文教科学委員会

2001-03-22 参議院 全222発言

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会議録情報#0
平成十三年三月二十二日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十一日
    辞任         補欠選任
     三重野栄子君     谷本  巍君
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     谷本  巍君     三重野栄子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         市川 一朗君
    理 事
                亀井 郁夫君
                松村 龍二君
                佐藤 泰介君
                内藤 正光君
                山下 栄一君
    委 員
                阿南 一成君
                有馬 朗人君
                中曽根弘文君
                水島  裕君
                柳川 覺治君
                石田 美栄君
                小林  元君
                本岡 昭次君
                松 あきら君
                阿部 幸代君
                畑野 君枝君
               日下部禧代子君
                高橋紀世子君
   国務大臣
       文部科学大臣   町村 信孝君
   副大臣
       総務副大臣    遠藤 和良君
       文部科学副大臣  大野 功統君
       文部科学副大臣  河村 建夫君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       水島  裕君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        巻端 俊兒君
   政府参考人
       日本学術会議事
       務局長      川口  雄君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   近藤 信司君
       文部科学省初等
       中等教育局長   矢野 重典君
       文部科学省高等
       教育局長     工藤 智規君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       大熊 健司君
       文部科学省研究
       振興局長     遠藤 昭雄君
       文部科学省研究
       開発局長     今村  努君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        遠藤純一郎君
       厚生労働大臣官
       房審議官     伍藤 忠春君
       厚生労働大臣官
       房審議官     鈴木 直和君
       厚生労働大臣官
       房審議官     三沢  孝君
       厚生労働大臣官
       房審議官     青木  豊君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成十三年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十三年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十三年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(日本学術会議)及び文部科学省
 所管)

    ─────────────
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市川一朗#1
○委員長(市川一朗君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、三重野栄子君が委員を辞任され、その補欠として谷本巍君が選任されました。
    ─────────────
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市川一朗#2
○委員長(市川一朗君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十三年度一般会計予算外二案中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管についての委嘱審査のため、本日の委員会に日本学術会議事務局長川口雄君、文部科学省生涯学習政策局長近藤信司君、文部科学省初等中等教育局長矢野重典君、文部科学省高等教育局長工藤智規君、文部科学省科学技術・学術政策局長大熊健司君、文部科学省研究振興局長遠藤昭雄君、文部科学省研究開発局長今村努君、文部科学省スポーツ・青少年局長遠藤純一郎君、厚生労働大臣官房審議官伍藤忠春君、厚生労働大臣官房審議官鈴木直和君、厚生労働大臣官房審議官三沢孝君及び厚生労働大臣官房審議官青木豊君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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市川一朗#3
