政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会

2003-07-15 衆議院 全96発言

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会議録情報#0
平成十五年七月十五日(火曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 高橋 一郎君
   理事 竹下  亘君 理事 竹本 直一君
   理事 林  幹雄君 理事 町村 信孝君
   理事 阿久津幸彦君 理事 堀込 征雄君
   理事 井上 義久君 理事 東  祥三君
      浅野 勝人君    金田 英行君
      川崎 二郎君    栗原 博久君
      小泉 龍司君    小西  理君
      左藤  章君    佐藤  勉君
      阪上 善秀君    下村 博文君
      田村 憲久君    高鳥  修君
      松野 博一君    三ッ林隆志君
      水野 賢一君    柳本 卓治君
      加藤 公一君    佐藤 観樹君
      島   聡君    鈴木 康友君
      手塚 仁雄君    中山 義活君
      松崎 公昭君    山花 郁夫君
      斉藤 鉄夫君    山名 靖英君
      高橋 嘉信君    大幡 基夫君
      穀田 恵二君    今川 正美君
      植田 至紀君    原  陽子君
      金子善次郎君    山谷えり子君
    …………………………………
   総務大臣         片山虎之助君
   総務副大臣        若松 謙維君
   政府参考人
   (内閣府国民生活局長)  永谷 安賢君
   政府参考人              
   (警察庁刑事局長)    栗本 英雄君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部
   長)           高部 正男君
   政府参考人              
   (法務省刑事局長)    樋渡 利秋君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議
   官)           青木  豊君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  篠崎 英夫君
   衆議院調査局第二特別調査
   室長           大竹 邦実君
    —————————————
委員の異動
七月十五日
 辞任         補欠選任
  逢沢 一郎君     佐藤  勉君
  亀井 久興君     浅野 勝人君
  下村 博文君     三ッ林隆志君
  福井  照君     左藤  章君
  松岡 利勝君     阪上 善秀君
  山井 和則君     鈴木 康友君
  植田 至紀君     原  陽子君
  金子善次郎君     山谷えり子君
同日
 辞任         補欠選任
  浅野 勝人君     亀井 久興君
  左藤  章君     福井  照君
  佐藤  勉君     逢沢 一郎君
  阪上 善秀君     松岡 利勝君
  三ッ林隆志君     下村 博文君
  鈴木 康友君     山井 和則君
  原  陽子君     植田 至紀君
  山谷えり子君     金子善次郎君
    —————————————
六月十二日
 外国籍住民の地方参政権に関する請願(土井たか子君紹介)(第四一五九号)
 同(保坂展人君紹介)(第四一六〇号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する件(郵便による不在者投票等にかかる問題等)
 公職選挙法の一部を改正する法律案起草の件
 選挙権行使の機会の拡充に関する件

     ————◇—————
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高橋一郎#1
○高橋委員長 これより会議を開きます。
 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する件、特に郵便による不在者投票等にかかる問題等について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣府国民生活局長永谷安賢君、警察庁刑事局長栗本英雄君、総務省自治行政局選挙部長高部正男君、法務省刑事局長樋渡利秋君、厚生労働省大臣官房審議官青木豊君及び厚生労働省医政局長篠崎英夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高橋一郎#2
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高橋一郎#3
○高橋委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上義久君。
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井上義久#4
○井上(義)委員 公明党の井上義久でございます。
