経済産業委員会

2018-06-19 参議院 全94発言

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会議録情報#0
平成三十年六月十九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     伊藤 孝恵君     石上 俊雄君
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     中川 雅治君     小野田紀美君
     辰巳孝太郎君     市田 忠義君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜野 喜史君
    理 事
                井原  巧君
                滝波 宏文君
                吉川ゆうみ君
                大野 元裕君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                小野田紀美君
                北村 経夫君
                松村 祥史君
                丸川 珠代君
                宮本 周司君
                渡辺 猛之君
                渡邉 美樹君
                平木 大作君
                矢倉 克夫君
                石上 俊雄君
                鉢呂 吉雄君
                真山 勇一君
                市田 忠義君
                岩渕  友君
   国務大臣
       経済産業大臣   世耕 弘成君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        廣原 孝一君
   政府参考人
       財務大臣官房審
       議官       宮原  隆君
       文部科学大臣官
       房審議官     千原 由幸君
       経済産業大臣官
       房審議官     及川  洋君
       経済産業省貿易
       経済協力局長   石川 正樹君
       経済産業省製造
       産業局長     多田 明弘君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        小野 洋太君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       気象庁地球環境
       ・海洋部長    田中 省吾君
       環境大臣官房審
       議官       小野  洋君
   参考人
       株式会社日本貿
       易保険代表取締
       役社長      板東 一彦君
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       社長       小早川智明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
〇特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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浜野喜史#1
○委員長(浜野喜史君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、伊藤孝恵君、辰巳孝太郎君及び中川雅治君が委員を辞任され、その補欠として石上俊雄君、市田忠義君及び小野田紀美君が選任されました。
    ─────────────
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浜野喜史#2
○委員長(浜野喜史君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、経済産業省製造産業局長多田明弘君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜野喜史#3
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜野喜史#4
○委員長(浜野喜史君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に株式会社日本貿易保険代表取締役社長板東一彦君及び東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長小早川智明君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜野喜史#5
○委員長(浜野喜史君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜野喜史#6
○委員長(浜野喜史君) 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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矢倉克夫#7
○矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。大臣以下、皆様よろしくお願いいたします。
 今日は法案審査、法案質疑ということであります。
 ちょっと質問に入る前に要望でありますが、昨日、大阪中心に大地震が発生をいたしました。本当に甚大な被害でございます。経産省といたしましては、これからライフラインの復旧などもございます。とりわけエネルギーの関係であるとか是非御尽力をいただきたいという点をお願い申し上げるとともに、この震災で被害に遭った企業、とりわけ中小企業の支援等も含めて、大臣を先頭に是非陣頭指揮を執っていただいて、よろしくお願い申し上げます。これは、まずは御要望を申し上げたいというふうに思います。
 その上で、今日は二十分お時間をいただきました。オゾン層、これはモントリオール議定書の改正を踏まえた今回の法改正であります。それについて、法の趣旨とともに、この国際的な義務を、履行を含めて日本がどのように世界に貢献していくのかという観点も踏まえて、何点か御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、今回のオゾン層の改正法案の目的なんですが、これ従来はオゾン層を破壊する特定フロンを規制しておりましたが、今回の改正法案では、オゾン層を破壊しませんが地球温暖化に悪影響を与える代替フロンについて新たに規制対象に加えている法案であります。すなわち、これまでの法案の趣旨がオゾン層の保護であったのを、これ代替フロンを規制するというのは地球温暖化の防止にあるという点で、従来の目的から法目的が広がるというふうに理解もできるところであります。
 それについて、代替フロンを新たに規制対象とするに当たりまして、目的規定にオゾン層の保護を図るに当たり気候に及ぼす潜在的な影響に配慮することが追加されておりますが、改めて、このように目的規定を改正した趣旨をまずは御質問したいというふうに思います。
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多田明弘#8
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 これまでモントリオール議定書におきましては、オゾン層の保護を目的といたしまして、オゾン層を破壊する物質である特定フロン、これの生産、消費を規制してきたところでございます。これによりまして特定フロンから代替フロンへの転換を図ってきた、こういうことでございます。
 しかしながら、その代替フロン、これがオゾン層は破壊しないものの高い温室効果を有して地球温暖化に影響を与えると、こういうことから、一昨年の十月に、モントリオール議定書の前文に規定されております気候に及ぼす潜在的な影響に配慮するという趣旨を踏まえまして代替フロンを規制対象に加えることが国際的に合意されまして、締約国の全会一致により採択されたというのが今回のモントリオール議定書の改正、いわゆるキガリ改正でございます。
 このような議定書改正の趣旨及び経緯を踏まえまして、この条約の国内担保法でございますオゾン層保護法におきましても、代替フロンを規制対象に加えるに当たりまして、オゾン層の保護を図る上で気候に及ぼす潜在的な影響に配慮するということを明らかにするための目的規定の改正を行うこととしたものであります。
 逆に申し上げますと、今回この目的改正を行いませんと、オゾン層保護の観点からは特に問題のない代替フロン、実際にこれまでは特定フロンの転換先であったものでございますが、これをこの法律の枠組みの中で規制対象とすることは法制的に困難と、こういうことで、この認識に立って今回の改正をお願いしている次第でございます。
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矢倉克夫#9
○矢倉克夫君 分かりました。目的は非常によく、明確になったところであります。
 簡単で結構ですので、この代替フロンが高い温室効果を有するということを少し御説明またいただければと思いますが。
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多田明弘#10
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 代替フロンでございますけれども、どうして温室効果が高いのかということでございますが、これは、二酸化炭素が吸収しないような波長帯の赤外線を吸収するという性格をまず持っております。その上で、この代替フロンは、HFCでございますけれども、一般に安定した物質でございますので、一度放出されますと大気中に長期間にわたって存在する、これによりましてその高い温室効果を継続すると、こういう性質を持っている、このことから温室効果が極めて大きいと、このような次第でございます。
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矢倉克夫#11
○矢倉克夫君 分かりました。ありがとうございます。まあ穴を埋めるような形ですかね、それで温室効果が生まれてしまうというようなイメージかなというふうに今思ったんですが、ありがとうございます。
 続きましてですが、今回の法改正による様々な影響について改めて確認をしたいというふうに思います。
