原子力問題調査特別委員会

2020-05-19 衆議院 全169発言

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会議録情報#0
令和二年五月十九日(火曜日)
    午後一時二十一分開議
 出席委員
   委員長 江渡 聡徳君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 津島  淳君
   理事 中村 裕之君 理事 細田 健一君
   理事 松野 博一君 理事 荒井  聰君
   理事 斉木 武志君 理事 伊佐 進一君
      井林 辰憲君    石川 昭政君
      泉田 裕彦君    大西 英男君
      城内  実君    齋藤  健君
      鈴木 淳司君    西田 昭二君
      野中  厚君    福山  守君
      古田 圭一君    星野 剛士君
      堀井  学君    三谷 英弘君
      三原 朝彦君    宮澤 博行君
      宗清 皇一君    村井 英樹君
      簗  和生君    山際大志郎君
      浅野  哲君    逢坂 誠二君
      玄葉光一郎君    田嶋  要君
      日吉 雄太君    本多 平直君
      松原  仁君    宮川  伸君
      岡本 三成君    高木美智代君
      藤野 保史君    足立 康史君
    …………………………………
   復興副大臣        横山 信一君
   経済産業副大臣      牧原 秀樹君
   経済産業大臣政務官    中野 洋昌君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            更田 豊志君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 十時 憲司君
   政府参考人
   (復興庁統括官)     石田  優君
   政府参考人
   (復興庁統括官)     小山  智君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           千原 由幸君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉永 和生君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長)   須藤  治君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   片山  啓君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          大村 哲臣君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          金子 修一君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      小池 章子君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十九日
 辞任         補欠選任
  山際大志郎君     三谷 英弘君
  浅野  哲君     玄葉光一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  三谷 英弘君     山際大志郎君
  玄葉光一郎君     浅野  哲君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ――――◇―――――
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江渡聡徳#1
○江渡委員長 これより会議を開きます。
 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官十時憲司君、復興庁統括官石田優君、復興庁統括官小山智君、文部科学省大臣官房審議官千原由幸君、厚生労働省大臣官房審議官吉永和生君、経済産業省大臣官房福島復興推進グループ長須藤治君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、原子力規制庁次長片山啓君、原子力規制庁長官官房審議官大村哲臣君及び原子力規制庁長官官房審議官金子修一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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江渡聡徳#2
○江渡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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江渡聡徳#3
○江渡委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。古田圭一君。
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古田圭一#4
○古田委員 自由民主党、中国ブロック比例の古田圭一でございます。
 初めて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、原子力発電所の運転期間四十年制限ルールについてですけれども、前回のこの委員会でも宗清委員も質問されておられましたが、それに関連してお伺いさせていただきたいと思います。