○委員長(市川一朗君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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市川一朗#4
○委員長(市川一朗君) 去る十九日、予算委員会から、三月二十二日の一日間、平成十三年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、平成十三年度一般会計予算外二案中、総務省所管のうち日本学術会議を議題とし、遠藤総務副大臣から日本学術会議関係予算の説明を聴取いたします。遠藤総務副大臣。
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遠藤和良#5
○副大臣(遠藤和良君) 平成十三年度日本学術会議歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。
 日本学術会議は、我が国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とし、科学に関する重要事項の審議、科学に関する研究の連絡を図ること等を職務としております。
 平成十三年度総務省所管一般会計歳出予算要求額のうち、日本学術会議の歳出予算要求額は十三億五千八百万円であり、これを前年度の当初予算額十四億六千一百万円と比較いたしますと、一億三百万円の減額となっております。
 次に、その内訳について御説明申し上げます。
 第一に、科学に関する重要事項の審議等を行う総会、部会等のほか、百八十の各専門分野の研究連絡委員会の審議関係経費として三億八百万円を計上しております。
 第二に、学術関係国際会議の開催、国際学術団体への加入分担金、国際学術関係会議への代表派遣、アジア学術会議の開催等の国際学術交流関係経費として三億六千五百万円を計上しております。
 第三に、平成十五年七月に任命予定の第十九期日本学術会議会員の選出のための学術研究団体の登録及びそれらを審議するための会員推薦関係費として二千六百万円を計上しております。
 そのほか、日本学術会議一般行政経費として六億五千九百万円を計上しております。
 以上が平成十三年度日本学術会議の歳出予算要求額についての概要であります。
 よろしく御審議くださるようお願い申し上げます。
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市川一朗#6
○委員長(市川一朗君) 以上で日本学術会議関係予算の説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
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市川一朗#7
○委員長(市川一朗君) 平成十三年度一般会計予算外二案中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管を議題といたします。
 予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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松村龍二#8
○松村龍二君 自民党の松村龍二であります。
 本日、文教科学委員会におきます予算委嘱審査が一日行われるわけでありますが、トップバッターを切って質問をさせていただきたいと思います。
 先般、所信表明のときに水島大臣政務官から、自分は科学的知識があるから、ひとつうんちくを傾けてやると、こういうお話がございましたので、後ほど聞かせていただきたいと思います。
 また、自民党からは亀井委員、また有馬委員から御質問がありまして、有馬委員は何と申しましても学術関係、あるいはそういういろんな科学面のオーソリティーでありますので、私は素人的な観点から幾つかの科学技術について質問させていただきたいと思っております。
 ただ、その前に、先般、予算委員会におきましても文部科学大臣及び厚生労働大臣から御所信を承ったわけでありますが、現在いろいろ十四歳の犯罪というふうなことが取りざたされましたり、成人の日に日本じゅう、会場におきます雑音とか秩序というものがないということから、今の教育どうなっているんだというふうな話も国民の関心を引きつけておるところであります。そのような問題で、初等中等教育におきます教育の問題も重要でありますけれども、行き着くところ、幼時における教育あるいは家庭における教育ということが重要であるということはだれも否定しないと思います。
 そういう中にありまして、私、先般お聞きしましたのは、その幼時におきます教育、家庭教育等について政府の対応が文部科学省、厚生労働省、その他非常に交錯しておりまして、ここで一度立て直しをする必要があるのではないか、こういう観点から御質問をしたわけであります。
 交錯しております事情は、例えば保育の問題で、昔は託児所ということで厚生労働省が養護という意味で託児所、これが保育所になりまして予算がどんどんついてきた。また、文部省、厚生労働省、あるいは建設省等が協議しまして、エンゼルプランというものについて協議されて全体的な計画が行われておるわけでありますけれども、児童館というのは厚生労働省の所管でありますし、公民館においてやはり児童の教育というのを地域的な関心でもって取り組まれるとか、いろいろ錯綜しているのではないかという御質問をしたわけです。
