国際平和協力等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成四年六月十一日(木曜日)
午前十時三分開議
出席委員
委員長 林 義郎君
理事 大島 理森君 理事 金子原二郎君
理事 中川 昭一君 理事 船田 元君
理事 与謝野 馨君 理事 石橋 大吉君
理事 上原 康助君 理事 串原 義直君
理事 草川 昭三君
逢沢 一部君 井出 正一君
伊吹 文明君 石川 要三君
上草 義輝君 衛藤 晟一君
小澤 潔君 岡田 克也君
北川 正恭君 小宮山重四郎君
斉藤斗志二君 鈴木 宗男君
武部 勤君 中谷 元君
二階 俊博君 西田 司君
萩山 教嚴君 福田 康夫君
増子 輝彦君 町村 信孝君
松浦 昭君 三原 朝彦君
光武 顕君 秋葉 忠利君
伊東 秀子君 伊藤 忠治君
小澤 克介君 緒方 克陽君
岡田 利春君 五島 正規君
沢藤礼次郎君 松原 脩雄君
元信 堯君 山中 邦紀君
遠藤 乙彦君 山口那津男君
山田 英介君 渡部 一郎君
児玉 健次君 東中 光雄君
和田 一仁君 楢崎弥之助君
出席国務大臣
内閣総理大臣
外務大臣臨時代
理 宮澤 喜一君
法 務 大 臣 田原 隆君
大 蔵 大 臣 羽田 孜君
文 部 大 臣 鳩山 邦夫君
厚 生 大 臣 山下 徳夫君
農林水産大臣 田名部匡省君
通商産業大臣 渡部 恒三君
運 輸 大 臣 奥田 敬和君
郵 政 大 臣 渡辺 秀央君
建 設 大 臣 山崎 拓君
自 治 大 臣
国家公安委員会
委員長 塩川 正十郎
国 務 大 臣
(内閣官房長官
) 加藤 紘一君
国 務 大 臣
(総務庁長官)
労働大臣臨時代
理 岩崎 純三君
国 務 大 臣
(北海道開発庁
長官)
(沖縄開発庁長
官) 伊江 朝雄君
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 宮下 創平君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 野田 毅君
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 谷川 寛三君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 中村正三郎君
国 務 大 臣
(国土庁長官) 東家 嘉幸君
出席政府委員
内閣審議官
兼内閣総理大臣
官房参事官 野村 一成君
内閣法制局長官 工藤 敦夫君
内閣法制局第一
部長 大森 政輔君
内閣法制局第二
部長 秋山 收君
防衛庁長官官房
長 村田 直昭君
防衛庁防衛局長 畠山 蕃君
防衛庁教育訓練
局長 小池 清彦君
防衛庁人事局長 坪井 龍文君
環境庁長官官房
長 森 仁美君
法務省刑事局長 濱 邦久君
外務大臣官房文
化交流部長 木村 崇之君
外務省アジア局
長 谷野作太郎君
外務省経済協力
局長 川上 隆朗君
外務省条約局長 柳井 俊二君
外務省国際連合
局長 丹波 實君
大蔵省主計局次
長 涌井 洋治君
海上保安庁次長 小和田 統君
委員外の出席者
参議院議員 岡野 裕君
参議院議員 峯山 昭範君
参議院議員 田渕 哲也君
衆議院法制局長 和田 文雄君
衆議院法制局第
一部長 内田 正文君
参議院法制局長 中島 一郎君
参議院法制局第
一部長 田島 信威君
参 考 人
(参議院議員) 高井 和伸君
国際平和協力等
に関する特別委
員会調査室長 宮崎 正之君
―――――――――――――
委員の異動
六月十一日
辞任 補欠選任
小澤 潔君 萩山 教嚴君
秋葉 忠利君 伊藤 忠治君
同日
辞任 補欠選任
萩山 教嚴君 小澤 潔君
伊藤 忠治君 秋葉 忠利君
―――――――――――――
六月十一日
PKO協力法案、国際緊急援助隊派遣法の改正
案等の廃案に関する請願外一件(外口玉子君紹
介)(第四五二一号)
同(土井たか子君紹介)(第四七二八号)
PKO法案廃案に関する請願(長谷百合子君紹
介)(第四五二二号)
同(外口玉子君紹介)(第四七〇八号)
憲法違反のPKO協力法制定反対に関する請願
(江田五月君紹介)(第四五二三号)
同(小沢和秋君紹介)(第四七〇九号)
同(金子満広君紹介)(第四七一〇号)
同(木島日出夫君紹介)(第四七一一号)
同(児玉健次君紹介)(第四七二一号)
同(佐藤祐弘君紹介)(第四七二二号)
同(菅野悦子君紹介)(第四七一一四号)
同(辻第一君紹介)(第四七一五号)
同(寺前巖君紹介)(第四七一六号)
同(東中光雄君紹介)(第四七一七号)
同(不破哲三君紹介)(第四七一八号)
同(藤田スミ君紹介)(第四七一九号)
同(古堅実吉君紹介)(第四七二〇号)
同(正森成二君紹介)(第四七二一号)
同(三浦久君紹介)(第四七二二号)
同(山原健二郎君紹介)(第四七二三号)
同(吉井英勝君紹介)(第四七二四号)
PKO法案の廃案と憲法を生かす国際協力の実
現に関する請願(斉藤一雄君紹介)(第四五二
四号)
同(斉藤一雄君紹介)(第四七二七号)
自衛隊の海外派遣反対、国連平和維持活動協力
法案の廃案に関する請願外一件(伊東秀子君紹
介)(第四七二五号)
同外二件(長谷百合子君紹介)(第四七二六号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
法律案(第百二十一回国会閣法第五号)(参議
院送付)
国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改
正する法律案(第百二十一回国会閣法第六号)
(参議院送付)
――――・―――――
この発言だけを見る →午前十時三分開議
出席委員
委員長 林 義郎君
理事 大島 理森君 理事 金子原二郎君
理事 中川 昭一君 理事 船田 元君
理事 与謝野 馨君 理事 石橋 大吉君
理事 上原 康助君 理事 串原 義直君
理事 草川 昭三君
逢沢 一部君 井出 正一君
伊吹 文明君 石川 要三君
上草 義輝君 衛藤 晟一君
小澤 潔君 岡田 克也君
北川 正恭君 小宮山重四郎君
斉藤斗志二君 鈴木 宗男君
武部 勤君 中谷 元君
二階 俊博君 西田 司君
萩山 教嚴君 福田 康夫君
増子 輝彦君 町村 信孝君
松浦 昭君 三原 朝彦君
光武 顕君 秋葉 忠利君
伊東 秀子君 伊藤 忠治君
小澤 克介君 緒方 克陽君
岡田 利春君 五島 正規君
沢藤礼次郎君 松原 脩雄君
元信 堯君 山中 邦紀君
遠藤 乙彦君 山口那津男君
山田 英介君 渡部 一郎君
児玉 健次君 東中 光雄君
和田 一仁君 楢崎弥之助君
出席国務大臣
内閣総理大臣
外務大臣臨時代
理 宮澤 喜一君
法 務 大 臣 田原 隆君
大 蔵 大 臣 羽田 孜君
文 部 大 臣 鳩山 邦夫君
厚 生 大 臣 山下 徳夫君
農林水産大臣 田名部匡省君
通商産業大臣 渡部 恒三君
運 輸 大 臣 奥田 敬和君
郵 政 大 臣 渡辺 秀央君
建 設 大 臣 山崎 拓君
自 治 大 臣
国家公安委員会
委員長 塩川 正十郎
国 務 大 臣
(内閣官房長官
) 加藤 紘一君
国 務 大 臣
(総務庁長官)
労働大臣臨時代
理 岩崎 純三君
国 務 大 臣
(北海道開発庁
長官)
(沖縄開発庁長
官) 伊江 朝雄君
国 務 大 臣
(防衛庁長官) 宮下 創平君
国 務 大 臣
(経済企画庁長
官) 野田 毅君
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 谷川 寛三君
国 務 大 臣
(環境庁長官) 中村正三郎君
国 務 大 臣
(国土庁長官) 東家 嘉幸君
出席政府委員
内閣審議官
兼内閣総理大臣
官房参事官 野村 一成君
内閣法制局長官 工藤 敦夫君
内閣法制局第一
部長 大森 政輔君
内閣法制局第二
部長 秋山 收君
防衛庁長官官房
長 村田 直昭君
防衛庁防衛局長 畠山 蕃君
防衛庁教育訓練
局長 小池 清彦君
防衛庁人事局長 坪井 龍文君
環境庁長官官房
長 森 仁美君
法務省刑事局長 濱 邦久君
外務大臣官房文
化交流部長 木村 崇之君
外務省アジア局
長 谷野作太郎君
外務省経済協力
局長 川上 隆朗君
外務省条約局長 柳井 俊二君
外務省国際連合
局長 丹波 實君
大蔵省主計局次
長 涌井 洋治君
海上保安庁次長 小和田 統君
委員外の出席者
参議院議員 岡野 裕君
参議院議員 峯山 昭範君
参議院議員 田渕 哲也君
衆議院法制局長 和田 文雄君
衆議院法制局第
一部長 内田 正文君
参議院法制局長 中島 一郎君
参議院法制局第
一部長 田島 信威君
参 考 人
(参議院議員) 高井 和伸君
国際平和協力等
に関する特別委
員会調査室長 宮崎 正之君
―――――――――――――
委員の異動
六月十一日
辞任 補欠選任
小澤 潔君 萩山 教嚴君
秋葉 忠利君 伊藤 忠治君
同日
辞任 補欠選任
萩山 教嚴君 小澤 潔君
伊藤 忠治君 秋葉 忠利君
―――――――――――――
六月十一日
PKO協力法案、国際緊急援助隊派遣法の改正
案等の廃案に関する請願外一件(外口玉子君紹
介)(第四五二一号)
同(土井たか子君紹介)(第四七二八号)
PKO法案廃案に関する請願(長谷百合子君紹
介)(第四五二二号)
同(外口玉子君紹介)(第四七〇八号)
憲法違反のPKO協力法制定反対に関する請願
(江田五月君紹介)(第四五二三号)
同(小沢和秋君紹介)(第四七〇九号)
同(金子満広君紹介)(第四七一〇号)
同(木島日出夫君紹介)(第四七一一号)
同(児玉健次君紹介)(第四七二一号)
同(佐藤祐弘君紹介)(第四七二二号)
同(菅野悦子君紹介)(第四七一一四号)
同(辻第一君紹介)(第四七一五号)
同(寺前巖君紹介)(第四七一六号)
同(東中光雄君紹介)(第四七一七号)
同(不破哲三君紹介)(第四七一八号)
同(藤田スミ君紹介)(第四七一九号)
同(古堅実吉君紹介)(第四七二〇号)
同(正森成二君紹介)(第四七二一号)
同(三浦久君紹介)(第四七二二号)
同(山原健二郎君紹介)(第四七二三号)
同(吉井英勝君紹介)(第四七二四号)
PKO法案の廃案と憲法を生かす国際協力の実
現に関する請願(斉藤一雄君紹介)(第四五二
四号)
同(斉藤一雄君紹介)(第四七二七号)
自衛隊の海外派遣反対、国連平和維持活動協力
法案の廃案に関する請願外一件(伊東秀子君紹
介)(第四七二五号)
同外二件(長谷百合子君紹介)(第四七二六号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
法律案(第百二十一回国会閣法第五号)(参議
院送付)
国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改
正する法律案(第百二十一回国会閣法第六号)
(参議院送付)
――――・―――――
林
林義郎#1
○林委員長 これより会議を開きます。
第百二十一回国会、内閣提出、参議院送付、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案及び国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
この際、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案に対し、楢崎弥之助君から修正案が提出されております。