 原発の運転期間は、原子炉等規制法に基づいて、原則四十年とされ、原子力規制委員会の認可を受ければ、一回に限り、二十年を超えない期間で延長することができるとされております。この四十年という数字は、暦の上での年数であり、原子炉の運転停止期間も含むものとなっております。
 これまで、原子炉の運転停止期間について、現実として審査期間が長期化している状況にあって、原子炉の中性子照射による脆化の状況はさまざまである中で、四十年の年数のカウントから運転停止期間を除外すべきではないかという議論がこれまでありました。
 この点につきまして、更田委員長は、「この運転期間四十年というのは、立法時の国会審議において、技術的見地のみならず幅広い観点から議論が重ねられた上で法制化されたものと認識しておりまして、同法の定める年数並びにそのカウントの仕方そのものに関して、原子力規制委員会において議論できる範囲は限られている」という認識を示されつつも、経年劣化という観点では、「原子力発電所の安全性を維持できる期間は、さまざまな経年劣化事象を評価した結果として、各種設備の安全機能が維持できるかどうかという観点から定まるものであって、四十年又は六十年と一律に定まるものではないというふうに考えております。」と答弁されておられます。
 その上で、原子炉圧力容器の照射脆化など運転することによって劣化が進むものがある一方で、ケーブルの絶縁低下など運転をしなくても劣化が進むものもあるなど、さまざまな観点からの議論が必要であるとの認識を示されておられます。
 こうした中で、原子炉の経年劣化管理に係る原子力エネルギー協議会との実務レベルでの技術的意見交換会が三月から開催されていると承知をしております。この意見交換の結果につきましては、報告書が五月をめどに取りまとめられ、原子力規制委員会に報告される予定だったと承知しておりますけれども、コロナの関係でこれもどうなったか、その辺を含めて現在の議論の状況について伺います。
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大村哲臣#5
○大村政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力エネルギー協議会、いわゆるATENAとの実務者レベルの技術的意見交換会につきましては、新型コロナウイルス感染症が拡大するという中で、四月二十七日のテレビ会議の開催を含めまして、これまで二回開催をいたしております。その中で、長期停止期間中に考慮が必要な経年劣化事象、製造中止品等への事業者側の対応、それから、旧式化した設計技術への対応に係る基本的な考え方などにつきまして、ATENAの取組について説明を受けたところでございます。これらを踏まえまして、第三回の会合でございますが、五月二十二日にテレビ会議により開催する予定といたしております。
 今後の見通しについてでございますけれども、当初、本年五月をめどに、事務局において報告書を取りまとめ、規制委員会に報告するという予定としておりましたけれども、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた対応というのがございまして、当初の予定より少し時間がかかっておりまして、六月も引き続き技術的意見交換会を行う予定としてございます。
 事務局といたしましては、技術的意見交換会の議論がまとまり次第、報告書を取りまとめ、原子力規制委員会に報告したい、こういうふうに考えているところでございます。
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古田圭一#6
○古田委員 ありがとうございます。
 原子力規制委員会は、高経年化技術評価、運転期間延長認可申請の審査に活用、反映することを念頭に、電気・計装設備の健全性評価、それから、炉内構造物の健全性評価、原子炉圧力容器の健全性評価に関する知見蓄積、材料劣化等の高経年化対策技術に係る継続的な情報収集のため、実機材料等を活用した経年劣化評価、検証を本年度から実施していると承知をしております。
 こうした事業や原子力エネルギー協会との意見交換会の原子力規制委員会への報告を踏まえて、運転期間の考え方につきまして、科学的な検証に基づいて議論を行い、原子力規制委員会からの技術的な観点に基づいて対応を検討すべきと考えますけれども、更田委員長の御見解を伺いたいと思います。
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更田豊志#7
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 原子力発電所の高経年化、いわゆる経年劣化につきましては、これは運転期間のみならず、運転開始から年数のたった原子炉をいかに安全に保っていくかという観点からも重要なものであります。
 そういった意味で、御質問の中にもありましたけれども、圧力容器鋼材の照射脆化、これは試験方法等やその成分の分析等に関しましても技術は進歩しておりますので、こういったものに向けての検討はより進めてまいりたいというふうに考えております。
 また、ちょっと前後しますけれども、事業者というよりは産業界の意見も十分に聴取することは必要であると考えて、先ほどの御答弁にもありましたように、ATENAを相手として、現在、技術的な意見交換を進めているところでありますので、まずこの報告を待って、さらに、高経年化というものに関して総合的にどう考えるべきかというような議論は今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
