文部科学委員会

2024-05-15 衆議院 全227発言

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会議録情報#0
令和六年五月十五日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 田野瀬太道君
   理事 小寺 裕雄君 理事 中村 裕之君
   理事 永岡 桂子君 理事 山田 賢司君
   理事 坂本祐之輔君 理事 吉田はるみ君
   理事 金村 龍那君 理事 浮島 智子君
      青山 周平君    東  国幹君
      井出 庸生君    井原  巧君
      上杉謙太郎君    上田 英俊君
      尾身 朝子君    金子 容三君
      木村 次郎君    岸 信千世君
      小林 茂樹君    小森 卓郎君
      柴山 昌彦君    鈴木 貴子君
      中川 貴元君    仁木 博文君
      根本 幸典君    船田  元君
      古川 直季君    古川  康君
      本田 太郎君    三谷 英弘君
      宮内 秀樹君    宗清 皇一君
      柳本  顕君    山口  晋君
      山本 左近君    義家 弘介君
      青山 大人君    菊田真紀子君
      下条 みつ君    屋良 朝博君
      吉川  元君    笠  浩史君
      早坂  敦君    堀場 幸子君
      前原 誠司君    平林  晃君
      鰐淵 洋子君    宮本 岳志君
      西岡 秀子君
    …………………………………
   文部科学大臣       盛山 正仁君
   政府参考人
   (こども家庭庁長官官房審議官)          黒瀬 敏文君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長)   笠原  隆君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          望月  禎君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          矢野 和彦君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            池田 貴城君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       柿田 恭良君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            塩見みづ枝君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            千原 由幸君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    茂里  毅君
   政府参考人
   (文化庁次長)      合田 哲雄君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         山影 雅良君
   文部科学委員会専門員   藤井  晃君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十五日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     古川  康君
  勝目  康君     本田 太郎君
  柴山 昌彦君     宗清 皇一君
  鈴木 貴子君     上田 英俊君
  船田  元君     東  国幹君
  古川 直季君     金子 容三君
  山口  晋君     小森 卓郎君
  牧  義夫君     屋良 朝博君
同日
 辞任         補欠選任
  東  国幹君     仁木 博文君
  上田 英俊君     鈴木 貴子君
  金子 容三君     古川 直季君
  小森 卓郎君     山口  晋君
  古川  康君     尾身 朝子君
  本田 太郎君     柳本  顕君
  宗清 皇一君     井原  巧君
  屋良 朝博君     牧  義夫君
同日
 辞任         補欠選任
  井原  巧君     柴山 昌彦君
  仁木 博文君     船田  元君
  柳本  顕君     中川 貴元君
同日
 辞任         補欠選任
  中川 貴元君     勝目  康君
同日
 理事牧義夫君同日理事辞任につき、その補欠として吉田はるみ君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
四月二十六日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(伴野豊君紹介)(第一一九七号)
 同(藤原崇君紹介)(第一一九八号)
 同(近藤昭一君紹介)(第一二一三号)
 同(丹羽秀樹君紹介)(第一二三九号)
 同(江崎鐵磨君紹介)(第一二六六号)
 設置基準を生かし特別支援学校の教室不足解消を求めることに関する請願(渡辺創君紹介)(第一一九九号)
 同(神津たけし君紹介)(第一二四一号)
 私立幼稚園を始めとした幼児教育の充実と発展に関する請願(近藤昭一君紹介)(第一二一四号)
 専任・専門・正規の学校司書の配置に関する請願(北神圭朗君紹介)(第一二四〇号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一二六八号)
 同(笠井亮君紹介)(第一二六九号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一二七〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第一二七一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一二七二号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一二七三号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一二七四号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一二七五号)
