地方行政委員会

1956-05-15 衆議院 全70発言

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会議録情報#0
昭和三十一年五月十五日(火曜日)
    午後五時二分開議
 出席委員
   委員長 大矢省三君
   理事 亀山 孝一君 理事 鈴木 直人君
   理事 永田 亮一君 理事 山中 貞則君
   理事 吉田 重延君 理事 北山 愛郎君
   理事 中井徳次郎君
      唐澤 俊樹君    川崎末五郎君
      木崎 茂男君    纐纈 彌三君
      櫻内 義雄君    渡海元三郎君
      徳田與吉郎君    灘尾 弘吉君
      丹羽 兵助君    古井 喜實君
      堀内 一雄君    山崎  巖君
      赤路 友藏君    有馬 輝武君
      加賀田 進君    川村 継義君
      五島 虎雄君    櫻井 奎夫君
      中村 高一君    門司  亮君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 太田 正孝君
 出席政府委員
        自治庁次長   鈴木 俊一君
        総理府事務官
        (自治庁行政部
        長)      小林與三次君
 委員外の出席者
        専  門  員 圓地與四松君
    —————————————
五月十二日
 委員熊谷憲一君及び青野武一君辞任につき、そ
 の補欠として森清君及び中村高一君が議長の指
 名で委員に選任された。
同月十五日
 委員坂本泰良君及び西村彰一君辞任につき、そ
 の補欠として赤路友藏君及び有馬輝武君が議長
 の指名で委員に選任された。
    —————————————
四月十七日
 交通事故防止のための信号機設置の請願(平塚
 常次郎君紹介)(第一九五一号)
五月十二日
 地方財政再建に関する請願(愛知揆一君紹介)
 (第二一三八号)
 同(床次徳二君紹介)(第二一三九号)
 私鉄に対する事業税改正に関する請願(山口丈
 太郎君紹介)(第二一七五号)
 駐留軍関係施設所在市町村に対する交付金交付
 に関する請願(福田赳夫君紹介)(第二二〇八
 号)
 たばこ販売業に対する事業税撤廃に関する請願
 (野田卯一君外一名紹介)(第二二二一号)
の審査を本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一一一号)
 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う
 関係法律の整理に関する法律案(内閣提出第一
 二五号)
    —————————————
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大矢省三#1
○大矢委員長 これより会議を開きます。
 地方自治法の一部を改正する法律案及び地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案の両案を一括議題といたします。両案について、すでに質疑は終了いたしておりまするので、これより討論採決を行いたいと存じまするが、ただいま委員長の手元に、鈴木直人君外十八名より地方自治法の一部を改正する法律案に対する修正案が提出されておりますので、まず本修正案について提出者より説明を聴取いたします。鈴木直人君。
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鈴木直人#2
○鈴木(直)委員 ただいま議題となりました修正案につきまして御説明をいたしますが、その案文はお手元に印刷物といたしまして差し上げてありまするので、朗読は省略さしていただきます。
 修正案は三つからなっております。その第一点は、政府から提案されました改正法案の中には、二百三条に第二項が新しく加えられまして、「普通地方公共団体の非常勤の職員に対し、報酬を支給しなければならない。」ということになっておるのでありますが、その非常勤の職員に対する報酬につきましては、「議会の議員以外の者に対する報酬は、その勤務日数に応じてこれを支給する。」というふうに、政府案では相なっておるのであります。これに対しましてただし書きを加えまして、「但し、条例で特別の定をした場合は、この限りでない。」ということを入れたいというのが、私の修正案の第一点であります。