本会議
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会
会議録情報#0
平成八年二月二十日(火曜日)
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平成八年二月二十日
午後一時 本会議
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○本日の会議に付した案件
行政改革委員会委員任命につき同意を求めるの
件
中川国務大臣の高速増殖原型炉「もんじゅ」の
ナトリウム漏えい事故に関する報告及び質疑
午後一時四分開議
この発言だけを見る →—————————————
平成八年二月二十日
午後一時 本会議
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○本日の会議に付した案件
行政改革委員会委員任命につき同意を求めるの
件
中川国務大臣の高速増殖原型炉「もんじゅ」の
ナトリウム漏えい事故に関する報告及び質疑
午後一時四分開議
土
土
土井たか子#2
○議長(土井たか子君) お諮りいたします。
内閣から、行政改革委員会委員に宮崎勇さんを任命したいので、本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに賛成の皆さんの起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →内閣から、行政改革委員会委員に宮崎勇さんを任命したいので、本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに賛成の皆さんの起立を求めます。
〔賛成者起立〕
土
土井たか子#3
○議長(土井たか子君) 起立多数。よって、同意を与えることに決まりました。
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国務大臣の発言(高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する報告)
この発言だけを見る →————◇—————
国務大臣の発言(高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する報告)
土
土井たか子#4
○議長(土井たか子君) 中川国務大臣から、高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する報告のため、発言を求められております。これを許します。国務大臣中川秀直さん。
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
この発言だけを見る →〔国務大臣中川秀直君登壇〕
中
中川秀直#5
○国務大臣(中川秀直君) 昨年末に発生した高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故につきまして御報告を申し上げます。
「もんじゅ」は、実験炉「常陽」等での研究開発成果を踏まえ、高速増殖炉としての安全性や信頼性の確立を目指して開発を進めているものであり、一昨年四月、核分裂が定常的に持続する臨界状態に達した後、性能試験を実施してまいりました。
試験のために出力上昇中の昨年十二月八日午後七時四十七分、ナトリウムが漏えいするという事故が発生しました。今回の事故は二次系のナトリウムの漏えいであり、周辺公衆及び従事者への放射性物質による影響はございませんでした。また、原子炉は安全に停止し、炉心への影響もありませんでした。
しかしながら、高い信頼性を確保することとしていたにもかかわらず、現実にナトリウム漏えいが発生し、また、原子炉を停止するまでに時間がかかったこと等により、ナトリウムの漏えいが長時間続き、ナトリウム火災の影響を拡大させ、さらに、事故発生後の動力炉・核燃料開発事業団の情報公開等に係る不適切な対応によって、地元の方々や国民の皆様に不安感、不信感を与えるという大変遺憾な結果を引き起こし、原子力行政を預かる者として心からおわびを申し上げます。
私自身、就任直後の本年一月十七日に現地を訪問し、地元自治体を初めとする皆様のお話を直接伺い、一刻も早くこれらの不安、不信を解消していくことの必要性を強く認識いたしました。
そのためには、まず何よりも徹底した原因究明を進め、万全の安全対策を講ずることが重要であります。このため、安全規制部局である原子力安全局に、外部の専門家及び当庁職員から成る事故調査・検討タスクフォースを設置し、原子炉等規制法に基づく立入検査等により、原因の究明、事実関係の解明、調査を鋭意進めておるところでございます。
他方、総理府に設置された内閣総理大臣の諮問機関である原子力安全委員会におかれましては、第三者機関として、独自の立場から原因の究明及び再発防止のための調査審議を行うこととされ、専門のワーキンググループを設置し、直接現地調査を実施する等により検討が進められております。
科学技術庁においては、去る二月九日、これまでの調査検討の結果を取りまとめ、公表をいたしました。この取りまとめでは、今回の事故において極めて重く受けとめる必要がある以下の三点について、おのおの、現段階までの調査で明らかになった事実関係、それらに対する見解及び引き続き調査検討が必要な事項を整理しております。
第一点目は、高い信頼性を確保することとしていたにもかかわらず、現実にナトリウム漏えいが発生するに至った原因についてであります。
この取りまとめの際、二次主冷却系中間熱交換器の出口付近に設置されたナトリウム温度計のさやの細管部分が折れ、その部分を通じてナトリウムが漏えいした可能性が高いと考えられておりましたが、これにつきましては、その後の当該温度計部の切り出しによって確認をされております。
現在は、切り出した温度計部について、日本原子力研究所及び金属材料技術研究所において、電子顕微鏡による破面観察を行う等詳細な調査を実施しているところでございます。現在までの破面検査の結果では、細管部分が折れたのは疲労破壊による可能性が高いと考えられております。一方、動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センターにおいて、ナトリウム漏えい実験、解析等を行っております。
第二点目は、ナトリウム漏えいを初期の段階で掌握し、火災拡大に至らないように適切に対処できなかったという漏えい後の拡大防止についてであります。
これまでの調査の結果、原子炉の早期停止等の適切な運転操作が行われなかったのは、異常時運転手順書の記載に問題があるほか、運転員の判断にも適切性が欠けていたことに起因していると考えられております。また、ナトリウム火災検知システム等の設備面にも問題があったと考えられておりますが、引き続き調査検討を進めることとしております。
第三点目は、動力炉・核燃料開発事業団の事故に伴う対外対応についてであります。
これまでの調査の結果、事故発生の第一報については、通報連絡の時間を短縮するため、だれが状況を判断して連絡を行うかについて再検討をする必要があること等を指摘しております。また、初期の現場入域調査の結果に関する情報提供については、安全規制当局に正確な情報の提供が行われず、速やかな公表もなされなかったこと、ビデオ等の情報の公開について大きな問題があったこと等がありましたが、これらについては、引き続き事実関係の調査、把握に努めてまいります。さらに、対外対応を行う体制も不十分であり、これについても引き続き調査検討を進めることとしております。
また、今回の事故の経験を踏まえ、科学技術庁自身が情報を的確かつ迅速に入手する体制を構築する必要があると判断し、現地に常駐する運転管理専門官制度を強化する等、当面取り組んでいくべき運転管理面の対応についての考え方もあわせて取りまとめました。特に、事故時における情報公開のあり方等について幅広く検討し、事業者のみならず科学技術庁みずからも調査、確認した内容を、現地を含めて一層積極的に公表していくことといたします。さらに、設計、検査及び品質管理等に係る安全規制面においての改善策についても、原因究明の結果を踏まえて取り組んでいく所存であります。
今後、さらに調査を進め、万全の安全対策を講ずるとともに、節目節目には必ず積極的かつ速やかな情報の提供に努め、地元の方々や国民の皆様の御理解と信頼が得られるよう最大限の努力を重ねてまいりたいと考えております。拍手
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国務大臣の発言(高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する報告)に対する質疑
この発言だけを見る →「もんじゅ」は、実験炉「常陽」等での研究開発成果を踏まえ、高速増殖炉としての安全性や信頼性の確立を目指して開発を進めているものであり、一昨年四月、核分裂が定常的に持続する臨界状態に達した後、性能試験を実施してまいりました。
試験のために出力上昇中の昨年十二月八日午後七時四十七分、ナトリウムが漏えいするという事故が発生しました。今回の事故は二次系のナトリウムの漏えいであり、周辺公衆及び従事者への放射性物質による影響はございませんでした。また、原子炉は安全に停止し、炉心への影響もありませんでした。
しかしながら、高い信頼性を確保することとしていたにもかかわらず、現実にナトリウム漏えいが発生し、また、原子炉を停止するまでに時間がかかったこと等により、ナトリウムの漏えいが長時間続き、ナトリウム火災の影響を拡大させ、さらに、事故発生後の動力炉・核燃料開発事業団の情報公開等に係る不適切な対応によって、地元の方々や国民の皆様に不安感、不信感を与えるという大変遺憾な結果を引き起こし、原子力行政を預かる者として心からおわびを申し上げます。
私自身、就任直後の本年一月十七日に現地を訪問し、地元自治体を初めとする皆様のお話を直接伺い、一刻も早くこれらの不安、不信を解消していくことの必要性を強く認識いたしました。
そのためには、まず何よりも徹底した原因究明を進め、万全の安全対策を講ずることが重要であります。このため、安全規制部局である原子力安全局に、外部の専門家及び当庁職員から成る事故調査・検討タスクフォースを設置し、原子炉等規制法に基づく立入検査等により、原因の究明、事実関係の解明、調査を鋭意進めておるところでございます。
他方、総理府に設置された内閣総理大臣の諮問機関である原子力安全委員会におかれましては、第三者機関として、独自の立場から原因の究明及び再発防止のための調査審議を行うこととされ、専門のワーキンググループを設置し、直接現地調査を実施する等により検討が進められております。
科学技術庁においては、去る二月九日、これまでの調査検討の結果を取りまとめ、公表をいたしました。この取りまとめでは、今回の事故において極めて重く受けとめる必要がある以下の三点について、おのおの、現段階までの調査で明らかになった事実関係、それらに対する見解及び引き続き調査検討が必要な事項を整理しております。
第一点目は、高い信頼性を確保することとしていたにもかかわらず、現実にナトリウム漏えいが発生するに至った原因についてであります。
