経済・産業委員会

1999-11-25 参議院 全124発言

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会議録情報#0
平成十一年十一月二十五日(木曜日)
   午後二時十三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月十二日
    辞任         補欠選任
     但馬 久美君     続  訓弘君
 十一月十五日
    辞任         補欠選任
     続  訓弘君     福本 潤一君
 十一月十六日
    辞任         補欠選任
     福本 潤一君     続  訓弘君
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     今泉  昭君     櫻井  充君
     続  訓弘君     渡辺 孝男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         成瀬 守重君
    理 事
                馳   浩君
                畑   恵君
                円 より子君
                山下 芳生君
                梶原 敬義君
    委 員
                加納 時男君
                倉田 寛之君
                陣内 孝雄君
                須藤良太郎君
                保坂 三蔵君
                真鍋 賢二君
                足立 良平君
                木俣 佳丈君
                櫻井  充君
                加藤 修一君
                渡辺 孝男君
                西山登紀子君
                渡辺 秀央君
                水野 誠一君
   国務大臣
       国務大臣
       (科学技術庁長
       官)       中曽根弘文君
   政務次官
       科学技術政務次
       官        斉藤 鉄夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       科学技術庁原子
       力局長      興  直孝君
       科学技術庁原子
       力安全局長    間宮  馨君
       資源エネルギー
       庁長官      河野 博文君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        藤冨 正晴君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (東海村核燃料加工施設事故に関する件)



    ─────────────
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成瀬守重#1
○委員長(成瀬守重君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、続訓弘君及び今泉昭君が委員を辞任され、その補欠として渡辺孝男君及び櫻井充君が選任されました。
    ─────────────
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成瀬守重#2
○委員長(成瀬守重君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として科学技術庁原子力局長興直孝君、同原子力安全局長間宮馨君、資源エネルギー庁長官河野博文君及び同長官官房審議官藤冨正晴君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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成瀬守重#3
○委員長(成瀬守重君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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成瀬守重#4
○委員長(成瀬守重君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のうち、東海村核燃料加工施設事故に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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加納時男#5
○加納時男君 自由民主党の加納時男でございます。
 去る十一月五日に、原子力安全委員会ウラン加工工場臨界事故調査委員会の中間報告が発表されました。きょうはそれに基づいて質問させていただきたいと思います。
 この報告書によりますと、ジェー・シー・オーから科学技術庁に第一報が入ったのが事故発生後約四十分ぐらいたった十一時十五分ということでございます。そのときに、臨界事故の可能性があるということがついていたということがこの中間報告にはっきりと載っております。