 高齢で寝たきりになったり、身体に重度の障害があるために、選挙権があるのに投票できない。選挙権は憲法で保障された基本的人権でありますし、事実上それを行使できない人がいる状態を放置するということは許されない、こう思うわけでございます。今回、こうした観点から、在宅で投票できる郵便投票を利用できる人の対象を広げたり、自分で投票用紙に記入できない人は郵便投票でも代筆を認める、このような法改正が、関係者の、各党の御理解を得て委員長提案で実現ができると、私は大変意義のあることだと思いますし、提案者の一人として心から感謝を申し上げる次第でございます。
 そこで、今回の改正に関連して何点か質問させていただきたい、こう思います。
 まず、今回の改正の対象者についてでございますけれども、今回の公選法の改正によって新たに投票機会が確保される、こういう方々について、当局はどの程度というふうに見積もっておられるのか、まずお聞きしたいと思います。
 今回、新たに郵便投票ができるのは、介護保険で要介護五という方たちでございますけれども、およそ郵便投票の対象になる方々は十二万程度、このように理解しております。また、郵便投票対象者でこれまで自書できないために事実上投票ができなかった、今回、代理投票が認められることによりまして、およそ十三万人程度、新たに投票ができる、このように理解しておるわけでございますけれども、このことについて、対象者がどの程度と考えているのか、確認したいと思います。
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高部正男#5
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 厚生労働省の方から数字をいただいているところでございますけれども、要介護五の認定を受けておられる方はおよそ四十万人ということでございます。そのうち、約二十六万人が施設に入所いたしまして、残りの十四万人が在宅で介護を受けているといったような状況とのことでございます。この十四万人のうち、二万人程度が現行の郵便等投票の対象者となっていると推測できるということのようでありますので、この二万人を除きましたおよそ十二万人が新たに郵便投票の対象者に加わってくるというふうに考えられるところでございます。
 また、代理記載制度の関係でございますけれども、現行の郵便投票の対象者のうち、上肢障害一級または視覚障害一級の方、これまで御議論いただいておりますのは、上肢の一級ということ、あるいは視覚障害一級ということで、文字が書けないと推測される方を対象とすることになろうかと思いますが、これらの方々はおおむね十三万人とのことでありますので、これらの方々が新たに郵便等投票の代理記載制度の対象になってくるもの、かように考えているところでございます。
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井上義久#6
○井上(義)委員 合わせて二十五万人程度の方々が新たに投票できるようになるということの意味は、大変大きいと思います。
 次に、施行時期の問題でございます。法律案では、「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める」というふうにしているわけでございますけれども、実は、ALS患者の皆さん等の、現行制度では投票できず、選挙権が侵害されている、そういう裁判で、東京地裁、昨年十一月に、こういう皆さんに代筆による郵便投票が認められないのは違憲状態である、このように司法判断しているわけでございまして、やはり、一日も早くこの法の施行が求められるのではないか、こう思います。
 一年以内ということでございますけれども、私は、少なくとも、今の衆議院の任期満了あるいは来年の参議院選挙までには確実にこの法の施行ができるようにすべきじゃないか、このように思いますけれども、事務当局の考えをお聞かせいただきたいと思います。
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高部正男#7
○高部政府参考人 今回検討されている法案におきましては、政令に委任されている事項がかなりあると承知しておりますので、政府におきましては、法案が国会において可決され公布された場合におきましては、速やかに政省令の立案にかかりたいというふうに考えているところでございます。
 今回御議論いただいておりますのは全く新しい制度でございますので、政令に委任された範囲の中でその仕組みをどのようなものにするのか、ある程度の検討期間をいただきたいというふうに考えておりますし、また、新たに制度化した方法等につきまして混乱なく施行するためには、必要かつ十分な周知期間も必要ではないかと考えているところでございます。
 一方で、委員御指摘ございましたように、早期の施行が求められるところでございまして、我々も、できるだけ早く施行する必要があるのではないかと考えているところでございます。
 過去の経緯を振り返りますと、昭和四十九年に現行の郵便投票制度が創設された際に、今回の改正法と同じように、「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日」とされておりましたのに対しまして、実際には法律の施行の日から起算して約七カ月で施行されているといったようなこともございます。