 同(宮本徹君紹介)(第一二七六号)
 同(本村伸子君紹介)(第一二七七号)
 同(菊田真紀子君紹介)(第一二九三号)
 国の責任による二十人学級を展望した少人数学級の前進、教職員定数増、教育無償化、教育条件の改善に関する請願(江崎鐵磨君紹介)(第一二六七号)
五月十五日
 教育費負担の公私間格差をなくし、子供たちに行き届いた教育を求める私学助成に関する請願(前原誠司君紹介)(第一三二七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三二八号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一三七一号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三七二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三七三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三七四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三七五号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一三七六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三七七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三七八号)
 同(宮本徹君紹介)(第一三七九号)
 同(本村伸子君紹介)(第一三八〇号)
 同(青柳陽一郎君紹介)(第一四八〇号)
 同(篠原豪君紹介)(第一四八一号)
 同(中谷一馬君紹介)(第一四八二号)
 同(義家弘介君紹介)(第一四八三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一五〇七号)
 同(山崎誠君紹介)(第一五〇八号)
 同(吉田統彦君紹介)(第一五三二号)
 専任・専門・正規の学校司書の配置に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三二九号)
 同(白石洋一君紹介)(第一四八四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一五〇九号)
 直ちに学費半額・入学金ゼロ、奨学金を給付中心にすること及び奨学金返済の半額免除に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三三〇号)
 設置基準を生かし特別支援学校の教室不足解消を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三三一号)
 私立幼稚園を始めとした幼児教育の充実と発展に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三五六号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三五七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三五八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三五九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三六〇号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一三六一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三六二号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三六三号)
 同(宮本徹君紹介)(第一三六四号)
 同(本村伸子君紹介)(第一三六五号)
 同(吉田統彦君紹介)(第一五三三号)
は本委員会に付託された。
四月二十五日
 設置基準を生かし特別支援学校の教室不足解消を求めることに関する請願(第一〇一五号)は「宮澤博行君紹介」を「城内実君紹介」に訂正された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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田野瀬太道#1
○田野瀬委員長 これより会議を開きます。
 理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事牧義夫君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田野瀬太道#2
○田野瀬委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田野瀬太道#3
○田野瀬委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に吉田はるみ君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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田野瀬太道#4
○田野瀬委員長 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人としてこども家庭庁長官官房審議官黒瀬敏文君、文部科学省大臣官房文教施設企画・防災部長笠原隆君、総合教育政策局長望月禎君、初等中等教育局長矢野和彦君、高等教育局長池田貴城君、科学技術・学術政策局長柿田恭良君、研究振興局長塩見みづ枝君、研究開発局長千原由幸君、スポーツ庁次長茂里毅君、文化庁次長合田哲雄君、経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官山影雅良君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田野瀬太道#5
