義隆でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日、このような場所で私の尖閣諸島に関する見解を述べさせていただく機会をいただきましたこと、心より感謝を申し上げます。
 御存じのように、尖閣諸島は石垣市の行政区域であり、あわせて、日本固有の領土であります。その尖閣諸島が今大変な危機に瀕していると認識しております。私どもは、石垣市として政府に対して再三上陸の申請を行ってまいりました。ただ、きょう現在、この時点において、まだそれは認められておりません。
 なぜ尖閣諸島上陸にこだわるのかということをまずお話しさせていただきたいと思います。
 御存じのように、一昨年の九月七日、中国漁船の領海侵犯による衝突事件が起こりました。その際、政府は、逮捕をするということになりましたけれども、私どもは、そのときに、ようやく日本政府も尖閣諸島に対する実効支配、そして主権を行使し始めたのではないかというふうな安心感のようなものがありました。ただ、その後、現実問題としては、その中国漁船の船長は処分保留のまま釈放され、中国に帰国するという状況に至ったわけであります。
 さらに、最近におきましては、中国の公船が領海侵犯を堂々としてくるという状況になりまして、行政区の中に尖閣諸島を預かる市長としては、自分たちの地域に堂々とそういう外国の船が入ってくるという状況は、とても許される状況ではないと認識しております。
 そして、政府に対して要請しています上陸の内容を御説明させていただきたいと思います。
 まず一点目は、固定資産税の評価のための上陸であります。
 これはかねてより申し上げておりますけれども、地方税法四百八条に基づきまして、行政権を預かる者として、固定資産税の調査のために年一回の現地の調査を、実地調査を行うことができるわけでありますが、それが今現在、認められていません。
 理由としましては、実際にこれまで調査をしないまま課税してきたので、そのままの状態でいいのではないかというような意見をいただいておりますけれども、では、これまでと状況が変わっていないというのを誰がどの時点で判断しているのか。政府の関係機関が上陸して調査して、現状、変更ないということを判断しているのかどうかということすら回答をいただいておりません。
 私どもは、我が国の領土である尖閣諸島において、その地方の行政区域の長が、もしくは市の職員が上陸することは何ら問題のないことだと考えておりますので、政府に対しては、固定資産税の調査のための上陸については早急に認めるべきだと考えております。
 そしてもう一点が、自然環境の調査であります。
 これは、先ほどの参考人の方からもお話もありましたように、かつて尖閣諸島に放たれたヤギが野生化して繁殖し、島の生態系を壊しているという状況になっております。尖閣諸島には、御存じのように固有の種が非常にたくさん残っておりますし、世界的に見ても、この保全、保持は必要だと考えております。ただ、そのために被害を及ぼしているヤギを駆除することは、当然、環境を守る意味で大変重要なことだと考えております。それらのことを踏まえて、自然環境調査のための上陸を行うべきではないかと思っております。
 実際に、沖縄県が、復帰前ではありますけれども、尖閣諸島に対して調査をしておりました。これは琉球大学の高良教授を中心とした高良学術調査団という名目になっておりますが、一九五〇年、そして一九五二年、五三年、六三年、六八年と五次にわたる調査団で、それぞれの専門家、例えば鳥類の専門家、地質学の専門家、それらの専門家の皆様方が入れかわり立ちかわり調査に入っておりました。しかし、六八年以降、我が国は公式な形での調査は行っていないというふうに認識しております。
 なぜ、六八年以降、調査しなくなったのでしょうか。国連のECAFEによります海洋調査の中で、尖閣諸島周辺に海底資源があるのではないかというような話が出て、近隣の台湾そして中国が自分たちの領土だと主張し始めて、それからこのような状況になっているのではないかと認識しております。
 しかしながら、我が国の領土であるということは常々政府が述べてきているわけでありますので、早急に学術調査等の名目で上陸することは、当然、国際的に見ても何ら問題ないことだと思っております。この点についても、ぜひ上陸調査をすべきだと考えております。
 もう一点、これは慰霊祭での上陸を求めております。
 慰霊祭と申しますのは、終戦間際、昭和二十年の七月三日、石垣島から台湾に避難するための疎開船ですが、二隻の疎開船、島の住民約百八十人を乗せた船が出港しました。途中で米軍機の機銃掃射を受けまして、一隻、第五千早丸が爆発炎上し沈没、その時点で約七十名近い方が負傷し、または溺死する等、死亡しております。
 もう一隻の船もエンジン停止等により漂流し、尖閣諸島の魚釣島に漂着いたしました。当然、そのときには魚釣島は戦時中でありますので、かつて行われていたカツオ工場とかそういった生活の基盤がないところに漂着したわけでありまして、当時の方々は、水の十分に得られない状況、食料を十分に得られない状況で餓死者が出たと聞いております。
 その後、その島から決死隊が組まれ、いかだを組み、石垣島の方を目指して出発し、その方々が石垣島に着いたことで、尖閣諸島で漂流し遭難している人たちがいるということが確認され、その方々を救助に向かいました。助かった方々もいらっしゃいますけれども、多くの方々が犠牲になられました。
 そして、その犠牲になられた方々の慰霊を行うために、石垣市は昭和四十四年、当時の石垣喜興市長が尖閣諸島で初めて慰霊碑を建立し、慰霊祭を行いました。それが最初で、現時点では最後であります。それ以降、尖閣諸島への上陸はかなわず、尖閣諸島での慰霊祭も行われておりません。
 当時の遭難された方々の遺族の方々は、今現時点では石垣島の方で慰霊碑をつくって慰霊祭を行っている状況です。ただ、その方々も非常に御高齢になってきておりますので、何とか元気なうちに一度、肉親が亡くなられた魚釣島で、現地で慰霊祭を行いたいという希望を持っている方もたくさんいらっしゃいます。
 行政を預かる者として、かつて石垣市がつくった慰霊碑があるのであれば、石垣市として再度、市の主催で魚釣島で慰霊祭を行いたいというふうに考えております。なぜ、北方領土での墓参ができるのに、我が国の領土として明確に位置づけられている尖閣諸島で慰霊祭が行えないのか、これは非常に疑問を感じますし、ぜひ、委員の皆様方にはそのことを強く認識していただいて、慰霊祭での上陸についても御理解をいただきたいと思っております。
 この三点、私は、どれをとっても尖閣諸島に上陸する理由としては十分なものだと認識しております。
 そして、上陸する意義につきましては、行政の機関もしくは国の機関、公的な機関が尖閣諸島を実効支配するという意味においては、上陸することが一番の現実的な話ではないのかなと思っております。たとえこれが常駐する人がいなくても、数を重ねて合法的に上陸できることが、我が国の領土であるということを強く世界に知らしめることになると思っています。
 単に実効支配している、領土問題がないということを幾ら声高に唱えても、その場所での調査活動や上陸など、また周辺での経済活動が行われていなければ国際的なPRにはならないと思っておりますので、このあたりがこれからの課題じゃないかなと感じております。
