予算委員会

2003-02-20 衆議院 全386発言

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会議録情報#0
平成十五年二月二十日(木曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 藤井 孝男君
   理事 斉藤斗志二君 理事 自見庄三郎君
   理事 杉浦 正健君 理事 萩山 教嚴君
   理事 宮本 一三君 理事 末松 義規君
   理事 原口 一博君 理事 細川 律夫君
   理事 石井 啓一君
      伊吹 文明君    石川 要三君
      石田 真敏君    衛藤征士郎君
      尾身 幸次君    大原 一三君
      奥野 誠亮君    上川 陽子君
      亀井 善之君    倉田 雅年君
      栗原 博久君    左藤  章君
      谷本 龍哉君    津島 雄二君
      中山 正暉君    丹羽 雄哉君
      葉梨 信行君    萩野 浩基君
      原田昇左右君    松岡 利勝君
      松島みどり君    三塚  博君
      持永 和見君    山口 泰明君
      阿久津幸彦君    石井  一君
      上田 清司君    海江田万里君
      河村たかし君    田中 慶秋君
      中村 哲治君    長妻  昭君
      細野 豪志君    前田 雄吉君
      吉田 公一君    米澤  隆君
      赤羽 一嘉君    上田  勇君
      斉藤 鉄夫君    西  博義君
      達増 拓也君    中塚 一宏君
      樋高  剛君    木島日出夫君
      佐々木憲昭君    矢島 恒夫君
      中西 績介君    横光 克彦君
      井上 喜一君    山谷えり子君
    …………………………………
   内閣総理大臣       小泉純一郎君
   総務大臣         片山虎之助君
   法務大臣         森山 眞弓君
   財務大臣         塩川正十郎君
   厚生労働大臣       坂口  力君
   農林水産大臣       大島 理森君
   環境大臣         鈴木 俊一君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      石破  茂君
   国務大臣
   (科学技術政策担当大臣) 細田 博之君
   国務大臣
   (金融担当大臣)
   (経済財政政策担当大臣) 竹中 平蔵君
   国務大臣
   (防災担当大臣)     鴻池 祥肇君
   内閣府副大臣       伊藤 達也君
   総務副大臣        若松 謙維君
   法務副大臣        増田 敏男君
   財務副大臣        谷口 隆義君
   厚生労働副大臣      木村 義雄君
   農林水産副大臣      北村 直人君
   国土交通副大臣      中馬 弘毅君
   環境副大臣        弘友 和夫君
   内閣府大臣政務官     木村 隆秀君
   農林水産大臣政務官    熊谷 市雄君
   会計検査院長       杉浦  力君
   会計検査院事務総局第二局
   長            増田 峯明君
   政府参考人
   (金融庁証券取引等監視委
   員会事務局長)      新原 芳明君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部
   長)           高部 正男君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    樋渡 利秋君
   政府参考人
   (水産庁長官)      木下 寛之君
   予算委員会専門員     中谷 俊明君
    —————————————
委員の異動
二月二十日
 辞任         補欠選任
  池田 行彦君     左藤  章君
  尾身 幸次君     上川 陽子君
  奥野 誠亮君     松島みどり君
  亀井 善之君     石田 真敏君
  高鳥  修君     倉田 雅年君
  海江田万里君     阿久津幸彦君
  長妻  昭君     前田 雄吉君
  赤羽 一嘉君     上田  勇君
  斉藤 鉄夫君     西  博義君
  矢島 恒夫君     木島日出夫君
  井上 喜一君     山谷えり子君
同日
 辞任         補欠選任
  石田 真敏君     亀井 善之君
  上川 陽子君     谷本 龍哉君
  倉田 雅年君     高鳥  修君
  左藤  章君     池田 行彦君
  松島みどり君     奥野 誠亮君
  阿久津幸彦君     海江田万里君
  前田 雄吉君     長妻  昭君
