農林水産委員会

2019-06-04 参議院 全73発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和元年六月四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月三十一日
    辞任         補欠選任
     今井絵理子君     礒崎 陽輔君
     谷合 正明君    佐々木さやか君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     礒崎 陽輔君     今井絵理子君
     山田 俊男君     小野田紀美君
     藤田 幸久君     真山 勇一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堂故  茂君
    理 事
                上月 良祐君
                藤木 眞也君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                今井絵理子君
                岩井 茂樹君
                小野田紀美君
                進藤金日子君
                高野光二郎君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                小川 勝也君
                鉢呂 吉雄君
                真山 勇一君
                徳永 エリ君
                森 ゆうこ君
               佐々木さやか君
                里見 隆治君
                儀間 光男君
   国務大臣
       農林水産大臣   吉川 貴盛君
   副大臣
       農林水産副大臣  高鳥 修一君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       高野光二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産大臣官
       房総括審議官   横山  紳君
       林野庁長官    牧元 幸司君
       水産庁長官    長谷 成人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
堂故茂#1
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、谷合正明君、藤田幸久君及び山田俊男君が委員を辞任され、その補欠として佐々木さやか君、真山勇一君及び小野田紀美君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
堂故茂#2
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産大臣官房総括審議官横山紳君外二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
堂故茂#3
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
堂故茂#4
○委員長(堂故茂君) 国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
小川勝也#5
○小川勝也君 おはようございます。立憲民主党・民友会・希望の会の小川勝也でございます。
 衆議院の審議時間を加味いたしますと、この火曜日の少ない時間ではありますけれども、今日の質疑時間は、まさに参議院農林水産委員会の与野党の筆頭理事の英知によってつくり出された貴重な時間だろうというふうに思います。
 様々な問題点を衆議院で議論し、参議院でもすばらしい議論がなされてきたと思います。林野庁の思いはよく分かっておりますけれども、未来投資会議の方々が何を思い、未来に何があるのかというふうに大変心配な中、複雑な気持ちで質疑をさせていただきました。しかし、山は成長しております。国産材を利用してもらいたいという気持ちも満々でありますので、ここは、我々の会派は反対という選択はいたしますけれども、林野庁の方々を信じて、国有林をしっかり守っていただきたいと、そんな思いを強くして確認の質問をさせていただきます。