 尖閣諸島に対する上陸に関しては、行政としての考え方は以上でありますけれども、実は尖閣諸島周辺は非常に優良な漁場であります。かつては、昭和五十二年の数字でありますけれども、当時で十五億程度の水揚げがあったというふうに聞いております。
 最近は、燃料の高騰等により漁に行く方が大分減っておりまして、それとあわせて、中国漁船、台湾漁船の領海侵犯、不法操業にあわせて海上保安庁の臨検が厳しい中、国内の船でさえその場所に行くときにはいろいろな調査を受ける、取り調べを受けるということで、なかなか行かない状況ではありました。
 最近は、いろいろなところからの御支援をいただきまして漁に行くことができるようになっておりますが、現実問題、石垣島から五時間も六時間もかけて漁に行って、その場所で天候が荒れた場合にはすぐ引き返してこないといけない。高い燃料費を払って、そしてまたそれに必要な餌も積んで氷も積んで漁に行って、その場所で漁ができないということですぐ返してくる。これはもう漁業者にとっては大変なリスクを負うわけであります。
 きのう、委員の皆様方、理事の皆様方、また下村先生も初め、実際に尖閣諸島の漁場調査も兼ねて行かれたということを聞いております。天候も急変したりとかして大変厳しい中で、なかなか思うような漁もできなかったと聞いていますが、それが今の尖閣諸島での現実であります。
 私どもが常々、上陸とあわせて要請していますのは、尖閣諸島の実効支配のために、そこに灯台をつくる、もしくは漁業者向けの無線施設をつくる、さらにはこういう天候が荒れたときに少しの間だけでも避難できるような、簡易な形でもいいですから避難港をつくってもらいたい。そうすれば、そこで一時的に避難をして、天候が回復すれば漁をして帰ってこられる。その安心感があれば、八重山の漁民、石垣島の漁民も尖閣諸島の豊かな漁場を求めて漁に行くことができます。
 その周辺でしっかりと漁をしてその魚を出荷しながら島の経済を整えていく、これこそが真の意味での実効支配につながると思いますので、これらもあわせて皆様方の御理解をいただきたいと考えております。
 古賀氏が当時の日本政府から島を譲り受けて経済活動を行ってきました。カツオの加工場をつくったり、また羽毛を採取したりする等、経済活動を行ってまいりました。つい百年ほど前の話であります。
 実際に、今石垣島の漁業者では、自分のおじいさんは古賀商会のカツオ工場で働いていたというようなことをお話しできる人もいますし、また、先ほどお話ししました学術調査に一緒に私も携わって島に何回も上陸したという方もいらっしゃいます。こういった方々が歴史の証人として今現在自分の口で語れるうちに、尖閣諸島をしっかりと我が国の領土としての実効支配を行わなければ、今後、これが長引けば長引くほど問題はこじれ、さらにややこしくなり、解決の糸口が見えなくなるのではないかと認識しております。
 先ほど山田先生の方からもお話ありましたように、今尖閣諸島と中国の本土の間に日中中間線があるわけですが、尖閣諸島を仮にとられた場合、尖閣諸島と石垣島、百七十キロ離れている間に日中中間線が来る。しかも、その日本の領土である尖閣諸島を自国の領土と言い張って奪いに来た国がそこに何らかの軍事施設や軍事力等を置くと、私たちの住んでいる石垣島のわずか百七十キロのところに、他国を侵略してでも領土を拡大しようという意識を持った国が押し寄せてくる。これは、四万八千の石垣市民、そして八重山郡合わせて五万五千人の住民を預かる首長として、到底認めるわけにはいきません。
 ぜひ皆様方には、この尖閣諸島の現状を御理解いただいて、そして早急に、行政機関である私ども、そしてまた国、さらには研究機関等が上陸できることを速やかに認めていただきたいと思っております。
 今、尖閣諸島については、一昨年の中国漁船の衝突事件以降、大変国民の注目を集めているところであります。さらには、きょうお越しの石原都知事の東京都での購入のお話がありまして、大変関心が高まっているところでありますが、私は、今回の購入に対しては大変ありがたいことだと思っています。
 これは、個人所有の島がいつどこで誰に買われるかわからない状況よりも、国や都や行政機関など公的機関がしっかりと管理することが今後必要だと思っておりますので、ぜひ、都知事の行動に対しては賛意を持って、ともに行動させていただきたいと考えております。
 日本の一番南の島々を抱えております私たちが住んでいることによって守られる排他的経済水域、この排他的経済水域を通って、東京都民、そして全国の都会で住んでいる皆様方のエネルギーや食料が運ばれているわけであります。尖閣諸島を含め、この小さな南の島々を仮に失うことがあれば、今普通に生活している日本国民のエネルギーや食料が危険な状態の中で運ばれてくるということを御認識いただいて、島を守るということがどれだけ大切なことか、やがては日本国民全体の命と生活を守るということになってくるということを御認識いただいて、私どもの活動に御理解をお願い申し上げたいと思います。
 以上でございます。拍手
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新藤義孝#7
○新藤委員長 尖閣を所管する地元の市長さんとして大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。
 それでは、続きまして、ようこそおいでをいただきましてありがとうございます。石原参考人に陳述をお願いいたします。
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石原慎太郎#8
○石原参考人 皆さんこんにちは。石原でございます。
 時間が限られておりますので、後に質問があるそうでありますが、言い足りないことは多々あると思いますけれども、たまたま、昨日ほど出版されました文芸春秋本誌に、私は割と長い論文を書きまして、尖閣諸島と私の個人的なかかわりも含めて述べておりますので、足りないところがあったら御参考にぜひ御一読願いたいと思います。
 事は、沖縄返還にまさにかかわっておりまして、沖縄返還交渉のときに、佐藤総理は、いかなる国会議員の随伴も許さなかったんですが、なぜか私と竹下登さん、参議院から私、竹下登さんが衆議院から一人、どこか外国を経由してワシントンで落ち合えということで、正式なメンバーではありませんが、間近で推移というものを傍聴しておりました。
 たまたまそのときに、外務省の役人が条約の正文をつくるときに、沖縄県というのは、海上の突起物、無人の大きな岩礁もありますが、これも非常に大事でありまして、そういったものを一々条約に明記するのは非常に煩雑、大変なんだということをぼやいておりまして、私はそのときに、私が年じゅう行っております、多いときは太平洋を渡ってきましたが、そういういわゆるビッグオーシャンでのヨットレースで、海上保安庁に私たちは定時にロールコールをして自分の船の位置を報告します。それで全体のレースの動向というものを保安庁は保持するわけでありますけれども、それと同じように、全ての突起物というものを記述するのは大変だろうから、それが全部入る線を引いたらいい、北緯何度何分何秒、東経何度何分何秒というポイントをたしか七つか八つ指定しまして、それを結んだ線から南に入る突起物は全て、つまり沖縄県としてアメリカは返還する、そういう条文にしたんです。明らかにその中に尖閣諸島は入っております。