  上田  勇君     赤羽 一嘉君
  西  博義君     斉藤 鉄夫君
  木島日出夫君     矢島 恒夫君
  山谷えり子君     井上 喜一君
同日
 辞任         補欠選任
  谷本 龍哉君     尾身 幸次君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成十五年度一般会計予算
 平成十五年度特別会計予算
 平成十五年度政府関係機関予算

     ————◇—————
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藤井孝男#1
○藤井委員長 これより会議を開きます。
 平成十五年度一般会計予算、平成十五年度特別会計予算、平成十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑を行います。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として金融庁証券取引等監視委員会事務局長新原芳明君、総務省自治行政局選挙部長高部正男君、法務省刑事局長樋渡利秋君、水産庁長官木下寛之君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長増田峯明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤井孝男#2
○藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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藤井孝男#3
○藤井委員長 本日は、特に政治資金問題等について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。杉浦正健君。
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杉浦正健#4
○杉浦委員 自由民主党の杉浦でございます。
 我が党の長崎県連事件が契機となってこの集中審議が行われるようになったのはいささか残念ではありますが、しかし、非常に時宜を得た集中審議だと思うわけでございます。
 まず、刑事局長にお伺いいたしますが、本件は、二月五日に一次起訴があり、二月十八日に追起訴があって、捜査は終了した、そして被疑者、被疑者といいますか、被告になったわけですが、保釈が認められず、まだ勾留中だと伺っておりますが、それでよろしいかどうか、そして、事案の、それぞれ三つほどあるようですが、概略はどうなのか、御説明願いたいと思います。
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樋渡利秋#5
○樋渡政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のような経過で起訴された事案でございます。
 各事案の概要を簡潔に申し上げますと……(杉浦委員「終わったのね、終了したのね、捜査は」と呼ぶ)終了したというようなふうには聞いておりませんが、起訴は終わっているんだろうというふうに思っております。
 各事案の概要を簡潔に申し上げますと、公職選挙法違反事件につきましては、自民党長崎県連の幹事長でありました被告人浅田及び同県連の事務局長でありました被告人安田が、共謀の上、平成十四年二月施行の長崎県知事選挙に関し、平成十三年十一月、県との間で請負契約を締結している建設会社が加盟している長崎県建設業協会長崎中央支部の役職員に対しまして、今回の知事選に対して中央支部加盟各社で合計五千万円を金子県政四年間の実績に応じて寄附するよう協力してほしいと申し入れ、さらに、同年十二月、建設会社七社の役職員に対しまして、個別に選挙資金として寄附をお願いしたいなどと申し入れ、建設会社合計八社に対して選挙に関する寄附を要求したという事案、収賄事件につきましては、長崎県議会議員であった被告人浅田が、長崎県との間で建設工事の施工請負仮契約を締結し、同県議会の承認議決を経て本契約締結が見込まれていた建設会社の担当者に対して、県議会の承認に関し便宜有利な働きかけを行うことの報酬として金員を供与するよう要求したという事案、政治資金規正法違反につきましては、県連会長であった被告人浅田及び県連の会計責任者職務代行者であった被告人安田が、共謀の上、政治資金規正法所定の平成十三年の収支報告書について、法人その他の団体からの寄附による収入額につき虚偽の記入をして長崎県選挙管理委員会に提出したという事案及び県連会長であった被告人加藤及び県連の会計責任者職務代行者であった被告人安田が、共謀の上、政治資金規正法所定の平成十二年の収支報告書について、政治資金パーティーの対価収入額につき虚偽の記入をして長崎県選挙管理委員会に提出したという事案であると承知しております。
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杉浦正健#6