 まず大臣に、申し訳ありませんが、北海道新聞の見出しから、「米、脱脂粉乳の枠要求」、道新の記事であります。当然、トランプ大統領が訪日したばっかりでありまして、いろんな議論がなされてきたんだろうというふうに思います。そして、私どもには、委員会にも部会にも交渉内容はほとんど知らされることはありません。しかし、この新聞記事には、「輸入枠を求めていることが三十日、政府関係者への取材で分かった。」と。これ、どういうことなんだと、国会に情報を出さないのに、何で取材の関係者がこういう情報をつかむんだと、もう怒り心頭であります。
 そして、御案内のとおり、次のページ見てください、「ホルスタイン撤退 和牛肥育へ」。ここは、未来に向けて非常に注目され、期待をされていた経営者でありまして、徳永委員と私も視察に訪れたところであります。
 言うまでもなく、搾乳、いわゆる酪農をいたしますと、雌牛が生まれると搾乳をする、雄牛が生まれたときにはこういったところで肥育して肉牛として出荷するわけであります。黒毛和牛信奉者には申し訳ありませんが、黒毛のA5は、一切れはおいしいけどもう食べられないよねという会話が我々の年代以上の方々のキーワードであります。国産の安心のこのホルスタインの雄が、改良に改良を重ねておいしい肉牛として、道内はもとより、本州にも出荷されています。そして、スーパーからは、棚空けておくから絶対切らさないでね、この十勝の経営者も畜連もスーパーからお願いをされているところであります。しかし、国際貿易交渉は無残にもこういう記事を招くわけであります。
 そして、北海道民は大体素直な方々が多いので、北海道新聞に書かれていることは大体事実だとみんな思います。オーストラリアから、ニュージーから肉が入り、そしてカナダからも入り、ヨーロッパから高級チーズも入ってくる。酪農は今が一番いいときだというふうにみんなから言われている。副産物も高い、母牛も高く引き取ってもらえるときに、こういう見出しは、すなわち離農圧力になります。勘弁してほしいという気持ちと、真相はどうなのかという複雑な気持ちで今日を迎えました。
 大臣から御説明をいただければと思います。
この発言だけを見る →
吉川貴盛#6
○国務大臣(吉川貴盛君) 小川委員の御指摘の報道につきましては、承知をいたしているところでございます。日米貿易交渉は、ただいま茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で、日米共同声明に沿って協議が行われていると承知もいたしております。
 農林水産大臣としての私の責務でありまするけれども、これはもう日米共同声明を大前提に、将来にわたって我が国の農林水産業の再生産を可能とする国境措置を確保することでございまして、この点につきましても茂木大臣にも十分に御理解をいただいているところでもございます。
 今後とも、内閣官房TPP等政府対策本部にもしっかり物申すところは物申しながら、意思疎通を図りながら米国との貿易交渉に対応していきたいと考えております。特に酪農家の皆さんが御不安になりませんように、しっかりと今申し上げましたような形で対応をしていく所存でもございます。
この発言だけを見る →
小川勝也#7
○小川勝也君 アメリカも国益を懸けていろいろないわゆるカードを、あるいはボールを投げてくるんだと思います。日本はもう方針決まっていますので、確固たる決意ではね返していただきたいと存じます。
 それでは、法案の質疑に入ります。
 いろんな方がこの法案を心配しています。先ほども申し上げましたとおり、民間企業に伐採を委ねるのは今までと同じという言い方を私もいたしますけれども、そこはいろいろなからくりが法案の中に入っているのではないかという心配事があります。このことは、再三再四、地元の企業を、中小の企業を大切にしてくださいとお願いをしてまいりましたし、林野庁も、そのとおりです、そういたしますと御答弁いただいておりますので、それに信じるしかないわけであります。
 そして、もう一点、様々な観点から懸念を持たれる方々の意見を聞きますと、切ったまま放置をされるのではないか、すなわちはげ山が増えるのではないかという不安であります。
 林野庁にお伺いをいたしますけれども、国有林は伐採をしたら必ず植えますと、こういうふうに力強いお答えが返ってきます。民有林においてはどのぐらい再造林されているのか、林野庁は実態を把握していないんじゃないかという厳しい国民の声もあります。民有林の再造林状況について御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
牧元幸司#8
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 まず、この再造林につきましては、これは公益的機能を発揮する上でも大変重要であるということでございまして、この再造林によります適切な更新を図っていくということが大変重要だと考えているところでございます。