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古田圭一#8
○古田委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 次に、先月から本格的に運用されている新しい検査制度について伺います。
 この新検査制度は、検査の実効性を高めるための検査制度見直しなど、平成二十八年のIAEAからの勧告、助言を受けたもので、平成二十九年の第百九十三回国会におきまして原子炉等規制法の改正法が成立し、原子力事業者等が主体的に安全確保の水準の維持向上に取り組んで、原子力規制委員会が事業者等の保全活動全般につきまして常時チェックできる仕組みに見直されて、スムーズな検査の導入に向けて、平成三十年十月から本年三月末まで試運用が重ねられてきたものと承知をしております。
 本格施行された新しい検査制度では、緊張感のある検査ができるよう、検査官がいつでも自由に敷地内を回って立入検査ができるよう、フリーアクセス方式への転換が図られています。検査官がいつでも集中的に調べられるため、柔軟で効率的な検査が期待をされております。
 新検査制度の本格運用によりまして緊張感のある検査に臨めるようになった分、検査官は今後は起こり得る事故への影響という新たな視点で検査に臨む必要があり、検査官の力量やこれまでの経験が更に問われることになります。
 そこで、実効性のある検査としていくためにも、今後も検査官の育成について継続的に見直しを行って改善を図っていく必要があると考えますけれども、新検査制度に対応したこれまでの教育訓練の開発の取組とあわせて、今後の方針について更田委員長の見解をお聞かせください。
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更田豊志#9
○更田政府特別補佐人 新しい検査制度の実施に当たりましては、御質問にありましたように、検査官の力量を確保し、また、継続的な向上を図っていくということは大変重要なことでありまして、米国原子力規制委員会の研修プログラムを参考にして研修を拡充し、また、検査官の資格認定制度も構築をして検査官の力量向上に努めてきたところであります。
 具体的には、原子炉運転シミュレーター研修や検査官のウオークダウン研修、それから、十八カ月にわたる試運用の実施と各検査官の経験の共有等により検査官の力量の向上を図っているところでございます。
 今後とも、検査官と事業者の円滑なコミュニケーション、検査指摘事項の重要度評価などに係る力量の向上に不断の努力を続けてまいりたいと考えております。
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古田圭一#10
○古田委員 今やられていることとあわせまして、事業者側での対応も必要かと思います。
 新しい制度では、事業者側の主体的な改善措置活動や、現場の気づきを幅広く拾い上げるなど、気づき事項の報告が重要となるのではないかというふうに思います。気づき事項の報告を得た情報から改善点を抽出して、発電所の弱点を把握する重要なプロセスがありますけれども、これまでの試運用においては必ずしも十分に確立できていないとの指摘もあると承知をしております。
 そこで、現場でのわずかな変化を気づき事項として意識すること、それから、ささいな気づきを拾い上げやすい風土、文化を築いていく取組が事業者側にとっても不可欠であるというふうに考えますけれども、新たな検査制度における報告する文化の醸成の必要性について、原子力規制庁の見解を伺います。
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金子修一#11
○金子政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力事業者におきましては、新検査制度の開始に合わせまして、今御指摘の改善措置活動、いわゆるみずから気づいたことを望ましい状態につなげる取組でございますが、これを導入しまして、原子力安全に直接関係しないようなささいなふぐあいも含めて、原子力施設でのさまざまな気づきを把握し、その重要性を評価した上で、これに応じた対策を講じる取組に力を入れていると承知しています。
 原子力規制委員会としては、このような事業者の取組が現場に浸透するということこそ、原子力施設の安全に一義的な責任を有する事業者の風土、文化のあらわれとして重要なものと認識をしております。
 このため、新しい検査においても、原子力規制事務所の検査官が日常的に事業者の改善措置活動の運用状況を確認することに加えまして、本庁で専門的知見を有する検査官が、一年に一度、制度の運用を重点的に確認するような検査も行うこととしております。
 こうした監視を通じまして、事業者の改善措置活動が現場に根づくことを促し、まさに御指摘の気づき事項を報告する文化が醸成されるように万全を期してまいりたいと考えております。
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古田圭一#12
○古田委員 ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、東京電力福島第一原子力発電所の処理水問題について伺います。
