予算委員会

2018-02-08 衆議院 全450発言

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会議録情報#0
平成三十年二月八日(木曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 河村 建夫君
   理事 柴山 昌彦君 理事 菅原 一秀君
   理事 田中 和徳君 理事 橘 慶一郎君
   理事 福井  照君 理事 宮下 一郎君
   理事 逢坂 誠二君 理事 津村 啓介君
   理事 竹内  譲君
      あべ 俊子君    伊藤 達也君
      池田 道孝君    石崎  徹君
      石破  茂君    岩田 和親君
      岩屋  毅君    江藤  拓君
      衛藤征士郎君    大岡 敏孝君
      金田 勝年君    神山 佐市君
      古賀  篤君    佐藤ゆかり君
      田所 嘉徳君    竹本 直一君
      武田 良太君    根本  匠君
      野田  毅君    原田 義昭君
      平沢 勝栄君    福山  守君
      星野 剛士君    牧島かれん君
      村上誠一郎君    盛山 正仁君
      山口  壯君    山本 幸三君
      山本 有二君    渡辺 博道君
      青柳陽一郎君    池田 真紀君
      石川 香織君    尾辻かな子君
      岡本あき子君    落合 貴之君
      末松 義規君    中谷 一馬君
      本多 平直君    松田  功君
      道下 大樹君    山内 康一君
      井出 庸生君    稲富 修二君
      小熊 慎司君    大西 健介君
      後藤 祐一君    寺田  学君
      伊佐 進一君    國重  徹君
      中野 洋昌君    原口 一博君
      福田 昭夫君    藤野 保史君
      本村 伸子君    遠藤  敬君
      杉本 和巳君
    …………………………………
   財務大臣         麻生 太郎君
   総務大臣         野田 聖子君
   法務大臣         上川 陽子君
   外務大臣         河野 太郎君
   文部科学大臣       林  芳正君
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   農林水産大臣       齋藤  健君
   経済産業大臣       世耕 弘成君
   国土交通大臣       石井 啓一君
   環境大臣         中川 雅治君
   防衛大臣         小野寺五典君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       吉野 正芳君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (消費者及び食品安全担当)            江崎 鐵磨君
   国務大臣
   (経済再生担当)
   (人づくり革命担当)
   (経済財政政策担当)   茂木 敏充君
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (まち・ひと・しごと創生担当)          梶山 弘志君
   国務大臣         鈴木 俊一君
   外務副大臣        中根 一幸君
   財務副大臣       うえの賢一郎君
   経済産業副大臣
   兼内閣府副大臣      武藤 容治君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 杉本 和行君
   会計検査院事務総局第二局長            腰山 謙介君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   田和  宏君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局長)          河村 正人君
   政府参考人
   (復興庁統括官)     加藤 久喜君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局長)            渡辺 克也君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    小野瀬 厚君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    正木  靖君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            岡   浩君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  梨田 和也君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    太田  充君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          高橋 道和君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  宇都宮 啓君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           