 その際に大臣からは、自分が大臣になったときに、かつて文部大臣になったときに厚生大臣と相談しまして、両者の間の緊密な連絡ということについて協議し、以後、局長レベルで交換をしておるというような御答弁もあったわけであります。
 そこで、突然お聞きするわけですが、生涯学習政策局長にお聞きしますけれども、児童養護施設というのはどういうものか御存じか、また全国で幾つぐらいあるものか、ちょっと答弁いただきたいと思います。
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近藤信司#9
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
 児童養護施設でございますが、児童福祉法第四十一条に根拠規定がございまして、「児童養護施設は、乳児を除いて、保護者のない児童、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせてその自立を支援することを目的とする施設とする。」と、このような規定があると承知をいたしているわけでございます。
 施設の数でございますが、平成十二年三月一日現在の厚生省の報告によりますならば、公立、私立合わせまして合計五百五十三カ所設置をされていると、このように承知をいたしております。
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松村龍二#10
○松村龍二君 「保護者のない児童、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童」ということは、昔、終戦後、浮浪児といいますか、親のない子供が戦災孤児というような時代にこのような施設が重要視されてできたということはわかるわけですけれども、今の時代におきます児童養護施設というものの役割、これも親のない、保護者のいない児童、今事実上保護者のいない児童というような、教育がほったらかされているということからすると、まさに児童養護施設が一般の児童も預かるというふうなことも必要なのではないかというふうにすら思うわけです。
 今突然お尋ねして非常に立派なお答えをいただいたわけですが、私が指摘したいのは、文部科学省が自分の所管は幼稚園以上の教育であると承知し、これが初等中等教育局だと思うんですね。それから、それ以下の子供になりますと生涯学習局であると。生涯学習局というのは、どちらかといえば老人のいろいろな教養とか学校卒業後の一般国民の教養、突然年代を隔てて三歳以下のことは生涯学習局が担当すると。それからまた、文部科学省はそういう観点だけれども、先ほど申しましたように、厚生労働省は違う観点から児童の保育に当たっている。その辺でどうも一貫しない、日本の国として、幼稚園と保育所の一元化というような問題とか、そういうようなことについて検討が行われる必要があるんではないかと、こういうふうに思うわけです。
 そこで、もう一つ伺いますが、三歳児神話というのが昔ありまして、三歳までは親が育てないといかぬ、何よりもかえがたい教育を親がするというのが三歳児神話ということだったと思うんですが、その後、三歳児神話というのが崩れて、だれかが面倒を見ればいいんだと、愛情を降り注ぐ方がおればいいんだというふうになってきたというふうにも承知するんですが、生涯学習政策局長はこの三歳児神話ということについてどのようにお考えでしょうか。
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近藤信司#11
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
 三歳児神話につきまして、それぞれいろんな考え方があるんだろうと思っておりますが、いずれにいたしましても、乳幼児期は生涯にわたる人間形成の基礎が培われる極めて重要な時期でございます。とりわけ、やはりすべての教育の出発点である家庭教育において、基本的な生活習慣でありますとか自制心、自律心、これを育成していくことが何よりも大事だろうと思っております。そういう意味で親の果たす役割が極めて重要であろうと。こんなことから、私どもといたしましては、現在、家庭教育の充実に全力を挙げて取り組んでいるところでございます。
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松村龍二#12
○松村龍二君 ところが、厚生省においては三歳児神話というのはもう崩れたんだと。さっき申しましたような理由で、だれか愛情を注ぐ、保育所の保母さんが愛情を降り注いでおれば別に親が三歳まで面倒を見なくてもいいんだと、こういうふうにちょっと考え方を変えて、それがエンゼルプランのゼロ歳児保育とか、そういうものの拡充になっているというふうに承知しておりますが、そのような理解でよろしいでしょうか、局長。
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近藤信司#13
○政府参考人(近藤信司君) 結構だと思っております。
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松村龍二#14