 このため、国有林につきましては、これはもう伐採後の再造林、下刈りなどの保育を国が責任を持って実施をいたしまして、確実に次世代の森林を育成していきたいというふうに考えているところでございます。
 それに対して民有林でございますけれども、民有林につきましても、森林法に基づきまして森林所有者等に伐採前の届出あるいは造林後の報告を義務付けておりますほか、公益的機能の発揮が特に期待される森林でございます保安林につきましては、原則として森林所有者に人工林伐採後の植栽を義務付けるなどいたしまして、適切な伐採と更新の確保を図っているところでございます。
 御質問ございました現在の民有林における再造林率という御指摘でございますけれども、近年の主伐面積が推定値で年七万ヘクタールないし八万ヘクタールというふうに承知をしております。それに対しまして、人工造林の実績は年間二万ヘクタールないし三万ヘクタールというふうに承知をしておりますので、厳密ではない数字ではございますけれども、大体三、四割程度の再造林ではないかというふうに考えているところでございます。
 このため、国有林はもとより、民有林も含めました再造林を確実に進めまして、適切な更新が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小川勝也#9
○小川勝也君 失礼な言い方しますけれども、気合はよく伝わってまいります。しかし、物事にはキャパシティーというのがあります。
 私は、今回の大きな流れの中で、二つのボトルネックを指摘をさせていただきます。一つは植林の人手、もう一つは搬出のドライバー不足であります。
 これはもう深刻でありますので、気合はよく分かりますけれども、切った木が下ろせない、そして切った後植えられないという、こういう事象はすぐそこまで来ています。そして、民有林も、いわゆる伐期が来て、そして市場が関係者の努力で整備されるとなれば、もっともっと木を出したいという圧力が高まってまいりまして、民有林も、森林組合も頑張る、そしてシステム販売も頑張るし、新たなこの仕組みによる素材生産業者へのいわゆる権利移譲が起こるわけであります。みんな、下ろしたい下ろしたい、切りたい切りたいということになっても、植える人たちは増えていないわけでありますので、そのキャパシティーにどう向き合っていくのかというのがこの法案の持つ最大のネックだろうというふうに思います。
 すぐさま植林する人手が育つならばいいですけれども、その育つ手が育たないと切れないということを私は意味すると考えます。切った木が搬出されないで土場に放置されるということは許されるでありましょう。しかし、切った後植えられないというのは、民有林であれ国有林であれ、これは許されないわけであります。ですので、しっかりと植える植えないをチェックをして、植えられなければ切ることができない、この方針を徹底していただきたい。いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
高野光二郎#10
○大臣政務官(高野光二郎君) 御質問ありがとうございます。
 小川委員の御指摘、私も全く共感をするところでございます。
 その上で、まず、植林等の林業従事者の確保については、厳しい労働条件の下、作業であることから、労働環境の改善が重要でありまして、林業の成長産業化を図り林業経営体の収入を増やすとともに、植林等の機械化に向けて苗木植栽ロボットや小型の乗用下刈り機械、アシストスーツ等の開発を支援しているほか、人材確保について、林業大学校に関する支援のほか、緑の雇用事業により、植林や下刈り等の森林作業を安全かつ効率的に行える現場技能者の育成を支援しているところであります。
 そして、川下対策でございます。
 原木流通を担う木材運送業者の育成については、今回、国有林管理経営法と併せて木材安定供給法及び信用基金法を改正し、川上、川中、川下事業者と連携をして、木材需要の開拓等に取り組む木材運送業者に対して低利融資と債務保証を行う措置を追加することといたしております。
 引き続き、これらの取組を通じて、伐採後の再造林を担う労働力の確保や、効率的で競争力の高い国産材の流通体制の構築に努めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小川勝也#11
○小川勝也君 だから、その政務官の気合の答弁もよく分かります。
 これ、大臣、ちょっと確認、答弁をお願いします。
 私が申し上げたのは、いわゆる切ったけど植えられないというような事象が発生したときに、切りたいんだけれども切らないという選択肢を林野庁は国有林は取らなきゃいけない、そのことをしっかりと把握しておられるのかということであります。前に進みたいんだけれども条件が整わないときには、ブレーキを踏んだり、あるいは調整まで時間を要したりすることが私はあり得ると思っています。そのことが担保されない限り、国民の皆さんの不安は私は払拭できないんだろうというふうに思います。
