法務委員会
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会
会議録情報#0
平成六年六月七日(火曜日)
午前十時一分開議
出席委員
委員長 高橋 辰夫君
理事 小澤 潔君 理事 斉藤斗志二君
理事 島村 宜伸君 理事 山本 有二君
理事 中村 時広君 理事 山田 正彦君
理事 小森 龍邦君 理事 冬柴 鐵三君
奥野 誠亮君 梶山 静六君
亀井 静香君 塩川正十郎君
谷垣 禎一君 津島 雄二君
浜野 剛君 大石 正光君
柴野たいぞう君 土田 龍司君
西村 眞悟君 山岡 賢次君
佐々木秀典君 坂上 富男君
山花 貞夫君 大口 善徳君
富田 茂之君 枝野 幸男君
簗瀬 進君 正森 成二君
徳田 虎雄君
出席国務大臣
法 務 大 臣 中井 洽君
出席政府委員
法務政務次官 牧野 聖修君
法務大臣官房長 原田 明夫君
法務大臣官房審
議官 森脇 勝君
法務大臣官房司
法法制調査部長 永井 紀昭君
法務省民事局長 濱崎 恭生君
法務省刑事局長 則定 衛君
法務省訟務局長 増井 和男君
法務省人権擁護
局長 筧 康生君
委員外の出席者
警察庁刑事局保
安部生活保安課
長 瀬川 勝久君
警察庁警備局公
安第三課長 谷口 宏君
国土庁土地局土
地利用調整課長 二木 三郎君
大蔵大臣官房審
議官 西方 俊平君
文部省初等中等
教育局中学校課
長 河上 恭雄君
文部省高等教育
局大学課長 工藤 智規君
厚生省健康政策
局看護課長 久常 節子君
最高裁判所事務
総局人事局長 堀籠 幸男君
最高裁判所事務
総局刑事局長 高橋 省吾君
法務委員会調査
室長 平本 喜祿君
─────────────
委員の異動
六月六日
辞任 補欠選任
枝野 幸男君 玄葉光一郎君
同日
辞任 補欠選任
玄葉光一郎君 枝野 幸男君
同月七日
辞任 補欠選任
浜野 剛君 谷垣 禎一君
笹川 堯君 大石 正光君
同日
辞任 補欠選任
谷垣 禎一君 浜野 剛君
大石 正光君 笹川 堯君
─────────────
六月七日
夫婦同氏別氏の選択制の導入と続柄欄の廃止に
関する請願(岡崎トミ子君紹介)(第二二六二
号)
同(五島正規君紹介)(第二二六三号)
同(辻一彦君紹介)(第二二六四号)
同(中西績介君紹介)(第二二六五号)
同(五島正規君紹介)(第二三二〇号)
同(辻一彦君紹介)(第二三二一号)
同(岩田順介君紹介)(第二三五八号)
同(関山信之君紹介)(第二三五九号)
同(岩田順介君紹介)(第二三八七号)
同(鉢呂吉雄君紹介)(第二三八八号)
アジアの女性の人権を守るための施策に関する
請願(岡崎トミ子君紹介)(第二三五七号)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
裁判官の介護休暇に関する法律案(内閣提出第
六五号)
商法及び有限会社法の一部を改正する法律案
(内閣提出第四六号)
外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特
別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第
六四号)
────◇─────
この発言だけを見る →午前十時一分開議
出席委員
委員長 高橋 辰夫君
理事 小澤 潔君 理事 斉藤斗志二君
理事 島村 宜伸君 理事 山本 有二君
理事 中村 時広君 理事 山田 正彦君
理事 小森 龍邦君 理事 冬柴 鐵三君
奥野 誠亮君 梶山 静六君
亀井 静香君 塩川正十郎君
谷垣 禎一君 津島 雄二君
浜野 剛君 大石 正光君
柴野たいぞう君 土田 龍司君
西村 眞悟君 山岡 賢次君
佐々木秀典君 坂上 富男君
山花 貞夫君 大口 善徳君
富田 茂之君 枝野 幸男君
簗瀬 進君 正森 成二君
徳田 虎雄君
出席国務大臣
法 務 大 臣 中井 洽君
出席政府委員
法務政務次官 牧野 聖修君
法務大臣官房長 原田 明夫君
法務大臣官房審
議官 森脇 勝君
法務大臣官房司
法法制調査部長 永井 紀昭君
法務省民事局長 濱崎 恭生君
法務省刑事局長 則定 衛君
法務省訟務局長 増井 和男君
法務省人権擁護
局長 筧 康生君
委員外の出席者
警察庁刑事局保
安部生活保安課
長 瀬川 勝久君
警察庁警備局公
安第三課長 谷口 宏君
国土庁土地局土
地利用調整課長 二木 三郎君
大蔵大臣官房審
議官 西方 俊平君
文部省初等中等
教育局中学校課
長 河上 恭雄君
文部省高等教育
局大学課長 工藤 智規君
厚生省健康政策
局看護課長 久常 節子君
最高裁判所事務
総局人事局長 堀籠 幸男君
最高裁判所事務
総局刑事局長 高橋 省吾君
法務委員会調査
室長 平本 喜祿君
─────────────
委員の異動
六月六日
辞任 補欠選任
枝野 幸男君 玄葉光一郎君
同日
辞任 補欠選任
玄葉光一郎君 枝野 幸男君
同月七日
辞任 補欠選任
浜野 剛君 谷垣 禎一君
笹川 堯君 大石 正光君
同日
辞任 補欠選任
谷垣 禎一君 浜野 剛君
大石 正光君 笹川 堯君
─────────────