 こういう例も参考にいたしまして、また、委員からも御指摘ございましたように、来年には特に、参議院選挙が必ず予定されているところでございますので、法律が可決された場合には、この通常選挙には新たな制度が適用できますようにできるだけ速やかに施行してまいりたい、かように考えているところでございます。
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井上義久#8
○井上(義)委員 今回の法改正によってでも、選挙権を行使したくてもできない状態に置かれている人はまだ少なくないわけでございます。例えば、重度の不安神経症で外出できない青年が、郵便投票を認めないのは選挙権の侵害と訴えておりました裁判では、大阪地裁の判決でございますけれども、改善が図られてしかるべきだ、こういう司法判断を示しているわけでございます。
 私は、社会や制度に人間を合わせるのではなくて、社会の方から人間に合わせていくことが求められている時代、すなわち、ユニバーサルデザインの発想というものを選挙にも取り入れていくべきだ、このように考えているわけでございます。
 今申し上げた、いわゆる引きこもりの人とか、あるいは指定病院、施設以外に入所している人たちがいらっしゃるわけでございまして、こういった人たちの投票機会をどう確保していくか、これは立法府の責任でもありますけれども、当局においても具体的な方策等について検討すべきであるというふうに考えるわけでございます。このことについてどのように検討されているのか、お伺いしたいと思います。
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高部正男#9
○高部政府参考人 現行の制度では、投票することが困難な方々の投票機会をどういうふうに確保していくのかというのは大変重要な課題だというふうに我々も認識しているところでございます。
 ただ、委員も十分御案内のことでございますけれども、かつて郵便による不在者投票につきまして幅広く認めた際に、不正が続発して一たん廃止されたというような経緯もございまして、結局のところ、投票機会の確保という観点と、選挙の公正の確保といったものをどのように調和を図っていくのかということが課題になってくるのではないかと考えているところでございます。
 特に、今回御議論いただいております寝たきり老人等の問題につきましても、対象者の範囲をどういうふうに確定していくのか、公的な認定方法をどのように考えるのか、全国的に平等な取り扱いが可能なのかといったような課題の中で、私どもはいろいろ検討させていただいてきたところでございます。
 いずれにいたしましても、そのほかにもいろいろ課題があることは十分承知しているところでございますので、私どもとしてもこれから引き続き検討してまいりたいと考えておりますし、また、各党各会派におかれましても、さらに検討いただけたらと考えているところでございます。
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井上義久#10
○井上(義)委員 インターネットによる選挙運動についてお伺いする予定でございましたけれども、ちょっと時間がないので機会を改めて、推進をぜひよろしくお願いしたいということを申し上げて、質問を終わらせたいと思います。
 ありがとうございました。
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高橋一郎#11
○高橋委員長 次に、山谷えり子君。
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山谷えり子#12
○山谷委員 保守新党、山谷えり子でございます。
 日本の公職選挙法は、権利をいかに保障するかという部分がなかなか見直しが進まない、改善が進まないということがあったわけでございますが、今回、郵便等投票の対象者の拡大、これが要介護五として記載されている者、また、郵便等投票における代理記載制度の導入ということで、上肢または視覚の障害の程度が一級として身体障害者手帳に記載されている者ということでございますが、これは、こういう要件でございますので、対象範囲が特定されるわけでございますが、この方々への啓発活動というのは、現在どのように考えていらっしゃいますでしょうか。
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高部正男#13
○高部政府参考人 委員御指摘ございましたように、制度改正がなされた場合に、しっかり周知をして十分利用していただくということは非常に大事だというふうに思っておるところでございます。
 私ども、制度改正がありますと、いろいろなチラシ等をつくって幅広い周知を図っているところでございますが、今回の改正内容について言いますと、私どもといたしましては、特に福祉部局との連携というのが非常に大事だというふうに思っております。特に市町村選管、都道府県選管とも連携を密にしながら、なおかつ福祉部局ともよく調整をしながら、効果的な啓発の方法を工夫してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 今の時点では我々、まだ十分検討し尽くしているわけではございませんけれども、例えば、在宅介護支援センターといったようなところがございますので、そういうところに制度改正の内容を置く、チラシが置けないだろうかとか、あるいは関係する団体、この辺もまだ福祉部局と御相談しなければ確たることは申し上げられませんが、ケアマネジャーとか民生委員とか、いろいろな集まる場等々もあろうかと思いますので、そういう場等も活用しながら、効果的な啓発を考えてまいりたいというふうに思っているところでございます。