○田野瀬委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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田野瀬太道#6
○田野瀬委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。尾身朝子君。
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尾身朝子#7
○尾身委員 おはようございます。自由民主党の尾身朝子です。
 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 今から三十八年前、昭和六十一年、私は大学を卒業し、社会に出ました。その当時は、博士といえば、大学に残り、研究生活に一生をささげる人という考え方が一般的であり、特別な一握りの学者というイメージでした。
 それから四十年近くが経過した現在、博士号はもはや特別なものではなく、あたかもパスポートのように必須のものとなっています。これは学究の場のみならず、企業活動においても、海外では企業のCTOは博士号取得が当たり前であり、CEOですら博士を持たずしては会議の場などで対等に渡り合えないと聞いています。
 私自身も様々な国際会議に参加しましたが、毎回、名刺交換の際に、博士号を持っていないことに気後れしていました。また、国際機関の役員に日本人が応募したとしても、博士号がないことにより書類選考ではじかれてしまう事例があると聞いています。
 博士号を授与した教育機関ごとに内容に濃淡があることは承知していますが、どこで取得しても博士号は博士号、持っていること自体に意味があるのです。国際社会においてパスポートとも言えるこの博士号を持っていないことで引け目を感じるのは、私たちの世代で終わりにしたいと考えています。
 私は、機会を捉えて、研究所の研究者など、様々な科学技術分野の皆様と意見交換をしています。その中で、なぜ博士課程に進まなかったのかとの問いに対して、博士号取得後のキャリアの先が見えない、メリットが感じられないなどの答えが多く聞かれました。また、海外の研究者と博士の数を増やすにはどうしたらよいかについて議論すると、彼らは、博士課程に進むことを仕事と捉え、そのサポート方法を考えなければ数は増えないと断言しました。これからは、学部卒業時の進路選択の一つとして、他の選択肢と同様な条件で博士課程が存在すること、これが必要なのです。
 第六期科学技術・イノベーション基本計画には、二〇二五年度までに、生活費相当額を受給する博士後期課程学生を従来の三倍に増加することが挙げられています。しかしながら、生活費相当額とは、実際には月額十五万円程度にしかすぎません。また、人数的にも、従来の三倍といいながら、受給対象の博士後期課程学生総在籍者数約七万五千人のうち、たった三分の一弱をカバーするにすぎません。これで果たして学部卒業生が安心して研究生活に入る決断の後押しができるのでしょうか。
 もちろん、博士課程修了後のキャリアパスも同様です。多様なキャリアパス構築に向けて、産学官協働の取組を加速する必要があると考えます。
 ここで、文科省に伺います。
 文科省として、博士課程に進む学生たちが不安なく研究者の道を選ぶことができるように将来の展望を示すこと、これについて文科省の取組をお聞かせください。
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柿田恭良#8
○柿田政府参考人 お答えいたします。
 博士人材は、新たな知を創造し、社会にイノベーションをもたらすことができる重要な存在であると考えております。海外では、博士人材が社会の多様な場でリーダーとして活躍しており、我が国においても、その重要性と活躍の期待が非常に高まっていると認識をしております。
 このことを踏まえて、文部科学省では、今般、盛山文部科学大臣を座長とするタスクフォースにおいて、博士人材活躍プランを取りまとめました。本プランでは、社会における多様なキャリアパスの構築、大学院教育の充実、博士課程学生等への支援、学生本人の博士課程進学への動機づけの四つを柱とする具体的な施策をまとめております。
 本プランも踏まえて、若手を始め研究者がその創造性を遺憾なく発揮できる環境の整備及び自由で挑戦的な研究への支援の充実、博士人材の高い専門性と課題解決能力を生かしたスタートアップの創出支援、さらに、盛山大臣から産業界に対して博士人材の採用拡大や処遇改善等についての協力要請など、大臣の下で省を挙げて取り組んでおります。
 今後とも、博士人材が多様な場で活躍できる社会の構築を目指して、産業界や関係省庁とも連携して取り組んでまいります。
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尾身朝子#9
○尾身委員 ありがとうございました。
 今回は主に国内における博士課程学生を増やすことについてお聞きしましたが、もちろん、日本の若者が海外の大学で博士号を取得し、国際共同研究の場で活躍することも重要です。
 現在、海外で学ぶ日本人留学生が減少していると言われています。若者が海外の大学への留学をためらうことには様々な理由が考えられますが、その大きな一つは語学であることは論をまちません。語学力の向上は日本人にとって永遠の課題なのかもしれません。しかしながら、この理由で海外留学をためらうというのは大変残念なことです。
 私は、この解決の一助として、スーパーサイエンスハイスクールなどの修学旅行先として、沖縄科学技術大学院大学、OISTに行こうという運動を展開しています。OISTでは、まるで海外の大学のような、領域を超えてオープンで自由闊達な議論が英語で行われています。この環境を経験することによって、若者が進路を選ぶ際に海外留学や博士号取得を将来の選択肢の一つとすることを期待し、今後も継続していきたいと思っています。
