決算行政監視委員会

2000-08-08 衆議院 全126発言

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会議録情報#0
本国会召集日(平成十二年七月二十八日)(金曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。
   委員長 衛藤征士郎君
   理事 臼井日出男君 理事 西野あきら君
   理事 村井  仁君 理事 望月 義夫君
   理事 石井 紘基君 理事 生方 幸夫君
   理事 谷口 隆義君 理事 菅原喜重郎君
      江藤 隆美君    尾身 幸次君
      大野 功統君    後藤田正純君
      佐藤  勉君    下村 博文君
      杉浦 正健君    滝   実君
      中川 昭一君    中本 太衛君
      松本 和那君    武藤 嘉文君
      持永 和見君    上田 清司君
      大島  敦君    鹿野 道彦君
      金子善次郎君    菅  直人君
      熊谷  弘君    今野  東君
      葉山  峻君    松本 剛明君
      山口  壯君    青山 二三君
      小沢 和秋君    中林よし子君
      重野 安正君    山口わか子君
      近藤 基彦君    谷本 龍哉君
      小泉 龍司君
平成十二年八月八日(火曜日)
    午後五時四分開議
 出席委員
   委員長 衛藤征士郎君
   理事 臼井日出男君 理事 西野あきら君
   理事 村井  仁君 理事 望月 義夫君
   理事 石井 紘基君 理事 生方 幸夫君
   理事 谷口 隆義君 理事 菅原喜重郎君
      江藤 隆美君    尾身 幸次君
      大野 功統君    古賀  誠君
      後藤田正純君    佐藤  勉君
      阪上 善秀君    下村 博文君
      杉浦 正健君    中本 太衛君
      松本 和那君    武藤 嘉文君
      持永 和見君    吉川 貴盛君
      渡辺 博道君    上田 清司君
      大島  敦君    鹿野 道彦君
      金子善次郎君    熊谷  弘君
      今野  東君    島   聡君
      松本 剛明君    山口  壯君
      青山 二三君    小沢 和秋君
      中林よし子君    山口わか子君
      近藤 基彦君    小泉 龍司君
    …………………………………
   法務大臣         保岡 興治君
   厚生大臣         津島 雄二君
   農林水産大臣       谷  洋一君
   通商産業大臣       平沼 赳夫君
   建設大臣         扇  千景君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     中川 秀直君
   国務大臣
   (金融再生委員会委員長) 相沢 英之君
   金融再生政務次官     宮本 一三君
   会計検査院長       金子  晃君
   政府参考人
   (金融庁総務企画部長)  乾  文男君
   政府参考人
   (総務庁行政監察局長)  塚本 壽雄君
   政府参考人
   (北海道開発庁総務監理官
   )            林  延泰君
   政府参考人
   (沖縄開発庁総務局長)  榊   誠君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    古田 佑紀君
   政府参考人
   (外務省経済協力局長)  飯村  豊君
   政府参考人
   (大蔵省理財局長)    中川 雅治君
   政府参考人
   (大蔵省国際局長)    溝口善兵衛君
   政府参考人
   (厚生省生活衛生局長)  西本  至君
   政府参考人
   (厚生省老人保健福祉局長
   )            大塚 義治君
   政府参考人
   (農林水産省構造改善局長
   )            渡辺 好明君
   政府参考人
   (林野庁長官)      伴  次雄君
   政府参考人
   (水産庁長官)      中須 勇雄君
   政府参考人
   (自治省行政局選挙部長) 片木  淳君
   参考人
   (日本道路公団副総裁)  村瀬 興一君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速水  優君
   決算行政監視委員会専門員 中谷 俊明君
    —————————————
委員の異動
七月二十八日
 辞任
  谷本 龍哉君
同日
            補欠選任
             古賀  誠君
八月八日
 辞任         補欠選任
  滝   実君     渡辺 博道君
  中川 昭一君     阪上 善秀君
  菅  直人君     島   聡君
同日
 辞任         補欠選任
  阪上 善秀君     中川 昭一君
  渡辺 博道君     吉川 貴盛君
  島   聡君     菅  直人君
同日
 辞任         補欠選任
  吉川 貴盛君     滝   実君
    —————————————
七月二十八日
 平成十年度一般会計歳入歳出決算
 平成十年度特別会計歳入歳出決算
 平成十年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成十年度政府関係機関決算書
 平成十年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成十年度国有財産無償貸付状況総計算書
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 歳入歳出の実況に関する件
 行政監視に関する件

    午後五時四分開議
     ————◇—————
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衛藤征士郎#1
○衛藤委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 すなわち、決算の適正を期し、行政監視の機能を果たすため
 一、歳入歳出の実況に関する事項
 二、国有財産の増減及び現況に関する事項
 三、政府関係機関の経理に関する事項
 四、国が資本金を出資している法人の会計に関する事項