 そのような目的に立った上で、今回、法改正によりまして、いわゆるキガリ改正、これに定める代替フロンの生産量や消費量の削減義務、これ国が課されているわけでありますが、これを果たすために、代替フロンの製造はまずは経産大臣の許可制、そして輸入は承認制とすることになります。そして、各事業者は個別に製造量や輸入量の割当てを受ける必要になるわけであります。
 その個別の事業者への義務の部分でありますが、法案の説明資料では、これは実績を踏まえてというふうに書かれております。この具体的な方針について確認したいんですけど、これ、キガリ改正の削減義務を果たしていくためには、各事業者への製造量であったり輸入量、これの割当てについてどのように運用をされるのか。実績を踏まえてということであれば、当然実績があるところのみに割当てがあるということになり、今後また新規に参入しようというところが入口のところでシャットダウンされてしまうような懸念も生じてしまうわけであります。
 義務の履行の上では必要かもしれませんが、新たな競争というものも生まれなくなってしまう、既得権というような部分も生まれてきてしまうのではないかという懸念が一部あるかと思いますが、こういう中で新規の参入者はどのように扱われるのか、答弁をいただければというふうに思います。
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及川洋#12
○政府参考人(及川洋君) お答えいたします。
 今回のモントリオール議定書の改正によりまして、二〇二九年以降は基準値から七〇%削減というより厳しい削減義務を我が国は負うことになります。このため、現時点から国、産業界、ユーザーなどの関係者が一丸となって、新たなグリーン冷媒への代替技術の開発やその導入を計画的に進めることが重要と考えてございます。
 その上で、お尋ねのありました割当てにつきましては、各事業者の安定供給の確保や事業の継続性に留意しつつ、議定書上の義務を遵守すべく、個別の事業者に対してその前年実績をベースに一定の削減率を掛けた数量を割り当てるというふうにする予定でございます。
 他方、将来の日本全体での代替フロンの一層の削減を図る観点からは、画期的に温室効果の低い冷媒を製造、輸入する事業者に対してインセンティブを付与することも重要と考えてございます。具体的には、議定書の義務の上限と事業者への割当て数量との差分を使いまして、こうした画期的な冷媒の製造、輸入を行う事業者に対して追加的な割当てを行うことを考えてございます。
 また、新規参入者につきましては、代替物質の状況や価格面などの観点で確認を行い、その新規参入に合理性が認められる場合にありましては、それまでに製造、輸入の実績のない事業者に対しても国全体の基準限度の範囲内で割当てを行うことを考えてございます。
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矢倉克夫#13
○矢倉克夫君 更なる削減義務達成のためには、技術革新も含めて進めていかなければいけないという大きな目的の下、新規参入者も排除しないというような御趣旨であったかなというふうに思います。
 そちらについては改めて、開発については後ほどまた改めて確認をしたいというふうに思いますが、次の質問に行きたいというふうに思うんですが、キガリ改正に基づけば、代替フロンの生産量や消費量は、これ二〇一九年以降、特に段階的な削減が求められて、特に二〇二九年以降、この以降に求められる義務というのは基準値から七割削減という、これ非常に厳しい義務に直面することになります。代替フロンというのは、エアコンであったりとか業務用冷蔵庫など幅広く利用されているわけであります。この厳しい義務を履行する一方で、様々な企業の動きに制約を設けないようにすることも非常に重要かというふうに思います。
 その上で、キガリ改正による代替フロンの削減義務により国内の産業にどのような影響が生じるのか、特に二〇二九年以降の大幅な削減義務を達成するために政府はどのように取り組まれるのか、答弁をいただければと思います。
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及川洋#14
○政府参考人(及川洋君) 今回の改正によります新たな規制の直接的な対象は代替フロンの製造や輸入を行う事業者でございますが、日本での代替フロンの用途はその多くが冷凍空調機器の冷媒用途で占められておりまして、冷凍空調機器の製造メーカーや機器を使用するユーザー等にも影響は及ぶと考えてございます。
 フロン排出抑制法に基づきまして経済産業大臣が定める日本の代替フロンの使用見通しを踏まえますと、二〇二八年度までの基準値から四〇%削減という義務に関しましては、現行の削減努力の継続で達成することが可能と考えております。それがゆえに、産業界への影響も限定的と見込んでおります。
 一方で、先生御指摘のとおり、二〇二九年以降は基準値から七〇%削減というより厳しい削減義務となっているため、この達成に向けて、新たなグリーン冷媒への代替技術の開発やその導入を計画的に進めていく必要があると考えてございます。
 具体的には、経済産業省といたしましては、新たなグリーン冷媒の選択肢の拡大に向けて、温室効果の低い代替冷媒を冷凍空調機器に用いる際の燃焼等に関するリスク評価手法を確立するための技術開発を本年度から五年間の計画で支援していく考えでございます。また、環境省におきましては、導入コストの高い省エネ型の自然冷媒機器について補助金による導入支援を行ってございます。