六月七日
夫婦同氏別氏の選択制の導入と続柄欄の廃止に
関する請願(岡崎トミ子君紹介)(第二二六二
号)
同(五島正規君紹介)(第二二六三号)
同(辻一彦君紹介)(第二二六四号)
同(中西績介君紹介)(第二二六五号)
同(五島正規君紹介)(第二三二〇号)
同(辻一彦君紹介)(第二三二一号)
同(岩田順介君紹介)(第二三五八号)
同(関山信之君紹介)(第二三五九号)
同(岩田順介君紹介)(第二三八七号)
同(鉢呂吉雄君紹介)(第二三八八号)
アジアの女性の人権を守るための施策に関する
請願(岡崎トミ子君紹介)(第二三五七号)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
裁判官の介護休暇に関する法律案(内閣提出第
六五号)
商法及び有限会社法の一部を改正する法律案
(内閣提出第四六号)
外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特
別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第
六四号)
────◇─────
高
高橋辰夫#1
○高橋委員長 これより会議を開きます。
この際、お諮りいたします。
本日、最高裁判所堀籠人事局長、高橋刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、お諮りいたします。
本日、最高裁判所堀籠人事局長、高橋刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
高
高
斉
斉藤斗志二#4
○斉藤(斗)委員 ただいま委員長よりもお話ございましたように、裁判官の介護休暇に関する法律案について質問をさせていただきます自由民主党の斉藤斗志二でございます。この法律案の提案理由について、まずもってお聞きいたしたいと思います。
一般職の国家公務員に関する介護休暇の新設を含む、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案が今国会に提出されることになったわけでございまして、その関連でこの法律案が提出されました。そういう趣旨でございますが、その経緯について、まず簡単に説明を求めたいと思います。
この発言だけを見る →一般職の国家公務員に関する介護休暇の新設を含む、一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案が今国会に提出されることになったわけでございまして、その関連でこの法律案が提出されました。そういう趣旨でございますが、その経緯について、まず簡単に説明を求めたいと思います。
永
永井紀昭#5
○永井(紀)政府委員 最近の社会状況といたしまして、高齢化あるいは核家族化の進展などが指摘されておりますが、このような状況のもとで個人生活と職業生活の調和を図る仕組みを整備することが必要となってきておりまして、これに対応する施策といたしまして、民間においては既にここ数年介護休暇制度が普及してきていると聞いております。ちなみに、この点に関する人事院の調査によりますと、調査対象となりました民間事業所の従業員の約四四・三%がこの制度を利用できるようになっているということでございます。
このような状況を踏まえまして、人事院は昨年、一般職の国家公務員につきまして民間と同様の趣旨で介護休暇制度を新設する必要があるとの勧告及び意見の申し出を行いまして、これを受けて、ただいま委員御指摘のとおり、今国会で総務庁所管の法案でございます一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法案が提出されております。これによりまして、一般職の国家公務員を対象とする介護休暇制度の法制化が図られる見込みとなっております。
ところで、このような介護休暇制度を整備すべき必要性は裁判官についても同様でありますので、一般職の国家公務員の例に準じまして裁判官の介護休暇制度に関する法整備を行う必要があるとされまして、本法案を提出するに至った次第でございます。
この発言だけを見る →このような状況を踏まえまして、人事院は昨年、一般職の国家公務員につきまして民間と同様の趣旨で介護休暇制度を新設する必要があるとの勧告及び意見の申し出を行いまして、これを受けて、ただいま委員御指摘のとおり、今国会で総務庁所管の法案でございます一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法案が提出されております。これによりまして、一般職の国家公務員を対象とする介護休暇制度の法制化が図られる見込みとなっております。
ところで、このような介護休暇制度を整備すべき必要性は裁判官についても同様でありますので、一般職の国家公務員の例に準じまして裁判官の介護休暇制度に関する法整備を行う必要があるとされまして、本法案を提出するに至った次第でございます。
斉
斉藤斗志二#6
