経済産業委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成十四年十二月五日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
十二月四日
辞任 補欠選任
野上浩太郎君 魚住 汎英君
舛添 要一君 片山虎之助君
鶴岡 洋君 加藤 修一君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 田浦 直君
理 事
魚住 汎英君
加納 時男君
松田 岩夫君
木俣 佳丈君
平田 健二君
委 員
小林 温君
近藤 剛君
斉藤 滋宣君
関谷 勝嗣君
藤原 正司君
若林 秀樹君
加藤 修一君
松 あきら君
緒方 靖夫君
西山登紀子君
広野ただし君
衆議院議員
修正案提出者 田中 慶秋君
修正案提出者 河上 覃雄君
国務大臣
経済産業大臣 平沼 赳夫君
副大臣
経済産業副大臣 高市 早苗君
経済産業副大臣 西川太一郎君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 桜田 義孝君
経済産業大臣政
務官 西川 公也君
事務局側
常任委員会専門
員 塩入 武三君
参考人
財団法人原子力
安全研究協会理
事長
前原子力安全委
員会委員長 佐藤 一男君
全国原子力発電
所所在市町村協
議会会長
福井県敦賀市長 河瀬 一治君
東京大学大学院
工学系研究科教
授 班目 春樹君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原
子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提
出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
十二月四日
辞任 補欠選任
野上浩太郎君 魚住 汎英君
舛添 要一君 片山虎之助君
鶴岡 洋君 加藤 修一君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 田浦 直君
理 事
魚住 汎英君
加納 時男君
松田 岩夫君
木俣 佳丈君
平田 健二君
委 員
小林 温君
近藤 剛君
斉藤 滋宣君
関谷 勝嗣君
藤原 正司君
若林 秀樹君
加藤 修一君
松 あきら君
緒方 靖夫君
西山登紀子君
広野ただし君
衆議院議員
修正案提出者 田中 慶秋君
修正案提出者 河上 覃雄君
国務大臣
経済産業大臣 平沼 赳夫君
副大臣
経済産業副大臣 高市 早苗君
経済産業副大臣 西川太一郎君
大臣政務官
経済産業大臣政
務官 桜田 義孝君
経済産業大臣政
務官 西川 公也君
事務局側
常任委員会専門
員 塩入 武三君
参考人
財団法人原子力
安全研究協会理
事長
前原子力安全委
員会委員長 佐藤 一男君
全国原子力発電
所所在市町村協
議会会長
福井県敦賀市長 河瀬 一治君
東京大学大学院
工学系研究科教
授 班目 春樹君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原
子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律
案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提
出、衆議院送付)
─────────────
田
田浦直#1
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、野上浩太郎君、舛添要一君及び鶴岡洋君が委員を辞任され、その補欠として魚住汎英君、片山虎之助君及び加藤修一君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日、野上浩太郎君、舛添要一君及び鶴岡洋君が委員を辞任され、その補欠として魚住汎英君、片山虎之助君及び加藤修一君が選任されました。
─────────────
田
田浦直#2
○委員長(田浦直君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
田
田
田浦直#4
○委員長(田浦直君) 電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案の両案を一括して議題といたします。
政府から順次趣旨説明を聴取いたします。平沼経済産業大臣。
この発言だけを見る →政府から順次趣旨説明を聴取いたします。平沼経済産業大臣。
平
平沼赳夫#5
○国務大臣(平沼赳夫君) おはようございます。
電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきまして、その提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。
初めに、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
原子力発電所の自主点検作業に係る不正な記載や、原子炉格納容器の定期検査における不正な操作は、これまでの原子力の安全確保に対する国民の信頼を大きく損なうものでありました。
本法律案は、これらが生じたことへの反省に立ち、原子力の安全確保に万全を期し、国民の信頼が得られるよう、関係の法律において所要の措置を講ずるものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、電気事業法の一部改正であります。この一部改正におきましては、事業者の自主的な点検を定期自主検査として位置付けた上で、事業者に対し、当該検査を実施すること、必要な場合には設備の健全性についての評価を行うこと、これらの結果を記録し、保存すること及び定期自主検査の実施体制の審査を受けることを義務付けることとしております。また、原子力発電所の保守点検を行った事業者に対する報告徴収又は資料の提出の要求を可能とすること、原子力安全規制に関するダブルチェックの実効性を向上させるため経済産業大臣が原子力安全委員会に対し規制の実施状況の報告を行うこと、罰金額の引上げ、懲役刑の付加及び法人重課の導入を行うこと等の措置を講ずることとしております。
第二に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正であります。この一部改正におきましては、原子力発電所以外の原子力施設についても、原子力施設の保守点検を行った事業者に対する報告徴収を可能とすること、罰則の強化を行うこと、原子力安全規制に関するダブルチェックの実効性を向上させるため主務大臣が原子力安全委員会に対し報告を行うこと等の措置を講ずることにより、電気事業法の一部改正と同等の内容を確保することとしております。
続いて、独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画において、国と公益法人との関係の適正化を図りつつ、原子力安全規制の更なる効率的かつ的確な実施を図るため、原子力安全規制の実施を目的とする独立行政法人を設置し、国の原子力安全行政部門の事務の一部及びこれに関連する公益法人への委託実施事務を当該独立行政法人に移管して実施する旨が決定されたところであります。
また、今般の原子力発電所の自主点検作業に係る不正な記載等が、原子力の安全確保に対する国民の信頼を大きく損なうものであったことから、その実施体制を整備し、原子力の安全確保に万全を期し、国民の信頼を回復することが必要であります。
本法律案は、これらを踏まえ、原子力安全規制の実施を目的とする独立行政法人を設立するため、必要な規定を整備するものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、独立行政法人原子力安全基盤機構は、エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保のための基盤の整備を図ることを目的といたします。
第二に、本機構は原子力施設等に関する検査等を行うとともに、原子力施設等に関する安全性の解析及び評価等の業務を行うこととしております。
以上がこれらの法律案の提案理由及び要旨でありますが、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。
この発言だけを見る →電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきまして、その提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。
初めに、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
原子力発電所の自主点検作業に係る不正な記載や、原子炉格納容器の定期検査における不正な操作は、これまでの原子力の安全確保に対する国民の信頼を大きく損なうものでありました。
本法律案は、これらが生じたことへの反省に立ち、原子力の安全確保に万全を期し、国民の信頼が得られるよう、関係の法律において所要の措置を講ずるものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、電気事業法の一部改正であります。この一部改正におきましては、事業者の自主的な点検を定期自主検査として位置付けた上で、事業者に対し、当該検査を実施すること、必要な場合には設備の健全性についての評価を行うこと、これらの結果を記録し、保存すること及び定期自主検査の実施体制の審査を受けることを義務付けることとしております。また、原子力発電所の保守点検を行った事業者に対する報告徴収又は資料の提出の要求を可能とすること、原子力安全規制に関するダブルチェックの実効性を向上させるため経済産業大臣が原子力安全委員会に対し規制の実施状況の報告を行うこと、罰金額の引上げ、懲役刑の付加及び法人重課の導入を行うこと等の措置を講ずることとしております。
第二に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正であります。この一部改正におきましては、原子力発電所以外の原子力施設についても、原子力施設の保守点検を行った事業者に対する報告徴収を可能とすること、罰則の強化を行うこと、原子力安全規制に関するダブルチェックの実効性を向上させるため主務大臣が原子力安全委員会に対し報告を行うこと等の措置を講ずることにより、電気事業法の一部改正と同等の内容を確保することとしております。
続いて、独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画において、国と公益法人との関係の適正化を図りつつ、原子力安全規制の更なる効率的かつ的確な実施を図るため、原子力安全規制の実施を目的とする独立行政法人を設置し、国の原子力安全行政部門の事務の一部及びこれに関連する公益法人への委託実施事務を当該独立行政法人に移管して実施する旨が決定されたところであります。
また、今般の原子力発電所の自主点検作業に係る不正な記載等が、原子力の安全確保に対する国民の信頼を大きく損なうものであったことから、その実施体制を整備し、原子力の安全確保に万全を期し、国民の信頼を回復することが必要であります。
本法律案は、これらを踏まえ、原子力安全規制の実施を目的とする独立行政法人を設立するため、必要な規定を整備するものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、独立行政法人原子力安全基盤機構は、エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保のための基盤の整備を図ることを目的といたします。
第二に、本機構は原子力施設等に関する検査等を行うとともに、原子力施設等に関する安全性の解析及び評価等の業務を行うこととしております。
以上がこれらの法律案の提案理由及び要旨でありますが、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、衆議院において修正が行われたところであります。
何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようにお願いを申し上げます。
田
田浦直#6
○委員長(田浦直君) 次に、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員田中慶秋君から説明を聴取いたします。衆議院議員田中慶秋君。
この発言だけを見る →田
田中慶秋#7
○衆議院議員(田中慶秋君) ただいま議題となりました電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案に対する衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。