 ですが、面妖なことに、この問題に対して、シナや台湾は、事前になってあそこは自分たちの領土であるということを言い出して、特に厄介だったのは、日本と比較的、心理的には友好関係にあった台湾が領土の主張をし出した。
 ということは、その原因は、あそこの近海での漁業操業にありまして、アメリカはあの尖閣その他を爆撃演習のターゲットに使うことには関心がありましたが、その周辺の漁業については全く無関心でして、爆撃の実施の日にちを布告することで漁船はその危険を感じて退去しますが、その他のときはあそこの操業は野方図にさせた。
 先ほど講師からも指摘がありましたが、非常に豊穣な漁場で、台湾や特にシナの漁民にとっては、これは大変な収穫なんです。それに味をしめて、彼らは一種の漁業の既得権をさらに拡大解釈して領土権というようなばかなことを言い出しましたが、彼らがもともとあの領土がシナのものであり、台湾であるというなら、何で要するに自分たちの領土を爆撃演習のターゲットに使うなという抗議をしなかったんですか。
 その後も延々問題がありまして、日本は、非常に面倒くさいので、ハーグの国際裁判所にこの問題を提訴して事を決着しようじゃないか。竹島もそうでありますけれども、これは、原告側が幾ら出席しても、被告である相手側が出てこなかったら裁判にならないんだ。
 アメリカも非常に微妙な言い方で、何に遠慮したか知りませんが、とにかく、我々が返還したのは領土じゃなしに沖縄県の施政権であるという微妙な言い方をして、結局、いいかげんにふたをされたんですけれども、いずれにしろ尖閣は、沖縄返還の条約の中の、あのトリーティーの中の、八つか九つの線を結んだ中に入る歴然とした日本の領土であります。
 シナが今日に至って、あれは核心的な国益であるとかなんとか言っているけれども、彼らの国境線の版図というのはだんだん政権によって変わってきまして、かつては彼らの版図というのは万里の長城より以南、以西だったんでしょう。ところが、今日では、内モンゴルも外モンゴルもそうだと言い出して、外モンゴルは一応独立を得ていますけれども、内モンゴルは併合され、かわいそうなのはチベットですよ。
 私はダライ・ラマと親友ですけれども、とにかく、彼が日本にやってきても、政治行動するなということで外務省が茶々を入れて、ろくに彼に会うことができない。そして、チベットは結局、要するに、民族の改良までされて、本当の純粋のチベット人はインドに逃げて、あそこに臨時政権をつくっていますけれども。
 私たちは、やはりこういう事例というものを考えて、シナのわけのわからぬ覇権主義というものをマークしなくちゃいけないです。
 とにかく、ことしの二月ですか三月ですか、人民日報というのはどれほど権威があるか知らないが、一応向こうの代表的な新聞で、政府の代弁者でしょう。これが、とにかく、尖閣は核心的な中国の利益である、それから、日本の実効支配を我々が破壊するためにもっと果敢な行動に出る、それで、そのための機材も準備するとちゃんと宣言したじゃないですか。
 これは、いよいよおまえの家に強盗に入るぞということを宣言したんです。しばしば家を侵されて、物をかっぱらわれて、今度は強盗に入ってそっくりそのまま頂戴すると言われて戸締まりをしない国というのは私は間が抜けていると思いますな。
 私は、昨年ですか、たまたまかかわりもあるものですから、元自民党議員だったので、自民党の今の総裁の谷垣君に、とにかく国政調査権というのがあるんだから、石垣の市会議員諸君が行こうと思ってもこれはなかなか国はリラクタントでしょうけれども、国会議員が国政調査に行くんだから、君は、恐らく民主党にも同好の士がたくさんいると思うし、超党派でグループをつくって、あの石垣に国政調査権ということで上陸して滞在したらどうだと言ったら、ああ、結構ですな、わかりました、考えましょうと言ったんだ。
 返事が来ないので、どうしたと言ったら、理事会にかける、委員会の。そんなところにかけなくたって、国政調査権でそれを宣言していけば通ることじゃないですかと。いや、一応委員会にかけたらスムーズにいきますからと、委員会にかけたそうですよ。それで理事会にも通ったそうですよ。
 半年たっても全然行動がないので、一体何をしているんだと言ったら、国会議員の諸君が、自民党、民主党が、超党派の議員諸君が国政調査権で尖閣に上陸して調査しようと言ったら、国がストップをかけた。どうやってストップをかけたんだと言ったら、足がない。その足を提供するのは保安庁でしょう。その保安庁が船を出さないと言ったと。
 これは面妖な話ですな。私、その報告を谷垣君から聞いてびっくりしたんですが、何で君、それを問題にしないんだ、国会で。国会議員が国政調査権を国家のために、国民のためにしようとしている、その行動を、その足を阻害することで、保安庁が反対することで、いや、政府が反対することで保安庁を潰したわけでしょう。だったら、東京都はたくさん船を持っていますから、いつでも提供しますよ。皆さん、有志が行ってください、東京の船を提供しますから。行ってくださいよ。国会議員が行ってくださいよ、あの国に。
 そして、さっきの話の続きだけれども、私がもういささか国会に愛想を尽かしてやめた後、おもしろいことが起こった。不愉快なことが起こった。
 香港の活動家と称する一部の連中がおる。これは明らかに特殊部隊でありまして、アメリカのDIAなんかちゃんと把握しています。その連中があそこに上がって、あそこにシナの旗を立てた。保安庁が慌てて行って追っ払ったら、一人が逃げ損なって船のロープに引きずられて溺死した。自業自得でしょうけれども、向こうは大騒ぎになった。片っ方で、沖縄でアメリカの黒人の海兵隊員が小学校の五年生の女の子を輪姦して家をめちゃめちゃにした。それは沖縄の人は激怒するでしょう。一方では尖閣でそういう問題が起こった。
 そして、あれはワシントン・ポストでしたか、ニューヨーク・タイムズでしたかな、アメリカの有力な新聞の日本の特派員が、時のモンデールという大使に、あそこでこれ以上ホットフラッシュ、紛争が激しくなったら、結果として日米安保は発動するんですかと言ったときに、モンデールは言下にノーと言った。その理由は、尖閣は台湾と同じように、台湾と同じようにですよ、日米安保の防衛の対象に入っていない。
 これは全く無知蒙昧な話で、そんなことを大使が明言するのは非常に危ない話ですから、私は議員をやめていましたけれども、自分の担当しているコラムでこれを書きました。こんな人間が日本の大使を務めている限り、危なくて私たちはアメリカの関係と一緒に行動もできない、信用するわけにいかない、こんな大使を許しておいていいのかと言ったら、あのときはクリントンの民主党政権でしたけれども、共和党の友人の議員たちや学術スタッフ含めて、ああいう要するにシンクタンクは、石原の言うとおりじゃないか、こんなことを言わせておいて、日米関係が危なくなるぞと言って、モンデールは五日後に更迭されましたよ。
