環境委員会

2016-03-10 参議院 全177発言

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会議録情報#0
平成二十八年三月十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         磯崎 仁彦君
    理 事
                高野光二郎君
                滝沢  求君
                水野 賢一君
                市田 忠義君
    委 員
                尾辻 秀久君
                小坂 憲次君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 信秋君
                林  芳正君
                松山 政司君
                森 まさこ君
                櫻井  充君
                直嶋 正行君
                浜野 喜史君
                杉  久武君
                山口 和之君
               渡辺美知太郎君
   国務大臣
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     丸川 珠代君
   副大臣
       環境副大臣    平口  洋君
       環境副大臣    井上 信治君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  鬼木  誠君
       環境大臣政務官  白石  徹君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     田中 俊一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   政府参考人
       消費者庁審議官  吉井  巧君
       消費者庁審議官  福岡  徹君
       農林水産大臣官
       房審議官     川島 俊郎君
       農林水産大臣官
       房審議官     岩瀬 忠篤君
       農林水産大臣官
       房審議官     大角  亨君
       経済産業大臣官
       房審議官     中山 隆志君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    鎌形 浩史君
       環境省総合環境
       政策局長     三好 信俊君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       北島 智子君
       環境省地球環境
       局長       梶原 成元君
       環境省水・大気
       環境局長     高橋 康夫君
       環境省自然環境
       局長       奥主 喜美君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       荻野  徹君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     大村 哲臣君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  櫻田 道夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (環境行政等の基本施策に関する件)
 (公害等調整委員会の業務等に関する件)
 (原子力規制委員会の業務に関する件)
    ─────────────
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磯崎仁彦#1
○委員長(磯崎仁彦君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官吉井巧君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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磯崎仁彦#2
○委員長(磯崎仁彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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磯崎仁彦#3
○委員長(磯崎仁彦君) 環境及び公害問題に関する調査を議題とし、環境行政等の基本施策に関する件、公害等調整委員会の業務等に関する件及び原子力規制委員会の業務に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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滝沢求#4
○滝沢求君 自由民主党の滝沢求でございます。会派を代表いたしまして、大臣所信に対する質疑を行います。
 明日、三月十一日で東日本大震災、五年が経過いたします。この節目のときに、これまでの復旧復興の取組について改めて振り返ってみますと、瓦れきの処理や除染などについては一定の進捗も見られておりますが、今なお避難生活を余儀なくされている方がおり、復興は道半ばであります。