 それから見まして、十一時十五分から見て、政府が具体的に臨界事故であると認識しアクションを起こすまでに大分時間がかかっているということがこの報告書から読み取れますが、このように時間のかかった理由は何でしょうか。
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斉藤鉄夫#6
○政務次官(斉藤鉄夫君) 臨界につきましては、午前十一時十九分に第一報がジェー・シー・オーから科技庁に入っております。その第一報に臨界の可能性ありと記されておりました。また、第五報におきまして、これは午後一時四十二分に入っておりますけれども、被曝者一名の話として、約十六キログラムウラン、濃縮度一八・八%を沈殿槽に移入しているとき青い光が出たと、こう記されておりました。このことから、事故発生後早い段階から臨界事故の可能性を認識していたところでございます。
 問題は、その臨界が継続しているかどうかということでございますけれども、ガンマ線の線量率ははかり続けていたわけですけれども、このガンマ線の線量率はどちらかといいますと微減傾向にございました。そういう意味で、この臨界反応が継続してガンマ線が出ているのか、それとも最初のいわゆる即発臨界、最初に臨界が瞬間的に起きます、その臨界のときにできた核分裂生成物からのガンマ線なのか、判断できない状態が続きました。一般には、こういう臨界事故の場合、瞬時の即発臨界、それで終わるというふうに考える技術者も多いわけでございまして、そのようなことから結果的に臨界が継続しているということについて認識が遅くなった次第でございます。
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加納時男#7
○加納時男君 即発臨界で終わったというふうに思えたかもしれないという御説明は私は納得できるわけです。そういうことは常識で考えたらこれは即発臨界で、後はもう臨界は終わるというのがこういう臨界事故の特徴だと思います。
 ところが、その後もどうも続いていたんではないかということがだんだんわかってきたわけです。報告書によりますと、東海村は十五時に三百五十メートル以内の住民に対して避難を要請しているわけでございますが、この間、十五時までの間、国は東海村に対して何か助言をしていたんでしょうか、していなかったんでしょうか。
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斉藤鉄夫#8
○政務次官(斉藤鉄夫君) 十一時十九分に第一報を受けて以降、ジェー・シー・オーや東海村に常駐しております運転管理専門官から周辺のガンマ線の線量率や被曝者の状況等について適宜報告がございました。このような情報に基づいて茨城県に対して住民の屋内退避についての助言等を行ったところでございます。
 しかしながら、この時点では臨界が継続しているという認識がなかったことなど、初動において事故状況の正確な把握が十分ではなく、東海村が独自に住民の避難の判断をせざるを得なかったということにつきましては、初動における自治体との連絡体制について反省すべき点であると認識をしております。
 今回の事故の教訓を酌み取りまして今国会に原子力災害特別措置法案を提出して、この初動における自治体と国の連絡体制についても万全を期しているところでございます。
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加納時男#9
○加納時男君 政務次官のお話は非常にわかりやすいですね。初動体制について反省するところがあった、だから今回法律を出したと。私、非常にこの回答はわかりやすくて、政治家同士の議論というのは非常にいいなと今思いながら伺っておりました。この調子でぜひこの後もお願いしたいと思います。
 ところで、日本原子力研究所、那珂に原研があるんです。そこに中性子線の測定装置があります。その中性子線測定装置では、事故時に中性子線がバースト状態で大と出ている、その後継続して検出されているというふうに私は新聞で読んだんですけれども、その原研のデータは国としてはいつ受け取ったでしょうか、あるいはいつ見たんでしょうか。それで、それを見てどう判断したんでしょうか。
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斉藤鉄夫#10
○政務次官(斉藤鉄夫君) 加納委員御指摘のように、ジェー・シー・オーから約二キロ離れた原研の那珂研究所の中性子モニターにおきまして、その原研の時計によるんですけれども、午前十時三十七分に通常のレベルより高い値を計測しております。しかし、当初これはノイズを拾った可能性が高いというふうに解釈をしていたそうでございます。
 その後、事故が起こった旨の報道がなされているということで、この十時三十七分に測定されたデータをもう一度評価をいたしまして、この事故によるものであるとの認識がなされ、午後三時十一分に科学技術庁に対して、二つのモニタリングポストの午前十時三十七分における値が当庁に対して送られてまいりました。おのおの〇・二六、〇・〇四四マイクロシーベルト・パー・アワーという値でございました。
 さらに、午後四時四十七分、科学技術庁に対しまして、この十時三十七分に中性子モニターの指示が上がっているのはノイズではなく有意な値だという旨のコメントを添えて、モニタリングポストの午前九時半から午後一時ごろまでの測定値の時間変化が送られてきたものでございます。この連絡につきまして、当庁としては、その後の対応の参考にしたところでございます。
