地方行政委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年七月九日(土曜日)
午前十一時四十分開議
出席委員
委員長 大矢 省三君
理事 池田 清志君 理事 亀山 孝一君
理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君
理事 前尾繁三郎君 理事 加賀田 進君
理事 門司 亮君
木崎 茂男君 渡海元三郎君
徳田與吉郎君 横井 太郎君
青木 正君 熊谷 憲一君
灘尾 弘吉君 山崎 巖君
吉田 重延君 川村 継義君
北山 愛郎君 五島 虎雄君
坂本 泰良君 杉山元治郎君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
国 務 大 臣 川島正次郎君
出席政府委員
自治政務次官 永田 亮一君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 後藤 博君
大蔵事務官
(主計局次長) 正示啓次郎君
大蔵事務官
(理財局長) 阪田 泰二君
委員外の出席者
大蔵事務官
(主計官) 鳩山威一郎君
専 門 員 長橋 茂男君
—————————————
七月八日
軽油自動車に対する自動車税すえ置きに関する
請願(相川勝六君紹介)(第三六一号)
同(高見三郎君紹介)第三七〇六号)同(下川
儀太郎君紹介)(第三七〇七号)
同(小林かなえ君紹介)(第三七〇八号)
同(西村直己君紹介)(第三七〇九号)
地方自治法の一部改正反対に関する請願(山本
猛夫君紹介)(第三六二号)
大規模償却資産に対する固定資産税課税改正に
関する請願外一件(牧野良三君紹介)(第三六
八九号)
同外一件(宇田耕一君紹介)(第三六九〇号)
同外二件(平塚常次郎君紹介)(第三六九一
号)
同(志賀健次郎君紹介)(第三六九二号)
同(世耕弘一君紹介)(第三六九三号)
同外一件(竹山祐太郎君紹介)(第三六九四
号)
同(石橋湛山君紹介)(第三六九五号)
地方自治法の一部改正反対に関する請願(平田
ヒデ君紹介)(第三六九六号)
同(吉川兼光君紹介)(第三六九七号)
同外一件(柳田秀一君紹介)(第三六九八号)
同外七件(古井喜實君紹介)(第三六九九号)
同(小枝一雄君紹介)(第三七〇〇号)
同外一件(今松治郎君紹介)(第三七〇一号)
同(山本猛夫君紹介)(第三七〇二号)
同外三件(八田貞義君紹介)(第三七〇三号)
同外二件(松井政吉君紹介)(第三七〇四号)
同(山下春江君紹介)(第三七〇五号)
の審査を本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
地方道路譲与税法案(内閣提出第三三号)
地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提
出第八〇号)
地方税法の一部を改正する法律案一(内閣提出
第八四号)
地方交付税法の一部を改正する法律案(加賀田
進君外十名提出、衆法第八号)
地方財政再建促進特別措置法案(内閣提出第一
一五号)
—————————————
この発言だけを見る →午前十一時四十分開議
出席委員
委員長 大矢 省三君
理事 池田 清志君 理事 亀山 孝一君
理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君
理事 前尾繁三郎君 理事 加賀田 進君
理事 門司 亮君
木崎 茂男君 渡海元三郎君
徳田與吉郎君 横井 太郎君
青木 正君 熊谷 憲一君
灘尾 弘吉君 山崎 巖君
吉田 重延君 川村 継義君
北山 愛郎君 五島 虎雄君
坂本 泰良君 杉山元治郎君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
国 務 大 臣 川島正次郎君
出席政府委員
自治政務次官 永田 亮一君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 後藤 博君
大蔵事務官
(主計局次長) 正示啓次郎君
大蔵事務官
(理財局長) 阪田 泰二君
委員外の出席者
大蔵事務官
(主計官) 鳩山威一郎君
専 門 員 長橋 茂男君
—————————————
七月八日
軽油自動車に対する自動車税すえ置きに関する
請願(相川勝六君紹介)(第三六一号)
同(高見三郎君紹介)第三七〇六号)同(下川
儀太郎君紹介)(第三七〇七号)
同(小林かなえ君紹介)(第三七〇八号)
同(西村直己君紹介)(第三七〇九号)
地方自治法の一部改正反対に関する請願(山本
猛夫君紹介)(第三六二号)
大規模償却資産に対する固定資産税課税改正に
関する請願外一件(牧野良三君紹介)(第三六
八九号)
同外一件(宇田耕一君紹介)(第三六九〇号)
同外二件(平塚常次郎君紹介)(第三六九一
号)
同(志賀健次郎君紹介)(第三六九二号)
同(世耕弘一君紹介)(第三六九三号)
同外一件(竹山祐太郎君紹介)(第三六九四
号)
同(石橋湛山君紹介)(第三六九五号)
地方自治法の一部改正反対に関する請願(平田
ヒデ君紹介)(第三六九六号)
同(吉川兼光君紹介)(第三六九七号)
同外一件(柳田秀一君紹介)(第三六九八号)
同外七件(古井喜實君紹介)(第三六九九号)
同(小枝一雄君紹介)(第三七〇〇号)
同外一件(今松治郎君紹介)(第三七〇一号)
