地方・消費者問題に関する特別委員会

2015-06-17 参議院 全168発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十七年六月十七日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十六日
    辞任         補欠選任
     松田 公太君     山口 和之君
     平野 達男君     荒井 広幸君
 六月十七日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     酒井 庸行君
     大門実紀史君     紙  智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         西田 昌司君
    理 事
                太田 房江君
                岡田 直樹君
                藤川 政人君
                江崎  孝君
                森本 真治君
               佐々木さやか君
    委 員
                青木 一彦君
                江島  潔君
                尾辻 秀久君
                酒井 庸行君
                島田 三郎君
                滝沢  求君
                松下 新平君
                三木  亨君
                森屋  宏君
                山田 修路君
                若林 健太君
                金子 洋一君
                斎藤 嘉隆君
                西村まさみ君
                野田 国義君
                藤末 健三君
                横山 信一君
                寺田 典城君
                紙  智子君
                山口 和之君
                和田 政宗君
               薬師寺みちよ君
                福島みずほ君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       国務大臣     石破  茂君
   副大臣
       内閣府副大臣   平  将明君
       総務副大臣    二之湯 智君
       農林水産副大臣  あべ 俊子君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       岩井 茂樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長        伊藤 明子君
       内閣官房まち・
       ひと・しごと創
       生本部事務局次
       長
       兼内閣府地方創
       生推進室次長   若井 英二君
       内閣府地方分権
       改革推進室次長  満田  誉君
       内閣府地方創生
       推進室長     内田  要君
       消費者庁審議官  岡田 憲和君
       復興庁審議官   北村  信君
       総務大臣官房地
       域力創造審議官  原田 淳志君
       総務大臣官房審
       議官       時澤  忠君
       文部科学大臣官
       房審議官     伯井 美徳君
       文部科学大臣官
       房審議官     義本 博司君
       厚生労働大臣官
       房審議官     苧谷 秀信君
       農林水産省農村
       振興局農村政策
       部長       佐藤 速水君
       国土交通省鉄道
       局次長      篠原 康弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地域の自主性及び自立性を高めるための改革の
 推進を図るための関係法律の整備に関する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
西
西田昌司#1
○委員長(西田昌司君) ただいまから地方・消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、松田公太君及び平野達男君が委員を辞任され、その補欠として山口和之君及び荒井広幸君が選任されました。
 また、本日、大門実紀史君が委員を辞任され、その補欠として紙智子君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
西
西田昌司#2
