地方行政委員会

1956-07-26 衆議院 全77発言

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会議録情報#0
昭和三十一年七月二十六日(木曜日)
    午前十時五十六分開議
 出席委員
   委員長 大矢 省三君
   理事 亀山 孝一君 理事 鈴木 直人君
   理事 永田 亮一君 理事 山中 貞則君
   理事 吉田 重延君 理事 北山 愛郎君
   理事 中井徳次郎君
      青木  正君    川崎末五郎君
      櫻内 義雄君    渡海元三郎君
      徳田與吉郎君    灘尾 弘吉君
      丹羽 兵助君    山崎  巖君
      加賀田 進君    川村 継義君
      五島 虎雄君    坂本 泰良君
      櫻井 奎夫君    中村 高一君
      西村 彰一君    西村 力弥君
      門司  亮君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 太田 正孝君
 委員外の出席者
        自治庁次長   鈴木 俊一君
        総理府事務官
        (自治庁長官
        官房財政再建課
        長)      長野 士郎君
        総理府事務官
        (自治庁財政部
        長)      小林與三次君
        総理府事務官
        (自治庁財政部
        財政課長)   柴田  護君
        専  門  員 円地与四松君
    —————————————
七月二十六日
 委員中村高一君辞任につき、その補欠として西
 村力弥君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員西村力弥君辞任につき、その補欠として中
 村高一君が議長の指名で委員に選任された。
    —————————————
六月三日
 地方公務員法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第五四号)(参議院送付)
 地方自治及び地方財政に関する件
 警察に関する件
 消防に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 地方財政再建問題等に関する件
    —————————————
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大矢省三#1
○大矢委員長 これより会議を開きます。
 政府側より発言を求められておりますので、これを許します。
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太田正孝#2
○太田国務大臣 すでに新聞にも発表したところでございますが、自治庁の部長級において異動がございました。今まで非常にお世話になっておりましたが、今度税務部長以外の部長及び自治大学校長をかえましたので、今後ともよろしくお願いいたします。大阪の藤井総務部長が行政部長になりまして、たしかきょう着任することになっております。よろしくお願いいたします。それから今まで行政部長であった小林君が財政部長になりました。税務部長は令まで通りでございます。後藤財務部長が自治大学校長になりました。どうぞよろしくお願いいたします。
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小林與三次#3
○小林説明員 私このたび財政部長になりました。財政のことはさっぱりわかりませんが、これから一生懸命勉強させていただきます。よろしくお願いいたします。拍手
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大矢省三#4
○大矢委員長 では地方自治及び地方財政に関して調査を進めます。発言の申し出がありますので順次これを許します。鈴木直人君。
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鈴木直人#5
○鈴木(直)委員 地方財政再建整備法は、地方団体の累積した赤字を一応たな上げする法案として、国会において重要問題として取り上げられて一応実施されておるのでありますが、先般の国会開会中におきましては、自治団体の申し出期間が五月三十一日でありまして、その後いろいろ手続等のことで十分にその進捗状況の結論を御報告を受けることができなかったのでありますます。時日も相当過ぎましたので、ごく最近における再建整備法の実施状況について一応御報告を受けまして、それによって二、三質問をいたしたいと思いますので、一応自治庁の御報告をお願いしたいと思います。
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太田正孝#6
○太田国務大臣 お手元に差し上げました財政再建申し出状況をちょっと簡単に申し上げますが、府県関係では申し出団体に対する赤字団体との関係を申しますと、赤字団体が三十四団体あるのに対しまして申し出られたのは十八府県であります。従ってパーセンテージとしては五割三分と相成ります。それから市の関係におきましては、同様にその率を見ていきますと、四割七分三厘であります。町村はずっと落ちまして二割一分八厘、市町村を合併してどのくらいの申し出があるかというと、二割六分七厘、いわば四分の一をちょっと越したところであります。その以外が自主再建をしているわけであります。その詳細につきまして、部長から御説明申し上げます。