提出者から趣旨の説明を求めます。楢崎弥之助君。
―――――――――――――
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
法律案に対する修正案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
この発言だけを見る →第百二十一回国会、内閣提出、参議院送付、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案及び国際緊急援助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
この際、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案に対し、楢崎弥之助君から修正案が提出されております。
提出者から趣旨の説明を求めます。楢崎弥之助君。
―――――――――――――
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
法律案に対する修正案
〔本号末尾に掲載〕
―――――――――――――
楢
楢崎弥之助#2
○楢崎委員 私は、進歩民主連合を代表いたしまして、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。
その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案に対する修正案の趣旨を申し上げますと、
第一に、自衛隊の部隊等が行う国際平和協力業務及び輸送の委託に関する規定を削除すること、
第二に、国際平和協力本部に、国際平和協力業務の実施、協力隊員の教育訓練、国際平和協力業務の使用する船舶、航空機等の管理等を行う協力隊を常設するとともに、個々の国際平和協力業務は実施計画の定めるところにより、当該業務を行うために編成される協力隊の部隊である派遣隊により実施されること、
この第一と第二は、言うならば自衛隊とは別組織、つまり自衛隊法の適用を受けない協力隊という意味であります。
第三に、内閣総理大臣は、実施計画の決定があったときは、速やかに、国際平和協力業務を行うことにつき国会の承認を得なければならない。国会の閉会中は、速やかに臨時会を召集する。衆議院の解散の場合は、参議院の緊急集会を求めて承認を得ること、
第四に、内閣総理大臣は、国際平和協力業務を国会承認を得た日から一年を超えて引き続き行おうとするときは、その三十日以内に、業務の継続につき国会の承認を求めなければならないとともに、不承認の議決があったときは、遅滞なく、当該業務を終了させなければならないこと、
第五に、協力隊に派遣される自衛隊員は、派遣の期間中、自衛隊員の身分を保有するが、自衛隊員の職務に従事しないものとすること、
第六に、国際平和協力本部が、派遣員の構成員たる協力隊員の安全のため保有し、隊員の貸与する装備はけん銃に限るものとすることであります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
この発言だけを見る →その内容は、お手元に配付されております案文のとおりであります。
国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案に対する修正案の趣旨を申し上げますと、
第一に、自衛隊の部隊等が行う国際平和協力業務及び輸送の委託に関する規定を削除すること、
第二に、国際平和協力本部に、国際平和協力業務の実施、協力隊員の教育訓練、国際平和協力業務の使用する船舶、航空機等の管理等を行う協力隊を常設するとともに、個々の国際平和協力業務は実施計画の定めるところにより、当該業務を行うために編成される協力隊の部隊である派遣隊により実施されること、
この第一と第二は、言うならば自衛隊とは別組織、つまり自衛隊法の適用を受けない協力隊という意味であります。
第三に、内閣総理大臣は、実施計画の決定があったときは、速やかに、国際平和協力業務を行うことにつき国会の承認を得なければならない。国会の閉会中は、速やかに臨時会を召集する。衆議院の解散の場合は、参議院の緊急集会を求めて承認を得ること、
第四に、内閣総理大臣は、国際平和協力業務を国会承認を得た日から一年を超えて引き続き行おうとするときは、その三十日以内に、業務の継続につき国会の承認を求めなければならないとともに、不承認の議決があったときは、遅滞なく、当該業務を終了させなければならないこと、
第五に、協力隊に派遣される自衛隊員は、派遣の期間中、自衛隊員の身分を保有するが、自衛隊員の職務に従事しないものとすること、
第六に、国際平和協力本部が、派遣員の構成員たる協力隊員の安全のため保有し、隊員の貸与する装備はけん銃に限るものとすることであります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
林
加
加藤紘一#4
○加藤国務大臣 衆議院議員楢崎弥之助君、進民運提出に係る国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律案に対する修正案については、政府としては反対でございます。
―――――――――――――
この発言だけを見る →―――――――――――――
林
衛
衛藤晟一#6
○衛藤(晟)委員 平成元年十二月から翌平成二年初頭にかけて、マルタにおいて、米ソ首脳会談を初めとして軍縮及び環境というまさに世界の直面する二大テーマにつき、米ソ両大国の間で実りある論議が行われたことは記憶に新しいところであります。マルタにアメリカのブッシュ大統領そしてソビエトのゴルバチョフ大統領の両巨頭が集まり、冷戦構造が崩壊した後の世界のあるべき姿、そして新しい世界秩序について話し合ったのであります。ここからまさにポスト冷戦の偉大な第一歩が始まったと言って間違いないというぐあいに思います。
このやりとりの中で、軍縮なくして環境問題の解決あり得ず、そして冷戦構造の崩壊に伴い多発し激化するであろう地域紛争に対する有効な対応なくして軍縮あり得ずという関係が明らかにされました。この意味で、マルタ・サミットによって形づくられたと言われますいわゆるマルタ体制は、単にポスト冷戦時代の幕をあけるというものにとどまらず、まさに国際社会の直面する今日的課題を先取りするものであっだと言えるのではないでしょうか。
現在、世界は、年間一兆ドル、百三十兆円の軍事費を支出しています。これが半減されれば、年間五千億ドルの資金が社会基盤整備に使えるのであります。今、ブラジル・リオデジャネイロで行われています地球サミット、国連環境開発会議で、年間千二百五十億ドル、十六兆円の必要資金が論議をされています。まさに、平和と軍縮の実現なしにはこれらの資金は創出できないことは明白であります。日本の国際協力、貢献の基本は、もっと言えば日本の世界に対する存在理由は、まさにこの一点に集約されるべきであろうというぐあいに思います。世界の平和戦略と地球環境保全こそが日本が世界に向かって果たすべき役割であります。
総理は本年一月の施政方針演説において、冷戦後の時代は新しい世界の秩序を構築する時代の始まりであるとの認識を示しておられますが、来るべき新しい世界秩序に対する総理のお考えをお伺いしておきたいと思います。
この発言だけを見る →このやりとりの中で、軍縮なくして環境問題の解決あり得ず、そして冷戦構造の崩壊に伴い多発し激化するであろう地域紛争に対する有効な対応なくして軍縮あり得ずという関係が明らかにされました。この意味で、マルタ・サミットによって形づくられたと言われますいわゆるマルタ体制は、単にポスト冷戦時代の幕をあけるというものにとどまらず、まさに国際社会の直面する今日的課題を先取りするものであっだと言えるのではないでしょうか。
現在、世界は、年間一兆ドル、百三十兆円の軍事費を支出しています。これが半減されれば、年間五千億ドルの資金が社会基盤整備に使えるのであります。今、ブラジル・リオデジャネイロで行われています地球サミット、国連環境開発会議で、年間千二百五十億ドル、十六兆円の必要資金が論議をされています。まさに、平和と軍縮の実現なしにはこれらの資金は創出できないことは明白であります。日本の国際協力、貢献の基本は、もっと言えば日本の世界に対する存在理由は、まさにこの一点に集約されるべきであろうというぐあいに思います。世界の平和戦略と地球環境保全こそが日本が世界に向かって果たすべき役割であります。
総理は本年一月の施政方針演説において、冷戦後の時代は新しい世界の秩序を構築する時代の始まりであるとの認識を示しておられますが、来るべき新しい世界秩序に対する総理のお考えをお伺いしておきたいと思います。
宮
宮澤喜一#7
○宮澤内閣総理大臣 過般の施政方針の演説でも申し上げたことでございますが、ただいま衛藤委員の言われましたような、マルタ会談によりまして象徴されますようなその後の世界の動きというものは、明らかに冷戦というものは終結をした。それによりまして、大きな流れとしては、御指摘のように長い間軍備のために大国も小国も非常に大きな負担をしていた、その負担から解放されましたエネルギーをいわゆる平和の配当として南北問題あるいはいわゆる地球規模の問題、ただいま仰せになりましたような問題でありますが、そういうことに人類が初めでそのようなエネルギーを集中して注ぐことができるようになる、そのような可能性というものが非常に大きくなってきたと考えるわけでございます。我が国は、戦後軍事大国にならないことを標榜してそういう道をみずから歩んできた国でございますから、このような大きな流れがさらに推進されるように、その先頭に立ってこのような世界の動きを推進すべきである、そのように考えております。
この発言だけを見る →衛
衛藤晟一#8
○衛藤(晟)委員 ありがとうございます。まさに戦後最も平和の恩恵を受けたのは我が国であります。その平和の実現のためにこれから日本が世界に向かってリーダーシップの役割を果たしていく、そして地球環境保全に大きな役割を果たしていくということがこれからの日本の使命であろうかというぐあいに思います。世界に向かって、顔がないと言われる日本がこれから初めて大きな役割を私は果たすことができるというぐあいに思っています。大きな期待をいたしておりますので、総理、頑張っていただきたいというぐあいに思います。
さて、軍縮にせよ、環境にせよ、その目的は、人類に対する脅威を取り除き、平和と繁栄を享受し得る状況をつくり出していくことにほかならないのではないでしょうか。ポスト冷戦時代にあって、国際的な安全保障体制すなわち国連を中心とするところの集団的安全保障体制の意義はますます高まるばかりであろうかと思われます。国連が新秩序構築の担い手として中心的な役割を果たしていることについては異論がないものと思われます。