同(山本猛夫君紹介)(第三七〇二号)
同外三件(八田貞義君紹介)(第三七〇三号)
同外二件(松井政吉君紹介)(第三七〇四号)
同(山下春江君紹介)(第三七〇五号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
地方道路譲与税法案(内閣提出第三三号)
地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提
出第八〇号)
地方税法の一部を改正する法律案一(内閣提出
第八四号)
地方交付税法の一部を改正する法律案(加賀田
進君外十名提出、衆法第八号)
地方財政再建促進特別措置法案(内閣提出第一
一五号)
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大
大矢省三#1
○大矢委員長 これより会議を開きます。
昨日に引き続き内閣提出にかかる地方道路譲与税法案、地方交付税法の一部を改正する法律案、地方税法の一部を改正する法律案、地方財政再建促進特別措置法案、及び議員提出による地方交付税法の一部を改正する法律案以上五案を一括議題として質疑を続行いたします。質疑の通告がございまするからこれを許します。北山愛郎君。
この発言だけを見る →昨日に引き続き内閣提出にかかる地方道路譲与税法案、地方交付税法の一部を改正する法律案、地方税法の一部を改正する法律案、地方財政再建促進特別措置法案、及び議員提出による地方交付税法の一部を改正する法律案以上五案を一括議題として質疑を続行いたします。質疑の通告がございまするからこれを許します。北山愛郎君。
北
北山愛郎#2
○北山委員 川島長官にお伺いしますが、この前補助金等の予算執行の適正化に関する法律につきましてお伺いをしたわけです。あの当時の話では、政府は閣議であの法印は保留ということで出さないことになっておったようでございますが、その後また閣議でもって出すということにきまって、大臣もこれに御賛成のようでございますが、なおその後の経過につきましてお伺いをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →川
川島正次郎#3
○川島国務大臣 先般の閣議で一応保留という形になったのでありまするが、その後各方面から強い要望がありまして、ことに参議院の決算委員会におきましては昨日ももっと強化した案を出せというような全会一致の御議論もありまして、そうした動向にもかんがみまして、前回議論になりました案を多少修正をして提案したらいいじゃないかというような議論が閣内にあるわけでありまして、まだ決定はいたしておりませんけれども、今日はそういう段階にあります。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#4
○北山委員 そうしますと、まだ正式に提案をするということには決定をしておらないということでございますか。大体見通しとしては、やはりこの国会に提案をされると考えてよろしゅうございますか。
この発言だけを見る →川
北
北山愛郎#6
○北山委員 その一部修正されました案の内容についてはまだ承知しておりませんが、その適正化の対象になります補助金、あるいは負担金、あるいは利子補給というようなものはいわゆる地方公共団体に対する補助金や負担金のみならず、一般の民間の企業、団体等に対する今も当然含まれると考えますが、その法律の内容としては、たとえば造船の利子補給というようなものも当然対象になると考えてよろしゅうございますか。
この発言だけを見る →川
北
北山愛郎#8
○北山委員 そうしますとこの法律が施行されますと、昨年大いに問題になった造船の利子補給、この融資に伴う利子補給そのものが適正なりやいなやという点についても、この法律の対象として直ちに取り上げられる、たとえば融資の目的である船舶の建造以外の経費——運転資金に使ったり、リベートに使ったりするようなものについては、やはり利子補給の対象となる融資の不当な流用である、こういうように考えられますから、当然その法律の対象になると考えてよろしゅうございますか。
この発言だけを見る →正
正示啓次郎#9
○正示政府委員 お答え申し上げます。補助金等の予算執行の適正化に関する法律でございますが、これは補助金の定義をきわめて広くいたしておりまして、これはもちろん今後閣議において正式にきまるわけでございます。大体の観念といたしましては、補助金の範囲を、いわゆる補助金と、それから負担金、利子補給金その他相当の反対給付を受けない給付金であって、政令の定むるもの、こういうふうなカテゴリーを全部包括しておりますので、ただいま北山委員御指摘のような点は包括されるものと考えております。なおその場合に、利子補給等について不当不正の事実があった場合にこの法律によっていろいろと規制を受けることになるかという御質疑でございますが、これはまだ最終的には先ほど申し上げましたようにどういう形になるかは未定でございます。範囲としてはそういうものを包括いたしますので、当然この問題にも関連してくるものというふうに一応考えております。しかしこれはどこまでも最終的な決定は閣議のレベルにおいておきめいただくことでありますので、ただいま一応事務的に立案いたしました過程を申し上げたわけであります。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#10