 また、私たちの働きかけで、中央省庁の皆さんの名刺にPhDの記述が増えてきました。さらに、省庁に入省した後に博士号を取得する方もおられると聞いています。私たちは、博士号を取る意欲のある方々を本気で応援しなければなりません。
 次に、我が国における特定先端大型研究施設について伺います。
 今週の土曜日、ナノテラスの運用開始記念式典が開催され、私も出席させていただきます。私は、昨年三月に運用開始前のナノテラスを訪問し、心臓部まで視察させていただきました。名実共に世界に誇るべき、世界をリードする施設です。この順調な滑り出しをお祝いし、関係された皆様に心より敬意を表します。
 ここで忘れてならないのは、ノーベル賞学者の利根川進博士が述べた、分析機器の限界が研究者の研究の限界を決めてはいけないとの言葉です。未知のものに対峙するためにも、研究と計測機器開発を一体として進めるべきであると考えます。つまり、先端研究施設と計測機器は、常に先端であり続けるためにも、開発を継続しなければいけないということです。計測、解析手法のブレークスルーなしでは、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現やSDGs等の世界的な社会課題の解決はなし得ません。そのためにも、分析計測機器の精度の先端性を保ち続けることが重要です。
 我が国には、SPring8という大型放射光施設があります。一九九七年十月に共用を開始してから、既に約二十七年が経過しています。また、世界に誇るべきスーパーコンピューター「富岳」は二〇二一年に本格稼働しました。現在でも世界最高水準の性能を有しており、線状降水帯の予測への活用を始めとして、国民生活に密接に結びついた効果を上げています。
 これらは、世界の最先端の研究を支える貴重な研究施設です。設計から製造、運用に必要な期間を考えると、すぐにでもそれぞれの次世代機の開発に取りかかる必要があり、既にSPring8及び「富岳」次世代機の検討が始まっていると聞いています。
 ここで、文科省に伺います。
 特定先端大型研究施設の更新は、研究に限界を設けないためには必須の事項です。また、特定先端大型研究施設の共用の促進に関する法律に基づいている施設であり、産業界もこの次世代機の開発には期待しているところです。国が責任を持って管理する特定先端大型研究施設のみならず、最先端の研究を支える先端的な分析計測機器の開発を国として支援することが重要だと考えていますが、この点についてどのように取り組んでおられますでしょうか。
 また、共用開始以来約二十七年を経過しているSPring8次世代機の検討、開発状況について、どのような段階にあるのでしょうか。「富岳」についても、共用開始間もないことは承知していますが、次世代機はどのような検討段階にあるのでしょうか。それぞれお聞かせください。
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柿田恭良#10
○柿田政府参考人 まず、先端的な機器の関係についてお答え申し上げます。
 先端的な分析計測機器は、研究活動の基盤となるものでございます。このため、大学等における先端的な機器の共用を進めるとともに、研究ニーズ等を踏まえた機器の更新や高度化を進めてきたところでございます。
 また、革新的な分析計測技術は、先生御指摘のとおり、研究と一体となって研究現場で考案、開発されるということが鍵であると考えております。この観点から、大学等と機器メーカーが連携して先端的な技術や機器の開発を進めるエコシステムの形成が重要であり、現在、その在り方について、有識者会議において検討を進めているところでございます。
 大型放射光施設SPring8につきましては、施設の老朽化のみならず、世界では同様の放射光施設のアップグレード等が急速に進んでおりまして、性能の面でも後れを取りつつあります。このため、現行の百倍の性能を持つ世界最高峰の放射光施設SPring8―2にアップグレードすることを目指し、本年度は要素技術の開発、実証を進めるとともに、来年度からの本格的な整備着手に向け、必要な経費の確保に努めてまいります。
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塩見みづ枝#11
○塩見政府参考人 お答えいたします。
 お尋ねの「富岳」の次世代機についてでございますが、本年三月に当省の有識者委員会におきまして中間取りまとめが行われ、次世代の計算基盤に求められるフラッグシップシステムの性能の目安、運転開始時期の目標、開発整備の手法に関する考え方などが示されたところでございます。
 生成AIを始めとする技術革新が急速に進み、研究開発に必要な計算資源の需要が急拡大するとともに多様化しております。文部科学省としましては、そうした国内の需要を満たしていけるよう、その開発整備には五年以上の期間を要することを踏まえまして、速やかにポスト「富岳」の開発整備に向けた検討を進めてまいります。
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尾身朝子#12
○尾身委員 ありがとうございました。
 次に、ライフサイエンス分野について伺います。
 現在、我が国は、少子高齢化問題に直面し、生活様式が変わりつつあります。また、それに呼応するかのように、疾病の構造が大きく変化してきています。特にライフサイエンスの分野において、この状況に対応するためには、改めて基礎研究の重要性に目が向けられています。
 近年になって、ゲノム配列の解読による生命現象の解明、AI等の先端技術を用いた解析技術が進展してきています。また、iPS細胞研究など、我が国初の技術が優位性を持ち、臨床応用に向けて善戦している分野もあります。基礎研究においては、最先端の計測機器、技術の急速な進歩に伴い、様々な生命現象が解明できる状況となっており、これまで以上にAIや量子などの異分野の知見を活用することも求められています。
 優秀な若手人材がその能力を十分に発揮し、健康、医療、長寿という我が国の直面する課題解決に寄与するためには、分野融合やiPS細胞等の研究開発に我が国の強みを生かしながら取り組むことが必要です。
 ここで、文科省に伺います。
 このような中で、ライフサイエンス分野の研究人材の育成にどのように取り組んでいかれるのか、お考えをお聞かせください。