今年一月に総理みずから御出席されました安保理サミットにおいても、国連の果たす役割と国連を中心とする集団安全保障体制の重要性につき共通の認識が得られたと承知をいたしておりますが、総理御自身のお考えを改めてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →さて、軍縮にせよ、環境にせよ、その目的は、人類に対する脅威を取り除き、平和と繁栄を享受し得る状況をつくり出していくことにほかならないのではないでしょうか。ポスト冷戦時代にあって、国際的な安全保障体制すなわち国連を中心とするところの集団的安全保障体制の意義はますます高まるばかりであろうかと思われます。国連が新秩序構築の担い手として中心的な役割を果たしていることについては異論がないものと思われます。
今年一月に総理みずから御出席されました安保理サミットにおいても、国連の果たす役割と国連を中心とする集団安全保障体制の重要性につき共通の認識が得られたと承知をいたしておりますが、総理御自身のお考えを改めてお伺いしたいと思います。
宮
宮澤喜一#9
○宮澤内閣総理大臣 このような時代になりまして、国連に期待される役割は非常に大きいわけでございますが、その一つは、米ソの対立というものがなくなりました結果、従来長いこと国連が米ソの対立に関する限り有効に機能し得なかったうらみがございます、それが、そのような制約から逃れて国連がより自由に行動できるようになったということは、例えば湾岸戦争の場合に我々はそれを見たわけでございます。また、しかし同時に、米ソの冷戦が終わりました結果、かえって各地域に地域的な紛争が起こりやすい状況になった。民族であるとか宗教であるとかいろいろな問題がございますけれども、その例を我々は今日たくさん見るようになりました。そういう場合に、この紛争を処理するに当たって、殊に紛争を何とか解決をして後平和維持をしたいという場合の国連の役割というものが、これはただいま御審議を願っております法案そのものに関係するのでございますけれども、非常に増大をしてきた。この二つの変化が国連の果たすべき役割について起こってきたということを申し上げることができると思います。
しかしながら、そこで、衛藤委員の言われましたように、そのような局地的な紛争に対して、紛争が起こらないようにする方法はないのか、紛争があった後平和維持も大事でございますけれども、事前にこれを起こらないようにするために国連としてはもっと有効な機能を果たすべきではないかということは当然だれもが考えることでありまして、それがことしの一月の国連の安保理事会サミットの議論の一つの中心になった。そのことは、つまり紛争が起こりそうな状況を事務総長が的確に把握をして、そしてそれによって紛争が起こる前にその紛争の原因を話し合いなり調停なりによって除去する、そのような国連の機能が大事ではないか、こういう問題意識は私はまさにそのとおりであろう。ただ、国連がにわかに大きな役割を担うに至りましたので、国連そのものの仕組み、あるいはその他の機能がこれだけの大きな仕事をにわかに担うのに十分であるかどうかということは問題でございまして、そのために国連の機能をいろいろに強化しなければならないではないかということが、ことしの一月の会議におけるいわば出席者が多く発言した点であったわけでございます。
この発言だけを見る →しかしながら、そこで、衛藤委員の言われましたように、そのような局地的な紛争に対して、紛争が起こらないようにする方法はないのか、紛争があった後平和維持も大事でございますけれども、事前にこれを起こらないようにするために国連としてはもっと有効な機能を果たすべきではないかということは当然だれもが考えることでありまして、それがことしの一月の国連の安保理事会サミットの議論の一つの中心になった。そのことは、つまり紛争が起こりそうな状況を事務総長が的確に把握をして、そしてそれによって紛争が起こる前にその紛争の原因を話し合いなり調停なりによって除去する、そのような国連の機能が大事ではないか、こういう問題意識は私はまさにそのとおりであろう。ただ、国連がにわかに大きな役割を担うに至りましたので、国連そのものの仕組み、あるいはその他の機能がこれだけの大きな仕事をにわかに担うのに十分であるかどうかということは問題でございまして、そのために国連の機能をいろいろに強化しなければならないではないかということが、ことしの一月の会議におけるいわば出席者が多く発言した点であったわけでございます。
衛
衛藤晟一#10
○衛藤(晟)委員 その安保理サミットにおいて、国連を中心とした新しい世界秩序の構築において、平和維持活動とともに今総理からありましたように平和創生活動、すなわち国連の事務総長を中心としたところの調停、仲介あるいは事実調査を通じての紛争の平和的解決あるいは紛争の未然防止を図るといったことの重要性も総理みずからが指摘をされたというぐあいにお聞きいたしております。
平和維持活動、PKOとピースメーキング、PMOともいうべきものであると思いますけれども、この両者、あたかも車の両輪のごとく世界の平和と安全をつくり出し、そして維持していくということから考えられるのだろうと思います。まさにこの安保理サミットにおいて世界の平和実現のための車の両輪としての位置づけが明確になされたということは、我々、世界平和を実現するためには大変好ましいことであるというぐあいに考えています。いわゆるPKOなくしてやはりPMOはあり得ないし、PM〇なくしてPKOはあり得ないという事実がある以上、その両者を大切にはぐくんでいくことこそ国際社会全体の責任であるというぐあいに思います。また、平和で安全な世界を次の世代へと引き継いでいくべき我々一人一人の責務ではなかろうかというぐあいに思います。
改めて総理から、このPKOとPMOの役割について御見解を賜りたいというぐあいに思います。
この発言だけを見る →平和維持活動、PKOとピースメーキング、PMOともいうべきものであると思いますけれども、この両者、あたかも車の両輪のごとく世界の平和と安全をつくり出し、そして維持していくということから考えられるのだろうと思います。まさにこの安保理サミットにおいて世界の平和実現のための車の両輪としての位置づけが明確になされたということは、我々、世界平和を実現するためには大変好ましいことであるというぐあいに考えています。いわゆるPKOなくしてやはりPMOはあり得ないし、PM〇なくしてPKOはあり得ないという事実がある以上、その両者を大切にはぐくんでいくことこそ国際社会全体の責任であるというぐあいに思います。また、平和で安全な世界を次の世代へと引き継いでいくべき我々一人一人の責務ではなかろうかというぐあいに思います。
改めて総理から、このPKOとPMOの役割について御見解を賜りたいというぐあいに思います。
宮
宮澤喜一#11
○宮澤内閣総理大臣 御指摘のように、PKOというのは現実に紛争が起こりました後、当事者が紛争を中止するという合意をした場合に国連にその後の平和の確保を要請するという、そういう国連の機能を考えておるわけでございますけれども、むしろそのような紛争が起こる前に国連が有効に機能いたしますならばもっとよいではないかということはだれもが考えることでございます。そのためにはいろいろ大事な条件がございますけれども、紛争当事国が、あるいは当事者、当事国と申し上げておきますが、国連のメンバーであった場合に、いろいろな状況というものを国連の事務総長にかねて十分に報告をすることが大事である。各国ともなかなか紛争の種になりますようなことを公にしたがらないということから、国連の事務総長が世界の紛争の危険性について十分に知らされていないというのが実は現状でございます。ですから、そういう意味での国連の事務総長が持つべき情報あるいは情報収集の機能というようなものが第一に非常に問題であろうと思われるのであります。
それから、仮にそのような危険が察知されましたときに、国連として危険を未然に除きますために有効に行動しなければならないわけでございますけれども、そのための国連の一般的な機能というのはいまだ十分でない。それは、従来余りそういう場というものが国連に与えられておりませんでしたのでやむを得ない点もございますけれども、これを充実しなければならない。また、財政的な基盤も国連自身まだまだ十分ではない。いろいろ国連を強化しなければ、ただいまおっしゃっていらっしゃいますピースメーキングに十分な能力を発揮し得ないという問題がございまして、それがせんだっての安保理サミットでもいろいろに議論されたところであり、これからこれは緊急にやはり考えていかなければならない問題であると存じております。
この発言だけを見る →それから、仮にそのような危険が察知されましたときに、国連として危険を未然に除きますために有効に行動しなければならないわけでございますけれども、そのための国連の一般的な機能というのはいまだ十分でない。それは、従来余りそういう場というものが国連に与えられておりませんでしたのでやむを得ない点もございますけれども、これを充実しなければならない。また、財政的な基盤も国連自身まだまだ十分ではない。いろいろ国連を強化しなければ、ただいまおっしゃっていらっしゃいますピースメーキングに十分な能力を発揮し得ないという問題がございまして、それがせんだっての安保理サミットでもいろいろに議論されたところであり、これからこれは緊急にやはり考えていかなければならない問題であると存じております。
衛
衛藤晟一#12
○衛藤(晟)委員 ありがとうございます。まさにそのとおりだと思います。そして、今、後ろからもありましたように、そういう国連の強化に向かって、ぜひ宮澤総理、先頭になってやっていただきたいというぐあいに心から期待をいたしています。
さて、世界の平和と安全を確保するために国連憲章が予定していた集団安全保障体制は、国連憲章の第七章にあるとおり、場合によっては、国連の旗のもとに組織された国連軍をまさに中核的なアイデアとするものでありました。しかしながら、戦後、国際政治の冷戦構造の中でそのような国連軍はいまだ実現するに至っていません。これにかわって、国連の長年にわたる慣行を通じて編み出されてきたのがPKOというものではなかったのでしょうか。国連の権威によって、力でなく説得によって平和を維持していくPKOこそ現在の世界の平和を支える最大の現実的手段であり、新しい世界における平和のシンボルであるというぐあいに思います。
そこで、総理に、今日の世界の平和維持におけるPKOの位置づけについてお尋ねを申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →さて、世界の平和と安全を確保するために国連憲章が予定していた集団安全保障体制は、国連憲章の第七章にあるとおり、場合によっては、国連の旗のもとに組織された国連軍をまさに中核的なアイデアとするものでありました。しかしながら、戦後、国際政治の冷戦構造の中でそのような国連軍はいまだ実現するに至っていません。これにかわって、国連の長年にわたる慣行を通じて編み出されてきたのがPKOというものではなかったのでしょうか。国連の権威によって、力でなく説得によって平和を維持していくPKOこそ現在の世界の平和を支える最大の現実的手段であり、新しい世界における平和のシンボルであるというぐあいに思います。
そこで、総理に、今日の世界の平和維持におけるPKOの位置づけについてお尋ねを申し上げたいと思います。
宮
宮澤喜一#13