 どうか、環境省の皆様方におかれましては、今まで以上に、除染そしてまた中間貯蔵施設の整備、そしてさらには指定廃棄物の処理などの諸課題について全力で取り組んでいただくことをお願いし、質問させていただきます。
 まず、大臣も所信で述べられておりましたが、改めて、復興の状況についての大臣の認識、そしてまた被災地の皆さんに向けた思い、そして決意を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
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丸川珠代#5
○国務大臣(丸川珠代君) 明日、三月十一日で東日本大震災の発災から丸五年が経過をいたします。引き続き被災地の復興は私たちの最優先の課題と認識をし、取り組んでいかなければならないと考えております。
 まず、除染についてですが、国直轄除染はおよそ七割が完了するなど一定に進捗をしてきておりまして、平成二十八年度末の除染の完了の目標、これを目指して、更に加速化されるように適切に実施をしてまいります。
 また、福島県内の除染土壌等の中間貯蔵施設については、先日公表いたしました平成二十八年度を中心とした中間貯蔵施設事業の方針に基づきまして、引き続き地権者の皆様への丁寧な説明を尽くすとともに、用地の取得状況に応じて段階的に施設の整備を進めてまいります。
 また、指定廃棄物については、福島県では、御地元に容認をいただいた既存の管理型処分場を活用した埋立処分事業を安全、安心の確保に万全を期しつつ進めていく必要があります。また、福島県外については、長期にわたる管理を確実なものとするため、地元の御理解が得られるよう、引き続き誠意を尽くしつつ、丁寧な説明に努めてまいります。
 原発事故による放射線に係る住民の健康管理については、甲状腺検査等の福島県の県民健康調査への支援、疾病の発生動向の把握、地域ニーズに合ったリスクコミュニケーション事業の推進等の取組を進めているところです。
 平成二十八年度からの復興・創生期間においても、引き続き福島県を始めとする被災地の皆様の思いに寄り添いながら、環境省として誠心誠意取り組んでまいります。
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滝沢求#6
○滝沢求君 ただいま、大臣の決意、被災地の皆様方に寄り添いながら誠心誠意取り組むということでございます。是非とも、全力を挙げてよろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、東日本大震災の経験をばねとした今後の取組についてお伺いをいたしたいと思います。
 東日本大震災の教訓として、災害廃棄物の迅速な処理体制の確保が重要であります。特に、今後予想されます南海トラフ地震では最大約三億トン、首都直下地震では最大約一億トンと、東日本大震災をはるかに上回る量の災害廃棄物が発生することが懸念されております。いざというときの被害を最小限にとどめ、復旧復興への速やかな道筋を付けるためにも、災害廃棄物の処理体制についてオールジャパンで備えていかなければならないと、私はそう考えているところであります。
 こうした経緯から、昨年の通常国会において廃棄物処理法と災害対策基本法の改正法が成立いたしました。改正法を踏まえた対策を今後しっかりと進めていくための取組と現状の方向性についてお伺いをいたしたいと思います。
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鎌形浩史#7
○政府参考人(鎌形浩史君) 災害廃棄物対策についてのお尋ねでございます。
 議員御指摘のとおり、東日本大震災の教訓を踏まえまして、災害廃棄物の処理体制を更に充実させていく必要があると考えてございます。
 御指摘の廃棄物処理法及び災害対策基本法の改正法でございますが、昨年八月に施行をされました。環境省では、これを受けまして災害廃棄物対策の強化充実に向けて取り組んできております。具体的には、まず有識者や関係団体から構成される災害廃棄物処理支援ネットワーク、D・Waste—Netの発足をいたしました。次に、大規模災害発生時における災害廃棄物対策行動指針を策定いたしました。また、廃棄物処理法に基づく基本方針を変更いたしまして、災害廃棄物対策に係る項目を追加いたしました。さらに、災害対策基本法に基づく防災基本計画における廃棄物対策の充実なども行ってまいりました。
 以上のような取組を進めてきたわけでございますが、昨年九月には関東・東北豪雨災害が発生いたしました。この際も、まず地方環境事務所に災害対策本部を速やかに設置いたしまして、特に被害の大きい自治体に対しまして職員を常駐させる、あるいはD・Waste—Netを活用した専門家の派遣を行うという取組を行いました。また、改正されました廃棄物処理法に基づく特例措置を初めてこれに適用いたしまして、産業廃棄物処理施設活用の手続を簡素化するなどの支援を行ってきたところでございます。
 さらに、現在環境省では、地方環境事務所が中心となって全国八つの地域ブロック協議会を設置いたしまして、広域連携を促進するための大規模災害に備えた行動計画の策定や地方自治体における災害廃棄物対策の充実強化のための技術的な支援などを行っているところであります。
 今後とも、環境省といたしましては、本省と地方環境事務所の体制強化とともに、関係機関とも連携しながらこれらの取組や活動を更に進めていくということにより、オールジャパンでの災害廃棄物対策の充実を図ってまいりたいと考えております。