○委員長(西田昌司君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び地域再生法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進室長内田要君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
西
西田昌司#3
○委員長(西田昌司君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
西
西田昌司#4
○委員長(西田昌司君) 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案及び地域再生法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
若林健太#5
○若林健太君 自由民主党の若林でございます。
 今日は、石破大臣に地方創生についての質問をさせていただく機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 私は五年前に初当選をさせていただきまして、あの選挙のときに、自分自身がこの選挙の終盤戦で訴えていたのは、私の子供たちは今、小学生、中学生、もうちょっと大きくなっちゃいましたけれども、あの当時、小学生、中学生です。この子たちが大きくなって成人になったとき、この地元長野に帰ってこいと俺たちは胸を張ってそういうことが言えるだろうかと。産業の空洞化など、構造的に取り組んで、生まれ育った地域で若者が生き生きと仕事をして、そして暮らせる地域をつくっていきたいと、こう申し上げてまいりました。今まさに地方創生で、政府が、あの当時自分が思っていたことを本当に真正面から捉えて取り組んでいっていただいている、本当に我が意を得たりと、そんな思いがいたしております。
 何といっても、まず地方に仕事の場が必要だというふうに思います。帰ってこようと思っても、県庁や市役所や銀行しかないというような状態ではどうしようもない。是非とも、そういう意味で、仕事の場をつくると。こういう意味で企業の地方拠点強化促進政策、今回、基幹税である法人税を手を入れて、地域ごとに優遇をするという極めて抜本的な取組をしていただいているというふうに思います。
 この政策がやっぱり幅広く使われていくことが必要だというふうに思いますし、そのためにも、何で日本の企業、本社機能が東京へ集中していってしまっているのか。その実態も、なぜそうなのかという理由について明確でないところもありますから、それぞれの企業に、なぜ東京に本社を設置しているのか、地方へ移転する計画はないのかといったようなアンケートを実施をし、そして是非この制度について利用していただけるような促しをしていくということが重要だと思いますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#6
○国務大臣(石破茂君) 御指摘、誠にありがとうございます。
 一つは、今委員がお触れになった税の優遇制度というのを周知徹底しないと、そんな制度があることも知らなかったではどうにもならぬと。例えば、五億円を投資をして、地方に移転をしますと。で、三十人が東京から地方に勤務を移転し、二十人新しく雇うということになった。いろいろな計算式はあるんですが、五億円の投資をすると九千万円お得というようなものなんです。
 これ、我々は、商品として設計したときに、これはお得だと思っているんですが、知らなければ利用のしようがないと。あとニーズと合わないとどうしようもないので、経団連に対しまして、六月末を期限として、これは経団連がやっていただいたことですが、今委員がおっしゃるようなアンケートをやろうと思いまして、経団連にお願いをいたしました。経団連も、じゃ、やろうということになりまして、四百六十社を対象として、六月末を期限として、なぜ本社機能が移転をできませんかということをお尋ねをしていただいているわけでございます。
 そこにおいては、移転を検討していない主な理由は何でしょうと。何でしないんでしょうか、あるいは、今検討していますか、いませんか、それから、ほかに何か施策として必要なものがありますか等々、聞かないと分かりません。これを集計をして、御要望があればここでもまたお話をいたしますが、なぜなんだろう、本社機能でもいろんなのがあるわけで、人事があり総務があり経理があり企画があり、本社丸ごと移転してくださいと言っているわけじゃないんです。じゃ、この部門だけでもというのは必ずあるはずなんで、金輪際地方に移転できないとするならば一体なぜなんでしょうねというのを我々知らないと、またいろんな政策の打ちようがございませんので、委員の御指摘のとおりアンケートをやっておるところでございます。
この発言だけを見る →
若林健太#7
○若林健太君 おっしゃるように、やっぱりこのなぜなのかというところをしっかり分析をする必要がありましょうし、また周知徹底という意味でも有効なことだと思います。是非進めていただければと思います。
 実は、私の地元に今度日本無線が本社を移すということで、ちょうど歩いて十分ぐらいのところに移してくるんですね。千人の雇用が新たに移転をするということで、大変な活況でございます。大変な影響力があるものだなというふうに、つくづくそういうふうに思っておりますが、この場合は、本社を、所在地をまさに変えているわけですけど、今回のこの制度については、所在地そのものを変えなくても本社機能の一部でも移すことによって優遇の適用があると、こういうふうに伺っております。そのことの確認と、そして目標とする七千五百、この根拠についてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#8