定塚由美子君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            高島 竜祐君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         田村  計君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  石川 雄一君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  藤井 直樹君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 槌道 明宏君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  前田  哲君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  西田 安範君
   政府参考人
   (防衛装備庁長官)    鈴木 良之君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   参考人
   (独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長)           北村 隆志君
   予算委員会専門員     石上  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月八日
 辞任         補欠選任
  あべ 俊子君     池田 道孝君
  伊藤 達也君     田所 嘉徳君
  石破  茂君     神山 佐市君
  今村 雅弘君     大岡 敏孝君
  平井 卓也君     福山  守君
  阿部 知子君     石川 香織君
  青柳陽一郎君     池田 真紀君
  落合 貴之君     松田  功君
  山内 康一君     末松 義規君
  稲富 修二君     寺田  学君
  中野 洋昌君     國重  徹君
  篠原  孝君     福田 昭夫君
  藤野 保史君     本村 伸子君
  遠藤  敬君     杉本 和巳君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     あべ 俊子君
  大岡 敏孝君     岩田 和親君
  神山 佐市君     石破  茂君
  田所 嘉徳君     伊藤 達也君
  福山  守君     牧島かれん君
  池田 真紀君     青柳陽一郎君
  石川 香織君     尾辻かな子君
  末松 義規君     道下 大樹君
  松田  功君     落合 貴之君
  寺田  学君     稲富 修二君
  國重  徹君     中野 洋昌君
  福田 昭夫君     篠原  孝君
  本村 伸子君     藤野 保史君
  杉本 和巳君     遠藤  敬君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     武田 良太君
  牧島かれん君     平井 卓也君
  尾辻かな子君     中谷 一馬君
  道下 大樹君     本多 平直君
同日
 辞任         補欠選任
  武田 良太君     今村 雅弘君
  中谷 一馬君     阿部 知子君
  本多 平直君     山内 康一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成三十年度一般会計予算
 平成三十年度特別会計予算
 平成三十年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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河村建夫#1
○河村委員長 これより会議を開きます。
 平成三十年度一般会計予算、平成三十年度特別会計予算、平成三十年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官田和宏君、内閣府地方創生推進事務局長河村正人君、復興庁統括官加藤久喜君、総務省総合通信基盤局長渡辺克也君、法務省民事局長小野瀬厚君、外務省大臣官房参事官志水史雄君、外務省欧州局長正木靖君、外務省中東アフリカ局長岡浩君、外務省国際協力局長梨田和也君、財務省理財局長太田充君、文部科学省初等中等教育局長高橋道和君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官宇都宮啓君、厚生労働省社会・援護局長定塚由美子君、中小企業庁経営支援部長高島竜祐君、国土交通省土地・建設産業局長田村計君、国土交通省道路局長石川雄一君、国土交通省鉄道局長藤井直樹君、国土交通省自動車局長奥田哲也君、国土交通省航空局長蝦名邦晴君、防衛省大臣官房審議官槌道明宏君、防衛省防衛政策局長前田哲君、防衛省整備計画局長西田安範君、防衛装備庁長官鈴木良之君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長腰山謙介君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河村建夫#2
○河村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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河村建夫#3
○河村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。星野剛士君。