 五、国が直接又は間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し又は貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項
 六、行政監視に関する事項
以上の各事項につきまして、関係各方面からの説明聴取、小委員会の設置及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めてまいりたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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衛藤征士郎#2
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
     ————◇—————
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衛藤征士郎#3
○衛藤委員長 歳入歳出の実況に関する件及び行政監視に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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衛藤征士郎#4
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画部長乾文男君、総務庁行政監察局長塚本壽雄君、北海道開発庁総務監理官林延泰君、沖縄開発庁総務局長榊誠君、法務省刑事局長古田佑紀君、外務省経済協力局長飯村豊君、大蔵省理財局長中川雅治君、大蔵省国際局長溝口善兵衛君、厚生省生活衛生局長西本至君、厚生省老人保健福祉局長大塚義治君、農林水産省構造改善局長渡辺好明君、林野庁長官伴次雄君、水産庁長官中須勇雄君、自治省行政局選挙部長片木淳君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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衛藤征士郎#5
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    —————————————
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衛藤征士郎#6
○衛藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。村井仁君。
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村井仁#7
○村井委員 自由民主党の村井仁でございます。
 第四十二回総選挙が去る六月の二十五日に執行されまして、私ども、新しく国民の皆様の御信託をちょうだいしてこうして議席を得たわけでございますけれども、そういうことになりまして、冒頭にこうして決算行政監視委員会におきまして質問をさせていただくわけでございます。
 私は、とりわけて近年、会計検査院の役割あるいはこの衆議院の決算行政監視委員会の役割というものが大変強化されてきたという認識を持っておりまして、さような意味で、基本的なポイントを少しお伺いさせていただきたいと思っております。
 そもそも、行政というのには常に何らかのチェックが働きませんと、どうしても民の声に十分耳を傾けないということになる危険があるわけでありまして、さような意味で、検査あるいは監察というような業務は非常に重要なものだとされているわけであります。
 古くは、例えば検非違使あるいは弾正台とかいろいろな制度があるわけでございますけれども、明治憲法下でも、例えば会計検査院というのは、たしか天皇に直隷するというような言葉が使われておりまして、たしか、私も昔聞いた話でございますが、戦前、会計検査院の職員が検査に行くときには何か勲章をぶら下げていったのだそうで、その勲章が通常の役所の職員よりも高い勲章をもらっていたと。それが、ある意味ではプライドを維持し、そして非常に厳しい検査が行われることにもつながった、そんな話を聞いたことがございます。
 それはそれといたしまして、問題は、平成七年から平成八年にかけまして、行政職員の不祥事あるいは非常に自己保身的な行政運営による不適切な事例が多発をいたしまして、行政内部におけるチェック機能というものが十分働かないのではないかという疑念が国民の間に生まれたことは、非常に残念なことでありました。
 一方で、ここで起こりました議論が国会の行政監視機能を強化しまして、行政のあり方を十分チェックしていくべきではないかということになったわけでありまして、この要請を受けて、平成九年の暮れに国会の行政監視機能強化のための法令改正が行われたわけであります。
 会計検査院の機能を国会が活用するために、特定事項について会計検査院に検査を要請するというような制度を創設したことでありますとか、あるいは内閣、官公署に対する報告、記録の提出要求を整備することでありますとか、かなり画期的な内容があったわけであります。その重要な一環として、この委員会、元来、もとは決算委員会というだけでありましたのが、発展的に改組をして現在の形になったということであります。
 一番やはり大きな点は、総務庁の行政監察局というのがございますね、行政監察局の活動、これにつきましての調査、あるいは国民から寄せられる行政に関する苦情の処理、こういったこともこの委員会の仕事に加わったということも非常に私は画期的なことではないかと思っております。
 こういうことによりまして、私どものこの委員会の活動のカウンターパートとして、従来の会計検査院に加えまして総務庁の行政監察局が加わったということでありまして、我々、会計検査院それから行政監察局、これのいろいろな情報もとりながら、お互いに適度な緊張感を保ち、そして国民の利益のために適切な行政が行われるということを確保していかなければいけない、そのように思っている次第であります。
 そういう意味で、会計検査院におかれては、これは特に院長の御意見をお伺いしたいと思いますけれども、会計検査院は、従来から行っている国の機関の会計処理が正確であるか、あるいは規則に合致しているかという正確性、合規性というような検査に加えまして、経済性あるいは効率性あるいは有効性、よく俗にスリーEなどと言われますけれども、そういう視点からの検査にも重点を置くようになってきておられる、こう聞いております。