 福島第一原子力発電所で発生する汚染水等に対しまして、現在の東京電力のタンク増設計画の範囲では、二年後の令和四年夏ごろにはタンクが満杯になる見通しとなり、それ以上のタンク増設が可能な敷地は限定的であるというふうにされております。また、東京電力は、放出するとすれば、汚染水を多核種除去設備等によって処理した処理水の放出の準備に二年ほどかかる、さらに、トリチウム濃度を国の基準の四十分の一に希釈して、三十年程度かけて放出するなどとしております。
 本年二月、政府の多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会によりまして、多核種除去設備による処理水の処分方法について、実績のある水蒸気放出及び海洋放出が現実的な選択肢であることなどを内容とする報告書が取りまとめられました。
 これをもとに、現在、経済産業省が福島の地元自治体や業界団体への意見聴取会を開催しておりまして、さまざまな意見が述べられていますけれども、特に福島県沿岸では現在でも水産物の水揚げ量が震災前の一四%にとどまっていることなどから、農林水産業者を中心に風評の拡大を懸念する反対意見が多くあるような状況であります。
 その点につきましては、ALPS小委員会の報告書では、地元を始めとした幅広い関係者の意見を丁寧に聞きながら、処分方法だけでなく風評被害への対策を含めた方針を決定することとされておりまして、政府には風評被害対策の策定が求められています。先週の意見聴取会の会合の中では、風評被害への懸念や丁寧な情報発信を求める声とともに、風評対策の具体的な提案もなされたと承知をしております。
 処理水の処分方法につきまして、地元を始めとした幅広い関係者の意見を丁寧に聞くことは大事ですけれども、それだけではなく、処理水の処分によって生じる風評被害に対する具体的な補償策を示さなければ地元からの理解は得られないと考えますけれども、具体的な補償策を示す必要性につきまして、経済産業省の見解を伺います。
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須藤治#13
○須藤政府参考人 お答えをいたします。
 二月十日に公表されましたALPS小委員会の報告書では、処分方法の選択肢の絞り込みや、風評被害対策を徹底的に行う必要があることが盛り込まれております。その上で、御指摘ございましたけれども、今後、関係者の御意見を伺いながら、政府としての方針を決定すべきとされております。
 報告書におきましては、まず、風評への影響を抑えるために、人々が少しでも安心できるような処分方法を検討することが重要、次に、風評被害を最小限に抑えるべく、消費者の懸念や不安の解消のため、情報を正確に伝えるリスクコミュニケーションの取組を行うべきこと、さらに、販路の回復を促進するため、新規販路開拓に資する地元産品の展示スペースを常設化するなど、風評被害対策を拡充強化していくべきと指摘されております。
 現在は、まずは関係者からの御意見を伺っているところでございます。その中で、風評被害対策についても種々御意見をいただいております。このいただいた御意見を踏まえまして、ALPS処理水の取扱いについて、政府として責任を持って結論を出してまいります。
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古田圭一#14
○古田委員 ありがとうございます。
 東京電力の公表した処理水を海洋放出した場合の予測につきましては、トリチウム濃度が周辺海域より高くなると想定される原発周辺でもWHOの飲料水基準を大きく下回るとされておりまして、このようなデータやトリチウムに関する情報をわかりやすく積極的に国民に対して発信していくことが非常に重要だと考えます。
 しかしながら、現在保管されている処理水の七割にトリチウム以外の放射性物質が国の基準を超えて残っておりまして、再浄化により適切に除去されるのかという不安の声も多いと聞いております。
 処理水の処分に際しまして、東京電力の示すデータだけではなく、原子力規制委員会におきまして、排出時にトリチウム以外の放射性物質が国の基準未満であることや、トリチウム濃度が適切に希釈されていることをモニタリングする必要性、またモニタリング結果の公表方法について、更田原子力規制委員長の見解を伺います。
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更田豊志#15
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 いわゆる処理済み水、ALPSで処理を終えた水の処分につきましては、その具体的な方法について、現在、御意見を伺うプロセスも含め、議論が継続しているところではありますけれども、この処理済み水の処分の具体的な方法が東京電力から、これは具体的には東京電力から廃炉作業の実施計画の一環として申請がなされます。その際には、規制当局としまして、この実施計画の審査を通じて、希釈を含めた処分方法が妥当なものであるかどうかについて厳正な審査を行ってまいります。
 その上で、今度は実行の、実施のプロセスに移った場合については、希釈であるとか、それからトリチウム以外の放射性物質の除去等につきまして、規制当局が何をどのように確認をしたのか、具体的に確認をしているその内容について、ホームページ等を通じて情報公開に努めてまいりたいというふうに考えております。
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古田圭一#16
○古田委員 風評被害を防止するには正しい情報を公開することが重要で、排出される処理水が基準を満たしているかどうか、第三者がきちんとチェックして公開する仕組みが大変重要であります。また、復興のためにも、処理された水が環境に影響を与えないということを新聞やテレビでも積極的に報道していただいて、風評被害を防いでいただきたいというふうに思っております。