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星野剛士#4
○星野委員 自由民主党の星野剛士でございます。
 予算委員会での貴重な質疑時間をいただきまして、河村委員長を始め、先輩、同僚議員に感謝をしております。ありがとうございます。
 まず、北朝鮮の核・ミサイル開発問題と北朝鮮による日本人拉致問題について質問をさせていただきます。
 あす九日から韓国、平壌の地で冬季オリンピックが始まります。参加する全ての選手の活躍、特に日の丸を背負う日本代表選手の活躍を心から期待をしております。昨日は……ヤジ平昌、失礼いたしました。平昌ですね。一説では平壌オリンピックとも言われておりますが。
 昨日は、安倍総理とペンス副大統領との会談が行われました。核武装した北朝鮮は決して受け入れられないとの立場を確認するとともに、北朝鮮のほほ笑み外交に目を奪われてはならないとの認識でも一致をいたしました。総理は、北朝鮮が非核化に向けた真摯な意思と具体的な行動を示さない限り、意味ある対話は期待できないとしております。
 一方、北朝鮮は、本日、大規模な軍事パレードを行うとの報道もあります。軍事大国化した姿を世界に発信しようとしているのであります。
 あすの平昌オリンピックの開会式には安倍総理とともにペンス副大統領も出席をすることとなっておりまして、日韓、米韓首脳会議を通じて、昨日確認された事項をぜひ文在寅韓国大統領に伝え、日米韓の軸が決してぶれることがないよう再確認をしていただきたいと切望をしております。
 一九九一年、平成三年一月三十日と三十一日の両日、北朝鮮の平壌において、第一回目の日本と北朝鮮による国交正常化交渉が行われました。私は、この交渉を取材する産経新聞の記者としてこの現場におりました。当時二十七歳でございました。
 取材の合間に連れていかれた主体思想塔、高さ百七十メートルの頂上付近に立ったとき、眼下に見えてきたのは多数のお墓でございました。連絡員に聞いてみると、よく気づいてくれました、この塔は、金日成主席の生誕七十周年をお祝いするために金正日書記から贈られたものです、短期間で建設をしなければなりませんでした、あのお墓は、命綱をつけずに建設に当たった、速攻戦を戦い抜いた革命戦士たちのお墓でありますと。
 そんなことがこの地上で起きるのか、そんなことで命を落とした若者たちが革命戦士として祭られるのかと、強い怒りが込み上げてまいったのを今でも鮮明に記憶をしております。
 この第一回、日本と北朝鮮の国交正常化交渉で、日本側は、北朝鮮の核開発疑惑に対して、国際原子力機関による査察の受入れを強く主張いたしました。これに対して北朝鮮は、IAEAによる核査察の受入れは米国の核不使用の保証が前提と拒否をいたしました。さらに、日本側に米国との直接交渉の橋渡しまで要請をしてきたわけでございます。
 このときの国際的な懸念事項は、北朝鮮による秘密裏の核兵器の開発でございました。私自身も、核疑惑の連載記事を執筆しておりました。この日の日朝交渉で明らかになったことは、北朝鮮の国家目標は、徹頭徹尾、核弾頭とその運搬手段である大陸間弾道弾、ICBMを保有し、米国との直接交渉によって金王朝体制の存続を保証してもらうことでございました。
 一九九三年から四年にかけまして、米朝枠組み合意もございました。また、六カ国協議もございました。北朝鮮の意思は、この二十七年間全く変わっておりません。金王朝の存続を米国から直接保証してもらいたい、その目的を達成するためには、核弾頭の小型化と運搬手段の大陸間弾道弾、ICBMの保有、実戦配備が不可欠である。北朝鮮にすれば、この究極の目的を達成するまで、持てる外交資源、対話のテーブル、多国間交渉、軍事的挑発などあらゆる手段を捉え、手段を選ばず、着々と進めてきたのではないでしょうか。
 これまでの三十年間の経緯と過去を振り返ってまいりましたが、一つの結論が導き出されると思います。その結論とは、北朝鮮は、みずからの体制を存続させるために、確固たる意思を持って核・ミサイル開発を継続して、その目的達成まであと一歩のところまで来ているという事実でございます。
 ここに至るまでは、北朝鮮は、あらゆる手段、対話のテーブル、二国間や多国間交渉、南北融和のほほ笑み、軍事的挑発などを駆使してきたのではないでしょうか。我が国はこれ以上だまされ続ける余裕は一切ないと考えますけれども、中根外務副大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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中根一幸#5
○中根副大臣 ありがとうございます。
 今、星野先生がおっしゃったとおり、北朝鮮は、一九九四年、枠組み合意、そして二〇〇五年、六者会合共同声明を時間稼ぎの口実に使い、核・ミサイル開発を進めてきております。一九九四年には核兵器も弾道ミサイル技術も成熟にほど遠かった北朝鮮が、今や核実験や弾道ミサイル発射を相次いで強行するようになっております。
 このような経緯に鑑み、北朝鮮とは、対話のための対話では意味がないと申し上げております。
 あらゆる手段を使って北朝鮮に対する圧力を最大限にまで高め、北朝鮮の方から、政策を変更するので対話をしてほしいと言ってくる状況をつくっていく。これを通じ、核・ミサイル問題、そして何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、全力を尽くしてまいりたいと思います。
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星野剛士#6