○北山委員 提案をなさってから審議をするのが当然だろうと思うのですが、反対給付を受けないで付らかの形で利益を与えるものも含むとするならば、国税あるいは地方税の減免の措置を受けているような団体なり企業なり、そういうものもやはり当然対象に入るべきものではないか、その法律の中で措置するのは技術的にどうかわかりませんが、つり合いから考えるならば、当然そういうような措置が必要ではないか、こういうふうに考えるのでございます。たとえばこの委員会でせんだってお伺いしました電力会社の場合、福島県庁は建築資金として東北電力並びに東京電力から一億円以上の寄付金をもらっておるわけであります。ところがそういうふうな会社に対しては、電力料金をなるべく上げないという建前からいたしまして、税金の上では法人税についても、あるいは固定資産税についても税の軽減の措置を講じている。ところが軽減の措置を講じているにかかわらず、その経理がもしもそのような不要不急な方面に会社の金を出すというようなことがあれば、これはその恩典に対してその目的に沿わないような結果になるのでありますから、やはりこの補助金の適正化に関する法律と同じような趣旨でもって、何らかの規制を必要とするんじゃないか。こういうような法律を出すならば、そういうような法律も出さなければならぬじゃないかと思うのですが、これについては自治庁長官あるいは大蔵大臣はどのようにお考えでございますか。
この発言だけを見る →川
川島正次郎#11
○川島国務大臣 ただいま政府で準備いたしまする補助金の規制に関する法律が適用されないことは言うまでもないのであります。同じような関係におきまして、別途法律を考慮したらどうかという北山さんの御議論だと思うのでありますが、その点につきましてはまだ考えておらぬのでありまして、御議論としては拝聴いたしておきます。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#12
○北山委員 議論ではありますけれども、しかしもしも政府がこの補助金の執行の適正化に関する法律のような趣旨の考え方でもってやろうというならば、やはり税金の減免を受けているような、特別な恩典を受けているような企業団体等についても、やはり同じような規制の措置を講ずべきではないか。政府が補助金その他利子補給等についてそういう措置をとるならば、同様に一つの税の軽減措置をとったものについても、これを対象として何らかの手段を講ずるのは条理上当然だと思う。それを当然だと考えるかどうかについて、長官の御見解を承わりたい。
この発言だけを見る →川
川島正次郎#13
○川島国務大臣 北山さんの御意見はまことにごもっともだと思うのであります。従いまして御意見をよく尊重いたしまして考究してみたい、こういう気持で前回答弁をいたしたのであります。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#14
○北山委員 この問題は、もし法案が出ました場合には、地方公共団体にも非常に関係のある問題でございますし、従って当委員会としても、その審議については十分な関心を持っているわけでありますから、おそらく法案は大蔵委員会にかかると思いますが、出ました場合には一つ連合審査の措置をおとり下さるように、委員長にお取り計らいをお願い申し上げます。
それからきのうの続きでありますが、大蔵大臣がおいでにならない前に、災害についての融資の問題をお聞きしたのであります。今回北海道あるいは東北等に水害が起りまして、一部の県あるいは北海道の方からは、つなぎ融資の申請が出ているはずでございます。従来の災害の場合におきましても同様の措置がとられておりますから、そのような申請が出ております。なおせんだっての本会議においても、建設大臣から明瞭に、つなぎ融資の措置については大蔵大臣と一緒になって考えたいという答弁がございました。また大蔵大臣からも、すみやかな融資の措置を講じたいという答弁があったわけであります。従ってそのお考えがどういうふうに具体化をされておりますか、大蔵大臣からお答えを願いたいと思います。
この発言だけを見る →それからきのうの続きでありますが、大蔵大臣がおいでにならない前に、災害についての融資の問題をお聞きしたのであります。今回北海道あるいは東北等に水害が起りまして、一部の県あるいは北海道の方からは、つなぎ融資の申請が出ているはずでございます。従来の災害の場合におきましても同様の措置がとられておりますから、そのような申請が出ております。なおせんだっての本会議においても、建設大臣から明瞭に、つなぎ融資の措置については大蔵大臣と一緒になって考えたいという答弁がございました。また大蔵大臣からも、すみやかな融資の措置を講じたいという答弁があったわけであります。従ってそのお考えがどういうふうに具体化をされておりますか、大蔵大臣からお答えを願いたいと思います。
一
一萬田尚登#15
○一萬田国務大臣 申請がありますれば、事柄の性質から見まして迅速に処理するがいいということを私指令しております。申請がありましたならばその方針で迅速に査定もし、金も出るようにいたしておると考えております。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#16