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山谷えり子#14
○山谷委員 ぜひ、効果的な啓発活動をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、中塚一宏議員秘書の、当時の秘書の江崎洋一郎事務所侵入及び窃盗事件について伺いたいと思います。
 選挙活動の激化に伴い、卑劣な行為、日本版ウォーターゲート事件のごとき犯罪が去る五月四日にありました。自由党比例区近畿選出、中塚一宏議員の秘書による建造物侵入及び窃盗事件について質問を行います。今後このようなことがどの選挙区においても起きることのないよう祈りつつ、以下、調査をもとに論じていきたいと思います。
 中塚一宏議員の私設秘書であった井上純容疑者は、中塚議員が次期総選挙の候補予定地とする神奈川十二区選出江崎洋一郎議員の選挙区事務所に、本年五月四日午後十時十五分ごろ、江崎議員の政治活動関連資料を窃盗する目的で、無断で作成した合いかぎを使用し侵入、資料等を物色した後、事務所内のパソコンを操作中、翌五月五日午前二時二十分ごろ、江崎議員秘書二名に発見され逃亡、同二時三十二分、事務所から数十メートル離れた路上で取り押さえられ、現行犯逮捕されました。
 井上容疑者は、本年二月三日まで江崎事務所に運転手として勤務。二月四日以降無断欠勤後音信不通のため同月解雇されておりますが、事件当時は中塚議員の秘書をしておりました。
 五月二十三日、横浜地方検察庁に起訴され、先週七月七日、横浜地裁にて被告人井上に対する建造物侵入、窃盗等事件の公判が行われ、検察側は一年十カ月の実刑を求刑、本日午後一時十五分に判決が下されます。
 まず、井上容疑者の転職経過について、調査結果を時系列に、順を追って見ます。
 昨年十一月ごろ、中塚議員の公設第一秘書が容疑者に接触、高収入を条件に中塚議員秘書への転職を勧誘。本年一月七日午前十一時ごろ、藤沢市消防出初め式の会場で、今度は中塚議員より直接転職の勧誘。一月中ごろ、容疑者は中塚事務所への転職を断るが、公設秘書は、二月七日開催の江崎後援会主催、新春の集いより前に、江崎事務所を直ちに退所するよう求める。
 以上の経過内容は、当時、容疑者が江崎議員の秘書複数名に相談したことであります。その後、井上は、江崎事務所を無断欠勤、以後音信不通となり、退所しておりますが、これらの事実は、本件を所管する藤沢警察署が江崎事務所から事情聴取したものであります。
 中塚議員のインターネットホームページ上、あるいは公判の場において、容疑者の中塚議員秘書への採用について、二月中旬に選挙区内の不動産業者から、江崎事務所を退所した容疑者を紹介され、二月十二日に中塚事務所事務局長と面接し、採用することにした、さらには、江崎代議士の元秘書として採用するのではなく、人間、個人として採用するのであるからと記載されております。これは、江崎事務所の秘書複数名に相談した内容とは異なります。
 ここで、警察庁刑事局長にお伺いいたします。警察庁が事情聴取した供述調書は、検察庁へ送致されますね。いかがでしょうか。
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栗本英雄#15
○栗本政府参考人 刑事訴訟法などの規定に基づきまして、警察としては、捜査の結果作成されました書類や得られた証拠物を検察官に送致しているところでございます。一般論として申し上げれば、送致した事件につきまして、警察が事情聴取をいたし、また作成をいたしました供述調書につきましては、原則として検察官に送致しているところでございます。
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山谷えり子#16
○山谷委員 中塚事務所による引き抜き、合いかぎ作成、建造物侵入、窃盗と流れる一連の計画性について、次に、さらに公判について確認させていただきます。
 公判における検察官の陳述、容疑者の供述を簡潔に説明いたします。
 合いかぎ作成の動機について、容疑者は、江崎事務所から失踪する二月四日の数日前、江崎代議士情報を盗むためにいつか江崎事務所に侵入するかもしれないと思い合いかぎを作成と述べ、検察官からの、合いかぎをつくったのは中塚事務所への転職が決まっていたからではないか、他の職業であればつくる必要がないのではないかとの質問に、容疑者は、中塚議員秘書へ転職するかもしれないと思って合いかぎをつくったと発言しております。
 犯行の動機について、中塚一宏事務所では侵入翌日の五月五日午前十時から第一回選対ミーティングを行う予定であった、容疑者は、事前に江崎代議士の現在の政治活動状況を把握していることが容疑者自身の職務上有利であると思ったと供述しております。合いかぎをつくった背景に計画性があるわけです。事実、検察側は、公判での求刑理由として、容疑者の行動は計画性があり、かつ、恩をあだで返す行為である、また選挙を基盤とする民主主義の根幹を揺るがす行為であるとし、一年十カ月の実刑を求刑しました。