この取りまとめの際、二次主冷却系中間熱交換器の出口付近に設置されたナトリウム温度計のさやの細管部分が折れ、その部分を通じてナトリウムが漏えいした可能性が高いと考えられておりましたが、これにつきましては、その後の当該温度計部の切り出しによって確認をされております。
現在は、切り出した温度計部について、日本原子力研究所及び金属材料技術研究所において、電子顕微鏡による破面観察を行う等詳細な調査を実施しているところでございます。現在までの破面検査の結果では、細管部分が折れたのは疲労破壊による可能性が高いと考えられております。一方、動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センターにおいて、ナトリウム漏えい実験、解析等を行っております。
第二点目は、ナトリウム漏えいを初期の段階で掌握し、火災拡大に至らないように適切に対処できなかったという漏えい後の拡大防止についてであります。
これまでの調査の結果、原子炉の早期停止等の適切な運転操作が行われなかったのは、異常時運転手順書の記載に問題があるほか、運転員の判断にも適切性が欠けていたことに起因していると考えられております。また、ナトリウム火災検知システム等の設備面にも問題があったと考えられておりますが、引き続き調査検討を進めることとしております。
第三点目は、動力炉・核燃料開発事業団の事故に伴う対外対応についてであります。
これまでの調査の結果、事故発生の第一報については、通報連絡の時間を短縮するため、だれが状況を判断して連絡を行うかについて再検討をする必要があること等を指摘しております。また、初期の現場入域調査の結果に関する情報提供については、安全規制当局に正確な情報の提供が行われず、速やかな公表もなされなかったこと、ビデオ等の情報の公開について大きな問題があったこと等がありましたが、これらについては、引き続き事実関係の調査、把握に努めてまいります。さらに、対外対応を行う体制も不十分であり、これについても引き続き調査検討を進めることとしております。
また、今回の事故の経験を踏まえ、科学技術庁自身が情報を的確かつ迅速に入手する体制を構築する必要があると判断し、現地に常駐する運転管理専門官制度を強化する等、当面取り組んでいくべき運転管理面の対応についての考え方もあわせて取りまとめました。特に、事故時における情報公開のあり方等について幅広く検討し、事業者のみならず科学技術庁みずからも調査、確認した内容を、現地を含めて一層積極的に公表していくことといたします。さらに、設計、検査及び品質管理等に係る安全規制面においての改善策についても、原因究明の結果を踏まえて取り組んでいく所存であります。
今後、さらに調査を進め、万全の安全対策を講ずるとともに、節目節目には必ず積極的かつ速やかな情報の提供に努め、地元の方々や国民の皆様の御理解と信頼が得られるよう最大限の努力を重ねてまいりたいと考えております。拍手
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国務大臣の発言(高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する報告)に対する質疑
土
笹
笹木竜三#7
○笹木竜三君 私は、新進党を代表して、高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故に関する報告について質疑を行わせていただきます。
まず最初に、二月十日早朝に発生した北海道・積丹半島国道二百二十九号線豊浜トンネル崩落事故によって二十名のとうとい生命が失われました。御冥福をお祈りいたし、御遺族に対し心からお悔やみ申し上げます。
昨年「もんじゅ」の事故が起きましてから、我々も新進党として十二月十五日には調査団を派遣、さらに十二月十八日には科学技術委員会として派遣、調査をいたしました。我々自身もその調査において動燃から虚偽のビデオの報告を受け、非常な憤りを感じました。立地自治体の住民も、ビデオ隠し等動燃の事故後の対応には大きな不信感を抱いております。さらに、動燃の事故発生直後におけるマニュアルの不備、不徹底にも非常な不安を感じています。
しかし、今回の事故については、単に事業者、動燃に対してのみではなく、科学技術庁に対してもその不信が向けられております。事故発生直後に科学技術庁の方が、事故の掌握がまだ十分なされてもいない段階で、「今回のは想定内の小さな事象だ」あるいは「七段階の中でゼロプラスのレベルだ」と言い張る感覚。動燃と国の対応に不安を感じた県が協定に基づき立入調査を実施すれば、それを公然と批判する体質。両方の言動ともに科学技術庁が訂正はされていますが、今回の事故では、残念ながら、実態を隠そうとばかりする動燃と科学技術庁という不信感を立地自治体の住民は持っております。
そこで、まず総理にぜひ実行していただきたいことがあります。事故を事象と言ったり、あるいはロケット打ち上げの失敗を、事故をふぐあいと言ったり、一般社会に通じないような奇異な言葉を役所の方々が使うのをやめてほしい。少なくとも一般社会の感覚に合った言葉で一般の人に説明をするときには話していただきたいと思うが、ぜひ総理の御意見をお聞かせ願いたいと思います。
今回の中間報告、大変な御苦労であったと思います。ただ、気になるのは、マニュアルの不備や運転員の判断ミスの指摘、そういったものに対する批判は明確になされているのに比べて、科学技術庁の監督指導の責任についての分析、報告が余りに少ないことです。
ナトリウム漏れを起こした温度検出器が検査項目に入っていないこと。あるいは、遠隔監視システム、テレビモニターがなく、ナトリウム漏れによる白煙の有無を確かめるために一々現場に行っており、判断がおくれたこと。ナトリウム漏えいの検出器の警報は中央制御室で発信する、しかし、ナトリウムの漏えい指示記録は中央制御室とは別室にあり、前兆現象を感知できなかったこと。さらに、配管の下の位置にエアダクトがあるのもナトリウムが漏れないことを前提にした設計でおかしい等々。これらはすべて安全審査体制の欠陥だと思います。
国が安全を管理して保障する、そのことを前提に各自治体は原子力発電の立地を受け入れています。事業者のみを前面に出すのではなく、国、科学技術庁が率先して安全性の見直しを行わなければ自治体は納得できません。国の監督指導のあり方も含めて、安全性、安全検査を徹底的に見直すべきだと考えますが、科学技術庁長官のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
また、今回の事故後の実態把握、調査をほとんど動燃と科学技術庁に任せているのは消極的に過ぎるのではないかと思います。現在、「もんじゅ」事故に関して、科学技術庁のミスや責任について調査を行っている機関はほとんど存在しません。総理が言われるように、このような事故の場合は、国民や専門家の前にその事実を明らかにし、原因究明と徹底した安全対策に取り組むことが必要だと考えます。事業者と指導監督の主体以外の、より中立的な機関によって調査を行うべきではないでしょうか。総理のお考えをお聞かせください。
また、今回の事故発生後、福井県への連絡は事故から五十三分後、敦賀市へは六十七分後と、連絡通報が非常におくれています。特に所内連絡に時間を要し、迅速な連絡がなされなかったという反省を踏まえ、例えば一斉ファクスシステムで自動的に自治体への連絡がなされるよう強力に指導すべきだと思いますが、科学技術庁長官の御意見をお聞かせください。
さて、今日のこの「もんじゅ」の事故が起きた後、総合エネルギー調査会あるいは原子力安全委員会の委員を務めたある学識経験者が次のように述べています。「今回の事故による計画のおくれと新増設のペースダウンで、二〇一〇年には原子力による電力が設備容量で計画より二千万キロワット程度足りなくなるのではないか」、このように懸念を持っておられる方は決して少なくありません。
また一方、立地自治体では「地域振興とは関係がない。徹底した安全性の見直しと情報公開、さらに原子力政策への国民の合意、これが得られなければ「もんじゅ」は凍結」と明言しています。今回の事故は高速増殖炉路線にどのような影響を与えるとお考えになるか、総理と科学技術庁長官の、御意見をお伺いしたいと思います。
さてここで、高速増殖炉、FBR政策についての総理の御認識をお尋ねいたします。
現在は世界のウランの価格は安定しており、プルトニウム価格の四分の一から八分の一と見積もられてもいます。また、ロシアの核兵器解体によるウランを買い付けすることも可能になっております。さらに、埋蔵ウランの採掘可能量も、コストや技術を高めていけば、投入を高めていけば、まだまだ増加するとも言われております。このような現状から、プルトニウムの商業化よりもずっと安い費用で、例えば五十年分のウラン燃料を確保できるという試算もあります。
また一方では、二十一世紀はプルトニウム余剰の時代とも言われて、フランスのFBRスーパーフェニックスも、増殖というよりも今では廃棄物燃焼あるいはプルトニウムの消費を効率よく行う炉として活用しようともしています。
以上のような事情から、資源の少ない我が国のエネルギー安全保障は、FBR路線よりも、次世代エネルギーまでのつなぎとして低濃縮ウランの備蓄の方がより合理的ではないかという意見もあります。FBR推進路線についての意味をどう訴えていくおつもりなのか、ぜひ首相の御意見をお聞かせいただきたいと思います。次に、通産大臣に御質問いたします。
FBRは二〇三〇年までに実用炉を目指すとあります。商業炉となれば、所管は資源エネルギー庁、通産省となります。今回の事故と中間報告を経た今、実用炉、商業炉計画に変更はあるのかないのか、これは二〇三〇年ぐらいのことを想定してですけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
さらに、平成六年の原子力長期計画には、高速増殖炉実用炉の経済性は軽水炉並みになる、高速増殖炉は実用炉の場合に軽水炉並みの建設費を達成していくと述べられています。それが本当に二〇三〇年までに達成可能と認識されているのかどうか、通産大臣、お答えいただきたいと思います。
さらに、さきに述べた軽水炉並みの経済性あるいは軽水炉並みの建設費、これを、高速増殖炉を実用炉、商業炉としていく条件と考えてよろしいのでしょうか、通産大臣のお答えをお聞かせ願いたいと思います。
次に、原子力の長期計画に関して質問さしていただきます。
かつて新型転換炉は、日本独自の炉型として原子力開発当初から開発が目指されてきたもので、天然ウラン、濃縮ウラン、プルトニウムのどれでも利用できる、高速増殖炉開発までのつなぎの原子炉と位置づけられていました。平成六年六月二十四日の原子力長期計画では、「新型転換炉による核燃料リサイクルを継続することによりMOX燃料の利用について国内外の理解と信頼を深めることは、将来の高速増殖炉による本格的なリサイクルを実現する上で重要です。」あるいは実証炉については「二〇〇〇年代初頭の運転開始を目標に建設計画を進めていきます。」と、この長期計画の中で建設推進をうたっています。
しかしながら、そのわずか一年二カ月後の平成七年八月二十五日には計画の撤回。電気事業連合会は、建設費、運転費ともに軽水炉の三倍になり、経済性に見通しが得られないとの理由から、新型転換炉実証炉計画を見直すよう七月に申し入れを行い、原子力委員会は建設断念を決定しております。