 その五日前に、私は多分日本の議員で一人だけ外人記者クラブのメンバーだから、あそこへ、ケント・カルダーという、アメリカの大使に初めて補佐官ができた、そのケント・カルダーが日本にやってきて記者クラブで講演をしたので、私も聞きに行きました。その後、アメリカ人の記者が、あなたの任期は何年ぐらいですかと聞いたら、ケント・カルダーが、私はモンデールさんがいる限りはずっとおりますから、多分二、三年はいるでしょうと言ったんだけれども、その五日後、首になった。
 それからこの日本に、この大事な大事な日本に、アメリカは大事かどうか知らぬが、一年半アメリカの大使は来なかった。フォーリーは来なかったんだ。そして、まあ何とか一年半おくれて大使がやってきましたが。
 これも実は面妖な話で、私もワシントンに議員や軍事に非常に詳しい親しい友達もいますが、彼らから、特に向こうの新聞記者や情報通は、私が怒りっぽいものだから、嫌な話をすると、おもしろいもので私にいろいろな話をしてくるけれども、ワシントンのコンフィデンシャルな実態というと、日本の外務省は何と言うか。東京ブランチと言っていますよ。日本の外務省が東京ブランチですよ、東京支店ですよ。
 皆さん知っているだろうけれども、私たちは反対したんだが、毎年毎年、年次改革要望書というのがアメリカから来る。読んだことありますか、皆さん。毎年来ているんだよ。日本からは送ったことがない。アメリカのめかけのままでずっと日本は来たわけだ。そのアメリカさんも頼りなくなってきて、尖閣がこういうふうになったときに、一体誰がこの島を守るんですか。政府にやってもらいたいよ。東京がやるのは筋違いだという。筋違いだよ、これは。筋違いだけれども、やらざるを得ないじゃないですか。自分たちの大事な家に強盗に入るぞと宣言されていながら戸締まりもしない国というのは世界じゅうどこにあるんですか。
 だから東京はあえてああいうアナウンスをして、これに応える国民が、きょうの時点で寄附金がもう十一億を超えましたよ。これはありがたい。日本人はまだ捨てたものじゃないと私は思いますね。中には、私ら貧乏で、家族三人で、とにかく貧乏だけれども一人一万円ずつ三万円を送りましたという人がある。あるいは、ある田舎のおばさんは、私のところは村で不便で、東京に行っているみずほ銀行がないから、一時間バスに乗って町まで出かけてみずほに入れましたけれども、田舎の仲間でもたくさんそういう人がいますから、どうかその人たちの便宜のためにゆうちょに口座を設けてくださいということで、これは設けました。
 そういう国民の意思というものを、何で歴代の政府は無視してきたんですか。原因は外務省でしょう。
 しかし、外務省だけに責任をなすりつけるわけにはいかない。石垣市の市長さんもいらっしゃるけれども、あの不法な衝突をあえて行った。保安庁の船は穴があいて、引っ込んだ。相手の船は船首の装甲が厚いから、突っ込んできて、かすり傷を受けただけ。この船長を捕まえて、即時釈放でしょう。誰が釈放したんですか。沖縄県の地検の検事、冗談じゃない。では、その検事を、皆さん、ここへ呼びなさいよ。誰がやらせたかよく考えれば、当然外務省でしょう。
 何をやったかといったら、それは市長さんはよくわかっているけれども、石垣の空港を夜中の三時にあけさせて、あの船長を向こうのある高官が特別機を仕立てて迎えに来て、空港の使用料を一文も払わずに連れて帰って英雄扱い。こんなばかな目にさらされる国がどこにあるんですか。あなた方の責任だよ。過去の自民党の責任だよ。政府の責任は国会の責任ですよ。しっかりしてもらいたい、私は、本当に。
 声を大きくして言いたいけれども、本当にどなりたくなる。だから、東京があえてしなくてもいい筋違いのことをしているんですよ。本当は国がやるべきですよ、こんなこと。相手の財政事情もあるでしょう、そんなものしんしゃくして、売買の話をしたらいいと思う。
 とにかく外務省というのは、私は、このことでも驚いたんだけれども、あそこの島に最初に灯台をつくったのは、私たち青嵐会です。それで、学生を使って非常に粗末な灯台をつくった。ポールを立てて、その上に裸の電球つって傘をかけて、夜だけバッテリーをつないで明かりをつける。それでも随分漁民に感謝されたんだ。その後、それを聞いて日本青年社が、お金を持っているから立派な灯台をつくってくれた。感謝しました。
 私も運輸省にいましたから、運輸省の水路部に、これをちゃんと調べて、正式な灯台として海図に載せるために注文があるなら出してくれと言ったら、二点指摘されて、彼らはちゃんとそれに従って立派な灯台をつくってくれた。
 あれは非常に峻険な地形のところですから、疲労こんぱいして、中で、青年社の社員の一人は、恐らくあれは石垣か何かの支部長だったけれども、死亡しましたよ、疲労で。
 それで、つくった灯台を、注文に応じて直すところを直して、正式に海図に載せてくださいと言ったら、待ったがかかった。どこから待ったがかかったかといったら、外務省だ。時期尚早と。何で時期尚早なんですか。正式につくった、運輸省の水路部がちゃんと認可して、これでいいと言った灯台を、何で時期尚早で海図に記載させないんですか。
 これは非常に危険なんだ。私は世界じゅうの海で荒天の中でもヨットレースをやってきた人間だから、そういうときには頼りになるのは、要するに、このごろみたいにGPSが発達していなかったから、灯台なんですよ。その灯台を目安に自分のポジションをはかる。それを無視して、灯台というものがちゃんとありながら、それを海図に記載しないということは生命の危険につながるんだということを外務省に言ったら、全然無視されて、二十年間近く、とにかく灯台は記載されていなかった。
 私の息子が国交大臣になったときに、厳に言いまして、命がけでやれよと言ったら、時の小泉総理も、小泉君も、結構だ、やろうじゃないかということで、これは記載されて、初めて海図に載ったんだ。私は、それを本当にうんざりしたまま見たんだけれども。
 たまたま横田の返還問題でアメリカに行ったときに、九・一一の前日でしたな、くしくも。ウォルフォビッツ国防副長官ですか、あいつに会ったときに、昔からちょっと知っているので、どうも外務省が横田の問題でなかなかリラクタントで動かないので愚痴を言ったら、情報が全然通じていない。それで、ウォルフォビッツにその話を愚痴まじりに言ったら、彼もちっちゃな船をやるんですな。石原さん、それは危ないんじゃないですかね、光っている灯台が海図に載っていなかったら、かえって危険でしょうと。まさにそのとおりだと言ったんだけれども、依然として動かずに、やっと、息子が国交大臣になったときに、日本国の保安庁これをつくるというプレートを張りましたね。これはどういう神経なんですか。
 私が運輸大臣のときに、こういう事例があった。あるとき保安庁の救難部長が顔色を変えて私の部屋へ来た。とんでもないことが起こりましたと。何があったと言ったら、本にも書いてあるけれども、保安庁の船が、要するに遠くから帰って日本の領海に入ってきたら、突然、船から五百メートル離れたところへ水柱が上がった。大砲の弾が飛んできた。何だろうと思っていたら、遠くにアメリカの軍艦が見えた。あいつが撃ったんだなと思ってよく見たら、水柱が上がった近くに日本の遊漁船が四隻いた。