○北山委員 きのうの自治庁の方のお話でありますと、山形県の方からすでに申請が出ているというような話がありましたが、大蔵省に対してはまだどこの県からも申請が出ておりませんか。
この発言だけを見る →一
正
正示啓次郎#18
○正示政府委員 お答え申し上げます。昨日北山委員から御質問がございましたので、直ちに理財局の方へ連絡いたしまして、本日すぐ参るはずでございますが、ちょっとおくれておりますから、私からかわってお答え申し上げます。山形県の方からは、自治庁からお答えがございましたように、一応申請があったということを自治庁から御連絡を受けておるわけでございますが、御承知のように、大蔵省は各地に財務局、財務部を持っておりますので、この系統を通じまして至急にそれぞれの県当局と御連絡をとりまして、つなぎ資金の所要額の資料を収集しております。なおこれは相当前に手配をいたしておりますので、間もなくそれらの資料は集まるものと考えておりますから、一応その点をお答え申し上げ、詳しいことはあとで理財局の者が参りましてお答え申し上げると思います。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#19
○北山委員 そういたしますと、今回の災害あるいは今後生ずるであろう災害については、やはり従来と同様にすみやかな融資の措置すなわち必要なればつなぎ融資の措置を講ずるということに了解をいたします。なるべく早く検討されまして、何しろ地方財政には余裕がございませんから、災害の手当を自分の力でやるという自力がないのでありますから、この点については少くとも政府としては積極的な援助の手を差し伸べていただくようにお願いをいたします。
それからこの前この委員会に鳩山総理においでを願って、地方財政の問題で非常に短い時間に御質問をいたしたわけでございます。ところがその際に私がお聞きしたうちに、地方団体の今年度の元利償還が非常に多いのでございます。五百十億という膨大な地方債の元利償還を地方団体は今年やらなければなりません。これについてこれを猶予をする、あるいは元利の償還を繰り延べるという措置がとれないものかどうか。これをその際鳩山総理にお伺いしたのは、日本銀行が融資をしております鉄鋼業者に対する貸金について、たしかことしの一ころに日銀はこの償還を猶予した。こういう措置を政府機関である日本銀行がとったはずであります。それから開発銀行等につきましても、すでに造船融資等については支払いの猶予をしてる。これは政府それ自体ではございませんが、開発銀行も日本銀行も政府の機関であります。その政府の金融機関を通じて民間の鉄鋼業者あるいは石炭業者に対しては、そういう資金の支払い猶予の措置を講じておる。しからば政府と一体の地方公共団体の元利償還等につきましては、これと同様に、あるいはそれ以上に考えてやるべきではないか、こういう趣旨から実はお伺いしたのでございます。ところが鳩山さんは、その点については大蔵大臣から一つ答弁をさせますというお答えでございました。きょう一つ大蔵大臣から、なぜ一体民間のそういうような企業に対してはいろいろな低利の金を貸し、かつその支払いを猶予するような便宜措置を講ずることができるにかかわらず、地方団体に対してはそれができないのか、一つお答えを願いたいと思います。
この発言だけを見る →それからこの前この委員会に鳩山総理においでを願って、地方財政の問題で非常に短い時間に御質問をいたしたわけでございます。ところがその際に私がお聞きしたうちに、地方団体の今年度の元利償還が非常に多いのでございます。五百十億という膨大な地方債の元利償還を地方団体は今年やらなければなりません。これについてこれを猶予をする、あるいは元利の償還を繰り延べるという措置がとれないものかどうか。これをその際鳩山総理にお伺いしたのは、日本銀行が融資をしております鉄鋼業者に対する貸金について、たしかことしの一ころに日銀はこの償還を猶予した。こういう措置を政府機関である日本銀行がとったはずであります。それから開発銀行等につきましても、すでに造船融資等については支払いの猶予をしてる。これは政府それ自体ではございませんが、開発銀行も日本銀行も政府の機関であります。その政府の金融機関を通じて民間の鉄鋼業者あるいは石炭業者に対しては、そういう資金の支払い猶予の措置を講じておる。しからば政府と一体の地方公共団体の元利償還等につきましては、これと同様に、あるいはそれ以上に考えてやるべきではないか、こういう趣旨から実はお伺いしたのでございます。ところが鳩山さんは、その点については大蔵大臣から一つ答弁をさせますというお答えでございました。きょう一つ大蔵大臣から、なぜ一体民間のそういうような企業に対してはいろいろな低利の金を貸し、かつその支払いを猶予するような便宜措置を講ずることができるにかかわらず、地方団体に対してはそれができないのか、一つお答えを願いたいと思います。
一
一萬田尚登#20