○斉藤(斗)委員 一般職の国家公務員の介護休暇について、細かい点は人事院規則に委任されているということではありますが、基本的な要件は法律の中に規定されているわけでございます。ところが、この法律案を見ますと、第二条に裁判官は介護休暇中は報酬を受けないものとするといった規定があるわけでございまして、特に介護休暇要件等につきましては最高裁判所規則で定める、そういう説明の仕方になっているわけでございまして、そのほか何も規定されていないという解釈ができるわけでございます。
法案に詳細がないというのは、いささか腑に落ちないわけでございまして、法律案に具体的な要件を書かなかったというのはどういう理由であるか、御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →法案に詳細がないというのは、いささか腑に落ちないわけでございまして、法律案に具体的な要件を書かなかったというのはどういう理由であるか、御説明いただきたいと思います。
永
永井紀昭#7
○永井(紀)政府委員 御指摘のとおり、総務庁所管の一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律案では、介護休暇の取得要件や取得期間の範囲などにつきまして具体的に定められております。しかしながら、裁判官の休暇制度そのものは裁判官の服務に関する事項でありますところ、憲法第七十七条第一項によりますと、裁判所の内部規律に関する事項については、最高裁判所が規則で定める権限を有するものとされております。このような事項は裁判所の自律権にかかわるものでございまして、裁判所や裁判官の職務の特殊性に精通している最高裁判所において定めるのが適当であろうという考え方に基づくものと解されております。そうしますと、裁判所の内部規律の一つであります裁判官の休暇についても、基本的には、裁判官の職務の特殊性というものを十分考慮した上で最高裁判所において規則によりこれを定めるというのが、最高裁判所に規則制定権を認めた憲法第七十七条第一項の趣旨に沿うのではないかと考えられるわけでございます。
そこで、この裁判官の介護休暇制度につきましては、確かに本法案の第一条によりますと、制度の基本的な枠組みを一般職の国家公務員に同時に予定されております介護休暇制度の例に準じるということになっておりまして、介護休暇制度のいわば定義づけをしたというものが第一条にあります。
それから第二条におきまして、裁判官の介護休暇が一般職と同様、報酬を受けない、無報酬の休暇であるということから、憲法上の問題がございますので、その例外として許容されるものであるということを国会の御審議を経て明らかにしておくという趣旨で、二条で裁判官が介護休暇中報酬を受けないということを法文に明記するということにこの法案の趣旨がございます。
そのような介護休暇の具体的な要件とか手続等につきましては、ただいま述べました理由によりまして、最高裁判所規則で定めるのが適当であろうということでこういう規定ぶりになっているということでございます。
この発言だけを見る →そこで、この裁判官の介護休暇制度につきましては、確かに本法案の第一条によりますと、制度の基本的な枠組みを一般職の国家公務員に同時に予定されております介護休暇制度の例に準じるということになっておりまして、介護休暇制度のいわば定義づけをしたというものが第一条にあります。
それから第二条におきまして、裁判官の介護休暇が一般職と同様、報酬を受けない、無報酬の休暇であるということから、憲法上の問題がございますので、その例外として許容されるものであるということを国会の御審議を経て明らかにしておくという趣旨で、二条で裁判官が介護休暇中報酬を受けないということを法文に明記するということにこの法案の趣旨がございます。
そのような介護休暇の具体的な要件とか手続等につきましては、ただいま述べました理由によりまして、最高裁判所規則で定めるのが適当であろうということでこういう規定ぶりになっているということでございます。
斉
斉藤斗志二#8
○斉藤(斗)委員 その二条の報酬を受けないという項目と、もう一つ実は憲法には裁判官の報酬を減額することを禁止した規定がある、こういうことの中での御判断かなと思うわけでございますけれども、この介護休暇中は報酬を受けないことと憲法上の条文ということの中で、これは憲法違反になるのではないかという懸念が生ずるわけでございますが、この介護休暇制度が憲法上問題がないとする理由は具体的にどんなことに依拠するのか、御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →永
永井紀昭#9
○永井(紀)政府委員 ただいま委員御指摘のとおり、憲法第七十九条第六項と憲法第八十条第二項によりますと、裁判官は定期に相当額の報酬を受けるものとされておりまして、「この報酬は、在任中、これを減額することができない。」こういう規定になっております。また、裁判所法第四十八条におきましても、裁判官はその意思に反して報酬の減額をされることはないというふうにされているわけでございます。