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滝沢求#8
○滝沢求君 ありがとうございます。
 私たちはやはり悲惨な震災を乗り越え、まさに未来に向かって復興を成し遂げていかなければなりません。
 その一環として、青森から福島までの沿岸部に整備されるみちのく潮風トレイルは、東日本大震災からの復興のシンボルであると同時に、東北の豊かな自然を体験できる重要な私は観光資源になり得るものだと考えております。とりわけ、二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックを控えまして、我が国を訪れる海外からの観光客は今後ますます増加することが予測されているわけであります。こうした海外旅行を始めとする国内外の観光客に対して、東北の魅力を、そして魅力あふれる豊かな自然をしっかりとアピールし、トレイルの利用者を呼び込むことが地域のにぎわいにつながっていくきっかけにはなると、そして復興の後押しにもつながると、私はそう考えております。
 そこで伺いますが、環境省として、みちのく潮風トレイルの利用者を増やすためにどのような取組を進めていくのか伺います。
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奥主喜美#9
○政府参考人(奥主喜美君) お答えいたします。
 みちのく潮風トレイルは、被災地を南北につなぎ、交流を深める道として、青森県八戸市から福島県相馬市を結ぶ総延長約七百キロメートルの長距離自然歩道です。これまでに約三百七十キロメートルが開通し、今後、早期の全線開通を目指しています。
 トレイルの利用を促進するための取組といたしましては、トレイルマップの配布、踏破認定制度の導入、メディアを通じたPR、イベントやホームページによる情報発信などを実施しています。今後、情報発信拠点となるトレイルセンターや多言語に対応した標識の整備、ホームページの全面リニューアル、英語マップの作成などを行い、地域と連携しながら国内外の利用者の増加を目指してまいります。
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滝沢求#10
○滝沢求君 ありがとうございます。
 次に、地球温暖化問題を取り上げたいと思います。
 今年の冬は、暖冬だったかと思えば、年明けには記録的な寒波が全国的に到来し、国民生活にも大きな影響を与えました。私の地元青森でも昔に比べて非常に気温が上がってきており、カエデの紅葉が遅くなり、そしてまた台風の上陸する回数が増えたりと、県民生活にも影響が出ているのであります。こうした現象全てが地球温暖化によるものとは言えませんが、今後、地球温暖化が進行すれば、地球全体ではなく地域の気候も変化し、私たちの経済、暮らしに様々な影響が出てくるものと懸念されているのであります。
 そこで伺いますが、こうした地球温暖化による影響については政府全体でしっかりと対応するとともに、幅広く広報を行っていくことで事業者や国民一人一人の意識啓発と地球温暖化防止活動につなげていく努力が必要であると、そう考えますが、政府の見解を伺います。
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平口洋#11
○副大臣(平口洋君) お答えをいたします。
 二〇三〇年度二六%の削減の達成に向けまして、特に家庭・業務部門においては四割という大幅削減が必要でございます。そのためには、規制、税制、補助金といった施策に加え、国民一人一人の意識変革やライフスタイルの転換を図るための普及啓発を抜本的に強化する必要があります。
 このため、地球温暖化が既に我が国の社会に影響を及ぼしており、このまま手をこまねいていると世界全体で危機的状況になることについて分かりやすい形で国民に発信することにより、危機意識の浸透を図り、国民一人一人の意識と行動への機運を醸成してまいります。さらに、クールチョイスを旗印に政府が一丸となって経済界や自治体等とも連携し、低炭素型の製品、サービス、ライフスタイルの選択を促す普及啓発を展開してまいります。
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滝沢求#12
○滝沢求君 ありがとうございます。
 昨年の末のCOP21、これにおいてパリ協定が合意されました。これは歴史上初めて気候変動について全ての国が参加する公平な国際枠組みとして合意されたものであり、私は高く評価したいと思うのであります。
 今後は各国において批准の手続が進められることとなりますが、パリ協定の着実な実施に向けて今後はその詳細ルールを設計するための交渉段階に移ってまいります。我が国としてそうした国際交渉を積極的にリードすべきであり、あらゆる機会を活用して各国に働きかけを行うことが必要だと思うのであります。
 折しも、今年は日本がG7の議長国であり、五月にはG7富山環境大臣会合も控えております。こうした機会を捉えて最大限生かしながら、気候変動を中心とする環境問題について今後の国際連携をどのように進めていくのか、お伺いいたします。
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丸川珠代#13