 アメリカのGAOでございますとかイギリスのNAOなどともいろいろな交流も行われながらやっておられるようでありますが、そういうことを踏まえまして、会計検査院のいわゆる実地検査、これは現在たしか職員一人当たり年間平均八十日くらいの現地検査をやっておられる。なかなか大変なことだと思います。実際そうして現場へ足を踏まれるということが、実際に仕事をしている各省各庁の職員に、会計検査院の検査というもの、実地検査があるぞということをいつも意識して仕事をしなければならない、そういう意味で非常な緊張感を与えている、私は、これは基本的に大変すばらしい制度だろうとまず思っております。
 そういう意味で、現在、国の予算の八%くらいでございますか、会計検査院が検査ができるのは。これは本当はもっと、例えば人員をふやす、体制を整備するということによりましてこの比率を高めていけば、たまたま運が悪くて手抜きしたところが当たっちゃったということではなくて、もうそういうことが絶対に起こらないような仕組みも考えられるんじゃないか。そういう意味で、その検査の対象というものをもっと広げていくということが私は本当は大切なのじゃないかと思うわけであります。
 そういう意味で、国損を少なくするということにもつながると思うわけでございますけれども、検査院がその機能を十分発揮するという意味で、検査体制の充実強化をどういうふうに図っていかれるお考えか、これを一つお伺いしたい。
 それからもう一つ、私は今、会計検査院の仕事は基本的に評価するということを申し上げましたけれども、非常に残念なことですけれども、報道されましたような、調査官が実地検査中大変不適切な言動を行ったというような事態がありました。これは私は、会計検査院に対するこれまで培われてきた信頼を損なう非常に残念なことだと言わざるを得ない。これについて、院長、どのようにお考えか、この二点、まずお尋ねをしたいと存じます。
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金子晃#8
○金子会計検査院長 お答えをいたします。
 現在、国際的に、世界各国において国家組織における会計検査院の重要性がますます高まっており、また、それに伴って、各国国民の検査院に対する期待も強まっております。こうした中で、今議員御指摘のとおり、合規性、正確性の観点からの検査のみならず、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査、いわゆる業績評価の検査が各国において重視されてきております。
 日本も同様の状況にございます。特に、平成九年度に会計検査院法が改正され、これらの検査の観点、すなわち正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性その他会計検査上必要な観点が法律に明記されることになりました。また、我が国においても、国民の期待が会計検査院に対し増大しているというふうに理解をしております。
 会計検査院としては、これらを受けまして、ハードの面のみならず、ソフトの面での検査体制の充実強化を行ってきているところでございます。
 具体的に申し上げますと、人員や予算に関しましては、現状で必ずしも十分であるとは考えておりませんけれども、国家機関の一つとしておのずから限度がある中で、これまで漸進的な増加が図られてきているところでございます。
 また、ソフトの面では、限られた人員、予算で最大限の成果を上げることができるよう、職員に対する研修の充実を図ることにより、職員の検査能力の向上を図ったり、的確な検査計画を策定し、効率的な検査の実施に努めているところであります。
 このほかに、例えば、各分野の第一線の学者、有識者を招きましてセミナーを実施し、各分野におけるこれまで実施された施策の評価、今後のあり方等を伺ったり、世界各国の検査院の組織、権限、検査体制などを調査研究したり、検査実務者を招聘しての国際フォーラムを実施するなどして、参考となる点を取り入れるということを行っております。
 このようなことにより、社会経済情勢の変化に対応した新しい検査領域の開拓や検査手法の研究開発に努めるとともに、有効性の観点からの検査を今後もさらに充実させてまいりたいと考えております。
 このような重要な時期に、今回報道されているように、会計実地検査において調査官の言動に一部不適切なものがあったことは、検査院に寄せられる国民の期待と信頼を裏切ることにもなりかねず、まことに残念遺憾であると感じております。
 現在、事実関係の解明を進めておりますが、なぜこのような事態が生じたのかを究明し、今後二度とこのようなことが生じないよう厳正に対処してまいりたいというふうに考えております。
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村井仁#9
○村井委員 今の点は、院長、しっかりやってください。
 もう一つ、先ほどちょっと私も触れましたように、国会から特定事項について会計検査院に検査の要請ができるということになりまして、そうしましたら、早速、公的宿泊施設の運営につきまして検査の要請を行って、会計検査院から報告を出してもらった。私どもこの委員会といたしましても、いずれ国内の委員派遣でありますが、そこでもこれを踏まえまして少し勉強をさせていただこうというようなことも内々現在検討中ということでございますが、そういうところを踏まえまして、この委員会など国会との協力関係を会計検査院長としてどんなふうに考えておられるのか、基本的な考え方をお伺いしたいと存じます。
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金子晃#10
○金子会計検査院長 お答えいたします。
 衆議院決算行政監視委員会を初め国会との関係につきましては、適正かつ効率的、効果的な行財政の執行の確保という観点から、緊密に連携を保って協力していくことが極めて重要であると考えております。会計検査院は、従来から、国会の論議を注視し、会計検査に反映させてきたところでございます。
 また、平成九年度に導入されました国会からの検査要請の制度は、国会と会計検査院の連携をより緊密なものにしたものというふうに考えております。
 御紹介されました一昨年の当委員会からの公的宿泊施設の運営についての検査要請に対しては、速やかに検査を実施し報告したところでありますが、今後とも、国会から具体的な要請があった場合には、会計検査院として可能な限り対応するなど、国会との関係をこれまで以上により密にしていきたいというふうに考えております。
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村井仁#11