 ただ、これがちょうど五時前でございました。五時にいわゆるジェー・シー・オー敷地境界におきまして中性子データの測定を開始したところでございまして、このタイミングとちょうど一緒になったということでございます。
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加納時男#11
○加納時男君 先ほどの話になるんですけれども、中性子線が出ているんではないかということは、当初、臨界の可能性ありというところからわかっていたはずだと思います。そしてまた、臨界は即発性のものであって後の反復はないだろうと思ったからというのが今の御説明の根本にあると思うんで、それを前提にする限り、私は御説明は理解できるところでございます。
 申し上げておきたいのは、こういう原子力研究所、那珂とはいえ同じ科学技術庁さんの所管のところ、機関だと思いますけれども、こういったところのデータがネットワーク上にとられている、そして直ちにこういったものが判断する人の手元に届くというようなシステムが本来望ましかったと思うんです。
 これは、もう終わったことを言っても仕方がないんで、これからこういうようなデータのネットワーク化というのが私は必要だと思うので、ぜひこれは今後の対策のところで関係情報のネットワーク化といったようなことも今後考えていただけたらと思っているわけでございます。
 ところで、今の、あと一つだけ伺いたいと思うんですけれども、時系列で中間報告を読んでいくと、十六時に放医研に移送された患者からナトリウム24という、天然界にはない、いわば中性子化、中性子照射を受けてナトリウム23が変わったナトリウム24が検出された、間違いなくこれは臨界事故であろうということが確定できたと思うんです。それから、十六時三十分にJNCが中性子線の測定を開始している。それから、十九時九分ですか、ジェー・シー・オーが原研の測定器で中性子線の測定を開始している。
 だから、私は非常にこの中性子線の測定がおくれたということは、言葉は厳しいんですけれども、極めて遺憾だと思うんです。ともかく、さまざまな状況から常に最悪を考えて、即発性にしてはおかしいということは、これは技術者であればすぐわかる話ですから、当然もっと早く測定すべきだったと思います。だったと思うというのに対してこうすればよかったと言っていたら、話はこれは昔に戻っちゃいますので、前向きに、これからはこういう初動体制をしっかりやるということを先ほど政務次官が言われましたので、ぜひ今後は初動体制をしっかりやるというところでこういった厳しい経験を生かしていただきたいということでございます。
 続いて、安全審査に話を絞ってみたいと思います。
 今回の事故原因というのは、直接的にはジェー・シー・オーのまことに違法な作業、ましてや臨界に関する危機感、危機意識が全く欠如していたということによって起こったことは間違いございません。ですから、そういう意味では、前回のジェー・シー・オーの方に参考人で来ていただいたときにも申し上げましたけれども、今回の問題の直接の原因者は挙げてジェー・シー・オーにある、これは間違いありません。しかし、そのことだけを取り上げていて、私はどうも科学技術庁の責任というのがいま一つはっきりしていないというところに非常に不満があります。国の責任についてどのようにお考えなのか。
 今回、安全対策、私は三つポイントがあると思うんです。安全審査は十分であったか。つまり、これからつくる建物、施設について、安全の基準を国としてつくる前にちゃんと確認していたかどうか、あるいはこれからどうやっていくのかという安全審査の問題。
 二つ目が、でき上がった施設がちゃんと動いているかどうかという安全管理。これは今回、原子炉等規制法で出てきました。
 三つ目は、それでも想像もできないような事故が起こったときに、予想を超えた事故が起こったときに、それが災害に近いようなときにどうするのかという防災対策。これは今度の防災新法で出てくるわけですね。
 そうすると、今、三つのうち二つは法律の形で出てきます。第一の安全審査については、安全審査基準の見直しというのが大事だろうと思っています。
 そういうところで、安全審査について国の責任は一体どうなるのかということを前回伺ったところ、大臣から、これは十月二十日だったと思うんですけれども、科学技術行政の責任者として、安全審査あるいは日ごろの検査体制等に問題がなかったのかどうか、そういう点を含めまして今反省しているところでございますという大変前向きな答弁をいただいているわけですが、それから約一カ月たちますので、その反省の上に立ちまして、この安全審査について、国の安全審査は甘いところがあったのかなかったのか、ちょっと厳しい質問でございますが、大臣から御見解を伺えたらと思います。
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中曽根弘文#12
○国務大臣(中曽根弘文君) 今般、臨界事故が発生いたしました転換試験棟における臨界管理につきましては、もう委員十分御承知のことでございますが、核的に安全な形状寸法にすること、いわゆる形状寸法管理でございますが、それから取扱量を核的制限値以下に制限すること、これは質量管理と言われておりますが、等の種々の適切な臨界管理が行われること、実際の運転管理の際に誤操作等を考慮しても臨界には至らないことなどを確認していたものでございます。