 条件が整ってこの法案の思いは前に進む、ですので、条件が整わないときには止まる、この考え方を大臣に確認をさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
吉川貴盛#12
○国務大臣(吉川貴盛君) 小川委員の御指摘は私はもっともだと思っておりまして、例えば、木材需要の大幅な減少ですとか激甚な山地災害の多発等が見られる場合には、その状況を注視しつつ、新たな樹木採取区の認定の可否について慎重に検討することを考えております。
 今御指摘いただいたようなことも十分勘案をしながら進めていかなければならないと、こう思います。
この発言だけを見る →
小川勝也#13
○小川勝也君 御確認いただきたいのは、切った後植えないということはないということであります。だから、すなわち植えられなければ切らないということの確認です。大臣、もう一度お願いします。
この発言だけを見る →
吉川貴盛#14
○国務大臣(吉川貴盛君) そのような御指摘のとおりだと、私も認識を同じくさせていただきます。
この発言だけを見る →
小川勝也#15
○小川勝也君 ですので、民有林も伐期ですし、そして国有林も今方向性を示されているとおりでありますので、やはり、機械化も進めなきゃいけないけれども、この林業分野への人材確保が一番大事だろうというふうに思います。
 この前も議論をいたしましたけれども、いわゆる日給ですよ、日給。これは、別な分野でフェアトレードという分野があります。これは例えば、いわゆる途上国で子供たちを労働力に使って取れたコーヒーを買っちゃいけないという思想であります。私たちは、これ、この国有林から伐採された木質で国民に住宅を建ててもらいたいというふうにお願いをする、そのときに、伐採や植林に関する働く人たちの待遇が本当にこのままでいいのか。私は、日給から月給に、そして待遇もしっかり改善をする。そして、建設業界は下請の方々へ社会保険への加入を義務付けるところまで来ています。林業も国有林も遅れていますけれども、この法律を奇貨としてしっかりと前に進んでほしい。
 人材雇用に対する再度の確認、そして待遇改善、この思いについて御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
牧元幸司#16
○政府参考人(牧元幸司君) 林業労働者の待遇改善について御指摘をいただいたところでございます。
 この林業労働につきましては、急傾斜地などの作業環境の中でチェーンソー等の刃物を使用して、また重量物である木材を取り扱うということで、危険が大変大きいと、労働災害の発生率も他産業と比べて極めて高いところでございます。また、委員御指摘のとおり、日給制ということで、待遇の面でも十分でないというところもあるところでございます。
 したがいまして、今後、こういった労働力をしっかり確保していくというために、まずは林業の成長産業化によりまして林業事業体をしっかり育成するということが一つございます。また、労働安全の確保につきましては、関連する機械の開発なども含めてしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
 これらの施策を通じまして、しっかり安全を確保しながら林業従事者の確保に努めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小川勝也#17
○小川勝也君 今長官から御答弁いただきました。
 新しい人材が入るときに付き物なのはけがです。緑の雇用のときにもたくさんの若者が山に入ってくれましたけれども、さんざんな報告もいただきました。残念ながら、こらえ性のない若い衆も増えたという嘆きも聞きましたけれども、三日で山を下りる子が多いと、しかし三日以降頑張った子もけがをすると、こういった話も聞かされたわけであります。
 機械化と同時に、新しい概念での労働安全衛生、これは日本が少し遅れている分野でもありますので、やはり、早く人を育てて切って搬出したいという思いはやまやまでありますけれども、長官から答弁がありましたとおり、けがをしては元も子もありませんので、しっかりとした新しい令和の時代にふさわしい労働安全衛生の確立、実施をお願いをしたいと思います。
 次に、御懸念の声は、国有林から材が出ると、いわゆる民有林から切られてくる材価が下がるのではないかという懸念であります。
 かつて、いわゆる特別会計から一般会計になるというときに、私どもは、いわゆる木材価格の調整弁機能を国有林に求めてまいりました。今もその機能は当然残っております。しかし、今回の樹木採取地から搬出される樹木採取権に基づいて市場に出される木材は、その木材の使い道という条件はありますけれども、相対的に、市場に出てくるということは、いわゆる木材価格を下げる圧力になります。