○村井委員 会計検査院は内閣から独立しているという機関でもあるわけでありますし、そういう意味では、私は、国会との関係というのは、極めて密にしていただくというのは本当に大切なことではないか。今の院長のお話を踏まえて、これから私どもの活動をしっかりやってまいりたいと思っております。
 もう一つお尋ねしたいと存じますのは、民間におきましても近年、これは一番最初はたしか二十年ぐらい前に東京電力が始めたのですが、常勤監査役の役割というものを非常に高いものにした。これは非常に画期的なことだったと思うのでございますけれども、最近、この監査役の役割というのが非常に重要視されてきている。言ってみますと、アカウンタビリティーというものを重視する動きというものが出てきているわけです。
 こういう民間の動きと照応して、民間でいろいろなノウハウを持っておられる、例えば公認会計士ですとかそういう方々の知恵、ノウハウ、こういうものを活用していくというのは非常に意味があるのじゃないかと私は思うんですけれども、さような意味で、会計検査院に民間の力を導入するというようなことについてはどんなふうにお考えでしょうか、そのあたりをお伺いしたいと思います。
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金子晃#12
○金子会計検査院長 お答えをいたします。
 私自身、民間から初めて検査官に就任し、昨年十二月、院長に任命をされました。
 御指摘のとおり、本院の検査活動を一層充実し強化するために民間の力を活用するということは、極めて必要なことであると痛感しております。民間にあります知識、情報、技術、ノウハウまたは人材等をこれまでにも増して積極的に取り入れていきたいというふうに考えております。
 本院としましてこれまで取り組んできました事例を幾つか紹介させていただきたいと思います。
 より有効かつ適切な会計検査を行うため、会計検査懇話会を設置しまして、有識者と会計検査院の幹部職員が、会計検査をめぐる諸問題について、定期的にさまざまな角度から意見を交換するということを行ってきているところでございます。
 また、検査対象機関の中には公認会計士の監査を受けている会社もありますし、民間の監査手法を公会計の検査に取り入れる必要もあることから、日本公認会計士協会と定期協議会を開いて、専門的な意見、情報を交換しているところでもございます。
 装備品や役務に係る原価計算や公共事業の事業評価について、高度の専門的知識を有する公認会計士や民間のシンクタンク研究員等を非常勤の特別調査職として採用し、その結果を会計検査にフィードバックしているということも行っております。
 このほか、民間有識者を招いてのテクニカルセミナーを実施したり、民間を含め、公会計監査に関する機関の関係者が一堂に会して公開討論等を行う公会計監査フォーラムを定期的に開催しているところでもございます。
 こういう形で、議員おっしゃられた民間のいろいろな知識、ノウハウ、人材等を積極的に活用してきておりますし、これからもより一層活用していきたいというふうに考えております。
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村井仁#13
○村井委員 私は、さらに会計検査院の中に、院長御自身、大学からこうして検査官になられ、そして院長におなりになったということでいらっしゃいますけれども、もっとさらに民間での経験のある方が会計検査院の中に入ってきていただけるような、そういう仕組みをもっと積極的に考えていただければありがたいなと思う一人であります。
 もう一点お伺いしたいのは、地方の時代、こういうようなことが言われまして久しいのですが、よく見ておりますと、これはもちろん大きな地方自治体から小さいところまでいろいろ差はございますけれども、率直に申しまして、地方自治体の監査の体制というものは若干弱いと言わざるを得ない面があるのではなかろうか。
 一つ問題なのは、やはり専門性の問題でありまして、ほかの行政の職にあった方が人事異動で監査委員会事務局に回ってくるというような形でその職に携わる、監査の事務に携わる。そして、監査委員というのはまた、これは若干名誉職的なところがあったりする場合もございまして、事務方の作業の結果をエンドースするだけに終わってしまうような例もないとは言えない。
 そのあたりで、私は、会計検査院がせっかく持っている専門的な知識、ノウハウの蓄積、これを地方自治体のそういった監査に当たる職員にどうやって移していくかという工夫も非常に大事な機能ではないかと思うんでありますが、そのあたりにつきまして見解があればお伺いしたいと存じます。
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金子晃#14
○金子会計検査院長 お答えをいたします。
 地方公共団体の監査委員部局による監査は、本院の検査とは立場や性格が異なっておりますが、適正かつ効率的、効果的な予算執行を図るという面では共通しているところであるというふうに考えております。
 そして、地方公共団体における経理の適正化等のためには、会計検査院による外部チェックとともに地方公共団体の監査委員部局による監査の充実が重要であり、それが国あるいは国民全体の利益につながるものというふうに考えられると思っております。
 会計検査院は、こうした考え方に立って、従来から、検査において、地方公共団体の監査がどのように行われ、どのような結果であったかについて関心を持ってその事情を伺わせていただいております。
 そのほか、地方公共団体の監査機能の充実向上を支援するために、都道府県等の監査職員等を対象として、会計検査院の長年の検査ノウハウをもとに、各種の監査技法等を習得してもらうための講習会を開催しております。また、監査事務局と連絡会を定期的にまたは随時開催して相互に意見や情報の交換を行ったり、さらに人事の交流なども行っております。
 今後とも、会計検査院としては、地方公共団体の監査機能の充実向上のため、このような各種の支援を推進していきたいというふうに考えております。
 なお、先年、地方公共団体に外部監査制度が導入されましたが、会計検査院で一定の経験を積んだ者もその外部監査人の有資格者とされていることから、現在、一部の地方公共団体においては、本院の職員であった者が外部監査人として起用されております。今後一層地方公共団体において、会計検査院の知識、経験をこのような形でも活用していただければというふうに願っております。
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村井仁#15
○村井委員 ありがとうございました。