○国務大臣(石破茂君) これは本社丸ごと移転していただかなくて結構です。そこの機能のうちのどれかでもいい。つまり、これだけ情報が発達をし、交通が発達して、それは何も東京にいなくともいい部分って考えてみればあるよねというのが出てくるはずなんで、一部の移転でもそれは全く構わないものでございます。ですから、経団連とか同友会とか、あちこちに、こんなにお得みたいなポスターを貼ろうと思っておりまして、是非とも先生方にもお力を賜りたいと思っております。
 それから、目標とする企業の地方拠点強化の件数が七千五百というのは一体何が根拠なのであるかというお尋ねでございますが、これは平成二十三年中のいろんなデータを基にいたしました平成二十四年の総務省及び経産省が五年に一回実施をしております経済センサス活動調査というものをベースにしてやらせていただいておるわけでございます。
 こういう税制優遇になっている地域、なっていない地域、今までの実績、あるいはそういうものを全て計算をしてみましたところ、今後五年間で拠点強化、移転拡充の件数は七千五百、雇用者数については四万ということで出しておるところでございます。これ、今までの実績をベースにしてやっておりますので、何も荒唐無稽な数字ではございませんが、何も高い目標だけ掲げて幻想を振りまいてもいけませんので、このセンサスに基づいて出しておる数字でございます。
この発言だけを見る →
若林健太#9
○若林健太君 非常にある意味では手堅い目標だと思います。この目標に限らず、とにかく広く適用していただくようなことが地方創生にとって非常に大きな起爆剤になっていくと思いますので、その御努力を引き続きお願いを申し上げたいというふうに思います。
 話題を変えまして、地方総合戦略についてお伺いしたいと思います。
 今、全国の県、市町村が地方版の総合戦略の策定に取りかかっているところだというふうに思っています。我が長野県でも、県が主導しながら、市町村、十ブロックに分けてサポートしながらその取組が始まっております。
 しかし、この市町村、中を見てまいりますと、小さな村役場等ではなかなかどこから手を付けていいのか分からないと言っているようなところもあって、この一年でつくり上げることが本当にできるのかと。期限を切ったことによって、あるいはコンサルに丸投げしたりするようなリスクがあるんじゃないのかと、この辺が危惧されるところですが、その点、いろんなサポート体制をしいていただいていると思いますけれども、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#10
○国務大臣(石破茂君) 昨日も長野の阿部知事が来られまして、いろんなお話をさせていただきました。恐らく委員のところにも行かれたと思います。そこには、県会議長さん、あるいは市長会の会長さん、市議会議長会の会長さん、町村会の会長さん、皆さんいらっしゃっていました。
 やはり長野もそうですが、県がきちんと各市町村を、指導という言い方がいいかどうかは分かりませんが、見てやっていくところが随分増えてきたと思っております。そこにおいて、御指摘のような、何か分からないからコンサルに丸投げしましょうというようなところがゆめゆめないようにというお願いもいたしましたが、地方の村役場とかいうところに行きますと、なかなか大変だよねというのがないわけではございません。
 ですけれども、それは、今までこういう計画というのは、市役所であり、町役場であり、村役場というのだけで作っていたと思うんです。今回お願いしていますのは、村であれば、やっぱり商工会ってあるでしょうと。あるいは、地方銀行、信用金庫の支店ってありますよねと。あるいは、この間、真庭市というところへ行ってきたんですけれども、あそこは大学があるわけじゃないんですが、高校生がそれを作るのに参画するということをやっていました。これは隠岐の海士町でもそうでございます。高校生を参画させよう、先生方を参画させよう。あるいは、連合を始めとする労働界の方々にも参画していただき、地域の新聞やテレビにも参画をしていただくことで、役場ではそれは人が足りないかもしれない、だけれども、その地域における産官学金労言と、こういう方々が参画をすることによって、企画の能力というのは間違いなく上がるはずだと。もちろん、コンサルの助言等々を受けることを一切駄目とは言いませんが、丸投げということでなくてもできる体制というのはあると思います。
 そして、私どもとして、今まで人口五万人以下の自治体には国家公務員等々派遣してきませんでした。国家公務員を派遣する、あるいは学者さん、あるいは民間のコンサルタントみたいな方を派遣するという事業もやって、大変御好評をいただいております。
 そして、今日も市議会議長会でお話をしてきたのですが、地域経済分析システム、RESASというのがございます。それは、今まで行政しか情報を持っていなかったのが、議員の方にも納税者の方にも、地域経済分析システムというふうに引いていただけると、日本の地図が出る、長野をクリックする、その次に長野市をクリックする、松本でも何でもいいのですが、そうするといろんなデータが出てまいります。