 この木材価格を下げるのではないかという懸念に対して様々な工夫をしていただくことは当然でありますけれども、関係者が安心できるような答弁をお願いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
牧元幸司#18
○政府参考人(牧元幸司君) 木材価格への影響の御懸念でございます。
 これにつきましては、まず、今回の制度につきましては、今後国有林からの材の供給を増やしていくという中で、その材の供給の増加分の一部について今回新しい仕組みを導入をするという考え方でございます。加えまして、今回の樹木採取権を取得するためには、川中、川下の事業者とも連携をして、しっかりこの需要が確保されているということも要件になっているところでございます。これらを通じまして措置をすることによりまして、木材価格に影響を与えることなく国有林からの安定的な材の供給を図ってまいりたいと考えております。
 なお、委員から御懸念として示されましたその国有林としての調整弁という御指摘でございます。
 これにつきましては、地域の木材需給の状況によりまして木材価格が大きく変動した場合に国有林の供給調整機能を発揮させるために、これは林野庁また各森林管理局におきまして国有林材の供給調整検討委員会を設置をしているところでございます。これまでも、必要に応じまして立木販売を前倒しして実施する等の供給調整を行っているところでございます。
 今回の樹木採取区からの供給につきましては、先ほど御説明を申し上げましたように、今後増加する国有林材の増加分の一部を対象とするものでございまして、全体に占める割合はそれほど大きくないということもございます。また、新規に需要を開拓しようとする川中、川下の事業者に対しまして協定に基づき供給をするということでございますので、供給先が決まっておりまして、直接原木価格の変動を誘発するものではないというふうに考えておりますが、したがいまして、供給調整をこの樹木採取区からの供給において調整をするということは想定されにくいと考えているところでございますが、さはさりながら、国有林全体として供給調整対策を行う必要があるという場合には、その必要に応じまして樹木採取権者と調整を行う考えでございます。
この発言だけを見る →
小川勝也#19
○小川勝也君 搬出された木材の利用について私見を申し上げます。
 一番悪い例としては、この前審議をさせていただく中で質問をさせていただきました、使える材であるにもかかわらず、切り刻まれてチップになって大規模バイオマス発電施設で燃やされること、この使われ方は駄目です。それから、付加価値を取ることができない丸太での輸出も、これは駄目です。これは大臣から、少しずつその割合を減らしていきたいという答弁をいただきました。そして、巨大なマーケットは戸建て住宅です。ハウスメーカーと言われる方々は、何万棟も家を建てる、そんな会社がたくさんあるわけでありまして、こういったところに国産材を使っていただくということが大事だろうというふうに思います。
 バイオマスについての考え方、短く御答弁をいただきたいわけでありますが、大規模バイオマス発電施設に比べて小規模な、熱を利用するこの施設はどんどん推奨していただきたい、山元に振興していただきたい。簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
高野光二郎#20
○大臣政務官(高野光二郎君) 木質バイオマスのエネルギー利用について、発電のみに使用することはエネルギーの変換効率が低く無駄が多いことから、発生する熱も利用することが効率よく木質バイオマスを活用できると考えております。このため、エネルギー変換効率の高い熱利用又は熱電併給により森林資源を地域内で持続的に活用する仕組みである地域内エコシステムの構築を支援しておりまして、現在、北海道も含めまして十一地区で、公共施設等で熱利用も含め実現可能調査を行っているところでございます。
 今後とも推進をしてまいりたいというふうに思っています。
この発言だけを見る →
小川勝也#21
○小川勝也君 多分、最後になります。
 国有林は国民共有の財産であります。民間に伐採を委ねるとしても、どの分野をどういう契約で委ねるのか、あるいはどの国有林を広葉樹林化するのか、これは国民にしっかりと情報を提供するということが大事だと思うし、そして国民の側からも意見を出せるような環境が必要だと思います。そして、冒頭のはげ山という言葉にもつながりますけれども、あそこは切った後植えられないという情報が国民からもたらされたとき、あそこは民有林なのか国有林なのか、本当に切った後天然更新をしようとする山なのか、分かるような状況が望ましいかと思います。