本法律案の衆議院における審査におきましては、原子力施設立地地域の住民を始めとした国民の信頼回復を第一義として、事業者の自主的な保安活動の在り方、安全規制体制の在り方、安全上の技術基準の在り方、申告制度の在り方について、参考人から意見の聴取を行うなど、原子力施設の安全性の向上及び国民の信頼回復に向けて、慎重な審査を行いました。
その中で、規制行政庁と原子力安全委員会におけるダブルチェック体制の強化が重要であること、定期自主検査の実施は事業者の責務であることを明確にすることが重要であること、設備の健全性評価の結果については客観性を高めることが重要であること、より多くの者からより容易に申告を行うことができる環境の整備が重要であること等、認識が一層深まったところであります。
衆議院においては、こうした経過を踏まえ、以下の修正を行いましたので、その概要を御説明申し上げます。
第一に、電気事業法の一部改正についてであります。
その一は、経済産業大臣が原子力発電工作物に係る認可等の実施状況について原子力安全委員会に行う報告は、四半期ごとに行うものとするとともに、経済産業大臣は、当該報告のほか、この法律の施行状況であって原子力発電工作物に係る保安の確保に関するものについても、原子力安全委員会に報告するものとすることであります。
その二は、原子力発電工作物を設置する者等は、原子力安全委員会が経済産業大臣の報告に係る調査を行う場合においては、当該調査に協力しなければならないものとすることであります。
その三は、「自主検査」を「事業者検査」に改めるものとすることであります。
その四は、定期事業者検査を行う特定電気工作物を設置する者は、当該事業者検査の際、原子力を原動力とする発電用の特定電気工作物であって一定のものに関し、一定の期間が経過した後に技術基準に適しなくなるおそれがある部分があると認めたときは、一定の事項については、これを経済産業大臣に報告しなければならないものとすることであります。
第二に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正についてであります。
その一は、製錬事業者等がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、その従業者は、その事実を主務大臣に対するほか、原子力安全委員会に対しても申告することができるものとすることであります。
その二は、文部科学大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣が保安規定等の認可等の実施状況について原子力安全委員会に行う報告は、四半期ごとに行うものとするとともに、文部科学大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣は、当該報告のほか、この法律の施行の状況であって核燃料物質若しくは核燃料物質により汚染されたもの又は原子炉による災害の防止に係るものについても、原子力安全委員会に報告するものとすることであります。
その三は、精錬事業者等は、原子力安全委員会が文部科学大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣の報告に係る調査を行う場合においては、当該調査に協力しなければならないものとすることであります。
第三に、原子力委員会及び原子力安全委員会設置法の一部改正についてであります。
原子力安全委員会は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の規定により受けた申告について調査し、関係行政機関の長に対して必要な措置を講ずることを勧告することができるものとすることであります。
以上が本法律案に対する衆議院における修正部分の趣旨及び概要であります。本修正は、原子力施設の安全性の向上と国民の信頼を回復する上で意義のあるものと考えておりますので、何とぞ、慎重に御審議の上、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
以上です。
この発言だけを見る →本法律案の衆議院における審査におきましては、原子力施設立地地域の住民を始めとした国民の信頼回復を第一義として、事業者の自主的な保安活動の在り方、安全規制体制の在り方、安全上の技術基準の在り方、申告制度の在り方について、参考人から意見の聴取を行うなど、原子力施設の安全性の向上及び国民の信頼回復に向けて、慎重な審査を行いました。
その中で、規制行政庁と原子力安全委員会におけるダブルチェック体制の強化が重要であること、定期自主検査の実施は事業者の責務であることを明確にすることが重要であること、設備の健全性評価の結果については客観性を高めることが重要であること、より多くの者からより容易に申告を行うことができる環境の整備が重要であること等、認識が一層深まったところであります。
衆議院においては、こうした経過を踏まえ、以下の修正を行いましたので、その概要を御説明申し上げます。
第一に、電気事業法の一部改正についてであります。
その一は、経済産業大臣が原子力発電工作物に係る認可等の実施状況について原子力安全委員会に行う報告は、四半期ごとに行うものとするとともに、経済産業大臣は、当該報告のほか、この法律の施行状況であって原子力発電工作物に係る保安の確保に関するものについても、原子力安全委員会に報告するものとすることであります。
その二は、原子力発電工作物を設置する者等は、原子力安全委員会が経済産業大臣の報告に係る調査を行う場合においては、当該調査に協力しなければならないものとすることであります。
その三は、「自主検査」を「事業者検査」に改めるものとすることであります。
その四は、定期事業者検査を行う特定電気工作物を設置する者は、当該事業者検査の際、原子力を原動力とする発電用の特定電気工作物であって一定のものに関し、一定の期間が経過した後に技術基準に適しなくなるおそれがある部分があると認めたときは、一定の事項については、これを経済産業大臣に報告しなければならないものとすることであります。
第二に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正についてであります。
その一は、製錬事業者等がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反する事実がある場合においては、その従業者は、その事実を主務大臣に対するほか、原子力安全委員会に対しても申告することができるものとすることであります。
その二は、文部科学大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣が保安規定等の認可等の実施状況について原子力安全委員会に行う報告は、四半期ごとに行うものとするとともに、文部科学大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣は、当該報告のほか、この法律の施行の状況であって核燃料物質若しくは核燃料物質により汚染されたもの又は原子炉による災害の防止に係るものについても、原子力安全委員会に報告するものとすることであります。
その三は、精錬事業者等は、原子力安全委員会が文部科学大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣の報告に係る調査を行う場合においては、当該調査に協力しなければならないものとすることであります。
第三に、原子力委員会及び原子力安全委員会設置法の一部改正についてであります。
原子力安全委員会は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の規定により受けた申告について調査し、関係行政機関の長に対して必要な措置を講ずることを勧告することができるものとすることであります。
以上が本法律案に対する衆議院における修正部分の趣旨及び概要であります。本修正は、原子力施設の安全性の向上と国民の信頼を回復する上で意義のあるものと考えておりますので、何とぞ、慎重に御審議の上、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
以上です。
田
田
田浦直#9
○委員長(田浦直君) それでは、速記を起こしてください。
本日は、両案の審査のため、参考人として財団法人原子力安全研究協会理事長・前原子力安全委員会委員長佐藤一男君、全国原子力発電所所在市町村協議会会長・福井県敦賀市長河瀬一治君及び東京大学大学院工学系研究科教授班目春樹君の三名の御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
皆様には御多忙中のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の両案の審査の参考にいたしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
次に、会議の進め方について申し上げます。
まず、お一人十五分程度で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。
なお、参考人の方々の御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず佐藤参考人にお願いをいたします。佐藤参考人。
この発言だけを見る →本日は、両案の審査のため、参考人として財団法人原子力安全研究協会理事長・前原子力安全委員会委員長佐藤一男君、全国原子力発電所所在市町村協議会会長・福井県敦賀市長河瀬一治君及び東京大学大学院工学系研究科教授班目春樹君の三名の御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
皆様には御多忙中のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の両案の審査の参考にいたしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
次に、会議の進め方について申し上げます。
まず、お一人十五分程度で順次御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。
なお、参考人の方々の御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず佐藤参考人にお願いをいたします。佐藤参考人。
佐
佐藤一男#10
○参考人(佐藤一男君) 着席のままで失礼いたします。佐藤でございます。
まず、今回の法律改正の契機になりましたのは、これはもう御存じのとおり、東京電力の自主点検記録の不正などでございました。
自主点検の記録を改ざんしたり抹消したりするというのは、実はその後の保守管理の作業を著しく困難にしてしまう可能性がございますので、技術的にもどうも私、一介の技術屋としてはこれちょっと理解し難い行為なのでありますが、法令上は、これは必ず国に報告しなければならないとかなんとかというようなものでは必ずしもなかったというふうに理解しております。もっとも、その後判明したもので明白に法令違反というものもございましたけれども、当初発見されたものはそういうものではなかったのであります。
しかしながら、こういうものを公表もしない、むしろ隠ぺいしあるいは抹消してしまうというようなことは、ジェー・シー・オー事故でその重要性が強調されたセーフティーカルチュア、安全文化というものにもとる行為であると申し上げてよろしいと思うんです。
このセーフティーカルチュアというものを提唱したのはIAEAのINSAGというグループなのでありますが、そのグループが作った解説文書には、まず組織のトップは安全の問題に組織がどう取り組むかという基本的なスタンスを明らかにしなきゃならぬ、そこではいろいろな要件があるんですが、その要件の一つとして、安全に関することは組織は進んでオープンにするという態度が必要だと、そういうことがうたわれているわけであります。
そういう目で見ますと、今回のそういう不祥事というものはセーフティーカルチュアの欠如と、それから技術倫理というものの退廃が形となって現れたものだというふうに私などは理解するわけでございます。
しかし一方、国のこういう様々な、今回は法令違反というものでは最初は必ずしもなかったんですが、技術基準などは、これはいったん制定されますとその後の技術の進歩を反映して適時的確に改定をしていくというようなのは、これは必要だということはだれしもそう言うんですが、実際問題としてはかなり難しいのであります。中には、もう時代後れになっちゃったというようなものもないとは申せません。これでもって規制される方の立場に立ちますと、これは何とも納得しないまま、お上が言うから仕方がないということで表面だけで取り繕っておけというような、そういう風潮が生まれかねないのであります。それがいいとはもちろん申しませんが、生まれかねないということも事実でございます。