 次に、大学における原子力教育の現状等についてお伺いしたいと思います。
 文部科学省の資料によりますと、昭和三十二年以降、国立大学、大学院を中心に、原子力工学や原子核工学等という名称を付した学科や専攻が設置されてきましたけれども、平成に入ってからは、これらの学科、専攻の多くは改称、改組されてきております。私が入学した大学も、入学当時は原子力工学科がありまして、私の高校のときの同級生も入ったんですけれども、現在は改称、改組されております。
 また、原子力関連学科、専攻に入学する学生の数は、東京電力福島第一原子力発電所の事故前の平成二十二年度調査では三百十七人であったのに対して、事故後の平成二十四年では二百六十九人と減少しております。その後、平成三十年度の調査でも二百六十二人となっておりまして、減少が続いているようであります。
 また、教員につきましては、文部科学省の原子力人材育成作業部会が平成二十八年八月に発表した中間取りまとめによりますと、原子力分野を専門とする大学教員の数は平成十六年度の四百三十八人から平成二十五年度の三百四十五人となっておりますけれども、大学教育におきましては指導教員の存在は非常に重要であります。
 そこで、原子力関連学科を有する大学及び入学者の現状について、また原子力分野を専門とする大学教員の現状などについて、文部科学省に伺います。
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千原由幸#17
○千原政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生御指摘の点でございますが、まず、原子力の名前を冠する大学の学科、大学院の専攻につきましては、三十年前は十学科、十専攻でございましたが、組織の改組等によりまして学科を中心に減少し、令和元年度時点では三学科、八専攻となっております。
 また、原子力関係学科、専攻への入学者数でございますが、御指摘のとおり、福島第一原子力発電所の事故以降で減少しておりまして、直近の令和元年度入学者数は二百五十名で、御指摘の震災直前の三百十七人の水準には至っていない状況でございます。また、原子力関係の教員につきましても、減少するとともに、高齢化の傾向にある状況でございます。
 さらに、原子力分野の人材育成や研究開発の基盤を担う試験研究炉につきましても、高経年化や新規制基準の対応等により、これまでどおりの運用が困難な状況になったことを踏まえ、多くの施設が廃止の方針となっております。具体的には、平成十五年時点で大学や研究機関等で十六施設が運転しておりましたものが、震災後、現在までに運転再開したものが四施設、今後の運転を予定しているものを含めて八施設と減少しているところでございます。
 このように、原子力分野の人材育成を支える基盤が我が国全体として脆弱化してきている状況と認識しております。
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古田圭一#18
○古田委員 ありがとうございます。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉には、今後、少なくとも三十年程度は要する見込みでありまして、その他にも多数の原子力発電所の廃炉作業が進行中であります。また、新増設の見通しにつきましてはまだ不透明でありますけれども、再稼働させた原子力発電所を運転していくためにも、今後も原子力分野の人材は必要不可欠であります。
 他の分野と同様に、原子力分野でも人材育成には実習が欠かせません。しかしながら、実験や実習に使われる試験研究炉は、先ほどありましたように減少してきております。また、現在、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、大学における事業や研究ができない状況にありますけれども、研究炉を用いた実験、実習は欠かせないというふうに思います。
 発電用原子炉の新増設が見込まれず、稼働している研究炉が限られている我が国におきまして、学生のみならず、教員の研究の場という点からも大変厳しい状況にあると考えられます。原子力分野に進もうとする人材を確保することは重要でありますし、優秀な人材に育て上げる大学教員の確保も重要であります。加えて、研究炉、それから教育研究の環境確保も重要であります。
 安全に廃炉を進めるためにも、また、使用済み核燃料の処分問題を解決するためにも、原子力分野を担う人材の育成は不可欠で、学生や教員の人材確保、また教育や研究の環境確保などについて、今後の大学における原子力研究の取組につきまして文部科学省にお伺いいたします。
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千原由幸#19
○千原政府参考人 お答え申し上げます。
 原子力の安全確保、向上に寄与するためには、今御指摘ございましたように、福島原子力第一発電所の廃炉を始め、長期にわたる課題解決に必要な人材を育成していくことが重要でございまして、原子力に関する教員の質を高めていくとともに、原子力分野を専攻する学生を一定数確保することが必要であると考えております。これにつきまして、文部科学省では、国際原子力人材育成イニシアティブ事業を通じ、これまで原子力に関する教育の高度化等の取組を支援してまいりました。