 もう一つ、今度は行政監察局の方にお伺いしたいのですが、来年の一月に中央省庁の再編が行われるわけでありますが、現在の行政監察機能、これは総務省に引き継がれるということであります。再編まで半年余りになった現在、総務庁内におきまして、再編後の行政監察機能というものにつきましてどのような検討がなされているか、これをぜひまとめて教えていただきたい。
 それから、特に私興味がありますのは、いわゆる独立行政法人、非常に新しい形態の行政組織ができてくるわけですけれども、これに対しまして会計検査というのは恐らくなじまないのだろうと思う。これは別途、民間的な意味での監査役みたいなものがチェックをするということになるのではなかろうか。
 そうすると、行政の立場でいうと、恐らく行政監察局は何らかの形でこれをチェックする機能が期待されるんじゃないだろうかと思うわけでありますが、また一方、これはやり過ぎると難しい問題も出てくる。独立行政法人のメリットが生かせないという問題もあり、そのあたりのところ、どんなふうな御検討になっておるか、お教えをいただきたい。
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塚本壽雄#16
○塚本政府参考人 まず、御指摘のございましたように、行政監察は総務省において、私ども、再編後におきましても政策評価とともに今後とも実施してまいるということでございます。
 ただ、その際、中央省庁等改革の推進に関する方針におきまして、行政監察につきましては、国民からの苦情あるいは事故・災害、不祥事件等を契機として、早急に改善を要するテーマについて機動的に実施するようということが定められてございます。
 したがいまして、このような方針のもとで、平成十三年一月以降の政策評価や行政の評価・監視活動の実施に当たりましては、行政監察を引き継ぐものが評価・監視活動でございますけれども、従来と同様に、中期的なテーマというものを明示いたしまして、計画的かつ重点的に活動を展開してまいりたいと考えておるところでございます。
 さしずめ新しい中期テーマというのが十三年一月以降必要になりますので、現在鋭意検討を進めておるところでございます。本年中にその具体的内容を公表いたしたい、こう考えておるところでございます。
 次に、独立行政法人の制度に関して、行政監察局、再編後は行政評価局でございますが、どのようなかかわりをするのかということでございますけれども、独立行政法人につきましては、御案内のように、その制度の趣旨に沿いました、政府を通じました各府省の評価委員会による評価の仕組みというものができ上がっております。
 この関係におきまして、私どもといたしましては、独立行政法人自体が国の政策の重要な実施主体であるということでございますので、総務省が行うことになります政策の評価という際の調査の対象とするということで、政策評価の面からもその運営についてチェックをするという機能があろうかと思います。
 また、総務省には、今申し上げました独立行政法人評価の関係で、政策評価・独立行政法人評価委員会というものが設けられます。これにつきましてはいろいろな権限が定められておるわけでございますけれども、この委員会の事務局機能はやはり行政評価局が担うということになっておりますので、私ども、独立行政法人の評価につきまして、新しくできます政策評価・独立行政法人評価委員会の事務を補佐するという形でも関与をいたしてまいるということでございます。
 いずれにいたしましても、これらの機能を通じまして独立行政法人の厳格な評価が進むよう、また、その趣旨を踏まえたものにこれがなるようにということで進めてまいりたいと考えております。
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村井仁#17
○村井委員 いずれにいたしましても、行政の持ついろいろの、行政に対する国民の信頼を維持するというのは私は非常に大きな課題だと思っておりますし、さような意味で、私ども、国会の立場から、会計検査院そしてまた行政監察局改め行政評価局でございますか、新しい組織になるわけでありますが、連携を密にしながら、しっかりと勧告なりチェック機能を果たしてまいりたいと思います。ありがとうございました。
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衛藤征士郎#18
○衛藤委員長 次に、谷口隆義君。
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谷口隆義#19
○谷口委員 公明党の谷口でございます。
 まず初めに、大変お忙しい中、日銀の速水総裁、来ていただきましてありがとうございます。
 この八月十一日ですか、金融政策決定会合、ゼロ金利政策につきまして、国民のみならず、市場関係者また企業も大変関心を持って見ておるわけでございます。どうも、きょうの状況を聞いておりますと、月例経済報告関係閣僚会議で大変な厳しい意見もあったというように聞いておるところでございます。
 何回もこの問題につきましてお聞きして申しわけないわけでございますが、本日は、このゼロ金利政策解除についてお聞きいたしたいというように考えております。
 ゼロ金利政策というのは昨年の二月からスタートいたしまして、一年半続いておるわけでございます。御存じのとおり、極めて異常な状態であるというように私も認識をいたしております。世界の中央銀行の歴史の中でも未曾有の事態になっておる、こういうような認識につきましては、私も同じような認識を持っておるわけでございます。
 しかし、この一年半続いておるゼロ金利の状況、これを解除する場合の判断が、判断基準と申しますか、これがあるんだろう。一つは、我が国の経済状況が果たして今現在どういう状況になっておるのかということがまず第一点であろう。それともう一つは、金融政策のみならず、経済政策との整合性と申しますか、このあたりのかじ取り、金融政策また経済政策のかじ取りを見ていかなければいかぬ、こういうようなことでございます。
 マスコミの情報を見ておりますと、日銀のゼロ金利政策の解除の判断は、一つは、デフレ懸念の払拭が展望できたかどうか、もう一つは、市場心理が落ちついたかどうか、こういうような判断でやっておられるというような報道がございました。
 それで、お聞きいたしたいわけでございますが、総裁が八月七日の日に積極的なお話をされたようでございます。聞いておりますと、デフレ懸念の払拭が展望できた、展望できる状況に至りつつある、どうもこういうようなお話があったようでございます。
 一方、その三日前の八月四日に山口副総裁のお話がございまして、お話を聞いておりますと、現状はまだ、そごうの民事再生法などで市場の不安心理に弾みがつくリスクがないかどうかモニターをしていく必要があるというような、いわば慎重姿勢を表明されたようでございます。