 国として、人材面、情報面、財政面で可能な限りの支援をしてまいりますので、委員が御指摘のように、一年って短いんじゃないかということを克服できるようないろんな手だては講じさせていただいておるところでございます。
この発言だけを見る →
若林健太#11
○若林健太君 先日、我が党でも、その今のビッグデータを利用したシステム、拝見させてもらいました。大変有効な情報だと思うんですね。そして、多くの人が関わることによって、本当に我が町、我が村の将来をみんなで語り合ってつくり上げていく、大変重要なことだというふうに思います。
 ただ、先行して作成された地方版の総合戦略の中には、正直申し上げて、本当にこれ達成できるんかいというような、ちょっと高い目標を設定し過ぎているのではないかと言われるような戦略もあるように聞いております。地方総合戦略の目標を達成できない場合に、あるいはペナルティーを科すとか、それがいいかどうかはあれとして、何らかのモラルハザードを起こさないような仕組みというのが必要なんではないかと思いますけど、その辺、大臣、どういうふうに御検討されているか。
この発言だけを見る →
石破茂#12
○国務大臣(石破茂君) そういうことはあるかもしれません。ですけれども、先ほど来申し上げておりますように、それを作るのは、何も市長さんや町長さんが人気取りのために、あるいは目立ちたいがために、すごく実現不可能なアンビシャスな目標を勝手に設定するわけではございません。
 いろんな方々がその計画作りに参画をするわけでございますし、今度の総合戦略におきましては、PDCA、つまり企画立案、実行、点検、改善と、そのチェックの機能、PDCAのCの部分が必ず入っているということでございますから、そういうような目標を仮に掲げたとして、実現がどう見てもひっくり返っても困難だという場合には、このCのところで引っかかってくるわけでございます。そうすると、やはりその地域の経営者を選ぶのはその地域の納税者、主権者の権利であり義務ですから、じゃ、替えましょうねという話にひっきょうなるはずでございます。
 私どもとして、国として、こういうような目標を設定しなさいとか、あるいは、できなかったらペナルティーですとか、そういうことを申し上げるつもりはございません。それぞれの地域における地方自治、民主主義というのはそういうものだと考えております。
この発言だけを見る →
若林健太#13
○若林健太君 まさに地域力が試されると、こういうことだと思います。地方創生先行型交付金では、上乗せ交付金、個別のこの事業についてのそういった取組もあるという中でありますので、今まさに大臣が御指摘いただいたような地域力がしっかり発揮され、地に足の付いた地方創生に向かった取組が進められることを望みたいというふうに思います。
 ちょっと時間がなくなってまいりましたので、予定した質問を少し飛ばしますが、次に、地方分権の中の農地転用に関する許可に係る事務権限の移譲についてお伺いしたいというふうに思います。
 今回、権限移譲によって、手挙げ方式で指定された市町村が担うことになっておりますけれども、これによって、国として大切な食料自給の前提となる農地が乱開発に遭ったり、あるいは農地面積が少なくなる、あるいは耕作適地が少なくなって条件不利地ばっかりが残ってしまうと、こんなようなリスクが心配されるわけでありますけれども、この点についてどのように手当てしているか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
佐藤速水#14
○政府参考人(佐藤速水君) お答え申し上げます。
 今般の地方分権改革におけます農林水産大臣が指定する市町村への農地転用許可権限の移譲についてでございますけれども、これは、市町村の申出を受けまして、一つには、農地転用許可制度等を基準に従って適正に運用すると認められること、二つ目に、農地転用許可制度等に係る事務処理体制が整っていると認められること、三つ目に、単に農地の総量を確保するということではなく、集団的な農地などの優良農地の確保に係る適切な目標を定めていることといったような要件を満たす農地の確保に責任を持って取り組む市町村、これを農林水産大臣が指定をするということを基本に考えております。
 また、農地転用許可権限の移譲に際しましては、転用許可基準の緩和は行わないこととしておりますので、農地の乱開発につながるものではないと考えておりますが、さらに、農林水産省といたしまして、農地転用許可基準の明確化を行うとともに、自治体の担当者向けの研修の充実、事例集の作成を行う、あるいは、許可権限の移譲に係る運用状況を重点的に把握いたしまして、必要に応じ是正措置をとるように求めていくようなことで適切な運用が行われるように取り組んでまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
若林健太#15
○若林健太君 その指定市町村についてなんですが、もう既に地方自治法の条例によって、事務処理特例制度を活用して農地転用許可に係る事務を行っている市町村、たくさんあると思いますけれども、そういった市町村は指定市町村になれるのか。この制度によって移譲を受けた市町村が、仮に、これまで何ら支障なく事務権限を行っているにもかかわらず指定市町村になれないともしなるならば、国による新たな規制を設けるようなことになってしまいはしないか。要するに、制度が両方併存するというようなことになってしまうということですが、こういったことによって、一方、もし両方併存してしまうという中で、指定市町村になれなかった場合でも、今までやっていた市町村が農地転用許可に係る事務を行うことは可能なのかどうか、この辺の制度の整理について大臣にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#16