これらの規定の趣旨と申しますのは、個々の裁判官に安定した一定額の報酬を保障することによりまして、裁判官が経済的事情に左右されることなくその職務に専念できるようにしようとするものでございまして、裁判官の身分保障を具体化し、ひいては司法の独立を保障しようとするものである、こういうふうに解されているわけでございます。
このような憲法の趣旨から今回の裁判官の介護休暇制度について見ますと、この介護休暇制度は、裁判官がその家族を介護するために職務に従事しないことを認める休暇制度でありますが、介護休暇制度そのものは、民間労働者に普及しているのみならず、今回一般職の国家公務員にも同様の法整備が予定されているなど、勤労者に退職せずに相当期間にわたって家族の介護に専念できるという、いわば恩恵的な地位を与える無給の休暇制度として社会的にも確立されたものと考えられます。このような制度を利用する裁判官がいわばその自由意思に基づきまして職務から離脱して無報酬の状態になるものでございまして、これが例えば外部の判断で、あるいは圧力によって左右されるというものではございません。したがいまして、このような介護休暇制度を裁判官に導入いたしましても、裁判官が職務に専念することを脅かすおそれはございませんし、その独立性を侵害するおそれもないということが言えようかと思います。
こういうことで憲法に違反するものではないと考えられるわけでございますが、ちなみに、実はこの点は、平成三年の裁判官の育児休業に関する法律の制定の際も議論がございまして、育児休業の期間中裁判官は報酬等を受けないとするということになっておりまして、この点は国会等でも御論議をいただいたところでございまして、この点につきましても、国会の方では憲法に違反するものではないと解されているところでございます。
この発言だけを見る →これらの規定の趣旨と申しますのは、個々の裁判官に安定した一定額の報酬を保障することによりまして、裁判官が経済的事情に左右されることなくその職務に専念できるようにしようとするものでございまして、裁判官の身分保障を具体化し、ひいては司法の独立を保障しようとするものである、こういうふうに解されているわけでございます。
このような憲法の趣旨から今回の裁判官の介護休暇制度について見ますと、この介護休暇制度は、裁判官がその家族を介護するために職務に従事しないことを認める休暇制度でありますが、介護休暇制度そのものは、民間労働者に普及しているのみならず、今回一般職の国家公務員にも同様の法整備が予定されているなど、勤労者に退職せずに相当期間にわたって家族の介護に専念できるという、いわば恩恵的な地位を与える無給の休暇制度として社会的にも確立されたものと考えられます。このような制度を利用する裁判官がいわばその自由意思に基づきまして職務から離脱して無報酬の状態になるものでございまして、これが例えば外部の判断で、あるいは圧力によって左右されるというものではございません。したがいまして、このような介護休暇制度を裁判官に導入いたしましても、裁判官が職務に専念することを脅かすおそれはございませんし、その独立性を侵害するおそれもないということが言えようかと思います。
こういうことで憲法に違反するものではないと考えられるわけでございますが、ちなみに、実はこの点は、平成三年の裁判官の育児休業に関する法律の制定の際も議論がございまして、育児休業の期間中裁判官は報酬等を受けないとするということになっておりまして、この点は国会等でも御論議をいただいたところでございまして、この点につきましても、国会の方では憲法に違反するものではないと解されているところでございます。
斉
斉藤斗志二#10
○斉藤(斗)委員 裁判官の場合は自律性とか特殊性とかそのような特別な配慮をしなきゃならないという背景はわかるわけでありますけれども、一般職の国家公務員との比較におきまして、一般職の国家公務員はこれまで年次休暇、病気休暇及び特別休暇の種類があるわけでございますが、裁判官の場合、この介護休暇以外の休暇につきまして、最高裁判所規則で定められているという御説明になるわけですが、今回の法律案提出を機会に裁判官の休暇全体を法律で定めるということも考えられたのではないかというふうに思うわけでございます。
そこで、今回介護休暇だけを特別に取り出して法律案とした理由というのをお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、今回介護休暇だけを特別に取り出して法律案とした理由というのをお聞かせいただきたいと思います。
永
永井紀昭#11
○永井(紀)政府委員 先ほども申し上げましたとおり、もともと裁判官の休暇制度そのものは裁判官の服務に関する事項でございますので、憲法第七十七条第一項に言う裁判所の内部規律に関する事項といたしまして、最高裁判所において裁判官の職務の特殊性等を十分考慮した上、裁判所規則により定めるのが相当であると考えられますし、また、それが最高裁判所に規則制定権を認めた憲法の趣旨にもかなうものであると考えております。