○国務大臣(丸川珠代君) パリ協定という歴史的な合意を見るに至った、先進国、途上国の分け隔てなく、皆が地球全体で気候変動に取り組もうというこの機運を、しっかりとこれからもお互いに励まし合いながらあるいは連携しながら持ち続けていくことは非常に重要なことだと認識をしております。我が国としても、パリ協定の署名及び締結に向けて必要な準備を進めながら、パリ協定の実施に向けて、今、委員御指摘の国際的な詳細ルールの構築に向けては、我が国も積極的に貢献をしてまいります。
 また、今年のG7は我が国が議長国でございまして、五月十五日と十六日に富山県富山市においてG7富山環境大臣会合を開催いたします。また、四月末には静岡県静岡市において日中韓三か国環境大臣会合を開催するほか、OECD環境大臣会合や関係各国との二国間の環境政策対話も予定をされています。こうした機会を活用し、また私自らも積極的に各国の大臣等に対話をしながら、気候変動のみならず、環境分野における国際連携をしっかりと推進してまいります。
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滝沢求#14
○滝沢求君 ありがとうございます。
 この温暖化問題についてもう一点質問させていただきます。木材バイオマスの利活用の推進についてであります。
 国際社会をリードする上で、我が国自身も着実に対策を実施していくことが求められております。二六%削減約束の達成はもとより、パリ協定に盛り込められた今世紀後半に温室効果ガスの排出と吸収のバランスの達成に向けて、中長期的な観点からあらゆる対策を総動員していかなければなりません。
 その中でも、我が国の特徴を考えた場合に、国土の三分の二を占める豊かな森林資源を最大限生かすことが必要であると私は考えるのであります。私の地元である青森県でも、世界自然遺産である白神山地のブナの原生林を有するだけではなくて、杉やヒバ、アカマツなどの多様な樹種が分布し、おかげさまで今全国九位の森林面積を誇っております。持続可能な経営により健全に管理された森林は、二酸化炭素の吸収源として大きな役割を果たします。木材バイオマスの利活用拡大は、海外から輸入される化石燃料への依存度を減らし、二酸化炭素の排出抑制だけではなくて、エネルギーの安全保障にもつながっていくのであります。
 そこで伺いますが、地域経済の活性化という観点からも、豊かな森林資源にしっかりと目を向けて木材バイオマスの利活用を最大限推進していくことが重要であると考えますが、今後の取組、そしてまた方向性をお伺いしたいと思います。
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梶原成元#15
○政府参考人(梶原成元君) お答え申し上げます。
 今、委員がおっしゃられるように、我が国の豊かな森林資源を木材あるいはエネルギーとして活用していくということは、化石燃料代替によるCO2の削減、そして森林整備の促進等による吸収量の増大につながるということで、地球温暖化対策として重要だというふうに認識をしております。さらには、こういった森林バイオマスの利用を通じてエネルギーの地産地消を実現するということは、温室効果ガスの削減と地域経済の好循環、そして災害時のレジリエンスの強化といったような観点から地方創生にもつなげることができるものと考えております。
 環境省におきましては、先導的な技術を活用しつつ、原木の加工、チップ等の燃料の運搬、そして発電、熱利用等を地域で一体的に行う実証事業を実施する、そしてまたバイオマスを含む再生可能エネルギーの電気そして熱について地方公共団体等が進める費用対効果の高い設備導入事業に対する支援、植物由来の次世代素材でありますセルロースナノファイバーの用途開発等の推進に努めておるところでございます。
 このような取組を通じまして、低炭素社会の実現等に向け森林資源の利活用を促進してまいりたいと、かように考えておるところでございます。
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滝沢求#16
○滝沢求君 ありがとうございます。
 ここで今度は、次に原子力規制委員会の方に伺いたいと思います。
 東日本大震災の教訓を踏まえ、原子力の規制等を一元的に担う組織として二〇一二年九月に原子力規制委員会が発足いたしました。この高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認められた原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進める、これが安倍内閣の方針であります。
 私の地元青森県でも、日本原燃株式会社、再処理施設等が立地しております。私としても、こうした原子力施設がしっかりと安全を確保することが何よりも重要であると考えております。その安全確保のため、原子力規制委員会はしっかりとした審査の実施を求めたいと思います。
 そこで、原子力規制委員会が行っている新規制基準への適合性審査について今の現状、改めて現状を説明願いたいと思います。
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櫻田道夫#17
○政府参考人(櫻田道夫君) 新規制基準適合性審査の現状についてのお尋ねをいただきました。
 まず、原子力発電所の状況について御説明いたします。
 これまでに十一の事業者から十六の発電所、二十六のプラントについて申請を受けて審査を進めてきているところでございます。そのうち、九州電力の川内発電所一号機、二号機、関西電力の高浜発電所三号機、四号機、それから四国電力の伊方発電所三号機、この五つのプラントにつきましては、安全確保の基本方針が基準に適合しているということを確認し、設置変更許可を行ったところでございます。