二百三条の第一項には、非常勤の職員の例示がなされておりまして、その非常勤の職員に対しては報酬を支給するということになっておりまして、今まではその報酬は日給であるとか、あるいは勤務日数に応じて支給するというような区別がなかったのでありますが、政府案によりますると、すべてが勤務日数に応じてこれを支給するというふうに改められたのでありまするが、この非常勤の職員のうちにおきましても、たとえば教育委員会の委員とか、選挙管理委員会の委員とか、人事委員会の委員とか、公安委員会の委員とか、あるいは地方労働委員会の委員とか、農業委員会の委員というような、主として執行機関に属しているところの委員会の委員も、この非常動の職員のうちの職員となっておる次第であります。もちろん常勤の委員もあると思いますが、非常動のこれら委員につきましては、勤務日数に応じてこれを支給するようになるのでありまするが、これらの委員の方々は、主として特別職に属する方々でございますので、特に府県市町村等の地方公共団体において、条例をもって勤務日数に応じて支給する方法と別の方法をもってこれらの報酬を支給する方法を定められた場合においては、その条例によるものであるというようなただし書きをここに挿入することが適当と存じまして、ただし書きを規定いたした次第であります。
 第二の修正点は、二百四条の第一項でありますが、これには普通地方公共団体の常勤の職員に対するところの給料及び旅費を第一項において規定しておるのでありますが、今度政府の案によりますと、第二項に新しく規定を加えまして、これらの常勤職員に対する手当を列記いたしまして、この列記いたしました以外の手当は普通地方公共団体は支給することができないというふうになった次第であります。ところが先般衆議院を通過いたしました法律によりまして、薪炭手当が国家公務員に支給されるようになった次第であります。この法律は衆議院を通過いたしまして、現在参議院で審議されているのでありますが、これがかりに参議院を通過いたしました場合におきましては、国家公務員に対して薪炭手当を支給するということに相なる次第でございます。そうなりますと、この国家公務員との比較の上におきまして、地方公務員にも同じく薪炭手当を支給することが妥当だと考えまして、新しく薪炭手当という手当を加えた次第であります。ただしこの薪炭手当は、「国家公務員に対して薪炭手当を支給することを定める法律が施行される日から施行する。」というただし書きのもとに、これを加えた次第であります。これはまだ法律として施行されておらない現在でございますので、念のためにただし書きを加えた次第なのであります。
 第三点は、地方自治法の一部を改正する法律、昭和二十三年法律第百七十九号の一部の改正であるのであります。この要点を申し上げますと、昭和二十三年の自治法の改正によりまして、第二百十三条に第二項の規定が新たに加えられまして、特に重要な地方公共団体の財産について、十年を超える独占的な使用の許可をしようとするときは、住民投票に対して過半数の同意を要することになった次第であります。また同時に改正法の附則第三条が加えられまして、その法律が実施される改正法の施行の際に、現に許可になっている財産については十年以内、すなわち昭和三十三年七月一ぱいまでに、住民投票によって過半数の同意を得られないときには、そのとき以降は使用の許可が効力を失うという規定が、附則第三条に加えられた次第なのであります。ところが現に造林の目的で地方公共団体より土地の使用を許可されている者が、全国的に調査をいたしてみますと、相当の数に及んでいる実情でありまして、これらの者は、昭和三十三年七月末までに住民投票によって過半数の同意を得られないときには、同年七月一ぱいで土地の使用権がなくなりまして、適正伐期に達していない立木でも、三十三年七月末以降におきましては、伐採せざるを得ないような羽目に陥るように相なっておるのであります。かくのごときことは実情に沿わない規定でありますので、この際附則第三条にただし書きを加えまして、これを救済しようとするのが、この修正案の内容でございます。
 以上三点が修正案の内容でございます。
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大矢省三#3
○大矢委員長 次に、本修正案について質疑があればこれを許します。
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北山愛郎#4
○北山委員 この地方自治法の改正案の質疑を終了して以来、ちょうど十八日ばかりになるわけでございます。その間、与党の各位はこの修正案の作成についていろいろ御苦心をなさっておられるわけであります。まずもってこの長い期間における修正案作成上の御苦労に対しまして、心から敬意を表する次第であります。しかし本案の質疑の際におきましては、私ども、与党の方から修正案が出るということは、実は期待しておらなかったのであります。というのは、やはり現在の議院内閣制におきましては、法案が提案される前に、すでに案の作成の過程において、与党と政府との間では十分な意見の交換がなされ、その結果として今回の政府原案が出されてきた、かように考えておりましたので、実は修正案が与党の方から出てくるというようなことは予期しておらなかったのでありますが、しかしかような修正が出て参った経過につきまして、しかも十八日間というような異例な長時間を要しましたその経過につきまして、まずもってお伺いをしておきたいのであります。