裁判官の介護休暇制度につきましては、介護休暇中報酬を受けないということとするものである関係上、裁判官の在任中の報酬減額禁止という先ほど申し上げました憲法上の原則との関係で、このような制度が憲法上疑義はないということを国会の御審議を経まして法律に明らかにしておくのが相当である、こういった理由によりまして、この本法案といいますか、法律において定めるとしたことでございますが、それ以外の年次休暇等の休暇につきましては、こういった特別な事情はございません。特に無給という憲法上の問題はございません。特に法律により定める理由もございませんので、これは従来どおりこれを最高裁判所規則の定めにゆだねるのが相当であり、育児休業とあわせまして裁判官の介護休暇についても無給という点で特に国会の御審議を経ておきたい、こういう趣旨でございます。
この発言だけを見る →裁判官の介護休暇制度につきましては、介護休暇中報酬を受けないということとするものである関係上、裁判官の在任中の報酬減額禁止という先ほど申し上げました憲法上の原則との関係で、このような制度が憲法上疑義はないということを国会の御審議を経まして法律に明らかにしておくのが相当である、こういった理由によりまして、この本法案といいますか、法律において定めるとしたことでございますが、それ以外の年次休暇等の休暇につきましては、こういった特別な事情はございません。特に無給という憲法上の問題はございません。特に法律により定める理由もございませんので、これは従来どおりこれを最高裁判所規則の定めにゆだねるのが相当であり、育児休業とあわせまして裁判官の介護休暇についても無給という点で特に国会の御審議を経ておきたい、こういう趣旨でございます。
斉
斉藤斗志二#12
○斉藤(斗)委員 そこで次に、一般公務員との勤務時間の比較でございますが、週四十時間ということが原則になって明記されているわけでございます。しかしながら、裁判官の勤務時間というのは、お聞きするところによるとかなりフレキシブルで、勤務時間についてはそういう定めはないにしても、対応が随分違うんだということのようでありますが、裁判官の勤務時間というものは一般公務員とどのように差異が生じているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →堀
堀籠幸男#13
○堀籠最高裁判所長官代理者 裁判官の勤務時間につきましては、委員御指摘のとおり定めはないわけでございます。裁判官は原則的には裁判所の一般職員の勤務時間とされている時間帯におきましては勤務する必要があることは言うまでもないところでございますが、裁判官は夜間等一般職員の勤務時間外においても職務上必要な限度では勤務する必要があるわけでございます。もちろん、裁判官もその職務の誠実な遂行に支障のない限度において合理的な範囲内で休養をとることが認められていることは言うまでもないところでございます。
このように裁判官の勤務時間について定めがございませんのは、裁判事務等の運営のあり方やそれに関する権限の行使につきましては、基本的には裁判官個々人の判断にゆだねられていること、それから裁判事務の中には、令状事務でありますとかあるいは保全処分等につきまして一般の職員の勤務時間外でありましても速やかに対応しなければならない職務があるという、こういう裁判官の勤務の特殊性に起因するものでございます。
この発言だけを見る →このように裁判官の勤務時間について定めがございませんのは、裁判事務等の運営のあり方やそれに関する権限の行使につきましては、基本的には裁判官個々人の判断にゆだねられていること、それから裁判事務の中には、令状事務でありますとかあるいは保全処分等につきまして一般の職員の勤務時間外でありましても速やかに対応しなければならない職務があるという、こういう裁判官の勤務の特殊性に起因するものでございます。
斉
斉藤斗志二#14
○斉藤(斗)委員 その特殊性ということの中で、勤務時間もフレキシブルだ。私、フレックスという言葉を使うのですが、かなり自由に使われるということでありますが、これは一般社会と多少違ったところがあるのかなという感がいたします。
そこで、時間はわかりましたけれども、場所につきまして、その勤務をする場所、これは単に裁判所または事務所等々に限られるのか、それとも在宅でもいいし、まあ夜中もお仕事をされることもあるでしょうから、例えばホテルもあるだろうし、公園ということはあるのかな、その辺は考えながらということだとそういうこともあるのかなとも思いますが、その場所について、勤務の体制を説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、時間はわかりましたけれども、場所につきまして、その勤務をする場所、これは単に裁判所または事務所等々に限られるのか、それとも在宅でもいいし、まあ夜中もお仕事をされることもあるでしょうから、例えばホテルもあるだろうし、公園ということはあるのかな、その辺は考えながらということだとそういうこともあるのかなとも思いますが、その場所について、勤務の体制を説明いただきたいと思います。
堀
堀籠幸男#15