 このようなことから、臨界事故が発生するおそれはないと認めて、万一の臨界事故に対する対策は要しないと判断をしたわけでございますが、しかしながら、事業者の違法作業も行われまして、予想もしない違法作業も行われて、結果的に今回の事故が起こったことは、私ども大変厳粛に受けとめておるところでございます。
 原子力安全委員会の事故調査委員会におきまして、十一月五日に取りまとめられました「緊急提言・中間報告」におきましては、「安全審査については、「誤操作等」とはいえないような原因による臨界事故が起こりうることを念頭において、臨界防止のための措置の徹底及び臨界時の適切な対策の明確化を図る方向で見直しを行うべきである。」と指摘されたところでございまして、私ども、安全審査につきましては、今の指摘に十分耳を傾けて、また、反省もしているところでございます。
 この指摘を踏まえまして、この安全審査の指針につきましても既に原子力安全委員会において見直しに着手したところでありまして、このような事故を再び起こさないように、今後、十分反省すべき点は反省し、また改善すべき点は改善して、適切に対処していきたい、そういうふうに考えております。
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加納時男#13
○加納時男君 大臣の基本的な考え方、よくわかりました。
 ところで、今のお話を伺っていますと、中間報告として緊急提言が出ているわけです。安全審査について今おっしゃったとおりのことが書いてありますが、たくさん書いてある中で、この安全審査のあり方だけはたった四行なんですね。行数が少ないからどうのとは言いませんけれども。この四行をまた丹念に読んでみますと、「臨界事故が起こりうることを念頭において、」と、こうありますよね、「「誤操作等」とはいえないような原因による」、今回のは誤操作等とは言えないような原因だったというようなことを暗に言っているんだろうと思うんです。
 私はこの書いてあること自体に異議はないわけですけれども、今の大臣のおっしゃったことでちょっと関連して質問したいと思います。
 それは、今回の事故のあった設備の安全審査が適切であったかどうかという極めて厳しい問題でございます。これは、安全指針というのがあります。その十二というのに、「誤操作等により臨界事故の発生するおそれのある核燃料施設においては、万一の臨界事故時に対する適切な対策が講じられていること。」ということが明確にあるわけです。
 これは非常に大事な項目でありますが、今回の設備、万一の臨界事故時に対処する適切な対策が講じられていますかという質問を私は前回の参考人質疑でしたときに、越島所長はしていませんとはっきり言われたわけです。恐らく正直に言われたんだと思いますが。これはやっぱり大変なことだと思うんですね。
 なぜそうなのかというと、臨界事故の発生するおそれのある施設においては万一の対策をとっている。ところが、この設備、今回の設備は臨界事故の発生するおそれはないと考えたんだと。
 ですから、ポイントは、臨界事故の発生するおそれがないと考えた判断が甘かったかどうか、ちょっとテクニカルになりますが、そういうところが最大のポイントだろうと思います。
 今回の中間報告を見ますと、誤操作等により臨界事故が発生するおそれはないと判断したのは四つの条件のもとであると書いてあります。
 四つの条件とは、簡単に言いますと、一つは今大臣がおっしゃったような質量管理をちゃんとやること、一バッチずつにするということですね。二つ目は形状管理ですが、これは溶解前に秤量して形状管理された設備へ移すと書いてあるだけです。それから沈殿槽については、沈殿槽に移す前にも濃度とか液量を測定することと書いてあって、ここでは形状という言葉は抜けているわけですね。それから四番目として、二重装荷しても臨界にならない、こう書いてあるんです。
 ここで二つ疑問があるのは、沈殿槽については形状管理は全くしていないわけです。ところが、我々この委員会のメンバーが先般委員長以下三菱原子燃料工場へ行きましたところ、沈殿槽は形状管理されているわけです。というふうに私は見ました、小さいやつですね、向こうにも確認しました。それぞれフィロソフィーがあって安全を確認すればいいわけです。
 こういったことから見ると、この四つの条件のうちの今の沈殿槽ですけれども、質量管理のみではなく形状管理もすべきではないかと。これは今の審査基準を厳密に読んでいくと、臨界のおそれがなければいいんだというんですけれども、四つの条件というものから照らすとこのことがいかがかということと、二重装荷をしても臨界にならないというような条件で見ていますが、今回は二重装荷どころか大量装荷をしているわけですね、沈殿槽に。だから、この四つの条件というのが妥当だったんだろうか、これを質問させていただきたいと思います。
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斉藤鉄夫#14
○政務次官(斉藤鉄夫君) 安全審査をする段階におきましては、この四つのバリア、バリアといいましょうか、四つの形状管理等のバリア、四つもあるんだから大丈夫というふうに考えて、最終的に安全、ここでは臨界を考える必要はない、このように判断をしたものでございますけれども、現実問題としてこのような事故が起こったということで、この四つのバリアを使ったとしても臨界を考えなくていいというその考え方はとるわけにはいかない、こういうことになったわけでございます。