 ここで法務省にお尋ねします。通常、窃盗事件において、検察側の一年十カ月の実刑求刑というのは重いのでしょうか、軽いのでしょうか。
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樋渡利秋#17
○樋渡政府参考人 検察当局におきましては、具体的事件における犯行に至る経緯、犯行態様、被害結果等、量刑に影響を及ぼす各種事情を総合的に考慮し、法定刑の範囲内で求刑を決しているところでございます。
 委員お尋ねの中の実刑の求刑というところの意味が、いささか私もわからないところがあるのでございますが、この求刑に対しまして、最終的に裁判所におきまして、執行猶予を付するかどうかも含めて最終判断がなされるところでございまして、求刑は、法定刑の範囲内で適切にその事案に即した求刑をしているものと存じております。
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山谷えり子#18
○山谷委員 これから選挙区で挑戦する相手の事務所員を引き抜き、かつ事務所ぐるみで計画性を持った行為を行ってきたことは、政治と有権者の信頼を損ないます。加えて、政治家の最も大事な情報である名簿窃盗を目的とした行為は、政治活動妨害に当たり、また、支援者側から見ると、個人のプライバシーを侵す重大な犯罪であります。同選挙区の相手陣営の事務所員を引き抜き、秘書として採用したことこそ、本件を引き起こした重大かつ悪質な原因ではないでしょうか。
 政治家としての道義的責任について、総務大臣の所感をお聞かせくださいませ。
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片山虎之助#19
○片山国務大臣 御指摘のお話については、私、具体的内容を承知しておりませんので、コメントは差し控えたいと思いますが、いずれにせよ、法律は守る、これは当然のことでございまして、法律に触れるようなことは何人もやるべきではない、こういうふうに思っております。
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山谷えり子#20
○山谷委員 時間が参りましたので、質問を終わります。ありがとうございました。
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高橋一郎#21
○高橋委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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高橋一郎#22
○高橋委員長 速記を起こしてください。
 次に、竹本直一君。
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竹本直一#23
○竹本委員 自由民主党の竹本直一でございます。
 自由民主党を代表いたしまして、郵便による不在者投票等にかかる問題について質問をしようと思いますけれども、先ほど山谷議員から御質問のあった中塚一宏議員の秘書の件について、一点だけ御確認をいたしたいと思います。
 新聞の情報でございますけれども、今回の事件は、自由党の中塚議員の秘書が保守新党の江崎洋一郎議員の事務所に侵入し、後援会名簿を盗もうとして逮捕されたというふうに聞いております。後援会名簿といいますと、我々にとっては命の次に大事なものでございますけれども、政治活動を行っていく中でどうしても必要なものですから、公職選挙法上の罪、例えば、選挙の自由妨害罪に当たるのか当たらないのか、その辺を一般論として御教示いただければと思いますが、選挙部長、いかがでしょうか。
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高部正男#24
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 公職選挙法の罰則におきまして、後援会名簿の窃盗行為について、特にそれを罰した規定は存在しないところでございます。
 御指摘ございました公職選挙法の選挙の自由妨害罪につきましては、公職選挙法の二百二十五条第二号が、選挙に関し、交通もしくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、または文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもって選挙の自由を妨害した者は、四年以下の懲役もしくは禁錮または百万円以下の罰金に処するというふうに規定しているところでございます。
 選挙に関しというのは、選挙に際し、選挙に関する事項を動機とする意味と解釈しているところでございます。また、偽計詐術等不正の方法をもって選挙の自由を妨害するというのは、選挙運動及び投票に関する行為それ自体を直接妨害するような行為を言うとされているところでございます。
 いずれにいたしましても、個別具体の事案につきましては、具体の事実関係に即して判断されるべきものだというふうに考えているところでございます。