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鈴木直人#5
○鈴木(直)委員 この法案は政府から出されたのでありますが、その後、与党ではありますけれども、委員会といたしまして、委員会に陳情、請願等がありました問題をいろいろ検討をいたす必要があったわけでございますが、われわれ委員の間に相当の論議がございまして、さらにこれ以上多く修正をしていという強い御希望を持っておられる方がつい先ほどまでございまして、ようやくわれわれ修正する十数名の間において議が一決いたしましたのが、この議場に入る寸前でございまして、非常に長くかかりましたのはまことに申しわけなかったのでありますが、やはり議員がなる常任委員の数等におきまして、最後まで何とかしなければならぬという主張をされまして、ようやく一決いたしまして、ただいま修正案を提出するような状態になったのでありまして、非常に長くなりまして申しわけなかったのでありますが、以上のような経過でございます。
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北山愛郎#6
○北山委員 この地方自治法の改正案についての修正は与党の修正でございまして、ほかにも与党の修正はたくさんございますが、やはり一つの異例なケースとしていろいろな問題を考えさせられるわけであります。これは一面から言うならば、先ほども申し上げましたように、現在の政府というものが、多数党である与党を擁して、そうして政策を立案し実行していくという点におきまして、少くとも提案をされる以上は、その案について責任を持つというお考えで、与党の考えを十分に反映した案を政府が提案するという、いわゆる今の議院内閣制度における責任ある形態をとっているんじゃないか、こういう点から考えるならば、このように一旦政府が出したものを、どしどし与党の方で修正をやっていくということは、責任政治という点からは、どうも好ましくないような気もいたすわけであります、これは古くさい考え方かもしれませんが、従来であればやはりこれは大きな責任問題であろうかと思う。政府の責任あるいは与党の責任、その所在はいろいろあるでありましょうが、ともかくそういうような形は政府としてもぶざまではないか、かように考えるのですが、また一面から考えるならば、与党であろうが、野党であろうが、悪い案であれば、国会の審議の過程においてこれをどんどん改善していく、どしどし修正案を出していくということは、またけっこうなような気もするわけであります。そこで一体今後においても、このように、もしも政府原案というものが悪ければ、与党であろうが、野党であろうが、どしどし修正案を出すという方がいいとお考えになるかどうか、それを一つ政府並びに提案者の方からお考えを聞いておきたい。
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鈴木直人#7
○鈴木(直)委員 実は今回の修正の内容は、ただいま御説明申し上げましたように、政府から提案されました自治法の改正案の根本に触れるものは一つもないのでありまして、全く、何と申しましょうか、この自治法の審議過程において、委員会の委員としての審議権もありますので、地方行政委員として陳情、諸請願をいろいろ検討いたしました結果、与党ではありますけれども、委員会にかかってからは、委員としての考え方を一切発表することはできないという程度のものではありませんので、やはり地方行政の委員として、陳情、請願をいろいろ検討いたした次第でございまして、その結果、この三点は自治法の中にもなかったものでございます。ことに薪炭手当のごときは、議員立法として先般衆議院に提出されまして、衆議院を通過いたしましたような次第で、ございまして、その審議過程に、この国会でこれを修正しておくことが、当然これはなさなければならないものなんで、ございまして、これは与党とか野党とか、修正するとか修正しないとかいう議論とは別の、まじめなやり方と考えて、薪炭手当の規定を追加いたしたような次第でございます。また非常勤職員に対する日動制の問題にいたしましても、これはやはり審議過程において与党ではあっても、これを修正することが正しい行き方ではないかというような考え方でやりました。また伐採期になっておるところの森林の問題につきましても、聞くところによると、三十三年になりますと、これは強制伐採されるというので、適正伐採期になっていない立木を、今どんどん切ってるというような事情が、ございまして、この会期中に修正をさせていただくのが、やはり国民のためになるだろうというような考え方から、三点を追加いたしたような次第でございまして、ただいま御質問がありましたような、根本に触れるものではないと考えて提案しておる次第であります。