 さらに、今後は、先ほど御答弁申し上げました人材育成の基盤の脆弱化を踏まえ、我が国全体としての人材育成機能を充実するために、個別の大学等の取組を支援するのみならず、大学や研究機関等が組織的に連携し、共通基盤的な教育機能を補い合うことで、拠点として一体的に人材を育成する体制を構築する取組を支援し、促すよう、事業の改善を図っているところでございます。
 引き続き、原子力の基盤と安全を支えるため、我が国全体としての原子力分野における人材育成機能の維持、充実を図ってまいります。
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古田圭一#20
○古田委員 ぜひよろしくお願いをいたします。
 原子力発電は重要なベースロード電源ですけれども、使用済み核燃料をどう処分するかが大変重要な課題となっております。
 日本原燃の六ケ所再処理工場につきまして、先週、新規制基準を満たすと認められまして、稼働に向けて前進しましたけれども、原子力発電所の稼働が限られている中で、プルトニウムの利用がどれくらい進むかは不透明だと思います。
 使用済み核燃料の高レベル放射性廃棄物の処理につきまして、放射能を減らす核変換の研究も行われているということですけれども、高レベル放射性廃棄物の処理、半減期が短く、毒性の低い物質に変えることができれば、将来の世代にツケを回さずに済みます。核変換の実用化にはかなり高いハードルがあるとは思いますけれども、実用化できれば使用済み核燃料の処理も進むというふうに思います。
 また、国際プロジェクトとして、高レベル放射性廃棄物を生み出す放射性物質を燃料としない、また、爆発やメルトダウンのリスクのない核融合エネルギーの研究開発も実施をされております。実用化には、放射能を浴びる中で高温に連続して何年も耐えられる炉壁の開発など、結構時間のかかる研究開発が必要などの課題もありますけれども、これらの研究開発に研究者や技術者が夢を持って課題に取り組むことができるような環境整備を進めてもらいたいというふうに思っております。
 次に、新型コロナウイルス感染症による影響について伺います。
 先月八日、原子力規制委員会は、毎週開いてきた定例会合を隔週での実施に変更して、審査会合はテレビ会議や電話会議で行うなど、新型コロナウイルス感染症による影響は原子力分野にも及んでおります。
 また、先月十五日、九州電力は、玄海原発でテロ対策施設の建設に携わっている作業員の感染が判明したと発表して、濃厚接触者約三百人の出勤が停止となる対応がとられております。
 現在、廃炉作業中の東京電力福島第一原子力発電所につきましては、感染者は発生していないものの、検温の徹底やオンライン会議の活用といった対策がとられていることと承知をしております。しかし、防護服の不足により、敷地内の移動に使われるカバーオールを代用しているとか、休憩所では作業員が密集しており、感染のリスクがあるなどという報道もありまして、汚染検査にひっかかる作業員もいるとのことです。
 政府は、原子力発電所は我が国のベースロード電源としており、新型コロナウイルス感染症による作業員の不足によりまして、電力供給に影響が出ることは避けなければなりません。また、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業につきましても、一刻も早く福島の復興をなし遂げるために、廃炉作業におくれがあってはなりません。
 電力会社は、それぞれが新型コロナウイルス感染症対策を講じているとは思いますけれども、各電力会社の取組についての評価を更田委員長にお伺いしたいと思います。
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更田豊志#21
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 原子力事業者は、新型インフルエンザ等対策特別措置法に規定する指定公共機関として、あらかじめ感染防止対策に関する業務計画を作成しておりまして、中央制御室への入室制限、机上業務の職場における組織的な在宅勤務の推進、他の都道府県から移動した者は二週間待機するなど、これらの対策がとられているものと理解をしております。
 感染者が発生した場合には、接触の可能性が考えられる従業員を二週間自宅待機とし、さらに、関連する工事を中断するなど、極めて慎重な体制をとっていると認識をしております。
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古田圭一#22
○古田委員 また、今回の新型コロナウイルスを始めとしたさまざまな感染症の発生も考えられますし、これらを用いたテロがないとは言えません。想定していることを開示するのは危機管理上できないとは思いますけれども、あらゆる想定をしているかどうか、検討はしっかりとされているかどうかについてお伺いしたいと思います。
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更田豊志#23
○更田政府特別補佐人 お答えをいたします。
 まず、感染症対策としましては、原子力規制委員会が認可した保安規定におきまして、運転であるとか施設の保全、さらには、緊急時対策のために必要な要員の人数を規定をしております。この人数に欠員が生じた場合には速やかに補充を行うこと、さらに、その補充ができない場合には運転中の原子炉を停止することとされております。
 さらに、テロ関連の対策ですが、この点につきましては、セキュリティーの観点からお答えすることは差し控えさせていただきます。
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古田圭一#24