○宮澤内閣総理大臣 先ほどから申し上げておりますように、PKOというのは、いわば国連憲章そのものと申しますよりは、むしろ自然発生的に長いこと、歴史の中から誕生してまいりました。これまで二十七件が設立されておりますけれども、最近だけでも八件というようなPKOの設立がございました。世界の八十カ国以上の国々から五十万人以上の人々が参加をしたと言われております。そしてノーベル平和賞も受けた。それは、国連の、中立・非強制といういわば国連の権威において、説得によって平和の維持回復を図るという活動であったわけでございます。それだけの大きな実績を残してまいりました。
確かに、御指摘のように国連軍という独自の、国連のいわば国際公務員としてのそのような部隊を持つことができますならば、それによってピースキーピングも可能であるのみならず、先ほどからお話しのピースメーキングの方も場合によってはできるかもしれないということは考え得る点でございますけれども、御案内のように、この国連軍というものはいまだに具体的に考えられたことがございません。憲章でもその点については触れておりますものの、その場合には各国と特別協定を結ぶというようなことも書かれておりまして、それがどのようなものであるかについてもかって例がございませんので、国連軍というものは今の段階ではいまだに具体的な姿としてとらえ得ない。したがいまして、可能なのが国連の平和維持活動ということになるわけでございまして、それによって国連は各国からこれの参加を得て平和維持の機能を果たす、それ以外に現在の国連としては行く道がないということでございます。
しかし、このピースキーピングというのは非常に大事な先ほどから申しましたような活動でございまして、殊に近年、そのピースキーピングを要請する紛争があっちこっちに多い。我が国としても、これは憲法がむしろ希求いたしますところの平和の維持、増進のための国連の活動でございますので、これに貢献をすることが我々としてなすべき道である、このように考えまして法案の御審議を願っておるわけでございます。
この発言だけを見る →確かに、御指摘のように国連軍という独自の、国連のいわば国際公務員としてのそのような部隊を持つことができますならば、それによってピースキーピングも可能であるのみならず、先ほどからお話しのピースメーキングの方も場合によってはできるかもしれないということは考え得る点でございますけれども、御案内のように、この国連軍というものはいまだに具体的に考えられたことがございません。憲章でもその点については触れておりますものの、その場合には各国と特別協定を結ぶというようなことも書かれておりまして、それがどのようなものであるかについてもかって例がございませんので、国連軍というものは今の段階ではいまだに具体的な姿としてとらえ得ない。したがいまして、可能なのが国連の平和維持活動ということになるわけでございまして、それによって国連は各国からこれの参加を得て平和維持の機能を果たす、それ以外に現在の国連としては行く道がないということでございます。
しかし、このピースキーピングというのは非常に大事な先ほどから申しましたような活動でございまして、殊に近年、そのピースキーピングを要請する紛争があっちこっちに多い。我が国としても、これは憲法がむしろ希求いたしますところの平和の維持、増進のための国連の活動でございますので、これに貢献をすることが我々としてなすべき道である、このように考えまして法案の御審議を願っておるわけでございます。
衛
衛藤晟一#14
○衛藤(晟)委員 つい先日、ある雑誌に「PKOとは何か」ということを簡単に書いたものがありまして、これは西村さんの私的論文であるということで出ていましたが、どうもPKO議論の中で、PKO、PKOという言葉が先行して、具体的な中身が我々に伝わりにくい、国民の皆さんに伝わっていないのではないかという感じがしますので、若干それを読ましていただきたいと思います。
そもそも、国連の平和維持活動、いわゆるPKO活動とは何か。それは武力紛争をやめることにした者に、公平な措置がとられるという安心感と時間を与え、やっと生まれた平和への希望を根づかせる活動である。停戦の合意を監視すると書いています。
「このほかにも、合意に反して武器が運び込まれないかを監視する。また、放棄された武器を処分したり、緩衝地帯に駐留したりする。こうすることによって、停戦に合意した当事者は、敵がこちらを出し抜いたり、密かに軍備を強化したりすることはないと安心できる。なぜなら、敵がそうしたらPKO、すなわち世界全部が監視しているからだ。」まさに非常にわかりやすい文章でありますけれども、PKO議論の中でどうも、PKOとは何なのか、ただピース・キーピング・オペレーションということだけを言ってもわかりづらいような感じがいたしますので、ぜひ政府としても、これを国民の皆さんにわかりやすいように今後アピールしていただきたいというぐあいに思っているところでございます。
さて、次の質問に移りたいと思います。
私どもはPKOについて議論をする場合、観念的な問題に終始することは許されないというぐあいに思います。平和は天から当然に与えられるものではなく、それぞれの国、それぞれの国民が絶えざる努力を払い続けてこそ手にできるものだというぐあいに思います。PKOを通じての平和の維持とても同様であります。安保理がPKOの設立を決議すれば自動的に目的がかなうというわけではありません。そこでPKOの要員として活躍するさまざまな人々、それら一人一人の献身的努力と地道な働きがあってこそ輝かしい成果が保証されるというぐあいに思います。
今回の法案に関する議論を通じて、PKOの実態についてさまざまな角度から説明がありました。そのような実態を正しく把握してこそ地に足のついた議論が初めて可能になるという観点から、ここで改めて幾つかの点を確認しておきたいと思います。
まず第一に、冷戦終結後の国際情勢の流動化、それを受けての地域紛争の勃発に伴い、世界の多くの地域においてPKOのニーズが高まっています。一九四八年に創設されたPKOも今では二十七カ国に及んでいます。マルタ会談前後より一気にPKOへの国際的ニーズは高まったと言われていますが、わかりやすい説明を求めたいと思います。
また、UNTACの明石代表からも種々のお話をお伺いいたしましたが、その中で、PKOに対する国際的ニーズは高まっているけれども、資金と要員の不足が今後の大きな問題であるとの認識もお聞きをいたしました。実態はどのようになっているのか、御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そもそも、国連の平和維持活動、いわゆるPKO活動とは何か。それは武力紛争をやめることにした者に、公平な措置がとられるという安心感と時間を与え、やっと生まれた平和への希望を根づかせる活動である。停戦の合意を監視すると書いています。
「このほかにも、合意に反して武器が運び込まれないかを監視する。また、放棄された武器を処分したり、緩衝地帯に駐留したりする。こうすることによって、停戦に合意した当事者は、敵がこちらを出し抜いたり、密かに軍備を強化したりすることはないと安心できる。なぜなら、敵がそうしたらPKO、すなわち世界全部が監視しているからだ。」まさに非常にわかりやすい文章でありますけれども、PKO議論の中でどうも、PKOとは何なのか、ただピース・キーピング・オペレーションということだけを言ってもわかりづらいような感じがいたしますので、ぜひ政府としても、これを国民の皆さんにわかりやすいように今後アピールしていただきたいというぐあいに思っているところでございます。
さて、次の質問に移りたいと思います。
私どもはPKOについて議論をする場合、観念的な問題に終始することは許されないというぐあいに思います。平和は天から当然に与えられるものではなく、それぞれの国、それぞれの国民が絶えざる努力を払い続けてこそ手にできるものだというぐあいに思います。PKOを通じての平和の維持とても同様であります。安保理がPKOの設立を決議すれば自動的に目的がかなうというわけではありません。そこでPKOの要員として活躍するさまざまな人々、それら一人一人の献身的努力と地道な働きがあってこそ輝かしい成果が保証されるというぐあいに思います。
今回の法案に関する議論を通じて、PKOの実態についてさまざまな角度から説明がありました。そのような実態を正しく把握してこそ地に足のついた議論が初めて可能になるという観点から、ここで改めて幾つかの点を確認しておきたいと思います。
まず第一に、冷戦終結後の国際情勢の流動化、それを受けての地域紛争の勃発に伴い、世界の多くの地域においてPKOのニーズが高まっています。一九四八年に創設されたPKOも今では二十七カ国に及んでいます。マルタ会談前後より一気にPKOへの国際的ニーズは高まったと言われていますが、わかりやすい説明を求めたいと思います。
また、UNTACの明石代表からも種々のお話をお伺いいたしましたが、その中で、PKOに対する国際的ニーズは高まっているけれども、資金と要員の不足が今後の大きな問題であるとの認識もお聞きをいたしました。実態はどのようになっているのか、御説明をいただきたいと思います。
丹
丹波實#15
○丹波政府委員 先生おっしゃるとおり、これまでの四上二、四年間を通じまして世界で二十そのPKOが設立されております用地域的には、中東、それからアジア、アフリカ、中米、ヨーロッパということで、全世界的な展開地域ということでございます。この二十そのうち、現在も活動しているPKO活動は十一になりまして、その十一のうち、いわゆるPKFと呼ばれるものは六つでございます。
それで、世界各地におきまして近年このPKOのニーズが高まっているということは、例えば一九八八年から設立されましたPKOを数えますと十二あるということでございますので、その四十三、四年間の歴史のうち二十七つくられた、しかし、過去四年間でその半分がつくられているということは、いかに最近になってこのPKOの重要性が非常に増しているかということを明らかにする数字だろうと思うのです。それからもう一つは、昨年からことしにかけて八つできているということも、同じようにそういうニーズが急激に高まっているということを示しているのだろうと思うのです。
なぜ、最近そういうニーズが非常に急に高まったかという点につきましては、先ほどの総理の御説明にもございましたけれども、大きく分けて二つの理由根源的には一つの理由なんですが、冷戦というものが終わった、かつて冷戦なりイデオロギーなりが背後にあって紛争が起こり、しかし、そういうものが冷戦が終わったということで、その紛争の処理のためにPKOが出ていっている。これがカンボジア型と言っていいのかもしれません。
もう一つは、そういう冷戦中にはイデオロギーで抑えつけられていた、民族、領土、宗教等をめぐる対立が潜在化していたものが、冷戦が終わったために噴出してきて、それがもとで紛争が起きて、その処理のために出ていっている。これはユーゴ型と言っていいのかもしれません。そういう理由が背後にあってこのニーズが非常に高まってきているということで、現在、PKO活動というのは、国連の中における非常に大きな主要な任務になっております。
先生、財政のことをおっしゃいましたけれども、国連は通常予算の問題でも非常に今財政難でございますが、このPKOの財政についても非常に大きな困難を抱えておりまして、現在の数字では九億ドルぐらいの赤字を抱えておるというふうに承知いたしております。