○星野委員 あすから韓国の平昌で五輪が開催をされますが、韓国の政府の対応は、残念ながら、何とも心もとない限りでございます。北朝鮮から足元を見透かされ、手玉にとられている印象がとても強くございます。
 これまでの歴史を見ても、金大中政権及び盧武鉉政権での太陽政策など、北朝鮮の瀬戸際外交、ほほ笑み外交に翻弄をされてまいりました。
 先月のカナダでの対北朝鮮関係外相会合で、韓国の外相は人道支援八億円を主張し、日米英等の外相から、現在はその時期ではないとたしなめられたとの情報もございます。
 そこで、お伺いいたします。
 北朝鮮の核・ミサイル開発への制裁を更に強化し、圧力強化をすることによってその政策を変更させる、完全で、検証可能で、不可逆的な政策変更とするためには、日米韓の連携が不可欠だと考えます。この点について、今後、韓国政府に対してどのような外交戦略で臨まれるのか、御所見をお伺いをしたいと思います。
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中根一幸#7
○中根副大臣 ありがとうございます。
 平昌五輪の成功に向け、南北間での対話が行われていることは評価いたしておりますが、その間も北朝鮮は核・ミサイル開発を継続しております。
 先生御案内のとおり、北朝鮮が、先ほどもお話ししましたが、一九九四年の枠組み合意、そして二〇〇五年の六者会合共同声明を時間稼ぎの口実に使い、核・ミサイル開発を進めてきたとの反省を踏まえて、北朝鮮との対話のための対話では意味がないということを先ほどもお話しさせていただきました。
 このような観点から、七日に行われた安倍総理とペンス副大統領との会談では、核武装した北朝鮮は決して受け入れられないとの認識を改めて確認するとともに、朝鮮半島の非核化に向けて、北朝鮮に政策を変えさせるため、日米、日米韓三カ国で緊密に連携し、あらゆる方法で圧力を最大限まで高めていくことを確認しております。
 また、来るべき日韓首脳会談では、北朝鮮問題について、北朝鮮に政策を変更させ、核・ミサイル計画を放棄させるため、あらゆる方法で圧力を最大限まで高めていくとの方針からぶれてはならないということを直接伝え、日米韓でしっかりと連携していく必要性を改めて確認することが重要であると思っております。
 引き続き、日米、日韓、日米韓、三カ国で協力し、中国、ロシアを含む関係国とも緊密に連携しながら、北朝鮮に政策を変えさせるため、あらゆる手段を通じて圧力を最大限まで高めてまいります。
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星野剛士#8
○星野委員 ありがとうございました。
 そういう意味でも、昨日の安倍総理とペンス米国副大統領との会談、大変意義があったと思います。
 もう皆さんも御承知のとおり、今回の安倍総理の韓国訪問については、党内からも大変な反対意見も多くございました。しかし、あえてこの時期に御自身が韓国に渡られて韓国の大統領としっかりと話をする、そのことが極めて重要だ、不可欠だという御判断からの訪韓だと思います。しっかりと成果を上げていただきたいと心から願います。
 続きまして、北朝鮮による日本人の拉致問題についてお話をさせていただきたいと思います。
 核・ミサイル開発を、しっかりと政策を変更させる、そのこととともに、北朝鮮に拉致された日本人の全てをしっかりと奪還して、もう一度日本の地を踏んでもらう、これは日本国家に課せられた極めて重い、重要な課題だというふうに認識をしております。
 北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの御両親は、神奈川県川崎市にお住まいでございます。神奈川県議会のときから、さまざまな機会で御両親とお会いをさせていただきました。弟さんとも何度も食事もさせていただきました。お母様の早紀江さんは八十二歳となられました。時間がないんです。
 この北朝鮮による日本人拉致問題の全面解決に向けての決意と覚悟をお聞かせ願いたいと思います。
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中根一幸#9
○中根副大臣 御案内のとおり、拉致問題は安倍内閣の最重要課題でございます。全ての拉致被害者の御家族が御自身の手で肉親を抱き締める日が来るまで、安倍内閣の使命は終わりません。
 トランプ大統領は、全世界が注目する国連総会の演説で横田めぐみさんに言及、訪日の際には拉致被害者の御家族の皆様と面会し、御家族の方々の思いのこもった訴えに熱心に耳を傾けていただきました。これは、拉致問題の早期解決に米国が明確にコミットしてくれたということだと考えております。引き続き、米国と緊密に連携してまいります。
 平昌五輪の成功に向け、南北間で対話が行われている間にも、北朝鮮の核・ミサイル開発は継続しております。また、北朝鮮から拉致問題の解決に向けた具体的な動きは示されておりません。拉致、核、ミサイル問題を解決することなしに北朝鮮に明るい未来はない、北朝鮮に対する国際社会の圧力をてことしつつ、北朝鮮に拉致問題の早期解決に向けた決断を迫ってまいります。
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星野剛士#10
○星野委員 ありがとうございます。
 続いて、第四次産業革命、とりわけ今国会でも関連二法案が提出をされる予定であるサンドボックス制度についてお伺いをさせていただきます。
 先日、ダボス会議でも、主要先進国の指導者は第四次産業革命の推進に強いリーダーシップを示されていると聞いております。各国の間で投資を呼び込むための法人減税や規制改革を競い合っている中で、我が国発のイノベーションもこれまで以上に加速をしてまいらなければなりません。