○国務大臣(石破茂君) 理屈からいえば、併存というのは起こり得ることでございます。それは起こるんですが、今回の見直しの趣旨というものを考えました場合に、やはりそういう場合におきましても、そういうところが権限移譲を御希望になる場合には、つまり市町村が都道府県と同じような権限を持ちたいなというふうな御希望がある場合には、指定市町村としての指定を受けていただくという方が望ましいと私どもとして考えております。
 したがいまして、市長会とか町村会におきましても、指定市町村の指定に向けて取り組むというような申合せをしていただいておるところでございます。
 私どもとしては、繰り返しになりますが、なぜ指定市町村の仕組みを設けたのかという趣旨につきましてよく御理解をいただくよう努力をいたしてまいりますし、今事務方からも答弁がございましたが、今回は、別に規制を緩和するわけではございません。農地を守っていかねばならないというのは当然のことでございますし、そういうような仕組みがきちんとできていないところ、あるいは事務処理能力の劣るところは、そういうものに対して指定をすることはございませんが、私どもとして、それがやりやすいような事例集というものをたくさん作っていただいて、今回の新たな仕組みというものに乗っていただく。
 つまり、開発をしたいというときに農林水産省まで行きますと、もう非常に時間が掛かると。その間に、そんな時間は見ていられないということで、来るはずだった企業さんが来なくなっちゃったというような例がございますので、スピーディーにということは企図いたしておりますが、規制の緩和を行うものではございません。
 ですから、指定市町村というものに手を挙げていただきたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
若林健太#17
○若林健太君 既存の制度は残るけれども新しいものへ順次移行していくと、こういうお話でありましたし、また、規制そのものが緩和されたものではないというお話でございました。是非、非常に目玉になる政策でもありますので、適正な運用をお願い申し上げて、私の質問を終わらさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
森本真治#18
○森本真治君 大変お疲れさまでございます。民主党・新緑風会の森本真治でございます。
 五十分の時間をいただきましたので、通告四項目させていただいております今回の法案に関連して、ちょっと質問内容多岐にわたるとは思いますけれども、今日は石破大臣に質問させていただくということで大変楽しみにしておりましたので、どうぞよろしくお願いいたします。また、平副大臣もお出ましいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず地方分権ということで少し時間を取らせていただいて、お話を、議論をさせていただきたいと思います。
 今日、ちょうど午前中に参議院の本会議が開かれまして、国の統治機構に関する調査会の中間報告ということで、私は調査会のメンバーではないんですけれども、調査会長から報告がございました。まさにこの地方分権についても、この在り方についても、調査会を中心にこの参議院においてもしっかりと議論がなされているということで、私も今後、しっかりとそれらの動きについても注視をさせていただきたいなというふうにも思わせていただいたところでございました。
 御案内のとおり、平成五年ですかね、衆参で地方分権の推進に関する決議というのがなされて、ほぼ二十年余りにわたってこの地方分権ということが言われ続けました。この間、民主党政権もあったりということで、地方分権であったり、民主党政権時代は地域主権というふうに言っていたと思います。そして、今は、また後ほど議論もさせていただきますけれども、地方創生ということで、これは恐らく、これまでの地方分権のこういう議論も当然ながら包含をする中で、今また新たなステージに入っていかれているのかなというふうにも思っております。
 ただ、この地方分権の議論でございますけれども、私も実は、二年前この参議院に来させていただく前は市会議員を十年間、平成十五年からでしたけれども、務めておりまして、この特別委員会にも地方議会また首長の出身の皆さんもたくさんいらっしゃるということで、恐らく皆さん同じ思い共有されていると思いますけれども、この間、地方の側においても、私自身も、この地方分権についてはいろいろとそれぞれで努力もしてきたところがあったと思います。さらには、特にこの地方分権とも関わってくると思いますけれども、行政改革ですね、地方のそれぞれの皆さんは、それこそ必死になって行政改革にも努めてきたというところがありました。