 市場関係者には、総裁と副総裁の意見にどうも若干食い違いがあるわけでございまして、どうも歩調が一致してないんじゃないか、合ってないんじゃないか、こういうようなお話があるわけでございますけれども、速水総裁、このことにつきまして御見解、御所見をお願い申し上げたいというふうに思います。
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速水優#20
○速水参考人 ゼロ金利政策というのは、御指摘ございましたように昨年の二月に採用いたしまして一年半近く続いておるわけですけれども、私ども、ここ十年金利をずっと下げてきておるわけで、一回も上げたことはないんですが、九五年から公定歩合も〇・五%でずっと来ております。その間に、基準レートにいたしております無担保コール翌日物というもののレートを、昨年の二月にゼロに近い、一番低いところへ持っていくようにということで、〇・〇二ということで、ほとんど横ばいをして今日まで来ておるわけでございます。
 このゼロ金利政策の解除につきましては、日本銀行はかねてから、ゼロ金利政策の解除要件として、デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢になるという基準を申し述べてきております。
 このデフレ懸念の払拭が展望できるということの意味は、需要の弱さに由来する潜在的な物価低下圧力が十分小さくなっていく。需給ギャップの需要というのがだんだん膨らんできて、需給ギャップがなくなってきて物価が余り下がらないようにしていくということでございまして、言いかえれば、民間需要の自律的回復の展望が得られるというふうにも言えようかと思います。
 前回の決定会合、七月十七日でございますが、先ほど申し上げましたような民間需要の動きを踏まえまして、需要の弱さに由来する潜在的な物価低下圧力は大きく後退したということをほとんどの委員の方々が認められました。デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢に至りつつあるというのが委員の大勢の判断であったわけでございます。ただ、最終的にゼロ金利政策を解除するためには、雇用・所得環境を含めて、情勢判断の最終的な詰めに誤りがないかどうかを期したいという意見が出ました。
 また、いわゆるそごう問題が、十七日はちょうど月曜日でしたけれども、十四日の日にそごうの新しい民事再生法による処理というのが発表されて、市場が最初に開かれたのが十四日、その日に株や円がかなり売られまして弱くなる。主として、外から見ていて、やはり、日本は何をしているのかなというふうに思ったに違いないと私は推測しますが、そういう事態で月曜日を迎えて、月曜日の朝からこの決定会合をやったわけでございます。
 前から言っておりましたデフレ懸念の払拭を展望というところは、大体まあもういいところまで来ているというところで皆さん判断をされたわけですけれども、新しく起こった事態があることと、もう一つ、最終的に消費、雇用の詰めをもう少しやろうじゃないかということで延ばしたわけでございます。
 そういうことで、今、公には、七月十七日の決定会合の決定でそのときにステートメントを出しておりますが、それにもそのようなことが書かれておるわけでございまして、日本銀行の公のステートメントとしては、それが今まだ生きておるわけでございます。
 先ほどちょっとお触れになった件につきましては、副総裁とは全く意見は同じでございます。この間の講演も実に細かに、今起こりつつあること、それからデフレ、ゼロ金利政策の持つ不都合な面、そういうものを一つ一つ拾い上げて丹念に説明をしたわけでございます。考え方は全く私と変わっておりません。マスコミその他が、違っているというふうにお書きになったところがあるのかもしれませんけれども、中にいて意見は違っておりません。
 それから、けさの閣僚会議で企画庁長官の現状の景気判断を伺いましたけれども、それにつきましても、おっしゃっているように、我々の判断とそんなに大きく、ほとんど変わっていない、違っていないというふうに思っております。企画庁とも大蔵省ともそれぞれの段階で十分意見の交換なり討議は進んでいるというふうに私は判断いたしております。
 そういうことで、けさ私も市場の説明をさせてもらったわけでございますが、その後でそういう感想が少し述べられたということでございます。
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谷口隆義#21
○谷口委員 総裁がお話しになった、これは昨日でございますね、市場の反応は冷ややかだったということで、これは大変申しわけないんですけれども、何か総裁の個人的見解じゃないかという市場の反応がどうもあったようでございます。
 むしろ副総裁のその発言、消極的といいますか、慎重姿勢の意味合いがにじんだ発言の方が市場には受け入れられたというようなことのようでございまして、先ほど、午前中の月例経済報告の関係閣僚会議でも、ちょっと時期尚早じゃないかというような意見も多かったようで、どうも総裁がおっしゃったような状況じゃないように思うわけでございます。
 それで、私も、本日の月例経済報告を見ておりましても、どうも若干、景気の展望のところで問題なしと言えないというような状況もございます。そごうの問題が示したように、不良債権問題の根は深く、構造調整に伴う景気の下押し圧力も強いということを本日の月例経済報告にもそのようなニュアンスで書かれているというような状況の中で、一つは、四—六のQEが九月の上旬に発表される。またFOMCが、八月の二十二日ぐらいにですか、どうも金利を上げるんじゃないかというような、〇・二五から〇・五%ぐらい、この辺の動向を見ながらひとつ決めるというのも一つの判断のあれじゃないかというように私は思うわけでございますが、それについて総裁の御見解をお願い申し上げたいと思います。
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速水優#22
○速水参考人 お答えいたします前に、さっき申しましたそごうの発表は、私、十四日と申しましたが、十二日でございます。十三、十四とあって、十七日に私どもが決定会合をやったわけでございます。
 それから、参議院の予算委員会で久保委員から質疑を受けまして、そのときに、先ほど申し上げたように、七月十七日の決定会合の私どものステートメントについて説明をいたしました。