○一萬田国務大臣 地方団体に対する地方債その他、借入金もありましょうが、そういうものの元利について償還を延ばすとかいうことは、これは簡単に首肯できがたい、またやることが正しいとも思っておりません。これはやはり地方公共団体の財政の再建という全体、あるいはまた地方公共団体をどういうふうにして財政的見地から再建していくか、こういう基本的なものがはっきりしたときに、必要があれば考えるべきで、ただ償還能力がないから、すぐにたな上げするという行き方は、賛成をいたしかねるわけであります。民間等においての政府からの貸付金において償還を延ばしたということもあります。これは事実上払えないということにあります。またそういうことを計画的に認めておる場合は必ず整理計画を立てさせ、それに基いて会社等は整理をしていく、こういう過程において初めて考えられる、かように考えておるわけであります。何としても地方公共団体については、私は今財政上非常に困っていることは十分承知しております。どういうふうにして立て直していくかという一環として場合によっては考え得るかもしれませんが、そういうことがいいかということについては、具体的なことについて十分検討を加えていかなければなりますまいと考えております。なおまた預金部等の資源関係からいたしましても、やはり次々にこの地方公共団体に金を出していく上からも、そう簡単に償還を中絶あるいは延ばすということはできないことも御了承をいただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#21
○北山委員 どうもはっきりしませんが、例の造船問題などについては開発銀行での金利を三分五厘、そうしてこれも相当融資を延ばしている。また石炭についてもそういうふうな措置をとって、しかもさかのぼって金利を負けてやることも、今までしてやったこともございます。それから鉄鋼についても確かに日本銀行はそういうことをやっておる。そういうことが事業については行われて、しかもそれらの事業を見ると、景気のいいときにはどんどん配当も多くする。石炭業だって今は非常に不景気で困っておりますが、景気のいいときにはずいぶんぜいたくもしたはずなのです。そういうときにはほっぽらかしておいて、そして景気が悪くなって困ってくると、やはり政府の方ですぐにめんどうを見るというような措置をおとりになっている。私はこういう重要産業、民間の産業と地方公共団体とを同一に考えはいたしません。むしろ地方公共団体は政府と一体なのです。石炭業とかそういうものとは性質上また違うのです。大部分は国がやるべき仕事をやらしておる。半分くらいは補助事業なのです。地方団体がやる仕事のうちで四八%というものは補助に伴っている仕事なのです。鳩山内閣が天下に公約したいろいろな政策を実際にやっておるのは地方公共団体なのです。そして政府がそれに補助金を出してやらしている。ですから鉄鋼だとか石炭だとかいうそういう事業とは根本的に違う、政府の一部なのです。親子の関係なのです。ところが子供の方にはむしろ年々の地方債はその比率からいっても減らしておるのです。資金運用部の金、預金部の金を地方団体に一番多いときには九十何パーセントまで地方債に回したはずなのです。ところが最近では四三%くらいです。最近はどんどん下げていって、そして郵便貯金の金ですらもそういう産業、大企業の方へ回しているのです。それだけの金は要らないかというとそうじゃなくて、地方団体に対しては八分何厘とか九分とかいうような高い地方銀行の金を借りるように公募債のワクはどんどん広げていくでしょう。だからどうしても私は今の政府あるいは今までのやり方というのは、地方団体よりも石炭序鉄鋼や造船や、そういう会社の方がかわいくてならないというような政策としか見えない。従ってその借金の利子等の支払いの猶予にしても、金利にしても、これを比べてみるならばそういう大産業に対してはあらゆる保護を加えておる、税金も負けてやっている。安い金を貸してやって、その金の支払いの期限も延ばしてやっている。しかるに地方団体に対してはそれと反比例でこれをいじめて、圧縮しようとしている。こういうような政策が今行われつつあるのです。またそれが地方財政を苦しめる一つの原因になっておる。だから私は、もしもそのような企業について少くとも支払い猶予の措置がどんどんそういうような政府機関を通じてとることができるならば、地方団体についてもことしの元利償還について、その支払いを一年くらい延期する措置はできると思う。それをやるかどうか検討してみる考えがあるかどうか、一つ大蔵大臣からお伺いします。
この発言だけを見る →一
一萬田尚登#22
○一萬田国務大臣 非常にごもっともな御意見と思われるのでありますが、しかし事業の資金と財政の関係は、財政の方からいけば常にそれは中央、地方を通じて恒久的な——事業の方はやはり好況の波がありまして、どうしても償還等において余儀なく返済ができないということがあり得るのでありますが、財政については私は常に平均収支が償っていく、こういうふうにあるべき姿と考えておりますが、政府の資金を特に大企業に回して地方団体等に回さぬ、そういう考えは私としては持っておりません。最近そういう点について、たとえば地方団体等において資金運用部資金と市中銀行からの借入金との割合がどういうふうになっているか調べてもみましたが、お説のように近来は市中銀行からの借り入れは、これは地方財政が膨張した自然の結果もありましようが、借り入れがふえていることも言えるし、地方債を含めて市中銀行に依存している度合いがだんだん幅が広くなっているのもよくわかります。それでこれは財政資金の方から金を少し出すようにして、市中銀行から借りる重荷を軽くしてあげよう、こういうふうな考えも持っておりまして、最近は預金部資金からも相当金が出るようにしております。先ほどの今すぐ政府から出ておる金の金利をどうする、こういうことは、それだけをつまみ上げてどうするということは私今考えておりません。地方財政の再建についてはしょせん根本的な計画をして、その計画のときにまたいろいろ考えて、財源の問題もあるので、単にそういうふうな赤字のたな上げをするとか、金利をどうするという以外に、地方財政を健全化する上において必要な措置は多々あるように思います。原因をよくつきつめてその際に考えていきたい、かように思っております。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#23