したがって、今回の法改正等も踏まえまして、国の基準等の絶えざる見直し、最新の技術的知見を十分に取り入れたものにしていく努力というものが必要でございまして、これには民間の規格、民間の基準というのを適切に上手に使っていくと、国が、そういうことも必要なことかと思います。現に、例えばアメリカでよく言われますASMEのコードでございますとかその他、これはみんな実は民間規格でございます。
さて、原子力の施設にはその安全を確保するために様々な構築物、系統、機器等が設置されておりまして、その中には国の法律、技術基準ないしは審査指針などで明白にこれは設けなければならないというふうに決められているものもございますし、そうではなくて、直接的な要求はないけれども、設計者ないしは事業者の判断、裁量でもって付けた方がいいだろうということで付けてあるものもございます。また、そういう設備については、例えば定期検査等によりまして国が直接検査に関与するものもあるし、事業者の言うならば自主的な活動に任されているものもございます。
実は、これはアメリカの例なんですが、アメリカの原子力規制委員会、NRCと申しますが、このNRCが、今申しましたように規制当局としてこういうものを付けなきゃならぬと義務付けているもの以外に事業者が付けたもの、その事業者の判断で付けたものをのけて、これでどのぐらい安全が確保されるかということを解析した論文がございます。それで見ますと、例えば炉心が重大な損傷を受ける頻度あるいは大量の放射性物質が環境に放出される頻度ないしはその周辺の公衆に対する影響等が数倍から物によっては数十倍も跳ね上がるという、そういう論文が出ております。このことからも分かりますように、実はそういう施設の安全というものを確保するに当たっての事業者の活動というのがいかに重要かということであります。当然、この活動の中には自主的な検査等も含まれるわけでございます。
こういうことから、今回の法改正では、私ども承っておりますところでは、事業者がこれまで言うならば自主的に行ってきた検査等の一部につきまして、全部ではたしかないと思いますが、一部につきまして、これを定期的に実施し、記録を保存し等々のことを義務付けるというような趣旨のことが入っているということが、私そのように理解しておりますが、これは現在当面の措置としては適切なものだろうと私は考えております。
ただ、これから、後でもまた申し上げますが、国が直接関与する範囲はどこまでなのか、事業者が責任を負う範囲は本当にどこまでなのか、それが技術的に見て最も合理的な線引きはどういうものなのかということはかなり抜本的にこれから検討していく必要があるんじゃないか。今回のこの法改正はその方向に向かった第一歩であるというふうに私は考えております。
我が国の原子炉を始めといたします原子力施設の許認可の制度というのは、これはもう先生方も御案内のとおりでございますが、一つの特徴として、例えば設置許可というものには期限がないんです。無期限でございます。その代わり、建前としては厳重な基準を設けて、その基準を満足しなくなったらもう取りやめだという、そういうものなんですね。アメリカなんかでは、これは許可には期限がございます。
ところで、我が国の現在の技術基準というようなものは、実は施設を造りますときの工事計画の認可でございますとか使用前検査などというのを頭に入れた基準でございまして、言うなれば相手は新品でございます。施設を運転していって時間がたってくると、もう必然的に様々な変化、いわゆる経年変化が生じます。そういうものが生ずるというようなものは現在の基準を幾ら読んでも浮かび上がってこないんです。そういう点をきちんと取り入れた本当の意味での維持基準というもの、これは何も使用を始めたそういう設備の合否の判定基準を甘くするなどというようなものではございません。これはもうあくまで工学的な、言うならば常識に基づいた合理的に正しいようなものでなければならないわけでございます。
このような維持基準が現在まで事実上我が国に存在しなかった。というのは、これはどうも運転開始後にこういう検査といったようなものがどういう意義があるんだということについての認識が、規制当局も、あるいは事業者の方も、さらには学界の方もその認識が不十分だったのではないかというふうに私は考えます。この点につきましては、私もその一端に加わってきた者といたしまして深く反省しているところでございます。
今回の法改正が実現いたしますと、事業者が行う検査等につきまして、その所見に基づいて健全性の評価というのをすることになっているわけでございます。その評価の手法や判断基準等については、当面は民間規格等も活用するという方針だというふうに承っておりますが、国が早急にこれを整備するということはもちろん必要なことでございまして、今となってはいささか遅きに失した感はございますけれども、その方向で努力するというのは誠に適切な方策であろうと考えます。
なお、これらにつきましては、外国でも相当な経験等を有しているところがございますので、そういう知識や経験に学んでいくということも大切なことかと存じます。
ただ、将来にわたりましては、こういう運転開始してずっと時間がたってくるような場合にどういうことをどういうふうにやっていかなければならないのか、何がどれだけ重要なのかということをきちんと明確にしていく必要がございます。それを技術基準、維持基準等に十分に反映させる、国の役割、事業者の責任等を論理的にきちんと明確にしていくということが是非必要なことかと思います。このためには、実はリスク情報というものに基づいた様々な考察が極めて有効であり、また必要なことでございます。
実は、平成十一年度版の原子力安全白書におきましては、リスク評価の概念に基づく安全確保を目指すという基本的な政策がちゃんと書かれているところでございます。その方向に向かって是非合理的な検査の方法等が策定されていくべきだというふうに私は考えます。
さらに、こういうものをやっていくについては、例えば検査をするにしても、それを判断するにいたしましても、専門的な知識というものは必要であり、経験も必要でございます。そういう関連する核技術分野につきまして十分な知識と経験とを持った専門家の集団というものを、国も事業者もこれは育成し、維持していく必要がございます。私が見ますところ、現在の国の制度というのは、こういう専門家集団を自分の組織の中に育てるというのはそれほど簡単なことでないように見えます。そういう意味から、今度、原子力安全基盤機構といったような、そういう言わば専門家集団の組織というものを有効に活用していくということも大変有益なことではないかというふうに考えます。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →まず、今回の法律改正の契機になりましたのは、これはもう御存じのとおり、東京電力の自主点検記録の不正などでございました。
自主点検の記録を改ざんしたり抹消したりするというのは、実はその後の保守管理の作業を著しく困難にしてしまう可能性がございますので、技術的にもどうも私、一介の技術屋としてはこれちょっと理解し難い行為なのでありますが、法令上は、これは必ず国に報告しなければならないとかなんとかというようなものでは必ずしもなかったというふうに理解しております。もっとも、その後判明したもので明白に法令違反というものもございましたけれども、当初発見されたものはそういうものではなかったのであります。
しかしながら、こういうものを公表もしない、むしろ隠ぺいしあるいは抹消してしまうというようなことは、ジェー・シー・オー事故でその重要性が強調されたセーフティーカルチュア、安全文化というものにもとる行為であると申し上げてよろしいと思うんです。
このセーフティーカルチュアというものを提唱したのはIAEAのINSAGというグループなのでありますが、そのグループが作った解説文書には、まず組織のトップは安全の問題に組織がどう取り組むかという基本的なスタンスを明らかにしなきゃならぬ、そこではいろいろな要件があるんですが、その要件の一つとして、安全に関することは組織は進んでオープンにするという態度が必要だと、そういうことがうたわれているわけであります。
そういう目で見ますと、今回のそういう不祥事というものはセーフティーカルチュアの欠如と、それから技術倫理というものの退廃が形となって現れたものだというふうに私などは理解するわけでございます。
しかし一方、国のこういう様々な、今回は法令違反というものでは最初は必ずしもなかったんですが、技術基準などは、これはいったん制定されますとその後の技術の進歩を反映して適時的確に改定をしていくというようなのは、これは必要だということはだれしもそう言うんですが、実際問題としてはかなり難しいのであります。中には、もう時代後れになっちゃったというようなものもないとは申せません。これでもって規制される方の立場に立ちますと、これは何とも納得しないまま、お上が言うから仕方がないということで表面だけで取り繕っておけというような、そういう風潮が生まれかねないのであります。それがいいとはもちろん申しませんが、生まれかねないということも事実でございます。
したがって、今回の法改正等も踏まえまして、国の基準等の絶えざる見直し、最新の技術的知見を十分に取り入れたものにしていく努力というものが必要でございまして、これには民間の規格、民間の基準というのを適切に上手に使っていくと、国が、そういうことも必要なことかと思います。現に、例えばアメリカでよく言われますASMEのコードでございますとかその他、これはみんな実は民間規格でございます。
さて、原子力の施設にはその安全を確保するために様々な構築物、系統、機器等が設置されておりまして、その中には国の法律、技術基準ないしは審査指針などで明白にこれは設けなければならないというふうに決められているものもございますし、そうではなくて、直接的な要求はないけれども、設計者ないしは事業者の判断、裁量でもって付けた方がいいだろうということで付けてあるものもございます。また、そういう設備については、例えば定期検査等によりまして国が直接検査に関与するものもあるし、事業者の言うならば自主的な活動に任されているものもございます。
実は、これはアメリカの例なんですが、アメリカの原子力規制委員会、NRCと申しますが、このNRCが、今申しましたように規制当局としてこういうものを付けなきゃならぬと義務付けているもの以外に事業者が付けたもの、その事業者の判断で付けたものをのけて、これでどのぐらい安全が確保されるかということを解析した論文がございます。それで見ますと、例えば炉心が重大な損傷を受ける頻度あるいは大量の放射性物質が環境に放出される頻度ないしはその周辺の公衆に対する影響等が数倍から物によっては数十倍も跳ね上がるという、そういう論文が出ております。このことからも分かりますように、実はそういう施設の安全というものを確保するに当たっての事業者の活動というのがいかに重要かということであります。当然、この活動の中には自主的な検査等も含まれるわけでございます。
こういうことから、今回の法改正では、私ども承っておりますところでは、事業者がこれまで言うならば自主的に行ってきた検査等の一部につきまして、全部ではたしかないと思いますが、一部につきまして、これを定期的に実施し、記録を保存し等々のことを義務付けるというような趣旨のことが入っているということが、私そのように理解しておりますが、これは現在当面の措置としては適切なものだろうと私は考えております。
ただ、これから、後でもまた申し上げますが、国が直接関与する範囲はどこまでなのか、事業者が責任を負う範囲は本当にどこまでなのか、それが技術的に見て最も合理的な線引きはどういうものなのかということはかなり抜本的にこれから検討していく必要があるんじゃないか。今回のこの法改正はその方向に向かった第一歩であるというふうに私は考えております。
我が国の原子炉を始めといたします原子力施設の許認可の制度というのは、これはもう先生方も御案内のとおりでございますが、一つの特徴として、例えば設置許可というものには期限がないんです。無期限でございます。その代わり、建前としては厳重な基準を設けて、その基準を満足しなくなったらもう取りやめだという、そういうものなんですね。アメリカなんかでは、これは許可には期限がございます。
ところで、我が国の現在の技術基準というようなものは、実は施設を造りますときの工事計画の認可でございますとか使用前検査などというのを頭に入れた基準でございまして、言うなれば相手は新品でございます。施設を運転していって時間がたってくると、もう必然的に様々な変化、いわゆる経年変化が生じます。そういうものが生ずるというようなものは現在の基準を幾ら読んでも浮かび上がってこないんです。そういう点をきちんと取り入れた本当の意味での維持基準というもの、これは何も使用を始めたそういう設備の合否の判定基準を甘くするなどというようなものではございません。これはもうあくまで工学的な、言うならば常識に基づいた合理的に正しいようなものでなければならないわけでございます。