 これはとんでもない危険な話で、帰ってきて、領海内で実弾の要するに射撃演習するなんてとんでもない、協定違反ですから、抗議をしてくれと言ったら、こう言われました。そんなことは沖縄で年じゅうあることじゃないか、一々何でそれを問題にするんだというのが官邸の意向だよと言われた。救難部長は困惑して帰ってきた。
 だから、私は言ったんだ。官邸の意向というのは総理大臣か官房長官の二人の意向だ、どっちか聞いてこい。言ったのが竹下総理だったら、おれは辞表を書いてやめる、記者会見してやめる。言ったのが小渕だったら、私、小渕と非常に親しかったけれども、小渕君をとっつかまえて非難して、竹下さんにあんな官房長官、やめなさいと言うけれども、どっちか聞いてこい。
 答えるわけがない。その間、私は小渕に電話したら、小渕がかんかんになって怒って、とにかくすぐ外務大臣に電話した。外務大臣の宇野宗佑さんはかんかんになって怒って、当事者を呼んで、きさまら木っ端役人、何をばかなことをするんだと言って、すぐ抗議した。
 外務省に抗議したって、いつまでかかるかわからぬから、私はある人を通じて、アーミテージに電話して、とにかくこの人間を処分しろと言ったら、わかった、必ずしますと言って、首にしましたよ。一日おくれて、その報告に来たときに、アーミテージが、石原さん、首にしたけれども、これでこらえてやってください、あいつはあいつでよく事情があったんですよと。何だと言ったら、あれは実はギリシャ系のアメリカ人で、たまたまギリシャ系の大統領候補のデュカキスがレーガンに惨敗して、とにかく頭へきたんでしょうと言うから、そんなの言いわけにならぬわなということで笑って終わったんですが。
 私、時間が来たからやめますが、質問があったら言いますけれども。
 最後、大事なことを言われたんです。要するに、中間線の問題。
 これは、過去に社会党のばかが余計なことを言って、大変苦しい思いをしたんです。社会党はどこにいる。いないだろうけれども、今ごろ。
 貝殻島近くで、要するに、日本の漁船が操業する。あそこは非常に海流が激しくて、浅瀬が多くて危ないんだ。何か日本の社会党のばか議員がモスクワに行って、北方四島の話のついでに、あそこの海峡、とても危ないので、貝殻島に灯台があったら助かるんですけれどもねと言ったら、ああ、すぐつくります、ロシアはつくっちゃったんだ。途端に、貝殻島はロシアの領土になって、貝殻島から納沙布岬の間に中間線が引かれたんだ。だから日本の漁船の操業区域というのがぐっと縮められたんです。
 こういうことはやはり、過去に忌まわしい事例としてあった。変な形で領土が侵食されますと、その先に中間線を設けられたら日本はとんでもない国益を失うことになる。これはひとつ、皆さん、銘記して、この問題を考えていただきたい。
 よろしくお願いします。頼りにしていますよ、国会を。拍手
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新藤義孝#9
○新藤委員長 大変思いのこもったお話をありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の開陳は終わりました。
    —————————————
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新藤義孝#10
○新藤委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森岡洋一郎君。
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森岡洋一郎#11
○森岡委員 民主党・無所属クラブの衆議院議員森岡洋一郎です。
 本日は、御多用の中、お越しいただきました参考人の皆様に、まず心より御礼申し上げます。ありがとうございます。
 昨日、一昨日と尖閣近海へと行ってまいりました。下村先生、平先生、向山先生、諸先輩方と一緒に伺ってまいったんですが、沖縄そして石垣で、環境調査の専門の研究家の方やあるいは近年上陸したことのある方、そういった方にお話を伺った上で出航いたしました。
 石垣から九時間、船に乗り、朝、目にした光の中での尖閣諸島は、ただただ、その峻厳な自然の大きさに畏敬の念を感じました。そこに小さな灯台がありました。しかし、その灯台が、我が国の国土を守る先人たちの大きな努力の結晶としてでございます。我々の世代がしっかりとその責任を引き継いでいかなきゃいけない、その思いを強くして帰ってまいりました。
 さて、我が国は、地下資源の少ない国であります。その弱点が、我が国の経済、そして安全保障を歴史的に規定してまいりました。そんな我が国の将来を託すべき希望の光、それは海であります。世界第六位の面積を誇る領海と排他的経済水域を合わせた日本の海は、多くの天然資源に恵まれております。
 しかし、それゆえ、この海はさまざまな危機にもさらされ続けてまいりました。特に近年では、二〇〇四年前後から海洋進出を強めた中国が、東シナ海を手中にしようと迫ってきております。
 今、尖閣諸島の周りの、島ではなくて岩を一つとられただけで、それだけで、日中の中間線の問題、先ほど石原都知事からございましたが、これにも大きな変更を及ぼすかもしれない危機があるわけでございます。その結果、中国が、海底熱水鉱床等の鉱物資源が豊かな沖縄トラフまで含めての、この権益を主張させるような余地をつくってしまうかもしれない大変重大な問題であります。
 そこで、まず山田参考人にお伺いいたします。
 この尖閣諸島近海が今どれほど切迫した状況にあるのか。
 先ほど山田参考人からもありましたが、今国会にかかっている海上保安庁法等の改正、今のままですと、不法侵入者が離島に来た場合に、そこに派出所がなければ、海上保安庁が海を守りながら島の治安も守らなきゃいけないんですが、これが通らないと、それすらもできないという状況にあります。これがもし通らないまま国会が閉会してこの夏を迎えたらどういうことになるのか。どうか、山田参考人から、専門の見地から尖閣の現状をお伝えください。
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山田吉彦#12
○山田参考人 現在も、昨日時点でも、およそ二百隻の中国漁船が中間線付近で行動しているということを御報告いたしました。この船団、およそ三千人、中に漁民がおります。
 今までの経緯を見ますと、順次、中国がステップを踏んでまいりました。先ほど石原都知事からもお話がありましたように、中国はもう宣言をしているわけです。次のステップは何かということを考えますと、上陸以外は考えられない。恐らく、この島、尖閣諸島、五つの島プラス岩礁のいずれかに漁民が上陸し、それを漁政、漁業監視船なりあるいは海洋調査船が人民の保護という名目で侵入してくる。
 島を一つとられても、先ほども申しましたように、中間線がなくなりかねない状況にあります。これがまんざらうそかといいますと、かつて、一九九〇年代には、日本の無人島に頻繁に中国漁民が上陸していたというケースがございます。
 これを一つ一つ排除する。近場の、例えば五島列島の、間近に警察がいる島であれば排除することもできますが、尖閣諸島は、近い石垣島からも百七十キロもございます。ましてや、三千人の漁民。一体、何隻の巡視船があれば阻止することができるのか。現在の海上保安庁には、それだけの侵入者を全て阻止するだけの体力はまだございません。