 これらの支援によりまして、代替フロンからグリーン冷媒への転換を円滑に進め、二〇二九年以降の厳しい削減義務を達成するための取組を進めてまいりたいと考えてございます。
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矢倉克夫#15
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 今、一部答弁もいただいたところもあるかもしれませんが、グリーン冷媒の技術開発された分野でも、やはりコストが高くて普及がなかなか進まない分野があるというふうに聞いております。
 六月六日の衆議院の方の委員会で、我が党の國重議員が、環境省による答弁の中で、二酸化炭素冷媒を用いた冷凍冷蔵倉庫については、代替フロン冷媒の機器に比べて下がってきたとはいえ、いまだに一・七倍程度の価格とのデータが紹介されております。
 代替フロンに代わるグリーン冷媒技術が既に開発されている分野であっても、導入は更に加速していく必要があると思いますが、今日、環境省さん来ていただいておりますので、改めて、この取組について環境省にお伺いをしたいというふうに思います。
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小野洋#16
○政府参考人(小野洋君) お答え申し上げます。
 今回のキガリ改正が採択されたことを踏まえまして、脱フロン化を図る上で、グリーン冷媒を用いた機器への転換を図っていくということが非常に重要だと考えてございます。グリーン冷媒を用いた機器のうち、冷凍冷蔵倉庫やショーケースの分野については、二酸化炭素などの自然界に存在する物質を冷媒として用いる、いわゆる自然冷媒機器の技術が開発されております。委員御指摘ございましたけれども、ただし、フロン冷媒を用いた機器に比べると、導入費用が高いということが課題となってございます。
 こうした中、去る六月十五日に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針二〇一八、いわゆる骨太の方針、あるいは未来投資戦略二〇一八におきまして、グリーン冷媒技術の開発、導入、国際展開の推進が位置付けられております。
 環境省といたしましては、関係省庁と連携をいたしまして省エネ型の自然冷媒機器に対する補助事業を進めているところでございまして、今後とも、これによりまして自然冷媒機器に一定の需要を生み出し、機器の低価格化を図ることで更なる導入の推進と加速化を図ってまいりたいと考えております。
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矢倉克夫#17
○矢倉克夫君 是非、両省連携して、引き続きよろしくお願い申し上げます。
 また、次の質問に行きたいというふうに思うんですが、衆議院の方の審議を見ますと、グリーン冷媒のうち、フッ素系の冷媒については、人工物であることを理由として人体や環境への影響について特に十分な評価が必要とする一方で、アンモニアであったりとかCO2とかイソブタンなど自然冷媒は、それは自然であることを理由にして優先して普及すべきという御主張もありました。
 温室効果の低いグリーン冷媒については、人工物と自然物、これを分けて扱って、その中で自然物のみを優先すべきというお考えもあるわけでありますが、これについては経済産業省の見解を伺いたいというふうに思います。
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多田明弘#18
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、グリーン冷媒には、元々自然界に存在する物質を冷媒といたします自然冷媒、それに人工物であるフッ素系冷媒、これがいずれも含まれるわけでございます。
 その中で、自然冷媒でございますが、例えばCO2におきましては、冷凍冷蔵ショーケースなど温度域の低い分野で性能を発揮する一方で、比較的温度域の高いエアコン用途では冷却能力が大幅に低下し、また、アンモニアにおきましては毒性を有するため厳格な管理が可能な大型機器での使用に限定される、このような形で、自然冷媒にも能力や用途が限定されると、このように認識をいたしております。
 このため、機器や用途に応じましてフッ素系冷媒の活用も図ることが求められると。仮に自然冷媒のみに依存いたしますと、現在見通せる技術を前提とする限り代替フロンの大幅な縮減は進まないと、このように認識をいたしております。
 重要なことは、代替フロンを着実に縮減させることと認識しておりまして、その代替先であるグリーン冷媒として自然冷媒とフッ素系冷媒のいずれを使用するに当たりましても、人体や環境への影響について必要な評価を行った上で、適切な利用がなされるよう努めていくことが重要と考えております。
 こうしたことから、私どもといたしましては、フッ素系冷媒よりも自然冷媒を優先すべきという合理的な理由は存在しないものと認識をしております。
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矢倉克夫#19
○矢倉克夫君 自然か人工か、それぞれ用途の違いなどもあり、それぞれ適用すべき分野もまたあるし、違いがあるのかなというところであります。重要なのは、私も思いますけど、科学的評価に基づいてやはり必要な評価を行っているかどうかというところであって、自然か人工かというような、そのカテゴリーの感覚だけで判断するべきではないかなというところだけは私からも指摘をしておきたいというふうに思います。