 次に、再処理施設を含む核燃料施設等につきましても、二十の施設について申請を受けて、現在審査を行っているところでございます。
 お尋ねにもございました日本原燃株式会社の再処理施設につきましては、平成二十六年一月に事業変更許可申請をいただきまして、これまで審査会合を五十三回実施してきております。現在のところ、審査において最も大きな割合を占めると考えられます重大事故等対策について、その有効性評価等についての審査を行っているところでございます。
 このような審査の進捗の状況につきましては時間が掛かり過ぎているという御批判もございますけれども、新規制基準は、重大事故対策を新たに要求するなど非常に幅広く高いレベルの安全性を要求してございますので、そういった観点の審査をしております。そうしますと、申請者側においても、審査の指摘を受けて、追加の地質調査を行ったり設備や機器の実証試験を行ったりプラントの挙動や構造強度解析を行ったり、また、こういった申請の内容を整理し直して補正書を作ると、こういった準備に時間を要するという側面もございます。
 原子力規制庁といたしましては、審査全体を効率的に進めるということをするために、適合性審査の審査書を作成するに当たりましては、主な論点等を併せてまとめるといったことを行ったり、審査で確認すべき事項を改めて整理して公表するといったようなことでありますとか、あるいは審査をより効率的に進めるための集中審査などの工夫を進めてきているところでございます。
 引き続き、厳正にかつ迅速に審査を進めてまいりたいと考えてございます。
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滝沢求#18
○滝沢求君 次に、原子力規制委員会の人材確保について伺いたいと思います。
 原子力規制委員会では、約九百七十人の定員に対し九百十人ほどしか人は集まっておらず、慢性的な人材不足で審査の遅れの原因になっているとの指摘も耳にしております。
 そこで伺いたいのですが、人材確保に向けた規制委員会の取組や現状、そして今後の対応策を伺いたいと思います。
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田中俊一#19
○政府特別補佐人(田中俊一君) 専門性を有する人材の不足は原子力規制委員会にとって大変大きな課題だと認識しております。
 これまで累次にわたり実務経験者の中途採用を行っておりますが、私どもが求める人材は誰でもよいというわけにはいかないため、必ずしも十分な人材確保が進んでいないというのが実情でございます。引き続き努力を行うことが必要だというふうに認識しております。
 具体的な取組としては、これまでに、原子力規制委員会の専門性を向上するため、独立行政法人であった原子力安全基盤機構を統合するとともに、原子力発電所の審査、検査等に係る組織の強化を図っております。また、委員会発足時から現在までに、新卒の職員六十名、実務経験者百三十名を採用するなど人材確保に注力をしております。現在も中途採用を継続して実施しておるところでありまして、本日時点では定員九百六十八名に対して実員が九百二十四名になっております。更にこの年度末にかけて職員を募集し、充実していくこととしております。
 科学的、技術的観点から原子力規制を厳格に行うため、質の高い職員の確保が極めて重要であります。意欲と能力のある人材の確保、育成に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、先日の予算委員会でも申し上げましたけれども、一般的に、原子力規制人材だけではなくて、原子力の様々な課題に対応できる優れた人材が日本全体として非常に払底している状況であります。こういうことについては、少し長期的な観点から、政府全体として、先生の御尽力も是非いただきたいと思いますが、人材の底上げというか、幅広い人材の育成にも是非取り組んでいただけるようお願いしたいと思います。そうすれば私どもに来ていただける人材も確保できるものというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
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滝沢求#20
○滝沢求君 今、田中委員長から、人材育成、人材確保のお話ございました。
 田中委員長は八日の委員会でこのように述べられておりました。我が国の原子力規制に対する信頼の回復はいまだ道半ばでありますと。まさに、今答弁も聞いていまして、そのとおりだと思うんです。だからこそ、真の安全文化をしっかりと構築しなければなりません。そのために、先ほどの人材育成も含めて、しっかりとした体制で全力で取り組んでいただきたいと、そのことを要望しておきたいと思います。
 次に、先日、原子力規制委員会に対して国際原子力機関によるレビューが行われましたが、その結果、職員の力量向上に取り組むべきという指摘があったと、そう伺っております。その結果を踏まえ、職員の力量と意識向上に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。
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荻野徹#21
○政府参考人(荻野徹君) お答え申し上げます。