 では、この分権改革ですけれども、果たして、じゃ、国民の立場に立ったときとかそれぞれの住民の立場に立ったときに、この改革の成果というものがどれだけ実感をしてもらっているのかなというところをやっぱり改めてもう一度我々としても考えていかなければならないのかなというふうに思います。革命みたいなのが起こって世の中ががらっと変わって、社会のシステムが大きく変われば、何か世の中変わったなというふうに感じることはあるかもしれませんけれども、この分権改革というのも、非常に大事なんだけれども、なかなか、地味というか、本当に地道にみんな頑張ってきているんだけれども、じゃ、その評価が国民なり住民の皆さんにしていただけているのかということはちょっと私も考えなければいけないなというふうにも思っておるんです。
 それで、これちょっと、まず、どなたでも結構なんですけれども、大臣、もし御答弁いただけたらと思いますが、この二十年間、分権改革ということでみんな頑張ってきましたが、もしこの分権改革ということをしていなかった場合、国民なり住民にとってはどのような今不具合というか、影響があったと思いますか。
この発言だけを見る →
石破茂#19
○国務大臣(石破茂君) この地方分権という言葉は、地方主権という言葉は私どもは使いませんが、そこはどうでもいいんですけれども。細川内閣というのがあって、そのときに、細川さんが参議院議員の頃でしたでしょうか、知事の頃でしたでしょうか、「鄙の論理」という本をお書きになって、あそこに、バス停をどこに置くかもそれぞれ国にお伺いを立てねばならないのだみたいなお話を書いておられたように記憶をするのです。そんなばかなことあるまいと、バス停をどこにするかを一々当時の運輸省までお伺いを立てねばならぬなぞとばかなことはないだろうと。
 地域でできることは地域でやりましょう、住民に身近なことは住民の代表たる自治体にやってもらいましょうというのが物事の基本であって、それはずっと何本もの法律を作り、一回一覧表にしてこういうことができましたと御説明した方がいいのかもしれませんが、あっ、これって随分スピーディーになったよねということは随分と実感をしていただいているんだろうと思います。
 先ほど若林議員との議論にもございましたが、農地転用にしても、それは一々霞が関までお伺いを立てているとなると物すごい時間掛かっちゃうねと。規制緩和ではないけれども、分権というのはあるんだと思っております。ただ、農地転用について申し上げれば、国の自給力というものを考えたときに、みんながみんな転用だ転用だ転用だということになっちゃいますと自給力そのものが低下をするので、調整の仕組みはきちんとつくった上でやっていくということですから、これから先もまだ分権をした方が住民の方々の利便性に資するものというのはたくさんあるだろうと思います。
 ただ、随分と歴史を経てきましたので、残りましたものには残っただけの理由がございます。この農地なんというのは最たるものでございますが、じゃなぜ分権になじまないのか、じゃ分権をするためにはどうすればいいのかということを一度分かりやすく御説明する必要はあると思っております。
この発言だけを見る →
森本真治#20
○森本真治君 ありがとうございます。
 スピード感というようなお話もございましたけれども、大きく暮らしが変わるというような中での評価というのもあるかもしれないけれども、おっしゃられたように、本当に、今までだったら役所なんかでも例えばたらい回しに遭うとか、国などとの調整で本当に速やかに課題解決をしてもらいたかった部分がなかなか進まない、しかし、それが要望とか何かすぐに即効性を持って対応していただくというような中で、それこれ住民の満足度は上がっていくというような観点でのやっぱり効果というのも確かにあろうかというふうに思います。
 それで、今大臣言われたように、もうほぼ、これまでの分権改革の流れでいえば、ある意味ほぼ最終形に近づいてきているようなところも確かにあろうかと思いますね。これは、いわゆるシステム改革というか、行政のまさに手続の部分の改革という観点においてほぼ最終形になってきたかもしれない。
 ただ、これで分権改革というのが当然ながら終了ということではなくて、常にまた時代も変化をしていくわけで、新たなニーズとか課題というのが生まれたときに、じゃ、新たな今度分権改革というものをどう考えていくかということが、まさにこれからの分権改革の方になっていくのかなと。まさにこれは、改革のゴールはないし、だから私は、今日あえて例えば今までの中央集権が悪かったという言い方をするわけではなくて、その時々に合ったシステムがあった、それを的確に変化をしていくという中においては今後もこれは不断の努力が必要なのかなというふうにも思っております。
 ただ、その中で、やっぱり何というか、振り返りというか、検証というのは当然していきます。今日は、失敗でしたねというようなことは当然、到底申し上げようとは思っておりませんけれども、これまでの改革が十分に適応例えばできていないような部分があるのであれば、やはりそこはしっかりとここで確認もしていかなければならないというふうに思っております。
 それで、まさに今後この分権改革の新たなステージに入る中で、もうこれまでも何度も議論がなされているように、大事なのが、例えば東京一極集中の是正というようなことがずっと言われておりますけれども、そういう人口流出であったり、過疎化の問題とか、もうずっとこれ、過般もありましたね、限界集落というような問題もずっとあってきた、その辺りについてこれまでの改革がしっかりとそのような課題について対応できていたのかということはちょっと確認をしたいと思います。