○松村龍二君 そこで、いずれにいたしましても保育所における教育、これの特徴は、やっぱり保母さんというのは若い方がそろっているんですね。幼稚園というと、どっちかというと先生方が年をとってこられている。保育所の方は若い女性の方が多いというようなことで、極めて保育所の方が手が行き届くというメリットと、一面、長時間預かりますから、やっぱり幼稚園のように短時間にしつけをする、限られた二年間とか、そういう期間において学校へ入るまでのしつけ教育をするという観点とは違って、どうしても長く一日おつき合いして、そういう中でしつけをしないといかぬという困難さがあると思うんです。
 そういう中におきまして、文部科学省も十二分に幼児の保育、教育ということについて全面的な取り組みをしていただきたい。
 それから、この問題でも、私、どういうふうに交錯しているかということをちょっと調べようかと思いまして、かつての総理府の青少年対策室へ電話しまして、どういうふうになっていますかと聞いたら、うちは少年の不良化の問題であって、少年以上であって、幼児のことは知りませんと、こういうことなんですね。
 別に一元的に文部科学省と厚生労働省を統括してよその役所に頼まぬといかぬということはないと思うんですが、それだけに、文部科学省が今の時代の幼児教育ということについて、やっぱり一元的に責任を持つというふうな意気込みでやっていただきたいというふうに思うんですが、大臣、御所見を承りたいと思います。
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町村信孝#15
○国務大臣(町村信孝君) 松村委員から幼児教育の重要性、またそれにかかわる行政のあり方、何かばらばらになっているんじゃないかという大変貴重な御指摘をいただきました。
 現実、確かに幼稚園と保育所というのが所管が分かれているという実態はあるわけでございますが、しかし何省とかかに省とか関係なく子供は子供でございます、幼児は幼児でございます。ですから、それぞれが力を合わせてやっていく必要があろうと思っております。
 私は、将来的には幼稚園、保育所を分けておく理由はないと、こう思っております。なぜならば、現実がもう幼稚園における保育機能というのが預かり保育等々で大分進んできております。それぞれの幼稚園で夕方まで預かるという機能が付加されてきておりますし、また保育所における教育機能というものも随分充実されてきている、こう思っております。
 たまたま対象になる法律が違ったり所管の役所が違うというだけでばらばらしているようなことではいけないだろうと、そう思ったものですから、先般、松村委員の御質問もございましたけれども、私が三年前に文部大臣のときに当時の小泉厚生大臣と語り合って、よく両省庁で連携を密にしていこうと。連携を密にするだけではなくて、いろいろな面で、例えば施設の面の共用化を図っていこうとか、あるいはそれぞれが学校で、養成段階で学ぶときに同じようなカリキュラムをやっていけば同じ資質が持てるんではないんだろうかとか、いろいろな面で共通点を探っていこうではないかと。将来、これはいつということを申し上げるほどなかなかまだ煮詰まっておりませんけれども、いずれは私はやっぱり一元化すべきものだろうと、こう思っております。
 そのことがだれよりもかれよりも、文部科学省にとっていいとか、そういうことではなくて、子供たちにとって一番その方が望ましいのではなかろうか。そんな思いでこれからも取り組ませていただきたい、かように考えております。
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松村龍二#16
○松村龍二君 大臣から非常に前向きの御答弁をいただきまして、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 国会便覧を見ますと、初等中等教育局に幼児教育課というのがあるんですね。さっき申しましたように、私が答弁を求めるのは初等中等教育局ではなくて生涯学習政策局に御意見を聞くと。それからまた、厚生労働省あるいは法務省の保護司というようなことになっておりますので、ぜひ政治主導でよろしく取り組んでいただきたいということをお願い申し上げます。
 それでは次に、科学技術基本計画につきましてお伺いいたします。
 二十一世紀を迎えまして、我が国は、経済活動の停滞、少子高齢化による労働力人口の減少、地球温暖化を初めとする環境問題など、さまざまな課題に直面しております。また、情報や資本などの国境を越えた移動がさらに活発化するなど、グローバリゼーションが進むことによって先進諸国の間での経済競争は激化しております。
 このような状況の中、我が国が国際競争力を確保し、持続的な発展を遂げていくためには、先端的な研究開発を積極的に実施し、その成果を産業競争力や国民生活の向上につなげていくことが必要であります。また、環境問題など地球規模の問題を解決するために、我が国は先進国として科学技術を基礎とした解決策を示して積極的な貢献をしていくことが重要であると思います。
 政府におかれましては、平成七年に科学技術基本法に基づきまして科学技術基本計画を策定し、これに基づき諸施策を実施してきたものと承知しておりますが、平成十二年度で五年間の計画期間を終了すると聞いております。したがって、この三月末までに二十一世紀の最初の五年間の我が国の科学技術政策の基本となる新しい科学技術基本計画を策定する必要があると思いますが、新科学技術基本計画はどのように今検討されているか、科学技術・学術政策局長にお尋ねします。
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大熊健司#17
○政府参考人(大熊健司君) 御説明申し上げます。