○堀籠最高裁判所長官代理者 裁判官の勤務場所につきましても、原則として一般の職員が勤務しております裁判所で行うのが原則でございます。ただ、裁判官の職務は法廷での審理でありますとかいうことに限られませんで、記録を精査、検討し判決の起案をするというような職務もございまして、このような職務の遂行につきましては必ずしも裁判所に行ってやらなければならないというようなわけではありません。人によっては複雑困難な事件を集中的かつ能率的に処理するためには自宅で執務をする方がよいという方もおりまして、こういう方につきましては自宅で職務を行うというようなこともございますし、また、夜間の令状につきましては、裁判官の自宅に持ってきていただいて、そこで記録を検討し判断するというようなものもございまして、裁判官の勤務する場所というのは必ずしも裁判所の庁舎内に限られたものではないということでございます。
この発言だけを見る →斉
斉藤斗志二#16
○斉藤(斗)委員 今説明ありましたように、裁判官のお仕事というのは、ある意味では在宅勤務が非常にしやすい、そのような環境にもあるんだというふうに思うのです。私は、これから高齢化社会を迎えるにつきまして、情報化社会での社会資本がより充実していく中で、在宅勤務とか在宅福祉とか在宅介護とか、そのような分野が勤務と相まって発展していかなきゃならないというふうに思っているわけであります。この点についてはまた後ほど触れます。
そこで、在宅勤務をされながらこの介護休暇をとられてやられるということは可能でございますね。
この発言だけを見る →そこで、在宅勤務をされながらこの介護休暇をとられてやられるということは可能でございますね。
堀
斉
斉藤斗志二#18
○斉藤(斗)委員 裁判官というのは大変なお仕事をされておられるし、社会的地位も高い。裁判を公平にまた厳正に行っていただく意味でも、より質の高い仕事をしていただかなければならないんだというふうに私は思っております。
そこで、介護休暇はとりました、無給ですと。二条でそういうふうに書いてありますよね、無給ですと。しかしながら、実質御自宅で介護をされる場合、御自宅で仕事も兼ねてできるのではないかということを思うときに、この二条はなじまないのではないか。介護休暇をおとりになったって、報酬取ったっていいではないかということも当然考えられなければならないというふうに思うわけでありますが、いかがですか。
この発言だけを見る →そこで、介護休暇はとりました、無給ですと。二条でそういうふうに書いてありますよね、無給ですと。しかしながら、実質御自宅で介護をされる場合、御自宅で仕事も兼ねてできるのではないかということを思うときに、この二条はなじまないのではないか。介護休暇をおとりになったって、報酬取ったっていいではないかということも当然考えられなければならないというふうに思うわけでありますが、いかがですか。
永
永井紀昭#19
○永井(紀)政府委員 確かに委員がおっしゃったような形も可能かと思います。ただ、裁判官におきましても職務専念義務がございまして、実は在宅勤務と介護とが、言い方は悪いのですが、何となくごまかしながらやっているというのは、やはりこれは問題があろうかと思います。
ある面では、在宅勤務することによってちょっとした介護は可能かもしれませんが、介護に専念するということが多くなってきますと、そのときはやはりそういう介護休暇制度のもとにおける休暇をきちっととっていただいてやるというのが、これが裁判官としても、その職務専念義務との関係でけじめをつけるということは必要かと思っております。ただ、確かにある面ではやりやすい部分があろうかと思っております。
この発言だけを見る →ある面では、在宅勤務することによってちょっとした介護は可能かもしれませんが、介護に専念するということが多くなってきますと、そのときはやはりそういう介護休暇制度のもとにおける休暇をきちっととっていただいてやるというのが、これが裁判官としても、その職務専念義務との関係でけじめをつけるということは必要かと思っております。ただ、確かにある面ではやりやすい部分があろうかと思っております。
斉
斉藤斗志二#20
○斉藤(斗)委員 職務への専念、また介護への専念だから、きちっとそこは一線を画した方がいいだろう、こういう御答弁をいただいたわけでありますが、実は私は、もっと積極的にこれからの社会を考えた方がいいと思います。
そういう立場で御質問をさせていただいているわけでありますが、裁判官の特殊性の中に、勤務状態の中でこういうこともあるわけですね。一般職員の場合は、一日または一時間単位で休暇が取得できるというふうに聞いておりますが、裁判官もこの一時間単位とか時間単位でもそのような措置がとられるのかどうか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →そういう立場で御質問をさせていただいているわけでありますが、裁判官の特殊性の中に、勤務状態の中でこういうこともあるわけですね。一般職員の場合は、一日または一時間単位で休暇が取得できるというふうに聞いておりますが、裁判官もこの一時間単位とか時間単位でもそのような措置がとられるのかどうか、お伺いしたいと思います。