 御指摘のように、IAEAによるレビューが行われました。これは、総合規制評価サービス、IRRSと呼ばれるものでございまして、原子力規制に関する法制度や組織を含む幅広い課題について総合的に評価が行われるものでございまして、日本につきましては、本年の一月の十一日から二十二日にかけてミッションが来日をしたところでございます。
 このIRRSの最終報告は本年四月頃に提示される予定ということでまだ受け取っておりませんけれども、ミッションチームがミッションを終了するときに行いました記者会見等におきまして、日本の原子力及び放射線の安全に係る規制機関が、二〇一二年の設置以来、独立性及び透明性を体現しつつ規制活動に取り組んできたと言及する一方で、原子力施設が再稼働していく中で、規制機関の技術的能力を更に強化する必要があるとの指摘がなされたところでございます。
 より具体的には、ミッションチームと我々とのやり取り、議論の中で、有能で経験豊富な職員の獲得や、教育訓練、研究、国際協力を通じた原子力及び放射線安全に関する職員の力量向上に取り組むべきであるという見解が先方から示されたところでありまして、そういった内容の最終報告をいただくことになろうかと思いますが、規制委員会といたしましては、そういった最終報告の提示を待たずに、できるところから問題解決に向けた取組を開始しているところでございます。
 こういった事柄につきましては、何といいますか、伝統的なといいますか、旧来の経験則や徒弟制的な育成策のみに依存するのではなくて、職員に必要な力量を明確化する、リストアップする、それぞれの力量項目を研修などの能力向上策に結び付けるといった形で力量向上を図る取組が必要でございます。
 既に、規制委員会といたしましても、一昨年六月には原子力規制委員会職員の人材育成の基本方針といったものを定めまして、体系的に職員の力量を管理し、その向上を図る仕組みの構築に着手をしております。
 また、職員が能力向上への意識を高めるということに資するといった観点から、将来の姿の指針となるモデルキャリアパスといったものを複数提示するとか、研修受講とか自己研さんに対する表彰制度といったものを運用するなどの取組も始めているところでございます。
 今後、IAEAから提示される最終報告書の指摘を踏まえつつ、また、諸外国の取組なども参考としながら、ただいま申し上げましたような施策などの一層の充実、本格化に努めることにより、職員の力量と意識向上に一層の努力をしてまいりたいと考えております。
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滝沢求#22
○滝沢求君 指摘を受けたわけでございますから、どうぞ力量の向上、そして意識の向上にもしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 そして、もう一点伺いたいんですが、国内の教育機関で近畿大学、京都大学が保有する実験研究用の原子炉については規制委員会の審査が続いており、停止したままとなっております。人材育成を進めるためにも、大学の原子炉についての審査を早急に進めるべきではないかと考えますが、見解を伺います。
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大村哲臣#23
○政府参考人(大村哲臣君) 試験研究用原子炉の審査状況についてお答え申し上げます。
 大学が保有する試験研究用原子炉につきましては、京都大学の研究用原子炉及び臨界実験装置並びに近畿大学の原子炉に関しまして新規制基準への適合性審査の申請がなされているという状況でございます。
 平成二十五年十二月に施行されました試験研究用原子炉施設に対する新規制基準では、試験炉の構造等が多種多様であること、それから異常時の影響も様々であることなどから、型式や出力レベルに応じた措置を求めているということで、現在厳正に審査を行っているというところでございます。
 これら施設の審査に当たりましては、審査を円滑に進めるため、審査会合や審査のためのヒアリングのほか、基準の解釈等につきまして事業者の質問に回答する行政相談の場を設ける、それから規制委員会委員や規制庁の管理職職員が現場に赴きまして現場確認を行うということで丁寧に指導を行っているという状況でございます。
 今後の審査の見通しにつきましては、審査に対する大学側の対応状況等によるところが非常に大きいということで、一概に確定的に申し上げることというのは難しいわけでございますが、現在、原子炉設置の変更許可に係る審査につきまして、それぞれの原子炉について確認すべき事項を一部のみ残すというところまで進捗をしているということでございます。今後、それぞれの原子炉につきまして、これまでの指摘を踏まえて事業者の方で申請書の補正を行うという見込みでございますが、原子力規制庁としましては、補正が提出されれば速やかに内容の確認を行うこととしたいと考えてございます。
 原子力規制庁としましては、今後とも大学と意思疎通を図りながら、厳正かつ着実に審査を進めてまいりたいと考えてございます。
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滝沢求#24
○滝沢求君 最後に、自然環境保全という観点から、我が国が向かうべき持続可能な社会の在り方について質問したいと思います。
 我が国は、今後本格的な人口減少、超高齢化社会を迎えることと予測されております。その中で、現状のような人口流出が進めば、地方を中心に多くの自治体が存続できなくなるおそれがあるとの民間団体によるレポートも出されているところであります。