 今月一日の未来投資会議で、安倍総理は、従来の産業分野にとらわれない革新的なビジネスが次々と登場をしてくる時代に、いわゆる業法のような縦割りの発想に基づく二十世紀型の規制システムから脱却をして、サービスや機能に着目をした発想で捉え直した柔軟な制度改革が不可欠だとお話をされております。
 そこで、レギュラトリーサンドボックス、規制の砂場であります。
 この名前、イギリスで生まれた政策でありますが、いわば子供が砂場、サンドボックスで遊ぶように、ベンチャー企業が規制のないフリーな環境で新しいビジネスに挑戦をする、その先駆けとなるのがこの規制のサンドボックスでございます。
 このサンドボックス制度につきまして、総理はさきの施政方針演説でも触れられております。このサンドボックスの制度設計に当たりましては、昨年来、成長戦略や経済政策パッケージなどでも二つのタイプがあります。一つはフィンテックなどの全国規模の大型プロジェクトに適用するプロジェクト型と、地域限定で自治体の協力のもとスピーディーに事業を実現をさせる特区型が検討されております。その結果、それぞれ、今国会でサンドボックスの関連法案、具体的には生産性革命法と改正国家戦略特区法の提出が予定をされております。
 我が国の第四次産業革命を加速するためには、この関連二法案の早期成立が必要だと思います。まずは、この規制のサンドボックス関連法案について、世耕経済産業大臣の意気込みをお伺いをしたいと思います。
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世耕弘成#11
○世耕国務大臣 星野議員は、お地元が特区制度を活用されるなど、規制緩和について大変知見を持っておられる議員でありますけれども、今、どんどんと革新的なサービスが、まあ、はっきり言って海外から日本に上陸しているというのが現状であります。カーシェアリングサービスですとか、あるいはキャッシュレスの決済サービスとか、いろいろなサービスが上がってきています。
 これは、非常に我々気をつけておかなければいけないのは、そういう革新的なサービスが、別にそのサービスのシェアをとるだけではなくて、そのサービスから生まれるいろいろな日本人のビッグデータを根こそぎ持っていかれるという私は懸念を持っているわけです。
 例えば、今、中国でアリペイというのがはやっていて、今、中国人観光客がふえている影響で日本でもアリペイが徐々に広がり始めていますが、これはただ単にキャッシュレス決済をとられるだけではなくて、日本人の購買データ、小売店のいろいろなデータ、それが根こそぎとられる。そういう意味で、我々も日本発の革新的なサービスを育てていかなければいけないと思っています。
 日本には技術はあります。どちらかというと、今言われている革新的なサービスというのは、実は技術的にはそんな大したことない。日本の方がもっといい技術がある。あるいは、アイデアだってないわけじゃない。だけれども、やはり規制のところでひっかかってしまうんです。
 これが今までの特区とか規制緩和と違うのは、これから出てくる革新的なサービスというのは、何で規制していいかわからない。今までは、これが規制しているこの業種のここの規制を緩和しようという議論でよかったんですが、何で規制するかというところから議論が始まってしまいますから、ルールができない。ルールができないから始められないというのが、今まで日本がこういった革新的なサービスでおくれてきた一つの原因だと思っています。
 そこで、レギュラトリーサンドボックス制度、規制の砂場と言っていますが、ぜひ、もうちょっといい日本語があればアイデアをいただきたいと思っているんですが、このレギュラトリーサンドボックス制度。これは逆に、まず一旦、メンバーとか期間は限るけれども自由にやってみてください、その中でもし問題が出てくればルールを決めていきましょうという制度でありまして、これはイギリスから始まって、今世界で既に多数の国が始めているという状況でありますので、日本でも今国会でぜひこの法律を早期に成立をさせていただいて、やっていきたいと思っています。
 具体的にどんなことが考えられるかというと、例えば、今、クレジットカードとかの与信枠というのは割賦販売法で決められていて、皆さん、申込書で年収を書く欄とかあるわけですが、年収とか預貯金とかほかの借金の残高で与信枠を決めなさいとなっているんですが、これを例えば毎回の支払い状況に応じて人工知能が判断して、この人はこれだけちゃんと払っているからこれぐらい大丈夫ですよということをやれるようにするとか、あるいは、家電をこれからネットにつないでいくというときに、電気用品安全法という法律があって、なかなかこれは厳しいルールになっているんですが、これも、一旦つないでみて、何かほかの家電製品との問題が起こるかどうかというのをチェックしてみる、こんなことが考えられるのではないかというふうに思っております。
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星野剛士#12
○星野委員 ありがとうございました。
 特に本日は、このうち特区型について更に質問をさせていただきたいと思います。
 私の地元神奈川県藤沢市では、既に、これまでの国家戦略特区制度を通じて全国に先駆けた先進的な取組を行ってきており、大きな成果も生み出しております。大臣からも御紹介をいただきました。こうした取組をこのサンドボックスで更に一歩前進させたいというふうに考えております。
 成功例の一つが農家レストランでございます。これまで、自分の農家で生産されたものしか加工、販売が認められなかったものでありますが、特区を活用して、全国初の都市型の農家レストランが藤沢市にこの四月にもオープンをいたします。