 情報公開と国民参加、そして意見募集、そして国民が国有林経営に意見を述べられる場所の確保について、長官の答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
牧元幸司#22
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この森林につきましては、多面的機能を有しておりますので、地域全体で見ますれば、多様な樹種、林齢による森林が配置されているということが望ましいというふうに考えておるところでございます。
 このような考え方の下に、国有林野事業におきましては、森林の自然条件、社会的条件に応じまして、五十年、六十年伐期をする施業のみならず、長伐期施業あるいは複層林施業など多様な森づくりを進めておりまして、地域森林経営計画等において具体の取扱いを決めているところでございます。
 本法案に基づきます樹木採取区につきましても、それぞれの森林において定めております地域管理経営計画の考え方に沿いまして箇所、取扱いを決定することとしておりまして、当該地域管理経営計画の策定又は変更に当たりましては、公告縦覧のほか、関係自治体や学識経験者に意見を聞くこととしているところでございます。
 このような手続を通じまして、国民の意見の反映、また透明性の確保を図ってまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
小川勝也#23
○小川勝也君 国有林は国民の財産で、多面的機能をしっかり果たしてもらうのが第一義の役割です。そして、伐期が来て、無理のない範囲で正しく利用させていただく、これが正しい考え方であることを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
森ゆうこ#24
○森ゆうこ君 国有林野の管理経営の改正法案、最後の質問になりますけれども、その前に、水産庁長官来ていただきました。
 遊漁船によるクロマグロの採捕について、まず、先日、新潟上越沖だったと思うんですけれども、マグロの大群が来て、しかし、皆さん御案内のとおり、クロマグロについては漁獲枠厳しく管理をしておりますので、漁業者が捕れないと、その一方で遊漁船が採捕を行っている。余りにも不公平ではないかということで、そして、その実態、水産庁からもレクいただきましたけれども、なかなか把握がされていない部分もございまして、その折、県として、自治体が管理するために既に様々な方策があるということで、それをまとめていただきましたものを皆さんのお手元に配らせていただきました。
 遊漁船によるクロマグロの採捕について、この不公平感というか、それを払拭するために、現状とその対策について伺います。
この発言だけを見る →
長谷成人#25
○政府参考人(長谷成人君) 本年五月下旬から、新潟県沖で釣り客を漁場に案内する遊漁船でのクロマグロの採捕が増加したことから、クロマグロの資源回復に努めている沿岸漁業者から不満の声が出ていることは、県庁からもお聞きして承知しております。
 遊漁船業者は、遊漁船業の適正化に関する法律に基づきまして県知事への登録が義務付けられておりまして、この際、遊漁船業の実施に関する業務規程におきまして、漁業操業との調和ある漁場利用を図るとともに、資源保護に努めることが定められております。さらに、遊漁を含めクロマグロの採捕を一般的に規制する必要がある場合には、漁業法六十七条に基づきまして、各県に置かれました海区漁業調整委員会の指示で対応できることともなっております。
 水産庁といたしましては、既に管理者である新潟県に対しましてこれらの方策を助言しているところでありますけれども、クロマグロの資源管理は関係者が多数であることから、全国で、遊漁者と漁業者の関係だけでなく、漁業者の間でも様々な調整を行いながら進めているところでございます。
 その中で、特に遊漁につきましては、同じ水面で操業する沿岸漁業者の資源管理に歩調を合わせていただくことを基本として、今後とも適切に対応していきたいと考えております。
この発言だけを見る →
森ゆうこ#26
○森ゆうこ君 一応、自家消費ということは前提になっているとはいえ、市場に持っていっても遊漁船の持ってきたものは引き受けないとか、そういう対策も取られているというふうに伺いましたけれども、やっぱり大群を目にして、漁業者が捕れないのに遊漁船が次々と大物を揚げているという現状があって、大変漁業者の方からも苦情が寄せられておりますので、水産庁におかれましては、より一層情報の共有とそして管理、皆さんが納得いくようにやっていただきたいと要望をさせていただきたいと思います。
 それでは、法案の審議に入りたいと思います。