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小林與三次#7
○小林説明員 今大臣からお話のありました表をごらん願いますれば、府県の名前と市町村の府県別が出ておりますから、大体御了解願えると思います。その細目は、各都道府県別申出団体一覧表というのがお手元にお配りしてございますが、これに各府県ごとの市、町村別の団体名が記入してございますので、ごらん願いたいと思います。総数は二枚目の表をごらん願いますと、府県が十八、市が百七十二、町村が四百九、合計五百九十九でございます。
 それから今までに計画承認になりましたもの、これは七月二十三日現在でございますが、もう一つの表がございます。これに計画承認になった団体の名前、再建年数、それから融資内定額、その内訳を団体ごとに書いてございます。府県では九団体、市は二十一団体、町村では二十七団体、合計五十七団体、これは今までに正式に承認になっております。その他のものは、現在大蔵省と協議を進めているのが七十六、それから今自治庁の内部において審査を進めておるもの、それから地元の団体においてなお手続中のもの、そういうものが自余の数でございます。今大車輪で自治庁において処理しておりますので、いましばらくたてば、大体の計画のめどが全部つくというのが今の状況でございます。
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鈴木直人#8
○鈴木(直)委員 今の説明によりますと、いわゆる融資内定をいたしました再建債の総額が百六十二億ということになっておるのですが、四百億の予定をいたしておりました再建債が、これで済むということになりますか。
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小林與三次#9
○小林説明員 これは今まで計画承認になったもので、この団体は五十七でありまして、その他の申請団体がまだ五百幾つございます。
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鈴木直人#10
○鈴木(直)委員 その残っているものの大体の見通しを見まして、全部で再建債が四百億に達するか、あるいはそれより以上になるかという点の見通しをお伺いしておきたいと思います。
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小林與三次#11
○小林説明員 この団体の審査を全部やらなければわかりませんが、大体その程度、少しはみ出やせぬかという見当であります。大体その数字で始末がつくのじゃないか、こういう今の概算でございます。
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鈴木直人#12
○鈴木(直)委員 次に公募債の消化状況でありますが、公募債の消化の点については十分行われておりますか。
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小林與三次#13
○小林説明員 これにつきましては、その消化の能力も考えながらやっておりまして、今までのものはおおむね計画通り済む模様であります。
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鈴木直人#14
○鈴木(直)委員 次にこの再建債を融資するについて、自治庁側と大蔵省側とにおいて二重の手続によって再建債の申し出団体が相当迷惑をこうむったということを聞いたのでございますが、現在の情勢は両省間において円満にいっておりますか。あるいは二重の手続によって相変らず迷惑をかけているような現状でありますか。
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小林與三次#15
○小林説明員 これは従来からもいろいろ御意見のあったところでございままして、われわれといたしましても一番気に病んでおったところでございますが、大体のルートがつきまして基本的な原則を大蔵省と十分打ち合せした結果、この処理をやっておりますので、大体今では円満にいきつつあると言っていいのじゃないかと思います。
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亀山孝一#16
○亀山委員 関連質問。ただいまの鈴木委員の御質問に、財政部長は、軌道に乗ったというような御説明でありまましたが、ことに再建債ですが、一般の地方債の問題については、私が太田大臣に、これが非常に二重の手間をかけておる。そのために当該府県及び市町村は非常な迷惑をしておるということを申し上げて、できるならば前の国会の会期中にしかるべく御善処方をお願い申し上げたのでありますが、会期中はむずかしいというお言葉であったと記憶いたします。また中井委員もその際に私の意見に同調せられまして、ともにこの問題を何とか一つ善処願いたい。今のような地方債の審議状態では市町村はまことに困る。このためにむだな時間とむだな費用とをかけておることはおびただしいものがある。この際私はその後どういうようになっておりますか、今財政部長は就任早々のことであり詳細御存じないと思いますから、これを復習して大臣にお尋ねいたしたい。