みずからの計画策定のわずか一年二カ月後の断念、余りにも唐突と言わざるを得ません。計画断念までに投入した資金が約三千億円、国の予算だけでも二千億円が費やされています。そして何よりも問題なのは、この多額の国費を投じたプロジェクトの中止が国会のいかなる検討を経ることもなく行われていることです。原子力長期計画のあり方、原子力委員会の位置づけについては疑問を持たないではおれません。
また、今回の事故をきっかけとして、立地自治体では、国策としてのエネルギー政策にもっと国民的な合意を得る努力をしていただきたいという要求が強まっております。原子力委員会の人選が若干偏っているのではないか、あるいは審議があるとはいっても最初からシナリオができている等の問題が指摘されることもあります。原子力委員会の審議をもとにして、より広範な議論を起こし、それを踏まえて原子力長期計画を決定していくべきだと考えます。それがまた立地自治体の望みにもかなうことだと考えます。
以上のことから、首相にまず、原子力長期計画さらにエネルギー需給長期計画は国会の承認を得るべきだと思うが、ぜひお考えをお聞かせいただきたいと思います。
さらに、かつてのATRあるいは現在のFBR、「もんじゅ」、さらに、これから科学技術振興の予算は増額がされていくと思いますが、大規模な科学技術の振興プロジェクトについては、国会の中に評価機関を設置することが必要ではないかと考えます。国策の基本、エネルギー政策を国会の中でもっと明確に位置づけることがどうしても必要だと考えるものです。総理には、与党第一党の党首として、ぜひお考えをお聞かせいただきたいと思います。
最後に、一日も早く原因の究明がなされ、徹底した情報公開が速いスピードで進むことを願いまして、私の質疑とさせていただきます。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
この発言だけを見る →まず最初に、二月十日早朝に発生した北海道・積丹半島国道二百二十九号線豊浜トンネル崩落事故によって二十名のとうとい生命が失われました。御冥福をお祈りいたし、御遺族に対し心からお悔やみ申し上げます。
昨年「もんじゅ」の事故が起きましてから、我々も新進党として十二月十五日には調査団を派遣、さらに十二月十八日には科学技術委員会として派遣、調査をいたしました。我々自身もその調査において動燃から虚偽のビデオの報告を受け、非常な憤りを感じました。立地自治体の住民も、ビデオ隠し等動燃の事故後の対応には大きな不信感を抱いております。さらに、動燃の事故発生直後におけるマニュアルの不備、不徹底にも非常な不安を感じています。
しかし、今回の事故については、単に事業者、動燃に対してのみではなく、科学技術庁に対してもその不信が向けられております。事故発生直後に科学技術庁の方が、事故の掌握がまだ十分なされてもいない段階で、「今回のは想定内の小さな事象だ」あるいは「七段階の中でゼロプラスのレベルだ」と言い張る感覚。動燃と国の対応に不安を感じた県が協定に基づき立入調査を実施すれば、それを公然と批判する体質。両方の言動ともに科学技術庁が訂正はされていますが、今回の事故では、残念ながら、実態を隠そうとばかりする動燃と科学技術庁という不信感を立地自治体の住民は持っております。
そこで、まず総理にぜひ実行していただきたいことがあります。事故を事象と言ったり、あるいはロケット打ち上げの失敗を、事故をふぐあいと言ったり、一般社会に通じないような奇異な言葉を役所の方々が使うのをやめてほしい。少なくとも一般社会の感覚に合った言葉で一般の人に説明をするときには話していただきたいと思うが、ぜひ総理の御意見をお聞かせ願いたいと思います。
今回の中間報告、大変な御苦労であったと思います。ただ、気になるのは、マニュアルの不備や運転員の判断ミスの指摘、そういったものに対する批判は明確になされているのに比べて、科学技術庁の監督指導の責任についての分析、報告が余りに少ないことです。
ナトリウム漏れを起こした温度検出器が検査項目に入っていないこと。あるいは、遠隔監視システム、テレビモニターがなく、ナトリウム漏れによる白煙の有無を確かめるために一々現場に行っており、判断がおくれたこと。ナトリウム漏えいの検出器の警報は中央制御室で発信する、しかし、ナトリウムの漏えい指示記録は中央制御室とは別室にあり、前兆現象を感知できなかったこと。さらに、配管の下の位置にエアダクトがあるのもナトリウムが漏れないことを前提にした設計でおかしい等々。これらはすべて安全審査体制の欠陥だと思います。
国が安全を管理して保障する、そのことを前提に各自治体は原子力発電の立地を受け入れています。事業者のみを前面に出すのではなく、国、科学技術庁が率先して安全性の見直しを行わなければ自治体は納得できません。国の監督指導のあり方も含めて、安全性、安全検査を徹底的に見直すべきだと考えますが、科学技術庁長官のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
また、今回の事故後の実態把握、調査をほとんど動燃と科学技術庁に任せているのは消極的に過ぎるのではないかと思います。現在、「もんじゅ」事故に関して、科学技術庁のミスや責任について調査を行っている機関はほとんど存在しません。総理が言われるように、このような事故の場合は、国民や専門家の前にその事実を明らかにし、原因究明と徹底した安全対策に取り組むことが必要だと考えます。事業者と指導監督の主体以外の、より中立的な機関によって調査を行うべきではないでしょうか。総理のお考えをお聞かせください。
また、今回の事故発生後、福井県への連絡は事故から五十三分後、敦賀市へは六十七分後と、連絡通報が非常におくれています。特に所内連絡に時間を要し、迅速な連絡がなされなかったという反省を踏まえ、例えば一斉ファクスシステムで自動的に自治体への連絡がなされるよう強力に指導すべきだと思いますが、科学技術庁長官の御意見をお聞かせください。
さて、今日のこの「もんじゅ」の事故が起きた後、総合エネルギー調査会あるいは原子力安全委員会の委員を務めたある学識経験者が次のように述べています。「今回の事故による計画のおくれと新増設のペースダウンで、二〇一〇年には原子力による電力が設備容量で計画より二千万キロワット程度足りなくなるのではないか」、このように懸念を持っておられる方は決して少なくありません。
また一方、立地自治体では「地域振興とは関係がない。徹底した安全性の見直しと情報公開、さらに原子力政策への国民の合意、これが得られなければ「もんじゅ」は凍結」と明言しています。今回の事故は高速増殖炉路線にどのような影響を与えるとお考えになるか、総理と科学技術庁長官の、御意見をお伺いしたいと思います。
さてここで、高速増殖炉、FBR政策についての総理の御認識をお尋ねいたします。
現在は世界のウランの価格は安定しており、プルトニウム価格の四分の一から八分の一と見積もられてもいます。また、ロシアの核兵器解体によるウランを買い付けすることも可能になっております。さらに、埋蔵ウランの採掘可能量も、コストや技術を高めていけば、投入を高めていけば、まだまだ増加するとも言われております。このような現状から、プルトニウムの商業化よりもずっと安い費用で、例えば五十年分のウラン燃料を確保できるという試算もあります。
また一方では、二十一世紀はプルトニウム余剰の時代とも言われて、フランスのFBRスーパーフェニックスも、増殖というよりも今では廃棄物燃焼あるいはプルトニウムの消費を効率よく行う炉として活用しようともしています。
以上のような事情から、資源の少ない我が国のエネルギー安全保障は、FBR路線よりも、次世代エネルギーまでのつなぎとして低濃縮ウランの備蓄の方がより合理的ではないかという意見もあります。FBR推進路線についての意味をどう訴えていくおつもりなのか、ぜひ首相の御意見をお聞かせいただきたいと思います。次に、通産大臣に御質問いたします。
FBRは二〇三〇年までに実用炉を目指すとあります。商業炉となれば、所管は資源エネルギー庁、通産省となります。今回の事故と中間報告を経た今、実用炉、商業炉計画に変更はあるのかないのか、これは二〇三〇年ぐらいのことを想定してですけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
さらに、平成六年の原子力長期計画には、高速増殖炉実用炉の経済性は軽水炉並みになる、高速増殖炉は実用炉の場合に軽水炉並みの建設費を達成していくと述べられています。それが本当に二〇三〇年までに達成可能と認識されているのかどうか、通産大臣、お答えいただきたいと思います。
さらに、さきに述べた軽水炉並みの経済性あるいは軽水炉並みの建設費、これを、高速増殖炉を実用炉、商業炉としていく条件と考えてよろしいのでしょうか、通産大臣のお答えをお聞かせ願いたいと思います。
次に、原子力の長期計画に関して質問さしていただきます。
かつて新型転換炉は、日本独自の炉型として原子力開発当初から開発が目指されてきたもので、天然ウラン、濃縮ウラン、プルトニウムのどれでも利用できる、高速増殖炉開発までのつなぎの原子炉と位置づけられていました。平成六年六月二十四日の原子力長期計画では、「新型転換炉による核燃料リサイクルを継続することによりMOX燃料の利用について国内外の理解と信頼を深めることは、将来の高速増殖炉による本格的なリサイクルを実現する上で重要です。」あるいは実証炉については「二〇〇〇年代初頭の運転開始を目標に建設計画を進めていきます。」と、この長期計画の中で建設推進をうたっています。
しかしながら、そのわずか一年二カ月後の平成七年八月二十五日には計画の撤回。電気事業連合会は、建設費、運転費ともに軽水炉の三倍になり、経済性に見通しが得られないとの理由から、新型転換炉実証炉計画を見直すよう七月に申し入れを行い、原子力委員会は建設断念を決定しております。
みずからの計画策定のわずか一年二カ月後の断念、余りにも唐突と言わざるを得ません。計画断念までに投入した資金が約三千億円、国の予算だけでも二千億円が費やされています。そして何よりも問題なのは、この多額の国費を投じたプロジェクトの中止が国会のいかなる検討を経ることもなく行われていることです。原子力長期計画のあり方、原子力委員会の位置づけについては疑問を持たないではおれません。
また、今回の事故をきっかけとして、立地自治体では、国策としてのエネルギー政策にもっと国民的な合意を得る努力をしていただきたいという要求が強まっております。原子力委員会の人選が若干偏っているのではないか、あるいは審議があるとはいっても最初からシナリオができている等の問題が指摘されることもあります。原子力委員会の審議をもとにして、より広範な議論を起こし、それを踏まえて原子力長期計画を決定していくべきだと考えます。それがまた立地自治体の望みにもかなうことだと考えます。
以上のことから、首相にまず、原子力長期計画さらにエネルギー需給長期計画は国会の承認を得るべきだと思うが、ぜひお考えをお聞かせいただきたいと思います。
さらに、かつてのATRあるいは現在のFBR、「もんじゅ」、さらに、これから科学技術振興の予算は増額がされていくと思いますが、大規模な科学技術の振興プロジェクトについては、国会の中に評価機関を設置することが必要ではないかと考えます。国策の基本、エネルギー政策を国会の中でもっと明確に位置づけることがどうしても必要だと考えるものです。総理には、与党第一党の党首として、ぜひお考えをお聞かせいただきたいと思います。