○杉浦委員 この事件はこれから裁判になるわけでありますが、そこで十分解明されると思うんでありますが、事実であるとすれば甚だ遺憾と言わざるを得ないと思います。私は自民党の愛知県連の会長を仰せつかっておるんですが、愛知県連の場合には、もちろんこういうことはしていませんし、収入のほぼ三分の二はパーティー収入で、あとの三分の一が党費、ごく一部国会議員等の篤志寄附がありますけれども、企業献金はゼロに近いという状況で、信じがたい思いもあるわけでございます。
 この事案については公職選挙法百九十九条、百二十条が適用されておるわけでありますが、実にあいまいもことしたと申しますか、すっきりしないと申しますか、どうとも読める非常に問題の多い条項だと思いますので、次に、選挙部長の方に、この百九十九条及び百二十条の公権解釈についてお伺いしたいと思います。
 まず、この百九十九条に国、地方公共団体ということがございます。この国という中には、国と密接な関係にはありますが別法人であります、例えば公団とか公庫とか特殊法人等は含まれないと考えますが、いかがでございますか。
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高部正男#7
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 公職選挙法百九十九条一項には、委員御指摘ございましたように、国と規定されているところでございますが、国とのみ規定しているところでございまして、国とは法人格の異なる公庫、公団などは含まれないというふうに解しているところでございます。
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杉浦正健#8
○杉浦委員 私もそう思いますが、となりますと、某党が機関紙等を通じて、道路公団から寄附を受けた、企業から受けた献金をあたかも問題があるごとく報道したのは間違っているというふうに言えると思うわけであります。しかるべく御訂正願えればありがたいと思います。
 一項に、請負その他云々特別な利益を伴う契約、こうございます。請負契約ははっきりした典型契約なんですが、云々の契約ということになりますと、特別な利益を伴う云々となるわけですが、さまざまな契約形態があり得るわけでございます。
 自治庁時代につくったコンメンタールによりますと、物品の払い下げ、納入等の契約、特定の運送契約、施設の特別使用契約等が例示されております。物品といってもいろいろあるわけで、自動車とか大型情報機器だとかさまざまある。国立病院に対して医薬品を納入するというのも当たるんじゃないかと思います。どのようなものが該当するのか、御説明願いたいと思います。
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高部正男#9
○高部政府参考人 公職選挙法百九十九条第一項におきましては、特に「特別の利益」というふうに規定しているところでございますから、一般的には、利益の契約全体に対する割合が通常に比較いたしまして特に大きい場合を言うというふうに解されるところでございますが、利益の割合は通常でありましても、契約そのものが大きいために利益の総額も大きい場合で、例えばその利益が特恵的または独占的なものである場合などには「特別の利益」に該当するものと解されているところでございます。
 委員、自動車とか大型情報機器とかというものの契約について御指摘がございましたけれども、このような契約につきましても、ただいま申し上げました特別な利益に該当するということになりますれば、百九十九条第一項に規定する「特別の利益を伴う契約」に該当することになるものと考えるところでございます。
 ただ、いずれにいたしましても、具体の契約が「特別の利益を伴う契約」に該当するか否かにつきましては、この規定が、契約の当事者たる地位の取得、維持または更新等を求める代償として相当額の寄附がなされた場合には、そのために選挙の結果に好ましからざる影響が及ぶことを防止しようとするという趣旨でございます。こういう法の趣旨に従いまして、健全な常識で判断しなくてはならないものと解されているところでございます。
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杉浦正健#10
○杉浦委員 健全な常識で判断といっても、非常に広範に把握される可能性があるものでは問題であると思います。
 同じ百九十九条一項に「契約の当事者である者」というふうにありますが、これは現に契約を結んでいる場合であって、例えば建設会社でも、契約を結んでいる場合、いない場合、あるいは同じ会社が契約を結んでいた、なくなった、また結んだといえば、結んでいない状態の場合はこれに当たらないというふうに思うんですけれども、この解釈はいかがでございますか。
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高部正男#11