この発言だけを見る →それで、世界各地におきまして近年このPKOのニーズが高まっているということは、例えば一九八八年から設立されましたPKOを数えますと十二あるということでございますので、その四十三、四年間の歴史のうち二十七つくられた、しかし、過去四年間でその半分がつくられているということは、いかに最近になってこのPKOの重要性が非常に増しているかということを明らかにする数字だろうと思うのです。それからもう一つは、昨年からことしにかけて八つできているということも、同じようにそういうニーズが急激に高まっているということを示しているのだろうと思うのです。
なぜ、最近そういうニーズが非常に急に高まったかという点につきましては、先ほどの総理の御説明にもございましたけれども、大きく分けて二つの理由根源的には一つの理由なんですが、冷戦というものが終わった、かつて冷戦なりイデオロギーなりが背後にあって紛争が起こり、しかし、そういうものが冷戦が終わったということで、その紛争の処理のためにPKOが出ていっている。これがカンボジア型と言っていいのかもしれません。
もう一つは、そういう冷戦中にはイデオロギーで抑えつけられていた、民族、領土、宗教等をめぐる対立が潜在化していたものが、冷戦が終わったために噴出してきて、それがもとで紛争が起きて、その処理のために出ていっている。これはユーゴ型と言っていいのかもしれません。そういう理由が背後にあってこのニーズが非常に高まってきているということで、現在、PKO活動というのは、国連の中における非常に大きな主要な任務になっております。
先生、財政のことをおっしゃいましたけれども、国連は通常予算の問題でも非常に今財政難でございますが、このPKOの財政についても非常に大きな困難を抱えておりまして、現在の数字では九億ドルぐらいの赤字を抱えておるというふうに承知いたしております。
衛
衛藤晟一#16
○衛藤(晟)委員 ありがとうございました。
この四年間に何と二十そのPKOのうちの半分の十三が設立されたという事実と照らしたときに、まさにポスト冷戦の中で一つの世界平和戦略の行く筋が見えたような感じがいたします。
それでは、これまでのPKOについて、例えばこの場での議論でも、カンボジアにおけるUNTACの活動状況を初め、その具体的なイメージが明らかになるような説明もありましたけれども、そこで、一体どれだけの数の人たちがこの名誉ある活動に参加しておられるのか、例えば現在展開中のPKOの幾つかにつき、何カ国から合計何人程度が参加しておられるのか、概数で結構でございますので、紹介していただきたいと思います。
この発言だけを見る →この四年間に何と二十そのPKOのうちの半分の十三が設立されたという事実と照らしたときに、まさにポスト冷戦の中で一つの世界平和戦略の行く筋が見えたような感じがいたします。
それでは、これまでのPKOについて、例えばこの場での議論でも、カンボジアにおけるUNTACの活動状況を初め、その具体的なイメージが明らかになるような説明もありましたけれども、そこで、一体どれだけの数の人たちがこの名誉ある活動に参加しておられるのか、例えば現在展開中のPKOの幾つかにつき、何カ国から合計何人程度が参加しておられるのか、概数で結構でございますので、紹介していただきたいと思います。
丹
丹波實#17
○丹波政府委員 先ほど申し上げましたように、現在の活動中のPKOは十一ございますけれども、概数を各PKOについて挙げさせていただきますと、一番古いゴラン高原に展開しておりますUNTSOと呼ばれる国連休戦監視機構、パレスチナ、スエズ運河とかゴラン高原に展開していますが、約三百名ぐらいの要員を抱えております。
それから、インド・パキスタン軍事監視団というのがございますけれども、これは規模が小さい監視団でございまして、約四十名ぐらい。
それから三番目に、UNDOFと呼ばれますゴラン高原に展開しております、国連兵力引き離し監視隊と呼ばれておりますけれども、PKFですが、これは約千三百名ぐらいになります。
それから、サイプラスに展開しております平和維持隊につきましては、約二千百名ぐらいになろうかと思います。
それから、UNIFILと呼ばれております、南レバノンに展開しております国連レバノン暫定隊と呼ばれるものにつきましては約五千八百名ぐらい。
それから、昨年の春設立されましたイラク、ク」ウエート間のUNIKOMと呼ばれております国連イラク・クウエート監視団は約五百名ぐらい。
それから、国連西サハラ住民投票監視団、MINURSOと呼ばれておりますけれども、約三百五十名ぐらいでございます。
それから、エルサルバドルの監視団というものがございまして、これは約六百名ぐらい。
それから、アンゴラに国連の監視団がおりますが、約三百四十名ぐらいになろうかと思います。
それから、御承知のとおり、ユーゴに現在国連保安隊と呼ばれるものが、クロアチア共和国の南地帯に約一万名ぐらいの軍事要員が展開されております。
それから最後に、国連カンボジア暫定機構というものが約九千名ぐらい、UNTACですが、九千名ぐらいに現在なっていると思います。
トータルで申し上げまして、恐らく五十カ国ぐらいになるかなと思いますが、トータルで約三万人ぐらいの要員ということになろうかと思います。
この発言だけを見る →それから、インド・パキスタン軍事監視団というのがございますけれども、これは規模が小さい監視団でございまして、約四十名ぐらい。
それから三番目に、UNDOFと呼ばれますゴラン高原に展開しております、国連兵力引き離し監視隊と呼ばれておりますけれども、PKFですが、これは約千三百名ぐらいになります。
それから、サイプラスに展開しております平和維持隊につきましては、約二千百名ぐらいになろうかと思います。
それから、UNIFILと呼ばれております、南レバノンに展開しております国連レバノン暫定隊と呼ばれるものにつきましては約五千八百名ぐらい。
それから、昨年の春設立されましたイラク、ク」ウエート間のUNIKOMと呼ばれております国連イラク・クウエート監視団は約五百名ぐらい。
それから、国連西サハラ住民投票監視団、MINURSOと呼ばれておりますけれども、約三百五十名ぐらいでございます。
それから、エルサルバドルの監視団というものがございまして、これは約六百名ぐらい。
それから、アンゴラに国連の監視団がおりますが、約三百四十名ぐらいになろうかと思います。
それから、御承知のとおり、ユーゴに現在国連保安隊と呼ばれるものが、クロアチア共和国の南地帯に約一万名ぐらいの軍事要員が展開されております。
それから最後に、国連カンボジア暫定機構というものが約九千名ぐらい、UNTACですが、九千名ぐらいに現在なっていると思います。
トータルで申し上げまして、恐らく五十カ国ぐらいになるかなと思いますが、トータルで約三万人ぐらいの要員ということになろうかと思います。
衛
衛藤晟一#18
○衛藤(晟)委員 ありがとうございました。
そうしますと、過去におきましては二十七回設立をされ、そして八十数カ国五十万人の方々が協力をし、現在においても五十カ国三万人の方々がこれに協力をされているということであるわけでございますが、まさにこのようなPKOに対して我々も早急に協力ができるようにというぐあいに考えているところであります。このような今日の国際社会における平和と安全確保のために最も重要な手段たるPKOに対して、今お話がありましたように、実に多くの国々からの、また実に多くの人々が参加をしていることが明らかになったわけでありますが、そのようなPKOに対して、しかもPKOへの世界的なニーズが高まる中にあって、効果的な協力を行うことこそ我が国の使命であろうかというぐあいに考えます。
憲法との関係は後ほどお伺いいたしますけれども、まず総理より、我が国の姿勢の問題として、国際協力、国際貢献を唱える以上、PKOに対し、あとう限りの協力を行うことはむしろ当然だろうというぐあいに思いますけれども、総理の見解を、考え方をお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →そうしますと、過去におきましては二十七回設立をされ、そして八十数カ国五十万人の方々が協力をし、現在においても五十カ国三万人の方々がこれに協力をされているということであるわけでございますが、まさにこのようなPKOに対して我々も早急に協力ができるようにというぐあいに考えているところであります。このような今日の国際社会における平和と安全確保のために最も重要な手段たるPKOに対して、今お話がありましたように、実に多くの国々からの、また実に多くの人々が参加をしていることが明らかになったわけでありますが、そのようなPKOに対して、しかもPKOへの世界的なニーズが高まる中にあって、効果的な協力を行うことこそ我が国の使命であろうかというぐあいに考えます。
憲法との関係は後ほどお伺いいたしますけれども、まず総理より、我が国の姿勢の問題として、国際協力、国際貢献を唱える以上、PKOに対し、あとう限りの協力を行うことはむしろ当然だろうというぐあいに思いますけれども、総理の見解を、考え方をお伺いいたしたいと思います。
宮
宮澤喜一#19
○宮澤内閣総理大臣 我が国は、憲法のもとに軍事大国にならないという決心をいたしまして、今日までその道を歩んでまいりました。また、今後もそうでなければならないと思います。そのような我が国の歩みの中で、これは戦後しばらくの間はやむを得なかったことでございますけれども、世界の平和というもののいわば一方的な受益者であった。これは、援助も受けておった国でございましたし、やむを得ないことでございますけれども、長いこと受益者である立場を続けてまいりまして、世界の平和に積極的に貢献をするということは大変に少なかった。軍事的に貢献できないことは当然でございますけれども、これだけの経済大国になった場合にもっと貢献をすべきではないかということは、自然に我が国が成長するとともに世論の中に起こってまいりました。
ODAはその一つの道でございます。これは確かに我が国として、今や世界一、二のODAの供与国になったということは、我々の協力の一つの道でございますけれども、それでもなお、日本は繁栄するに従って世界の平和にただ乗りをしているのではないか、必要な保険料を払わずに保険だけを受けておるのではないかという批判は、我々がしばしば長いこと受けてまいったところでございます。しかし、それでも軍事的に協力をすることはできない、このことは今日まで明白にしてまいりました。
しかるところ、米ソの間の冷戦が終わりました。その段階であのようないわゆるガルフ戦争が起こりました。ガルフ戦争というものが、お互い記憶いたしておりますようにサダム・フセインという人の侵略が非常に明白でありましたために、国連が安保理事会においてこれに対応するということが現実に起こってまいりました。これは米ソの間の協力関係が生まれたからでもございますけれども、余りに侵略が明らかでございましたので、国連安保理事会は十幾つの決議を重ねてこの侵略を排除いたしたわけであります。その状況を日本国民は見ておったわけでございますけれども、したがって、その国連に対して財政的な援助をしなければならないというコンセンサスは比較的国の中で早く生まれておったと思います。