 その後、委員が、あなたは今どう思っているのかという御質問がございまして、それで私は、大臣までおやりになった委員が私にそういう御質問をしておられるんですから、あえて私の個人的な現在の見方、考え方を言わせていただければ、実体経済面ではデフレ懸念の払拭は展望できたと私は今思っておりますと。それは、七月十七日以降のいろいろな発表された数字を見ておりまして、みんな前向きの数字なんですね。そういうこともあって、私はそう思っております、これはしかし個人の意見でございますということを申したわけでございます。
 それから、四—六のGDPが九月に出るだろうということでございますが、それは、確かに九月まで待てば数字は出るわけでございますけれども、金融というのはやはり財政と少し違いまして、毎日毎日取引が動いておるわけでございますし、信用を供与するということは、それだけのリスクを持って大きな金を動かして貸したり借りたりしているわけでございますから、金利がゼロであるということは、これは長く続きますと、やはり市場のバイタリティーといいますか、経済の活力を殺してしまうことになりかねないということを私は心配しております。これは私だけでなく、銀行の中でも、また世論の中にも、そういう理論をおっしゃっている方はたくさんおられると思います。なるたけ早く、可及的速やかに機会をとらえてゼロ金利を解除したい。
 これは、金融を引き締めるのではありません。超超緩和を、引き締めでなくて若干緩和を少なくする、金融緩和を弱くするという意味でございます。そういうことをやってもとの状態にまず戻すということが必要だというふうに判断しております。
 八月のアメリカの金利、FOMCにつきましては私どもよくわかりませんけれども、割合ソフトランディングというのがうまくいっているのじゃないかなというふうに思っておりますし、選挙を控えましてアメリカは、そう金利を高く上げていくのかなという感じはいたします。株の方も、一回下がりましたけれども少しずつ戻しているようでございますから、その辺のところは余りはっきりしたことはわかりませんけれども、今後も関心を持って見ていきたい。
 要するに、次回以降の決定会合において、こういった情勢の変化を委員の方々と一緒に議論をして、そこで適切な政策判断を下していきたいというふうに思っております。
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谷口隆義#23
○谷口委員 最終的にやはり日銀の独立性と申しますか、最終的には十一日の金融政策決定会合で決められることでございますが、一方で、現行の経済状態を十分勘案していただいて、慎重に議論をしていただき、この決定をしていただきたいということを申し上げまして、総裁に対する御質問を終わりたいと思います。どうぞ退出してくださいませ。
 あと次に、相沢大臣、先日大変な状況の中でなっていただきまして今御苦労されておるわけでございますが、ちょっと大きな問題をお聞きしたいのです。
 相沢先生とも私以前議論したことがあるのですけれども、現在の金融状況全般について、この枠組みについて議論をする必要があるのではないか。今の金融業界の状況を見ますと、都銀、長信銀、信託、地銀、第二地銀、信用金庫、信用組合、このような金融機関があり、またその他系統金融機関だとかノンバンクだとか、こういうようなところがあるわけでございます。
 このそれぞれの持ち場と申しますか、地域金融機関、協同組織金融機関は協同組織金融機関で地域のところを対象にして、大きな範囲ではなくて融資をしている、大手の金融機関は日本全体を、融資の対象の企業がたくさんありましてやっている、というようなところにこの本来の持ち場があるんだろうというように思いますが、どうも最近そのあたりの整合性がとれていない、バランスが崩れている。資金量一兆円ぐらいの信用組合が出てまいりまして、経営破綻をしたり、それこそ背伸びをして大手の金融機関と同じようなことをしますから、当然調達金利の高いところは収益が悪化する、このような状況になっておるわけでございます。このような問題を議論していかなければならない。
 金融審議会というのがございます。金融審議会は今どういうことをやっていらっしゃるのかということをお聞きしますと、主に二つの問題をやっておられて、一つは、今回ソニーだとかイトーヨーカ堂だとかああいう異業種の参入に伴う銀行法の整備、他業禁止の緩和等の問題をやっておる第一部会、あと、個人信用情報の保護・利用をやっておられる第二部会、このような具体個別の問題について議論されておられるわけでございますが、私は、むしろこれからの金融のあり方と申しますか、そういう全体の枠組みの議論をしていかないと、一体どっちの方向を向いているのだというようになってくるのだろうと思うのです。
 今、商工ローンの問題も、先日与党のPTでも議論し、やったわけでございますが、どうも中小零細企業のところで、地域金融機関から融資を受けたいけれども受けられない、仕方ないから高利でも商工ローンのところに行かざるを得ない、こういう人たちがいる。こういう全体の整合性、枠組みをつくり上げていかなきゃいかぬというように思うわけでございますが、相沢大臣の御見解をお願い申し上げたいと思います。
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相沢英之#24
○相沢国務大臣 この問題に関しましては総括政務次官からお答えをする予定になっているようでありますけれども、私の感想だけを申し上げさせていただきますと、バブルがはじけて以来、日本の金融界の最大の課題は、やはり何といっても不良債権の処理だ。その金融再生、早期是正のために、御案内のように、一昨年のいわゆる金融特別国会におきまして金融二法の誕生を見て、それに伴って、着々として不良債権の処理、言うなれば金融再生が行われてきて、現在もなお進行中であるわけであります。長銀、日債銀につきましての処理も進んでいるわけですが、まだまだそれで私は金融不安が完全に解消されたというふうには存じていないのであります。
 と同時に、多少これは個人的な見解になります。谷口さんと一緒に金融プロジェクトチームをやっているころはいろいろなことを申し上げましたが、確かに、どうもあつものに懲りてなますを吹くというようなところが多くて、私は、本当に真に必要とするところの資金に十分な融資が行われているのだろうかということについては、私個人としては、特に地元のいろいろな方々にお会いして話を聞くたびにそういう思いを強くするわけであります。
 したがいまして、全銀協、地銀、第二地銀あるいは金融公庫等々の分担、分担と申しますか領域をどのように考えるかという問題も無論ございますけれども、これからそういう中小企業を中心といたしまして、本当に的確に資金需要に対応できるような体制というものをやはりもっと考えていかなきゃならぬのじゃないかという思いをしているのです。