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 公職選挙法百九十九条一項におきましては、「契約の当事者である者」というふうに規定されているところでございまして、この「契約の当事者である者」というのは、現に契約を結んでいる場合を指すというふうに解されているところでございまして、いまだ契約を結んでいない者及び既に履行の結果契約の消滅した者については含まれない、かように解釈しているところでございます。
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杉浦正健#12
○杉浦委員 重ねてお伺いしますが、ある会社が、あるときには当事者であり、あるときには当事者でなくなるということはあるわけですね。
 それから、念のために伺うんですが、元請会社は国と契約しているけれども、その下請、孫請、これは、契約当事者は元請会社ですから、国と直接じゃないから当たらないわけですね。念のために伺います。
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高部正男#13
○高部政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほどお答え申し上げましたように、現に契約を結んでいる場合を指すというふうに解されているところでございますので、契約がない状態、ある会社が、あるときには契約関係にあり、あるときはないといったような状態のときに、現に契約関係にないというような場合については、この「契約の当事者である者」には該当しないというふうに解されているところでございます。
 また、いま一つ御指摘ございました、直接の契約当事者ではなくて、孫請、下請というような関係がどうかということでございますが、これにつきましても、「契約の当事者である者」とは、直接請負等の契約関係にある者というふうに解しているところでございまして、下請、孫請につきましては該当しないもの、かように解しているところでございます。
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杉浦正健#14
○杉浦委員 選挙に関しての一番問題になるところなんですが、選挙部長はいつもいつも、これは選挙に際し、選挙に関する事項を動機としてというステロタイプの答弁を繰り返しておりますので、聞きません。それでいいんですね。聞きません。
 刑事局長にお伺いいたしますが、本件は政党への政治献金について立件された事例なんですが、本件以前に、政党への政治献金について公職選挙法上の特定寄附禁止の規定で立件されたことはあるのかないのか、お伺いいたします。
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樋渡利秋#15
○樋渡政府参考人 お尋ねにつきましては、必ずしも網羅的に把握しているわけではございませんものの、特定寄附禁止違反の事例として把握している範囲内では、政党への寄附について特定寄附禁止違反の規定が適用された事例は見当たりません。
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杉浦正健#16
○杉浦委員 それでは、請負契約以外の契約、物品納入その他契約について、この百九十九条に言う「その他特別の利益を伴う契約」に該当するとして立件された事例はどんなものがございますか。何件ぐらいあるか、どんなものがあるか、お伺いいたします。
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樋渡利秋#17
○樋渡政府参考人 お答えいたします。
 このお尋ねにつきましても必ずしも網羅的に把握してはございませんが、判決にあらわれた事案としては三件ほどございます。
 その一つは、市と都市ガス供給契約及びガス管移設等補償契約を締結していた会社、二つ目は、市と緊急通報システム設置事業委託契約を締結していた会社、三つ目は、市による小型自動車競走、いわゆるオートレースでございますが、その施行のために同市に小型自動車競走場施設を賃貸していた会社などが請負その他特別の利益を伴う契約の当事者と判断されているものと承知しております。
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杉浦正健#18
○杉浦委員 そういたしますと、今までのお話をあれしますと、政党が選挙の際に、選挙の前、選挙の最中等に、公共工事を請け負っている企業から政治資金を集めた場合、公職選挙法上のこの特定寄附禁止違反が成立するか、成立する場合もあり得ると解されますが、法務当局にお伺いしたいと思います。
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樋渡利秋#19
○樋渡政府参考人 お答えいたします。