このような維持基準が現在まで事実上我が国に存在しなかった。というのは、これはどうも運転開始後にこういう検査といったようなものがどういう意義があるんだということについての認識が、規制当局も、あるいは事業者の方も、さらには学界の方もその認識が不十分だったのではないかというふうに私は考えます。この点につきましては、私もその一端に加わってきた者といたしまして深く反省しているところでございます。
今回の法改正が実現いたしますと、事業者が行う検査等につきまして、その所見に基づいて健全性の評価というのをすることになっているわけでございます。その評価の手法や判断基準等については、当面は民間規格等も活用するという方針だというふうに承っておりますが、国が早急にこれを整備するということはもちろん必要なことでございまして、今となってはいささか遅きに失した感はございますけれども、その方向で努力するというのは誠に適切な方策であろうと考えます。
なお、これらにつきましては、外国でも相当な経験等を有しているところがございますので、そういう知識や経験に学んでいくということも大切なことかと存じます。
ただ、将来にわたりましては、こういう運転開始してずっと時間がたってくるような場合にどういうことをどういうふうにやっていかなければならないのか、何がどれだけ重要なのかということをきちんと明確にしていく必要がございます。それを技術基準、維持基準等に十分に反映させる、国の役割、事業者の責任等を論理的にきちんと明確にしていくということが是非必要なことかと思います。このためには、実はリスク情報というものに基づいた様々な考察が極めて有効であり、また必要なことでございます。
実は、平成十一年度版の原子力安全白書におきましては、リスク評価の概念に基づく安全確保を目指すという基本的な政策がちゃんと書かれているところでございます。その方向に向かって是非合理的な検査の方法等が策定されていくべきだというふうに私は考えます。
さらに、こういうものをやっていくについては、例えば検査をするにしても、それを判断するにいたしましても、専門的な知識というものは必要であり、経験も必要でございます。そういう関連する核技術分野につきまして十分な知識と経験とを持った専門家の集団というものを、国も事業者もこれは育成し、維持していく必要がございます。私が見ますところ、現在の国の制度というのは、こういう専門家集団を自分の組織の中に育てるというのはそれほど簡単なことでないように見えます。そういう意味から、今度、原子力安全基盤機構といったような、そういう言わば専門家集団の組織というものを有効に活用していくということも大変有益なことではないかというふうに考えます。
どうもありがとうございました。
田
河
河瀬一治#12
○参考人(河瀬一治君) 今日は、経済産業委員会の大変貴重な時間の中で、参考人としてお招きをいただきまして、私ども原子力発電所を持っております地域の実情でありますとか、また、その考え方を聞いていただくということでありますので、大変うれしく思っておる次第でございます。感謝を申し上げます。
私、全国に原子力発電所が二十七の自治体に立地をしておりますけれども、そこの立地と周辺の準立地の地域がございまして、その自治体で構成をいたします全国原子力発電所所在市町村協議会という大変長い名前でございますので、これからは全原協というように略させていただきますけれども、その会長を仰せ付かっておるところでございます。
先般、東京電力株式会社によります自主点検作業記録の不正につきましては、国民の原子力に対します信頼を根底から覆すものでありまして、大変遺憾なことだったというふうに思っております。また、国におきましても公表に約二年要する等々、原子力安全・保安院の対応は極めて不適切であったと言わざるを得ないところでもあります。
私ども全原協といたしましても、今回の不祥事に対しまして、九月二日、十月三十一日と二度にわたりまして申入れを行ったところでございます。
その申入れの中身は、信頼回復のために国に対しまして、総点検の実施、維持基準や自主点検の在り方などの制度化、原子力安全・保安院と資源エネ庁を独立的関係に見直すとともに、安全規制体制の大幅な拡充、情報公開や透明性の確保、内部告発制度の適正化などを要望したところでございます。
また、敦賀市といたしましても、日本原子力発電株式会社と核燃料開発機構、御承知のとおり敦賀市には日本原電の一、二号機がございますし、「もんじゅ」、「ふげん」も来年の三月で廃炉になりますけれども、核燃料サイクル機構のそういう施設がありまして、四つございます。敦賀は少し特殊でありまして、すべて型の違う炉を四つ持っているような地域でございます。
そういうことで、総点検の指示を行いました。そして、先月の十一月十五日に各電力から総点検の中間報告がなされたわけでございます。その中間報告の中では、日本原電株式会社一号機のシュラウドのひび割れの兆候を報告をしていなかった等、品質管理上改善すべき事項があったわけでありますけれども、不正また技術適合義務違反、報告義務違反に係る事実はないとの結果でございまして、福井県とともに立入りの調査を行いました。そして、中間報告が妥当であるという旨も確認をしたところであります。
この問題につきましては、国民の信頼を回復するために、国及び事業者におかれては厳正なる調査と再発防止など、適切な処理を取っていただきたいというふうに考えておるところであります。
そこで、今回、電気事業法及び原子炉等規制の一部改正の案ということで今審議がなされている最中でございますけれども、やはりこれは再発防止というその反省の上に立ったことで、国として法律をもってしっかりやろうという表れでございまして、私ども立地地域にとりましては安全をより確保できるものだということで大変喜んでおるところでございます。
そういうことで、この検査制度改善の一環として検討されております電気事業法及び原子炉規制法の一部改正、また独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきましての全原協の会長としての立場で、また敦賀市長という立場で意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
電気事業法及び原子炉等規制法の一部改正案におきましては、自主点検の法的位置付けの明確化、国によります確認など検査の実効性の向上、設備の健全性評価の義務化、罰則の強化などが盛り込まれております。この法改正によりまして再発防止がなされることをやはり期待をするわけでありますけれども、より国民の視点に立った規制になるようにということを考えております。
そういう中で、定期事業者の検査というのがございますけれども、この全原協におきましても自主点検の在り方を制度化することを要望を、先ほど言いましたけれども、しておりまして、現行の自主点検を法令上の定期事業検査と位置付けまして、検査結果を記録、保存、報告を義務化をしているということは私どもの要望に即しているというふうに思っております。
しかし、法定点検の一部、定期事業者検査につきましては、原子力安全基盤整備機構が実施するということになっておりまして、決してこれは他人任せにならないように、国としても責任のある厳正な監督できる体制にしていただきたい、このように要望いたします。
また、健全性の評価の義務化でございます。
これにおきましては、その評価の手法につきまして民間規格の活用を含めまして省令で整備するとしているわけでありますけれども、安全性の後退を懸念する声もございます。要するに、新品同様ですとこれは安全性は高いわけでありまして、それを少し古くなってもという基準を作ることによって、要するに今までの安全性よりも少し後退しているなというふうに感じられる部分がございます。
そういうことで、やはり技術的な検討をしっかりと行っていただきまして、その必要性でありますとか、また科学的な根拠を示すことによりまして、またそういうことが国民の理解を得やすいというふうに思いますし、得るための一つの前提でなかろうかなというふうに考えております。維持基準につきましてはそのような考えを持っておるところでもあります。
また、罰則ということで、大変重い罰則ということのようでございまして、確かにその強化を行うことによりまして、法令違反等の抑止力として働くものというふうに考えるわけでございます。併せまして、法令違反等の指摘がどちらかといいますとマスコミの方から出てくるというような、また極めて、原子力批判の立場の方々から出るんじゃなくて、やはり保安院自身によって確実に行われるような厳しい運用をお願いしたいというふうに思っておるところでもございます。
また、独立行政法人原子力安全基盤機構法案でございますけれども、この法律、この基盤機構を設置をいたしまして、原子炉の検査、設計の安全性の解析及び評価、原子力安全確保のための基盤の整備を行うということであります。
特に、電気事業法でありますとか原子炉規制法に基づきます使用前の検査、定期検査の一部に加えまして、今般の再発防止策として盛り込まれました定期事業者検査の審査につきましても、原子力安全基盤機構が実施をしているというふうになっておるわけでありまして、先ほども申し上げましたけれども、決してその安全規制が後退することがないように、原子力安全基盤機構は厳正な検査を行うことのできる機関でなければならないというふうに思っております。
今般の問題で国民の信頼が著しく失われております。原子力安全基盤機構におきましては、業務に責任を持って、国民が信頼し、そして安心して任せられるような、そのような規制組織になっていただきたいというふうに願っております。
また、原子力等々の技術、大変高度でございますし、なかなか一般の国民には説明しても分からない部分が恐らく多くあるというふうに思いますし、私自身も細かい部分で説明を受けますと難しいなということを感じます。そういうところで、やはり原子力の安全、じゃ、どのように分からぬものを理解するんだということございますが、もちろん今の情報公開、より分かりやすい説明は当然でありますけれども、例えば法律ですとやっぱり弁護士さん等々、車の整備ですと整備をする人とか、また行政書士とか、要するに代わりにやってくれる人が私どもの社会にはいられるわけでございまして、やはり国民の立場に立って、国民が安心して信頼をして任せられる、そういう組織というのは私は必要だというふうに思っております。
代理人というようなことで、松井選手も何か代理人を決めたというようなことで、なかなか自分では対応できないことがあるというようなものでございますので、是非原子力の世界においてもしっかりとした代理人を立てて、国民が安心をするという、そして国民が安心して任せられる安全の代理人がやはり原子力安全・保安院でなければならないというふうに考えております。この法律によりまして、原子力安全規制が大幅に強化されることを大きく期待をいたしておるところでございます。
特に、私ども日本人の国民性だと思うんですけれども、隠すとかうそを言うというのは非常に嫌う私は人種といいますか民族じゃないかなというふうに思っておりまして、そういうことが分かった後の批判というのは、私も思うんですけれども、「もんじゅ」もちょうど平成七年の十月に事故ございましたけれども、あのときにビデオ隠しとか改ざんがなかったら恐らく「もんじゅ」はもっと早く動いていたんじゃないかなというふうに思うわけでありまして、やはり国民の皆さん方に隠し事をする、またうそをつくということはもう一番いけない、特に日本社会においてはいけないことだというふうに思っていまして、それと情報公開でございます。情報公開をしっかりと行いながら、やはりより透明性を高める、当然私ども行政としても今そのような形で運営もさせていただいておりますけれども、特に原子力の世界は先ほど言いました信頼関係というものが一番大事でございますので、そういうことにやはりしっかりと取り組んでいただきたい、このようにも思っております。
最後になりましたけれども、私ども地域振興も大切でございまして、もちろん安全、安心は一、二でありますが、やはり地域振興がございませんと地元としても大変つらいものもございます。平成十二年の十二月に議員立法によりまして先生方のお力で原子力発電施設等周辺地域振興特別措置法を制定いただきまして、その中で私どもも地域振興にいろいろと頑張っております。
やはり原子力発電所があってよかったなと言われる、そういう地域になることも大事でありまして、その基本はやはり安全、安心がありませんと到底成り立たないことでもございます。私どもも全原協の中ではやはり原子力発電所とともに共存共栄をしていこうというスタンスの中でいろいろと活動もいたしておりますけれども、やはり一番身近に発電所を抱える自治体でございまして、悩みも多いことも事実でございます。また今後とも諸先生方のいろんな御指導、御支援をいただきながら私ども頑張ってまいります。