最後に、一日も早く原因の究明がなされ、徹底した情報公開が速いスピードで進むことを願いまして、私の質疑とさせていただきます。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
橋
橋本龍太郎#8
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 去る二月十日発生をいたしました北海道豊浜トンネル崩落事故におきまして、残念ながら二十名の人命が失われました。犠牲になられました方々の御冥福を心からお祈り申し上げます。
次に、笹木議員から御質問のありましたことに順次お答えをいたします。
まず、「もんじゅ」の事故に対する科学技術庁の監督指導の問題についてのお尋ねでありますが、確かに、事象などといった専門家の間で使われる言葉、それが一般になじみのない言葉であり、わかりやすく説明する努力が必要であるという御指摘は、この件にかかわらず、他の問題についても同様だと考えます。
また、「もんじゅ」の事故発生後、その後の一連の動燃事業団の対応によりまして、地元の方々や国民の間に不安感、不信感を与える結果となりましたことは、私も大変残念なことだと考えております。この問題につきましては、動燃事業団みずからが改善をしていくことが当然必要でありますけれども、科学技術庁自身も監督指導の徹底に鋭意努力をいたしております。
用います言葉の点につきましては、議員の御指摘を私は大事に受けとめたいと思います。
次に、中立的な機関による調査を行うべきだというお尋ねをいただきました。
今回の「もんじゅ」の事故につきましては、まず科学技術庁の安全規制を行う原子力安全局におきまして、大学、研究機関などの専門家を中心とするタスクフォースを設置し、原因調査等を進めておるところでありまして、これまでの調査により、ナトリウム漏えいの発生原因等の重要な点が明らかになったという印象を持っております。
また、総理府に設置された諮問機関であり、国会の同意を得て内閣総理大臣が任命する委員から成る原子力安全委員会におきましては、議員が御指摘のような独自の立場から原因の究明及び再発防止のための調査審議を行うこととされ、専門家のグループを設けて現地調査を実施する等鋭意検討が進められており、こうした体制により今回の事故の調査等は適切に実施されると考えております。次に、低濃縮ウランの備蓄をどう考えるかということとともに、今後のFBR路線についてのお尋ねがございました。
今後の高速増殖炉開発の意義と事故による影響につきましては、原子力は、資源に乏しい我が国にとりまして、エネルギーの安定供給、地球環境問題への対応の観点から、安全を前提に当然いたさなければなりませんけれども、大切なエネルギー源であると考えます。原子力を長期にわたって安定的なエネルギーとして活用していこうと考えますと、限られたウラン資源を有効に利用することのできる高速増殖炉の研究開発の意義は、私は重要だと思います。今後の高速増殖炉の開発に当たりましては、今般の事故の経験を十分生かしながら、幅の広い御意見を伺い、今後の進め方にこれをいかに的確に反映できるかという点に努力をしていきたい、そのように考えております。
次に、現行の長期エネルギー需給見通しは、我が国におけるエネルギーの安定供給の確保と地球温暖化防止に向けた責務を果たすためのエネルギー政策の目標として、平成六年六月に総合エネルギー調査会における審議を経て取りまとめられました。この見通しの作成に当たりましては、エネルギー関係者の方々だけではなく、学識経験者あるいは消費者代表等幅広い分野からの委員に御参加をいただきまして御審議をいただいたところでありますし、また、同年の九月には総合エネルギー対策推進閣僚会議において御報告を受けております。
なお、言うまでもなく、この見通しを踏まえた具体的なエネルギー政策の実施に当たりましては、所要の法律、予算等に関し国会において御審議をいただいているところであります。
次に、原子力長期計画につきましては、現行の計画は、二十一世紀を見据えた我が国の原子力開発利用の基本方針及び具体的推進方策を明らかにするという観点で、平成六年六月、内閣総理大臣の諮問機関である原子力委員会が策定をいたしました。この長期計画は、原子力委員会におきまして国民各界各層の御意見を十分踏まえて策定をされ、閣議において報告をされまして、基本的には政府の政策指針としての性格を有しております。
なお、言うまでもなく、原子力長期計画を踏まえました具体的な施策の実施に当たりましては、所要の法律、予算等に関し国会において御審議をいただいているところであります。
次に、国会内にプロジェクト評価の機関を設置すべきではないかというお尋ねをいただきましたが、これは、その是非について内閣としてお答えをすべき立場ではない点はまず御理解をいただきたいと思います。
ATRあるいはFBRなど原子力開発プロジェクトにつきましては、原子力委員会が策定した長期計画などに従い具体的な開発は進められているところでありますし、その開発過程におきましても、原子力委員会により所要の評価が行われております。この原子力委員会は、科学技術庁長官を委員長として、委員は両議院の同意を得て任命されることとなっているところであります。
言うまでもなく、この原子力委員会の審議に当たりまして、各界各層の御意見が十分反映されるように努めていくと同時に、今後とも広く国民各位の御理解を得ていくことが何より必要だと考えております。
残余の問題につきましては、関係大臣から御答弁をさせます。拍手
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
この発言だけを見る →次に、笹木議員から御質問のありましたことに順次お答えをいたします。
まず、「もんじゅ」の事故に対する科学技術庁の監督指導の問題についてのお尋ねでありますが、確かに、事象などといった専門家の間で使われる言葉、それが一般になじみのない言葉であり、わかりやすく説明する努力が必要であるという御指摘は、この件にかかわらず、他の問題についても同様だと考えます。
また、「もんじゅ」の事故発生後、その後の一連の動燃事業団の対応によりまして、地元の方々や国民の間に不安感、不信感を与える結果となりましたことは、私も大変残念なことだと考えております。この問題につきましては、動燃事業団みずからが改善をしていくことが当然必要でありますけれども、科学技術庁自身も監督指導の徹底に鋭意努力をいたしております。
用います言葉の点につきましては、議員の御指摘を私は大事に受けとめたいと思います。
次に、中立的な機関による調査を行うべきだというお尋ねをいただきました。
今回の「もんじゅ」の事故につきましては、まず科学技術庁の安全規制を行う原子力安全局におきまして、大学、研究機関などの専門家を中心とするタスクフォースを設置し、原因調査等を進めておるところでありまして、これまでの調査により、ナトリウム漏えいの発生原因等の重要な点が明らかになったという印象を持っております。
また、総理府に設置された諮問機関であり、国会の同意を得て内閣総理大臣が任命する委員から成る原子力安全委員会におきましては、議員が御指摘のような独自の立場から原因の究明及び再発防止のための調査審議を行うこととされ、専門家のグループを設けて現地調査を実施する等鋭意検討が進められており、こうした体制により今回の事故の調査等は適切に実施されると考えております。次に、低濃縮ウランの備蓄をどう考えるかということとともに、今後のFBR路線についてのお尋ねがございました。
今後の高速増殖炉開発の意義と事故による影響につきましては、原子力は、資源に乏しい我が国にとりまして、エネルギーの安定供給、地球環境問題への対応の観点から、安全を前提に当然いたさなければなりませんけれども、大切なエネルギー源であると考えます。原子力を長期にわたって安定的なエネルギーとして活用していこうと考えますと、限られたウラン資源を有効に利用することのできる高速増殖炉の研究開発の意義は、私は重要だと思います。今後の高速増殖炉の開発に当たりましては、今般の事故の経験を十分生かしながら、幅の広い御意見を伺い、今後の進め方にこれをいかに的確に反映できるかという点に努力をしていきたい、そのように考えております。
次に、現行の長期エネルギー需給見通しは、我が国におけるエネルギーの安定供給の確保と地球温暖化防止に向けた責務を果たすためのエネルギー政策の目標として、平成六年六月に総合エネルギー調査会における審議を経て取りまとめられました。この見通しの作成に当たりましては、エネルギー関係者の方々だけではなく、学識経験者あるいは消費者代表等幅広い分野からの委員に御参加をいただきまして御審議をいただいたところでありますし、また、同年の九月には総合エネルギー対策推進閣僚会議において御報告を受けております。
なお、言うまでもなく、この見通しを踏まえた具体的なエネルギー政策の実施に当たりましては、所要の法律、予算等に関し国会において御審議をいただいているところであります。
次に、原子力長期計画につきましては、現行の計画は、二十一世紀を見据えた我が国の原子力開発利用の基本方針及び具体的推進方策を明らかにするという観点で、平成六年六月、内閣総理大臣の諮問機関である原子力委員会が策定をいたしました。この長期計画は、原子力委員会におきまして国民各界各層の御意見を十分踏まえて策定をされ、閣議において報告をされまして、基本的には政府の政策指針としての性格を有しております。
なお、言うまでもなく、原子力長期計画を踏まえました具体的な施策の実施に当たりましては、所要の法律、予算等に関し国会において御審議をいただいているところであります。
次に、国会内にプロジェクト評価の機関を設置すべきではないかというお尋ねをいただきましたが、これは、その是非について内閣としてお答えをすべき立場ではない点はまず御理解をいただきたいと思います。
ATRあるいはFBRなど原子力開発プロジェクトにつきましては、原子力委員会が策定した長期計画などに従い具体的な開発は進められているところでありますし、その開発過程におきましても、原子力委員会により所要の評価が行われております。この原子力委員会は、科学技術庁長官を委員長として、委員は両議院の同意を得て任命されることとなっているところであります。
言うまでもなく、この原子力委員会の審議に当たりまして、各界各層の御意見が十分反映されるように努めていくと同時に、今後とも広く国民各位の御理解を得ていくことが何より必要だと考えております。
残余の問題につきましては、関係大臣から御答弁をさせます。拍手
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
中
中川秀直#9
○国務大臣(中川秀直君) 温度計が安全審査項目に入っていないこと等、「もんじゅ」の安全審査のあり方等についてのお尋ねでございますが、御指摘の点は事実でございます。今回の事故の原因究明作業の結果を踏まえ、設計、検査及び品質管理等に係る安全規制面における改善策の検討の中でしっかりと取り組んでまいる所存であります。また、原子力安全委員会に設置された今回の事故に関する調査検討のためのワーキンググループにおきましては、第三者機関として、御指摘の点も十分に留意し、原因究明及び再発防止のための調査審議が行われていると承知をいたしております。