 全国で農家レストランの取組がもう既に行われておりますけれども、この農家レストランは、特区制度を利用して、一点突破、全面展開の一番いい例だと思います。というのも、生産緑地法の改正が既にもう行われておりまして、全国のどこでも、生産緑地内に農家レストランやまた直売所が建設をされることになりました。成功事例をもって全てを変える、一点突破、全面展開の好事例だと私は思っております。
 もう一つは自動走行でありますが、一昨年の二月、日本で初めて、一般の買物客約五十名、藤沢市民を試乗させた自動運転タクシー、ロボットタクシーの実証実験を藤沢市で行いました。また、今は、将来の自動運転を想定した、そのときには無人の車が宅配便となる、こうした取組も、ロボネコヤマトという名前で、もう今、藤沢で五台走っております。
 今回の特区法改正によるサンドボックスは、自動走行とドローンの分野を対象にすると聞いております。確かに、自動走行の実証を行う場合、道路運送車両法に基づく実験車両の認可など、まだまだ時間を要すると聞いております。
 また、ドローンについても、これはまだ構想段階ではございますけれども、再来年の二〇二〇年のオリンピックの際に、地元藤沢で行われるセーリング競技大会の模様を、ぜひとも世界初のドローンによる空撮で放映をしたいと考えております。航空法上の許可についても、抜本的な規制緩和が重要であります。
 自動走行やドローンのサンドボックスを進めるために、道路運送車両法や航空法といった規制を担当する国交省の理解、柔軟な対応が必要でありますが、これについて石井国交大臣のお考えをお聞かせください。
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石井啓一#13
○石井国務大臣 自動運転につきましては、車内にハンドルやブレーキペダルを備えていないなど、従来とは異なるさまざまな車両が用いられることから、運転者が車内にいることを前提とした現行の道路運送車両法の保安基準への適合性を一律に判断ができません。
 このため、国土交通省では、昨年二月に、走行速度の制限などの安全確保措置をとることを条件に、実験車両のブレーキペダルなどの保安基準を個別に緩和することを可能とする柔軟な措置を講じておりまして、昨年の十二月より、この緩和措置を活用しました、遠隔地の運転者が公道上の車両を操作する実証実験が、東京都、愛知県、石川県の三カ所で行われております。
 また、ドローンにつきましても、日本各地において、必要な航空法の許可、承認を取得した上で、ドローンによる荷物の配送など、さまざまなドローンの実証実験が実施をされております。
 国土交通省といたしましては、今国会に提出予定の法案の成立によりまして規制のサンドボックス制度が導入された際には、安全性の確保を前提としつつ、本制度も活用いたしまして、自動運転の実現及びドローンの利活用促進に向けた取組を更に加速してまいりたいと存じます。
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星野剛士#14
○星野委員 最近の報道では、今回のサンドボックスでは電波法の特例措置も講じられると聞いております。
 我が藤沢は、介護ロボットの開発、実証実験の拠点でもございます。電波法を所管する総務省にも、我が国のイノベーションを加速化するこのサンドボックス制度への御理解をいただき、今回の法律に電波法の特例を設けるべきかと考えますが、その点につきまして、野田総務大臣に御意見をお伺いをしたいと思います。
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野田聖子#15
○野田国務大臣 お答えいたします。
 もちろん、自動運転やドローンの社会実装を推進することは、生産性革命やイノベーションの実現に必要な取組だと強く認識しています。
 ですから、総務省では、ドローンを利用した高画質かつ長距離の映像伝送ニーズにしっかり対応するために、使用可能な周波数帯の拡大や電波の出力の引上げなどについては、既に平成二十八年八月に制度を整備したところです。
 現状、国家戦略特区の制度を活用して、各地、ドローンによる物資輸送やインフラ点検等の実証実験が実施されているところですが、総務省では、必要となる免許の手続の簡素化を既に行っております。
 総務省としては、今お話がございました委員の御提案も当然含め、今後とも、イノベーションにつながる研究開発や実証実験が迅速に進められるよう、積極的に協力してまいります。
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星野剛士#16
○星野委員 大変前向きな答弁をいただきました。
 このように、私の地元神奈川県の藤沢のように、国家戦略特区で実績を持つ先進的な地域が、更にもう一歩、特区を進化させたこのサンドボックス制度を活用して、我が国の第四次産業革命を地方から牽引をしていくことが重要だと考えております。
 ただ、皆さんも御存じのとおり、昨年来、この国家戦略特区は、一部の報道がきっかけとなり、問題が指摘されるようになってしまっております。総理や関係者がたびたびおっしゃっているように、この国家戦略特区制度は一点の曇りもないものでありまして、私は、むしろ、医療、農業、観光、教育などのさまざまな分野で、長年できなかった岩盤規制改革を実現してきたすぐれた取組だと確信をしておりますし、現実に私の地元で幾つも成果が上がってきております。この特区の取組を決して減速をさせてはならないというふうに考えております。
 ただし、昨年来の余りの報道の大きさに、内閣府の事務局なども萎縮をして、特区制度全体がやや停滞してしまっているのではないかという心配をする声も聞かれます。