が、しかし他方で、たまたまあの地域が我が国に対する石油の大きな供給源であったということもございまして、金だけで済むのだろうかということは、国外からも批判がございましたけれども、国内でも国民の間で大きな議論になったわけでございます。その場合、初めてと言っていいほど、我々国民が平和の一方的な受益者であっただけでよろしいのか、こういう場合にさらに積極的に貢献する道はないのか、殊さら、この紛争の処理の中心にありましたのが国連安保理事会でございますので、これに対して我々は何もできないのだろうか、しなくていいのだろうかという議論は非常に国内に高まったわけでございます。
そのようなことから、我々が金だけでなくさらに人的な貢献をいかにしたらできるのか、またそのことが適当であるかないかといったような国内の議論の中から、当初政府が御提案いたしましたような人的寄与の考え方が生まれてまいりました。それにつきましては、国会でいろいろ御議論があり、また各党でいろいろな御検討がありました。その結果といたしまして、ただいま御審議をいただいておりますような国としての人的な貢献といったようなものをすべきではないかという、そのような問題意識を持ちましてこの法案を御審議いただいておるわけでございます。
つまり、四十何年の国の繁栄の歴史の中から、我々が憲法で許される範囲で世界の平和に国連を中心としてどのように寄与すべきかという問題についていろいろな議論が行われました。憲法で許されておりませんことは、これはやってはならないことであります。しかし、そうであるならば、憲法で許される精いっぱいのことは我々としてしているということによって、何ゆえにそれより先のことはできないかということをむしろはっきり世界に申すべきである、また、それを申すためには許されることはきちんとやっておるということが、我々が世界の平和に誠実に貢献をしているということを示すゆえんであろうというふうに考えております。
この発言だけを見る →ODAはその一つの道でございます。これは確かに我が国として、今や世界一、二のODAの供与国になったということは、我々の協力の一つの道でございますけれども、それでもなお、日本は繁栄するに従って世界の平和にただ乗りをしているのではないか、必要な保険料を払わずに保険だけを受けておるのではないかという批判は、我々がしばしば長いこと受けてまいったところでございます。しかし、それでも軍事的に協力をすることはできない、このことは今日まで明白にしてまいりました。
しかるところ、米ソの間の冷戦が終わりました。その段階であのようないわゆるガルフ戦争が起こりました。ガルフ戦争というものが、お互い記憶いたしておりますようにサダム・フセインという人の侵略が非常に明白でありましたために、国連が安保理事会においてこれに対応するということが現実に起こってまいりました。これは米ソの間の協力関係が生まれたからでもございますけれども、余りに侵略が明らかでございましたので、国連安保理事会は十幾つの決議を重ねてこの侵略を排除いたしたわけであります。その状況を日本国民は見ておったわけでございますけれども、したがって、その国連に対して財政的な援助をしなければならないというコンセンサスは比較的国の中で早く生まれておったと思います。
が、しかし他方で、たまたまあの地域が我が国に対する石油の大きな供給源であったということもございまして、金だけで済むのだろうかということは、国外からも批判がございましたけれども、国内でも国民の間で大きな議論になったわけでございます。その場合、初めてと言っていいほど、我々国民が平和の一方的な受益者であっただけでよろしいのか、こういう場合にさらに積極的に貢献する道はないのか、殊さら、この紛争の処理の中心にありましたのが国連安保理事会でございますので、これに対して我々は何もできないのだろうか、しなくていいのだろうかという議論は非常に国内に高まったわけでございます。
そのようなことから、我々が金だけでなくさらに人的な貢献をいかにしたらできるのか、またそのことが適当であるかないかといったような国内の議論の中から、当初政府が御提案いたしましたような人的寄与の考え方が生まれてまいりました。それにつきましては、国会でいろいろ御議論があり、また各党でいろいろな御検討がありました。その結果といたしまして、ただいま御審議をいただいておりますような国としての人的な貢献といったようなものをすべきではないかという、そのような問題意識を持ちましてこの法案を御審議いただいておるわけでございます。
つまり、四十何年の国の繁栄の歴史の中から、我々が憲法で許される範囲で世界の平和に国連を中心としてどのように寄与すべきかという問題についていろいろな議論が行われました。憲法で許されておりませんことは、これはやってはならないことであります。しかし、そうであるならば、憲法で許される精いっぱいのことは我々としてしているということによって、何ゆえにそれより先のことはできないかということをむしろはっきり世界に申すべきである、また、それを申すためには許されることはきちんとやっておるということが、我々が世界の平和に誠実に貢献をしているということを示すゆえんであろうというふうに考えております。
衛
衛藤晟一#20
○衛藤(晟)委員 総理の、日本のこれからのあり方、また世界に対する協力、貢献についてかたい決意のほどをお聞きいたしまして、頼もしい限りでございます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
我が国がその使命をまさに全うするためには、何よりも我々自身の確固たる決意と重い責任感とが重要であるということは言うまでもありません。それと同時に、世界の平和と安全というまさに国際公益の根本にかかわるものである以上、国際社会の友人たちの意見にも十分耳を傾けるべきであろうかと思いますが、かかる観点から、我が国の隣人、アジア諸国の本法案に対する反応を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →我が国がその使命をまさに全うするためには、何よりも我々自身の確固たる決意と重い責任感とが重要であるということは言うまでもありません。それと同時に、世界の平和と安全というまさに国際公益の根本にかかわるものである以上、国際社会の友人たちの意見にも十分耳を傾けるべきであろうかと思いますが、かかる観点から、我が国の隣人、アジア諸国の本法案に対する反応を伺いたいと思います。
谷
谷野作太郎#21
○谷野政府委員 お答え申し上げます。
国連の行いますPKOへの参加に関します日本政府の考え方につきましては、総理御自身あるいは外務大臣等からいろいろな機会にアジア諸国に説明をなさっておられます。そういうこともありまして、ASEAN諸国、アジアの中でのASEAN諸国につきましては、ほぼ日本政府の考え方については理解が得られておるというのが私どもの理解でございます。
カンボジアからは、本委員会でも御答弁いたしておりますように、シアヌーク殿下みずから、自衛隊の参加につきまして強い期待が表明されておるということも事実でございます。
他方、韓国等からは、総理が一月に韓国にお越しになりましたときに盧泰愚大統領から、日本のこの面での貢献は非軍事的な、経済を中心にしたものであってほしいというようなお話もございました。
中国のことがよく話題になりますが、中国の反応は、要するに一口で申し上げれば我が国の、いわゆる海外派兵と言うわけでございますけれども、海外派兵についてはいろいろ心配な点があるということを言われます。しかしながら、申すまでもなく、この今御審議の法案のもとで進めようとしておりますのは自衛隊のPKOへの参加ということでございまして、海外派兵という文脈でとらえるものではございません。そのようなことを中国には引き続き説明してまいりたいと存じます。
この発言だけを見る →国連の行いますPKOへの参加に関します日本政府の考え方につきましては、総理御自身あるいは外務大臣等からいろいろな機会にアジア諸国に説明をなさっておられます。そういうこともありまして、ASEAN諸国、アジアの中でのASEAN諸国につきましては、ほぼ日本政府の考え方については理解が得られておるというのが私どもの理解でございます。
カンボジアからは、本委員会でも御答弁いたしておりますように、シアヌーク殿下みずから、自衛隊の参加につきまして強い期待が表明されておるということも事実でございます。
他方、韓国等からは、総理が一月に韓国にお越しになりましたときに盧泰愚大統領から、日本のこの面での貢献は非軍事的な、経済を中心にしたものであってほしいというようなお話もございました。
中国のことがよく話題になりますが、中国の反応は、要するに一口で申し上げれば我が国の、いわゆる海外派兵と言うわけでございますけれども、海外派兵についてはいろいろ心配な点があるということを言われます。しかしながら、申すまでもなく、この今御審議の法案のもとで進めようとしておりますのは自衛隊のPKOへの参加ということでございまして、海外派兵という文脈でとらえるものではございません。そのようなことを中国には引き続き説明してまいりたいと存じます。
衛
衛藤晟一#22
○衛藤(晟)委員 よくわかりました。
じゃ、念のためにお伺いいたしますけれども、ASEAN諸国、中国、南北朝鮮等、PKOへの彼ら自身の参加実績はあるのでしょうか、それをお尋ねいたします。
この発言だけを見る →じゃ、念のためにお伺いいたしますけれども、ASEAN諸国、中国、南北朝鮮等、PKOへの彼ら自身の参加実績はあるのでしょうか、それをお尋ねいたします。
丹
丹波實#23
○丹波政府委員 先生、先ほどPKO分担金の未払い額、私九億ドルと申し上げましたけれども、四月現在で八億ドルでございますので、ちょっと訂正させていただきたいと思います。
それから今の先生の御質問は、アジア諸国のうちASEANについてはブルネイを除くインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール及びタイの五カ国がこれまで次のとおりPKOに参加いたしてきております。
インドネシアにつきましては、UNIKOMそれからカンボジアのUNTACにつきまして軍事監視員を派遣いたしております。それに加えまして歩兵部隊を第一次、これは過去のことでございますけれども、国連緊急隊UNEFIそれからUNEFⅡというものに派遣し、かつ現在UNTACに派遣中である。
それからマレーシアにつきましては、軍事監視要員をUNIKOM、それから先ほどのMINURSO、それから第二次国連アンゴラ監視団に派遣し、現在UNTACに派遣しておる。歩兵部隊もマレーシアは派遣いたしておりまして、一昨々年のナミビアにおける国連の活動に派遣し、現在UNTACに派遣しておるということです。
フィリピンでございますけれども、UNTACに軍事監視員を派遣し、それからUNTACに海上部隊を派遣いたしております。それから、随分昔になりますが、コンゴの国連活動、国連軍に対しまして航空要員を派遣いたしております。
シンガポールでございますけれども、軍事監視員をUNIKOMとそれから先ほどのアンゴラ監視団に派遣いたしております。
タイにつきましては、UNIKOMに軍事監視員を派遣し、UNTACに工兵隊を派遣しております。