特に、地域振興の諸問題の中では、市町村の核燃料税の創設等々、小泉総理が地方は地方で頑張れと、自分たちのアイデアを出せということを言っておられますし、私ども二十七しか、三千二百以上の自治体、今度合併で減ると思いますが、二十七しかない地域でございますので、一つの発電所を持っているということを特徴付けてこれからも努力していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げまして、終わらさせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →私、全国に原子力発電所が二十七の自治体に立地をしておりますけれども、そこの立地と周辺の準立地の地域がございまして、その自治体で構成をいたします全国原子力発電所所在市町村協議会という大変長い名前でございますので、これからは全原協というように略させていただきますけれども、その会長を仰せ付かっておるところでございます。
先般、東京電力株式会社によります自主点検作業記録の不正につきましては、国民の原子力に対します信頼を根底から覆すものでありまして、大変遺憾なことだったというふうに思っております。また、国におきましても公表に約二年要する等々、原子力安全・保安院の対応は極めて不適切であったと言わざるを得ないところでもあります。
私ども全原協といたしましても、今回の不祥事に対しまして、九月二日、十月三十一日と二度にわたりまして申入れを行ったところでございます。
その申入れの中身は、信頼回復のために国に対しまして、総点検の実施、維持基準や自主点検の在り方などの制度化、原子力安全・保安院と資源エネ庁を独立的関係に見直すとともに、安全規制体制の大幅な拡充、情報公開や透明性の確保、内部告発制度の適正化などを要望したところでございます。
また、敦賀市といたしましても、日本原子力発電株式会社と核燃料開発機構、御承知のとおり敦賀市には日本原電の一、二号機がございますし、「もんじゅ」、「ふげん」も来年の三月で廃炉になりますけれども、核燃料サイクル機構のそういう施設がありまして、四つございます。敦賀は少し特殊でありまして、すべて型の違う炉を四つ持っているような地域でございます。
そういうことで、総点検の指示を行いました。そして、先月の十一月十五日に各電力から総点検の中間報告がなされたわけでございます。その中間報告の中では、日本原電株式会社一号機のシュラウドのひび割れの兆候を報告をしていなかった等、品質管理上改善すべき事項があったわけでありますけれども、不正また技術適合義務違反、報告義務違反に係る事実はないとの結果でございまして、福井県とともに立入りの調査を行いました。そして、中間報告が妥当であるという旨も確認をしたところであります。
この問題につきましては、国民の信頼を回復するために、国及び事業者におかれては厳正なる調査と再発防止など、適切な処理を取っていただきたいというふうに考えておるところであります。
そこで、今回、電気事業法及び原子炉等規制の一部改正の案ということで今審議がなされている最中でございますけれども、やはりこれは再発防止というその反省の上に立ったことで、国として法律をもってしっかりやろうという表れでございまして、私ども立地地域にとりましては安全をより確保できるものだということで大変喜んでおるところでございます。
そういうことで、この検査制度改善の一環として検討されております電気事業法及び原子炉規制法の一部改正、また独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきましての全原協の会長としての立場で、また敦賀市長という立場で意見を述べさせていただきたいというふうに思います。
電気事業法及び原子炉等規制法の一部改正案におきましては、自主点検の法的位置付けの明確化、国によります確認など検査の実効性の向上、設備の健全性評価の義務化、罰則の強化などが盛り込まれております。この法改正によりまして再発防止がなされることをやはり期待をするわけでありますけれども、より国民の視点に立った規制になるようにということを考えております。
そういう中で、定期事業者の検査というのがございますけれども、この全原協におきましても自主点検の在り方を制度化することを要望を、先ほど言いましたけれども、しておりまして、現行の自主点検を法令上の定期事業検査と位置付けまして、検査結果を記録、保存、報告を義務化をしているということは私どもの要望に即しているというふうに思っております。
しかし、法定点検の一部、定期事業者検査につきましては、原子力安全基盤整備機構が実施するということになっておりまして、決してこれは他人任せにならないように、国としても責任のある厳正な監督できる体制にしていただきたい、このように要望いたします。
また、健全性の評価の義務化でございます。
これにおきましては、その評価の手法につきまして民間規格の活用を含めまして省令で整備するとしているわけでありますけれども、安全性の後退を懸念する声もございます。要するに、新品同様ですとこれは安全性は高いわけでありまして、それを少し古くなってもという基準を作ることによって、要するに今までの安全性よりも少し後退しているなというふうに感じられる部分がございます。
そういうことで、やはり技術的な検討をしっかりと行っていただきまして、その必要性でありますとか、また科学的な根拠を示すことによりまして、またそういうことが国民の理解を得やすいというふうに思いますし、得るための一つの前提でなかろうかなというふうに考えております。維持基準につきましてはそのような考えを持っておるところでもあります。
また、罰則ということで、大変重い罰則ということのようでございまして、確かにその強化を行うことによりまして、法令違反等の抑止力として働くものというふうに考えるわけでございます。併せまして、法令違反等の指摘がどちらかといいますとマスコミの方から出てくるというような、また極めて、原子力批判の立場の方々から出るんじゃなくて、やはり保安院自身によって確実に行われるような厳しい運用をお願いしたいというふうに思っておるところでもございます。
また、独立行政法人原子力安全基盤機構法案でございますけれども、この法律、この基盤機構を設置をいたしまして、原子炉の検査、設計の安全性の解析及び評価、原子力安全確保のための基盤の整備を行うということであります。
特に、電気事業法でありますとか原子炉規制法に基づきます使用前の検査、定期検査の一部に加えまして、今般の再発防止策として盛り込まれました定期事業者検査の審査につきましても、原子力安全基盤機構が実施をしているというふうになっておるわけでありまして、先ほども申し上げましたけれども、決してその安全規制が後退することがないように、原子力安全基盤機構は厳正な検査を行うことのできる機関でなければならないというふうに思っております。
今般の問題で国民の信頼が著しく失われております。原子力安全基盤機構におきましては、業務に責任を持って、国民が信頼し、そして安心して任せられるような、そのような規制組織になっていただきたいというふうに願っております。
また、原子力等々の技術、大変高度でございますし、なかなか一般の国民には説明しても分からない部分が恐らく多くあるというふうに思いますし、私自身も細かい部分で説明を受けますと難しいなということを感じます。そういうところで、やはり原子力の安全、じゃ、どのように分からぬものを理解するんだということございますが、もちろん今の情報公開、より分かりやすい説明は当然でありますけれども、例えば法律ですとやっぱり弁護士さん等々、車の整備ですと整備をする人とか、また行政書士とか、要するに代わりにやってくれる人が私どもの社会にはいられるわけでございまして、やはり国民の立場に立って、国民が安心して信頼をして任せられる、そういう組織というのは私は必要だというふうに思っております。
代理人というようなことで、松井選手も何か代理人を決めたというようなことで、なかなか自分では対応できないことがあるというようなものでございますので、是非原子力の世界においてもしっかりとした代理人を立てて、国民が安心をするという、そして国民が安心して任せられる安全の代理人がやはり原子力安全・保安院でなければならないというふうに考えております。この法律によりまして、原子力安全規制が大幅に強化されることを大きく期待をいたしておるところでございます。
特に、私ども日本人の国民性だと思うんですけれども、隠すとかうそを言うというのは非常に嫌う私は人種といいますか民族じゃないかなというふうに思っておりまして、そういうことが分かった後の批判というのは、私も思うんですけれども、「もんじゅ」もちょうど平成七年の十月に事故ございましたけれども、あのときにビデオ隠しとか改ざんがなかったら恐らく「もんじゅ」はもっと早く動いていたんじゃないかなというふうに思うわけでありまして、やはり国民の皆さん方に隠し事をする、またうそをつくということはもう一番いけない、特に日本社会においてはいけないことだというふうに思っていまして、それと情報公開でございます。情報公開をしっかりと行いながら、やはりより透明性を高める、当然私ども行政としても今そのような形で運営もさせていただいておりますけれども、特に原子力の世界は先ほど言いました信頼関係というものが一番大事でございますので、そういうことにやはりしっかりと取り組んでいただきたい、このようにも思っております。
最後になりましたけれども、私ども地域振興も大切でございまして、もちろん安全、安心は一、二でありますが、やはり地域振興がございませんと地元としても大変つらいものもございます。平成十二年の十二月に議員立法によりまして先生方のお力で原子力発電施設等周辺地域振興特別措置法を制定いただきまして、その中で私どもも地域振興にいろいろと頑張っております。
やはり原子力発電所があってよかったなと言われる、そういう地域になることも大事でありまして、その基本はやはり安全、安心がありませんと到底成り立たないことでもございます。私どもも全原協の中ではやはり原子力発電所とともに共存共栄をしていこうというスタンスの中でいろいろと活動もいたしておりますけれども、やはり一番身近に発電所を抱える自治体でございまして、悩みも多いことも事実でございます。また今後とも諸先生方のいろんな御指導、御支援をいただきながら私ども頑張ってまいります。
特に、地域振興の諸問題の中では、市町村の核燃料税の創設等々、小泉総理が地方は地方で頑張れと、自分たちのアイデアを出せということを言っておられますし、私ども二十七しか、三千二百以上の自治体、今度合併で減ると思いますが、二十七しかない地域でございますので、一つの発電所を持っているということを特徴付けてこれからも努力していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げまして、終わらさせていただきます。
ありがとうございました。
田
班
班目春樹#14
○参考人(班目春樹君) 東京大学の班目でございます。
総合資源エネルギー調査会の原子力安全・保安部会、検査の在り方に関する検討会の委員長という立場と、それから日本機械学会の発電用設備規格委員会の委員長という立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
まず最初に、今回の東電問題なんですけれども、これは原子力を専門とする人間にとってはもう非常にけしからぬことだと思っておりまして、是非とも厳罰に処するべきだということで、一切弁護する気はございません。
ただ、行政の方、規制行政の方にも全く問題がなかったかというと、やっぱりそうでもないと思うんですね。それは、ちょっと建前にこだわり過ぎて、ややもすると規制の実効性という意味でいかがなものだったか、あるいは科学的な合理性の追求というところで、今の規制、本当にいいのかとか、それから国民に対する説明責任ということでいかがか、そんなところです。
例えば、パンフレットで原子力発電所は国が定期的に検査しているから安全ですなんという文章を書くのはやっぱりとんでもないことで、実はあの複雑なシステムのごくごくわずかしか国は直接見ていないんですね。事実、シュラウドなんか見ていないわけです。となると、そういうのをきちっと見ているのは事業者なんですね。だから、事業者にしっかりやらせる。それをむしろ監査する。だから、国が直接見るということもそれはしかるべき、あっていいんですが、もっと監査の方向に持っていかなきゃいけない。どうしてもああいうものですから小さなトラブルはしょっちゅうあります。そういうのから学んで大きな事故だけは絶対起こさないようにやっていく、こういうのを一種の品質保証活動と言いますけれども、そういうのをしっかり事業者にやらせると同時に、それをきちっと国が見れるようにする、それがまず大事だと思います。
それから、今の定期検査ですと、決められたものを決められた手順で検査するんで、日々の事業者の保安活動は国はよく分からないわけですね。だから、例えば抜き打ち的な手法なんかも使って、どういうふうに活動しているのというのをもっと検査できるようにする、当然だと思います。