 先生お尋ねの新しい科学技術基本計画でございますけれども、現在、本年一月発足した総合科学技術会議におきまして科学技術に関する総合戦略について検討が行われているところでございまして、この総合科学技術会議では、昨年十二月二十六日に科学技術会議が行いました科学技術基本計画に関する答申、これをベースにしまして、一つは科学技術政策の総合性と戦略性、二つ目は総合科学技術会議の運営、三つ目は生命倫理を初めとした科学技術に関する社会的責任への取り組み、こうした点の問題につきましてさらに検討を行っているという状況でございまして、この総合戦略でございますけれども、本日開催される予定の総合科学技術会議本会議におきまして内閣総理大臣に対して答申がなされると、こういうふうに聞いております。
 政府としましては、この答申を受けまして、科学技術基本法に基づき、平成十三年度から十七年度までの五年間を対象とする新しい科学技術基本計画を閣議決定しようと、そういうふうな今は準備の状況でございます。
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松村龍二#18
○松村龍二君 厳しい国際競争の中、我が国が科学技術の分野で世界をリードしていくためには、政府の研究開発費の増加が必要なことはもちろんでありますが、研究開発費や人材など限られた資源をどの分野にどのように使っていくかということにつきまして、またどのようにして研究者や技術者が独創的かつ創造的な成果を生み出せるようにしていくのか、戦略的な取り組みが不可欠であります。そのような戦略的取り組みという観点で、我が国はどのような戦略で科学技術政策を進めていくのか、町村大臣にお伺いします。
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町村信孝#19
○国務大臣(町村信孝君) ただいま局長から御説明させていただきました新しい科学技術基本計画、きょうの夕方、総合科学技術会議本会議がございまして、私もそれにこの委員会が終わりました後出席をしようと、こう思っているわけであります。
 今度の新しい基本計画の特色でございますけれども、やっぱり第一の課題は科学技術の戦略的推進のための重点化を図っていきたい、こういうことでございます。これは、限られた資源、人であるとかお金であるとか、そういったものを今後重点的に投入すべき四分野というのを掲げておりまして、ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料、この四分野を中心に重点的に推進をしていこうというのが一つの考え方であります。
 二番目の特色といたしましては、科学技術のシステムを改革していこうということでございまして、具体的に申し上げますと、科研費などの競争的資金の拡充、それから三〇%ぐらいの間接経費をあらかじめ設けておいて研究をより充実したものにしていこうというのが一点。それから、若手研究者の自立性の向上、例の前から議論されておりますポスドクの問題等でございますが、これが二番目。それから三番目が、大学、研究所などの研究教育施設、これが大変老朽化している等々の問題がございまして、これを重点的に整備していこうと。それから四番目は、研究成果の産業化とか社会還元の推進。今までも進めてきた分野ではございますけれども、まだまだそうした取り組みが不十分でございますので、それをやっていこうと。それから五番目は、研究の評価というものをより充実して、そのために必要な人材等々も投入をし、そして研究開発活動の透明性を向上させていきたいと。こんなようなことを考えながら新しい科学技術基本計画を策定してまいりたいなと、かように考えているところであります。
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松村龍二#20
○松村龍二君 昨今の我が国の深刻な経済状況を打破し、我が国経済の活性化を図るとともに、国民生活のさらなる向上につなげていくためには、先端的で独創的な研究成果を生み出す研究開発に取り組んでいくことはもとより、その研究成果を新技術、新産業の創出につなげていくことが極めて重要なことは言うまでもありません。そのため、研究者や研究機関がみずからその研究成果の移転に積極的に取り組むとともに、産学官の連携によりその実用化が推進されることが重要と考えておりますが、大野副大臣に御所見をお伺いします。
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大野功統#21
○副大臣(大野功統君) 松村先生御指摘のとおり、今後の新しい日本にとって産学官連携は極めて重要な課題でございます。単に研究成果を生む、技術を生むだけではなくて、やっぱりそれを育てていかなきゃいけない、それを実用化に向けて開発をしていかなきゃいけない。このことは、我々、閣議に負けじと副大臣会議を毎週やっておりますけれども、副大臣会議でもこの問題を研究しようと、こういうことでございます。
 ただ、大切である、大事であるということを認識するだけじゃなくて、やっぱりそのシステムをつくっていかなきゃいけない。当然のことでございまして、文部科学省におきましても、例えば産学官の共同研究をやろう、あるいは産業界から委託研究を受けてその勉強をしていこう、それから研究成果を特許化していかなきゃいけない、そしてまたTLO等を通じて技術を産業界に移転していかなきゃいけない、こういうシステムの問題にも十分取り組んでいるところでございます。
 今後の課題といたしまして、新しく、例えば最近非常に評価ということを大切にしていこう、評価をして、高い評価の中で資源配分をやろうと、こういう動きでございますが、この産学官連携という一つの取り組みを評価の中の重点項目として入れていこうと、こういうことが一つございます。