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太田正孝#17
○太田国務大臣 この問題は前国会中におきまして皆様方の切実なる御意見と御質問がございました。また参議院におきましても同様な強い御質問がございました。大蔵省と交渉してその結果を——当委員会の方には大蔵大臣は出ませんでしたが、参議院に出たときの大蔵大臣に特に強い質問がございまして、全体二重にかような審査をするという事柄が、非常な時間をかけて、しかも切実なる望みを持っておる各地方団体が困るところであるからということを強く申しました結果、再三にわたって大蔵大臣から事務当局にも話されました。問題をだんだん掘り下げてきますると、こちらから向うの理財局に交渉する、その交渉の結果をまた地方の財務局に移してやるというようなことを聞いておるが、かような二重の手数をやらずにやったらどうか。その点について大蔵大臣は十分意思をくんでやるというので、国会中におきましても、ことに三十年度の残った問題などありましたときでございまするから、相当馬力をかけたようでございます。ところがその後にまたその問題が起りましたので、二重にその質問をし、それに対する答弁は、大蔵大臣も十分その意思をくんで自治庁と協調してやる、こういうことになって、今日におきましてはその当時の状況におきまして順調に進んでおるように思います。ただし私どもとしてはなるべく早くという考え方を捨てておりませんので、こちらとしては十分な努力とまた結果を上げるようにと、大蔵省の方へ交渉もしつつ、常に進めておるような状況でございます。
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亀山孝一#18
○亀山委員 ただいま大臣の御答弁で、地方債の審議が時間的にやや早くなったというようなお言葉でございました。あるいはそうかもしれませんが、ルートはちっとも変っておりません。やり方は一つも変っておりません。先般私ども郷里に帰りましていろいろ実情を聞きますと、少しも変っていない、前と同じだ。ただ両院の委員会において論議があったために、時間は幾分か早くなったかもしれません。けれどもその手続において、また窓口の二重であることは少しも変ってないのです。これではまたもとへ戻って、同じようなことになってしまう。この点を一つ至急に、何らかの手を大蔵省当局と、お話し合いを願いたいと思うのですが、それについてもう一度重ねて大臣の御所見を拝聴いたしたいと思います。
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太田正孝#19
○太田国務大臣 御趣旨の点は私も同感でございますので、二重手続排除の方法につきまして、御趣意の点を私から大蔵大臣に強く要望して、目的を達するようにいたしたいと思います。
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鈴木直人#20
○鈴木(直)委員 この表によりますと、五月三十一日の期限までに申し出た団体が五百九十九であります。現在承認したのが、そのうち五十七団体にすぎない、こういうことになっておるのでありますが、そこで自治庁の段階において、すでに一応の承認をした数は幾らか、そして大蔵省にひっかかっておる部分は幾らであるか、また自治庁がまだ承認をしていないのは幾らになっておるかという点を具体的に聞いてみれば、今大蔵省がどれだけ手間をとっているかという参考にもなろうと思いますので、その点を報告して下さい。
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小林與三次#21
○小林説明員 自治庁の手続が一応済みまして、今大蔵省で評議しているのは七十六件ございます。その他のものは、自治庁の内部で審査をいたしておるものと、それからなお団体の方から態度がきまらずに正式にこちらに話がきておらぬもの、そういう数字になっております。
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鈴木直人#22
○鈴木(直)委員 大蔵省で今審査中のものは、七十六件ということになると、あまり数的には多くないというふうに考えるのですが、今後とも両省間において二重の、手続が繁雑にならないように、一つお願いしたいと思います。
 次に利子補給の問題でありますが、利子補給におきましては、実は国会においてあの条文の修正をする場合においては、無条件に三分五厘以上は利子補給をするということにいたしておったのでありますが、最後の段階において、大蔵大臣から政令に定める基準によりということを入れてもらいたいという強い要望がございまして、最終的には、政令に定める基準によりというものを入れたのが現在の法令であります。その後政府において政令を作られたのでありますが、その政令の内容を制定された後に実は見たのでありますが、相当厄介なむずかしい条件になっておるというのであります。あらかじめわれわれは聞いておりませんでしたし、政令が実施された後に、その政令を見て知ったのでありますが、私たちが考えたものと実は相当ほど遠い内容になっているわけです。それは別といたしまして、具体的に利子補給が承認された団体の九府県についてどのような、たとえば再建年数は京都の八年が最短であり、佐賀県が十一年ということになっておりますが、これは一律に三分五厘以上は全部利子補給する、政令によればそういうものさしにひっかかっておるのですが、この点はどういうふうになっておりますか。