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太田正孝#8
○太田国務大臣 ただいまの北山さんの御質問にお答え申し上げます。かような修正案が与党から出たことについて、ただいま鈴木委員から提案理由と同時に御説明がありましたが、自治法の根本に触れる問題でなく、かつこっちの案で足らざるところを補う、こういう意味において私はこの趣意に賛成し、この修正案を実行に移すように期待いたしたいと思うのでございます。
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北山愛郎#9
○北山委員 この修正の扱い方につきましては、またほかの委員からも質問があろうかと思いますが、ただいまの提案者の御答弁によりますと、原案の欠陥のある点は、与党といわず野党といわず、修正するのが妥当であると考えて、今回の修正案を出したというお話でございまして、私も大体納得ができるのであります。そういたしますと、今後においてもやはり同様なお考えで、どしどし修正をする。それからまたその際において、野党が修正案を出すという場合も当然ある。むしろ野党が修正案を出す方が原則だと思うのですが、野党が修正案を出すという場合に、今回のように十八日といわなくても、五日なり一週間なり、ちょっと修正案を検討したいからお待ちを願いたいという場合に、野党のいわば修正権というものを、提案者としてはお認めになっていただけるかどうか、これを一つ将来のためにお伺いしておきたい。
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太田正孝#10
○太田国務大臣 もちろんけっこうな御修正でありまするならば、これを入れるに謙虚なる態度をもってすべきものと思います。
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鈴木直人#11
○鈴木(直)委員 私も自治庁長官と同じ意見であります。
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北山愛郎#12
○北山委員 そうあるべきだと私も思います。従いまして、われわれ野党としても、この自治法については御遠慮申し上げて修正案を提案いたしませんでしたが、ほかの法案等につきまして、陳情その他によりましてこれを適当に修正をしなければならぬ、こう考えました際には、修正案を出す機会もたくさんあろうかと思うのであります。その際には一つわれわれ野党の修正権を十分お認めをいただいて、その際に多少の時間がかかりましてもこれは尊重していただきたい。これは互譲の精神だと思いますので、その点を一つ御了承願いたいと思います。
 それから内容につきましては、実はこの三点とも大体妥当な修正だと私は考えます。ただ二、三点お伺いしておきますが、この二百三条の第一項のただし書き「条例で特別の定をした場合は、この限りでない。」ということは、日当制は一応原則として認めておくが、やはり従来のような月割なり、あるいは年額で報酬をきめるというような制度も、条例できめた場合にはそれでやるという御趣旨だと思います。そういたしますと、この条項を提案した政府の考え方に多少食い違いができてくるんじゃないか。ただいま資料をいただきましたが、これによると、非常勤職員の制度のこの改正によりまして、財政経費が相当額節減されるというような計画をお持ちのようであります。すなわち平年度においては非常勤職員の報酬切りかえによりまして四億七千二百万円、三十一年度においては二億七千六百万円、こういうように、非常勤の報酬のやり方を変更することによりまして、財政需要額が変更をすることを期待されておると思うのです。従いましてこのようにただし書きをつけて、従来の方式でもよろしいということになれば、これは当然経費の増減に多少食い違いを生じてくるんじゃないかと思うのでありますが、この点について提案者並びに政府としては、どのようなお考えでございますか。
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鈴木直人#13
○鈴木(直)委員 これは政府の調べもそうでありますが、私たちといたしましては、一応政府が調べられたような数字になるかもしれませんが、実際各府県市町村の委員の報酬を調べたのでありますが、日勤制にいたしましても、あるいは月幾らというふうに報酬をやりましても、総額に差異は起らないだろうと、実は私たちとしては考えておるわけであります。この点はあるいは政府の調べられたのと若干違うかもしれませんが、提案者といたしましては、現実の場合においては、これを日勤制にしたから今までの月報酬をずっと下げるというようなことは、この月報酬の額を各府県市町村全部見てみますと、きわめて少いです。ですからこの程度のものを日動にしましても、そんなに経費の節約ということにならないのじゃないかという私は見通しを持っておるのであります。従いまして、地方財政の一兆四百五十億から見ますと、これをただし書き修正いたしましても、地方財政には全く関係はないものだ、こういうふうに見て提案しておるわけです。