 私は、二〇一〇年の九月七日以降、四回中国に行きまして、関係者とヒアリングをやってまいりました。一部の地方の官憲及び軍部は統率がとれていない状況にもあります。端的に言いますと、点数稼ぎ。こうすれば自分は評価されるんであろうということで、かなり過激な行動をとる者も含まれております。
 そして、もう一つ問題となっておりますのは、韓国と中国の間でもあります漁業トラブル。海上保安庁に当たる機関の者が漁船員によって刺し殺されるような事件があり、また、ことしに入っても暴力事件が発生している中で、漁民がかなり過激になっている。そして、収入に目を置く場合、過激な行動をとることも考えられます。
 私は、この夏、極めて危険な状況にある。これはどういう意味かといいますと、中国漁民が上陸してもおかしくない状況になっていると考えております。
 また、先ほども申しましたように、海上保安庁の今の現状勢力で、海から守るだけでは、大型巡視船のすき間をつき、漁船団が走り回り、島に取りついてしまう。一斉に魚釣島を目指したように見せかけておきながら、数隻は別の島に向かう。それを全て排除できるのかといいますと、かなり難しい。しかも、上陸されてしまったのでは、海上保安庁がすぐ手を打つことができないということになります。
 それを阻止するためにも、上陸した中国漁民あるいは不法侵入者を海上保安庁が速やかに退去できるように、それ以前に、怪しい漁船に対しては退避勧告を出せるような状況をつくらなければいけないと考えております。
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森岡洋一郎#13
○森岡委員 山田参考人、具体的な御提言をありがとうございます。
 この尖閣諸島は、本来ならばもうとっくに国有化をしていなければならないものであります。そんな中、今回の東京都の呼びかけであります。これに応じて多くの寄附が寄せられた。国民の皆さんの心意気に、大変うれしく、心強く感じております。
 尖閣諸島は古来より我が国固有の領土であり、そこに何ら領土問題は存在しておりません。このことを国際社会に十二分に認識していただくことが必要であります。海や島の治安を維持し、防衛するのは国であり海上保安庁と自衛隊でありますが、そこを管理運営するのは、ひとえに所有者や借り主であります。大切なことは、いかに内外に、我が国が尖閣諸島を経済的にも国土の一部として管理運営しているかということを示すことが必要でございます。
 そこで、石原都知事からお伺いをいたします。また、ほかの参考人の方にも同じ質問をさせていただきますので、お願いします。
 東京都には多くの島々があり、沖ノ鳥島での漁業や、世界自然遺産にも登録された小笠原諸島など、離島経営のノウハウをお持ちであろうと思います。ただ、今まで経験のある太平洋側の島々は、そうはいっても、基本的には境を接するのは同盟国でありました。今回は、明らかに、領海侵犯や、場合によっては奪取の意図のある国とのさらにシビアな国境線の島であります。いかにしてこの尖閣諸島の実効支配をこれまで以上に高めていくのか。
 私は、本来は国が海上保安庁の拠点をつくるくらいのことをすべきだと思いますが、都としての利用計画を、油田の開発をするのか、漁業基地をつくるのか、避難港をつくるか、観光資源として開発するか、環境調査等、さまざまな案があると思いますが、現時点での東京都の案をお教えください。その後、中山市長、横畑参考人、山田参考人にも、それぞれのお立場から具体的な提案をいただければとお願いします。
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石原慎太郎#14
○石原参考人 既に専門家の両参考人からお話がありましたが、東京は、例えばヤギの駆除とか、あるいは沖ノ鳥島という非常に孤独なままに放置された島に、シナは戦略的な興味があってか、海底資源というのが、あそこは深いからそう簡単に察知できませんけれども、いろいろ探査を入れていましたが、あそこに非常に巧緻な魚礁を構築することで、日本の漁民が漁獲を目指してあそこに頻繁に出航するようになりまして、そのおかげで、それを眺めて、今までやってきた台湾とか韓国とかシナの漁船が姿を消した事例があります。
 これは、国は本当に何もしなかったんです。私、前の国連大使をしていたボルトンと非常に親しくて、彼は私にからかって、おまえ、何であんなちっぽけな岩に執着するんだと言うから、おまえ、世界地図を見てみろと言って見せました。アメリカがこれから先、アジアに関する国際戦略をどういうふうに展開していくかは私はつまびらかにいたしませんが、しかし、彼らは、このシナの動向を放置して太平洋を失うわけにいかぬでしょう。その見地から見ても、アメリカの大きな戦略基地のあるグアムと大きな戦略基地であります沖縄の嘉手納というのを結んだちょうど中間点に、沖ノ鳥島は全く真ん中にあるんですよ。おまえ、こういう地政学的な状況をしんしゃくして、あれをただの岩と言うのかと言ったら、彼はぎゃふんとして、わかったと言いました。
 そういう意味がありまして、東京は、東京ができる限りのこと、つまり、東京の全体の、今の組合長、菊池さんという非常にしっかりした人物がいて、この人が、船をつくってくれるなら自分が責任を持ってやるということで、あそこに魚礁を構えることで実質的に外国の漁船を遠ざけることになりましたが、プラスアルファは当然要ります、これは。要ります。もっと南の南鳥島なんかも非常に大事な拠点ですし、これはあくまでも国がやることで、その先鞭を東京がつけるだけでありますから、本来は、この島もやがては国が取得して買うべきであります。東京はいつでもお売りいたします。
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中山義隆#15
○中山参考人 お答えいたします。
 尖閣諸島につきましては、先ほどもお話ししましたように、経済的な実効支配が必要だと考えております。周辺海域で漁民の皆さんが安心して漁ができるように、尖閣諸島への避難港のようなものの設置を求めたいと考えております。
 この点につきましては、個人所有の現在の状況で、国が借り上げしているという状況、石原都知事が購入後に何らかの動きができるのであれば、そのような体制をとりたいと考えておりますが、国が最終的には持つべきだとしても、ただ持っただけであって、名義が国に変わって現状が何も変わらないという状況では、全くもって意味がないと思っております。
 個人所有から公的機関に移った後には、何らかの形で、尖閣諸島に経済活動を行えるような施設等をつくるべきだと考えております。
    〔委員長退席、平(将)委員長代理着席〕
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横畑泰志#16
○横畑参考人 現在、私は、尖閣諸島魚釣島のヤギを取り除くことでもう頭がいっぱいでございまして、長期的な魚釣島と人とのつき合いといったことについては余り考えたことがありません。
 現在、尖閣諸島魚釣島は沖縄県によって鳥獣保護区に指定されておりまして、ややこしい問題がなければ普通に鳥獣が保護されて生きていくのかなと思いますけれども、ただ、国立公園などに指定して環境教育等に使っていくということがもし遠い将来可能であれば、それは非常に前向きないいことだと思います。