 具体的事案における犯罪の成否につきましては、収集された証拠に基づき個々の事案ごとに判断されるべき事柄でございますので、お答えはいたしかねるところでございますが、あくまでも一般論として申し上げますれば、公職選挙法二百条一項等に言う「選挙に関し、」という要件は、先ほど委員が御指摘になりましたように、単に寄附が選挙に際して受領されたことのみならず、選挙に関する事項を動機として寄附が受領されたことも要するというふうに理解されているものと承知しているところでございます。
 政党が選挙に際して、自身の政策を普及し、その支持を拡大する活動を活発に行うことは、現行制度の中でも当然に予定されていると思われ、選挙の時期になされる政党への政治献金の要請が直ちに一般的に公職選挙法上の特定寄附禁止違反に当たるとは解してございません。
 しかし、一般的な政策普及活動の範囲を超え、専ら特定の選挙における特定の立候補予定者に対する支援をするための活動資金として寄附を求めるものであって、例えば、その要請が、当該企業が工事を請け負った見返りを求めるような形でなされた場合には、選挙の公正に好ましからざる影響が及ぼされるおそれが高く、これを防止しようとする特定寄附禁止の趣旨に触れるおそれがあり、これらの点も踏まえまして、関係証拠により犯罪の成否が認定されることになるというふうに思われます。
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杉浦正健#20
○杉浦委員 非常にボーダーラインがはっきりしないわけでありますが、個々のケース、ケース・バイ・ケース。
 公共工事を請け負っている企業といっても、先ほど申したように、ある会社は、当事者である時期があり、当事者でなくなる時期がある。そうすると、寄附を要求する側が、その請け負っている企業が果たして当事者に当たるのかどうかということを認識して要求したかどうかということが問題になると思うんですね。この認識というのは違法性の大きな要素となる。
 つまり、知らない、知らなかった、知らずに要求したという場合もあると思うんですね。たまたまその会社が当事者であるかどうか、要請する側からすれば一々確認しなきゃならないのか。別にレッテルを張ってあるわけじゃありませんから、当然ないと思ったら公共工事を請け負っておったという場合もあり得ると思うんですが、この対象となる当事者であるかということを認識する、認知することが要請する側に求められているのかどうか、このあたり、いかがでしょうか。
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樋渡利秋#21
○樋渡政府参考人 お尋ねにつきましては、御指摘のとおり、公職選挙法二百四十九条、二百条一項、二項、百九十九条一項の特定寄附の要求、受領の罪におきましては、要求の相手方や寄附をした者が国や地方公共団体との間で請負等の契約を締結していることは、客観的な要件であるとともに故意の内容であると解されますので、犯罪成立のためにはそのような契約関係についての認識が必要であると解されます。
 もっとも、公職選挙法二百五十条二項、二百四十九条によりまして、重大な過失により特定寄附の要求、受領を行った場合もなお処罰されるものと承知しております。
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杉浦正健#22
○杉浦委員 この特定寄附の場合に、重大なる過失というのはどんなものが予想されるんですか、故意はわかりますが。
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樋渡利秋#23
○樋渡政府参考人 なかなか具体的な事例について挙げるのも難しゅうございまして、個々のケースによるとしか言いようがないのでございますが、重大な過失というふうに規定されておりますから、普通に注意を払っておれば十分にわかり得たはずの過失をいうものと解しております。
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杉浦正健#24
○杉浦委員 具体的な話として、例えば、選挙を控えまして寄附の要請に行く場合、相手との話の中で、選挙があるのでひとつよろしくと言った、ほかの話と一緒に、選挙もありますし、お願いしますわというようなことを言っただけでこの公職選挙法上の特定寄附禁止、この違反というのは成立するんでしょうか。
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樋渡利秋#25
○樋渡政府参考人 お答えいたします。
 犯罪の成否は収集されました証拠の全体に基づいて判断されるべきでございまして、片言隻句のみをとらえて判断されるものではないと考えられます。したがいまして、収集された証拠によって、その要請が、政党として自身の政策の普及やその支持の拡大を求める一般的な活動資金の要請を超えていると認められる場合には、公職選挙法上の特定寄附禁止違反に該当し得るものと考えられます。