 そうした懸念を払拭していただくためにも、最後に梶山大臣に、ぜひ、国家戦略特区はこれからも、総理みずからもおっしゃっておりますが、ドリルの刃となって岩盤規制改革を断行し続ける、そうした決意を語っておりますが、梶山担当大臣の御所見をお伺いをしたいと思います。
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梶山弘志#17
○梶山国務大臣 国家戦略特区、岩盤規制改革なくして成長戦略なしの覚悟を持って取組を進めております。このことによって、いち早く最新技術を社会実装する、そのことによって新たな産業が生まれ、新たな雇用が生まれる、新たなビジネスが生まれる、そういう考えのもとに進めております。
 議員も御指摘のような農家レストランを始め、地域限定保育士などの事業を神奈川県におかれましては積極的に提案し、具体化を進めていただいているものと認識をしております。
 今回創設を目指す地域限定型の規制のサンドボックス制度は、自動運転、ドローン、電波利用といった近未来技術や第四次産業革命の実現に資する高度で革新的な技術に関し、過去に類例のない実証実験を積極的かつ大胆に実施をしていくための取組であり、このことにより、この技術が全国に波及するような取組にしてまいりたいと思っております。
 具体的には、実証実験の内容については、区域計画で認定をされた時点で関係法令の許可等がなされたものとみなし、事前規制の最小化を図るとともに、第三者委員会を設置して事後チェックを強化することによって、関係省庁の協力も得つつ、より円滑にスピーディーに実現を目指してまいりたいと思っております。
 今国会、規制のサンドボックス制度の法制化を目指すとともに、今後、先端的かつ野心的な実験を本制度のもとでしっかりと取り上げ、世界最先端の技術の実証が我が国で実現できるように、そういう仕組みができるように、本制度の構築にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
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星野剛士#18
○星野委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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河村建夫#19
○河村委員長 これにて星野君の質疑は終了いたしました。
 次に、國重徹君。
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國重徹#20
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 身寄りのない人が亡くなって受取手のない現金を地方自治体が保管をする遺留金、この行き場のない、処理できない、塩漬けとなった遺留金がふえ続けて、各地の自治体がその取扱いに苦慮をしております。例えば、私が在住をしている大阪市、この大阪市が保管をする遺留金は、平成二十九年三月末時点で約七億三千万円になっております。
 きょうは、この遺留金の処理をメーンテーマにして質疑をしていきたいと思いますけれども、私が最も言いたい結論部分を先取りして言いますと、塩漬けになった多額の遺留金が発生しているのは、これは立法の不備であって、早急にこれに対処しなければならないということであります。
 まず、野田総務大臣にお伺いいたします。
 全国の自治体で塩漬けになっている遺留金があるということ、こういった事実を御存じでしょうか。端的にお答えいただければと思います。
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野田聖子#21
○野田国務大臣 お答えします。
 身寄りのない独居者の死後に残された遺留金を自治体が保管し、それが多額に膨らんでいる、その事実については報道等で承知しています。
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國重徹#22
○國重委員 野田総務大臣も御存じということですが、では、なぜそもそも自治体に塩漬けとなる遺留金というものが生じるのか、順次確認してまいりたいと思います。
 御参考までに、配付させていただきました資料一の「遺留金処理の流れの概要(遺留金が塩漬けになるまで)」と題するこのフローチャート、これは新聞各紙ほか文献を使ってこちらの方でまとめさせていただいたものでありますけれども、このペーパーをごらんいただければと思います。
 身寄りのない独居者が亡くなった場合で家族や親族に連絡がとれない場合は、原則として各自治体が火葬、埋葬を行う、この費用については第一義的に亡くなった故人の遺留金を充てることになる、厚労省、この理解で間違いないでしょうか。
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宇都宮啓#23
○宇都宮政府参考人 お答えいたします。
 御指摘いただきましたとおり、墓地、埋葬等に関する法律におきまして、死体の埋葬又は火葬を行う者がいないとき又は判明しないときは、死亡地の市町村長が死体の埋葬又は火葬を行うこととされているところでございます。
 また、埋葬又は火葬の費用に関しましては、まずは死亡者の遺留金等から充当することとされているところでございます。
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國重徹#24
○國重委員 そうすると、遺留金を火葬、埋葬費に充ててもなおお金が残った場合、その残余の遺留金の取扱いについてはどうなるのか。現行法上特段の規定はないので、一般原則である民法の規定に基づいて取り扱われる、こういう理解でいいのかどうか、厚労省に答弁を求めます。