それから、科学的合理性というのは非常に重要でして、今の知見からいくと、どの部品は非常に大事だというのが定量的に分かるんですね。そういう定量的安全指標みたいなものを使って、より重要なものをしっかり検査する、そういう考え方も必要ですし、それから、ちょこちょことしたトラブルしょっちゅう起こすプラントと、それから非常に成績いいプラントと同じように見るというのもこれもナンセンスな話で、そういうところで差を付けるということもあってしかるべきだと思います。
そういう科学的合理性を追求するのと同時に、国民に対する説明責任というのも非常に大切です。
例えば、今回のでどういうぐらいの大きさのトラブルだったら国に報告するかという基準というのも結構あいまいだったんだなということが分かってきてしまったんですけれども、それもそれで非常に問題なんですけれども、ちょっと維持基準の方がより話題になっていますので、維持基準に絞らせて説明させていただきます。
維持基準の必要性は佐藤参考人も述べたとおりで、私から言うまでもないんですが、作った当初は、当然、その後多少の傷は付くということを見込んで余裕を持って作ってあるわけです。それに対する設計・建設段階での技術基準というのがあるのにもかかわらず、維持基準というのを作ってこなかった。現在の電気事業法からいきますと、別途省令で定める技術基準に従って維持しなきゃいけないというふうに書いてありますから、維持基準というのがないと、明らかに設計、建設のための技術基準を維持管理段階でも使わなきゃいけないという非常に変なことが起こっています。
実際は、非常にナンセンスなことになるから、どうやっているかというと、特認といいますか、特別認可という形ですり抜けているのが実情なんです。甘くするというだけじゃなくて、もっと問題なのは、一度何か見付かったらやたら厳しいことになるんですけれども、じゃ、いつ点検するのというのは、これは今一切そういう紙に書かれた基準ないんですね。実際にはもちろん行政指導でやっているわけですけれども。維持基準がないと、そういうことになっています。
さらには、不遡及の原則というのがありまして、原子力発電所ができたときにどういう技術基準があったか、それでずっと縛るということになっているんですね。そうすると、シュラウドに関して技術基準がないときに作られちゃったプラントは、今どうやって維持管理したらいいか、何にも書かれたものがない。もちろん行政指導でやっているんでしょうけれども、説明責任ちっとも果たしていませんねと。そういう状況にあるので、維持基準は是非とも必要だと思っております。
ただ、こういう技術基準を国が細かく定めるということは、これはうっかりすると関税外貿易障壁になるおそれがあります。したがって、WTOのTBT協定とか、そういうことからも余り好ましくないこととされています。
そういうことから、日本機械学会ではこういう規格作りというのをずっとやっておりまして、既に維持規格というのも二〇〇〇年、二〇〇二年版と次々と発行しております。機械学会の発電用設備規格委員会というのは非常に中立、公正、公開の原則を守って運営しています。どういうことかというと、例えば傍聴したいという方はちゃんと申し出ていただければいつでも傍聴できるようになっています。それから、規格を定めるときには公衆審査というのにかけます。要するに、広く意見を求めて、反対意見があればとにかく何でも言ってくださいと、それに対して、委員会の方では誠意をもってどうするかを決めますというシステムでやっています。正に学会というところの機能を最大限に生かして、日本全体の英知を結集した形で定めているのが学会の規格で、民間だから下だと思われないで、是非そういうものを規制行政に活用していただきたいと思います。
現在、実は機械学会のそういう委員会に行政の側の方も委員として来ていただいているんですけれども、規制行政の専門家ということではいろいろと有益な意見をいただいているんですが、細かい技術的な話になりますと、やっぱりちょっと御意見なかなかいただけないというところもありまして、是非今度は国にもそういう技術の専門家をもっともっと育てていただいて、是非学会基準作りなんかにも参画し、規制行政にも使っていただきたいと思う次第であります。
それから、ちょっと話が変わるかもしれませんが、今の制度というのは、内部告発といいますか、申告でもなければ国の方は不正が行われたか行われていないか分からないようなシステムになっちゃっているんですね。ある意味では内部告発を待つしかない。これ、そうじゃなくできるんです。
例えば、機械学会では、維持規格を定めてこれを行政に使ってもらえれば、検査する人間の資格認証認定のようなものも考えようと思っています。そういう制度ができれば、できたら第三者機関がいいんですけれども、第三者機関にそういう検査員を配置する、ちゃんと資格を持った検査員を配置する。検査員が検査したところに何かあったら、これはもう電力会社の社員じゃないんですから、当然国の方にも報告する。そういう形にすると不正が起こり得なくなるんですね。だから、システムとしてそういうものも擁さなきゃいけない。
ちなみに、こういうところも何でもかんでも国がやればいいじゃないかとおっしゃられるかもしれませんけれども、ちょっと違うんですね。というのは、最初に申しましたように、国がすべてのものを何もかも見ますというのは、これはやっぱりとてもじゃないけれどもできません。実際、掛けている人手だって、会社の方が何百倍も多い人手を掛けてやっているわけで、その分だけ国が大きくなりゃいいじゃないかと、これ、とてもじゃないけれども許されることじゃありません。
となると、国はやっぱり監査だと。そうすると、こういうのは第三者機関か何かがちゃんと物を検査して、それを国はちゃんとやられているかどうかを監査する。監査するのには、しかし当然検査する人間以上に専門家でなければこれはちっとも監査にならないんで、是非とも今度できます独立法人の方にはそういう専門性を有した方を配置していただきたいなと思っている次第です。
私の申し上げたいことは以上でございます。
この発言だけを見る →総合資源エネルギー調査会の原子力安全・保安部会、検査の在り方に関する検討会の委員長という立場と、それから日本機械学会の発電用設備規格委員会の委員長という立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
まず最初に、今回の東電問題なんですけれども、これは原子力を専門とする人間にとってはもう非常にけしからぬことだと思っておりまして、是非とも厳罰に処するべきだということで、一切弁護する気はございません。
ただ、行政の方、規制行政の方にも全く問題がなかったかというと、やっぱりそうでもないと思うんですね。それは、ちょっと建前にこだわり過ぎて、ややもすると規制の実効性という意味でいかがなものだったか、あるいは科学的な合理性の追求というところで、今の規制、本当にいいのかとか、それから国民に対する説明責任ということでいかがか、そんなところです。
例えば、パンフレットで原子力発電所は国が定期的に検査しているから安全ですなんという文章を書くのはやっぱりとんでもないことで、実はあの複雑なシステムのごくごくわずかしか国は直接見ていないんですね。事実、シュラウドなんか見ていないわけです。となると、そういうのをきちっと見ているのは事業者なんですね。だから、事業者にしっかりやらせる。それをむしろ監査する。だから、国が直接見るということもそれはしかるべき、あっていいんですが、もっと監査の方向に持っていかなきゃいけない。どうしてもああいうものですから小さなトラブルはしょっちゅうあります。そういうのから学んで大きな事故だけは絶対起こさないようにやっていく、こういうのを一種の品質保証活動と言いますけれども、そういうのをしっかり事業者にやらせると同時に、それをきちっと国が見れるようにする、それがまず大事だと思います。
それから、今の定期検査ですと、決められたものを決められた手順で検査するんで、日々の事業者の保安活動は国はよく分からないわけですね。だから、例えば抜き打ち的な手法なんかも使って、どういうふうに活動しているのというのをもっと検査できるようにする、当然だと思います。
それから、科学的合理性というのは非常に重要でして、今の知見からいくと、どの部品は非常に大事だというのが定量的に分かるんですね。そういう定量的安全指標みたいなものを使って、より重要なものをしっかり検査する、そういう考え方も必要ですし、それから、ちょこちょことしたトラブルしょっちゅう起こすプラントと、それから非常に成績いいプラントと同じように見るというのもこれもナンセンスな話で、そういうところで差を付けるということもあってしかるべきだと思います。
そういう科学的合理性を追求するのと同時に、国民に対する説明責任というのも非常に大切です。
例えば、今回のでどういうぐらいの大きさのトラブルだったら国に報告するかという基準というのも結構あいまいだったんだなということが分かってきてしまったんですけれども、それもそれで非常に問題なんですけれども、ちょっと維持基準の方がより話題になっていますので、維持基準に絞らせて説明させていただきます。
維持基準の必要性は佐藤参考人も述べたとおりで、私から言うまでもないんですが、作った当初は、当然、その後多少の傷は付くということを見込んで余裕を持って作ってあるわけです。それに対する設計・建設段階での技術基準というのがあるのにもかかわらず、維持基準というのを作ってこなかった。現在の電気事業法からいきますと、別途省令で定める技術基準に従って維持しなきゃいけないというふうに書いてありますから、維持基準というのがないと、明らかに設計、建設のための技術基準を維持管理段階でも使わなきゃいけないという非常に変なことが起こっています。
実際は、非常にナンセンスなことになるから、どうやっているかというと、特認といいますか、特別認可という形ですり抜けているのが実情なんです。甘くするというだけじゃなくて、もっと問題なのは、一度何か見付かったらやたら厳しいことになるんですけれども、じゃ、いつ点検するのというのは、これは今一切そういう紙に書かれた基準ないんですね。実際にはもちろん行政指導でやっているわけですけれども。維持基準がないと、そういうことになっています。
さらには、不遡及の原則というのがありまして、原子力発電所ができたときにどういう技術基準があったか、それでずっと縛るということになっているんですね。そうすると、シュラウドに関して技術基準がないときに作られちゃったプラントは、今どうやって維持管理したらいいか、何にも書かれたものがない。もちろん行政指導でやっているんでしょうけれども、説明責任ちっとも果たしていませんねと。そういう状況にあるので、維持基準は是非とも必要だと思っております。
ただ、こういう技術基準を国が細かく定めるということは、これはうっかりすると関税外貿易障壁になるおそれがあります。したがって、WTOのTBT協定とか、そういうことからも余り好ましくないこととされています。
そういうことから、日本機械学会ではこういう規格作りというのをずっとやっておりまして、既に維持規格というのも二〇〇〇年、二〇〇二年版と次々と発行しております。機械学会の発電用設備規格委員会というのは非常に中立、公正、公開の原則を守って運営しています。どういうことかというと、例えば傍聴したいという方はちゃんと申し出ていただければいつでも傍聴できるようになっています。それから、規格を定めるときには公衆審査というのにかけます。要するに、広く意見を求めて、反対意見があればとにかく何でも言ってくださいと、それに対して、委員会の方では誠意をもってどうするかを決めますというシステムでやっています。正に学会というところの機能を最大限に生かして、日本全体の英知を結集した形で定めているのが学会の規格で、民間だから下だと思われないで、是非そういうものを規制行政に活用していただきたいと思います。
現在、実は機械学会のそういう委員会に行政の側の方も委員として来ていただいているんですけれども、規制行政の専門家ということではいろいろと有益な意見をいただいているんですが、細かい技術的な話になりますと、やっぱりちょっと御意見なかなかいただけないというところもありまして、是非今度は国にもそういう技術の専門家をもっともっと育てていただいて、是非学会基準作りなんかにも参画し、規制行政にも使っていただきたいと思う次第であります。
それから、ちょっと話が変わるかもしれませんが、今の制度というのは、内部告発といいますか、申告でもなければ国の方は不正が行われたか行われていないか分からないようなシステムになっちゃっているんですね。ある意味では内部告発を待つしかない。これ、そうじゃなくできるんです。
例えば、機械学会では、維持規格を定めてこれを行政に使ってもらえれば、検査する人間の資格認証認定のようなものも考えようと思っています。そういう制度ができれば、できたら第三者機関がいいんですけれども、第三者機関にそういう検査員を配置する、ちゃんと資格を持った検査員を配置する。検査員が検査したところに何かあったら、これはもう電力会社の社員じゃないんですから、当然国の方にも報告する。そういう形にすると不正が起こり得なくなるんですね。だから、システムとしてそういうものも擁さなきゃいけない。