○北山委員 どうもはっきりしません。再建の計画は多々あると言われるのですが、とにかく現実に今政府が出してきた再建計画というものは、今度の再建促進法しかない。これは御承知のように二百億の再建債を許すということ、しかもこれは非常な苛酷な条件で許すということ、そのうち政府資金はたった五十億、そうして地方銀行の短期融資を長期に振りかえる、これに対して二分の利子補給をする七千五百万円の融資を計上しておるにすきない。一方では造船融資の利子補給は三十五億、これを年々加えていくとずいぶん膨大なものになるでしょう。開発銀行を通ずる利子補給を合せますと三百九十億くらいになるはずである。それは造船も大事でございましょうが、そういうことができるならば、なぜ地方団体に対して七千五百万円なんというようなけちくさいことでなくて、もう少し政府としては国の方の再建計画を立てていただけないか。今度の再建計画というのは地方団体に出させる再建計画なんです。それが先般来私が申しておるようにたとい二百億の起債を許されたにしても、九百億以上、約一千億の圧縮をそのためにやらなければならぬ。地方団体は苦しいから、腹が減っておるから仕方がないから二百億という毒まんじゅうを食わされる、こういうことなんです。こういうようなことを今申し上げたような船会社や、あるいは石炭会社や、あるいは鉄鋼会社に対するやり方と比較をしてみると、私はその差がまことにはなはだしいと思う。しかも地方団体の赤字の原因というのは、政府が公表しておりますように、その原因はちゃんと国の方に大部分の責任があるということを財政白書でもってはっきり述べておる。たとえば二十八年の朝鮮動乱の結果、二十八年はどうのこうのといいますけれども、それだって結局政府が補助金だとか公共事業だとか、そういうようなワクを広げたでしょう。その影響が地方財政に及んでおるだけです。その発端をなしたのは国の政策なんです。その結果影響を受けておるのは地方団体なのです。もちろん地方の財政運営のまずい点も若干あるでしょう。しかし根本は制度であり、国の政策によって地方団体は振り回わされておる。従ってその原因を除去するということは、やはり国の責任においてやらなければならぬ。ところが国の方では、民間の企業についてはずいぶん責任を感じていろいろおやりになっておるようだが、しかし地方団体は、自分の子供でありながら一向まま子扱いにして、まるで他人事みたいに考えておる。ちょうど銀行が左前になった企業に対して臨むと同じような態度で臨んでおる。そういうことでいいか。もう少し真剣に、もしも鉄鋼会社やそういう会社に対してそのようなことを考えるならば、それ以上に元利償還等について具体的に検討していただきたいと重ねて希望いたしますが、どうでございましょうか。
この発言だけを見る →一
一萬田尚登#24
○一萬田国務大臣 決して地方公共団体の財政について関心が薄いというわけではありません。ただ地方財政が今日の状態になったことは、今御指摘のように、相当国の政策による部分もありましようし、いろいろとたくさん原因があると思います。ですから、それがずっとそういうふうな形において、今日の財政の困難さが累積されてきたと考えるのであります。従いましてそうであるからといってすぐにそれを——国の財政に非常にゆとりがありますれば、いろいろと考えようもあると思いますが、国の財政さえもなかなか苦しいときであります。そういうふうに累積されたものを救うのに、やはり一挙に救いがたい事情があるのはやむを得ないと思います。同時に今まで累積した原因を除去して、徐々に——徐々にといってもこれは時間的なことも考慮に入れなければなりませんが、なるべく早くやるにしても、やりつつ同時に将来また財政の困難を累加するような原因はのけていくということと相伴わなくてはなるまい、こういう考え方でおるのでありまして、今中央の財政も苦しいときで、なかなか金も回しがたいのでありますが、回したところが、それならそのあとで非常に地方がよくなるかといえば、必ずしもそうはいかない。どうしても病根を取りのけて、そこに栄養を持っていくということにしなければならないという考え方でありまして、そういうふうな考え方に基きまして自治庁の長官の御相談も受けまして、昭和三十年度において、地方財政その他資金の許す範囲において、とりあえず二十八年度までの赤字等につきまして応急手当をいたし、三十一年度にいきまして、さらに地方財政の再建について、中央としてももう少し抜本的に考えていきたい、かように考えているのが今の政策であり、決して地方公共団体に対して私どもが関心を薄くしておるというのではないことだけを御了承いただきたいと思います。
この発言だけを見る →北
北山愛郎#25