 これを見直して、今回の中間報告では、こういう誤操作等とは言えないような原因による臨界事故も起こり得るんだ、そのことに対してきちんと安全審査を見直していきなさいと、こういう中間報告が出ましたので、今その安全審査の見直しを行っているところでございます。
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加納時男#15
○加納時男君 今の説明は私は大変よくわかったつもりでございます。今後、こういった安全審査について、四行しか書いてないと先ほど申し上げましたけれども、この意味するところは非常に大きいと思うんですね。誤操作等以外でも起こり得るような臨界事故というのが現実にあったわけですから、今回のは誤操作じゃないと思いますね。そういうことで、非常に厳しい勧告がなされているということを今政務次官が正面から認められましたので、この安全審査について、これからの作業だと思いますけれども、ぜひしっかりやっていただきたいと思います。
 防災とか安全管理についてはまた日を改めての議論になると思いますので、きょうは私の質問はここまでにさせていただきます。ありがとうございました。
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櫻井充#16
○櫻井充君 民主党・新緑風会の櫻井充です。今回は健康被害についてのみ御質問させていただきます。
 まず、六十九人の被曝が認められた方々についてですけれども、中性子の障害といいますのは、急性の障害ともう一つは晩発性の障害でございます、要するにDNAが傷ついてということになりますけれども。六十九名の方について、そのDNAの検査をされているのかされていないのか、まずその点についてお伺いしたいと思います。
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中曽根弘文#17
○国務大臣(中曽根弘文君) DNAの検査についてでございますけれども、調査を行いました茨城県からは、今回行いました尿中のDNA代謝物の検査につきましてはジェー・シー・オーの職員及び消防署員を対象とするものではなかったと聞いておりますので、今回の調査の中には対象となって入っている方もまた入っていない方もおられるのではないか、そういうふうに思います。
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櫻井充#18
○櫻井充君 健康被害については、私、この間の決算委員会で質問した際にも、フォローアップをきちんとするというようなお話があったかと思いますけれども、結局、最初に白血球、リンパ球をはかって、そしてホール・ボディー・カウンターか何かで線量を計測した。それだけで、その後はそうすると何一つ健康調査というのはされていないというふうに考えてよろしいんでしょうか。
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中曽根弘文#19
○国務大臣(中曽根弘文君) 住民の皆さんの健康対策につきましては、国と地方自治体が連携して健康調査や健康相談を行ってきたところでございます。茨城県が行いました健康調査の結果は、十月十二日に県が公表しておりまして、直接の放射線障害が疑われる者はいなかったと聞いております。
 科学技術庁といたしましては、適切な健康管理のため、個々の住民等の線量評価を行うこととし、まず線量評価のための基礎資料を取りまとめ十一月四日に公表するとともに、現在、住民等の行動調査を行っているところでございます。線量評価の結果がまとまれば、わかりやすい形で御本人に連絡をするとともに、適切に公表することといたしております。
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櫻井充#20
○櫻井充君 答えになっておりません。私は、その後、その六十九人の方々のフォローアップをまずしているのかしていないのかということを聞いているわけです。そのことについてはいかがですか。
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中曽根弘文#21
○国務大臣(中曽根弘文君) 今御質問の六十九名につきましてでございますが、この中には消防職員の方、一般住民の方、それから現在東大病院に入っておられる方等でございますが、国立水戸病院等で再検査継続中でございます。
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櫻井充#22
○櫻井充君 六十九人の方の再検査でしょうか。そして、その再検査はどういう検査をされているんですか。遺伝子について六十九人の方は検査されていますか。最後の質問だけでいいです。六十九人の方の遺伝子の検査はされているんでしょうか、されていないんでしょうか。
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中曽根弘文#23
○国務大臣(中曽根弘文君) DNAの検査はやっておりません。
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櫻井充#24
○櫻井充君 なぜ六十九人の方のDNAの検査をされていないのか、その理由をお答えください。
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中曽根弘文#25