 樹木採取権という大きな権利を今回新設するわけでございますけれども、現行の販売システムを拡充するという選択肢はなかったのか、ここが私一番引っかかっておりまして、樹木採取権というみなし物権として不動産の規定を利用する、担保にもなりますし、そうすると抵当権の行使の対象にもなるわけで、これは非常に大きな権利だと思うんですね。言わば立木についての所有権、これ国民共有の財産なんですけれども、この樹木採取権によって立木についての所有権、言わば所有権が発生し、それを計画的に切って、そして販売していくわけですけれども、非常に大きな権利だというふうに思います。
 それで、その樹木採取権というそういう権利ではなくて、現行の販売システムを拡充するということはできなかったのかどうか、もう一回確認をさせていただきたいと思います。
 資料、これは林野庁から御提出をいただきましたシステム販売の審査基準、それから国有木材の安定供給システム協定書ということで、業者さんと協定を交わしてしっかりと行っていくと。ここを、期限をもう少し延長するなど改正すべきところを改正して、割と長期にというか中長期に、業者さんの方が事業経営、そういうものを見通せるような形にしてやるという方法でもよかったんじゃないかなと、やはりいまだにそう思う部分があるんですけれども、そういう選択肢はなかったんでしょうか。
この発言だけを見る →
牧元幸司#27
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 この本法律案につきましては、一昨年に林野庁が実施をいたしました国有林野の木材販売についての民間事業者からの改善提案におきまして、現行よりも長期にわたりまして樹木を伐採できる制度の創設の希望が多数寄せられましたことから、それらの提案等を踏まえまして、林政審議会でも御審議いただいた上で提出をしたものでございます。
 委員御指摘のシステム販売につきましては、委員御提示の資料のこの国有林材の安定供給システム協定書案、この資料を御覧をいただきましてもお分かりのとおり、国と事業者との間のいわゆる紳士協定を締結するものでございまして、協定の規定も、それぞれの条文を御覧をいただきますと、何々に努めるものとするというふうにされております。このため、事業者にとりましては、国に対しまして複数年にわたる事業量の確保を義務付けるものではなくて、改善提案、先ほど申し上げました民間事業者から多数寄せられました改善提案の希望には応えられるものではないというふうに考えているところでございます。
 このため、一定期間、国有林の一定区域内の樹木を採取できる樹木採取権を創設いたしまして、これをみなし物権とすることによりまして事業者に安定的な権利を付与し、改善提案にも応える内容としたものでございます。
 なお、委員の方から、現在、例えば五年ごととかそういう形で締結をして、それを延ばしていく、延長延長でやっていくというような考え方もあるのではないかという御指摘でございますけれども、この樹木採取権の期間は、地域の林業経営者の需要の動向でございますとか、川中、川下の需要の動向、また国有林の森林資源や既存の計画等を総合的に勘案して決めるものでございます。十年を基本とはしておりますけれども、地域によってはこの十年を超える期間の設定もあり得る、こういう需要の動向等を踏まえればあり得るわけでございまして、そういう十年を超える長期の期間を前提にして、いろいろ機械の投資を行ったりとか、あるいは人材の確保をしたりというような場合もあるわけでございます。
 このように、その延長延長で設定をするということにつきましては安定的な権利を設定したことにはならないということで、今回は採用しなかったところでございます。
この発言だけを見る →
森ゆうこ#28
○森ゆうこ君 林野庁の説明も分からなくはないんですけれども、その樹木採取権の選定について、法の趣旨に合致して確実に業務を遂行する者に権利を付与するため、いろんなこの間御質問がされて、今日も御答弁があるわけですけれども、例えば、はげ山になってしまうんじゃないか。元々が未来投資会議という、今だけ金だけ自分だけという、そういうところが良くなるような政策を考えるところの提案という、動機が不純じゃないのかという、やっぱりその不安が払拭できないんですね。
 もちろん、最初のシステム販売の審査基準にもありますけれども、いろんな取組評価点、これが総合評価、今回の、今度は樹木採取権の選定に当たってこの審査基準も参考にされるものと、これの改定バージョンを使って選定をするんでしょうかということが一つと。そして、確かに、今長官御説明になったように、地域の業者さんとしっかりと連携が取れている、川中、川下の事業者とも連携が取れている、そういう方たちが選定されるんでしょう、恐らく、そうでなければ選定されないということですから。