 特に、一般論的に申し上げますと、そういう場合、オーバーユースの問題がございますので、総量規制といいますか、例えば、ガラパゴス諸島や小笠原、知床などでやられているような、一カ月に何人以内とか一年に何人以内とかいうように限って、そして、十分なレクチャーを受けた人が十分な知識のある人と一緒に行くような形での、少人数での、マスツーリズムに走らないような利用の仕方が今後望ましいのかと。
 しかし、それも全てが全て、ヤギが取り除ければという話でございます。
 以上です。
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山田吉彦#17
○山田参考人 私は、環境保全という名の開発行為が必要であると。しっかりと、ヤギが侵入あるいは開発する前の自然状態、もともとこの尖閣諸島は、ユクンククバジマという名前で、ビロウが生い茂る魚のとれる島という呼び方をされておりました。自然を再生し、そして、第二の小笠原というような形で、小笠原のようにしっかりと行政が入り管理をする中で自然を再興していく。そして、港をつくり、あるいは高級リゾートをつくる。入島料を取るということも含めまして、島の管理費に充当することができると思います。そして、漁業の基地、海底資源の基地というように、将来的な目標、計画をつくりまして開発することが望ましいと考えています。
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森岡洋一郎#18
○森岡委員 どうもありがとうございます。
 今、横畑参考人から、環境保全のためにまずヤギの駆除をということで、また、石原参考人からもそういったお話がございましたが、昨日、洋上から確認したところ、同じ船に乗船しておりました向山議員と高邑議員が発見しまして、十数頭、今でも直接洋上から視認ができるような状況でございましたことも、あわせて報告をさせていただきます。
 参考人の皆様、ありがとうございました。他国がつけ入るすきのない実効支配を我が国が確立するよう、私も国会の立場から精いっぱい力の限り努力することをお誓いいたします。まずは、今国会で海上保安庁法等の改正をすぐにでも通すことを同志、同輩の皆様にお訴えして、私の質問を終わりにいたします。
 ありがとうございました。
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平将明#19
○平(将)委員長代理 これにて森岡洋一郎君の質問時間は終了いたしました。
 続きまして、吉田統彦君。
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吉田統彦#20
○吉田(統)委員 民主党の吉田統彦でございます。
 大変貴重な時間でございますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 尖閣諸島は、明治十八年以降、当時の明治政府が再三にわたり現地調査を行い、単に無人島であるのみならず、当時は第十一代の光緒帝の治世であったと思いますが、清国、清朝の支配が及んでいないのを十年もかけて確認して、そして明治二十八年一月十四日、現地にくいを建設する旨の閣議決定、その後、我が国に編入されたと理解しております。
 つまり、巷間誤って理解されている部分がある、同年五月発効の下関条約第二条に基づいて我が国が清国より割譲を受けた台湾及び澎湖諸島には含まれない。まさに我が国固有の領土であり、サンフランシスコ平和条約第二条に基づき我が国が放棄をした領土にも含まれていない。しかし、なぜこのような状況になっているのか。
 そもそも、昭和四十三年、国連アジア極東経済委員会が、東シナ海に石油資源が埋蔵されている可能性を指摘しました。その後、昭和四十五年以降に、中国及び台湾が尖閣諸島の領有権に関して独自の主張を行うようになりました。これは、一九七二年の日中国交正常化より前であります。つまり、このときの政府及び与党の責任は、今なお重大であると思います。この点に関して、石原都知事に御意見をお伺いしたいと思います。
 また、都知事が御寄稿された文芸春秋の記事及び産経新聞に御寄稿された六月四日の朝刊、拝読をいたしました。これは大変名文でありまして、戦後に与党を担当した全ての国会議員が読むべき内容であると私は確信しました。
 その中で都知事は、前者の中で、「こうした外務省の基本姿勢が今日の世界情勢の中での日本への軽侮をつのらせてきたのだ。そして国政を預かる政治家たちはそれを咎めることなくすごしてき、日本の地位の低落を看過してきた。」後者では、「尖閣諸島に関する歴代政府の驚くほどの無為無策は結局相手を増長させ、際限のない覇権主義をそそのかすものでしかなかった。」と、長期間の与党の宿痾として断じておられますが、であればこそ、現在こそ与野党、挙国一致で対応すべきであり、お互いに揚げ足取りなどをしている場合も、一刻の猶予もないと考えます。
 この二点について、先ほど意見陳述の中でも大変御意見賜りましたが、いま一度、簡潔にお答え願えればと思います。
    〔平(将)委員長代理退席、委員長着席〕
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石原慎太郎#21
○石原参考人 全て同感でございます。そういう若い政治家が民主党の中にいらっしゃることに、非常に私は心強い気がいたしました。
 ちなみに、外務省も昔はもうちょっとしっかりしていたんです。青嵐会のときに、私たち、角さんが中国に行って、非常に拙速に国交を回復した。それはそれでいいんですけれども、実務協定を結ぶとき、唯一日本にとって有利な条件を獲得し得る航空協定、これは、当時はロシアは空を開いておりませんでしたから、私たちはヨーロッパへ行くのに必ず南回りでしか行けなかった。これもかなり迂遠な、要するに遠回りだったんですけれども、日中の間が正常化されまして、もしイスラマバード経由の航空路線が獲得されたら、日本の航空会社にとっても、非常に経費の面でも運賃の面でも得だったんだ。ところが、これは全く一蹴されました。
 そのときに、外務省の役人は、田中さんがとにかく向こうでこんなものは二週間で上げると言い切ったんです、それで相手は何も言うことを聞いてくれませんと。そして、周恩来と大平外務大臣が交わされた秘密の電報を私たちに暴露しましたよ。青嵐会の仲間がこれに反対しているので、私たちにそういう情報を提供しまして、一緒に食事をしても、彼らは泣いて、飯も食わなかった。そういう外交官がかつてはいたんだ。
 ところが、そのプロセスの中でだんだん相手の言うことを聞くようになって、今度の丹羽なんて、あのばかな話の典型ですが、ああいう大使でも任命すること自身私は滑稽だと思うんだけれども、そうやって外務省は萎縮している。