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長野士郎#23
○長野説明員 政令によりますと、融資の対象になります額を、府県でございますと府県民税、事業税の法人税収入の二割相当額で割りまして、その数値が三未満の場合におきましては六分五厘をこえるものについて利子補給をいたします。それからその数値が五以上の場合におきましては、三分五厘をこえるものについて利子補給をいたしまして、その間、すなわち三から五未満の間につきましては、段階的に次第に利子補給の割合が高くなるようになっております。現在までのこの府県のものにつきましても、再建年数の八年あるいは十一年と申しますのは、そういう意味の利子補給の数値とは必ずしも一致しておりません。むしろどちらかと申しますと、大体数値が、そういう政令の場合の数値に置き直しますと、府県の場合は大体一割程度で融資対象額を割ったような数値になっておるように存じております。従いまして、おおむね数値がこの半分くらいに相なるものが多いと思いますが、それで見ますと、大体最高の利子補給率に近いところまで、府県の場合には、いっておるものというふうに、今の承認団体につきましては考えられます。
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鈴木直人#24
○鈴木(直)委員 かりに京都から見ますと、再建年数は八年である。しかし政令による利子補給の規定によれば、その二分の一程度の、四年ぐらいと見てもよろしい。そうすると三年以上とありますから、これはやはり三分五厘以上は全部利子補給ということになっておりますか。
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長野士郎#25
○長野説明員 京都の場合でございますと、従いまして、三分五百厘をこえるというところまでは参りませんが、三分——その近くでございましょうか、そのくらいにはなると思います。大体最高に近いところはいく予定だと思っております。今詳しいデータを持っておりませんので、その程度のことしかお答えできませんが、この半数くらいを見ていただけば、府県の場合は利子補給率が出て参ると思います。四という——もう少し高かったと思いますが、四・幾らの数値に京都の利子補給の場合でありますとなっておると思いますから、相当高いところまでいっておると思います。
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鈴木直人#26
○鈴木(直)委員 この再建債をきめる場合に、大体政府の予算として、利子補給の予算があるわけですから、たとえば京都については幾らの利子補給がある、長崎については幾らの利子補給があるということを、おそらく具体的に計算をしながらこれが決定されておると思うのですが、そういう表がありますか。
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長野士郎#27
○長野説明員 利子の補給率から考えまして再建年数を立てるということを実はいたしておりません。利子補給の本年度の額は一応八億八千万円と予定をしております。それから三十年度から繰り越し明許で繰り越しをいたしましたものがたしか七千五百万円ございます。これを両方合せまして、九億五千万円になりますが、それを一応本年度の利子補給の額として予定をしておりますけれども、これは私どもは一応義務的な経費だと考えておりますから、もしこの予算で満たない場合には、政府としては当然に予備費その他の措置をもって出していただけるものというふうに話し合いができております。従いまして利子補給のワクに縮めるために、再建年数を縮めますとか、再建期間をどうこうするということを考えておりませんで、むしろその再建年数は財政再建の達成のために必要な年数をとっていくというふうな考え方で進んでおりますので、利子補給率をこういう承認をいたしました場合に数値づけるということをいたさなかったのは、はなはだ申しわけないのでございますが、それは今後調整したものを作りましてお目にかけることにさしていただきたいと思います。
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鈴木直人#28
○鈴木(直)委員 今の御答弁は私が申し上げたのと違うのですが、こういうものには利子補給が当然つく。従って国の予算に関係する、また来年度の予算にも関係することであるから、一応こういう再建債を政府債は幾ら、公募債は幾らということを府県、市町村に融資を決定する場合には、京都については利子補給が本年度幾らになる、長崎については幾らになるということを、やはり同時に計算をして置くべきである。そうしなければ利子補給を幾らするという数字がわからない。だからその表があるはずだから、もしあったら、それを知らしていただきたい。それは政令によってちゃんときまるはずである。少くともそこに融通する余裕はないのでありますから、きちっとそろばんできまるはずでありますから、この際再建債を融資する場合に、府県、市町村ごとの利子補給が幾ら、平年度は幾ら、また本年度は幾らという表があるはずだと思うが、それがあったら知らしていただきたい。