 その上で、大臣にちょっと最後お伺いしたいというふうに思いますが、二〇二九年以降の厳しい削減義務をクリアするためには、今回のキガリ改正を契機として新たなグリーン冷媒とそれを利用する機器の技術開発を加速してイノベーションを起こしていくということが非常に必要であるということは、今までの経産省からの答弁も含めて非常に分かってきたことであります。
 これが、各国も同じ義務をやはり負うわけであります。そういう中で、やはりそういった国々に日本発の技術や製品を国際展開して、我が国の産業のビジネスチャンスへとしっかりつなげていくための戦略というのも必要であるかなと思います。日本のためでもそうですし、これは世界全体のためにとっても、日本の優れた技術を展開していこうということが日本に求められているところであるかなというふうに思います。
 そういう新たなグリーン冷媒とそれを利用する機器開発を加速する方策、その成果を国際的に展開していく戦略について、最後、大臣にお伺いしたいというふうに思っています。
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世耕弘成#20
○国務大臣(世耕弘成君) 確かに二〇二九年以降の日本の削減義務というのは大変厳しいものがあるわけですけれども、しかし、これは他のいわゆる先進国と言われている国も同様の義務が課されるわけでありまして、そういう意味では日本が世界の新たな市場を獲得するチャンスでもあるというふうに思っています。
 二〇二九年を見越して、今からグリーン冷媒技術、その冷媒そのものを開発する技術とそれを使いこなす機器の開発、こういったものに産学官が一体となって取り組んでいく必要があるというふうに思っています。
 まず手始めにというか、グリーン冷媒は非常に温室効果は低いんですけれども、一方で燃焼性が高いというものが多いわけでありまして、万が一漏えいした場合の着火リスクというのを考えていかなければいけないわけですが、その着火リスクの評価手法というのはまだ確立をしておりません。このため、経産省では平成三十年度から、この燃焼性に関するリスクの評価手法を世界に先駆けて確立する産学官のプロジェクトを開始したところであります。これによって日本企業の技術開発を加速をして、国際競争力を強化をしていきたいと思います。
 そしてまた、技術を開発するだけではなくて、この開発した評価手法は、冷媒に係るISO規格ですとか機器に係るIEE規格など国際標準への反映をしっかりと図って、日本の優れた技術を海外に展開することを目指していきたいと思います。済みません、機器に係るIEC規格であります。海外展開を目指していきたいと思います。これによって日本企業の新たな市場獲得につなげるとともに、世界の温暖化防止にもしっかりと貢献してまいりたいと考えております。
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矢倉克夫#21
○矢倉克夫君 ありがとうございます。
 最後、大臣がおっしゃった国際標準化の取組は、今国会でこの委員会でも非常に審議をしたところであります。オールジャパンで世界に日本の技術を、世界のためにしっかりと進めれる体制づくりを是非進めていただきたいことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございます。
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石上俊雄#22
○石上俊雄君 国民民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 まず、法案の質疑に入る前に、昨日、大阪北部の方で発生いたしました地震、この地震によりまして亡くなられた皆様方に心からの哀悼の意を表したいと思います。さらには、被害に遭われた皆様、そしてけがをされている皆さんに心からお見舞いを申し上げます。
 先日、決算委員会の中でも総理が人命第一で全力で対応していくということで述べられておりましたので、二日目に入りましたけれども困っている方にとにかく細やかな対応ができるように、世耕大臣も内閣の一員として是非対応いただければということでお願いを申し上げておきたいと思います。
 それでは、早速キガリ改正に対するその法案の質疑に入らせていただきますが、今日、このキガリ改正といったところに対しまして四つの視点、そもそも論という視点とマクロの視点とミクロの視点とそして将来の視点というこの四つの視点から、それぞれ質問させていただければというふうに思います。
 まず、キガリ改正のそもそも論でございますけれども、真の意味で取り組むべき政策課題、要はこの日本の環境をどうやって守っていくんだというところに行き着くということになると思うんですけれども、そういった視点で質問させていただきたいと思います。
 南極のオゾンホールを含めたオゾン層の破壊状況の経過と今後の見通しについてちょっとお伺いをしていきたいと思うんですけれども、資料の一の一にちょっと示させていただきましたが、このオゾンホールというのは、そもそも気象庁の気象研究所の忠鉢繁研究官が南極上空のオゾン量の少ない部分を発見したと、そもそものこのオゾンホールでありますけれども、それがだんだん世界に広がっていってということでございますが、それから既に三十六年経過をしているわけであります。