 それからもう一つは、研究開発費を与えて、そして何かやっても失敗するかもしれない、そういう場合には、一定の場合でございますけれども、その研究開発費のリスクを国の方でとりましょうと、産業界の負担にしないということも考えなきゃいけない。そしてまた、産業界と研究開発を結ぶ目きき人を養成していこうと。さらに、例えば研究開発費をもらって開発をしてこれから売り上げを伸ばしていく、そのような場合に、直ちに研究開発費を返さなきゃいけないということではなくて、例えば売り上げの何%を返していけばいいよと。こういうようなきめ細かな配慮をしながら、先生御指摘の産学官連携を強化していきたい、このように思っているところでございます。
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松村龍二#22
○松村龍二君 そこで、現在、地域におきまして非常に進んでおる部分が見られます。シェアトップ中小企業、世界シェアの五〇%以上を持っておる中小企業あるいは国内シェアトップの企業数ということを見ましても、なかなか地方が頑張っておる。国内シェアトップ企業数は、まあ私の地元の北陸の方も結構頑張っておりまして、昔から物つくりの伝統文化があるということを如実に物語っているのかなと我田引水で思うわけであります。そのように地方も頑張っておるわけでありまして、この科学技術振興という場合に、そのような地方の、地域の力を活用することが重要かと思います。
 そこで、お伺いしますけれども、科学技術の振興に当たっては、地方自治体においても昨今積極的な研究開発投資を行っており、地域の大学や公設試験研究機関において地場の企業とも連携しながら研究開発を進め、テクノポリスやハイテクパークといった名前で整備するなど、活発な科学技術活動を展開しているものと承知しております。我が国全体の科学技術のレベルを向上させていくためにはこのような地域のポテンシャルを生かしていくことが非常に重要と考えますが、文部科学省におきます地域科学技術振興のための取り組みについて、大野副大臣にお伺いします。
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大野功統#23
○副大臣(大野功統君) まさに御指摘のとおりでございます。
 近年、各地域におきまして自主的かつ地域の特性を生かして科学技術振興への取り組みを活発にやっているところでございます。それが地域の振興にもつながりますし、またそれが日本全体の活性化にもつながっていく。活性化は地域からということで頑張っているところでございます。
 具体的に申し上げますと、まず第一には産学官連携強化を目的といたしました地域研究開発促進拠点支援事業、こういうものがございます。これは、産業界と大学とが連携したところへ研究者、人を派遣していこう、こういう試みでございます。それから二つ目に、具体的な共同研究を県と連携して進めていく地域結集型共同研究事業というものがございます。五年間でこれだけの研究をやろうという産学官連携でございます。三番目に、研究開発の発掘、育成から企業化まで、これを一貫してやっていこうと。研究成果活用プラザということでございます。
 このように、地域のすぐれた研究開発資源、そしてまた能力をフルに運用して各種施策をやっていこう、こういう考えでございます。今後とも、この問題につきましては地域の自主的な取り組みをベースにして、国としてもそれを一生懸命後押ししてあげよう、こういう心構えでやってまいる所存でございます。
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松村龍二#24
○松村龍二君 アメリカにおいては、このような地域、大学を中心に研究機関あるいは行政その他が団結しまして新たな技術を生み出していくというふうな、新産業を創出するという力を持っておるというふうに聞くわけでありますけれども、またそのような関係機関の総合的な連携システムを備えた地点を知的クラスターと呼ぶそうです。私もかなりインテリのつもりですけれども、知的クラスター、クラスターって何だろうかなと思って、ブドウの房というような、これは何かいろいろ寄り集まっているという意味だそうですが、言葉もなかなか難しくなっておりますけれども、我が国におきます知的クラスター形成に向けました文部科学省の取り組みについて、さらにお伺いします。
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大野功統#25
○副大臣(大野功統君) 知的クラスターという言葉も、私、担当になって初めて知りましたけれども、要するに産業政策、立地政策ということではなくて、それはやっぱり技術が中心になるんだと、知が中心になるんだと。こういう観点から、研究者それから技術の種、シーズという言葉をよく使っておりますが、技術のシーズを大切にして、そこに着目して、それから世の中に発展していこう、こういう趣旨でございます。したがいまして、独創的な技術のシーズが一つここにあって、それからもう一方に企業の実用化へのニーズがあって、それがお互いに刺激し合いながら産業の発展、経済の発展に貢献していこう、こういう趣旨でございます。
 平成十三年度におきましては、科学技術振興事業団によりまして、先生おっしゃいました知的クラスターの構築に向けたいわばフィージビリティースタディーをやっていこう、こういう計画でございます。このフィージビリティースタディーの中で、共同研究を含む研究開発活動の推進、あるいは人材の養成確保、技術移転機能等の充実等々、知的クラスターを形成する具体的な方策について対象地域ごとに検討していこう、こういう動きでございます。