○国務大臣(中曽根弘文君) 今、再検査と申しましたけれども、その検査は尿中のDNAの代謝産物を測定するものでありまして、直接DNAの損傷を見るものではない。この値が上昇する原因には、喫煙とか炎症とか運動などそういうような要因もありまして、放射線もその一つであります。正常人でも個人差が大きく、最低値と最大値の間に八から十倍の差があると聞いております。
 また、現在のところ、専門家の間におきましても、今回のような事故による放射線障害について、DNA損傷の検査結果を適用することが適当であるとの知見は十分に得られていないものと聞いております。
 このように、正常値の値に大きな個人差があること、また被曝前の値が不明であること、専門家の間においても十分な知見が得られていないことなどを考慮いたしますと、今回の測定結果をもって、直接の放射線障害が疑われる者はいないという認識を改める内容ではないものと考えております。
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櫻井充#26
○櫻井充君 答弁が最後違っていると思いますけれども。
 要するに、これは検査をしても意味がないというふうに京大のある先生がおっしゃっているんだろうというふうに思います。これは、やるかやらないかというふうなことを、なぜやらなかったのかということの理由をお答えいただいたんでしょうが。
 そこで、皆さんにちょっと資料をお配りしております。三枚つづりになっていますが、これを見ていただきたいんですが、これは実は去年起こりました和歌山の砒素の事件についてのものでございます。
 砒素中毒の患者さんたちが遺伝子の障害を受けました。そのときにどういう検査をしているのかといいますと、尿中の8ヒドロキシル2デオキシグアノシンというものをはかっています。これはグアニンの代謝産物でして、遺伝子に傷がついた場合にこういうふうなものが尿中に多く排せつされるというふうに考えられています。
 グラフがございますが、これを見ていただきたいんです。
 これはどういうふうなグラフかといいますと、まず最初にコントロールとございますのは、これは正常人二百五十人のもともとのデータで、この間の砒素中毒の五十二人の患者さんのものではございませんが、横軸、十日の時点、そして三十日の時点でこの代謝産物が上がってきていることがわかります。そして、約二百日たって正常人のレベルに戻る、こういうふうな動きをしているわけです。
 そうしてきますと、どういうことが言えるのかといいますと、例えばですが、今回の一件で一般住民の方々もこの検査をしています。しているというのは、それは聖マリアンナ医大の山内先生がみずから進んでやられた検査です。そこの中で八人の方の上昇が認められた。その後、ほかの六十九人の方についてはきちんとされていないということを非常に心配されていました。
 ですから、こういうふうな形の検査で、例えば砒素の中毒の場合にも上がるということがわかっていますし、砒素よりもはるかに中性子の方がDNAの損傷が強いわけですから、ですから私はこういう検査をするべきだと思います。
 そして、先ほどのある大学の先生の御議論ももちろんわかってはいます。しかしながら、今こういう検査で意味があるかもしれないというものを、私は、積極的に取り入れてやるべきだと思いますし、それが意味がないかもしれないからといってやらない、科学技術庁はそういう態度になるのか。私はそこを明確にしていただきたいと思います。
 私は、これは世界の人たちが注目している事故だったと思います。そこの中でやれるべきことはきちんとやるということが当たり前のことだと思いますが、その点について長官、いかがお考えでしょうか。
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中曽根弘文#27
○国務大臣(中曽根弘文君) いわゆる医療の専門家の先生等の御意見もいろいろあるようでございまして、原子力安全委員会の中にあります健康管理検討委員会の副主査をされておられます佐々木委員の見解によりますと、正常人での値にも大きな差があること、被曝前の値が不明であること、実験データから倍加線量が数グレイであること等を考えますと、この8ヒドロキシグアノシンの定量は、事故被曝における線量評価に対しても発がん危険度の評価に対しても意味のある情報を提供しないというような佐々木委員の報告もございます。そういうことで、尿中のDNA代謝産物を測定する検査は放射線被曝の評価に対して有用かどうかにつきましては、現時点までの知見では明らかになっていないということでございます。
 また、この代謝産物につきましては、基礎的な研究の段階であり、人へ応用することについては時期尚早であるとのコメントも得ておりまして、本検査の測定結果の解釈については、現在きちんとした説明が行える段階ではなくて、私どもといたしましては、原子力安全委員会の中の健康管理検討委員会の御判断に従っているところでございます。
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櫻井充#28
○櫻井充君 そうすると、科学技術庁はこの検査をやることは意味がないというふうにおっしゃるわけですね。
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中曽根弘文#29
○国務大臣(中曽根弘文君) 今申し上げましたように、私どもとしては原子力安全委員会の中の健康管理検討委員会の判断に従っているということでございます。意味があるないというか、今はその判断に従っているということです。
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