 しかし、今、例えばMアンドAというのは日常的にもう非常に多く行われているわけでありまして、一旦この樹木採取権を与えられた事業者、これは本当に地域の中でそれまで実績のある業者さん、あるいはそういう人たちの集合体かもしれない。しかし、それが全く関係のない事業者に買収をされるということは、これは当然、普通に考えられることでありまして、当然、認められたそういう、何と言ったらいいのかな、地域に貢献する子会社、そこを子会社化するわけですよね。でも、本社はそういう今だけ金だけ自分だけ、投資会社がそういうところを、まあ、うまみがあるかどうか分かりませんけれども、国によって五十年の、最長で五十年の樹木採取権が付与されるわけですから、考え方によっては投資会社がそういう会社を、採取権を与えられた会社を買収するということも当然考えられるわけで、そういうふうになった場合に、果たして性善説だけでいいのかということがどうしても拭えませんので。
 そして、次の質問も一緒にしますけれども、例えば、みなし物権として不動産に関する法律の規定が準用され、抵当権の行使などが行われれば樹木採取権は売買の対象になるわけです。これが売買の対象になってどんどん何か不安定なことになっていくということについてもやはり心配な部分がございますので、今ちょっとまとめてお聞きしましたけれども、この点を、ああ、それなら大丈夫だねと安心できるような具体的な対策なり、そういうものがございましたら御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
牧元幸司#29
○政府参考人(牧元幸司君) お答えを申し上げます。
 まず、この樹木採取権者の選定に当たりましては、効率的かつ安定的な林業経営を行う技術的能力と経理的基礎を有する等の要件を満たす者の中から、樹木料の算定の基礎となる額の高低や事業の実施体制、また地域の産業振興に対する寄与の程度等について点数付けをいたしまして、現行のシステム販売の手法も参考にしつつ総合点で評価をする手法を検討しているところでございます。まさに、委員から配付をいただきましたような、こういうシステム販売の審査基準も参考にしながら、地域の産業振興に対する寄与の程度なども十分評価しながら選定をしていきたいということでございます。
 なお、御指摘がございました、じゃ、例えばその外国の資本等によってこういう会社が取得されてしまうのではないかというような御懸念でございますけれども、外国企業、外国資本の企業等によるMアンドA、これが、例えば、今委員から御指摘がありましたように、株式を取得するとか、そういうような場合におきましては、まず、農林水産大臣と樹木採取権実施契約を締結いたしまして、大臣が定める基準や地域管理経営計画に適合した施業を行わなければならず、これに反した伐採等が行われた場合は権利が取り消されること、また、大臣は、事業の実施状況について報告を徴求し、実施調査や必要な指示を行いまして、正当な理由なく指示に従わない場合は権利を取り消すことができるというような規定を設けておりまして、したがいまして、国の伐採ルールに従わないなど不適切な事業が実施されることはないというふうに考えております。
 また、例えば権利の承継等が行われた場合にはどうかということでございますけれども、こういった形で、例えば吸収合併とかそういう形で一般承継が行われるというような場合につきましては、これは別の業者に権利が移るということでございますので、農林水産大臣が、林業の経営能力など、当初の権利者と同水準で事業を実施できるかということを審査をするということになっているところでございます。
 具体的には、この経営管理を効率的かつ安定的に行う能力を有することなどの基準を満たすかどうかを審査をいたしまして、権利を行使する能力を有していることを確認をいたしますとともに、十分な社会的な信用を有していないなどの欠格事由に該当していないかということも確認をいたします。そして、承継前の権利者の事業の基本的な方針や樹木料と比較しまして同水準であるということも確認をいたします。これらの基準に適合しないと認めるときは、一定の期間内に別の事業者に権利を譲渡する旨を通知をすることとなりまして、この期間内に権利が譲渡されない場合は権利を取り消すこととなるということでございます。
 このような形で、承継が行われる場合は承継される者をしっかり審査をするということでございますし、繰り返しで恐縮でございますけれども、例えば子会社化するとか、そういうようなときには、しっかりルールを守らせるというような形で、そのような不適切な伐採等が行われないようにしっかり監督をすることができるというふうに考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る