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塩見みづ枝#13
○塩見政府参考人 お答えいたします。
 ライフサイエンス研究は、医療の進歩や疾病の理解、エネルギーや農業など、人々の健康や福祉につながる重要な役割を果たしており、この担い手となる人材力の強化が重要でございます。
 このため、文部科学省におきましては、例えば、再生医療や脳科学等の研究支援事業におきまして、若手研究者を支援することを通じ、研究人材の育成に取り組んでおります。
 また、現在、科学技術・学術審議会の下のライフサイエンス委員会におきまして、今後のライフサイエンス研究の中長期的な振興方策について検討いただいておりまして、この分野における研究人材を育成していく上で若手研究者の研究環境整備が重要であることや、最先端の研究基盤の構築と共用、AIや数理など異分野との連携の必要性などについて指摘をいただいております。
 今後とも、こうした有識者の御意見も取り入れながら、ライフサイエンス分野の人材育成について検討を進め、支援の充実に取り組んでまいります。
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尾身朝子#14
○尾身委員 どうもありがとうございました。
 次に、宇宙開発について伺います。
 令和五年六月十三日に閣議決定された宇宙基本計画の中でJAXAの機能強化が図られ、そして、これを受ける形で、デフレ完全脱却のための総合経済対策の中で、民間企業、大学等による複数年度にわたる宇宙分野の先端技術開発や技術実証、商業化を支援するため、JAXAに十年間の宇宙戦略基金が設置されました。当面の事業開始に必要な経費を措置しつつ、速やかに総額一兆円規模の支援を目指すとされています。これは、十兆円規模の大学ファンドと並んで挑戦的な取組であり、大いに期待しています。
 宇宙開発はパイが少なく、開発から打ち上げまでの全体を担う組織、業者の数が限られているため、一歩先んずることが全てを制することになります。つまり、一歩出遅れると全ての機会を失ってしまうのです。
 ここで、文科省に伺います。
 日本の宇宙開発は、先日のH3ロケット試験機二号機の成功で大きなハードルを越えて、商業化を含む次のステップに入っていると思います。宇宙開発は我が国の貴重な成長産業になりつつあるのです。
 また、先日の岸田総理の訪米に合わせて、米国の宇宙探査計画、アルテミス計画に関し、日本人宇宙飛行士の月面着陸機会の提供が公表されました。私は、アポロ十一号の月面着陸をリアルタイムでわくわくしながら見ていた世代です。遠くない将来、日本の子供たちが、月面に立つ日本人宇宙飛行士の第一歩を目を輝かせながら見詰める日がやってきます。有人与圧ローバー、いわゆる月面ローバーや月面への輸送船の船体に日の丸が輝き、日本の宇宙開発技術のすばらしさを目の当たりにするのです。
 ここで、改めて、宇宙戦略基金及び宇宙開発全体の現状についてお聞かせください。
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千原由幸#15
○千原政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の宇宙戦略基金につきましては、本年四月に策定いたしました基本方針及び実施方針に基づき、本年七月以降、JAXAにおいて公募が順次開始される予定でございます。基金による支援を通じて、民間企業、大学等による更なる宇宙分野への関与やその拡大に向けた取組を推進してまいります。
 また、月探査につきましては、SLIMの世界初のピンポイント月面着陸の成功に加えまして、先般の総理訪米の際に、日本が与圧ローバーを提供する一方、米国が日本人宇宙飛行士の二回の月面着陸の機会を提供することを規定した実施取決めに盛山文部科学大臣とネルソンNASA長官が署名をいたしました。今後、アルテミス計画において様々な成果創出につながるよう取り組んでまいります。
 さらに、H3ロケットにつきましても、試験機二号機の打ち上げ成功に続き、先進レーダー衛星ALOS4を搭載しました三号機の打ち上げが六月三十日に予定をされております。我が国の自立性確保に重要な基幹ロケットとしての実績を積み重ねるべく、打ち上げ成功に向けてしっかり取り組んでまいります。
 文部科学省といたしましては、これらの取組が我が国の技術力向上や産業競争力強化に資することはもとより、広く国民、特に子供たちに夢と希望を与え、次世代を担う人材育成にもつながるよう、引き続き宇宙開発利用の推進に取り組んでまいります。
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尾身朝子#16
○尾身委員 宇宙というのは本当にわくわくする分野ですので、大変心強い御回答をありがとうございました。
 私は、議員になって約十年間、科学技術イノベーション推進を政治活動の中心に据えてきました。中でも、将来を担う各分野での人材育成は重要かつ喫緊の課題であり、その中でも、博士人材の輩出に力を入れています。人材育成なくして日本の科学技術イノベーションの将来及び日本の成長はありません。ただでさえ減少していく人口の中、少ないパイの取り合いにおいて、日本の将来を担う若者にとって博士が魅力的な選択肢として選ばれる、そういう社会環境を整える必要があるのです。
 そこで、最後に盛山大臣にお伺いいたします。
 大臣のリーダーシップによって、博士人材活躍プランが動き出しています。ここで、改めて、これからの科学技術人材の育成、中でも博士人材の育成に対する盛山大臣の意気込みについてお聞かせください。
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盛山正仁#17
○盛山国務大臣 尾身先生、平素から我々文部科学行政に大変御尽力していただいていることに、まず心から感謝申し上げます。
 先生と私は多分同窓だと思うんですけれども、先生が大学を出たときもそうでしょうし、私が大学を出る頃も、博士コース、博士課程に行くという人はごくごく一握りの、研究者として残るような人という感覚を私も持っておりました。