 しかし、私たちの経済活動や暮らしは、豊かな良好な自然環境によって支えられているということを私たちは忘れてはいけないのであります。大臣が所信で述べられた、森、里、川、海、これらは全てつながっているものであり、里地、里山、里海などの地方における自然環境が健全に維持されているからこそ都市部における活力ある経済の活動、暮らしが成り立っているのであります。
 したがって、地方の過疎化や衰退を他人事として捉えるのではなく、国民全体として捉えて、地域の豊かな自然環境を維持していくための取組やその担い手、コミュニティーといったものを国民全体としてしっかりと支えていくことが持続可能な社会を実現する上で私は必要ではないかと、そう考えているのですが、政府の見解を伺います。
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丸川珠代#25
○国務大臣(丸川珠代君) 委員御指摘のとおり、私たちの経済活動や暮らしは、森、里、川、海からの恵みに支えられています。これらの恵みを将来にわたって享受をしていくために、国民がその価値を認識し、社会経済の仕組みの中に組み込むことにより、国民全体で支えていくことが重要であると考えています。
 このような考え方を実現するため、環境省では、一昨年から「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトを実施しています。本年度は全国およそ五十か所でリレーフォーラムを開催し、地域における森、里、川、海の保全に向けた取組について今後進めるべき方向性として、各地域における取組の相互の連携、取組を担う人材の育成、経済的に持続可能な仕組みづくりの重要性を指摘する意見が出されました。
 環境省としては、フォーラムでの御意見等を踏まえ、地方と都市が一体となり、森、里、川、海の恵みを将来世代に引き継げる持続可能な社会を実現できるよう取り組んでまいります。
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滝沢求#26
○滝沢求君 大臣、答弁ありがとうございます。
 先ほど私も冒頭申し上げましたように、被災地の復興は道半ばであります。福島の復興なくして、東北の復興なくして日本の再生はありません。どうか、大臣先頭に環境省、皆様方一丸となって、誠心誠意、全力で取り組んでいただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。
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水野賢一#27
○水野賢一君 民主党・新緑風会の水野賢一でございます。
 五年前の福島第一原発事故で発生した指定廃棄物の問題から伺いたいと思うんですが、事故の後に各地で放射能汚染の廃棄物というのが出てきた。稲わらだったり、若しくは焼却灰だったり下水道汚泥だったりするわけですけれども、そのうち八千ベクレルを超えるものについては指定廃棄物として国が処分するという方針で来たわけですよね。
 とりわけそういうようなものが多く発生した宮城県とか栃木県とか茨城県とか千葉県とか五県においては、国がちゃんと処分場も新たに造りましょうと、まあ処分場という言い方、国の言い方で言えば長期管理施設を造りましょうというような方針で進んできたわけですけれども。しかし、これ年月がたってもなかなか進まないから、進まないと、放射能というのは自然減衰するわけですよね、半減期が来れば半分になるわけですから。そのときに、そうすると、当初は八千ベクレルを超えていたんだけれども、だんだんだんだん八千ベクレルを割り込んだというものも出てきて、指定廃棄物という八千ベクレルの基準よりも下回ったものも出てきているわけですけれども。
 そういう中で、報じられているところによると、大臣にお伺いしたいんですが、茨城県では長期管理施設を造るという方針は、これは、国としてはこの方針は茨城に関しては取り下げたという、そういう理解でよろしいんでしょうか。
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丸川珠代#28
○国務大臣(丸川珠代君) 茨城県では、熱心な御議論をいただいた結果、八千ベクレル以下、キログラム当たりですね、については、長期間を要さない指定廃棄物については、現地での保管を継続して、減衰後に段階的に処理するということにいたしました。
 それでもなお、八千ベクレル・パー・キログラム以下となるのに長期間を要する比較的濃度の高いものが、ごく僅かですが、残ります。これらについては、災害リスクの観点から、やはり県内一か所に集約して安全に管理することが望ましいと考えております。しかし、その量は僅かでありますので、他県と同程度の規模の施設を建設する必要性は薄くなったと考えておりまして、今後具体的にこれらを安全に管理する手法について検討をしてまいります。
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水野賢一#29
○水野賢一君 要は、僅かだけれども残るけど、それはそれでしっかり管理しなきゃいけないけれども、そのために特別な施設を造るというほどの必要性はなくなってきたんじゃないかというような御認識なんじゃないかというふうに思いますけど。
 じゃ、茨城はそうで、他の四県についてはその辺は、方針は何か、長期管理施設を造るという方針だったわけですね、従来。これは何か変更は他の四県についてはあるわけでしょうか。
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