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定塚由美子#25
○定塚政府参考人 遺留金を埋葬の費用に充てた後の残余の遺留金がある場合でございますが、墓地埋葬法におきましても、また墓地埋葬法において規定を準用しております行旅病人及行旅死亡人取扱法におきましても、この取扱いを定めた特段の規定はございませんので、一般法である民法の規定に基づき取り扱われることとなると考えているところでございます。
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國重徹#26
○國重委員 一般原則である民法の規定に基づいて取り扱われるということになりますと、火葬、埋葬費に充ててもなおお金が残った場合、その残余の遺留金については、相続人がいれば相続人に引き渡す。親とは縁を切って、もう一切かかわりたくない、こういったことなどを言って相続人がその遺留金の受領を拒絶した場合には法務局に供託をする、そういった処理の流れになります。
 一方で、問題となるのは、相続人がいない場合の残余の遺留金の処理でございます。
 法務省に伺います。一般的に、相続人のいない財産について、現行法上どのように処理されることになるのか、答弁を求めます。
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小野瀬厚#27
○小野瀬政府参考人 お答えいたします。
 相続人のいない財産を清算する手続といたしまして、民法は、相続財産管理制度を設けております。
 この制度におきましては、相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は法人とされ、利害関係人又は検察官の請求により、家庭裁判所が相続財産管理人を選任することとされております。
 相続財産管理人は、相続人を捜索しつつ、相続財産を管理、清算いたしまして、なお残余財産があるときは、その財産は国庫に帰属する、このようにされております。
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國重徹#28
○國重委員 ありがとうございました。
 そうですね。遺留金の処理につきましては、利害関係がある場合は自治体が家庭裁判所に相続財産管理人の選任を申し立てて、この相続財産管理人というのは弁護士等がなりますので、その弁護士らに残った遺留金の清算を依頼することになるということになります。
 この申立てには、管理人の報酬などに充てるために、大体、通常約三十万円から百万円程度の費用が必要になりまして、この費用は遺留金の中から支払われることになります。そして、亡くなった方、故人に債権や債務がある場合には、管理人がそれらを清算した上で、それでもなお遺留金が残れば、それを国庫に入れることになります。
 もっとも、遺留金が相続財産管理人の申立てに必要な費用に満たない場合、例えば、身寄りのない人が亡くなった場合に、四十万円の現金が残ったとします。この場合、埋葬費等が二十万円かかれば、これを当初の四十万円の遺留金から控除をしまして、残余の遺留金は二十万円となります。仮に相続財産管理人の選任申立てに必要な費用が三十万円とした場合、この残余の遺留金二十万円は申立ての費用に満たないので、自治体としては、わざわざ公費を出してまで申立てをする必要はない、意味がない、かえって費用倒れになって市民の理解が得られない、そういったことで、このような場合、自治体は少額の遺留金を歳入歳出外現金として保管せざるを得ないことになりますが、この行き場のない、塩漬けとなった遺留金が多額に今膨らんできております。そして、この塩漬けの遺留金は、ひとり暮らしの高齢者の孤独死などが今後ふえてくれば、それに伴って更に増大していくものと見込まれます。
 そこで、一部の自治体は、窮余の策としまして、残余の遺留金を、家財処分とか、また永代供養とか、あるいは地元の社会福祉協議会への寄附などに充てて使い切っているというふうに聞き及んでおります。
 しかし、この点に関して、例えば生活保護受給者が亡くなった際に残った遺留金を永代供養や寄附に充てることについて、会計検査院は問題があると指摘をしております。
 具体的には、平成二十六年三月に会計検査院が公表しました「生活保護の実施状況について」と題する報告書の中でそのことを指摘しておりますけれども、会計検査院はどういった点に問題があると考えているのか、お伺いいたします。
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腰山謙介#29
○腰山会計検査院当局者 お答えいたします。
 会計検査院は、平成二十六年三月の報告書において、一部を葬祭扶助費に充当した残余の遺留金が少額である場合に、相続財産管理人の選任の申立ての手続を行わずに、葬祭扶助の対象となる費用以外の永代供養料等の使途に充てていた事態について、このような取扱いは生活保護法第七十六条等に照らして現行制度上認められないことや、事業主体である地方公共団体が亡くなった被保護者の少額の遺留金を長期間にわたり保管しなければならない状況も見受けられ、遺留金の処理は事業主体にとって大きな負担になっていることなどを検査の状況として記載をしております。
 そして、厚生労働省において、残余の遺留金の取扱いについて、事業主体がその適切な処理を図ることができることとなるよう関係省庁と連携するなどして検討することに留意して、今後とも各種施策の立案、見直しなどに努めていく必要があることなどを会計検査院の「所見」として記載しているところでございます。
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