 そんな中で、要はオゾン層、これが体に有害だという紫外線を防御していくんですが、それが破壊されていくというふうな現状があって、それを、ずっと広がってきているわけでありますが、そこに対しての今の現状、どういう現状になっているか、今後の見通しについて気象庁にお伺いしたいのと、もう一つは、こういう科学的な知見を得るためには、人工衛星と、その人工衛星が捉えた様々なデータを分析するスーパーコンピューター、これが必須、この二つが必須アイテムだというふうにお聞きしますけれども、日本の中も限られた予算でありますから自前では大変なんだろうなと思うんですけれども、その辺どういうふうに対応されているのか、併せて気象庁にお伺いしたいと思います。
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田中省吾#23
○政府参考人(田中省吾君) お答えします。
 まず、気象庁は、国内及び南極でオゾン層の観測を実施するとともに、国際的な連携の下、米国の人工衛星のデータなども活用しまして、地球規模でのオゾン層の状況を解析し、それらの成果は毎年公表しております。先生御指摘のスーパーコンピューターなどもこの解析には利用しております。
 この解析によりますと、地球規模のオゾン量ですけれども、一九八〇年代から一九九〇年代前半にかけて大きく減少しました。その後、減少傾向が緩和し、僅かな増加傾向が見られているものの、現在でも少ない状態が続いております。オゾン層の減少の一つの目安としております南極のオゾンホールについても、依然として規模の大きい状態が続いております。
 今後の見通しについてですけれども、世界気象機関、WMOと国連環境計画、UNEPが取りまとめたオゾン層破壊の科学アセスメント二〇一四によりますと、モントリオール議定書が完全に履行された場合には、オゾンの量が大きく減少し始めた一九八〇年代以前のレベルにまで回復するのに、中緯度と北極域では今世紀半ばまで、南極についてはそれより後というふうに予想しております。
 今後とも、国際的な連携の下、オゾン層の観測、解析に気象庁は努めてまいりたいと思っております。よろしくお願いします。
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石上俊雄#24
○石上俊雄君 回復するということですから、ちょっと時間は掛かりますけどね。しっかり対応していくことが必要なんだろうなと思います。
 続きまして、我が国のいろいろ宇宙開発というか、宇宙開発に対する戦略、さらにはそこにおける国と産業界の課題に関係して質問させていただきたいと思いますけれども、これも資料をちょっと付けさせていただきましたが、資料の一の二に示させていただきましたけれども、地球環境や宇宙探査などの純粋な科学を突き詰めていく、このことについては、やはり予算の関係上いつかは行き詰まっていくわけであります。したがいまして、準天頂衛星、それを使ったデータの活用、これに象徴されるように、税金以外のお金を持ってくるという、そういうものにつなげていく環境づくりというのが重要なのではないのかなと、そういうふうに思うんですね。利用する人からお金をもらうとか、そういうことになるわけであります。
 例えば、世界の商用静止衛星市場における受注シェアは、この表にもありますけれども、三菱電機はちょっと大型のものなんですが、それでも二%なんです。NECさんも小型のものをやっておりますけれども、それもようやく最近ベトナムの方で気象衛星で取れたという、そういうぐらいなんですね。ですから、こういったところを今後日本としてもしっかりと前に進めていく必要があるというふうに思うんです。
 しかし一方で、海外、米国の案件を見てみると、自国の安全保障と絡めてそこをうまくビジネスモデルをつくって展開をしていくという、そういうふうなやり方もあるわけでありますけれども、そういった面も含めて、日本の宇宙戦略というんですか、要は官頼みというところからとにかく脱して、持続的発展ということを可能にするということを進めていかないといけないのではないかと思うんですが、政府としての戦略をどう考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
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多田明弘#25
○政府参考人(多田明弘君) お答え申し上げます。
 今御指摘のとおり、我が国の宇宙機器産業、これは官需が約九割を占める言わば官頼みの構造となっておりまして、今後の宇宙産業の持続的な発展のためには、民間事業者の活力を取り込むということで官頼みの状況から脱却することが必要不可欠であると、このように私どもも認識をいたしております。
 そのためには衛星等の宇宙インフラを私どもが直面いたします社会課題、これの解決に役立てて、海外を含めましてそのユーザーを拡大させていくということが重要ではないかと、このように認識をいたしております。
 このための大きな鍵の一つが衛星データの活用というふうに考えております。宇宙で取れるデータ、まさにビッグデータでございまして、宝の山と言って差し支えないと思います。例えば、地球観測衛星データからは稲の生育状況等を広範囲に把握できます。これを使いますと、生産管理の徹底というものを通じまして高付加価値を創出することが可能となります。