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竹本直一#25
○竹本委員 先般の国会で個人情報保護法が成立いたしました。こういう大事な名簿を、外部の者あるいはケースによっては内部の者、そういった者が持ち去るということは考えられないではないわけでございますが、こういったことが個人情報保護法に違反するのかしないのか、その辺をちょっと、担当の内閣府の国民生活局長からお聞きしたいと思います。
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永谷安賢#26
○永谷政府参考人 お答え申し上げます。
 個人情報保護法でありますけれども、これは先生よく御案内かと思いますが、事業者による個人情報の不適切な取り扱いで個人の権利が侵害される、それを未然に防止するというのが目的であります。
 したがいまして、本件、事実関係、ちょっと私ども、詳細には知らないんですけれども、ある財物をとるという目的、そういう行為があって、それを処罰するということでありますので、それは個人情報保護法とは全く関係なくて、まさに刑法の規定で対応されるべきものであるというふうに考えております。
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竹本直一#27
○竹本委員 事業者でないという意味ではわかりました。
 それでは、本題に入りたいと思いますけれども、御承知のとおり、昨年の十一月に東京地方裁判所において判決が言い渡されております。この判決は、ALS患者の方々が求めておりました損害賠償請求は棄却されたわけですけれども、その理由の中で、こういった方々が選挙権を行使できるような投票制度自身が設けられていないことは憲法に違反する状態であったと言わざるを得ないとの指摘がされているところであります。
 こういった指摘を踏まえまして、与党といたしましては、立法府としての責任を果たすべく、与党選挙制度協議会の中に難病者等の投票機会の拡大に関するワーキングチームを設置いたしまして、精力的に協議を重ね、選挙人の投票機会の拡大と選挙の公正の確保という、ある面では両者矛盾する課題をどのように調和していくのか、大変な議論をしたところであります。
 その案において、郵便投票の対象者を介護保険の要介護五まで拡大し、郵便投票においても、上肢一級等、みずから投票の記載をすることができない選挙人に代理記載を認めようとするものでございます。今、この案をもとに与野党の協議が行われているところでございます。
 そこで、お尋ねいたしますが、大臣、与野党において検討しているこの法案につきまして、どのように基本的にはお考えなのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。先ほど申し上げました二つの論理の調整、公正さと選挙権の拡大、これをどのように考えておられるか、お考えをお聞きいたしたいと思います。
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片山虎之助#28
○片山国務大臣 御承知のように、東京地裁の判決で違憲状態だと。これを解消するのは我々としては当然の務めだ、こういうふうに思っておりまして、私どもの方でも検討いたしておりましたが、なかなか難しい問題もあると。こういうときに、与党でプロジェクトチームをおつくりになって案をまとめられた、また、その案をもとに今、与野党間で精力的に協議が進められて結論をお出しになる、こういうことでございまして、私は大変、立法府としての与野党の御努力に敬意を表したい、こういうふうに思っております。
 結局、問題は、選挙権は国民の基本的な権利ですから、これを拡大することは当然なんですけれども、選挙の公正をどうやって確保するか、それから、むやみやたらに人手とお金がかかるというのもまた困るわけでありまして、そこの接点が常に一番悩ましいところなんですね。そういう意味では、今回の案は、一つの大変有効な案ではなかろうか。
 ただしかし、なお選挙権の行使が限定されている方もおられるわけでありますから、引き続いて我々としても検討してまいる、各党各会派においても引き続いて御検討をお願いいたしたい、こういうふうに思っております。
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竹本直一#29
○竹本委員 ありがとうございました。
 次に、幾分技術的な問題について、選挙部長にお聞きしたいと思います。
 まず一点目ですけれども、今回の検討案におきまして、要介護五の方々を郵便投票の対象者に加えようとしております。要介護認定におきましては、有効期間は六カ月から一年の間で決まっているようでございますが、他方、郵便投票証明書の有効期間は七年ということになっております。
 ところが、要介護五の認定をもらった人が、いろいろな努力の結果、要介護三とか四とかに改善することが間々あるというふうに聞いております。そうしますと、一たん七年間の証明書を出してしまうと、そのことが実態とそごするのではないか、そういう技術的なことをちょっと心配するわけでございますが、どのように取り扱うおつもりですか。お聞かせいただきたいと思います。
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