事故発生後の地元自治体への連絡についてのお尋ねでございますけれども、今回の事故の場合、事故発生から地元自治体等関係機関への第一報までに約五十分かかり、地元自治体等から遅いとの御指摘を強くいただきました。これは十分改善していかなければならないと受けとめております。この点に関しては、事故調査・検討タスクフォースの調査状況の取りまとめの中でも明確に指摘をさせていただいたところであります。
具体的には、通報連絡体制の改善策として、だれが状況を判断して関係機関に連絡を行うかについての再検討や時間外等における緊急時対応の検討、さらには動燃と関係機関との間で情報伝達の方策を十分協議するとともに、必要に応じ設備面等も改善する必要性等を考えております。これらの諸点を踏まえまして、事故時の連絡通報体制を改善すべく今後とも全力で努力をしてまいります。
今回の事故の高速増殖炉路線に与える影響に関するお尋ねにつきましては、総理から御答弁したとおりでございますので、私としても、この方針に従い努力をしてまいりたいと考えております。
エネルギーの安全保障としてウランの買いだめの方がより経済的ではないか、こういう御指摘でございますが、ウランの備蓄あるいは買いだめについては、経済性及び供給面での量的側面あるいは市場環境等々から考えましてもおのずと限度があると存じますし、また国際協調の面でも配慮をしなければなりません。したがいまして、これらに多くを期待することは適切でなく、原子力を長期にわたって安定的なエネルギー源としていくために、限られたウラン資源を有効に利用することができる高速増殖炉の開発は必要である、このように考えております。
以上でございます。拍手
〔国務大臣塚原俊平君登壇〕
この発言だけを見る →事故発生後の地元自治体への連絡についてのお尋ねでございますけれども、今回の事故の場合、事故発生から地元自治体等関係機関への第一報までに約五十分かかり、地元自治体等から遅いとの御指摘を強くいただきました。これは十分改善していかなければならないと受けとめております。この点に関しては、事故調査・検討タスクフォースの調査状況の取りまとめの中でも明確に指摘をさせていただいたところであります。
具体的には、通報連絡体制の改善策として、だれが状況を判断して関係機関に連絡を行うかについての再検討や時間外等における緊急時対応の検討、さらには動燃と関係機関との間で情報伝達の方策を十分協議するとともに、必要に応じ設備面等も改善する必要性等を考えております。これらの諸点を踏まえまして、事故時の連絡通報体制を改善すべく今後とも全力で努力をしてまいります。
今回の事故の高速増殖炉路線に与える影響に関するお尋ねにつきましては、総理から御答弁したとおりでございますので、私としても、この方針に従い努力をしてまいりたいと考えております。
エネルギーの安全保障としてウランの買いだめの方がより経済的ではないか、こういう御指摘でございますが、ウランの備蓄あるいは買いだめについては、経済性及び供給面での量的側面あるいは市場環境等々から考えましてもおのずと限度があると存じますし、また国際協調の面でも配慮をしなければなりません。したがいまして、これらに多くを期待することは適切でなく、原子力を長期にわたって安定的なエネルギー源としていくために、限られたウラン資源を有効に利用することができる高速増殖炉の開発は必要である、このように考えております。
以上でございます。拍手
〔国務大臣塚原俊平君登壇〕
塚
塚原俊平#10
○国務大臣(塚原俊平君) 二〇三〇年までに実用炉を目指すという従来の計画だが、今回の事故及び二月九日の中間報告を経て、実用炉、商業炉計画に変更がないのかということ、それからまた、経済性の観点にかんがみ二〇三〇年までに実用化の達成は可能と考えるのか、さらに、この状況で高速増殖炉を選択するとした場合の背景は何かというような御質問をいただきました。
資源が乏しい我が国にとりましては、エネルギーの安定供給や地球の環境問題への対応は重要な課題であると考えております。このような観点から、安全の確保と国民の理解を大前提に、原子力政策を着実に推進していくことが重要であると認識をしております。高速増殖炉はウラン資源の利用効率を飛躍的に高めることができるものでありますし、その長期的な開発意義を踏まえまして、また、今回の事故の経験を十分に生かしながら、幅広い御意見を伺い、それらを今後の政策に的確に反映していくことが重要であるというふうに考えております。
さらに、高速増殖炉の二〇三〇年実用化の達成可能性等についてのお尋ねがありましたが、これは、高速増殖炉の実用化については、安全の確保を大前提として、エネルギー情勢、技術開発の進展状況等を背景として、供給の安定性、環境負荷、経済性等に係る総合的な評価に基づいて進められるものと考えております。
以上です。拍手
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この発言だけを見る →資源が乏しい我が国にとりましては、エネルギーの安定供給や地球の環境問題への対応は重要な課題であると考えております。このような観点から、安全の確保と国民の理解を大前提に、原子力政策を着実に推進していくことが重要であると認識をしております。高速増殖炉はウラン資源の利用効率を飛躍的に高めることができるものでありますし、その長期的な開発意義を踏まえまして、また、今回の事故の経験を十分に生かしながら、幅広い御意見を伺い、それらを今後の政策に的確に反映していくことが重要であるというふうに考えております。
さらに、高速増殖炉の二〇三〇年実用化の達成可能性等についてのお尋ねがありましたが、これは、高速増殖炉の実用化については、安全の確保を大前提として、エネルギー情勢、技術開発の進展状況等を背景として、供給の安定性、環境負荷、経済性等に係る総合的な評価に基づいて進められるものと考えております。
以上です。拍手
—————————————
土
今
今村修#12
○今村修君 社会民主党・護憲連合の今村修であります。
北海道の豊浜トンネル崩落事故は、御家族を初め多くの国民の祈りもむなしく、大変悲しい結果となりました。亡くなられた被害者の皆さんに心から御冥福をお祈り申し上げ、御家族の皆さんには心から哀悼の意を表します。もっと早く救出できればと思うとき、本当に残念でなりません。再びこうした悲しい事故を繰り返さないための万全の対策を強く要請いたします。
さて、私は、自由民主党、新党さきがけの御理解をいただき、社会民主党・護憲連合を代表し、ただいま中川科学技術庁長官から報告をされた高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故についてお伺いをいたします。
ことしは例年になく雪が多く、福井県敦賀市でも一メートル近い積雪を記録していると言います。この雪の中、動燃に対する国民の厳しい批判とともに、「もんじゅ」はいつになく強烈な風雪や波しぶきにさらされています。
その「もんじゅ」を見渡せる高台には、「文殊菩薩は、智慧を象徴し、獅子に乗っておられます。それは強大な力を持つ巨獣を智慧で完全にコントロールしている姿です。原子力の巨大なエネルギーもこのようにコントロールし、科学と教学の調和の上に立つのでなければ人類の幸福は望めません」と書かれた石碑が建っています。
しかし、今回の事故で明らかなように、みずからを過信し、思い上がった人間が文殊菩薩になることはしょせん無理でした。今回の事故を振り返るとき、動燃には、いや日本の原子力開発の中に、こうした思い上がりと過信、体質があることを指摘せざるを得ません。
しかるに、科学技術庁の「もんじゅ」ナトリウム漏えい事故に対する調査状況の取りまとめでは、こうした問題が欠落をしています。この取りまとめでは、一つ、高い信頼性を求められていながら事故を起こした、二つ、火災が拡大しないよう適切に対応できなかった、三つ、地元への報告のおくれやビデオ隠しなど対外的対応が不十分だったの三点を指摘し、特にビデオ隠しや事実と異なる報告などについては、「安全規制の基本を揺るがす問題」と厳しい認識を示しています。また、科学技術庁にも反省すべき点があったとして、現地の監督体制強化などの検討を明らかにしています。
しかし、これまでの安全審査や指導監督のあり方や体質、過信については十分に触れられず、事故の対応はあくまでも事業者が責任を持って行い、事故の状況や事故後に事業者のとった措置について安全規制当局に迅速かつ正確に連絡することが第一であるとしています。事故を起こした事業者が事故対策に当たったり、日常直接指導監督に当たってきた科学技術庁が事故調査に当たるというのでは、国民の理解を得ることは容易ではありません。
地元自治体への通報はおくれ、再三にわたりビデオや情報を隠し、これに本社も絡んだ事実を見るとき、過信や思い上がり、体質を改めることがまず必要で、それには、これまでの仕組み、システムを変える必要があると思います。
そこで、第一の質問として、国民の目から見て公平な判断ができる第三者機関をつくり、事故の調査や検査に当たらせること、また、地元自治体の同意なくして運転を再開しない、すべての情報は公開をし、国民の不信や不安を解消すべきと思いますが、総理の見解をお伺いします。
今回の事故は、発生と同時に原子炉を停止すれば事故を小さくできたにもかかわらず、判断を誤り事故を大きくしたことは重大であり、まさに人災と言わざるを得ません。
また、原因は温度計さや管の欠落と言われ、設計自体に問題があると指摘をされています。さらに、振動試験は行われず、安全審査の対象にもなっていません。そして、事故発生と同時に、想定にない事態が次から次へと発生をし、消火作業も行われず、空調ダクトの配置・停止ミスによりナトリウム化合物の拡散で計器類や配線の劣化が心配され、大幅な設計変更も必要と言われています。ライナーの変形では、原因をめぐって専門家の間で意見が対立をしています。
そこで、第二の質問として、かつてない重大な事故の責任を明らかにすること、また、事故原因の徹底的究明と復旧対策の現状、そのために必要とする期間、さらに、今回の事故による損害額と復旧費用を明らかにすることを科学技術庁長官にお伺いをいたします。
高速増殖炉開発を目指したドイツやアメリカなど多くの国々は、ナトリウムの制御困難等で次々と撤退しましたが、日本は巨額な経費をつぎ込み、開発を進めてまいりました。そして計画では、二〇〇〇年初頭に実証炉、二〇三〇年に実用炉の建設を目指してきました。この計画に合わせて、フランスやイギリスに委託したり東海や六ケ所の再処理工場でプルトニウムを確保することにしています。また、日本は核兵器をつくるのではないかとの世界の国々の疑惑を解消するため、余剰プルトニウムを持たないとし、プルサーマル計画を一九九〇年代後半に開始することにしてきました。
しかし、「もんじゅ」の事故や、福井、新潟、福島県知事の原子力計画の見直しなどの申し入れ、六ケ所再処理工場の操業延期などにより大幅な見直しが必要と思われます。
そこで、第三の質問として、高速増殖炉の開発計画、プルトニウム利用計画、プルサーマル計画の見直しが必要と思いますが、科学技術庁長官の見解をお伺いします。
最後に、ナトリウム管理が可能か十分検討し、困難な場合、高速増殖炉実用化計画からの撤退を含め再検討すべきと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