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鈴木俊一#14
○鈴木(俊)政府委員 ただいまの修正の点でございますが、政府といたしましても、この御修正は条例で特別の定めをした場合に、初めてものが動いてくるわけでございまして、それも定め方の内容によりましては、全然動かないということもあろうかと思うのであります。勤務日数単位の報酬を、月単位の報酬にいたしましても、その額のいかんによりましては全然経費の上では動かないということもあり得るわけでございます。従って特に財政計画上問題にいたすほどのものではないだろうと考えておる次第であります。
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北山愛郎#15
○北山委員 ただいまの提案者の御説明は、私どもにも実際にはそういう結果になるんじゃないかという気がするのであります。すわち日当制にしましても、このような修正をいたしましても、実際問題としてはそれほど現実には食い違いがないだろうということは、大体御観測の通りじゃないかと思うのです。ところが政府の今の御答弁は、そのことを認めておいて、しかも財政計画上において多少の節減額を現実に見ておるんじゃないか。これは矛盾ではないか。少くともこういう制度の切りかえによって二億も三億も財政需要額、経費が減ることを予定することは今の御答弁とは矛盾するんじゃないか。もしも御説の通りであるとするならば、そういう節減額を見込むことは間違いじゃないかと思われるのですが、いかがでしょうか。
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鈴木俊一#16
○鈴木(俊)政府委員 政府の改正案の全部を削除するということでございますと、そういう御観察もできるかと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、条例で特別の定めをした場合に初めてその当該の団体において、また選挙管理委員なら選挙管理委員についてだけ所要の変更が加えられるわけでございまして、しかもそれを勤務日数単位のものを月額に直すということだけでございますならば、額の上においては増減がないわけでございます。そういう点を考えますと、その結果といたしましてはそう大きな変更はない、こういうふうに考えるのであります。
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北山愛郎#17
○北山委員 しかし非常勤の職員の報酬の切りかえに伴って、これだけのものが浮くんだということを現実に見込んでおる。ところが今の規定の解釈であれば、違いがないんだというけれども、今までの報酬のやり方を日当制にしたことによって、これだけ減るんだということを見込んだでしょう。もしも今のお話の通りであるならば、初めからそういう節減額を見込んだこと自体がおかしい、従来通りのことになる。だから私はお伺いしているんですが、その疑問に対してはお答えになっておらないように思うのです。いかがでしよう。
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鈴木俊一#18
○鈴木(俊)政府委員 確かにただいまお手元に配付いたしました書類としましては四億数千万円のものを、節減額として見込んでおるわけでございますが、これは政府原案のもとにおいて考えられた数字でございます。今回の御修正案によりますれば、そのうちの特に条例を設けました団体において、勤務日数単位で支給いたします報酬よりも、より多くの報酬を支給するような定めをいたしました場合においては、それだけの願が減るべきものが減らないことになるわけでございますから、四億数千万円が全部減ることになるのではないのであります。ですからこれは若干の出入りはあろうかと思いますけれども、総体の計画において特に調整を要するほどのものではないだろう、こういうふうに観察をしておる次第であります。
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鈴木直人#19