中国につきましては、既に次のとおりのPKOへの参加を行ってきております。一つは先ほど申し上げました国連休戦監視機構に対し軍事監視員を派遣し、次も軍事監視員の派遣先ですが、イラク・クウエートの監視団UNIKOM、それから西サハラの住民投票監視団MINURSOに対して、それからUNTACに対して軍事監視要員を派遣いたしております。そのほか、御承知のとおりUNTACに中国は工兵隊を派遣いたしております。
南北朝鮮につきましては、国連の加盟国になったのが極めて最近のことで、御承知のとおりでございまして、これまでPKO活動には参加してきておりません。しかし、国連加盟国になったわけですから、今後はいずれは参加していくんではないかというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →それから今の先生の御質問は、アジア諸国のうちASEANについてはブルネイを除くインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール及びタイの五カ国がこれまで次のとおりPKOに参加いたしてきております。
インドネシアにつきましては、UNIKOMそれからカンボジアのUNTACにつきまして軍事監視員を派遣いたしております。それに加えまして歩兵部隊を第一次、これは過去のことでございますけれども、国連緊急隊UNEFIそれからUNEFⅡというものに派遣し、かつ現在UNTACに派遣中である。
それからマレーシアにつきましては、軍事監視要員をUNIKOM、それから先ほどのMINURSO、それから第二次国連アンゴラ監視団に派遣し、現在UNTACに派遣しておる。歩兵部隊もマレーシアは派遣いたしておりまして、一昨々年のナミビアにおける国連の活動に派遣し、現在UNTACに派遣しておるということです。
フィリピンでございますけれども、UNTACに軍事監視員を派遣し、それからUNTACに海上部隊を派遣いたしております。それから、随分昔になりますが、コンゴの国連活動、国連軍に対しまして航空要員を派遣いたしております。
シンガポールでございますけれども、軍事監視員をUNIKOMとそれから先ほどのアンゴラ監視団に派遣いたしております。
タイにつきましては、UNIKOMに軍事監視員を派遣し、UNTACに工兵隊を派遣しております。
中国につきましては、既に次のとおりのPKOへの参加を行ってきております。一つは先ほど申し上げました国連休戦監視機構に対し軍事監視員を派遣し、次も軍事監視員の派遣先ですが、イラク・クウエートの監視団UNIKOM、それから西サハラの住民投票監視団MINURSOに対して、それからUNTACに対して軍事監視要員を派遣いたしております。そのほか、御承知のとおりUNTACに中国は工兵隊を派遣いたしております。
南北朝鮮につきましては、国連の加盟国になったのが極めて最近のことで、御承知のとおりでございまして、これまでPKO活動には参加してきておりません。しかし、国連加盟国になったわけですから、今後はいずれは参加していくんではないかというふうに考えております。
以上です。
衛
衛藤晟一#24
○衛藤(晟)委員 アジアの諸国もまたその大半がPKOへの積極的参加を果たしているとのことでありますけれども、しかりとすれば、世界の各地において、我が国の国民がそれらアジアの人々とともに手を携えて世界平和のために汗を流し、共通の目標達成に向けてPKOを支えていくこと、それによってまさに一層の理解と信頼とが培われていくことになるのではないかというように思います。
私は、我が国の国際平和協力隊の人々が、まさに各地での行動を通じて、ともに働く他国のPKO員との友情を育て、そして相互信頼に最大限の意を用いられるよう心から期待をし、また要望する次第であります。
きょうまでの間、PKO法案について、国会の内外で活発な論議が行われてまいりました。その中の大きなテーマのいま一つは、我が国の憲法との関係が取り上げられてきたことは言うまでもありません。しかし、憲法の言わんとするところを正しく把握するには、その歴史的背景をいま一度見詰め直す必要があるのではないかというように私は思います。
憲法にはこう書かれています。「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてみる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」第九条「戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認」というのがあります。一、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」二、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」というぐあいにあります。
さて、そしてまた、パリ不戦条約には、こういうことが書かれています。パリ不戦条約は、第一次世界大戦が終わった後、何とかして世界の平和ができないものだろうかということで、ブリアン・ケロッグ規約とも呼ばれ、アメリカ、フランスが中心になってこの提案ができ上がり、そして世界の各国が条約批准をいたしました。これは「国際紛争解決のために戦争に訴えることを非とし、国策の具とする戦争を放棄することを各自の人民の名において厳粛に宣言する」と規定しています。二条では、「締約国は一切の紛争または衝突はその性質または起因のいかんを問わず、平和的手段によるのほかこれが処理または解決を求めないことを約束する」と宣言しています。すなわち、締約国は、戦争を放棄し、紛争を平和的に解決することを約束したのであります。しかし、連盟の制裁として行われる戦争及び自衛のための戦争はこの限りではないという了解は、あらかじめ当事者国の間で存在していたと言われています。これがパリ不戦条約の実体であります。そしてその限界の中から第二次大戦が起こったという反省にかんがみ、国連憲章ができ上がりましたことは御承知のとおりでございます。そしてその中から先ほど申し上げました日本国憲法ができ上がったことも御承知のとおりでございます。
このパリ不戦条約並びに国際連合憲章そして日本国憲法というものを透かして見るときに、我々の行くべき道ははっきりするというぐあいに思うのであります。これらの規定から明らかなとおり、退けられるべきは国際紛争解決の手段としての武力の行使及び国権の発動たる戦争でありますしかりとすれば、国連PKOへの参加をも憲法九条が禁止しているという主張は歴史的に根拠を持ち得ないというぐあいに思います。
念のために、この法案のもとでPKOに協力することは憲法第九条の禁ずる国際紛争解決の手段なのかどうか、そして国権の発動たる戦争に当たることなのかどうか、総理より簡潔な答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →私は、我が国の国際平和協力隊の人々が、まさに各地での行動を通じて、ともに働く他国のPKO員との友情を育て、そして相互信頼に最大限の意を用いられるよう心から期待をし、また要望する次第であります。
きょうまでの間、PKO法案について、国会の内外で活発な論議が行われてまいりました。その中の大きなテーマのいま一つは、我が国の憲法との関係が取り上げられてきたことは言うまでもありません。しかし、憲法の言わんとするところを正しく把握するには、その歴史的背景をいま一度見詰め直す必要があるのではないかというように私は思います。
憲法にはこう書かれています。「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてみる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」第九条「戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認」というのがあります。一、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」二、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」というぐあいにあります。
さて、そしてまた、パリ不戦条約には、こういうことが書かれています。パリ不戦条約は、第一次世界大戦が終わった後、何とかして世界の平和ができないものだろうかということで、ブリアン・ケロッグ規約とも呼ばれ、アメリカ、フランスが中心になってこの提案ができ上がり、そして世界の各国が条約批准をいたしました。これは「国際紛争解決のために戦争に訴えることを非とし、国策の具とする戦争を放棄することを各自の人民の名において厳粛に宣言する」と規定しています。二条では、「締約国は一切の紛争または衝突はその性質または起因のいかんを問わず、平和的手段によるのほかこれが処理または解決を求めないことを約束する」と宣言しています。すなわち、締約国は、戦争を放棄し、紛争を平和的に解決することを約束したのであります。しかし、連盟の制裁として行われる戦争及び自衛のための戦争はこの限りではないという了解は、あらかじめ当事者国の間で存在していたと言われています。これがパリ不戦条約の実体であります。そしてその限界の中から第二次大戦が起こったという反省にかんがみ、国連憲章ができ上がりましたことは御承知のとおりでございます。そしてその中から先ほど申し上げました日本国憲法ができ上がったことも御承知のとおりでございます。
このパリ不戦条約並びに国際連合憲章そして日本国憲法というものを透かして見るときに、我々の行くべき道ははっきりするというぐあいに思うのであります。これらの規定から明らかなとおり、退けられるべきは国際紛争解決の手段としての武力の行使及び国権の発動たる戦争でありますしかりとすれば、国連PKOへの参加をも憲法九条が禁止しているという主張は歴史的に根拠を持ち得ないというぐあいに思います。
念のために、この法案のもとでPKOに協力することは憲法第九条の禁ずる国際紛争解決の手段なのかどうか、そして国権の発動たる戦争に当たることなのかどうか、総理より簡潔な答弁をいただきたいと思います。
宮
宮澤喜一#25
○宮澤内閣総理大臣 大事な問題でございますので、お答えを申し上げたいと思います。
この法案の御審議に当たりまして、この法案が憲法違反ではないかというお尋ねはしばしばございました。で、お答えをしてまいりましたけれども、何ゆえに憲法違反なのかということの御指摘は、私は今日まで明確に承ったことがございません。
まず第一に、そんたくをいたしますと、この法案は自衛隊を海外に派遣するのであるから、送るのであるから、自衛隊は……ヤジ
この発言だけを見る →この法案の御審議に当たりまして、この法案が憲法違反ではないかというお尋ねはしばしばございました。で、お答えをしてまいりましたけれども、何ゆえに憲法違反なのかということの御指摘は、私は今日まで明確に承ったことがございません。
まず第一に、そんたくをいたしますと、この法案は自衛隊を海外に派遣するのであるから、送るのであるから、自衛隊は……ヤジ
林
宮
宮澤喜一#27
○宮澤内閣総理大臣 自衛隊は違憲である、自衛隊は違憲であるから自衛隊が云々と。海外に行くということは、これはもちろん違憲である、こういうお話でございますれば、それは自衛隊が違憲であるかどうかという御議論でございます。