 私は大変不勉強でありましたので、大学は卒業さえできればいいと思って、ほとんど勉強をしなかったわけでございますが、役所に入りましてから国際機関に派遣をされまして、そしてそこで、国際機関、私が行ったところだけではないと思うんですけれども、最低、修士なんですね。それで、博士がごろごろ当たり前のようにいるということで、私は学卒でございましたので、大変肩身が狭い思いをいたしました。
 先生御指摘のとおり、こちらの能力が格段に劣っているとは思わないのでございますけれども、やはり書類審査の段階で、学卒と修士卒、博士卒で違いが出てくるというのは事実でございますので、これはやはり博士というのを取らないと、国際的な場での競争というのには、なかなかその最初の入口にすら立てなくなるんだな、そんなふうに私自身も危機感を持った。猿でもできる反省で、初めてそのときに、ああ、何でもうちょっと勉強しなかったのかなと思ったのは事実でございます。
 そしてまた、先生が今、最後におっしゃっていただいたように、我が国の科学技術イノベーションを活性化させるためには、やはり、博士だけが大事ということではありませんが、人材を育てるということは大変大事でございます。その中でも、博士をどうやって増やしていくのか。
 そして、そのときに、やはり博士課程に進むということは、三年なり五年なりかかります、費用もかかります、生活費プラス授業料その他がかかります。そしてまた、進学するときに、三年、五年で必ずしも博士が取れるという保証があるわけでも何でもありません。そんな中で、どうやって大学院に進んでいこうというインセンティブを持っていただくかというためには、やはり博士になったらば、こういうふうになれる、こういうふうな処遇が改善するというインセンティブ、そういうのがないといけないだろうということで、博士自身をどうやって増やすかということを今役所の方で取り組んでいるわけでございます。
 そこと併せて、産業界等とも連携をいたしまして、博士になるということは、何も大学に残って、アカデミア、研究をするだけではありませんよと。企業その他いろいろなところへ行ってこういう活躍の場があります、あるいは、博士を取ることによって将来こういうふうな形になります、あるいは、そのためにも、各企業の皆様の方でも、初任給であり博士を取った後のキャリアパスであり、こういうふうなメリットがある、あるいはこういうふうな夢や希望につながるんですよ、そういうふうなことを一緒に御協力してくださいということで今進めているところでございます。
 博士号を取得することで活躍の場が広がるというメリットを感じられるような環境整備に向けまして、これからも、産業界、大学関係者の皆様、その他の関係者の皆様とともに取り組んでいきたいと考えております。
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尾身朝子#18
○尾身委員 大臣、大変力強いお言葉、本当にありがとうございました。
 海外留学、大型研究施設、ライフサイエンス、宇宙開発、月面活動、その全てが、子供たちがわくわくし、目を輝かせて、サイエンスの楽しさ、面白さに気づき、日本に誇りを抱くものです。我が国が世界の中で今後とも科学技術イノベーション立国日本であり続けるため、私も全力で取り組んでいくことをお約束申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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田野瀬太道#19
○田野瀬委員長 次に、木村次郎君。
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木村次郎#20
○木村委員 おはようございます。青森三区の木村次郎です。
 今日は質問の機会をいただきました。ありがとうございます。
 質問に入る前に、最近ちょっと地元のことで感じたことがありました。私は、今日ここの委員会室におられる全ての人がリンゴの主力品種「ふじ」というのを御存じかと思います。弘前市の北隣の、まさに「ふじ」が発祥した藤崎町というところで私は生まれ育ちました。そこで、藤崎町にあった、かつて弘前実業高等学校藤崎校舎というのが統廃合で廃校になって、これをうまく活用しながら町が文化交流施設として、リンゴカという施設としてこの春生まれ変わったところでございます。
 また、北津軽郡に鶴田高校というのがありまして、これも統廃合で遊休資産になりかねない、こういう状況だったんですが、五所川原市にあった、下山学園高等学校という名前に変更して、老朽化した校舎から移転して今年度からオープンしました。
 今、児童生徒数が地方で大変減っている、統廃合が進んでいる、こういう状況にあります。こういった学校、閉校になったところをうまく利活用していく、こういった知恵を出し合っていくこともこれから非常に大事なんだな、そんなふうに感じたところでございます。
 質問に入らせていただきます。
 五つのうち、冒頭二つは、学校現場における食について質問させていただきます。教育は、国家の根幹でございます。また、学校給食は、子供たちの食と健康のいわば最後のとりでであると私は考えております。
 そこで、まず一つ目は、栄養教諭の完全配置と学校給食の完全実施に向けて質問させていただきます。食育の観点からも、栄養教諭の完全配置と学校給食の完全実施は極めて重い課題であると私は考えております。
 小学校における栄養教諭の位置づけを学校教育法第三十七条第二項のできる規定から同条第一項の義務規定にすべきであり、また、学校給食法第四条における学校給食の位置づけを努力規定から義務規定にすべきである、私はそういうふうに思っております。
 仮に、小規模学校ゆえに物理的に、あるいは市町村の財政事情等で難しいケースもあるかもしれませんが、そういった場合は、例えばそういう規定に直した上で、やむを得ないということで、ただし書に改正してもいいんじゃないか。それぐらい前面に押し出して、強い姿勢を法律の条文で見せるべきであるというふうに考えております。
 このことについて、国の見解をお伺いいたします。
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矢野和彦#21
○矢野政府参考人 お答え申し上げます。