 一つ持ってきました。これは、イギリスにいる私の親友の息子が、ロンドン大学で国際法を勉強して、大学院にいる男ですけれども、こういうのを調べたんですけれども、日本の大使館だけが土曜、日曜には国旗を掲げていない。ほかの大使館は全部掲げている。彼らは土曜、日曜は休むんですか。どんな緊急事態が起こるかもしれないのが外交というものでしょう。土曜、日曜に、ここに日本大使館がありますということを表示する国旗を日本の大使館が掲げないというのは、これを参考に置いていきますから、言ってくださいよ。あなた方が言って、日本の大使館は土曜、日曜もちゃんと国旗を掲げろと。特にロンドンはやっていないんだ。そういうていたらくですよ。
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吉田統彦#22
○吉田(統)委員 ありがとうございます。
 では、次に、今回の、現在魚釣島を所有している個人の所有者から都が御購入をされるというお話、東京都と現在の所有者が合意されたとされている額は、都知事の記述から類推しますと、二十億から三十億前後なのかなと私は想像していたんですが、一旦この額で都が保有をした後、最終的に国が保有した方がよいと考えるのか。
 また、自民党は六月一日、沖縄県尖閣諸島など国境にある無人の離島を国が強制取得できるようにする無人国境離島管理法案をおまとめになったと伺っておりますが、このような法案をどのようにお感じになるか。
 この二点に関して、まず石垣市長に御所見を賜りたいと思います。
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中山義隆#23
○中山参考人 東京都が尖閣諸島を購入した後、国が所有することについては、私はやぶさかではございません。
 ただ、先ほど申し上げましたように、国に所有権が移った後に今と同じような管理の状況が続くようであれば、これは意味がないことだと思っております。ですから、東京都が購入した後、国に権利が移った場合は、国としてしっかりと上陸調査を行ったり、また、その島に施設をつくるというような対応をしていただきたい。それができるのであれば、国の所有はいいことだと思っております。
 また、先ほどの法案の件に関しましても、水源地や国境離島で国民のために守らなければならない場所については、個人所有であると第三者もしくは他国が購入する可能性もありますので、そういったことについては、やはり領土、領海、そしてまた国民の命を守るという意味においては、そういった法案をつくるということも十分視野に入れるべきだと考えています。
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吉田統彦#24
○吉田(統)委員 ありがとうございます。
 石原都知事はどのようにお考えになられますでしょうか、お答えを。今の二問でございます。
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石原慎太郎#25
○石原参考人 全て遅過ぎますな、私に言わせると。ですけれども、やらないよりはやった方がいいので、とっととやってもらいたい。それで、いつでも国が責任を持って管理するというのでしたら、東京がこれからしようとしている以上のことを国がやってもらいたい、国の責任において。
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吉田統彦#26
○吉田(統)委員 大変力強いお言葉等、ありがとうございました。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。
 先ほど、尖閣諸島は、センカクモグラ、サワガニ、ツツジなど、固有種をたくさん有しております。そして、アホウドリも、鳥島のものと尖閣のものはDNAが違う、由来が違うんじゃないかという説も私拝見いたしました。つまり、生物多様性や種の保存という上で極めて重要な位置にあります。しかし、一九七七年からヤギが侵入してきた。
 先ほども意見陳述でもございましたので、少し新しい視点から、例えば新しい種が発見されるような可能性というのをどのようにお考えになるか。そして、ヤギの駆除とかそういったものはもう当然必要なんですが、国として、さらに一歩進んで、上陸許可をした後にさらに何を必要とされるのか。学術、アカデミアの意見として簡潔にお聞かせ願えればと思います。お願いいたします。
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横畑泰志#27
○横畑参考人 まず、今後、新種報告があり得るかということですが、もう幾らでも本当はあり得ると思います。ただし、絶滅速度がそれより上回っていたら絶望的な状況にあるので、一刻も早くヤギを取り除いていただきたい。
 既に標本としてとられていて記載されていないものも幾つもありますので、今後それらはされていくのだと思います。アリに関しては、調べた人が亡くなったということがあって、先ほど申し上げたようにまだ記載されていないんですが、標本が残っていますので、できると思います。もちろん、まだ発見されていない本当の未記載種もございます。
 それから、ヤギを取り除いた後の学術利用ですけれども、これはいろいろな可能性があると思います。上陸調査を一回されれば、例えば昔だったらDNAとか染色体とかはなかなか意識していなかったものですから、DNAはホルマリン標本からは非常に採材しにくいんですね。読めなくなってしまうことがあります。センカクモグラも、それがネックになっていて類縁関係がよくわからないんですが、新しいサンプルがとれれば、例えば台湾や日本のモグラ類との類縁関係がわかる。
 同じようなことが、爬虫類、それから植物でも昆虫でも、何でもそうだと思いますね。まさにこれからの未知の知見の宝庫でございますので、ヤギがいなくなったら、まず今度は、そういうことで楽しく上陸調査をしたいと思っています。
 ありがとうございました。
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吉田統彦#28
○吉田(統)委員 ありがとうございます。ますます一刻の猶予もないということがよくわかりました。本当に喫緊の課題として対処すべき問題だと確信をいたしました。
 次に、海洋資源について質問させていただきたいと思います。
 海洋資源、特に地下資源、一九六八年以降、大変注目をされております。当時の一千億バレルという埋蔵量の推計はいささか多過ぎるといたしましても、平成六年六月、石油審議会開発部会技術専門委員会でも、三十二億バレルと、日本の一・六年分の使用量に相当する石油が埋蔵されている可能性を指摘されています。
 最終的な試掘権は国の認可が要ると思いますが、現在、実際に帝国石油から試掘の希望が出て、それに関して留保がされています。それに対して、都が御購入された後、この帝国石油の試掘希望等々に関して、海洋資源の開発に関して、最終的にはもちろん国の認可が要ると思うんですが、どのようなスタンスでお臨みになられるのか。
 つまり、これは今後の、領海のはざまにある資源開発の先兵となる可能性もあるので、ぜひお答えを都知事にお願いしたいと思います。
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石原慎太郎#29
○石原参考人 全ての面で協力いたします。
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