私どもは、自衛隊というものを違憲だと考えておりません。国民の多くもそう考えておられませんと思いますので、したがって、この点は私どもは賛成をするわけにいかない。
次に、次の問題は、自衛隊が参りましたときに平和維持活動に当たる、そのときに平和維持活動が、紛争が一応終わったにもかかわらず紛争が再発するような場合には平和維持活動が妨害をされるおそれがある、そのときには武力を使ってそれを排除するということになれば、我が国は、その維持活動の一部でございますから、それは武力行使にならないかというお尋ねでございます。
これは、法案にございますように、また、かねて国連の平和維持活動というものは、発砲するようになってはもうそれは交戦当事者に堕してしまうので、そうなればもう失敗だと言われておりますとおり、そのようなことは平和維持活動として最も避けるべきことでございますけれども、それでも観念的にはそういうことがあり得るわけです。そのときには我が国は、国連のいわゆるスタンダードコードにもかかわらず我が国は行動を中断をする、あるいは平和維持活動から撤退をするということを我が国独自の判断で行い得るということがこの法律案の中に明記してございます。この点は、武力行使に当たってはならないという憲法の精神を忠実に、万が一にも抵触することがないようにという考え方でございます。
その次に、武器の使用の問題がございます。
これは、平和維持活動に従事している者が先方から攻撃を受けましたときにどの程度に武器を使用し得るかということでございますけれども、本来、国連の考え方は排除し得るという考え方がございますけれども、我が国の場合には、しかしそれが一歩を誤りますと武力行使と疑われる心配がある。したがって、武器の使用というものは自分の正当防衛以外になされてはならないということをこの法案の中に明記してございます。
以上三点を総合いたしますと、まず、自衛隊が違憲であるという御議論ならばこれは別でございます。私どもはそう思っていないと申し上げておきます。
第二に、武力行使に当たるということを、万々一の危険を避けますために、そのような場合には中断し得る、撤退し得る。それから、仮に先方から攻撃を受けましても、それは自衛の場合にしか武器を使うことができないということを厳しくこの法律で……ヤジそういうことができるかよとおっしゃるほど、自衛隊の諸君に対して実は苦労なことをこの法律は強いておるわけであります。しかし、そこまでして憲法の規定はやっぱり守らなければならない、そう考えておるわけでございます。
町に出ますと、時々、この法案が何か、我が子を再び戦場に送るなという声を聞きますが、第一、この法案は自衛隊を戦場に送るのではありません。戦場であったものを平和な土地にしたいための平和維持活動をするのであります。
次に、我が子を云々というのは、これは国民を戦前の時代に、いわば意識的に誤らせようという考え方だと思います。今の憲法で何人も我が子をどこへも送らせる義務はありません。このことは新憲法で明らかである。
この発言だけを見る →私どもは、自衛隊というものを違憲だと考えておりません。国民の多くもそう考えておられませんと思いますので、したがって、この点は私どもは賛成をするわけにいかない。
次に、次の問題は、自衛隊が参りましたときに平和維持活動に当たる、そのときに平和維持活動が、紛争が一応終わったにもかかわらず紛争が再発するような場合には平和維持活動が妨害をされるおそれがある、そのときには武力を使ってそれを排除するということになれば、我が国は、その維持活動の一部でございますから、それは武力行使にならないかというお尋ねでございます。
これは、法案にございますように、また、かねて国連の平和維持活動というものは、発砲するようになってはもうそれは交戦当事者に堕してしまうので、そうなればもう失敗だと言われておりますとおり、そのようなことは平和維持活動として最も避けるべきことでございますけれども、それでも観念的にはそういうことがあり得るわけです。そのときには我が国は、国連のいわゆるスタンダードコードにもかかわらず我が国は行動を中断をする、あるいは平和維持活動から撤退をするということを我が国独自の判断で行い得るということがこの法律案の中に明記してございます。この点は、武力行使に当たってはならないという憲法の精神を忠実に、万が一にも抵触することがないようにという考え方でございます。
その次に、武器の使用の問題がございます。
これは、平和維持活動に従事している者が先方から攻撃を受けましたときにどの程度に武器を使用し得るかということでございますけれども、本来、国連の考え方は排除し得るという考え方がございますけれども、我が国の場合には、しかしそれが一歩を誤りますと武力行使と疑われる心配がある。したがって、武器の使用というものは自分の正当防衛以外になされてはならないということをこの法案の中に明記してございます。
以上三点を総合いたしますと、まず、自衛隊が違憲であるという御議論ならばこれは別でございます。私どもはそう思っていないと申し上げておきます。
第二に、武力行使に当たるということを、万々一の危険を避けますために、そのような場合には中断し得る、撤退し得る。それから、仮に先方から攻撃を受けましても、それは自衛の場合にしか武器を使うことができないということを厳しくこの法律で……ヤジそういうことができるかよとおっしゃるほど、自衛隊の諸君に対して実は苦労なことをこの法律は強いておるわけであります。しかし、そこまでして憲法の規定はやっぱり守らなければならない、そう考えておるわけでございます。
町に出ますと、時々、この法案が何か、我が子を再び戦場に送るなという声を聞きますが、第一、この法案は自衛隊を戦場に送るのではありません。戦場であったものを平和な土地にしたいための平和維持活動をするのであります。
次に、我が子を云々というのは、これは国民を戦前の時代に、いわば意識的に誤らせようという考え方だと思います。今の憲法で何人も我が子をどこへも送らせる義務はありません。このことは新憲法で明らかである。
衛
衛藤晟一#28
○衛藤(晟)委員 ありがとうございました。
まさに総理の簡潔にして明快な答弁をお聞きしまして、安心をいたしました。まさに憲法に書かれておりますように、このPKOは国際紛争解決の手段でもなければ、またそして、国権の発動たる戦争でもなければ武力の行使でもないということは明々白々であります。
現在、自民党の小沢調査会においてもさまざまな論議を闘わせておられます。そこで、PKOというよりもむしろ国連軍、まさに国連憲章の起草者が念頭に置いていた国連軍への参加につき意見が交わされているところでもありますが、今私が申し述べました歴史的経過に照らしましても、国連軍への参加は憲法の禁ずるところではないとの見方があってもしかるべきではなかろうかと思われますが、国連軍への参加問題は将来いつか必ず真剣に論議されるテーマであると私は認識いたしておりますので、それだけ述べまして、次に入りたいと思います。
さて、このような国連軍は、いわばハードな国連を代表する顔であるとするならば、PKO、そして先ほど申し上げましたところのPM〇は、国連憲章第七章の措置とは一味違うところのソフトな国連を象徴するものではないかというように思います。
そもそもPKOというのは、力ではなく、国連の権威と説得により平和を維持するというものと伺っております。この法案に示されておりますいわゆる五原則という歯どめに照らしても、この法案のもと我が国がPKOに協力していくことに憲法上の問題は生ずるはずはないというぐあいに思っていますが、この点は従来何度も説明のあったところであると思いますが、この機会に改めて修正案の発議者各位、そして総理より確認をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →まさに総理の簡潔にして明快な答弁をお聞きしまして、安心をいたしました。まさに憲法に書かれておりますように、このPKOは国際紛争解決の手段でもなければ、またそして、国権の発動たる戦争でもなければ武力の行使でもないということは明々白々であります。
現在、自民党の小沢調査会においてもさまざまな論議を闘わせておられます。そこで、PKOというよりもむしろ国連軍、まさに国連憲章の起草者が念頭に置いていた国連軍への参加につき意見が交わされているところでもありますが、今私が申し述べました歴史的経過に照らしましても、国連軍への参加は憲法の禁ずるところではないとの見方があってもしかるべきではなかろうかと思われますが、国連軍への参加問題は将来いつか必ず真剣に論議されるテーマであると私は認識いたしておりますので、それだけ述べまして、次に入りたいと思います。
さて、このような国連軍は、いわばハードな国連を代表する顔であるとするならば、PKO、そして先ほど申し上げましたところのPM〇は、国連憲章第七章の措置とは一味違うところのソフトな国連を象徴するものではないかというように思います。
そもそもPKOというのは、力ではなく、国連の権威と説得により平和を維持するというものと伺っております。この法案に示されておりますいわゆる五原則という歯どめに照らしても、この法案のもと我が国がPKOに協力していくことに憲法上の問題は生ずるはずはないというぐあいに思っていますが、この点は従来何度も説明のあったところであると思いますが、この機会に改めて修正案の発議者各位、そして総理より確認をいただきたいと思います。
岡
岡野裕#29
○岡野参議院議員 衛藤先生、時間が何分あるのでありましょうか。――ないと思います。
要するに、世に言うところのPKO、PKF、先生がおっしゃいましたPMOあるいはPBOでありますか、いろいろであります。しかしながら、我々が本法に基づいて参画をしようというPKOは、この本法の中に、第二条、武力の行使あるいは武力による威嚇、こういうことはあってはならないとか、あるいは五つの原則というものがそれぞれ明記をされているとか、あるいは計画について国会に報告をするとか、同時に、一部についてはその承認をするとかというような条件を全部満たしたものについて参加をするということであります。
そういうことでありますならば、我々が参画をしますところのPKOは、立派に、憲法に違背するところではない、先生がお話しになりました前文等の意向をそのまま生かす行動であるというように確信をしている次第であります。
この発言だけを見る →要するに、世に言うところのPKO、PKF、先生がおっしゃいましたPMOあるいはPBOでありますか、いろいろであります。しかしながら、我々が本法に基づいて参画をしようというPKOは、この本法の中に、第二条、武力の行使あるいは武力による威嚇、こういうことはあってはならないとか、あるいは五つの原則というものがそれぞれ明記をされているとか、あるいは計画について国会に報告をするとか、同時に、一部についてはその承認をするとかというような条件を全部満たしたものについて参加をするということであります。
そういうことでありますならば、我々が参画をしますところのPKOは、立派に、憲法に違背するところではない、先生がお話しになりました前文等の意向をそのまま生かす行動であるというように確信をしている次第であります。