この発言だけを見る →北海道の豊浜トンネル崩落事故は、御家族を初め多くの国民の祈りもむなしく、大変悲しい結果となりました。亡くなられた被害者の皆さんに心から御冥福をお祈り申し上げ、御家族の皆さんには心から哀悼の意を表します。もっと早く救出できればと思うとき、本当に残念でなりません。再びこうした悲しい事故を繰り返さないための万全の対策を強く要請いたします。
さて、私は、自由民主党、新党さきがけの御理解をいただき、社会民主党・護憲連合を代表し、ただいま中川科学技術庁長官から報告をされた高速増殖原型炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故についてお伺いをいたします。
ことしは例年になく雪が多く、福井県敦賀市でも一メートル近い積雪を記録していると言います。この雪の中、動燃に対する国民の厳しい批判とともに、「もんじゅ」はいつになく強烈な風雪や波しぶきにさらされています。
その「もんじゅ」を見渡せる高台には、「文殊菩薩は、智慧を象徴し、獅子に乗っておられます。それは強大な力を持つ巨獣を智慧で完全にコントロールしている姿です。原子力の巨大なエネルギーもこのようにコントロールし、科学と教学の調和の上に立つのでなければ人類の幸福は望めません」と書かれた石碑が建っています。
しかし、今回の事故で明らかなように、みずからを過信し、思い上がった人間が文殊菩薩になることはしょせん無理でした。今回の事故を振り返るとき、動燃には、いや日本の原子力開発の中に、こうした思い上がりと過信、体質があることを指摘せざるを得ません。
しかるに、科学技術庁の「もんじゅ」ナトリウム漏えい事故に対する調査状況の取りまとめでは、こうした問題が欠落をしています。この取りまとめでは、一つ、高い信頼性を求められていながら事故を起こした、二つ、火災が拡大しないよう適切に対応できなかった、三つ、地元への報告のおくれやビデオ隠しなど対外的対応が不十分だったの三点を指摘し、特にビデオ隠しや事実と異なる報告などについては、「安全規制の基本を揺るがす問題」と厳しい認識を示しています。また、科学技術庁にも反省すべき点があったとして、現地の監督体制強化などの検討を明らかにしています。
しかし、これまでの安全審査や指導監督のあり方や体質、過信については十分に触れられず、事故の対応はあくまでも事業者が責任を持って行い、事故の状況や事故後に事業者のとった措置について安全規制当局に迅速かつ正確に連絡することが第一であるとしています。事故を起こした事業者が事故対策に当たったり、日常直接指導監督に当たってきた科学技術庁が事故調査に当たるというのでは、国民の理解を得ることは容易ではありません。
地元自治体への通報はおくれ、再三にわたりビデオや情報を隠し、これに本社も絡んだ事実を見るとき、過信や思い上がり、体質を改めることがまず必要で、それには、これまでの仕組み、システムを変える必要があると思います。
そこで、第一の質問として、国民の目から見て公平な判断ができる第三者機関をつくり、事故の調査や検査に当たらせること、また、地元自治体の同意なくして運転を再開しない、すべての情報は公開をし、国民の不信や不安を解消すべきと思いますが、総理の見解をお伺いします。
今回の事故は、発生と同時に原子炉を停止すれば事故を小さくできたにもかかわらず、判断を誤り事故を大きくしたことは重大であり、まさに人災と言わざるを得ません。
また、原因は温度計さや管の欠落と言われ、設計自体に問題があると指摘をされています。さらに、振動試験は行われず、安全審査の対象にもなっていません。そして、事故発生と同時に、想定にない事態が次から次へと発生をし、消火作業も行われず、空調ダクトの配置・停止ミスによりナトリウム化合物の拡散で計器類や配線の劣化が心配され、大幅な設計変更も必要と言われています。ライナーの変形では、原因をめぐって専門家の間で意見が対立をしています。
そこで、第二の質問として、かつてない重大な事故の責任を明らかにすること、また、事故原因の徹底的究明と復旧対策の現状、そのために必要とする期間、さらに、今回の事故による損害額と復旧費用を明らかにすることを科学技術庁長官にお伺いをいたします。
高速増殖炉開発を目指したドイツやアメリカなど多くの国々は、ナトリウムの制御困難等で次々と撤退しましたが、日本は巨額な経費をつぎ込み、開発を進めてまいりました。そして計画では、二〇〇〇年初頭に実証炉、二〇三〇年に実用炉の建設を目指してきました。この計画に合わせて、フランスやイギリスに委託したり東海や六ケ所の再処理工場でプルトニウムを確保することにしています。また、日本は核兵器をつくるのではないかとの世界の国々の疑惑を解消するため、余剰プルトニウムを持たないとし、プルサーマル計画を一九九〇年代後半に開始することにしてきました。
しかし、「もんじゅ」の事故や、福井、新潟、福島県知事の原子力計画の見直しなどの申し入れ、六ケ所再処理工場の操業延期などにより大幅な見直しが必要と思われます。
そこで、第三の質問として、高速増殖炉の開発計画、プルトニウム利用計画、プルサーマル計画の見直しが必要と思いますが、科学技術庁長官の見解をお伺いします。
最後に、ナトリウム管理が可能か十分検討し、困難な場合、高速増殖炉実用化計画からの撤退を含め再検討すべきと思いますが、総理の見解をお伺いいたします。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
橋
橋本龍太郎#13
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 冒頭、北海道豊浜トンネル崩落事故によりまして亡くなられた方々の御冥福を心からお祈りいたしますとともに、御家族に対し心から哀悼の意を表します。
まず、第三者機関についてのお尋ねでありましたが、今回の「もんじゅ」の事故につきましては、科学技術庁の安全規制を行う原子力安全局におきまして、大学や研究機関等の専門家を中心とするタスクフォースを設置して原因調査等を進めているところでありまして、これまでの調査によりまして、ナトリウム漏えいの発生原因等の重要な点が明らかになってまいりました。
また、総理府内に設置されました諮問機関であり、国会の御同意を得て内閣総理大臣が任命する委員から成ります原子力安全委員会におきまして、独自の立場から原因の究明及び再発防止のための調査審議を行うこととされ、専門家グループを設けて現地調査を実施する等鋭意検討が進められております。
こうした体制により、今回の事故の調査等は適切に実施されると考えております。
次に、「もんじゅ」の運転の再開及び情報公開についてお尋ねがございましたが、原子力開発におきましては、安全の確保が大前提であり、また、国民の皆様、特に地元の方々との信頼関係が何より不可欠だと信じております。しかしながら、先般の「もんじゅ」の事故及びその後の一連の動燃事業団の対応により、地元の方々や国民の皆様に不安感、不信感を与える結果になりましたことを大変残念に思っております。
私としては、地元の方々の同意がない限り、原子力行政というものは進められるものではないと思います。その意味で、「もんじゅ」の運転の再開のためには、地元の皆様が安心していただける状況をつくり出すことが何より大切なことだと考えておりますし、そのためには、徹底した原因究明を進め、万全の安全対策を講じるとともに、積極的かつ速やかな情報公開等によりまして、地元の方々を初めとする国民各位の御理解と信頼を回復するための努力をすることがまず何より先決であり、その前提であると思います。
次に、原子力は、資源に乏しい我が国にとりまして、エネルギーの安定供給や地球環境問題への対応の観点から、安全を基本とすることは当然でありますけれども、大切なエネルギー源であると考えております。原子力を長期にわたって安定的なエネルギー源としていく観点からは、限られたウラン資源を有効に利用することのできる高速増殖炉の研究開発の意義は重要だと思います。
今後の高速増殖炉開発に当たりましては、御指摘のナトリウム対策を含め今般の事故の経験も十分生かしながら、幅広い御意見を伺い、これを今後の進め方にいかに的確に反映していくか、こうした点に努力をしてまいりたい、そのように考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。拍手
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
この発言だけを見る →まず、第三者機関についてのお尋ねでありましたが、今回の「もんじゅ」の事故につきましては、科学技術庁の安全規制を行う原子力安全局におきまして、大学や研究機関等の専門家を中心とするタスクフォースを設置して原因調査等を進めているところでありまして、これまでの調査によりまして、ナトリウム漏えいの発生原因等の重要な点が明らかになってまいりました。
また、総理府内に設置されました諮問機関であり、国会の御同意を得て内閣総理大臣が任命する委員から成ります原子力安全委員会におきまして、独自の立場から原因の究明及び再発防止のための調査審議を行うこととされ、専門家グループを設けて現地調査を実施する等鋭意検討が進められております。
こうした体制により、今回の事故の調査等は適切に実施されると考えております。
次に、「もんじゅ」の運転の再開及び情報公開についてお尋ねがございましたが、原子力開発におきましては、安全の確保が大前提であり、また、国民の皆様、特に地元の方々との信頼関係が何より不可欠だと信じております。しかしながら、先般の「もんじゅ」の事故及びその後の一連の動燃事業団の対応により、地元の方々や国民の皆様に不安感、不信感を与える結果になりましたことを大変残念に思っております。
私としては、地元の方々の同意がない限り、原子力行政というものは進められるものではないと思います。その意味で、「もんじゅ」の運転の再開のためには、地元の皆様が安心していただける状況をつくり出すことが何より大切なことだと考えておりますし、そのためには、徹底した原因究明を進め、万全の安全対策を講じるとともに、積極的かつ速やかな情報公開等によりまして、地元の方々を初めとする国民各位の御理解と信頼を回復するための努力をすることがまず何より先決であり、その前提であると思います。
次に、原子力は、資源に乏しい我が国にとりまして、エネルギーの安定供給や地球環境問題への対応の観点から、安全を基本とすることは当然でありますけれども、大切なエネルギー源であると考えております。原子力を長期にわたって安定的なエネルギー源としていく観点からは、限られたウラン資源を有効に利用することのできる高速増殖炉の研究開発の意義は重要だと思います。
今後の高速増殖炉開発に当たりましては、御指摘のナトリウム対策を含め今般の事故の経験も十分生かしながら、幅広い御意見を伺い、これを今後の進め方にいかに的確に反映していくか、こうした点に努力をしてまいりたい、そのように考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。拍手
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
中
中川秀直#14