 それで、今日ちょっと配付資料、出していないんですけれども、今から話しすることがね。東京への転入超過、これは、東京都の資料を見ると、実はこれ、最近の話というか、平成九年からのようですね。それまでは転出超過の方が東京は多かった。それが、平成九年から転入超過がずっと来ていて、まさに今も大きな問題として上がってきております。これ、平成九年といいますと、分権改革もうスタートしているんですよね、実は。分権改革がスタートしている中での転入超過、今まさに大きな問題になっている一極集中という話になってきた。
 これまでの分権改革というのは、まさにその目的というのがあって、例えば地域の自主自立であるとか、そういうような目的があったんだけれども、やはりそれらの目的が達せられなかった、地域のそういう発展に貢献できていなかったというところはあろうかと思うんですけれども、その辺りについて、これまでの分権改革の評価というか、そういう部分において実際に流出への歯止めが、止められていなかったということについてはどのように考えますでしょうか。
この発言だけを見る →
満田誉#21
○政府参考人(満田誉君) お答え申し上げます。
 これまでの地方分権改革におきましては、地方公共団体として自主的、そして自立的な判断ができるような改革を進めてきたということ、国と対等協力な関係にするということ、そしてまた、権限を移譲したり、あるいは国が義務付けている、何々しなければならないというふうに義務付けているというものを改めるという、こういうことに主眼を置いて一次、二次という形で進めてきたわけでございます。これはこれで一定の進展があって、自主的な町づくりにつながっている面もあろうかというふうに思っております。
 ただ、御指摘のとおり、確かに東京一極集中問題あるいは働く場所が偏在しているという問題等々課題はあるわけでございまして、御指摘のような転入、転出という結果になって表れていることは事実だろうというふうに思っております。
 したがいまして、今後の分権という意味では、今までの分権の仕組みではどこが対応できていないかということをよく検証し、まさに委員御指摘のとおり、検証しながら、そして地方創生に関する事項を重視しつつこの後の分権を進めていかなければならないと、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
森本真治#22
○森本真治君 例えば過疎地の問題とか都会への人口流出という問題というのは、これは当初の分権改革の、当初ですね、所期の目的の中にはその対応というのは含まれていたんですか。
この発言だけを見る →
満田誉#23
○政府参考人(満田誉君) 過疎は大変古くからの行政課題でございまして、過疎法だけを取りましても、昭和四十五年の法律であったかと記憶しております。これはこれで、こういう状態にあるということは前提でございますが、地方分権そのもの、特に一次の分権は、先ほど申し上げましたとおり、国と地方を対等協力な関係にして自主的、主体的な町づくりをするという、こういう見地でございましたので、各論で何かを特に焦点を当ててしたという、そういうことではなかったように記憶しております。
この発言だけを見る →
森本真治#24
○森本真治君 ありがとうございます。
 それともう一つですけれども、平成の大合併というのがございました。これもまさに分権改革の、この流れの中で平成の大合併というのがございましたけれども、これもちょっと確認ですけれども、これは、分権改革の一環としてこの平成の大合併というのが行われたということでよろしかったんでしょうか。この合併の目的ってどうだったのかを、ちょっとこれ、どなたでも結構なんですが。
この発言だけを見る →
満田誉#25
○政府参考人(満田誉君) 第一次の分権、第二次の分権ということで申し上げるとするならば、ちょうど時期を同じくして確かに平成の合併といったことはあったわけでございますが、分権の一環としてこれが行われたと申しますよりも、合併の方は一定の行財政基盤を強化しなければならないということ、そしてまた、専門の職員さんですとかあるいは専門の部署を新設して組織を充実して、地方公共団体の、言ってみたら、総じて言えば力を充実していく、そういう話として合併は行われてきたものというふうに承知をしております。
この発言だけを見る →
森本真治#26
○森本真治君 目的が違っていたのかなというふうに思いますね。一方では、やっぱり地域の活力というか、そういう部分での地方分権と、行政サービスの効率化というか、そういう部分での合併という話だったのかなというふうに思います。
 これ、結果的な評価ですけれども、この合併を推進をしていったことが、例えば今本当に大きくなってきている人口流出問題、東京一極集中に与えた影響というのも、東京一極集中というか都心への人口集中に与えた影響というのも私はあろうかと思うんですけれども、その辺りの認識をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#27
○国務大臣(石破茂君) それは否定できないと思います。