○鈴木(直)委員 実は数字の点ですが、私の提案しております条例によってやろうということを申し上げたのは、先ほど申し上げました執行機関たる委員会の委員のある者のうちに、条例で定めた地方公共団体においては、これを適用するという考え方のもとに修正をいたしておるのであります。ところが非常勤の職員のうちにはもちろん議会の議員も入っておりますし、委員のほかにいろんなたくさんの非常勤の職員が第一項に列記されております。そのほかにいわゆる一般職の非常勤職員も第一項に入っておるのでございますが、こういうようなものはそれは勤務日数に応じてやれば四億程度の節約はできるかもしれませんが、ただし書きによるものはその一部分でありまして、委員会の委員の一部分でございますから、決してこれは政府が考えられた全部の節約額ではないので、その一部にすぎない、こういうふうに私は考えておりますから、自治庁から出された四億程度、これと見合いになるものではないと私は見ておるわけであります。
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北山愛郎#20
○北山委員 少くとも先ほどの鈴木次長の御答弁の通りであれば、やはり実行してみなければわからぬわけであります。従いまして特別の定めをして、従来通りのことをやるというところが、どのくらい出てくるかという実際を見て、その上で必要とあれば財政計画なり、そういうものを実行するというふうに、お答えをいただければけっこうだと思いますが、いかがでしょうか。
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鈴木俊一#21
○鈴木(俊)政府委員 特に変更しなければならぬような結果が起りますならば、そのときは考えなければならぬかと思いますが、私どもはこの際としましてはそういう事態にはならないものと想像いたしておる次第でございます。
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北山愛郎#22
○北山委員 次に第二の点でございますが、薪炭手当についてはこの前委員会において、今回の自治法の改正によって地方公務員に対する給与がいわゆる法定主義になった、この自治法の中に列挙された給与以外のものは支給してはならぬというように、いわゆる法定主義になった結果として、その審議の際に御指摘を申し上げた点でありますから、今回この修正案の中に薪炭手当が追加されるということについては、私どもも大体賛成ができるわけであります。ただし国家公務員に対する薪炭手当の法案は衆議院を通過いたしまして、現在参議院に回っておりますが、それが通れば地方公務員についても同じような趣旨で、薪炭手当が出るということになるわけでありますが、そういたしますと、施行地域とかあるいは程度とか、そういうものについても大体国家公務員に対すると同様の措置、提案者としては地方公務員についても支給することを期待しておるかどうか。施行地域についても実は国家公務員の分は、内閣総理大臣の指定する地域ということになっておりまして、まだ範囲が確定しておりません。従ってその指定によってこの国家公務員についてもきまると思うのでありますが、これがきまればやはりその地域における地方公務員については、同様の措置を期待して、こういうような修正をお出しになったのであるか、これをお伺いしておきたいのであります。
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鈴木直人#23
○鈴木(直)委員 その通りであります。実はこの薪炭手当の問題は北山委員から御注意がありまして、ごもっともだと思いまして、実は取り入れた問題であります。陳情請願によるものではなくして、これは北山委員の発案を取り入れたものであります。その点敬意を表する次第であります。
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北山愛郎#24
○北山委員 どうもそう言われると質問ができなくなるのですが、そういたしますと、これは当然相当額の財政需要というものが生じてくるわけであります。国家公務員に対する薪炭手当は大体今の五級地を対象といたしますと、八千万円くらいと思いましたが、もしも同地域に、地方公務員に対して同じような措置をするといたしますならば、大体その需要額というものはどの程度に達するのであるか、また同時に、この法案が通りましたならば、やはり自治庁としても、政府としても、地方自治体に対してはこれを財政需要額として見込む必要があろうかと思います。この点について政府並びに提案者のお考えを聞いておきたいのであります。
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鈴木俊一#25
○鈴木(俊)政府委員 薪炭手当に関する法律が施行になりますれば、自治庁といたしましては所要の財政需要額の計算をいたしまして、交付税算定の基礎にも入れますし、また将来の財政計画の上におきましても、これを計上するようにしたいと考えております。