ちなみに、こういうところも何でもかんでも国がやればいいじゃないかとおっしゃられるかもしれませんけれども、ちょっと違うんですね。というのは、最初に申しましたように、国がすべてのものを何もかも見ますというのは、これはやっぱりとてもじゃないけれどもできません。実際、掛けている人手だって、会社の方が何百倍も多い人手を掛けてやっているわけで、その分だけ国が大きくなりゃいいじゃないかと、これ、とてもじゃないけれども許されることじゃありません。
となると、国はやっぱり監査だと。そうすると、こういうのは第三者機関か何かがちゃんと物を検査して、それを国はちゃんとやられているかどうかを監査する。監査するのには、しかし当然検査する人間以上に専門家でなければこれはちっとも監査にならないんで、是非とも今度できます独立法人の方にはそういう専門性を有した方を配置していただきたいなと思っている次第です。
私の申し上げたいことは以上でございます。
田
加
加納時男#16
○加納時男君 自由民主党の加納時男でございます。
三人の参考人の方には、大変貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。
まず、佐藤参考人にお伺いしたいと思います。
冒頭おっしゃったように、一連の原子力の記録の不正事件、これは原子力の安全文化の欠如であり、許し難い行為であるとおっしゃるのは、全く同感でございます。これはあったことでその後の保守管理の作業をやりにくくするとおっしゃったのも、非常にこれまた実務面まで行き届いた御配慮のある発言だと承っております。けしからぬ、企業はなっていない、改めろということ。それからまた、その企業の経営者が責任を取ったというのも事実でございます。二つ目の問題として、行政の不作為と言ったら言い過ぎかもしれませんが、行政にも問題があるということは三人の参考人の方から言われました。
佐藤参考人に伺いたいんですが、この福島の第一原子力発電所の格納容器の問題を別にしますと、たくさん出てまいりました記録の、自主点検の記録の不正というのは、安全性を脅かすものであったとお考えかどうか。これは非常に地域の方からは心配が訴えられております。そこをお願いします。
この発言だけを見る →三人の参考人の方には、大変貴重な御意見をいただき、ありがとうございました。
まず、佐藤参考人にお伺いしたいと思います。
冒頭おっしゃったように、一連の原子力の記録の不正事件、これは原子力の安全文化の欠如であり、許し難い行為であるとおっしゃるのは、全く同感でございます。これはあったことでその後の保守管理の作業をやりにくくするとおっしゃったのも、非常にこれまた実務面まで行き届いた御配慮のある発言だと承っております。けしからぬ、企業はなっていない、改めろということ。それからまた、その企業の経営者が責任を取ったというのも事実でございます。二つ目の問題として、行政の不作為と言ったら言い過ぎかもしれませんが、行政にも問題があるということは三人の参考人の方から言われました。
佐藤参考人に伺いたいんですが、この福島の第一原子力発電所の格納容器の問題を別にしますと、たくさん出てまいりました記録の、自主点検の記録の不正というのは、安全性を脅かすものであったとお考えかどうか。これは非常に地域の方からは心配が訴えられております。そこをお願いします。
佐
佐藤一男#17
○参考人(佐藤一男君) これ、安全に何がどの程度影響があるかというのは、大変難しい判断のところもございます。私、あるところで例に引いたんですが、原子炉の運転をする人が朝出掛けに奥さんとけんかしたということだって、それはもう気分むしゃくしゃして仕事をすると判断を誤ってしまうというような可能性だってないとは言えないんです。
ですから、私、よく申し上げるんですが、安全性に関係がないことなんていうのはありませんと。けれども、これはおのずと物には軽い重いがございます。そういう目で見ると、この当初出てまいりました、東京電力からはたしか二十九件だったと思いますが、これは安全上、少なくとも技術的に見たときに、非常に深刻で重大なものだというものはございません。言ってみれば、ささいなものであったと言ってよろしい。ただし、それは技術的な判断であり、また法律上の判断であると。それと、そういう不正をしたという倫理の問題とは混同してはならないということは大切なことだと私は考えております。
この発言だけを見る →ですから、私、よく申し上げるんですが、安全性に関係がないことなんていうのはありませんと。けれども、これはおのずと物には軽い重いがございます。そういう目で見ると、この当初出てまいりました、東京電力からはたしか二十九件だったと思いますが、これは安全上、少なくとも技術的に見たときに、非常に深刻で重大なものだというものはございません。言ってみれば、ささいなものであったと言ってよろしい。ただし、それは技術的な判断であり、また法律上の判断であると。それと、そういう不正をしたという倫理の問題とは混同してはならないということは大切なことだと私は考えております。
加
加納時男#18
○加納時男君 ありがとうございました。
社会的な倫理の問題、経営責任の問題と、それから技術的な安全性とは別だというのは、そのとおりだと思っております。
そこで、技術的な安全性で見た場合に、ささいなものというふうなお話があったんですが、INESというのがございます。地震で言う震度を見ているように、震度一から震度七まで、原子力の世界でも、先生御専門でございますが、最も低いレベル一からレベル七まであると。チェルノブイリはレベル七で、とんでもない激震というか烈震であると。弱震というのが、言わば地震というのはレベル一と国民的には理解しているわけですが、そういうレベルから見ると、一から七というレベルから見て今回のはどの程度のレベルかということを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →社会的な倫理の問題、経営責任の問題と、それから技術的な安全性とは別だというのは、そのとおりだと思っております。
そこで、技術的な安全性で見た場合に、ささいなものというふうなお話があったんですが、INESというのがございます。地震で言う震度を見ているように、震度一から震度七まで、原子力の世界でも、先生御専門でございますが、最も低いレベル一からレベル七まであると。チェルノブイリはレベル七で、とんでもない激震というか烈震であると。弱震というのが、言わば地震というのはレベル一と国民的には理解しているわけですが、そういうレベルから見ると、一から七というレベルから見て今回のはどの程度のレベルかということを伺いたいと思います。
佐
佐藤一男#19
○参考人(佐藤一男君) 一つ一つ、実は、そのINESのこれ国際スケールと申しますが、当てはめて判断してはいなかったんでございますが、ざっと申し上げれば、いずれもレベルゼロという、ゼロマイナスというやつかもしれません、その程度でございます。
この発言だけを見る →加
加納時男#20
○加納時男君 ありがとうございました。
次に、一つを除くとさっき申し上げたんですが、福島第一原子力発電所一号機の原子炉格納容器の漏えい率の事前テストの結果、いい数字が出なかったというので空気を送り込んで不正操作をしたと。これは、私の理解では明らかに電気事業法違反、そしてまた原子炉等規制法違反でありまして、明確な法令違反であると思います。これについては厳罰で臨むべきだというのが政治家としての私の意見でありますし、事実、原子力安全・保安院では一年間の運転停止の処分にした、当然だと思っております。
私は、ここではそういう法令違反でけしからぬということはしっかり押さえた上で、佐藤参考人に質問いたしますが、先生は立地審査基準やなんかに非常にお詳しいわけでありますが、立地審査基準なんかで見ますと、何かLOCAと言っておりますけれども、冷却材を喪失するような事故が起こって格納容器の中にずっと放射性物質があふれちゃってそこから外に出て何かあったときにも大丈夫なように基準を決めています。その基準というのは五ミリシーベルト、年間という数字が出ていると思うんですが。私は、定性的なお話で結構なんですが、それに対して保安規定というのはかなり厳重にテストの数字も決めていると。今〇・五%だと思うんですが。そういうことで考えると十分に、例えばこれが二%とか二・五%ぐらいであっても十分に裕度のある話なのか非常にクリティカルな話だったのかというのは、非常に住民の方から私も質問を受けたんですが、もしお分かりでしたらお願いします。
この発言だけを見る →次に、一つを除くとさっき申し上げたんですが、福島第一原子力発電所一号機の原子炉格納容器の漏えい率の事前テストの結果、いい数字が出なかったというので空気を送り込んで不正操作をしたと。これは、私の理解では明らかに電気事業法違反、そしてまた原子炉等規制法違反でありまして、明確な法令違反であると思います。これについては厳罰で臨むべきだというのが政治家としての私の意見でありますし、事実、原子力安全・保安院では一年間の運転停止の処分にした、当然だと思っております。
私は、ここではそういう法令違反でけしからぬということはしっかり押さえた上で、佐藤参考人に質問いたしますが、先生は立地審査基準やなんかに非常にお詳しいわけでありますが、立地審査基準なんかで見ますと、何かLOCAと言っておりますけれども、冷却材を喪失するような事故が起こって格納容器の中にずっと放射性物質があふれちゃってそこから外に出て何かあったときにも大丈夫なように基準を決めています。その基準というのは五ミリシーベルト、年間という数字が出ていると思うんですが。私は、定性的なお話で結構なんですが、それに対して保安規定というのはかなり厳重にテストの数字も決めていると。今〇・五%だと思うんですが。そういうことで考えると十分に、例えばこれが二%とか二・五%ぐらいであっても十分に裕度のある話なのか非常にクリティカルな話だったのかというのは、非常に住民の方から私も質問を受けたんですが、もしお分かりでしたらお願いします。
佐
佐藤一男#21
○参考人(佐藤一男君) これも私、直接ちゃんと計算したわけではございませんが、実はお尋ねの立地指針による判断基準では、周辺の公衆、これは距離がいろいろあるんですが、例えば全身に対して二百五十ミリシーベルト、甲状腺に対して例えば三シーベルトといったような数字が出ている。これはもう全然問題ございません。
そのほかに実は安全評価審査指針というのがございまして、そこではいわゆる設計基準事象としてこの冷却材喪失事故その他の事故が取り扱われております。そこでの判断の基準というのは、周辺の公衆に対して著しい放射線のリスクを与えないというのが判断基準でございますが、その目安といたしまして、御指摘の五ミリシーベルト、これは事故一回当たりでございます。事故一回当たり五ミリシーベルトという数字がたしか引用されております。
恐らく、私、直接計算しておりませんが、恐らく言われている程度の漏えい率であればその数字にはとても届かないというふうに考えております。
この発言だけを見る →そのほかに実は安全評価審査指針というのがございまして、そこではいわゆる設計基準事象としてこの冷却材喪失事故その他の事故が取り扱われております。そこでの判断の基準というのは、周辺の公衆に対して著しい放射線のリスクを与えないというのが判断基準でございますが、その目安といたしまして、御指摘の五ミリシーベルト、これは事故一回当たりでございます。事故一回当たり五ミリシーベルトという数字がたしか引用されております。
恐らく、私、直接計算しておりませんが、恐らく言われている程度の漏えい率であればその数字にはとても届かないというふうに考えております。
加
加納時男#22
○加納時男君 ありがとうございました。
福島第一原子力発電所の一号機では、もうそういうことで法令違反のため一年間停止が当然だというところでございますが、それ以外のものについては、先ほどのお話伺うと、十分に国が安全だということを確認した上で、地域の納得も得て運転再開すべきだという意見がありますが、先生のお考えいかがでしょうか。
この発言だけを見る →福島第一原子力発電所の一号機では、もうそういうことで法令違反のため一年間停止が当然だというところでございますが、それ以外のものについては、先ほどのお話伺うと、十分に国が安全だということを確認した上で、地域の納得も得て運転再開すべきだという意見がありますが、先生のお考えいかがでしょうか。
佐
佐藤一男#23
○参考人(佐藤一男君) これは、法令違反でないようなものについて国が停止を命令するというようなことは、これはできないものと私は理解しております。だからといって、もちろん事業者は好き勝手やってもいいということでは決してございません。