 このように、いわゆる従来の宇宙分野だけではございませんで、農業でございますとか防災、あるいは建設、物流、さらには金融と、こういったような様々な分野におきまして衛星データの産業面での活用というのは大きな可能性を秘めていると思っております。
 したがって、こうした認識に基づきまして、私どもといたしましては、まず、衛星データを活用しました民間事業者の参入でございますとか新規ビジネス等の創出を促進するために、今年度中に民間事業者や個人が政府衛星データを容易に利用することのできるオープン・アンド・フリー・プラットフォーム、これを立ち上げを目指しているところでございます。
 加えまして、やはりこの関連の裾野を広げていくことが大事だと思ってございまして、内閣府とも連携いたしまして、宇宙分野とIT、あるいは農業、さらには不動産とか様々な分野で、これまで宇宙というものと直接関係してこなかったような分野との交流というものを促進する、S―NETと私ども呼んでいますが、そうしたイベントを全国各地で開催しているところでございます。さらに、民間資金を取り込むべく、新しいビジネスアイデアと投資家をつなぐようなS―Matchingというものを立ち上げる、これを明日、二十日から本格運用する考えでございます。
 また、先生から御指摘のありました海外展開、これも極めて重要でございまして、民間による標準化とかコスト削減の取組はもちろんでございますけれども、私ども政府といたしましても、センチメートル級の高精度測位サービスを提供する準天頂衛星、これのアジア太平洋地域でのサービス事業化というものを視野に入れて支援をしているところでございます。
 具体的には、タイにおけますルートガイダンス、これ渋滞を解消する、こういった実証事業でありますとか、あるいは市場の大きいオーストラリア、ベトナムにおける産業利用というものを目指したワークショップ、これを二月、三月に開催する、こういった形で様々な海外展開に取り組んでいるところでございます。
 いずれにいたしましても、昨年五月に取りまとめられました宇宙産業ビジョン二〇三〇、ここでは、現在約一・二兆円の宇宙産業全体の市場規模を二〇三〇年代早期には倍増すると、こういう目標を掲げてございますので、この目標の実現に向けて、関係省庁連携して取り組んでいきたいと思っております。
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石上俊雄#26
○石上俊雄君 ありがとうございました。
 その宇宙の衛星というところですね。先ほどもちょっとお話がありましたが、衛星からたくさんのデータが取れる。そのデータを、ただデータだけだとこれ意味なくて、それを解析していかないと、何も、どこにこの根本的なものがあるか、意味あるものは何かといったところに行き着かないわけですね。
 そこで、やっぱり、先ほども申し上げましたけれども、衛星とそれを分析するコンピューターというのが必要になるわけでありますけれども、次に、そのコンピューターの件についてお伺いをしていきたいと思います。
 そもそも、ビッグデータと今言われておりますが、その解析をできるかできないかといったところが最近は国家や企業の命運を握る時代と言っても過言ではないのかなというふうに思っております。
 そこで、資料二にも付けさせていただきましたが、政府がスーパーコンピューターの京というのを開発したんですが、今はポスト京といったところに取り組んでおられるというふうにお聞きします。その目的や課題、そして国としての開発の必要性や費用対効果をどう認識しておられるのか。
 さらには、ここ数年、量子コンピューティングという、やがて来るだろうパソコンの計算速度の限界、これを超える全く別原理のコンピューター開発に各国の政府や企業も競争モードに突入したのではないかなというふうな感じになっているわけでありますが、我が国はこの取組をどういうふうに行っていこうと考えられているのか、これは文科省の方にお伺いをしたいと思います。
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千原由幸#27
○政府参考人(千原由幸君) お答え申し上げます。
 スーパーコンピューターにつきましては、我が国の科学技術の発展、産業競争力の強化に資するために、イノベーションの創出や国民の安全、安心の確保につながる最先端の研究基盤として必要なものと認識してございます。
 例えば、今お話ございましたスパコン京でございますけれども、京でのシミュレーションと気象衛星ひまわり八号による十分ごとの気象データを融合するデータ同化技術によりまして、将来的な気候予測、天気予報の革新が期待されるなど、予測技術の高度化や気候変動メカニズムの解明を通じて国民生活の安全、安心等に資する成果が生まれてきております。
 京の後継機でございますポスト京につきましては、ハードウエアとソフトウエアとの協調的な開発によりまして、最大で京の百倍のアプリケーションの実効性能を有して、世界最高水準の汎用性のあるスーパーコンピューターの実現を目指しております。
 アプリケーションの分野といたしましては、防災・減災、それから健康長寿、エネルギー、物づくり等、こうした我が国が直面する科学的あるいは社会的課題の解決に資するという研究開発を実施しておりまして、米国のIDC社というところの調査によりますと、諸外国と比較しても重要性や影響度というのが高い成果が期待できるというふうにされてございます。