 それから、政府関係機関のあり方につきましても、確かに大いに努力をされておられるようでありますけれども、必ずしもまだ十分ではない。
 それから、特別融資保証枠というものが二十兆から三十兆にふえて、二十三兆既に消化しているということでありますけれども、その特別融資保証枠につきましても、これはその保証枠の分だけが言うなればネット貸し出し増ということになっているわけじゃない、かなりが旧債の振りかえになっているというような実態がございます。
 それから、ベンチャー企業に対する金融に関しましてもまだまだ私は不十分な点が多いんじゃないかという気がいたしますので、やはり金融問題全般を考えます際には、これからも、とにかく不良債権の処理については極力これを進めて、金融の安定的な姿をつくると同時に、本当にこれからの経済発展に必要な資金需要に対して的確に対処できるような体制をお互いに真剣に考えていかなきゃならぬのじゃないかという気持ちを私は持っております。
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谷口隆義#25
○谷口委員 だから、私が今申し上げた、金融審議会にそういう大きな金融全体の枠組みを議論するようなところをつくっていただいて、一度本格的に議論をしていただきたい、ぜひ金融審議会に諮問していただきたいというように申し上げたいと思います。余り時間がないものですから、申し上げて終わりたいと思います。
 あともう一つは、最近起こっておる例で見ますと、信用金庫、信用組合あたりのところは、これからもまた経営破綻、また再編が起こってくるんだろうというふうに思いますが、受け皿がないというところがよくあるのですね。ある信用金庫が経営破綻した、そこの取引先のところが受け皿金融機関に断られる、だから融資を受けるところがなくなっちゃうというふうな事態があるわけで、これからどんどんそういうようなことが起こるんだろうと思うのです。そうしますと、市中の、特に経済的に弱者と申しますか中小零細企業、先ほども相沢大臣がおっしゃっておられましたように、融資を受けられないようなところが出てくるわけでございます。
 ですから、そういうことも想定しながら、もしそういうようなことになりますと、実際その企業が、経営に関してもそんなに悪くない、赤字企業ではなくてある程度普通にやっていられるところが受け皿金融機関から拒絶される。そうしますと、大変大きなことになるわけでございまして、こういうことが起こらないようにひとつ考えていかなきゃいかぬだろう。
 先日も大蔵委員会で、金融機関の中小企業に対する融資の目標額を設定して今やっているわけでございます。私は、そういうことも必要なんだろうというように思いますが、一つは法的に、ある種、これはいろいろな対応のしぶりがあるんだろうと思います。
 アメリカでCRAという法律があって、例えば金融機関がその地域の企業に一定額以上の融資をする、こういうようなことを義務づける。こういうようなことをして、これは罰則を設けるか設けないかはまた別にして、例えば評価ポイントを与えて、それに対して国民一般にディスクローズする。いろいろな方法が考えられるんだろうと思いますが、このようなことにつきましてどのようにお考えなのか、御答弁をお願い申し上げたいと思います。
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宮本一三#26
○宮本政務次官 アメリカのコミュニティー・リインベストメント・アクトですか、それに言及されまして、地方の金融をもうちょっと充実するような方策等を考えてはどうかという御指摘かと思います。
 確かに、最初の質問の中でも先生述べられましたように、我が国の金融システムそのものが、設立当時に予定されていた機能というものからだんだん変わってきているような気がするという御指摘がありましたし、また、これはある意味では一つの変化といいますか、自由化というか、あるいはビッグバン、そういった流れの中で避けられないというか、非常に垣根がなくなっていく状況を今現出してきたわけでございます。
 それだけに非常に大きな変化があったわけですが、先生が御指摘のように、やはり何としても地方の、特に中小企業は資金面で非常に貸し渋りと言われるような現象に遭っているわけで、こういった問題をもっと制度的に考えなきゃいかぬじゃないかという御指摘はもっともだと思います。
 ただ、正直言いまして、信用金庫、信用組合等、それからまた地方銀行も含めて、かなりローカルな問題に、そしてまた、自分の存在がローカルな企業への融資ということを中心にしている金融機関でございますだけに、そういった機関の健全なる育成ということにも力を用いていかなきゃいけないというふうに思っております。
 また同時に、中小企業への融資については、政府系金融機関も含め、あるいはまた、既にいろいろと起こってきておりまする信用保証の問題その他の問題も含めて真剣に考えていかなきゃいけない、このように考えております。
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谷口隆義#27
○谷口委員 さっき申し上げましたように、金融全体の枠組みの中からはじき飛ばされた企業、そういう企業も出てくるんだろうと思うのです。そういうようなことにならないように、あるところがぼこっと穴があいて、そこが全体的に見られない、整合性が極めてとれていない、こういう状況の中で、中小零細企業がはじき飛ばされるというようなことのないような金融システム全体のあり方を考えていただき、また、そのような融資が行われるような、何らかの規制も含めて対応していただく必要があるということを申し上げまして、時間が参りましたのでこれで終わらせていただきます。
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衛藤征士郎#28
○衛藤委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団副総裁村瀬興一君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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衛藤征士郎#29
○衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
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