先ほども申しましたように、現在いろいろ言われております事例は、いずれも技術的にはさほどシリアスなものではないのでありますが、問題は、そういうものを引き起こした職場倫理という、技術倫理の退廃の方がむしろ問題ではないかと。そうしますと、そういうものをきちんと立て直していくのが、これは事業者の責任でありますし、それと運転を止めるかどうかということとは必ずしも直接結び付く話ではない。法令違反でなければ、もちろんこれは、今言ったようなところについては事業者の判断というものは非常に重要でございますけれども、運転を妨げる理由はないと私は考えております。
この発言だけを見る →先ほども申しましたように、現在いろいろ言われております事例は、いずれも技術的にはさほどシリアスなものではないのでありますが、問題は、そういうものを引き起こした職場倫理という、技術倫理の退廃の方がむしろ問題ではないかと。そうしますと、そういうものをきちんと立て直していくのが、これは事業者の責任でありますし、それと運転を止めるかどうかということとは必ずしも直接結び付く話ではない。法令違反でなければ、もちろんこれは、今言ったようなところについては事業者の判断というものは非常に重要でございますけれども、運転を妨げる理由はないと私は考えております。
加
加納時男#24
○加納時男君 ありがとうございました。
佐藤参考人は、原子力安全委員長をお務めになられました。原子力安全委員長と行政府と、行政庁との関係についてお考えを伺いたいと思っています。
よくダブルチェック機能の強化というんですが、ダブルチェックというのはちょっと誤解が多い言葉でして、同じようなことを二つの機関がやるんだと。私は、全然それじゃダブルチェックとは言わないんで、それは無駄なチェック、無駄だというか無駄手間のチェックであります。やっぱり行政がしっかりと見る、それを今度監視するという、言わばそういうことが大事だろうと。元々の事業者が一番、終始二十四時間触れている設備でありますから、事業者が責任を持って自分で点検をしていく、それについて国が監査型の検査をしていく、それに対して原子力安全委員会がもっと高い立場から、原子力安全を担当している行政庁のやり方が的確であるかどうかを高い立場から、さっきのお話でいうと、より専門性の高い高度な知識をお持ちの方が高い立場から指導される。
だから、ダブルチェックというのは同じことをやるんじゃなくて、違った立場から、一方の検査を片方が更に監査するというふうに理解したんですが、先生のお考えはいかがでしょうか。
この発言だけを見る →佐藤参考人は、原子力安全委員長をお務めになられました。原子力安全委員長と行政府と、行政庁との関係についてお考えを伺いたいと思っています。
よくダブルチェック機能の強化というんですが、ダブルチェックというのはちょっと誤解が多い言葉でして、同じようなことを二つの機関がやるんだと。私は、全然それじゃダブルチェックとは言わないんで、それは無駄なチェック、無駄だというか無駄手間のチェックであります。やっぱり行政がしっかりと見る、それを今度監視するという、言わばそういうことが大事だろうと。元々の事業者が一番、終始二十四時間触れている設備でありますから、事業者が責任を持って自分で点検をしていく、それについて国が監査型の検査をしていく、それに対して原子力安全委員会がもっと高い立場から、原子力安全を担当している行政庁のやり方が的確であるかどうかを高い立場から、さっきのお話でいうと、より専門性の高い高度な知識をお持ちの方が高い立場から指導される。
だから、ダブルチェックというのは同じことをやるんじゃなくて、違った立場から、一方の検査を片方が更に監査するというふうに理解したんですが、先生のお考えはいかがでしょうか。
佐
佐藤一男#25
○参考人(佐藤一男君) 正に御指摘のとおりというふうに考えます。
これは原子力に限りませんで、すべての産業活動ないしは社会活動に共通した原則がございます。それは、そういう活動の安全確保の責任は事業者が全面的に負うというのが世界共通の大原則でございます。では国は何をするか。これは、規制当局は事業者が自らの責任をきちんと果たしているかどうかを監視し、監督し、指導し、時に矯正するというのが、これが規制でございます。
それで、我が国の原子力の分野では、世界でもちょっと珍しい構造でございますが、更にその上に、安全委員会が国の規制が的確かどうかということをより高い立場から、言うなれば監視し監督するという、そういう仕組みになっております。
おっしゃるとおり、同じことを二度やるというのは、これは全く二度手間で無駄なことでございまして、ダブルチェックというのはそういう意味ではない。私、必ずしもダブルチェックという言葉が適当なのかどうかさえ疑問に思います。正に、加納先生御指摘のとおりと考えます。
この発言だけを見る →これは原子力に限りませんで、すべての産業活動ないしは社会活動に共通した原則がございます。それは、そういう活動の安全確保の責任は事業者が全面的に負うというのが世界共通の大原則でございます。では国は何をするか。これは、規制当局は事業者が自らの責任をきちんと果たしているかどうかを監視し、監督し、指導し、時に矯正するというのが、これが規制でございます。
それで、我が国の原子力の分野では、世界でもちょっと珍しい構造でございますが、更にその上に、安全委員会が国の規制が的確かどうかということをより高い立場から、言うなれば監視し監督するという、そういう仕組みになっております。
おっしゃるとおり、同じことを二度やるというのは、これは全く二度手間で無駄なことでございまして、ダブルチェックというのはそういう意味ではない。私、必ずしもダブルチェックという言葉が適当なのかどうかさえ疑問に思います。正に、加納先生御指摘のとおりと考えます。
加
加納時男#26
○加納時男君 ありがとうございました。
この関係で、班目先生に是非伺いたいことがございます。
先生は、原子力安全・保安部会だと思いますが、の検査の在り方検討会の委員長を務められたと先ほどおっしゃいました。それからまた、機械学会でもそういった委員会のキャップを務めていらっしゃると伺っております。
そこでお伺いしたいと思いますが、その検討会では、国の検査は事業者保安のプロセス全体を監査する体制を目指すというふうな趣旨のことがあったと私何となく記憶しているのでございますが、基本的には検査型から監査型へ移行するものとして理解していいのかどうか。先ほど先生のお話を伺うと、品質保証活動、これは事業者がやることだよと。それに対して国がしっかり監査していくんだ、それがこの事業者の責任と国の責任との仕分だよというようなお話がありました。だとしますと、今回の法案では、先生のお考えはかなり盛り込まれているのかどうか。
そしてまた、もう一つの質問は、検査型から監査型へ移行していくということは、法文上は何か定期事業者検査という名前に今度なっているんですが、いわゆる自主検査ということですが、ここに適用するとあるんですけれども、当然私は国の定期検査にもこういった考え方が適用されるべきじゃないかと思うんですが、その辺いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →この関係で、班目先生に是非伺いたいことがございます。
先生は、原子力安全・保安部会だと思いますが、の検査の在り方検討会の委員長を務められたと先ほどおっしゃいました。それからまた、機械学会でもそういった委員会のキャップを務めていらっしゃると伺っております。
そこでお伺いしたいと思いますが、その検討会では、国の検査は事業者保安のプロセス全体を監査する体制を目指すというふうな趣旨のことがあったと私何となく記憶しているのでございますが、基本的には検査型から監査型へ移行するものとして理解していいのかどうか。先ほど先生のお話を伺うと、品質保証活動、これは事業者がやることだよと。それに対して国がしっかり監査していくんだ、それがこの事業者の責任と国の責任との仕分だよというようなお話がありました。だとしますと、今回の法案では、先生のお考えはかなり盛り込まれているのかどうか。
そしてまた、もう一つの質問は、検査型から監査型へ移行していくということは、法文上は何か定期事業者検査という名前に今度なっているんですが、いわゆる自主検査ということですが、ここに適用するとあるんですけれども、当然私は国の定期検査にもこういった考え方が適用されるべきじゃないかと思うんですが、その辺いかがでございましょうか。
班
班目春樹#27
○参考人(班目春樹君) 正に加納先生がおっしゃるとおりでございまして、検査の在り方検討会の中間報告書というのが七月に出てございますが、その結論というのは別に東電問題があったからといって何ら変わっていないというふうに考えております。したがいまして、最初に私が申しましたように、国ができることというのはやはりある程度限界があると。したがって、物をすべて見ている事業者がどういうふうにやっているのかというのをむしろ監査する方に重点を移していく、これはもう必ずしなきゃいけないことだと思っていまして、今回、事業者定期検査でしたか、が法令に盛り込まれたということはその趣旨だというふうに私は理解しております。
それから、定期検査についても同様だというふうに私理解していまして、これは多分、法令の段階ではなくて、もうちょっと省令とかあるいはもっと先の段階になるんだと思うんですけれども、私申し上げたような抜き打ち的な手法を取るとか、そういうようなことは実施段階で反映されるべきものだというふうに考えております。
この発言だけを見る →それから、定期検査についても同様だというふうに私理解していまして、これは多分、法令の段階ではなくて、もうちょっと省令とかあるいはもっと先の段階になるんだと思うんですけれども、私申し上げたような抜き打ち的な手法を取るとか、そういうようなことは実施段階で反映されるべきものだというふうに考えております。
加
加納時男#28
○加納時男君 ありがとうございました。
先生がおっしゃるとおり、法律に書くというのも一つの方法ですけれども、省令段階で実はこれから決まってまいりますので、正に今日の参考人の御意見は、これからの省令作成についても非常に御示唆に富んだものだと思います。私どもは、そういった議論をこれからも国会の場でも是非していきたいと思っております。ありがとうございます。
先ほど先生は維持基準が日本ではできるのが遅れた、当然あるべきだとおっしゃったんですが、例えばさっきお話があったように、アメリカでは国の方ですべての基準を作るんじゃなくて、機械学会、ASMEのセクション11ですか、あれではこの維持基準というものを明確にしている。これを使うことをNRCが認めているということでございますけれども、日本でなぜこんなにこの適用が遅れたんでしょうか。
この発言だけを見る →先生がおっしゃるとおり、法律に書くというのも一つの方法ですけれども、省令段階で実はこれから決まってまいりますので、正に今日の参考人の御意見は、これからの省令作成についても非常に御示唆に富んだものだと思います。私どもは、そういった議論をこれからも国会の場でも是非していきたいと思っております。ありがとうございます。
先ほど先生は維持基準が日本ではできるのが遅れた、当然あるべきだとおっしゃったんですが、例えばさっきお話があったように、アメリカでは国の方ですべての基準を作るんじゃなくて、機械学会、ASMEのセクション11ですか、あれではこの維持基準というものを明確にしている。これを使うことをNRCが認めているということでございますけれども、日本でなぜこんなにこの適用が遅れたんでしょうか。
班
班目春樹#29
○参考人(班目春樹君) 本当の実情はよくは分かりませんけれども、恐らく原子力の分野でいろいろとトラブルが引き続いたために、多分、行政庁の方でも作らなきゃいけないと思いつつも、じりじりじりじりと今になってしまったんではないかというふうに思っています。ただ、国が事細かくこういう基準を定めるということは、これは私申しましたように、WTOのTBTに引っ掛かるかもしれないし、それから著作権の問題でもちょっと今もうできないんじゃないか。つまり、実は今、日本の規制というのはかなりアメリカの機械学会、ASMEが定めたものを使ってやっているのが実情です。
しかし、国の例えば告示とか、そういうものになりますと著作権がないですから、日本政府がアメリカの機械学会に著作権を払って何か運用するというと非常に変な形になります。だからこそ、民間規格というのを機械学会なら機械学会が作って、それをちゃんと審査して国が使用する、こういうのが世界共通の考え方でして、ちょっと私なんかが反省しなきゃいけないのは、機械学会なんかもそういうのに取り組むのは一九九七年からだったという意味で、大変遅れたなということで反省しているところです。
この発言だけを見る →しかし、国の例えば告示とか、そういうものになりますと著作権がないですから、日本政府がアメリカの機械学会に著作権を払って何か運用するというと非常に変な形になります。だからこそ、民間規格というのを機械学会なら機械学会が作って、それをちゃんと審査して国が使用する、こういうのが世界共通の考え方でして、ちょっと私なんかが反省しなきゃいけないのは、機械学会なんかもそういうのに取り組むのは一九九七年からだったという意味で、大変遅れたなということで反省しているところです。