○古田委員 それでは、ちょっと質問の順番を変えまして、最後に通告している質問をさせていただきます。
 エネルギー供給における原子力発電の位置づけについてお伺いしたいと思います。
 バランスのとれた電源構成によりまして、エネルギーの安定供給、脱炭素化による地球温暖化対策、また経済性の確保を同時に達成していくことがエネルギー政策の要諦であります。パリ協定の目標を達成するためにも、安全確保を大前提に、原子力を重要な選択肢として活用していく必要があるというふうに考えております。
 自然エネルギー、太陽光発電は、昼と夜では発電量が全く異なりますし、昼でも天候によって発電量は大きく左右をされてしまいます。風力発電も、その発電量は天候に大きく影響を受けます。自然エネルギーは、昼と夜、天候によって大きく発電量が変動するのが欠点であり、電力会社も、天候を予測しながら発電量を調整したり、揚水発電等を行ったりしております。
 再生可能エネルギーの比率を高めるには、発電量の変動を吸収できるように、高性能な蓄電池や、電気分解で水素を製造するなど、さまざまな対策が欠かせないと思いますけれども、高性能な大容量の電気を蓄えることのできる蓄電池につきましてはまだ開発途上ですし、現状では、再生可能エネルギーに過度に依存し過ぎるのは問題があると考えております。
 現在、原子力発電所は廃炉が進んでおりまして、既存の原子炉だけでは中長期的には電源構成で一定比率を維持できなくなることが懸念されます。また、最近、熱中症対策で、小中学校に、各教室にエアコンの整備が進んでおりますけれども、学習時間の確保、それから学力の向上のために夏休みにも登校するということになりますと、夏の電力需要も増加するのではないかというふうに思います。また、石油や天然ガスは輸入に頼っておりますけれども、紛争等が生じれば、輸入に不安が生じます。
 安定して電力を供給する上では、原子力発電というのは重要な選択肢であると考えております。十年先、二十年先にも原子力の電源構成を一定比率維持していくとしますと、新増設やリプレースがおのずと必要になるのではないかというふうに考えられます。来年に見込まれておりますエネルギー基本計画の見直しに当たって、その議論は避けて通れないと考えますけれども、認識を伺います。
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中野洋昌#25
○中野大臣政務官 お答え申し上げます。
 今、政府と原子力事業者が注力すべきことは、安全最優先の姿勢で真摯に再稼働に対応していくことであると考えておりまして、現時点におきまして、原発の新増設、リプレースは想定していないところでございます。
 その上で、資源に乏しい日本にとりまして、原子力は、安全確保を大前提とした上で、安定的かつ安価な電気の供給、気候変動問題への対応、エネルギーの海外依存度を考えれば、責任あるエネルギー政策を実行するためには欠かすことができないと考えております。
 こうした中で、まずは、二〇三〇年のエネルギーミックスにおける原子力比率二〇%から二二%の実現に向け、安全最優先の再稼働を進めていくことが必要と考えております。
 次期エネルギー基本計画につきましても御質問がございました。
 次期エネルギー基本計画の検討は来年を予定しております。あるべきエネルギーの姿について、しっかり検討してまいるという決意でございます。
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古田圭一#26
○古田委員 あらゆる角度から検討していただきまして、エネルギー供給に支障がないようにお願いしたいと思います。
 もう少し時間があるようですので、飛ばした問題をさせていただきます。
 原発の廃炉に伴う放射性廃棄物の処理につきましてですけれども、中深度処分、これは、原子力発電所の廃炉に伴って発生する放射性廃棄物のうち、制御棒や核燃料を入れていた箱が該当して、比較的放射能レベルが高いレベル1廃棄物を処分する方法で、厳しい管理が求められているんですけれども、規制基準がまだできていないということです。
 更田委員長は、ことしじゅうをめどに中深度処分に関する許可基準規則などを策定したい考えを示されたとされておりますけれども、中深度処分の規制基準の策定の見通しにつきまして伺いたいと思います。
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大村哲臣#27
○大村政府参考人 お答え申し上げます。
 炉内構造物等の比較的放射能レベルが高い廃棄物、いわゆるL1の基準に関しましては、本年一月の十五日に原子力規制委員会におきまして、この処分の規制基準、それから審査ガイドの策定方針案については了承をされております。
 この策定方針案で示しました規制基準等の項目それから内容につきまして、本年二月十九日の原子力規制委員会におきまして、電気事業連合会から特段の意見がないということを確認したところでございます。
 原子力規制委員会といたしましては、本年中を目途に規制基準等の策定を行うということで、所要の作業を進めているという状況にございます。
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古田圭一#28
○古田委員 御説明ありがとうございました。
 時間が参りましたので、これで終わります。どうもありがとうございました。
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江渡聡徳#29
○江渡委員長 次に、岡本三成君。
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