 また、委員御指摘の量子コンピューターでございます。この重要性を認識しておりまして、量子コンピューターを始めとする量子科学技術につきまして、優れた基礎研究をいち早くイノベーションにつなげていく光・量子飛躍フラッグシッププログラムというのを文科省では平成三十年度から開始をしてございます。
 こうした取組をもちまして、文科省として、二〇二一年から二〇二二年の運用開始を目標にポスト京の開発を着実に推進するとともに、量子コンピューターの研究開発に取り組んでまいりたいと思います。
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石上俊雄#28
○石上俊雄君 ありがとうございます。
 いろいろお金が掛かるというふうに思いますけど、是非ほかの国には負けないように頑張っていただければと思います。
 それでは次に、キガリ改正のマクロの視点での質問という形にさせていただきたいと思いますが、国全体での削減目標の達成の基本姿勢として、生産量、市中ストック、漏えい回収等の物質収支に基づく目標達成の基本的な戦略についてお伺いをしていきたいと思うんです。
 資料三の一に示させていただきましたけれども、今回のキガリ改正というのは、単純に言うと、オゾン層破壊係数はゼロだけれども地球温暖化係数としては大きいという代替フロンに削減義務を課すという、こういう改正なわけでございます。
 そんな中で、国全体の消費量の定義というのは、消費量イコール生産量プラス輸入量から輸出量というのを引いたものが消費量になるんですね。ただし、資料三の二に付けさせていただきましたが、生産量には、議定書でも国内法でも実際の生産量から破壊量を控除できるという、こういう規定になっているわけです。
 ということは、代替フロンの生産は段階的に禁止され、グリーン冷媒化が義務化されたと短絡するのはこれはちょっと不正解というか、考えがちょっとあれかな、違うのかなと思うんですが、生産分を破壊すれば、言い換えれば、環境放出ゼロで市中ストックを大量破壊すれば現状維持も可能であるという、漏えい量や廃棄時回収量次第では許容される生産量は大きく変動するのではないかというふうにも考えられるわけですが、こういう考えは果たして合っているのかなというところと、もちろんグリーン冷媒に生産が全て切り替われば削減目標の達成面でも環境面でも理想的なわけでありますけれども、それはこれまでの延長線上の取組で果たして可能なのかどうか。真のボトルネックはどこにあって、また、そもそもどのような戦略シナリオで目標をクリアするイメージを描いておられるのかというところを世耕大臣にお伺いしていきたいと思います。
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世耕弘成#29
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、このモントリオール議定書、この第一条で、代替フロンについては、これ破壊をされて他の物質になった場合には地球温暖化に悪影響を及ぼすことがないという考え方に立っていまして、国の生産量上限の遵守をするに当たって、生産量の実績から破壊量の実績を差し引くということになっております。
 これを受けて、現行のオゾン層保護法においても、十一条において、事業者が政府から代替フロンの破壊量の確認を受けた場合には、その破壊量に相当する数量についてその事業者の再生産を認めるという仕組みになっているわけであります。ただ、この仕組みは、これまでの特定フロンの削減過程においては実は活用してきていません。活用実績がないということになります。
 ただ一方で、先ほどから議論になっているように、二〇二九年以降には大幅な代替フロンの削減義務というのが出てまいりますので、この削減を大幅にやらなきゃいけないということを踏まえて、関係省令を整備をしてこの仕組みを活用できる環境を整えてきた、一種今休眠状態にある仕組みを二九年以降しっかり使えるように、二九年をにらんでやっていきたいというふうに思っています。
 ただ一方で、この削減義務達成に向けた全体の戦略シナリオについて考えますと、二〇二八年までの削減は今までの延長で十分達成可能なわけですけれども、二〇二九年以降の厳しい削減を達成するには、やはり代替フロンを用いている分野を積極的にこれグリーン冷媒の導入に切り替えていかないと達成は困難だというふうに思っています。
 グリーン冷媒については、冷凍ですとか空調機器の開発、普及をしていかなきゃいけないわけですけれども、まず一つは、先ほども申し上げましたが、冷媒の燃焼性がある、これに関するリスク評価手法が確立をしていない、あるいは、そもそもこういったものの冷凍機を入れようとしたときに、やはりイニシャルコストはどうしても今までよりも相当高くなるといったところが課題であります。このため、用途に応じてきめ細やかな研究開発や導入促進など、この代替技術の普及に向けて必要な対応をしっかり行っていかなければいけないと思います。
 経産省と環境省、役割分担をしっかりして、経産省が研究開発を担う、環境省が普及促進を担うという役割分担の下、経産省としては、まず平成三十年度から燃焼性に関するリスク評価手法を確立するプロジェクトを開始をいたしました。環境省においては、このイニシャルコストが高いという部分に関して補助という仕組みで支援をしていくという形になっているわけであります。
 引き続き、経産、環境、しっかりと連携をして、グリーン冷媒への転換の技術の開発とその普及に取り組んでまいりたいと考えています。
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