 学校給食の実施については、やはり地域の実情等がございますので、地域の実情を踏まえる必要がございます。
 また、学校設置者においてこれは適切に判断されるべきものと考えておりますけれども、学校給食法におきましても努力義務ということとされているところでございます。
 しかしながら、その教育的意義が非常に大きいということがございまして、文部科学省としては、引き続き、様々な機会を捉えて関係者の理解を求め、普及の促進に努めてまいりたいと考えております。
 このように、学校給食を実施していない学校があることや、令和五年度時点で栄養教諭と学校栄養職員合わせて全国で一・一万人のうち、四割は任命権者である都道府県教育委員会の判断によりまして栄養職員が配置されていること等から、現時点で栄養教諭を必置の職とすることは困難でございまして、まずは配置の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
 栄養教諭は、学校給食の管理のほか、食に関する指導の中核的な役割を担う大変重要な職であるというふうに考えておりますが、文部科学省といたしましては、引き続き、加配定数の改善、栄養教諭の業務を支援する体制の強化等を図る事業を行うとともに、任命権者である都道府県教育委員会等に対しまして、栄養教諭の新規採用や学校栄養職員から栄養教諭への任用替え促進の働きかけ等を通じて、配置の促進に引き続き努めてまいりたいと考えております。
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木村次郎#22
○木村委員 ありがとうございます。
 できるだけ、現場で御尽力されている皆様方のそういう努力に対して、報われる、そういう位置づけというか、その存在価値というものを是非意識しながら、できることを少しずつ進めていただきたいと思っております。
 次に、私の地元青森県では、青森県内の小中学校で提供する給食を本年十月から無償化することとして、関連経費約二十億円を予算措置いたしました。都道府県単位で一律無償化に取り組むのは全国初というふうに伺っております。
 本来的には、自治体間で保護者の負担に差異が生じるというのは私はよしとするものではなく、究極の理想形というものは、国が主導して全国一律無償化を実現していくべきであると考えております。
 昨年十二月に閣議決定となりましたこども未来戦略に明記されているとおり、学校給食費の無償化の実現に向けて、国が全国ベースでの学校給食の実態調査を進めていると伺っておりますが、現時点で把握できた内容と今後の取組の方向性について、大臣にお伺いいたします。
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盛山正仁#23
○盛山国務大臣 今御指摘の学校給食費の無償化の検討ということでございますが、一部の自治体や学校において学校給食が実施されていない状況もございますので、児童生徒間の公平性等の観点から、実態を詳細に把握した上で課題を整理する必要があると考えております。
 先ほど木村先生の方から御指摘がありましたとおり、学校給食費の無償化につきましては、昨年十二月に閣議決定されましたこども未来戦略において、全国ベースでの学校給食の実態調査を速やかに行い、こども未来戦略方針の決定から一年以内にその結果を公表することとなっております。現在まだ調査中の段階でございますので、お尋ねの、把握の内容や今後の方向性等についてお答えすることは今のところちょっと困難でございますが、実態調査を速やかに行った上で、小中学校の給食実施状況の違いや法制面等も含めた課題を整理していきたいと考えております。
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木村次郎#24
○木村委員 ありがとうございます。
 次に、学校教育におけるDX化の取組について質問いたします。
 青森県では、学校教育の現場の先生方をサポートするなどして、DX化を牽引する民間企業などをメンバーとする教育改革有識者会議の提言を受けた事業として学校DXスタートアップ事業が予算措置され、また、文科省の高等学校DX加速化推進事業、いわゆるDXハイスクールに県内の私学も含めた十数校が採択されるなど、青森から世界へチャレンジするグローバル人材の育成に力を入れております。
 そこで、学校教育におけるDX化の現状と課題について、また、それを踏まえて国としてどのような取組を進めていくのか、大臣にお伺いいたします。
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盛山正仁#25
○盛山国務大臣 先生方を始めとする皆様方の御協力のおかげで、おかげさまで、GIGAスクール構想により整備をされた一人一台端末、こういったもので学校教育におけるDX化が進みつつございます。これによりまして、児童生徒への学びの保障あるいは個別最適な学びの充実といった結果が出てきているのではないかと考えます。
 一方、端末の整備であり活用が進む中で、学校のICT環境は必ずしも十分ではないこと、あるいは地域間や学校間における端末の活用に差があること、こういった課題がだんだん顕在化してまいりました。
 このため、文部科学省におきましては、学校のICT環境の充実に向けまして、昨令和五年度の補正予算におきまして、端末更新に係る基金を都道府県に造成し、計画的に更新を進めるための経費を確保したほかに、学校のネットワークの遅延解消に向けまして、各学校における適切なアセスメントの実施を強く促すとともに、その実施を補助するための経費を確保いたしました。
 また、端末の活用の格差の是正に向けましては、効果的な実践事例の創出、そしてその横展開、また、アドバイザー派遣等の伴走支援の強化に向けた取組を加速化させているところです。
 加えまして、DXハイスクールとして、高校段階におけるデジタル人材育成の抜本的強化に向けた環境整備ほかにも取り組んでいるところであります。
 こういった取組を通じまして、学校教育におけるDX化を今後とも強力に推進していきたいと考えております。
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木村次郎#26
○木村委員 大臣から非常に力強い、前向きなお答えをいただきました。是非更に進めていってほしいと思います。