 次は補助率の引き上げの問題であります。再建団体に指定された場合には、その団体には公共事業費等の補助率を特別に引き上げるという条項があるわけであります。これにつきましてはその内容は政令にまかせるということになっております。政令であるかどうか知りませんが、実際の実施状況を見ますと、過去三ヵ年間の平均あるいは平均より下回る年度があったならば、その下回る年度の公共事業費の七割五分の公共事業であったならば二割を引き上げる、こういう方針になっておるようであります。これは再建団体等をずっと実地調査をしてみますと、それが問題になっておる。再建団体に指定されるのはよろしい、しかしながらそれに指定されるならば、公共事業は過去三ヵ年間の平均の七割五分きりできなくなる。だから再建団体には自分たちはなりたくないというのが、再建団体になりたくない理由の重大なる要素になっておったようであります。結局五百九十九の再建団体の申請が出ましたけれども、それ以外の多くの赤字団体は再建団体を希望しておる。しかしながら希望しておったけれども、議会等においては、そうなると公共事業が過去の七割五分きりできなくなる。それでは自治体としての事業ができなくなるというようなことがうわさされまして、議会におきましても市町村、府県においても、それならば実際やった方がよろしいということになって申し出をしぶっておるというのが実情であるということであります。そこでこの補助率を二割引き上げる場合に、それを七割五分に切ったということは、おそらく国の予算の公共事業費がすでに決定した後である、従って二割の補助率を引き上げるならば、それだけの国費をふやさなければならぬ、事業費がそのままであるならば、二割国費をまた追加しなければならぬ。ところが実際においては予算がきまっているのであるからそれはできない。やむを得ず国費を現状のままにおいて二割を引き上げるならば、事業量を減らさなければならない、こういう結論からそういうような条項になったんじゃないか、それは七割五分でも八割でもよいわけです。八割であっても結局二割を引き上げる、こういうことになると思うのですが、結論的には七割五分ということになっておったようであります。その原因はそこにあるのではないかと推察いたしておるのでありますが、どういう経過によって、あの政令を作る場合において公共事業費の過去の七割五分でやっていく場合には二割を補助する、七割五分でやらなければ二割の引き上げはしない、こういう政令を作るようになったのか、その点の経過等を話していただきたいと思います。
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長野士郎#29
○長野説明員 指定事業につきましては、ただいまお話になりましたように、政令で規定を設けられたわけでございますが、二十七年から二十九年までの当該事業費の三ヵ年間の平均額あるいは二十九年度の額が低ければ、そのいずれかの低い額の七五%までの指定事業を行いますならば、その場合には補助負担の割合を二割引き上げる、これはお話の通りでございます。この場合に問題になりましたのは、当時三十一年度の予算についてほとんど内定を見ておりました関係もありまして、指定事業の補助率を高めますために、新たに国が財源を継ぎ足すということはとうていできない、これは予算がきまりましたからということも一つの理由のようでありましたが、同時に将来ともにこういう国の補助負担の割合を高めます際に、国としてさらに再建団体だけに持ち出しをするということは、全体としてのつり合いの問題から考えても、いかがであろうかというようなことが問題になりまして、その範囲内で考えるということを、まず原則として考えるべきではないかというのが関係省庁間における話し合いに強く出た線でございます。従いまして、そのためにはやはり節約ということも見まして、その節約をされました間における事業費というものによって、その余裕のできました財源を引き上げの方に回すということにならざるを得なかったのでございます。七五%という額で考えました場合には、過去を一〇〇といたしました場合に、三十一年度の事業費がかりに同じ額だけあるといたしますと、七五に押えました場合には、二五%が財源の補助負担割合を引き上げるために用いられることになるわけであります。そういう考え方をいたしましてでき上ったのでございますが、現在、当時予定をいたしました事業費と、現実に考えられましたものとの間、それから過去の事業費との増減の推移を見て参りますと、国の直轄事業が相当伸びております。その他の事業費は大体同額程度といってよいのだろうと思いますが、実はそれは三十年度から始まりました緊急失対事業、就労対策事業等の事業費が伸びることによって、大体補助事業の方が同額程度になったようでございます。そういう関係にございますので、それを考えてみますと、七五%ということよりはやや弾力性が出てくるのではないかというふうに考えておりまして、現在それを希望されておる団体の事業費に対して、どの程度自治庁長官の特例措置がなされるかということを検討を続けておるような状況であります。
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