○国務大臣(中川秀直君) まず、事故の責任についてのお尋ねでございますが、今回の事故については、周辺公衆及び従事者への放射性物質による影響はなく、原子炉は安全に停止し、炉心への影響もございませんでした。
しかし、先ほど報告いたしました三点、すなわち、高い信頼性を有することとしていたにもかかわらず現実にナトリウム漏えいが発生するに至ったこと、漏えいを初期の段階で掌握して火災拡大に至らないよう適切に対処できなかったこと、動力炉・核燃料開発事業団の事故後の対外対応、これらについて重く受けとめております。
これらの点については、第一義的には、原子炉の設置者である動燃の責任が重いと考えております。また、規制監督に当たる科学技術庁も、これらに関し、反省し改善すべきものは改めるということが必要であろうと考えております。
すなわち、事故に関する情報を十分的確かつ迅速に入手できなかったこと等に対応し、今後、運転管理専門官制度の強化を進める等運転管理に関する規制の充実を図っていかなければならないと考えます。特に、事故後の情報公開のあり方についても幅広く検討し、当庁が調査確認した内容を、現地を含めて一層積極的に公表していくこととしております。また、今回の事故の原因究明の結果を踏まえて、設計、検査及び品質管理等に係る安全規制面における改善策についても真剣に取り組んでまいります。こうした諸点の検討の中で、責任の明確化も図ってまいりたいと考えております。
次に、事故の原因究明と対策、復旧についてのお尋ねでございますが、事故の原因究明については、ナトリウム漏えいの原因である温度計部を切り出し、現在、日本原子力研究所及び金属材料技術研究所において、電子顕微鏡等による破面観察を行う等詳細な調査を実施しております。また、動燃事業団大洗工学センターにおいては、ナトリウム漏えい実験及び解析等を行っております。
これらの調査及び実験を四月初めごろまでを目途に実施し、タスクフォースにおいてこれらの調査結果について検討を行い、その後、再発防止対策を含めた最終的な調査結果の取りまとめを行う予定であります。その後、復旧にかかることになりますが、いまだ原因究明等の途上にあり、現在のところ、どの程度の期間がかかるか申し上げる段階にはございません。
また、今後の安全対策等に必要となる費用を含めて、まだ損害額を算定し得る状況には至っていない点についても御理解を賜りたいと存じます。
以上です。拍手
この発言だけを見る →しかし、先ほど報告いたしました三点、すなわち、高い信頼性を有することとしていたにもかかわらず現実にナトリウム漏えいが発生するに至ったこと、漏えいを初期の段階で掌握して火災拡大に至らないよう適切に対処できなかったこと、動力炉・核燃料開発事業団の事故後の対外対応、これらについて重く受けとめております。
これらの点については、第一義的には、原子炉の設置者である動燃の責任が重いと考えております。また、規制監督に当たる科学技術庁も、これらに関し、反省し改善すべきものは改めるということが必要であろうと考えております。
すなわち、事故に関する情報を十分的確かつ迅速に入手できなかったこと等に対応し、今後、運転管理専門官制度の強化を進める等運転管理に関する規制の充実を図っていかなければならないと考えます。特に、事故後の情報公開のあり方についても幅広く検討し、当庁が調査確認した内容を、現地を含めて一層積極的に公表していくこととしております。また、今回の事故の原因究明の結果を踏まえて、設計、検査及び品質管理等に係る安全規制面における改善策についても真剣に取り組んでまいります。こうした諸点の検討の中で、責任の明確化も図ってまいりたいと考えております。
次に、事故の原因究明と対策、復旧についてのお尋ねでございますが、事故の原因究明については、ナトリウム漏えいの原因である温度計部を切り出し、現在、日本原子力研究所及び金属材料技術研究所において、電子顕微鏡等による破面観察を行う等詳細な調査を実施しております。また、動燃事業団大洗工学センターにおいては、ナトリウム漏えい実験及び解析等を行っております。
これらの調査及び実験を四月初めごろまでを目途に実施し、タスクフォースにおいてこれらの調査結果について検討を行い、その後、再発防止対策を含めた最終的な調査結果の取りまとめを行う予定であります。その後、復旧にかかることになりますが、いまだ原因究明等の途上にあり、現在のところ、どの程度の期間がかかるか申し上げる段階にはございません。
また、今後の安全対策等に必要となる費用を含めて、まだ損害額を算定し得る状況には至っていない点についても御理解を賜りたいと存じます。
以上です。拍手
土
中
中川秀直#16
○国務大臣(中川秀直君) 大変申しわけありません。今村議員のお尋ねの答弁が一つ漏れました。補足をさせていただきます。
プルトニウム利用計画等の見直し及び高速増殖炉計画の再検討についてのお尋ねがございました。
資源に乏しい我が国としては、将来にわたるエネルギーの安定確保と放射性廃棄物の環境への負荷の低減等の観点から、使用済み燃料を再処理し、回収されたプルトニウム等を再び核燃料として有効利用する核燃料リサイクルの確立を政策の基本としてきたところでございます。その際、安全の確保と平和利用の堅持を大前提といたしまして、国民の理解と信頼を得ていくことが極めて重要であります。
このような観点から、今後のプルトニウム利用計画及び高速増殖炉開発計画を含む原子力政策につきましては、リサイクルの重要性を踏まえつつも、「もんじゅ」の事故の経験を十分に生かしながら、幅広く御意見を伺い、これらを政策に的確に反映させ、広く国内外の理解を得ていくよう努力をしてまいります。
なお、具体的なプルトニウムの需給計画につきましては、「もんじゅ」事故等による今後の状況の変化をよく見きわめ、柔軟に検討を進めてまいります。
以上です。拍手
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この発言だけを見る →プルトニウム利用計画等の見直し及び高速増殖炉計画の再検討についてのお尋ねがございました。
資源に乏しい我が国としては、将来にわたるエネルギーの安定確保と放射性廃棄物の環境への負荷の低減等の観点から、使用済み燃料を再処理し、回収されたプルトニウム等を再び核燃料として有効利用する核燃料リサイクルの確立を政策の基本としてきたところでございます。その際、安全の確保と平和利用の堅持を大前提といたしまして、国民の理解と信頼を得ていくことが極めて重要であります。
このような観点から、今後のプルトニウム利用計画及び高速増殖炉開発計画を含む原子力政策につきましては、リサイクルの重要性を踏まえつつも、「もんじゅ」の事故の経験を十分に生かしながら、幅広く御意見を伺い、これらを政策に的確に反映させ、広く国内外の理解を得ていくよう努力をしてまいります。
なお、具体的なプルトニウムの需給計画につきましては、「もんじゅ」事故等による今後の状況の変化をよく見きわめ、柔軟に検討を進めてまいります。
以上です。拍手
—————————————
土
吉
吉井英勝#18
○吉井英勝君 私は、日本共産党を代表して質問いたします。
初めに、北海道豊浜トンネル事故の犠牲者に哀悼の意を表し、御家族の方々に心よりお悔やみ申し上げます。
昨年十二月八日に発生した高速増殖炉「もんじゅ」の事故は、発電運転中に起こしたもので、世界最大規模のナトリウム漏えい火災事故でありました。ナトリウムの大規模な漏えいとそれによる火災が発生すると、原子炉のコンクリートから出てくる水とナトリウムが爆発的に反応して原子炉を破壊することにつながりかねない事故でありました。もしプルトニウムなど放射性物質の放出に至っていたら、地域住民に多大の被害を及ぼす危険なものでした。それなのに事故隠しやビデオ改ざんなどが繰り返されたことは、断じて許すことはできません。総理、今回の事故はそういう重大なものであったということを認識していますか。
質問の第二。大洗工学センターで十年前にナトリウム漏えい実験をやっています。そのビデオテープがあります。これを見れば一目瞭然。「もんじゅ」でナトリウムが漏れたとき、二、三秒で火災が発生し、ナトリウムは火柱となって下に流れ落ち、十四秒後には白煙が立ち込めて、もうナトリウムの炎を見ることはできなくなっています。この実験に参加した研究者は「私なら白煙を見た段階で直ちに原子炉を停止した」と言っています。直ちに原子炉を停止しなかったのは、ナトリウム事故の重大性を認識せず、事故が表面化して「もんじゅ」開発が挫折することを恐れて、安全を無視したことにあるのではありませんか。
第三。動燃と科学技術庁の「もんじゅ」に取り組む姿勢は、これまでから異常なものでした。公開されている原子炉設計工事認可申請書は、何と約三万ページのうち約三割の一万ページ近くが完全に白紙のままで、秘密扱いです。どんな施設か、燃料や放射能管理がどうなっているかわかりません。国会議員の調査といえども妨害する徹底した秘密主義がとられてまいりました。自主、民主、公開の原子力基本法の三原則は全くじゅうりんされ、今回の事故隠しは体質化していたものであります。
そして国民の不安や疑問には、「日本の原子炉は安全」と安全神話を振りまき、動燃のナトリウム研究費に千七百四十三億円を投じた実験のビデオの中で、「「もんじゅ」は安全かつ健全であることが実証されました」と結論づけ、ナトリウム技術は完成したものとしてきました。今回の事故で、これまでの説明が誤りであったことは明らかではありませんか。
国民の安全への責任感の欠如と法律無視の組織では、原子力の基礎研究さえ任せることはできません。その誤りを一体になって進めてきた科学技術庁の責任は重大です。科学技術庁長官に根本的な反省があるのかどうか、伺いたいと思います。
第四。高速増殖炉の難しい問題の一つは、ナトリウムにあります。各国は、プルトニウム技術の困難性と採算性悪化の問題とともに、まさにナトリウム事故が頻発して開発を中止しました。総理、高速増殖炉開発計画の中止を決断するべきではありませんか。
第五。世界の高速増殖炉開発中止とプルトニウム不保持の政策に逆行して、日本だけが核兵器材料であるプルトニウムのリサイクル路線を進め、高速増殖炉の見込みが立たないのにプルトニウムを蓄積することは、世界の不信を招き、国際的孤立化への道です。総理、プルトニウムリサイクル路線の中止も決断するべきであります。
人類にとって利用可能なエネルギーは多様であり、研究開発の可能性も豊かに存在します。プルトニウムの半減期である二万四千年もの未来まで子孫にプルトニウム処理の困難を押しつける無責任を排して、日本は資源がないとかプルトニウム増殖は必要だとする発想から抜け出した研究開発にこそ取り組むべきであります。このことを指摘して、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
この発言だけを見る →初めに、北海道豊浜トンネル事故の犠牲者に哀悼の意を表し、御家族の方々に心よりお悔やみ申し上げます。
昨年十二月八日に発生した高速増殖炉「もんじゅ」の事故は、発電運転中に起こしたもので、世界最大規模のナトリウム漏えい火災事故でありました。ナトリウムの大規模な漏えいとそれによる火災が発生すると、原子炉のコンクリートから出てくる水とナトリウムが爆発的に反応して原子炉を破壊することにつながりかねない事故でありました。もしプルトニウムなど放射性物質の放出に至っていたら、地域住民に多大の被害を及ぼす危険なものでした。それなのに事故隠しやビデオ改ざんなどが繰り返されたことは、断じて許すことはできません。総理、今回の事故はそういう重大なものであったということを認識していますか。