堀
堀籠幸男#21
○堀籠最高裁判所長官代理者 裁判官は、御承知のとおり、配てんを受けました事件につきまして、終始その責任において、良心に従い独立してその事件の処理に当たるものでございます。そのため、裁判官は、裁判所の一般職員の勤務時間の内外を問わず、事件に関する調査でありますとか検討を行うこともありますし、また、先ほども申し上げましたように、裁判事務の中には、令状事務でありますとか保全処分事務などのように、緊急に処理する必要があるものも含まれておりまして、裁判官の場合、事件の適正、迅速な処理のためには、夜間等の一般職員の勤務時間外におきましても、これに速やかに対応することが要求されている場合が少なくないわけでございます。
このような裁判官の職務及び裁判事務の特殊性からいたしますと、裁判官の職務を時間という単位で管理することはなじまないというふうに考えられるわけでございまして、裁判官の休暇につきましては、介護休暇を含めまして、時間単位での取得ということではなく日単位で取得するということになっておるところでございます。
この発言だけを見る →このような裁判官の職務及び裁判事務の特殊性からいたしますと、裁判官の職務を時間という単位で管理することはなじまないというふうに考えられるわけでございまして、裁判官の休暇につきましては、介護休暇を含めまして、時間単位での取得ということではなく日単位で取得するということになっておるところでございます。
斉
斉藤斗志二#22
○斉藤(斗)委員 たびたび裁判官の特殊性といいますか、自律性、独自性ということの御説明が背景にあるわけでございますが、時間の関係もございますので、次に進みたいと思います。
今回の介護休暇と同じように無給の休暇、休業として、平成四年度から裁判官にも育児休業制度というのが導入されているわけでありますが、これに基づきまして、これまでに育児休業を取得した裁判官というのは一体どのくらいおられるのかというのがまず一点。
関連して、育児休業につきまして、性別を問わず取得が可能というふうに理解をいたしております。男女一緒だということでございますが、この取得者の中に男性の裁判官もおられるのかどうか、この二点をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →今回の介護休暇と同じように無給の休暇、休業として、平成四年度から裁判官にも育児休業制度というのが導入されているわけでありますが、これに基づきまして、これまでに育児休業を取得した裁判官というのは一体どのくらいおられるのかというのがまず一点。
関連して、育児休業につきまして、性別を問わず取得が可能というふうに理解をいたしております。男女一緒だということでございますが、この取得者の中に男性の裁判官もおられるのかどうか、この二点をお伺いしたいと思います。
堀
堀籠幸男#23
○堀籠最高裁判所長官代理者 裁判官の育児休業に関する法律に基づきまして、これまで育児休業を取得した裁判官は十四名ございます。
それで、このうち男性裁判官からの申請はあるかというお尋ねでございますが、現在のところすべて女性裁判官からの申請でございまして、男性裁判官からの申請はこれまでのところは一件もございません。
この発言だけを見る →それで、このうち男性裁判官からの申請はあるかというお尋ねでございますが、現在のところすべて女性裁判官からの申請でございまして、男性裁判官からの申請はこれまでのところは一件もございません。
斉
斉藤斗志二#24
○斉藤(斗)委員 そこで、育児休業の場合と介護休暇の場合とは多少意味合いが変わってくるのではないかということだと思います。過去の女性裁判官の出産者数からこれは当然予測できるわけですから、育児休業を取得する裁判官の数はある程度予測することが可能だったかと思いますが、今回裁判官に介護休暇制度が導入された場合、どの程度の裁判官が介護休暇を利用するものと、そういった予測を立てておられるのか。
同時に、これは交代要員の配置、配備をしなければならないということでございますので、その交代要員の体制をどのように考えているか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →同時に、これは交代要員の配置、配備をしなければならないということでございますので、その交代要員の体制をどのように考えているか、お伺いしたいと思います。
堀
堀籠幸男#25
○堀籠最高裁判所長官代理者 具体的に裁判官の意向調査を現段階ではいたしておりませんので、現在のところ介護休暇を利用する裁判官の数を予測することは非常に難しいというのが実情でございます。従来裁判官は、家族の介護の必要性が生じた場合にも、その職務の重要性にかんがみまして、年次休暇もそれほど取得せずに職務を遂行していたと考えられるところでございます。そういたしますと、介護休暇の導入がされたということになったといたしましても、直ちに数多くの裁判官が介護休暇を取得するというようなことにはならないのではないかというふうに考えられるわけであります。