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松村龍二#26
○松村龍二君 どうもありがとうございました。
 それでは、この各論の中にナノとか何か難しいまた言葉がいろいろあるんですが、ライフサイエンス、二十一世紀は生命科学の世紀だと言われております。先ほど申しましたように、水島大臣政務官、我が国はヒトゲノム計画に対して量的または科学的にどのような貢献を果たしてきたのか。また、ポストゲノム、ゲノムがわかった後の医療等の分野に応用するポストゲノム研究に対する我が国の戦略はどのようになっているのか。また、もしも一緒にお答えいただくのであれば、そのヒトゲノム研究を進めていく上で倫理面の配慮が必要であると考えますが、政府としてどのような取り組みをしているのか。
 私の持ち時間は五十分でございますので、水島大臣、あと自由に時間を使っていただいて教えていただきたいと思います。
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水島裕#27
○大臣政務官(水島裕君) 松村先生、質問していただきましてどうもありがとうございました。最後の倫理面は大野副大臣が多分お答えいただくと思いますので、その前の二つに関しまして、ではまとめてお答えしたいと思います。
 委員の方々も御存じのように、結構日本も頑張ってきたわけであります、やや不満なところがございますけれども。今御質問の今までのヒトゲノム計画というのは、シークエンス、順列の解析というふうに理解させていただきたいと思いますけれども、それに関しましても、よく御存じのように、例えば慶応大学の清水教授は二十二番目の染色体の解析をしましたし、それから理研の榊さんは、これは東大の医科研と共同ですけれども、二十一番目の染色体のシークエンスの解析をしたということで結構頑張っているんですけれども、トータルで、今、先生量と科学的というふうにおっしゃいましたけれども、量ということですと六対三対一ぐらい、今までの世界の貢献度。アメリカが六、それからヨーロッパが三、日本が一と、大体そんなぐらいであります。でも、この数字は大変私、我が省にとっても不満でございまして、日本はもっとできるべきだと思います。
 そこで、多少反省ということになると思いますけれども、例えば一九八六、七年だったと思いますけれども、今横浜の理研のゲノムセンター所長をしている和田先生という方が国際学会なんかでシークエンスを自動的にやれやれということを随分提案して、日本にも提案したわけでありますし、また松原謙一先生という方がいらっしゃいますけれども、その方も一生懸命言った。だけれども、余り国として十分それを取り上げなかった。取り上げていればもう少しできたんではないかという反省点もあるわけでございますし、松原先生なんかは、しょっちゅうお会いしますと、何か百万円ぐらいしか文部省は研究費をくれなかったとかと言っております。でも、そういう多少問題のある、だけれども恐らくやむを得なかった事情でそういうことになったと思います。
 それからもう一つが、シークエンサーというので配列を見ているんですけれども、これも日立ともう一つ別な会社が試作品までつくったんですね。これ一九九〇年だったと思いますけれども、つくりまして、ですから日本もそれでばあっとやればもっと早くできたんだけれども、これも国の責任も多少あるかもしれませんけれども、それがうまくできなかったということであります。
 そういう反省材料を生かしまして、日本は一度軌道に乗るとうまいんですけれども、出だしのいいものをキャッチするというところが下手なわけでございますので、今例えば再生医学あたりでも日本で欧米をしのぐようないい芽が出ているんですけれども、そういういい芽がありましたらぜひ我が省としましても、文部科学省としましても積極的にそういうのを進めるようにこれから反省点を踏まえてやっていきたいというふうに思っております。
 それから、科学的にどういうふうに貢献したかということが、今のもそれに入るわけでございますけれども、もう少し具体的に申し上げますと、アルツハイマーとかダウン症候群というのがあるんですけれども、その遺伝子がどこにあるかという、特定するといいますけれども、それが日本で行ったということと、もう一つたんぱくを合成するのには、ちょっと難しいですけれども、完全長cDNAというのがあるといいんですけれども、そういうシークエンスに関しましては日本がトップぐらいということで、結構いろいろ貢献もしているわけでございます。
 それから、次のお答えに入りたいと思いますけれども、今までそういうことでシークエンスの解析、塩基がどういうふうにどういう順番で並んでいるかというものの解析は日本は随分実力以下の成績だったんで、これからはポストシークエンスでは頑張っていかなくちゃいけないということで、これは今は改組しましたけれども、昨年末の科学技術会議でもその戦略は十分練っているわけであります。
 そのポストシークエンスとしましては何が重要かといいますと、まず第一は、これ御質問が医学というようなことをおっしゃいましたのでそちらで言っておりますけれども、きょうお答えする医学以外には食料、例えば菌に強い植物とか環境問題にもこのポストシークエンスは非常に重要な役割を果たすわけでございまして、時間がありましたらそれについてもお答えしたいと思いますけれども、一応御質問のように医学に限っていきますと、ポストシークエンスで一番大切なのはたんぱくの構造決定とその機能の解析なんですね。ポストシークエンスで見つかったたんぱくがどういう構造をしているかというのをはっきりつかまえないと、その後の応用ができないということなんです。