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杉浦正健#26
○杉浦委員 選挙部長に伺いますが、公選法百九十九条第一項というのは、寄附の相手方について特段規定はありませんが、候補者のみならず政党や政治団体への寄附もこれは規制の対象としているんでしょうか。
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高部正男#27
○高部政府参考人 お答え申し上げます。
 公職選挙法第百九十九条第一項では、寄附の相手先を限定していないところでございますので、寄附の相手先につきましては、候補者であると、政党であると、その他政治団体であると、この規定は問うているものではないというふうに考えておりまして、すべて規制の対象になるものと考えているところでございます。
 関連いたしまして、公選法二百条、これは要求、勧誘等についての規定でございますけれども、こちらの方も「何人も、」と規定されているところでございまして、個人であると法人であると、さらには法人格を有しない団体であるとを問わず、選挙に関し、第百九十九条に規定する者に対して寄附を勧誘または要求し、百九十九条に規定する者から寄附を受けることを禁止しているところでございます。
 なお、会社その他法人または団体が公職選挙法第百九十九条または二百条の規定に違反した場合には、その役職員または構成員として実際に当該違反行為をした者が罰せられるというふうになっているところでございます。
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杉浦正健#28
○杉浦委員 いろいろお伺いいたしましたけれども、非常にこの境目がはっきりしない。趣旨はわからないわけじゃありませんが、処罰規定、規制の規定でございます。実際の運用に当たっては、請負契約以外の契約には余り適用になっていないとか、党に対する問題は今度初めてであるようでございますが、非常に抑制的にこの問題は扱われているというふうに感じます。
 検察当局にこの際求めたいのは、権力の行使というのは謙抑的でなきゃならないというふうに言われておるわけなんでありますが、こういうあいまいな、広げようと思えば何ぼでも広げられる可能性を秘めたこういう規制、処罰の規定の適用においては、今までもそのようでありますが、今後とも一層謙抑的に運用してもらうように強く望んでおきたいと思います。
 総務大臣がお見えになりますので、時間がございますのでお伺いいたしますが、こういう集中審議が行われることは非常に結構なことだと思います。いろいろ政治改革が進みまして、連座制の適用とか寄附行為禁止とか、あるいは政治資金もさまざまな規制が強化されて、政党に対する以外は企業・団体献金は禁止というようなことになりまして、私が初めて選挙に臨んだ十七年前と比べますと、随分金も要らなくなった、政治全体が身ぎれいになったと思うんですね。これは大変結構なことだ、こう思います。
 ただ、まだまだ問題はたくさんあるわけで、例えば秘書の給与の問題、議員が、田中さん、社民党の、ちょっとお名前はあれですが、おやめになったり、いろいろしておりますけれども、例えばプール制というのが今議運で問題になって検討されておりますね。アメリカに近いものなんですが、私は早くあれにした方がいいと思うんですね。そうしたら、たくさん人を雇える。今三人ですが、二千八百万ぐらいにしたら、四百万平均として七人ぐらい雇えるんじゃないですかね。早急に検討すべきだと思います。
 政治資金の規制、結構なんですが、政治に金がかかるということは間違いないわけで、公的助成も、アメリカに比べると、はるかに額的にも中身においても少ないと思うんですね。これは民主主義のコストですから、政治資金を広く集めていいというんだったらともかく、規制を厳しくするんでしたら、やはり公的助成ももう少し検討すべきじゃないかというふうに思いますが、大臣の所見はいかがでございましょうか。
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片山虎之助#29
○片山国務大臣 今、杉浦委員言われますように、今の政治活動あるいは選挙活動にも金がかかるわけでございまして、そういう意味では、まさに議会制民主主義、民主主義のコストをどうやって合理的に負担し合うか、そういう問題だと私も思っておりますが、これは本当に難しい問題で、従来からいろいろな議論をし、いろいろな試みが行われてきたわけでありますが、私は、最終的には、国会の中において各党各会派で十分な御議論をいただいてコンセンサスを形成していくことが必要だと思いますし、秘書の給与の問題も、アメリカ方式がいいのかどうか、あるいは少し日本的に改良を加えて検討していくというようなことを含めて十分な御議論を各党各会派でお願いいたしたい、こういうふうに思っております。
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