 合併をして、確かに、行政能力が上がったところはあるんでしょう、効率化になったところもあるんでしょう、そこの合併市としてみればそうなんでしょうけれども、合併された側の旧町村にしてみれば、今まで役場があって、村長さんがいて、村議会があってということで、そこは一つの行政としてかなり行き届いた手当てがなされていたものが、合併したことによって、役場はなくなる、村長はいなくなる、議会はない、かつまた、その役場は市役所の支所になり、来る人は何か見たことも聞いたこともない人が三年ごとに替わっていくみたいなことになりますと、どうしてもそういう隅々まで、行政の手というか光というか、行き届かなくなっていることは間違いない事実だと私は思っております。
 これは合併の影の部分だとするならば、それをどうするんだという手当てを早急に講じませんと、そういう地域はどんどんと、それはもう限界集落から消滅集落にこのままいけばなるに決まっているんで、どうやってそこに、この合併というのは今更元に戻すわけにはいかないものですから、戻すところもあるのかもしれませんけど、これから先、どういうような方策が講ぜられるかというのは極めて大事な視点だと思っております。
 今回お願いをしております例えばコンパクトビレッジ、小さな拠点の形成というのもそうでございますし、私は、そういうところにまだ残っているいろんなインフラがございますね、JAであるとか、土地改良であるとか、あるいは郵政であるとか、そういうものを使った、そういう地域をマネジメントするような主体というものをつくっていかないと、限界集落が消滅になり、そこの人たちは東京までは行かないにしても近くの市へ行っちゃうよねということが止まらないんだと思っております。そこの部分の手当ては急を要するという認識を持っております。
この発言だけを見る →
森本真治#28
○森本真治君 ありがとうございます。
 例えば、政治、行政のシステムに限らず、何となくこの日本の中に、これは経済のシステムを含めて、効率化というか、そういうような部分を追い求めてきたところがあったと思います。それはそれで評価をすべきところもあろうかと思いますけれども、今いみじくも大臣が言われたように、例えば行政のシステムの部分において言えば、まさにそのマイナスの部分というか、影の部分なんかも非常に大きくなってきたというところがまさに今の喫緊の課題であるわけでございます。
 そういう観点に立ったときに、今後のこの分権改革というか、新たな方向性の中で、当然これは地方創生の考え方にも私は含まれるべきだというふうには思っておりますけれども、いわゆる効率とかということを優先をしていいのかどうか、特に今後の地域社会などにおいてはそういう、何というんですかね、安定というか、そういう部分においての支え合いとか公共的な力の要素というものを強めていくということも、改めてもう一度ここら辺が問われてきているのかなというふうにも思っております。
 今後の地方分権の方向性の中で、今回第五次の部分もございますけれども、その次のステージに向けてのこの地方分権の考え方について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
石破茂#29
○国務大臣(石破茂君) 今次長から御説明いたしましたように、例えば過疎対策というものと分権というのは、一つの考え方の下に出てきたものではなくて、別個の考え方に基づいて行われてきたものでございますが、委員のお話を聞きながらなるほどねと思っているのは、これから先、分権というものがいかに地方創生に資するものなのかという視点は更に強調していかねばいけないものだと思っております。もちろん、そういう意識は持っているんですけれど、地域のことは地域で決めるよと、それは時間の短縮もそうですし、やっぱりこれやってほしかったんだというのはあるんだと思います。ですから、時間の短縮とより政策的な効果の発現という点で、分権をしたので地域が良くなったということの観点はより強く持っていかねばならないと考えております。
 その場合に、どうしても分権できないもの以外は基本分権をいたしますが、分権されても、先ほどの農地のようなお話で、分権されたとしてもそこの自治体にはそういうものを処理する能力がないということになればどうにもならないわけで、そうすると、いかにして能力を上げ、分権というものを早くするかということの努力は私どもしていかねばならぬことだと思っております。
 どうしてもその地方地方のことというのは霞が関には分からないことがたくさんありまして、この話は前もしたかもしれませんが、私が昔、農林水産副大臣をやっておったときに、この地域の人がこんなに困っているよという話があって、それが役場に上がって、県庁の地方の振興局に行って、それが県庁本庁に上がって、中四国農政局に行って、それから農林本省に来て、そこから課長さんから部長さん、部長から局長さん、局長さんから副大臣の私に来たときは、こんなに困っていますよという話が、みんなこんなに喜んでいますよという話に化けていましたから、なかなか怖いことが世の中にはあるものだと思ったのをよく覚えておりますが、それは誰も悪意があっての話じゃなくて、少しずつお話が変わってくるということがあるんだと思います。
 やっぱり権限の結節点が余りにたくさんありますと実態がよく捉えられなくなることがございますので、やはり、そういう観点からも、地方分権と地域の創生、地域の活性化ということは一つの命題の下にやっていかねばならないと考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る