 たんぱくの構造は、ちょっと専門的になりますけれども、普通どういうふうにするかと申しますと、一つがエックス線解析、もう一つが核磁気共鳴を使う方法。エックス線解析は日本の兵庫県にSPring8というのがあって、これがもう物すごい強力なものなんですね。アメリカにはSPring7で、ヨーロッパはSPring6だと思いましたけれども、つまり日本のエックス線解析技術が世界一である。
 それからもう一つ、核磁気の方はNMRというのでやっているんですけれども、これは横浜の理研に世界一のものが、大きなものができた。つまり、液体の中に溶けていても構造が調べられるようなものができたということですから、とにかくハードは日本が一なんです。あとはいかに運用するかということでありまして、今の文部科学省あるいは科学技術会議の予定ではシークエンスの方は六対三対一だったけれども、たんぱくの構造解析は少なくとも三分の一は日本でやろうというふうに考えております。
 しかし、たんぱくの構造がわかっても、これが実際に実用化しなければ意味がないわけでございますので、その後のたんぱくの機能を調べるとか、それを実用化に結びつけるということも一生懸命やろうと思っております。
 それから、ポストシークエンスとして第二番目はオーダーメードの医療でございまして、これはシークエンスのわずか一つが違っている、これはSNPと言うんですけれども、これを調べますと、この人はどういう病気になるのか、薬を使うと副作用が出るとか、どのくらいの量で済むかとか、そういうことがわかるわけでございますが、そのSNPを日本で中心に行って、オーダーメードの医療を日本から発信できたらというふうに考えているわけでございます。
 以上でございますけれども、我が省としても今省内で検討していることは、今までは技術の開発あるいは研究というのは文部科学省、いいところまでいきましたら審査なんかは厚生省がする、それから大量に物をつくるのはベンチャーとかあるいは製薬会社がつくる、そういうふうになっておりますけれども、その連携がどうも今までうまくいかなかったということで、先ほど大野副大臣もおっしゃっていましたけれども、これからは技術の開発と同時に、その後がうまくつながるように厚生労働省とも相談しながら一緒にやっていくというふうなことを、文部科学省あるいは町村大臣も含めた五人会議というのをやっているんですけれども、そういうところで十分話し合っているというところでございます。
 以上でございます。
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松村龍二#28
○松村龍二君 こうしたゲノムの研究をする際に多数の方からの試料の提供が必要でありまして、その方の遺伝情報が明らかになってしまうため、さまざまな倫理的、法的、社会的な問題を招く可能性があるという側面もあると思いますが、ヒトゲノム研究を進めていく上で倫理面の配慮につきまして政府としてどのような取り組みをしておるのか、大野副大臣にお伺いします。
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大野功統#29
○副大臣(大野功統君) まさに先生御指摘のとおり、ヒトゲノムの研究というのは人類の幸せを築き上げるものであるとともに、同時にやはり人間の生命、命の根元に触れるものでありますから、倫理面での心構えをきっちりとしておかなきゃいけない、当然のことでございます。
 これまでの科学技術会議生命倫理委員会、こういうものがございまして、この生命倫理委員会で、平成十二年、昨年でございますが、六月にヒトゲノム研究に関する基本原則がつくられております。それに基づきまして、この原則に基づきまして文部科学省、厚生労働省、それから経済産業省、この三省で研究者が遵守すべき具体的指針といたしましてヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針の作成を共同で進めているところでございます。
 もちろん、こういう問題ですから大勢の国民の皆さんに御意見を賜らなきゃいけないということでパブリックコメントにも付したわけでございます。既にパブリックコメントを終えておりまして、方向としてはことしの四月一日からこのガイドライン、生命倫理に関しますガイドラインを告示する、施行する、こういう運びになっております。
 具体的に主な内容でございますけれども、主な内容としては、例えば血液とか粘膜等を提供してもらうわけですが、その提供してもらう人には必ずインフォームド・コンセント、必ずお知らせして、こういうことに使うんだという同意、了解を求める、これはもう一番基本的な問題でございます。さらに、提供者の個人情報は絶対漏らしちゃいけない、こういう大事なこともございます。また、研究機関の中に倫理審査委員会を設けて研究計画の科学的、倫理的妥当性、こういう面からも十分検討してもらおう、こういうこと、その他若干まだございますけれども、この三つ申し上げたのが主な内容でございます。
 こういうことに基づきまして、ヒトゲノム研究に携わっている研究者の皆さんがこのガイドライン、指針を十分に理解していただいて、指針に沿った研究が研究面では十分行われる、ただし倫理面ではきちっと守っていく、こういう研究がなされることを期待しているところでございます。
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