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大矢省三#26
○大矢委員長 中井徳次郎君。
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中井徳次郎#27
○中井委員 どうもみんなお急ぎのようですから、私は簡単に、今の北山君の御質問と重複しないようにしまして、ただ、ただしておくものはただしておかなければいけませんから、二点だけお尋ねをいたします。
 第一点は、修正案の三つありますうちの第一でありますが、委員会の日当について今一般論がありましたが、この間から審議の過程において、委員会の日当制ということは困る。面子のこともあるが、現実に困るものもあるというふうなことで、私どもは方々から陳情を受けましたが、その内容を検討しますと、これは公安委員会あるいは選挙管理委員会また人事委員会、こういうものでありまして、今の修正案を拝見すると、非常勤の職員全部について、条例でもって自由にできるというようなことになっておりますので、こうなりますと逆に非常に範囲が広くなって、政府が最初意図しておりましたことを右といたしますと、今度の修正案はずっと左でありまして、陳情はまん中、こういう形のように思えてならないのであります。そこでいわゆる行政委員会、こういうものだけについては、条例をもって日当制は困るというふうなことに修正をされるのではないかと私ども考えておりましたが、今出ておるのを拝見しますと、そうじゃなくてうんと大幅になっておりますが、この辺について提案者のこれまでの審議の経過なり、御意見なりを承わっておきたい、かように存ずるのであります。
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鈴木俊一#28
○鈴木(俊)政府委員 この修正案を最後にかくのごとく結論づける過程におきましては、先ほど御指摘の通り、相当の日数を経過いたしまして検討の結果、こういうふうになった次第でございますが、ただいまの御意見の行政委員会につきまして、委員だけにこれを限定するという方法も一応実は過程において検討いたした次第であります。行政委員会につきまして委員ということになると、今度の改正案の百八十条の五でありますが、このところに列記されておるのでありますが、これは相当たくさんの委員会になりまして、この委員会全部にこれを適用するということを法制的に明記するのも乱に過ぎるということも考えまして、そうかといって、ただいまお話のありました公安委員会、選挙管理委員会、人事委員会——委員会のことはございませんでしたが、そういうふうな三委員会だけに限るということも、現在の実施している状況から見ますると、実情に沿わないということも考えられまして、また教育委員会等におきましてもそうでございますし、そういうふうに考えますと、元来こういうことは自治体自身が決定すべきものであるから、法律にあまり委員会などを列挙することをやめて、条例で特別の定めをした場合、いわゆる自主性を尊重して、地方公共団体の自主的判断にまかしてやることが、終局的に一番よかろうということで、この結論が出たわけであります。もちろんこういうふうになりましたために、ただいまのお話のように、いわゆる出勤日数に応じて支給しなくてもいいものまでも月給というふうになりはしないかというお考え、これはもっともでございますが、この点はわれわれはただし書を加えた修正者の意思を十分尊重されて、地方公共団体においても一つ十分自粛していただきたい、こういう考えでおるわけです。
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中井徳次郎#29
○中井委員 大体修正者のお気持はわかりましたが、私はできればはっきりとそういうふうなけじめを加えていただきたいということをこれは私の見解でございますが、最後に申し上、げておきます。せっかく政府が非常な馬力でやったわけでありますが、私ども反対でありましたが、それは経費の節約という面が、この線でくれずてくるということを非常におそれるわけであります。
 もう一つのお尋ねをいたしますが、これは最後の点であります。造林を目的とする土地の使用の許可についてでありますが。この修正案のただいまの提案者の説明を承わっておりますと、これを加えないことには若木を伐採してしまって非常に困るというふうな御意見でありましたが、私はどうも頭が悪いので、おかしいかもしれませんが、森林法にはちゃんと書いてあるわけであります。どうして若木を切ってしまうことになりましょうか、その辺のところがわからないのでお尋ねしたい。この修正案を出さないことには若木を切ってしまうということは、どうも私にはわからないのでありますが、どういう理由でありましょうか、御説明が願いたい。
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