○北山委員 地方団体について冷淡ではないと、こう言うのですが、現実にそういう政策しかやっておらないのです。結果として出てきたのは、七千五百万円の予算しか出さない。二百億の起債といったって、政府資金の方は百十億ですが、その百十億というのは、去年のワクの中で、ただ再建債というのを百十億きちっと取っただけです。去年の起債のワク以上に百十億プラスしたのではないのですよ。去年八百九十何億ですか、そのワクの中にきちっとはまるようになっておる。ただ置きかえたにすぎない。地方の財政の再建のためには一文もプラスしておりません。予算としては七千五百万円だけれども。心がけとか、心がまえについていろいろお伺いしても、そんなものはそれこそミルクにもならない、空気みたいなものだ。実際の今年度の措置はそれではいかぬと思うから、そう言うのであって、その二百億を借りても、なおかつ九百億くらいのものを地方団体の責任において圧縮されるが、あるいは増税しなければならぬように追い込まれる。そういうことが一体できるかということです。
それから昭和三十一年度、三十一年度と言いますが、三十一年度というのは、もう目の前に控えておる。政府としても、予算の編成にかからなければならぬ時期にあります。それならば、三十年度にはどの部分についてやり、三十一年度はどの部分についてやるというような計画がなければ、ただそういう講釈だけでは何にもならない。具体的に両年度にまたがってやるというなら、この分は三十年度、この分は三十一年度でやるという具体的な計画があるなら、ここで示していただきたい。そんなものはなくて、ただ漫然とことしだけではどうもいかぬようだから、来年にかかるかもしれないくらいの考え方では、政府の責任を尽したとは言えない。言葉の上ではいかにうまく言っても、現実に施策の上に現われてこない。その点をはっきりしていただきたい。来年度とことしの具体的なものです。
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川
川島正次郎#26
○川島国務大臣 ただいまの御質問は、私からはたびたびお答えをしておるのでありますが、現在の地方団体に対して、世間の一部で言うように、必ずしも禁治産みたいな扱いをしているのではないのであります。地方自治体が従来めちゃめちゃな財政だったとばかりは考えておりませんが、現実は非常に赤字があるので、これを一応引き締めなければ、あと政府としての措置のしょうがないのでありまして、そこでただいま御審議を願っている再建促進措置法によりまして、赤字団体になるか、あるいは再建団体になるか、いたしまして、長期にわたる財政計画を立ててもらいまして、その上に総合的に考えて政府としての施策をやる、こういうのであります。三十一年度にどういうことをするかという御質問を受けましても、こういうことをするとは申し上げかねるのであって、総合的に地方財政の立て直しをしようという考え方で、大蔵大臣とわれわれの間には意見が一致しておりますし、閣内においてもそういう考え方なのであります。もちろん地方財政の立て直しは、ただ財源的の措置だけではありません。機構の改革も必要であります。今日出しております地方自治法の改正は、その一端でありますが、なお根本的に地方の機構改革も必要と考えまして、地方の機構改革とにらみ合せた財源的措置をいたしまして、根本的の立て直しをしようと考えておりますから、北山さんの御質問のように、しからば三十一年度においてどの項目をどうするか、こういう御質問に対しては、ちょっとお答えできないのであります。
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北山愛郎#27
○北山委員 総合的と言われますけれども、何にもない上に総合ということはあり得ない。個々のものがいろいろこうあつて、それを総合されて総合計画があるのであって、足のない頭だけの総合計画というのはない。何も個々のものがなしに総合計画を作ろうなんていうことはナンセンスだ。いろいろな、たとえば行政機構がこうだとか、財源措置はこうだとか、節約はこうだとかいうようなものを、今度はまとめて総合的に計画が立てられる。個々のものがなくて、ただ総合だけあるというのはナンセンスだ。だから結局総合計画もない。お話のようであれば、個々の計画もない。政府は何らその見通し、計画を持っておらない。ただあるのは、地方に再建計画を出させて、これを縛りつけてやろうという計画だけだ。自治法改正もそうであります。監督権を強化する。おまけに今度は補助金執行の適正化に関する法律なんていうことは、いざとなれば、もし間違いがあれば処罰するぞといっておどかして、そうして補助金の使用が少くなれば、それで財政圧縮になるかもしれぬ。こういうふうな人をしかり飛ばしたり、その権限を狭めたり、そういう計画しかないのですよ。表面に現われたところはそれしかわれわれには考えられない。もっと合理的な、そして少くとも地方団体の仕事の円滑な運営が確保されるような一つの方策などというものはないようです。無定見なんです。ただ総合的という言葉だけあって、具体的な政策は何もないと言わざるを得ないのですが、それでもいいのですか。
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川島正次郎#28