質問の第二。大洗工学センターで十年前にナトリウム漏えい実験をやっています。そのビデオテープがあります。これを見れば一目瞭然。「もんじゅ」でナトリウムが漏れたとき、二、三秒で火災が発生し、ナトリウムは火柱となって下に流れ落ち、十四秒後には白煙が立ち込めて、もうナトリウムの炎を見ることはできなくなっています。この実験に参加した研究者は「私なら白煙を見た段階で直ちに原子炉を停止した」と言っています。直ちに原子炉を停止しなかったのは、ナトリウム事故の重大性を認識せず、事故が表面化して「もんじゅ」開発が挫折することを恐れて、安全を無視したことにあるのではありませんか。
第三。動燃と科学技術庁の「もんじゅ」に取り組む姿勢は、これまでから異常なものでした。公開されている原子炉設計工事認可申請書は、何と約三万ページのうち約三割の一万ページ近くが完全に白紙のままで、秘密扱いです。どんな施設か、燃料や放射能管理がどうなっているかわかりません。国会議員の調査といえども妨害する徹底した秘密主義がとられてまいりました。自主、民主、公開の原子力基本法の三原則は全くじゅうりんされ、今回の事故隠しは体質化していたものであります。
そして国民の不安や疑問には、「日本の原子炉は安全」と安全神話を振りまき、動燃のナトリウム研究費に千七百四十三億円を投じた実験のビデオの中で、「「もんじゅ」は安全かつ健全であることが実証されました」と結論づけ、ナトリウム技術は完成したものとしてきました。今回の事故で、これまでの説明が誤りであったことは明らかではありませんか。
国民の安全への責任感の欠如と法律無視の組織では、原子力の基礎研究さえ任せることはできません。その誤りを一体になって進めてきた科学技術庁の責任は重大です。科学技術庁長官に根本的な反省があるのかどうか、伺いたいと思います。
第四。高速増殖炉の難しい問題の一つは、ナトリウムにあります。各国は、プルトニウム技術の困難性と採算性悪化の問題とともに、まさにナトリウム事故が頻発して開発を中止しました。総理、高速増殖炉開発計画の中止を決断するべきではありませんか。
第五。世界の高速増殖炉開発中止とプルトニウム不保持の政策に逆行して、日本だけが核兵器材料であるプルトニウムのリサイクル路線を進め、高速増殖炉の見込みが立たないのにプルトニウムを蓄積することは、世界の不信を招き、国際的孤立化への道です。総理、プルトニウムリサイクル路線の中止も決断するべきであります。
人類にとって利用可能なエネルギーは多様であり、研究開発の可能性も豊かに存在します。プルトニウムの半減期である二万四千年もの未来まで子孫にプルトニウム処理の困難を押しつける無責任を排して、日本は資源がないとかプルトニウム増殖は必要だとする発想から抜け出した研究開発にこそ取り組むべきであります。このことを指摘して、私の質問を終わります。拍手
〔内閣総理大臣橋本龍太郎君登壇〕
橋
橋本龍太郎#19
○内閣総理大臣(橋本龍太郎君) 冒頭、北海道豊浜トンネル崩落事故により犠牲になられました方々の御冥福を心からお祈りいたします。
「もんじゅ」の事故に対する国民の声の受けとめについてのお尋ねがございました。
原子力開発におきましては、何よりも地元の方々を初めとする国民の皆様との信頼関係が不可欠であります。今回の事故は、周辺の方々や従業員への放射性物質による影響はなく、原子炉は安全に停止し、炉心への影響もありませんでしたが、事故後の動燃事業団の不適切な対応のため、国民の皆様に大変な不安感、不信感を与える結果となりました。まことに残念であり、本件に関しましては、今後、引き続き徹底した原因究明を進め、万全の安全対策を講じますとともに、積極的かつ速やかな情報の公開等を行い、地元の方々を初めとする国民の皆様の御理解と信頼を得るように努力をしてまいります。
次に、議員の御指摘ではありますけれども、原子力は、資源に乏しい我が国にとりまして、エネルギーの安定供給、地球環境問題への対応という観点から、安全を基本とすることは当然でありますけれども、大切なエネルギー源であると考えております。原子力を長期にわたって安定的なエネルギー源としていく観点から、限られたウラン資源を有効に利用することのできる高速増殖炉の研究開発の意義は重要だと思います。今後の高速増殖炉開発に当たりましては、ナトリウム対策を含め今般の事故の経験を十分生かしながら、幅広い御意見を伺い、これを今後の進め方にいかに的確に反映していくかという点に努力していきたいと考えております。
次に、我が国の原子力開発利用というものは、原子力基本法に基づいて、厳に平和目的に限り進めております。国際的な懸念に対しましては、核不拡散に関する条約に加盟し、国際原子力機関の厳格な保障措置を受け入れるとともに、核燃料リサイクル政策をとる欧州諸国とも協調し、積極的な情報公開によりプルトニウムの利用計画の透明性を向上させる努力を払っております。今後とも、我が国の原子力政策について国内外の一層の理解が得られるよう努力してまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。拍手
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
この発言だけを見る →「もんじゅ」の事故に対する国民の声の受けとめについてのお尋ねがございました。
原子力開発におきましては、何よりも地元の方々を初めとする国民の皆様との信頼関係が不可欠であります。今回の事故は、周辺の方々や従業員への放射性物質による影響はなく、原子炉は安全に停止し、炉心への影響もありませんでしたが、事故後の動燃事業団の不適切な対応のため、国民の皆様に大変な不安感、不信感を与える結果となりました。まことに残念であり、本件に関しましては、今後、引き続き徹底した原因究明を進め、万全の安全対策を講じますとともに、積極的かつ速やかな情報の公開等を行い、地元の方々を初めとする国民の皆様の御理解と信頼を得るように努力をしてまいります。
次に、議員の御指摘ではありますけれども、原子力は、資源に乏しい我が国にとりまして、エネルギーの安定供給、地球環境問題への対応という観点から、安全を基本とすることは当然でありますけれども、大切なエネルギー源であると考えております。原子力を長期にわたって安定的なエネルギー源としていく観点から、限られたウラン資源を有効に利用することのできる高速増殖炉の研究開発の意義は重要だと思います。今後の高速増殖炉開発に当たりましては、ナトリウム対策を含め今般の事故の経験を十分生かしながら、幅広い御意見を伺い、これを今後の進め方にいかに的確に反映していくかという点に努力していきたいと考えております。
次に、我が国の原子力開発利用というものは、原子力基本法に基づいて、厳に平和目的に限り進めております。国際的な懸念に対しましては、核不拡散に関する条約に加盟し、国際原子力機関の厳格な保障措置を受け入れるとともに、核燃料リサイクル政策をとる欧州諸国とも協調し、積極的な情報公開によりプルトニウムの利用計画の透明性を向上させる努力を払っております。今後とも、我が国の原子力政策について国内外の一層の理解が得られるよう努力してまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から御答弁を申し上げます。拍手
〔国務大臣中川秀直君登壇〕
中
中川秀直#20
○国務大臣(中川秀直君) 先ほど答弁漏れしましたことを心からおわびします。
お答えします。
事故発生後の措置についてのお尋ねでありますが、今回の調査取りまとめにおいて指摘しておりますが、ナトリウム漏えいを初期の段階で掌握し、火災拡大に至らないよう適切に対応できなかったという点を重く受けとめております。当時、現場においては、漏えい箇所の現場確認ができないほど、もやがかかっていた状態であったことは認識をいたしておりますけれども、ナトリウム液の液位の変化が認められないことから、漏えいの規模は小さいと考え、小規模漏えいの場合の手順書に従って運転操作をいたしております。
このように判断した原因としては、教育訓練の問題及び手順書の記載に問題があるほか、運転員の判断にも適切性が欠けていたと考えられます。このため、手順書等の関連規定やマニュアル類において、事故時、異常時の対応に関する指針をより適切に整備していくこととし、既にこれらの規定類の点検を指示しております。今後、その結果をチェックするとともに、運転体制や教育訓練等について、これについては引き続き調査を進め、適切な改善策を講じてまいります。
情報公開に関するお尋ねでございますが、原子力政策の推進に当たっては、安全の確保を大前提として、また、国民の皆様、特に地元の方々との信頼関係を築くことが何よりも大切であり、このためには積極的に情報を公開することが極めて重要であると認識しております。これからの行政は、アカウンタビリティー、公開性、透明性を確保するための説明をする義務、責任というものを果たしていかなければ理解を得ることは難しいと考えており、このような観点から、情報公開に積極的に取り組むとともに、動燃事業団の業務遂行に対する指導監督を強化し、二度と今回のような事態を繰り返さないということで責任を果たしてまいりたいと考えております。
以上です。拍手
この発言だけを見る →お答えします。
事故発生後の措置についてのお尋ねでありますが、今回の調査取りまとめにおいて指摘しておりますが、ナトリウム漏えいを初期の段階で掌握し、火災拡大に至らないよう適切に対応できなかったという点を重く受けとめております。当時、現場においては、漏えい箇所の現場確認ができないほど、もやがかかっていた状態であったことは認識をいたしておりますけれども、ナトリウム液の液位の変化が認められないことから、漏えいの規模は小さいと考え、小規模漏えいの場合の手順書に従って運転操作をいたしております。
このように判断した原因としては、教育訓練の問題及び手順書の記載に問題があるほか、運転員の判断にも適切性が欠けていたと考えられます。このため、手順書等の関連規定やマニュアル類において、事故時、異常時の対応に関する指針をより適切に整備していくこととし、既にこれらの規定類の点検を指示しております。今後、その結果をチェックするとともに、運転体制や教育訓練等について、これについては引き続き調査を進め、適切な改善策を講じてまいります。
情報公開に関するお尋ねでございますが、原子力政策の推進に当たっては、安全の確保を大前提として、また、国民の皆様、特に地元の方々との信頼関係を築くことが何よりも大切であり、このためには積極的に情報を公開することが極めて重要であると認識しております。これからの行政は、アカウンタビリティー、公開性、透明性を確保するための説明をする義務、責任というものを果たしていかなければ理解を得ることは難しいと考えており、このような観点から、情報公開に積極的に取り組むとともに、動燃事業団の業務遂行に対する指導監督を強化し、二度と今回のような事態を繰り返さないということで責任を果たしてまいりたいと考えております。
以上です。拍手
土
土
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