 四つ目の質問に入らせていただきます。国立大学等の運営交付金についてでございます。
 先般三月十三日の中村裕之委員の質疑、答弁を改めて読ませていただきました。また、昨日は朝日新聞にたまたま国立大学協会永田恭介筑波大学長と池田局長のインタビュー記事も載っていたので、私もちょっと読ませていただいたんです。
 私は、いわゆる先端技術とかまた先進的な研究を対象とする国の支援、先ほど尾身先生が科学技術を中心に質問されたところでございますけれども、こういったことに対しての国の支援というのは役所的に言えばいわば政策的な経費であって、運営費交付金はいわば人件費や物件費などに充てる経常経費に相当するというふうに思います。この経常的な経費がなかなか賄えないので、大学の現状というのは大変きゅうきゅうとしている、そういった状況にあるのだと思います。結果として、基礎研究とかそういった環境もおろそかになりかねない、こういった危惧を私も抱いております。
 もちろん、自治体とかまた民間企業と連携するなどしながら、自主財源の確保に各大学が努力していく、これは当然のことだというふうには思っております。
 骨太の方針二〇〇六で明記された対前年比一%減を受けて、その後、実態としてずっと続いてきたおおむねこの二〇一五年までの削減分を、取り戻さなくてはならない、復元しなくてはならないというふうに、私はそういう思いでおります。
 池田局長、先ほど申し上げた昨日の記事を見ると、これは、運営費交付金が減って、競争的資金が増える構造は問題、文科省として交付金をしっかり確保したいというふうに述べておられますけれども、現状維持というか前年同額だと、復元というか回復はかなわないわけでございます。かつてのそういうレベルというか規模にまで押し上げていくということが必要であるんじゃないかな、私はこんなふうにも思っておりまして、この記事自体も、各国立大にアンケートをして、やはりこの交付金はこの二十年間で悪い方向になっているというふうな答えが大宗を占めていたというような記事でございます。
 そこで、この件について、改めて文科省に対して見解をお伺いいたします。
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池田貴城#27
○池田政府参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘いただいたように、この三月の本委員会で御答弁申し上げましたとおり、我が国の財政健全化に向けて徹底した歳出の見直しが図られる中、国立大学法人運営費交付金につきましても、骨太の方針二〇〇六において、各年度の予算額を名目値で対前年度比一%減とすることが記載され、効率化ルールの徹底を図ることが求められたことなどによって、法人化後、予算額が減少しておりました。
 一方で、平成二十七年度以降は同額程度の予算額を確保し、文部科学省で策定した国立大学経営力戦略に基づいて、自己改革に取り組む大学等への重点的な支援や各大学のミッション実現に資する支援を実施しているところでございます。
 文部科学省としては、厳しい財政状況の下ではございますけれども、各大学が継続的、安定的に教育研究活動を実施できるよう、基盤的経費としての運営費交付金をしっかりと確保して、その上で、世界最高水準の研究大学の実現に向けた国際卓越研究大学制度や、地域の中核大学、特定分野に強みを持つ大学に対する各大学への支援などの施策を総合的に推進し、国立大学の機能強化に取り組んでまいりたいと考えております。
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木村次郎#28
○木村委員 ありがとうございます。
 最後に、これは科学技術の分野になると思いますが、国際リニアコライダー、ILC計画についてでございます。
 ILCを日本に誘致することの意義は今更申すまでもございませんが、科学技術、学術研究以外にも幅広いものがあると日本学術会議や文科省の有識者会議でも認識されていると受け止めております。
 北上山地が最適と評価されてから、昨年で丸十年が経過してしまいました。特にこの建設候補地となっている東北としては、その実現に向けて格段の御配慮をお願いしたいところでございます。
 そして、この日本にILCを誘致することを考えると、欧州、中国の計画が進んだ場合に日本がどう対応すべきかということを、相当の危機感を持って考えていかないといけないと思います。
 そこで、欧州の計画、FCC―eeがどういうプロセス、タイムラインで進むのか、また、欧州の計画に対する米国政府の対応はどうなっているのか、中国の計画、CEPCの進展状況について、それぞれ大臣にお伺いいたします。
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盛山正仁#29
○盛山国務大臣 今、木村委員からお話がありましたとおり、ILC計画は巨額な経費を要する国際プロジェクトでございます。そのため、国際的な費用の分担、あるいは技術的な成立性など、様々な課題が解決される必要があります。そして、それとともに、国内外の幅広い理解と協力が必要であり、国内の研究者コミュニティーの先生方に国際的な合意形成に向けた議論の加速をお願いしているところでございます。
 そして、お尋ねの欧州のFCC―ee計画に関しましては、二〇二五年まで実現可能性調査を実施し、その後、欧州素粒子物理戦略の改定に関する議論の中で実施の可否が検討されると承知しております。
 また、アメリカの対応につきましては、昨年十二月に米国エネルギー省の諮問会議が取りまとめた報告書において、ILC計画とともにFCC―ee計画についても検討の進捗状況を踏まえ、米国の貢献について改めて検討を行うとされていると承知しております。
 中国につきましては、昨年十二月に中国のCEPC計画の研究者コミュニティーが加速器技術設計報告書を取りまとめ、今後、国の計画として位置づけられるか議論する段階に進むのではないかと承知しております。
 当省といたしましては、国内外の研究者コミュニティーの議論を踏まえつつ、引き続き、関係国等との意見交換を行うなど、しっかりと対応していきたいと考えています。
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