○川島国務大臣 再建団体、赤字団体等におきまして長期の再建計画を立てた場合に、給与のあり方がどうあるか、また単独事業にしましても、公共事業にしましても、国から見た場合に、地方の文化の向上のためになお必要の点があるのじゃないかというような点をいろいろ勘案してやるのでありまして、それを私が総合的だと申し上げるのでありまして、ただ給与をどうするとか、あるいは事業をどうするとか、こういうことを取り上げて申し上げることはできない。今そういう段階ではないのであります。そういうことを私は申し上げておるわけです。
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北山愛郎#29
○北山委員 そういうことを一昨年あたりから時の政府は常々言ってきて、そうして何も具体的な対策を立てないから、事柄がただ深刻になっていくだけなんです。二百億の赤字債が一つの対策だと言うかもしれませんが、これは現実にはそれほどの効果がない。というのは、その金をすでに地方団体は地方の金融機関から借りておるのです。ただ短期で借りていて三月くらいでころばしていかなければならぬ、それが苦しいからこれを長期にしてやろうというのです。ただそれだけのことです。もうすでに借金をしている金を長期に振りかえるだけのことです。プラスにも何にもならない。マイナス分だけ残るのです。その短期の借金を長期に振りかえてやるという条件で、そこで政府は締めつけていこうという。ここにからくりがあるのです。私が毒まんじゅうだとあえて申し上げるのはそれなんです。そんなことでは、地方財政が破綻するばかりでなく、地方の行政機能というものが破壊される。従って鳩山内閣がいかに美しい施策を掲げておっても、それは実行不可能になる、こういうふうに私は心配するものですからこのことをくどく申し上げるのですが、どうも政府ではその具体的な対策がないようです。ただ抽象的なことだけを言っているにすぎないのですが、非常に残念です。この際に一つ大蔵大臣にお伺いしておきますが、どうも大蔵省方面では地方団体について道楽むすこぐらいな考え方しか持たないのじゃないかというような印象を受けるわけです。今までの施策についてもそうです。自治庁はある程度は地方財政のことはわかっているものですから、いろいろ予算折衝はするが、それが大蔵省によってずたずたに切られてしまう。そうして本年のような無理な地方財政計画になり交付税になってしまうわけです。こういうふうに無理解なことをやっておる一つの例として申し上げるのですが、それなら大蔵省はりっぱなことをやっているかというとそうは言えない。先ほど大企業に対する擁護のことを言いましたが、火災保険事業は大蔵大臣の監督であります。ところが火災保険の事業は御承知の通りに保険料の約半分というものを募集経費だとかそういうものに使っているでしょう。地方団体だったらそんなむだな金は使いませんよ。それはあなたの監督下にある火災保険会社なんです。火災保険裏業というものは保険料の四八%を募集経費その他に使っておるのです。火災保険というのは何も物を生産する企業ではございません。金を扱ったり書類を扱っていればいいのだ。それが半分くらいも事務費を使い事業費を使っている。その状態を監督官庁である大蔵大臣はこれを容認しているのです。いわば保険料をそれだけ高くしている。高い保険料を認めておる。そしてこれ以上安全に金がもうかる商売はないのです。保険料は独占禁止からのがれている上に、大蔵大臣がきめて認可する。そして十分なもうけも出るし、それから積立金も出る。どんどん保険会社が肥ってどんどんビルディングが建っていくでしょう。ところがその火災保険会社が金をもうける陰には、地方公共団体が消防をやって一生懸命になって火を消している。火を消せば消すほど火災保険会社がもうかる。だから東京都では昭和二十五年に会社を計画したのですが、時の大蔵大臣がこれを認可したかったのです。しかし東京都が考えるのは無理はない。東京都内で年々扱う火災保険の料金は三十五億円だそうです。ところが保険金として払う分は六億ないし七億です。あとは経費ともうけに使っているのです。ですから東京都では、消防費に三十億以上も使っているのはばかばかしいということになった。一生懸命になって何十億かの金を出して消防に努力すればするほど、保険会社がそういうボロもうけをする。しかもそれは保全経済会みたいに勝手にやっているのじゃなくて、大蔵大臣がちゃんと料金まできめて、そういうようなボロもうけをしている保険事業を認めている。しかも今度政府は住宅公団に対して火災保険の資金を九分くらいの利子で借りている。この火災保険会社の資金というものは、今申し上げたように資金コストというものはない金なんです。資金コストのない金を九分も出して借りておる。まことにお人よしだと言わざるを得ない。消防は地方公共団体の仕事で、地方の市町村はこのために非常に苦しんで、おそらく何百億という金を使っているのです。二百万人以上の消防団員が日夜働いている。その結果火災保険会社がもうかる。その事態を大蔵大臣が認めておる。これでいいのですか。こういうふうな公共的な事業に苦労しておる地方団体に対して、ほんとうに大蔵省が熱意を示さなければ、地方財政にほんとうに愛情をもって当らなかったならば、火災保険は地方団体の連合体かなんかの公営にしてしまえという議論が出るのは当然です。私の意見が間違っておるかどうか、大蔵大臣のお考えを聞きたい。
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