しかし、この法案が施行されることになりますと、介護休暇を権利として取得することが認められることになりますれば、将来的にも取得者もだんだん増加することが見込まれるのではないかというふうに考えられるわけでありまして、裁判事務に支障を来すことのないように対処をしていかなければならないというふうに私どもは考えております。
そこで、裁判所といたしましては、裁判官が介護休暇をとりましたような場合にはどうするかということでございますが、同一庁内の裁判官の応援体制を組むということは当然でございますが、それ以外にも、他庁からの応援、私どもはてん補というふうに言っているところでございますが、場合によってはその庁へ新たな裁判官の配置等を行い、裁判官が介護休暇をとったために裁判が停滞するというようなことがないよう種々対応していきたいと考えているところでございます。
この発言だけを見る →しかし、この法案が施行されることになりますと、介護休暇を権利として取得することが認められることになりますれば、将来的にも取得者もだんだん増加することが見込まれるのではないかというふうに考えられるわけでありまして、裁判事務に支障を来すことのないように対処をしていかなければならないというふうに私どもは考えております。
そこで、裁判所といたしましては、裁判官が介護休暇をとりましたような場合にはどうするかということでございますが、同一庁内の裁判官の応援体制を組むということは当然でございますが、それ以外にも、他庁からの応援、私どもはてん補というふうに言っているところでございますが、場合によってはその庁へ新たな裁判官の配置等を行い、裁判官が介護休暇をとったために裁判が停滞するというようなことがないよう種々対応していきたいと考えているところでございます。
斉
斉藤斗志二#26
○斉藤(斗)委員 裁判の停滞ということはどうしても避けていただかなければならないかと思いますが、先般も裁判所職員定員法の改正をいたして増員を図ったわけでありますが、その交代要員の配置の関係でこの定員法に影響が出るというようなことはあるのですか、ないのですか。
この発言だけを見る →堀
堀籠幸男#27
○堀籠最高裁判所長官代理者 先ほど申し上げましたように、現在のところ、この介護休暇制度が導入されますと、どの程度の裁判官がとるかということが全く予測いたしかねる実情でございますので、それとの関連で裁判官の増員が必要かどうかということを考えなければならないわけでございまして、現実にどの程度の数の裁判官が介護休暇をとるというような具体的な事態が生じました場合には、それとの対応で私どもは裁判官の増員をお願いするかどうかということを、事件の増加等を勘案いたしまして検討していく必要がある、かように考えているところでございます。
この発言だけを見る →斉
斉藤斗志二#28
○斉藤(斗)委員 それでは次に、具体的な内容についてお伺いいたしたいというふうに思います。
私、手元の一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律というので御質問をさせていただきたいというふうに思います。
介護休暇は、「連続する三月の期間内」というのが一つございます。この期間内において必要と認められたものとするというのが一点。もう一点は、継続する一の状態というのが条件として出てきているわけでございます。この期間と、ここに記されました継続する一の状態ということについてお尋ねしたい。どのような解釈をもってこれを運用していくのか、御質問をいたしたいと思います。
この発言だけを見る →私、手元の一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律というので御質問をさせていただきたいというふうに思います。
介護休暇は、「連続する三月の期間内」というのが一つございます。この期間内において必要と認められたものとするというのが一点。もう一点は、継続する一の状態というのが条件として出てきているわけでございます。この期間と、ここに記されました継続する一の状態ということについてお尋ねしたい。どのような解釈をもってこれを運用していくのか、御質問をいたしたいと思います。
堀
堀籠幸男#29
○堀籠最高裁判所長官代理者 これは一般職の勤務時間法案の内容でございますが、この「一の継続する状態」の意義につきましては、一定の事由に基づき介護を必要とする状態が認められた後、その事由に基づく介護を必要とする状態が終了し、その後に社会通念上これとは別個の新たな事由が生じ、これに基づく介護が必要であると認める場合には、これは改めて介護休暇を必要とすることができるという意味であると理解しておりまして、一つの事由が継続する限りは、職員は三カ月の範囲内で断続的あるいは継続的に介護休暇をとることができるというふうに私どもは承知しているところでございます。
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